JP6804952B2 - 締結工具 - Google Patents

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Description

本発明は、溝が形成された軸部にヘッド部が一体形成されたボルトと、当該ボルトに係合可能な中空筒状のカラーを備えたファスナを介して、ヘッド部とカラー間に配された作業材を締結する締結工具に関する。
上記のように構成されたファスナによる作業材の締結に関しては、ボルトの軸部の端部領域が当該軸部と一体となった状態を維持したまま加締めを完了する形態や、あるいは軸部の端部領域が破断して当該軸部から除去された状態で加締めを完了する形態が知られている。前者の形態(第1の形態)では、軸部の破断がない状態での締結が可能であるため、コーティング剤を破断箇所に再塗布する等といった追加工程を不要にできる利点があり、後者の形態(第2の形態)では、軸部の端部領域を破断して除去することにより、加締め完了に際してのファスナ高を抑制することができる利点がある。
上記第1の形態に係るファスナに関する締結工具の一例として、国際公開WO2002/023056号では、軸部の端部領域を把持可能なボルト把持部と、カラーに係合可能なアンビルとを備えるとともに、ピストン・シリンダによる流体圧を利用して、ボルト把持部をアンビルに対して相対移動させ、これによってアンビルがカラーを押圧し、カラーとヘッド部とで作業材を挟着する締結工具が開示されている。
上記第1の形態に係るファスナを用いた作業材の締結工具については、加締めの際に軸部の端部領域を破損することがないよう、加締め作業時に綿密な出力管理が必要であるが、上記公報開示の締結工具では、流体圧を用いた出力制御を行うため、加締めに必要な出力管理が容易である一方、装置構成の簡素化ないしコンパクト化が困難という問題点がある。
また上記ファスナとは別に、例えば特開2013−248643号公報のように、いわゆるブラインドリベットを用いた電動式の締結工具も知られているが、かかるブラインドリベットは、軸部が破断した状態で締結を完了する形態であるため、上記第1の形態に係るファスナのような加締め作業時における綿密な出力管理の必要性に乏しい。
国際公開第2002/023056号 特開2013−248643号公報
上記問題点に鑑み、本発明は、上記第1の形態、すなわちボルトの軸部とその端部領域が一体となった状態で加締めを完了する形態のファスナが用いられる締結工具に関して、加締めに必要な出力管理が容易であるとともに、装置構成のコンパクト化に寄与し得る技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するべく、本発明に係る締結工具が構成される。当該締結工具は、溝が形成された軸部にヘッド部が一体形成されたボルトと、当該ボルトに係合可能な中空筒状のカラーを備えたファスナを介して、前記ヘッド部と前記カラー間に配された作業材を締結する。
本発明に係る締結工具は、前記軸部の端部領域を把持可能なボルト把持部と、前記カラーに係合可能なアンビルと、前記ボルト把持部を駆動して、前記アンビルに対し所定の長軸方向に相対移動させるモータと、前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有する。
そして、前記軸部の端部領域を把持した状態の前記ボルト把持部が、前記アンビルに対して、前記長軸方向のうちの所定の第1方向へと相対移動することにより、前記アンビルが、前記軸部に嵌合された状態の前記カラーを、前記長軸方向のうちの前記第1方向とは反対の第2方向、および前記カラーの径方向内側へと押圧し、前記カラーと前記ヘッド部とで前記作業材を挟着するとともに、前記カラーの中空部を前記溝に圧着し、前記端部領域が前記軸部と一体となった状態を維持しつつ前記ファスナの加締め(Swage、スウェージ)を完了する。
本発明では、ボルトの軸部の端部領域を把持するボルト把持部を、カラーに係合したアンビルに対して、モータを介して所定の長軸方向に相対移動させる構成を採用している。これにより流体圧を利用する締結工具と比して構成の簡素化・コンパクト化が実現できる。
さらに本発明では、制御部を介し、モータの駆動電流に基づいて、ボルト把持部の前記アンビルに対する前記第1方向への相対移動を終了し、ファスナの加締めを完了する構成を採用している。ボルト軸部の端部領域が軸部と一体となった状態を維持しつつファスナの加締めを完了するには、ボルト把持部ないし軸部の端部領域をオーバーロードから保護するべく、適切に加締め作業における出力を管理する必要がある。本発明においては、ボルト把持部を駆動するモータに着目し、当該モータの駆動電流に基づいて当該加締め作業における出力管理を行う。すなわち、加締め作業の進行に伴って加締め力が増大する場合、当該加締め作業遂行の駆動源としてのモータ出力が増大するため、当該モータの駆動電流に基づいて加締め作業における出力管理を行うものである。典型的には、制御部において、モータの駆動電流値が所定の閾値に達することで、あるいは当該駆動電流値と対応する指標値ないし当該駆動電流値に関連付けられる指標値が、当該指標値用に設定された所定の閾値に達することで、ボルト把持部のアンビルに対する第1方向への相対移動を終了させ、これによってファスナの加締め作業を完了させる。閾値を超えて駆動電流が増大する場合には、モータの過大トルクに起因するオーバーロードがファスナに作用し、ボルト把持部ないしボルト軸部の端部領域が破損する可能性があるが、本発明によれば、かかる破損のリスクを確実に抑えることができる。
本発明における「モータ」としては、小型で大出力が得られるブラシレスモータが好適に採用可能であるが、これに限定されるものではない。
またモータの駆動電流供給手段としては、締結工具に取り付けられるDCバッテリが好適であるが、例えばAC電源を用いることも可能である。
また本発明における「駆動電流」としては、例えば、締結工具におけるモータ駆動回路における電流値、あるいは駆動源としてバッテリが用いられる場合には、当該バッテリにおける出力電流値等を適宜に利用できる。また「駆動電流に基づいて」とは、典型的には、当該駆動電流値自体を検出することでファスナの加締めを完了する態様が該当するが、それ以外に、当該駆動電流値に対応する他の物理量、例えばDCバッテリを用いるケースでは、当該バッテリの内部抵抗値や電圧降下値等に基づいてファスナの加締めを完了する態様も包含される。
本発明における「作業材」としては、典型的には、それぞれ貫通孔を有する複数の締結対象部材で構成され、締結対象部材としては、締結強度が要求される金属材料等が好適に用いられる。この場合、各締結対象部材を、互いの貫通孔が合致した状態で重合し、あるいは締結対象部材を重合させた状態で貫通孔を形成した上で、各貫通穴にファスナのボルトの軸部を貫通し、合致した貫通孔の一方端側にボルトのヘッド部が位置し、他方端側にカラーが位置するようにファスナを設定するのが好適である。
本発明に係る「締結工具」の用途としては、例えば航空機や自動車等の輸送機器の製造工程、ソーラパネルやプラント工場の設置基材等のように、作業材を特に高強度にて締結する必要がある場面に好適に用いられる。
本発明における「ボルト把持部」は、軸部の端部領域にそれぞれ係合可能な複数の爪(ジョーとも称呼される)で構成することができる。
本発明における「ボルト」はピンとしても定義可能である。本発明において、カラーの中空部が圧着される「溝」は、少なくとも軸部における圧着箇所に形成されていれば足りる。一方、軸部におけるカラーの中空部の圧着箇所以外の部分、あるいは軸部の全体に溝部を形成する態様も包含される。圧着箇所以外の溝は、例えばカラーの位置決めや仮留め等に利用可能である。
本発明における「アンビル」は、加締め力によってカラーを変形させる金属床として構成され、当該カラーの外郭部を受承するためのボア(開口中空部)を有することが好ましい。
「アンビル」の具体態様として、ボアにテーパー部を設けるとともに、ボア径につき、カラーの加締め領域の外径よりも小径に形成することが好ましい。これにより、ボルト把持部がアンビルに対して締結動作方向に相対動作する際に、当該テーパー部がカラーに当接し、当該カラーを長軸方向に押圧しつつ、さらなる相対動作に応じ、テーパー部によってカラーが径方向に圧搾されながらアンビルのボア内に受承されていくことになる。この結果、カラーは、ヘッド部との間で作業材を長軸方向に狭着するとともに、アンビルのボアによってカラーが径方向に圧搾されて縮径変形することで、カラーの中空部が軸部の溝に圧着され、これによってカラーがボルトに加締められ、ファスナによる作業材の締結が遂行される。
本発明においては、制御部が、更にモータの回転数の変化量に基づいてファスナの加締めを完了するよう構成される。
