JP6805145B2 - 複合フライホイールエネルギ貯蔵システムにおけるエネルギ及び/または出力密度を増大する装置及び方法 - Google Patents

複合フライホイールエネルギ貯蔵システムにおけるエネルギ及び/または出力密度を増大する装置及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2014年12月2日出願の「High Energy Density Composite Flywheels/Electromechanical Batteries」と題する米国特許出願第14/557,752号の一部継続出願であり、その開示を参照することにより、その全体がここに包含される。
本願は、更に、2014年12月9日出願の「High Power Density Electromechanical Energy Storage Flywheel」と題する米国特許出願第14/564,982号の一部継続出願であり、その開示を参照することにより、その全体がここに包含される。
ここに記載のいくつかの実施形態は、電磁機械、特に、複合フライホイールエネルギ貯蔵システムにおけるエネルギ及び/または出力密度を増大する装置及び方法に関する。
電気機械式フライホイール装置は、例えば、公益事業、産業、軍事及び/または他の適切なグリッドインフラストラクチャの経済性及び安定性を改善するための大容量エネルギ貯蔵用に使用することができる。このようなフライホイール装置は、回転運動エネルギを介して機械的にエネルギを貯蔵し、モータ/発電システムを介して、少なくとも電気的にフライホイール装置に接続されたグリッドまたはローカルの励磁された部材にエネルギを送り戻す。しかし、いくつかの既知のフライホイールエネルギ貯蔵システムの用途は、少なくとも機械的システムに関連する物理的制限に基づいて制限される可能性がある。(例えば、回転速度及び加速度に関連する強い力、これは部材材料の破壊及び/または破局的システム破壊等に至る可能性がある。)
例えば、通常、エネルギ密度(単位質量当たりのエネルギ、W−h/kg)は最大とすることが望ましい。フライホイールに関連する運動エネルギは、電気エネルギを作用させることにより増大(例えば、追加または挿入)され、または、装置の一次エネルギ貯蔵部に作動可能に連結され及び/またはそうでない場合は包含されるモータジェネレータを介して、電気エネルギを抽出することにより減少することができる。フライホイールの単位質量当たりのエネルギを増大する一つの方法は、フライホイールの少なくとも一部を高強度、低密度複合材料(例えば、炭素繊維)で形成することである。炭素繊維は、他の材料(ガラス繊維または鋼)よりも単位質量当たり、より高い引張強度を有するため、炭素繊維で形成されるフライホイールは、与えられた質量に対して比較的より高回転速度で回転することができ(周方向応力に対抗するより大きな引張強度により)、したがって、その質量に対する回転運動エネルギ、すなわち、単位質量当たりの密度が増大する。しかし、炭素繊維から形成されるような複合材料は、半径方向応力が、例えばポリマー樹脂である複合材のマトリックス材料で支えられるため、半径方向の強度は周方向におけるよりもかなり低い。マトリックス材料は、繊維材料(例えば、炭素繊維)よりもより低い引張強度を有する。したがって、炭素繊維で形成されたフライホイールの回転速度は、炭素繊維の強度よりも、マトリックスの強度で制限される。
したがって、高強度複合材料で形成されるフライホイールの半径方向及び周方向の応力間の関係を変更し、フライホイールのエネルギ及び/または出力密度を増大可能とする装置及び方法に対する必要性が存在する。
複合フライホールエネルギ貯蔵システムにおける力を配分する装置及び方法を以下に説明する。いくつかの実施形態では、装置は、モータ/発電機用の中空円筒状フライホールを有する。フライホイールは、マトリックス材料と、少なくとも一部がフライホイールの回りを周方向に配向されてマトリックス材料内に埋め込まれる繊維とを有する複合材料で形成される。フライホイールは、半径方向内面と、半径方向外面と、半径方向内面と半径方向外面との間の半径方向厚さとを有する。フライホイールは、フライホールで画定される長手方向軸の回りを回転するように構成される。フライホールの回転は、フープ応力を周方向に繊維に、厚さ方向応力を半径方向にマトリックス材料に生成する。繊維及びマトリックス材料の材料特性は、フライホールの構造破壊を生じるために十分速い第1回転速度で、長手方向軸の回りにフライホイールを回転すると、半径方向にマトリックス材料の破壊を生じさせ、周方向に繊維の破壊を生じさせないようになっている。装置は、更に、フライホイールの回転で、複数の負荷質量のそれぞれの負荷質量に、半径方向外方の力を半径方向内面に生じさせるように、周方向に回りに分配され、長手方向軸に沿う長手方向セグメントに、フライホイールの半径方向内面に対して連結される複数の負荷質量を有する。この力は、第1回転速度よりも速く、長手方向セグメントにフライホイールの構造破壊を生じさせるのに十分に速い第2回転速度が、周方向に繊維の破壊を生じさせ、半径方向にマトリックス材料の破壊は生じさせないように、作用し、マトリックス材料の最大厚さ方向応力を減じる。
実施形態による電磁機械構造の概略図である。 他の実施形態による電磁機械構造の概略図である。 例えば実施形態によるそのモータ/発電機部分を示す電磁機械構造の一部の概略図である。 例えば異なる実施形態によるそのモータ/発電機部分を示す電気機械構造の一部の概略図である。 実施形態によるフライホイールの断面の斜視図である。 他の実施形態によるフライホイールの断面の斜視図である。 図6の電磁機械構造に含まれるステータ組立体の斜視図である。 図6の電磁機械構造内に配置されるように構成される磁石組立体の一部の斜視図である。 図7の磁石組立体の一部の概略図である。 実施形態による磁石組立体の一部の概略図である。 他の実施形態によるフライホイールの断面の斜視図である。 図11の電磁機械構造内に配置されるように構成される磁石組立体の一部の上面図である。 電磁機械構造で受ける応力の量と電気機械構造に関連する半径との間の関係を示すグラフである。 異なる状態下の電磁機械構造で受ける応力の量と電気機械構造に関連する半径との間の関係を示すグラフである。 異なる状態下の電磁機械構造で受ける応力の量と電気機械構造に関連する半径との間の関係を示すグラフである。 異なる状態下の電磁機械構造で受ける応力の量と電気機械構造に関連する半径との間の関係を示すグラフである。
いくつかの実施形態では、装置はモータ/発電機用の中空円筒状フライホールを有する。フライホイールは、マトリックス材料と、少なくとも一部がフライホイールの回りに周方向に配向されてマトリックス材料内に埋め込まれる繊維と、を有する複合材料で形成される。フライホイールは、半径方向内面と、半径方向外面と、半径方向内面と半径方向外面との間の半径方向厚さとを有する。フライホイールは、フライホールで画定される長手方向軸の回りを回転するように構成される。フライホールの回転は、フープ応力を周方向に繊維に、厚さ方向応力を半径方向にマトリックス材料に生成する。繊維及びマトリックス材料の材料特性は、フライホールの構造破壊を生じるために十分速い第1回転速度で、長手方向軸の回りにフライホイールを回転すると、半径方向にマトリックス材料の破壊を生じさせ、周方向に繊維の破壊を生じさせないようになっている。装置は、更に、フライホイールの回転で、複数の負荷質量のそれぞれの負荷質量に、半径方向外方の力を半径方向内面に生じさせるように、周方向に回りに分配され、長手方向軸に沿う長手方向セグメントに、フライホイールの半径方向内面に対して連結される複数の負荷質量を有する。この力は、第1回転速度よりも速く、長手方向セグメントにフライホイールの構造破壊を生じさせるのに十分に速い第2回転速度が、周方向に繊維の破壊を生じさせ、半径方向にマトリックス材料の破壊は生じさせないように、マトリックス材料の最大厚さ方向応力を減じる。
いくつかの実施形態では、装置は、フライホイールエネルギ貯蔵装置内に配置されるように構成されるロータを有する。ロータは、マトリックス材料と、少なくとも一部がロータの回りを周方向に配向されてマトリックス材料内に埋め込まれる繊維とを有する複合材料で形成される。ロータは、長手方向回転軸と、半径方向内面とを有する。ロータは、ステータに対して長手方向軸の回りを回転するように構成される。第1の複数の負荷質量及び第2の複数の負荷質量が、ロータの内面に連結される。第1の複数の負荷質量のそれぞれの負荷質量は、第1密度及び第1サイズを有する。第1の複数の負荷質量の第1部分は、回転軸に沿う第1長手方向セグメントに、周方向に内面に沿って分配され、第1の複数の負荷質量の第2部分は、回転軸に沿う第2長手方向セグメントに、周方向に内面に沿って分配される。第2の複数の負荷質量のそれぞれの負荷質量は、第1密度よりも大きな第2密度と、第1サイズよりも小さな第2サイズとを有する。第2の複数の負荷質量は、第1長手方向セグメントと第2長手方向セグメントとの間の回転軸に沿う第3長手方向セグメントに、周方向に内面に沿って分配される。第1の複数の負荷質量及び第2の複数の負荷質量は、ロータがステータに対して長手方向軸の回りに回転するときに、ロータの内面上に、実質的に均等な圧力が作用するように、前記内面を覆う。
いくつかの実施形態では、装置は、フライホイールエネルギ貯蔵装置内に配置されるように構成されるロータと、ステータと、複数の負荷質量とを有する。ロータは、マトリックス材料と、少なくとも一部がロータの回りを周方向に配向されてマトリックス材料内に埋め込まれる繊維とを有する複合材料で形成される。ロータは、ロータで画定される回転軸に沿う第1長手方向セグメントに、周方向にロータの内面に沿って分配される第1の複数の磁石を有する。ロータは、回転軸に沿う第2長手方向セグメントに、周方向に内面に沿って分配される第2の複数の磁石を有する。第1の複数の磁石と第2の複数の磁石とは、その間に間隙を画定する。ステータは、ステータの一部が、第1の複数の磁石と第2の複数の磁石との間に画定される間隙内となるように、ロータ内に配置される。複数の負荷質量は、非磁性材料で形成され、複数の負荷質量が、ロータの内面とステータの部分の周方向面との間となるように、周方向に内面に沿い、かつ、第1の複数の磁石と第2の複数の磁石との間に画定される間隙内に分配される。第1の複数の磁石と、第2の複数の磁石と、複数の負荷質量とは、ロータが長手方向軸の回りに回転されたときに、ロータの内面に、共同で実質的に均等な圧力を作用させ、ロータの半径方向応力を低減するように作用する。
本明細書で使用する単一形態「a」、「an」、及び、「the」は、前後関係から、そうでないことを明確に記載してない限り、複数を参照することを包含する。したがって、例えば、用語「a member」は単一部材または部材の組合わせを意味することを意図しており、「a material」は、1つまたは複数の材料またはその組合わせを意味することを意図する。
ここで使用される用語「set(セット)」は多数の特徴、または、多数の部材を有する単一の特徴を意味することができる。例えば、壁のセットを参照するときに、壁のセットは、多数の部分を有する1つの壁と見なすことができ、または、壁のセットは、多数の異なる壁と見なすことができる。したがって、一体構造に構成された項目は、壁のセットを包含することができる。このような壁のセットは、互いに連続しまたは不連続な多数の部分を包含してもよい。壁のセットは、別個に製造され、後で一緒に結合される(例えば、溶接、接着剤、または、任意の適切な方法を介して)多数の品目から組立てることができる。
ここで使用される、用語「実質的」は、幾何学的関係及び/または特性(例えば、「円筒状」、「直線状」、「平行」、「垂直」等)との関係で使用するときは、このように画定される構造が、名目上そのように画定される幾何学的関係及び/または特性を伝えることを意図するものである。一例として、「実質的に直線状」として記載される部材の表面の一部は、表面の直線状が望ましいが、「実質的に直線状」表面においては、ある程度の非直線状も生じ得る。このような非直線状は、製造公差、または、他の現実的考察(例えば、その上に作用する力等)から生じ得る。したがって、用語「実施的」で変更される幾何学的構成は、他に明確に述べていない限り、規定された幾何学的構成の例えばプラスまたはマイナス5%の公差内のこのような幾何学的特性を包含する。例えば、「実質的に直線状」の表面は、平面、または、直線であることのプラスまたはマイナス5%内である平面に沿う軸を画定する表面である。
ここで使用するように、用語「軸方向」は、例えば、電磁機械の部材の回転軸に平行に延びる方向を意味することができる。例えば、ステータに対して回転可能に移動可能なロータを有するモータ/発電機では、力のベクトルがロータの回転軸に沿う方向に実質的に平行であるときに、力は軸方向であると言うことができる。
ここで使用するように、用語「回転方向」及び/または「周方向」は、固定半径を有する部材の表面に沿って延びる方向、及び、部材(例えば、モータ/発電機に包含されるロータの部材)の回転方向内、を意味することができる。例えば、部材の比較的小さな部分及び/または部材の表面に沿うポイントを考慮する際、回転方向は、「接線方向」と考えることができる。
ここで使用するように、用語「半径方向」は、例えば、部材の回転軸から一定の軸方向位置で、例えばその部材の外面に延びる方向を意味することができる。例えば、力のベクトルが、ロータの回転軸から実質的に固定された軸方向位置を有するロータの外面に向けて延びるときに、力は半径方向にあるということができる。
ここで使用するように、用語「引張強度」及び「せん断強度」は、作用する力の下で破壊に抵抗する材料の能力を意味する。更に具体的には、用語「引張強度」は、引張または圧縮力を受けたときに、破壊に抵抗する材料の能力を意味する。例えば、材料の第1部分が材料の第2部分に対して引っ張られるときに、材料は引張力を受け得る。用語「せん断強度」は、せん断力が作用したときに、破壊に抵抗する材料の能力を意味する。例えば、材料の第1部分が材料の第2部分から平面方向内(例えば、該部分及び第2部分で画定される平面に沿って)で引き離されるときに、材料はせん断力を受け得る。
