〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
パチンコ機10は、遊技機の一種であるパチンコ遊技機である。このパチンコ機10は、図1に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方(正面側)に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。
遊技機本体12は、左右両側部のうち一方を支持側として回動可能となるように外枠11に支持される内枠(図示略)と、内枠の前方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能となるように内枠に支持される前扉枠13と、内枠の後方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能となるように内枠に支持される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
なお、遊技機本体12は、その回動先端部に設けられた施錠装置(図示略)を備えている。この施錠装置は、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠13を内枠に対して開放不能な施錠状態とする機能を有している。これらの施錠状態は、パチンコ機10の前面に露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことによって解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた略楕円形状の窓部21と、窓部21に嵌め込まれた窓パネル22とを有している。なお、本実施形態では、窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、合成樹脂などによって無色透明に形成されていてもよい。
また、前扉枠13は、窓部21の周囲に設けられた各種ランプ部等にて構成される発光手段の一部として窓部21の上方に設けられた表示ランプ部23と、表示ランプ部23の左右両側に設けられるとともに、遊技状況に応じた効果音などを出力するスピーカ部24と、窓部21の下方に設けられた上側膨出部25および下側膨出部26とを備えている。
上側膨出部25および下側膨出部26は、上下に並設されるとともに、共に前方へ膨出するように設けられている。
上側膨出部25は、上方に開口するようにして内側に設けられた上皿25aと、上皿25aの中央部に設けられた押ボタン25bとを有している。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置71(図5参照)にて払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構81(図5参照)側へ導くための機能を有している。押ボタン25bは、遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行する操作手段として機能する。
下側膨出部26は、同じく上方に開口するようにして内側に設けられた下皿26aを有している。下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
さらに、前扉枠13は、下皿26aの右方に設けられた発射手段としての発射ハンドル27を備えている。この発射ハンドル27は、パチンコ機10の遊技者に操作されることによって、内枠の下方に設けられた遊技球発射機構81から内枠の上方に設けられた遊技領域に向けて遊技球を発射する。発射ハンドル27は、その回転操作量を変更することによって、遊技領域に向けて発射する遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いを変更する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤31は、図2に示すように、その表面に取り付けられた内レール部32および外レール部33を有し、内枠に搭載されている。前述した遊技領域は、内レール部32および外レール部33によって区画されるようにして遊技盤31に形成されている。この遊技領域は、窓部21を介して略全域を前方から視認することができる。
内レール部32および外レール部33は、遊技領域への遊技球の誘導レール34を構成し、この誘導レール34は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球を遊技領域の上部に案内する。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部に配置されるとともに、遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。このため、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、本実施形態では、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側部に設けられている。
遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように形成された大小複数の開口部を遊技領域に有している。また、遊技盤31は、各開口部に設けられた一般入賞口35、中央作動口(第1始動入球部)36、右作動口(第2始動入球部)37、可変入賞装置38、およびアウト口39を有している。また、遊技盤31は、中央部左側および中央部右側のそれぞれに設けられたスルーゲート41と、上部右側に設けられた主表示装置42と、中央部に設けられた可変表示ユニット43等とを有している。さらに、遊技盤31は、遊技球の落下方向を適宜分散させるために、または調整等するために植設された多数の釘44や、風車等の各種部材(役物)を遊技領域に有している。
一般入賞口35、中央作動口36、右作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口のそれぞれは、遊技球の入球を検知する検知センサ40a〜40d(図5参照)を備え、これらの検知センサ40a〜40dは、遊技盤31の背面側に配設されている。具体的には、一般入賞口35は、検知センサ40aを備え、中央作動口36は、検知センサ40bを備え、右作動口37は、検知センサ40cを備え、可変入賞装置38は、検知センサ40dを備えている。パチンコ機10は、検知センサ40a〜40dの検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。なお、検知センサ40a〜40dは、遊技球の入賞を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
具体的には、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、中央作動口36への入球が発生した場合および右作動口37への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、各作動口36,37の賞球個数を相違させてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられている。各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、アウト口39は、遊技球の入球を検知する検知センサ40e(図5参照)を備え、この検知センサ40eは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、アウト口39への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
各スルーゲート41は、遊技球の入球を検知する検知センサ40f(図5参照)を備え、この検知センサ40fは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、各スルーゲート41への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続する態様も含む。ただし、以下の説明では、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球を入賞とも表現する。また、スルーゲート41への入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
中央作動口36および右作動口37は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。中央作動口36は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口するようにして設けられている。右作動口37は、遊技領域を流下する遊技球を入球不能とすべく右向きに開口するようにして設けられている。
図3は、右作動口および可変入賞装置の近傍を拡大した遊技盤の正面図である。
右作動口37は、図3に示すように、鉛直上方側の板面を波状に形成された略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有している。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて右作動口37に遊技球を導くことができる。
電動役物37aは、右作動口37に向かうにしたがって下降するように傾斜して設けられるとともに、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37aを遊技盤31の内部に向かって後退させることによって、右作動口37に遊技球を入球させないようにして右作動口37を閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37aを窓パネル22に向かって前進させて遊技盤31から突出させることによって、右作動口37に遊技球を入球させるようにして右作動口37を開放した状態である。
ここで、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
また、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。
したがって、遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、右作動口37に入賞することができず、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、右作動口37に入賞することができる。
なお、遊技盤31は、電動役物37aの右側に設けられた右側アウト口391を備えている。この右側アウト口391は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。また、右側アウト口391は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられたアウト口39と同様の機能を有している。具体的には、右側アウト口391に入球した遊技球は、アウト口39に入球した遊技球と合流した後、遊技盤31の背面側に配設された検知センサ40eにて検知されるようになっている。
可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口する大入賞口38aと、大入賞口38aを開閉するための開閉扉38bと、開閉扉38bを駆動する可変入賞駆動部38cとを備えている。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38に遊技球を導くことができる。
ここで、遊技盤31は、可変入賞装置38の前面側を覆うようにして設けられたカバー381を備えている。このカバー381は、可変入賞装置38を前面側から視認可能とすべく透明(または半透明)に形成された透明パネル381aと、この透明パネル381aの周囲に設けられるとともに、不透明に形成された不透明パネル381bとを備えている(図2参照)。
したがって、遊技者は、透明パネル381aおよび窓部21を介して可変入賞装置38を前方から視認することができる。
大入賞口38aは、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この大入賞口38aは、前述したように、遊技球の入球を検知する検知センサ40dを備えている。パチンコ機10は、その検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。
開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられている。この開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有している。ここで、開閉扉38bを閉鎖状態に設定した場合には、遊技球は、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39側に流下していくことになる。この際、開閉扉38bの鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下していく場合と比較して、時間をかけることなく直ぐにアウト口39側に流下していくことになる。
可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを駆動することによって、開閉扉38bを開放状態および閉鎖状態のいずれかに設定する。
具体的には、開閉扉38bは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉38bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉38bを開放状態に設定し、大入賞口38aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、開閉実行モードにおいて、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技という。
なお、本実施形態では、開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられていた。そして、開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有していた。
これに対して、開閉扉は、これ以外の構成を採用してもよい。例えば、開閉扉は、矩形板状に形成されるとともに、下方側の一辺を中心軸として回動自在に遊技盤31に設けられていてもよい。この場合には、開閉扉は、窓パネル22に向かって回動して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態と、遊技盤31の内部に向かって回動して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態とを有していればよい。
主表示装置42は、図2に示すように、メイン表示部45と、役物用表示部46とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。
なお、主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられている。すなわち、主表示装置42は、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離は、遊技球1個分よりも狭くなっている。これによって、パチンコ機10は、主表示装置42と、窓パネル22との間を遊技球が落下していくのを防止している。換言すれば、パチンコ機10は、主表示装置42の前方を遊技球が落下していくのを防止している。
メイン表示部45は、中央作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部45aと、右作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部45bとを備えている(図5参照)。なお、メイン表示部45は、開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)に、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部を更に備えていてもよい。
第1結果表示部45aは、中央作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、中央作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部45aは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部45bは、右作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、右作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部45bは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
このように、本実施形態では、中央作動口36および右作動口37は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段として機能する。
また、本実施形態では、右作動口37は、遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段として機能する。この右作動口37は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、右作動口37に入球させる開放状態、および遊技領域を流下する遊技球を右作動口37に入球させない閉鎖状態を有する電動役物37a(ガイド片)と、電動役物37aを駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する電動役物駆動部37b(ガイド片駆動部)とを備えている。
役物用表示部46は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。役物用表示部46は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
なお、本実施形態では、メイン表示部45および役物用表示部46は、セグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部45および役物用表示部46に変動表示させる絵柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。
可変表示ユニット43は、絵柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置47を備えている。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置47を囲むようにして配設されたセンターフレーム48を備えている。このセンターフレーム48の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置47の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
図柄表示装置47は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。この図柄表示装置47は、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて図柄の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置47は、メイン表示部45の第1結果表示部45aにて変動表示を実行する場合およびメイン表示部45の第2結果表示部45bにて変動表示を実行する場合には、それに合わせて変動表示を実行する。
なお、図柄表示装置47は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRT等の他の表示装置であってもよい。
センターフレーム48は、図柄表示装置47の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部49aと、図柄表示装置47の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部49bと、図柄表示装置47の上側の領域に設けられた第3保留ランプ部49cとを備えている。
第1保留ランプ部49aは、中央作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第1保留ランプ部49aは、遊技球を最大4個まで保留することができ、第1結果表示部45aおよび図柄表示装置47の変動表示に対応している。
第2保留ランプ部49bは、右作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第2保留ランプ部49bは、遊技球を最大4個まで保留することができ、第2結果表示部45bおよび図柄表示装置47の変動表示に対応している。
第3保留ランプ部49cは、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第3保留ランプ部49cは、遊技球を最大4個まで保留することができ、役物用表示部46の変動表示に対応している。
なお、各保留ランプ部49a〜49cは、後述する図柄表示装置47の一部に画像として表示される等の他の構成であってもよい。
図4は、図柄表示装置の表示画面を示す図である。
図柄表示装置47の表示画面Gは、図4に示すように、3列の表示領域に区画されており、各表示領域には、左から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、および右図柄列Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3は、「1」〜「8」の数字からなる8種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「8」の次は「1」となるように配列して構成されている。なお、図4では、各表示領域の中心線を一点鎖線で示している。
図柄表示装置47は、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行する。この遊技回用の演出は、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、有効ラインL上に所定の図柄を停止表示した状態で終了する。
すなわち、遊技回とは、各作動口36,37への入賞に基づいて、メイン表示部45および図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
なお、図柄表示装置47における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図5に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bや、リーチ用テーブル記憶エリア63c、表示継続時間テーブル記憶エリア63dなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、電役保留エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ40a〜40fとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、右作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
なお、主制御基板61は、ドライバ回路を有している。MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行して大入賞口38aを開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部45の表示制御を実行して各作動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU62は、役物用表示部46の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。したがって、MPU62は、停電監視基板65を介して電力を受給する。
検知センサ40a〜40fは、一般入賞口35、中央作動口36、右作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ40a〜40fの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、中央作動口36または右作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球や貸し球(遊技に際して遊技者に貸し出す遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時においても主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
また、電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
<主制御装置60のMPU62にて内部抽選を実行するための電気的構成>
図6は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。
MPU62は、図6に示すように、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって、内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部45および図柄表示装置47における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、右作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64a(図5参照)に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値は、中央作動口36または右作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64b(図5参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC4の値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64c(図5参照)に格納される。
保留球格納エリア64bは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として中央作動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、中央作動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、中央作動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、中央作動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として右作動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、右作動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、右作動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、右作動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部45a,45bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa、または第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリア64cは、第1結果表示部用保留エリアRaおよび第2結果表示部用保留エリアRbと同様に4つの記憶エリアを備えている。したがって、各スルーゲート41への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。
なお、各スルーゲート41に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
<各カウンタの詳細な説明>
以下、各カウンタの詳細について説明する。
まず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。
電動役物開放カウンタC4は、定期的に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の電役保留エリア64cに格納される。
そして、MPU62は、電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、右作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
ここで、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定することによって、右作動口37への遊技球の入賞を可能とする頻度が互いに異なる複数のサポートモードを有している。具体的には、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモード(低頻度ガイド状態)と、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモード(高頻度ガイド状態)とを有している。
低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)となっている。しかしながら、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する回数が多く、電動役物37aを開放状態に設定する1回の開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、電動役物37aを閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部46における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
したがって、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、右作動口37に入賞しやすくなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を中程度として左打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側から中央部へとシフトさせることによって、右作動口37よりも中央作動口36に入賞する確率を高くすることができる。また、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
このように、本実施形態では、パチンコ機10は、中央作動口36への遊技球の入球を発生させやすく、右作動口37への遊技球の入球を発生させにくい左打ちルート(第1の経路)と、右作動口37への遊技球の入球を発生させやすく、中央作動口36への遊技球の入球を発生させにくい右打ちルート(第2の経路)とを備えている。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードの構成は、これに限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、電動役物37aを開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、電動役物37aを開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、その更新された値は、中央作動口36または右作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、中央作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図7は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図7に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア63a(図5参照)に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(低確率状態)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(高確率状態)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図7(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図7(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。
具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個であり、「特別外れ結果」となる乱数の値は2個であり、「通常外れ結果」となる乱数の値は、その他の値である。したがって、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、当否結果が「大当たり当選」および「特別外れ結果」となる確率は、各1/300であり、当否結果が「通常外れ結果」となる確率は、298/300である。
これに対して、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は21個であり、「通常外れ結果」となる乱数の値は28個であり、「特別外れ結果」となる乱数の値は、その他の値である。したがって、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、当否結果が「大当たり当選」となる確率は、約1/30であり、当否結果が「特別外れ結果」となる確率は、約11/12であり、当否結果が「通常外れ結果」となる確率は、約1/20である。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高くなっていればよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。
大当たり種別カウンタC2は、定期的に更新され、その更新された値は、中央作動口36または右作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、中央作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図8は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図8に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図5参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図8(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図8(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち中央作動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図8(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜19」を「明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち右作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図8(b)に示すように、「低確結果」および「最有利結果」の2つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「明示少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
「明示少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0〜238の範囲内でループするループカウンタとなっている。
リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、その更新された値は、中央作動口36または右作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、中央作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
リーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出である。
具体的には、MPU62は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63c(図5参照)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、図柄表示装置47は、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。また、リーチ表示は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置47の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせを表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(例えば、図柄列Z2)を変動表示する。
したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」または「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
ここで、パチンコ機10は、図柄表示装置47の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置47にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。具体的には、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。
なお、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されていたのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置47の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている、またはリーチ表示を発生させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。
なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値に基づいて、メイン表示部45における絵柄の表示継続時間と、図柄表示装置47における図柄の表示継続時間とを決定する。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。
なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図9は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図9に示すように、ステップS101〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40fの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ40a〜40fの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ40a〜40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ40dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻してクリアする。
ステップS103では、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1〜C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合には、各カウンタC1〜C4の値を0に戻してクリアする。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。このスルー用の入賞処理では、MPU62は、各スルーゲート41に対応した検知センサ40fが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、MPU62は、第3保留ランプ部49cを点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部49cを点灯させる。また、スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第3保留ランプ部49cは、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
ステップS105では、MPU62は、作動口用の入賞処理を実行する。
以下、作動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<作動口用の入賞処理>
図10は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、図10に示すように、ステップS201〜S209を実行する。
ステップS201では、MPU62は、中央作動口36に対応した検知センサ40bが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、中央作動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS201にて中央作動口36に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS202において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS207以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS201にて中央作動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS203において、右作動口37に対応した検知センサ40cが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、右作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS203にて右作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS203にて右作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS204において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。
