JP6810003B2 - 行列単純化装置、プログラム、および行列単純化方法 - Google Patents
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Description
なお、式(14)自体は、後の実施形態において記載する。
なお、式(12)、式(13)、式(15)自体は、後の実施形態において記載する。
なお、式(19)自体は、後の実施形態において記載する。
本実施形態が対象とする核型ノルム正則化問題は、次に説明する通りの問題である。
行列X∈RM×N(ここで、Rは実数の集合。RM×Nは実数を要素とするM行N列の行列の集合。以下においても同様。)の特異値をσi(X),i=1,2,・・・,Kとする。ただし、K=min(M,N)であり、min()は引数の最小値を返す関数である。なお、以後において、M行N列の行列のサイズを単に「M×N」と表す場合がある。
このとき、核型ノルムは特異値の和として定義される。即ち、下の式(1)の通りである。
なお、本実施形態での特異値分解は、「thin SVD」である。即ち、Y=UΣVTと分解した時、行列U,VはK=min(M,N)個の正規直交なベクトルから成り、(K+1)番目以降の特異ベクトルの算出は省略する(U∈RM×K,V∈RN×K)。また、行列ΣはK×K対角行列である。数値解析ソフトMATLAB(MathWorks社,米国)で記述する場合は、「[U,S,V]=svd(Y,'econ');」である。
計算できる処理が少なく、データ並列化は本質的に困難である。
ここでは、式(3)に示した多数のSVT計算を高速に算出するFMSVTを導出する。この手法は核型ノルムがある部分空間上のベクトルの距離で特徴付けられるという、幾何的性質の発見に基づいて導かれる。この性質により、特異値を用いずに核型ノルムを表現できる(後で、命題1,系2に記載)。また、SVDを用いずにSVTを表現できる(後で、命題3に記載)。そして、このSVTは、ほとんどが線形変換で記述できる(後で、命題4に記載)ため、データ並列なアルゴリズムを導ける。また、定理5、定理6では、SVT算出式を示す。そして、最後に並列化したアルゴリズムを示す。本実施形態で得られるSVT算出法では、式(4)、式(5)を用いた算出と比較して計算量が削減されており、かつデータ並列なアルゴリズムとして実行可能である。
ここでは、FMSVT導出の中核となる、核型ノルムの幾何的性質とSVD不要なSVTの表現について説明する。本節で提示する表現についての証明は、後で記載(付録)する。以後において、単一の入力行列をY=[y1,y2]∈RM×2,y1,y2∈RMとし(つまり、y1,y2はそれぞれM次元の縦ベクトル)、その特異値をσ1,σ2(σ1≧σ2≧0)とする。
また、上記の回転行列R(太字)に関して、任意のy∈ImYについて、下の式に示す条件(1)から条件(5)までが成立する。
<系2>:核型ノルムは、下の式(7)で表現できる。なお、式(7)の左辺が核型ノルムの表記であり、右辺がその定義である。
この命題3により、SVTを、線形変換Bvec(・)とL∞,2ノルムの近接写像の合成という新しい形式で表現することができた。なお、L∞,2ノルムの近接写像は、下の式で表されるものである。
なお、xi=0のとき、kixi=(0/0)0となるが、例外的にこのときは、kixi=0とする。
前セクションで説明した命題から、SVTを算出する下記の定理5が得られる。
<定理5>:rankY=2、且つσ1≠σ2のとき、下の式(12)が成立する。
定理5は、SVTを、入力行列Yと行列RY(Yの上にバー)との線形結合で算出できることを表している。
式(12)における結合係数γ(1−δ)およびγδは、振幅パラメータγと内分比パラメータδから構成され、いずれもSVTの閾値μの関数である.係数γ(1−δ),γδの関数形を、図2にプロットして示す。
図示するように、μ=0のとき、γ(1−δ)=1である。0≦μ≦σ2においてγ(1−δ)はリニアに変化し、μ=σ2のときγ(1−δ)=σ1/(σ1+σ2)である。また、σ2≦μ≦σ1においてγ(1−δ)はリニアに変化し、μ=σ1のときγ(1−δ)=0である。そして、σ1≦μにおいてγ(1−δ)=0である。
また、μ=0のとき、γδ=0である。0≦μ≦σ2においてγδはリニアに変化し、μ=σ2のときγδ=σ2/(σ1+σ2)である。また、σ2≦μ≦σ1においてγδはリニアに変化し、μ=σ1のときγδ=0である。そして、σ1≦μにおいてγδ=0である。
図2に示した係数に基づき、μの増加に伴うSVTの軌跡を図3に示す。図3は、μの値に応じた値(SVT,下の式の通り)の軌跡を示すグラフである。
