JP6813837B2 - 活動リズム判定方法および活動リズム判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人の活動リズムの状態に乱れがないかを判定する方法と、その判定装置に関する。
活動リズムの乱れは、例えば、集中力の低下、注意散漫、疲労等を引き起こし、学力、運動能力、仕事の効率の低下、うつ病の発症等に影響することが知られている。このため、活動リズムに乱れが発生していないかを観察することは、健康な社会生活を送るのに役立ち、ひいては病気やその予兆を早期に発見するために有効である。例えば、特許文献1には、睡眠状態を保存する保存手段と、前記保存された複数の睡眠状態に基づいて眠りの規則性を算出する算出手段と、前記眠りの規則性に基づいて睡眠の質を評価する評価手段と、を備える睡眠状態評価装置が記載されており、日中の睡眠時間や日中の在床時間等の因子を用いて評価をしている。しかし、特許文献1に記載された睡眠状態評価装置はマットレスに配置する必要があるため測定場所が限定され、容易に活動リズムの状態を判定できるものではなかった。
特開2015−171555号公報
本発明は、容易に活動リズムの状態を判定できる活動リズム判定方法および活動リズム判定装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、簡単に測定可能な生体情報を用いて活動リズムの判定方法を検討する中で、覚醒時および睡眠時における臥位状態の有無と、被検者の拍動間隔に基づく自律神経系の活動状態を評価することにより、活動リズムの乱れの有無を容易に取得できることに想到した。
すなわち、本発明の活動リズム判定方法は、被検者の拍動間隔を所定計測時間計測し、下記[A]〜[C]の条件のうち、少なくとも一つを判定することを特徴とする。
[A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
[B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
[C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
但し、LFは、拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得たパワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値であり、HFは、前記パワースペクトルを周波数Hf1からHf2まで定積分した値であり、Hf1>Lf1、Hf2>Lf2である。
本発明の活動リズム判定方法の条件[A]によれば、容易に活動リズムの状態を判定することができる。また、本発明の活動リズム判定方法の条件[B]、[C]によれば、客観的にかつ容易に活動リズムの状態を判定することができる。
本発明の活動リズム判定方法において、被検者の身長方向の加速度TAを計測し、下記[D]の条件に従い、負加速度NAを算出して臥位時間帯を算出し、覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類することが好ましい。
[D](1)負加速度NAの算出
(1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
(1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
(2)臥位時間帯の算出
(2a)第1臥位時間帯Lm1:NA≧C1(C1は定数)が第1所定時間T1以上である時間帯
(2b)第2臥位時間帯Lm2:第1臥位時間帯Lm1が2以上あって、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12の間のNA<C1である間隙時間帯Lsmが第2所定時間T2以内の場合、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12と間隙時間帯Lsmを合計した時間帯
(3)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
(3a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、第1臥位時間帯Lm1と、第2臥位時間帯Lm2のうち最長の時間帯
(3b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から睡眠時間帯を除いた時間帯
上記条件[D]では、所定計測単位時間における睡眠時間帯を1つに特定しているため、覚醒時間帯と睡眠時間帯でのデータ比較を行う条件[B]、[C]による判定回数を少なくできる。
本発明の活動リズム判定方法において、被検者の身長方向の加速度TAを計測し、下記[E]の条件に従い負加速度NAを算出し、臥位時間帯を算出することが好ましい。
[E](1)負加速度NAの算出
(1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
(1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
(2)臥位時間帯の算出
臥位時間帯:NA≧C1(C1は定数)を満足する時間帯
上記条件[E]では、臥位時間帯の算出に係る条件(2)を単純化しているため、臥位時間帯を容易に算出することができる。
前記[B]の条件において、睡眠時間帯の(LF/HF)は、睡眠時間帯における(LF/HF)の平均値であり、覚醒時間帯の(LF/HF)は、覚醒時間帯における(LF/HF)の平均値であることが好ましい。これにより、睡眠時間帯の(LF/HF)と覚醒時間帯の(LF/HF)の比較を行いやすくなるため、活動リズムの判定を容易に行うことができる。
前記[C]の条件において、睡眠時間帯のHFは睡眠時間帯におけるHFの平均値であり、覚醒時間帯のHFは覚醒時間帯におけるHFの平均値であることが好ましい。これにより、睡眠時間帯のHFと覚醒時間帯のHFの比較を行いやすくなるため、活動リズムの判定を容易に行うことができる。
前記[C]の条件において、直前の覚醒時間帯のHFに対する睡眠時間帯のHFの増加率が10%超であり、直前の睡眠時間帯のHFに対する覚醒時間帯のHFの減少率が10%超であることを判定することが好ましい。HFは、(LF/HF)に比べて、覚醒時間帯と睡眠時間帯の差が大きい方が好ましいため、このように条件を設定してもよい。
拍動間隔として、心電信号におけるR波とR波との間隔であるRR間隔を用いることが好ましい。R波は信号のピークがはっきり出ることによりピーク位置の誤認識が起こりにくいため、拍動間隔の精度が高くなるからである。
また、本発明の活動リズム判定装置は、被検者の拍動間隔を所定計測時間計測する計測部と、拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得た値(以下、「パワースペクトル」と記載する)を求めて、該パワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値(以下、「LF」と記載する)と、周波数Hf1(>Lf1)からHf2(>Lf2)まで定積分した値(以下、「HF」と記載する)とを算出する処理部と、
下記[A]〜[C]の条件のうち、少なくとも一つを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
[A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