ステップS205では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS205にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS207以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS205にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS206において、右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。その後、MPU62は、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS202またはステップS206の処理を実行した後、またはステップS205にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、MPU62は、ステップS207において、ステップS202またはステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS207にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS207にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合には、ステップS208において、その始動保留記憶数Nの値に1を加算して更新する。
ステップS209では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS208にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS208にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合には、ステップS208にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS208にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS208にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、ステップS209では、MPU62は、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bを点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、作動口用の入賞処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bを点灯させる。また、中央作動口36または右作動口37に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第1保留ランプ部49aまたは第2保留ランプ部49bは、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
<通常処理>
図11は、通常処理のフローチャートを示す図である。
MPU62は、電源投入に伴って起動する後述のメイン処理を実行した後、遊技を進行させるための主要な処理である通常処理を実行する。この通常処理では、MPU62は、図11に示すように、ステップS301〜S314を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS301〜S309を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS308〜S311を繰り返し実行し、ステップS308の判定結果に応じてステップS312以降を実行する。
ステップS301では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信するための外部出力処理を実行する。この外部出力処理では、例えば、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合には、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、例えば、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合には、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS302では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、変動種別カウンタCSの値を0に戻してクリアする。
ステップS303では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置47に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定およびメイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS304では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、MPU62は、開閉実行モード、高確率モード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。
なお、ステップS303の遊技回制御処理およびステップS304の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS305では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。このデモ表示実行判定処理では、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、30sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合には、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を30secとし、ステップS305の処理を繰り返し実行する間隔が4msecである場合には、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントして7500回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合には、そのカウントの値をリセットする。
ステップS306では、MPU62は、右作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。具体的には、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開放状態に設定する。そして、MPU62は、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37に遊技球が入賞することなく所定の時間を経過したと判定した場合には、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ステップS307では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。この遊技球発射制御処理では、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(本実施形態では0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。また、電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を供給し、遊技球を発射させる。
ステップS308では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。この停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS309以降の処理を実行することなく、ステップS312以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS312では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS313では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して保存する。ステップS314では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
これに対して、MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合、すなわち残余時間が発生した場合には、ステップS310において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS311において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定するまでステップS308〜S311を繰り返し実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合、すなわち残余時間が発生していない場合には、ステップS301を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図12は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図12に示すように、ステップS401〜S412を実行する。
ステップS401では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理では、MPU62は、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS402では、MPU62は、許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS402にて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS402の処理を繰り返し実行する。また、MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定した場合には、ステップS403以降の処理を実行する。
ここで、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS402の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS403では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。
ステップS404では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合には、ステップS405において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS406において、RAM判定値を算出する。
ステップS407では、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値と、通常処理のステップS313(電断時処理)にて保存されたRAM判定値とを比較し、これらが一致した場合には、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合には、RAM判定値は異常であると判定する。
そして、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常であると判定した場合には、ステップS408において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
なお、RAM64に記憶されたデータの有効性は、RAM判定値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよく、例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。
前述したように、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合、またはステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
具体的には、MPU62は、ステップS409において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS410において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合には、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS408またはステップS410の処理を実行した後、MPU62は、ステップS411において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期コマンドを送信し、ステップS412において、タイマ割込み処理の発生を許可し、前述した通常処理に移行する。
なお、サブ側の制御基板は、ステップS411にて送信された初期コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに、自己の初期化を実行する。
<遊技回制御処理>
図13は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、図13に示すように、ステップS501〜S509を実行する。
ステップS501では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS502以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各作動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
これに対して、MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
まず、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理について説明する。
ステップS503では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを把握し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合には、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS504において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS505において、メイン表示部45および図柄表示装置47に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。
以下、ステップS504のデータ設定処理およびステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。
図14は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。
データ設定処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS601〜S611を実行する。
ステップS601では、MPU62は、作動口用の入賞処理のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合には、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
このように、データ設定処理は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用のデータ設定処理と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用のデータ設定処理とを有している。
そして、MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。換言すれば、MPU62は、右作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、中央作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
まず、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS602では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値に1を減算して更新する。
ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS604では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。
ステップS605では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS605では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、中央作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示している。
ステップS606では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、中央作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部49aの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、中央作動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第1保留ランプ部49aの点灯個数を減少させる。
次に、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS607では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値に1を減算して更新する。
ステップS608では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS609では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。
ステップS610では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS610では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、右作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示している。
ステップS611では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、右作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部49bの点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、右作動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第2保留ランプ部49bの点灯個数を減少させる。
図15は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。
変動開始処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS701〜S718を実行する。
ステップS701では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS702において、低確率モード用の当否テーブル(図7(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出し、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS703において、高確率モード用の当否テーブル(図7(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS702またはステップS703の処理を実行した後、MPU62は、ステップS704において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS702またはステップS703にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、当否抽選モードが低確率モードであっても高確率モードであっても同様である。
ステップS705では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS706以降の処理を実行し、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS712以降の処理を実行する。
まず、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」であると判定された場合の処理(ステップS706以降の処理)について説明する。
ステップS706では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、中央作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS707において、第1振分テーブル(図8(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、右作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS708において、第2振分テーブル(図8(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
ステップS707またはステップS708の処理を実行した後、MPU62は、ステップS709において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS707またはステップS708にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS710では、MPU62は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をステップS709にて判定した振分結果に応じて決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとを比較することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部45に停止表示させる絵柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
ステップS711では、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合には、低確結果フラグをセットし、「明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合には、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS716以降の処理を実行する。
なお、以下の各処理において、MPU62は、これらのフラグを参照することによって、振分結果の判定を実行する。
次に、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定された場合の処理(ステップS712以降の処理)について説明する。
ステップS712では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS713以降の処理を実行し、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS715以降の処理を実行する。
ステップS713では、MPU62は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS714では、MPU62は、特別外れフラグをRAM64にセットする。
なお、以下の各処理において、MPU62は、この特別外れフラグを参照することによって、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かの判定を実行する。
これに対して、ステップS715では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS711、ステップS714、およびステップS715のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS716において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
図16は、表示継続時間の設定処理のフローチャートを示す図である。
表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS801〜S808を実行する。
ステップS801では、MPU62は、RAM64に特別外れフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、RAM64に特別外れフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、RAM64に特別外れフラグがセットされていると判定した場合には、ステップS806以降の処理を実行する。
まず、ステップS801において、MPU62にてRAM64に特別外れフラグがセットされていないと判定された場合の処理(ステップS802以降の処理)について説明する。
ステップS802では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
ステップS803では、MPU62は、図柄表示装置47にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果が「低確結果」または「最有利結果」である場合、並びにステップS704にて判定した当否結果が「通常外れ結果」であるとともに、リーチ発生抽選に当選した場合には、リーチ表示が発生すると判定する。なお、MPU62は、前述したように、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ発生抽選を実行する。
MPU62は、ステップS803にてリーチ表示が発生すると判定した場合には、ステップS804において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS803にてリーチ表示が発生しないと判定した場合には、ステップS805において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを読み出す。
次に、ステップS801において、MPU62にてRAM64に特別外れフラグがセットされていると判定された場合の処理(ステップS806以降の処理)について説明する。
ステップS806では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定された場合(当否抽選モードが低確率モードであると判定された場合)には、前述したステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。
ステップS804、ステップS805、およびステップS807のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS808において、表示継続時間を決定する。具体的には、MPU62は、リーチ発生用表示継続時間テーブルまたはリーチ非発生用表示継続時間テーブルを読み出した場合には、各表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。また、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
なお、特別表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルおよびリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して決定される表示継続時間よりも短くなっている。
ここで、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。したがって、中央作動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、中央作動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。そして、右作動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、右作動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、保留個数が同じであれば、高頻度サポートモードである場合の表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間は、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは異なっている。
なお、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を長くする等のように前述した関係とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
変動開始処理の説明に戻り、図15を参照してステップS717以降の処理について説明する。
ステップS717では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS717にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
変動用コマンドは、表示継続時間に係る情報を含んでいる。また、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を含んでいない。
ここで、前述したように、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。
したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報を変動用コマンドに含めなかったとしても、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
また、特別表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルおよびリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して決定される表示継続時間よりも短くなっているので、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にて表示継続時間が特別表示継続時間であるか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、特別表示継続時間の情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、特別表示継続時間の情報を直接的に含んでいてもよい。
種別コマンドは、当否結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。また、種別コマンドは、振分結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果とする。換言すれば、種別コマンドは、遊技結果に係る情報を含んでいる。
ステップS718では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部45に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、変動開始処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技回の消化に際し、中央作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、第1結果表示部45aに変動表示を開始させる。
これに対して、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、遊技回の消化に際し、右作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、第2結果表示部45bに変動表示を開始させる。
遊技回制御処理の説明に戻り、図13を参照してステップS506〜S509の遊技回進行用処理について説明する。
MPU62は、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS506では、MPU62は、変動開始処理のステップS716にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS507において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部45の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS508において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、メイン表示部45に変動表示を開始させる際に実行された変動開始処理のステップS710、ステップS713、およびステップS715のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中のメイン表示部45に表示させるようにメイン表示部45の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
また、メイン表示部45は、図柄表示装置47の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置47の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置47の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
ステップS509では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS509にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<遊技状態移行処理>
図17は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS901〜S917を実行する。
ステップS901では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS902以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS901にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS914以降の処理を実行する。
まず、ステップS901において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS902以降の処理)について説明する。
ステップS902では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS902にてメイン表示部45の変動表示が終了していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS902にてメイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS903において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU62は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS903にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS904以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS903にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものでないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、遊技状態移行処理を終了する。
ステップS904では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS904にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS905以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS904にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS911以降の処理を実行する。
まず、ステップS904において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合の処理(ステップS905以降の処理)について説明する。
ステップS905では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置38の大入賞口38aを開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ステップS906では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。なお、小当たり開始用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
ステップS908では、MPU62は、小当たりコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。この小当たりコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS908にて設定した小当たりコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される小当たりコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
これに対して、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合(当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合)には、ステップS909において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
ステップS910では、MPU62は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS910にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
次に、ステップS904において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合の処理(ステップS911以降の処理)について説明する。
ステップS911では、MPU62は、振分結果が少ラウンド高確結果(「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS911にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、ステップS912において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。また、MPU62は、ステップS911にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS913において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ここで、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。
開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口38aの開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすまで継続する。換言すれば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすことによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
ステップS912またはステップS913の処理を実行した後、MPU62は、前述したステップS909以降の処理を実行する。
このように、MPU62は、ステップS903において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、高確率モードの特別外れ結果を除き、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、高確率モードの特別外れ結果を除き、遊技結果の種類に関わらず同一である。
なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
次に、ステップS901において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS914以降の処理)について説明する。
ステップS914では、MPU62は、大入賞口開閉処理を実行する。
図18は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開閉処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS1001〜S1025を実行する。