ここで使用するように、用語「引張り」は、軸方向に物体を引張る外力に応答する物体内の内力(すなわち、応力)に関係する。更に、一端がロープから吊下げられ、他端がサポートに強固に取付けられている質量を有する物体は、ロープに力を作用させ引張り状態とする。引張り状態の物体内の応力は、物体の断面領域の観点から特徴付けることができる。例えば、小さな断面領域を有する他の物体よりも大きな断面領域を有する物体には、より小さな応力が作用する。塑性変形(例えば、くびれ等の永久変形)前の引張り状態の物体作用する最大応力は、物体の引張強度で特徴付けられる。引張強度は、構成材料の示強性(すなわち、内在する)である。したがって、引張状態の物体の応力の最大量は、それぞれより大きな引張強度またはより小さな引張強度を有する材料で物体を形成することにより、増大または減少させることができる。
ここで使用するように、用語「剛性」は、力の作用で生成される撓み、変形及び/または変位に対する物体の抵抗に関し、一般的に、物体の「可撓性」と逆であることが理解されている。例えば、より大きな剛性を有する材料は、力が作用したときに、より小さな剛性を有する材料よりも、撓み、変形及び/または変位に対して、抵抗力がより大きい。同様に、より剛性の高い物体は、剛性がより低い物体よりも、より堅いとして特徴付けることができる。剛性は、物体に作用させた結果、物体の第1部分が物体の第2部分に対して、撓み、変形及び/または変位する力の大きさの観点から特徴付けることができる。物体の剛性を特徴付けたときに、撓む距離は、力が作用した物体の部分とは異なる物体の部分の撓みとして測定してもよい。換言すると、いくつかの実施形態では、撓みのポイントは、力が作用するポイントとは異なる。
剛性(及び、したがって、可撓性)は、記載された物体の示量性であり、したがって、物体が形成される材料、及び、物体の特定の物理的特性(例えば、断面形状、長さ、境界条件等)に依存する。例えば、物体の剛性は、所要の弾性率、曲げ弾性率及び/または硬度を有する材料を物体内に選択的に包含させることにより、増加または減少することができる。弾性率は、構成材料の示強性(すなわち、内在する)であり、作用する力に応答して弾性的に(すなわち、非永久的に)変形する物体の傾向を表す。高弾性率を有する材料は、等しい応力の作用下で、低弾性率を有する材料ほど撓むことはない。したがって、物体の剛性は、比較的高弾性率を有する材料を、例えば、物体に取入れ及び/または物体を構成することにより、増大することができる。ここに詳述するように、炭素繊維合成物等の複合材料(例えば、異なる物理的または化学的性質有する2つ以上の構成材料から形成される材料)は、全体的に、炭素繊維の方向に平行な方向で基板材料(例えば、プラスチック用樹脂またはガラス)の剛性を増大する。
電磁機械は、ここに記載するように、例えば、エネルギ貯蔵装置、モータ、発電機等に使用される任意の適切なタイプまたは機械等とすることができる。例として、実施形態のいくつかは、フライホイール等の電磁機械内での使用を参照してここで説明しているが、ここに記載の実施形態は、他の機械または機構内で使用できることを理解すべきである。更に、一体化したモータ/発電機を含むフライホイール内またはこれに実施されるものとして記載されているが、ここに記載の実施形態は、モータ/発電機及び/または任意の他の適切な電気、電気機械及び/または電磁装置に作動可能に連結されるフライホイール内にまたはこの上に実施可能なことを理解すべきである。モータ/発電機及び/またはここに記載の他の電磁機械は、軸方向磁束及び/または半径方向磁束等の全体的に永久磁石の電磁機械であり、実施形態及び/またはその部材は、任意の適切なタイプの機械に実施することができる。
ここに記載の実施形態は、回転運動エネルギの形態でエネルギを貯蔵するように構成される電気機械フライホイール内にまたはその上に実施することができる。例えば、エネルギ(例えば、電気エネルギ、機械エネルギ等)は、フライホイールに供給することができ、この結果、軸回りの回転質量(例えば、ロータ)が回転する。したがって、フライホイールは、これに供給されるエネルギの少なくとも一部を貯蔵することができる。逆に、例えば、モータ/発電機の巻線に電流を誘導することにより、ロータの回転速度を減少することでフライホイールからエネルギを放出することができ、これは、電流を負荷に送出す。
一般的に、安全作動状態を維持しつつ、フライホイールに関連するエネルギ密度(W−h/kg)を増大することが望ましい。したがって、場合によっては、比較的軽量及び/または低密度材料でフライホイール(例えば、ロータ)の回転部材を形成することが望ましい。所定のシステムに対する貯蔵された回転エネルギは、以下の式1で表される。
式1
ここで、Eはエネルギ、Iは質量慣性モーメント、ωは回転速度である。
したがって、フライホイールエネルギ貯蔵装置は、回転部材の質量慣性モーメントI及び回転速度ωが増大すると、より多くのエネルギを貯蔵する。回転するそれぞれ個々の部材の質量慣性モーメントIは、以下の式2で表される。
ここで、mは回転質量、r及びrは、それぞれの個々の質量部材の位置の外径及び内径である。
したがって、回転質量がその回転軸からより離隔するほど、所定の回転速度に対し、質量慣性モーメントが大きく、貯蔵される回転エネルギが高くなる。回転部材の回転速度及びサイズが増大すると、フライホイールで貯蔵されるエネルギが増大するが、回転速度の増大で構成材料内の応力が増大する。特に、フライホイールの回転部材は、周方向の引張り応力(フープ応力)と厚さ方向応力(半径方向応力)を受ける。厚さ方向応力の成分は、半径と共に変化し、部材の半径方向外側部分が半径方向内側部分から離隔する方向に引張られる内部応力である(例えば、半径方向の撓み及び/または半径方向の変形)。このような内部応力は、部材内に比較的大きな半径方向に配向される引張応力となる。したがって、単位質量当たりのエネルギを増大するために比較的軽量材料を使用することが望ましいが、更に、軽量材料は、特に高強度特性を有することが望ましい。
したがって、ここに記載の実施形態は、高強度複合材料、すなわちマトリックス材料内にフィラメント材料を埋め込んだ材料から形成されたロータを有するフライホイールを備え、ここで、フィラメント材料は、比較的高い周方向またはフープ応力に耐えることができる比較的高い引張強度を有する。ここでは、装置及び方法が特定の材料を包含するものとして記載されているが、ここに記載のいずれかの装置及び方法は、炭素繊維、ケブラー、ガラス繊維、高強度ポリエチレン繊維(例えば、Dyneema(登録商標)及びSpectra(登録商標))、玄武岩繊維及び/またはナノメータ炭素繊維等の任意の複合フィラメント材料を使用及び/または包含し、フライホイールの単位質量当たりのエネルギ及び/または出力密度を増大する(例えば、単位質量当たりの高引張強度を有する材料を使用することにより)ことができる。特に、いくつかの実施形態では、このような炭素繊維は、例えばTorayのT1000gまたはTohoのIMS65とすることができ、これは、それぞれ平方インチ当たり925,000ポンド(psi)及び870,000psiの引張強度を有する。しかし、複合材料は、高引張強度フィラメント(例えば、炭素繊維)が全体的に周方向に配向されているため、半径方向または厚さ方向における引張力による破壊に抵抗する能力が比較的低い(例えば、半径方向の撓み及び/または変形)。結果として、複合材料(例えば、炭素繊維複合材等のポリマーマトリックス材料)の他の構成成分(複数可)が厚さ方向の引張り応力を支える。したがって、ここに記載の実施形態は、フライホイールのロータの少なくとも一部を形成する構成複合材料上の厚さ方向引張り応力の効果を緩和するように構成され、一方、フライホイールに関連する高エネルギ貯蔵密度は維持する。
図1〜12に示す実施形態の検討を、数学、及び、ここに記載の実施形態及び/または方法に関連する分析結果の簡単な検討により、以下に説明する。理論的及び/または数学的理由の検討は、分析方法を要約し、関連する主要部に対する基礎を提供する例として述べており、つまり、検討はその完全な説明を意図していないことを理解すべきである。むしろ、理論的及び/または数学的理由の検討は、ここに記載の具体的な実施形態及び方法に対する背景を提供する。
図1は、実施形態による電磁機械構造100の概略図である。電磁機械構造100は、任意の適切な機械、システムまたはその一部とすることができる。例えば、電磁機械構造100は、フライホイール105と、支持構造160と、少なくとも1つの軸受のセット162とを有する。ここに更に詳述したように、フライホイール105は、エネルギを貯蔵するように構成される任意の適切な装置及び/または組立体とすることができる。例えば、フライホイール105は、回転運動エネルギの形態でエネルギを貯蔵するように構成される装置及び/またはシステムとすることができる。
支持構造160は、例えば、ハブ、ハウジング、車軸等、フライホイール105の少なくとも一部を支持するように構成される。軸受(複数可)162は、支持構造160とフライホイール105のロータ110との間に作動可能に連結することができる。このように、軸受(複数可)162は、ロータ110の少なくとも一部が、支持構造160の少なくとも一部に対して及び/またはそうでない場合はその回りで回転することを可能とすることができる。いくつかの実施形態では、軸受(複数可)162は、ボール軸受、ピン軸受等の機械的軸受とすることができる。他の実施形態では、軸受(複数可)162は、磁気浮上、能動的若しくは受動的磁気安定化軸受、ガス軸受、または、同様に構成されて、磁気及び/または流体(ガス)浮上等を介して、ロータ110の一部を回転可能に支持することができる。他の実施形態では、軸受(複数可)162は、ハイブリッド軸受(例えば、機械/磁気ハイブリッド等)とすることができる。このように、支持構造160及び/または軸受(複数可)162は、ロータ110の少なくとも一部を支え、その少なくとも一部の回転運動を可能とする。
この実施形態では、フライホイール105は、電気負荷/供給源170からエネルギを受取り及び/またはエネルギを送出(放出)する電気機械装置である。電気負荷/供給源170は、例えば、公益事業、産業、軍事及び/または他の適切なグリッドインフラストラクチャとすることができる。他の実施形態では、電気負荷/供給源170は、例えば、任意の適切な商用及び/または居住用の電気負荷/供給源とすることができる。更に、任意の適切な電気調製装置及び/またはシステム172は、フライホイール105と電気負荷/供給源170との間に電気的に接続することができる。このような電気調整172は、例えば、モータ/発電機130から受け取った電気エネルギに関連する電圧、電流、移送、周波数等を変更、変化及び/またはその他の点で調整が可能である。
図1に示すように、フライホイール105は、少なくとも、磁石組立体120を有するロータ110と、フライホイール105に包含される一体化されたモータ/発電機130を共同で形成するステータ巻線またはコイル(図1には、別個に示してない)を有するステータ組立体140とを備える。フライホイール105及び/またはその部材は、具体的な実施形態を参照して説明するように、任意の適切な配置及び/または構成を有することができる。例えば、フライホイール105、及び/または、モータ/発電機130は、軸方向磁束または半径方向磁束の永久磁石機械とすることができる。このような実施形態では、フライホイール105のロータ110は、ステータ組立体140に対して回転することができ、磁石組立体120に包含される永久磁石の回転に関連する磁束が、ステータ組立体140のステータ巻線内に電流の流れを誘導する。
フライホイール105は、ロータ110を所要の回転エネルギ及び速度で回転するために十分な電気エネルギを電気負荷/供給源170から受け、これにより、入力動力(例えば、電気エネルギ)を、ステータ組立体140に対するロータ110の回転に関連する運動エネルギに変換する(例えば、上記式1及び2を参照)。例えば、いくつかの実施形態では、ロータ110に関連する回転速度は、約毎分1,000回転(rpm)と約10,000rpmとの間、約10,000rpmと約20,000rpmとの間、約20,000rpmと約30,000rpmとの間、約30,000rpmと約40,000rpmとの間、約40,000rpmと約50,000rpmとの間、または、それ以上とすることができる。少なくとも1つの実施形態では、ロータ110に関連する回転速度は、約36,000rpmとすることができる。フライホイール105は、更に、例えば、モータ/発電機130の一部(例えば、ステータ組立体140内に包含されるステータ巻線またはコイル)内に流れる電流を誘導することにより、運動エネルギの少なくとも一部を、放出するように構成され、これは、ロータ110の回転速度を減速する。更に、フライホイール105が安定状態(例えば、ロータ110が実質的に一定速度で回転し、モータ/発電機130が、電気負荷/供給源170ほとんどまたは全く電気エネルギを送出せず、または、これから電気的に分離されている)のときに、フライホイール105が、ロータ110の回転に関連する運動エネルギを「貯蔵する」ように、ロータ110は、支持構造160及び軸受(複数可)162により、最小の損失で回転可能に支持されることができる。
いくつかの実施形態では、ロータ110は、実質的に環状の断面形状を有することができる。換言すると、ロータ110は、ロータ110の内径を画定する内面と、ロータ110の外径を画定する外面とを有する。ロータ110は、上述のような複合材料から形成することができる。磁石組立体120は、ロータ110の内面に連結されるように構成される。磁石組立体120は、ロータ110の内面に沿って周方向に配置される任意数の磁石を有することができる。いくつかの実施形態では、磁石組立体120の周方向に配置される磁石は、ロータ110の長手方向軸に沿う内面のセグメントにまたはその上に配置される磁石のリングを形成することができる。更に、磁石組立体120は、それぞれがロータ110の長手方向軸に沿う異なるセグメントに配置される任意の適切な数の磁石リングを有することができる。
