JP6817234B2 - 光送受信器 - Google Patents

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Description

本発明は、光送受信器に関する。
光通信システムの運用中になんらかの原因で光ファイバの特性が悪化した場合、原因の特定にOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)装置(例えば、特許文献1参照)が用いられる。OTDRにより、いずれの地点で破断や曲げ等が生じているかを調べることができる。OTDRは、検査信号としてパルス光を用いる場合がある。OTDR装置の設置位置から故障箇所までの距離が長い場合には、波長分散の影響により、戻ってくるパルス光の電力が低下してしまうおそれがある。従来は、このような問題を解決するために、周波数帯域が狭いパルス光(時間間隔が広いパルス光)が用いられていた。
特許第5941877号公報
しかしながら、周波数帯域が狭いパルス光が用いられてしまうと、故障箇所の分解能が低下してしまうという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、パルス光を用いた故障箇所の検出において、分解能の低下を抑えつつより長い距離にわたって故障箇所を検出することを可能とする光送受信器を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、検査信号としてパルス光を伝送路へ出力する変調部と、前記伝送路において前記パルス光が反射又は散乱することによって生じる光である反射光を変換することによって電気信号を生成する変換部と、前記電気信号に対し、波長分散補償を行う波長分散補償部と、波長分散補償が行われた前記電気信号において、前記伝送路の故障箇所で前記パルス光が反射することによって生じる戻り光に由来する電気信号を検出する戻り光検出部と、前記戻り光に由来する電気信号に基づいて、前記故障箇所を判定する解析部と、を備える光送受信器である。
本発明の一態様は、上記の光送受信器であって、前記解析部は、前記戻り光が自装置に到達するまでの時間を取得する際に、前記波長分散補償部における波長分散補償の処理に要した時間を除いた時間を取得する。
本発明の一態様は、上記の光送受信器であって、前記波長分散補償部における波長分散補償の補償量を決定する制御部をさらに備える。
本発明の一態様は、上記の光送受信器であって、前記制御部は、前記変調部において順に狭いパルス幅のパルス光が出力されるように制御を行い、各パルス光に基づいて推定される故障箇所に応じて前記補償量を決定する。
本発明の一態様は、上記の光送受信器であって、前記制御部は、複数の異なる補償量で前記波長分散補償が行われるように前記波長分散補償部を制御し、各波長分散補償の結果に応じて前記補償量を決定する。
本発明により、パルス光を用いた故障箇所の検出において、分解能の低下を抑えつつより長い距離にわたって故障箇所を検出することが可能となる。
光トランシーバーの構成を示す機能ブロック図である。 光トランシーバーの他の構成を示す機能ブロック図である。 光トランシーバーのさらに他の構成を示す機能ブロック図である。 パルスの検査信号を示す図である。 反射光が変換された電気信号の電力の時間変化を示すグラフである。 DSPが行う解析処理の概略の具体例を示す図である。 DSPの構成を示す機能ブロック図である。 測定品質を向上させるための検査信号の調整方法を示す図である。 光トランシーバーのWDMへの適用例を示す図である。 光トランシーバーのWDMへの他の適用例を示す図である。 パルス光のパルス幅と電力との関係を示す図である。 パルス光のパルス幅と電力との関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態では、デジタルコヒーレント光伝送で用いられる光トランシーバーにサーキュレータ等を付加し、OTDRと同等の伝送特性測定機能を持たせる。これにより、光通信システムにおける故障発生時に、光トランシーバーによる測定を可能とする。
図1は、本発明の実施形態による光トランシーバー1の構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図に示す光トランシーバー1は、DSP(Digital Signal Processor)10と、DAC(Digital Analog Converter)11と、LD(Laser Diode)12と、IQM(IQ Modulator)13と、サーキュレータ14と、SW(スイッチ)15と、ICR(Integrated Coherent Receiver)16と、ADC(Analog Digital Converter)17とを備える。なお、DAC11及びADC17に相当する構成は、DSP10内部に設けられてもよい。