[B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
[C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
本発明の活動リズム判定装置の条件[A]によれば、容易に活動リズムの状態を判定することができる。また、本発明の活動リズム判定装置の条件[B]、[C]によれば、客観的にかつ容易に活動リズムの状態を判定することができる。
本発明の活動リズム判定方法および活動リズム判定装置の条件[A]によれば、容易に活動リズムの状態を判定することができる。また、本発明の条件[B]、[C]によれば、客観的にかつ容易に活動リズムの状態を判定することができる。
図1は、本発明に係るパワースペクトル積分の説明図を表す。 図2は、本発明の実施の形態1に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。 図3は、本発明の実施の形態2に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。 図4は、本発明の実施の形態3に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。 図5は、本発明の実施の形態4に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。 図6は、本発明の実施の形態5に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。 図7は、本発明の実施の形態6に係る活動リズム判定装置の構成を示すブロック図を表す。
1.活動リズム判定方法
本発明の活動リズム判定方法は、被検者の拍動間隔を所定計測時間計測し、下記[A]〜[C]の条件のうち、少なくとも一つを判定することを特徴とする。
[A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
[B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
[C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
但し、LFは、拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得たパワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値であり、HFは、前記パワースペクトルを周波数Hf1からHf2まで定積分した値であり、Hf1>Lf1、Hf2>Lf2である。
本発明の条件[A]の方法によれば、覚醒時間帯中の臥位時間帯の有無を判定することにより、容易に活動リズムの状態を判定することができる。また、本発明の条件[B]、[C]の方法によれば、覚醒時間帯および睡眠時間帯の(LF/HF)、HFの値の推移を観察することにより、客観的にかつ容易に活動リズムの状態を判定することができる。
本発明の活動リズム判定方法は、被検者の拍動間隔を所定計測時間計測する。拍動間隔とは心拍あるいは脈拍の間隔を指す(単位:ms)。心拍間隔は、心電図からR波とR波の間隔を読み取ること、あるいは隣り合う心拍同士の間隔を計測することにより取得する。脈拍間隔は、隣り合う脈拍同士の間隔を計測することにより取得する。拍動間隔またはその揺動は、自律神経活動を示しているといわれている。
拍動間隔として、心電信号におけるR波とR波との間隔であるRR間隔(以下、「RRI」と記載する)を用いることが好ましい。R波はピークがはっきり出ることによりピーク位置の誤認識が起こりにくいため、拍動間隔の精度が高くなるからである。
所定計測時間とは、計測を行う合計時間を指す。条件[B]、[C]では、睡眠時間帯と直前の覚醒時間帯、かつ覚醒時間帯と直前の睡眠時間帯におけるデータを使用するため、所定計測時間は、2以上の睡眠時間帯と、1以上の覚醒時間帯が得られる時間長であることが好ましい。あるいは、所定計測時間は、2以上の覚醒時間帯と、1以上の睡眠時間帯が得られる時間長であってもよい。したがって、所定計測時間は2日以上であることが好ましく、3日以上であることがより好ましく、4日以上であることがさらに好ましい。また、所定計測時間が長いほど信頼性の高いデータが取得できるが被検者への負担を考慮して、所定計測時間は、例えば14日以内、より好ましくは10日以内に設定することができる。
1−1.条件[A]
条件[A]では、覚醒時間帯に臥位時間帯がないことを判定する。臥位時間帯は睡眠時間帯以外での睡眠もしくはうたた寝や昼寝等があることを示すが、不規則な生活や、慢性疲労、うつ状態、不眠症などの症状がある場合、覚醒時間帯に臥位時間帯が見られるという傾向がある。このため、条件[A]によれば、臥位時間帯の有無により活動リズムの乱れの有無を判定することができる。
本発明において、覚醒時間帯とは被検者の目が覚めている、つまり起きている時間帯を指す。一方、睡眠時間帯とは、被検者が眠っている時間帯であり、覚醒時間帯以外の時間帯を指す。覚醒時間帯と睡眠時間帯は、被検者の生活環境や精神状態により様々な態様を示すものであり、時間長や時間帯が特に限定されるものではない。
本発明において、覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類は、被検者へのアンケートによって睡眠開始時間と覚醒開始時間を自己申告してもらうことにより行ってもよいし、後述する活動リズム判定装置に設けられる入力手段により行ってもよい。そのほか、例えば特開2010−179133号公報や特開2009−297474号公報に記載の公知の睡眠状態計測方法等を適用することもできる。より客観的に覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類するためには、被検者の動きに伴い計測される加速度を用いることが好ましい。
本発明において加速度とは、被検者の動きに伴う加速度と被検者に作用する重力加速度との合成値であり、重力加速度g(=9.8m/s2)に対する比で表される(単位:無次元量)。被検者の立位時であって動きがないときには、被検者の身長方向の加速度の大きさは1である。
覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類には、被検者の身長方向の加速度TAから算出される負加速度NAを用いることが好ましい。一般に、睡眠時間帯の身長方向の加速度が立位時に負の値となるように加速度計が調整されている場合、睡眠時間帯の身長方向の加速度は、覚醒時間帯の身長方向の加速度と比べて大きい傾向にあるからである。このように、身長方向の加速度は、覚醒時間帯と睡眠時間帯で差があることから、覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類に適している。本発明において身長方向とは、被検者の足部から頭部へ向かう方向である。
被検者の身長方向の加速度TAを用いた覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類方法について説明する。本発明では、被検者の身長方向の加速度TAを計測し、下記[D]の条件に従い、負加速度NAを算出して臥位時間帯を算出し、覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類することが好ましい。以降、下記条件[D]を用いた覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類方法を「第一の分類方法」と称することがある。
