JP6792964B2 - 廃棄物の前処理装置及び前処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物中の重金属を不溶化する、廃棄物の前処理装置及び前処理方法に関する。
一般廃棄物や産業廃棄物を焼却した際に発生する焼却灰(焼却主灰・飛灰)やスラグ、汚染土壌の中には重金属類が含有されている。鉛(Pb)等、一部の重金属は溶出性が比較的高く、焼却灰のリサイクルや最終処分場での埋立に際し、その安定化処理が求められている。廃棄物中の重金属を不溶化する方法として炭酸化反応が知られており、廃棄物の安定化方法として検討されている。また、焼却灰やスラグ中には多量のカルシウム(Ca)が含有されており、カルシウムも二酸化炭素(CO2)により炭酸化することが知られている。
廃棄物内の汚染物質等を洗い出す技術のひとつとして、散水・通気洗浄法がある。この技術の特徴としては、廃棄物の上方からスプリンクラー等による散水を行い、散水と併せて廃棄物の下方で通気を同時に行う。廃棄物に散水された水は、廃棄物中を浸透していく途中で汚染物質等を溶かし、洗い出していく。加えて廃棄物の下方から上向きに流れる通気を行うことにより、効率的に廃棄物とガスとを反応させることができる。
これに対して、一般的な洗浄法としては、水中に廃棄物を投入し、撹拌機等で撹拌・洗浄する機械式洗浄法がある。このような方法と、散水・通気洗浄法とを比較すると、散水・通気洗浄法は洗浄に要する時間は必要であるが、洗浄に伴い発生する廃水量を一般的な機械式洗浄に比べ1/10以下にできるため、大幅なコスト削減が期待されている。
廃棄物に散水・通気洗浄を行う、廃棄物の前処理装置及び前処理方法が、特許文献1、2に記載されている。特許文献1、2に記載された前処理装置及び前処理方法は、焼却灰を収容する可搬式コンテナと、コンテナ内に散水する散水装置と、焼却灰に空気を供給するガス供給装置と、を備えている。
特許第5345741号公報 特許第4942534号公報
しかし、特許文献1、2に記載された廃棄物の前処理装置及び前処理方法は、廃棄物中の重金属の炭酸化反応の進行状況を確認できず、廃棄物の炭酸化反応が不均一になる問題があった。
本発明の目的は、廃棄物の炭酸化反応を均一化することの可能な、廃棄物の前処理装置及び前処理方法を提供することにある。
本発明は、廃棄物が投入される容器本体と、Caを含む廃棄物が投入される容器本体と、前記容器本体内に二酸化炭素を含有するガスを供給して、前記廃棄物からの重金属溶出を抑制するガス供給装置と、を有する、廃棄物の前処理装置であって、前記容器本体内の前記廃棄物とガスとが炭酸化反応して発熱した際に、前記容器本体の平面視における前記廃棄物全体の温度を計測する温度計測装置と、前記容器本体内にガスを供給中における前記廃棄物の温度から、前記容器本体内にガスを供給前の前記廃棄物の温度を差し引いた温度差が2.0度未満であると、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一ではないと判断し、かつ、前記温度差が2.0度以上であると前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一であると判断する判断装置と、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一でない場合は、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一になるように、前記容器本体内に供給されるガスの供給状態を調整する調整装置と、を有する。
本発明は、容器本体内に収容された、Caを含む廃棄物に二酸化炭素を含有するガスを通気することにより、前記廃棄物からの重金属溶出を抑制する、廃棄物の前処理方法であって、前記容器本体内の前記廃棄物とガスとが炭酸化反応して発熱した際に、前記容器本体の平面視における前記廃棄物全体の温度を計測する第1工程と、前記容器本体内にガスを供給中における前記廃棄物の温度から、前記容器本体内にガスを供給前の前記廃棄物の温度を差し引いた温度差が2.0度未満であると、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一ではないと判断し、かつ、前記温度差が2.0度以上であると前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一であると判断し、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一でない場合は、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一になるように、前記容器本体内の廃棄物に対するガスの通気状態を調整する第2工程と、を有する。
本発明によれば、廃棄物の温度を計測してガスの通気状態を調整することにより、廃棄物の炭酸化反応を均一化することができる。