本発明ではモータの駆動電流に基づいてファスナの加締め作業における出力管理を行っているが、モータの一般的な特質として、そのスタート時において起動電流が高く出力されることがある(起動時の突入電流ないしラッシュ電流)。このため上記した加締め作業における出力管理をモータの駆動電流に基づいて行う本発明においては、モータ駆動の初期段階において高起動電流値が出力されてしまうと、かかる起動電流値を、加締め作業完了の際の高出力であると誤判断し、加締め作業が不十分のままで終了してしまう可能性が考えられる。そこで本形態においては、モータの駆動電流のみならず、当該モータの回転数の変化量に基づく制御を行っている。上述したモータ駆動の初期段階における高起動電流が出力される場合、駆動開始されたモータの回転数が増大していくことから、当該モータの回転数の変化量は正の値を示すことになる。一方、加締め作業が進行して完了に向かう場合には、出力の増大とともにモータの回転数が減少していくことから(モータの高トルク・低回転状態)、当該モータの回転数の変化量は負の値を示すことになる。このため、モータの回転数の変化量に基づく制御を付加することにより、高駆動電流が、モータ起動初期段階における高起動電流値としての出力なのか、加締め作業進行に伴うものか、を一層確実に判別することが可能になる。なおこの形態におけるモータの回転数の「変化量」は、モータの単位時間当たりの回転数の微分値ないし差分、あるいは当該モータの回転数に対応した他の物理量における変化量(微分ないし差分値)を適宜に採用することができる。
さらに本発明の好ましい形態として、制御部において、モータの駆動電流を所定の閾値と比較してファスナの加締めを完了するとともに、当該閾値を変更調節可能とすることができる。一般に、加締めに要する力は、作業材の材質やファスナの仕様スペックに応じて変化することから、ファスナの加締めを完了するためのモータ駆動電流の閾値については、作業条件に応じて適宜に変更調節可能とすることが好ましい。
閾値の変更調節については、例えば変更調節作業容易化のため、締結工具の外部からの操作によって閾値を変更調節可能とする態様や、あるいは作業材の材質やファスナのスペック等といった一又は複数の作業条件を検知することにより、制御部が閾値を自動的に変更調節する態様、が好適に採用できる。
さらに本発明の好ましい形態として、制御部において、モータの起動電流が閾値を超えないように制御する構成が採用できる。これにより、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて加締め作業完了と誤判断することが効果的に回避できる。
さらに本発明の好ましい形態として、制御部において、閾値が変更調整された場合に、当該変更調整された閾値に応じて、モータの起動電流を制御することが好ましい。
これにより、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて加締め作業完了と誤判断することを一層効果的に回避できる。
さらに本発明の好ましい形態として、上記起動電流の制御に関し、モータの目標回転数を制御する構成を採用することができる。モータの目標回転数とは、当該モータの定常駆動速度として定義され、例えばPWM式の駆動制御がなされる場合には、目標デューティー比を設定することで定められる。
起動電流の制御につき、モータの目標回転数を制御する構成を採用することにより、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて加締め作業完了と誤判断することが一層効果的に回避できる。
さらに本発明の他の形態として、制御部において、閾値の設定値に応じて、当該モータをソフトスタートするよう制御することが好ましい。ソフトスタート制御によれば、モータの回転数が徐々に上昇する起動特性を得ることができ、モータ起動初期段階における高起動電流の発生抑制に寄与し得る。
特に、ソフトスタートでモータを起動制御する場合、閾値の大きさに応じて、ソフトスタートの態様、すなわち目標回転数に至るまでのモータの回転数の上昇態様を変化させることが好ましい。例えば、相対的に大きな閾値が設定される場合には、多少高めの起動電流が生じた場合であって、当該高起動電流が、相対的に大きく設定された閾値を超える可能性が低いことを考慮して、ソフトスタートにおけるモータの回転数の上昇速度を大きくする。これにより、高起動電流に基づいて加締め作業と誤判断することを回避しつつ、素早くモータ回転数を上昇できるので、作業性向上が図られる。一方、相対的に小さな閾値が設定される場合には、高起動電流が相対的に小さく設定された閾値を超える可能性が考えられることに鑑み、ソフトスタートにおけるモータの回転数の上昇速度を小さくする。これにより高起動電流に基づいて加締め作業と誤判断する可能性を極小化することができる。
さらに本発明の好ましい形態として、制御部につき、モータのスタートから所定時間内においては、モータの駆動電流を所定の設定電流値以下に制限するよう構成することが好ましい。
モータのスタートから所定時間内は、モータ起動初期段階として、モータの駆動電流を所定電流値以下に制限することで、モータ起動初期段階における高起動電流の発生抑制に寄与し得る。また制御部につき、上記設定電流値を閾値に基づいて可変とする構成としてもよい。
さらに本発明の他の形態として、モータのスタートから所定時間経過するまではモータの駆動電流に基づく加締め完了判断を留保する構成とすることが好ましい。具体的には、制御部につき、モータのスタートから所定時間経過した場合にのみ、当該モータの駆動電流に基づいてボルト把持部のアンビルに対する第1方向への相対移動を終了する構成である。
モータにおける高起動電流は、一般に、定常状態に至るまでのモータインダクタンスやコンデンサの初期充電に起因して生じ易いことが知られているが、モータのスタートから所定時間経過するまでは、モータの起動初期段階として、加締め完了の判断を行わないように構成することで、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて、誤った加締め作業完了と判断する可能性を潰すことができる。
本発明によれば、ボルトの軸部とその端部領域が一体となった状態で加締めを完了する形態に係るファスナが用いられる締結工具に関して、加締めに必要な出力管理が容易であるとともに、装置構成のコンパクト化に寄与し得る技術が提供されることとなった。
本発明の実施形態に係る作業材およびファスナを示す正面断面図である。 本発明の実施形態に係る締結工具の全体構成を示す正面断面図である。 締結工具におけるアウタハウジングの一部構成を示す部分断面図である。 締結工具におけるインナハウジングの詳細な構成を示す部分断面図である。 図4の部分断面図に対応した平面断面図である。 締結工具におけるモータ駆動制御機構の構成を模式的に示すブロック図である。 締結工具の作動状態を示す部分断面図である。 締結工具の作動状態を示す部分断面図である。 締結工具の作動状態を示す部分断面図である。 モータ駆動制御機構における処理ステップを示すフロー図である。 本発明の第2実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第2実施形態におけるモータ回転数の変化量の推移を示すグラフである。 本発明の第3実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第3実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第3実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第3実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第4実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第4実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第4実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第4実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第5実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第5実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第6実施形態におけるモータ回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第6実施形態におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第7実施例におけるモータ駆動電流値の変化を示すグラフである。 本発明の第7実施例におけるモータ駆動電流微分値の変化を示すグラフである。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態(第1実施形態)として、ファスナを介して作業材を締結する締結工具について説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る作業材Wおよびファスナ1が示される。本実施形態に係る作業材Wは、一例として板状金属製の締結作業部材W1、W2からなり、各締結作業部材W1、W2に予め形成された貫通孔W11、W21が互いに合致するように重ね合されている。