[D](1)負加速度NAの算出
(1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
(1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
(2)臥位時間帯の算出
(2a)第1臥位時間帯Lm1:NA≧C1(C1は定数)が第1所定時間T1以上である時間帯
(2b)第2臥位時間帯Lm2:第1臥位時間帯Lm1が2以上あって、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12の間のNA<C1である間隙時間帯Lsmが第2所定時間T2以内の場合、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12と間隙時間帯Lsmを合計した時間帯
(3)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
(3a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、第1臥位時間帯Lm1と、第2臥位時間帯Lm2のうち最長の時間帯
(3b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から睡眠時間帯を除いた時間帯
条件[D]として示した第一の分類方法では、所定計測単位時間における睡眠時間帯を1つに特定しているため、覚醒時間帯と睡眠時間帯でのデータ比較を行う条件[B]、[C]による判定回数を少なくできる。
[D](1)負加速度NAの算出
被検者の身長方向の加速度TAから負加速度NAを算出する。条件(1a)および(1b)に示すように、負加速度は、被検者の立位時における身長方向の加速度TAが0以上の場合は身長方向の加速度に−1を乗算した値を負加速度NAとし、身長方向の加速度TAが負の値の場合は当該負の値を負加速度NAとする。
[D](2)臥位時間帯の算出
臥位時間帯を第1臥位時間帯と第2臥位時間帯の2種類に分けて算出する。条件(2a)の通り、第1臥位時間帯Lm1はNA≧C1(C1は定数)が第1所定時間T1以上である時間帯である。第1臥位時間帯Lm1の算出では、覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類精度を高めるために第1所定時間T1によるしきい値を設けている。第1所定時間T1は、例えば、好ましくは30分、より好ましくは45分、さらに好ましくは1時間に設定することができる。NA≧C1が第1所定時間T1未満である時間帯も実際には臥位状態であるといえるが、比較的短い時間のうたた寝や昼寝等、活動リズムの観点では本来の睡眠と評価することができない時間を睡眠時間帯に分類することを防ぐために、本分類方法ではNA≧C1が第1所定時間T1未満である時間帯を臥位時間帯とみなしていない。
条件[D](2)では条件(2a)のみを用いて臥位時間帯を算出してもよい。しかし、被検者によっては睡眠時間帯に頻繁に臥位以外の姿勢を取ることもあり、この場合には睡眠時間帯の推定が困難になる。このため、上記[D]のように条件(2b)により第2臥位時間帯を算出する方法を条件(2a)と組み合わせることが好ましい。
条件(2b)の通り、第2臥位時間帯Lm2は、第1臥位時間帯Lm1が2以上あって、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12の間のNA<C1である間隙時間帯Lsmが第2所定時間T2以内の場合、隣り合う2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12と間隙時間帯Lsmを合計した時間帯である。このように第2臥位時間帯を算出しているのは、第1臥位時間帯Lm1が細切れになっている場合、2つの第1臥位時間帯Lm11、Lm12の間の間隙時間帯Lsmも含めて1つの臥位時間帯(第2臥位時間帯Lm2)として分類するためである。ここで、第2所定時間T2は、例えば、好ましくは30分、より好ましくは45分、さらに好ましくは1時間に設定することができる。また、第1所定時間T1と第2所定時間T2は同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、定数C1(単位:無次元量)の値は特に制限されないが、例えば−0.85であることが好ましく、−0.8であることがより好ましく、−0.75であることがさらに好ましい。
[D](3)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
条件(3a)の通り、所定計測単位時間中、第1臥位時間帯Lm1と、第2臥位時間帯Lm2のうち最長の時間帯を睡眠時間帯とする。また、条件(3b)の通り、所定計測単位時間から睡眠時間帯を除いた時間を覚醒時間帯とする。
所定計測単位時間は、日毎の睡眠時間帯を推定するために設定される時間長である。所定計測単位時間は12時間以上であることが好ましく、18時間以上であることがより好ましく、また、24時間以内であることが好ましい。日勤者でも夜勤者でも18時前後の時間には覚醒しているのが一般的であるから、所定計測単位時間の始点は、17時〜19時に好ましく設定される。
臥位時間帯の算出は、上記[D](2)の算出方法以外に、被検者に臥位開始時間と終了時間を自己申告してもらうことにより行ってもよい。また、被検者の身長方向の加速度TAを計測し、下記[E]の条件に従い負加速度NAを算出し、臥位時間帯を算出してもよい。
[E](1)負加速度NAの算出
(1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
(1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
(2)臥位時間帯の算出
臥位時間帯:NA≧C1(C1は定数)を満足する時間帯
条件[E](1)は、条件[D](1)と同様の方法である。また、条件[E](2)はNA≧C1を満足する時間帯を臥位時間帯とするものであり、条件式が単純化されているため、本方法によれば臥位時間帯を容易に算出することができる。なお、定数C1は上記条件[D]と同様に設定できる。
上記条件[E]により算出された臥位時間帯を用いて覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類することもできる。条件[E]により算出された臥位時間帯を用いた覚醒時間帯と睡眠時間帯の第二の分類方法を下記条件[F]に示す。
[F](1)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
(1a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、条件[E](2)で算出した臥位時間帯の合計
(1b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から条件[F](1a)で算出した睡眠時間帯を除いた時間帯
本方法によれば、覚醒時間帯と睡眠時間帯を容易に分類することができるため、本方法はリアルタイムで覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類する必要がある場合に適している。
