(本開示の基礎となった知見)
近年、スマートフォン及びセンサの普及によりジャイロセンサ等のセンサが低価格になり、半導体技術の進歩によって機器の小型化及び省電力化が進んでいる。これに伴い、人体に装着する小型コンピュータであるウェアラブル機器の普及が進んでいる。特に、腕に装着して歩数等の活動量を検出し、検出した活動量を表示するウェアラブル機器が多く開発されている。このような機器を装着することにより、ユーザは、自身の活動量を定量的に把握することができる。
また、機器によっては、例えば一日一万歩等の歩数の目標値を設定し、目標が達成された際に機器を振動させる等して、目標の達成を通知することが可能である。また、機器によっては、スマートフォン等と連携して多様な情報を表示することも可能である。
しかしながら、ユーザは、上記ウェアラブル機器を用いることによって、自身の活動量を把握することはできても、健康状態を改善するための行動を実際に起こし、健康状態を改善することは困難であった。健康状態を改善するためには、ユーザが健康状態の改善につながる行動変容を起こさなければならないが、上記ウェアラブル機器では、ユーザが行動変容を起こすまでに至れない二つの課題があった。
第一の課題は、表示された活動量が、自身の健康状態にどのように影響するのか理解できない点である。例えば、一万歩の歩数を毎日歩き、その歩数が表示されたとしても、ユーザは、その歩数がどのようにユーザの健康状態に影響するのかイメージできない。
第二の課題は、行動変容を促す通知を行うタイミングである。例えば、普段よりも多く歩くという行動変容を促す通知が、家の中を歩いているときに行われたとしても、ユーザは更に多く歩こうという行動変容を起こし難い。しかし、例えば通勤中に上記通知が行われた場合、ユーザは、少し遠回りをして歩いてみようという行動変容を起こす気持ちになると考えられる。
本発明者は、上記知見に基づき、本開示の構成を創作するに至った。
本開示の第一の態様に係る情報提供方法は、ユーザが使用する端末装置を備えた情報提供システムにおける情報提供方法であって、前記端末装置から、前記ユーザのIDを受信し、前記端末装置が検知した歩数を前記端末装置から受信し、前記歩数を第一期間連続して受信した場合は、前記ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であるか判断し、前記累積歩数が前記所定値以上である場合は、前記ユーザのIDに対応する最新の健康診断結果を取得し、前記ユーザの過去の前記第二期間における一日の平均歩数を計算し、健康診断結果と一日の平均歩数と健康状態を表す健康指標値との対応関係を示す第一関係情報と、前記計算された一日の平均歩数と、前記取得された最新の健康診断結果に基づいて、前記ユーザの現在の健康指標値を計算し、前記計算された健康指標値を含む情報を、前記端末装置に通知する。
本構成によれば、端末装置から第一期間連続して端末装置のユーザの歩数が受信された場合に、当該ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であるときは、第一関係情報と、当該ユーザの過去の第二期間における一日の平均歩数と、当該ユーザの最新の健康診断結果に基づいて、当該ユーザの現在の健康指標値が計算される。そして、当該計算された健康指標値を含む情報が端末装置に通知される。
このため、過去の第二期間に所定値以上の歩数歩いた端末装置のユーザが、第一期間連続して歩行した場合に、第一関係情報と、当該所定値以上の歩数に基づく信頼性のある一日の平均歩数と自身の最新の健康診断結果とに基づき計算された、ユーザの現在の健康状態を適切に表す健康指標値を、当該ユーザに通知することができる。
これにより、当該ユーザが第一期間連続して歩行し、何らかの行動を開始したと考えられるタイミングで、当該ユーザに現在の健康状態を適切に把握させることができる。その結果、当該ユーザは、前記何らかの行動に合わせて、健康状態の改善につながる行動を行い易くなる。このようにして、本構成によれば、適切なタイミングで、端末装置のユーザに健康状態の改善につながる行動変容を促すことができる。
また、上記第一の態様において、健康診断結果と一日の平均歩数と一歩あたりの健康指標値の増減値との対応関係を示す第二関係情報と、前記計算された一日の平均歩数と、前記取得された最新の健康診断結果に基づいて、前記計算された健康指標値を所定量向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数を計算し、前記第一歩数が第一閾値未満である場合に、前記計算された健康指標値と、一日の平均歩数を前記第一歩数増加することによって前記計算された健康指標値を前記所定量向上できることを示す情報と、を含む情報を、前記端末装置に通知してもよい。
本構成によれば、端末装置のユーザの現在の健康指標値を向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数が第一閾値よりも小さい場合に、当該ユーザの現在の健康指標値と、一日の平均歩数を第一歩数増加することによって当該健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含む情報が端末装置に通知される。
このため、一日の平均歩数を第一閾値よりも小さい第一歩数だけ増加させればよいときに、一日の平均歩数を第一歩数増加することによって自身の現在の健康指標値を所定量向上できることを、端末装置のユーザに把握させることができる。これにより、当該ユーザに、一日の平均歩数を第一歩数増加させるという、現在の健康指標値を所定量向上させるための行動変容を起こさせることが容易となる。
または、上記第一の態様において、前記ユーザが過去の前記第二期間において習慣的に運動を行った一以上の各時間帯を前記ユーザの歩数に基づいて特定し、健康診断結果と一日の平均歩数と一歩あたりの健康指標値の増減値との対応関係を示す第二関係情報と、前記計算された一日の平均歩数と、前記取得された最新の健康診断結果と、前記特定された各時間帯と、に基づいて、前記計算された健康指標値を所定量向上するために必要な前記特定された各時間帯の平均歩数の増加量である第二歩数を計算し、前記計算された前記各時間帯の前記第二歩数の何れかが第二閾値未満である場合、前記計算された健康指標値と、前記特定された各時間帯のうち、前記第二歩数が前記第二閾値未満である時間帯の歩数を当該第二歩数増加することによって前記計算された健康指標値を前記所定量向上できることを示す情報と、を含む情報を、前記端末装置に通知してもよい。
端末装置のユーザが習慣的に運動を行った一以上の時間帯のうち、当該ユーザの現在の健康指標値を向上させるために必要な各時間帯の平均歩数の増加量である第二歩数が第二閾値よりも小さい時間帯(以降、特定時間帯)が存在するとする。この場合、本構成によれば、当該ユーザの現在の健康指標値と、当該特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加することによって当該健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含む情報が端末装置に通知される。
このため、特定時間帯の平均歩数を第二閾値よりも小さい第二歩数だけ増加させればよいときに、特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加することによって自身の現在の健康指標値を所定量向上できることを、端末装置のユーザに把握させることができる。これにより、当該ユーザに、特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加させるという、現在の健康指標値を所定量向上させるための行動変容を起こさせることが容易となる。
また、上記何れかの態様において、前記健康診断結果には、年齢、性別、BMI、LDLコレステロール及びクレアチンが含まれることが好ましい。
本構成によれば、過去の第二期間に所定値以上の歩数歩いた端末装置のユーザが、第一期間連続して歩行した場合に、年齢、性別、BMI、LDLコレステロール及びクレアチンを含む一般的な健康診断結果を用いて、ユーザの現在の健康状態を適切に表す健康指標値を計算することができる。
また、上記何れかの態様において、前記健康指標値には、健康状態が実年齢の何歳に相当するかを表す健康年齢と、健康の度合を段階的に表す健康度と、健康状態から想定される、今後所定期間当たりに必要な医療費、将来の入院日数、将来三大疾病にかかる確率を表す疾病確率及び現在の年齢で死亡する確率を表す死亡確率と、のうちの一以上が含まれる、ことが好ましい。
