JP6805355B2 - 燃料/空気の混合が改良されたスワーラ、燃焼器アセンブリおよびガスタービン - Google Patents

燃料/空気の混合が改良されたスワーラ、燃焼器アセンブリおよびガスタービン Download PDF

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Description

本技術は、一般に、特にガスタービンのスワーラに関し、窒素酸化物(NOx)などの空気汚染物質のさらなる減少のための改良に関する。
ガスタービンエンジン燃焼器において、燃料が燃焼されて、高温の加圧された排ガスを発生し、この排ガスは、次いで、タービン段に供給され、タービン段において、排ガスは、膨張しかつ冷却されながら、運動量をタービンブレードへ伝達し、これにより、タービンロータに回転運動をさせる。次いで、タービンロータの機械的動力を、電力を発生する発電機を駆動するためにまたは機械を駆動するために使用することができる。燃焼器の異なる位置および異なる作動段階で供給されるパイロット燃料および主燃料を使用することによって、今日のガスタービンエンジン燃焼器、例えば、ドライ・ロー・エミッション(DLE)燃焼器内の燃焼が開始および維持される。しかしながら、燃料の燃焼は、環境にとって有害な、排ガス中の望ましくない汚染物質を生み出す。したがって、一般的に、汚染物質、例えば、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素などをできるだけ少なく保つことが望まれる。
燃焼火炎の温度の低下を達成することができる、2つの主な手段が存在する。第1の手段は、空気中の燃料の微細な分布による希薄化学量論を用い、低い燃料割合を有する燃料/空気混合物を生じることである。燃料の比較的小さな割合は、低い温度を有する燃焼火炎につながる。第2の手段は、燃焼が生じる前に燃料および空気の十分な混合を提供することである。混合が良くなるほど、燃料は燃焼ゾーンにおいてより均一に分散し、燃料濃度が平均よりも著しく高い領域がより少なくなる。これは、燃料/空気混合比における局所的な最大値から生じる燃焼ゾーンにおけるホットスポットを防止する助けになる。燃料のリッチポケットの形式での高い局所的な燃料/空気濃度により、温度は、その局所的領域において上昇し、その結果、排気中のエミッション、例えばNOxの量が増大する。
したがって、現代のガスタービンエンジンは、この燃料/空気混合物の燃焼の前に希薄化学量論において空気および燃料を予混合するという概念を使用してもよい。予混合は、燃焼ゾーンの上流に配置された燃焼器のスワーリングゾーン内の空気流に燃料、例えば主ガス燃料を噴射することによって行われてもよい。スワーリングは、燃料/空気混合物が燃焼ゾーンに進入する前に燃料および空気を混合させる。空気および燃料の予混合により、概ね良好な混合が意図されているにもかかわらず、ガスタービンの作動中、特に特定の負荷時に、燃料および空気の混合が最適に望まれるようにならないことが生じることがある。スワールする燃料/空気混合物を生じさせることを意図した、流入する空気流へ噴射される燃料は、空気流に沿って多かれ少なかれ流線形に流れることがあり、これにより、適切な混合が達成されなくなる。
欧州特許出願公開第2161502号明細書は、ダクトを通じて燃焼空気が供給される、バーナ軸線に沿って延びる予混合空気ダクトを有するバーナを開示している。スワール装置、例えばスワールベーンが、ダクトに配置されている。装置は、入口開口を有する入口段を介してダクト内に高発熱燃料、例えば天然ガスを噴射する。スワール装置は、低発熱燃料、例えば合成ガスを噴射するための入口開口、すなわち、ボアホールを有する別の入口段を有する。台形の表面領域を備えるディストリビュータ開口、すなわちディストリビュータボアホールが形成されており、この表面領域は、2つの側に丸みを有している。
独国特許第102009038845号明細書は、第1のガスノズルセットおよび別の付加的な第2のガスノズルセットを含むスワールブレードに関する。ノズルは、第1のディストリビュータパイプおよび第2のディストリビュータパイプによって供給され、ディストリビュータパイプはスワールブレードに一体化されており、スワールブレードは、第1のディストリビュータパイプおよび第2のディストリビュータパイプの間で分離された2つの半ブレードとして具体化されている。この発明は、バーナおよびガスタービンにも関する。
国際公開第2007/131818号は、ガスタービンエンジンのバーナにおいて使用するためのスワーラを開示しており、スワーラは、円で配置された複数のベーンを含み、円における隣接するベーンの間に流れスロットが画成されており、各流れスロットは、入口端部および出口端部を有し、スワーラの使用時に、空気および燃料の流れは、スワーラが空気および燃料のスワールする混合物を提供するように入口端部から出口端部まで各流れスロットに沿って移動し、少なくとも1つのベーンは、流れスロットの出口端部に隣接するベーンのエッジから、スワールする混合物内へ延びる流れ渦を生じるように構成されており、これにより、スワールする混合物中の空気および燃料の混合を改良する。
上述の最新技術に関して、本発明の目的は、特にガスタービンの全ての可能な負荷において均一な燃料/空気混合物を提供することによってスワーリング領域における燃料および空気の混合が改良されるように、スワーラ、特にガスタービン燃焼室のためのスワーラ、このようなスワーラを具備する燃焼器アセンブリ、およびそれ自体はこのようなスワーラのうちの1つまたは複数を有する少なくとも1つのこのような燃焼器アセンブリを有するガスタービンを提供することである。
上記目的は、本技術の、請求項1記載の燃料/空気混合物を生じるためのスワーラ、請求項13記載のこのようなスワーラを具備する燃焼器アセンブリ、および請求項14記載の少なくとも1つのこのような燃焼器アセンブリを有するガスタービンエンジンによって達成される。本技術の有利な実施形態は、従属請求項に提供されている。
