JP6798487B2 - シミュレーション装置、シミュレーション方法及びプログラムを記憶する記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、実世界で起きている現象や仮説的な状況を数理的にモデル化してコンピュータ上で数値的に計算するシミュレーション技術に関する。
シミュレーションは、実世界で起きている現象や仮説的な状況を数理的にモデル化してコンピュータ上で数値的に計算する技術である。数理的にモデル化することにより、時間や空間を自在に設定して計算することが出来る。このようなシミュレーションにより、現実の結果を得ることが困難な状況(例えば、観測が困難な場所の状況)や、未来に起きうることを予測することが出来る。また、計算の条件を意図的に変化させることにより、現実では見ることが難しい状況での特性や振る舞いを調べることができる。そのようなシミュレーションの結果は、因果関係の理論的解明、設計、及び、計画などの指標として役立てることができる。
特に数理的なモデルに基づく予測では、実際の観測値によってキャリブレーション(校正)された後の予測結果のみならず、未観測及び未知の対象に対する予測能力(以下、汎化能力と呼ぶ)を向上させることが課題である。汎化能力はモデルの出力の汎化誤差を低減することで向上する。ここでの汎化誤差とは分散(ばらつき)とバイアス(偏り)によって表される。未知の対象を扱うにあたって、モデルがその対象の特徴を表す、例えば初期条件や境界条件などの条件、及び、可変なパラメータなどの入力に応じて、その対象の振る舞いを精度良く模擬出来ることが重要である。言い換えると、モデルには外部から設定可能な自由度が残されている。そして、その外部から設定可能な自由度の下で分散とバイアスを低減することが目的となる。しかし、特に物理法則や理論などに基づいた特定の領域(ドメイン)を扱うモデルは、研究グループや企業、機関、または分野、対象、地域ごとにモデル化や改良が行われている場合が多いため、直接の研究対象以外については、十分な精度が期待できない。典型的には、モデルが特定の対象に適合し過ぎている、すなわち自由度が小さい場合は、分散は小さいがバイアスが大きくなる傾向がある。一方で、モデルの汎用性が高い、すなわち自由度が大きい場合は、バイアスは小さいが分散が大きくなる傾向がある。したがって、汎化誤差を低減するためには、モデルの特性で左右される分散とバイアスのトレードオフを解決する必要がある。
そこで、このような汎化誤差を低減させる仕組みとして、アンサンブル(集団)を用いる概念が提案されている。その1つにモデルの変数をアンサンブルとして扱うデータ同化がある。データ同化は、現実で得られた観測データを数値シミュレーションに取り入れる手法として知られており、特に地球科学や海洋学、気象学の分野で発展してきた。データ同化は、シミュレーションによって計算される変数をアンサンブルとして扱うことにより、現実で得られた観測データにもっとも良く適合するシミュレーション結果を、アンサンブルの中から探しだす。同時に、データ同化は、モデルやシミュレーション条件も更新する。従って、データ同化を用いることによって、モデルの自由度が変数アンサンブルによって増大するためにバイアスは低減する。
また、複数のモデルの組み合わせをアンサンブルとして扱うモデルアンサンブルという手法が、例えば非特許文献1において提案されている。この方法では、同種の物理量に相当する出力を有する、少なくとも2つ以上のモデルが用意され、同一の対象に対してシミュレーションが行われ、それぞれの出力結果が平均される。前述したとおり、モデルは対象や地域ごとに開発されている場合が多いことから、汎化誤差を低減させるためには、より多様な対象や地域に適合する必要がある。そのために、同一の対象に対するシミュレーションであっても出力結果の異なる複数のモデル、言い換えると得手不得手が対象や地域に依存するような複数のモデルが用意される。これらの複数の出力結果の組み合わせを平均化することによって、その組み合わせに含まれる出力結果の数、すなわちアンサンブル数の増加によって分散を低減することができる。
Tao Li, Toshihiro Hasegawa, et al, "Uncertainties in predicting rice yield by current crop models under a wide range of climatic conditions", Global Change Biology(2014), DOI: 10.1111/gcb.12758
上述したデータ同化の技術及び非特許文献1に記載されている技術では、未観測及び未知の対象に対する予測能力(汎化能力)を向上させるために、アンサンブル(集団)が用いられる。しかし、その予測能力を左右する汎化誤差の内訳として分散とバイアスが存在し、それらがモデルの特性である自由度に依存したトレードオフの関係になっている。単純にアンサンブルを用いるだけでは、そのトレードオフの関係を打破できない点が課題である。例えば、上述したデータ同化を用いる方法では、誤差のバイアスは低減するが、モデルに内在しているモデル化誤差と観測データに含まれる観測誤差の存在が、モデルの自由度を大きくすることに相当するため、分散の低減が律速される。また、上述したモデルアンサンブルを用いる方法では、誤差の分散は低減するが、モデル1つ1つを見ると、特定の対象に適合している場合、すなわち自由度が小さい場合に相当するため、バイアスは低減しない。以上より、現在提案されている技術では、分散とバイアスのトレードオフ解決には至らない。
また、誤差低減を目的としてアンサンブルを用いる手法は、アンサンブル内の要素(アンサンブルメンバ)ごとに計算が必要となるため、アンサンブル数に比例して必要な計算リソースが増大することが課題である。従って、予測精度と計算リソースがトレードオフとなる。
本発明の目的の1つは、予測能力及び計算リソース効率の双方を向上させることができるシミュレーション装置などを提供することにある。
本発明の一態様に係るシミュレーション装置は、入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出するモデルアンサンブル手段と、前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成する事後分布生成手段と、前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、を備える。
本発明の一態様に係るシミュレーション方法は、入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出し、前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成し、前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する。
本発明の一態様に係る記録媒体は、コンピュータを、入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出するモデルアンサンブル手段と、前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成する事後分布生成手段と、前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、して動作させるプログラムを記憶する。本発明の一態様は、上述のプログラムによっても実現される。
本発明には、予測能力及び計算リソース効率の双方を向上させることができるという効果がある。
本発明の第1の実施の形態にかかるシミュレーション装置100の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるシミュレーション装置100における事後分布重み決定部33の動作例を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるシミュレーション装置100の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態にかかるシミュレーション装置200の構成を模式的に示すブロック図である。 図5は、本発明の第3の実施形態のシミュレーション装置300の構成の例を表すブロック図である。 図6は、シミュレーション装置100、200及び300を実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態としてのシミュレーション装置100について説明する。シミュレーション装置100は、物理法則に基づいた連続時間・空間の偏微分方程式を解くことによって時間発展を追うシミュレーションに適用可能である。そのような偏微分方程式には、例えば、運動を記述する運動方程式、流体を記述するナビエ−ストークス方程式、熱変化を記述する熱力学方程式、津波を記述する浅水波方程式などがある。また、シミュレーション装置100は、有限要素法を用いるシミュレーションにも適用可能である。なお、本実施の形態では、シミュレーション対象となる系は、時間変化を追う状態ベクトルが、実際の観測データと何らかの関係式で結ばれる系、すなわち、シミュレーション結果と観測データとが比較可能な系であるものとする。