光トランシーバー1は、DSP10の内部でトランシーバーモードとOTDRモードとを有する点が従来のC−OTDR(コヒーレントOTDR)と異なる。光トランシーバー1は、トランシーバーモードにおいて、例えば、100G(ギガ)や100G超の信号伝送を行う。光トランシーバー1は、OTDRモードにおいて、検査信号を出力し、戻り光を受けてファイバの特性を測定する。
DSP10は、モードに応じた電気信号を生成し、DAC11を介してIQM13に出力する。また、DSP10は、ADC17を介してICR16から電気信号を入力し、モードに応じて復調処理又は測定処理を行う。測定処理では、伝送路に関する測定を行う。DAC11は、DSP10から出力されたデジタルの電気信号に対してデジタルアナログ変換処理を行う。DAC11は、アナログの電気信号をIQM13に出力する。LD12は、所定の波長のレーザー光を発生する。IQM13は、LD12が発生する光により、DSP10から入力した電気信号を変調して光変調信号を生成する。サーキュレータ14は、3つのポートを有し、あるポートから入力された光信号を次のポートに出力する。サーキュレータ14は、IQM13が出力した光信号を入力して伝送路へ出力し、伝送路からの反射光を入力してSW15に出力する。SW15は、他の光通信機器から送信され、伝送路を伝送した光信号と、サーキュレータ14が出力した反射光とのいずれを入力するかを切り替える。SW15は入力した信号を、ICR16に出力する。ICR16は、例えば90度光ハイブリッド及び受光素子(PD:Photo Diode)を用いて構成される。ICR16は、LD12が発生する光により、SW15から入力した光変調信号を電気信号に変換する。ADC17は、ICR16によって生成されたアナログの電気信号に対してアナログデジタル変換処理を行う。ADC17は、デジタルの電気信号をDSP10に出力する。伝送路は、例えば、光ファイバである。
本実施形態では、光通信システムにおいて故障が発生した時に、光トランシーバー1と供に設けられる制御装置20からの制御に基づきモード変更を行い、光トランシーバー1が送受信する信号を切り替える。このような制御装置20は、例えばFPGA(field-programmable gate array)やCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを用いて構成される。なお、自局の光トランシーバーの送信部と対向する他局の光トランシーバーの受信部をつなぐ光ファイバに問題が生じたときにOTDRを使用することが想定される。しかし、他局の光トランシーバーの送信部と自局の光トランシーバーの受信部をつなぐ光ファイバに問題がない場合、そのパスは通信中であり、自局の受信部を使用することは出来ない。そのため、OTDRモードを使用する場合は自局と他局をつなぐ光ファイバが同一である場合が望ましい。また、制御装置20は、光トランシーバー1の内部に設けられてもよい。
続いて、各モードにおける光トランシーバー1の動作について説明する。まず、トランシーバーモードの動作を説明する。光トランシーバー1は、入力された制御信号に従って、DSP10にトランシーバーモードを設定し、SW15に伝送路からの入力を設定する。DSP10は、送信データを電気信号に変換し、DAC11を介してIQM13に出力する。DAC11は、デジタルの電気信号をアナログの電気信号に変換する。IQM13(変調部)は、アナログの電気信号を、LD12が発生する光により光信号に変調して出力する。サーキュレータ14は、IQM13から入力した光信号を伝送路へ出力し、伝送路からの反射光を入力してSW15に出力する。SW15は、伝送路から光信号を入力し、ICR16に出力する。ICR16(変換部)は、SW15から入力した光信号を、LD12が発生する光により電気信号に変換する。ADC17は、ICR16によって生成されたアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換する。DSP10は、ADC17から入力した電気信号を、受信データに復調する。