ファスナ1は、ボルト2およびカラー6を主体として構成される。ボルト2は、ヘッド3と、当該ヘッド3と一体形成されるとともに外周部に溝5が形成されたボルト軸4を有する。ヘッド3は本発明の「ヘッド部」に対応する。溝5は、ボルト軸4の長軸方向に関し、略全長に渡って形成されている。カラー6は、カラー中空部7を有する円筒状に形成されるとともに、当該カラー中空部7がボルト軸4に挿通されることで、ボルト2と係合する。カラー中空部7の内壁は、平滑面として処理されるとともに、特に図示しないものの、カラー6をボルト軸4に挿通した場合の仮留め用係合部が形成されている。図1に示すファスナ1は、カラー6がボルト軸4の溝5に係合して仮留めされた状態が示されている。
図2に、本発明の実施形態に係る締結工具100の全体構成が示される。当該締結工具100は、リベッタないしロックボルトツール等とも称呼される。
なお、以下の説明においては、符号「FR」を締結工具100の前側方向(図2における紙面左側方向)と定義し、さらに符号「RR」を後側方向(図2における紙面右側方向)、符号「U」を上側方向( 図2における紙面上側方向)、符号「B」を下側方向(図2における紙面下側方向)、符号「L」を左側方向(図5における紙面下側方向)、符号「R」を右側方向(図5における紙面上側方向)と定義し、さらに符号「LD」を締結工具の長軸が延在する方向、すなわち長軸方向(図2における紙面左右方向)と定義するとともに、各図において適宜に図示することとする。
本実施形態における後側方向RRは本発明の「第1方向」に対応し、前側方向FRは本発明の「第2方向」に対応し、長軸方向LDは本発明の「長軸方向」に対応する。
図2に示すように、締結工具100の外郭は、アウタハウジング110、当該アウタハウジングに連接するグリップ部114を主体として構成されている。
アウタハウジング110は、モータ135を収容するモータ収容領域111と、インナハウジング120を収容するインナハウジング収容領域113と、コントローラ131を収容するコントローラ収容領域117を主体として構成されている。インナハウジング120は、遊星ギア減速機構140、ベベルギア減速機構150およびボールネジ機構160の収容部材であり、その詳細については後述する。コントローラ収容領域117の下部には、モータ135の駆動電源となるバッテリ130を締結工具100に取外し自在に接続するためのバッテリ装着部118が設けられている。
図2においては、インナハウジング収容領域113のうち、モータ収容領域111に隣接する領域は、遊星ギア減速機構140およびベベルギア減速機構150を収容する減速ギア収容領域112として示されている。
またモータ収容領域111とコントローラ収容領域117の連接領域には、モータ135の駆動電流値に関する閾値設定用の操作ダイアル132が設けられている。操作ダイアル132は、特に図示しないものの、その上面表示部に閾値表示(本実施形態では無段階レベル)が印字されており、作業者の選択および手動操作により、任意の閾値が設定可能とされる。なお閾値に関する詳細については後述する。
グリップ部114には、作業者が手動操作可能なトリガ115および当該トリガ115の手動操作に応じてオン・オフされる電気スイッチアセンブリ116が配置されている。
上記コントローラ収容領域117、モータ収容領域111、インナハウジング収容領域113(減速ギア収容領域112を含む)、およびグリップ部114は、連続状に配置されてクローズループをなす。
図3に、モータ収容領域111および減速ギア収容領域112の詳細な構造が示される。
モータ収容領域111に収容されるモータ135には、DCブラシレスモータが採用され、冷却ファン138が取り付けられたモータ出力軸136が、各端部領域においてベアリング137,137によって軸支されている。モータ出力軸136の一方端は、遊星ギア減速機構140における第1サン・ギア141Aに一体回転可能に連結されている。
減速ギア収容領域112に収容される遊星ギア減速機構140は、2段減速式であり、その減速第1段は、第1サン・ギア141Aと、当該第1サン・ギア141Aに噛合い係合する複数の第1遊星ギア142Aと、各第1遊星ギア142Aに噛合い係合する第1インターナルギア143Aを主体として構成されている。また減速第2段は、第1遊星ギア142Aのキャリアを兼ねる第2サン・ギア141Bと、当該第2サン・ギア141Bに噛合い係合する複数の第2遊星ギア142Bと、各第2遊星ギア142Bに噛合い係合する第2インターナルギア143Bと、各第2遊星ギア142Bの公転動作を受承して回動されるキャリア144を主体として構成されている。
キャリア144は、減速ギア収容領域112において、遊星ギア減速機構140に隣接した状態で収容されるベベルギア減速機構150の駆動側中間軸151に一体回転可能に連結されている。
ベベルギア減速機構150は、ベアリング152,152に両端支持された駆動側中間軸151と、当該駆動側中間軸151に設けられた駆動側ベベルギア153と、ベアリング155,155に両端支持された被動側中間軸154と、当該被動側中間軸154に設けられた被動側ベベルギア156およびボールナット駆動ギア157を主体として構成されている。なお「中間軸」とは、上記モータ出力軸136から、後述するボールネジ機構160(図4参照)へと、モータ135の回転出力を伝達する経路における中間の軸を意味するものである。なおモータ出力軸136および駆動側中間軸151の延在方向EDは、被動側中間軸154の延在方向、すなわち長軸方向LDと傾斜状に交差する構成とされている。
図4および図5に、インナハウジング収容領域113の詳細な構造が示される。インナハウジング収容領域113に収容されるインナハウジング120は、既に述べたように、遊星ギア減速機構140、ベベルギア減速機構150およびボールネジ機構160の収容部材である。本実施形態では、インナハウジング120のうち、遊星ギア減速機構140を収容する領域は樹脂で形成され、ベベルギア減速機構150およびボールネジ機構160を収容する領域は金属で形成され、両者はネジによって相互に一体結合されている(便宜上、図示を省略)。
図4に示すように、インナハウジング120の後側方向RRには、ガイドフランジ取付アーム122を介して、ガイドフランジ123が連結されている。ガイドフランジ123には、長軸方向LDへと延在する長穴状のガイド穴124が形成されている。
またインナハウジング120の前側方向FRには、ジョイントスリーブ127を介してアンビル181係止のためのスリーブ125が連結されている。スリーブ125は、長軸方向LDに延在するスリーブボア126を有する円筒体として構成されている。
インナハウジング120はボールネジ収容領域121を有し、当該ボールネジ収容領域121にはボールネジ機構160が収容される。ボールネジ機構160は本発明の「ボルト把持部駆動機構」に対応する。
ボールネジ機構160は、ボールナット161およびボールネジシャフト169を主体として構成される。ボールナット161の外周部には、ボールナット駆動ギア157に噛合い係合する被動ギア162が形成され、当該被動ギア162がボールナット駆動ギア157からモータの回転出力を受けることにより、ボールナット161は長軸LD周りに回動可能とされている。またボールナット161には長軸方向LDに延在するボア163が形成され、当該ボア163には溝部164が設けられている。
ボールナット161は、長軸方向LDに離間した状態で配置された複数のラジアルニードルベアリング168を介して、長軸方向LD周りに回動可能な状態でインナハウジング120に両持ち状に支持される。一方、ボールナット161の前側方向FRにおける前方側端部161Fにおいては、スラストボールベアリング166がボールナット161とインナハウジング120の間に介在配置される。これにより、長軸方向LDへの軸力(スラスト荷重)がボールナット161に作用した状態であっても、スラストボールベアリング166が、当該軸力を確実に受けつつ、ボールナット161が長軸方向LD周りに円滑に回動することを許容し、ボールナット161の長軸方向LD周りの回動動作が強い軸力によって阻害されるリスクを未然回避している。
またボールナット161の後側方向RRにおける後方側端部161Rについては、スラストニードルベアリング167がボールナット161とインナハウジング120の間に介在配置され、長軸方向LDに作用する軸力(スラスト荷重)が作用した状態であっても、当該スラストニードルベアリング167が、長軸方向LDに作用する軸力を確実に受けつつ、ボールナット161の長軸方向LD周りの回動動作を許容し、強い軸力がボールナット161の長軸方向LD周りの回動動作に悪影響を及ぼすリスクを未然回避している。なお本実施形態では、ボールナット161とスラストボールベアリング166、およびボールナット161とスラストニードルベアリング167の間にはスラストワッシャ165が更に介在配置されている。
図4に示されるように、スラストボールベアリング166およびスラストニードルベアリング167は、ボールナット161の前方側端部161Fおよび後方側端部161Rにおける当該ボールナット161の外径寸法よりも大径となるように設定されている。ボールナット161に作用する軸力(スラスト荷重)の単位面積当たりの受圧量が、小径化に起因して増大することを回避することで、動作性および耐久性向上が図られている。