廃棄物の前処理装置の原理を説明するカラムの断面図である。 図1に示すカラムを用いて行った試験結果を示す図表である。 図1に示すカラムを用いて行った試験結果を示す図表である。 図1に示すカラムを用いて行った試験結果を示す図表である。 図1に示すカラムを用いて行った試験結果を示す図表である。 前処理装置の具体例1を示す断面図である。 図6の前処理装置の平面図である。 (A)は、前処理装置の具体例2を示す平面図、(B)は、前処理装置の具体例2を示す部分的な断面図である。 (A)は、前処理装置の具体例3を示す平面図、(B)は、前処理装置の具体例3を示す断面図である。 (A)は、前処理装置の具体例4を示す平面図、(B)は、前処理装置の具体例4を示す断面図である。 前処理装置の具体例5を示す断面図である。 前処理装置の具体例6を示す断面図である。 前処理装置の制御系統を示すブロック図である。 前処理装置で行う前処理方法を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態で説明する前処理とは、廃棄物をリサイクルする前、または廃棄物を最終処分場で埋め立てる前において、廃棄物に対して行われる処理、具体的には、廃棄物中の重金属を不溶化する処理である。
本実施形態で説明する前処理装置及び前処理方法は、廃棄物中に多量に含まれるCaが炭酸化する際に発生する熱による温度上昇をモニタリングすることにより、廃棄物中のPb等の重金属の炭酸化の進行状況を確認しながら、廃棄物の前処理を行う技術である。そのため、前処理装置及び前処理方法は、Caを含有する廃棄物やCa資材を添加した汚染土壌を、廃棄物の対象としている。以下、汚染土壌の代表事例である焼却灰を用いて説明を行う。
まず、本実施形態の前処理装置及び前処理方法で前提とする原理を確認するべく行った試験を図1を参照して説明する。
(カラム試験)
φ100 ×400 mmHの透明塩ビ製のカラム10を用意し、カラム10内に排水材として砂利11を充填し、砂利11の上に焼却灰12を厚さ30cm充填して、試験装置20を作製した。ガスを通気する通気管13の途中に流量計14が設けられ、通気管13は、ガスの通気方向で流量計14よりも下方で、第1通気部15と第2通気部16とに分岐している。第1通気部15の開口端は、カラム10内で砂利11が充填された箇所に配置され、第2通気部16の開口端は、カラム10内で焼却灰12よりも上方の空間に配置されている。給水タンク17とカラム10内とを接続する給水管18が設けられ、給水管18の途中に、給水タンク17の水を吸入して吐出するポンプ19が設けられている。また、ポンプ19の駆動時間を計測するタイマ21が設けられている。
また、カラム10の上端の開口部は蓋22で閉じられている。さらに、カラム10内の温度を計測する放射温度計23が設けられている。放射温度計23は、カラム10の高さ方向に間隔をおいて配置されている。また、カラム10の底部に、カラム10内から排出される水を回収する浸出水受器27が接続されている。
そして、給水タンク17から、カラム10内の上方空間に水を供給して焼却灰12に散水し、かつ、カラム10内にCO2を含むガスを通気する試験を行った。焼却灰12に散水して洗浄した際の溶出成分を含む水は、浸出水受器27に溜まる。
図2は、各種の試験処理区、各種の試験条件を示す。N1,N2,N3及び01,02,03,04は試験処理区である。ガス導入位置において、「焼却灰下」は、カラム10内で砂利11の充填されている位置を表す。また、「焼却灰上」は、カラム10内で焼却灰12の充填位置よりも上のヘッドスペースを表す。
試験は、カラム10内に18時間の散水を行った後、図2に記載した条件で通気を行った。通気を開始してから、カラム10の外部の温度を、放射温度計23で上層24、中層25、下層26のそれぞれについて計測した。上層24は砂利11が充填されている位置で最も上であり、中層25は上層24と下層26との間に位置する。
試験終了後、カラム10内の焼却灰が配置されている位置を上層24、中層25、下層26に3等分し、上層24、中層25、下層26について、それぞれ溶出試験(環境庁告示13号)を行い、上層24、中層25、下層26について、それぞれのPb溶出値を計測した。
図3は、各試験処理区におけるPb溶出値の結果を示し、図4は、試験処理区N1における放射温度計23の温度計測結果を示す。図4において、一点鎖線で示す特性線A1は上層24の温度であり、破線で示す特性線A2は中層25の温度であり、実線で示す特性線A3は下層26の温度である。図5の横軸には、通気処理の期間中、各処理区における放射温度計23の計測値の最高温度から、通気前の温度を差し引いた「温度差」が示されている。そして、図5では、横軸に示すPb溶出値と、「温度差」との関係が示されている。
図5のように、黒点で示すPb溶出値と、温度差との間には、傾き負である比例的な相関がある。ここで、「傾き負」とは、温度差が大きくなることに伴い、Pb溶出値が少なくなることを意味する。つまり、廃棄物の温度を計則することで、廃棄物中におけるPbの炭酸化反応状態を、間接的にモニタリング可能であることが分かる。より具体的には、廃棄物の温度が高くなることに伴い、廃棄物中のPbの溶出値を低減できることが分かる。
上記したカラム試験の結果を踏まえ、廃棄物の前処理装置及び前処理方法の具体例を、順次説明する。
(具体例1)
廃棄物の前処理装置及び前処理方法の具体例1を、図6を参照して説明する。前処理装置30は、容器本体31と給水装置32とガス供給装置33とを有する。容器本体31は、平面視した外周形状が四角形、例えば長方形のコンテナであり、容器本体31は、可搬式(移動式)であり、トラック等の荷役車両に積載可能である。なお、容器本体31は、地上や廃棄物の処理設備内に固定して設置することも可能である。