本技術の第1の態様では、スワールする燃料/空気混合物を生じるためのスワーラが提供される。スワーラは、中心軸線を有しており、中心軸線の周りに延びる、ベースプレートに配置されたベーンの環状の配列と、ベーンの環状の配列の上側に配置された環状閉鎖プレートとを備える。燃料および空気を混合するために、ベーンの環状の配列と、ベースプレートと、環状閉鎖プレートとによって複数の混合チャネルが形成されている。複数の混合チャネルのうちの少なくとも1つの混合チャネルは、複数のベーンのうちの2つの隣接するベーンの対向する壁部によって画成されている。対向する壁部のうちの少なくとも一方は、混合チャネル内への燃料の流れを排出するように適合された、以下では一次開口とも呼ばれる少なくとも1つの一次側面噴射開口を有する。一次側面噴射開口を有する壁部は、一次側面噴射開口に対応する、以下では二次開口とも呼ばれる少なくとも1つの二次側面噴射開口をも有する。二次側面噴射開口は、混合チャネル内へ燃料のジェットを排出するように適合されている。二次側面噴射開口から排出されたジェットが、混合チャネル内で、一次側面噴射開口から排出された流れに乱流を生じるように、二次側面噴射開口はベーンの壁部に配置されている。乱流は、空気と、燃料、特に主ガス燃料との混合を高め、結果として窒素酸化物(NOx)などの空気汚染物質を減少させる。
複数の混合チャネルは、空気(ひいては空気および燃料混合物)を中心軸線に対して半径方向内方へ方向付けるように配置されている。複数の混合チャネルは、さらに、空気(ひいては空気および燃料混合物)を中心軸線に対して接線方向かつ内方へ方向付けるように配置されている。これにより、空気および燃料混合物は、中心軸線の周りにかつベースプレートから離れるようにスワールする。複数の混合チャネルは、さらに、混合チャネルを通過している間に空気(ひいては空気および燃料混合物)をベースプレートの表面に対して平行に方向付けるように配置されている。
スワーラ内へおよびスワーラを通って燃焼室へ流入する空気との燃料の混合が改良される。混合は、主に混合チャネル内で生じるので、燃料および空気の混合は、本技術により、燃料が燃焼室に進入する前および燃料が燃焼室に進入するときに改良される。燃焼室の主火炎領域における燃料のリッチポケットは、これにより減少し、ひいては、結果としてエミッションを減少させる。さらに、缶/火炎チューブ表面またはバーナプレナムにおけるあらゆるホットスポットの形成の可能性が減じられ、したがって、燃焼器におけるまたは燃焼器の周囲の構成部材、例えば缶/火炎チューブ表面のより良い寿命が達成される。
スワーラの1つの実施形態では、壁部に、二次側面噴射開口が一次側面噴射開口の半径方向内側に配置されている。これは、本技術の実施のための一次および二次燃料噴射開口の配置または位置決めのスキームを提供する。
スワーラの別の実施形態では、一次側面噴射開口からの二次側面噴射開口の距離は、ベーンの半径方向内側の薄い端部からベーンの半径方向外側の広い端部まで壁部に沿って測定された壁部の長さの10%〜20%である。これにより、二次燃料噴射開口は、混合チャネルの長さと等しいかまたは実質的に等しい壁部長さに関して、一次燃料噴射開口の近くに位置付けられており、これにより、二次開口から排出されたジェットは、一次開口から排出された流れと容易に相互作用して、燃料に乱流を生じるかまたは乱流を増大させる。
スワーラの別の実施形態では、環状ベースからの一次側面噴射開口の鉛直方向距離は、環状ベースからの二次側面噴射開口の鉛直方向距離と等しい。これにより、一次および二次開口は、環状ベースから、すなわち、中心軸線に対して垂直に一次開口と二次開口とを接続する直線に沿って、同じレベル、すなわち同じ高さにある。これにより、一次開口から排出されかつ多かれ少なかれ流線形に半径方向内方へ流れる燃料の流れは、壁部に関して、通過しまたは流れる。これにより、二次開口からのジェットは、単に、壁部に関して、燃料を二次開口から垂直に排出させることによって形成されたジェットによって、燃料の流れへ容易に方向付けられる。
スワーラの別の実施形態では、一次側面噴射開口のサイズは、二次側面噴射開口のサイズより大きい。二次開口は一次開口よりも小さいので、例えば、二次開口は、一次開口と比較して、より小さな直径を有し、燃料の同じ供給圧力によって、ジェットのより高い速度が達成される。これにより、ジェットは、より大きな運動量を有し、一次開口からの燃料の流れ中により大きな妨害、ひいてはより良い乱流を生じる。
スワーラの別の実施形態では、壁部は、少なくとも、第1の一次側面噴射開口および第2の一次側面噴射開口を有する。壁部は、また、少なくとも、第1の一次側面噴射開口に対応する第1の二次側面噴射開口と、第2の一次側面噴射開口に対応する第2の二次側面噴射開口とを有する。これにより、混合チャネル内へ、2つ以上の流れが導入されかつ2つ以上の対応するジェットが噴射され、増大した乱流を生じる。
スワーラの別の実施形態では、壁部に、第1の一次側面噴射開口および第2の一次側面噴射開口が、軸方向に離隔して位置付けられている。スワーラのベーンの半径方向内側の薄い端部からの第1の一次側面噴射開口の水平方向距離は、スワーラのベーンの半径方向内側の薄い端部からの第2の一次側面噴射開口の水平方向距離と等しい。スワーラの別の実施形態では、壁部に、第1の二次側面噴射開口および第2の二次側面噴射開口が、軸方向に離隔して位置付けられている。スワーラのベーンの半径方向内側の薄い端部からの第1の二次側面噴射開口の水平方向距離は、スワーラのベーンの半径方向内側の薄い端部からの第2の二次側面噴射開口の水平方向距離と等しい。これにより、2つの一次開口および2つの対応する二次開口は、二次開口からのジェットが一次開口からの対応する流れ中に乱流を生じるかまたは乱流を増大させることができるように位置付けられている。
