JP6791504B2 - ナットタップ - Google Patents

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この発明は、ナットの製造に使用するナットタップに関する。
一般に、ナットを製造するにあたっては、特許文献1,2のようなナットタップが使用される。図5に、ナットタップ(以下、単に「タップ」という)の一例を示す。
図5に示すタップ21は、ねじ部22と、ねじ部22の軸方向後方に連続するシャンク23とを有する。ねじ部22の外周には、ねじ山24と、そのねじ山24を周方向に分断する複数の溝25とが設けられ、溝25のタップ21回転方向後側の縁にナットNの内周の雌ねじを加工する切れ刃26が形成されている。
ここで、タップ21のねじ部22の溝25(ねじ山24を周方向に分断する溝25)は、一般に、研削盤の回転砥石によって加工されるので、加工の都合上、ねじ部22からシャンク23に入り込んだ位置で溝25が切り上がる。そのため、シャンク23の外周の円筒面27には、ねじ部22の溝25の切り上がり部25aが存在する。
そして、このタップ21を用いてナットNを製造するにあたっては、タップ21を回転させた状態で、タップ21の軸方向前方からタップ21にナットブランクNを送り込む。ナットブランクNは、タップ21のねじ部22を軸方向前方から軸方向後方に移動しながら、ねじ部22の切れ刃26でナットブランクNの内周に雌ねじが加工される。そして、ナットブランクNがタップ21のねじ部22を通過するとナットNになり、そのナットNがタップ21のねじ部22からシャンク23に移動する。ここで、シャンク23の外周の円筒面27には、雌ねじを加工し終えた複数のナットNが嵌合し、それらのナットNの内周でタップ21が回転可能に支持されている。そして、新たなナットNがタップ21のねじ部22からシャンク23に移動するごとに、シャンク23の外周に嵌合する複数のナットNのうち軸方向後端に位置するナットNがシャンク23の後端から排出される。その結果、シャンク23の外周に嵌合するナットNの個数は一定に保たれる。
特開2004−202663号公報 特開平10−80825号公報
図5に示すように、タップ21で製造するナットNが、特に薄ナット(標準品のナットの軸方向長さよりも短い軸方向長さをもつナット)である場合、雌ねじに損傷のある薄ナットNが発生する場合があった。薄ナットNの雌ねじに損傷が生じる原因を発明者が検討した結果、以下のことが分かった。
すなわち、薄ナットNがタップ21のねじ部22から外れる瞬間、薄ナットNの雌ねじは、その全周が完全な同時に外れるのではなく、タップ21のねじ部22を構成するねじ山24の終端部と係合する周方向部分が最後に外れるように、時間差をもって外れる。そのため、薄ナットNの雌ねじがタップ21のねじ部22から外れる瞬間、薄ナットNが傾きやすい。特に、薄ナットNは軸方向長さが短いので、シャンク23の外周の円筒面27で支持される軸方向長さが短く、薄ナットNの傾きが大きくなりやすい。そして、薄ナットNの雌ねじがタップ21のねじ部22から外れる瞬間に薄ナットNが傾くと、薄ナットNの内周が、シャンク23の外周の円筒面27に存在する溝25の切り上がり部25aの縁(特にタップ21回転方向後側の縁)に引っ掛かり、その引っ掛かりによって、薄ナットNの内周の雌ねじに損傷が生じることが分かった。
この発明が解決しようとする課題は、薄ナットを製造するときに、薄ナットの内周の雌ねじの損傷が生じにくいナットタップを提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明では、以下の構成のナットタップを提供する。
ねじ山と、そのねじ山を周方向に分断する複数の溝とを外周に有し、前記溝のタップ回転方向後側の縁にナットの内周の雌ねじを加工する切れ刃が形成されているねじ部と、
前記ねじ部の軸方向後方に連続して設けられ、前記ナットの内周が嵌合する円筒面を外周に有するシャンクと、を備え、
前記円筒面に前記溝の切り上がり部が形成されているナットタップにおいて、
