JP6808753B2 - 画像補正装置および画像補正方法 - Google Patents

画像補正装置および画像補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6808753B2
JP6808753B2 JP2018553764A JP2018553764A JP6808753B2 JP 6808753 B2 JP6808753 B2 JP 6808753B2 JP 2018553764 A JP2018553764 A JP 2018553764A JP 2018553764 A JP2018553764 A JP 2018553764A JP 6808753 B2 JP6808753 B2 JP 6808753B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
blur
pair
captured
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018553764A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018101055A1 (ja
Inventor
雄飛 椎名
雄飛 椎名
永崎 健
健 永崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Publication of JPWO2018101055A1 publication Critical patent/JPWO2018101055A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6808753B2 publication Critical patent/JP6808753B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

本発明は、カメラにより撮像された画像の補正を行う画像補正装置および画像補正方法に関する。
安全運転や自動運転に向けた技術の社会的認知度の向上に伴って車載カメラ装置による画像に基づいた各種物体認識や距離測定への要求内容は高度化しており、例えば、夜間やトンネル内のように外光の少ない状態において、シャッタ時間(露光時間)を長く設定することにより画像の撮像に十分な露光を確保しようとした場合に、自車の走行による移動等により画像に生じるボケを補正する技術の向上などが望まれている。
このような画像の補正に関する技術として、例えば、特許文献1(特開2005−318568号公報)には、車両の前方を連続して撮像するカメラと、前記カメラにより連続して撮像された各画像におけるオブジェクトの位置に基づいて、各オブジェクトの画像内における移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出手段と、前記移動ベクトル算出手段により算出された前記移動ベクトルを用いて、前記カメラにより撮像された前記画像のぶれを補正するぶれ補正手段と、を備えた画像補正装置が開示されている。
特開2005−318568号公報
車載カメラ装置の画像に基づく認識対象には、例えば、交通標識(道路標識)などがあり、交通標識の認識結果と地図情報とを連携した自動運転車の加速・減速などの運転支援が研究されている。また、先進運転支援システムの評価指標であるEuroNCAP(European New Car Assessment Program:ヨーロッパ新車アセスメントプログラム(2016年〜2020年アップデート))においても、SAS(Speed Assistance Systems:速度支援システム)に関する評価項目が設けられており、交通標識の認識について重要度が増している。
このような標識認識に関する技術では、昼・夜などの外光要件を問わず、かつ、標識の細かな模様の読み取りを必要とするため、車載カメラ装置で得られた画像の特に標識部分のボケを補正する必要がある。
しかしながら、上記従来技術においては、ドライバーの運転操作(ブレーキ、アクセルなど)と長い露光時間に起因して生じる対象物のブレに対して、車両挙動に基づいて露光時間を設定し、オプティカルフローの算出結果に基づいて画像のぶれを補正している。このため、例えば石畳のような凹凸の多い悪路上を走行した場合には、ドライバーの運転操作に直接関係しない上下変動が短時間のうちに車載カメラに生じてしまい、オプティカルフローの算出結果に基づいて画像のぶれを補正する従来技術では対応することが難しかった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、カメラからの画像をより精度良く補正することができる画像補正装置および画像補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、同じ対象物を同時に撮像可能な一対の撮像部と、前記一対の撮像部のうち一方の撮像部で撮像された第1の画像と、前記一対の撮像部のうち他方の撮像部で撮像された画像であって前記第1の画像よりも露光時間を長くして撮像された第2の画像とに基づいて、前記一対の撮像部で撮像された第2の画像のボケを補正するボケ補正部とを備えたものとする。
