JP6809521B2 - スラブの表面手入れ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スラブ表面に生じる酸化スケールや表面疵を取り除くスラブの表面手入れ方法に関するものである。
一般的に、鋼板(厚板、薄板)はスラブ(連続鋳造スラブ、分塊スラブ)を素材とし、熱間圧延や冷間圧延を行って製造されるが、この際、スラブ表面(上下面、端面(側面、前後面))に酸化スケール層や表面疵を残したまま圧延を行うと、製品の表面性状の悪化や割れが生じる原因となる。
そこで、従来は、特許文献1に示されるように、門型フライス装置やプラノミラ等の工作機械を用いて、予め計測したスラブ表面形状に合致するようにフライス工具で切削して、スラブ表面の酸化スケール層や表面疵を除去するスラブ表面手入れが行われている。
まず、フライス加工(フライス工具)によってスラブ上下面の手入れを行う場合は、スラブの一端から他端(例えば、スラブ長手方向の先端から後端、あるいは、スラブ幅方向の右端から左端)に向かってフライス工具を進行させてスラブ上面の切削加工を行う動作(以下、「ストローク」と呼ぶ)を行った後、(上下面、端面(側面、前後面)(フライス工具の進行方向と直交する水平方向)にフライス工具を移動させて、次のストロークを行うという工程を繰り返して、スラブ上面全体の切削加工を行う。
また、フライス加工(フライス工具)によってスラブ端面(側面、前後面)の手入れを行う場合は、スラブの一端から他端(例えば、スラブ長手方向の先端から後端、あるいは、スラブ幅方向の右端から左端)に向かってフライス工具を進行させてスラブ端面の切削加工を行う動作(以下、「ストローク」と呼ぶ)を行った後、工具幅方向(フライス工具の進行方向と直交する鉛直方向)にフライス工具を移動させて、次のストロークを行うという工程を繰り返して、スラブ端面全体の切削加工を行う。
特開2016−68251号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術には以下のような問題があった。
すなわち、スラブは、製造時の冷却過程における不均一な熱応力などで、反り・曲がり・膨らみ・凹みなどの変形を生じることが多々あり、スラブ表面(上下面、端面(側面、前後面))は、上下面が水平面でなかったり、端面が鉛直面ではなかったりして、複雑な形状であることが多い。
このように複雑な形状のスラブ表面の手入れを行う際には、過剰な切削を行わないように、スラブ表面形状の変動に倣うように切削加工を行って、切削深さが均一になるようにすることが望ましい。
そのため、上記特許文献1に記載のような通常のフライス工具による切削加工では、スラブの表面形状が複雑な形状の場合、その形状に倣うようにすると、1回のストロークで切削する工具幅方向の範囲が狭くなってしまい、ストローク数が増加し、加工時間が長くなって、生産性が阻害されるという問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、スラブの表面手入れを切削加工によって行うに際して、スラブの表面形状が複雑な形状であっても、ストローク数を低減させて、加工時間を短くすることができるスラブの表面手入れ方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]スラブの表面手入れを切削加工によって行うに際して、
予め、軸心を回転軸として回転する回転体の側面に切削チップを備えた切削工具ブロックを、前記回転体の回転によって前記切削チップが描く回転図形の側面形状を異ならせて複数種類用意しておき、
切削するスラブ表面の形状を測定し、
前記切削工具ブロックを組み合せて、前記回転体の回転によって前記切削チップが描く回転図形の側面形状が、前記測定したスラブの表面形状に類似した側面形状になる切削工具を組み立て、
該切削工具を用いて、スラブの表面手入れを行うことを特徴とするスラブの表面手入れ方法。
[2]前記切削工具は、前記切削チップが螺旋状に位置していることを特徴とする前記[1]に記載のスラブの表面手入れ方法。
[3]前記切削工具ブロックを組み合せて、前記測定したスラブの表面形状に類似した側面形状になる切削工具を組み立てる際には、スラブの表面形状と切削工具の側面形状との形状差に基づいて、スラブの表面形状に対する切削工具の側面形状の類似度を算定することを特徴とする前記[1]または[2]に記載のスラブの表面手入れ方法。
本発明においては、スラブの表面手入れを切削加工によって行うに際して、スラブの表面形状が複雑な形状であっても、ストローク数を低減させて、加工時間を短くすることができる。