ステップS1001では、MPU62は、大入賞口38aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1001にて大入賞口38aが開放中でないと判定した場合には、ステップS1002以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1001にて大入賞口38aが開放中であると判定した場合には、ステップS1006以降の処理を実行する。
まず、ステップS1001において、MPU62にて大入賞口38aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS1002以降の処理)について説明する。
ステップS1002では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1002にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1002にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、ステップS1003において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1003にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1004において、大入賞口開放処理を実行する。
以下、ステップS1004の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図19は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、図19に示すように、ステップS1101〜S1107を実行する。
ステップS1101では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1101にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1102において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた入賞カウンタPCに「1」をセットし、ステップS1103において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
これに対して、MPU62は、ステップS1101にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS1104において、入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1105において、振分結果が少ラウンド高確結果(「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1105にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、前述したステップS1103において、タイマカウンタTに「85」をセットする。
これに対して、MPU62は、ステップS1105にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合には、ステップS1106において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
ステップS1103またはステップS1106の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1107において、大入賞口38aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1102またはステップS1104にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。
また、ステップS1103またはステップS1106にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU62は、前述したように、タイマカウンタTに「85」または「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU62は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様(長期間態様)と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様(短期間態様)とを設定している。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、ステップS1101にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、前述したように、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。
したがって、長時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは容易である。
これに対して、短時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも短い(更に言及すれば遊技球の発射周期よりも短い)ので、遊技球を大入賞口38aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは可能である。
また、MPU62は、ステップS1101にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、前述したように、入賞カウンタPCに「1」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を1個に設定している。そして、短時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも短い(更に言及すれば遊技球の発射周期よりも短い)ので、遊技球を大入賞口38aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは可能である。
大入賞口開閉処理の説明に戻り、図18を参照してステップS1005以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS1004の大入賞口開放処理を実行した後、ステップS1005において、開放コマンドを設定する。この開放コマンドは、ラウンドカウンタRCに係る情報を含んでいる。ラウンドカウンタRCの値は、ラウンド遊技を実行する都度、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新される。換言すれば、開放コマンドは、ラウンド遊技の実行回数に係る情報を含んでいる。また、MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS1005にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉38bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS1001において、MPU62にて大入賞口38aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS1006以降の処理)について説明する。
ステップS1006では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。すなわち、MPU62は、大入賞口開放処理のステップS1103またはステップS1106にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS1007以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1006にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1018以降の処理を実行する。
まず、ステップS1006において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS1007以降の処理)について説明する。
ステップS1007では、MPU62は、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口38aに対応した検知センサ40dの検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS1007にて大入賞口38aへの入賞が発生していないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1007にて大入賞口38aへの入賞が発生したと判定した場合には、ステップS1008において、入賞カウンタPCの値に1を減算して更新する。
ステップS1009では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1009にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1010において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを閉鎖状態に設定する。
ステップS1011では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。この閉鎖コマンドは、ラウンドカウンタRCに係る情報を含んでいる。ラウンドカウンタRCの値は、ラウンド遊技を実行する都度、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新される。換言すれば、閉鎖コマンドは、ラウンド遊技の実行回数に係る情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS1011にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉38bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS1012では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1012にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉カウンタSOCの値に「0」をセットした後、後述するステップS1024以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1012にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS1013以降の処理を実行する。
ステップS1013では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS1014では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1014にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS1015において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS1015にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉38bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。なお、本実施形態では、開放待機時間は1secである。この開放待機時間は、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず同一である。
これに対して、MPU62は、ステップS1014にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1016以降の処理を実行する。
ステップS1016では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、前述したように、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、高確率モードの特別外れ結果を除き、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、高確率モードの特別外れ結果を除き、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。
なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS1017では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS1017にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS1006おいて、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定された場合の処理(ステップS1018以降の処理)について説明する。
ステップS1018では、MPU62は、前述したステップS1010と同様に閉鎖実行処理を実行する。
ステップS1019では、MPU62は、前述したステップS1011と同様に閉鎖コマンドを設定する。
ステップS1020では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1020にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1021以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1020にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1023以降の処理を実行する。
まず、ステップS1020において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1021以降の処理)について説明する。
ステップS1021では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS1022では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1022にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS1015以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1022にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したステップS1016以降の処理を実行する。
次に、ステップS1020において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定された場合の処理(ステップS1023以降の処理)について説明する。
ステップS1023では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値に1を減算して更新する。
ステップS1024では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。ここで、ステップS1012において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定された場合、またはステップS1023を実行した後、MPU62は、ステップS1024を実行する。
MPU62は、ステップS1024にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS1015以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1024にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS1025において、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1025にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合(当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合)には、前述したステップS1016以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1025にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。換言すれば、高確率モードの特別外れ結果では、エンディング用の待機時間は0secとなる。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図17を参照してステップS915以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS914の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS915において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS915にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS915にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、ステップS916において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS916にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS916にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS917において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
以下、開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図20は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図20に示すように、ステップS1201〜S1209を実行する。
ステップS1201では、MPU62は、振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1202以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1201にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1205以降の処理を実行する。
まず、ステップS1201において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1202以降の処理)について説明する。
ステップS1202では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1203では、MPU62は、RAM64に記憶された回数制限フラグをクリアする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされていない場合には、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
ステップS1204では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU62は、振分結果に応じてRAM64にセットしたフラグ(低確結果フラグ、明示少ラウンド高確結果フラグ、および最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した作動口用の入賞処理のステップS205や、変動開始処理のステップS701や、表示継続時間の設定処理のステップS806や、遊技状態移行処理のステップS906や、大入賞口開閉処理のステップS1025では、MPU62は、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
次に、ステップS1201において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1205以降の処理)について説明する。
ステップS1205では、MPU62は、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1205にて振分結果が「低確結果」でないと判定した場合(当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合)には、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1205にて振分結果が「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1206以降の処理を実行する。
ステップS1206では、MPU62は、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続する。
ステップS1207では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1208では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。
ステップS1209では、MPU62は、回数制限フラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に回数制限フラグがセットされている場合には、これを維持する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされている場合には、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、100回の遊技回を消化した場合には、高頻度サポートフラグおよび回数制限フラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。
なお、MPU62は、これらの処理を通常処理のステップS306において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」または「通常外れ結果」となった場合には、遊技状態は移行しない。
このように、本実施形態では、主制御装置60は、中央作動口36および右作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な開閉実行モードに通常制御状態(低確率モードおよび高確率モード)から遊技状態を移行する遊技状態移行手段として機能する。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図21は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図21に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、コマンドリスト格納エリア94aなどの各種エリアを有している。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、押ボタン25bに接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,49a〜49cと、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,49a〜49cや、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析するとともに、このコマンドに基づいて所定の演算処理を行ってVDP105の制御を実行する。具体的には、MPU102は、VDP105に対するコマンドを生成することによってVDP105の制御を実行する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置47に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置47に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。
ビデオRAM107は、図柄表示装置47に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置47の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図22は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図22に示すように、ステップS2001〜S2005を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS2001では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS2002では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを決定する。この演出決定処理については後に詳細に説明する。
ステップS2003では、MPU92は、ステップS2002の演出決定処理の内容に基づいて、演出実行処理を実行する。具体的には、演出実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,49a〜49cの発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2004では、MPU92は、MPU62から受信したデモコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、30sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。具体的には、デモ表示実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2005では、ステップS2002の演出決定処理で設定したコマンドを表示制御装置100に送信するためのコマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理では、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aにコマンドリストとして格納された各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったか否かを判定し、各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったと判定した場合には、そのコマンドを表示制御装置100に送信する。
その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図23は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図23に示すように、ステップS2101〜S2116を実行する。
ステップS2101では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2101にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2109以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2101にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2102において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2102にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合には、ステップS2103において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、ステップS2102にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合には、ステップS2104において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「通常外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2104にて遊技結果が「通常外れ結果」でないと判定した場合、すなわち遊技結果が「特別外れ結果」および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、ステップS2105において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。なお、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一である。
これに対して、MPU92は、ステップS2104にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合には、ステップS2106において、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS2103、ステップS2105、およびステップS2106のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS2107において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。なお、ステップS2107では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。
また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2108では、MPU92は、変動開始コマンドと、ステップS2103、ステップS2105、およびステップS2106のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドとを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに変動開始コマンドおよび停止結果コマンドを記憶する。これらの変動開始コマンドおよび停止結果コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、変動表示の開始および停止結果の表示を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、変動表示を開始した後、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS2108の処理を実行した後、またはステップS2101にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2109以降の処理を実行する。
ステップS2109では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2109にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2113以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2109にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2110において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS2111では、MPU92は、ステップS2110にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU92は、ステップS2110にて遊技結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出Cおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
また、MPU92は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2112では、MPU92は、ステップS2111にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに開閉実行モード用コマンドを記憶する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS2112の処理を実行した後、またはステップS2109にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2113以降の処理を実行する。
ステップS2113では、MPU92は、MPU92は、小当たりコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2113にて小当たりコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2116以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2113にて小当たりコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2114において、小当たり演出の決定処理を実行する。この小当たり演出の決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、小当たり演出の内容を選択する。
また、MPU92は、選択した演出の内容に基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2115では、MPU92は、ステップS2114の小当たり演出の決定処理にて決定した小当たり演出に係る小当たり演出コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに小当たり演出コマンドを記憶する。この小当たり演出コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、小当たり演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、小当たり演出を実行する。
MPU92は、ステップS2115の処理を実行した後、またはステップS2113にて小当たりコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2116以降の処理を実行する。
ステップS2116では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図24は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図24は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図24に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「明示少ラウンド高確結果」、「最有利結果」、および「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図24の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードは移行しない。
また、低確率モードの「特別外れ結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなり、高確率モードの「特別外れ結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出に代えて小当たり演出となる。
「明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。また、「明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。
したがって、遊技者は、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であることを把握することができる。
「最有利結果」および「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
ここで、「最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cまたは演出Dとなる。具体的には、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなり、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出Cとなった場合には、遊技結果が「最有利結果」であることを把握することができる。しかしながら、遊技者は、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「最有利結果」および「低確結果」のいずれであるかを把握することはできない。換言すれば、振分抽選において「最有利結果」となった場合であっても、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、図柄表示装置47は、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく偽装を施す。
そして、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置47は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、図柄表示装置47は、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく施していた偽装を解除する。
<高確率モードに移行した後の流れについて>
図25は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となった場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図25では、右作動口37の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図25(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図25(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる(図25(A)参照)。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。なお、図25(A)では、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206の右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図25(B)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
また、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図25(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図25(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図25(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
ここで、前述したように、開閉数規定モードは、予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。しかしながら、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになり、電動役物37aは、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に複数の遊技球を保持することができる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37aの板面を伝っていた残りの複数の遊技球を同時に大入賞口38aに入賞させることができ、オーバー入賞させやすくすることができるので、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、電動役物37aは、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に3〜4個の遊技球を保持することができるように設計されている。
その後、MPU62は、図25(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、電動役物37aを通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
このように、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置している。そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を解放している。また、可変入賞駆動部38cは、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定している。
換言すれば、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B2の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置するので、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aから解放された遊技球B2は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定している。そして、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっている。電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになるためである。