前記溝の切り上がり部のタップ回転方向後側の縁に、前記円筒面と鈍角に交わる面取り部が設けられていることを特徴とするナットタップ。
このようにすると、溝の切り上がり部のタップ回転方向後側の縁に、シャンクの外周の円筒面と鈍角に交わる面取り部が設けられているので、ナットの雌ねじがタップのねじ部から外れる瞬間にナットが傾いても、そのナットの内周が溝の切り上がり部の縁に引っ掛かりにくい。そのため、薄ナットを製造するときに、薄ナットの内周の雌ねじの損傷が生じにくい。
前記面取り部は、軸直角断面において前記円筒面よりも径方向外方に中心をもつ円に沿った円弧状または直線状の断面形状を有するものを採用すると好ましい。
すなわち、溝の切り上がり部の縁を削り取って面取り部を加工するとき、研削盤の回転砥石で面取り部を加工すると、面取り部を正確かつ効率的に加工することができる。このとき、面取り部は、軸直角断面において前記円筒面よりも径方向外方に中心をもつ円に沿った円弧状または直線状の断面形状となる。また、このような断面形状の面取り部を採用すると、軸直角断面における面取り部の幅が大きいので、切れ刃の切れ味を再生するための再研削を溝の内面に施したときに、確実に面取り部を残すことができる。
さらに、前記溝の切り上がり部のタップ回転方向前側の縁に第2面取り部を設け、第2面取り部を、軸直角断面において前記面取り部と同一の円に沿った円弧状または直線状の断面形状を有するものを採用すると好ましい。
すなわち、研削盤の回転砥石で面取り部を加工するときに、同じ回転砥石で、溝の切り上がり部のタップ回転方向前側の縁とタップ回転方向後側の縁を同時に削り取るようにすると、研削盤の回転砥石で面取り部を加工するのが容易となり、ナットタップの製造コストが抑えられる。このとき、タップ回転方向前側の縁に形成される第2面取り部は、軸直角断面においてタップ回転方向後側の縁に形成される面取り部と同一の円に沿った円弧状または直線状の断面形状を有するものとなる。
第2面取り部は、軸直角断面において前記面取り部の幅よりも狭幅となるように形成すると好ましい。
このようにすると、第2面取り部の形成によって短くなる円筒面の周長が短いので、シャンクの外周の円筒面でナットの内周を安定して支持することが可能となる。また、研削盤の回転砥石で面取り部を加工するときに、軸直角断面における第2面取り部の幅が狭い分、軸直角断面における面取り部の幅を大きくすることができるので、切れ刃の切れ味を再生するための再研削代を大きくとることが可能となる。
軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって前記面取り部を傾斜して形成すると好ましい。
このようにすると、溝の切り上がり部のうち、ナットの内周が特に引っ掛かりを生じやすい部分(すなわち、ねじ部に近い部分の縁)では、面取り部の深さが深いので、ナットの内周の引っ掛かりを効果的に防止することができる。一方、溝の切り上がり部のうち、ナットの内周が引っ掛かりを生じにくい部分(すなわち、ねじ部から遠い部分の縁)では、面取り部の深さが浅いので、ナットの内周に嵌合する円筒面の面積を確保することができる。
特に、研削盤の回転砥石で面取り部を加工する場合(すなわち、前記面取り部が、軸直角断面において前記円筒面よりも径方向外方に中心をもつ円に沿った円弧状または直線状の断面形状を有する場合)、軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって前記面取り部を傾斜して形成すると、面取り部の軸方向後端と円筒面の間に段差が生じないように面取り部を形成することが可能となる。そのため、シャンクの外周に嵌合したナットが、面取り部の軸方向後端で引っ掛かるのを防止することができる。
この発明のナットタップは、溝の切り上がり部のタップ回転方向後側の縁に、シャンクの外周の円筒面と鈍角に交わる面取り部が設けられているので、ナットの雌ねじがタップのねじ部から外れる瞬間にナットが傾いても、そのナットの内周が溝の切り上がり部の縁に引っ掛かりにくい。そのため、薄ナットを製造するときに、薄ナットの内周の雌ねじの損傷が生じにくい。