さらに図4、図5に示すように、ボールネジシャフト169は、長軸方向LDに延在する長尺体として構成され、その外周部に形成された溝部(便宜上図示を省略)が、ボールナット161の溝部164にボールを介して係合しており、ボールナット161が長軸方向LD周りに回動することでボールネジシャフト169は長軸方向LDに直線動作するように構成されている。すなわちボールネジシャフト169は、ボールナット161の長軸方向LD周りの回転運動を長軸方向LDへの直線運動に変換する運動変換機構として働く。
なお被動ギア162の外周部は、インナハウジング120に形成された切欠き状の孔部120Hを通じて、当該インナハウジング120の外郭部と略面一となるように寸法設定がなされている。換言すれば、被動ギア162の外周がインナハウジング120の外郭を超えて上側方向Uへと突出しないように構成されている。これにより、ボールネジシャフト169のシャフトライン169Lからアウタハウジング110の上側方向Uの外郭部までの高さ(センターハイトとも称呼される)CHの低減化が図られている。
ボールネジシャフト169は、その前側方向FRの端部領域に設けられた螺合部171を介して、後述するボルト把持機構180の第2連結部189と一体状に連結される。またボールネジシャフト169は、その後側方向RRの端部領域にエンドキャップ174が設けられるとともに、図5に示すように、エンドキャップ174に隣接した状態で、左側方向Lおよび右側方向Rにそれぞれ突出するローラシャフト172を介して、左右一対のローラ173,173が設けられる。各ローラ173は、ガイドフランジ123のガイド穴124にそれぞれ転動可能に支持される。従ってボールネジシャフト169は、インナハウジング120に支持されたボールナット161、およびローラ173が嵌合されるガイド穴124を介して、長軸方向LDにおいて異なる2つの領域で安定的に支持されることになる(両持ち式の支持)。なお、ボールナット161の長軸方向LD周りの回転に伴い、ボールネジシャフト169には長軸方向LD周りの回転トルクが作用する可能性もあるが、上記ローラ173およびガイド穴124の当接により、かかる回転トルクに起因するボールネジシャフト169の長軸方向LD周りの回転が規制されている。
さらに図4に示すように、ボールネジシャフト169には、エンドキャップ174に隣接して、アーム取付ネジ175およびアーム176を介し、磁石177が設けられている。当該磁石177はボールネジシャフト169と一体化されており、ボールネジシャフト169が長軸方向LDに移動動作する際に磁石177も一体に移動動作する。
アウタハウジング110には、図4においてボールネジシャフト169が前側方向FRに最大限移動した状態における磁石177の位置に対応して、初期位置センサ178が設けられ、後側方向RRに最大限移動した状態における磁石177の位置に対応して、最後端位置センサ179が設けられている。初期位置センサ178および最後端位置センサ179はそれぞれホール素子で形成され、磁石177の位置検出を行う位置検知機構を構成する。本実施形態における初期位置センサ178および最後端位置センサ179は、磁石177がそれぞれ検知可能範囲に置かれた場合に当該磁石177の位置検知が行われるよう設定されており、図4は、締結工具100が「初期位置」に置かれた状態が示されている。
図4に示すように、ボルト把持機構180は、アンビル181と、ボルト把持爪185を主体として構成されている。ボルト把持機構180ないしボルト把持爪185は本発明の「ボルト把持部」に対応する。
アンビル181は、長軸方向LDに延在するアンビルボア183を有する円筒体として構成される。アンビルボア183においては、前側方向FRにおける開口部181Eから長軸方向LDに所定距離分だけテーパー部181Tが設けられている。テーパー部181Tは、後側方向RRに向かうに従って逐次的に狭くなるように角度αの傾斜角が付与されている。
アンビル181は、その外周に形成されたスリーブ係止リブ182を介してスリーブ125およびスリーブボア126に係止され、インナハウジング120に一体状に連結されている。
アンビルボア183の径は、図1に示すカラー6の外径よりも僅かに小さく設定されており、カラー6の変形を促す強い締結力(軸力)が作用する場合にのみ、当該カラー6が開口部181Eからアンビルボア183へと変形を伴いながら入り込む構成とされている。一方、アンビルボア183の開口部181Eの径は、カラー6の外径よりも僅かに大きく設定されており、当該カラー6のアンビルボア183への挿入ガイド部を形成している。
なおテーパー部181Tは、長軸方向LDにつき、カラー6の高さ寸法よりも長く形成されており、カラー6がアンビルボア183内に最大限入り込んだ場合であっても、当該カラー6は、長軸方向LDについてテーパー部181Tの形成領域内に位置することになる。
ボルト把持爪185は、ジョー(顎、Jaw)とも称呼され、特に図示しないものの、長軸方向LDに視て合計3つのボルト把持爪185が仮想円周状に等間隔で配置されており、図1に示すファスナ1のボルト軸端部領域41を把持するように構成されている。なおボルト軸端部領域41は本発明の「端部領域」に対応する。また各ボルト把持爪185は、ボルト把持爪基部186と一体化されている。図4および図5に示すように、ボルト把持爪基部186は、第1連結部187A、第2連結部187B、係止部188、第3連結部189、螺合部171を介してボールネジシャフト169に連結されている。なお図4、図5に示すように、第2連結部187Bと係止部188は、当該第2連結部187Bの後端に形成された係止フランジ187Cと、係止部188の前端に形成された係止端部188Aとが長軸方向LDについて互いに係合することで連結される。係止フランジ187Cと係止端部188Aの連結態様として、第3連結部188が後側方向RRに移動する場合には、第2連結部187Bと第3連結部188が一体状に移動する。すなわち、後側方向RRに関しては、ボールネジシャフト169が移動動作する場合、当該ボールネジシャフト169とボルト把持爪185が一体状に後側方向RRに移動動作するものである。一方、第3連結部188が前側方向FRに移動する場合は、第3連結部材188は、係止端部188Aの前方に形成されたスペース190に対応する形で、第2連結部187Bに対し相対移動するように構成されている。
なお螺合部171においては、ボールネジシャフト169に小径部が形成されることにより、第2連結部189の外周径とボールネジシャフト169の外周径が略面一となるように構成されている。
図6に、本実施形態に係る締結工具100におけるモータ駆動制御機構101の電気的構成がブロック図として示される。モータ駆動制御機構101は、コントローラ131、3相インバータ134、モータ135、およびバッテリ130を主体として構成されている。コントローラ131は本発明の「制御部」に対応し、電気スイッチアセンブリ116、操作ダイアル132、初期位置センサ178、最後端位置センサ179、モータ135の駆動電流検出アンプ133の各検出信号が入力される。
駆動電流検出アンプ133は、モータ135の駆動電流をシャント抵抗によって電圧に変換し、更にアンプによって増幅した信号をコントローラ131に出力する。
本実施形態では、モータ135として、小型にもかかわらず相対的に高い出力が得られるDCブラシレスモータが採用されており、当該モータ135におけるロータ角がホールセンサ139によって検出され、当該ホールセンサ139による検出値がコントローラ131に送られる。また3相インバータ134は、本実施形態では120°通電矩形波駆動方式にてブラシレス式のモータ135を駆動する。
次に本実施形態に係る締結工具100の作用について説明する。
図7に示すように、締結作業部材W1,W2を重合した状態で、各貫通孔W11、W21にボルト2のボルト軸4を貫通させる。そしてヘッド3が締結作業部材W1に当接するとともに、締結作業部材W2側にボルト軸4が突出した状態で、当該ボルト軸4にカラー6を係合させ、ヘッド3とカラー6とで作業材Wを狭着する(予備組み付け)。
そして当該予備組み付け状態において、作業者が締結工具100を手で保持し、ボルト軸端部領域41に、締結工具100におけるボルト把持爪185を係合させる。このとき、ボルト軸4の略全長に渡って溝5が形成されるとともに、ボルト軸端部領域41の溝は特に大きく形成されているため(図1参照)、ボルト把持爪185はボルト軸端部領域41に容易かつ確実に係合できる。
図7は、ボルト把持爪185がボルト軸端部領域41を把持した状態、すなわち締結作業の初期状態を示している。当該締結作業の初期状態においては、長軸方向LDに関し、ボールネジシャフト169に連結された磁石177が初期位置センサ178に対応した状態に置かれている。
初期状態において作業者がトリガ115(図2参照)を手動操作することにより、電気スイッチアセンブリ116がスイッチオン状態となり、コントローラ131が3相インバータ134を介してモータ135を正転駆動する。なお「正転駆動」とは、ボールネジシャフト169が後側方向RRに移動することで、ボルト把持爪185が後側方向RRに移動動作する駆動態様を指す。
図8に示すように、モータ135が正転駆動されると、ベベルギア減速機構150における最終ギアであるボールナット駆動ギア157と噛合い係合した被動ギア162が回転駆動され、これによってボールナット161が長軸方向LD周りに正転方向(後側方向RRから前側方向FRに視て右回り)に回転駆動される。