磁石組立体120は、各磁石リング間、及び/または、軸方向に隣接する磁石間に間隙を画定するように、配置される。いくつかの実施形態では、磁石のリング内に包含され、及び/または、これを共同で形成する磁石は、分割することができる。すなわち、多数の磁石が内面の周部の回りに配置され、それぞれ周方向に隣接する磁石間に実質的に均一の間隙を画定した状態の磁石リングを形成する。いくつかの実施形態では、磁石の分割は、例えば、破壊を生じさせ得る磁石内のフープ、曲げ及び/または厚さ方向応力を減少することができる。更に、磁石組立体120の磁石を分割する量(例えば、周方向の磁石のリングを形成する磁石の数)は、少なくとも部分的に、ロータ110の回転に関連する電流の周波数を制御することができる(例えば、ステータ組立体140に送られてロータ110を回転し、または、ステータ組立体140に対するロータ110の回転で生成される電流)。いくつかの実施形態では、ロータ110の角回転、及び、磁石組立体120の磁石の分割で、フライホイールに関連する電流が比較的高い周波数となる。
ステータ組立体140は、実質的に円形(例えば、非中空)または実質的に環状断面形状を有することができる。更に、ステータ組立体140のサイズは、例えばロータ110の内径に関連させることができ、これにより、ステータ組立体140を、ステータ組立体140の外面の少なくとも一部と、ロータ110の内面(例えば、内径を有する表面)の少なくとも一部との間に所要の空隙を設けてロータ110内に配置することを可能とする。いくつかの実施形態では、ステータ組立体140は、ロータ110がこれに対して回転する間にステータ組立体140が、実質的に固定位置に保持されるように、支持構造160及び/または軸受(複数可)162の固定部に連結することができる。
ロータ110及びステータ組立体140は、ステータ組立体140の一部が軸方向に隣接する磁石間に画定される間隙内に配置されるように、配置される。例えば、ステータ巻線の少なくとも一部(図1には示してない)は、軸方向に隣接する磁石(または、磁石の軸方向に隣接する磁石のリング)間に配置することができる。したがって、磁石組立体120内の磁石間及び/またはこれを通る磁束フロー路内を流れる磁束は、ロータ110がステータ組立体に対して回転するときに、ステータ組立体140のステータ巻線内に電流を誘導するように作動する。更に、上述のように、フライホイール105に送られ及び/またはこれから抽出される電気エネルギは、電流の周波数が比較的高い(例えば、ロータ110の角速度、及び、磁石組立体120の磁石の分割に基づいて)。したがって、ステータ組立体140及び/またはステータ巻線は、比較的高い周波数の電流及び/またはステータ巻線の導体に沿う高いインダクタンスに関連する損失及び/または発熱を最小にするように構成することができる(例えば、導体は、短絡及び/または過熱することなく、高い周波数及び/または高いインダクタンスを支えるために十分な表面積を有する)。
いくつかの実施形態では、磁石組立体120の軸方向に隣接する磁石及びその間に配置されるステータ組立体140の部分が、モータ/発電機130の部分を共同で形成及び/またはその部分として共同で機能する。更に、いくつかの実施形態では、ロータ110の内面は、任意の適切な数の均一に離隔した磁石及び/またはその軸の長さに沿う磁石のリングを有することができる。いくつかの実施形態では、ロータ110は、実質的にロータ110の全軸方向長さに沿う、多数の均一に離隔した磁石及び/または磁石のリングを有する。同様に、ステータ組立体140は、ステータ巻線を有する多数の部分を有することができ、このそれぞれは、軸方向に隣接する磁石の異なる対間に配置される。換言すると、モータ/発電機130は、フライホイール105の実質的に全軸方向長さに延設することができる。場合によっては、モータ/発電機130を形成するフライホイール105の部分の増大は、例えば、フライホイール105に貯蔵されるエネルギの量を増大し(例えば、エネルギ密度の増大)、及び、フライホイール105が充電または放電できるエネルギの割合を増大する(例えば、出力密度を増大)ことができる。
いくつかの実施形態では、電磁機械構造100は、高エネルギ密度を有するエネルギ貯蔵装置を生成し及び/またはそうでない場合はこれに関連するように構成される。例えば、式1及び2に示すように、フライホイール105で貯蔵されるエネルギEは、ロータ110の回転速度ω及びロータ110の質量慣性モーメントIの関数であり、これは、また、ロータ110の質量m、内径r、及び、外径rの関数である。したがって、フライホイール105に関するエネルギ密度は、ロータ110の回転速度ω、ロータ110の質量m、及び/または、ロータ110の内外径r及びrの少なくとも1つで増大することができる。更に、上記の式1及び2で示すように、ロータ110の質量は、1次の大きさ変数であり、一方、ロータ110の回転速度は、2次の大きさ変数である。したがって、ロータ110の単位質量当たりの強度が増大することによるロータ110の回転速度の利得(例えば、複合材料を使用することによる)は、ロータ110に関する運動エネルギを指数関数的に増大する。
図1に示すように、フライホイール105は、ロータ110の内面に連結される質量負荷132のセットを有する。質量負荷132は、磁石とすることができ(例えば、質量負荷132が磁石組立体120に包含される磁石を形成する)、または、不活性(例えば、非磁性)で磁石組立体130に包含される磁石とは別個とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、質量負荷132は、磁石組立体120の磁石を形成することができ、更に、例えば、ステータ組立体140のステータ巻線内に電流の流れを誘導し、及び/または、磁気軸受装置を介してロータ110を安定化させることができる。
他の実施形態では、質量負荷132は、ステンレス鋼、タングステン合金、金属充填ポリマー及び/または他の非金属材料で形成される。例えば、質量負荷132は、ロータ110の内面に沿って離散位置に配置することができる。他の実施形態では、質量負荷132は、ロータ110の内面を実質的にその全体を覆うことができる。更に、質量負荷132は、比較的高い密度を有することができ、したがって、同じ質量を維持しつつ、より小さなサイズを有することができる。同様に、質量負荷132は、ロータの内面上の単位領域当たりの質量、及びまたは密度を有することができ、これは、磁石組立体120及び/または磁石安定システムの磁石のそれと実質的に等しい。したがって、質量負荷132及び磁石組立体120の磁石は、ロータ110の内面の実質的にその全体を覆う場合は、質量負荷132及び磁石組立体120の磁石は、ロータ110がその軸の回りを回転する際に、ロータ110の内面に実質的に均一な力を作用させる。いくつかの実施形態では、質量負荷132は、選択的に、周方向または軸方向のいずれかに、隣接する磁石間に所要の距離が画定されるように、構造的に個別の部材に分割される。質量負荷132を分割することにより、ロータの回転の遠心効果から生じる質量負荷132上に及び/または内部に作用する応力を減少することができる。更に、質量負荷132を分割することは、スケーラビリティの増大を可能とすることができる。
ロータ110の内面に質量負荷132を配置することで、回転中に、ロータ110に関連する他の応力状態とは異なる応力状態を生じる。例えば、質量負荷132は、ロータ110の回転に関連する遠心効果の結果として、ロータ110の内面に追加の力を作用させるように構成される。このように、そうでない場合はロータ110の回転速度を制限する最大の厚さ方向の半径方向引張り応力が、減少する。より具体的には、ロータ110の内面に質量負荷132で作用される力は、場合によっては、ロータ110(または、ロータ110を形成する構成材料)を厚さ方向に圧縮状態とし、これは、厚さ方向の圧縮状態における複合材料の強度により、厚さ方向の引張りに比して望ましい。更に、ロータ110の内面に作用する力の均一性は、ロータ110の回転速度の増加及び/または減少に関連する非均一の動的負荷を安定化することができる。
図2は、実施形態による質量負荷された複合ロータ210の概略図である。いくつかの実施形態では、質量負荷された複合ロータ210(ここでは、「ロータ」とも称される)は、例えば、図1を参照して上述したフライホイール105等のフライホイールエネルギ貯蔵装置に包含されるように構成される任意の適切なロータとすることができる。このように、ロータ210は、ステータ組立体(図2には示してない)に対して、軸Aの回りに回転するように構成することができる。ロータ110に関連して上述したように、ロータ210が回転されると、例えば、回転運動エネルギの形態でエネルギを貯蔵することができる。更に、ステータ組立体(例えば、ステータ組立体140)に対するロータ210の回転で、ロータ210に包含され及び/または連結される永久磁石の回転に関連する磁束を、ステータ組立体140のステータ巻線内に電流の流れを誘導することができる。
ロータ210は、任意の適切な形状、サイズ及び/または構成とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ロータ210は、実質的に環状形状を有し、この中に、ステータ組立体等の少なくとも一部を配置することができる。ロータ210は、上述のような複合材料から形成することができる。より具体的には、図2に示すように、ロータ210は、複合層212と、選択的にコンプライアント層216とを有する。複合層212は、例えば、高強度炭素繊維複合材で形成することができる。複合層212は、例えば、炭素繊維を中に埋め込んだエポキシ樹脂等のポリマーマトリックス材料を有する。このような実施形態では、炭素繊維は、実質的に周方向に配置及び/または配向することができる。上述のように、複合層212は、比較的低密度で比較的高強度特性を備え、これにより、ロータ210の強度、及び、遠心効果により破壊する前にロータ210が回転できる速度を増大することができる。
図2に示すように、選択的なコンプライアント層216は、複合層212内に、複合層212の内面に接触及び連結して(例えば、化学的または機械的な連結を介して)、配置される。コンプライアント層216は、複合層212よりも低弾性率を有する全体的にコンプライアント材料で形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、コンプライアント層216はガラスまたはガラス複合材で形成される。ここに更に詳述するように、コンプライアント層216は、そうでない場合には複合層212に作用する力Fを、分散し、例えば、局部応力集中を低減するように構成することができる。
ロータ210は、更に、コンプライアント層216の内面に連結される1つまたは複数の質量負荷232を包含する。質量負荷232は、磁性及び/または不活性(例えば、非磁性)とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、質量負荷232は、フライホイールの磁石組立体内に包含される磁石とすることができる。質量負荷232は、例えば、コンプライアント層216及び/または複合層212と比較したときに、比較的高い密度を有することができる。図2に示すように、質量負荷232の各セットは、周方向に配置され、質量負荷のセットは、軸Aに平行なロータ210の長さに沿って均一に分配される。ステータ巻線が磁気質量負荷232の隣接するセット間に軸方向に配置される実施形態では、軸方向に隣接する質量負荷232のセットは、軸方向に離隔し、ステータ巻線を受入れる。
図2には質量負荷232は、その間に間隙を画定するように示してあるが、他の実施形態では、ロータ210は、ロータ210の内面の実質的に全体を覆うように構成される質量負荷232を有することができる(すなわち、有する場合にはコンプライアント層216、または、コンプライアント層216を有しない場合には複合層212)。例えば、いくつかの実施形態では、質量負荷232の第1部分は、磁気質量とすることができ、これは、図1を参照して上述した磁石組立体120に包含される磁石と実質的に同様な形態及び/または機能とすることができる。このような実施形態では、質量負荷232の第2部分は、例えば、軸方向に隣接する磁気質量負荷232間に配置することができる。いくつかの実施形態では、質量負荷232の第2部分は、質量負荷232の第1部分と実質的に同じ密度を有することができ、または、質量負荷232の第1部分よりも大きな密度を有することができる。質量負荷232(例えば、質量負荷232の第1部分及び第2部分)がコンプライアント層216の内面の実質的にその全体を覆う場合、質量負荷232は、ロータ210が軸Aの回りを回転するときに、コンプライアント層216の内面に、単位面積当たり実施的に均一な力Fを作用させる。上述のように、コンプライアント層216は、そうでない場合にコンプライアント層216に質量負荷232により作用される単位面積当たりの局在性の力Fが、複合層212の内面に均一に分配されるように配置される。したがって、ロータ210が軸Aの回りを回転すると、実質的に均一な応力が、複合層の内面に作用する(例えば、コンプライアント層216を介して)。場合によっては、このような配置は、例えば、ロータシステムの全体の動的安定性を増大することができる。
ロータ110を参照して上述したように、質量負荷232は、ロータ210の回転に関連する遠心効果の結果として、複合層212の内面に追加の力を作用させる。このように、複合層212の内面に質量負荷232による均一に作用される力F(コンプライアント層216を介して)は、そうでなければロータ210の回転速度を制限する厚さ方向引張半径方向応力を低減する。力Fは、場合によっては、ロータ210(または、ロータ210を形成する構成材料)を、このロータ全体を通して厚さ方向圧縮状態とする。更に、フライホイール105を参照して上述したように、質量荷重232(例えば、磁気質量負荷)を均一に分配することにより、ロータ210を包含するフライホールのエネルギ密度及び/または出力密度は、モータ/発電機として共同で形成及び/または構成されるフライホイールの部分を実質的に最大化することにより、増大することができる。
図3は、他の実施形態によるフライホイール305の一部の概略図である。フライホイール305の部分は、エネルギを受取り、貯蔵し、放出するように構成される任意の適切な機械及び/またはシステムに設けることができる。いくつかの実施形態では、フライホイール305の部分は、例えば、図1を参照して上述したフライホイール105と実施的に同様とし、及び/または、これに包含することができる。したがって、フライホイール305の該部分の態様は、ここでは詳細には説明しない。