この発明の実施形態のナットタップを示す図 図1のII−II線に沿った断面図 図2に示すナットタップの溝の近傍の拡大断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 比較例のナットタップを示す図
図1、図2に、この発明の実施形態のナットタップ1(以下、単に「タップ1」という)を示す。このタップ1は、ねじ立て盤によるナットNの製造に用いられるタップであり、ねじ部2と、ねじ部2の軸方向後方に連続するシャンク3とを有する。
ねじ部2の外周には、軸方向に等ピッチに並ぶ複数のねじ山4と、そのねじ山4を周方向に分断する複数の溝5とが設けられている。ねじ山4は、軸方向前方に向かって外径が次第に小さくなるように山の頂が斜めに除去された形状の複数のねじ山4で構成される食付き部6と、外径が一定の完全なねじ山形状をもつ複数のねじ山4で構成される完全山部7とを構成している。食付き部6を構成する各ねじ山4の頂部には、タップ回転方向前方から後方に向かって次第に外径が小さくなる逃げが設けられている。食付き部6のねじ山4の山数は、13〜40山の範囲で設定される。
溝5は、周方向に一定の間隔をおいて設けられている。溝5のタップ回転方向後側の縁(溝5の内面とその溝5のタップ回転方向後側に位置するねじ山4の表面とが交差する縁)に、ナットNの内周の雌ねじを加工する切れ刃8が形成されている。ここで、溝5の内面は、切れ刃8のすくい面を構成している。各溝5は、ねじ部2を軸方向に横切り、シャンク3に入り込んだ位置で終わるように形成されている。
シャンク3の外周には、ねじ部2からシャンク3に移動したナットNの内周が嵌合する円筒面10と、溝5の切り上がり部5aとが形成されている。円筒面10は、軸方向に沿って一定の外径を有する。円筒面10の外径は、ナットNの内周が隙間をもって嵌合するように、ナットNの内周の雌ねじ内径の最小寸法(具体的には、メートルねじでは、JISB0209−2:2001に規定されるめねじ内径の最小の許容限界寸法、ユニファイ並目ねじでは、JISB0210−1973に規定されるめねじ内径の最小の許容限界寸法、ユニファイ細目ねじでは、JISB0212−1973に規定されるめねじ内径の最小の許容限界寸法、等)よりも小径とされている。溝5の切り上がり部5aは、ねじ部2からシャンク3にはみ出して形成された溝5の部分である。溝5がシャンク3の途中で終わるように、溝5の切り上がり部5aの溝深さは、軸方向後方に向かって次第に浅くなっている。
図3に示すように、軸直角断面において、溝5の切り上がり部5aは、溝5の内面のタップ回転方向後端部分の傾斜が、溝5の内面のタップ回転方向前端部分の傾斜よりも急となるような非対称の断面形状を有する。これは、ねじ部2の部分の溝5のタップ回転方向後側の縁に、正のすくい角をもつ切れ刃8が形成され、その溝5が、ねじ部2とシャンク3とで共通の断面形状を有することに伴うものである。
溝5の切り上がり部5aのタップ回転方向後側の縁と、溝5の切り上がり部5aのタップ回転方向前側の縁に、それぞれ面取り部11と第2面取り部12が設けられている。面取り部11は、円筒面10と交わる角度θが鈍角(好ましくは120°〜165°、より好ましくは135°〜150°)となるように形成されている。面取り部11と円筒面10の交わる角度θを120°以上(好ましくは135°以上)とすることにより、ナットNの内周の引っ掛かりを効果的に防止することができる。面取り部11と円筒面10の交わる角度θを165°以下(好ましくは150°以下)とすることにより、円筒面10の周長を確保することができる。
面取り部11は、溝5の切り上がり部5aの縁を、研削盤の回転砥石で削り取ることで形成されている。そのため、面取り部11は、軸直角断面において、円筒面10よりも径方向外方に中心をもつ円Cに沿った円弧状の断面形状を有する。円Cの半径は、円筒面10の半径よりも大きい。面取り部11は、軸直角断面において直線状の断面形状を有するように形成してもよい。回転砥石の外周面で切り上がり部5aの縁を削り取った場合は、面取り部11の断面形状は円弧状となるが、回転砥石の側面で切り上がり部5aの縁を削り取った場合は、面取り部11の断面形状は直線状となる。
