JP6796558B2 - エアウェイ - Google Patents

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Description

本発明は、気管へのファイバースコープガイド下挿管のガイド具として使用することができるエアウェイに関するものである。
気道が閉塞している患者や全身麻酔開始時の患者には、まず頭部後屈、顎先挙上、下顎挙上といった一時救命処置により気道を開通させる処置、すなわち気道確保を行う。この気道確保で、気道の開通が不十分な場合は、気道確保用器具(エアウェイ)を、口から気管に向けて経口経路で挿入し、又は鼻から気管に向けて経鼻経路で挿入し、気道確保を行う。
この場合、エアウェイを使用した気道確保の原理は次の通りである。すなわち、経口経路で挿入したエアウェイの場合は、エアウェイの先端部で舌根近傍を持ち上げることで咽頭部を閉塞させる舌の落ち込みを回避させ、気道を開通させる。また、経鼻経路で挿入したエアウェイの場合は、鼻腔内に管を挿入することで鼻腔内を分泌物で閉塞させないことに加え、咽頭部を閉塞させる舌の落ち込みを回避させて、気道を開通させる。
これらの方法で気道確保を行った後、気管内に気管チューブを挿入する、すなわち気管挿管を行う。気管内に気管チューブが挿管されれば、気道確保と人工呼吸が容易になり、人工呼吸器を接続できるからである。
この気管挿管では、挿管に手間取ることがあり、挿管中、肺に酸素が充分に供給されず、血液中から酸素が失われ、全身が低酸素になるおそれがある。そこで、この低酸素を回避するため、気管挿管では、その準備段階として、あらかじめマスク換気を行って酸素を投与し、血液中の酸素濃度を高めている。
気管内に気管チューブを挿入する方法としては、マッキントッシュ喉頭鏡を用いて気管の入り口を観察しながら気管チューブを気管内に挿入する方法が通常の方法である。しかし、マッキントッシュ喉頭鏡を用いて気管の入り口を観察して気管チューブを気管内に挿入することが困難な場合には、ファイバースコープガイドを用いた気管挿管(ファイバースコープガイド下挿管)が選択される場合がある。
気管へのファイバースコープガイド下挿管ではファイバースコープの挿入に適した特殊なエアウェイ、すなわち、ファイバースコープ挿入用のガイドの役割を兼ねるエアウェイが使用されている。ファイバースコープの挿入に適した特殊なエアウェイとしてはオバサピアンエアウェイ(Ovassapian Airway)、バーマンエアウェイIP(Berman Airway IP)等がある。
オバサピアンエアウェイは、先端側が一方の側に反っている靴べら状の本体と、該本体の基部に設けられた簡単な鍔と、ファイバースコープを正中に誘導する誘導部とからなり、該誘導部が該本体の背側に設けられている構造のものである。
バーマンエアウェイIPとは、断面が略弧状の上鞘部と下鞘部とからなり、該上鞘部と該下鞘部は略管状体を形成するように上下に対向しており、形成された略管状体は全体として象の鼻状になっており、該上鞘部と該下鞘部は一方の縁部側の2箇所で連結され、他方の縁部の間にはスリットが形成され、該上鞘部と該下鞘部の各基部には簡単な鍔が各々設けられた構造のものである。
しかし、オバサピアンエアウェイには次のような欠点がある。すなわち、気道開通に対して長さが少し短いので、エアウェイとしての役割を充分に果たせない。マスク換気をしても、エアウェイとしての役割を充分に果たせないため、充分な換気ができない可能性がある。角部が多いので、口腔内での操作性が悪い。
また、バーマンエアウェイには次のような欠点がある。すなわち、ファイバースコープを気管に向けて挿入している際に、ファイバースコープが側溝(スリット)に嵌まり込んでファイバースコープが前進し難くなり、ファイバースコープの挿入に難渋することがある。フランジ部が小さく、ファイバースコープを正中に固定するのに苦労する。
特開2009−72465号公報
本発明が解決しようとする課題は、気管内へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、すぐにマスク換気に戻れない点である。
本発明は、気管内へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、ファイバースコープ及び気管内チューブだけを抜き取り、エアウェイを口腔内に装着したままの状態でマスク換気をすることができるようにしたことを最も主要な特徴とする。
すなわち、本発明は、象の鼻状に形成された略筒状のエアウェイ本体と、該エアウェイ本体の基端部に一体的に設けられたフランジ部とからなり、該エアウェイ本体は、基端部側に形成されたバイトブロック部と、該バイトブロック部より先端側に延長形成された湾曲部とからなる。
該エアウェイ本体は、経口で気管に向けて挿入したときに腹側の先端部が舌根の直下近傍に到達する長さを有している。該エアウェイ本体の開口部は円形又は楕円形になっている。