本構成によれば、端末装置に健康指標値を通知した場合に、端末装置のユーザに、前記通知した情報に含まれる、ユーザの現在の健康状態が実年齢の何歳に相当するかを表す健康年齢と、ユーザの現在の健康の度合を段階的に表す健康度と、ユーザの現在の健康状態から想定される、今後所定期間当たりに必要な医療費、将来の入院日数、将来三大疾病にかかる確率を表す疾病確率及び現在の年齢で死亡する確率を表す死亡確率と、のうちの一以上を把握させることができる。
また、上記何れかの態様において、前記端末装置は、前記通知された情報を表示することが好ましい。
本構成によれば、端末装置において、前記通知された情報が表示されるので、端末装置のユーザに、前記通知された情報に含まれる自身の現在の健康指標値を容易に把握させることができる。
また、上記態様において、前記端末装置は、前記通知された情報を表す音声を出力してもよい。
本構成によれば、端末装置において、前記通知された情報を表す音声が出力されるので、端末装置のユーザに、前記通知された情報に含まれる自身の現在の健康指標値を容易に把握させることができる。
また、上記態様において、前記端末装置は、前記通知を受けた場合に前記端末装置を振動させてもよい。
本構成によれば、端末装置が前記通知を受けた場合に振動するので、端末装置のユーザに、前記通知を受けたことを容易に把握させることができる。
また、上記態様において、前記端末装置は、前記通知を受けた場合に前記端末装置が備える発光素子を点灯させてもよい。
本構成によれば、端末装置が前記通知を受けた場合に発光素子が点灯するので、端末装置のユーザに、前記通知を受けたことを容易に把握させることができる。
また、上記態様において、前記端末装置には、前記ユーザが装着する第一装置及び前記ユーザが携帯する第二装置のうちの一以上が含まれてもよい。
本構成によれば、適切なタイミングで、第一装置を装着するユーザ及び/又は第二装置を携帯するユーザに健康状態の改善につながる行動変容を促すことができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。
(実施の形態1)
(システムの全体像)
図1は、実施の形態1に係る情報提供システム100の全体像を示す図である。図2は、実施の形態1に係る情報提供システム100において送受信される情報を示す図である。図1に示すように、情報提供システム100は、ユーザが使用する端末装置1と、LAN(Local Area Network)及び/又はインターネット等のネットワーク3と、サーバ2と、を備える。
端末装置1には、例えば活動量計等のユーザが装着するウェアラブル機器101と、例えばスマートフォン及び/又はタブレット端末等のユーザが携帯する携帯端末102と、が含まれる。ウェアラブル機器101は、第一装置の一例である。携帯端末102は、第二装置の一例である。
ウェアラブル機器101は、歩数検出センサ、無線通信回路、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の不揮発性メモリ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、液晶ディスプレイ等の表示装置、タッチパネル及び/又は操作ボタン等の操作装置、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)、並びに、ウェアラブル機器101を振動させる振動装置等を備える。LEDは、発光素子の一例である。
歩数検出センサは、例えば加速度センサ又はジャイロセンサによって構成され、互いに直交する三軸の加速度又は角速度の時系列変化に基づき、ユーザの一歩に対応する波形を抽出することによって、ユーザが歩行した歩数を検出する。
無線通信回路は、例えばBluetooth(登録商標)等の無線通信規格に従い、携帯端末102と直接的に無線通信を行う通信インターフェイス回路である。
ウェアラブル機器101の不揮発性メモリには、例えばウェアラブル機器101の識別情報(以降、機器IDと呼ぶ)が予め記憶されている。
ウェアラブル機器101のプロセッサ(以降、第1プロセッサと呼ぶ)は、ウェアラブル機器101の制御を行う。第1プロセッサは、例えば、歩数検出センサが検出した歩数の累積加算値を、ウェアラブル機器101の表示装置に表示させる。以降、歩数の累積加算値を累積歩数と呼ぶ。
また、図2に示すように、第1プロセッサは、無線通信回路を制御して、前記機器IDを携帯端末102へ送信させる。当該送信後、無線通信回路が携帯端末102からウェアラブル機器101を通信対象の機器として登録する処理の完了を示す情報を受信したとする。この場合、第1プロセッサは、以降、所定期間が経過する度に、無線通信回路を制御して、当該所定期間中に歩数検出センサが検出した歩数を携帯端末102へ送信させる。
ウェアラブル機器101の操作装置は、表示装置に表示された累積歩数を0にリセットする操作及びウェアラブル機器101の電源をオンオフする等のウェアラブル機器101の操作に用いられる。
携帯端末102は、通信回路、RAM等の揮発性メモリ、EEPROM等の不揮発性メモリ、CPU等のプロセッサ、液晶ディスプレイ等の表示装置、タッチパネル及び/又は操作ボタン等の操作装置、スピーカー、LED、並びに、携帯端末102を振動させる振動装置等を備える。LEDは、発光素子の一例である。
通信回路は、例えばBluetooth等の無線通信規格に従ってウェアラブル機器101と直接的に無線通信を行う通信インターフェイス回路、及び、例えばEthernet(登録商標)等の通信規格に従ってネットワーク3を介してサーバ2と通信を行う通信インターフェイス回路によって構成される。
携帯端末102の不揮発性メモリには、例えば、ユーザの識別情報(以降、ユーザIDと呼ぶ)が予め記憶されている。ユーザIDは、ユーザのIDの一例である。
携帯端末102のプロセッサ(以降、第2プロセッサと呼ぶ)は、携帯端末102の制御を行う。例えば、図2に示すように、通信回路がウェアラブル機器101によって送信された機器IDを受信すると、第2プロセッサは、当該機器IDを揮発性メモリに記憶する。これにより、第2プロセッサは、当該機器IDが示す機器を、無線通信を行う対象の機器として登録する。当該登録を行った場合、第2プロセッサは、通信回路を制御して、当該登録する処理が完了したことを示す情報を返信させる。
以降、通信回路は、所定期間が経過する度にウェアラブル機器101が送信する歩数を受信する。第2プロセッサは、通信回路が所定期間毎に歩数を受信する都度、以下の通信処理を行う。具体的には、第2プロセッサは、当該通信処理において、通信回路を制御して、ユーザIDをサーバ2へ送信させる。当該送信後、通信回路が所定時間内にサーバ2から当該携帯端末102とサーバ2との通信を承認したことを示す情報を受信すると、第2プロセッサは、通信回路を制御して、通信回路が受信した歩数をサーバ2へ送信させる。
また、第2プロセッサは、通信処理の開始後、サーバ2によって送信された後述の情報表示指示を通信回路が受信すると、当該受信された情報表示指示に含まれる情報を、携帯端末102の表示装置に表示させる。また、第2プロセッサは、携帯端末102の振動装置によって携帯端末102を振動させ、携帯端末102が備えるLEDを点灯させる。
更に、第2プロセッサは、通信回路を制御して、サーバ2から受信した情報表示指示を、揮発性メモリに記憶されている機器IDに対応するウェアラブル機器101に転送する。これにより、ウェアラブル機器101において、無線通信回路が、携帯端末102によって転送された情報表示指示を受信すると、第1プロセッサは、当該情報表示指示に含まれる情報を、ウェアラブル機器101の表示装置に表示させる。また、第1プロセッサは、ウェアラブル機器101の振動装置によってウェアラブル機器101を振動させ、ウェアラブル機器101が備えるLEDを点灯させる。
携帯端末102の操作装置は、携帯端末102の電源をオンオフする等の携帯端末102の操作に用いられる。
尚、携帯端末102が、ウェアラブル機器101と同様の歩数検出センサを備えるようにしてもよい。これに合わせて、第2プロセッサが、所定期間が経過する度に前記通信処理と同様の通信処理を実行するようにし、当該通信処理では、携帯端末102の歩数検出センサが前記所定期間内に検出した歩数を送信するようにしてもよい。この場合、端末装置1にウェアラブル機器101を備えないようにしてもよい。
または、ウェアラブル機器101の無線通信回路を、更に、ネットワーク3を介してサーバ2と無線通信する通信インターフェイス回路によって構成してもよい。これに合わせて、ウェアラブル機器101の不揮発性メモリにユーザIDを記憶するようにしてもよい。そして、所定期間が経過する度に、第1プロセッサが、第2プロセッサと同様の通信処理を実行するようにしてもよい。