本発明によれば、カメラからの画像をより精度良く補正することができ、画像中における検知対象物の認識精度を向上することができる。
本実施の形態に係る車載カメラ装置の全体構成を概略的に示す図である。 車載カメラ装置における物体認識処理やボケ補正処理における処理内容を概略的に示す機能ブロック図である。 車載カメラ装置における物体認識処理やボケ補正処理の流れを示す図である。 本実施の形態における車載カメラ装置の画像処理を示すフローチャートである。 車載カメラ装置における認識対象の一例である交通標識を撮像した場合の短時間露光画像の一例を模式的に示す図である。 車載カメラ装置における認識対象の一例である交通標識を撮像した場合のボケのある画像(ボケ画像:長時間露光画像)の一例を模式的に示す図である。 車載カメラ装置における認識対象の一例である交通標識を撮像した場合のボケの無い合焦点の画像の一例を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態に係る車載カメラ装置の全体構成を概略的に示す図である。
図1において、車載カメラ装置100は、一対のカメラ101,102、カメラインタフェース103、画像処理部104、演算処理部105、記憶部108、制御処理部106、CANインタフェース107、およびバス109などにより概略構成されている。カメラインタフェース103、画像処理部104、演算処理部105、記憶部108、制御処理部106、及びCANインタフェース107は、バス109により接続されており、このバス109を介して互いに種々の情報の授受を行うことができるほか、CANインタフェース107を介して外部の車載ネットワークであるCAN(Controller Area Network)110に接続されており、CAN110を介して自車両(車載カメラ装置100が搭載されている車両)の他の制御システムとの間で種々の情報の授受を行う。
一対のカメラ101,102(左カメラ101、右カメラ102)は、撮影対象領域を撮像して画像を取得するための撮像部であり、光軸が並行になるように、かつ、同じ方向を撮像するように車載カメラ装置100に左右に配置されている。左カメラ101および右カメラ102は、左カメラ101および右カメラ102で撮像した画像や、左カメラ101および右カメラ102への制御信号の授受を行うためのカメラインタフェース103を介してバス109に接続されている。左カメラ101および右カメラ102は、カメラインタフェース103を介して入力される制御信号に基づいてシャッタ時間(露光時間)を調整して撮像を行い、それぞれシャッタ時間の異なる画像を取得することができるように構成されている。
画像処理部104は、カメラ101,102の撮像素子から得られた画像の補正や、それらの画像を用いた視差情報の算出処理などを行う。画像処理部104は補正処理として、カメラ101の撮像素子から得られる画像(第1の画像)と、カメラ102の撮像素子から得られる画像(第2の画像)とを比較して、それぞれの画像に対して撮像素子に起因するデバイス固有の偏差を補正する補正処理(撮像素子が持つ固有の癖を吸収するための補正などの画像処理)や、ノイズ補間処理などの画像補正処理、ボケ補正パラメータ(後述)の計算処理などを行い、これらの画像を記憶部108に記憶する。また、画像処理部104は、第1及び第2の画像の間の相互に対応する箇所に基づいて視差情報の計算処理を行い、その計算結果(視差情報)を記憶部108に記憶する。
演算処理部105は、記憶部108に記憶された画像および視差情報(画像上の各点(各対象物)に対する車載カメラ装置100(或いは自車両)からの距離情報)を使い、車両周辺の環境を知覚するために必要な、各種物体の認識処理(物体認識処理)を行う。ここで、各種物体とは、例えば、人、車、その他の障害物、信号機、標識、車のテールランプやヘッドライトなどである。これら認識結果や中間的な計算結果の一部は記憶部108に記憶される。また、演算処理部105は、撮像した画像に対して行った物体認識処理後に、それらの認識結果を用いて自車両の制御方針を計算する。計算の結果として得られた車両の制御方針や物体認識処理の結果の一部はCANインタフェース107を通してCAN110に送信され、これらの情報を用いて車両の制御(車両制御処理)が行われる。