フライホイール305(または、その一部)は、フライホイール105を参照して上述したように、ステータ340に対して回転するように構成されたロータ310を有する。ステータ340は、任意の適切な形状、サイズまたは構成とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ステータ340は、図1を参照して上述したステータ組立体140と実質的に同様とすることができる。したがって、図3には示してないが、ステータ340は、ここに詳述するように、電流の流れを受取るように構成される任意数のステータ巻線等を有することができる。
フライホイール305のロータ310は、第1層312と、第2層314と、第3層316とを有する。第1層312は、ロータ110(図1)及び/またはロータ210(図2)を参照して上述したように、例えば、炭素複合層等の高強度複合層とすることができる。第2層314は、第1層312の強度よりも低い強度を有する複合層とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第2層314は、ガラス/炭素複合層等とすることができる。このような実施形態では、ガラス/炭素繊維は、例えば、エポキシ樹脂等のポリマーマトリックス材料に埋め込むことができる。したがって、第2層314は、第1層312と同様とすることができるが、しかし、ガラス繊維を使用することで、力が作用したときに、よりコンプライアントな複合材料となる。第3層316は、第2層314の強度よりも低い強度を有するコンプライアント層とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第3層316は、コンプライアントガラス層、または、ガラス複合層等とすることができる。このような実施形態では、ガラス材料及び/またはガラス複合材料は、例えば、力が作用したときに、ガラス/炭素複合材及び/または炭素複合材よりも、よりコンプライアントとすることができる。
図3に示すように、ロータ310は、磁石組立体320と、第3層316(例えば、ガラス層)の表面に連結される質量負荷332のセットとを有する。磁石組立体320は、2つの磁石322のセットを有する。磁石322のセットは、第3層316に、例えば、接着剤、機械的締結具、締まり嵌め、第3層316に取付けられる介入構造等の任意の適切なカップリングを介して連結することができる。更に、磁石322のセットは、ロータ310の軸方向長さに沿って、その間に距離Dを画定する異なる位置で第3層316に連結される。図示のように、距離Dは、磁石322間にステータ340の一部を配置可能とするのに十分である。
質量負荷332は、任意の適切な形状、サイズ及び/または構成とすることができる。例えば、図3に示す実施形態では、ロータ310は、磁石322のセットのそれぞれの側部で第3層316に連結される質量負荷332のセットを有する。より具体的には、第1の質量負荷332のセットは、第1の磁石322のセットの第1側部に配置することができ、第2の質量負荷332のセットは、第2の磁石322のセットの第1側部に配置することができ、第3の質量負荷332のセットは、第1の磁石322のセットの第2側部及び第2の磁石322のセットの第2側部(すなわち、2つの磁石322のセットの軸方向間)に配置することができる。いくつかの実施形態では、質量負荷332のセットは、1つまたは複数の磁石322に隣接し、接触して配置することができる。換言すると、磁石322のセット及び質量負荷332のセットは、第3層316の内面の実施的にその全体を実質的に覆うことができる。ここに更に詳述するように、第3層316の内面の実質的に全体を覆うことにより、質量負荷332のセットと磁石322のセットとは、ロータ310がその軸の回りに回転すると、第3層上に実施的に均一な圧力を作用させることができる。
この実施形態では、質量負荷332のセット内の各質量負荷は、例えば、ステンレス鋼、タングステン合金等の不活性(例えば、非磁性)材料で形成することができる。更に、質量負荷を形成する構成材料は、比較的高密度材料とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、質量負荷のセット332を形成する質量負荷及び/または構成材料は、磁石322のセット内の磁石の密度よりも大きな密度を有する。図3に示すように、磁石に関連する密度よりも大きな密度の質量負荷を包含することにより、実質的に同じ質量を維持しつつ、質量負荷のサイズ(例えば、半径方向厚さ)は、磁石の関連するサイズよりも小さくすることができる。
上述のように、ステータ340の一部は、磁石322のセット間に画定される間隙内に配置される。より具体的には、ステータ340の部分は、図3に示すように、ステータ340の表面と磁石322のセットのそれぞれの関連する対向表面との間に距離Dが画定されるように、磁石322のセット間の軸方向に心出しすることができる。更に、ロータ310は、距離Dがステータ340の半径方向外面と、磁石322間に配置される質量負荷332の半径方向内面との間に画定されるように、配置される。いくつかの実施形態では、距離Dは、距離Dと実質的に同じにすることができ、すなわち、同じ間隙を、ステータ340と、磁石322のセット及び/または質量負荷332のセットとの間に画定することができる。例えば、この配置は、ロータ310がステータ340の回りを回転するときに、フライホイール305の部分の安定性を増大する。
フライホイール105(図1)及びフライホイール205(図2)を参照して上述したように、ロータ310とステータ340とは、フライホイール305に包含される一体のモータ/発電機330を共に形成する。より具体的には、隣接する磁石322のセット間に配置されるステータ340の部分の配置は、例えば、軸方向磁束永久磁石モータ/発電機を形成する。したがって、ステータ340は、電流の流れを受取ることができ、これは、次に、ステータ巻き線を励磁する。このように、ステータ巻線内をまたは沿って流れる電流は、磁石組立体320の隣接する磁石322のセット間及び/または介して流れる磁束と相互作用し、ステータ340に対してロータ310を回転する。このように、フライホイール305の部分は、回転運動エネルギとして、電気エネルギの少なくとも一部を貯蔵することができる。更に、フライホイール305の一部は、例えば、放出状態に移行することができ、ここでは、磁石322のセット間及び/または通して流れる磁束は、ステータ巻線内に電流の流れを電気負荷等に対して誘導する。
いくつかの実施形態では、質量負荷332のセット及び第3層316の内面の磁石322のセットの配置で、ロータ310の第1層312、第2層314及び第3層316のそれぞれの内部に、そうでなければロータ310の回転で生成されるものとは異なる応力状態となる。例えば、ロータ310がその軸の回りを回転するときに、質量負荷332のセット及び磁石322のセットは、ロータ310の回転に関連する遠心効果の結果として、第3層316の内面に、追加的な半径方向外方に向く力を作用させる。このように、そうでなければロータ310の回転速度を制限する第1層312、第2層314及び/または第3層316内の最大の肉厚方向の半径方向引張応力が、低減される。いくつかの実施形態では、質量負荷332のセット及び磁石322のセットで作用される力は、図1のフライホイール105を参照して上述したように、ロータ310の層312,314及び316を全体的に厚さ方向の圧縮状態とする。更に、ロータ310の半径の機能として連続的に強度を増大する層312,314及び316ロータ310を形成することにより、ロータ310,磁石322及び質量負荷332上の遠心効果に関連する力が、層312,314及び316を通して均一に分配され、これは、ロータ310の回転速度の増大及び/または減少に関連する非均一な動的負荷を安定化することができる。
フライホイール305の一部に包含されるロータ310を、特に、図3を参照して示しかつ説明しているが、他の実施形態では、フライホイールの一部は、任意の適切な配置及び/または構成を有するロータを包含することができる。例えば、図4は、他の実施形態によるフライホイール405の一部の概略図である。フライホイール405の一部は、エネルギを受取り、貯蔵し、放出するように構成される任意の適切な機械及び/またはシステムに設けることができる。いくつかの実施形態では、フライホイール405の一部は、例えば、図1を参照して上述したフライホイール105と実施的に同様とし、及び/または、包含することができる。更に、フライホイール405の一部の態様は、フライホイール305の一部の関連する態様と実質的に同様に形成し、及び/または、機能することができる。したがって、フライホイール405の一部の態様は、ここでは詳細には説明しない。
フライホイール405(または、その一部)は、フライホイール105を参照して説明したように、ステータ440に対して回転するように構成されたロータ410を有する。ステータ440は、任意の適切な形状、サイズまたは構成とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ステータ440は、図1を参照して上述したステータ組立体140と実質的に同様とすることができる。したがって、図4には示してないが、ステータ440は、ここに詳述するように、電流の流れを受取るように構成される任意数のステータ巻線等を有することができる。
フライホイール405のロータ410は、第1層412と、第2層414と、第3層416とを有する。第1層412は、ロータ110(図1)及び/またはロータ210(図2)を参照して上述したように、高強度複合層(例えば、炭素複合層等)とすることができる。第2層414は、図3に示すフライホイール305を参照して上述したように、第1層412(例えば、ガラス複合層等)の強度よりも低い強度を有する複合層とすることができる。第3層416は、図3でロータ310を参照して上述したように、第2層414(例えば、コンプライアントガラス等)の強度よりも低い強度を有するコンプライアント層とすることができる。
図4に示すように、ロータ410は、第3層416(例えば、コンプライアントガラス層)に連結される磁石組立体420と、例えば第2層414(例えば、ガラス複合層)の表面に連結された質量負荷432のセットとを有する。磁石組立体420は、一対の磁石422のセットを有する。磁石組立体420は、図3を参照して上述した磁気組立体320に実質的に同様であり、したがって、ここでは更に詳細には説明しない。ロータ310の第3層316は図3に、ロータ310の一部の実質的に全長に延びるように示してあるが、図4に示す実施形態では、第3層416は、磁石422と第2層414との間に配置され、質量負荷432と第2層414との間ではない。いくつかの実施形態では、第3層416を、磁石422のセットに関連するロータ410の軸方向長さに沿うセグメントに制限することは、例えば、磁石422のセット及びロータ410上の遠心効果を減じつつ(例えば、せん断応力、厚さ方向応力等)、ロータ410の重さを減じることができる。
質量負荷432のセット内の質量負荷は、任意の適切な形状、サイズ及び/または構成とすることができる。例えば、図4に示す実施形態では、ロータ410は、図3に示すロータ310の配置と同様に、磁石422のセットのそれぞれの各側部に、第2層414に連結される質量負荷432のセットを有する。この実施形態では、質量負荷432のセットは、例えば、磁石422の関連する断面領域よりも、より小さな断面領域(例えば、半径方向平面内)にセグメント化される。場合によっては、質量負荷432のセットの分割は、少なくとも一部が、質量負荷の密度、及び、ロータ410の回転から生じる関連する応力に基づくことができる。したがって、質量負荷のそれぞれの断面サイズを減少することにより、質量負荷上にまたはその内部に作用する応力、及び、ロータ410に作用する応力を減少することができる。更に、質量負荷をより小さな断面領域に分割することにより、例えば、第3層416をその間に配置することなく、ロータ410の第2層414に質量負荷を連結可能とすることができる。このように、フライホイール405の一部は、ここに記載のフライホイール105,205及び/または305のいずれかと、実質的に少なくとも同様に機能することができる。
図5は、実施形態によるフライホイール505の断面図である。フライホイール505は、任意の適切な機械、システムまたはその部分とすることができる。例えば、フライホイール505は、回転運動エネルギの形態でエネルギを貯蔵するように構成される装置、機械及び/またはシステムとすることができる。このように、フライホイール505は、例えば、公益事業、産業、軍事及び/または他の適切なグリッドインフラストラクチャ等の電気負荷/供給源からエネルギを受け取り、及び/または、電気負荷/供給源にエネルギを送出(放出)する電気機械装置である。他の実施形態では、電気負荷/供給源は、例えば、任意の適切な商用及び/または居住用の電気負荷/供給源とすることができる。いくつかの実施形態では、フライホイール505の部分は、上述のフライホイール105,205,305及び/または405の関連する部分と同様に及び/または実質的に同じにすることができ、したがって、先に説明した部分と同様なフライホイール505の部分は、ここで詳細には説明しない。
図5に示すように、フライホイール505は、少なくとも、磁石組立体520と多数の質量負荷532のセットとを有するロータ510と、ステータ巻線またはコイルのセット(図5には示してない)を有するステータ540とを備える。フライホイール505及び/またはその構成部材は、任意の適切な配置及び/または構成を有することができる。例えば、図5に示すように、フライホイール505の一部は、軸方向磁束永久磁石機械として構成されるモータ/発電機530を形成することができる。このような実施形態では、フライホイール505のロータ510は、ステータ540に対して回転することができ、磁石組立体520に包含される永久磁石の回転に関連する磁束が、ステータ540のステータ巻線内に電流の流れを誘導する。