スワーラの別の実施形態では、環状ベースから、第1の一次側面噴射開口の鉛直方向距離は、第1の一次側面噴射開口に対応する第1の二次側面噴射開口の鉛直方向距離と等しい。実施形態では、環状ベースから、第2の一次側面噴射開口の鉛直方向距離は、第2の一次側面噴射開口に対応する第2の二次側面噴射開口の鉛直方向距離と等しい。これにより、2つの一次開口および2つの対応する二次開口は、水平方向で整列している。一次開口から排出されかつ半径方向または水平に内方へ流れる燃料の流れは、対応する二次開口上を流れ、これにより、二次開口からのジェットは、単に、壁部に関して、燃料を垂直に排出することにより形成されるジェットによって、燃料の対応する流れへ容易に方向付けられる。
スワーラの別の実施形態では、1つまたは複数の一次側面噴射開口および1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口を有するベーンは、1つまたは複数の一次側面噴射開口および1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口に燃料を供給するように適合された燃料供給通路を有する。これにより、同じ燃料供給通路を使用することによって一次および二次開口へ燃料を供給することができ、これは、ベーンの構成を単純にする。
スワーラの別の実施形態では、1つまたは複数の一次側面噴射開口および1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口を有するベーンは、第1の燃料供給通路および第2の燃料供給通路を有する。第1の燃料供給通路は、1つまたは複数の一次側面噴射開口に燃料を供給するように適合されている。第2の燃料供給通路は、1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口に燃料を供給するように適合されている。ベーン内で、第2の燃料供給通路は、第1の燃料供給通路とは流体的に分離されている。これにより、燃料は、異なる燃料供給通路を使用することによって一次および二次開口へ供給される。燃料供給通路は、ベーン内で流体的に接続されていないので、燃料を異なる圧力で一次および二次開口へ供給することができる。これは、一次および二次開口の選択的な使用も可能にし、すなわち、第1の燃料供給通路を使用して一次開口にのみ燃料が供給されてもよい、または一次および二次開口の両方に燃料が供給されてもよく、これにより、望みに応じてかつ望まれるときに選択的な乱流形成を可能にする。
本技術の第2の態様では、ガスタービンエンジン用の燃焼器アセンブリが提供される。燃焼器アセンブリは、燃焼室およびスワーラを有する。燃焼室は長手方向軸線を有する。スワーラは、本技術の第1の態様にしたがって説明されているようなものである。スワーラは、スワーラの中心軸線が燃焼室の長手方向軸線と一致するように配置されている。本技術の燃焼器アセンブリは、本技術の上記態様と同じ利点を有する。
本技術の第3の態様では、ガスタービンエンジンが提供される。ガスタービンエンジンは、少なくとも1つの燃焼器アセンブリを有する。燃焼器アセンブリは、本技術の第2の態様にしたがって説明されているようなものである。本技術のガスタービンエンジンは、本技術の上記の第2の態様と同じ利点を有する。
本技術の上述の属性およびその他の特徴および利点ならびにそれらを達成する形式がより明らかになるであろう。本技術それ自体は、添付の図面に関連してなされる本技術の実施形態の以下の詳細な説明を参照することによってさらに理解されるであろう。
本技術のスワーラの1つの典型的な実施形態および燃焼器アセンブリの1つの典型的な実施形態が組み込まれたガスタービンエンジンの1つの典型的な実施形態の一部を断面図で示している。 本技術のスワーラの1つの典型的な実施形態を有する燃焼器アセンブリの1つの典型的な実施形態の分解図を概略的に示している。 図2の燃焼器アセンブリのスワーラの斜視図を概略的に示している。 図3のスワーラのベーンの斜視図を概略的に示している。 スワーラの1つの典型的な実施形態の隣接するベーンの平面図を概略的に示しており、本技術のスワーラの作動を概略的に示している。 スワーラのベーンの壁部上の一次および二次側面噴射開口の配置のスキームを概略的に示している。 スワーラのベーンの壁部上の複数の一次側面噴射開口および複数の二次側面噴射開口の配置の別のスキームを概略的に示している。 スワーラのベーン内の燃料供給通路のスキームを概略的に示している。 本技術の態様による、スワーラのベーン内の燃料供給通路の別のスキームを概略的に示している。
以下に、本技術の上述の特徴およびその他の特徴が詳細に説明される。様々な実施形態が図面に関連して説明され、図面において、全体を通じて同じ要素を示すために、同じ符号が用いられる。以下の記述では、説明のために、1つまたは複数の実施形態の十分な理解を提供するために多数の特定の詳細事項が示される。例示される実施形態は、本発明を説明することを意図したものであり、本発明を限定することを意図したものではないことに留意されてもよい。このような実施形態は、これらの特定の詳細事項なしに実施可能であることが明らかであってもよい。
図1は、ガスタービンエンジン10の一例を断面図で示している。ガスタービンエンジン10は、流れ順で、入口12と、圧縮機または圧縮機セクション14と、燃焼器セクション16と、タービンセクション18とを有しており、これらは、ほぼ流れ順で、ほぼ回転軸線20を中心にかつ回転軸線20の方向に配置されている。ガスタービンエンジン10は、さらに、回転軸線20を中心に回転可能であり、ガスタービンエンジン10を通って長手方向に延びているシャフト22を有している。シャフト22は、タービンセクション18を圧縮機セクション14へ駆動接続している。