容器本体31は、長方形の底板34と、底板34に連続して立てた側壁35A,35B、前壁35C、後壁35Dを有する。容器本体31を図7のように平面視すると、側壁35A,35Bは互いに平行に配置され、前壁35Cと後壁35Dとが互いに平行に配置されている。側壁35A,35Bと、前壁35C及び後壁35Dとが、互いに直角に配置されている。容器本体31を荷役車両に積載すると、荷役車両の前後方向で、前壁35Cの後方に後壁35Dが配置される。側壁35A,35Bのそれぞれ長さは、前壁35C及び後壁35Dのそれぞれの長さよりも大きい。容器本体31は、金属製、例えば、鉄板や鋼鉄、ステンレス等で形成されている。つまり、容器本体31は、熱伝導性に優れた金属材料で構成されている。
容器本体31の上部に開口部36が形成されている。なお、後壁35Dを側壁35A,35Bに対して開閉可能にして取出し口を設ける構造、または、後壁35Dの一部を開口して取出し口を設ける構造を採用してもよい。
給水装置32は、給水管37と、給水管37に取り付けたノズル(スプリンクラー)38と、を有する。給水管37からノズル38に供給される水量を調整するバルブ39が設けられている。バルブ39は、作業者が手動で操作するバルブ、または自動で制御できるソレノイドバルブの何れでもよい。給水管37は、水道の蛇口、給水タンクに直接または間接的に接続可能である。また、給水管37は、雨水を回収するタンク、ホッパに接続されていてもよい。
容器本体31内に底板34と平行に排水床40が設けられている。排水床40は容器本体31内を処理エリア41と排水通路42とに仕切る。また、排水床40は処理エリア41の下方に位置し、かつ、排水通路42の上方に位置する。つまり、焼却灰44は処理エリア41の排水床40上に載せられる。図6のように、排水床40は、通水性を有する。排水床40は、金属板に孔43を打ち抜き加工したものを用いることができる。孔43は、側壁35A,35Bに沿って所定の間隔で複数配置されている。排水床40は通水性を備えていればよく、メッシュ構造でもよい。
排水通路42には仕切り板53が複数設けられている。仕切り板53は金属製であり、容器本体31内に立てて配置されている。仕切り板53は、図7に示すように、側壁35A,35Bと平行に配置され、側壁35Aと側壁35Bとの間に並べて配置されている。荷役車両の前後方向において、仕切り板53の両端は、前壁35C及び後壁35Dに接触している。
排水通路42同士は、仕切り板53によりそれぞれ仕切られており、排水通路42は、側壁35Aと側壁35Bとの間に複数形成されている。つまり、排水通路42は側壁35A,35Bと平行に配置されている。排水通路42同士を隔てる仕切り板53の前壁35C側には、排水口54がそれぞれ設けられており、排水通路42同士は、排水口54によって接続されている。
ガス供給装置33は、空気機械45と、空気機械45に接続された通気管46と、通気管46から分岐された複数の分岐管46Aと、を有する。分岐管46Aは単独で、単数の排水通路42に接続されている。空気機械45は、ガスボンベ、ガスタンク、送風機または圧縮機の何れでもよい。複数の分岐管46Aにバルブ55がそれぞれ設けられており、空気機械45から排水通路42に供給するガスの通気量、通気速度を調整可能である。複数の排水通路42にガスを供給する際は、異なる排水通路42同士の間で、排水口54を介してガスが行き来することが無いように、各仕切り板53の排水口54を水封することが好ましい。例えば、バルブ51を閉じて、排水通路42内の水位を排水口54の上端よりも高く設定する。バルブ55は、作業者が手動操作するバルブ、または自動で制御できるソレノイドバルブの何れでもよい。また、空気機械45は、排水通路42に供給するガス、例えば、二酸化炭素(CO2)の濃度を変更可能である。
さらに、前処理装置30は、温度計測装置47を有する。温度計測装置47は、容器本体31の外部または容器本体31の内部に設置可能である。温度計測装置47は、処理エリア41内全体の温度状況が測定できるように単数または複数設けることができる。図6及び図7では、温度計測装置47を容器本体31の外部に配置し、かつ、後壁35Dの外表面に取り付けた例を示している。また、図6及び図7において、排水通路42が複数に区画された数と同数の温度計測装置47が設けられている例を示している。温度計測装置47は、処理エリア41内の温度を計測する機能、温度の計測結果を表示する機能及び信号で出力する機能を有する。温度計測装置47としては、熱電対、放射温度計、熱画像カメラを用いることが可能である。熱画像カメラは、焼却灰44を平面視した状態で、平面的な温度差を瞬時に検出できるため、容器本体31の上方または開口部36等に配置するとよい。なお、これらの温度計測装置47を容器本体31の内部に配置する場合、焼却灰44の中に埋まるように配置してもよい。
さらに、前処理装置30は、排水装置48を有する。排水装置48は、側壁35Bを貫通して排水口54に接続された排水管50と、排水管50に設けたバルブ51と、を有する。バルブ51は、作業者が手動操作するバルブ、または自動で制御できるソレノイドバルブの何れでもよい。
さらに、前処理装置30は、温度計測装置47の温度計測結果を処理する制御盤を備えていてもよい。制御盤は、コントローラ、表示部等を有する。バルブ51,55としてソレノイドバルブを用いていると、制御盤から信号を出力して、バルブ51,55の開閉および開度を制御することも可能である。