フライホイール505は、ロータ510を所要の回転速度で回転するために十分な電気エネルギを電気負荷/供給源から受取るように構成され、これにより、図1に示すフライホイール105を参照して上述したように、入力エネルギ(例えば、電気エネルギ)を回転運動エネルギ(例えば、上記式1及び2を参照)に変換する。フライホイール505は、更に、運動エネルギの少なくとも一部を、例えば、モータ/発電機530の一部(例えば、ステータ540内に包含されるステータ巻線またはコイル)内に流れる電流を誘導することにより、放出するように構成され、これは、ロータ510の回転速度を減速する。
図5に示すように、ステータ540は、例えばロータ510の内面に対応することができる実質的に円形(例えば、中空でない)断面形状を有し、これにより、ステータ540をロータ510内に配置することが可能となる。いくつかの実施形態では、ステータ540は、ロータ510が相対的に回転する際に、実質的に固定位置にステータを維持するように構成された任意の適切な支持構造(図示しない)に連結することができる。更に、ロータ510及び/またはステータ540は、その間に配置され、ステータ540に対して回転するときに、ロータ510の少なくとも一部を支持するように構成される軸受562を有することができる。いくつかの実施形態では、軸受562は、例えば、ボール軸受またはピン軸受等の静的機械式軸受とすることができる。ステータ540は、更に詳述するように、それぞれがロータ510の異なる部分と相互作用するように構成された軸受部542、安定化部544、及び/または、モータ/発電機部546を有する。
図5に示すように、ロータ510は、実質的に環状の断面形状を有する。換言すると、ロータ510は、ロータ510の内径を画定する内面と、ロータ510の外径を画定する外面とを有する。ロータ510は、上述のような複合材料から形成することができる。更に、ロータ510は、図5に、単一層を有するとして示し、及び/または、単一の複合材料で形成されるとして示してあるが、他の実施形態では、ロータ510は、任意の適切な数の層を有することができ、これは、それぞれ異なる複合材料で形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ロータ510は、3つの層を有することができる(例えば、ロータ310及び410を参照して上述したように、高強度炭素複合外層と、ガラス/炭素複合中間層と、ガラス及び/またはガラス複合内層)。
磁石組立体520は、ロータ510の内面に連結される。磁石組立体520は、1つまたは複数の軸方向に分配される磁石のセットにおいて、ロータ510の内面に沿って周方向に配置される任意数の磁石を有することができる。例えば、図5に示すように、磁石組立体520は、軸受磁石(複数可)522のセット、安定化磁石(複数可)522’のセット、及び、モータ/発電機磁石(複数可)522”のセットを有する。周方向に配置される磁石(例えば、軸受磁石(複数可)522、安定化磁石(複数可)522’、及び、1つまたは複数のモータ/発電機(複数可)522”)のそれぞれは、1つの磁石とすることができ、または、分割された磁石の任意の適切な数とすることができる。いくつかの実施形態では、ロータ110(図1)を参照して上述したように、磁石の分割は、内部及び/またはそうでない場合はロータ510の回転中に磁石で作用される応力を減少することができる(例えば、曲げ応力、せん断応力、厚さ方向応力、フープ法力等)。いくつかの実施形態では、磁石組立体520の周方向に配置された磁石は、ロータ510の長手方向軸に沿う内面の所要のセグメントにまたはその上に配置される磁石のリングを形成することができる。例えば、軸受磁石(複数可)522のセットは、長手方向軸に沿う第1位置に配置することができ、安定化磁石(複数可)522’のセットは、第1位置とは異なる、長手方向軸に沿う第2位置に配置することができ、モータ/発電機磁石(複数可)522”の1つまたは複数のセットは、第1位置及び第2位置とは異なる、長手方向軸に沿う第3の他の位置に配置することができる。
軸受磁石(複数可)522、安定化磁石(複数可)522’、及び、モータ/発電機磁石(複数可)522”(それぞれを、以下では単一の「磁石」と称する)は、任意の適切な磁石とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、磁石は、それぞれネオジム−鉄−ホウ化物、サマリウム−コバルト、アルミニウム−ニッケル−コバルト等の希土類金属から形成することができる。他の実施形態では、磁石は電磁石とすることができる。いくつかの実施形態では、磁石組立体520に包含される磁石は、実施的に同様とすることができる(例えば、実質的に同じ構成材料を含む)。他の実施形態では、軸受磁石522のセット、安定化磁石522’のセット及び/またはモータ/発電機磁石522”のセット(複数可)内の磁石は、同様とする必要はない。
軸受磁石522のセットと安定化磁石522’のセットのそれぞれは、所要の磁束フロー路を画定するのに適切な任意の配置及び/または構成を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、軸受磁石522のセットは、ステータ540の軸受部542と相互作用する磁束を生成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、軸受磁石522のセットから及び/またはこれを介して流れる磁束は、ステータ540の軸受部542のセグメントに反発し及び/またはそうでない場合は浮上することができる。このように、軸受磁石522のセット及びステータ540の軸受部542は、磁気浮上を介して低摩擦軸受として共同で作用する。安定化磁石522’のセットは、ステータ540の安定化部544と相互作用する磁束を生成することができる。このように、安定化磁石522’のセット及びステータ540の安定化部544は、例えば、ロータ510の加速または減速中にロータ510及び/またはステータ540を共に安定化する。場合によっては、ロータ510の安定化は、衝撃力及び/または非均一の負荷またはそうでない場合はロータ510及び/またはステータ540を損傷可能な動きを低減することができる。したがって、ロータ510の軸受562、軸受磁石522のセット及び安定化磁石522’のセット、ならびに、ステータ540の軸受部542及び安定化部544は。それがステータ540の回りを回転するときに、共にロータ510を支持し及び/または安定化する。
磁石組立体520のモータ/発電機磁石522”のセット(複数可)は、ステータ540のモータ/発電機部546と相互作用し、共にモータ/発電機530を画定するように構成される。モータ/発電機磁石522”のセットは、図5には、例えばステータ540の一部が配置される3つの切欠きを画定する連続した断面形状を有するように示してあるが、他の実施形態では、モータ/発電機磁石522”のセットは、共にモータ/発電機磁石522”を形成する任意の適切な数の軸方向配置の磁石のセットを有することができる。換言すると、モータ/発電機磁石522”のセットは、モータ/発電機磁石522”のセット間及び/または通して磁束が流れ、ステータ540の少なくとも一部と相互作用する流路を画定するのに好適な任意の配置及び/または構成を有することができる。
ロータ510およびステータ540は、ステータ540のモータ/発電機部546が、モータ/発電機磁石522”のセットにより画定される間隙内に配置されるように、配置される。例えば、いくつかの実施形態では、モータ/発電機磁石522”のセットは、ステータ540のモータ/発電機部546を受入れるように構成される切欠きのセットを画定する。他の実施形態では、モータ/発電機磁石522”のセットは、軸方向に配置されて、ステータ540のモータ/発電機部546を受入れるように構成される軸方向に隣接する磁石のセット間の間隙を画定する多数の磁石のセットによって形成される。いくつかの実施形態では、ステータ540のモータ/発電機部546は、例えば、軸方向に隣接する磁石(または、軸方向に隣接する磁石のリング)間の切欠き及び/または間隙内に配置されるステータ巻線及び/またはコイル(図5には示してない)を有することができる。ロータ510のモータ/発電機磁石522”のセット、及び、ステータ540のモータ/発電機部546は、所要の空隙がその間に画定されるように、配置される。より具体的には、モータ/発電機磁石522のセット(複数可)間に配置されるステータ540のモータ/発電機部546の配置は、例えば、軸方向磁束永久磁石モータ/発電機(例えば、モータ/発電機530)を共に形成する。したがって、フライホイール505は、電流の流れを受取り、ステータ540に対してロータ510を作動可能に回転するように構成することができ、及び/または、電流の流れを誘導でき(例えば、ステータ巻線及び/またはコイル内)、これは、フライホイール105,205,305及び/または405を参照して詳述したように、負荷に送出することができる。
上述のように、ロータ510は、質量負荷532のセットを有する。質量負荷532のセットは、磁石とすることができ(例えば、質量負荷532が磁石組立体520に包含される磁石を形成する)、または、不活性(例えば、非磁性)で磁石組立体530に包含される磁石とは別個とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、質量負荷532は、磁石組立体520の磁石を形成することができ、更に、例えば、ステータ組立体540のステータ巻線内に電流の流れを誘導し、及び/または、ロータ510を安定化させることができる。しかし、この実施形態では、質量負荷532のセットは、ステンレス鋼、タングステン合金、金属充填ポリマー及び/または他の非金属材料で形成される。図5に示すように、質量負荷532のセットは、そうでない場合は、軸受磁石522のセット、安定化磁石522’のセット及びモータ/発電機磁石522”のセット(複数可)のセットで覆われ及び/または連結されるロータ510のセグメントを除き、ロータ510の内面の実施的に全体を覆う。
いくつかの実施形態では、質量負荷532のセット内の各質量負荷は、磁石組立体520のそれぞれの磁石の質量と実質的に等しい質量と半径方向に向く領域とを有することができる。したがって、質量負荷532のセット並びに磁石組立体520の磁石522,522’及び522”のセットが、ロータ510の内面の実質的に全体を覆う場合に、質量負荷及び磁石は、ロータ510がその軸の回りを回転するときに、ロータ510の内面に、単位面積当たり実質的に均一の力(または、圧力)を作用させる。いくつかの実施形態では、質量負荷は、磁石の密度よりも大きな密度を有することができ、したがって、同じ質量を維持しつつ(及び、例えば、単位面積当たりの質量)、より小さなサイズ(例えば、半径方向厚さ)を有することができる。いくつかの実施形態では、それぞれの質量負荷532のセットは、周方向に離隔しまたは当接する構造的に異なる質量負荷に、周方向に分割される。同様に、質量負荷532のセットは、所要の軸方向距離が隣接する磁石のセット間に画定され、または、質量負荷532のセットが当接できるように、軸方向に離間することができる。それぞれの質量負荷532のセットを分割することにより、遠心効果で生じる各個別の質量負荷上に及び/または内に作用する応力を、減少することができる。したがって、ロータ510の内面上における質量負荷532のセット及び磁石組立体520の配置は、質量負荷532のセットの無い他のロータの回転に関連する応力状態とは異なるロータ510の回転に関連する応力状態となる。結果として、ロータ510の回転速度が増大し、これは、少なくともフライホイール105(図1)及び/または205(図2)を参照して詳述したように、次に、フライホイール505に関連するエネルギ及び/または出力密度を増大する。
いくつかの実施形態では、フライホイールは、高出力貯蔵密度及び高エネルギ貯蔵密度用に構成することができる。例えば、図6〜9は、実施形態によるフライホイール605(または、その一部)を示す。フライホイール605は、任意の適切な機械、システムまたはその部分とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、フライホイール605は、電気エネルギを受取り、その一部を所要の回転速度で回転し、これにより、電気エネルギを回転運動エネルギに変換し(例えば、上記式1及び2参照)、また、回転運動エネルギの少なくとも一部を、例えば、フライホイール605から電気負荷(詳述したように)に流れるように電流を誘導することにより、放出するように構成される。いくつかの実施形態では、フライホイール605の一部は、上述のフライホイール105,205,305,405及び/または505の関連する部分と同様に及び/または実質的に同じにすることができ、したがって、先に説明した部分と同様なフライホイール605の部分は、ここで詳細には説明しない。
図6に示すように、フライホイール605は、少なくとも、磁石組立体620と質量負荷632のセットを有するロータ610、モータ/発電機部646のセットを有するステータ640、及び、ハブ660を備える。フライホイール605及び/またはその構成部材は、任意の適切な配置及び/または構成を有することができる。例えば、図6に示すように、フライホイール605の一部は、軸方向磁束永久磁石機械として構成されるモータ/発電機630を形成することができる。このような実施形態では、フライホイール605のロータ610は、磁石組立体620に包含される永久磁石の回転に関連する磁束が、ステータ640のステータ巻線内に電流の流れを誘導するように、ステータ640に対して回転することができる。更に、フライホイール605は、ここに詳述したように、比較的高エネルギ及び出力密度でエネルギを貯蔵するように、配置される。
図6及び7に示すように、ステータ640は、これからモータ/発電機部646が延びる中央構造650を有する。中央構造650(及び、したがって、ステータ640)は、例えばロータ610の内面に関連可能な実質的に環状断面形状を有し、これにより、ステータ640をロータ610内に配置することが可能となる。中央構造650は、電線をステータコイルに接続するのを容易とするだけでなく、保守等のためにフライホイール605の部分にアクセスを可能とすることに加え、ステータ640の重さを減じるように構成される開口652のセットを画定する。ステータ640は、ハブ660に強固に連結され、これは、ロータ610をこれに対して回転しつつ、ステータ640を実質的に固定位置に保持する方に構成される。