ガスタービンエンジン10の作動時、空気入口12を通じて取り込まれた空気24は、圧縮機セクション14によって圧縮され、燃焼セクションまたはバーナセクション16へ排出される。バーナセクション16は、バーナプレナム26と、長手方向軸線35に沿って延びる1つまたは複数の燃焼室28と、各燃焼室28に固定された少なくとも1つのバーナ30とを含む。燃焼セクション16は、スワーラ1(図1には示されておらず、図2および図3に示されている)とともに、2つ以上のバーナ30を有していてもよい。長手方向軸線35はスワーラの中心を通っている。燃焼室28およびバーナ30は、バーナプレナム26内に配置されている。圧縮機14を通過する圧縮空気は、ディフューザ32に進入し、ディフューザ32からバーナプレナム26内へ排出され、バーナプレナム26から、空気の一部がバーナ30に入り、気体燃料または液体燃料と混合される。次いで、空気/燃料混合物が燃焼し、燃焼による燃焼ガス34または作動ガスは、トランジションダクト17を介してタービンセクション18へ燃焼室28を通って送られる。
この典型的なガスタービンエンジン10は、カニュラ型燃焼器セクション配列16を有している。カニュラ型燃焼器セクション配列16は、燃焼器缶19の環状の配列によって構成されている。各燃焼器缶19は、バーナ30および燃焼室28を有している。トランジションダクト17は、燃焼室28と接続された略円形の入口と、環セグメントの形式の出口とを有している。トランジションダクト出口の環状の配列は、燃焼ガスをタービン18へ送るための環を形成している。
タービンセクション18は、シャフト22に取り付けられた複数のブレード支持ディスク36を有している。この実施例では、2つのディスク36はそれぞれ、タービンブレード38の環状配列を支持している。しかしながら、ブレード支持ディスクの数は異なっていてもよく、すなわち、1つのディスクのみまたは3つ以上のディスクであってもよい。加えて、ガスタービンエンジン10のステータ42に固定された案内ベーン40は、タービンブレード38の環状の配列の段の間に配置されている。燃焼室28の出口と、最初のタービンブレード38との間に、入口案内ベーン44が設けられており、入口案内ベーン44は、作動ガスの流れをタービンブレード38へ方向転換させる。
燃焼室28からの燃焼ガス34はタービンセクション18に入り、タービンブレード38を駆動し、タービンブレード38自体はシャフト22を回転させる。ガイドベーン40,44は、タービンブレード38への燃焼ガスまたは作動ガス34の角度を最適化するように機能する。
タービンセクション18は圧縮機セクション14を駆動する。圧縮機セクション14は、ベーン段46とロータブレード段48の軸方向連続を含む。ロータブレード段48は、ブレードの環状配列を支持するロータディスクを有する。圧縮機セクション14は、ロータ段を包囲しかつベーン段48を支持するケーシング50も有する。ガイドベーン段は、ケーシング50に取り付けられた、半径方向に延びるベーンの環状配列を有する。ベーンは、任意のエンジン作動時点におけるブレードのための最適角度でガス流を提供するために設けられている。ガイドベーン段のうちの幾つかは、可変ベーンを有しており、ベーンの角度は、ベーン自体の長手方向軸線を中心に、様々なエンジン作動条件において生じる可能性がある空気流れ特性に従う角度のために調節することができる。
ケーシング50は、圧縮機14の通路56の半径方向外面52を画成している。通路56の半径方向内面54は、少なくとも部分的にロータのロータドラム53によって画成されており、ロータドラム53は、ロータブレード段48の環状配列によって部分的に画成されている。
本技術は、単一の多段圧縮機と単一の一段または複数段タービンとを接続する単一の軸またはスプールを有する上記の典型的なタービンエンジンに関して説明される。しかしながら、本技術は、工業用途、航空機用途または船舶用途のために使用することができる2軸または3軸エンジンに等しく適用可能であることが認識されるべきである。さらに、カニュラ型燃焼器セクション配列16は、典型的な目的のためにも使用され、本技術は、アニュラ型およびカン型燃焼室に等しく適用可能であることが認識されるべきである。以下で使用されるように軸方向、半径方向および周方向という用語は、スワーラ1(図2に示す)の中心軸線9(図2に示す)に関して用いられる。本技術のスワーラ1および/または本技術の燃焼器アセンブリ100は、図1のガスタービンエンジン10に組み込まれる。
図2は、本技術のスワーラ1の1つの典型的な実施形態を有する燃焼器アセンブリ100の1つの典型的な実施形態の分解図を概略的に示している。スワーラ1および/または燃焼器アセンブリ100は一般により多くの部材を含んでもよく、図2には、本技術の理解のために重要な部材または構成部材のみが示されていることに留意されてもよい。
以下ではアセンブリ100と呼ばれる燃焼器アセンブリ100は、バーナ(図示せず)と、スワーラ1、例えばラジアルスワーラ1とを有する。スワーラ1は、以下では燃料/空気混合物とも呼ばれる燃料および空気のスワールする混合物を形成するためにスワーラ1の中心軸線9の周りに環状ベース76に配置された、略くさび形またはパイスライス形のスワーラベーン7を有する。環状ベース76は、環状または円形のベースプレート71の1つの側である。ベースプレート71が環状またはリング状である場合、パイロットバーナがリングに挿入されていることが認められるべきである。パイロットバーナはリングに対してシールされているので、パイロット空気以外の空気はスワーラ領域に進入しない。さらに、アセンブリ100は、スワーラ1のスワーラベーン7が取り付けられた環状閉鎖プレート92と、燃焼ケーシング98によって画成された燃焼室28とを有しており、選択的に、スワーラ1と燃焼ケーシング98との間に配置された、プレチャンバ96と呼ばれるトランジションピースを有している。燃焼室28は、プレチャンバ96の直径よりも大きな直径を有する。燃焼室28は、ドームプレート(図示せず)を含むドーム部分(図示せず)を介してプレチャンバ96に接続されてもよい。一般に、トランジションピース17またはプレチャンバ96は、パイロットバーナに向かって燃焼ケーシングまたは内筒98の一部分の連続体として、またはパイロットバーナと燃焼ケーシングもしくは内筒98との間の別個の部分として実施されてもよい。スワーラ1および燃焼室28は、実質的に、長手方向軸線35を中心とする回転対称性を示している。一般に、長手方向軸線35は、燃焼器アセンブリ100、およびスワーラ1を含むその構成部材のための対称軸である。スワーラ1の中心軸線9は、燃焼器アセンブリ100内で長手方向軸線35と一致しており、すなわち、長手方向軸線35はスワーラ1の中心軸線9を通過している。