図3は、ベクトルz1,z2(zは太字)を上の式のように定義したときの、ImY上のベクトルz1,z2の軌跡を表している。図示するように、0<μ≦σ2では、YとRY(Yの上にバー)の内分となる。また、σ2<μ<σ1では振幅が線形に減少し、μ≧σ1ではゼロ行列O(太字)となる。
<定理6>:「rankY=2且つσi≠σ2」以外のとき、下の式(19)の通りである。
本アルゴリズムにおいて、入力は、M×2(M行2列)の行列Y、およびSVTの閾値μである。Yの1列目、2列目の列ベクトル(M次元)をそれぞれy1,y2(yは太字。以下においても同様。)と表す。また、μ>0である。また、出力は、閾値μにより算出されたSVTである。出力される行列をZ(太字)と表す。
第1行のif文の条件節において、行列Yが、M×2のサイズのゼロ行列であるか否かを判定する。これは、Yの階数が0であるか否かの判定と等価である。
第2行は、第1行の条件が真である場合に実行される処理であり、M×2のサイズのゼロ行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。
第4行から第6行までは、第3行からのelse節の一部である。
第4行において、変数a,b,cへの代入が行われる。変数aには、y1 Ty1を代入する。変数bには、y1 Ty2を代入する。変数cには、y2 Ty2を代入する。言うまでもなく、変数a,b,cにはそれぞれスカラー値が代入される。
第5行において、変数dに(ac−b2)の値を代入する。また、変数eに、dの値の平方根を代入する。第5行の「%」以後はコメントであり、実行コードではない。以後においても同様である。第5行のコメントで示すように、変数dに代入された値は、行列YTYの行列式の値である。
第6行において、変数fに、a+cの値を代入する。
第8行は、第7行の条件が真である場合に実行される処理であり、(1−μ/SQRT(f))+をYに乗じた行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。なお、ここで、SQRT()は、引数の平方根を返す関数である。
第10行において、変数w2に、SQRT(f−2e)の値を代入する。コメントに示すように、変数w2には、特異値σ1とσ2の差が代入される。
第12行は、第11行の条件が真である場合に実行される処理であり、(1−((SQRT(2)・μ)/SQRT(f)))+をYに乗じた行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。
第14行において、変数w1に、SQRT(f+2e)の値を代入する。コメントに示すように、変数w1には、特異値σ1とσ2の和が代入される。
第15行において、変数σ2に、(w1−w2)/2の値を代入する。
第16行において、変数γに、(1−((μ−σ2)+/w2))+の値を代入する。また、変数δに、min(μ,σ2)/w1の値を代入する。前述の通り、γは振幅パラメータであり、δは内分比パラメータである。
そして、第17行において、下の式で示される行列をZに代入する。そして、処理を終了してZを出力する。
本アルゴリズムにおいて、入力は、2×2(2行2列)の行列Y、およびSVTの閾値μである。Yの1列目、2列目の列ベクトル(2次元)をそれぞれy1,y2と表す。また、行列Yの各要素を、行番号および列番号をこの順で並べたサフィックス(添え字)を用いて、y11,y12,y21,y22で表す。また、μ>0である。また、出力は、閾値μにより算出されたSVTである。出力される行列をZ(太字)と表す。
第1行のif文の条件節において、行列Yが、2×2のサイズのゼロ行列であるか否かを判定する。これは、Yの階数が0であるか否かの判定と等価である。
第2行は、第1行の条件が真である場合に実行される処理であり、2×2のサイズのゼロ行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。
第4行から第6行までは、第3行からのelse節の一部である。
第4行において、変数a,cへの代入が行われる。変数aには、y1 Ty1を代入する。変数cには、y2 Ty2を代入する。
第5行において、変数dにYの行列式の値を代入する。また、変数eに、dの値の絶対値を代入する。
第6行において、変数fに、a+cの値を代入する。
第8行は、第7行の条件が真である場合に実行される処理であり、(1−μ/SQRT(f))+をYに乗じた行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。