ボールネジシャフト169は、ボールナット161の回転動作を直線運動に変換する形で、後側方向RRへと移動動作する。これによりボールネジシャフト169とともに、ボルト把持爪185も後側方向RRへと一体状に移動動作する。このとき、ボールネジシャフト169に連結された磁石177は、初期位置センサ178から後側方向RRへと移動し、初期位置センサ178の検知可能範囲から離脱する。
ボルト把持爪185が、初期状態から後側方向RRに移動動作することで、ボルト把持爪185に係合把持されたボルト軸端部領域41も後側方向RRに引張られることになる。カラー6の外径は、アンビルボア183の開口部181Eの径よりもわずかに大きく設定されているものの、ボルト把持爪185がボルト軸端部領域41を後側方向RRへと強く引張ることで、カラー6がアンビル181に当接して制止されるとともに、更なるボルト把持爪185の後側方向RRへの移動動作に伴って、カラー6は開口部181Eからアンビルボア183のテーパー部181Tへと縮径しながら進入することとなる。カラー6は、テーパー部181Tに進入する際、テーパー部181Tの傾斜角α(図4参照)の長軸方向成分および径方向成分に対応する形で、前側方向FRおよび当該カラー6の径方向内側へと押圧され変形することになる。
図9に示すように、更にボールナット161が正転方向に回転駆動され、ボールネジシャフト169が後側方向RRに移動すると、ボルト把持爪185が、ボルト軸端部領域41を、図8に示す状態から更に後側方向RRに引張ることとなる。これによりアンビル181に係止されたカラー6は更にテーパー部181Tの奥へと入り込み、この結果、カラー6は更に前側方向FRおよび当該カラー6の径方向内側へと強く押圧され、平滑面として形成されたカラー中空部7が、ボルト軸4に形成された溝5(図1参照)に強く圧着される。当該圧着によりカラー中空部7と溝5との間で塑性変形による噛み込みが生じ、これによってファスナ1の加締めが完了し、作業材Wの締結作業が完了するに至る。
締結作業完了に至る際、図9に示すように、長軸方向LDについて、初期位置センサ178から離間した磁石177が、最後端位置センサ179に近接するよりも前に、カラー6が、それ以上アンビルボア183の奥へと入り込むことができない状態に陥り(すなわち締結作業の最終段階に入り)、その結果、モータ135の駆動電流値が急激に増大することになる。図6に示すコントローラ131は、駆動電流検出アンプ133から入力される駆動電流値を、予め設定された所定の閾値と比較する。なお当該閾値は、既に述べたように図2に示す操作ダイアル132を作業者が手動操作することで適宜に選択設定される。本実施形態では、必要とする軸力、すなわち締結に必要な負荷に応じて無段階の閾値設定がなされている。
当該駆動電流値が所定の閾値を超える場合、加締めによる締結作業が完了したものとして、コントローラ131は、3相インバータ134を介してモータ135の駆動を停止する。本実施形態では、駆動電流値が所定の閾値を超える場合、電気ブレーキを作動させてモータ135を急停止させる構成を採用している。
本実施形態では、駆動電流に基づく綿密な出力管理を行うことにより、図1に示すファスナ1につき、ボルト軸4と一体となった状態を維持したまま締結作業を完了できる。これにより、締結作業後にボルト軸4の破断部をケアする追加工程が不要であり、作業効率の向上が図られる。
上記の通り、図9には、加締めによる締結作業が完了した状態の締結工具100が示されているが、当該締結工具100を、図9の作業完了状態から、図7に示す初期状態に復帰させ、ボルト2に加締められた状態のカラー6をアンビル181から離脱させ、次の締結作業に備える必要がある。
本実施形態では、締結作業が完了し、作業者がトリガ115(図2参照)をオフにした場合、図6に示すコントローラ131が、3相インバータ134を介してモータ135を逆転駆動させる。当該モータ135の逆転動作は、ベベルギア減速機構におけるボールナット駆動ギア157に噛合い係合する被動ギア162を介してボールナット161に伝達され、これによってボールネジシャフト169が前側方向FRに移動し、当該ボールネジシャフト169と一体状に、ボルト把持爪185が前側方向FRに移動することとなる。この時、加締めに際しての強い負荷に起因して、カラー6はアンビルボア183に強固に圧着されているため、カラー6をアンビル181から離脱させるには相応に強い負荷が必要とされる。この負荷は、ボルト把持爪185、ボルト把持爪基部186、第1連結部187A、第2連結部187B、係止部188、第3連結部189、ボールネジシャフト169を経由し、後側方向RRへの軸力として、ボールナット161に作用することとなる。
本実施形態では、ボールナット161の後方側端部161Rが、(スラストワッシャ165および)スラストニードルベアリング167を介してインナハウジング120に支持されているため、当該スラストニードルベアリング167が、長軸方向LD周りに転動してボールナット161の回転動作を許容しつつ、後側方向RRへの軸力を確実に受け、当該軸力がボールナット161の円滑な回転動作の妨げとなることを未然に防止している。
ところで本実施形態では、図4に示すボールネジシャフト169の長軸方向LDに関する最大可動範囲として、初期位置センサ178と最後端位置センサ179の離間距離相当分が割り当てられている。換言すれば、磁石177が初期位置センサ178に対応する位置から、最後端位置センサ179に対応する位置までの間の距離が、ボールネジシャフト169の最大可動範囲として与えられる。例えば、ボルト把持爪185がボルト2に係合していない状態でトリガ115をオン操作した場合、実質的に無負荷状態にあるモータ135の駆動電流値は所定の閾値に達することがないため、ボールネジシャフト169は、磁石177が最後端位置センサ179に到達するまで、後側方向RRに移動動作可能である。磁石177が最後端位置センサ179に達した状態は、締結工具100が「停止位置」にあると定義される。
一方、ボルト把持爪185がファスナ1のボルト2を把持し、上述した加締めによる締結作業を行う場合は、当該締結作業完了に際してモータ135の駆動電流値が急増し、磁石177が最後端位置センサ179の検出可能範囲に到達するよりも前に、駆動電流値が所定の閾値を超え、その時点でモータ135の駆動が停止されることとなる。
図10に、モータ駆動制御機構101における駆動制御フローの概要が示される。なお当該駆動制御フローにおける判断は、特に注記のない限り、上記コントローラ131が行うものとし、また各構成部材の符号については、上記した図1〜図9に記載の符号をそのまま流用し、特に図10で再掲しないものとする。
モータ駆動制御ルーチンにおいては、まずステップS11として、トリガ115および電気スイッチアセンブリ116のオン・オフ状態がモニタされる。そしてトリガ115のオン状態が検出された場合、ステップS12として、3相インバータ134において、モータ135を駆動するためのDuty比算出およびPWM信号の生成が行われ、ステップS13としてモータ135が正転駆動される。上述したように、モータ135の「正転駆動」は、図4に示すボールネジシャフト169が後側方向RRに直線動作し、ボルト把持爪185がアンビル181に対し後側方向RRに移動する動作に対応している。ステップS13におけるモータ135の正転駆動により、図1に示すファスナ1において、カラー6のボルト2に対する加締めが行われる。
ステップS14においては、上述したモータ135の駆動電流値が所定の閾値を超えることで締結作業が完了したか否か、または、磁石177が最後端位置センサ179に達したか(停止位置に置かれたか)、が判別される。
ステップS14において、締結作業の完了、または停止位置が検出された場合、ステップS15において、電気ブレーキによるモータ135の急速停止が行われる。
次に、ステップS16において、作業者によるトリガのオフ操作が検知された場合、ステップS17において、モータ135の逆転駆動が行われる。当該逆転駆動は、磁石177が初期位置センサ178に達するまで継続される。そしてステップS18における初期位置検出に伴い、電気ブレーキによるモータ135の急速停止が行われ(ステップS19)、モータ駆動処理が終了する。
本実施形態では、ボルト軸端部領域41を把持するボルト把持爪185を、カラー6に係合したアンビル181に対して、モータ135を介して長軸方向LDに移動動作させる構成を採用している。これにより流体圧を利用する従来式の締結工具と比して構成の簡素化・コンパクト化が実現できることになる。
さらに本実施形態では、コントローラ131を介し、モータ135の駆動電流に基づいて、ボルト把持爪185部のアンビル181に対する後側方向RRへの移動動作を終了し、ファスナ1の加締めを完了する構成を採用している。
またボルト軸端部領域41がボルト軸4と一体となった状態を維持しつつファスナ1の加締めを完了するには、ボルト把持爪185に把持されたボルト軸端部領域41がオーバーロードで破損しないように、適切に加締め作業における出力(軸力)を管理する必要があるが、本実施形態では、モータ135の駆動電流に基づいて当該加締め作業における出力管理を行う構成を採用している。すなわち、加締め作業の進行に伴って軸力が増大する場合、当該加締め作業の駆動源としてモータ135の負荷が増大し、これに起因してモータ135の駆動電流が増大することから、当該モータ135の駆動電流が所定の閾値を超える場合にモータ135の駆動を停止することで、加締め作業における出力管理を行う構成である。仮に、閾値を超えて駆動電流が増大する場合には、モータ135の過大トルクに起因するオーバーロードがファスナ1に作用し、ボルト軸端部領域41が破損する可能性が懸念されるが、本実施形態によれば、かかる破損のリスクを確実に抑制することができる。