本発明の一実施形態において用いるスラブ表面手入れ装置を示す図である。 本発明の一実施形態におけるスラブ表面手入れの手順を示す図である。 本発明の一実施形態におけるスラブ表面手入れの手順を示す図である。 本発明の一実施形態におけるスラブ表面手入れの手順を示す図である。 本発明の一実施形態における切削工具ブロックの例を示す図である。 本発明の一実施形態における切削工具ブロックの組み合わせ例を示す図である。 本発明の一実施形態において、スラブの表面形状に類似するように組み合立てた切削工具の側面形状の例を示す図である。 本発明の一実施形態において、スラブの側面形状に対する切削工具の側面形状の類似度の算定方法の例を示す図である。 本発明の一実施形態において用いるスラブ表面手入れ装置を示す図である。 本発明の実施例における比較結果を示す図である。
本発明の一実施形態におけるスラブの表面手入れ方法を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態で用いるスラブ表面手入れ装置10を示す正面図ある。
図1に示すように、このスラブ表面手入れ装置10は、対象となるスラブ1を固定するスラブ固定ベッド11と、門型フレーム12(上部フレーム12a、支柱12b)と、両側の支柱12b間にわたって架けられたクロスレール15と、クロスレール15に設置されたフロントヘッド16と、フロントヘッド16に取り付けられた主軸17と、主軸17に取り付けられた回転軸18およびレーザー変位計19と、回転軸18に固定された切削工具20とを備えている。
そして、支柱12bは、支柱移動レール14に沿ってスラブ固定ベッド11の長手方向(図1において紙面に対し垂直方向:X方向)に移動する。また、フロントヘッド16はクロスレール15に沿ってスラブ固定ベッド11の幅方向(図1において紙面の左右方向:Y方向)に移動する。また、主軸17は上下方向(Z方向)に移動する。
これによって、切削工具20が回転しながら、上下方向(Z方向)、スラブ固定ベッド11の長手方向(X方向)、スラブ固定ベッド11の幅方向(Y方向)に移動することにより、スラブ1表面の切削加工(表面手入れ)を行うことができる。
また、レーザー変位計19から測長用レーザー光を出しながら、スラブ固定ベッド11の長手方向(X方向)、スラブ固定ベッド11の幅方向(Y方向)、上下方向(Z方向)、に移動することにより、スラブ1の表面形状を測定することができる。
その上で、この実施形態においては、スラブ1の表面形状が複雑な形状であっても対応できるようにするために、切削工具20は、切削工具ブロック21を組み合せたものを用いている。
すなわち、例えば、図5(a)、(b)、(c)に示すように、自分自身の軸心23を回転軸として回転する回転体22の側面に切削チップ24を備えた切削工具ブロック21を、回転体22の側面の形状を異ならせて複数種類(ここでは、切削工具ブロック21a、21b、21cの3種類)用意しておく。なお、図5中の25は回転体22に切削チップ24をネジ(図示せず)で固定するためのネジ穴であり、図5中の26は切削チップ24のバックサポートである。そして、ここでは、切削チップ24の管理や交換を容易にするために、切削チップ24は全て同じ形状・寸法のものを用いることを前提にしている。
これによって、例えば、図6(a)に示すように、切削工具ブロック21aと切削工具ブロック21bとを軸心23方向に2段に組み合わせて切削工具20aに組み立てたり、図6(b)に示すように、切削工具ブロック21aと切削工具ブロック21cとを軸心22方向に2段に組み合わせて切削工具20bに組み立てたりと、側面形状の異なる切削工具20(20a、20b)を組み立てることができるようになっている。
なお、切削工具20の側面形状については、回転体22の回転によって切削チップ24が描く回転図形の側面形状を考えればよいが、ここでは、上記のように、切削チップ24は全て同じ形状・寸法であることを前提にしているので、回転体22の回転によって切削チップ24が描く回転図形の側面形状と回転体22の側面形状とは同じ形状であると見なして、切削工具20の側面形状を回転体22の側面形状によって評価している。
ここで、図5において、回転体22の上面と軸心23の交点を原点とし、軸心23方向をx、径方向をyとして、切削工具ブロック21(回転体22)の側面形状をy=f(x)で表すとした場合に、切削工具ブロック21a、21b、21cの側面形状が、それぞれ、y=fa(x)、y=fb(x)、y=fc(x)で表せるとすれば、図6において、切削工具20aの側面形状は、ya=fa(x)+fb(x−h)で表され、切削工具20bの側面形状は、yb=fa(x)+fc(x−h)で表される。ここで、hは切削工具ブロック21の高さである。