図2と組み合わせて図3に示されているように、スワーラ1において、複数、例えば12個のスワーラベーン7が、隣接するスワーラベーン7の間に混合チャネルまたはスロット75を形成するように環状ベースプレート71の周囲に沿って、特に環状ベース76上に周方向に間隔を置いて配置されている。環状ベースプレート71は、各スロット75の半径方向外側端部にベース噴射孔77を有しており、これらのベース噴射孔77によって主燃料がスワーラ1へ供給される。各スワーラベーン7は、加えて、その側面73または壁部73の半径方向外側端部に、1つまたは複数の側面噴射孔を有しており、これらの側面噴射孔によっても主燃料がスワーラ1へ供給される。以下では一次側面噴射開口60または孔60とも呼ばれる、壁部73ごとに1つの側面噴射孔が、図2に示したスワーラ1の実施形態に示されているのに対し、両方とも一次側面噴射開口60であるが、以下では第1の一次側面噴射開口61または孔61および第2の一次側面噴射開口62または孔62とも呼ばれる、壁部73ごとに2つの側面噴射孔が、図3に示したスワーラ1の実施形態に示されている。3つ以上の一次側面噴射開口60を備えるスワーラ1の別の実施形態が可能であり、十分に本技術の範囲内にある。
さらに、スワーラ1のベーン7の壁部73は、1つまたは複数の追加の側面噴射孔を有しており、追加の側面噴射孔によっても主燃料がスワーラ1へ供給される。以下では二次側面噴射開口80または孔80とも呼ばれる、壁部73ごとに1つのこのような側面噴射孔が、図2に示すスワーラ1の実施形態に示されているのに対し、両方とも二次側面噴射開口80であるが、以下では第1の二次側面噴射開口81または孔81および第2の二次側面噴射開口82または孔82とも呼ばれる、壁部73ごとに2つの側面噴射孔が、図3に示すスワーラ1の実施形態に示されている。3つ以上の二次側面噴射開口80を備えるスワーラ1の別の実施形態が可能であり、十分に本技術の範囲内にある。スワーラ1の典型的な実施形態では、孔80の数は、孔60の数に対応している。すなわち、2つの孔60、例えば図3の孔61および孔62が設けられているならば、スワーラ1のベーン7の壁部73は、2つの孔80、例えば孔81および孔82も有する。
複数の固定孔78が、スワーラベーン7およびベースプレート71を貫通して延びており、これらの固定孔78を介して、図2に示すようにスワーラベーン7がベースプレート71に固定される。これに代えて、スワーラベーン7は、ベースプレート71と一体に、すなわち、一部分の延長体として形成されてもよい。一般に、ベースプレート71は、(図1の)バーナ30の周囲に沿って環状に配置されたアダプタプレート(図示せず)に固定されているが、スワーラベーン7を含むスワーラ1は、スワーラ1を他の構成部材(図示せず)に支持することによってアセンブリ100に配置されてもよい。図3に示すように、各スワーラベーン7は、半径方向内側の位置を有する薄い端部74と、反対側に配置された広い端部72とを有する。
図2に示すように、プレチャンバ96は、円筒状であり、環状閉鎖プレート92と一体的に形成されていてもよいし、または中間構成部材(図示せず)を介して環状閉鎖プレート92に取り付けられていてもよい。すなわち、環状閉鎖プレート92の一方の面に、スワーラベーン7が、ナットおよびボルト(図示せず)を使用することによって、スワーラベーン7の固定孔78と整列した、環状閉鎖プレート92に設けられた複数の固定孔94を介して取り付けられており、環状閉鎖プレート92の他方の面に、プレチャンバ96が、一体的に形成されているかまたは中間部品(図示せず)を介して取り付けられている。本開示の図2に示した、スワーラ1、スワーラベーン7、環状閉鎖プレート92およびプレチャンバ96のアセンブリは、例示のみを目的としており、1つの構成部材を別の構成部材に接続するその他の環状プレート(図示せず)などのその他の部品または構成部材が存在してもよい。例えば、スワーラベーン7は、トッププレート(図示せず)に接続されていてもよいし、またはトッププレート(図示せず)と一体に形成されていてもよく、トッププレート自体は、環状閉鎖プレート92に接続されていてもよいことに留意されたい。
図3に示すように、空気は、スワーラ70のスロット75の半径方向外側入口端部2に供給され、スロット75に沿って略半径方向内方へ移動する。スロット75は、側面上の2つの隣接するスワーラベーン7と、底側の環状ベース76と、スワーラベーン7に面した環状閉鎖プレート92の面によって形成可能である上部領域70と、の間に画定されている。主燃料は、スロット75に進入し、かつスロット75に沿って半径方向内方へ移動する空気と混合されるように、ベース噴射孔77と、一次側面噴射開口60,61,62と、二次側面噴射開口80,81,82とに供給され、これらは全てスロット75内で開口している。孔77、孔60,61,62および孔80,81,82から排出される空気および燃料は、スロット75の半径方向内側出口端部3を通ってスロット75から出る。すなわち、スワーラ1は、スロット75の出口端部3の半径方向ですぐ内側の環状領域においておよびスロット75内においても、燃料/空気のスワールする混合物を形成する。このスワールする混合物は、環状閉鎖プレート92とプレチャンバ96とを通過して、燃焼室28までアセンブリ100に沿って軸方向に移動する。
以下では、1つまたは複数の一次側面噴射開口60,61,62およびそれらの対応する1つまたは複数の二次側面噴射開口80,81,82の、ベーン7の壁部73上での位置付けおよび機能が、図3と組み合わせて図4、図5、図6および図7に関してさらに詳細に説明される。