次に、前処理装置30により焼却灰44を安定化処理する前処理方法の例を説明する。まず、容器本体31の内部、つまり、処理エリア41に焼却灰44を収容するとともに、給水装置32から水を容器本体31の内部に散水して、焼却灰44の洗浄を行う。給水装置32から容器本体31の内部に散水される水としては、炭酸イオンを含有する溶液を用いることができる。さらに、焼却灰44に対する散水処理と併行して、または、散水処理と交互に、二酸化炭素を含有するガスを容器本体31の内部に供給する、通気処理を行う。具体的には、空気機械45から供給されるガスは、通気管46から各分岐管46Aを通り、全ての排水通路42に供給される。容器本体31内にガスを供給する際、バルブ51は閉じられている。各排水通路42に供給されたガスは、排水床40の孔43を通って処理エリア41に進入する。すると、焼却灰44中の重金属、例えば、カルシウムは、二酸化炭素により炭酸化して不溶化が促進される。すなわち、焼却灰44からの重金属溶出を抑制できる。
焼却灰44を洗浄した水は、自重で排水床40の孔43を通過して排水通路42に至る。焼却灰44を洗浄した水は溶出成分を含む。溶出成分としては、水溶性イオン、例えば、重金属イオン、微細な粒子等が挙げられる。このようにして、焼却灰44と水とが分離、つまり、固液分離される。なお、バルブ51が開くと、排水通路42内の水は、排水口54を経由して排水管50から排出される。
上記のように、容器本体31の処理エリア41にガスを供給すると、焼却灰44中のカルシウムと二酸化炭素とが炭酸化反応する際の発熱により、焼却灰44の温度が上昇する。温度計測装置47は、処理エリア41の焼却灰44の温度を計測している。このため、処理エリア41において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一に進んでいるか否かを、リアルタイムにモニタリングすることができる。処理エリア41における焼却灰44の温度が均一、または、処理エリア41内の焼却灰44全体における温度差が、予め定めた値以上であると、焼却灰44全体において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一に進んでいるものと推定できる。
これに対して、処理エリア41における焼却灰44の温度が均一でない場合、または、処理エリア41内の焼却灰44全体における温度差が、予め定めた値に達しないと、焼却灰44全体において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一に進んでいない、と推定可能である。前壁35C及び後壁35Dの長手方向で処理エリア41内の焼却灰44全体で、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一に進んでいない領域がある場合、前壁35C及び後壁35Dの長手方向で焼却灰44全体において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一となるように、処理エリア41に供給するガスの通気量、排水通路42におけるガスの通気速度を調整可能である。
例えば、焼却灰44全体のうち、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が相対的に少ない領域があると、当該領域の下部に設けられている排水通路42に接続している分岐管46Aのバルブ55の開度を調整して、未反応領域付近の排水通路42のガスの通気量を増加するか、または、ガスの通気速度を高めることにより、容器本体31の平面視で、焼却灰44全体におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を均一化することができる。したがって、容器本体31内に投入した焼却灰44の全体を短時間で均一に炭酸化させることが可能である。
(具体例2)
処理装置及び処理方法の具体例2を、図8(A),(B)を参照して説明する。前処理装置30は、容器本体31内に底板34と平行に配置されている排水床40が設けられており、排水床40は容器本体31内を処理エリア41と排水通路42とに仕切る。また、排水床40は処理エリア41の下方に位置し、かつ、排水通路42の上方に位置する。つまり、焼却灰44は処理エリア41の排水床40上に載せられる。
排水床40と底板34との間に複数の仕切り板53が設けられており、排水床40と底板34との間に複数の排水通路42が形成されている。仕切り板53は金属製であり、容器本体31内に立てて配置されている。仕切り板53は、図8に示すように、前壁35C,後壁35Dと平行に配置され、前壁35Cと後壁35Dとの間に並べて配置されている。仕切り板53の両端は、側壁35A及び側壁35Bに接触している。
隣り合う排水通路42同士は、仕切り板53によりそれぞれ隔てられており、複数の排水通路42は、前壁35C,後壁35Dと平行に配置されている。つまり、側壁35A,35Bの長手方向に沿って、排水通路42が複数配置されている。各仕切り板53の側壁35B側には排水口54が設けられており、排水通路42同士は、排水口54によって接続されている。