なお、図5、図6に示すように、切削工具20では、切削チップ24が軸心23方向に向かって螺旋状に位置しているようにする方が、切削チップ24が軸心23方向に向かって直線状に位置しているようにするよりも、時間的に切削負荷が分散するので好ましい。
そして、スラブ1の表面形状をレーザー変位計19で測定し、切削工具ブロック21を組み合せて、測定したスラブ1の表面形状に類似した側面形状を有する切削工具20を組み立て、その切削工具20を用いて、スラブ1の表面手入れを行うようにしている。
例えば、測定したスラブ1の表面形状(ここでは、側面形状)が図7(a1)に示すような形状F1の場合は、その形状F1に類似(合致)するように、切削工具ブロック21を3段組み合わせて、側面形状が図7(b1)に示すような形状f1の切削工具20pを組み立て、その切削工具20pを用いて、スラブ1の側面の手入れを行うようにする。同様に、測定したスラブ1の表面形状(ここでは、側面形状)が図7(a2)に示すような形状F2の場合は、その形状F2に類似(合致)するように、切削工具ブロック21を3段組み合わせて、側面形状が図7(b2)に示すような形状f2の切削工具20qを組み立て、その切削工具20qを用いて、スラブ1の側面の手入れを行うようにしている。
なお、上記のように、切削工具ブロック21を組み合せて、測定したスラブ1の表面形状に類似(合致)した側面形状を有する切削工具20を組み立てる際には、例えば、下記のようにして行えばよい。
予め、操業実績等から、スラブ1の表面形状を複数のパターンに分類しておき、用意した切削工具ブロック21の組み合わせの中から、それぞれのパターンに類似した組み合わせの切削工具20を選定しておく。そして、測定したスラブ1の表面形状がどのパターンに該当するかを判断し、そのパターン用に選定していた組み合わせの切削工具20を組み立てる。
または、測定したスラブ1の表面形状に対して、切削工具ブロック21の組み合せ候補を複数選出し、測定したスラブ1の表面形状に対する各組み合せ候補の側面形状の類似度を最短距離法等によって算出し、その算出結果に基づいて、最も類似度が高い組み合せ候補による切削工具20を用いるようにすればよい。あるいは、予め類似度に閾値を定めておき、その閾値以上の類似度になる組み合せ候補の中から、使用頻度の均一化等を考慮して、用いる組み合せ候補を決めるようにしてもよい。
ここで、スラブ1の側面形状に対する切削工具20の側面形状の類似度(逆に言うと、相違度)の算定方法の例を図8を用いて述べる。
まず、上下方向に積み重ねて切削工具20に組み立てる切削工具ブロック21の数を決める。その際に、1ストロークでスラブ1の側面の高さ方向全体が切削できるようにするために、切削工具20の高さ(切削工具ブロック21の合計高さ)がスラブ1の厚さ以上になるようにするのが好ましい。
ここでは、図8(b)に示すように、上下方向に3個の切削工具ブロック21ra、21rb、21rcを積み重ねて、切削工具20rを組み立てることとし、切削工具20rの高さがスラブ1の厚さと等しくなるようにしている。すなわち、それぞれの切削工具ブロック21ra、21rb、21rcの高さをhとし、スラブ1の厚さをHとすると、H=3hとなるようにしている。
そして、切削工具ブロック21ra、21rb、21rcについて、前述の図5で述べたように、回転体22の上面と軸心23の交点を原点とし、軸心23方向(鉛直方向)をx、径方向(水平方向)をyとして、切削工具ブロック21(回転体22)の側面形状をy=f1(x)で表すとした場合に、図8(b)に示すように、切削工具ブロック21ra、21rb、21rcの側面形状は、それぞれ、y=f1a(x)、y=f1b(x)、y=f1c(x)で表せるとする。
このときに、切削工具20rの側面形状を表す代表寸法を、それぞれの切削工具ブロック21ra、21rb、21rcの側面形状の傾きia、ib、icとし、それぞれia=(f1a(h)−f1a(0))/h、ib=(f1b(h)−f1b(0))/h、ic=(f1c(h)−fc(0))/hで求める。
一方、図8(a)に示すように、スラブ1の方も、切削工具20rに対応させて、高さ方向に仮想的に3等分して仮想分割領域1a、1b、1cに区分する。