これによれば、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球B2の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。要するに、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定すればよい。2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合には、MPU62は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、0.1secを経過したときに変動表示を終了して停止表示するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、例えば、所定の時間を経過したこと等の他の条件を満たしたことに基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。この場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する他の条件に応じたタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定すればよい。
また、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置しているが、電動役物37aを通過した遊技球の流路の下流側に位置していれば、電動役物37aの鉛直下方側に位置していなくてもよい。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていた。これに対して、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていなくてもよい。換言すれば、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されていなくてもよい。
また、本実施形態では、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bは、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、可変入賞装置38への遊技球の入球を補助する入球補助手段としても機能する。この場合には、電動役物37aは、可変入賞装置38に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部として機能し、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを駆動することによって、保持状態(電動役物37aの開放状態)または非保持状態(電動役物37aの閉鎖状態)に設定する補助駆動部として機能する。
そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球B1,B2を保持し、電動役物37aを非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして電動役物37aにて保持していた遊技球B2を解放している。
なお、本実施形態では、入球補助手段は、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bを採用していたが、これ以外の機械要素を採用してもよい。換言すれば、入球補助手段は、始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)に対して独立して構成されていてもよい。要するに、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていればよい。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B2の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置するので、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aから解放された遊技球B2は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
(3)可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球B2の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
前記第1実施形態では、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定し、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されていた。換言すれば、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっていた。
これに対して、本実施形態では、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間を経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定し、小当たり開始用の待機時間を調整する。換言すれば、本実施形態では、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるとは限らない点で前記第1実施形態と異なる。
図26は、本発明の第2実施形態に係る右作動口および可変入賞装置の近傍を拡大した遊技盤の正面図である。
右作動口37は、前記第1実施形態と同様に、電動役物37aと、電動役物駆動部37bとを備えている他、図26に示すように、電動役物37aの鉛直上方側に設けられたガードレール371と、ガードレール371の右側に設けられた通過センサ372とを備えている。
ガードレール371は、その左端を右作動口37の右上端に当接させるとともに、右作動口37に向かうにしたがって下降するように傾斜して遊技盤31に設けられている。また、ガードレール371は、電動役物37aと平行になるようにして遊技盤31に設けられている。このガードレール371の水平方向の幅は、電動役物37aの半分程度となるように設定されている。また、ガードレール371は、窓パネル22に向かって遊技盤31から突出して固定されている。したがって、ガードレール371の鉛直上方側から流下してきた遊技球、例えば、図中矢印Aの流路を通ってきた遊技球は、ガードレール371の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、右作動口37に入球することなくアウト口39(図2参照)に向かって流下することになる。ここで、電動役物37aと、ガードレール371との間の距離は、遊技球1個分よりも広くなっている。したがって、ガードレール371は、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下していく遊技球の流れを阻害しないようになっている。
通過センサ372は、遊技球の通過を検知するセンサであり、ガードレール371の右端と隣り合うようにして水平方向に沿って遊技盤31に設けられている。この通過センサ372の水平方向の幅は、電動役物37aの半分程度となるように設定されている。したがって、通過センサ372の鉛直上方側から流下してきた遊技球、例えば、図中矢印Bの流路を通ってきた遊技球は、通過センサ372にて検知された後、電動役物37aの鉛直上方側の板面や、開閉扉38bの鉛直上方側の板面などを伝って流下していくことになる。換言すれば、通過センサ372は、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下していく遊技球の個数を検出している。なお、通過センサ372は、遊技球の通過を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図27は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図27に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、コマンドリスト格納エリア94aや、各種カウンタエリア94bなどの各種エリアを有している。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、押ボタン25bと、通過センサ372とに接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,49a〜49cと、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,49a〜49cや、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
また、本実施形態では、主制御装置60は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、作動口用の入賞処理、通常処理、および遊技状態移行処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における作動口用の入賞処理、通常処理、および遊技状態移行処理の内容について説明する。
<作動口用の入賞処理>
図28は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS201〜S209を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図28に示すように、ステップS206の処理に代えて、ステップS206Aの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS206Aでは、MPU62は、右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
ここで、本実施形態では、MPU62は、ステップS206Aにおいて、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、電役閉鎖コマンドを設定する。この電役閉鎖コマンドは、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS206Aにて設定した電役閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される電役閉鎖コマンドに基づいて、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
<通常処理>
図29は、通常処理のフローチャートを示す図である。
通常処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS301〜S314を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図29に示すように、ステップS306の処理に代えて、ステップS306Aの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS306Aでは、MPU62は、右作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。具体的には、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開放状態に設定する。そして、MPU62は、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37に遊技球が入賞することなく所定の時間を経過したと判定した場合には、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ここで、本実施形態では、MPU62は、ステップS306Aにおいて、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開放状態に設定した後、電役開放コマンドを設定する。この電役開放コマンドは、電動役物37aを開放状態に設定したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS306Aにて設定した電役開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される電役開放コマンドに基づいて、電動役物37aを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
<遊技状態移行処理>
図30は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS901〜S917を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図30に示すように、ステップS907,908の処理に代えて、ステップS907A,908Aの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS907Aでは、MPU62は、小当たり開始用の待機時間の設定処理を実行する。この小当たり開始用の待機時間の設定処理では、MPU62は、50%の確率でRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットし、残り50%の確率でRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secまたは0.4secとなる。なお、小当たり開始用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
また、本実施形態では、50%の確率でRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしているが、50%とは異なる確率でRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしてもよい。
ステップS908Aでは、MPU62は、小当たりコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。この小当たりコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報と、小当たり開始用の待機時間に係る情報とを含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS908Aにて設定した小当たりコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される小当たりコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、タイマ割込み処理および演出決定処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態におけるタイマ割込み処理および演出決定処理の内容について説明する。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図31は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS2001〜S2005を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図31に示すように、ステップS2001の処理を実行した後、ステップS2002の処理を実行する前に、ステップS2006Aの遊技球計数処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS2006Aでは、MPU92は、遊技球計数処理を実行する。この遊技球計数処理では、MPU92は、電動役物37aを開放状態に設定した後、通過センサ372にて検知された遊技球の個数を計数する。換言すれば、遊技球計数処理では、MPU92は、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下していく遊技球の個数を計数する。
以下、遊技球計数処理について詳細に説明する。
<遊技球計数処理>
図32は、遊技球計数処理のフローチャートを示す図である。
遊技球計数処理では、MPU92は、図32に示すように、ステップS2201〜S2204を実行する。
ステップS2201では、MPU92は、MPU62から送信された電役開放コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2201にて電役開放コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2202において、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた通過カウンタPTCの値に0を代入することによってクリアする。その後、MPU92は、遊技球計数処理を終了する。ここで、通過カウンタPTCの値は、通過センサ372にて検知された遊技球の個数を示している。したがって、MPU92は、MPU62にて電動役物37aを開放状態に設定した場合に、通過カウンタPTCの値をリセットして初期化している。
これに対して、MPU92は、ステップS2201にて電役開放コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS2203において、通過センサ372の状態を読み込み、その状態を判定して通過検知情報としてRAM94に保存する。そして、RAM94に保存した通過センサ372の検知結果に基づいて、遊技球の通過を検知したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2203にて遊技球の通過を検知したと判定した場合には、ステップS2204において、通過カウンタPTCの値に1を加算して更新する。
これに対して、MPU92は、ステップS2203にて遊技球の通過を検知していないと判定した場合には、遊技球計数処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図33は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
演出決定処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS2101〜S2116を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図33に示すように、ステップS2114,2115の処理に代えて、ステップS2114A,2115Aの処理を実行し、ステップS2113の処理を実行する前に、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS2114Aでは、MPU92は、小当たり演出の決定処理を実行する。この小当たり演出の決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、小当たり演出の内容を選択する。具体的には、ステップS907Aの小当たり開始用の待機時間の設定処理において、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合には、短期待機時間演出を小当たり演出として選択し、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットした場合には、長期待機時間演出を小当たり演出として選択する。
また、MPU92は、選択した演出の内容に基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2115Aでは、MPU92は、ステップS2114Aの小当たり演出の決定処理にて選択した短期待機時間演出または長期待機時間演出に係る情報を含む小当たり演出コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに小当たり演出コマンドを記憶する。この小当たり演出コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、短期待機時間演出または長期待機時間演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、短期待機時間演出または長期待機時間演出を実行する。
ステップS2117Aでは、MPU92は、閉鎖時演出決定処理を実行する。この閉鎖時演出決定処理では、MPU92は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した際に実行する閉鎖時演出を決定する。
以下、閉鎖時演出決定処理について詳細に説明する。
<閉鎖時演出決定処理>
図34は、閉鎖時演出決定処理のフローチャートを示す図である。
閉鎖時演出決定処理では、MPU92は、図34に示すように、ステップS2301〜S2306を実行する。
ステップS2301では、MPU92は、MPU62から送信された電役閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2301にて電役閉鎖コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS2302において、通過カウンタPTCの値が「3」以上であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2302にて通過カウンタPTCの値が「3」以上であると判定した場合には、ステップS2303において、高期待度演出の決定処理を実行する。この高期待度演出の決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、高期待度演出の内容を選択する。
また、MPU92は、選択した演出の内容に基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2304では、MPU92は、ステップS2304の高期待度演出の決定処理にて決定した高期待度演出に係る高期待度演出コマンドを設定する。その後、MPU92は、閉鎖時演出決定処理を終了する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに高期待度演出コマンドを記憶する。この高期待度演出コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された高期待度演出コマンドに基づいて、高期待度演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、高期待度演出を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2302にて通過カウンタPTCの値が「3」以上でないと判定した場合(通過カウンタPTCの値が「3」未満であると判定した場合)には、ステップS2305において、低期待度演出の決定処理を実行する。この低期待度演出の決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、低期待度演出の内容を選択する。
また、MPU92は、選択した演出の内容に基づいて、前述したステップS2003の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2306では、MPU92は、ステップS2305の低期待度演出の決定処理にて決定した低期待度演出に係る低期待度演出コマンドを設定する。その後、MPU92は、閉鎖時演出決定処理を終了する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94aに格納されたコマンドリストに低期待度演出コマンドを記憶する。この低期待度演出コマンドは、前述したステップS2005のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された低期待度演出コマンドに基づいて、低期待度演出を図柄表示装置47にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置47は、低期待度演出を実行する。
<高確率モードに移行した後の流れについて>
図35は、高確率モードに移行した後、電動役物の板面を3個の遊技球が伝っていき、当否結果が「特別外れ結果」となって、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図35では、右作動口37の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図35(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図35(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる(図35(A)参照)。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。なお、図35(A)では、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206Aの右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図35(B)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
ここで、前述したように、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっているので、通過カウンタPTCの値は、「3」となっている。
したがって、MPU92は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理において、ステップS2303の高期待度演出の決定処理を実行することになる。
また、MPU102は、MPU92から送信された高期待度演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「大注目!」にて遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が高いことを報知する。
なお、右作動口37に遊技球が入賞することなく所定の時間を経過した場合には、MPU92は、ステップS2301にて電役閉鎖コマンドを受信していないと判定することになるので、閉鎖時演出(高期待度演出および低期待度演出)を実行しないことになる。
また、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図35(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図35(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、図35の例では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしているので、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、短期待機時間演出を実行する。短期待機時間演出では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」を表示させる。また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gに開放状態となっている大入賞口38aの画像を表示させる。これによって、短期待機時間演出は、遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が高いことを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907Aにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」または「200」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、図35では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしているので、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合には、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図35(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
その後、MPU62は、図35(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、電動役物37aを通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
図36は、高確率モードに移行した後、電動役物の板面を2個の遊技球が伝っていき、当否結果が「特別外れ結果」となって、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図36では、右作動口37の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図36(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図36(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる(図36(A)参照)。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。なお、図36(A)では、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は2個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206Aの右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図36(B)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37aの板面を伝っていた残りの1個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
ここで、前述したように、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は2個(B1,B2)となっているので、通過カウンタPTCの値は、「2」となっている。
したがって、MPU92は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理において、ステップS2305の低期待度演出の決定処理を実行することになる。
また、MPU102は、MPU92から送信された低期待度演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「注目!」にて遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が低いことを報知する。
また、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図36(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図36(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、図36の例では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしているので、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、短期待機時間演出を実行する。短期待機時間演出では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」を表示させる。また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gに開放状態となっている大入賞口38aの画像を表示させる。これによって、短期待機時間演出は、遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が高いことを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907Aにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」または「200」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、図36では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットしているので、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合には、電動役物37aの板面を伝っていた残りの1個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図36(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
その後、MPU62は、図36(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、電動役物37aを通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
図37は、高確率モードに移行した後、電動役物の板面を3個の遊技球が伝っていき、当否結果が「特別外れ結果」となって、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットした場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図37では、右作動口37の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図37(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図37(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる(図37(A)参照)。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。なお、図37(A)では、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206Aの右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図37(B)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
ここで、前述したように、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっているので、通過カウンタPTCの値は、「3」となっている。
したがって、MPU92は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理において、ステップS2303の高期待度演出の決定処理を実行することになる。
また、MPU102は、MPU92から送信された高期待度演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「大注目!」にて遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が高いことを報知する。
また、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図37(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図37(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、図37の例では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットしているので、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、長期待機時間演出を実行する。長期待機時間演出では、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「ざんねん!」を表示させる。また、MPU102は、図柄表示装置47の表示画面Gに閉鎖状態となっている大入賞口38aの画像を表示させる。これによって、長期待機時間演出は、遊技者に対して大入賞口38aに入賞する期待度が低いことを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907Aにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」または「200」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、図37では、MPU62は、小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットしているので、小当たり開始用の待機時間は0.4secとなる。
換言すれば、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.5secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットした場合には、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できないようになっている(図37(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
その後、MPU62は、図37(D)に示すように、大入賞口38aを開放状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている。
このように、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置している。そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を解放している。
また、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定している。
これに対して、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「200」をセットした場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させないように開閉扉38bを開放状態に設定している。
換言すれば、可変入賞駆動部38cは、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定する第1の開放時機と、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させないように開閉扉38bを開放状態に設定する第2の開放時機とを備えている。
これによれば、パチンコ機10は、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口38aに入球させないように開閉扉38bを開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉38bを開放状態に設定するので、遊技者は、電動役物37aから解放された遊技球B2が大入賞口38aに入球するか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1の開放時機は、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに設定されていたが、これ以外の時間を経過したときに設定されていてもよい。要するに、第1の開放時機は、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定することができればよい。
また、本実施形態では、第2の開放時機は、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.5secを経過したときに設定されていたが、これ以外の時間を経過したときに設定されていてもよい。要するに、第2の開放時機は、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させないように開閉扉38bを開放状態に設定することができればよい。
そして、パチンコ機10は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部38cにて開閉扉38bを開放状態に設定するまでのリレー期間(特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間)を調整するステップS907Aの小当たり開始用の待機時間の設定処理(期間調整手段)を備えている。
これによれば、遊技者は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部38cにて開閉扉38bを開放状態に設定するまでのリレー期間に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、期間調整手段は、第1の開放時機および第2の開放時機のいずれかの時機を選択してリレー期間を調整していたが、3つ以上のいずれかの時機を選択してリレー期間を調整してもよく、ランダムな時間を設定してリレー期間を調整してもよい。
また、本実施形態では、期間調整手段は、小当たり開始用の待機時間を調整することによって、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部38cにて開閉扉38bを開放状態に設定するまでのリレー期間を調整していたが、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置47における表示継続時間や、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離などを調整することによって、リレー期間を調整してもよい。
また、本実施形態では、MPU62にて小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットした場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B2の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置するので、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aから解放された遊技球B2は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定している。そして、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっている。電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになるためである。