該湾曲部は、バイトブロック部に近い部分で一旦背側に曲がり、それから先側で腹側に曲がっている。該湾曲部の先端部は、腹側の先端部が背側の先端部より前方にあるように、斜めに形成されている。
該湾曲部の内径は、挿入される気管内チューブの外径より大きく形成されている。該湾曲部の外径は、該湾曲部を経口で気管に向けて挿入したときに、折れたりせず、少なくともその形状を保つことができる程度の強度を持たせるに足る厚さを内径に加えた結果の外径になっている。
該バイトブロック部は、挿入されたファイバースコープを患者の歯による圧壊から防護するために設けられているものであり、該湾曲部より肉厚に形成されている。該バイトブロック部の内径は、挿入される気管内チューブの外径より大きく形成されている。バイトブロック部の外径は湾曲部の外径より太く形成されている。
該バイトブロック部の内径ないし内側の断面積は、マスク換気が円滑になされるように、できるだけ大きく形成したいので、該バイトブロック部の外径は、口腔内に入れた時に許容できる範囲でできるだけ太く形成されている。該バイトブロック部の内径は、挿入されたファイバースコープを患者の歯による圧壊から防護するに足る強度を持たせるための厚さを外径から引いた結果の内径になっている。
該バイトブロック部は、全ての肉厚を均しく厚く形成しても良いが、上下の肉厚は厚く形成し、左右の肉厚は必要最小限度の肉厚に形成することによって、内径ないし内側の断面積をできるだけ大きく形成し、マスク換気がより円滑になされるようにしても良い。該バイトブロック部の肉厚をこのようにした場合、該バイトブロック部の内側の断面は結果として楕円形になる。
該エアウェイ本体の背側には長手方向に向けて本体スリットが形成され、該フランジ部の該本体スリットが当接した部分にはフランジスリットが該本体スリットと繋がった状態で形成されている。
本発明に係るエアウェイは、軟質プラスチックにより形成されているので、該本体スリット及び該フランジスリットの間隔は、エアウェイ本体内にファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、該本体スリット及び該フランジスリットが開く方向に力が加わると、少し開く。該湾曲部の内径は、この少し開いた状態の内径も含んでいる。
該本体スリット及び該フランジスリットの間隔は、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、開く方向に力が加わって少し開いた状態でも、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管の外径より狭く形成されている。
すなわち、該本体スリット及び該フランジスリットの間隔は、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、該本体スリット及び該フランジスリットが少し開いても、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管が該本体スリット又は該フランジスリットに嵌まって動かせなくなったり、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管が該本体スリット又は該フランジスリットから外に出てしまうことのない間隔になっている。
しかし、該本体スリット及び該フランジスリットの間隔は、フランジ部をフランジスリットの両側から指で引っ張ることによってフランジスリットの間隔を拡げれば、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管をフランジスリット及び本体スリットの外に出し、エアウェイを口腔内から取り除くことができる間隔になっている。
従来のエアウェイのフランジ部は小さく形成されているので、エアウェイの向きを正中に維持するのが難しい。本発明に係るエアウェイは、エアウェイの向きを正中に維持し易くするため、該フランジ部が比較的大きく形成されている。該フランジ部の左右にはエアウェイ本体の基端部に接近する湾部(切り込み部)が各々形成されている。
該エアウェイ本体の内側の表面と、外側の表面は梨地になっている。該エアウェイ本体と該フランジ部の角部にはRが付けられている。該エアウェイ本体と該フランジ部は軟質プラスチックにより形成されている。該軟質プラスチックとしては軟質ポリ塩化ビニル樹脂が使用されている。