また、条件[E]により算出された臥位時間帯を用いた覚醒時間帯と睡眠時間帯の第三の分類方法を下記条件[G]に示す。
[G](1)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
(1a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、条件[E](2)で算出した臥位時間帯のうち最長の時間帯
(1b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から条件[G](1a)で算出した睡眠時間帯を除いた時間帯
本方法は、睡眠時に中途半端な時間で起きずに連続して眠ることができる被検者に対して有効である。
条件[E]により算出された臥位時間帯を用いた覚醒時間帯と睡眠時間帯の第四の分類方法を下記条件[H]に示す。
[H](1)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
(1a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、条件[E](2)で算出した臥位時間帯のうち、第3所定時間T3以上連続した時間帯の合計
(1b)覚醒時間帯:所定計測単位時間中、条件[H](1a)で算出した睡眠時間帯を除いた時間帯
第3所定時間T3は、睡眠時以外の状態で臥位になったと推定される時間帯を覚醒時間帯とみなすために設定される時間長である。第3所定時間T3は例えば15分以上、好ましくは30分以上、より好ましくは1時間以上に設定することができる。第四の分類方法では、細切れに分類された睡眠時間帯を積算することにより実質的な睡眠時間帯を推定するため、睡眠時に中途半端な時間で起きてしまう中途覚醒の不眠症を抱えた被検者に対して有効である。
上述したように加速度を用いて覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類する場合、例えば、身長方向の加速度TAや負加速度NAで表される当該加速度は、加速度−時間波形に対してモルフォロジー演算を行った後の値であることが好ましい。モルフォロジー演算は、画像処理でノイズ除去のために用いられる。このため、加速度−時間波形に対してモルフォロジー演算を行った後の値を各条件式に適用すれば、得られた加速度のうち、所定計測時間と比較して短時間(例えば、所定計測時間の1/150時間以内)に変化する値は除去される。このため、加速度−時間波形の全体の輪郭が抽出されて、覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類しやすくなる。モルフォロジー演算は、身長方向の加速度TAに対して行ってもよく、負加速度NAに対して行ってもよい。
モルフォロジー演算に要する処理時間を短縮するために、2値化処理がなされた加速度−時間波形に対してモルフォロジー演算を行うことも好ましい。2値化処理では、例えば、加速度が所定値(しきい値)C2以上の場合に加速度を0とみなし、加速度が所定値C2未満の場合に加速度を1とみなす。所定値C2の値は特に制限されないが、例えば−0.85であることが好ましく、−0.8であることがより好ましく、−0.75であることがさらに好ましい。
モルフォロジー演算は、例えば、線を太くする処理を行う膨張演算、線を細くする処理を行う収縮演算、収縮演算後に膨張演算を行うオープニング処理、膨張演算後に収縮演算を行うクロージング処理がある。本発明において、モルフォロジー演算後の加速度を用いて覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類する場合、モルフォロジー演算が、所定の時間幅で行われるオープニング処理とクロージング処理の少なくともいずれか一方であることが好ましい。また、モルフォロジー演算として、オープニング処理およびクロージング処理の両方を行うことがより好ましい。このように膨張演算と収縮演算を組み合わせることによって、加速度−時間波形の全体の輪郭を抽出しやすくなるため、覚醒時間帯と睡眠時間帯をより一層分類しやすくなる。
オープニング処理やクロージング処理を行う回数は特に限定されないが、オープニング処理、クロージング処理をそれぞれ1回以上実施することが好ましく、オープニング処理、クロージング処理をそれぞれ2回以上実施することがより好ましい。
膨張演算や収縮演算を行う際の時間幅についても適宜設定すればよいが、例えば、1回目のオープニング処理およびクロージング処理の時間幅を2分とし、2回目のオープニング処理およびクロージング処理の時間幅を5分とすることができる。このように処理回数を重ねる毎に、処理時の時間幅を大きくすることが好ましい。このように、オープニング処理およびクロージング処理の時間幅を段階的に大きくすることで、所定計測時間と比較して短時間に変化した加速度のデータが除去されるのを抑止する。
1−2.条件[B]、[C]
条件[B]では(LF/HF)を用い、条件[C]ではHFを用いて、活動リズムの判定を行う。まず、LF、HFについて説明する。
LFは、時間信号fである拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得たパワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値であり、HFは、前記パワースペクトルを周波数Hf1からHf2まで定積分した値であり、Hf1>Lf1、Hf2>Lf2である。例えば、LFは、時間信号fである拍動間隔を周波数スペクトル変換したもの(周波数スペクトルF)を二乗することにより得られるパワースペクトルF2(第1のパワースペクトル)を周波数Lf1からLf2まで定積分した値であり、HFは、前記パワースペクトルF2(第1のパワースペクトル)を周波数Hf1(>Lf1)からHf2(>Lf2)まで定積分した値とすることができる。第1のパワースペクトルF2を用いて計算されるLF、HFの単位はms2である。周波数スペクトル変換の方法としては、例えば高速フーリエ変換(FFT)、ウェーブレット解析、最大エントロピー法などを用いることができる。なお、本明細書においては、FFTを用いた場合を例として説明するが、もちろん他の方法を用いることも可能である。
本明細書においては、拍動間隔をスプライン補間しサンプリング間隔Δtで再サンプリングした拍動間隔RRIkの離散フーリエ変換Gは、以下の(I)式で表され、パワースペクトルF2(第1のパワースペクトル)(単位:ms2/Hz)は、以下の(II)式で表される。ここで、kは時系列、Nはデータ数を表し、Sは任意のスケールであり、一般にパワースペクトラムではS=1である。
Figure 0006813837
Figure 0006813837
他方、LFおよびHFの値として、拍動間隔を周波数スペクトル変換した値から得たパワースペクトルF(第2のパワースペクトル)(単位:ms)を所定の区間で定積分したものも本発明の活動リズム判定方法に含まれる。このように、パワースペクトルとして拍動間隔を周波数スペクトル変換した値を用いれば、より簡便にLFおよびHFの値を算出することができる。第2のパワースペクトルFを用いて計算されるLF、HFの単位は無次元量である。パワースペクトルF(第2のパワースペクトル)は、以下の(III)式で表される。
Figure 0006813837