これによれば、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球B2の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。要するに、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定すればよい。2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合には、MPU62は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、0.1secを経過したときに変動表示を終了して停止表示するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、例えば、所定の時間を経過したこと等の他の条件を満たしたことに基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。この場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する他の条件に応じたタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定すればよい。
また、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置しているが、電動役物37aを通過した遊技球の流路の下流側に位置していれば、電動役物37aの鉛直下方側に位置していなくてもよい。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていた。これに対して、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていなくてもよい。換言すれば、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されていなくてもよい。
また、本実施形態では、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bは、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、可変入賞装置38への遊技球の入球を補助する入球補助手段としても機能する。この場合には、電動役物37aは、可変入賞装置38に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部として機能し、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを駆動することによって、保持状態(電動役物37aの開放状態)または非保持状態(電動役物37aの閉鎖状態)に設定する補助駆動部として機能する。
そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球B1,B2を保持し、電動役物37aを非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして電動役物37aにて保持していた遊技球B2を解放している。
なお、本実施形態では、入球補助手段は、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bを採用していたが、これ以外の機械要素を採用してもよい。換言すれば、入球補助手段は、始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)に対して独立して構成されていてもよい。要するに、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていればよい。
また、本実施形態では、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出(閉鎖時演出)を実行する閉鎖時演出実行手段として機能する。
これによれば、パチンコ機10は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行するステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理を備えているので、例えば、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、高期待度演出は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、所定数(本実施形態では1個)よりも多くの遊技球を大入賞口38aに入球させる期待度が高い場合(遊技者にとって有利な状態になる場合)に、遊技者にとって有利な状態になることを遊技者に報知する有利状態報知演出として機能する。そして、本実施形態では、低期待度演出は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を大入賞口38aに入球させる期待度が低い場合(遊技者にとって不利な状態になる場合)に、遊技者にとって不利な状態になることを遊技者に報知する不利状態報知演出として機能する。
これによれば、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって有利な状態になる場合に、遊技者にとって有利な状態になることを遊技者に報知する高期待度演出を実行し、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって不利な状態になる場合に、遊技者にとって不利な状態になることを遊技者に報知する低期待度演出を実行するので、遊技者は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理にて実行される閉鎖時演出に注目することになる。
なお、本実施形態では、閉鎖時演出実行手段は、所定数(本実施形態では1個)よりも多くの遊技球を大入賞口38aに入球させるか否かに係る情報(期待度)を遊技者に報知していたが、これ以外の情報を遊技者に報知するように構成されていてもよい。例えば、閉鎖時演出実行手段は、遊技球を大入賞口38aに入球させることができるか否かに係る情報を遊技者に報知してもよい。この場合には、閉鎖時演出実行手段は、電動役物37aの板面を伝っている遊技球の個数、小当たり開始用の待機時間、および特別表示継続時間などの情報に基づいて、遊技球を大入賞口38aに入球させることができるか否かを判断すればよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と略同様の作用効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(4)パチンコ機10は、電動役物37aから解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口38aに入球させないように開閉扉38bを開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉38bを開放状態に設定するので、遊技者は、電動役物37aから解放された遊技球B2が大入賞口38aに入球するか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aにて保持していた遊技球を解放し、パチンコ機10は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部38cにて開閉扉38bを開放状態に設定するまでのリレー期間(特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間)を調整するステップS907Aの小当たり開始用の待機時間の設定処理(期間調整手段)を備えているので、遊技者は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部38cにて開閉扉38bを開放状態に設定するまでのリレー期間に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(6)パチンコ機10は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行するステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理を備えているので、例えば、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(7)ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって有利な状態になる場合に、遊技者にとって有利な状態になることを遊技者に報知する高期待度演出を実行し、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって不利な状態になる場合に、遊技者にとって不利な状態になることを遊技者に報知する低期待度演出を実行するので、遊技者は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理にて実行される閉鎖時演出に注目することになる。
(8)ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理は、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を大入賞口38aに入球させる期待度が高い場合に高期待度演出を実行し、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を大入賞口38aに入球させる期待度が低い場合に低期待度演出を実行するので、遊技者は、ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理にて実行される閉鎖時演出に注目することになる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図38は、本発明の第3実施形態に係る右作動口および可変入賞装置の近傍を拡大した遊技盤の正面図である。
前記第1実施形態では、右作動口37は、鉛直上方側の板面を波状に形成された略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有していた。
これに対して、本実施形態では、右作動口37Bは、図38に示すように、鉛直上方側の板面を波状に形成された略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての上側電動役物37a1と、上側電動役物37a1の鉛直下方側に配置されるとともに、略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての下側電動役物37a2とを有している点で前記第1実施形態と異なる。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて右作動口37Bに遊技球を導くことができる。
上側電動役物37a1は、右作動口37Bに向かうにしたがって下降するように傾斜して設けられるとともに、遊技盤31の背面側に搭載された上側電動役物駆動部37b1に連結されている。この上側電動役物37a1は、上側電動役物駆動部37b1にて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、上側電動役物37a1を遊技盤31の内部に向かって後退させることによって、右作動口37Bに遊技球を入球させないようにして右作動口37Bを閉鎖した状態である。開放状態は、上側電動役物37a1を窓パネル22に向かって前進させて遊技盤31から突出させることによって、右作動口37Bに遊技球を入球させるようにして右作動口37Bを開放した状態である。
下側電動役物37a2は、右作動口37Bに向かうにしたがって下降するように傾斜して設けられるとともに、遊技盤31の背面側に搭載された下側電動役物駆動部37b2に連結されている。この下側電動役物37a2は、下側電動役物駆動部37b2にて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、下側電動役物37a2を遊技盤31の内部に向かって後退させることによって、右作動口37Bに遊技球を入球させないようにして右作動口37Bを閉鎖した状態である。開放状態は、下側電動役物37a2を窓パネル22に向かって前進させて遊技盤31から突出させることによって、右作動口37Bに遊技球を入球させるようにして右作動口37Bを開放した状態である。
ここで、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に閉鎖状態に設定した場合には、遊技球は、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を通過し、落下していくことになる。
また、上側電動役物37a1を開放状態に設定した場合には、遊技球は、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Bに入球することになる。この際、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37Bに入球することになる。
また、下側電動役物37a2を開放状態に設定し、上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定した場合には、遊技球は、下側電動役物37a2の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Bに入球することになる。この際、下側電動役物37a2の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Bに入球することになる。
したがって、遊技球は、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に閉鎖状態に設定した場合には、右作動口37Bに入賞することができず、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を開放状態に設定した場合には、右作動口37Bに入賞することができる。
なお、上側電動役物37a1を開放状態に設定した場合には、下側電動役物37a2は、開放状態に設定されていてもよく、閉鎖状態に設定されていてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
図39は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図39に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ40a〜40fとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、右作動口37Bの上側電動役物37a1を開閉動作させる上側電動役物駆動部37b1と、右作動口37Bの下側電動役物37a2を開閉動作させる下側電動役物駆動部37b2と、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
また、本実施形態では、主制御装置60は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、作動口用の入賞処理および通常処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における作動口用の入賞処理および通常処理の内容について説明する。
<作動口用の入賞処理>
図40は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS201〜S209を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図40に示すように、ステップS206の処理に代えて、ステップS206Bの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS206Bでは、MPU62は、右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2の駆動制御を実行して上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に閉鎖状態に設定する。その後、MPU62は、ステップS207以降の処理を実行する。
<通常処理>
図41は、通常処理のフローチャートを示す図である。
通常処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS301〜S314を実行する。なお、本実施形態では、MPU62は、図41に示すように、ステップS306の処理に代えて、ステップS306Bの電役サポート用処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS306Bでは、MPU62は、右作動口37Bに設けられた上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。
図42は、電役サポート用処理のフローチャートを示す図である。
電役サポート用処理では、MPU62は、図42に示すように、ステップS1301〜S1307を実行する。
ステップS1301では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行する。
ステップS1302では、MPU62は、電動役物開放抽選に当選したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1302にて電動役物開放抽選に当選していないと判定した場合には、ステップS1307以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1302にて電動役物開放抽選に当選したと判定した場合には、ステップS1303において、上側電動役物抽選を実行する。この上側電動役物抽選は、電動役物開放抽選に当選した場合に、上側電動役物37a1を開放状態に設定するか否かを抽選する。具体的には、上側電動役物抽選では、50%の確率で当選となり、残り50%の確率で非当選となる。
なお、本実施形態では、上側電動役物抽選では、50%の確率で当選となっているが、50%とは異なる確率で当選となっていてもよい。
ステップS1304では、MPU62は、上側電動役物抽選に当選したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1304にて上側電動役物抽選に当選したと判定した場合には、ステップS1305において、上側電動役物開放実行処理を実行する。この上側電動役物開放実行処理では、MPU62は、上側電動役物駆動部37b1の駆動制御を実行して上側電動役物37a1を開放状態に設定する。
これに対して、MPU62は、ステップS1304にて上側電動役物抽選に当選していないと判定した場合には、ステップS1306において、下側電動役物開放実行処理を実行する。この下側電動役物開放実行処理では、MPU62は、下側電動役物駆動部37b2の駆動制御を実行して下側電動役物37a2を開放状態に設定する。
ステップS1305またはステップS1306の処理を実行した後、並びにステップS1302にて電動役物開放抽選に当選していないと判定した場合には、ステップS1307以降の処理を実行する。
ステップS1307では、MPU62は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU62は、例えば、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、右作動口37Bに遊技球が入賞することなく所定の時間を経過したと判定した場合には、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2の駆動制御を実行して上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に閉鎖状態に設定する。また、例えば、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。その後、MPU62は、電役サポート用処理を終了する。
<高確率モードに移行した後の流れについて>
図43は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となって、上側電動役物抽選に当選した場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図43では、右作動口37B(各電動役物37a1,37a2)の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37B(各電動役物37a1,37a2)の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図43(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図43(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37Bに入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37Bへの入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であって、ステップS1303の上側電動役物抽選に当選した場合には、前述したように、右作動口37Bに設けられた上側電動役物37a1は、所定の態様で開放状態となる。
上側電動役物37a1を開放状態に設定した場合には、遊技球は、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Bに入球することになる(図43(A)参照)。この際、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37Bに入球することになる。なお、図43(A)では、上側電動役物37a1の板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206Bの右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図43(B)に示すように、上側電動役物駆動部37b1の駆動制御を実行して上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選し、ステップS1303の上側電動役物抽選に当選した場合に上側電動役物37a1を開放状態に設定し、その後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定する。
したがって、上側電動役物37a1の板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、上側電動役物37a1を通過し、落下していくことになる。
また、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図43(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図43(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、上側電動役物37a1および大入賞口38aの鉛直距離は、上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定し、上側電動役物37a1の板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、上側電動役物37a1の板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、上側電動役物37a1を通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図43(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
ここで、前述したように、開閉数規定モードは、予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。しかしながら、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37Bに入球することになり、上側電動役物37a1は、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に複数の遊技球を保持することができる。したがって、パチンコ機10は、上側電動役物37a1の板面を伝っていた残りの複数の遊技球を同時に大入賞口38aに入賞させることができ、オーバー入賞させやすくすることができるので、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、上側電動役物37a1は、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に3〜4個の遊技球を保持することができるように設計されている。
その後、MPU62は、図43(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、上側電動役物37a1を通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
図44は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となって、上側電動役物抽選に当選しなかった場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図44では、右作動口37B(各電動役物37a1,37a2)の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37B(各電動役物37a1,37a2)の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図44(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図44(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37Bに入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37Bへの入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であって、ステップS1303の上側電動役物抽選に当選しなかった場合には、前述したように、右作動口37Bに設けられた下側電動役物37a2は、所定の態様で開放状態となる。
下側電動役物37a2を開放状態に設定した場合には、遊技球は、下側電動役物37a2の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Bに入球することになる(図44(A)参照)。この際、下側電動役物37a2の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Bに入球することになる。なお、図44(A)では、下側電動役物37a2の板面を伝っている遊技球は2個(B1,B2)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206Bの右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図44(B)に示すように、下側電動役物駆動部37b2の駆動制御を実行して下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選し、ステップS1303の上側電動役物抽選に当選しなかった場合に下側電動役物37a2を開放状態に設定し、その後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定する。
したがって、下側電動役物37a2の板面を伝っていた残りの1個の遊技球B2は、下側電動役物37a2を通過し、落下していくことになる。
また、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図44(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図44(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37Bへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、下側電動役物37a2および大入賞口38aの鉛直距離は、下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定し、下側電動役物37a2の板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、下側電動役物37a2の板面を伝っていた残りの1個の遊技球B2は、下側電動役物37a2を通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図44(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
ここで、前述したように、開閉数規定モードは、予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。そして、下側電動役物37a2の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Bに入球することになり、下側電動役物37a2は、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に複数の遊技球を保持しにくくなっている。換言すれば、下側電動役物37a2は、上側電動役物37a1と比較してオーバー入賞させにくくなっている。
なお、本実施形態では、下側電動役物37a2は、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて閉鎖状態に設定されるまでの間に1〜2個の遊技球を保持することができるように設計されている。
その後、MPU62は、図44(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、下側電動役物37a2を通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
このように、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の鉛直下方側に位置している。そして、上側電動役物駆動部37b1は、上側電動役物37a1を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定することによって、上側電動役物37a1にて保持していた残りの遊技球B2を解放し、下側電動役物駆動部37b2は、下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定することによって、下側電動役物37a2にて保持していた残りの遊技球B2を解放している。また、可変入賞駆動部38cは、上側電動役物37a1から解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定し、下側電動役物37a2から解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定している。
換言すれば、可変入賞駆動部38cは、上側電動役物駆動部37b1にて上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。また、可変入賞駆動部38cは、下側電動役物駆動部37b2にて下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2にて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B2の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、下側電動役物37a2は、その鉛直上方側の板面を平面状に形成されており、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片として機能し、上側電動役物37a1は、その鉛直上方側の板面を波状に形成されており、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、下側電動役物37a2よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片として機能する。
なお、本実施形態では、上側電動役物37a1は、その鉛直上方側の板面を波状に形成することによって、下側電動役物37a2よりも多くの遊技球を保持可能としているが、例えば、その鉛直上方側の板面を平面状に形成し、遊技球を滑りにくくするような表面加工を施すことによって、下側電動役物37a2よりも多くの遊技球を保持可能としてもよい。要するに、第2のガイド片は、第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能となっていればよい。
また、本実施形態では、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2は、下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定することによって、下側電動役物37a2にて保持していた残りの遊技球B2を解放する第1の開閉状態と、上側電動役物37a1を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて上側電動役物37a1を閉鎖状態に設定することによって、上側電動役物37a1にて保持していた残りの遊技球B2を解放する第2の開閉状態とを備えている。
これによれば、パチンコ機10は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする下側電動役物37a2を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、下側電動役物37a2よりも多くの遊技球を保持可能とする上側電動役物37a1を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口38aに多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、上側電動役物37a1が開閉するか否かに注目することになるので、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、上側電動役物駆動部37b1は、上側電動役物37a1を開放状態または閉鎖状態に設定し、下側電動役物駆動部37b2は、下側電動役物37a2を開放状態または閉鎖状態に設定しているが、1つの駆動部にて上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の開閉を設定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ステップS1301の処理は、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を開放状態に設定するか否かの抽選を実行するガイド片抽選手段として機能する。そして、ステップS306Bの電役サポート用処理は、このガイド片抽選手段の抽選結果に基づいて、第1の開閉状態および第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することによって、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整する保持量調整手段として機能する。
これによれば、パチンコ機10は、遊技球を保持する量を調整するステップS306Bの電役サポート用処理を備えているので、ステップS306Bの電役サポート用処理にて遊技球を保持する量を多くするように調整することによって、大入賞口38aに遊技球を入球させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、これによれば、ステップS306Bの電役サポート用処理は、ステップS1301の処理の抽選結果に基づいて、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整するので、遊技者は、ステップS1301の処理の抽選結果に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、保持量調整手段は、ガイド片抽選手段の抽選結果に基づいて、第1の開閉状態および第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することによって、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整していた。これに対して、保持量調整手段は、例えば、ガイド片抽選手段の抽選結果に基づくことなく、第1の開閉状態および第2の開閉状態を交互に設定することによって、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整してもよい。
また、本実施形態では、保持量調整手段は、第1の開閉状態および第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することによって、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整していた。これに対して、保持量調整手段は、例えば、遊技球を保持する量を変動させることができるようにガイド片を構成することによって、ガイド片にて遊技球を保持する量を調整してもよい。要するに、保持量調整手段は、ガイド片にて遊技球を保持する量を調整することができればよい。
また、本実施形態では、開閉扉38bは、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の鉛直下方側に位置するので、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2にて上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に閉鎖状態に設定することによって、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2から解放された遊技球B2は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2にて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定している。そして、上側電動役物37a1は、上側電動役物37a1から解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっている。上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37Bに入球することになるためである。
これによれば、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、上側電動役物37a1は、上側電動役物37a1から解放された遊技球B2の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2は、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定していたが、2個以上の遊技球の入球に基づいて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定してもよい。要するに、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定すればよい。2個以上の遊技球の入球に基づいて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定する場合には、MPU62は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、0.1secを経過したときに変動表示を終了して停止表示するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2は、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、右作動口37Bへの遊技球B1の入球に基づいて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定していたが、例えば、所定の時間を経過したこと等の他の条件を満たしたことに基づいて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定してもよい。この場合には、可変入賞駆動部38cは、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2にて上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定する他の条件に応じたタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定すればよい。
また、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の鉛直下方側に位置しているが、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を通過した遊技球の流路の下流側に位置していれば、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の鉛直下方側に位置していなくてもよい。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、上側電動役物37a1は、上側電動役物37a1から解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていた。これに対して、上側電動役物37a1は、上側電動役物37a1から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていなくてもよい。換言すれば、上側電動役物37a1の鉛直上方側の板面は、波状に形成されていなくてもよい。
また、本実施形態では、上側電動役物37a1、下側電動役物37a2、上側電動役物駆動部37b1、および下側電動役物駆動部37b2は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、可変入賞装置38への遊技球の入球を補助する入球補助手段としても機能する。この場合には、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2は、可変入賞装置38に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部として機能し、上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2は、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を駆動することによって、保持状態(上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の開放状態)または非保持状態(上側電動役物37a1および下側電動役物37a2の閉鎖状態)に設定する補助駆動部として機能する。
