JP6818344B2 - 同軸度検査器具 - Google Patents

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Description

本発明は、基準穴と部材に形成された加工穴との同軸度を検査する同軸度検査器具に関し、特に、加工穴が形成された部材にけがき線を描くためのけがき部を有する構造の技術分野に属する。
各種部材には穴あけ加工が施されることがある。この部材に形成された加工穴の位置は、例えば後工程で他の部材を組み付けるときの基準となる場合がある。従って、設計通りの公差範囲内の位置にあけられているか否かを検査する工程が行われることがある。
特許文献1には、立て壁を有する被検査体に形成された穴の位置を検査する装置が開示されている。この特許文献1の装置は、けがき線を描くためのけがき体を備えており、このけがき体は、作業者が持つ柱状の把持部と、把持部の先端部から突出する細い棒状部とからなる。把持部の周縁部には、被検査体にけがき線を描く部分となる尖鋭端が設けられている。
また、特許文献1の装置を使用する際には、検査する際の基準となる受け台が用意される。この受け台には、被検査体に形成された穴の位置に対応する部位にピン用ブッシュが埋設されている。そして、装置の棒状部を被検査体に形成された穴に通して受け台のピン用ブッシュに挿入するとともに、把持部を持って尖鋭端を被検査体に押し付けた状態で該把持部を回転させると、棒状部がピン用ブッシュに挿入されていることにより、把持部がピン用ブッシュの中心線周りに回転する。これにより、尖鋭端がピン用ブッシュの中心線周りに回転するので、尖鋭端によって被検査体の穴の周囲に円形のけがき線が入る。このけがき線と、被検査体の穴の周縁との間隔を見て、穴が設計通りの位置にあけられているか否かを判断するようにしている。
特開平6−185915号公報
ところで、特許文献1の装置を使用する際には、尖鋭端を被検査体に押し付けなければけがき線が入らないので、作業者は尖鋭端を被検査体に押し付けるという意識が強く、そのため作業者によっては尖鋭端を必要以上に強い力で被検査体に押し付けてしまい、このことで先鋭端を傷めてしまい、ひいてはけがき線がぼやけて検査精度が低下する恐れがあった。
また、生産性向上のために特許文献1の装置を産業用ロボットに把持させて上述したようなけがき線を描く工程を自動化することが考えられる。しかし、ロボットの動きは3次元座標で制御されるため、例えば被検査体が微妙に位置ずれした場合のように、ティーチング時と状況が変わったときには、尖鋭端を被検査体に適切な力で押し付けるのは困難であり、その結果、先鋭端が強く押し付けられて傷み、検査精度の低下を招くことがあった。
さらに、被検査体におけるけがき線を描く面が平面となっていない場合があり、この場合には先鋭端が被検査体の当該面に追従し難く、けがき線が部分的に途切れてしまう恐れがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基準穴と加工穴との同軸度を検査するためのけがき線を適切な力で途切れないように描くことができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、けがき部と把持部との間に、けがき部と把持部との相対変位を許容するための弾性部材を設けた。
第1の発明は、
部材に形成された加工穴と、該加工穴から該加工穴の中心線方向に離れた基準穴との同軸度を検査する同軸度検査器具において、
上記加工穴に通した状態で先端側が上記基準穴に挿入され、該基準穴の内周面によって支持される挿入軸部と、
上記挿入軸部の基端側に設けられた把持部と、
上記挿入軸部における上記把持部よりも先端側の部分が挿通するように形成され、上記加工穴が形成された部材における該加工穴の周囲に接触してけがき線を描くためのけがき部と、
上記把持部と上記けがき部との間に配置され、上記挿入軸部の中心線方向に弾性変形する弾性部材とを備え、
上記把持部に対して作用する上記挿入軸部の中心線周りの操作力が上記けがき部に伝達されることを特徴とする。
この構成によれば、挿入軸部の先端側を加工穴に通して基準穴に挿入すると、挿入軸部の先端側が基準穴に支持され、挿入軸部の中心線と基準穴の中心線とが一致した状態になる。この状態で把持部に対して挿入軸部の中心線周りの操作力を作用させると、その操作力がけがき部に伝達し、けがき部は挿入軸部の中心線周り、即ち、基準穴の中心線周りに回動する。けがき部は加工穴が形成された部材における該加工穴の周囲に接触しているので、けがき部の回動により、基準穴の中心線を中心とする円形のけがき線が加工穴の周囲に描かれる。