次に、LF、HFの詳細な算出方法について、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係るパワースペクトル積分の説明図である。図1の縦軸はパワースペクトル密度(単位:ms2/Hz)であり、横軸は周波数(単位:Hz)である。LFは、パワースペクトル(例えば第1のパワースペクトルF2)を例えば0.04Hz(Lf1)から0.15Hz(Lf2)まで定積分した値であり、図1において斜線によりハッチングがされている部分の面積である。一方、HFは、パワースペクトル(例えば第1のパワースペクトルF2)を例えば0.15Hz(Hf1)から0.4Hz(Hf2)まで定積分した値であり、図1において縦線によりハッチングがされている部分の面積である。図1では、Lf2とHf1がいずれも0.15Hzと等しくなるように積分範囲を設定したが、Lf1<Hf1およびLf2<Hf2の関係を満たしていれば、Lf2とHf1は同一の値であっても異なる値でもよい。ここでは、パワースペクトル積分の方法を、第1のパワースペクトルF2を用いて説明したが、第2のパワースペクトルFによる定積分も同様に行うことができる。なお、後述する条件[B]または[C]の判定を行う前に、算出されたLF、HFに異常値とみなすべきものが含まれていないかを判断し、異常値と判断された値を判定の対象から除外することが好ましい。これにより、異常値が活動リズムの判定結果に影響を及ぼすことを防止できる。
周波数スペクトル変換により得られるパワースペクトルは、血圧の変動に由来する成分でMayer−Wave関連成分ともいわれるLFと、呼吸に由来する成分HFとに分けられる。血圧変動成分LFは0.1Hz周辺のパワースペクトルであり、交感神経活動と副交感神経活動の双方に関連している。一方、呼吸由来の成分HFは0.3Hz周辺のパワースペクトルで、副交感神経活動に関連していると考えられている。以上のことから、交感神経活動および副交感神経活動を示すLFの積分範囲は、少なくとも0.1Hzを含み、Lf1<0.1<Lf2であることが好ましい。また、Lf1は0.03Hzであることがより好ましく、0.04Hzであることがさらに好ましい。Lf2は0.16Hzであることがより好ましく、0.15Hzであることがさらに好ましい。また、副交感神経活動を示すHFの積分範囲は、少なくとも0.3Hzを含み、Hf1<0.3<Hf2であることが好ましい。Hf1は0.14Hzであることがより好ましく、0.15Hzであることがさらに好ましい。Hf2は0.41Hzであることがより好ましく、0.4Hzであることがさらに好ましい。
本発明の活動リズム判定方法の条件[B]では、睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいことを判定する。上述したとおり、LFは交感神経活動と副交感神経活動の両方を示しているため、LF/HFは副交感神経活動に対する交感神経活動の優位性を表している。従って、本発明においてLF/HFは、交感神経活動を示す指標として用いている。条件[B]は、交感神経活動を示すLF/HFの値が規則的に変化しているかを観察することにより、活動リズムの乱れの有無を判定する方法である。覚醒時間帯での交感神経活動は、通常、睡眠時間帯に比べて活発になる傾向にある。
前記[B]の条件において、睡眠時間帯の(LF/HF)は、睡眠時間帯における(LF/HF)の平均値であり、覚醒時間帯の(LF/HF)は、覚醒時間帯における(LF/HF)の平均値であることが好ましい。これにより、睡眠時間帯の(LF/HF)と覚醒時間帯の(LF/HF)の比較を行いやすくなるため、活動リズムの判定を容易に行うことができる。
また、判定精度を高めるためには、前記[B]の条件において、睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)の全ての値よりも小さく、かつ、覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)の全ての値よりも大きいことを判定することが好ましい。
本発明の活動リズム判定方法の条件[C]では、睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいことを判定する。上述したとおり、HFは拍動間隔と同様に副交感神経活動を示している。従って、条件[C]は、副交感神経活動を示すHFの値が規則的に変化しているかを観察することにより、活動リズムの乱れの有無を判定する方法である。覚醒時間帯の副交感神経活動は、通常、睡眠時間帯に比べて低下する傾向がある。
前記[C]の条件において、睡眠時間帯のHFは睡眠時間帯におけるHFの平均値であり、覚醒時間帯のHFは覚醒時間帯におけるHFの平均値であることが好ましい。これにより、睡眠時間帯のHFと覚醒時間帯のHFの比較を行いやすくなるため、活動リズムの判定を容易に行うことができる。
前記[C]の条件において、直前の覚醒時間帯のHFに対する睡眠時間帯のHFの増加率が5%超(より好ましくは10%超)であり、直前の睡眠時間帯のHFに対する覚醒時間帯のHFの減少率が5%超(より好ましくは10%超)であることを判定することが好ましい。HFは、(LF/HF)に比べて、覚醒時間帯と睡眠時間帯の差が大きい方が好ましいため、このように条件を設定してもよい。
本発明の活動リズム判定方法は、条件[A]〜[C]を組み合わせることができる。活動リズムの判定は、例えば条件[A]および[B]を用いて行ってもよく、条件[A]および[C]を用いて行ってもよく、また、条件[B]および[C]を用いて行ってもよい。判定精度を高めるためには、条件[A]〜[C]の全てを用いて判定を行うことが好ましい。
条件[A]〜[C]の全てを用いて判定を行う場合、各条件を満足するとき、および満足しないときに付与される点数を予め決めておき、合計点数が所定の基準を超えたときに活動リズムが乱れていると判定してもよい。例えば、表1に示すように、条件[A]を満足する場合を0点、満足しない場合を1点とし、条件[B]を満足する場合を0点、満足しない場合を3点とし、条件[C]を満足する場合を0点、満足しない場合を3点と基準を定める。これらの合計点数が高い場合には、活動リズムの改善が必要であり、合計点数が低い場合には活動リズムに問題がないと判定してもよい。
覚醒時間帯に臥位時間帯がないことよりも、LF/HFやHFを用いて判定される自律活動神経系の方が活動リズムの乱れへの影響が大きいと考えられる場合には、表1に示すように条件[B]および[C]に比べて、条件[A]の点数を低く設定してもよい。また、表1の例に限定されず、条件[A]≧条件[B]≧条件[C]、条件[A]≧条件[C]≧条件[B]、条件[C]≧条件[A]≧条件[B]、の順に点数を低くあるいは高く設定してもよい。
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2.活動リズム判定装置
本発明の活動リズム判定装置は、計測部と、処理部と、判定部と、を備える。計測部は、少なくとも被検者の心拍を計測する心電計や心拍センサ、または被検者の脈波を計測して脈拍を求める脈波センサである。処理部は、計測部により計測された拍動間隔に基づき、周波数スペクトル変換を行い、パワースペクトル積分値を算出し、LFおよびHFを算出する。判定部では、処理部で得られたデータを用いて、各条件を満足するか判定する。処理部および判定部は、判定に用いるデータの作成や各種条件の判定が可能なソフトウェアやアプリを含むコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンや計測機器等である。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る活動リズム判定装置1の構成を示すブロック図を表す。図2に示す活動リズム判定装置1は、センサ10と、解析機30とを備える。