そして、電動役物駆動部37bは、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球B1,B2を保持し、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2を共に非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして上側電動役物37a1または下側電動役物37a2にて保持していた遊技球B2を解放している。
なお、本実施形態では、入球補助手段は、上側電動役物37a1、下側電動役物37a2、上側電動役物駆動部37b1、および下側電動役物駆動部37b2を採用していたが、これ以外の機械要素を採用してもよい。換言すれば、入球補助手段は、始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)に対して独立して構成されていてもよい。要するに、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていればよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と略同様の作用効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(9)パチンコ機10は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする下側電動役物37a2を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、下側電動役物37a2よりも多くの遊技球を保持可能とする上側電動役物37a1を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口38aに多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、上側電動役物37a1が開閉するか否かに注目することになるので、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(10)上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2は、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を開放状態に設定した後、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2を閉鎖状態に設定することによって、上側電動役物37a1または下側電動役物37a2にて保持していた遊技球を解放し、パチンコ機10は、遊技球を保持する量を調整するステップS306Bの電役サポート用処理を備えているので、ステップS306Bの電役サポート用処理にて遊技球を保持する量を多くするように調整することによって、大入賞口38aに遊技球を入球させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(11)ステップS306Bの電役サポート用処理は、ステップS1301の処理の抽選結果に基づいて、上側電動役物37a1および下側電動役物37a2にて遊技球を保持する量を調整するので、遊技者は、ステップS1301の処理の抽選結果に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図45は、本発明の第4実施形態に係る右作動口および可変入賞装置の近傍を拡大した遊技盤の正面図である。
前記第1実施形態では、右作動口37は、鉛直上方側の板面を波状に形成された略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有していた。
これに対して、本実施形態では、右作動口37Cは、図45に示すように、略平板状の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37a3を有している点で前記第1実施形態と異なる。
また、本実施形態では、遊技盤31は、電動役物37a3の鉛直上方側に遊技球1個分程度の距離を隔てて配置されるとともに、鉛直上方側の板面を波状に形成された略平板状の可動片によって構成されたプレート50を備えている点で前記第1実施形態と異なる。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて右作動口37Cに遊技球を導くことができる。
電動役物37a3は、右作動口37Cに向かうにしたがって下降するように傾斜して設けられるとともに、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37a3は、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37a3を遊技盤31の内部に向かって後退させることによって、右作動口37Cに遊技球を入球させないようにして右作動口37Cを閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37a3を窓パネル22に向かって前進させて遊技盤31から突出させることによって、右作動口37Cに遊技球を入球させるようにして右作動口37Cを開放した状態である。
ここで、電動役物37a3を閉鎖状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37a3を通過し、落下していくことになる。
また、電動役物37a3を開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37a3の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Cに入球することになる。この際、電動役物37a3の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Cに入球することになる。
したがって、遊技球は、電動役物37a3を閉鎖状態に設定した場合には、右作動口37Cに入賞することができず、電動役物37a3を開放状態に設定した場合には、右作動口37Cに入賞することができる。
プレート50は、鉛直下方側の板面を水平面と平行とするように設けられるとともに、遊技盤31の背面側に搭載されたプレート駆動部50aに連結されている。このプレート50は、プレート駆動部50aにて駆動されることによって、前進状態および後退状態を繰り返すようにして単振動するようになっている。前進状態は、プレート50を窓パネル22に向かって前進させて遊技盤31から突出させることによって、遊技領域を流下する遊技球を保持するようにした状態である。ここで、プレート50の鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、プレート50は、遊技球を落下させることなく保持することができる。後退状態は、プレート50を遊技盤31の内部に向かって後退させることによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにした状態である。なお、本実施形態では、プレート50の単振動の周期は2secとしている。また、本実施形態では、プレート50は、前進状態となっている間に3〜4個の遊技球を保持することができるように設計されている。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図46は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図46に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、コマンドリスト格納エリア94aなどの各種エリアを有している。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、押ボタン25bに接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,49a〜49cと、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。また、MPU92の出力ポートは、プレート50を開閉動作させるプレート駆動部50aに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,49a〜49cや、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
<高確率モードに移行した後の流れについて>
図47は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となって、大入賞口に遊技球が入賞した場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図47では、右作動口37Cの開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37Cの閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図47(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図47(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37Cに入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37Cへの入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技領域を流下した後、前進状態となっているプレート50にて保持されることになる。図47(A)は、3個の遊技球をプレート50にて保持した状態を例示している。
プレート50は、前述したように、単振動しているので、前進状態となった後、後退状態となることになる。このプレート50は、後退状態となることによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようになるので、プレート50にて保持されていた遊技球は、図47(B)に示すように、落下していくことになる。
また、右打ちルートに向かって発射された遊技球は、プレート50にて保持される前に、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37Cに設けられた電動役物37a3は、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37a3を開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37a3の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Cに入球することになる(図47(B)参照)。この際、電動役物37a3の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Cに入球することになる。なお、図47(B)では、電動役物37a3の板面を伝っている遊技球は3個(B1,B2)となっている。この3個の遊技球は、プレート50から落下した遊技球である。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206の右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図47(C)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37a3を閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37a3を開放状態に設定し、その後、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37a3の板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37a3を通過し、落下していくことになる。
また、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図47(C)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図47(D)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37a3を閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37a3および大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37a3を閉鎖状態に設定し、電動役物37a3の板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、電動役物37a3の板面を伝っていた残りの2個の遊技球B2は、電動役物37a3を通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図47(D)参照)。これによれば、電動役物37a3および大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37a3の板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
図48は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となって、大入賞口に遊技球が入賞しなかった場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図48では、右作動口37Cの開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37Cの閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図48(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図48(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37Cに入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37Cへの入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技領域を流下した後、前進状態となっているプレート50にて保持されることになる。図48(A)は、1個の遊技球をプレート50にて保持した状態を例示している。
プレート50は、前述したように、単振動しているので、前進状態となった後、後退状態となることになる。このプレート50は、後退状態となることによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようになるので、プレート50にて保持されていた遊技球は、図48(B)に示すように、落下していくことになる。
また、右打ちルートに向かって発射された遊技球は、プレート50にて保持される前に、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37Cに設けられた電動役物37a3は、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37a3を開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37a3の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37Cに入球することになる(図48(B)参照)。この際、電動役物37a3の鉛直上方側の板面は、平面状に形成されているので、遊技球は、時間をかけることなく直ぐに右作動口37Cに入球することになる。なお、図48(B)では、電動役物37a3の板面を伝っている遊技球は1個(B1)となっている。この1個の遊技球B1は、プレート50から落下した遊技球である。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206の右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図48(C)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37a3を閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37a3を開放状態に設定し、その後、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定する。
また、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図48(C)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図48(D)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37Cへの1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37a3を閉鎖状態に設定された後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37a3および大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37a3を閉鎖状態に設定し、電動役物37a3の板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、電動役物37a3の板面を伝っていた残りの遊技球は、電動役物37a3を通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている。これによれば、電動役物37a3および大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37a3の板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。しかしながら、図47の例では、電動役物37a3を通過し、落下した遊技球は存在していないので、遊技球は、大入賞口38aに入賞できない(図48(D)参照)。
このように、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37a3の鉛直下方側に位置している。そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37a3を開放状態に設定した後、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定することによって、電動役物37a3にて保持していた残りの遊技球B2を解放している。また、可変入賞駆動部38cは、電動役物37a3から解放された遊技球B2を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定している。
換言すれば、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37a3を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、電動役物37a3にて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B2の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、開閉扉38bは、電動役物37a3の鉛直下方側に位置するので、電動役物駆動部37bにて電動役物37a3を閉鎖状態に設定することによって、電動役物37a3から解放された遊技球B2は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37a3にて保持していた残りの遊技球B2を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
なお、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37a3を開放状態に設定した後、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定していたが、2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定してもよい。要するに、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定すればよい。2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定する場合には、MPU62は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、0.1secを経過したときに変動表示を終了して停止表示するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37a3を開放状態に設定した後、右作動口37Cへの遊技球B1の入球に基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定していたが、例えば、所定の時間を経過したこと等の他の条件を満たしたことに基づいて電動役物37a3を閉鎖状態に設定してもよい。この場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37a3を閉鎖状態に設定する他の条件に応じたタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定すればよい。
また、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37a3の鉛直下方側に位置しているが、電動役物37a3を通過した遊技球の流路の下流側に位置していれば、電動役物37a3の鉛直下方側に位置していなくてもよい。
また、本実施形態では、電動役物37a3および電動役物駆動部37bは、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、可変入賞装置38への遊技球の入球を補助する入球補助手段としても機能する。この場合には、電動役物37a3は、可変入賞装置38に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部として機能し、電動役物駆動部37bは、電動役物37a3を駆動することによって、保持状態(電動役物37a3の開放状態)または非保持状態(電動役物37a3の閉鎖状態)に設定する補助駆動部として機能する。
そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37a3を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球B1,B2を保持し、電動役物37a3を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして電動役物37a3にて保持していた遊技球B2を解放している。
なお、本実施形態では、入球補助手段は、電動役物37a3および電動役物駆動部37bを採用していたが、これ以外の機械要素を採用してもよい。換言すれば、入球補助手段は、始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)に対して独立して構成されていてもよい。要するに、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていればよい。
また、本実施形態では、プレート50およびプレート駆動部50aは、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段として機能する。具体的には、プレート50は、電動役物37a3にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部として機能し、プレート駆動部50aは、プレート50を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部として機能する。そして、プレート駆動部50aは、プレート50を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、プレート50を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにしてプレート50にて保持していた遊技球を解放する。
これによれば、プレート50およびプレート駆動部50aは、遊技領域を流下する複数の遊技球を電動役物37a3に確実に保持させることができる。
また、本実施形態では、プレート駆動部50aは、プレート50を駆動することによって、保持状態および非保持状態を繰り返すようにして単振動するように設定する。これによれば、パチンコ機10は、プレート50およびプレート駆動部50aの構成を簡素にすることができる。
なお、本実施形態では、プレート50は、電動役物37a3にて保持される遊技球の流路の上流側に位置していたが、電動役物37a3にて保持される遊技球の流路の上流側に位置していなくてもよい。要するに、可変入賞装置は、保持本体部を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉を備えていればよい。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定している。そして、プレート50は、プレート50から解放された遊技球の個数(右作動口37Cに入球した遊技球を除く個数)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっている。プレート50は、鉛直下方側の板面を水平面と平行とするように設けられているとともに、その鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて落下することなく保持されることになるためである。
これによれば、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、プレート50は、プレート50から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させやすくすることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1),(2)と略同様の作用効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(12)プレート駆動部50aは、プレート50を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、プレート50を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにしてプレート50にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、プレート50およびプレート駆動部50aは、遊技領域を流下する複数の遊技球を電動役物37a3に確実に保持させることができる。
(13)プレート駆動部50aは、プレート50を駆動することによって、保持状態および非保持状態を繰り返すようにして単振動するように設定するので、パチンコ機10は、プレート50およびプレート駆動部50aの構成を簡素にすることができる。
(14)可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、プレート50は、プレート50から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させやすくすることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
前記第1実施形態では、電動役物37aの板面を伝っていた残りの全ての遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっていた。
これに対して、本実施形態では、電動役物37aの板面を伝っていた残りの全ての遊技球B2は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるとは限らない点で前記第1実施形態と異なる。
図49は、本発明の第5実施形態に係る右作動口および可変入賞装置の近傍を拡大した遊技盤の正面図である。
右作動口37は、前記第1実施形態と同様に、電動役物37aと、電動役物駆動部37bとを備えている他、図49に示すように、電動役物37aの鉛直上方側に設けられたガードレール371と、電動役物37aの鉛直下方側に設けられた一般入賞口35Dとを備えている。なお、本実施形態では、右作動口37および電動役物37aは、前記第1実施形態と比較して鉛直上方側にオフセットした位置に設けられている。また、本実施形態では、カバー381は、右作動口37および電動役物37aのオフセットに合わせた形状に形成されている。
ガードレール371は、その左端を右作動口37の右上端に当接させるとともに、右作動口37に向かうにしたがって下降するように傾斜して遊技盤31に設けられている。また、ガードレール371は、電動役物37aと平行になるようにして遊技盤31に設けられている。このガードレール371の水平方向の幅は、電動役物37aの半分程度となるように設定されている。また、ガードレール371は、窓パネル22に向かって遊技盤31から突出して固定されている。したがって、ガードレール371の鉛直上方側から流下してきた遊技球、例えば、図中矢印Aの流路を通ってきた遊技球は、ガードレール371の鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、右作動口37に入球することなくアウト口39(図2参照)に向かって流下することになる。また、ガードレール371の右側から流下してきた遊技球、例えば、図中矢印Bの流路を通ってきた遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面や、開閉扉38bの鉛直上方側の板面などを伝って流下していくことになる。ここで、電動役物37aと、ガードレール371との間の距離は、遊技球1個分よりも広くなっている。したがって、ガードレール371は、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下していく遊技球の流れを阻害しないようになっている。
一般入賞口35Dは、ガードレール371の鉛直下方側に位置するように遊技盤31に設けられている。換言すれば、一般入賞口35Dは、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下する遊技球のうち、ガードレール371の直下(電動役物37aの板面の左半面)に到達した遊技球を、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことによって、入球させる位置に設けられている。なお、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下する遊技球のうち、電動役物37aの板面の右半面に到達した遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことによって、一般入賞口35Dを避けて大入賞口38aの開閉扉38bに向かって落下していくことになる。
また、前記第1実施形態では、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行し、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行していた。
これに対して、本実施形態では、パチンコ機10は、一般入賞口35,35Dへの入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行し、可変入賞装置38への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する点で前記第1実施形態と異なる。
<高確率モードに移行した後の流れについて>
図50は、高確率モードに移行した後、当否結果が「特別外れ結果」となった場合の右作動口、可変入賞装置、および図柄表示装置を示す図である。
なお、高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「明示少ラウンド高確結果」または「最有利結果」に振り分けられた場合に移行する。この場合には、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。また、図50では、右作動口37の開放状態および可変入賞装置38の閉鎖状態を実線として示し、右作動口37の閉鎖状態および可変入賞装置38の開放状態を二点鎖線として示している。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、MPU102は、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせ(本実施形態では「7・7・7」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する(図50(A)参照)。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
「最有利結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
開閉実行モードの終了後、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモードでは、MPU102は、図50(A)に示すように、遊技者に右打ちを示唆すべく右向き矢印を図柄表示装置47の表示画面Gの右上に表示する。
ここで、高頻度サポートモードでは、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大として右打ちし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、中央作動口36よりも右作動口37に入賞する確率を高くすることができる。
そして、右作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
したがって、高頻度サポートモードでは、遊技者は、右打ちルートに向かって遊技球を発射することによって、遊技を有利に進めることができる。
右打ちルートに向かって発射された遊技球は、遊技盤31の中央部右側に設けられたスルーゲート41に入賞し、このスルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、前述したように、右作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
電動役物37aを開放状態に設定した場合には、遊技球は、電動役物37aの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝って右作動口37に入球することになる(図50(A)参照)。この際、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになる。なお、図50(A)では、電動役物37aの板面を伝っている遊技球は3個(B1,B21,B22)となっている。
高確率モードでは、MPU62は、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、ステップS206の右作動口の閉鎖実行処理を実行する。この右作動口の閉鎖実行処理では、MPU62は、図50(B)に示すように、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを閉鎖状態に設定する。換言すれば、高確率モードでは、MPU62は、電動役物開放抽選に当選した場合に電動役物37aを開放状態に設定し、その後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する。
したがって、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B21,B22は、電動役物37aを通過し、落下していくことになる。
また、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図4参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する(図50(B)参照)。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
そして、当否抽選において「特別外れ結果」となった場合には、MPU102は、図50(C)に示すように、高速変動期間の経過後、MPU92から受信した停止結果コマンドに基づいて、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。
また、MPU102は、MPU92から送信された小当たり演出コマンドに基づいて、図柄表示装置47の表示画面Gにキャラクタを表示させるとともに、このキャラクタのセリフ「やったね!」にて遊技者に対して遊技結果が「特別外れ結果」であることを報知する。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。この開閉数規定モードは、予め定められた総回数(本実施形態では2回)の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数(本実施形態では1個)の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。
ここで、前述したように、MPU62は、ステップS806にて当否抽選モードが高確率モードであると判定された場合には、ステップS807において、ROM63の表示継続時間テーブル記憶エリア63dに記憶された特別表示継続時間を読み出す。そして、MPU62は、特別表示継続時間を読み出した場合には、この特別表示継続時間(本実施形態では0.1sec)をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。したがって、右作動口37への1個の遊技球B1の入球に基づいて、高速変動期間に移行し、停止結果として、特別な図柄の組み合わせ(本実施形態では「3・4・1」)を有効ラインL上に停止表示することによって、当否抽選の結果を報知するまでの時間は、約0.1secである。
また、前述したように、MPU62は、ステップS906にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS907において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTに小当たり開始用の待機時間(待機期間)として「50」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、小当たり開始用の待機時間は0.1secとなる。
換言すれば、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいてMPU62にて電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、特別表示継続時間および小当たり開始用の待機時間の合計時間である約0.2secを経過したときに、MPU62は、大入賞口38aを開放状態に設定する。
また、電動役物37aおよび大入賞口38aの鉛直距離は、電動役物37aを閉鎖状態に設定し、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下した場合に約0.2sec後に大入賞口38aに到達するように設定されている。換言すれば、電動役物37aの板面を伝っていた残りの2個の遊技球B21,B22は、電動役物37aを通過し、落下して大入賞口38aに入賞できるようになっている(図50(C)参照)。これによれば、電動役物37aおよび大入賞口38aは、所定の距離を隔てているので、遊技者は、電動役物37aの板面を伝っていた遊技球が自由落下を開始した後、大入賞口38aに到達する過程や、大入賞口38aに入賞するか否かを楽しみながら遊技をすることができる。
ここで、前述したように、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下する遊技球B21,B22のうち、電動役物37aの板面の左半面に到達した遊技球B21は、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことによって、一般入賞口35Dに入球することになる。そして、パチンコ機10は、一般入賞口35,35Dへの入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。
これに対して、電動役物37aの鉛直上方側の板面を伝って流下する遊技球B21,B22のうち、電動役物37aの板面の右半面に到達した遊技球B22は、電動役物37aを閉鎖状態に設定したことによって、一般入賞口35Dを避けて大入賞口38aに入球することになる。そして、パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。
その後、MPU62は、図50(D)に示すように、大入賞口38aを閉鎖状態に設定する。これによって、右打ちルートに向かって発射された他の遊技球Bは、電動役物37aを通過し、落下した後、開閉扉38bの鉛直上方側の板面の傾斜を利用し、この板面を伝ってアウト口39に向かって落下していくことになるので(図2参照)、大入賞口38aに入賞できないことになる。
このように、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置している。そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B21,B22を解放している。また、可変入賞駆動部38cは、電動役物37aから解放された遊技球B21,B22を大入賞口38aに入球させるように開閉扉38bを開放状態に設定している。