けがき線を描くとき、作業者によっては、けがき部を部材に必要以上に強く押し付けるように把持部を操作することが考えられるが、この発明では、把持部とけがき部との間に配置されている弾性部材が弾性変形してけがき部の押し付け力が弱まる。これにより、けがき部が傷みにくくなる。
また、把持部をロボットに把持させて自動化する場合に部材の位置ずれ等によってけがき部が部材に必要以上に強く押し付けられることが考えられるが、この場合も弾性部材が弾性変形してけがき部の押し付け力が弱まるのでけがき部が傷み難くなる。
さらに、部材におけるけがき線を描く面が平面でない場合には、弾性部材の反発力によってけがき部を当該面に追従させることが可能になる。これにより、けがき線が途切れにくくなる。
また、上記把持部には、上記弾性部材における上記把持部側に対して上記挿入軸部の周方向に係合する把持部側係合部が設けられ、
上記けがき部には、上記弾性部材における上記けがき部側に対して上記挿入軸部の周方向に係合するけがき部側係合部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、把持部側係合部及びけがき部側係合部が弾性部材に対して挿入軸部の周方向に係合するので、把持部の回転方向の操作力が弾性部材からけがき部に伝達される。これにより、把持部の回転方向の操作力をけがき部に伝達するための部材を別途設けずに済む。
の発明は、第の発明において、
上記弾性部材は、上記挿入軸部における上記把持部と上記けがき部との間の部分が挿入されるコイルバネであり、
上記把持部側係合部は、上記把持部における上記コイルバネ側の端面から突出する把持部側突出部であり、
上記けがき部側係合部は、上記けがき部における上記コイルバネ側の端面から突出するけがき部側突出部であることを特徴とする。
すなわち、弾性部材をコイルバネとすることで、コイルバネを構成している線材の一端部及び他端部がそれぞれ把持部側及びけがき部側に位置することになる。そして、把持部側突出部が把持部におけるコイルバネ側の端面から突出しているので、コイルバネを構成している線材の一端部に確実に係合する。一方、けがき部側係合部がけがき部におけるコイルバネ側の端面から突出しているので、コイルバネを構成している線材の他端部に確実に係合する。
の発明は、第1または2の発明において、
上記けがき部は、上記挿入軸部における上記把持部よりも先端側の部分が挿通する挿通孔を有し、
上記挿通孔の内周面と上記挿入軸部の外周面とが摺動することを特徴とする。
この構成によれば、弾性部材の弾性変形によってけがき部の挿通孔の内周面と挿入軸部の外周面とが摺動するので、けがき部の挿入軸部に対する中心線方向の変位が阻害されなくなる。
の発明は、第の発明において、
上記挿入軸部の先端側には、上記けがき部の上記挿通孔から上記挿入軸部が抜けるのを抑制するストッパ部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば同軸度検査器具の使用前や運搬中にけがき部が挿入軸部の先端側から脱落しなくなる。
第1の発明によれば、けがき部と把持部との間に弾性部材を設けたので、把持部を操作してけがき部を回動させる際に、けがき部が部材に対して必要以上に強く押し付けられ難くなり、けがき部の傷みを抑制することができる。これにより、けがき線を鮮明にすることができ、基準穴と加工穴との同軸度の検査精度を向上させることができる。また、部材におけるけがき線を描く面が平面でない場合であってもけがき線を途切れ難くすることができ、このことによっても基準穴と加工穴との同軸度の検査精度を向上させることができる。
また、把持部側係合部及びけがき部側係合部が弾性部材に対して挿入軸部の周方向に係合するので、把持部の回転方向の操作力をけがき部に伝達するための部材を別途設ける必要はなく、弾性部材を利用して把持部の回転方向の操作力をけがき部に確実に伝達することができる。
の発明によれば、弾性部材をコイルバネとし、把持部側係合部を把持部側突出部とし、けがき部側係合部をけがき部側突出部としたので、把持部側係合部及びけがき部側係合部の構成を簡単にしながら、コイルバネを把持部及びけがき部に確実に係合させることができる。
の発明によれば、弾性部材の弾性変形によってけがき部の挿通孔の内周面と挿入軸部の外周面とが摺動するので、けがき部を把持部に対してスムーズに相対変位させることができる。