センサ10は、被検者の拍動間隔を所定計測時間計測する拍動計測部25から構成される計測部20を備える。センサ10は、小型軽量であり、本体裏面の電極(図示せず)を被検者の胸部に密着させた状態で、被検者の肌に本体ごと取りつけることができるので、服の下に隠れ目立たない。本発明の活動リズム判定装置1は、拍動間隔として、心電信号におけるR波とR波との間隔であるRR間隔(RRI)を用いることが好ましい。R波はピークがはっきり出ることによりピーク位置の誤認識が起こりにくいため、拍動間隔の精度が高くなるからである。
拍動計測部25は、電極を被検者の胸部に密着させた状態で心電信号を計測し、この心電信号に基づきRRIを算出して解析機30の処理部40へ送信する。なお、センサ10の拍動計測部25が心電信号に基づきRRIを算出したが、RRIの算出は後述する処理部40で行われてもよい。
拍動計測部25では、心拍を測定する代わりに脈波を測定してもよい。脈波は、人の指先や耳たぶ等に波長が700nm〜1200nmの近赤外線を照射し、近赤外線の反射量を接触あるいは非接触で測定することができる。脈波を測定する場合は、比較的測定器を体に取り付け易いという利点があり、特に非接触で測定するタイプを使用した場合には、測定器を体に取り付ける煩わしさがなくなるので、広く普及する可能性がある。このように測定した脈波の隣り合うピーク同士の間隔から脈拍間隔を求めることができる。
計測部20で計測された拍動間隔のデータを解析機30の処理部40の受信部50に送信する方法として、無線通信を用いてもよいし、有線通信を用いてもよい。特に無線通信でデータを送受する場合は、内蔵するバッテリーの持ちを向上させるために、例えば3個分のRRIをまとめて送信する等により送受信の頻度を下げることが好ましい。
消費電力を抑制する観点から、本発明に係るセンサ10は電源をON状態にしてから所定時間経過した後、自動的に電源がOFF状態になることも好ましい。所定時間は活動リズムの判定に必要なデータ数を考慮して設定すればよく、例えば24時間や48時間などに設定することができる。
解析機30は、処理部40と判定部60を備え、処理部40は受信部50、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52を備える。受信部50では、センサ10から送信されるRRIを受信する。
周波数スペクトル変換部51では、FFT等の周波数スペクトル変換方法を用いて、受信部50から送信された時間信号であるRRIを周波数スペクトルに変換する。次に、パワースペクトル積分算出部52では、周波数スペクトル変換部51で得られたスペクトルからパワースペクトルを算出して、所定の周波数範囲で積分を行うことにより、LFおよびHFを求める。具体的には、以下のような処理が行われる。まず、周波数スペクトル変換部51で得られた周波数スペクトルからパワースペクトルを算出すると、縦軸がパワースペクトル密度、横軸が周波数の分布図が得られる。次に、Lf1〜Lf2の範囲、およびHf1〜Hf2の範囲でパワースペクトルを積分することにより、LFとHFをそれぞれ求める。なお、Lf1<Hf1、Lf2<Hf2である。パワースペクトルの具体的な算出方法は、「1.活動リズム判定方法」で述べたとおりであり、パワースペクトルとして、例えば第1のパワースペクトルF2を用いてもよく、第2のパワースペクトルFを用いてもよい。図示していないが、解析機30の処理部40には、パワースペクトル積分算出部52で算出されたLF、HFが、異常値とみなすべきものであるか否かを判断するLF・HF異常値検出部と、LF・HF異常値検出部で異常値と判断されたデータを判定対象から除去するLF・HF異常値除去部とが設けられていてもよい。これにより、異常値が除去されたデータを判定部60に送信することができるため、異常値が活動リズムの判定結果に影響を及ぼすことを防止できる。
本発明の活動リズム判定装置の判定部60は、処理部40で作成されたデータを用いて、下記条件[A]〜[C]の少なくとも1つを満足するか判定する。例えば、条件[A]〜[C]のいずれかを満足すると判定された場合は活動リズムに大きな乱れはないと評価することができ、満足しないと判定された場合には活動リズムが乱れていると評価することができる。
[A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
[B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
[C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
解析機30には、判定部60から活動リズムの状態の判定結果を被検者等に通知する通知部70が設けられることが好ましい。通知方法は、音声、静止画、動画など特に限定されない。医師やカウンセラーなどの専門家、被検者やその家族等、通知対象者の専門知識レベルに応じて通知内容を変えることも可能である。ここでは活動リズム判定装置1に通知部70が設けられる例を示したが、活動リズム判定装置1とは別の通知用機器に判定結果を送信し、被検者等へ結果を通知してもよい。通知用機器としては、例えば外付けモニタ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スピーカー、イヤホンなどが挙げられる。
図示していないが、解析機の処理部には、覚醒時間帯および睡眠時間帯や、臥位時間帯を入力するための入力手段が設けられてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2は、拍動間隔のデータの異常値を除去する機能を有する装置の構成例である。図3は、本発明の実施の形態2に係る活動リズム判定装置2の構成を示すブロック図を表す。図3に示す活動リズム判定装置2は、センサ10と、解析機31とを備える。なお、実施の形態1の活動リズム判定装置1と同様の構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
解析機31は、処理部41と、判定部60を備え、処理部41は、受信部50、拍動間隔異常値検出部53、拍動間隔異常値除去部54、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52を含む。
拍動間隔異常値検出部53は、受信部50から出力されたRRIが、異常値とみなすべきものであるか否かを判断する。RRIが異常値とみなすべきものであるか否かは次のように判断する。実施の形態2では、RRI(秒単位)の逆数を60倍して瞬時心拍数を算出し、1拍分前の瞬時心拍数との差の絶対値が第1の所定数(本実施の形態では、「18」とする)以下である直近の複数点(本実施の形態では、「8点」とする)における平均を算出する。次に当該平均と評価対象のRRIに対応する瞬時心拍数との差の絶対値が第2の所定数(本実施の形態では「35」とする)以上である場合に、評価対象のRRIを異常値とみなす。ここで、第1の所定数は30が好ましく、より好ましくは20、さらに好ましくは15である。また、第2の所定数は50が好ましく、より好ましくは40、さらに好ましくは30である。
なお、第1の所定数、第2の所定数、直近の複数点の数を、個人差等に応じて適宜変更してもよい。例えば、第1の所定数を30以下、第2の所定数を30以上、直近の複数点の数を4〜20の範囲内で適宜変更してもよい。