図7に示すように、各モータ/発電機部646は、ステータ640の中央構造652から延びる。モータ/発電機部646は、例えばステータ巻線648(またはコイル)のセットを有する実質的に薄肉のリングとすることができる。いくつかの実施形態では、ステータ巻線648は、ワイヤ等を巻回することができる。他の実施形態では、ステータ巻線648は、例えば、印刷基板上の導電トレースとすることができる。図7には示してないが、ステータ巻線648は、任意の適切な装置、負荷、システム、グリッド等に、その間に電流が流れるように電気的に連結することができる。ここに詳述するように、モータ/発電機部646は、ロータ610の磁石組立体620と相互作用し、共にフライホイール605のモータ/発電機630を形成するように構成される。
ロータ610は、図6に示すように、実質的に環状断面形状を有する。換言すると、ロータ610は、ロータ610の内径を画定する内面と、ロータ610の外径を画定する外面とを有する。ロータ610は、上述のような複合材料から形成することができる。ロータ610は、図6に、単一層を有するとして示し、及び/または、単一の複合材料で形成されるとして示してあるが、他の実施形態では、ロータ610は、任意の適切な数の層を有することができ、これらのそれぞれは、異なる複合材料で形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ロータ610は、3つの層を有することができる(例えば、ロータ310及びロータ410を参照して上述したように、高強度炭素複合外層と、ガラス/炭素複合中間層と、ガラス及び/またはガラス複合内層。更に、ロータ610は、ハブ660の軸受662に係合するように構成された軸受部618を有する。いくつかの実施形態では、軸受662は、例えば、ボール軸受またはピン軸受等の静的機械式軸受とすることができる)。他の実施形態では、軸受は、磁気浮上軸受、能動または受動磁気安定化軸受、ガス軸受、及び/または、同様またはその組合わせとすることができる。したがって、ハブ660と軸受662とは、ロータ610がハブ660及びステータ640に対して回転するときに、ロータ610を(少なくとも、軸受部618を介して)支持する。
磁石組立体620は、ロータ610の内面に連結される。磁石組立体620は、任意数の磁石622のセットを有することができ、そのそれぞれは、ロータ610の内面に沿って周方向に配置される磁石を有する。磁石622のセット内の磁石は、ここに記載のような任意の適切なタイプの磁石とすることができる。いくつかの実施形態では、磁石組立体620の周方向に配置された磁石のセットは、例えば、図8に示すように、磁石622のリングの形態とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、磁石622のセットのそれぞれの磁石は、磁石を固定するように構成され、磁石622のセットをロータ610の内面に固定状態に連結されるように構成される環状リング624に連結することができる。
磁石の周方向に配置された磁石622のリングのそれぞれは、任意の適切な数の分割された磁石を有することができる。いくつかの実施形態では、ロータ110(図1)を参照して上述したように、磁石の分割は、内部及び/またはそうでない場合はロータ610の回転中に磁石で作用される応力を、減少することができる(例えば、せん断応力、厚さ方向応力、フープ法力等)。図6及び9に示すように、磁石622の周方向リングのそれぞれは、ロータ610の長手方向軸に沿う内面の所要のセグメントにまたは上に配置することができる。例えば、磁石622の第1リングは、長手方向軸に沿う第1位置に配置することができ、磁石622’の第2リングは、第1位置とは異なる長手方向軸に沿う第2位置に配置することができ、磁石622の第3リングは、第1位置及び第2位置等とは異なる、長手方向軸に沿う第3位置に配置することができる。
磁石622及び/または磁石622の周方向リングは、ロータ610の内面と任意の適切な配置で連結することができる。例えば、図9に示すように、磁石622は、磁石622のそれぞれの周方向リングが軸方向に隣接する磁石622の周方向リングに距離Dだけ分離するように、ロータ610の内面に連結することができる。同様に、磁石622の周方向リングに包含される各磁石622(例えば、分割された磁石)は、その周方向に隣接する磁石622から距離Dだけ離隔される。図示のように、磁石は、第1方向に極性を有する磁石622Aが、第1方向とは反対の第2方向(及び、逆に)に極性を有する磁石622Bに周方向に隣接するように、配置することができる。したがって、磁束は、所定の磁束流路内で、磁石622A及び622B間及び/または通して流れることができる。
図9に示すように、磁石622の周方向リングは、軸方向に隣接する磁石622のリングから所定角度だけオフセットすることができる。例えば、磁石のトップリングのそれぞれの磁石622A及び622Bは、内面に沿う周方向位置で、ロータ610に連結され、磁石の中間リングのそれぞれの磁石622A及び622Bは、トップリングの磁石622A及び622Bからオフセットする、内面に沿う周方向位置でロータ610に連結され、磁石の底部リングのそれぞれの磁石622A及び622Bは、トップリングの磁石622A及び622B、及び、中間リングの磁石622A及び622Bからオフセットする、内面に沿う周方向位置でロータ610に連結される。他の実施形態では、磁石622A及び622Bは、オフセットする必要はない。換言すると、磁石622の周方向リングは、内面に沿い、実質的に同じ周方向配向で軸方向に分配することができる。
図6に戻って参照すると、ロータ610及びステータ640は、ステータ640のモータ/発電機部646が、磁石622の軸方向に隣接するリング間に画定される間隙(例えば、図9の距離Dを有する間隙)内に配置されるように、配置される。ロータ610の磁石622のリング及びステータ640のモータ/発電機部646は、所要の空隙がその間に画定されるように、配置される。より具体的には、磁石622のリング間に配置されるステータ640のモータ/発電機部646の配置は、例えば、軸方向磁束永久磁石モータ/発電機(例えば、モータ/発電機630)を共に形成する。したがって、フライホイール605は、電流の流れを(例えば、ステータ巻線648を介して)受取り、ステータ640に対してロータ610を回転作動することができるように構成され、及び/または、ステータ巻線648内に電流の流れを誘導することができ、これを、フライホイール105,205,305,405及び/または505を参照して詳述したように、負荷に送出することができる。
図6に示すように、ロータ610の磁石622及び/または磁石のリング、並びに、ステータのモータ/発電機部646は、フライホイール605の実質的に全長に沿って、軸方向に均等に分配される。したがって、モータ/発電機630として構成されるフライホイール605の部分が、増大し及び/または実質的に最大となる。このように、フライホイール605の出力密度が、増大すると、すなわち、電気エネルギがフライホイール605に対し及び/またはこれから(ステータ巻線648を介して)伝達可能な速度が増大する。例えば、ステータ巻線648が最大の電気容量(例えば、破壊することなくステータ巻線648に沿って伝達可能な最大電圧、電流及び/または出力)を有する場合、フライホイール605に関連する電気出力密度は、それに包含されるステータ巻線648の数を増大することにより、増大することができる。したがって、モータ/発電機630として構成されるフライホイール605の一部は、高出力密度を有するフライホイール605とすることができる。
上述のように、ロータ610は、質量負荷632のセットを有する。質量負荷632のセットは、磁性とすることができ(例えば、質量負荷632のセットが、磁石組立体620に包含される磁石622の少なくとも一部を形成する)、または、不活性(例えば、非磁性)で、磁石組立体620に包含される磁石622のセットまたはリングとは別にすることができる。この実施形態では、質量負荷632は、ステンレス鋼、タングステン合金、金属充填ポリマー及び/または他の非金属材料で形成される。いくつかの実施形態では、質量負荷632は、構造的に個別のセグメントに分割され、周方向または軸方向のいずれかに、隣接する磁石間に所要の距離が画定されるように、配置してもよい。質量負荷632を分割することにより、遠心効果により質量負荷632上に及び/または内部に作用する応力は、フライホイール105,205,305,405及び/または505を参照して上述したように、低減することができる。
図6に示すように、質量負荷632のセットは、磁石622の軸方向に隣接するリングまたはセット間に画定される間隙内に配置される(図9では、間隙は距離Dを有する)。いくつかの実施形態では、質量負荷632のそれぞれは、磁石組立体620内の磁石のそれぞれの質量と実施的に等しい質量を有することができる。更に拡大すると、それぞれの質量負荷632の質量は、ロータ610の半径に沿うその位置に関連及び/または依存させることができる(例えば、質量の平均半径)。例えば、質量負荷632のセット及び磁石組立体620の磁石622,622’及び622”のセットは、ロータ610の内面の実質的にその全体を覆い、実質的に同様な半径位置(すなわち、平均半径)を有する場合、質量負荷632のセット及び磁石組立体620の磁石622,622’及び622”のセットは、実施的に同じ質量を有する。したがって、質量負荷632及び磁石は、ロータ610がその軸の回りを回転するときに、ロータ610の内面に実質的に均等な圧力を作用させることができる。
他の実施形態では、質量負荷632のそれぞれは、磁石組立体620の磁石のそれぞれの質量とは等しくない質量を有することができ、一方、それにも関わらず、ロータ610がその軸の回りを回転するときに、共にロータ610の内面に実質的に均一な圧力を作用させる。例えば、質量負荷632のそれぞれは、磁石のそれぞれよりも小さな半径方向厚さまたはサイズを有することができ、したがって、質量負荷632のそれぞれは、磁石組立体620に包含される磁石のそれぞれに関連する平均半径よりも大きな平均半径を有することができる。このような実施形態では、それぞれの質量負荷632は、それぞれの磁石622,622’及び/または622”の密度よりも大きな密度を有することができ、したがって、より小さなサイズ(半径方向厚さ)を有するものの、質量負荷632及び磁石は、実質的に均一な圧力荷重をロータ610に作用させることができる。この方法では、それぞれの質量負荷632のセットは、所要の空隙をその間に維持しつつ、ロータ610と、ステータ部646の対応する1つの周方向端面との間に配置することができる。したがって、ロータ610の内面上における質量負荷632のセット及び磁石組立体620の配置は、質量負荷632の無いロータ610の他の回転に関連する応力状態とは異なる、ロータ610の回転に関連する応力状態となる。結果として、ロータ610の回転速度が増大し、これは、少なくともフライホイール105(図1)及び/または205(図2)を参照して詳述したように、次に、フライホイール605に関連するエネルギ及び/または出力密度を増大する。
磁石622は、環状リング624を介してロータ610に連結されているように図示及び説明したが、他の実施形態では、磁石は、任意の適切な構成を有する磁石保持リングを介してロータに連結することができる。例えば、図10は、実施形態による磁石組立体720の一部の概略図である。磁石組立体720は、ここに説明したロータ110,210,310,410,510及び/または610等、任意の適切なロータ等に包含され及び/または連結され得る。いくつかの実施形態では、磁石組立体720は、例えば、ロータの複合層714に連結することができる(例えば、ロータ310(図3)及び410(図4)を参照して上述したように、炭素複合層、ガラス/炭素複合層、及び/または、ガラス複合層)。
図10に示すように、磁石組立体720は、磁石保持リング724と、これに連結される磁石722のセットとを有する。磁石722は、ここに記載のような任意の適切な磁石とすることができる。磁石保持リング724は、切欠き726のセットと開口728のセットとを有する。切欠き726は、磁石722の一部を受入れ、磁石を磁石保持リング724に強固に連結するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、磁石722は、切欠き726内に押込み、接着剤、摩擦嵌め、機械的締結具、溶接または焼結結合等を介して、その中に固定される。
開口728は、負荷が作用したときに、磁気保持リング724が変形するのを可能とするように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、磁気保持リング724は、磁石722が開口726内に押圧されると、変形することができる。いくつかの実施形態では、ロータの回転に関連する遠心効果により、磁石保持リング724に作用する力は、磁石保持リング724の一部を変形するために十分とすることができる。磁石保持リング724は、開口728を画定するように示してあるが、他の実施形態では、磁石保持リング724は、スロット、切欠き、溝、チャンネル、及び/または、磁石保持リング724を拡張及び/またはそうでないときは、負荷する際に磁石保持リング724内に応力量を再分配することができるように構成される任意の他の適切な不連続性を画定することができる。
磁石保持リング724は、比較的低弾性率を有する、比較的コンプライアントな金属、金属合金、複合材等で形成することができる。このように、磁石保持リング724の一部は、例えば、半径方向応力及びフープ応力等のロータの回転に関連する応力に応じて弾力的に(例えば、非永久的に)拡張するように構成することができる。いくつかの実施形態では、磁石保持リング724の拡張は、各磁石722で作用される個々の力の均一な分配を可能とする。したがって、拡張により、磁石保持リング724はロータが軸の回りを回転するときに、ロータの複合層714の内面に均一な力を作用させることができる。更に、磁石722を磁石保持リング724の切欠き726内に配置することにより、そうでない場合は磁石722をロータの内面からせん断(例えば、分離)するように作用する各加速/減速に応じて磁石722に関連するせん断応力は、磁石保持リング724で支持される。磁石保持リング724をモノリシックに形成することにより、ロータの内面に接触及び連結される磁石保持リング724の表面領域は、磁石722上の加速負荷をロータの内面で支持可能であるより大きな表面を提供することができ、すなわち、所定の角加速度に対するせん断応力の大きさを減少する。結果として、ロータの角加速/減速の変化率を増大することができ、これは、次に、このようなロータが配置されるフライホイールに、または、これから伝達されるエネルギの割合を増大することができる(すなわち、フライホイールの出力密度を増大する)。