まず、シミュレーション装置100の構成を図1に示す。図1において、シミュレーション装置100は、データ入力部10と、モデルアンサンブル部20と、アンサンブル更新部30と、データ出力部40とを備える。データ入力部10は、初期設定部13と、取得部14とを含む。モデルアンサンブル部20は、m個のシステムモデル21(すなわち、第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)を含む。アンサンブル更新部30は、m個の事後分布生成部31(すなわち、第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)と、事後分布重み決定部33とを含む。データ出力部40は、出力部42を含む。なお、mは、2以上の整数である。また、図1において、シミュレーション装置100は、各機能ブロック間で入出力されるデータの格納領域として、例えば以下に具体的に示す記憶部を含む。具体的には、シミュレーション装置100のデータ入力部10は、シミュレーション条件が格納されるシミュレーション条件記憶部11と、観測データが格納される観測データ記憶部12をさらに含む。シミュレーション装置100のモデルアンサンブル部20は、事前分布が格納される、m個の事前分布記憶部22(すなわち、第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−m)をさらに含む。シミュレーション装置100のアンサンブル更新部30は、事後分布が格納される、m個の事後分布記憶部32(すなわち、第1の事後分布記憶部32−1〜第mの事後分布記憶部32−m)を更に含む。シミュレーション装置100のアンサンブル更新部30は、入力分布が格納される入力分布記憶部34と、モデル尤度が格納されるモデル尤度記憶部35とを更に含む。入力分布記憶部34は、m個の記憶部(m個の入力分布記憶部34(すなわち、第1の入力分布記憶部34−1〜第mの入力分布記憶部34−m)とも表記)によって実現されていてもよい。シミュレーション装置100のデータ出力部40は、シミュレーションの結果である時系列状態ベクトルが格納される、時系列状態ベクトル記憶部41を含む。
次に、シミュレーション装置100の各機能ブロックの詳細について説明する。
まず、データ入力部10について説明する。データ入力部10の取得部14は、シミュレーションで扱う状態ベクトルの初期状態およびパラメータを含むシミュレーション条件と、観測データとを取得する。取得部14は、シミュレーション条件と、観測データとを、例えば制御装置(図示されない)及びサーバ装置(図示されない)などから取得すればよい。取得部14は、取得したシミュレーション条件を、シミュレーション条件の格納領域である、シミュレーション条件記憶部11に格納する。データ入力部10は、さらに、取得した観測データを、観測データの格納領域である、観測データ記憶部12に格納する。ここで、観測データとは、センサ等による観測値である。シミュレーション条件が含むパラメータは、例えば、対象とするシミュレーションの実施に必要な条件である、時間ステップ、終了までの規定時間、及び時間発展が求められる状態変数等である。初期設定部13は、シミュレーション条件記憶部11に格納された情報を元に、初期状態のアンサンブルとパラメータとを生成する。初期設定部13は、生成した初期状態のアンサンブルとパラメータとを、m個のシステムモデル21のそれぞれに入力する。
次に、モデルアンサンブル部20について説明する。モデルアンサンブル部20は、m個のシステムモデル21(すなわち、第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)を含む。本発明の各実施形態では、m個のシステムモデル21は、それぞれ、後述されるように写像によって表されるモデルに従って、入力された状態ベクトルを次のステップの時刻における状態ベクトルに変換する、例えば回路等の専用のハードウェアである。m個のシステムモデル21は、それぞれ、コンピュータ及びそのコンピュータを制御するプログラムによって実現されていてもよい。m個のシステムモデル21は、コンピュータ及びそのコンピュータを制御するプログラムと、専用のハードウェアとの組み合わせによって実現されていてもよい。モデルアンサンブル部20は、さらに、m個のシステムモデル21にそれぞれ関連付けられているデータ格納領域であるm個の事前分布記憶部22(第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−m)を含む。シミュレーション装置100では、現実の現象の時間発展を追う状態変数の組は状態ベクトルXによって表される。ある時刻tにおける状態ベクトルXから1ステップ進んだ時刻t+1における状態ベクトルをXt+1と表す。例えば、時刻t−1における状態ベクトルXt−1が、第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2によって、時刻tにおける状態ベクトルX1,t及び状態ベクトルX2,tにそれぞれ更新されるとする。そして、第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2による更新を表す写像をそれぞれf1、f2とすると、第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2による状態ベクトルXt−1の更新は、式(1)に示す関係式によって記述される。
Figure 0006798487
式(1)は、複数のシステムモデルを用いることによって、時刻t−1における状態が同一の状態Xt−1であっても、その同一の状態Xt−1が時刻tではそれぞれ異なる状態X1,t、及びX2,tへ遷移することを表している。ここで、θ及びθはそれぞれのモデルの計算に必要なパラメータベクトルを表し、v1t及びv2tはそれぞれのモデル内の不完全性の効果を数値的に表すために、状態ベクトルに作用を及ぼす確率的な駆動項として導入したシステムノイズを表す。なおここでの写像f及びfは、対象とする現象に応じて、線形であってもよく、または非線形であっても良い。また式(1)から明らかなように、時刻tでの状態ベクトルXが、時刻t−1の状態ベクトルXt−1によって陽に記述されている必要はない。すなわち、本実施の形態の第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2は、時刻t−1における状態ベクトルXt−1を入力として、時刻tにおける状態ベクトルX1t及びX2tが計算できれば良い。以下の説明では、時刻t−1から時刻tへ更新するステップについて示す。またここではシステムモデルの数が2(m=2)の例を示したが、システムモデルの数は、対象や適用可能なモデルの数に応じて適宜決められていれば良い。
ここで、モデルの変数をアンサンブルとして扱うアンサンブル近似について説明する。以降、時刻tの各システムモデル21−j(jは1からmまでの整数)の状態ベクトルXjtは、システムモデル21−jを表す写像fの不完全性や入力されるパラメータθの不完全性を反映して、確定値Xjtではなく、確率分布p(X)として扱われる。その確率分布は、式(2)に示すアンサンブルによって、アンサンブル近似を使用して表すことができる。
Figure 0006798487
式(2)に示す例では、アンサンブルはN個のアンサンブルメンバ(アンサンブルメンバXj,t (i)、以下、アンサンブルメンバiとも表記)の集合である。各アンサンブルメンバは、状態ベクトルである。式(1)によって表される第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2は、式(3)に示すアンサンブルメンバiの時間発展をすべてのアンサンブルメンバiについて求める。
Figure 0006798487
これによって、それぞれのシステムモデルにて計算された時刻tにおける状態ベクトルX1,t、及びX2,tの確率分布を計算することが出来る。なお、複数のシステムモデル、及び式(3)によって表されるアンサンブルの計算は、モデル及びアンサンブルメンバごとに独立している点が特徴である。従って、例えばシステムモデルの数がm個であり、アンサンブルに含まれるアンサンブルメンバの数がN個である場合、m×N回の計算が繰り返されても良いし、並列計算が行われてもよい。このように、計算リソースに応じて柔軟に計算方法を変えることが出来る。なお以降では、第j(j=1,...,m)のシステムモデルにより出力された状態ベクトルXj,tの確率分布を、「p(X)」と表し、「事前分布」と表記する。また、このm個の事前分布p(X)は、m個の事前分布記憶部22(第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−m)にそれぞれ保存される。アンサンブル近似が使用される場合、事前分布として、その事前分布の近似であるアンサンブルがm個の事前分布記憶部22に保存される。