制御処理部106は、車載カメラ装置100の全体の動作を制御するものであり、車載カメラ装置100の各処理部が異常動作を起こしていないか、或いは、情報の送信時(データ転送時)にエラーが発生していないかどうかなどを監視しており、異常動作を防ぐ仕掛けとなっている。
図2は、車載カメラ装置における物体認識処理やボケ補正処理における処理内容を概略的に示す機能ブロック図である。また、図3は、車載カメラ装置における物体認識処理やボケ補正処理の流れを示す図である。
図2及び図3において、カメラインタフェース103の画像取得部103aを介して得られた左カメラ101及び右カメラ102で撮像された画像は、画像処理部104の画像前処理部104a及び視差情報計算処理部104bに送られてステレオ画像処理201や立体物検知処理202、左右単眼画像処理301が実行され、記憶部108に記憶される。
ステレオ画像処理201及び左右単眼画像処理301では、カメラ101の撮像素子から得られる画像(第1の画像)と、カメラ102の撮像素子から得られる画像(第2の画像)とを比較して、それぞれの画像に対して撮像素子に起因するデバイス固有の偏差を補正する偏差補正処理(撮像素子が持つ固有の癖を吸収するための補正などの画像処理)や、ノイズ補間処理などの画像補正処理を行う。また、ステレオ画像処理201では、さらに、第1及び第2の画像の間の相互に対応する箇所に基づいて視差情報の計算処理を行う視差情報計算処理を行う。なお、左右単眼画像処理301では、カメラ101とカメラ102で露光時間を異ならせて得られる第1の画像と第2の画像について偏差補正処理やノイズ補間処理などの画像処理を行う。
また、立体物検知処理202では、階調画像である第1の画像と第2の画像で構成されるステレオ画像において立体物を検知し、立体物を含む所定の範囲を切出し、後述する物体認識処理203用にエッジ画像などに加工する画像処理を行う。
立体物検知処理202を実施された画像は、記憶部108から読み出され、演算処理部105の認識処理部105aにおいて、物体認識処理203を実施される。物体認識処理203では、記憶部108に予め記憶された物体辞書108a(物体認識処理の対象となる物体の画像等を予めデータ化したもの)を用いて画像中の物体を識別し、その物体が何であるか(何れの認識対象物であるか)を判定する処理を行う。物体認識処理203による物体認識結果108bは、記憶部108に記憶される。物体認識結果108bとなりうる認識対象物としては、標識や,人、車両,その他の立体物、信号機、テールランプなどがある。
物体認識結果108bは、演算処理部105において自車両の制御方針の計算に用いられる。自車両の制御方針は、物体認識結果108bと、自車両の状態(速度、舵角など)とを勘案して計算され、CANインタフェース107を介してCAN110に送信されて、車両制御処理などに用いられる。車両制御処理では、演算処理部105で計算された制御方針に基づき、例えば、音声や警告灯などによる乗員への警告の発報や、自車両のブレーキング、舵角調整などの制御、或いは、対象物の回避制御を行う。
画像処理部104の補正判断部104cは、ボケ補正パラメータの計算処理を実行するかどうか(すなわち、ボケ補正パラメータの計算処理や、そのボケ補正パラメータを用いた画像のボケの補正処理などにより構成されるボケ補正処理を開始するかどうか)を判断する。補正判断部104cでは、例えば、カメラ101,102で得られた画像、或いは、CANインタフェース107を介して得られる他のデバイスからの情報に基づいて撮像対象となる自車の周辺環境(明るさ)に係る情報を取得し、予め定めた基準よりも暗い場合にボケ補正パラメータの計算処理を実行するよう判断し、その他の場合は実行しないように判断する。また、CANインタフェース107を介して得られる自車の走行速度に基づいて、予め定めた基準よりも速い場合にボケ補正パラメータの計算処理を実行するよう判断し、その他の場合は実行しないように判断するよう構成しても良い。なお、補正判断部104cにおける判断方法は上記に限られず、他の情報に基づいて適宜判断するように構成しても良い。
補正判断部104cでボケ補正パラメータの計算処理の実行が判断されると、露光設定部104dは、カメラ101,102の露光時間を制御し、露光時間の異なる画像を取得する。カメラ101,102では、同時に撮像を開始し、撮像終了のタイミングを異ならせることにより、一方のカメラ(例えばカメラ101)で撮像された第1の画像(短時間露光画像)と、他方のカメラ(例えばカメラ102)で撮像された画像であって第1の画像よりも露光時間を長くして撮像された第2の画像(長時間露光画像)とを取得することにより、露光時間の異なる2つの画像を取得する。なお、各カメラ101,102に設定する露光時間(露光時間の差)は、初めは予め定めておいた初期値を用い、後述する露光時間計算処理304での計算結果に基づいて適宜調整(再設定)する。また、カメラ101,102は露光時間が異なる状態で撮像する必要はなく、例えば、カメラ101,102の露光時間を同じに設定して撮像した画像と、露光時間を異なる設定にして撮像した画像とを交互に取得するように構成することができる。