そして、スラブ1の仮想分割領域1a、1b、1cについても、スラブ1の任意の幅方向位置(例えば、幅方向中央)における鉛直線がそれぞれの仮想分割領域1a、1b、1cの上面と交わる点を原点とし、厚さ方向(鉛直方向)をx、幅方向(水平方向)をyとして、スラブ1の仮想分割領域の側面形状をy=F1(x)で表すとした場合に、図8(a)に示すように、仮想分割領域1a、1b、1cの側面形状は、それぞれ、y=F1a(x)、y=F1b(x)、y=F1c(x)で表せるとする。
このときに、スラブ1の側面形状を表す代表寸法を、それぞれの仮想分割領域1a、1b、1cの側面形状の傾きIa、Ib、Icとし、それぞれIa=(F1a(h)−F1a(0))/h、Ib=(F1b(h)−F1b(0))/h、Ic=(F1c(h)−Fc(0))/hで求める。
そして、スラブ1の仮想分割領域1a、1b、1cの側面形状の傾きIa、Ib、Icに対する切削工具ブロック21ra、21rb、21rcの側面形状の傾きia、ib、icの差(形状差)Δiを下式によって求める。すなわち、
Δi=|Ia―ia|+|Ib―ib|+|Ic―ic|
である。
この側面形状の傾きの差Δiをスラブ1の側面形状に対する切削工具20rの側面形状の相違度とし、その逆数1/Δiを類似度とする。
このようにして、類似度1/Δiを算出できれば、前述したように、測定したスラブ1の表面形状に対して、切削工具ブロック21の組み合せ候補を複数選出し、測定したスラブ1の表面形状に対する各組み合せ候補の側面形状の類似度1/Δiを上記の方法によって算出し、その算出結果に基づいて、最も類似度が高い組み合せ候補による切削工具20を用いるようにすればよい。あるいは、予め類似度に閾値を定めておき、その閾値以上の類似度になる組み合せ候補の中から、使用頻度の均一化等を考慮して、用いる組み合せ候補を決めるようにしてもよい。
通常、スラブ1の側面形状の傾きは−1.0°〜4.0°程度の範囲にほとんどが収まるため、切削工具ブロック21の側面形状の傾きも上記の範囲として−1.0°から0.5°刻みで増加させ、最大4.0°までの工具を用意しておくとよい。
なお、切削工具20を組み立てる際には、上下方向に隣接する切削工具ブロック21の接続部で側面形状が連続的になるようにして、段差(径方向端部位置の差)が生じないようにすることが好ましいが、場合によっては、許容できる範囲内の段差(例えば、1mm以下)であれば、側面形状が不連続になってもよい。
また、切削工具20を組み立てる際には、スラブ1の側面の全ての個所で所定の必要最小切削深さ(例えば、2mm)を確保できるようにすることを念頭において行うとよい。
そして、スラブ1の側面形状に対する切削工具20の側面形状の類似度(逆に言うと、相違度)の算定方法の他の例としては、スラブ1の側面部分と切削工具20の側面部分とを切削状態を想定して重ね合わせ、その重ね合わさった部分の面積(形状差)をスラブ1の側面形状に対する切削工具20の側面形状の相違度とし、その逆数を類似度とするようにしてもよい。
なお、事前に用意しておく切削工具ブロック21として、それまでの切削結果等に基づいて製作しておき、必要に応じて、新たな側面形状を有する切削工具ブロック21を追加するようにしてもよい。
以下に、上記のようなスラブ表面手入れ装置10を用いて、スラブ1の側面を手入れする際の手順について述べる。
(S1)予め、自分自身の軸心23を回転軸として回転する回転体22の側面に切削チップ24を備えた切削工具ブロック21を、回転体22の側面形状を異ならせて複数種類用意しておく。
(S2)次に、図2に示すように、切削するスラブ1の側面の形状をレーザー変位計19で測定する。なお、測定を行っている時点では、使用する切削工具ブロック21の組み合わせが決まっていないので、図2では、切削工具20を取り外した状態にしている。
(S3)次に、図3に示すように、切削工具ブロック21を組み合せて、前記(S2)で測定したスラブ1の側面形状に類似した側面形状を有する切削工具20を組み立てて、回転軸18に取り付ける。
(S4)そして、図4に示すように、取り付けた切削工具20を回転させながら走行させて、スラブ1の側面を切削する。
なお、スラブ1の側面を1ストロークで切削できれば好ましいが、1ストロークで切削しようとすると、用意した切削工具ブロック21では類似度が高い組み合わせが得られない場合や、設備制約のために、1ストロークで切削できない場合は、複数ストロークで切削することを前提にして、切削工具ブロック21を組み合せればよい。必要に応じて、ストローク間で切削工具ブロック21の組み合わせを変更してもよい。