つまり、当該通信処理において、第1プロセッサが、無線通信回路を制御して、不揮発性メモリに記憶されているユーザIDをサーバ2へ送信させるようにしてもよい。また、当該送信後、無線通信回路が所定時間内にサーバ2からウェアラブル機器101とサーバ2との通信を承認したことを示す情報を受信すると、第1プロセッサが、無線通信回路を制御して、ウェアラブル機器101の歩数検出センサが所定期間内に検出した歩数をサーバ2へ送信させるようにしてもよい。この場合、端末装置1に携帯端末102を備えないようにしてもよい。
サーバ2は、端末装置1から送信された情報を、ネットワーク3を介して受信し、当該受信した情報を用いて所定の処理を実行する。サーバ2が実行する処理の詳細については後述する。
(機能構成)
次に、本開示の第1の実施形態に係る情報提供システム100の機能構成について説明する。図3は、実施の形態1に係る情報提供システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、端末装置1は、検出部11、通信部12、表示部13、操作部14、音声出力部15、振動部16、点灯部17及び制御部18として機能する。
検出部11は、ウェアラブル機器101又は携帯端末102が備える歩数検出センサによって構成され、ユーザが歩行した歩数を検出する。
通信部12は、ウェアラブル機器101の無線通信回路又は携帯端末102の通信回路によって構成され、制御部18による制御の下、図1に示すネットワーク3を介してサーバ2と通信を行う。
表示部13は、ウェアラブル機器101及び携帯端末102が備える表示装置によって構成され、制御部18により指示された情報を表示する。
操作部14は、ウェアラブル機器101及び携帯端末102が備える操作装置によって構成され、ユーザによる端末装置1の操作に用いられる。
音声出力部15は、ウェアラブル機器101及び携帯端末102が備えるスピーカーによって構成され、制御部18により指示された音声を出力する。
振動部16は、ウェアラブル機器101及び携帯端末102が備える振動装置によって構成され、制御部18の制御下で端末装置1を振動させる。
点灯部17は、ウェアラブル機器101及び携帯端末102が備えるLEDによって構成され、制御部18の制御下で点灯する。
制御部18は、第1プロセッサ又は第2プロセッサによって構成され、上述した各通信処理等の所定の処理を実行することにより、端末装置1を制御する。例えば、制御部18は、所定期間が経過する度に、通信部12を制御して、ユーザIDをサーバ2へ送信させる。その後、端末装置1とサーバ2との通信を承認したことを示す情報が通信部12によって受信されると、制御部18は、通信部12を制御して、検出部11が前記所定期間内に検出した歩数をサーバ2へ送信させる。
また、制御部18は、通信部12がサーバ2から後述の情報表示指示を受信した場合、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させ、当該情報表示指示に含まれる情報を表す音声を音声出力部15に出力させる。更に、制御部18は、振動部16によって端末装置1を振動させ、点灯部17を点灯させる。
サーバ2は、制御部20、通信部30及び記憶部40として機能する。
制御部20は、CPU等のプロセッサ、RAM等の揮発性メモリ、EEPROM等の不揮発性メモリ、及び、タイマー等によって構成される。制御部20は、不揮発性メモリに記憶された制御プログラムをプロセッサに実行させることにより、サーバ2の各部の動作を制御する。
実施の形態1において、制御部20は、図3の実線部に示すように、判断部21、取得部22、第一計算部23、第二計算部24、通知部25及び学習部26として動作する。判断部21、取得部22、第一計算部23、第二計算部24、通知部25及び学習部26の詳細については後述する。
通信部30は、サーバ2が外部装置とネットワーク3を介して通信するための通信インターフェイス回路によって構成される。外部装置には端末装置1が含まれる。また、外部装置には、データベース装置等の不図示の外部記憶装置が含まれる。
記憶部40は、HDD(Hard Disk Drive)及び/若しくはSSD(Solid State Drive)等の記憶装置又は通信部30を用いてネットワーク3を介して通信可能な外部記憶装置によって構成される。記憶部40には、例えばサーバ2の利用が許可されたユーザ(以降、認可ユーザと呼ぶ)のユーザIDが予め記憶されている。また、記憶部40が有する記憶領域は、歩数記憶部41、診断結果記憶部42、レセプト記憶部43、及び、関係情報記憶部44として使用される。
歩数記憶部41には、制御部20の制御下で、通信部30によって受信された認可ユーザの歩数が、当該認可ユーザのユーザID及び通信部30によって当該歩数が受信された日時と対応付けて記憶される。
診断結果記憶部42には、認可ユーザの健康診断結果が予め記憶されている。尚、診断結果記憶部42には、認可ユーザではないユーザの健康診断結果が予め記憶されていてもよい。
図4は、健康診断結果の一例を示す図である。図4に示すように、診断結果記憶部42に記憶されている健康診断結果には、例えば、健康診断を受けたユーザのユーザID(例えば、XXXXX)、健康診断の実施日(例えば、2017年6月1日)、当該ユーザの年齢(例えば、35歳)及び性別(例えば、男性)が含まれる。
また、健康診断結果には、診断結果として、例えば、当該ユーザの身長(例えば、180.1cm)、体重(例えば、80.4kg)、BMI(Body Mass Index)(例えば、24.79)、最高血圧(例えば、120mmHg)、最低血圧(例えば、70mmHg)、尿検査結果及び血液検査結果が含まれる。尿検査結果には、例えば、尿糖(例えば、(−))及び尿たんぱく(例えば、(−))が含まれる。血液検査結果には、例えば、LDLコレステロール(例えば、95mg/dl)、中性脂肪(例えば、30mg/dl)及びクレアチニン(例えば、0.92mg/dl)が含まれる。また、健康診断結果には、当該ユーザの健康状態が実年齢の何歳に相当するかを表す健康年齢(例えば、38歳)及び当該ユーザの健康の度合を段階的に表す健康度(例えば、B)等が含まれる。健康度は、例えば、「AA」、「A」、「B」、「C」といった記号で表され、この順で健康の度合いが高いことを示す。
レセプト記憶部43には、認可ユーザのユーザIDと対応付けて、認可ユーザのレセプトに関する情報が予め記憶されている。レセプトに関する情報には、例えば、認可ユーザの氏名、性別、生年月日等の個人情報、認可ユーザが利用した医療機関名及び利用日時、当該医療機関が各健康保険組合に請求した薬や治療の医療費等が含まれる。尚、レセプト記憶部43には、認可ユーザではないユーザのユーザIDと対応付けて、当該ユーザのレセプトに関する情報が予め記憶されていてもよい。
関係情報記憶部44には、学習部26によって生成された推定モデルが記憶されている。図5は、関係情報記憶部44に記憶されている推定モデルの説明図である。具体的には、学習部26は、図5に示すように、歩数記憶部41、診断結果記憶部42及びレセプト記憶部43に記憶されている情報から機械学習を用いて生成する。ただし、ネットワーク3を介してアクセス可能な外部記憶装置に記憶されている医療統計情報等に基づいて、ユーザの最新の健康診断結果及び一日の平均歩数の組み合わせに対応する健康指標値を推定する推定モデルを、機械学習によって生成してもよい。機械学習には、例えば、回帰分析及び/又はニューラルネットワーク等が用いられる。
尚、医療統計情報には、例えば、尿検査結果及び血液検査結果の組み合わせと将来三大疾病にかかる確率を表す疾病確率との関係を表す情報、病名とその病名の病気になった患者が入院した日数及び死亡した年齢との関係を表す情報等が含まれる。ここで三大疾病とは、悪性新生物(癌)、急性心筋梗塞及び脳卒中を示す。
健康指標値は、ユーザの健康状態を表す値であり、例えば、前記健康年齢と、前記健康度と、ユーザの健康状態から想定される、今後所定期間(例えば、一年間)当たりに必要な医療費、将来の入院日数、前記疾病確率及び現在の年齢で死亡する確率を表す死亡確率と、のうちの一以上が含まれる。
図6は、健康年齢の推定モデルの一例を示す図である。例えば、学習部26によって生成され、関係情報記憶部44に記憶された健康年齢を推定する推定モデルは、図6に示すようなテーブルによって表される。具体的には、健康年齢を推定する推定モデルは、ユーザの健康診断結果に含まれる、年齢の範囲(例えば、20代)と性別(例えば、男性)の組み合わせと、BMIの範囲(例えば、20〜21)、LDLコレステロールの範囲(例えば、40〜45mg/dl)及びクレアチニンの範囲(例えば、0.5〜0.7mg/dl)の組み合わせと、ユーザの一日の平均歩数の範囲(例えば、12000〜15999歩/日)と、の組み合わせを入力情報とし、当該入力情報から推定される健康年齢(例えば、20歳)を出力情報として、当該入力情報と当該出力情報とを対応付けたテーブルで表される。当該推定モデルは、第一関係情報の一例である。