また、補正判断部104cでボケ補正パラメータの計算処理の実行が判断されると、画像処理部104のボケ補正パラメータ取得部104eでのボケ推定計算処理302及び露光時間計算処理304と、演算処理部105の認識処理部105aでのボケ補正計算処理303とが実行される。
ボケ推定計算処理302では、ステレオ画像処理201での視差情報計算処理の計算結果や、立体物検知処理202での立体物の検知結果を用いて、同一の検知物体(例えば標識など)に対する複数の異なる露光時間で撮像された画像からボケ推定を行い、ボケ量(ボケ補正パラメータ)を計算する。これにより、画像全体のボケ量といった漠然とした計算だけでなく、対象物との距離や自車の移動(自車速度)に応じたボケ量のより正確な推定が可能となる。
ボケ補正計算処理303では、ボケ推定計算処理302で計算されたボケ量に基づいて、物体認識処理203で参照する画像のボケを補正する処理を実行する。物体認識処理203では、ボケ補正計算処理303を実行された、より鮮明な画像に基づいて物体認識処理を行うので、より高い精度で画像中の検知対象物を認識することが可能となる。
露光時間計算処理304では、ボケ補正計算処理303での計算結果(ボケを補したボケ補正計算処理303後の画像の明確さなど)に基づいて、各カメラ101,102におけるより適した露光時間(露光時間の差)が計算される。露光時間計算処理304における露光時間の計算結果(露光時間計算結果108c)は、露光設定部104dに送られ、カメラ101,102の露光時間の調整が行われる。
図4は、本実施の形態における車載カメラ装置の画像処理を示すフローチャートである。
図4において、車載カメラ装置100には、カメラ101,102で得られた画像の画像データが入力され(ステップS401)、画像中における立体物(例えば標識)が検知される(ステップS402)。次に、立体物を検知した位置の画像を解析して、ボケ補正処理(ボケ補正パラメータの計算処理や、ボケ補正パラメータを用いた画像のボケの補正処理など)を実行する必要があるかどうかを判定し(ステップS403)、判定結果がYESの場合には、ボケ補正処理を実行し(ステップS404)、識別の処理(ステップS405)に進む。また、ステップS403での判定結果がNOの場合には、そのまま識別の処理(ステップS405)に進む。識別の処理では、画像中の物体が何であるのか(何れの識別対象物であるのか)を識別し(ステップS405)、識別された物体を時系列で得られた画像において途切れないよう画像上の遷移位置を追跡しつつ識別を繰り返し(ステップS406)、複数フレームに渡って行われた識別結果に基づいて、識別された物体が何れの識別対象物であるのかを最終的に判定し(ステップS407)、判定結果(識別結果)を認識結果として出力し(ステップS408)、処理を終了する。
ここで、本実施の形態における画像のボケを補正する処理の原理について説明する。
図5〜図7は、車載カメラ装置における認識対象の一例である交通標識を撮像した場合の画像の一例を模式的に示す図である。
例えば、図7に示すようなボケの無い合焦点の画像(原画像)と、図6のように原画像に対してボケのある画像(ボケ画像)とが有る場合、原画像からボケ画像になる過程(劣化過程)を表す点拡がり関数(PSF:Point Spread Function)をh(x,y)、原画像を表す関数をf(x,y)、ボケ画像を表す関数をg(x,y)とすると、ボケ画像は、原画像と点拡がり関数とのコンボリューション(重畳)を用いて以下の(式1)で表される。
Figure 0006808753
ここで、車載カメラ装置100の一対のカメラ101,102において撮像される画像は、それぞれ、原画像が劣化したボケ画像であると考えることができるので、一方のカメラ(例えばカメラ101)で撮像された第1の画像(短時間露光画像:図5相当)と、他方のカメラ(例えばカメラ102)で撮像された画像であって第1の画像よりも露光時間を長くして撮像された第2の画像(長時間露光画像:図6相当)とにおいても、以下の(式2)及び(式3)が成り立つ。
Figure 0006808753
Figure 0006808753
ここで、(式2)において、gs(x,y)は第1の画像(短時間露光画像)、fs(x,y)は第1の画像の原画像に相当する画像、hs(x,y)は第1の画像の劣化過程を表す点拡がり関数である。また、(式3)において、gl(x,y)は第2の画像(長時間露光画像)、fl(x,y)は第2の画像の原画像に相当する画像、hl(x,y)は第2の画像の劣化過程を表す点拡がり関数である。