換言すれば、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定する。これによれば、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B21,B22を大入賞口38aに入球させることができ、この遊技球B21,B22の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、本実施形態では、開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置するので、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定することによって、電動役物37aから解放された遊技球B21,B22は、自由落下して開閉扉38bに向かうことになる。したがって、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球B21,B22を大入賞口38aに入球させやすくすることができる。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定している。そして、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっている。電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されているので、遊技球は、この板面にて揺られながら時間をかけて右作動口37に入球することになるためである。
これによれば、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球B21,B22の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、パチンコ機10は、大入賞口38aに所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。要するに、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定すればよい。2個以上の遊技球の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定する場合には、MPU62は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した後、0.1secを経過したときに変動表示を終了して停止表示するように構成されていればよい。
また、本実施形態では、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを開放状態に設定した後、右作動口37への遊技球B1の入球に基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定していたが、例えば、所定の時間を経過したこと等の他の条件を満たしたことに基づいて電動役物37aを閉鎖状態に設定してもよい。この場合には、可変入賞駆動部38cは、電動役物駆動部37bにて電動役物37aを閉鎖状態に設定する他の条件に応じたタイミングに合わせて開閉扉38bを開放状態に設定すればよい。
また、本実施形態では、可変入賞装置38の開閉扉38bは、電動役物37aの鉛直下方側に位置しているが、電動役物37aを通過した遊技球の流路の下流側に位置していれば、電動役物37aの鉛直下方側に位置していなくてもよい。
また、本実施形態では、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの所定数(本実施形態では1個)の遊技球の入球に基づいて開閉扉38bを閉鎖状態に設定し、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数(本実施形態では2個)が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていた。これに対して、電動役物37aは、電動役物37aから解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていなくてもよい。換言すれば、電動役物37aの鉛直上方側の板面は、波状に形成されていなくてもよい。
また、本実施形態では、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bは、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、可変入賞装置38への遊技球の入球を補助する入球補助手段としても機能する。この場合には、電動役物37aは、可変入賞装置38に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部として機能し、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを駆動することによって、保持状態(電動役物37aの開放状態)または非保持状態(電動役物37aの閉鎖状態)に設定する補助駆動部として機能する。
そして、電動役物駆動部37bは、電動役物37aを保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球B1,B21,B22を保持し、電動役物37aを非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして電動役物37aにて保持していた遊技球B21,B22を解放している。
なお、本実施形態では、入球補助手段は、電動役物37aおよび電動役物駆動部37bを採用していたが、これ以外の機械要素を採用してもよい。換言すれば、入球補助手段は、始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)に対して独立して構成されていてもよい。要するに、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能となっていればよい。
また、本実施形態では、電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有している。具体的には、有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数(本実施形態では15個)の遊技球を払い出す一般入賞口35Dに入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数(本実施形態では10個)の遊技球を払い出す大入賞口38aに入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導くようになっている。
これによれば、電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出す一般入賞口35Dに入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数の遊技球を払い出す大入賞口38aに入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導くので、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
換言すれば、電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、大入賞口38aとは異なる一般入賞口35Dに入球させる経路に導く有利側保持位置を有しているので、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球のうち、有利側保持位置の遊技球を大入賞口38aとは異なる一般入賞口35Dに入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
なお、本実施形態では、有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出す一般入賞口35Dに入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数の遊技球を払い出す大入賞口38aに入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導いている。換言すれば、有利側保持位置および不利側保持位置は、遊技球を払い出す個数を相違させることによって、遊技者にとって有利となる経路および不利となる経路を作り出していた。
これに対して、例えば、有利側保持位置は、遊技球の入球に際して開閉実行モードに移行する契機となるV入賞口に入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導いてもよい。要するに、有利側保持位置は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導くことができる位置であればよく、不利側保持位置は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって不利となる経路に導くことができる位置であればよい。
このような本実施形態によれば、前記第1実施形態と略同様の作用効果を奏することができる他、以下の作用・効果を奏することができる。
(15)電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(16)有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出す一般入賞口35Dに入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数の遊技球を払い出す大入賞口38aに入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導くので、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
(17)電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、大入賞口38aとは異なる一般入賞口35Dに入球させる経路に導く有利側保持位置を有しているので、パチンコ機10は、電動役物37aにて保持していた残りの遊技球のうち、有利側保持位置の遊技球を大入賞口38aとは異なる一般入賞口35Dに入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技者は、電動役物駆動部37bにて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行していた。これに対して、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、複数回の大入賞口38aの開閉を実行してもよい。
(2)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、または大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、上限個数は、上限継続時間に応じて変動するようにしてもよく、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定するための条件は任意である。
(3)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数である8個に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、上限個数を8個以外の任意の個数に設定してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、振分結果に応じて上限個数を相違させて設定してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、1回の開閉実行モード中におけるラウンドごとに上限個数を相違させて設定してもよい。
(4)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、遊技球が入球したことを契機として開閉扉38bを閉鎖状態に設定する終了契機口を備え、予め定められた時間が経過することによって、この終了契機口への入球を可能とするように構成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの入賞が発生したときから予め定められた時間が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定してもよい。
(6)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定することなく、次回のラウンド遊技に移行するようにしてもよい。
(7)前記各実施形態では、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期よりも短く設定されていた。これに対して、例えば、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期のn倍(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されていてもよい。
(8)前記各実施形態では、パチンコ機10は、2種類の開閉実行モードを有していた。具体的には、パチンコ機10は、短時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を2回実行する開閉実行モードと、長時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を15回実行する開閉実行モードとを有していた。これに対して、パチンコ機10は、上限継続時間の態様や、ラウンド遊技の実行回数について、これらとは相違する開閉実行モードを有していてもよい。また、パチンコ機10は、上限継続時間の態様を相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成に代えて、半開や全開といったように開閉扉38bの開放の度合いを相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよい。さらに、上限継続時間の態様は、遊技者からは同一の態様に見えるものの正確な上限継続時間は相違するように設定してもよい。
(9)前記各実施形態では、遊技結果と、開閉実行モード用の演出とは、1対1で対応するように予め設定されていた。これに対して、例えば、開閉実行モード用の演出は、遊技結果に対応させることなく、複数種類の演出からランダムに選択して設定するようにしてもよく、複数種類の演出から抽選などによって選択して設定し、その選択率を遊技結果に応じて相違させるようにしてもよい。
(10)前記各実施形態では、MPU92は、遊技結果が「特別外れ結果」および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定し、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一であった。これに対して、MPU92は、停止結果に係る情報をランダムに決定し、いずれの遊技結果であるかを遊技者に把握しにくいようにしてもよい。
(11)前記各実施形態では、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用していた。これに対して、MPU62は、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用してもよい。この場合には、大当たり種別カウンタC2は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられていなくてもよい。
(12)前記各実施形態では、パチンコ機10は、「特別外れ結果」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有し、MPU62は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行していた。換言すれば、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の値を使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行していた。これに対して、MPU62は、「特別外れ結果」に係る抽選を実行するためにRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた大当たり乱数カウンタC1とは異なる新たなカウンタを使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行してもよい。
(13)前記各実施形態では、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は2個であり、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は551個であった。換言すれば、「特別外れ結果」となる確率は、高確率モードでは、低確率モードよりも高くなるように設定されていた。これに対して、「特別外れ結果」となる確率は、高確率モードでは、低確率モードよりも低くなるように設定されていてもよく、低確率モードおよび高確率モードで同一となるように設定されていてもよい。また、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードおよび高確率モードの少なくともいずれかで0となるように設定されていてもよい。
(14)前記各実施形態では、パチンコ機10は、当否抽選モードおよびサポートモードを設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出していたが、これら以外の遊技状態を設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードに移行させるか否かによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高確率モードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。
(15)前記各実施形態では、パチンコ機10は、中央作動口36に係る保留情報を第1結果表示部用保留エリアRaに格納し、右作動口37に係る保留情報を第2結果表示部用保留エリアRbに格納することによって、中央作動口36に係る保留情報と、右作動口37に係る保留情報とを別々に格納していた。これに対して、パチンコ機10は、中央作動口36に係る保留情報と、右作動口37に係る保留情報とを一緒に格納してもよい。
(16)前記各実施形態では、MPU62は、中央作動口36に係る保留情報があるか否かに関わらず右作動口37に係る保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定していた。これに対して、MPU62は、中央作動口36に係る保留情報と、右作動口37に係る保留情報とを、それぞれの保留情報の入賞順に遊技回の消化用に設定してもよい。
(17)前記各実施形態では、主制御装置60は、音声発光制御装置90にコマンドを送信し、音声発光制御装置90は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信することによって、表示制御装置100の制御を実行していた。これに対して、主制御装置60は、表示制御装置100にコマンドを送信し、表示制御装置100は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを音声発光制御装置90に送信することによって、音声発光制御装置90の制御を実行してもよい。なお、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドや、音声発光制御装置90から表示制御装置100に送信されるコマンドは、前記各実施形態に記載したコマンドに限らず任意である。
(18)前記各実施形態では、パチンコ機10は、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを別々の制御装置として備えていた。これに対して、例えば、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを同一の制御装置として備えていてもよく、音声発光制御装置90および表示制御装置100の少なくともいずれかの制御装置を主制御装置60と同一の制御装置として備えていてもよい。
(19)前記各実施形態では、図柄表示装置47は、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、遊技回用の演出は、前記各実施形態に記載した演出に限らず任意である。例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた可動式の装飾部材と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた発光手段と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、これらの装飾部材および発光手段と、図柄表示装置47とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。
(20)前記各実施形態では、パチンコ機10は、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて、内部抽選(当否抽選および振分抽選)を実行し、その後、メイン表示部45および図柄表示装置47は、変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置47は、内部抽選を実行する前に変動表示を開始し、その変動表示の停止結果として、変動表示を開始した後に行われた内部抽選の結果を表示してもよい。この場合には、変動表示を開始した後、その変動表示を停止する前に、内部抽選を実行するとともに、停止結果等の設定を実行すればよい。
(21)前記各実施形態では、パチンコ機10は、メイン表示部45を備え、メイン表示部45は、絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45は、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果に関わらず同一の停止結果を表示してもよく、ランダムに停止結果を表示することによって、内部抽選の結果を識別できないようにしてもよい。また、例えば、パチンコ機10は、メイン表示部45を備えていなくてもよい。
(22)前記各実施形態では、図柄表示装置47は、中央作動口36または右作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、図柄表示装置47は、内部抽選の結果を明示する図柄(絵柄)を表示することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行してもよい。
例えば、図柄表示装置47は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域よりも狭い領域および各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域の周縁の領域の少なくともいずれかに所定の領域を設定し、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を停止する際に、この所定の領域に内部抽選の結果を明示する図柄を表示してもよい。この所定の領域に表示する図柄は、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示中には、変動表示を実行していてもよく、非表示となっていてもよい。
ここで、所定の領域に表示する図柄は、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様を採用してもよく、これらの組み合わせを採用してもよい。また、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様ではなくても、相互に類似する図柄や、その組み合わせを採用することによって、遊技者にとって識別しにくいようにしてもよい。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することなく、図柄表示装置47を目視することによって、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
(23)前記各実施形態では、パチンコ機10は、単独で動作するように構成されていたが、携帯電話機などの外部機器と連動させることによって、情報を送受信するように構成されていてもよい。例えば、遊技者が遊技機に設けられたボタン等を操作することによって、光学コードを出力することができるように遊技機を構成するとともに、この光学コードの情報を携帯電話等に設けられたカメラにて撮像して読み取り、ウェブサイトにアクセスすることによって、遊技機の情報をウェブサーバーに送信できるように遊技機を構成してもよい。また、遊技者がウェブサイトにアクセスすることによって発行されたパスワードを遊技機に設けられたボタン等を操作して遊技機に入力することによって、ウェブサーバーの情報を受信できるように遊技機を構成してもよい。
(24)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ機10を例示して説明していた。これに対して、本発明の遊技機は、パチンコ機10とは異なる他のタイプのパチンコ機であってもよく、例えば、本発明の遊技機は、特定の領域に遊技球が入球すると、電動役物を所定の回数だけ開放させるパチンコ機や、特定の領域に遊技球が入球すると、大当たりの権利を発生させるパチンコ機などであってもよい。また、本発明の遊技機は、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段(右作動口37)と、前記抽選手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記抽選手段は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記抽選手段に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を前記抽選手段に入球させない閉鎖状態を有するガイド片(電動役物37a,37a3、上側電動役物37a1、および下側電動役物37a2)と、
前記ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部(電動役物駆動部37b、上側電動役物駆動部37b1、および下側電動役物駆動部37b2)とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記ガイド片を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記ガイド片駆動部は、前記ガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放し、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放し、可変入賞駆動部は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する。換言すれば、可変入賞駆動部は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉を開放状態に設定する。これによれば、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記ガイド片の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、開閉扉は、ガイド片の鉛直下方側に位置するので、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A1または特徴A2に記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記ガイド片は、前記ガイド片から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、ガイド片は、ガイド片から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A1から特徴A3のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、遊技機は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、ガイド片から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A1から特徴A4のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片(下側電動役物37a2)と、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片(上側電動役物37a1)とを備え、
前記ガイド片駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)は、
前記第1のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第1のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第1のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第1の開閉状態と、
前記第2のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第2のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第2のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第2の開閉状態とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開閉状態および前記第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、遊技機は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口に多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、第2のガイド片が開閉するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A1から特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
前記ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、保持本体部は、ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球をガイド片に確実に保持させることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A1から特徴A6のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A8.
本発明群の特徴A1から特徴A7のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する。また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴A群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、可変入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出しているので、遊技球の払い出しは単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記可変入賞装置への遊技球の入球を補助する入球補助手段を備え、
前記入球補助手段は、
前記可変入賞装置に入球する遊技球の流路の上流側に位置する補助本体部(電動役物37a,37a3および上側電動役物37a1)と、
前記補助本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する補助駆動部(電動役物駆動部37bおよび上側電動役物駆動部37b1)とを備え、
前記補助駆動部は、
前記補助本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記補助本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記補助本体部にて保持していた遊技球を解放し、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記補助本体部を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記可変入賞駆動部は、前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記補助本体部は、前記補助本体部から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、補助本体部は、補助本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、前記補助本体部から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、可変入賞駆動部は、補助本体部から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定するので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B1または特徴B2に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記補助本体部の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、開閉扉は、補助本体部の鉛直下方側に位置するので、補助駆動部にて補助本体部を非保持状態に設定することによって、補助本体部から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、補助本体部にて保持していた遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B1から特徴B3のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記補助本体部から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記補助本体部から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、遊技機は、補助本体部から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、補助本体部から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B1から特徴B4のいずれかに記載された遊技機において、
前記補助本体部は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1の補助本体部(下側電動役物37a2)と、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記第1の補助本体部よりも多くの遊技球を保持可能とする第2の補助本体部(上側電動役物37a1)とを備え、
前記補助駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)は、
前記第1の補助本体部を開放状態に設定した後、前記第1の補助本体部を閉鎖状態に設定することによって、前記第1の補助本体部にて保持していた遊技球を解放する第1の補助開閉状態と、
前記第2の補助本体部を開放状態に設定した後、前記第2の補助本体部を閉鎖状態に設定することによって、前記第2の補助本体部にて保持していた遊技球を解放する第2の補助開閉状態とを備え、
前記遊技機は、前記第1の補助開閉状態および前記第2の補助開閉状態のいずれかの状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、遊技機は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1の補助本体部を開閉する第1の補助開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、第1の補助本体部よりも多くの遊技球を保持可能とする第2の補助本体部を開閉する第2の補助開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の補助開閉状態に設定することによって、第1の補助開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口に多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、第2の補助本体部が開閉するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B6.
本発明群の特徴B1から特徴B5のいずれかに記載された遊技機において、
前記補助駆動部にて前記補助本体部を非保持状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B6によれば、遊技機は、補助駆動部にて補助本体部を非保持状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、補助駆動部にて補助本体部を非保持状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B7.
本発明群の特徴B1から特徴B6のいずれかに記載された遊技機において、
前記補助本体部は、
前記補助駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記補助駆動部にて遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B7によれば、補助駆動部は、補助本体部を保持状態に設定した後、補助本体部を非保持状態に設定することによって、補助本体部にて保持していた遊技球を解放する。また、補助本体部は、補助駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、補助駆動部にて遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、補助駆動部にて遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴B群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、可変入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出しているので、遊技球の払い出しは単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段(右作動口37)と、前記抽選手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記抽選手段は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記抽選手段に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を前記抽選手段に入球させない閉鎖状態を有するガイド片(電動役物37a)と、
前記ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部(電動役物駆動部37b)とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記ガイド片を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記ガイド片駆動部は、前記ガイド片を開放状態に設定した後、前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記ガイド片にて保持していた遊技球を解放し、
前記遊技機は、
前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定した後、前記可変入賞駆動部にて前記開閉扉を開放状態に設定するまでのリレー期間を調整する期間調整手段(ステップS907Aの小当たり開始用の待機時間の設定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた遊技球を解放し、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部にて開閉扉を開放状態に設定するまでのリレー期間を調整する期間調整手段を備えているので、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように期間調整手段にてリレー期間を調整することができる。これによれば、遊技者は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、可変入賞駆動部にて開閉扉を開放状態に設定するまでのリレー期間に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記期間調整手段は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することによって、前記リレー期間を調整することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、期間調整手段は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、ガイド片から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記ガイド片の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、開閉扉は、ガイド片の鉛直下方側に位置するので、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C1から特徴C3のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記ガイド片は、前記ガイド片から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、ガイド片は、ガイド片から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C1から特徴C4のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
前記ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、保持本体部は、ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球をガイド片に確実に保持させることができる。
特徴C6.