次に、アンサンブル更新部30について説明する。アンサンブル更新部30は、m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)を含む。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)は、第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−mより、時刻tにおける事前分布p(X)〜p(X)をそれぞれ読み出す。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれは、さらに、観測データ記憶部12に格納された観測データyを読み出す。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれに、第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−mより、時刻tにおける事前分布p(X)〜p(X)が入力される。さらに、m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれに、データ入力部10の観測データ記憶部12に格納された観測データyが入力される。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれは、入力された事前分布と観測データとに基づいて、事後分布を算出する。例えば第1の事前分布記憶部22−1及び第2の事前分布記憶部22−2に格納される事前分布p(X)及びp(X)と観測データyに基づく観測データの分布p(y)とが入力されたときの事後分布を、p(X|y)及びp(X|y)と表記する。事後分布p(X|y)及びp(X|y)は、ベイズの定理より、それぞれ式(4)によって表される。
Figure 0006798487
m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)によって生成されるm個の事後分布も同様の式によって表される。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)は、生成した事後分布を、事後分布記憶部32(第1の事後分布記憶部32−1〜第mの事後分布記憶部32−m)にそれぞれ格納する。これらのm個の事後分布は、それぞれ事後分布記憶部32(第1の事後分布記憶部32−1〜第mの事後分布記憶部32−m)に保存される。アンサンブル近似が使用される場合、事後分布として、その事後分布の近似であるアンサンブルがm個の事後分布記憶部32に保存される。さらに式(4)の右辺の分子の第1項p(y|X)及びp(y|X)は、尤度と呼ばれ、状態ベクトルXの観測データyへの当てはまり度合の指標である。この尤度は、観測データyを分散σの正規(ガウス)分布とみなした場合、第j(j=1,…,m)のシステムモデルから出力されたアンサンブルメンバiについて、式(5)に従って計算できる。
Figure 0006798487
式(5)に示す尤度λをもとに、時刻k=1からTまでの期間における、アンサンブル全体(N個のアンサンブルメンバ)についての対数尤度L(j)は、式(6)によって近似的に表すことが出来る。
Figure 0006798487
この値は、第jのシステムモデルから出力された時刻k=1からTまでの事前分布p(X)〜p(X)の観測データへの当てはまり度合を表すことから、モデル尤度と呼ばれる。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれは、例えば式(6)によって表される値を、モデル尤度として計算する。m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれは、モデル尤度記憶部35に、計算したモデル尤度を格納する。第1の事前分布記憶部22−1〜第mの事前分布記憶部22−mに格納されたm種のシステムモデルから出力された事前分布に対して、この式(6)で表されるモデル尤度をそれぞれ計算した結果L(1)〜L(m)が、モデル尤度記憶部35に保存される。なお、モデル尤度を比較する際、式(6)によって表される、時刻k=1からTまでの全ての時系列データの和をモデル尤度として算出するのではなく、式(6−2)に示す、ある時刻tごとの逐次的なモデル尤度を算出することもできる。
Figure 0006798487
すなわち、m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)のそれぞれは、式(6−2)によって表される値を、モデル尤度として計算してもよい。この方法は、尤度の計算負荷が高い場合や、観測データの頻度や信頼性などに依存して有効となる場合がある。なお、尤度、及び、モデル尤度は、それぞれ、上述した通り式(5)、及び、式(6)または(6−2)で計算することが出来るが、これらの式はあくまでも例である。特に、観測データが正規(ガウス)分布でない場合など、実用上はこの限りではない。尤度、及び、モデル尤度を算出する方法として、その都度、適した算出方法を使うことができる。
事後分布重み決定部33は、事後分布記憶部32(第1の事後分布記憶部32−1〜第mの事後分布記憶部32−m)に保存された、それぞれのシステムモデルで時間発展演算によって導出された事後分布を読み出す。事後分布重み決定部33は、さらに、モデル尤度記憶部35に保存されたそれぞれのシステムモデルに対するモデル尤度を読み出す。事後分布重み決定部33には、それぞれのシステムモデルで時間発展演算によって導出された事後分布と、モデル尤度記憶部35に保存されたそれぞれのシステムモデルに対するモデル尤度とが入力される。そして、事後分布重み決定部33は、モデル尤度L(1)〜L(m)を指標として各事後分布p(X|y)〜p(X|y)に重み付けをした新しい事後分布p’(X|y)〜p’(X|y)を生成する。事後分布重み決定部33は、新しい事後分布p’(X|y)〜p’(X|y)を入力分布記憶部34(第1の入力分布記憶部34−1〜第mの入力分布記憶部34−m)にそれぞれ格納する。また、事後分布重み決定部33は、データ出力部40へ時間ステップごとの新しい事後分布の重ね合せを出力し、時系列状態ベクトル記憶部41にその新しい事後分布の重ね合せを格納する。新しい事後分布の重ね合わせについては後述する。
事後分布重み決定部33において、モデル尤度と新しい事後分布とを生成する方法について、例を示して説明する。図2に動作例の概念図を示す。横軸は時間ステップ、縦軸は状態ベクトルXの値をそれぞれ表す。以下、モデルアンサンブル部20が含むシステムモデル21が第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2の2つである場合を例として示す。まず、時刻t−1での状態ベクトルがそれぞれのシステムモデル(第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2)に入力される。それぞれのシステムモデルに入力される状態ベクトルの分布である入力分布を、p(Xt−1)及びp(Xt−1)と表す。第1のシステムモデル21−1は、入力分布p(Xt−1)をもとに、第1のシステムモデル21−1による変換を表す写像f及びfによって、時間ステップが進められた時刻tでのそれぞれの事前分布p(X)を導出する。第2のシステムモデル21−2は、入力分布p(Xt−1)をもとに、第2のシステムモデル21−2による変換を表す写像f1及びf2によって、時間ステップが進められた時刻tでのそれぞれの事前分布p(X)を導出する。事前分布p(X)と、時刻tでの観測データyとを第1の事後分布生成部31−1に入力することにより、事後分布p(X|y)と、モデル尤度L(1)とが得られる。事前分布p(X)と、時刻tでの観測データytとを第2の事後分布生成部31−2に入力することにより、事後分布p(X|y)と、モデル尤度L(2)とが得られる。第1の事後分布生成部31−1は、事前分布p(X)と時刻tでの観測データyとをもとに、事後分布p(X|y)とモデル尤度L(1)とを導出する。第2の事後分布生成部31−2は、事前分布p(X)と時刻tでの観測データyとをもとに、事後分布p(X|y)とモデル尤度L(2)とを導出する。ここで図2に示すように、第2のシステムモデル21−2を表す写像fによる事後分布p(X|y)の方が、第1のシステムモデル21−1を表す写像fによる事後分布p(X|y)よりも観測データyに近いと仮定する。すなわち、モデル尤度の大小関係が、L(1)<L(2)の場合を仮定する。すると、元の事後分布と事後分布重み決定部33にて生成される新しい事後分布p’(X|y)、p’(X|y)とは、モデル尤度の関数である重み係数α、αによって、式(7)に従って算出される。