図4は、スワーラ1の1つのベーン7を概略的に示している。図4に示したベーン7は、理解を容易にするために、図3に「A」でマークされたベーン7である。図4に示すように、2つの一次孔60、すなわち孔61および孔62が、ベーン7の壁部73に位置付けられている。各孔61,62は、対応する二次孔80、すなわち孔61に対応する孔81および孔62に対応する孔82を有している。孔61,62は、概して、ベーン7の上部70に向かって配置されている。例えば、環状ベース76からの各孔61および62、すなわち孔60の距離は、壁部73に沿って測定された、環状ベース76からのベーン7の上部70の距離の65%〜91%である。対応する孔81および82も、ベーン7の上部70に向かって位置付けられている。さらに、孔61,62は、ベーン7の対応する孔81および82と比較して、略半径方向外側に、すなわちベーンの広い外側端部72に向かって配置されている。空気の流れの方向は、図4に矢印6によって示されている。以後の図面、特に図5、図6および図7において、孔61,62および対応する孔81,82の位置付けは、水平方向距離および鉛直方向距離に関して表される。軸線4は、水平方向距離が測定される方向、すなわち壁部73に沿ってかつベーン7の薄い端部74から水平方向距離が測定される方向を表す。軸線5は、鉛直方向距離が測定される方向、すなわち壁部73に沿ってかつスロット75の環状ベース76から鉛直方向距離が測定される方向を表す。軸線4および軸線5は、互いに略垂直であり、軸線5は環状ベース76に対して略垂直である。
図5は、図4の孔61,62および孔81,82の位置付けおよび機能にも適用可能な、孔60および孔80の位置付けおよび機能をさらに説明するために以下で参照される。図5は、スロット75を形成する、スワーラ1の2つの隣接するベーン7の対向する壁部73を示している。図5に示された隣接するベーン7は、図2および図3に示された複数のベーン7のものであり、環状ベース76に配置されており、図2に示すように、スワーラ1の中心軸線9の周りに半径方向に延びている。対向する壁部73のうちの一方は、一次側面噴射開口60、すなわち孔60を有している。スワーラ1の作動中、すなわちガスタービンエンジン10の作動中、孔60から、燃料の流れ66が混合チャネル75またはスロット75内へ排出される。流れ66は、孔60から排出された後、方向転換し、外側入口端部2から来る空気6と共に流れ、内側出口端部3に向かって流れる。同じ壁部73は、孔60に対応する二次側面噴射開口80、すなわち孔80を有している。孔80から、燃料のジェット88がスロット75内へ排出される。ジェット88も、孔80から排出された後、方向転換し、外側入口端部2から来る空気6と共に、内側出口端部3に向かって流れる。
しかしながら、孔80は、ジェット88が流れ66に衝突し、突っ込み、または押し込まれ、これにより、流れ66に乱流8を形成するようにベーン7の壁部73に位置付けられている。乱流8は、ジェット88が流れ66に押し込まれるまたは流れ66と混合されるところに形成される。乱流8は、下流へ、すなわちスロット75の出口端部3に向かって伝播し続ける。乱流8は、空気6との孔60および孔80から来る燃料の混合を促進する。乱流8、すなわち破壊または混乱は、スロット75内で拡散し、空気6との(図3に示した)孔77から来る燃料の混合をも促進する。
流れ66へのジェット88の押し込みを促進するために、孔80は、一次側面噴射開口60の半径方向内側に配置されている。しかしながら、スワーラ1の別の実施形態(図示せず)では、孔80は、孔60と比較して半径方向内側になくてもよく、孔60と同じ半径方向距離に存在してもよいが、ジェット88は、流れ66へのジェット88の押し込みを生じるために流れ66に向かって角度を付けて排出されてもよい。さらに、流れ66とのジェット88の混合を促進または容易にするために、ジェット88がまだ実質的な運動量を有する間、孔80は孔60の近くに配置されている、例えば、孔60および孔80は、孔60と孔80との間の距離101が壁部73の長さ107の10%〜20%であるように壁部73に配置または位置決めされている。長さ107は、ベーン7の広い外側端部72とベーン7の薄い内側端部74との間の距離であり、壁部73に沿って測定される。別の実施形態では、距離107は、より小さい、例えば、壁部73の長さ107の5%〜10%であってもよい。さらに、壁部73の内側の薄い端部74からの孔60の距離は、壁部73の長さの85%〜95%である。
スワーラ1の一実施形態では、孔80は孔60よりも小さい。すなわち、孔60のサイズ104、例えば直径は、孔80のサイズ105、例えば直径よりも大きい。孔80のより小さな直径により、排出されたジェット88は、燃料が孔80へ供給される圧力が、燃料が孔60へ供給される圧力と同じである場合でも、より大きな運動量を有している。例えば、孔80のサイズ105は、孔60のサイズ104の50%〜70%である。
図6は、例えば図2に示したスワーラ1のように、それぞれ1つのみが壁部73に存在するときの、孔60および孔80の配置を示している。スワーラ1のこの実施形態では、環状ベース76からの孔60の鉛直方向距離102は、環状ベース76からの孔80の鉛直方向距離103と等しいかまたは同じである。鉛直方向距離102,103は、それぞれ孔60および孔80の中心(図示せず)または幾何学的中心(図示せず)から測定されてもよいし、または、孔60,80が、測定された距離102,103と隣接しているが測定された距離102,103内に制限されるように、孔60,80のエッジまたは境界から測定されてもよい。