ガス供給装置33の分岐管46Aは側壁35Bに取り付けられており、分岐管46Aは単独で、単独の排水通路42に接続されている。複数の分岐管46Aにバルブ55がそれぞれ設けられている。側壁35Aの外面に、処理エリア41内の温度をそれぞれ計測する温度計測装置47が設けられている。温度計測装置47は、側壁35A,35Bの長手方向に間隔をおいて配置されている。温度計測装置47は、各排水通路42に対応する位置にそれぞれ配置されている。
図8に示す前処理装置30におけるその他の構成は、図6及び図7に示す前処理装置30の構成と同じである。なお、図8(B)においては、図6に示す給水装置32を省略してある。図8に示す前処理装置30においては、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に焼却灰44が洗浄される。また、図8に示す前処理装置30においても、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に、側壁35A,35Bの長手方向で、処理エリア41の焼却灰44全体におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一に進んでいない領域がある場合、側壁35A,35Bの長手方向で焼却灰44全体において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が均一となるように、処理エリア41に供給するガスの通気量、排水通路42におけるガスの通気速度を調整可能である。
(具体例3)
前処理装置及び前処理方法の具体例3を、図9(A),(B)を参照して説明する。前処理装置30は、容器本体31内に底板34と平行な排水床40が設けられている。排水床40は容器本体31内を処理エリア41と排水通路42とに仕切る。また、排水床40は処理エリア41の下方に位置し、かつ、排水通路42の上方に位置する。つまり、焼却灰44は処理エリア41の排水床40上に載せられる。排水床40と底板34との間に複数の仕切り板53が設けられている。仕切り板53は金属製であり、容器本体31内に立てて配置されている。
仕切り板53は、図9(A)に示すように、前壁35C,後壁35Dと平行に配置され、前壁35Cと後壁35Dとの間に並べて配置されている。仕切り板53の両端は、側壁35A及び側壁35Bに接触している。隣り合う排水通路42は、仕切り板53によりそれぞれ仕切られており、複数の排水通路42は、前壁35Cと後壁35Dとの間に並べて形成されている。つまり、全ての排水通路42は前壁35C,後壁35Dと平行に配置されている。
仕切り板53には、前述した排水口54は設けられていない。つまり、複数の排水通路42は単独で形成され、互いに接続されていない。全ての排水通路42毎に排水装置48が設けられている。側壁35Bに排水管50が取り付けられ、排水管50は排水通路42につながっている。
ガス供給装置33の分岐管46Aは側壁35Aに取り付けられており、分岐管46Aは単独で、単独の排水通路42に接続されている。複数の分岐管46Aにバルブ55がそれぞれ設けられている。側壁35Bの外表面に、処理エリア41内の温度を計測する温度計測装置47が設けられている。温度計測装置47は、側壁35A,35Bの長手方向に間隔をおいて複数配置されている。複数の温度計測装置47は、各排水通路42に対応する位置に配置されている。
図9に示す前処理装置30におけるその他の構成は、図6及び図7に示す前処理装置30の構成と同じである。なお、図9(B)においては、図6に示す給水装置32を省略してある。図9に示す前処理装置30においては、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に焼却灰44が洗浄される。また、図9に示す前処理装置30においても、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に、バルブ55の開度、バルブ55の開放時間を調整することにより、処理エリア41に供給されるガスの通気量を制御可能である。したがって、図9に示す前処理装置30は、図6及び図7の前処理装置30と同様に、側壁35A,35Bの長手方向で焼却灰44全体の領域において、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を容器本体31内で均一化することができる。さらに、図9(A)に示す前処理装置30は、排水通路42毎に、排水装置48のバルブ51を開閉可能である。
(具体例4)
前処理装置及び前処理方法の具体例4を、図10(A),(B)を参照して説明する。容器本体31内に仕切り板は設けられていない。このため、容器本体31内に、単数の処理エリア41と、単数の排水通路42とが設けられている。ガス供給装置33の分岐管46Aは、前壁35Cに沿って垂直に配置された垂直部56と、排水床40よりも上に水平に配置された水平部57と、を有する。つまり、水平部57同士は、処理エリア41に互いに平行に配置されている。温度計測装置47としては、処理エリア41の平面視における温度分布を計測可能な熱画像カメラを用いている。
図10に示す前処理装置30におけるその他の構成は、図6及び図7に示す前処理装置30の構成と同じである。なお、図10(B)においては、図6に示す給水装置32を省略してある。図10に示す前処理装置30において、容器本体31内に開口部36から散水すると、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に焼却灰44が洗浄される。