そして、スラブ1の前後面を切削する場合も、上記のスラブ1の側面を切削する場合と同様にして行えばよい。
また、スラブ1の上下面を切削する場合は、図9に示すように、回転軸18と切削工具20との間に回転方向変換アタッチメント30を取り付けて、切削工具20の回転方向を90°変換すれば、上記のスラブ1の側面を切削する場合と同様にして行うことができる。
このようにして、この実施形態においては、スラブ1の表面手入れを切削加工によって行うに際して、切削工具ブロック21を組み合せて、スラブ1の表面形状に類似した側面形状を有する切削工具20を組み立てるようにしているので、スラブ1の表面形状が複雑な形状であっても、ストローク数を低減させて、加工時間を短くすることができる。その結果、生産性の向上を図ることができる。
なお、この実施形態では、上述したように、切削チップ24は全て同じ形状・寸法であることを前提にして、切削工具20の側面形状を回転体22の側面形状によって評価しているが、切削チップ24の形状・寸法が同一でない場合は、切削工具20の側面形状を、回転体22の回転によって切削チップ24が描く回転図形の側面形状によって評価すればよい。
本発明の実施例として、本発明例と従来例を比較した結果を図10に示す。
ここで、本発明例は、上記の本発明の一実施形態に基づいてスラブの表面手入れを行った場合であり、従来例は、上記の従来技術(特許文献1)に記載のようにフライス工具を用いてスラブの表面手入れを行った場合である。
図10に示すように、両者の加工時間を比較すると、従来例を100とした場合、本発明例では81となり、加工時間が19%短縮している。
これによって、本発明の有効性が確認された。
1 スラブ
1a、1b、1c スラブの仮想分割領域
10 スラブ表面手入れ装置
11 スラブ固定ベッド
12 門型フレーム
12a 門型フレームの上部フレーム
12b 門型フレームの支柱
14 支柱移動レール
15 クロスレール
16 フロントヘッド
17 主軸
18 回転軸
19 レーザー変位計
20 切削工具
20a、20b 切削工具
20p、20q 切削工具
20r 切削工具
21 切削工具ブロック
21a、21b、21c 切削工具ブロック
21ra、21rb、21rc 切削工具ブロック
22 回転体
23 回転体の軸心
24 切削チップ
25 ネジ穴
26 バックサポート
30 回転方向変換アタッチメント

Claims (4)

  1. スラブの表面手入れを切削加工によって行うに際して、
    予め、軸心を回転軸として回転する回転体の側面に切削チップを備えた切削工具ブロックを、前記回転体の回転によって前記切削チップが描く回転図形の側面形状を異ならせて複数種類用意しておき、
    切削するスラブ表面の形状を測定し、
    測定したスラブの表面形状に対して、切削工具ブロックの組み合せ候補を複数選出し、
    測定したスラブの表面形状に対する各組み合せ候補の側面形状の類似度が最も高い組み合せ候補を切削工具として決定し、または、測定したスラブの表面形状に対する各組み合せ候補の側面形状の類似度の閾値を予め設定しておき、設定した閾値以上の類似度を有する組み合せの候補の中から切削工具を決定し、
    該切削工具を用いて、スラブの表面手入れを行うことを特徴とするスラブの表面手入れ方法。
  2. 前記類似度を、スラブの表面形状と切削工具の側面形状との形状差に基づいて算定することを特徴とする請求項1に記載のスラブの表面手入れ方法。
  3. スラブの表面手入れを切削加工によって行うに際して、
    予め、軸心を回転軸として回転する回転体の側面に切削チップを備えた切削工具ブロックを、前記回転体の回転によって前記切削チップが描く回転図形の側面形状を異ならせて複数種類用意しておき、
    切削するスラブ表面の形状を測定し、
    予め、スラブの表面形状を複数のパターンに分類しておき、また、用意した切削工具ブロックの組み合わせの中から、それぞれのパターンに類似した組み合わせの切削工具を選定しておき、
    測定したスラブの表面形状がどのパターンに該当するかを判断し、そのパターン用に選定していた組み合わせの切削工具を組み立て、
    該切削工具を用いて、スラブの表面手入れを行うことを特徴とするスラブの表面手入れ方法。
  4. 前記切削工具は、前記切削チップが螺旋状に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスラブの表面手入れ方法。
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