尚、図6の例では、健康年齢の推定モデルの入力情報に、BMIの範囲、LDLコレステロールの範囲及びクレアチニンの範囲の組み合わせを含めているが、これは一例に過ぎない。例えば図4に示す最高血圧、最低血圧、尿糖等の健康診断結果に含まれる他の項目の範囲の組み合わせを、健康年齢の推定モデルの入力情報に含めてもよい。
学習部26によって生成される前記健康度、前記医療費、前記入院日数、前記疾病確率及び前記死亡確率を推定する推定モデルも、前記健康年齢の推定モデルと同様の入力情報を入力情報とし、当該入力情報から推定される前記健康度、前記医療費、前記入院日数、前記疾病確率及び前記死亡確率を其々出力情報として、当該入力情報と当該出力情報とを対応付けたテーブルで表される。ただし、ユーザの最新の健康診断結果及び一日の平均歩数の組み合わせに対応する健康指標値を推定する推定モデルは、上記のようなテーブル構造に限らない。
(サーバ2の処理フロー)
次に、サーバ2において実行される処理の処理フローについて説明する。当該説明の中で、判断部21、取得部22、第一計算部23、第二計算部24及び通知部25の詳細について説明する。図7は、実施の形態1におけるサーバ2の処理フローを示すフローチャートである。
図7に示すように、端末装置1によって送信されたユーザIDが通信部30によって受信されると(S101)、判断部21は、当該受信されたユーザIDの認証を行う(S102)。
具体的には、S102において、判断部21は、S101で受信されたユーザIDが、記憶部40に予め記憶されている認可ユーザのユーザIDに含まれている場合、S101で受信されたユーザIDに対応するユーザは認可ユーザであると認証する(S102;YES)。一方、判断部21は、S101で受信されたユーザIDが、記憶部40に予め記憶されている認可ユーザのユーザIDに含まれていない場合、S101で受信されたユーザIDに対応するユーザは認可ユーザではないと認証する(S102;NO)。
S102において、判断部21は、S101で受信されたユーザIDに対応するユーザが認可ユーザでないと認証した場合(S102;NO)、処理をS101に戻す。一方、S102において、S101で受信されたユーザIDに対応するユーザが認可ユーザであると認証されたとする(S102;YES)。この場合、通知部25は、通信部30を制御して、S101で受信されたユーザIDの送信元の端末装置1とサーバ2との通信を承認したことを示す情報を当該端末装置1へ返信する(S103)。以降、サーバ2との通信が承認された端末装置1を承認端末と呼ぶ。
S103の後、通信部30が承認端末によって送信された歩数を受信すると、判断部21は、通信部30が受信した歩数を、S101で受信された認可ユーザのユーザID(以降、認可ユーザIDと呼ぶ)及び通信部30が当該歩数を受信した日時と対応付けて歩数記憶部41に記憶する(S104)。
そして、判断部21は、通信部30が承認端末から歩数を第一期間連続して受信したか否かを判断する(S105)。例えば、第一期間が「30分」であるものとする。また、承認端末によって「5分」毎に歩数が送信されるとする。この場合、S105において、判断部21は、第一期間「30分」を承認端末による歩数の送信間隔「5分」で除算した結果が示す所定回数「6回(=30分/5分)」通信部30が歩数を連続して受信し、且つ、当該受信された各歩数が全て1歩以上であるときは、歩数を第一期間連続して受信したと判断する(S105;YES)。
一方、S105において、判断部21は、通信部30が前記所定回数「6回」未満の回数歩数を連続して受信し、且つ、当該受信された各歩数が一歩以上である場合、通信部30が未だ第一期間連続して歩数を受信していないと判断し(S105;NO)、処理をS101に戻す。また、S105において、判断部21は、通信部30が受信した歩数が0歩であった場合、通信部30が歩数を第一期間連続して受信していないと判断し(S105;NO)、処理をS101に戻す。
判断部21は、S105において、通信部30が歩数を第一期間連続して受信したと判断した場合(S105;YES)、認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であるか否かを判断する(S106)。ここで、第二期間は、例えば一日以上の日数(例えば、一週間(7日))に定められ、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶されている。所定値は、例えば、第二期間内に成人が通常歩行すると考えられる歩数(例えば、42000歩(=7日×6000歩))に定められ、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶されている。
具体的には、S106において、判断部21は、歩数記憶部41を参照し、認可ユーザID及び現在日(例えば2017年8月1日)よりも過去の第二期間(例えば、2017年7月25日から7月31日まで)に対応付けられている歩数の総和を計算する。判断部21は、当該総和を認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数とし、当該累積歩数が所定値以上であるか否かを判断する。
判断部21は、S106において、認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上ではないと判断した場合(S106;NO)、処理をS101に戻す。これにより、認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値より少ない場合に、後述のS107以降の処理を行うことを回避できる。その結果、後述のS107以降の処理を行うことで、所定値より少ない累積歩数を用いて計算された信頼性の低い一日の平均歩数に基づいて不適切な健康指標値が計算され、当該不適切な健康指標値が承認端末に通知されることを回避できる。
一方、S106において、S102で認証された認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であると判断されたとする(S106;YES)。この場合、取得部22は、当該認可ユーザの最新の健康診断結果を取得する(S107)。
具体的には、S107において、取得部22は、診断結果記憶部42(図4参照)を参照し、S101で受信された認可ユーザID(例えば、XXXXX)を含む健康診断結果のうち、最新の実施日(例えば、2017年6月1日)を含む健康診断結果を、当該認可ユーザの最新の健康診断結果として取得する。
次に、第一計算部23は、S102で認証された認可ユーザの過去の前記第二期間における一日の平均歩数を計算する(S108)。
具体的には、S108において、第一計算部23は、S106と同様に、歩数記憶部41を参照して、S102で認証された認可ユーザの第二期間における累積歩数(例えば7万歩)を計算し、当該累積歩数を第二期間に対応する日数(例えば7日)で除算した結果(例えば、1万歩/日(=7万歩/7日))を、当該認可ユーザの過去の第二期間における一日の平均歩数として計算する。
S108の後、第二計算部24は、関係情報記憶部44に記憶されている健康指標値の推定モデルと、S108で計算された一日の平均歩数と、S107で取得された認可ユーザの最新の健康診断結果に基づいて、認可ユーザの現在の健康指標値を計算する(S109)。
例えば、学習部26によって、ユーザの最新の健康診断結果及び一日の平均歩数の組み合わせに対応する健康年齢を推定する推定モデルが生成され、当該推定モデルが関係情報記憶部44に記憶されているとする。また、当該推定モデルは、図6に示すテーブルによって表されるものとする。
また、例えば、S107で取得された認可ユーザの最新の健康診断結果に含まれる年齢が「25歳」であり、性別が「男性」であり、BMIが「21.5」であり、LDLコレステロールが、「48mg/dl」であり、クレアチニンが「0.8mg/dl」であるとする。また、S108で計算された一日の平均歩数が、例えば「12500歩」であるとする。
この場合、S109において、第二計算部24は、当該推定モデルを参照し、S107で取得された認可ユーザの最新の健康診断結果に含まれる年齢「25歳」と性別「男性」の組み合わせと、BMI「21.5」、LDLコレステロール「48mg/dl」及びクレアチニン「0.8mg/dl」の組み合わせと、S108で計算された一日の平均歩数「12500歩」と、の組み合わせが、当該推定モデルにおいて定められている入力情報の何れに該当するかを判断する。