次に、OTDRモードの動作を説明する。光トランシーバー1は、入力された制御信号に従って、DSP10にOTDRモードを設定し、SW15にサーキュレータ14からの入力を設定する。DSP10は、電気の検査信号を生成し、DAC11を介してIQM13に出力する。DAC11は、デジタルの電気信号をアナログの電気信号に変換する。IQM13は、アナログの検査信号を、LD12が発生する光により光信号に変調して出力する。IQM13から出力される検査用の光信号は、所定の時間幅をもったパルス光である。サーキュレータ14は、IQM13から入力した光信号を伝送路へ出力し、伝送路からの反射光を入力してSW15に出力する。SW15は、サーキュレータ14が出力した反射光を入力し、ICR16に出力する。ICR16は、SW15から入力した反射光を、LD12が発生する光により電気信号に変換する。ADC17は、ICR16によって生成されたアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換する。DSP10は、電気信号に変換された検査信号を用いて、従来のOTDRと同様に測定項目の解析を行う。測定項目は、例えば、損失、反射、曲げなどの異常箇所判定などである。
図2、図3を用いて、本実施形態の光トランシーバーの他の構成を説明する。
図2は、光トランシーバー1aの構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図において、図1に示す光トランシーバー1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。光トランシーバー1aが、図1に示す光トランシーバー1と異なる点は、SW15に代えて、ATT(attenuator)21、ATT22及びカプラ23を備える点である。
トランシーバーモードにおいて、ATT21はサーキュレータ14が出力した光を0に近くなるように減衰させてカプラ23に出力し、ATT21は伝送路から光信号を入力し、減衰させずにカプラ23に出力する。一方、ODTRモードにおいて、ATT21はサーキュレータ14が出力した光を減衰させずにカプラ23に出力し、ATT21は伝送路から入力した光信号を0に近くなるように減衰させてカプラ23に出力する。カプラ23は、ATT21が出力した光とATT22が出力した光とを合波して、ICR16に出力する。ATT21、22が減衰を行うか否かの減衰制御は、外部(例えば制御装置20)からの制御信号に基づいて行われる。
図3は、光トランシーバー1bの構成を示す機能ブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図において、図1に示す光トランシーバー1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。光トランシーバー1bが、図1に示す光トランシーバー1と異なる点は、サーキュレータ14及びSW15に代えて、カプラ31、減衰器32、減衰器33及びカプラ34を備える点である。減衰器32、33は、VOA(可変光減衰器)でもよく、所定の波長の光を減衰させるATTでもよい。減衰器32、33がVOAである場合、減衰器32はトランシーバーモードで受信する光信号の波長を減衰させ、減衰器33は、測定対象の波長を減衰させる。光トランシーバー1bの構成は、従来の光トランシーバーの構造と親和性がある。
カプラ31は、IQM13から入力した信号を伝送路、減衰器32、及び、モニタに分岐する。トランシーバーモードにおいて、減衰器32はカプラ31が出力した光を0に近くなるように減衰させてカプラ34に出力し、減衰器33は伝送路から入力した光信号を減衰させずにカプラ34に出力する。一方、ODTRモードにおいて、減衰器32はカプラ31が出力した光を減衰させずにカプラ34に出力し、減衰器33は伝送路から入力した光信号を0に近くなるように減衰させてカプラ34に出力する。カプラ34は、減衰器32が出力した光と減衰器33が出力した光とを合波して、ICR16及びモニタに出力する。減衰器32、33が減衰を行うか否かの減衰制御は、外部(例えば制御装置20)からの制御信号に基づいて行われる。減衰器32、33がVOAである場合、減衰制御を行う対象の波長も、外部(例えば制御装置20)からの制御信号に基づいて行われる。
上記のように、光トランシーバー1aのOTDRモードと信号受信モード(トランシーバーモード)とのモード切り替えは、ATT21、22で行われ、光トランシーバー1bのモード切り替えは、減衰器32、33で行われる。なお、OTDRモードと信号受信モードの切り替えの頻度は、バースト的または継続的である。バースト信号の伝送の場合、光トランシーバー1、1a、1bは、バースト信号を受信する間に測定を実施する。