拍動間隔異常値除去部54は、拍動間隔異常値検出部53により異常値とみなされたRRIを周波数スペクトル変換部51におけるデータ処理の対象から除外する。また、拍動間隔異常値除去部54は、拍動間隔異常値検出部53により異常値とみなされたRRIを判定部60でのデータ処理の対象から除外する。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1に加えて、被検者の加速度を計測するとともに、臥位時間帯を算出する機能を有する装置の構成例である。図4は、本発明の実施の形態3に係る活動リズム判定装置3の構成を示すブロック図を表す。図4に示す活動リズム判定装置3は、センサ11と、解析機32を備える。なお、実施の形態1〜2の活動リズム判定装置と同様の構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
センサ11の計測部21は、拍動計測部25と、加速度計測部26を備える。解析機32は、処理部42と判定部60を備え、処理部42は受信部50、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52、負加速度算出部55、臥位時間帯算出部56を備える。
加速度計測部26では、被検者のX軸、Y軸、Z軸方向における加速度のうち少なくとも一つを計測して解析機32へ送信する。加速度を計測するセンサの種類は特に限定されず、例えば、ピエゾ抵抗体型加速度センサ、圧電型加速度センサ、静電容量型加速度センサなどを用いることができる。ピエゾ抵抗体型加速度センサは、半導体を用いているため小型で量産化がしやすい。圧電型加速度センサは、比較的高い加速度の検出がしやすい。静電容量型加速度センサはピエゾ抵抗体型加速度センサに比べて高感度で、検出可能な加速度の範囲が広く、温度依存性も小さい。
「1.活動リズム判定方法」の条件[D]または[E]により覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類するためには、加速度計測部26において、被検者の身長方向の加速度TAが計測されることが好ましい。すなわち、加速度計測部26で計測されるX軸、Y軸、Z軸のいずれか1軸が、被検者の身長方向の加速度TAと一致していることが好ましい。
加速度計測部26で計測された加速度のデータを解析機32の受信部50に送信するには、拍動間隔のデータと同様に、無線通信、または有線通信を用いてもよい。特に、無線通信での送受信の頻度を下げるために、加速度はRRIと同じタイミングで送受されることが好ましい。
負加速度算出部55は、加速度計測部26で得られた被検者の身長方向の加速度TAから負加速度NAを算出する。負加速度は、例えば、条件[D](1)や条件[E](1)によって算出できる。負加速度を求めることにより、本実施の形態3で後述するように被検者の姿勢が臥位であった時間帯を算出したり、実施の形態4で後述するように覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類が容易になる。
臥位時間帯算出部56では、負加速度算出部55で得られた負加速度を用いて臥位時間帯を算出する。例えば、条件[E](2)に示すように、NA≧C1を満足する時間帯を臥位時間帯としてもよい。
図示していないが、センサには、拍動計測部と加速度計測部から構成される計測部で取得した生体情報を一時的に保存するデータ保存部が設けられていてもよい。センサで取得したデータを逐次的に解析機に送信してデータを処理する必要がないため、データ通信によって消費する電力量を抑制することができる。例えば、被検者が自宅でセンサを用いて計測を行い、後日、医療機関にある解析機を用いて医師が活動リズムの状態を判定する場合などに適している。小型軽量なセンサを得るために、データ保存部には公知の半導体メモリを用いることが好ましい。
(実施の形態4)
実施の形態4は、被検者の加速度を計測するとともに臥位時間帯を算出し、覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類する機能を有する装置の構成例について説明する。図5は、本発明の実施の形態4に係る活動リズム判定装置4の構成を示すブロック図を表す。図5に示す活動リズム判定装置4は、センサ11と、解析機33を備える。なお、実施の形態1〜3の活動リズム判定装置と同様の構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
センサ11は計測部21を備え、計測部21は、拍動計測部25と、加速度計測部26を備える。解析機33は、処理部43と判定部60を備え、処理部43は受信部50、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52、負加速度算出部55、臥位時間帯算出部56、覚醒・睡眠分類部57を備える。
覚醒・睡眠分類部57は、臥位時間帯算出部56で算出された臥位時間帯のデータに基づき、覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類を行う。覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類は、「1.活動リズム判定方法」に示した方法を用いることができる。
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5に係る活動リズム判定装置5の構成を示すブロック図を表す。図6に示す活動リズム判定装置5は、センサ11と、解析機34を備える。なお、実施の形態1〜4の活動リズム判定装置と同様の構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
解析機34は、処理部44と、判定部60を備え、処理部44は、受信部50、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52、平均算出部58、負加速度算出部55、臥位時間帯算出部56、覚醒・睡眠分類部57を含む。
平均算出部58は、各時間帯における(LF/HF)の平均値、または各時間帯におけるHFの平均値の少なくともいずれかを算出する。これにより、時間帯毎の(LF/HF)またはHFの推移を観察しやすくなるため、条件[B]および[C]の判定を容易に行える。
(実施の形態6)
図7は、本発明の実施の形態6に係る活動リズム判定装置6の構成を示すブロック図を表す。図7に示す活動リズム判定装置6は、センサ11と、解析機35とを備える。なお、実施の形態1〜5の活動リズム判定装置と同様の構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
解析機35は、処理部45と、判定部60を備え、処理部45は、受信部50、周波数スペクトル変換部51、パワースペクトル積分算出部52、負加速度算出部55、臥位時間帯算出部56、覚醒・睡眠分類部57、モルフォロジー演算部59を含む。