本具体例では、第二計算部24は、S107で取得された健康診断結果に含まれる上記年齢「25歳」等とS108で計算された一日の平均歩数「12500歩」との組み合わせは、図6に示す、年齢の範囲「20代」と性別「男性」の組み合わせと、BMIの範囲「21〜22」、LDLコレステロールの範囲「44〜50mg/dl」及びクレアチニンの範囲「0.7〜0.9mg/dl」の組み合わせと、一日の平均歩数の範囲「12000〜15999歩/日」と、の組み合わせを示す入力情報に該当すると判断する。
そして、第二計算部24は、当該判断した入力情報に対応付けられている出力情報である健康年齢「21歳」を、認可ユーザの現在の健康年齢として計算する。
尚、関係情報記憶部44に、一以上の種類の健康指標値の推定モデルが記憶されている場合、S109において、第二計算部24は、当該一以上の種類の健康指標値の推定モデルのうちの一以上を其々用いて、認可ユーザの現在の当該一以上の種類の健康指標値を計算してもよい。
次に、通知部25は、S109で計算された認可ユーザの現在の健康指標値を含む情報表示指示を承認端末に送信し(S110)、処理をS101に戻す。
尚、S109において認可ユーザの現在の一以上の種類の健康指標値が計算されたとする。この場合、通知部25が、S110において送信する情報表示指示に、当該計算された一以上の種類の健康指標値を含めるようにしてもよい。また、通知部25が、S107で取得された健康診断結果に含まれる一以上の情報及び/又はS108で計算された一日の平均歩数等の健康指標値とは異なる情報を、S110において送信する情報表示指示に更に含めるようにしてもよい。
S110が実行されると、承認端末では、S110において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させ、当該情報表示指示に含まれる情報を表す音声を音声出力部15に出力させる。更に、制御部18は、振動部16によって端末装置1を振動させ、点灯部17を点灯させる。
図8A、図8B及び図8Cは、実施の形態1における承認端末においてサーバ2から通知された情報を表示する態様の一例を示す図である。例えば、認可ユーザの年齢が「35歳」であり、第二期間が「7日(一週間)」に定められているとする。また、S108において計算された一日の平均歩数が「12000歩/日」であり、S109において健康指標値として計算された健康年齢が「38歳」であるものとする。
そして、承認端末において、表示部13が累積歩数「8022歩」を表示しているときに、通信部12が、一日の平均歩数「12000歩/日」、認可ユーザの年齢「35歳」及び健康年齢「38歳」を含む情報表示指示を受信したとする。この場合、制御部18は、例えば図8Aに示すように、当該情報表示指示に含まれる、一日の平均歩数「12000歩/日」、年齢「35歳」及び健康年齢「38歳」を表示部13に表示させる。
または、S109において健康指標値として健康度「AA」が計算されたとする。そして、承認端末において、表示部13が累積歩数「8022歩」を表示しているときに、通信部12が、一日の平均歩数「12000歩/日」及び健康度「AA」を含む情報表示指示を受信したとする。この場合、制御部18は、例えば図8Bに示すように、当該情報表示指示に含まれる、一日の平均歩数「12000歩/日」及び健康度「AA」を表示部13に表示させる。
または、S109において健康指標値として今後1年当たりに必要な医療費「12000円/年」が計算されたとする。そして、承認端末において、表示部13が累積「8023歩」を表示しているときに、通信部12が、一日の平均歩数「12000歩/日」及び当該医療費「12000円/年」を含む情報表示指示を受信したとする。この場合、制御部18は、例えば図8Cに示すように、当該情報表示指示に含まれる、一日の平均歩数「12000歩/日」及び今後1年当たりに必要な医療費「12000円/年」を表示部13に表示させる。
このように、実施の形態1の構成によれば、サーバ2において、端末装置1から第一期間連続して認可ユーザの歩数が受信された場合に、認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であるときは、健康指標値の推定モデルと、認可ユーザの過去の第二期間における一日の平均歩数と、認可ユーザの最新の健康診断結果に基づいて、認可ユーザの現在の健康指標値が計算される。そして、当該計算された健康指標値を含む情報表示指示が承認端末に送信される。
このため、過去の第二期間に所定値以上の歩数歩いた承認端末の認可ユーザが、第一期間連続して歩行した場合に、当該所定値以上の歩数に基づく信頼性のある一日の平均歩数と自身の最新の健康診断結果とに基づき計算された、当該認可ユーザの現在の健康状態を適切に表す健康指標値を、当該認可ユーザに通知することができる。
これにより、当該認可ユーザが第一期間連続して歩行し、何らかの行動を開始したと考えられるタイミングで、当該認可ユーザに現在の健康状態を適切に把握させることができる。その結果、当該認可ユーザは、前記何らかの行動に合わせて、健康状態の改善につながる行動を行い易くなる。このようにして、実施の形態1の構成によれば、適切なタイミングで、認可ユーザに健康状態の改善につながる行動変容を促すことができる。
また、承認端末では、サーバ2から送信された情報表示指示に含まれる情報が表示され、当該情報を示す音声が出力されるので、承認端末の認可ユーザに、当該情報に含まれる自身の現在の健康指標値を容易に把握させることができる。また、承認端末が情報表示指示を受信した場合、承認端末が振動し、承認端末が備えるLEDが点灯するので、承認端末の認可ユーザに、承認端末が情報表示指示を受信したことを容易に把握させることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2における情報提供システム100について説明する。以下、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1と差異のある部分について説明する。
実施の形態2では、実施の形態1とは異なり、関係情報記憶部44に、ユーザの健康診断結果及び一日の平均歩数から一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルが更に記憶されている。
図9は、一歩当たりの健康年齢の増減値の推定モデルの一例を示す図である。例えば、関係情報記憶部44には、図9に示すテーブルによって表される、前記一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルが記憶されている。具体的には、当該推定モデルは、ユーザの健康診断結果に含まれる、年齢の範囲(例えば、30代)と性別(例えば、男性)の組み合わせと、BMIの範囲(例えば、20〜21)、LDLコレステロールの範囲(例えば、40〜45mg/dl)及びクレアチニンの範囲(例えば、0.5〜0.7mg/dl)の組み合わせと、ユーザの一日の平均歩数の範囲(例えば、18000〜19999歩/日)と、の組み合わせを入力情報とし、当該入力情報から推定される一歩当たりの健康年齢の増減値(例えば、−0.00100歳/歩)を出力情報として、当該入力情報と当該出力情報とを対応付けたテーブルで表される。当該推定モデルは、第二関係情報の一例である。
尚、図9の例では、一歩当たりの健康年齢の増減値の推定モデルの入力情報に、BMIの範囲、LDLコレステロールの範囲及びクレアチニンの範囲の組み合わせを含めているが、これは一例に過ぎない。例えば図4に示す最高血圧、最低血圧、尿糖等の健康診断結果に含まれる他の項目の範囲の組み合わせを、当該推定モデルの入力情報に含めてもよい。
また、関係情報記憶部44には、前記一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルと同様の、ユーザの健康診断結果及び一日の平均歩数から、前記健康度、前記医療費、前記入院日数、前記疾病確率及び前記死亡確率其々の一歩当たりの増減値を推定する推定モデルが記憶されていてもよい。
また、これら一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルは、健康指標値の推定モデルと同様に、学習部26によって、歩数記憶部41、診断結果記憶部42及びレセプト記憶部43に記憶されている情報並びにネットワーク3を介してアクセス可能な外部記憶装置に記憶されている医療統計情報等に基づく機械学習によって生成されてもよいし、関係情報記憶部44に記憶されている健康指標値の推定モデルに基づき、所定の演算処理を行う等して生成してもよい。