(第2実施形態:モータの回転数の変化量による制御を付加)
次に本発明の第2実施形態について、図11、12を主体として説明する。第2実施形態は、上記第1実施形態で説明したモータ135の駆動電流に基づく加締め作業における出力管理につき、モータ起動時に高起動電流が発生したとしても、当該高起動電流によって出力管理に悪影響を与えないようにする改良形態であり、従って、特に注記しない場合には、上記第1実施形態において用いた締結工具100に関する構成、符号、図面をそのまま適用するものとする。
一般に、モータを駆動して所定の作業を遂行する場合、モータ起動時に想定外の高い起動電流が発生することがある。かかる高起動電流は、例えば起動時突入電流、ないしラッシュ電流として知られている。一方、上記第1実施形態については、図10のステップ14において、モータ135の駆動電流値が所定の閾値を超える場合に締結作業が完了したと判断し、ステップ15において、電気ブレーキによるモータ135の急速停止を行う構成を採用しているが、当該モータ135の駆動初期段階において上記高起動電流が発生し、当該高起動電流が閾値を超えてしまった場合、コントローラ131は、その時点で締結作業完了と誤判断し、まだファスナ1の加締め作業が完了していないのにモータ135を駆動停止させてしまう可能性がある。
このような事態を回避するため、第2実施形態では、締結作業完了の判定手法として、モータ135の駆動電流の閾値比較に加えて、さらにモータの回転数の変化量を判断材料に加えている。具体的には、第2実施形態では、図6に示す三相インバータ134によるデューティー比およびPWM周波数と、ホールセンサ139が検出するモータ135のロータ角等の情報に基づき、コントローラ131がモータ135の回転数の変化量を導出する。第2実施形態では、当該回転数の変化量として、モータ135の回転数の時間微分値(すなわち角加速度)を算出している。回転数の変化量としては、例えば差分値を算出する態様を採用してもよい。
ここで図11を参照して、締結工具100におけるモータ135の回転数の経時的な変化について確認する。モータ135の駆動が開始されると、駆動初期段階においては、モータ135の回転数が上昇し(ステージA)、やがて定格出力に基づく定常的な回転数が維持されることになる(ステージB)。
そして図9に参照されるように、カラー6がボルト2に強固に圧着されることでファスナ1の加締め作業が完了した状態とされるが、この時、ボルト把持爪185はもはやボルト2を移動動作させることができないため、当該ボルト把持爪185を駆動するモータ135の回転数が急減することになる(図11のステージC)。モータ135の回転数が急減することで、当該モータ135の駆動電流値が急増し、設定された閾値を超えることで締結作業完了が判断される。このとき、図12に示すように、モータ135の回転数の変化量については、ステージAではプラス値、ステージBでは0、ステージCではマイナス値になる。
これに鑑み、コントローラ131(図6参照)は、第2実施形態においては、モータ135の回転数の変化量がマイナス値になるとともに、駆動電流値が所定の閾値を超える場合にのみ、締結作業が完了したと判断するよう構成される。
この構成を採用することにより、モータ駆動初期の段階で高い起動電流が発生した場合には、たとえ当該高起動電流が所定の閾値を超えたとしても、モータ135の回転数の変化量はマイナス値になっていないので(図12のステージA)、その状態は締結作業完了と判断されることがなく、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。一方、締結作業完了時は、図12のステージCにおいてモータ135の回転数の変化量がマイナス値になるため、正しく締結作業完了と判断し、モータ135の駆動を停止することができる。
(第3実施形態:閾値に応じた回転数制御)
次に本発明の第3実施形態について、図13〜図16を主体として説明する。第3実施形態は、上記第1実施形態で説明したモータ135の駆動電流に基づく出力管理につき、設定された閾値に応じてモータ135の回転数を適切に制御し、閾値を超えるような高い起動電流が発生することを未然回避することで出力管理の万全を期す改良形態である。従って、特に注記しない場合には、上記第1実施形態において用いた締結工具100に関する構成、符号、図面をそのまま適用するものとする。
既に述べたように、第1実施形態に係る締結工具100は、図2に示すように閾値設定用の操作ダイアル132を有し、当該操作ダイアルには複数段階の閾値表示がなされており、作業者は、作業材の材質や仕様、ファスナ1の材質や仕様等の作業スペックに応じて、どの大きさの閾値を適用するかを任意に選択することが可能とされている。
図13に示すように、(相対的に低い)閾値TH1が選択された場合、コントローラ131は、図14に示すようにモータ135の回転数の目標値を(相対的に低い)TR1となるように制御する。なお本実施形態では、モータ135はPWM式の駆動制御がなされる関係で、当該モータ135の回転数の目標値制御はデューティー比の設定によって行われる。
目標値TR1は、モータ135起動段階初期における高起動電流の想定値(推定値)が閾値TH1を超えない程度に設定されている。すなわち図13に示すように、モータ135の起動時における起動電流は、閾値TH1を下回る状態で推移することになり(ステージA)、その後、締結作業の完了に至る最終段階(ステージC)において、加締め作業の進行に起因して、モータ135の駆動電流値が閾値TH1を超えることで、正しく締結作業の完了が判断されることになる。
一方、図15に示すように、図13の閾値TH1よりも大きい閾値TH2が選択された場合、コントローラ131は、図16に示すようにモータ135の回転数の目標値をTR2に設定する。この目標値TR2は、図14の目標値TR1よりも相対的に大きな値であり、モータ135は、図14の場合よりも高速駆動されることになる。一方、当該目標値TR2は、モータ135起動段階初期における高起動電流の想定値(推定値)が閾値TH2(図15参照)を超えない程度に設定されている。
従って、モータ135の回転数の目標値が相対的に高く設定されるものの、図15に示すように、モータ135の起動時における起動電流は、閾値TH2を超えることが無いように推移する(ステージA)。その後、締結作業の完了に至る最終段階(ステージC)において、加締め作業の進行に伴って、モータ135の駆動電流値が閾値TH2を超えることで、正しく締結作業の完了が判断されることになる。
この構成を採用することにより、モータ135の起動電流が閾値を下回るようにモータ135の目標回転数を設定することで、モータ135の起動電流値が閾値を超えることがないように制御できるため、モータ起動時に締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。
(第4実施形態:閾値に応じたソフトスタート制御態様変更)
次に本発明の第4実施形態について、図17〜図20を主体として説明する。第4実施形態は、上記第1実施形態で説明したモータ135の駆動電流に基づく出力管理として、モータ135をソフトスタートで起動させるとともに、閾値に応じてソフトスタートの制御態様を変更し、設定された閾値を超えるような高い起動電流が発生することを未然回避することで出力管理の万全を期す改良形態である。従って、特に注記しない場合には、上記第1実施形態において用いた締結工具100に関する構成、符号、図面をそのまま適用するものとする。
第4の実施形態では、コントローラ131(図6参照)は、操作ダイアル132を介して作業者が選択した閾値に応じて、目標となるモータ回転数を適宜に設定する構成を採用している。
例えば図17に示すように、閾値TH3が選択された場合、コントローラ131は、図18に示すように、目標値TR3に至るまでモータをソフトスタート方式で駆動制御する(ステージA)。モータのソフトスタートは、モータの回転数が経時的に徐々に増大するように起動制御する技術であるが、その制御手法は公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。なお本実施形態では、いわゆる電圧モードによるソフトスタート、および電流モードによるソフトスタートのいずれも好適に採用可能である。
モータ135をソフトスタート方式で目標値TR3に至るまで駆動制御することにより、図17に示すように、モータ135の起動電流は閾値TH3を下回る状態で推移することになり、その後、締結作業の完了に至る最終段階(ステージC)において、加締め作業の進行に伴って、モータ135の駆動電流値が閾値TH3を超えることで、正しく締結作業の完了が判断されることになる。