Figure 0006798487
特に、ここでは、モデル尤度の大小関係L(1)<L(2)によって、重み係数の大小関係もα<αとなっている。さらに全ての重み係数の和は、式(8)に示す関係を満たす。
Figure 0006798487
式(8)は、生成された新しい事後分布の積分値が元の事後分布の積分値と同じか、または小さいことを意味する。式(2)に示すアンサンブル近似によれば、生成された新しい事後分布のアンサンブルメンバの、全てのシステムモデルについての総数(以下、合計とも表記)が元の事後分布のアンサンブルメンバの総数と同じか、または小さい。言い換えると、アンサンブルメンバの合計は、保存されるか、または減少が許される。
重み係数αに関する式(7)及び(8)について、より一般的に説明する。重み係数αは、m種のモデル尤度L(j)(j=1,…,m)に基づいて決定される。重み係数は、例えば前述のとおり、モデル尤度が大きいほど重み係数が大きいように定義されていればよい。重み係数は、例えば、モデル尤度と重み係数との比例関係によって定義されていても良い。モデル尤度と重み係数との関係は、例えば、単調増加する線形な関数又は非線形な関数によって表されていても良い。また、重み係数αjは、式(8)によって表される重み係数の総和が、例えばモデル尤度の総和が十分大きい場合は減少し、それ以外の場合は維持されるように、事後分布重み決定部33によって決定されてもよい。重み係数の総和を減少させることは、アンサンブルメンバの総数(以下、アンサンブルメンバ数とも表記)を減少させることに相当する。重み係数の総和を維持することは、アンサンブルメンバの総数を維持することに相当する。このアンサンブルメンバ数は、繰り返し計算の回数、すなわち計算量と関係する。従って、システムモデルのモデル尤度が大きい場合、すなわちそのシステムモデルが観測データと比較して確からしい場合、そのシステムモデルに入力されるアンサンブルメンバの数を減少させることにより計算量を減少させることができる。システムモデルのモデル尤度が小さい場合、すなわち、そのシステムモデルが観測データと比較して明確に確からしいと判断できない場合は、そのシステムモデルに入力されるアンサンブルメンバの数を維持することにより計算の精度を保つことができる。なお、上述した重み係数の決定方法はあくまでも例示である。重み係数の決定方法は、実用上はこの限りではない。
次に、入力分布記憶部34に格納される入力分布、及び、m個のシステムモデル21(第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)へ入力される入力分布について、図2に示す例を使用して説明する。図2に示す例では、事後分布重み決定部33によって生成される新しい事後分布p’(X|y)及びp’(X|y)には、そのままでは状態ベクトルの値に対して大きな偏りが存在する。このように、事後分布重み決定部33によって生成された新しい事後分布には、大きな偏りが存在する可能性がある。このまま時間ステップを進めた計算を継続した場合、偏った事後分布がそれぞれのシステムモデルに入力され続ける。そのため、計算の継続によって、状態ベクトルの分散が大きくなる。従って、汎化誤差の増大を招く。そこで本実施形態では、事後分布重み決定部33が、新しい事後分布p’(X|y)及びp’(X|y)の和集合であるp’(X|y)∪p’(X|y)を、入力分布として入力分布記憶部34に格納する。
さらに、例えば事後分布重み決定部33が、第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2が入力として読み出す分布を、以下に示すように入力分布からのランダムサンプリングによって生成する。事後分布重み決定部33は、生成した分布を入力分布記憶部34に格納する。第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2は、決定した分布を入力分布記憶部34から読み出す。第1のシステムモデル21−1及び第2のシステムモデル21−2は、読み出した分布を、次の時間ステップにおける計算に使用する。以下の説明では、第1のシステムモデル21−1によって入力として読み出される分布を、「第1分布」表記する。同様に、第2のシステムモデル21−2によって入力として読み出される分布を、「第2分布」表記する。
具体的には、事後分布重み決定部33は、第1分布の積分値が、生成された新しい事後分布p’(X|y)の積分値と同じになるように、入力分布からのランダムサンプリングによって、第1分布を生成する。同様に、事後分布重み決定部33は、第2分布の積分値が、事後分布重み決定部33によって生成された新しい事後分布p’(X|y)の積分値と同じになるように、入力分布からのランダムサンプリングによって、第2分布を生成する。アンサンブル近似が使用されている場合、事後分布重み決定部33は、アンサンブルメンバの総和がp’(X|y)となるように、和集合p’(X|y)∪p’(X|y)からランダムサンプリングによってアンサンブルメンバを選択する。事後分布重み決定部33は、選択したアンサンブルメンバを、第1分布として入力分布記憶部34に格納する。第1のシステムモデル21−1は、選択されたアンサンブルメンバ(すなわち第1分布)を、入力として、入力分布記憶部34から読み出す。同様に、事後分布重み決定部33は、アンサンブルメンバの総和がp’(X|y)となるように、和集合p’(X|y)∪p’(X|y)からランダムサンプリングによってアンサンブルメンバを選択する。事後分布重み決定部33は、選択したアンサンブルメンバを、第2分布として入力分布記憶部34に格納する。第2のシステムモデル21−2は、選択したアンサンブルメンバ(すなわち第2分布)を、入力として、入力分布記憶部34から読み出す。
図2に示す例では、第2のシステムモデル21−2のモデル尤度が第1のシステムモデル21−1のモデル尤度より高い。その場合、第1のシステムモデル21−1は、第1のシステムモデル21−1へ入力されるアンサンブルメンバの数が、モデル尤度が高い第2のシステムモデル21−2へ入力されるアンサンブルメンバの数より少なくなるように、ランダムサンプリングを行う。
事後分布重み決定部33は、データ出力部40に、式(9)に示す、時間ステップごとの新しい事後分布の重ね合せを出力する。
Figure 0006798487
すなわち、事後分布重み決定部33は、式(9)に示す、時間ステップごとの新しい事後分布の重ね合せを、時系列状態ベクトル記憶部41に格納する。以上により、時系列状態ベクトル記憶部41には、シミュレーション開始から終了までの時間ステップごとの式(9)によって表される新しい事後分布の重ね合せが、シミュレーション結果として保存される。出力部42は、例えば端末装置(図示されない)からの要求に応じて、時系列状態ベクトル記憶部41に格納されているシミュレーション結果を読み出し、読み出したシミュレーション結果を、その端末装置に出力する。
ここで、図1に示す第1の実施の形態のシミュレーション装置100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本実施形態のシミュレーション装置100の動作の例を表すフローチャートである。図3に示す動作の前に、例えば、シミュレーション装置100のユーザは、シミュレーション装置100に実行させるシミュレーション(対象とするシミュレーション)の実施に必要な条件を、例えば端末装置等(図示されない)を使用して入力する。取得部14は、入力された、対象とするシミュレーションの実施に必要な条件を受信し、その対象とするシミュレーションの実施に必要な条件をシミュレーション条件記憶部11に格納する。シミュレーションの実施に必要な条件については後述する。そのユーザは、同様に、そのシミュレーションにおいて使用される観測データを、端末装置等を使用して、シミュレーション装置100に入力する。取得部14は、入力された観測データを、観測データ記憶部12に格納する。シミュレーション装置100は、例えば、そのユーザによる端末装置等を使用して行われた指示に従って、シミュレーションを開始する。