また、実施の形態2では、実施の形態1とは異なり、制御部20が、図3の破線部に示すように、更に、第三計算部27として動作する。これに伴い、実施の形態2におけるサーバ2の処理フローは、実施の形態1におけるサーバ2の処理フローとは異なっている。
図10は、実施の形態2におけるサーバ2の処理フローを示すフローチャートである。図10に示すように、実施の形態2では、実施の形態1とは異なり、サーバ2において、S109の実行後にS201以降の処理が行われる。
具体的には、S109の後、第三計算部27は、関係情報記憶部44に記憶されている一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルと、S108で計算された一日の平均歩数と、S107で取得された健康診断結果に基づいて、S109で計算された健康指標値を所定量向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数を計算する(S201)。
例えば、関係情報記憶部44には、一歩当たりの健康年齢の増減値を推定する推定モデルとして、図9に示すテーブルが記憶されているとする。また、S108で計算された一日の平均歩数が「18500歩」であり、S107で取得された健康診断結果に含まれる年齢、性別、BMI、LDLコレステロール及びクレアチニンが、「35歳」、「男性」、「20.5」、「43mg/dl」及び「0.6mg/dl」であるものとする。また、S109では、認可ユーザの現在の健康指標値として健康年齢が計算されたとする。
この場合、S201において、第三計算部27は、関係情報記憶部44に記憶されている、図9に示すテーブルによって表される一歩当たりの健康年齢の増減値を推定する推定モデルを参照する。そして、第三計算部27は、S107で取得された健康診断結果に含まれる年齢「35歳」と性別「男性」の組み合わせと、BMI「20.5」、LDLコレステロール「43mg/dl」及びクレアチニン「0.6mg/dl」の組み合わせと、S108で計算された一日の平均歩数「18500歩」と、の組み合わせが、当該推定モデルにおいて定められている入力情報の何れに該当するかを判断する。
本具体例では、第三計算部27は、S107で取得された健康診断結果に含まれる上記年齢「35歳」等とS108で計算された一日の平均歩数「18500歩」との組み合わせは、図9に示す、年齢の範囲「30代」と性別「男性」の組み合わせと、BMIの範囲「20〜21」、LDLコレステロールの範囲「40〜45mg/dl」及びクレアチニンの範囲「0.5〜0.7mg/dl」の組み合わせと、一日の平均歩数の範囲「18000〜19999歩/日」と、の組み合わせを示す入力情報に該当すると判断する。そして、第三計算部27は、当該判断した入力情報に対応付けられている出力情報である、一歩当たりの健康年齢の増減値「−0.00100歳/歩」を取得する。
そして、第三計算部27は、例えば所定量を「1歳」とし、S109で計算された健康年齢を所定量「1歳」向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量を第一歩数として計算する。尚、健康年齢は、健康状態が実年齢の何歳に相当するかを表す指標値であるので、値が低い程、健康状態が向上していることを示す。このため、第三計算部27は、上記取得した一歩当たりの健康年齢の増減値「−0.00100歳/歩」によって「−1歳」を除算した結果「1000歩(=−1歳/−0.00100(歳/歩)」を、健康年齢を所定量「1歳」向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数として計算する。
尚、S109において一以上の種類の健康指標値が計算されたとする。この場合、S201において、第三計算部27は、関係情報記憶部44に記憶されている当該一以上の種類の健康指標値の一歩当たりの増減値を推定する推定モデルと、S108で計算された一日の平均歩数と、S107で取得された健康診断結果に基づいて、S109で計算された一以上の種類の健康指標値を其々所定量向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である一以上の第一歩数を計算してもよい。ここで、一以上の種類の健康指標値を向上させる所定量は、例えば「1円」又は「1%」等、健康指標値の種類に応じた量に其々個別に定めてよい。
S201の後、判断部21は、S201で算出された第一歩数が第一閾値未満であるか否かを判断する(S202)。ここで、第一閾値は、例えば、成人が一日間で増加可能と考えられる歩数(例えば、3000歩)に定められ、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶されている。つまり、S202において、判断部21は、健康指標値を所定量向上させるために、認可ユーザが歩数を第一歩数増加させるという行動変容を起こすことができるか否かを判断する。
S202において、判断部21は、第一歩数が第一閾値未満ではないと判断した場合(S202;NO)、処理をS101に戻す。
一方、S202において、第一歩数が第一閾値未満であると判断された場合(S202;YES)、通知部25は、S109で計算された認可ユーザの現在の健康指標値と、一日の平均歩数をS201で計算された第一歩数増加することによって当該健康指標値を前記所定量向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示を、承認端末に送信する(S203)。
尚、通知部25が、S203において送信する情報表示指示に、S107で取得された健康診断結果に含まれる一以上の情報及び/又はS108で計算された一日の平均歩数を更に含めるようにしてもよい。また、S109において一以上の種類の健康指標値が計算され、S201において、一以上の種類の健康指標値を其々所定量向上させるための一以上の第一歩数が計算されたとする。この場合、通知部25が、S203において送信する情報表示指示に、当該計算された一以上の種類の健康指標値と、一日の平均歩数を前記一以上の第一歩数増加することによって、各第一歩数に対応する種類の健康指標値を、当該健康指標値の種類に応じた所定量向上できることを示す情報を、含めるようにしてもよい。
S203が実行されると、承認端末では、S203において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させ、当該情報表示指示に含まれる情報を表す音声を音声出力部15に出力させる。更に、制御部18は、振動部16によって端末装置1を振動させ、点灯部17を点灯させる。
図11A及び図11Bは、実施の形態2における承認端末においてサーバ2から通知された情報を表示する態様の一例を示す図である。例えば、認可ユーザの年齢が「35歳」であり、S109で計算された健康年齢が「38歳」であるものとする。また、S201において、健康年齢を「1歳」向上させるために必要な第一歩数が計算され、当該第一歩数が「1000歩」であるものとする。また、第一閾値が「3000歩」に定められているとする。
この場合、S202では、S201で計算された第一歩数「1000歩」が第一閾値「3000歩」未満であると判断され(S202;YES)、S203が行われる。当該S203において、通知部25は、例えば、S109で計算された健康年齢「38歳」と、一日の平均歩数をS201で計算された第一歩数「1000歩」増加することによって健康年齢「38歳」を所定量「1歳」向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示を送信する。
その結果、承認端末では、当該S203において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、例えば、図11A又は図11Bに示すように、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させる。
このように、実施の形態2の構成によれば、認可ユーザの現在の健康指標値を向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数が第一閾値よりも小さい場合に、S109で計算された認可ユーザの現在の健康指標値と、一日の平均歩数を第一歩数増加することによって当該健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示が承認端末に送信される。
このため、一日の平均歩数を第一閾値よりも小さい第一歩数だけ増加させればよいときに、一日の平均歩数を第一歩数増加することによって自身の現在の健康指標値を所定量向上できることを、認可ユーザに把握させることができる。これにより、認可ユーザに、一日の平均歩数を第一歩数増加させるという、現在の健康指標値を所定量向上させるための行動変容を起こさせることが容易となる。