本発明に係るエアウェイは、略筒状に形成したエアウェイ本体の開口部が広く形成されているので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、ファイバースコープや気管内チューブだけを抜き取り、エアウェイをそのまま留置した状態でマスク換気を行うことができ、従って、速やかにマスク換気に戻ることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、軟質プラスチックで形成され、背側の長手方向に全体にスリットが設けられていて、エアウェイ本体に挿入されたファイバースコープや気管内チューブが強く締め付けられないので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、ファイバースコープや気管内チューブを容易に抜き取ることができ、従って、速やかにマスク換気に戻ることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体の内面が梨地加工されていて、エアウェイ本体に挿入されたファイバースコープや気管内チューブがエアウェイ本体の内面に貼り付かないので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、ファイバースコープや気管内チューブをエアウェイから容易に抜き取ることができ、従って、速やかにマスク換気に戻ることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、角部にRが付いていて、ファイバースコープや気管内チューブがエアウエイの角部に引っ掛からないので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、挿管に手間取った場合、ファイバースコープや気管内チューブを容易に抜き取ることができ、従って、速やかにマスク換気に戻ることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、軟質プラスチックで形成され、背側の長手方向の全体にスリットが設けられていて、エアウェイ本体に挿入されたファイバースコープや気管内チューブが強く締め付けられないので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、ファイバースコープや気管内チューブをエアウェイ本体の内部に容易に挿入することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体の基部に近付くように入り込む湾部をフランジ部に設けているので、この湾部に気管内チューブを入り込ませることによって気管内チューブとエアウェイを接近させることができ、従って、気管内チューブが挿入されている状態で、胃管をエアウェイ本体の内部に容易に挿入することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体のバイトブロック部が湾曲部より肉厚に形成されているので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、患者がエアウェイ本体を強く嚼んだとき、ファイバースコープがバイトブロック部により守られ、従って、ファイバースコープが患者の歯で壊されないという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体の内側の表面が梨地加工されていて、エアウェイ本体に挿入されたファイバースコープや気管内チューブがエアウェイ本体の内面に貼り付かないので、気管へのファイバースコープガイド下挿管において、ファイバースコープや気管内チューブをエアウェイ本体の内部に容易に挿入することができることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体の外側の表面が梨地加工されていて、エアウェイが口腔内で口腔内壁に貼り付かないので、口腔内に挿入して気道確保を行う場合、口腔内での操作性が良く、従って、エアウェイを口腔内に容易に挿入・設置することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、エアウェイ本体の内側の表面が梨地加工されていて、エアウェイ本体に挿入された胃管がエアウェイ本体の内面に貼り付かないので、経口胃管挿入時において、胃管をエアウェイ本体の内部に容易に挿入することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、角部にRが付いているので、ファイバースコープや胃管を挿入する際に、ファイバースコープや胃管がエアウェイの角部で引っ掛からず、従って、ファイバースコープや気管内チューブをエアウェイ本体の内部に容易に挿入することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、湾曲部がバイトブロック部に近い部分で一旦背側に少し曲がり、それから腹側に大きく曲がっているので、湾曲部が上顎部の口腔内(硬口蓋)=上あごの内側に接触して嵌まった状態になるので、口腔内におけるエアウェイの固定性が良くなるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、開口部の断面が楕円形になっている場合、ファイバースコープがエアウェイの先端部から出るとき、ファイバースコープを左右に振って広い範囲を見ることができ、従って、声門部を容易に観察することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、スリットが、その中を通す道具や材料(胃管、ファイバー、気管チューブ)よりも十分に狭く、スリットからそれらが飛び出すことも、はまり込むことなく挿入することができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、軟質プラスチックにより形成されているので、スリットを開き、挿入されている胃管、ファイバースコープ又は気管内チューブを、この開いたスリットから外し、胃管、ファイバースコープ又は気管内チューブから自由になったエアウェイを口腔内から容易に抜き取ることができるという利点がある。