モルフォロジー演算部59では、負加速度算出部55で算出された負加速度−時間波形のノイズを除去するために負加速度−時間波形に対してモルフォロジー演算を行う。ここでモルフォロジー演算としては上述したように、例えば、膨張演算、収縮演算、オープニング処理、クロージング処理、これらの組み合わせを適用することができる。なお、図7には示していないが、処理部45には、モルフォロジー演算部59での処理前に、所定値C2をしきい値として負加速度の値の大きさを二値化する二値化処理部を設けることもできる。二値化処理部では、例えば、負加速度NAがC2以上であれば負加速度NAは0とみなされ、負加速度NAがC2未満であれば1とみなされる。このように、モルフォロジー演算に先立って、加速度に対して二値化処理を行うことにより、モルフォロジー演算に要する処理時間を短縮することができる。なお、本実施の形態では、負加速度NAのデータに対してモルフォロジー演算を行う例を説明したが、受信部50で受信した身長方向の加速度TAに対してモルフォロジー演算部59でモルフォロジー演算を行った後、負加速度算出部55で負加速度NAを算出してもよい。
本願は、2016年3月2日に出願された日本国特許出願第2016−39893号に基づく優先権の利益を主張するものである。2016年3月2日に出願された日本国特許出願第2016−39893号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1、2、3、4、5、6:活動リズム判定装置
10、11:センサ
20、21:計測部
25:拍動計測部
26:加速度計測部
30、31、32、33、34、35:解析機
40、41、42、43、44、45:処理部
50:受信部
51:周波数スペクトル変換部
52:パワースペクトル積分算出部
53:拍動間隔異常値検出部
54:拍動間隔異常値除去部
55:負加速度算出部
56:臥位時間帯算出部
57:覚醒・睡眠分類部
58:平均算出部
59:モルフォロジー演算部
60:判定部
70:通知部

Claims (6)

  1. 被検者の拍動間隔を所定計測時間計測し、
    被検者の身長方向の加速度TAを計測し、下記[D]の条件に従い、負加速度NAを算出して前記臥位時間帯を算出し、前記覚醒時間帯と前記睡眠時間帯を分類し、
    下記[B]の条件と下記[C]の条件の少なくともいずれかと、下記[A]の条件を判定することを特徴とする活動リズム判定方法。
    [A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
    [B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
    [C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
    [D](1)負加速度NAの算出
    (1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
    (1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
    (2)臥位時間帯の算出
    (2a)第1臥位時間帯L m1 :NA≧C1(C1は定数)が第1所定時間T 以上である時間帯
    (2b)第2臥位時間帯L m2 :前記第1臥位時間帯L m1 が2以上あって、隣り合う2つの第1臥位時間帯L m11 、L m12 の間のNA<C1である間隙時間帯L sm が第2所定時間T 以内の場合、前記隣り合う2つの第1臥位時間帯L m11 、L m12 と前記間隙時間帯L sm を合計した時間帯
    (3)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
    (3a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、前記第1臥位時間帯L m1 と、前記第2臥位時間帯L m2 のうち最長の時間帯
    (3b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から前記睡眠時間帯を除いた時間帯
    但し、LFは、拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得たパワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値であり、HFは、前記パワースペクトルを周波数Hf1からHf2まで定積分した値であり、Hf1>Lf1、Hf2>Lf2である。
  2. 前記[B]の条件において、睡眠時間帯の(LF/HF)は、睡眠時間帯における(LF/HF)の平均値であり、覚醒時間帯の(LF/HF)は、覚醒時間帯における(LF/HF)の平均値である請求項1に記載の活動リズム判定方法。
  3. 前記[C]の条件において、睡眠時間帯のHFは睡眠時間帯におけるHFの平均値であり、覚醒時間帯のHFは覚醒時間帯におけるHFの平均値である請求項1または2に記載の活動リズム判定方法。
  4. 前記[C]の条件において、直前の覚醒時間帯のHFに対する睡眠時間帯のHFの増加率が10%超であり、直前の睡眠時間帯のHFに対する覚醒時間帯のHFの減少率が10%超であることを判定する請求項1〜のいずれか一項に記載の活動リズム判定方法。
  5. 前記拍動間隔として、心電信号におけるR波とR波との間隔であるRR間隔を用いる請求項1〜のいずれか一項に記載の活動リズム判定方法。
  6. 被検者の拍動間隔を所定計測時間計測する計測部と、
    前記拍動間隔を周波数スペクトル変換するステップを含んで得た値(以下、「パワースペクトル」と記載する)を求めて、該パワースペクトルを周波数Lf1からLf2まで定積分した値(以下、「LF」と記載する)と、周波数Hf1(>Lf1)からHf2(>Lf2)まで定積分した値(以下、「HF」と記載する)とを算出する処理部と、
    下記[D](1)の条件に従い、被検者の身長方向の加速度TAから負加速度NAを算出する負加速度算出部と、
    下記[D](2)の条件に従い、臥位時間帯を算出する臥位時間帯算出部と、
    下記[D](3)の条件に従い、覚醒時間帯と睡眠時間帯を分類する覚醒・睡眠分類部と、
    下記[B]の条件と下記[C]の条件の少なくともいずれかと、下記[A]の条件を判定する判定部と、を備えることを特徴とする活動リズム判定装置。
    [A]覚醒時間帯に臥位時間帯がないこと。
    [B]睡眠時間帯の(LF/HF)が直前の覚醒時間帯の(LF/HF)よりも小さく、かつ覚醒時間帯の(LF/HF)が直前の睡眠時間帯の(LF/HF)よりも大きいこと。
    [C]睡眠時間帯のHFが直前の覚醒時間帯のHFよりも大きく、かつ覚醒時間帯のHFが直前の睡眠時間帯のHFよりも小さいこと。
    [D](1)負加速度NAの算出
    (1a)被検者の立位時においてTA≧0の場合、NA=(−1)×(TA)
    (1b)被検者の立位時においてTA<0の場合、NA=TA
    (2)臥位時間帯の算出
    (2a)第1臥位時間帯L m1 :NA≧C1(C1は定数)が第1所定時間T 以上である時間帯
    (2b)第2臥位時間帯L m2 :前記第1臥位時間帯L m1 が2以上あって、隣り合う2つの第1臥位時間帯L m11 、L m12 の間のNA<C1である間隙時間帯L sm が第2所定時間T 以内の場合、前記隣り合う2つの第1臥位時間帯L m11 、L m12 と前記間隙時間帯L sm を合計した時間帯
    (3)覚醒時間帯と睡眠時間帯の分類
    (3a)睡眠時間帯:所定計測単位時間中、前記第1臥位時間帯L m1 と、前記第2臥位時間帯L m2 のうち最長の時間帯
    (3b)覚醒時間帯:所定計測単位時間から前記睡眠時間帯を除いた時間帯
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