そして、温度計測装置47により、処理エリア41を平面視した場合における焼却灰44の温度分布、特に、前壁35C及び後壁35Dと平行な方向で、処理エリア41を複数の領域58に分割することを想定した場合の温度分布を計測できる。そして、処理エリア41の平面視で、複数の領域58のうち、他の領域58に比べて、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が少ない領域58を推定できる。
図10に示す前処理装置30においても、図6及び図7に示す前処理装置30と同様に、バルブ55の開度、バルブ55の開放時間を調整することにより、各領域58に供給されるガスの通気量を制御可能である。したがって、図10に示す前処理装置30は、図6及び図7の前処理装置30と同様に、前壁35C及び後壁35Dの長手方向で処理エリア41全体におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を均一化することができる。
(具体例5)
前処理装置及び前処理方法の具体例5を、図11を参照して説明する。図11に示すガス供給装置33は、空気機械に接続された通気管59を有する。通気管59は、水平部60と、水平部60から直角な方向の延ばされた垂直部61と、を有する。垂直部61には噴射口がそれぞれ設けられている。通気管59は、容器本体31に対して固定されている構造、または、容器本体31に対して移動可能な構成の何れでもよい。図11では、給水装置が省略されている。
そして、図11に示すガス供給装置33は、単独で用いること、または、図6、図8、図10に示すガス供給装置33と組み合わせて用いることもできる。図1に示すガス供給装置33を単独で用い、容器本体31内に焼却灰44を投入すると、垂直部61の一部は焼却灰44内に埋まる。給水装置から容器本体31内に散水して焼却灰44を洗浄し、ガス供給装置33を介して焼却灰44にガスを供給する。垂直部61の噴射口から噴射されたガスは焼却灰44に進入し、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を促進できる。焼却灰44を洗浄した水は、排水床40の孔43を通り排水通路42に至る。
温度計測装置47は、前壁35C及び後壁35Dと平行な方向で、処理エリア41を複数の領域に分割することを想定した場合の温度分布を計測できる。そして、処理エリア41の平面視で、複数の領域のうち、他の領域に比べて、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が少ない領域を推定できる。
図11に示す前処理装置30においては、通気管59を前壁35C及び後壁35Dに沿った方向に移動することにより、各領域に供給されるガスの通気量を制御可能である。したがって、図11に示す前処理装置30は、図6及び図7の前処理装置30と同様に、全ての領域におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を均一化することができる。
図11に示すガス供給装置33を、図6、図8、図10に示すガス供給装置33と組み合わせて用いる場合は、温度計測装置47により処理エリア41における温度分布を計測する前の段階では、垂直部61を焼却灰44の外に配置する。
そして、温度計測装置47により処理エリア41における温度分布を計測した後、他の処理エリア41または、他の領域に比べて、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が少ない処理エリア41または領域において、垂直部61を焼却灰44に差し込み、ガス供給装置33により焼却灰44にガスを供給する。したがって、図11に示す前処理装置30は、図6及び図7の前処理装置30と同様に、容器本体31の全ての領域におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を均一化することができる。
(具体例6)
処理装置及び処理方法の具体例6を、図12を参照して説明する。図12に示す前処理装置30は、容器本体31の開口部36を閉じる蓋62を有する。蓋62は容器本体31に対して着脱可能である。蓋62によって容器本体31についてある程度の密閉が可能であれば、蓋62の材質は問わない。例えば、金属製の蓋、合成樹脂製のシート、鉄板、ベニヤ板等を含む。図12において蓋62は金属製である。また、蓋62には、給水装置から供給される水を容器本体31内に散水するノズルが設けられている。
なお、蓋62に給水装置を設けられない場合は、別途給水装置を用意し、散水処理後に当該給水装置を容器本体31の外に配置した後、蓋62で開口部36を覆う、または、散水処理中においても当該給水装置を含んで開口部36を蓋62で覆う。図12に示すガス供給装置33Aは、通気管64を有し、空気機械から供給されるガスは、通気管64を通り容器本体31内の処理エリア41に供給される。図12に示すガス供給装置33Aは、図6、図8、図10に示すガス供給装置33と組み合わせて用いることが可能である。
図12に示すガス供給装置33Aを、図6、図8、図10に示すガス供給装置33と組み合わせて用いる場合は、温度計測装置47により処理エリア41における温度分布を計測する前の段階では、ガス供給装置33からガスの供給は行わない。