尚、第二計算部24が、S109において、一歩当たりの健康年齢の増減値を推定する推定モデル(図9参照)を参照して、S107で取得された認可ユーザの最新の健康診断結果及びS108で計算された一日の平均歩数に対応する一歩当たりの健康年齢の増減値を、認可ユーザの健康年齢価値を表す健康指標値として計算するようにしてもよい。
これに合わせて、S201において、第三計算部27が、一歩当たりの健康年齢の増減値を推定する推定モデル(図9参照)を参照し、S109で計算された認可ユーザの現在の一歩当たりの健康指標値の増減値を現在の増減値よりも値が大きい増減値に向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量を、第一歩数として計算するようにしてもよい。
例えば、S109において、図9に示す一歩当たりの健康年齢の増減値を推定する推定モデルを用いて、認可ユーザの現在の一歩当たりの健康指標値の増減値が「−0.00025歳/歩」に計算されたとする。尚、図9に示す推定モデルを用いた場合、同じ健康診断結果が入力されたとしても、入力される一日の平均歩数が「10000歩」以上「19999」以下の範囲で「2000歩」異なると、異なる増減値が推定される。
したがって、S201では、第三計算部27が、図9に示す推定モデルを用いて、S109で計算された認可ユーザの現在の一歩当たりの健康指標値の増減値「−0.00025歳/歩」を、現在の増減値の次に値が大きい増減値「−0.00100歳/歩」に確実に向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数を、「2000歩」と計算するようにしてもよい。
この場合、S203において、通知部25は、例えば、S109で計算された一歩当たりの健康年齢の増減値「−0.00025歳/歩」と、一日の平均歩数をS201で計算された第一歩数「2000歩」増加することによって一歩当たりの健康年齢の増減値を「−0.00100歳/歩」に向上できることを示す情報を含む情報表示指示を送信する。
図11Cは、実施の形態2における承認端末においてサーバ2から通知された情報を表示する態様の一例を示す図である。この場合、承認端末では、当該S203において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、例えば図11Cに示すように、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3における情報提供システム100について説明する。以下、実施の形態1及び2と同じ構成要素については同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1及び2と差異のある部分についてのみ説明する。
実施の形態3におけるサーバ2の処理フローは、実施の形態1及び2におけるサーバ2の処理フローとは異なっている。図12は、実施の形態3におけるサーバ2の処理フローを示すフローチャートである。図12に示すように、実施の形態3では、実施の形態1及び2とは異なり、サーバ2において、S109の実行後にS301以降の処理が行われる。
具体的には、S109の後、第三計算部27は生活習慣分析処理を行う(S301)。図13は、生活習慣分析処理の処理フローを示すフローチャートである。図13に示すように、第三計算部27は、生活習慣分析処理を開始すると、先ず、S102で認証された認可ユーザが前記第二期間において習慣的に運動を行った一以上の各時間帯を、認可ユーザの歩数に基づいて特定する(S311)。
例えば、S311において、第三計算部27は、一日を複数(例えば、24個)の時間帯(例えば、0:30〜1:30、1:30〜2:30、・・・、23:30〜0:30)に分割する。次に、第三計算部27は、歩数記憶部41に記憶されている、認可ユーザID及び現在よりも過去の第二期間の各時間帯(例えば、7:30〜8:30)に対応付けられている歩数の総和を其々計算する。そして、第三計算部27は、当該計算した各歩数の総和を第二期間が示す日数で除算した結果を、認可ユーザの過去の第二期間における各時間帯の平均歩数として計算する。
そして、第三計算部27は、前記複数の時間帯のうち、平均歩数が所定の歩数よりも多い時間帯を、認可ユーザが前記第二期間において習慣的に運動を行った時間帯として特定する。ここで、所定の歩数は、例えば、成人が自宅内又は自宅付近で少しだけ歩行するのに要すると考えられる歩数(例えば、200歩程度)に定められ、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶されている。
図14は、認可ユーザが過去の第二期間において習慣的に運動を行った一以上の各時間帯の一例を示す図である。例えば、図14は、第二期間が月曜日から金曜日までの5日間に定められ、所定の歩数が「200歩」に定められている場合に、二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」の平均歩数が、所定の歩数「200歩」よりも多い「3000歩」、「4000歩」であることを示している。この場合、S311において、第三計算部27は、二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」を、認可ユーザが前記第二期間において習慣的に運動を行った時間帯として特定する。
S311の後、第三計算部27は、実施の形態2のS201と同じ処理を行う(S201)。これにより、第三計算部27は、関係情報記憶部44に記憶されている一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルと、S108で計算された一日の平均歩数と、S107で取得された健康診断結果に基づいて、S109で計算された健康指標値を所定量向上させるために必要な一日の平均歩数の増加量である第一歩数を計算する。
次に、第三計算部27は、S201で計算した第一歩数とS311で特定した各時間帯とに基づいて、S109で計算された健康指標値を所定量向上するために必要な各時間帯の平均歩数の増加量である第二歩数を計算し(S312)、生活習慣分析処理を終了する。
以下、S312の詳細について具体例を用いて説明する。本具体例では、S201で計算された第一歩数が「700歩」であるものとする。また、図14に示すように、S311において特定された、認可ユーザが過去の第二期間において習慣的に運動を行った二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」の平均歩数が、其々「3000歩」、「4000歩」であるものとする。
この場合、S312において、第三計算部27は、S201で計算された第一歩数「700歩」を、S311において特定された二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」の平均歩数「3000歩」、「4000歩」によって比例配分することにより、当該二個の時間帯其々の第二歩数「300歩(=700歩×3000歩/(3000歩+4000歩)」、「400歩(=700歩×4000歩/(3000歩+4000歩)」を算出する。
尚、上記と異なり、S311において、第三計算部27が、歩数記憶部41に記憶されている認可ユーザID及び現在よりも過去の第二期間に対応付けられた歩数を対象にして公知の統計分析処理を行うことにより、認可ユーザが過去の前記第二期間において習慣的に運動を行った一以上の各時間帯を特定するようにしてもよい。
また、上記と異なり、S312において、第三計算部27が、関係情報記憶部44に記憶されている一歩当たりの健康指標値の増減値を推定する推定モデルと、S108で計算された一日の平均歩数と、S107で取得された健康診断結果と、S301で特定された各時間帯と、に基づいて、当該各時間帯の第二歩数を計算するようにしてもよい。
また、S109において一以上の種類の健康指標値が計算され、S301の生活習慣分析処理におけるS201において一以上の第一歩数が計算されたとする。この場合、第三計算部27が、S201で計算した各第一歩数とS311で特定した各時間帯とに基づいて、S109で計算された各第一歩数に対応する健康指標値を所定量向上するために必要な、当該各時間帯の平均歩数の増加量である第二歩数を計算するようにしてもよい。
図12に参照を戻す。S301の生活習慣分析処理の終了後、判断部21は、S312で計算された各時間帯の第二歩数の何れかが第二閾値未満であるか否かを判断する(S302)。ここで、第二閾値は、例えば、成人が一の時間帯の間に増加可能と考えられる歩数(例えば、350歩)に定められ、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶されている。つまり、S302において、判断部21は、習慣的に運動を行う一以上の時間帯の中で、健康指標値を所定量向上させるために、認可ユーザが歩数を第二歩数増加させるという行動変容を起こすことのできる時間帯が存在するか否かを判断する。