第1の画像gs(x,y)と第2の画像gl(x,y)は、同じタイミングで撮像開始されて画像取得される。車載カメラ装置100のステレオカメラ(一対のカメラ101,102)においては、これらの画像を1フレームで取得する。第1の画像は(第2の画像と比較して)短い露光時間で撮像するため画像が暗くなり、認識対象物の認識は難しくなるが、動きによるボケは小さい。つまり、露光時間が十分に短い場合は、ボケの程度のみを考える場合には画像の暗さを無視することができるので、第1の画像gs(x,y)を第2の画像gl(x,y)における原画像fl(x,y)として扱うことができる。したがって、gs(x,y)を上記(式3)のfl(x,y)に代入することにより下記(式4)が得られる。
Figure 0006808753
上記(式4)においては、gl(x,y)及びgs(x,y)が既知であるため、第2の画像の劣化過程を表す点拡がり関数であるhl(x,y)を求めることができる。この関数hl(x,y)を求めることは、画像処理部104でボケ量(ボケ補正パラメータ)を計算することに相当する。
一方、第2の画像は(第1の画像と比較して)長い露光時間で撮像するため、十分な明るさがあるがボケの程度が大きい画像となる。したがって、第2の画像は、そのままでは、物体の検知はできるが物体の識別には適さない画像ということになる。ここで、第2の画像については、上記(式4)により劣化過程を表す点拡がり関数であるhl(x,y)が得られているため、上記(式3)においてgl(x,y)及びhl(x,y)が既知となり、第2の画像の原画像gl(x,y)を求めることができる。つまり、明るさが十分にあり、かつ、ボケの無い画像、すなわち、原画像相当の画像を推定する(言い換えると、擬似的に原画像を復元する)ことができる。ここで、既知のgl(x,y)及びhl(x,y)から上記(式3)を用いて原画像gl(x,y)を得ることは、演算処理部105においてボケ補正パラメータを用いて画像の補正処理を実行することに相当する。
このように、第1の画像(短時間露光画像)を原画像と仮定して第2の画像(長時間露光画像)から劣化過程に係る点拡がり関数hl(x,y)を推定し、得られた点拡がり関数(ボケ補正パラメータ)を使い、第2の画像gl(x,y)に対して逆コンボリューションを掛けることで、原画像fl(x,y)に相当する画像を得ることが可能となる。
なお、ボケ補正処理(ボケ量の計算やボケ量を用いた画像のボケの補正処理)を画像全体では無く、検知した対象物の位置や距離に応じて行う事で、さらに高精度な推定が可能となる。すなわち、例えば、自車速度や対象物から予測される計算上のボケ量に基づいて、画像処理部104での計算処理により得られた関数hl(x,y)の補正を行うことにより、さらに精度の良い関数hl(x,y)を得ることができるので、この関数hl(x,y)を用いてさらに精度良く原画像fl(x,y)を推定することができる。
以上のように構成した本実施の形態の効果を説明する。
例えば一対のカメラを有する車載カメラ装置(ステレオカメラ装置)は、画像による視覚的な情報と、対象物への距離情報とを同時に計測することが可能なため、自動車周辺の様々な対象物(人、車、立体物、白線・路面、標識など)を詳細に把握できるという特徴を有しており、運転時の安全性の向上や運転支援の精度向上への寄与が期待されるデバイスである。
車載カメラ装置の画像に基づく認識対象には、例えば、交通標識(道路標識)などがあり、交通標識の認識結果と地図情報とを連携した自動運転車の加速・減速などの運転支援が研究されている。また、先進運転支援システムの評価指標であるEuroNCAP(European New Car Assessment Program:ヨーロッパ新車アセスメントプログラム(2016年〜2020年アップデート))においても、SAS(Speed Assistance Systems:速度支援システム)に関する評価項目が設けられており、交通標識の認識について重要度が増している。
このような標識認識に関する技術では、昼・夜などの外光要件を問わず、かつ、標識の細かな模様の読み取りを必要とするため、車載カメラ装置で得られた画像の特に標識部分のボケを補正する必要がある。
しかしながら、従来技術においては、ドライバーの運転操作(ブレーキ、アクセルなど)と長い露光時間に起因して生じる対象物のブレに対して、車両挙動に基づいて露光時間を設定し、オプティカルフローの算出結果に基づいて画像のぶれを補正している。このため、例えば石畳のような凹凸の多い悪路上を走行した場合には、ドライバーの運転操作に直接関係しない上下変動が短時間のうちに車載カメラに生じてしまい、オプティカルフローの算出結果に基づいて画像のぶれを補正する従来技術では対応することが難しかった。