本発明に係るエアウェイは、バイトブロック部の外径をできるだけ太くしたので、口腔内に挿入したときに口が自然に開き、従って、エアウェイを装着させたままでマスク換気が容易にできるという利点がある。
図1は本発明に係るエアウェイの斜視図である。 図2は本発明に係るエアウェイの正面図である。 図3は本発明に係るエアウェイの背面図である。 図4は本発明に係るエアウェイの側面図である。 図5は本発明に係るエアウェイの平面図である。 図6は本発明に係るエアウェイの底面図である。
気管へのファイバースコープガイド下挿管において、すぐにマスク換気に戻ることを可能とするという目的を、簡単な構造で、挿管の作業性を損なわずに実現した。
図1は本発明に係るエアウェイの斜視図、図2は本発明に係るエアウェイの正面図、図3は本発明に係るエアウェイの背面図、図4は本発明に係るエアウェイの側面図、図5は本発明に係るエアウェイの平面図、図6は本発明に係るエアウェイの底面図である。これらの図において、エアウェイ10は、略筒状のエアウェイ本体12と、エアウェイ本体12の基端部に一体的に形成されたフランジ部14とからなる。
エアウェイ本体12は、先端部の側を下向きにした場合、象の鼻状の形状になっている。エアウェイ本体12の腹側(湾曲の内側)の先端部は背側(湾曲の外側)の先端部より前方にある。エアウェイ本体12は、経口で気管に向けて挿入したときに腹側の先端部が舌根の直下近傍に到達する長さを有している。エアウェイ本体12の長さは、使用対象者の年齢、性別によって求められる長さに応じて、適宜、変更することができる。
エアウェイ本体12の基端部には開口部16が形成されている。開口部16は、この実施例では、横に広がった楕円形になっている。開口部16の大きさは、使用対象者の年齢、性別によって求められる大きさに応じて、適宜、変更することができる。
エアウェイ本体12は、基端部側に形成されたバイトブロック部18と、バイトブロック部より先端側に延長形成された湾曲部20とからなる。
バイトブロック部18は、挿入されたファイバースコープを患者の歯による圧壊から防護するために設けられているものであり、湾曲部20より肉厚に形成されている。バイトブロック部18の内径は、少なくとも、挿入される気管内チューブの外径より大きく形成されている。バイトブロック部18の外径は湾曲部20の外径より太く形成されている。
バイトブロック部18の外径は、口腔内に入れた時に許容できる範囲、すなわち無理なく口にくわえさせることができる範囲で、できるだけ太く形成されている。バイトブロック部18の外径を無理なく口にくわえさせることができる範囲で、できるだけ太く形成すれば、口が自然に開き、マスク換気がし易くなるからである。
また、バイトブロック部18の外径を無理なく口にくわえさせることができる範囲で、できるだけ太く形成すれば、開口部16を大きく形成することが可能となり、エアウェイ10を口腔内に留置した状態で、マスク換気を容易ならしめることもできる。
バイトブロック部18の外径は、使用対象者の年齢、性別によって求められる大きさに応じて、適宜、変更することができる。バイトブロック部18は、挿入されたファイバースコープを患者の歯による圧壊から防護するに足る厚さを有している。バイトブロック部18の内径は、バイトブロック部18の外径からこの厚さを引いた内径になっている。
バイトブロック部18は、全ての肉厚を均しく厚く形成しても良いが、上下の肉厚を厚く形成し、左右の肉厚を必要最小限度の肉厚に形成しても良い。バイトブロック部18の肉厚をこのようにした場合、バイトブロック部18の内側の断面は結果として、横広がりの楕円形になる。バイトブロック部18の肉厚をこのようにすることによって、バイトブロック部18の内径ないし内側の断面積を大きく形成して、マスク換気を容易ならしめることができる。
また、バイトブロック部18の内側の断面を横広がりの楕円形にすると、ファイバースコープの先端部がエアウェイ10の湾曲部20の先端部から出るときに、左右に振り易くなり、広い範囲を見ることが可能になり、声門部が観察しやすくなる。
湾曲部20は、バイトブロック部18に近い部分で一旦背側に少し曲がり、それから先側で腹側に曲がっている。湾曲部20の形状をこのようにすると、湾曲部20が上顎部の口腔内(硬口蓋)、すなわち上あごの内側に嵌まるような状態になって、口腔内におけるエアウェイ10の固定性が良くなる。