第10行において、変数w2に、SQRT(f−2e)の値を代入する。コメントに示すように、変数w2には、特異値σ1とσ2の差が代入される。
第12行は、第11行の条件が真である場合に実行される処理であり、(1−((SQRT(2)・μ)/SQRT(f)))+をYに乗じた行列をZに代入する。この場合、処理を終了してZを出力する。
第14行において、変数w1に、SQRT(f+2e)の値を代入する。コメントに示すように、変数w1には、特異値σ1とσ2の和が代入される。
第15行において、変数σ2に、(w1−w2)/2の値を代入する。
第16行において、変数γに、(1−((μ−σ2)+/w2))+の値を代入する。また、変数δに、min(μ,σ2)/w1の値を代入する。
そして、第17行において、下の式で示される行列をZに代入する。そして、処理を終了してZを出力する。
式(4)および式(5)の通りSVDを用いるSVT算出法(従来技術)では、SVDを求めるために24M+160回、閾値処理に2回、行列積を求めるために6M+4回の浮動小数点演算が必要である。即ち合計で、30M+166回の浮動小数点演算が必要である。
本実施形態のアルゴリズム1による方法では12M+26回、アルゴリズム2による方法では36回の浮動小数点演算でSVTを算出することができる。つまり、本実施形態による計算量は、従来技術の16%〜40%程度である。即ち、本実施形態により計算量を従来技術よりも60%〜84%削減することができる。
次に、行列間での処理を並列化して実施する方法について説明する。つまり、上記のアルゴリズムを用いながら、L個の行列入力Y1,Y2,・・・,YLのSVTを同時に求める方法について説明する。アルゴリズム1,2の処理の大半は,ベクトルや行列に関する基本演算(和、積、定数倍)より構成され,並列化の効果が高い。そこでL個の行列Y1,Y2,・・・,YLに対してデータ並列にSVTを算出するため、アルゴリズム3を用いる。なお、このアルゴリズム3を、Fast Multiple SVT(FMSVT)と呼ぶ。
FMSVTの計算量は,単純にアルゴリズム1,2の計算量のL倍である。
本アルゴリズムにおいて、入力は、L個の行列Y1,Y2,・・・,YL、およびSVTの閾値μである。また、出力は、L個の行列Z1,Z2,・・・,ZLである。Z1,Z2,・・・,ZLは、それぞれ、入力行列Y1,Y2,・・・,YLのSVTである。
第1行において、各i(i=1,2,・・・,L)について、アルゴリズム1あるいは2にしたがって、変数値a(i),b(i),c(i),d(i),e(i),f(i),w1 (i),w2 (i),σ2 (i)を算出する。
第2行において、各i(i=1,2,・・・,L)について、第3行から第10行までに示す処理を実行する。つまり、入力される行列Yiに基づく条件により分岐し、分岐先において変数γ(i)およびδ(i)に値を代入する。
第4行は、第3行の条件が真である場合に実行される処理であり、γ(i)およびδ(i)にそれぞれ0を代入する。そして、γ(i)およびδ(i)への代入後に、第11行の処理に移る。
第6行は、第5行の条件が真である場合に実行される処理であり、γ(i)に、(1−(μ/SQRT(f(i))))+の値を代入する。また、δ(i)に0を代入する。そして、γ(i)およびδ(i)への代入後に、第11行の処理に移る。
第8行は、第7行の条件が真である場合に実行される処理であり、γ(i)に、(1−((SQRT(2)・μ)/SQRT(f(i))))+の値を代入する。また、δ(i)に0を代入する。そして、γ(i)およびδ(i)への代入後に、第11行の処理に移る。
そして、第10行において、て、γ(i)およびδ(i)にそれぞれ値を代入する。γ(i)には、(1−(μ−σ2 (i))+/w2 (i))+の値を代入する。そして、δ(i)には、min(μ,σ2 (i))/w1 (i)の値を代入する。そして、第11行の処理に移る。
第11行においては、各i(i=1,2,・・・,L)について、アルゴリズム1(M≧3の場合)あるいはアルゴリズム2(M=2の場合)の第17行の処理を実行する。その処理により求められたZを、Ziとする。
そして、処理を終了し、行列Z1,Z2,・・・,ZLを出力する。
次に、第1実施形態による装置構成等について説明する。