シミュレーション装置100がシミュレーションを開始すると、まず、m個のシステムモデル21のそれぞれは、対象とするシミュレーションの実施に必要な条件を、例えば初期設定部13を介して、シミュレーション条件記憶部11から読み出す。シミュレーションの実施に必要な条件は、例えば、時間ステップ、終了までの規定時間、及び時間発展が求められる状態変数である。m個のシステムモデル21のそれぞれは、読み出した、対象とするシミュレーションの実施に必要な条件を、シミュレーションに使用する条件として設定する(ステップS101)。システムモデル21は、設定した時間ステップ、終了までの規定時間、及び状態変数を、シミュレーション条件記憶部11に格納する。次に、初期設定部13が、シミュレーション条件記憶部11に格納された情報を元に、初期状態のアンサンブルとパラメータとを生成する。なお、例えばあらかじめ選択された、m個のシステムモデル21のいずれかが、初期設定部13として動作してもよい。初期設定部13は、さらに、初期状態のアンサンブル及びパラメータを、m個のシステムモデル21(第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)のそれぞれへ入力する(ステップS102)。そして、それぞれのシステムモデル21が、次ステップのアンサンブル、すなわち事前分布を計算する(ステップS103)。このステップの時刻において、m個の事後分布生成部31(第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−m)は、観測データが得られているか否かを判定する(ステップS104)。観測データが無い場合(ステップS104においてNO)、シミュレーション装置100の動作は、ステップS103に戻る。ステップS103において、事前分布がそれぞれのシステムモデル21に戻され、時間ステップは1増加する。言い換えると、ステップS103において、それぞれのシステムモデル21は、例えば時間ステップを1増加させ、その時間ステップにおけるアンサンブルを計算する。観測データがある場合(ステップS104においてYES)、シミュレーション装置100の動作は、次ステップ(ステップS105)に進む。
そして、m個の事後分布生成部31は、それぞれ独立に、m個のシステムモデル21が計算した事前分布から事後分布を生成する(ステップS105)。上述のように、m個の事後分布生成部31は、第1の事後分布生成部31−1〜第mの事後分布生成部31−mである。m個のシステムモデル21は、第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−mである。その後、m個の事後分布生成部31は、さらに、モデル尤度を計算する(ステップS106)。事後分布重み決定部33は、計算されたモデル尤度に基づき、事後分布重みを決定する(ステップS107)。そして、事後分布重み決定部33は、次の時間ステップにおける入力である入力分布をサンプリングする(ステップS108)。事後分布重み決定部33は、サンプリングによって生成した、次の時間ステップにおける入力である入力分布を、入力分布記憶部34に格納する。また、事後分布重み決定部33は、決定された重みを反映した事後分布の重ね合せにより生成したシミュレーション結果を、時系列状態ベクトル記憶部41に格納する。データ出力部40は、例えば、上述の端末装置(図示されない)を使用して入力されたユーザからの指示に従って、時系列状態ベクトル記憶部41に格納されているシミュレーション結果をその端末装置に送信してもよい。
ここで、シミュレーションが開始してから規定の時間が経過している場合(ステップS109においてYES)、例えば時間ステップが規定のステップ数に達している場合、図3に示す動作(すなわちシミュレーション)は終了する。シミュレーションが開始してから規定の時間が経過していない場合(ステップS109においてNO)、すなわち、例えば時間ステップが規定のステップ数に達していない場合、シミュレーション装置100の動作は、ステップS103に戻る。ステップS103において、入力分布記憶部34から、m個のシステムモデル21(第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)へ、それぞれのシステムモデル21に応じた入力分布が入力される。例えば、m個のシステムモデル21は、それぞれ、計算した事後分布にもとに計算された入力分布を、入力分布記憶部34から読み出す。そして、m個のシステムモデル21は、次ステップにおける計算を開始する。
以上で説明した本実施形態には、予測能力及び計算リソース効率の双方を向上させることができるという効果がある。
その理由は、事後分布重み決定部33が、少なくとも2つの異なるモデルについて、事後分布とモデル尤度とに基づいて事後分布の重みを決定するからである。事後分布は、モデルアンサンブル部20によって2つの異なるモデル毎に算出された、入力としての状態ベクトルの時間発展の、観測データに基づく事後分布である。モデル尤度は、観測データに基づくモデルの尤もらしさを表す値である。事後分布重み決定部33は、さらに、決定した重みと事後分布とに基づいて、次の時間ステップにおける、モデルアンサンブル部20への入力としての状態ベクトルを表す入力分布を算出する。本実施形態では、モデル毎に独立に、状態ベクトルの時間発展、事後分布、モデル尤度、及び、次の入力分布を算出することができる。従って、処理の並列化が可能である。さらに、モデル尤度が大きい場合、事後分布重み決定部33で決定される重み係数の総和を減少させることによって、すなわちアンサンブルメンバの総数を減少させることによって、計算量を減らすことができる。このように、リソース効率を向上させることができる。また、本実施形態では、事後分布重み決定部33が、モデル毎の、モデル尤度に基づく重みと事後分布とに基づいて、入力分布として表される状態ベクトルを算出する。例えば、モデル尤度が大きいほどモデルの重みを大きくなり、そして、モデル尤度が小さいほどモデルの重みが小さくなるように重みを決定することによって、予測能力を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態のシミュレーション装置200は、第1の実施形態のシミュレーション装置100を、作物の生育(成長)のシミュレーションに適用することによって実現される。作物生育(成長)についてシミュレーションを行うことによって、農業関係機関や農家をターゲットに、営農支援情報を提供することが出来る。なお、以下の本発明の第2の実施の形態の説明において参照される図面において、本発明の第1の実施の形態と同様の構成およびステップには同一の符号を付して、本実施の形態における詳細な説明を省略する。
まず、本発明の第2の実施の形態のシミュレーション装置200の構成を、図4に示す。図4は、本実施形態のシミュレーション装置200の構成を表すブロック図である。図4と第1の実施形態のシミュレーション装置100の構成を示す図1とを比較すると、本実施形態のシミュレーション装置200は、データ入力部10及びモデルアンサンブル部20の代わりに、データ入力部210及びモデルアンサンブル部20Aを含む。モデルアンサンブル部20Aとモデルアンサンブル部20とを比較すると、モデルアンサンブル部20Aは、システムモデル21の代わりに作物生育モデル201を含む。作物生育モデル201は、m個の作物生育モデル(第1の作物生育モデル201−1〜第mの作物生育モデル201−m)を含む。データ入力部210とデータ入力部10とを比較すると、データ入力部210は、入力データ記憶部211を更に含む。
前述のように、本発明の第1の実施の形態のシミュレーション装置100は、m個のシステムモデル21(第1のシステムモデル21−1〜第mのシステムモデル21−m)を含む。図4に示すように、シミュレーション装置200は、m個のシステムモデル21の代わりに、m個の作物生育モデル201(第1の作物生育モデル201−1〜第mの作物生育モデル201−m)を含む。本実施形態のm個の作物生育モデル201は、作物生育(成長)のシミュレーションに特化した、m個のシステムモデル21に相当する。言い換えると、本実施形態のm個の作物生育モデル201は、作物生育(成長)のシミュレーションに適用されたm個のシステムモデル21である。また、データ入力部210のシミュレーション条件記憶部11には、具体的なシミュレーション条件として、例えば、土壌の初期状態、地形、及び、作物を特徴付けるパラメータ等が格納されている。さらに、本実施の形態では、シミュレーション装置200のデータ入力部210は、入力データ記憶部211を更に含む。入力データ記憶部211には、各種フィールドセンサやパブリックな情報として得られる、時系列の気象データや土壌水分量データなどが格納されている。なお、必要なシミュレーション条件、及び入力データは、個々の作物生育モデルの仕様に依存する。そのため、シミュレーション条件記憶部11には、利用する作物生育モデルに応じて、その作物生育モデルに適したシミュレーション条件等が格納されていればよい。また観測データ記憶部12には、具体的な観測データとして、作物の生育状態を表す、衛星や航空機によるリモートセンシングデータや、カメラ画像などが格納される。その他の部分の構成は第1の実施の形態のシミュレーション装置100と同様であるので説明を省略する。
本実施形態では、作物の生育状態を示す観測データとして、植生指標として一般的に用いられているNDVI(Normalized Difference Vegetation Index:正規化植生指標)が利用できる。この値は、可視赤バンド及び近赤外バンドの、2つのバンドの反射率から算出できる。さらに本実施の形態では、作物生育モデル201における状態ベクトルとして、葉面積指数(Leaf Area Index:LAI)を用いることができる。LAIは、植生指数NDVIと相関があることが知られている。このようなLAIは、例えば、土壌の初期状態、地形及び作物のパラメータ、及び気象データ等のシミュレーション条件及びパラメータをもとに、作物モデル201によって算出される。LAIの算出に使用されるシミュレーション条件及びパラメータは、あらかじめシミュレーション条件記憶部11又は入力データ記憶部211に格納され、作物生育モデル201によって読み出されればよい。ただし観測データ、及び状態ベクトルとして用いられる情報は、これらの量に限定されない。