湾曲部20の先端部は、腹側の先端部が背側の先端部より前方にあるように、斜めに形成されている。湾曲部20の内径は、挿入される気管内チューブの外径より大きく形成されている。湾曲部20は、湾曲部20を経口で気管に向けて挿入したときに、少なくとも、変形したり、折れたりしないような肉厚を有している。湾曲部20の外径は、湾曲部20の内径にこの肉厚を加えた外径になっている。
エアウェイ本体12の背側には長手方向に向けて本体スリット22が形成され、フランジ部14の本体スリット22が当接した部分にはフランジスリット24が本体スリット22と繋がった状態で形成されている。
エアウェイ10は軟質プラスチックにより形成されているので、エアウェイ本体12内にファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、本体スリット22及びフランジスリット24が開く方向に少し力が加わると、本体スリット22及びフランジスリット24の間隔は少し拡がる。
本体スリット22及びフランジスリット24の間隔は、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、開く方向に少し力が加わって少し拡がった状態でも、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管の外径より狭く形成されている。
すなわち、本体スリット22及びフランジスリット24の間隔は、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管を挿入して、本体スリット22及びフランジスリット24が少し開いても、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管が本体スリット22又はフランジスリット24に嵌まって動かせなくなったり、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管が本体スリット22又はフランジスリット24から外に出てしまうことのない間隔になっている。
しかし、フランジ部14をフランジスリット24の両側から指で摘んで強く引っ張った場合、フランジスリット24の間隔はファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管の外径より大きく拡がり、ファイバースコープ、気管内チューブ又は胃管をフランジスリット24及び本体スリット22の外に出すことができるようになり、エアウェイ10を口腔内から取り除くことができるようになる。
従来のエアウェイのフランジ部は小さく形成されているので、エアウェイの向きを正中に維持するのが難しかったが、本願のエアウェイ10のフランジ部14は、従来のエアウェイのフランジ部より大きく形成されているので、エアウェイ10の向きを正中に維持するのが容易になっている。
フランジ部14の左右にはエアウェイ本体12の基端部に接近する湾部26が各々形成されている。エアウェイ本体12の内側の表面と、外側の表面は梨地になっている。エアウェイ本体12の角部とフランジ部14の角部にはRが付けられている。エアウェイ本体12とフランジ部14は軟質プラスチックにより形成されている。軟質プラスチックとしては軟質ポリ塩化ビニル樹脂が使用されている。
次に、本願エアウェイの使い方について、用途毎に説明する。
●本願エアウェイを使った気道の確保(気道開通)
患者の口を開け、口腔内の異物があれば取り除く。本願エアウェイの先端を、開口部正中から舌の前面に沿って、気道方向に挿入する。本願エアウェイの鍔の部分を両手の指で持ち、適正な深さに調節し、下顎を挙上して、本願エアウェイの位置を安定化させる。気道が開通したかを確認する。
●本願エアウェイを使ったマスク換気の補助(マスク換気)
マスク換気の補助はエアウェイの本来の用途。バイトブロック部の口径が大きいので、口を大きく開<ことになり、自然に上顎と下顎のアライメントを合わせ易<なり、結果としてマスクがフィットし易くなる。また、開口部が大きいので、口唇や上顎歯と下顎歯の間が開いた状態で,マスク換気が可能になる。これは、両側の鼻腔が分泌物で詰まっていても経口経路でマスク換気が容易になるということでもある。
●本願エアウェイを使ったファイバースコープガイド下挿管の補助
外径5mm前後のファイバースコープに潤滑剤を塗布し、目的とする気管内チューブを通しておく。滑り落ちないよう、ファイバースコープの根元にテープなどで気管内チューブを仮止めしておく。本願エアウェイを患者に挿入し、つばの部分を持って適切な深さに調節し、下顎を挙上する。