図7は、本実施形態による行列単純化装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、行列単純化装置1は、入力部11と、ベクトル化部12と、低ランク近似化部15と、出力部16とを含んで構成される。行列単純化装置1が有する各部の機能は、例えば、電子回路を用いて構成される。また、各部は、必要に応じてデータを記憶するための記憶部を内部に備える。この記憶部は、半導体メモリーや磁気ハードディスク装置などといった記憶手段を用いて実現される。また、各部の機能は、コンピューターとプログラムとで実現されてもよい。
ベクトル化部12は、M行2列の行列(Yとする)をベクトル化する。ここでのベクトル化とは、M行2列の行列Yを、2個のM次元の列ベクトルy1(第1ベクトル)とy2(第2ベクトル)とに分割して出力する処理である。つまり、Y=[y1,y2]である。ベクトル化部12は、これらのベクトルy1,y2を、低ランク近似化部15に渡す。
つまり、ベクトル化部12は、M行2列の入力行列から各列に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出し、または2行M列の入力行列から各行に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出する。
つまり、低ランク近似化部15は、y1(第1ベクトル)およびy2(第2ベクトル)を含む平面(像ImY)内でy2を正方向に所定角(π/2)回転させて得られるRy2(第3ベクトル)と第1ベクトルとの距離である第1距離と、平面内で前記第2ベクトルを負方向に前記所定角回転させて得られる−Ry2(第4ベクトル)と前記第1ベクトルとの距離である第2距離とを求め、第1距離および第2距離に基づいて前記入力行列をより低ランクで近似した低ランク近似行列Zを求める。ここで、角の正方向とは、ベクトルy1からベクトルy2まで最短で辿り着ける回転の方向である。
また、低ランク近似化部15は、入力行列YがM行2列であるときにはY=[y1,y2]とし、入力行列Yが2行M列であるときにはYT=[y1,y2]とし、次の方法により低ランク近似行列Zを求める。即ち、低ランク近似化部15は、所定角回転させる回転行列をRとして、[y2,−y1]=Y(Yの上にバー)として、内分比パラメータδ(0≦δ≦1)を用いて、前記入力行列Yと行列RY(Yの上にバー)との内分比パラメータδによる内分である内分行列に基づいて低ランク近似行列Zを求める。この「内分行列」を式で表すと、(1−δ)Y+δRY(Yの上にバー)である。そして、さらに、振幅パラメータγを乗じて、Z=γ(1−δ)Y+γδRY(Yの上にバー)が得られる。つまり、低ランク近似化部15は、さらに、振幅パラメータγにも基づいて低ランク近似行列Zを求める。
また、低ランク近似化部15は、所定角回転させる回転行列Rを前に示した式(14)として第2ベクトルを回転させるものである。
また、低ランク近似化部15は、入力行列Yの特異値をσ1,σ2(σ1≧σ2≧0)としたとき、行列Yの階数が2であり且つσ1≠σ2の場合には、式(12)および式(13)により、式(12)の右辺を求めて低ランク近似行列Zとするものである。且つ、低ランク近似化部15は、式(15)の右辺の計算を行うことによって、式(12)内のRY(Yの上にバー)を求める。なお、式(12)、式(13)、式(15)に関しては、前に示した通りである。
また、低ランク近似化部15は、「入力行列Yの階数が2且つσ1≠σ2」以外の場合には、式(19)の右辺を求めて低ランク近似行列とする。式(19)自体は、前に示した通りである。
つまり、行列単純化装置1は、入力される行列Yを低ランク単純化し、その結果である行列Zを出力する。
なお、入力部11が行列の転置を行った場合、出力部16は、低ランク近似化部15によって得られた行列Zを再び転置してから出力する。これにより、入力される行列のサイズ(行および列の数)と、出力される行列のサイズとを合わせることができる。
図8は、行列単純化装置1が処理する主要なデータの構成を示す概略図である。同図(a)は、入力行列Yのデータ構成を示す。ここでは、M行2列の場合の行列を示している。この図では行番号と列番号を付して示しており、行列Yの要素であるyij(i=1,・・・,M、j=1,2)が各領域に格納される。なお、2行M列の行列の場合には、行と列の方向が入れ替わる。同図(b)は、行列Yを基にベクトル化されたベクトルy1およびy2のデータ構成を示す。ベクトルy1およびy2は、それぞれ、M次元の列ベクトルである。行列Y(同図(a))の第1列がベクトルy1に対応し、第2列がベクトルy2に対応する。同図(c)は、出力行列Zのデータ構成を示す。行列Zについても、M行2列の場合の行列を示している。行列Zの要素であるzij(i=1,・・・,M、j=1,2)が各領域に格納される。