の発明によれば、挿入軸部の先端側にストッパ部を設けたので、例えば同軸度検査器具の使用前や運搬中にけがき部が挿入軸部の先端側から脱落しなくなり、同軸度検査器具を使いやすくすることができる。
実施形態1に係る同軸度検査器具の側面図である。 実施形態1に係る同軸度検査器具の斜視図である。 実施形態1に係る同軸度検査器具の分解斜視図である。 挿入軸部の側面図である。 把持部の側面図である。 把持部の底面図である。 けがき部の側面図である。 けがき部の平面図である。 けがき部の底面図である。 実施形態1に係る同軸度検査器具の使用状態を示す斜視図である。 実施形態2に係る図1相当図である。 実施形態2に係る図2相当図である。 実施形態2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図4相当図である。 挿入軸部の平面図である。 実施形態2に係る図5相当図である。 実施形態2に係る図6相当図である。 実施形態2に係る図7相当図である。 実施形態2に係る図10相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る同軸度検査器具1の側面図である。この同軸度検査器具1は、図10に使用状態を示すように、第1板材(部材)100に形成された円形の加工穴100aと、第2板材101に形成された円形の基準穴101aとの同軸度を、第1板材100に描いたけがき線102に基づいて検査するためのものである。尚、加工穴100aと基準穴101aの径は同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。また、第1板材100と第2板材101とは接合されていなくてもよい。
図1〜図3に示すように、同軸度検査器具1は、挿入軸部10と、把持部20と、けがき部30と、弾性部材としてのコイルバネ40とを有しており、挿入軸部10、把持部20及びけがき部30は金属材料で構成されている。挿入軸部10は、丸棒材からなるものである。図4及び図10に示すように、挿入軸部10の先端側には、基端側に比べて大径に形成された大径部11が設けられており、この大径部11の断面は基準穴101aと略同じ円形である。大径部11は、上記加工穴100aに通した状態で基準穴101aに挿入され、該基準穴101aの内周面によって支持される部分である。大径部11の外周面は、基準穴101aの内周面に対して摺動可能となるように形成されているが、大径部11の外周面と基準穴101aの内周面との間には隙間が極力できないように両周面の形状が設定されており、大径部11を基準穴101aに挿入した状態で両者の間に殆どガタつきが生じない。
把持部20は、挿入軸部10の基端側に設けられ、作業者やロボットが把持する部分である。すなわち、図5及び図6にも示すように、把持部20は、円柱状部材に、その中心線上を通るように延びる孔部21が形成されてなるものである。孔部21には、挿入軸部10の基端側が挿入されるようになっている。孔部21に挿入軸部10の基端側を挿入した状態で、把持部21の中心線と、挿入軸部10の中心線とが一致するようになっており、挿入軸部10の基端側の外周面が孔部21の内周面に対して中心線方向に摺動するようになっている。把持部20の外周面には、図示しないが細い溝や突条部等からなる滑り止め部を設けてもよい。
把持部20の先端側の端面20aは、把持部20の中心線に対して直交する方向に延びている。図6に示すように、把持部20の端面20aには孔部21が開口している。把持部20の端面20aには、孔部21の開口よりも外周側に、把持部側突出部(把持部側係合部)22が形成されている。把持側突出部22は、後述するが、コイルバネ40における把持部20側の端部(一端部40a)に対して挿入軸部10の周方向に係合する部分である。
図1等に示すけがき部30は、第1部材100における加工穴100aの周囲に接触してけがき線102(図10に示す)を描くためのものである。このけがき部30は、挿入軸部10における把持部20よりも先端側の部分に設けられる。すなわち、図3等に示すように、けがき部30は、把持部20を構成する円柱状部材よりも短い円柱状部材に、その中心線上を通るように延びる挿入孔31が形成されてなるものである。挿入孔31は、けがき部30をその中心線方向に貫通するように形成されている。挿入孔31は、挿入軸部10における把持部20よりも先端側が挿通するように形成されている。挿入孔31に挿入軸部10を挿入した状態で、けがき部30の中心線と、挿入軸部10の中心線とが一致するようになっており、挿入軸部10の外周面が挿入孔31の内周面に対して中心線方向に摺動するようになっている。けがき部30の外周面には、図示しないが細い溝や突条部等からなる滑り止め部を設けてもよい。