OTDRモードにおける検査信号には、通常のOTDRと同様のパルス光がある。
図4は、パルス光を用いて構成される検査信号を示す図である。DSP10は、パルスの検査信号を生成する。DSP10によって生成されたパルスの検査信号は、DAC11によってアナログ変換される。アナログ変換によって生成された検査信号の具体例が図4に示される波形である。
図5は、ICR16が備える受光素子によって反射光が変換された電気信号の電力の時間変化を示すグラフである。反射光には、検査信号が故障箇所で反射して戻ってきた光(以下「戻り光」という。)、レイリー散乱光、ブルリアン散乱光、ラマン散乱光が含まれる。DSP10は、反射してくるパルスの電力を時系列で並べる。
図6は、DSP10が行う解析処理の概略の具体例を示す図である。図6に示されるグラフは、図5に示される時間と電力との関係を示すグラフを微分することによって得られるグラフである。図6に示されるグラフの横軸は時間を示し、縦軸は電力の微分値を表す。図6のグラフでは、変化が大きい点にピークが生じる。DSP10は、時系列の電力変化にある特異点に基づいて問題箇所を推定する。
図7は、本発明の実施形態によるDSP10の構成を示す機能ブロック図であり、OTDRモードの動作と関係する機能ブロックのみを抽出して示してある。同図に示すDSP10は、FFT(Fast Fourier Transform)部101、波長分散補償部102、制御部103、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部104、戻り光検出部105及び解析部106を備える。
FFT部101は、ADC17から入力されるデジタルの電気信号に対してFFTを行う。波長分散補償部102は、制御部103による制御に応じて、FFTの結果に対して波長分散補償処理を行う。制御部103は、ADC17から入力されるデジタルの電気信号に基づいて、波長分散量を判定する。制御部103は、判定された波長分散量に基づいて波長分散補償処理を実行するように、波長分散補償部102に対して制御信号を出力する。IFFT部104は、波長分散補償部102によって波長分散補償がなされた電気信号に対し、IFFTを行う。戻り光検出部105は、IFFTの結果に基づいて戻り光に由来する電気信号(以下「戻り光信号」という。)を検出する。解析部106は、戻り光信号に基づいて、故障箇所の有無や、故障箇所の検出を行う。
次に、制御部103が行う処理の詳細について説明する。波長分散補償部102が波長分散を補償する際に、どの程度補償すればよいかを厳密に判断することは、どの地点で戻り光が最大になるか不明であるため難しい。そこで、本実施形態における制御部103は、以下のような2つのアルゴリズムのうちいずれかを用いることによって、適切な波長分散補償量を決定する。どのアルゴリズムが用いられるかは、予めDSP10において決定されていてもよいし、所定の基準に基づいて適宜選択されてもよい。
1.第一アルゴリズム
第一アルゴリズムでは、制御部103は、波長分散値をスイープすることによって、戻り光の感度が最大となる補償値を探索する。制御部103は、探索処理の結果に基づいて、適切な波長分補償量を決定する。具体的には、制御部103は以下のように処理を行う。
まず、制御部103は、予め定められた時間幅のパルス光が検査信号として出力されるように、パルス信号の生成を制御する。最初に出力されるパルス光の時間幅は、その後の処理で用いられるパルス光の時間幅に比べて広い(太い)ことが望ましい。制御部103は、最初に出力されるパルス光を用いた処理において、波長分散補償が行われないように波長分散補償部102を制御する。解析部106は、このような制御の元で検出された戻り光信号に基づいて故障箇所を検出する。制御部103は、自装置から検出された故障箇所までの距離の推定値に応じて、波長分散補償量を決定する。次に、制御部103は、前回のパルス光よりも狭い(細い)時間幅のパルス光が検査信号として出力されるように、パルス信号の生成を制御する。制御部103は、一つ前のパルス光を用いたOTDR処理に基づいて決定された波長分散補償量を用いて処理を行うように、波長分散補償部102を制御する。このようにパルス光の時間幅を一つ前の処理よりも狭くすることと、一つ前の処理によって決定された波長分散補償量を用いて故障箇所の検出を行うこととが繰り返し実行される。制御部103は、繰り返しの終了条件が満たされると、上記の処理を終了する。そして、制御部103は、繰り返しの終了条件が満たされた際に得られた波長分散量を、適切な波長分散補償量として決定する。このようにして得られた波長分散補償量を用いたOTDR処理による検出結果に基づいて、故障箇所の検出が行われてもよい。また、終了条件が満たされた際に行われたOTDR処理による検出結果が、故障箇所の検出結果として用いられてもよい。繰り返しの終了条件は、例えば予め定められた繰り返し回数だけ処理が繰り返して実行されたことであってもよい。繰り返しの終了条件は、例えば得られる推定値等の値の変化(一つ前の処理からの変化)が、所定の閾値よりも小さくなったことであってもよい。繰り返しの終了条件は、他の条件であってもよい。