第2面取り部12は、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工するときに、同じ回転砥石で切り上がり部5aのタップ回転方向前側の縁を同時に削り取ることで形成された部分である。そのため、第2面取り部12は、軸直角断面において、面取り部11と同一の円Cに沿った円弧状の断面形状を有する。なお、面取り部11が、軸直角断面において直線状の断面形状を有するように形成されている場合は、第2面取り部12は、面取り部11と同一の直線に沿った直線状の断面を有するものとなる。第2面取り部12は、軸直角断面において面取り部11の幅よりも狭幅となるように形成されている。
図4に示すように、面取り部11は、軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって傾斜して形成されている。同様に、第2面取り部12も、軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって傾斜して形成されている。図1に示すように、面取り部11と第2面取り部12は、溝5の切り上がり部5aの縁を取り囲んでなめらかに繋がっている。
上記のタップ1を用いてナットNを製造するにあたっては、図1に示すタップ1を回転させた状態で、タップ1の軸方向前方からタップ1にナットブランクNを送り込む。ナットブランクNは、タップ1のねじ部2を軸方向前方から軸方向後方に移動しながら、ねじ部2の切れ刃8でナットブランクNの内周に雌ねじが加工される。そして、ナットブランクNがタップ1のねじ部2を通過するとナットNになり、そのナットNがタップ1のねじ部2からシャンク3に移動する。ここで、シャンク3の外周の円筒面10には、雌ねじを加工し終えた複数のナットNが嵌合し、それらのナットNの内周でタップ1が回転可能に支持されている。そして、新たなナットNがタップ1のねじ部2からシャンク3に移動するごとに、シャンク3の外周に嵌合する複数のナットNのうち軸方向後端に位置するナットNがシャンク3の後端から排出される。その結果、シャンク3の外周に嵌合するナットNの個数は一定に保たれる。
ところで、上記のタップ1で製造するナットNが、特に薄ナット(標準品のナットの軸方向長さよりも短い軸方向長さをもつナット)である場合、雌ねじに損傷のある薄ナットNが発生する可能性がある。すなわち、薄ナットNの雌ねじがタップ1のねじ部2から外れる瞬間、薄ナットNの雌ねじは、その全周が完全な同時に外れるのではなく、タップ1のねじ部2を構成するねじ山4の終端部と係合する周方向部分が最後に外れるように、時間差をもって外れる。そのため、薄ナットNがタップ1のねじ部2から外れる瞬間、薄ナットNが傾きやすい。特に、薄ナットNは軸方向長さが短いので、シャンク3の外周の円筒面10で支持される軸方向長さが短く、薄ナットNの傾きが大きくなりやすい。そして、薄ナットNの雌ねじがタップ1のねじ部2から外れる瞬間に薄ナットNが傾くと、薄ナットNの内周が、シャンク3の外周の円筒面10に存在する溝5の切り上がり部5aの縁(特にタップ回転方向後側の縁)に引っ掛かり、その引っ掛かりによって、薄ナットNの内周の雌ねじに損傷が生じる可能性がある。
この問題に対し、この実施形態のタップ1は、溝5の切り上がり部5aのタップ回転方向後側の縁に、シャンク3の外周の円筒面10と鈍角に交わる面取り部11が設けられているので、ナットNの雌ねじがタップ1のねじ部2から外れる瞬間にナットNが傾いても、そのナットNの内周が溝5の切り上がり部5aの縁に引っ掛かりにくい。そのため、薄ナットNを製造するときに、薄ナットNの内周の雌ねじの損傷が生じにくい。