けがき部30の基端側の端面30aと先端側の端面30bは、けがき部30の中心線に対して直交する方向に延びている。けがき部30の端面30a、30bの両方に挿入孔31が開口している。けがき部30の基端側の端面30aには、挿入孔31の開口よりも外周側に、けがき部側突出部(けがき部側係合部)32が形成されている。けがき側突出部32は、後述するが、コイルバネ40におけるけがき部30側の端部(他端部40b)に対して挿入軸部10の周方向に係合する部分である。
一方、けがき部30の先端側の端面30bには、挿入孔31の開口よりも外周側に、2つのけがき刃33、33が互いに周方向に間隔をあけて設けられている。けがき刃33、33は、けがき部30の先端側の端面30bから突出しており、先端側へ向かって尖っている。両けがき刃33、33の先端部とけがき部30の中心線との離間寸法は同じに設定されている。従って、けがき部30を中心線周りに回動させることによって両けがき刃33、33の先端部で1本のけがき線102が描かれるようになっている。
また、けがき部30の挿入孔31の内径は挿入軸部10の大径部11の外径よりも小さく設定されている。従って、けがき部30の挿通孔31から挿入軸部10が抜けるのが大径部11によって抑制される。つまり、大径部11は本発明のストッパ部に相当する。
コイルバネ40は、弾性を有する金属製の線材からなるものであり、把持部20の先端側の端面20aとけがき部30の基端側の端面30aとの間に配置される。コイルバネ40に対して挿入軸部10の中心線方向に圧縮力が作用した際には、コイルバネ40が挿入軸部10の中心線方向に弾性変形してその全長が短くなる。コイルバネ40を構成している線材の2つの端部のうち、把持部20側の端部が一端部40aであり、けがき部30側の端部が他端部40bである。
図1や図2に示すように、使用可能状態にある同軸度検査器具1のコイルバネ40の一端部40aが、把持部20の把持側突出部22に対して該把持部20の周方向から当接し、これにより、把持側突出部22がコイルバネ40の一端部40aに対して挿入軸部10の周方向に係合する。また、コイルバネ40の他端部40bは、けがき部30のけがき部側突出部32に対して該けがき部30の周方向から当接し、これにより、けがき側突出部32がコイルバネ40の他端部40bに対して挿入軸部10の周方向に係合する。
次に、同軸度検査器具1の使用方法について説明する。この実施形態では、図10に示すように、第1板材100が、平板部100bと、該平板部100bの幅方向両側から延びる一対の縦板部100c、100cと、各縦板部100cの先端に設けられた接合板部100dとを有しており、平板部100bに加工穴100aが形成されている。この加工穴100aは平板部100bを貫通している。平板部100bの表面100eはけがき線102が入る面であり、略平坦に形成されている。また、第2板材101は平板状に形成されている。第1板材100の接合板部100d、100dが第2板材101に対して例えば溶接等により接合されている。第2板材101には、基準穴101aが形成されており、基準穴101aは、加工穴100aから該加工穴100aの中心線方向に離れることになる。
設計上は、第1板材100の加工穴100aと第2板材101の基準穴101aとが同軸上に位置するように第1板材100が第2板材101に固定されるようになっているが、実際の製造現場では、第1板材100の加工誤差や加工穴100aの形成誤差、第1板材100の接合位置の誤差等により、加工穴100aと基準穴101aとは同軸上から多少ずれることがある。従って、加工穴100aと基準穴101aとの同軸度を検査して同軸度が所定の公差範囲内であれば次工程で使用可能な部品であると判断するようにしている。
まず、図10に示すように、同軸度検査器具1の挿入軸部10の大径部11を加工穴100aに通してから基準穴101aに挿入する。この挿入状態では、大径部11の外周面と基準穴101aの内周面との間に殆ど隙間ができないようになっているので、大径部11が基準穴101aの内周面によって支持される。そして、挿入軸部10の中心線と基準穴101aの中心線とが一致した状態になる。
作業者が同軸度検査器具1を使用する場合には、把持部20を持って図10の矢印A方向に押す。把持部20の矢印A方向の押圧力はコイルバネ40に作用し、コイルバネ40の反発力によってけがき部30が矢印A方向に押圧される。けがき部30が矢印A方向に押圧されると、けがき刃33、33の先端部が第1板材100の表面100eにおける加工穴100aの周囲に押し付けられる。