2.第二アルゴリズム
第二アルゴリズムでは、制御部103は、第一アルゴリズムとは異なる方法で波長分散値をスイープすることによって、戻り光の感度が最大となる補償値を探索する。制御部103は、探索処理の結果に基づいて、適切な波長分補償量を決定する。具体的には、制御部103は以下のように処理を行う。
まず、制御部103は、OTDR処理において用いられることが設定されている所定の時間幅のパルス光が検査信号として出力されるように、パルス信号の生成を制御する。第二アルゴリズムでは、第一アルゴリズムとは異なり、パルス信号の時間幅は変化しない。制御部103は、最初に出力されるパルス光を用いた処理において、波長分散補償が行われないように波長分散補償部102を制御する。解析部106は、このような制御の元で検出された戻り光信号に基づいて故障箇所を検出する。制御部103は、前回のOTDR処理において用いられた波長分散補償量とは異なる波長分散補償量となるように波長分散補償部102を制御する。このように異なる波長分散補償量を用いて故障箇所の検出を行うことが繰り返し実行される。制御部103は、繰り返しの終了条件が満たされると、上記の処理を終了する。そして、制御部103は、繰り返しの終了条件が満たされた際に得られた波長分散量を、適切な波長分散補償量として決定する。このようにして得られた波長分散補償量を用いたOTDR処理による検出結果に基づいて、故障箇所の検出が行われてもよい。繰り返しの終了条件は、例えば予め定められた繰り返し回数だけ処理が繰り返して実行されたことであってもよい。繰り返しの終了条件は、他の条件であってもよい。
なお、上述した2つのアルゴリズムとは異なる手段によって分散補償量が決定されてもよい。例えば、制御部103は、おおよその波長分散値の特定が予めなされている場合には、特定されている波長分散値に基づいて得られる波長分散補償量を用いて波長分散補償部102を制御してもよい。例えば、制御部103は、既存の波長分散推定処理を実行することによって波長分散量を推定し、推定結果に基づいて得られる波長分散補償量を用いて波長分散補償部102を制御してもよい。このような既存の波長分散推定処理の具体例として、特表2015−141658号公報に記載された技術がある。
次に、解析部106が行う処理について説明する。解析部106は、解析処理において用いられる値のうち、パルス光が故障箇所で反射してからADC17まで戻ってくるまでに要する時間(戻り時間:Tr)を以下の式を用いることによって算出する。
Figure 0006817234
なお、式1において、Tdetは、パルス光が故障箇所で反射してから戻り光検出部105によって検出されるまでに要した検出時間を表す。また、Tcalは、波長分散補償部102において実行される波長分散補償処理に要する処理時間を表す。処理時間Tcalは、予め固定値として解析部106に設定されていてもよい。
解析部106は、上述した処理によって得られた戻り時間Trを用いて故障箇所を判定する。なお、戻り時間Trを用いて故障箇所を判定する技術には、既存のどのような技術が適用されてもよい。
図8は、測定品質を向上させるための検査信号の調整方法を示す図である。図8に示すように、パルスの検査信号を使用した検査において測定品質を向上させるためには、パワーを高める方法がある。
光トランシーバー1、1a、1bは、例えば、WDM(Wavelength Division Multiplex)中に、OTDRとして配置される。OTDRとして配置される光トランシーバーは、空いている波長を固定で測定してもよく、空いている複数の波長をローテーションして測定してもよい。複数の波長をローテーションで測定する場合、1台の光トランシーバーが波長を変えて測定してもよく、複数台の光トランシーバーそれぞれが固定の異なる波長で測定してもよい。また、空きの波長だけでなく、WDMに用いられるすべての波長を測定できるように、該当波長で伝送している信号を切り替えながらローテーションして測定してもよい。