図7は、図3および図4に示したスワーラ1のように、それぞれ2つ以上、例えば2つの孔60、すなわち孔61,62および2つの孔80、すなわち孔81,82が壁部73に存在するときの、孔60および孔80の配置を示している。スワーラ1の一実施形態では、孔61および孔62は、軸方向に離隔し位置付けられている。すなわち、孔61は、軸方向で、すなわち図4の軸線5に沿ってまたは軸線5に対して平行に見て、孔62の上側または上方にある。例えば、孔61と孔62との間の距離は、環状ベース76からのベーン7の上部70の距離の10%〜30%である。さらに、スワーラ1のこの実施形態では、ベーン7の内側の薄い端部74からの孔61の水平方向距離106は、ベーン7の内側の薄い端部74からの孔62の水平方向距離107と等しいかまたは同じである。すなわち、孔61は、環状ベース76に関して、すなわち図4に軸線5によって示した方向で、壁部73上で孔62の真上にある。
スワーラ1の、図7に示した関連する実施形態では、孔81および孔82も、軸方向に離隔している。すなわち、孔81は、軸方向で、すなわち図4の軸線5に沿ってまたは軸線5に対して平行に見て、孔82の上側または上方にある。さらに、スワーラ1のこの実施形態では、ベーン7の内側の薄い端部74からの孔81の水平方向距離108は、ベーン7の内側の薄い端部74からの孔82の水平方向距離109と等しいかまたは同じである。すなわち、孔81は、環状ベース76に関して、すなわち図4に軸線5によって示した方向で、壁部73上で孔82の真上にある。
スワーラ1の別の実施形態では、図7に示すように、環状ベース76からの孔61の鉛直方向距離110は、環状ベース76からの孔81の鉛直方向距離111と等しいかまたは同じである。すなわち、孔81は、水平方向で、すなわち図4の軸線4に沿ってまたは図4の軸線4に対して平行に見て、孔61の側方にありかつ孔61と同じレベルにある。さらに、スワーラ1のこの実施形態では、環状ベース76からの孔62の鉛直方向距離112は、環状ベース76からの孔82の鉛直方向距離113と等しいかまたは同じである。すなわち、孔82は、水平方向で、すなわち図4の軸線4に沿ってまたは図4の軸線4に対して平行に見て、孔62の側方にありかつ孔62と同じレベルにある。
鉛直方向距離110,111,112および113は、それぞれ孔61、孔81、孔62および孔82の中心(図示せず)または幾何学的中心(図示せず)から測定されてもよいし、または、孔61,81,62,82が、測定された鉛直方向距離110,111,112および113と隣接しているが測定された鉛直方向距離110,111,112および113内に制限されるように、孔61,81,62,82のエッジまたは境界から測定されてもよいことに留意されたい。同様に、水平方向距離106,107,108および109は、それぞれ孔61、孔62、孔81および孔82の中心(図示せず)または幾何学的中心(図示せず)から測定されてもよいし、または、孔61,62,81,82が、測定された水平方向距離106,107,108および109と隣接しているが測定された水平方向距離106,107,108および109内に制限されるように、孔61,62,81,82のエッジまたは境界から測定されてもよいことに留意されたい。
図8および図9は、以下では、スワーラ1の2つの実施形態を示しており、ベーン7の孔60および孔80に燃料を供給する異なる方法を示している。図8に示すように、スワーラ1において、ベーン7は燃料供給通路89を有している。燃料供給通路89は、通常、燃料、例えば気体燃料を両孔60および80へ供給する。代替的に、図9に示すように、スワーラ1において、ベーン7は、2つの別個の燃料供給通路、すなわち、気体燃料を孔60へ通常は供給する第1の燃料供給通路90と、気体燃料を孔80へ通常は供給する第2の燃料供給通路91とを有する。通路90および91は、ベーン7内で流体的に接続されておらず、すなわち、通路90および91は、互いに流体的に分離されている。これは、通路90を通って孔60へ流れる燃料は常時、ベーン7内で、通路91を通って孔80へ流れる燃料から分離されていることを意味する。通路90および91は、それらに関連した流れ制御機構または技術、例えば、流れ弁、流量計などを有することができ、これにより、流れ66の形式で孔60を通じて排出される燃料およびジェット88の形式で孔80を通じて排出される燃料の量を、独立して変更可能である。スワーラ1のベーン7内の燃料供給通路の構成および機能、ならびに燃料通路を通る流れの類似の構造および機能は、一般に、ガスタービン10の技術およびその他の関連する技術において公知であり、したがって、簡略のためにここではさらに詳細に説明しない。
本技術について幾つかの実施形態に関して詳細に説明してきたが、本技術はこれらの実施形態そのものに限定されないことが認識されるべきである。「第1」、「第2」などの用語の使用は、いかなる重要性の順序も示さず、むしろ、「第1」、「第2」などの用語は、1つの要素を別の要素から区別するために使用されていることが留意されてもよい。むしろ、発明を実施するための典型的な態様を説明した本開示を考慮して、多くの変更および変化態様が、本発明の範囲から逸脱することなく当業者に提示される。したがって、本発明の範囲は、上記説明によってではなく、以下の請求項によって示される。請求項の均等物の意味および範囲に含まれる全ての変更、改良および変化態様は、それらの範囲にあると考えられるべきである。

Claims (13)

  1. 燃料/空気混合物を形成するためのスワーラ(1)であって、該スワーラ(1)は中心軸線(9)を有しており、
    ベースプレート(71)に配置されかつ前記中心軸線(9)の周りに延びるベーン(7)の環状の配列と、
    前記ベーン(7)の環状の配列の上側に配置された環状閉鎖プレート(92)と、
    前記ベーン(7)の環状の配列と、前記ベースプレート(71)と、前記環状閉鎖プレート(92)とによって形成された、燃料と空気(6)とを混合するための複数の混合チャネル(75)と、
    を備え、