次に、第2実施形態による装置構成等について説明する。なお、前実施形態において既に説明した事項については説明を省略する場合がある。ここでは、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。
図9は、本実施形態による行列単純化装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、行列単純化装置2は、入力部21と、ベクトル化部22−1,22−2,・・・,22−Lと、低ランク近似化部25−1,25−2,・・・,25−Lと、出力部26とを含んで構成される。
つまり、ベクトル化部22−1,22−2,・・・,22−Lは、複数の入力行列を基にそれぞれの入力行列についてベクトルy1およびベクトルy2を抽出するものである。
つまり、低ランク近似化部25−1,25−2,・・・,25−Lは、各入力行列から抽出されたy1(第1ベクトル)およびy2(第2ベクトル)を用いて低ランク近似行列Zを求めるものである。
次に、第3実施形態による装置構成等について説明する。なお、前実施形態までにおいて既に説明した事項については説明を省略する場合がある。ここでは、本実施形態に特有の事項を中心に説明する。
図10は、本実施形態による行列単純化装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、行列単純化装置3は、画像入力部31と、ベクトル化部12と、低ランク近似化部15と、画像出力部36とを含んで構成される。
画像入力部31は、画像データを外部から取得する。なお、画像入力部31は、M行2列または2行M列の行列の形式の画像データを取得する。つまり、例えば、画像入力部31は、M行2列または2行M列に配列された2M個の画素から成る画像を入力する。各画素値はスカラーである。画像入力部31は、取得した画像を入力画像Yとしてベクトル化部12に渡す。
ベクトル化部12は、第1実施形態の場合と同様の機能を有する。
低ランク近似化部15は、第1実施形態の場合と同様の機能を有する。低ランク近似化部15は、低ランク化された行列Zを画像出力部36に渡す。
画像出力部36は、入力された画像に対応するサイズの画像を出力する。出力画像は、入力画像を単純化した(低ランク化した)ものである。
具体的には、M行2列または2行M列(M≧2)の行列を対象として、低ランク化処理を、少ない計算量で高速に実行することが可能となる。また、複数の行列を対象として、低ランク化処理を並列して実行することができる。つまり、M行2列または2行M列の行列に対するFMSVTアルゴリズムが実現される。
さらに具体的には、核型ノルムを部分空間上のベクトル距離で表現できる発見に基づき、特異値分解(SVD)が不要でデータ並列なSVT算出法を実現した。また、実際のデータを用いた評価実験の結果、従来手法以上の計算精度を持ちつつ、最大95.82倍高速にSVTを算出できることを確認した。
[付録A 命題1の証明]
行列YTYの固有値をλ1,λ2(λ1≧λ2≧0)とする。
ベクトルy1,y2∈RMの幾何的性質に着目する。y1,y2の成す角をθ∈[0,π][rad]とする。
命題3の証明に先立って、次の2つの補題B1およびB2を示す。
前述の RTRy=RRTy=y の性質より、下の式(25)および式(26)の通りである。つまり、補題B1が証明された。
(U,Σ,V)=SVD(Y)とし、また下の式の通りとする。
系2と、近接写像の定義より、下の式(28)が成立する。
命題4の証明を下に記す。
L∞,2ノルムの双対ノルムはL1,2ノルムなので、Moreauの直交分解より、下の式(32)の通りである。
即ち、ノルムと双対ノルムと射影は、次の通り表される。
行列Zを行列YのSVTとする。即ち、下の式の通りとする。
rankY=1の場合、σ1>0,σ2=0であるため、下の式(39)の通りである。
つまり、定理6が証明された。
11 入力部
12 ベクトル化部
15 低ランク近似化部
16 出力部
21 入力部
22−1,22−2,・・・,22−L ベクトル化部
25−1,25−2,・・・,25−L 低ランク近似化部
26 出力部
31 画像入力部
36 画像出力部
Claims (8)
- M行2列の入力行列から各列に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出し、または2行M列の入力行列から各行に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出する(ただし、Mは2以上の整数)ベクトル化部と、