フライホイール205,305,405,505及び605は、軸方向磁束永久磁石機械として示しかつ記載してあるが、他の実施形態では、少なくとも一部が質量負荷に基づく比較的高エネルギ貯蔵密度及び/または比較的高出力密度を有するように構成されたフライホイールは、任意の適切なタイプの電磁機械とすることができる。例えば、図11及び12は、実施形態によるフライホイール805を示す。フライホイール805は、少なくとも機能において、ここに記載のフライホイール105,205,305,405,505及び/または605と実質的に同様にすることができる。したがって、フライホイール805の一部については、更に詳細には記載しない。
図11に示すように、フライホイール805は、少なくとも、磁石組立体820を有するロータ810と、モータ/発電機部846のセットを有するステータ840と、ハブ860とを備える。ステータ840は、ステータ840とハブ860に連結するように構成される中央構造850を有する。ステータ640は、中央構造650から半径方向に延びるモータ/発電機部646を有するものとして図示及び説明されているが、図11及び12に示す実施形態では、モータ/発電機部846は、中央構造850の周方向に沿って配置される。したがって、ステータ840は、半径方向フラックス電磁機械に使用するように構成される。ステータ640を参照して上述したように、ステータ840のモータ/発電機部846は、例えば、巻線、コイル、導電トレース等のステータ巻線を有することができる。ここに詳述するように、モータ/発電機部846は、ロータ810の磁石組立体820と相互作用し、共にフライホイール805のモータ/発電機830を形成するように構成される。
ロータ810は、内面と外面とを有する実質的に環状断面形状を備える。ロータ810は、上述のような複合材料から形成することができる。ロータ810は、図11に、単一層を有するとして示し、及び/または、単一の複合材料で形成されるとして示してあるが、他の実施形態では、ロータ810は、任意の適切な数の層を有することができ、これは、それぞれ異なる複合材料で形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ロータ810は、3つの層を有することができる(例えば、ロータ310またはロータ410を参照して上述したように、高強度炭素複合外層と、ガラス/炭素複合中間層と、ガラス及び/またはガラス複合内層)。更に、ロータ810は、ハブ860に連結された軸受に係合するように構成された軸受部818を有する。このように、ハブ860は、フライホイール605を参照して上述したように、ロータ810がハブ860及びステータ840に対して回転するときに、(少なくとも、軸受部818を介して)ロータ810を回転可能に支持する。
磁石組立体820は、ロータ810の内面に連結される。磁石組立体820は、ロータ810の内面に沿って周方向に配置される任意数の磁石822を有することができる。磁石822は、ここに記載のような任意の適切なタイプの磁石とすることができる。いくつかの実施形態では、磁石組立体820の周方向に配置される磁石は、例えば、図8に示すように、磁石822のリングを形成する。例えば、いくつかの実施形態では、磁石822は、磁石822を固定しかつ磁石822をロータ810の内面に固定状態に連結するように構成される磁石保持リング(図示しない)に連結することができる(例えば、図10の磁石保持リング724と同様に)。
周方向に配置された磁石822のリングのそれぞれは、任意の適切な数の分割された磁石822を有することができる。いくつかの実施形態では、ロータ110(図1)を参照して上述したように、ロータ810の回転中に磁石822の分割は、ロータ810の回転中に、内部及び/またはそうでない場合は磁石で作用される応力を減少することができる(例えば、せん断応力、厚さ方向応力、フープ法力等)。図11に示すように、周方向の磁石822のリングは、周方向の磁石822のリングがステータ840のモータ/発電機部846と実質的に整合するように、ロータ810の長手方向軸に沿う内面の所要のセグメントに、または、その上に配置することができる。
図12に示すように、磁石は、それぞれの磁石が所要方向に整合した極性を有するように配置することができる。例えば、第1磁石822Aは、第1周方向に極性を有し、第2磁石は第1磁石822Bに隣接しかつ第1半径方向に極性を有し、第3磁石822Cは、第2磁石822Bに隣接しかつ第1周方向とは反対の第2周方向に極性を有し、第4磁石822Dは、第3磁石822Cに隣接しかつ第1半径方向とは反対の第2半径方向の極性を有する。周方向の磁石822のリングは、同じ極性のパターンで配置される任意数の磁石を有することができる。したがって、磁束は、所定の磁束流路内で、磁石822A,822B,822C及び822D間及び/または通して流れることができる。例えば、図12に示す実施形態では、磁石822は、磁束の流れを、例えば、半径方向外方の磁束の流れを最小としつつ、半径方向内方に導くように構成されるハルバッハ配列等に配置することができる。この配置は、磁束のリターンパスを画定するように構成される裏板金等の必要性を排除する。このように、磁石822の間及び/または内部を流れる磁束は、ステータ840のモータ/発電機部846と相互作用し、ロータ810をステータ840に対して回転し、または、ステータ840のモータ/発電機部846内に電流の流れを誘導することができる。
図11には示してないが、ロータ810は質量負荷のセットを有することができる。質量負荷は、磁石とすることができ(例えば、質量負荷が、磁石組立体820に包含される磁石822の少なくとも一部を形成する)、または、不活性(例えば、非磁性)で磁石組立体820に包含される磁石822とは別個とすることができる。いくつかの実施形態では、質量負荷は、所要の距離が、周方向または軸方向の一方において、隣接する磁石間に画定されるように、分割される。質量負荷を分割することにより、遠心効果により質量負荷上に及び/または内部に作用する応力を、フライホイール105,205,305,405及び/または505を参照して上述したように、低減することができる。
上述のように、質量負荷は、軸方向に隣接する磁石822間に画定される間隙内に配置することができる。いくつかの実施形態では、質量負荷のそれぞれは、磁石組立体820の磁石のそれぞれの質量と実質的に等しい質量を有することができ、したがって、質量負荷と、磁石組立体820の磁石とがロータ810の内面に実質的に均一な圧力を作用させることができる。他の実施形態では、それぞれの質量負荷の質量及び平均半径は、磁石組立体820のそれぞれの磁石の質量及び平均半径とは異なる。換言すると、質量負荷は、磁石組立体820のそれぞれの磁石の質量及び半径方向厚さとは異なる質量及び半径方向厚さを有することができる。したがって、このような実施形態では、例えば、質量及び磁石の密度、半径方向厚さ、及び、局部的加速度の積(局部的加速度が、質量の平均半径と回転速度の平方との積に等しい場合)、を「チューニング」及び/またはマッチングすることにより、実質的に均一な圧力をロータ810の内面に作用可能である。したがって、質量負荷及び磁石組立体820の磁石822が、ロータ810の内面の実質的にその全体を覆う場合は、質量負荷及び磁石組立体820の磁石822は、ロータ810がその軸の回りの回転するときに、ロータ810の内面に実質的に均一な力を作用させる。ロータ810の内面上における質量負荷及び磁石組立体820の配置は、質量負荷の無いロータ810の他の回転に関連する応力状態とは異なる、ロータ810の回転に関連する応力状態となる。結果として、ロータ810の回転速度が増大し、これは、少なくともフライホイール105(図1)及び/または205(図2)を参照して詳述したように、次に、フライホイール805に関連するエネルギ及び/または出力密度を増大する。
分析及び結果
具体的な実施形態を参照して説明したように、フライホイールエネルギ貯蔵装置及び/またはシステムは、ステータに対して回転するように構成されたロータを有することができる。フライホイールのロータは、例えば、薄肉を有すると考えられる環状シリンダを有することができる。ロータ内の応力は、軸方向、半径方向及び接線(フープ)方向における応力−歪関係で評価することができる。回転軸に沿う所定位置で評価することにより(例えば、単位軸方向厚さ)、所定位置におけるフープ応力及び半径方向応力は、以下の式3で表される、その応力−歪関係の観点から計算することができる。
式3
ここで、σは半径方向応力、σはフープ応力(「周方向引張応力」または「接線方向応力」としても知られ、及び、νはポアソン比である。
使用に際し、フライホイールのロータは、その軸の回りに回転する。回転に関連する遠心効果は、ロータの壁に圧力を生じさせ、これは、単位軸方向厚さを仮定して、フープ応力及び半径方向応力の観点から、以下の式4で表される。
式4
ここで、ρは、材料の密度(例えば、ロータを形成する炭素複合材料の密度)、rは、ロータの半径、ωは、回転速度である。
式4を式3に置換えることにより(及び、積分し、置換え、及び、簡約する)、ロータ上または内部の半径方向応力及びフープ応力は、独立関数として解くことができる。更に、内径及び外径における境界条件がゼロに等しいと考えることにより、ロータ上または内部に作用する半径方向応力及びフープ応力は、以下の式5及び6でそれぞれ示されるように、所定の半径及び所定の回転速度の2つの別個の関数として表すことができる。
式5
式6
ここに、Rは、ロータの内径、Roは、ロータの外径である。
上述のように、いくつかの実施形態では、フライホイールは、ロータがその軸の回りに回転したときに、ロータの内面(すなわち、内径)上に作用するように構成された任意の数の適切な数の個別の質量を有するロータを備えることができる。いくつかの実施形態では、質量は、実質的に均一の圧力がロータの内面に作用するように配置される。質量を負荷することに関連する圧力からの応力分配は、例えば、圧力の機能としてロータ上または内部に半径方向応力及びフープ応力を生じさせる。質量を負荷することで形成される圧力によるフープ応力は、ロータの回転速度からのフープ応力に一致させることができ、したがって、半径方向応力と質量負荷によるフープ応力とを置換えることにより、それぞれ以下の式7及び8により表されるように、回転速度及びロータの半径の機能として表すことができる。
式7
式8
ここで、ρは、それぞれ個別質量の密度であり、rは、個別質量の平均半径であり、tは、個別質量の厚さであり、ωは、ロータの回転速度であり、rは、ロータの所定の半径であり、Rは、ロータの内径であり、Rは、ロータの外径である。
したがって、個別質量がロータに作用する有効圧力は、式7及び8の主要項で表され、ここでは、有効質量負荷圧力は、ρtωに等しい。上述のように、それぞれの質量及びそれぞれの磁石で作用する有効質量負荷圧力は、実質的に均一な圧力が複合ロータの内面に作用するように、フライホイールシステム内に適合して及び/または均一に分散することができる。
式7及び8で示すように、ロータの内面に負荷する質量は、回転するときに、複合ロータ内の応力状態を変更することができる。場合によっては、複合ロータに負荷する質量は、複合ロータを、そうでない場合に回転の遠心効果による半径方向引張状態とするよりも、むしろ、半径方向圧縮状態とする。炭素繊維複合材等の複合材料は、典型的には、非常に大きなフープ応力破壊限度と、より小さな半径方向応力破壊限度とを有する。したがって、複合ロータは、全体的には半径方向応力により破壊する。しかし、複合ロータに質量を負荷することにより、複合ロータは、半径方向圧縮状態とされ、これは、半径方向引張状態の下での破壊限度と比較したときに、より高い半径方向応力破壊限度を有する(例えば、20倍まで高いあるいはそれ以上)。したがって、複合ロータを半径方向圧縮状態とすることにより、ロータの回転に関連する角速度を増大することができ、これは、次に、フライホイールのエネルギ及び出力貯蔵密度を増大する。
例えば、図13〜16は、質量負荷を有し及び質量負荷無しの炭素複合ロータの応力状態を示すグラフを表す。これ等の実施形態では、炭素複合材は、平方インチ当たり約5,000ポンド(psi)の引張り半径方向破断限度と、約400,000psiの接線方向(フープ)応力破壊現とを有する。これ等の実施例におけるロータは、7.5インチ(in)の内径、及び、12inの外径を有する。
例えば、図13は、ロータの半径(例えば、7.5inの内径と12inの外径)の関数として炭素複合ロータ内の半径方向応力を示すグラフ1000である。図示のように、複合ロータ内の半径方向応力は、質量が負荷され、毎分36,000回転(rpm)しているときに、ロータの内径と外径との間のそれぞれの半径方向位置で、5,000psiより低い半径方向応力破壊限度を維持する。逆に、質量負荷が無く、36,000rpmで回転しているときに、同じ複合ロータ内の半径方向応力は、約7.75inと約11.5inとの間の5,000psiの破壊限度を超える。これは、ロータが境界条件(例えば、7.5inの内径及び12inの外径)で応力を受けないという前提に一致する。図示のように、複合ロータを質量負荷することにより、フライホイールは、複合ロータが約36,000rpmで回転しているときに、約94メガジュール(MJ)のエネルギを生成または貯蔵することができる。
図14は、ロータの半径の関数として、炭素複合ロータ内の接線方向(フープ)応力を示すグラフ2000である。繰返すと、ロータは、約36,000rpmの回転速度で回転される。図示のように、接線方向応力は、複合ロータに質量を負荷すること増大するが、しかし、ロータの内径と外形との間のそれぞれの半径方向位置に対して、400,000psiの接線方向破壊応力限度より低く維持される。