本発明群の特徴C1から特徴C5のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C7.
本発明群の特徴C1から特徴C6のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C7によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた遊技球を解放する。また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴C群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、可変入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出しているので、遊技球の払い出しは単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴D群>
特徴D1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段(右作動口37)と、前記抽選手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記抽選手段は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記抽選手段に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を前記抽選手段に入球させない閉鎖状態を有するガイド片(上側電動役物37a1および下側電動役物37a2)と、
前記ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記ガイド片を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記ガイド片駆動部は、前記ガイド片を開放状態に設定した後、前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記ガイド片にて保持していた遊技球を解放し、
前記遊技機は、
前記ガイド片にて遊技球を保持する量を調整する保持量調整手段(ステップS306Bの電役サポート用処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた遊技球を解放し、遊技機は、遊技球を保持する量を調整する保持量調整手段を備えているので、保持量調整手段にて遊技球を保持する量を多くするように調整することによって、大入賞口に遊技球を入球させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記ガイド片を開放状態に設定するか否かの抽選を実行するガイド片抽選手段(ステップS1301の処理)を備え、
前記保持量調整手段は、
前記ガイド片抽選手段の抽選結果に基づいて、前記ガイド片にて遊技球を保持する量を調整することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、保持量調整手段は、ガイド片抽選手段の抽選結果に基づいて、ガイド片にて遊技球を保持する量を調整するので、遊技者は、ガイド片抽選手段の抽選結果に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D1または特徴D2に記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片(下側電動役物37a2)と、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片(上側電動役物37a1)とを備え、
前記ガイド片駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)は、
前記第1のガイド片を開放状態に設定した後、前記第1のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第1のガイド片にて保持していた遊技球を解放する第1の開閉状態と、
前記第2のガイド片を開放状態に設定した後、前記第2のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第2のガイド片にて保持していた遊技球を解放する第2の開閉状態とを備え、
前記保持量調整手段は、前記第1の開閉状態および前記第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、保持量調整手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口に多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、第2のガイド片が開閉するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D1から特徴D3のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、可変入賞駆動部は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定するので、遊技機は、大入賞口に遊技球を確実に入球させることができる。
特徴D5.
本発明群の特徴D1から特徴D4のいずれかに記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記ガイド片の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、開閉扉は、ガイド片の鉛直下方側に位置するので、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴D6.
本発明群の特徴D1から特徴D5のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記ガイド片は、前記ガイド片から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、ガイド片は、ガイド片から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D7.
本発明群の特徴D1から特徴D6のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D7によれば、遊技機は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、ガイド片から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D8.
本発明群の特徴D1から特徴D7のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
前記ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D8によれば、保持本体部は、ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放することができる。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球をガイド片に確実に保持させることができる。
特徴D9.
本発明群の特徴D1から特徴D8のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D9によれば、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D10.
本発明群の特徴D1から特徴D9のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D10によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた遊技球を解放する。また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴D群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、可変入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出しているので、遊技球の払い出しは単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴E群>
特徴E1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(中央作動口36および右作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放し、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記保持本体部を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、可変入賞装置の開閉扉は、保持本体部を通過した遊技球の流路の下流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記保持駆動部は、前記保持本体部を駆動することによって、保持状態および非保持状態を繰り返すようにして単振動するように設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、保持駆動部は、保持本体部を駆動することによって、保持状態および非保持状態を繰り返すようにして単振動するように設定するので、遊技機は、保持手段の構成を簡素にすることができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E1または特徴E2に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記保持本体部の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、開閉扉は、保持本体部の鉛直下方側に位置するので、保持駆動部にて保持本体部を非保持状態に設定することによって、保持本体部から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、保持本体部にて保持していた遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E1から特徴E3のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記保持本体部は、前記保持本体部から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、保持本体部は、保持本体部から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させやすくすることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
しかしながら、可変入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出しているので、遊技球の払い出しは単調になってしまい、ひいては遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴F群>
特徴F1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段(右作動口37)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記抽選手段は、
前記遊技領域を流下する遊技球を保持可能とし、前記抽選手段に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を前記抽選手段に入球させない閉鎖状態を有するガイド片(電動役物37a,37a3、上側電動役物37a1、および下側電動役物37a2)と、
前記ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部(電動役物駆動部37b、上側電動役物駆動部37b1、および下側電動役物駆動部37b2)とを備え、
前記遊技機は、前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F1によれば、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F2.
本発明群の特徴F1に記載された遊技機において、
前記閉鎖時演出実行手段は、前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって有利な状態になる場合に、遊技者にとって有利な状態になることを遊技者に報知する有利状態報知演出(高期待度演出)を実行し、前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって不利な状態になる場合に、遊技者にとって不利な状態になることを遊技者に報知する不利状態報知演出(低期待度演出)を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F2によれば、閉鎖時演出実行手段は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって有利な状態になる場合に、遊技者にとって有利な状態になることを遊技者に報知する有利状態報知演出を実行し、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、遊技者にとって不利な状態になる場合に、遊技者にとって不利な状態になることを遊技者に報知する不利状態報知演出を実行するので、遊技者は、閉鎖時演出実行手段にて実行される所定の演出に注目することになる。
特徴F3.
本発明群の特徴F2に記載された遊技機において、
前記抽選手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備え、
前記ガイド片は、前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記ガイド片を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記ガイド片駆動部は、前記ガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放し、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定し、
前記閉鎖時演出実行手段は、前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を前記大入賞口に入球させる期待度が高い場合に有利状態報知演出を実行し、前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を前記大入賞口に入球させる期待度が低い場合に不利状態報知演出を実行することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F3によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放し、可変入賞駆動部は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する。換言すれば、可変入賞駆動部は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉を開放状態に設定する。これによれば、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、閉鎖時演出実行手段は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を大入賞口に入球させる期待度が高い場合に有利状態報知演出を実行し、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、所定数よりも多くの遊技球を大入賞口に入球させる期待度が低い場合に不利状態報知演出を実行するので、遊技者は、閉鎖時演出実行手段にて実行される所定の演出に注目することになる。
特徴F4.
本発明群の特徴F3に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記ガイド片の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F4によれば、開閉扉は、ガイド片の鉛直下方側に位置するので、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴F5.
本発明群の特徴F3または特徴F4に記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記ガイド片は、前記ガイド片から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F5によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、ガイド片は、ガイド片から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F6.
本発明群の特徴F3から特徴F5のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F6によれば、遊技機は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、ガイド片から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F7.
本発明群の特徴F3から特徴F6のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片(下側電動役物37a2)と、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片(上側電動役物37a1)とを備え、
前記ガイド片駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)は、
前記第1のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第1のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第1のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第1の開閉状態と、
前記第2のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第2のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第2のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第2の開閉状態とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開閉状態および前記第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F7によれば、遊技機は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口に多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、第2のガイド片が開閉するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F8.
本発明群の特徴F3から特徴F7のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
前記ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F8によれば、保持本体部は、ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球をガイド片に確実に保持させることができる。
特徴F9.
本発明群の特徴F1から特徴F8のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F9によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた遊技球を解放する。また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴F群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような作動口の一種として、遊技領域を流下する遊技球を保持可能とし、作動口に入球させる開放状態、および遊技領域を流下する遊技球を作動口に入球させない閉鎖状態を有するガイド片と、ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部とを備えた作動口が知られている。
しかしながら、ガイド片は、ガイド片駆動部にて単調に開放状態または閉鎖状態に設定されているので、遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴G群>
特徴G1.
遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する抽選手段(右作動口37)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記抽選手段は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記抽選手段に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を前記抽選手段に入球させない閉鎖状態を有するガイド片(電動役物37a,37a3、上側電動役物37a1、および下側電動役物37a2)と、
前記ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部(電動役物駆動部37b、上側電動役物駆動部37b1、および下側電動役物駆動部37b2)とを備え、
前記ガイド片駆動部は、前記ガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記ガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放し、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置(電動役物37aの板面の左半面)と、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、前記有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置(電動役物37aの板面の右半面)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G1によれば、ガイド片駆動部は、ガイド片を開放状態に設定した後、抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する。また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、遊技者にとって有利となる経路に導く有利側保持位置と、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、有利側保持位置よりも遊技者にとって不利となる経路に導く不利側保持位置とを有する。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴G2.
本発明群の特徴G1に記載された遊技機において、
前記有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出す入賞口に入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、前記不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数の遊技球を払い出す入賞口に入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導くことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G2によれば、有利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出す入賞口に入球させることによって、遊技者にとって有利となる経路に導き、不利側保持位置は、遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも少ない数の遊技球を払い出す入賞口に入球させることによって、遊技者にとって不利となる経路に導くので、遊技者は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
特徴G3.
本発明群の特徴G2に記載された遊技機において、
前記抽選手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な特定制御状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行する遊技状態移行手段(主制御装置60)と、
前記特定制御状態に移行した場合に遊技球が入球可能な状態に移行する可変入賞装置(可変入賞装置38)とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技球の入球に際して所定の遊技球を払い出す大入賞口(大入賞口38a)と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記大入賞口に入球させる開放状態、および前記遊技領域を流下する遊技球を入球させない閉鎖状態を有し、前記ガイド片を通過した遊技球の流路の下流側に位置する開閉扉(開閉扉38b)と、
前記開閉扉を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定する可変入賞駆動部(可変入賞駆動部38c)とを備え、
前記ガイド片は、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、前記大入賞口に入球させる経路に導く前記不利側保持位置と、
前記ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、前記大入賞口とは異なる入賞口(一般入賞口35D)に入球させる経路に導く前記有利側保持位置とを有し、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された前記不利側保持位置の遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G3によれば、可変入賞駆動部は、ガイド片から解放された不利側保持位置の遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する。換言すれば、可変入賞駆動部は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定したタイミングに合わせて開閉扉を開放状態に設定する。これによれば、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球のうち、不利側保持位置の遊技球を大入賞口に入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定数の遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
また、ガイド片は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、大入賞口とは異なる入賞口に入球させる経路に導く有利側保持位置を有しているので、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球のうち、有利側保持位置の遊技球を大入賞口とは異なる入賞口に入球させることができ、この遊技球の入球に際して所定数の遊技球よりも多くの遊技球を払い出すことができる。したがって、遊技者は、ガイド片駆動部にて残りの遊技球を解放する場合に、その遊技球の位置に更に注目することになる。
特徴G4.
本発明群の特徴G3に記載された遊技機において、
前記開閉扉は、前記ガイド片の鉛直下方側に位置することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G4によれば、開閉扉は、ガイド片の鉛直下方側に位置するので、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定することによって、ガイド片から解放された遊技球は、自由落下して開閉扉に向かうことになる。したがって、遊技機は、ガイド片にて保持していた残りの遊技球を大入賞口に入球させやすくすることができる。
特徴G5.
本発明群の特徴G3または特徴G4に記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記開閉扉を開放状態に設定した後、前記大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて前記開閉扉を閉鎖状態に設定し、
前記ガイド片は、前記ガイド片から解放された遊技球の個数が前記所定数の遊技球よりも多くなるように前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とすることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G5によれば、可変入賞駆動部は、開閉扉を開放状態に設定した後、大入賞口への所定数の遊技球の入球に基づいて開閉扉を閉鎖状態に設定し、ガイド片は、ガイド片から解放された遊技球の個数が所定数の遊技球よりも多くなるように遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とするので、遊技機は、大入賞口に所定数の遊技球よりも多くの遊技球を入球させることができ、オーバー入賞させやすくすることができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴G6.
本発明群の特徴G3から特徴G5のいずれかに記載された遊技機において、
前記可変入賞駆動部は、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させるように前記開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機と、
前記ガイド片から解放された遊技球を前記大入賞口に入球させないように前記開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開放時機および前記第2の開放時機のいずれかの時機に前記開閉扉を開放状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G6によれば、遊技機は、ガイド片から解放された遊技球を大入賞口に入球させるように開閉扉を開放状態に設定する第1の開放時機、および大入賞口に入球させないように開閉扉を開放状態に設定する第2の開放時機のいずれかの時機に開閉扉を開放状態に設定するので、遊技者は、ガイド片から解放された遊技球が大入賞口に入球するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴G7.
本発明群の特徴G3から特徴G6のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片は、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片(下側電動役物37a2)と、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、前記第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片(上側電動役物37a1)とを備え、
前記ガイド片駆動部(上側電動役物駆動部37b1および下側電動役物駆動部37b2)は、
前記第1のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第1のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第1のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第1の開閉状態と、
前記第2のガイド片を開放状態に設定した後、前記抽選手段への少なくとも1個の遊技球の入球に基づいて前記第2のガイド片を閉鎖状態に設定することによって、前記第2のガイド片にて保持していた残りの遊技球を解放する第2の開閉状態とを備え、
前記遊技機は、前記第1の開閉状態および前記第2の開閉状態のいずれかの状態に設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G7によれば、遊技機は、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする第1のガイド片を開閉する第1の開閉状態、および遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とし、第1のガイド片よりも多くの遊技球を保持可能とする第2のガイド片を開閉する第2の開閉状態のいずれかの状態に設定するので、第2の開閉状態に設定することによって、第1の開閉状態に設定する場合と比較して、大入賞口に多くの遊技球を入球させることができる。したがって、遊技者は、第2のガイド片が開閉するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴G8.
本発明群の特徴G3から特徴G7のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技領域を流下する複数の遊技球を保持可能とする保持手段を備え、
前記保持手段は、
前記ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置する保持本体部(プレート50)と、
前記保持本体部を駆動することによって、保持状態または非保持状態に設定する保持駆動部(プレート駆動部50a)とを備え、
前記保持駆動部は、
前記保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、前記保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして前記保持本体部にて保持していた遊技球を解放することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G8によれば、保持本体部は、ガイド片にて保持される遊技球の流路の上流側に位置している。そして、保持駆動部は、保持本体部を保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する複数の遊技球を保持し、保持本体部を非保持状態に設定することによって、遊技領域を流下する遊技球と干渉しないようにして保持本体部にて保持していた遊技球を解放する。これによれば、保持手段は、遊技領域を流下する複数の遊技球をガイド片に確実に保持させることができる。
特徴G9.
本発明群の特徴G1から特徴G8のいずれかに記載された遊技機において、
前記ガイド片駆動部にて前記ガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段(ステップS2117Aの閉鎖時演出決定処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴G9によれば、遊技機は、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定する場合に、所定の演出を実行する閉鎖時演出実行手段を備えているので、例えば、ガイド片駆動部にてガイド片を閉鎖状態に設定した後、遊技者にとって有利な状態となるのか不利な状態となるのかを所定の演出を実行することによって、遊技者に報知することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴G群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技盤の正面に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段を備え、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行する遊技機が知られている。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、遊技者にとって有利な特定制御状態に通常制御状態から遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような作動口の一種として、遊技領域を流下する遊技球を保持可能とし、作動口に入球させる開放状態、および遊技領域を流下する遊技球を作動口に入球させない閉鎖状態を有するガイド片と、ガイド片を駆動することによって、開放状態または閉鎖状態に設定するガイド片駆動部とを備えた作動口が知られている。
しかしながら、ガイド片は、ガイド片駆動部にて単調に開放状態または閉鎖状態に設定されているので、遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。