これに対して本実施の形態においては、一対の撮像部の露光時間をそれぞれ個別に設定し、一対の撮像部のうち一方の撮像部で撮像された第1の画像と、一対の撮像部のうち他方の撮像部で撮像された画像であって第1の画像よりも露光時間を長くして撮像された第2の画像とに基づいて、一対の撮像部で撮像された第2の画像のボケを補正するように構成したので、カメラからの画像をより精度良く補正することができ、画像中における検知対象物の認識精度を向上することができる。
なお、本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本願発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
100 車載カメラ装置
101 左カメラ
102 右カメラ
103 カメラインタフェース
103a 画像取得部
104 画像処理部
104a 画像前処理部
104b 視差情報計算処理部
104c 補正判断部
104d 露光設定部
104e ボケ補正パラメータ取得部
105 演算処理部
105a 認識処理部
106 制御処理部
107 CANインタフェース
108 記憶部
108a 物体辞書
108b 物体認識結果
108c 露光時間計算結果
109 バス
110 CAN(Controller Area Network)
201 ステレオ画像処理
202 立体物検知処理
203 物体認識処理
301 左右単眼画像処理
302 ボケ推定計算処理
303 ボケ補正計算処理
304 露光時間計算処理

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、同じ対象物を同時に撮像可能な一対の撮像部と、
    前記一対の撮像部のうち一方の撮像部で撮像された第1の画像と、前記一対の撮像部のうち他方の撮像部で撮像された画像であって前記第1の画像よりも露光時間を長くして前記第1の画像と同一の開始タイミングで撮像された第2の画像とに基づいて、前記一対の撮像部で撮像された第2の画像のボケを補正するボケ補正部とを備え
    前記ボケ補正部は、前記一対の撮像部により同一のタイミングで撮像開始された前記第1及び第2の画像に基づいてボケ補正パラメータを生成し、前記ボケ補正パラメータを用いて前記第2の画像のボケを補正することを特徴とする画像補正装置。
  2. 請求項1記載の画像補正装置において、
    前記一対の撮像部により撮像された画像中から予め定めた検知対象を検知する検知部を備え、
    前記ボケ補正部は、前記検知対象と自車両に搭載された前記一対の撮像部との相対的な移動に起因する前記検知対象のボケを補正することを特徴とする画像補正装置。
  3. 請求項1記載の画像補正装置において、
    前記ボケ補正部は、
    原画像と点広がり関数との重畳から前記原画像のボケ画像が得られると規定し、
    前記第2の画像の原画像として前記第1の画像を設定して、
    前記第1の画像から前記第2の画像が得られる場合の前記点広がり関数を算出し、
    前記第2の画像に前記点広がり関数の逆重畳を適用することで前記第2の画像のボケを補正することを特徴とする画像補正装置。
  4. 車両に搭載され、同じ対象物を同時に撮像可能な一対の撮像部のうち一方の撮像部で第1の画像を撮像し、前記一対の撮像部のうち他方の撮像部で撮像された画像であって前記第1の画像よりも露光時間を長くして第2の画像を前記第1の画像と同一の開始タイミングで撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で同一のタイミングで撮像開始された第1及び第2の画像に基づいて、ボケ補正パラメータを生成するパラメータ生成工程と、
    前記ボケ補正パラメータを用いて前記一対の撮像部の一方で撮像された前記第2の画像のボケを補正するボケ補正工程とを有することを特徴とする画像補正方法。
JP2018553764A 2016-11-30 2017-11-16 画像補正装置および画像補正方法 Active JP6808753B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016233495 2016-11-30
JP2016233495 2016-11-30
PCT/JP2017/041206 WO2018101055A1 (ja) 2016-11-30 2017-11-16 画像補正装置および画像補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018101055A1 JPWO2018101055A1 (ja) 2019-08-08