一方、図19に示すように、相対的に高い閾値TH4(TH4>TH3)が選択された場合、コントローラ131は、図20に示すように、モータ回転数についての目標値TR3については、そのまま維持した状態で、ソフトスタートの制御態様を変更する。具体的には、図18に示す制御態様に比べて、モータ立ち上がり時における角加速度がより大きな制御態様を適用することで、ソフトスタートの緩急度合いを変化させるものである。角加速度の増大により、図20における目標値TR3への到達時間T2は、図18における目標値TR3への到達時間T1よりも一層短縮化されたものとされる。一方、図19に示すように、相対的に高い閾値TH4が選択されたことにより、モータ立ち上がり時における角加速度が大きくなっても、モータ135の起動電流は閾値TH4を下回る状態で推移することになり、その後、締結作業の完了に至る最終段階(ステージC)において、加締め作業の進行に伴って、モータ135の駆動電流値が閾値TH4を超えることで、正しく締結作業の完了が判断されることになる。
なお当該第4実施形態においては、閾値がTH3からTH4に変更される場合に、モータ回転数についての目標値TR3は維持したまま角加速度を増大するというソフトスタートの制御態様変更を行っているが、閾値の変更に応じて、モータ回転数の目標値についても併せて変更する態様を採用することもできる。例えば図17に示す閾値TH3よりも相対的に高い閾値TH4が選択された場合、モータ回転数についての目標値は図18に示すTR3よりも大きなTR4に変更する態様である(便宜上、図示は省略)。
なお、本実施形態では、選択された閾値に応じてソフトスタートの制御態様を変更する例を説明しているが、例えば、相対的に高い閾値が選択され、そのような高い閾値選択時には、モータ135の起動初期段階における起動電流値が当該閾値に至ることがないと想定できる場合には、かかる高い閾値選択の場合にはソフトスタートを解除して、通常の駆動制御式に切り替える構成も採用可能である。
以上より、図19に示すように、モータ135の駆動初期段階における起動電流は、たとえソフトスタートによるモータ135の回転数増加の割合が大きくなった場合であっても、閾値TH4を超えることが無いよう推移する(ステージA)。その後、締結作業の完了に至る最終段階(ステージC)において、加締め作業の進行に伴って、モータ135の駆動電流値が閾値TH4を超えることで、正しく締結作業の完了が判断されることになる。
この構成を採用することにより、ソフトスタート方式を採用するとともに、当該ソフトスタートによる駆動制御態様を可変とし、モータ135の起動電流が閾値を下回るようにモータ135の目標回転数を設定することで、モータ135の起動電流値が閾値を超えることがないように制御できる。このため、モータ起動時に締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。
(第5実施形態:起動から一定時間は駆動電流値を制御)
次に本発明の第5実施形態について、図21、図22を主体として説明する。第5実施形態は、上記第1実施形態で説明したモータ135の駆動電流に基づく加締め作業における出力管理につき、モータを起動してから一定時間経過するまでは、モータの駆動電流値を一定値以下に制御することで、起動電流が閾値を超えないようにする改良形態であり、従って、特に注記しない場合には、上記第1実施形態において用いた締結工具100に関する構成、符号、図面をそのまま適用するものとする。
図21に示すように、モータ135の駆動初期段階においては、モータ135の回転数が上昇し(ステージA)、やがて定格出力に基づいて定常的な回転数が維持されることになり(ステージB)、この状態で上記したファスナ1の加締め作業が進行していく(図7、図8参照)。第5実施形態では、このステージAに対応する設定時間をT5とし、図22に示すように、T5の設定時間が経過するまでは、モータ135の駆動電流値が、制限値IR以下となるように駆動電流制御を行う。当該制限値IRは、選択された閾値TH5よりも低い値とされている。
そして設定時間T5を経過した後においては、モータ135を通常の駆動制御状態に置く。やがて加締め作業が完了に至る状態では、モータ135の回転数が急減することになり(図21のステージC)、当該モータ135の駆動電流値が急増し(図22のステージC)、閾値TH5を超えることで締結作業完了が判断される。
この構成を採用することにより、モータ駆動初期段階(ステージA)、すなわちモータ135の起動から設定時間T5が経過するまでは、閾値TH5よりも低い電流制限値IRを設定することにより、閾値TH5を超えるような高起動電流の発生を抑止し、モータ135の起動電流値が閾値を超えることがないように制御できる。これにより、モータ起動時に締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。
(第6実施形態:起動から一定時間経過後までは閾値との比較を規制)
次に本発明の第6実施形態について、図23、図24を主体として説明する。第6実施形態は、上記第1実施形態で説明したモータ135の駆動電流に基づく加締め作業における出力管理につき、モータを起動してから一定時間経過するまでは、モータの駆動電流値が所定の閾値を超えるか否かの判断を行わないようにする。これにより、モータ起動時に高起動電流が発生したとしても、当該高起動電流によって出力管理に悪影響を与えないようにする改良形態である。従って、特に注記しない場合には、上記第1実施形態において用いた締結工具100に関する構成、符号、図面をそのまま適用するものとする。
図23に示すように、モータ135の駆動初期段階においては、モータ135の回転数が上昇し(ステージA)、やがて定常的な回転数が維持されることになる(ステージB)。
第6実施形態では、このステージAに対応する設定時間をT6とし、この設定時間T6が経過するまでは、コントローラ131が、図10のステップ14に示す判断、すなわちモータ135の駆動電流値が所定の閾値を超えたか否かの判断(締結作業が完了したか否かの判断)を行わないように構成する。従って、図24に示すように、モータ135の駆動初期段階(図24で設定時間T6に至るまでのステージAの段階)にいて、たとえモータ135の起動電流値が、選択された閾値TH6を超える事態が生じたとしても、設定時間T6では駆動電流値と閾値の対比を保留する構成とされているため、コントローラ131はモータ135の駆動を停止しない。やがて加締め作業が完了に至る状態では、モータ135の回転数が急減することになり(図23のステージC)、当該モータ135の駆動電流値も急増し(図24のステージC)、閾値TH6を超えることで締結作業完了が判断される。
この構成を採用することにより、モータ駆動初期の段階(ステージA)、すなわちモータ135の起動から設定時間T6が経過するまでは、モータ135の駆動電流値が所定の閾値を超えたか否かの判断、すなわち締結作業が完了したか否かの判断を行わないため、モータ起動時に締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。
(第7実施形態:電流値の変化量に基づく駆動制御)
更に本発明の第7実施形態につき、図25および図26を参照して説明する。
図25に示すように、モータ135の駆動初期の段階(ステージA)に生じる高起動電流の立ち上がり方と、締結作業完了段階(ステージC)に生じる駆動電流値の急増の仕方とを比較した場合には、高起動電流の方が、単位時間当たりの変化量が少ないというように、高起動電流の上昇態様は締結作業完了段階における駆動電流値の上昇態様に対して有意差が認められる。
この点に着目し、上記各実施形態の判断手法に加えて、電流値の変化量が、当該変化量に係る一定の閾値を超えるか否かの判断を付加することができる。なお第7実施形態では、電流値の変化量の一例として、電流微分値を採用している。
図25において、モータ135の駆動初期の段階(ステージA)における高起動電流は、その変化量があまり大きくなく、図26に示すように、電流微分値に関する閾値TH7を超えない状態とされる。これによりコントローラ131は、未だ締結作業完了に至っていないものと判断する。
一方、図25において加締め作業が完了に至る段階(ステージC)では、モータ135の駆動電流値が急激に増大することから、図26に示すように、ステージCにおける電流微分値が閾値TH7を超えることになり、かつモータ135の駆動電流が、当該駆動電流に関する閾値を超えることになる。この時点で、コントローラ131は締結作業が完了に至ったものと判断し、モータ135の駆動を停止する。
この構成を採用することにより、モータ駆動初期の段階で高起動電流が発生した場合には、たとえ当該高起動電流が所定の閾値を超えたとしても、当該起動電流の変化量は、当該変化量に関する閾値TH7を超えるものではないため、その状態は締結作業完了と判断されることがなく、モータ起動初期段階(ステージA)における高起動電流に基づいて締結作業完了と誤判断することが効果的に回避されることとなる。
以上の構成および作用に照らし、本実施形態によれば、ボルト軸端部領域41が破損することなくボルト軸4と一体となった状態でファスナ1の加締めを完了する締結工具100につき、コンパクトで綿密な軸力管理を行うことができる合理的な構成が得られることとなった。なお上記各実施形態は、それぞれ単独で、あるいは適宜に組み合わせることで更に綿密な軸力管理を遂行できる。
さらに本件発明および実施形態の趣旨に基づき、以下の態様が適宜に採用される。また以下の態様を、それぞれ独立して、あるいは複数組み合わせて、本件特許請求の範囲に記載の各発明に付加することで更なる態様が採用される。