このとき、作業者による把持部20の押圧力が必要以上(けがき線102が入るのに十分な力以上)となっている場合があるが、この実施形態では、把持部20とけがき部30との間に配置されているコイルバネ40が弾性変形してけがき部30の押し付け力が弱まる。これにより、けがき刃33、33が傷みにくくなる。
作業者は把持部20を押圧した状態で図10に示す矢印B方向に回動させる。このとき、コイルバネ40の一端部40aが把持部20の把持側突出部22に対して周方向に係合しているので、把持部20に作用した回動力は、コイルバネ40に対して同方向の回動力として作用する。コイルバネ40に作用した回動力は、コイルバネ40の他端部40bがけがき部30のけがき側突出部32に対して周方向に係合しているので、けがき部30に対して同方向の回動力として作用する。
これにより、把持部20に対して作用する挿入軸部10の中心線周りの操作力がけがき部30に伝達され、けがき部30が挿入軸部10の中心線周り、即ち、基準穴101aの中心線周りに回動する。そして、けがき刃33、33が第1板材100の表面100eにおける加工穴100aの周囲を移動していき、その軌跡が円形のけがき線102となる。
尚、第1板材100の表面100eが多少撓んでいて平面でない場合には、コイルバネ40の反発力によってけがき部30を当該表面100eに追従させることが可能になる。これにより、けがき線102が途切れにくくなる。
また、把持部20をロボットに把持させて自動化する場合に、例えば第1板材100の位置ずれ等によってけがき部30のけがき刃33、33が第1板材100の表面100eに必要以上に強く押し付けられることが考えられるが、この場合もコイルバネ40が弾性変形してけがき部30の押し付け力が弱まるので、けがき刃33、33が傷みにくくなる。
このようにしてけがき線102を入れた後、けがき線102と加工穴100aの周縁との間隔を全周に亘って見て、けがき線102と加工穴100aの周縁との間隔が全周に亘って一定であれば加工穴100aと基準穴101aとの同軸度が極めて高いと判断できる。また、けがき線102と加工穴100aの周縁との間隔が一定でなくても部位による差が十分に小さければ同軸度が高いと判断できる。
以上説明したように、この実施形態1に係る同軸度検査器具1によれば、けがき部30と把持部20との間にコイルバネ40を設けたので、把持部20を操作してけがき部30を回動させる際に、けがき部30が第1部材100の表面100eに必要以上に強く押し付けられ難くなり、けがき部30の傷みを抑制することができる。これにより、けがき線102を鮮明にすることができ、基準穴101aと加工穴100aとの同軸度の検査精度を向上させることができる。また、けがき線102を描く表面100eが平面でない場合であってもけがき線102を途切れ難くすることができ、このことによっても基準穴101aと加工穴100aとの同軸度の検査精度を向上させることができる。
また、コイルバネ40の一端部40aを把持部20に係合させ、他端部40bをけがき部30に係合させてコイルバネ40を利用して把持部20の回転方向の操作力をけがき部30に確実に伝達することができるので、把持部20の回転方向の操作力をけがき部30に伝達するための部材を別途設ける必要はなく、構造を簡単にすることができる。
(実施形態2)
図11〜図19は、本発明の実施形態2に係る同軸度検査器具1を示すものであり、この実施形態2では、挿入軸部10を利用して把持部20の回転方向の操作力をけがき部30に伝達するようにしている点で実施形態1と異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
すなわち、図13〜図15に示すように、挿入軸部10の基端側の外周面には、該挿入軸部10の中心線方向に延びる2つの係合溝10a、10aが互いに周方向に離れて形成されている。係合溝10aは、挿入軸部10の基端側の端面から先端側へ向かって中間位置まで延びている。
一方、図16及び図17に示すように、把持部20の孔部21の内周面には、上記係合溝10aに挿入される2つの突部21a、21aが形成されている。これら突部21a、21aは、把持部20の中心線方向に延びており、係合溝10aに挿入された状態で該係合溝10aの内面を摺動し、該係合溝10aの延びる方向に案内される。また、把持部20の端面20aには把持側突出部が設けられておらず、コイルバネ40の一端部40aは端面20aに接触するだけとなっている。