観測データとしてのNDVIは、例えば、Terra衛星またはAqua衛星搭載のセンサMODIS(Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer;Terra/Aqua MODIS)から得られるデータから算出できる。詳細には、Terra/Aqua MODISによる可視赤バンド(波長0.58−0.86μm)および近赤外バンド(波長0.725−1.100μm)における太陽光に対する反射光の強度のデータが入手可能である。このデータは基本的に毎日取得可能であるが、地上での空間分解能は約250mと低い。またLandsat衛星、Pleades衛星、及び、ASNARO(Advanced Satellite with New system Architecture for Observation)衛星などから得られるデータも利用できる。これらにより取得される波長域も、上述の波長域とほぼ同一である。ただし取得頻度と地上分解能は、Landsat衛星の場合、8〜16日間隔で約30mであり、Pleades衛星、及び、ASNARO衛星の場合、2〜3日間隔で約2mである。カメラ画像は、上述の可視赤バンド及び近赤外バンドにおける強度を表す画像であれば良い。ただし、本実施形態における観測データが観測される波長域は、必ずしもこれらのバンドに限定されるものではない。
複数の作物生育モデル201が従うモデルとして、例えば、DSSAT(Decision Support System for Agrotechnology Transfer)、APSIM(the Agricultural Production Systems siMulator)、及び、WOFOST(WOrld FOod STudies)などを用いることが出来る。そして、これらモデルの実環境への当てはまり度合が、モデル尤度という定量的かつ客観的な指標として、事後分布生成部31によって算出され、モデル尤度記憶部35に保存される。農業、特に露地栽培では、1つの作物が生育する回数は、1年に1回、多くても2〜3回程度である。また、土壌や作物品種などの、シミュレーションに必要な条件は、多様かつ多数であるため、取得が困難なことが多い。従って、このモデル尤度に関して蓄積された情報は、例えば、翌年度栽培開始の初期段階で、作物の生育状態を表す観測データが不十分な場合などに用いることが出来る。また、地域及び作物の組み合わせについてのモデル尤度が蓄積される。そのため、さらに他の地域及び作物へ展開するたびにデータを蓄積していくことによって、作物生育モデルごとの、地域及び作物に対する得手不得手を、定量的かつ客観的に判断することができるデータベースを作成できる。
さらに、複数の作物生育モデル201を用いたモデルアンサンブル部20Aについて、地域及び作物に対する得手不得手の克服以外の効果を述べる。近年、地球温暖化やゲリラ豪雨などの、気候及び気象の変動が顕在化してきている。特に露地栽培の農業は気象の影響を大きく受ける。従って、シミュレーションにより営農支援情報を提供する際、気象が作物生育に与える影響(特に悪影響)を精度よく示す必要がある。気象が作物生育に与える悪影響は、具体的には、日照りの継続による渇水ストレスや高温ストレス、ゲリラ豪雨による過剰水ストレスなどである。しかし、気象が作物生育に与える悪影響の算出精度は、作物生育モデルに大きく依存しているので、モデルの中で想定されていない気象状態は、算出されたシミュレーションの結果に反映されない。本実施形態の複数の作物生育モデル201は、異なるモデルに従って計算を行うことができる。例えば、現実の気象状態に応じた、渇水ストレスの計算精度が高いモデル、高温ストレスの計算精度が高いモデル、及び、過剰水ストレスの計算精度が高いモデルにそれぞれ従って影響の計算を行う、3つの異なる作物生育モデル201を用いることができる。従って、本実施形態では、複数の異なるシステムモデルを用いることによって、単独のモデルを用いる場合と比較して、予測能力を向上できる可能性がある。このように、現実世界の変化に適応できるように、複数のシステムモデルの組み合わせを設計できることも、本発明の特徴である。
また、モデルの尤度が低くても、すなわちモデルの重みが小さくても、そのモデルをモデルアンサンブルの構成要素として残しておくことによる効果について述べる。一般的には、尤度が高い、すなわち重みが大きいモデルさえ残しておけば、予測能力は維持できると考えられる。しかし、本実施形態において例示した作物生育モデルなどのように、環境や個体差の影響を受けるために不確実性が高い適用先では、異なる複数のシステムモデルを用いることによって、次の2つの効果が発揮される。第1の効果は、複数のシステムモデルを本実施形態のモデルアンサンブルとして扱うことによって、個々のシステムモデルに内在する不確実性が相殺されうる点である。第2の効果は、複数のシステムモデルに予測値が異なるシステムモデルが含まれていることによって、本実施形態のモデルアンサンブルにより分散とバイアスを低減しつつも、予測値にある程度の幅、すなわち分布を持たせることができる点である。従って、確定論的な予測のみならず、確率的なシナリオの予測も可能となる。
なお、本発明の第2の実施の形態のシミュレーション装置200は、作物の育成のシミュレーションに適用された、第1の実施の形態のシミュレーション装置100である。具体的には、作物生育モデル201は、作物の育成のシミュレーションに適用されたシステムモデル21である。そして、第2の実施形態における観測データは、作物の生育状態を表すデータである。これらはあくまでも例である。本発明はこれらの例に制限されない。システムモデル21が従うモデルは、適用する対象に応じて適切に選択されれば良い。本実施の形態は、シミュレーションモデル及び観測データの他の組み合わせにも適用することができる。シミュレーションモデル及び観測データの組み合わせは、例えば、水動態及び流体モデルと河川の水位センサデータ及び衛星データとの組み合わせ、生体及び人体モデルと医療データ又はヘルスケアデータとの組み合わせ、気象モデルと気象センサデータや衛星データとの組み合わせ等である。
以上の説明では、システムモデル21が従うモデルは、物理法則、理論、機能等に基づいてすでにモデル式が与えられている演繹的なモデルである。そのようなモデルとして、例えば、第1の実施の形態で記載した、物理法則に基づく連続時間及び空間の偏微分方程式、第2の実施の形態で記載した作物生育モデル、水動態及び流体モデル、生体及び人体モデル、及び、気象モデルなどがある。しかし、システムモデル21が従うモデルは、例えば、何らかのデータに基づき回帰的に生成されたモデル、または、機械学習などによって生成された帰納的なモデルであってもよい。例えば人間が関与する購買行動や、市場価格の推移などについて、物理法則や理論に基づくモデル式を立てることは容易ではない。しかし、帰納的なモデルを用いることによって、物理法則や理論に基づくモデル式を立てることが容易ではない対象を、モデルによって表すことができる。例えば、人間が関与する購買行動や、市場価格の推移などの対象を、購買モデルや、市場価格の推移モデルなどの帰納的なモデルによって表すことができる。すなわち、帰納的なモデルを用いることによって、本発明の各実施形態に係るシミュレーション装置を、物理法則や理論に基づくモデル式を立てることが容易ではない対象に適用することができる。さらに、演繹的なモデルと帰納的なモデルを組み合わせて使用しても良い。演繹的なモデル及び帰納的なモデルの組み合わせによって、いずれかのモデル単独では精度よく表すことができない対象を精度よく表せるようになることが期待できる。
以上で説明した本実施形態には、第1の実施形態の効果と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同じである。
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図5は、本実施形態のシミュレーション装置300の構成の例を表すブロック図である。図5を参照すると、本実施形態のシミュレーション装置300は、モデルアンサンブル部20と、事後分布生成部31と、事後分布重み決定部33と、を備える。モデルアンサンブル部20は、入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出する。事後分布生成部31は、前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成する。事後分布重み決定部33は、前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する。