JP6808753B2 true JP6808753B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=62241297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018553764A Active JP6808753B2 (ja) 2016-11-30 2017-11-16 画像補正装置および画像補正方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6808753B2 (ja)
WO (1) WO2018101055A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023175708A1 (ja) * 2022-03-15 2023-09-21 日立Astemo株式会社 外界認識装置、および、外界認識方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004312583A (ja) * 2003-04-10 2004-11-04 Minolta Co Ltd 撮像装置
JP4804310B2 (ja) * 2006-11-15 2011-11-02 三洋電機株式会社 撮像装置並びに画像復元方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018101055A1 (ja) 2018-06-07
JPWO2018101055A1 (ja) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10620000B2 (en) Calibration apparatus, calibration method, and calibration program
JP6950170B2 (ja) 情報処理装置、撮像装置、機器制御システム、情報処理方法、及びプログラム
JP5414714B2 (ja) 車戴カメラ及び車載カメラシステム
EP3070675B1 (en) Image processor for correcting deviation of a coordinate in a photographed image at appropriate timing
US10719949B2 (en) Method and apparatus for monitoring region around vehicle
US10776649B2 (en) Method and apparatus for monitoring region around vehicle
JP6564127B2 (ja) 自動車用視覚システム及び視覚システムを制御する方法
JP2018007210A (ja) 信号処理装置および方法、並びに撮像装置
US20180321030A1 (en) Image processing device
CN110053625B (zh) 距离计算装置和车辆控制装置
WO2011016257A1 (ja) 車両用距離算出装置
US20120323478A1 (en) Object Collision Warning System and Method for a Motor Vehicle
JP6808753B2 (ja) 画像補正装置および画像補正方法
KR101618501B1 (ko) 자차량의 에고 모션 추정방법
WO2020110435A1 (ja) 外界認識装置
CN109309785B (zh) 拍摄控制装置以及拍摄控制方法
JP7169075B2 (ja) 撮像制御装置および撮像制御方法
JP7498364B2 (ja) 雨、侵入光および汚れがある場合のカメラの画像の補正
JP2017116321A (ja) 車載ステレオカメラ用のキャリブレーション装置
JP2008042759A (ja) 画像処理装置
JP2018113622A (ja) 画像処理装置、画像処理システム、及び、画像処理方法
US20210217146A1 (en) Image processing apparatus and image processing method
US20190279385A1 (en) Vision system and method for a motor vehicle
WO2023175708A1 (ja) 外界認識装置、および、外界認識方法
JP2019125894A (ja) 車載画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6808753

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250