前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルを含む平面内で前記第2ベクトルを第1の方向に所定角回転させて得られる第3ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第1距離と、前記平面内で前記第2ベクトルを第2の方向に前記所定角回転させて得られる第4ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第2距離とを求め、前記第1距離および前記第2距離に基づいて前記入力行列をより低ランクで近似した低ランク近似行列を求める低ランク近似化部と、
を具備する行列単純化装置。 - 前記入力行列がM行2列の行列YであるときにはY=[y1,y2]とし、前記入力行列が2行M列の行列YであるときにはYT=[y1,y2]とし、前記第1ベクトルをy1とし、前記第2ベクトルをy2としたとき、
前記低ランク近似化部は、前記所定角回転させる回転行列をRとして、[y2,−y1]=Y(Yの上にバー)として、内分比パラメータδ(0≦δ≦1)を用いて、前記入力行列Yと行列RY(Yの上にバー)との前記内分比パラメータδによる内分である内分行列と、振幅パラメータγと、に基づいて前記低ランク近似行列を求める、
請求項1に記載の行列単純化装置。 - 前記ベクトル化部は複数の前記入力行列を基にそれぞれの前記入力行列の前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルを抽出するものであり、
前記低ランク近似化部は、各入力行列から抽出された前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルを用いて前記低ランク近似行列を求めるものであり、
単一命令列を、前記入力行列にそれぞれ対応する複数のデータに適用して並列処理を行うものである、
請求項1から5までのいずれか一項に記載の行列単純化装置。 - コンピューターを、
M行2列の入力行列から各列に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出し、または2行M列の入力行列から各行に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出する(ただし、Mは2以上の整数)ベクトル化部と、
前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルを含む平面内で前記第2ベクトルを第1の方向に所定角回転させて得られる第3ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第1距離と、前記平面内で前記第2ベクトルを第2の方向に前記所定角回転させて得られる第4ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第2距離とを求め、前記第1距離および前記第2距離に基づいて前記入力行列をより低ランクで近似した低ランク近似行列を求める低ランク近似化部と、
として機能させるためのプログラム。 - コンピューターが、M行2列の入力行列から各列に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出し、または2行M列の入力行列から各行に対応するM次元の第1ベクトルおよび第2ベクトルを抽出する(ただし、Mは2以上の整数)ベクトル化過程と、
コンピューターが、前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルを含む平面内で前記第2ベクトルを第1の方向に所定角回転させて得られる第3ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第1距離と、前記平面内で前記第2ベクトルを第2の方向に前記所定角回転させて得られる第4ベクトルと前記第1ベクトルとの距離である第2距離とを求め、前記第1距離および前記第2距離に基づいて前記入力行列をより低ランクで近似した低ランク近似行列を求める低ランク近似化過程と、
を含む行列単純化方法。
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---|---|---|---|
JP2017168998A JP6810003B2 (ja) | 2017-09-01 | 2017-09-01 | 行列単純化装置、プログラム、および行列単純化方法 |
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