そして、温度計測装置47により処理エリア41または領域58における温度分布を計測した後、他の処理エリア41または、他の領域58に比べて、カルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応が少ない処理エリア41または領域58において、ガス供給装置33により焼却灰44にガスを供給する。したがって、図12に示す前処理装置30は、図6、図8、図10の前処理装置30と同様に、処理エリア41におけるカルシウムと二酸化炭素との炭酸化反応を均一化することができる。
前処理装置30の制御系統例を、図13を参照して説明する。制御盤70は、コントローラ71、出力部72、入力部73を有する。コントローラ71は、入力ポート及び出力ポート、記憶部、演算部を有するマイクロコンピュータにより構成されている。出力部72は、液晶ディスプレイ、ランプ等を含み、作業者は出力部72を目視可能である。入力部73は作業者が操作する要素であり、スイッチ、ボタン、ノブ、レバー、テンキー、タブレット端末等を含む。入力部73の操作信号、温度計測装置47から出力される信号は、コントローラ71に送られる。出力部72は温度の計測結果等を出力する。コントローラ71は、温度計測装置47が計測した容器本体の外表面の温度から、容器本体内の廃棄物の温度を推定する。バルブ39,51,55がソレノイドバルブであれば、コントローラ71は、バルブ39,51,55の開閉、開度等を制御可能である。
次に、具体例1乃至具体例6の前処理装置30で行われる前処理方法の概要を、図14を参照して説明する。前処理方法が開始されると、ステップS1で焼却灰44の洗浄及び焼却灰44に対するガスの通気が行われる。また、ステップS2では温度計測装置47が焼却灰44全体の温度計測を行う。ステップS3では、計測された温度結果に基づいて、焼却灰44の炭酸化反応に関して判断が行われる。具体的には、処理エリア41全体または複数の領域58における焼却灰44の炭酸化反応が均一であるか否かが判断される。ステップS4では焼却灰44に対する通気状態が調整され、前処理方法を終了する。ステップS4では、処理エリア41全体または複数の領域58における焼却灰44の炭酸化反応が均一になるように、バルブ51,55の開度、垂直部61の挿入位置が調整される。
本実施形態において、処理エリア41に供給するガスの通気量、領域58毎に供給するガスの通気量が、ガスの供給状態である。また、バルブ51,55を作業者が操作する場合、バルブ51,55は調整装置に相当する。バルブ51,55を制御盤70のコントローラ71が制御する場合、バルブ51,55及びコントローラ71は調整装置に相当する。給水装置32は洗浄装置に相当する。温度計測装置47及びコントローラ71は、状態検出装置に相当する。ガスの通気量を増加する処理エリア41または領域58は、容器本体31内において局所的である。分岐管46Aは通気部に相当する。図14のステップS2は第1工程に相当し、ステップS4が第2工程に相当し、ステップS1で行う焼却灰の洗浄が第3工程に相当し、ステップS3が第4工程に相当する。
廃棄物の前処理装置は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、容器本体は、上部に開口部が設けられている構造の他、宅配便トラックの荷台に接地されるコンテナのように、外観形状が直方体であり、かつ、上部に開口部が設けられていない構造を含む。このようなコンテナの場合、前壁または後壁または側壁に開口部が設けられていれば、その開口部からコンテナ内に散水可能である。容器本体の平面形状は、四角形の他、円形、楕円形等でもよい。
本実施形態において、廃棄物は、焼却灰、スラグ、汚染土壌の他、石灰改良土等のカルシウムを多く含有する土壌が挙げられる。スラグは、鉱石から金属を製錬する際に、冶金対象である金属から溶融によって分離した鉱石母岩の鉱物成分を含む物質である。また、重金属は、鉛(Pb)の他、カドミウム、鉄、銅、ニッケル、マンガン等、難溶性の炭酸塩を形成するものが挙げられる。廃棄物を洗浄する液体は、水、炭酸イオンを含有する液体等が挙げられる。
10 カラム
11 砂利
12 焼却灰
13 通気管
14 流量計
15 第1通気部
16 第2通気部
17 給水タンク
18 給水管
19 ポンプ
20 試験装置
21 タイマ
22 蓋
23 放射温度計
24 上層
25 中層
26 下層
27 浸出水受器
30 前処理装置
31 容器本体
32 給水装置
33,33A ガス供給装置
34 底板
35A,35B 側壁
35C 前壁
35D 後壁
36 開口部
37 給水管
38 ノズル
39,51,55 バルブ
40 排水床
41 処理エリア
42 排水通路
43 孔
44 焼却灰
45 空気機械
46,59,64 通気管
46A 分岐管
47 温度計測装置
48 排水装置
50 排水管
53 仕切り板
54 排水口
56 垂直部
57 水平部
58 領域
60 水平部
61 垂直部
62 蓋
70 制御盤
71 コントローラ
72 出力部
73 入力部

Claims (14)

  1. Caを含む廃棄物が投入される容器本体と、前記容器本体内に二酸化炭素を含有するガスを供給して、前記廃棄物からの重金属溶出を抑制するガス供給装置と、を有する、廃棄物の前処理装置であって、