十分なマスク換気と酸素化の後に、本願エアウェイの開口部から(チューブを外側に通した)ファイバースコープを挿入する。この時、助手が尾側から下顎を持ち上げ、本願エアウェイを正中へ保持する。また、術者のファイバー操作により喉頭が見えやすい位置に本願エアウェイの深さと方向を調節する。マスク換気で酸素化を十分に行なった後も、挿管操作の間に低酸素にならないようにSpO2(酸素飽和度)などで十分な監視を行う。
気管内にファイバースコープを挿入した後、ファイバースコープが抜けないように押さえながら本願エアウェイの背面のスリットにファイバースコープを入れて外し、本願エアウェイを抜去する。気管内チューブの仮止めテープを外し、気管内チューブをファイバースコープに沿って気管内に挿入する。
ここで、チューブが引っかかるときは、ファイバースコープを右または左方向に向けた後、気管内チューブを少し引き戻すと、抵抗なく進む。適正な位置に気管挿管できたことを、換気により確認する、すなわち、EtCO2(End-tidal CO2)の呼出、胸郭の上がり、胸部5点聴診などにより確認する。
●本願エアウェイを使った胃管の挿入(経口経路から)補助
気管挿管後、本願エアウェイを開口部正中から舌の前面に沿って気道方向に挿入し、挿入長を調節する。プラスチック手袋を装着し、利き手の手のひらに十分な潤滑ゼリーを取り、手のひらで胃管の55cm付近を握り、握ったまま胃管の先端に向けて、数回、全周性にゼリーを塗布する。
ゼリーの着いていない手で、頚部を気管ごと持ち上げたまま、右手の手のひらで本願エアウェイ開口部(経口胃管)、からゼリーをつけた胃管を挿入する。その時、手のひらのみで胃管を持って挿入し、抵抗がなければ55cmまで進める。胃管が挿入されたか確認する。胃管への空気注入を胃部で聴診するか、胃液などの吸引で確かめる。或いは、胸部X線写真で胃部への挿入を確認する。
本願エアウェイは、経口の場合、背面のスリットに胃管を入れ、胃管を押さえながら本願エアウェイを抜去する。なお、気管挿管された状態で、同様に本願エアウェイを挿入すれば、経鼻経路からの胃管挿入補助も可能である。その場合は、気管内チューブが入っている側の鼻孔から胃管を挿入すると胃管の挿入が容易である。
10 エアウェイ
12 エアウェイ本体
14 フランジ部
16 開口部
18 バイトブロック部
20 湾曲部
22 本体スリット
24 フランジスリット
26 湾部

Claims (9)

  1. 象の鼻状に形成された略筒状のエアウェイ本体と、該エアウェイ本体の基端部に一体的に設けられたフランジ部とからなり、該エアウェイ本体は、基端部側に形成されたバイトブロック部と、該バイトブロック部より先端側に延長形成された湾曲部とからなり、該バイトブロック部は該湾曲部より肉厚に形成され、該バイトブロック部の上側及び下側の厚さが、該バイトブロック部の左右の厚さより厚くなっており、該エアウェイ本体は経口で気管に向けて挿入したときに腹側の先端部が舌根の直下近傍に到達する長さを有し、該エアウェイ本体の内径は、挿入される気管内チューブの外径より大きく形成され、該エアウェイ本体の背側には長手方向に向けて本体スリットが形成され、該フランジ部には該本体スリットが当接した部分にフランジスリットが該本体スリットと繋がった状態で形成され、該エアウェイ本体と該フランジ部は軟質プラスチックにより形成されていることを特徴とするエアウェイ。
  2. 前記湾曲部が、バイトブロック部に近い部分で一旦背側に曲がり、それから先側で腹側に曲がっていることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  3. 前記バイトブロック部が、噛まれたとき、挿入されていたファイバースコープが破壊されない強度を有していることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  4. 前記フランジ部が、前記エアウェイ本体の基端部に接近する湾部を有していることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  5. 前記エアウェイ本体の内側の表面が梨地になっていることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  6. 前記エアウェイ本体の外側の表面が梨地になっていることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  7. 前記エアウェイ本体の基端部の開口部が楕円形になっていることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  8. 前記エアウェイ本体及び前記フランジ部の角部にはRが付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
  9. 前記軟質プラスチックが軟質ポリ塩化ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のエアウェイ。
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