以上で説明した本実施形態には、第1の実施形態の効果と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同じである。
シミュレーション装置100、200及び300は、それぞれ、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラム、専用のハードウェア、又は、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラムと専用のハードウェアの組合せにより実現することができる。
図6は、シミュレーション装置100、200及び300を実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。図6を参照すると、コンピュータ1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、I/O(Input/Output)インタフェース1004とを含む。また、コンピュータ1000は、記録媒体1005にアクセスすることができる。メモリ1002と記憶装置1003は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置である。記録媒体1005は、例えば、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、ROM(Read Only Memory)、可搬記録媒体である。記憶装置1003が記録媒体1005であってもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002と、記憶装置1003に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ1001は、I/Oインタフェース1004を介して、例えば、サーバ装置及び端末装置など(図示されない)にアクセスすることができる。プロセッサ1001は、記録媒体1005にアクセスすることができる。記録媒体1005には、コンピュータ1000を、シミュレーション装置100、200又は300として動作させるプログラムが格納されている。
プロセッサ1001は、記録媒体1005に格納されている、コンピュータ1000を、シミュレーション装置100、200又は300として動作させるプログラムを、メモリ1002にロードする。そして、プロセッサ1001が、メモリ1002にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ1000は、シミュレーション装置100、200又は300として動作する。
第1のグループに含まれる部は、例えば、プログラムを記憶する記録媒体1005からメモリ1002に読み込まれた、各部の機能を実現することができる専用のプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサ1001により実現することができる。第1のグループは、初期設定部13、取得部14、システムモデル21、事後分布生成部31、事後分布重み決定部33、出力部42、作物モデル201である。また、第2のグループに含まれる部は、コンピュータ1000が含むメモリ1002やハードディスク装置等の記憶装置1003により実現することができる。第2のグループは、シミュレーション条件記憶部11、観測データ記憶部12、事前分布記憶部22、事後分布記憶部32、入力分布記憶部34、モデル尤度記憶部35、時系列状態ベクトル記憶部41、入力データ記憶部211である。あるいは、第1のグループに含まれる部及び第2のグループに含まれる部の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によって実現することもできる。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出するモデルアンサンブル手段と、
前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成する事後分布生成手段と、
前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、
を備えるシミュレーション装置。
(付記2)
前記事後分布生成手段は、前記事後分布が生成されるまでに得られている観測データに基づいて、または、新たに得られた観測データに基づいて逐次的に、モデル尤度を算出する
付記1に記載のシミュレーション装置。
(付記3)
前記事後分布重み決定手段は、前記モデル尤度に比例するように前記重みを決定する
付記1又は2に記載のシミュレーション装置。
(付記4)
前記モデルアンサンブル手段は、入力としての前記状態ベクトルを近似する確率分布である入力分布を基に、当該状態ベクトルの時間発展としての確率分布を算出し、
前記事後分布重み決定手段は、前記事後分布と前記重みとに基づいて、次の前記状態ベクトルとしての前記入力分布を算出する
付記1乃至3のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
(付記5)
前記事後分布重み決定手段は、前記重みを使用して前記事後分布を更新し、更新された前記事後分布の和集合を生成し、当該和集合からサンプリングされた分布として、前記入力分布を生成する
付記4に記載のシミュレーション装置。
(付記6)
前記モデルは、理論的に生成された演繹的モデル、又は、データに基づいて生成された帰納的モデルである
付記1乃至5のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
(付記7)
前記事後分布重み決定手段は、前記重みの総和が1以下になるよう、前記重みを決定する
付記1乃至6のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
(付記8)
前記シミュレーションにおける条件であるシミュレーション条件と、前記状態ベクトルの初期状態と、前記観測データとを取得する取得手段と、
前記状態ベクトルの時系列を出力する出力手段と、
を備える付記1乃至7のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
(付記9)
入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出し、
前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成し、
前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する、
シミュレーション方法。
(付記10)
前記事後分布が生成されるまでに得られている観測データに基づいて、または、新たに得られた観測データに基づいて逐次的に、モデル尤度を算出する
付記9に記載のシミュレーション方法。
(付記11)
前記モデル尤度に比例するように前記重みを決定する
付記0又は10に記載のシミュレーション方法。
(付記12)
入力としての前記状態ベクトルを近似する確率分布である入力分布を基に、当該状態ベクトルの時間発展としての確率分布を算出し、
前記事後分布と前記重みとに基づいて、次の前記状態ベクトルとしての前記入力分布を算出する
付記9乃至11のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
(付記13)
前記重みを使用して前記事後分布を更新し、更新された前記事後分布の和集合を生成し、当該和集合からサンプリングされた分布として、前記入力分布を生成する
付記12に記載のシミュレーション方法。
(付記14)
前記モデルは、理論的に生成された演繹的モデル、又は、データに基づいて生成された帰納的モデルである
付記9乃至13のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
(付記15)
前記重みの総和が1以下になるよう、前記重みを決定する
付記9乃至14のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
(付記16)
前記シミュレーションにおける条件であるシミュレーション条件と、前記状態ベクトルの初期状態と、前記観測データとを取得し、
前記状態ベクトルの時系列を出力する、
付記9乃至15のいずれか1項に記載のシミュレーション方法。
(付記17)
コンピュータを、
入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なるモデルについて、当該モデルに従ったシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を算出するモデルアンサンブル手段と、
前記状態ベクトルの時間発展と観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とを生成する事後分布生成手段と、