    前記容器本体内の前記廃棄物とガスとが炭酸化反応して発熱した際に、前記容器本体の平面視における前記廃棄物全体の温度を計測する温度計測装置と、
    前記容器本体内にガスを供給中における前記廃棄物の温度から、前記容器本体内にガスを供給前の前記廃棄物の温度を差し引いた温度差が2.0度未満であると、前記容器本体の平面視で前記廃棄物の炭酸化反応が均一ではないと判断し、かつ、前記温度差が2.0度以上であると前記容器本体の平面視で前記廃棄物の炭酸化反応が均一であると判断する判断装置と、
    前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一でない場合は、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一になるように、前記容器本体内に供給されるガスの供給状態を調整する調整装置と、
    を有する、廃棄物の前処理装置。
  2. 請求項1記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記廃棄物に液体を散水する給水装置が設けられている、廃棄物の前処理装置。
  3. 請求項2記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記廃棄物に散水する前記液体は、炭酸イオンを含有する溶液である、廃棄物の前処理装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記調整装置は、前記容器本体内に局所的にガスを供給することにより、前記廃棄物の炭酸化反応を均一にする、廃棄物の前処理装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記ガス供給装置は、前記容器本体内にガスを供給する通気部を複数備え、
    前記調整装置は、前記通気部を変更することにより、前記廃棄物の炭酸化反応を均一にする、廃棄物の前処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記温度計測装置は複数設けられ、複数の前記温度計測装置は、それぞれ前記容器本体の外表面の温度に基づいて前記廃棄物の温度を計測する、廃棄物の前処理装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項記載の廃棄物の前処理装置において、
    前記容器本体に投入される前記廃棄物は焼却灰である、廃棄物の前処理装置。
  8. 容器本体内に収容された、Caを含む廃棄物に二酸化炭素を含有するガスを通気することにより、前記廃棄物からの重金属溶出を抑制する、廃棄物の前処理方法であって、
    前記容器本体内の前記廃棄物とガスとが炭酸化反応して発熱した際に、前記容器本体の平面視における前記廃棄物全体の温度を計測する第1工程と、
    前記容器本体内にガスを供給中における前記廃棄物の温度から、前記容器本体内にガスを供給前の前記廃棄物の温度を差し引いた温度差が2.0度未満であると、前記容器本体の平面視で前記廃棄物の炭酸化反応が均一ではないと判断し、かつ、前記温度差が2.0度以上であると前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一であると判断し、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一でない場合は、前記容器本体の平面視における前記廃棄物の炭酸化反応が均一になるように、前記容器本体内の廃棄物に対するガスの通気状態を調整する第2工程と、
    を有する、廃棄物の前処理方法。
  9. 請求項8記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記廃棄物に液体を散水する第3工程を有する、廃棄物の前処理方法。
  10. 請求項記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記第3工程は、炭酸イオンを含有する溶液を前記廃棄物に散水する、廃棄物の前処理方法。
  11. 請求項8乃至10の何れか1項記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記第2工程は、前記廃棄物に対して局所的にガスを供給することにより、前記廃棄物の炭酸化反応を均一にする、廃棄物の前処理方法。
  12. 請求項11記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記第2工程は、複数の通気部から前記廃棄物に対してガスを供給し、
    前記第2工程は、前記通気部を変更することにより、前記廃棄物の炭酸化反応を均一にする、廃棄物の前処理方法。
  13. 請求項8乃至12の何れか1項記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記第1工程は、前記廃棄物を収容する容器本体の外表面の温度から前記廃棄物の温度を計測する、廃棄物の前処理方法。
  14. 請求項8乃至13の何れか1項記載の廃棄物の前処理方法において、
    前記容器本体に収容された前記廃棄物は焼却灰である、廃棄物の前処理方法。
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