S302において、判断部21は、S312で計算された各時間帯の第二歩数が全て第二閾値未満ではないと判断した場合(S302;NO)、処理をS101に戻す。
一方、S302において、S312で計算された各時間帯の第二歩数の何れかが第二閾値未満であると判断されたとする(S302;YES)。この場合、通知部25は、S109で計算された認可ユーザの現在の健康指標値と、S311で特定された各時間帯のうち、第二歩数が第二閾値未満である時間帯の歩数を当該第二歩数増加することによって、当該健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示を、承認端末に送信する(S303)。
尚、通知部25が、S303において送信する情報表示指示に、S107で取得された健康診断結果に含まれる一以上の情報及び/又はS108で計算された一日の平均歩数を更に含めるようにしてもよい。また、S109において一以上の種類の健康指標値が計算され、S301の生活習慣分析処理におけるS201において、一以上の種類の健康指標値を其々所定量向上させるための一以上の第一歩数が計算されたとする。また、S312において各第一歩数に対応する健康指標値を所定量向上するために必要な第二歩数が計算されたとする。この場合、通知部25が、S303において送信する情報表示指示に、当該計算された一以上の種類の健康指標値と、S311で特定された各時間帯のうち、各健康指標値に対応する第二歩数が第二閾値未満である時間帯の歩数を当該第二歩数増加することによって、当該各健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含めるようにしてもよい。
S303が実行されると、承認端末では、S303において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させ、当該情報表示指示に含まれる情報を表す音声を音声出力部15に出力させる。更に、制御部18は、振動部16によって端末装置1を振動させ、点灯部17を点灯させる。
図15は、実施の形態3における承認端末においてサーバ2から通知された情報を表示する態様の一例を示す図である。例えば、認可ユーザの年齢が「35歳」であり、S109で計算された健康年齢が「38歳」であるものとする。また、S301の生活習慣分析処理において、S311では、図14に示す二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」が特定され、S201では、S109で計算された健康年齢を1歳向上させるために必要な第一歩数が「700歩」と計算されたとする。また、S312では、前記二個の時間帯「7:30〜8:30」、「17:30〜18:30」の第二歩数が、其々、「300歩」、「400歩」と計算されたとする。また、第二閾値が「350歩」に定められているとする。
この場合、S302では、S312で計算された時間帯「7:30〜8:30」の第二歩数「300歩」が第二閾値「350歩」未満であると判断され(S302;YES)、S303が行われる。当該S303において、通知部25は、例えば、S109で計算された健康年齢「38歳」と、第二歩数「300歩」が第二閾値「350歩」未満である時間帯「7:30〜8:30」の歩数を当該第二歩数「300歩」増加することによって当該健康指標値「38歳」を所定量「1歳」向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示を送信する。
その結果、承認端末では、当該S303において送信された情報表示指示が通信部12によって受信された場合に、制御部18は、例えば、図15に示すように、当該情報表示指示に含まれる情報を表示部13に表示させる。
認可ユーザが習慣的に運動を行った一以上の時間帯のうち、現在の健康指標値を向上させるために必要な各時間帯の平均歩数の増加量である第二歩数が第二閾値よりも小さい時間帯(以降、特定時間帯)が存在するとする。この場合、実施の形態3の構成によれば、S109で計算された認可ユーザの現在の健康指標値と、当該特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加することによって当該健康指標値を所定量向上できることを示す情報と、を含む情報表示指示が承認端末に送信される。
このため、特定時間帯の平均歩数を第二閾値よりも小さい第二歩数だけ増加させればよいときに、特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加することによって自身の現在の健康指標値を所定量向上できることを、認可ユーザに把握させることができる。これにより、認可ユーザに、特定時間帯の平均歩数を第二歩数増加させるという、現在の健康指標値を所定量向上させるための行動変容を起こさせることが容易となる。
上記実施の形態1、2及び3は、本開示に係る実施の形態の例示に過ぎず、本開示を上記実施の形態1、2及び3に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す変形実施形態であってもよい。
(変形実施形態1)
S106において、判断部21が、認可ユーザの過去の第二期間における累積歩数が所定値以上であるか否かを判断することに代えて、所定の一日の目標歩数から、通信部30によって現在日に受信された累積歩数を減算して得られる差分が、所定の差分閾値以下であるか否かを判断するようにしてもよい。そして、当該差分が前記差分閾値以下である場合、S107以降の処理が行われるようにしてもよい。
前記差分閾値は、S202で用いられる第一閾値と同様に、例えば、成人が一日間で増加可能と考えられる歩数(例えば、3000歩)に定めて、制御部20を構成する不揮発性メモリに予め記憶してもよい。
前記一日の目標歩数は、端末装置1の操作部14を用いて設定可能にしてもよい。そして、操作部14を用いて一日の目標歩数の設定が行われると、制御部18が、通信部12を制御して、当該設定された一日の目標歩数をサーバ2に送信するようにしてもよい。これに合わせて、サーバ2では、通信部30によって受信された一日の目標歩数を、制御部20が前記所定の一日の目標歩数として設定するようにしてもよい。
この構成によれば、認可ユーザが第一期間連続して歩行している場合に、当該認可ユーザが設定した一日の目標歩数から、その日における認可ユーザの累積歩数を減算して得られる差分が前記差分閾値以下であるときに、S107以降の処理が行われる。これにより、S110において、S109で計算された健康指標値を含む情報表示指示が承認端末に送信され、承認端末において当該健康指標値が表示される。
このため、認可ユーザは、第一期間連続して歩行している場合に、その日の累積歩数が、自身が設定した一日の目標歩数に近づいたときに、健康指標値を把握することができる。これにより、認可ユーザは、健康状態を改善するためのモチベーションを高め、健康状態の改善につながる行動変容を起こし易くなる。
(変形実施形態2)
S110、S203及びS303の直前で、判断部21が、月初の所定期間(例えば、一週間)内に現在日が含まれるか否かを判断するようにしてもよい。そして、判断部21が、月初の所定期間に現在日が含まれると判断した場合、S110、S203及びS303を実行するようにしてもよい。一方、判断部21が、月初の所定期間に現在日が含まれないと判断した場合、処理をS101に戻すようにしてもよい。
本構成によれば、月初の所定期間が経過した後、月末までの期間に、健康指標値を含む情報が承認端末に通知されることを回避できる。これにより、認可ユーザが、月初の所定期間中に健康指標値が通知されたにも関わらず、何らかの理由で行動変容を起こせなかった場合に、当該所定期間が経過した後も引き続き健康指標値が通知されることによって煩わしさを感じることを回避できる。
(変形実施形態3)
ウェアラブル機器101及び/又は携帯端末102にLEDを備えないようにしてもよい。これにより、端末装置1が、点灯部17として機能しないようにしてもよい。同様に、ウェアラブル機器101及び/又は携帯端末102に、振動装置を備えないようにしてもよい。これにより、端末装置1が、振動部16として機能しないようにしてもよい。また、ウェアラブル機器101及び/又は携帯端末102にスピーカーを備えないようにしてもよい。これにより、端末装置1が、音声出力部15として機能しないようにしてもよい。