図15は、複合ロータに質量を負荷することなく、ロータの半径の関数として炭素複合ロータ内の半径方向応力を示すグラフ3000である。図示のように、複合ロータ内の半径方向応力は、質量が負荷されることなく、毎分19,000回転(rpm)しているときに、ロータの内径と外径との間のそれぞれの半径方向位置で、5,000psiの下の半径方向応力破壊限度を維持する。より具体的には、半径方向応力は、ロータの約中心で5,000pisの限度に近づく。したがって、質量を負荷することなく、複合ロータは、質量が負荷されたときの36,000rpmに比較して19,000rpmで5,000psi半径方向応力限度に近づく。結果として、フライホイールは、19,000rpmで回転したときに、約22.2MJのエネルギのみを生成または貯蔵することができる。
図16は、複合ロータに質量を負荷することなく、ロータの半径の関数として炭素複合ロータ内の半径方向(フープ)応力を示すグラフ4000である。繰返すと、ロータは、約19,000rpmの回転速度で回転される。図示のように、複合ロータ内の接線方向応力は、ロータの内径と外径との間のそれぞれの半径方向位置に対して、400,000psiの接線方向破壊応力限度よりもかなり低く維持される。より具体的には、最大接線方向応力は、100,000psiよりも下に維持し、したがって、ロータは、接線方向において複合ロータの高強度から受ける利益はほとんどない。したがって、図13〜16に示すように、複合ロータを負荷する質量は、ロータが高速度で回転するのを可能とし、これは、次に、質量が負荷されていない複合ロータと比較したときに、高エネルギ貯蔵密度となる。
種々の実施形態について上述してきたが、これらは、例示でのみ提供しており、制限ではなく、種々の変更を形態及び細部において行ってもよい。上述の概略図及び/または実施形態は、特定の配向または位置に配置した特定の部材を示す場合、部材の配置を変更してもよい。実施形態を具体的に示し、説明してきたが、種々の変更を形態及び細部に行ってもよい。
ここに記載の装置及び/または方法の任意の部分は、相互に排他的な組合わせを除いて、任意の組合わせで組合わせてもよい。ここに記載の実施形態は、記載された異なる実施形態の機能、部材及び/または特徴の種々の組合わせ及び/またはサブコンビネーションを含むことができる。例えば、電磁機械の構造は、特定の実施形態を参照して示すよりも、異なる量及び/または磁石、質量、ステータ部等の組合わせを包含することができる。
更に、種々の実施形態のそれぞれに対して、ここに記載の特徴、部材及び方法は、例えば、ステータ組立体に対するロータ組立体の回転運動を支持することのできる軸方向及び半径方向機械等の種々の異なるタイプの電磁機械に具体化することができる。
上述の方法及び/または事象が、特定の順序で生じる特定の事象及び/または処理を示す場合、特定の事象及び/または処理の順序を変更してもよい。更に、特定の事象及び/または処理は、可能な場合、上述のように、順番に実行することに加え、平行する工程で同時に実行してもよい。

Claims (16)

  1. モータ/発電機用中空円筒状のフライホイールを備え、
    前記フライホイールは、マトリックス材料と、少なくとも一部がフライホイールの回りを周方向に配向されて前記マトリックス材料内に埋め込まれる繊維とを有する複合材料で形成され、
    前記フライホイールは、長手方向回転軸と、半径方向内面と、半径方向外面と、内面と外面との間の半径方向厚さとを有し、前記フライホイールは、周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う長手方向セグメント内で前記フライホイールの前記内面に連結された複数の永久磁石を含み、
    前記フライホイールの前記回転軸の回りの回転は、前記繊維に周方向のフープ応力を、前記マトリックス材料に前記半径方向の厚さ方向応力を生成し、前記繊維及び前記マトリックス材料の材料特性は、前記フライホイールの構造破壊を生じさせる十分に高い回転速度での前記回転軸回りの前記フライホイールの回転で、前記半径方向における前記マトリックス材料を破壊し、前記周方向における前記繊維を破壊せず、このような回転速度は第1回転速度であり、更に、
    周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う長手方向セグメント内で前記フライホイールの前記内面に連結された、前記複数の永久磁石とは別個の複数の質量負荷を備え、前記フライホイールの回転で、前記複数の永久磁石のそれぞれの永久磁石に、および前記複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷に、前記長手方向セグメントに沿って、半径方向外方に向く力を前記フライホイールの前記内面に実質的に均一な圧力を作用させることをもたらし、前記力は、前記フライホイールの構造破壊を生じさせるために十分に高い回転速度で、前記長手方向セグメント内で前記周方向に前記繊維を破壊させ、前記半径方向に前記マトリックス材料を破壊しないように、前記マトリックス内の最大半径方向応力を減じるように作用し、このような回転速度は、前記第1回転速度よりも大きい第2回転速度である、装置。
  2. それぞれの質量負荷は、永久磁石材料で形成される、請求項1に記載の装置。
  3. それぞれの質量負荷は、不活性材料で形成される、請求項1に記載の装置。
  4. 前記複数の質量負荷は、第1の複数の質量負荷であり、前記長手方向セグメントは、第1の長手方向セグメントであり、前記装置は更に、周方向に分散され、前記回転軸に沿う第2の長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面の回りに連結される第2の複数の質量負荷を備え、前記フライホイールの回転は、それぞれの質量負荷により、半径方向外方に向く力を前記フライホイールの前記内面に生じさせ、前記力は、前記第2回転速度で、前記第2長手方向セグメントに前記半径方向の破壊を生じさせないように、前記マトリックス内の前記最大厚さ方向応力を低減する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記第1の複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷は、永久磁石材料で形成され、前記第2の複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷は、永久磁石材料で形成される、請求項4に記載の装置。
  6. 前記第1の複数の永久磁石材料で形成され、第2の複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷は、不活性材料で形成される、請求項4に記載の装置。
  7. 記複数の永久磁石は、前記フライホイールの回りで周囲方向に交互に各永久磁石の磁極性が配置された、前記第1の複数の永久磁石であり、
    前記フライホイールは、周方向に回りに分散され、前記各永久磁石が前記第1の複数の永久磁石の対応する永久磁石と軸方向に整合して配置され、前記第1の複数の永久磁石の対応する永久磁石と同じ方向に配向した磁極性を有するように、前記回転軸に沿う長手方向セグメント内で前記フライホイールの内面に連結された第2の複数の永久磁石を有し、前記第1の複数の永久磁石は、前記第2の複数の永久磁石から軸方向に離隔してその間に長手方向間隙長を有する軸方向ステータ間隙を画定し、
    前記第2の複数の永久磁石の各永久磁石は、前記第1の複数の永久磁石、前記第2の複数の永久磁石、および前記複数の質量負荷のそれぞれが、前記長手方向セグメントに沿って前記フライホイールの内面に実質的に均一な圧力を作り出すように、前記フライホイールの回転に応答して前記内面に半径方向外方に向く力を発生させ、
    前記装置は更に、その上に配置された複数の導電巻線と、前記長手方向間隙長よりも少ない軸方向厚さとを有するステータを備え、前記ステータは、前記ステータに対する前記フライホイールの回転で前記巻線内に電流の流れを生じさせるように前記巻線の少なくとも一部が、前記第1の複数の永久磁石と前記第2の複数の永久磁石との間で前記ステータ間隙内に軸方向に配置されるように、前記フライホイールに対して作動関係に配置される、請求項に記載の装置。
  8. 前記第1の複数の永久磁石及び前記第2の複数の永久磁石のそれぞれの永久磁石は、第1の半径方向寸法と実質的に等しい半径方向寸法と第1の密度に実質的に等しい密度とを有し、
    記複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷は、前記第1半径方向寸法よりも小さい第2半径方向寸法に実的に等しい半径方向寸法と、前記第1の密度よりも大きい第2の密度に実質的に等しい密度とを有し、前記第1半径方向寸法と前記第2半径方向寸法との間の差は、前記巻線の前記少なくとも一部が配置される前記ステータ間隙の半径方向範囲を画定する、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第1の複数の永久磁石、前記第2の複数の永久磁石、及び前記複数の質量負荷は、長手方向セグメント内の前記内面を覆う、請求項8に記載の装置。
  10. 前記複数の永久磁石は、第1の複数の永久磁石であり、前記フライホイールは更に、
    周方向に分散され、前記回転軸に沿う前記長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面の回りに連結される第2の複数の永久磁石を備え、
    前記第1の複数の永久磁石のそれぞれの永久磁石によって前記フライホイールの前記内面に生じる有効圧力は、前記フライホイールが前記長手方向軸の回りに回転した場合に、前記第2の複数の永久磁石のそれぞれの永久磁石によって前記フライホイールの前記内面に生じる有効圧と同じである、請求項1に記載の装置。
  11. ステータの部分が前記第1の複数の永久磁石と前記第2の複数の永久磁石との間に画定された軸方向ステータ間隙中に配置されるように、前記フライホイールが、前記ステータに対して回転可能に配置される、請求項10に記載の装置。
  12. 記複数の質量負荷のそれぞれの質量負荷は、非磁性材料で形成され、前記ステータの周方向面と前記フライホイールの前記内面との間の軸方向ステータ間隙に配置され、
    前記軸方向ステータ間隙に配置される前記ステータの前記部分は、その上に配置される複数の導電巻線を有し、前記フライホイールは、(1)前記ステータに対して前記第1の複数の永久磁石と前記第2の複数の永久磁石を回転し、前記導電巻線内に電流の流れを誘導するように、又は、(2)前記導電巻線内の電流の流れに応答して、前記ステータに対して回転するように、構成される、請求項11に記載の装置。
  13. 前記第1の複数の永久磁石、前記第2の複数の永久磁石、前記複数の質量負荷及び前記ステータの部分は、共同で、前記第1の長手方向セグメント内でモータ/発電機を形成する、請求項12に記載の装置。
  14. 前記ステータの部分は、前記ステータの第1の部分であり、前記軸方向ステータ間隙は、第1の前記軸方向ステータ間隙であり、及び前記モータ/発電機は、第1のモータ/発電機部であり、前記フライホイールは更に、
    周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う第の長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面に連結される第の複数の永久磁石と、
    周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う前記の長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面に連結される第の複数の永久磁石と、
    周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う前記の長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面に連結される第の複数の質量負荷であって、非磁性材料から形成される前記第の複数の質量負荷と、
    周方向に回りに分散され、前記回転軸に沿う第の長手方向セグメントで前記フライホイールの前記内面に連結される第の複数の質量負荷であって、非磁性材料から形成される前記第の複数の質量負荷と、
    を備え、
    前記第の複数の永久磁石と前記第の複数の永久磁石は、それらの間に第2の軸方向ステータ間隙を画定し、前記ステータは前記第2の軸方向ステータ間隙内に配置される第2の部分を有し、
    前記第の複数の質量負荷は、前記フライホイールの内面と前記ステータの前記第2部分の周方向表面との間前記第2の軸方向ステータ間隙内に配置され、
    前記第3の複数の永久磁石、前記第4の複数の永久磁石、前記第の複数の質量負荷、及び前記ステータの前記第2の部分は、共同で、前記第2の長手方向セグメント内で第2のモータ/発電機部を形成し、
    前記回転軸に沿う前記3の長手方向セグメントは、前記第1モータ/発電機部と前記第2モータ/発電機部との間に配置される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記第1の複数の質量負荷、前記第2の複数の質量負荷、前記第3の複数の質量負荷、前記第1の複数の永久磁石、前記第2の複数の永久磁石、前記第3の複数の永久磁石、及び前記第4の複数の永久磁石は、共同で、実質的にフライホイールの全内面を覆い、共同で、実質的に均一な圧力を、前記フライホイールの前記内面に作用させ、前記フライホイールが前記長手方向軸の回りに回転する場合に、前記フライホイール内の半径方向応力を減ずるように作用する、請求項14に記載の装置。
  16. 前記第1回転速度での前記回転軸の回りの前記フライホイールの回転は、第1のエネルギー密度および第1の出力密度をもたらし、前記第2回転速度での前記回転軸の回りの前記フライホイールのおよび回転は、前記第1のエネルギー密度より大きい第2のエネルギー密度、および前記第1の出力密度より大きい第2の出力密度をもたらす、請求項1に記載の装置。
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