(態様1)
「前記制御部は、更に前記モータの駆動電流値の変化量に基づいて前記ファスナの加締めを完了する」
この態様によれば、モータ起動初期段階における高起動電流に基づいて締結作業完了と誤判断することが一層効果的に回避されることとなる。
(態様2)
「前記ボルト把持部は、ボールネジ機構によって構成されるボルト把持部駆動機構を介して、前記アンビルに対して前記長軸方向に相対移動される。」
この態様によれば、ボルト把持部駆動機構にボールネジ機構を採用することで、モータの回転動作を十分に減速しながら長軸方向への直線動作に合理的に変換することができる。
W 作業材
W1,W2 締結作業部材
W11、W21 貫通孔
1 ファスナ
2 ボルト
3 ヘッド
4 ボルト軸
41 ボルト軸端部領域
5 溝
6 カラー
7 カラー中空部
100 締結工具
101 モータ駆動制御機構
110 アウタハウジング
111 モータ収容領域
112 減速ギア収容領域
113 インナハウジング収容領域
114 グリップ部
115 トリガ
116 電気スイッチアセンブリ
117 コントローラ収容領域
118 バッテリ装着部
120 インナハウジング
120H 孔部
121 ボールネジ機構収容領域
122 ガイドフランジ取付アーム
123 ガイドフランジ
124 ガイド穴
125 スリーブ
126 スリーブボア
127 ジョイントスリーブ
130 バッテリ
131 コントローラ
132 操作ダイアル
133 駆動電流検出アンプ
134 3層インバータ
135 モータ
136 モータ出力軸
137 ベアリング
138 冷却ファン
139 ホールセンサ
140 遊星ギア減速機構
141A 第1サン・ギア
142A 第1遊星ギア
143A 第1インターナルギア
141B 第2サン・ギア
142B 第2遊星ギア
143B 第2インターナルギア
144 キャリア
150 ベベルギア減速機構
151 駆動側中間軸
152 ベアリング
153 駆動側ベベルギア
154 被動側中間軸
155 ベアリング
156 被動側ベベルギア
157 ボールナット駆動ギア
160 ボールネジ機構
161 ボールナット
161F 前方側端部
161R 後方側端部
162 被動ギア
163 ボア
164 溝部
165 スラストワッシャ
166 スラストボールベアリング
167 スラストニードルベアリング
168 ラジアルニードルベアリング
169 ボールネジシャフト
169L 回転軸
171 螺合部
172 ローラシャフト
173 ローラ
174 エンドキャップ
175 アーム取付ネジ
176 アーム
177 磁石
178 初期位置センサ
179 最後端位置センサ
180 ボルト把持機構
181 アンビル
181T テーパー部
182 スリーブ係止リブ
183 アンビルボア
185 ボルト把持爪
186 ボルト把持爪基部
187A 第1連結部
187B 第2連結部
187C 係止フランジ
188 係止部
188A 係止端部
189 第3連結部
190 スペース

Claims (9)

  1. 溝が形成された軸部にヘッド部が一体形成されたボルトと、当該ボルトに係合可能な中空筒状のカラーを備えたファスナを介して、前記ヘッド部と前記カラー間に配された作業材を締結する締結工具であって、
    前記軸部の端部領域を把持可能なボルト把持部と、前記カラーに係合可能なアンビルと、前記ボルト把持部を駆動して、前記アンビルに対し所定の長軸方向に相対移動させるモータと、前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有し、
    前記軸部の端部領域を把持した状態の前記ボルト把持部が、前記アンビルに対して、前記長軸方向のうちの所定の第1方向へと相対移動することにより、前記アンビルが、前記軸部に嵌合された状態の前記カラーを、前記長軸方向のうちの前記第1方向とは反対の第2方向、および前記カラーの径方向内側へと押圧し、前記カラーと前記ヘッド部とで前記作業材を挟着するとともに、前記カラーの中空部を前記溝に圧着し、前記端部領域が前記軸部と一体となった状態を維持しつつ前記ファスナの加締めを完了可能に構成されるとともに、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流と、更に前記モータの回転数の変化量に基づいて、前記ボルト把持部の前記アンビルに対する前記第1方向への相対移動を終了することによって、前記ファスナの加締めを完了することを特徴とする締結工具。
  2. 請求項1に記載の締結工具であって、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流を所定の閾値と比較して前記ファスナの加締めを完了するとともに、前記閾値は変更調節可能に構成されていることを特徴とする締結工具。
  3. 請求項2に記載の締結工具であって、
    前記制御部は、前記モータの起動電流が前記閾値を超えないように制御することを特徴とする締結工具。
  4. 請求項2または3に記載の締結工具であって、
    前記制御部は、前記閾値が変更調整された場合に、当該変更調整された閾値に応じて前記モータの起動電流を制御することを特徴とする締結工具。
  5. 請求項3または4に記載の締結工具であって、
    前記制御部は、前記モータの目標回転数を制御することを特徴とする締結工具。
  6. 溝が形成された軸部にヘッド部が一体形成されたボルトと、当該ボルトに係合可能な中空筒状のカラーを備えたファスナを介して、前記ヘッド部と前記カラー間に配された作業材を締結する締結工具であって、
    前記軸部の端部領域を把持可能なボルト把持部と、前記カラーに係合可能なアンビルと、前記ボルト把持部を駆動して、前記アンビルに対し所定の長軸方向に相対移動させるモータと、前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有し、
    前記軸部の端部領域を把持した状態の前記ボルト把持部が、前記アンビルに対して、前記長軸方向のうちの所定の第1方向へと相対移動することにより、前記アンビルが、前記軸部に嵌合された状態の前記カラーを、前記長軸方向のうちの前記第1方向とは反対の第2方向、および前記カラーの径方向内側へと押圧し、前記カラーと前記ヘッド部とで前記作業材を挟着するとともに、前記カラーの中空部を前記溝に圧着し、前記端部領域が前記軸部と一体となった状態を維持しつつ前記ファスナの加締めを完了可能に構成されるとともに、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流に基づいて、前記ボルト把持部の前記アンビルに対する前記第1方向への相対移動を終了することによって、前記ファスナの加締めを完了する構成とされ、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流を所定の閾値と比較して前記ファスナの加締めを完了するとともに、前記閾値は変更調節可能に構成され、
    前記制御部は、前記モータをソフトスタート制御可能に構成されるとともに、前記閾値に応じて当該ソフトスタートの制御態様が変更可能とされていることを特徴とする締結工具。
  7. 請求項2から6までのいずれか1項に記載の締結工具であって、
    前記制御部は、前記モータのスタートから所定時間内においては、前記モータの駆動電流を所定の設定電流値以下に制限することを特徴とする締結工具。
  8. 請求項7に記載の締結工具であって、
    前記設定電流値は、前記閾値に基づいて可変とされていることを特徴とする締結工具。
  9. 溝が形成された軸部にヘッド部が一体形成されたボルトと、当該ボルトに係合可能な中空筒状のカラーを備えたファスナを介して、前記ヘッド部と前記カラー間に配された作業材を締結する締結工具であって、
    前記軸部の端部領域を把持可能なボルト把持部と、前記カラーに係合可能なアンビルと、前記ボルト把持部を駆動して、前記アンビルに対し所定の長軸方向に相対移動させるモータと、前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有し、
    前記軸部の端部領域を把持した状態の前記ボルト把持部が、前記アンビルに対して、前記長軸方向のうちの所定の第1方向へと相対移動することにより、前記アンビルが、前記軸部に嵌合された状態の前記カラーを、前記長軸方向のうちの前記第1方向とは反対の第2方向、および前記カラーの径方向内側へと押圧し、前記カラーと前記ヘッド部とで前記作業材を挟着するとともに、前記カラーの中空部を前記溝に圧着し、前記端部領域が前記軸部と一体となった状態を維持しつつ前記ファスナの加締めを完了可能に構成されるとともに、
    前記制御部は、前記モータの駆動電流に基づいて、前記ボルト把持部の前記アンビルに対する前記第1方向への相対移動を終了することによって、前記ファスナの加締めを完了する構成とされ、
    前記制御部は、前記モータのスタートから所定時間経過した場合にのみ、前記モータの駆動電流に基づいて前記ボルト把持部の前記アンビルに対する前記第1方向への相対移動を終了することを特徴とする締結工具。
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