図9及び図10は、本実施形態の光トランシーバーのWDMへの適用例を示す図である。なお、図9及び図10では、本実施形態の光トランシーバーの具体例として光トランシーバー1を示している。ただし、一部又は全ての光トランシーバー1に代えて、光トランシーバー1a又は光トランシーバー1bが適用されてもよい。図9は、1台の光トランシーバーで測定を行う場合の例を示す図である。同図に示すように、複数台の光トランシーバー1が波長合分波器60に接続されている。トランシーバーモードの複数の光トランシーバー1は、それぞれ異なる波長の光を送受信する。波長合分波器60は、例えば、AWG(arrayed waveguide grating、アレイ導波路格子)、WSS(wavelength selective switch、波長選択スイッチ)である。波長合分波器60は、複数の光トランシーバー1から入力した異なる波長の光信号を合波して伝送路に出力する。また、波長合分波器60は、伝送路から波長多重された光信号を入力し、入力した光信号を各波長の光信号に分波して複数の光トランシーバー1それぞれに出力する。測定時には、1台の光トランシーバー1がトランシーバーモードからOTDRモードに切り替わり動作する。なお、測定を行わない光トランシーバー1に代えて、従来の光トランシーバーを用いてもよい。
同図に示す構成において、OTDRモードの光トランシーバー1は、空いている固定の波長を測定する。あるいは、OTDRモードの光トランシーバー1は、トランシーバーモードの光トランシーバー1が使用していない空きの波長群をローテーションで変更しながら測定し、監視する。また、OTDRモードの光トランシーバー1は、波長をλ、λ、λ、…のようにスイープするように変更しながら、トランシーバーモードの光トランシーバー1が使用していない空きの波長群とトランシーバーモードの光トランシーバー1が使用している波長群とを合わせた全ての波長群を1台で測定し、監視してもよい。OTDRモードの光トランシーバー1が測定を行っている間、トランシーバーモードの光トランシーバー1は、その測定している波長を使用しないようにする。
図10は、複数台の光トランシーバーで測定を行う場合の例を示す図である。図10において、図9に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図10では、複数の光トランシーバー1が波長合分波器60に接続されており、測定時には、複数の光トランシーバー1がトランシーバーモードからOTDRモードに切り替わり動作する。なお、測定を行わない光トランシーバー1に代えて、従来の光トランシーバーを用いてもよい。トランシーバーモードの複数の光トランシーバー1は、それぞれ異なる波長の光を送受信する。図10に示す構成において、OTDRモードの複数の光トランシーバー1はローテーションで、空いている固定の波長をOTDRモードにより測定する。あるいは、OTDRモードの複数の光トランシーバー1はそれぞれ、他のOTDRモードの光トランシーバー1とは異なる固定の空きの波長を測定してもよい。また、OTDRモードの各光トランシーバー1がそれぞれ波長を変更することにより、空きの波長群とトランシーバーモードの光トランシーバー1が使用している波長群とを合わせた全ての波長群をOTDRモードの複数の光トランシーバー1で測定し、監視してもよい。
図11及び図12は、パルス光のパルス幅と電力との関係を示す図である。図11は、周波数帯域が広いパルス光(時間間隔が狭いパルス光)が用いられた場合の、パルス幅と電力との変化を示す図である。図12は、周波数帯域が狭いパルス光(時間間隔が広いパルス光)が用いられた場合の、パルス幅と電力との変化を示す図である。図11及び図12からわかるように、パルス幅(時間間隔)が狭いと、波長分散による波形の広がり効果が大きい。一方、パルス幅(時間間隔)が広いと、波長分散による波形の広がり効果が小さい。パルス幅が広がるとピークパワーが低減する。そのため、戻り光の感度が低下してしまい、分解能が低下してしまうおそれがある。
上述した実施形態によれば、DSP10の波長分散補償部102によって、反射光に対して波長分散補償処理が実行される。そのため、周波数帯域がより狭いパルス光を用いて故障箇所の検出を行うことが可能となる。その結果、分解能の低下を抑えることが可能となる。
また、DSP10の解析部106において故障箇所の解析処理が行われる際に用いられる戻り時間Trの値を取得する際に、波長分散補償部102による波長分散補償処理に要した処理時間Tcalが除かれる。そのため、波長分散補償処理の実行による精度の低下を抑えることが可能となる。