前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、
して動作させるプログラム。
(付記18)
コンピュータを、
前記事後分布が生成されるまでに得られている観測データに基づいて、または、新たに得られた観測データに基づいて逐次的に、モデル尤度を算出する前記事後分布生成手段と、
して動作させる付記17に記載のプログラム。
(付記19)
コンピュータを、
前記モデル尤度に比例するように前記重みを決定する前記事後分布重み決定手段と、
して動作させる付記17又は18に記載のプログラム。
(付記20)
コンピュータを、
入力としての前記状態ベクトルを近似する確率分布である入力分布を基に、当該状態ベクトルの時間発展としての確率分布を算出する前記モデルアンサンブル手段と、
前記事後分布と前記重みとに基づいて、次の前記状態ベクトルとしての前記入力分布を算出する前記事後分布重み決定手段と、
して動作させる付記17乃至19のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記21)
コンピュータを、
前記重みを使用して前記事後分布を更新し、更新された前記事後分布の和集合を生成し、当該和集合からサンプリングされた分布として、前記入力分布を生成する前記事後分布重み決定手段と、
して動作させる付記20に記載のプログラム。
(付記22)
前記モデルは、理論的に生成された演繹的モデル、又は、データに基づいて生成された帰納的モデルである
付記17乃至21のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記23)
コンピュータを、
前記重みの総和が1以下になるよう、前記重みを決定する前記事後分布重み決定手段と、
して動作させる付記17乃至22のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記24)
コンピュータを、
前記シミュレーションにおける条件であるシミュレーション条件と、前記状態ベクトルの初期状態と、前記観測データとを取得する取得手段と、
前記状態ベクトルの時系列を出力する出力手段と、
して動作させる付記17乃至23のいずれか1項に記載のプログラム。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2015年6月2日に出願された日本出願特願2015−111855を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 データ入力部
11 シミュレーション条件記憶部
12 観測データ記憶部
13 初期設定部
14 取得部
20 モデルアンサンブル部
21 システムモデル
21−1 第1のシステムモデル
21−2 第2のシステムモデル
21−m 第mのシステムモデル
22 事前分布記憶部
22−1 第1の事前分布記憶部
22−2 第2の事前分布記憶部
22−m 第mの事前分布記憶部
30 アンサンブル更新部
31 事後分布生成部
31−1 第1の事後分布生成部
31−2 第2の事後分布生成部
31−m 第mの事後分布生成部
32 事後分布記憶部
32−1 第1の事後分布記憶部
32−2 第2の事後分布記憶部
32−m 第mの事後分布記憶部
33 事後分布重み決定部
34 入力分布記憶部
35 モデル尤度記憶部
40 データ出力部
41 時系列状態ベクトル記憶部
42 出力部
100 シミュレーション装置
200 シミュレーション装置
201 作物生育モデル
201−1 第1の作物生育モデル
201−1 第1の作物生育モデル
201−m 第mの作物生育モデル
210 データ入力部
211 入力データ記憶部
300 シミュレーション装置
1000 コンピュータ
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 記憶装置
1004 I/Oインタフェース
1005 記録媒体

Claims (10)

  1. 入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なる独立なモデルについて、当該モデルの各々に従った独立なシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を、それぞれ異なる状態ベクトルとして独立に算出するモデルアンサンブル手段と、
    前記それぞれ異なる状態ベクトルの時間発展と、同一の観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とをそれぞれ独立に生成する事後分布生成手段と、
    前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、
    を備えるシミュレーション装置。
  2. 前記事後分布生成手段は、前記事後分布が生成されるまでに得られている観測データに基づいて、または、新たに得られた観測データに基づいて、前記モデルごとに独立かつ逐次的に、モデル尤度を算出する
    請求項1に記載のシミュレーション装置。
  3. 前記事後分布重み決定手段は、前記モデル尤度に比例するように、前記モデルごとに独立に前記重みを決定する
    請求項1又は2に記載のシミュレーション装置。
  4. 前記モデルアンサンブル手段は、入力としての前記状態ベクトルを近似する確率分布である入力分布を基に、当該状態ベクトルの時間発展としての確率分布を前記モデルごとに独立に算出し、
    前記事後分布重み決定手段は、前記事後分布と前記重みとに基づいて、次の前記状態ベクトルとしての前記入力分布を前記モデルごとに独立に算出する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  5. 前記事後分布重み決定手段は、前記重みを使用して前記モデルごとに独立に前記事後分布を更新し、更新されたそれぞれの異なる前記事後分布から和集合を生成し、当該和集合から、前記モデルの各々の重みであるアンサンブル数を設定してサンプリングされた分布として、前記入力分布を生成する
    請求項4に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記モデルは、理論的に生成された演繹的モデル、又は、データに基づいて生成された帰納的モデルである
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記事後分布重み決定手段は、前記モデルの重みの総和が1にありアンサンブル数が保存されるように、又は、前記モデル尤度に基づいて前記モデルの重みのうちいずれかを小さくすることによって前記重みの総和が1未満になりアンサンブル数が減少するように、前記重みを決定する
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  8. 前記シミュレーションにおける条件であるシミュレーション条件と、前記状態ベクトルの初期状態と、前記観測データとを取得する取得手段と、
    前記状態ベクトルの時系列を出力する出力手段と、
    を備える請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  9. 入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なる独立なモデルについて、当該モデルの各々に従った独立なシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を、それぞれ異なる状態ベクトルとして独立に算出し、
    前記それぞれ異なる状態ベクトルの時間発展と、同一の観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とをそれぞれ独立に生成し、
    前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する、
    シミュレーション方法。
  10. コンピュータを、
    入力としての状態ベクトルを基に、少なくとも2つの異なる独立なモデルについて、当該モデルの各々に従った独立なシミュレーションによって、前記状態ベクトルの時間発展を、それぞれ異なる状態ベクトルとして独立に算出するモデルアンサンブル手段と、
    前記それぞれ異なる状態ベクトルの時間発展と、同一の観測データとに基づいて、前記状態ベクトルの前記時間発展の事後分布と、前記モデルの前記観測データに基づく尤もらしさであるモデル尤度とをそれぞれ独立に生成する事後分布生成手段と、
    前記事後分布と前記モデル尤度とに基づいて前記事後分布の重みを決定し、当該重みと前記事後分布とに基づいて次の前記状態ベクトルを算出する事後分布重み決定手段と、
    して動作させるプログラム。
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