図18に示すように、けがき部30の挿入孔31の内周面には、上記係合溝10aに挿入される2つの突部31a、31aが形成されている。これら突部31a、31aは、けがき部30の中心線方向に延びており、係合溝10aに挿入された状態で該係合溝10aの内面を摺動し、該係合溝10aの延びる方向に案内される。また、けがき部30の端面30aにはけがき側突出部が設けられておらず、コイルバネ40の他端部40bは端面30aに接触するだけとなっている。
この実施形態2では、把持部20を図19に示す矢印A方向に押圧した状態で矢印B方向に回動させると、把持部20に作用した回動力は突部21a、21a及び係合溝10aを介して挿入軸部10に対して作用する。挿入軸部10に作用した回動力は係合溝10a及び突部31a、31aを介してけがき部30に作用する。これにより、けがき部30が基準穴101aの中心線周りに回動し、けがき刃33、33が第1板材100の表面100eにおける加工穴100aの周囲を移動していき、その軌跡が円形のけがき線102となる。
この実施形態2の場合もコイルバネ40を備えているので、実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
また、実施形態2において、挿入軸部10の外周面に中心線方向に延びる突部を形成し、把持部20の内周面及びけがき部30の内周面にそれぞれ突部が挿入される溝を形成してもよい。
また、実施形態1、2において加工穴100a及び基準穴101aは板材以外の部材に形成されたものであってもよい。また、コイルバネ40以外にもゴムやエラストマー等の弾性部材であってもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る同軸度検査器具は、基準穴と部材に形成された加工穴との同軸度を検査する場合に使用することができる。
1 同軸度検査器具
10 挿入軸部
11 大径部(ストッパ部)
20 把持部
22 把持部側突出部(把持部側係合部)
30 けがき部
31 挿通孔
32 けがき部側突出部(けがき部側係合部)
40 コイルバネ(弾性部材)
100 第1板材
100a 加工穴
101 第2板材
101a 基準穴

Claims (4)

  1. 部材に形成された加工穴と、該加工穴から該加工穴の中心線方向に離れた基準穴との同軸度を検査する同軸度検査器具において、
    上記加工穴に通した状態で先端側が上記基準穴に挿入され、該基準穴の内周面によって支持される挿入軸部と、
    上記挿入軸部の基端側に設けられた把持部と、
    上記挿入軸部における上記把持部よりも先端側の部分が挿通するように形成され、上記加工穴が形成された部材における該加工穴の周囲に接触してけがき線を描くためのけがき部と、
    上記把持部と上記けがき部との間に配置され、上記挿入軸部の中心線方向に弾性変形する弾性部材とを備え、
    上記把持部には、上記弾性部材における上記把持部側に対して上記挿入軸部の周方向に係合する把持部側係合部が設けられ、
    上記けがき部には、上記弾性部材における上記けがき部側に対して上記挿入軸部の周方向に係合するけがき部側係合部が設けられ、
    上記把持部に対して作用する上記挿入軸部の中心線周りの操作力が上記けがき部に伝達されることを特徴とする同軸度検査器具。
  2. 請求項に記載の同軸度検査器具において、
    上記弾性部材は、上記挿入軸部における上記把持部と上記けがき部との間の部分が挿入されるコイルバネであり、
    上記把持部側係合部は、上記把持部における上記コイルバネ側の端面から突出する把持部側突出部であり、
    上記けがき部側係合部は、上記けがき部における上記コイルバネ側の端面から突出するけがき部側突出部であることを特徴とする同軸度検査器具。
  3. 請求項1または2に記載の同軸度検査器具において、
    上記けがき部は、上記挿入軸部における上記把持部よりも先端側の部分が挿通する挿通孔を有し、
    上記挿通孔の内周面と上記挿入軸部の外周面とが摺動することを特徴とする同軸度検査器具。
  4. 請求項に記載の同軸度検査器具において、
    上記挿入軸部の先端側には、上記けがき部の上記挿通孔から上記挿入軸部が抜けるのを抑制するストッパ部が設けられていることを特徴とする同軸度検査器具。
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