また、制御部103によって、適切な波長分散補償量が決定される。そのため、より適切な波長分散補償処理を実行することが可能となる。その結果、より狭いパルス光を用いて故障箇所の検出を行うことが可能とり、分解能の低下を抑えることが可能となる。
なお、WDM等の光通信システムに、光信号を送受信する機能及び光通信において光ファイバの特性評価を行う機能を有する上述の光送受信器である1以上の第一の光送受信器(例えば、光トランシーバー1)と、光信号の送受信を行う光送受信器である1以上の第二の光送受信器(例えば、光トランシーバー1又は従来の光トランシーバー)と、合分波器とを備えてもよい。合分波器は、第一の光送受信器及び第二の光送受信器のそれぞれから出力された波長の異なる光信号を合波した波長多重信号を出力する。また、合分波器は、波長多重された光信号を受信し、受信した光信号を分波して第一の光送受信器及び第二の光送受信器に出力する。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
光通信システムに利用可能である。
1…光トランシーバー, 10…DSP, 11…DAC, 101…FFT部, 102…波長分散補償部, 103…制御部, 104…IFFT部, 105…戻り光検出部, 106…解析部, 12…LD, 13…IQM, 14…サーキュレータ, 15…SW, 16…ICR, 17…ADC, 21…ATT, 22…ATT, 23…カプラ, 31…カプラ, 32…減衰器, 33…減衰器, 34…カプラ, 60…波長合分波器

Claims (3)

  1. 検査信号としてパルス光を伝送路へ出力する変調部と、
    前記伝送路において前記パルス光が反射又は散乱することによって生じる光である反射光を変換することによって電気信号を生成する変換部と、
    前記電気信号に対し、波長分散補償を行う波長分散補償部と、
    波長分散補償が行われた前記電気信号において、前記伝送路の故障箇所で前記パルス光が反射することによって生じる戻り光に由来する電気信号を検出する戻り光検出部と、
    前記戻り光に由来する電気信号に基づいて、前記故障箇所を判定する解析部と、
    を備え
    前記解析部は、前記戻り光が自装置に到達するまでの時間を取得する際に、前記波長分散補償部における波長分散補償の処理に要した時間を除いた時間を取得する、光送受信器。
  2. 検査信号としてパルス光を伝送路へ出力する変調部と、
    前記伝送路において前記パルス光が反射又は散乱することによって生じる光である反射光を変換することによって電気信号を生成する変換部と、
    前記電気信号に対し、波長分散補償を行う波長分散補償部と、
    波長分散補償が行われた前記電気信号において、前記伝送路の故障箇所で前記パルス光が反射することによって生じる戻り光に由来する電気信号を検出する戻り光検出部と、
    前記戻り光に由来する電気信号に基づいて、前記故障箇所を判定する解析部と、
    前記波長分散補償部における波長分散補償の補償量を決定する制御部と、
    を備え
    前記検査信号として出力される前記パルス光の時間幅は変化せず、
    前記制御部は、複数の異なる補償量で前記波長分散補償が行われるように前記波長分散補償部を制御し、各波長分散補償の結果に応じて前記補償量を決定する、光送受信器。
  3. 検査信号としてパルス光を伝送路へ出力する変調部と、
    前記伝送路において前記パルス光が反射又は散乱することによって生じる光である反射光を変換することによって電気信号を生成する変換部と、
    前記電気信号に対し、波長分散補償を行う波長分散補償部と、
    波長分散補償が行われた前記電気信号において、前記伝送路の故障箇所で前記パルス光が反射することによって生じる戻り光に由来する電気信号を検出する戻り光検出部と、
    前記戻り光に由来する電気信号に基づいて、前記故障箇所を判定する解析部と、
    前記波長分散補償部における波長分散補償の補償量を決定する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記変調部において順に狭いパルス幅のパルス光が出力されるように制御を行い、各パルス光に基づいて推定される故障箇所に応じて前記補償量を決定する、光送受信器。
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