    前記複数の混合チャネル(75)のうちの少なくとも1つの混合チャネル(75)は、複数の前記ベーン(7)のうちの2つの隣接するベーン(7)の対向する壁部(73)によって画成されており、該対向する壁部(7)のうちの少なくとも一方は、前記混合チャネル(75)内へ燃料の流れ(66)を排出するように適合された少なくとも1つの一次側面噴射開口(60)と、前記混合チャネル(75)内へ前記主燃料のジェット(88)を排出するように適合された、前記一次側面噴射開口(60)に対応する少なくとも1つの二次側面噴射開口(80)と、を有し、該二次側面噴射開口(80)は、該二次側面噴射開口(80)から排出されたジェット(88)が、前記一次側面噴射開口(60)から排出された流れ(66)において、前記混合チャネル(75)内で、乱流(8)を形成するように、前記ベーン(7)の前記壁部(73)に位置付けられ、
    前記一次側面噴射開口(60)からの前記二次側面噴射開口(80)の距離(101)は、前記壁部(73)に沿って前記ベーン(7)の半径方向内側の薄い端部(74)から前記ベーン(7)の半径方向外側の広い端部(72)まで測定された前記壁部(73)の長さ(107)の5%〜10%または10%〜20%である、
    燃料/空気混合物を形成するためのスワーラ(1)。
  2. 前記壁部(73)において、前記二次側面噴射開口(80)は、前記一次側面噴射開口(60)よりも半径方向内側に配置されている、請求項1記載のスワーラ(1)。
  3. 環状ベース(76)からの前記一次側面噴射開口(60)の鉛直方向距離(102)は、前記環状ベース(76)からの前記二次側面噴射開口(80)の鉛直方向距離(103)と等しい、請求項1または2記載のスワーラ(1)。
  4. 前記一次側面噴射開口(60)のサイズ(104)は、前記二次側面噴射開口(80)のサイズ(105)よりも大きい、請求項1からまでのいずれか1項記載のスワーラ(1)。
  5. 前記壁部(73)は、少なくとも、
    第1の一次側面噴射開口(61)および第2の一次側面噴射開口(62)と、
    前記第1の一次側面噴射開口(61)に対応する第1の二次側面噴射開口(81)と、
    前記第2の一次側面噴射開口(62)に対応する第2の二次側面噴射開口(82)と、を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のスワーラ(1)。
  6. 前記壁部(73)において、前記第1の一次側面噴射開口(61)および前記第2の一次側面噴射開口(62)は、軸方向で離隔して位置付けられており、前記スワーラ(1)の前記ベーン(7)の半径方向内側の薄い端部(74)からの前記第1の一次側面噴射開口(61)の水平方向距離(106)は、前記スワーラ(1)の前記ベーン(7)の前記半径方向内側の薄い端部(74)からの前記第2の一次側面噴射開口(62)の水平方向距離(107)と等しい、請求項記載のスワーラ(1)。
  7. 前記壁部(73)において、前記第1の二次側面噴射開口(81)および前記第2の二次側面噴射開口(82)は、軸方向で離隔して位置付けられており、前記スワーラ(1)の前記ベーン(7)の前記半径方向内側の薄い端部(74)からの前記第1の二次側面噴射開口(81)の水平方向距離(108)は、前記スワーラ(1)の前記ベーン(7)の前記半径方向内側の薄い端部(74)からの前記第2の二次側面噴射開口(82)の水平方向距離(109)と等しい、請求項記載のスワーラ(1)。
  8. 前記環状ベース(76)からの、前記第1の一次側面噴射開口(61)の鉛直方向距離(110)は、前記第1の一次側面噴射開口(61)に対応する前記第1の二次側面噴射開口(81)の鉛直方向距離(111)と等しく、
    前記環状ベース(76)からの、前記第2の一次側面噴射開口(62)の鉛直方向距離(112)は、前記第2の一次側面噴射開口(62)に対応する前記第2の二次側面噴射開口(82)の鉛直方向距離(113)と等しい、請求項記載のスワーラ(1)。
  9. 1つまたは複数の前記一次側面噴射開口(60,61,62)と、1つまたは複数の対応する前記二次側面噴射開口(80,81,82)とを有する前記ベーン(7)は、前記1つまたは複数の一次側面噴射開口(60,61,62)および前記1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口(80,81,82)へ燃料を供給するように適合された燃料供給通路(89)を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のスワーラ(1)。
  10. 1つまたは複数の前記一次側面噴射開口(60,61,62)と、1つまたは複数の対応する前記二次側面噴射開口(80,81,82)とを有する前記ベーン(7)は、
    前記1つまたは複数の一次側面噴射開口(60,61,62)へ燃料を供給するように適合された第1の燃料供給通路(90)と、
    前記1つまたは複数の対応する二次側面噴射開口(80,81,82)へ燃料を供給するように適合された第2の燃料供給通路(91)と、を有し、前記ベーン(7)内において、前記第2の燃料供給通路(91)は前記第1の燃料供給通路(90)から流体的に分離されている、請求項1からまでのいずれか1項記載のスワーラ(1)。
  11. 流れ(66)の形式で前記一次側面噴射開口(60,61,62)を介して排出される燃料およびジェット(88)の形式で前記二次側面噴射開口(80,81,82)を介して排出される燃料の量を、独立して変更可能である、請求項1から10までのいずれか1項記載のスワーラ(1)。
  12. ガスタービンエンジン用の燃焼器アセンブリ(100)であって、該燃焼器アセンブリ(100)は、
    長手方向軸線(35)を有する燃焼室(28)と、
    請求項1から11までのいずれか1項記載のスワーラ(1)と、を備え、該スワーラ(1)は、該スワーラ(1)の中心軸線(9)が前記燃焼室(28)の長手方向軸線(35)と一致するように配置されている、
    ガスタービンエンジン用の燃焼器アセンブリ(100)。
  13. 請求項12記載の少なくとも1つの燃焼器アセンブリ(100)を有するガスタービンエンジン(10)。
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