また、このタップ1は、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工しているので、面取り部11を正確かつ効率的に加工することが可能である。さらに、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工するときに、同じ回転砥石で、溝5の切り上がり部5aのタップ回転方向前側の縁とタップ回転方向後側の縁を同時に削り取るようにしているので、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工するのが容易であり、ナットタップ1の製造コストを抑えることが可能である。
また、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工すると、軸直角断面における面取り部11の幅が大きい。そのため、図3の二点鎖線に示すように、切れ刃8の切れ味を再生するための再研削を溝5の内面に施したときに、確実に面取り部11を残すことが可能である。
また、このタップ1は、軸直角断面において面取り部11の幅よりも狭幅となるように第2面取り部12を形成しているので、第2面取り部12の形成によって短くなる円筒面10の周長が短く、シャンク3の外周の円筒面10でナットNの内周を安定して支持することが可能となっている。また、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工するときに、軸直角断面における第2面取り部12の幅が狭い分、軸直角断面における面取り部11の幅を大きくすることができるので、切れ刃8の切れ味を再生するための再研削代を大きくとることが可能となっている。
また、このタップ1は、面取り部11が、軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって傾斜して形成されている。そのため、溝5の切り上がり部5aのうち、ナットNの内周が特に引っ掛かりを生じやすい部分(すなわち、ねじ部2に近い部分の縁)では、面取り部11の深さが深いので、ナットNの内周の引っ掛かりを効果的に防止することが可能となっている。一方、溝5の切り上がり部5aのうち、ナットNの内周が引っ掛かりを生じにくい部分(すなわち、ねじ部2から遠い部分の縁)では、面取り部11の深さが浅いので、ナットNの内周に嵌合する円筒面10の面積を確保することが可能となっている。
また、このタップ1は、面取り部11が、軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって傾斜しているので、研削盤の回転砥石で面取り部11を加工するときに、面取り部11の軸方向後端と円筒面10の間に段差が生じない。そのため、シャンク3の外周に嵌合したナットNが、面取り部11の軸方向後端で引っ掛かるのを防止することが可能となっている。
図1では、タップ1として、タップ1の軸線まわりに螺旋状に延びる溝5をもつスパイラルタップを示したが、この発明は、タップ1の軸線と平行に延びる溝5をもつストレート溝タップや、タップ1の軸線とねじれの位置にある直線に沿って延びる溝5をもつ傾斜溝タップにも適用することができる。
図3では、円筒面10と面取り部11が直接交わるように面取り部11を設けたが、円筒面10と面取り部11が直接交わるように面取り部11を形成した後、円筒面10と面取り部11の交差位置にR面取りを行ない、そのR面取りを介して円筒面10と面取り部11が交わるようにしてもよい。
1 ナットタップ
2 ねじ部
3 シャンク
4 ねじ山
5 溝
5a 切り上がり部
8 切れ刃
10 円筒面
11 面取り部
12 第2面取り部
ナット
C 円

Claims (2)

  1. ねじ山(4)と、そのねじ山(4)を周方向に分断する複数の溝(5)とを外周に有し、前記溝(5)のタップ回転方向後側の縁にナット(N)の内周の雌ねじを加工する切れ刃(8)が形成されているねじ部(2)と、
    前記ねじ部(2)の軸方向後方に連続して設けられ、前記ナット(N)の内周が嵌合する円筒面(10)を外周に有するシャンク(3)と、を備え、
    前記円筒面(10)に前記溝(5)の切り上がり部(5a)が形成されているナットタップにおいて、
    前記溝(5)の切り上がり部(5a)のタップ回転方向後側の縁に、前記円筒面(10)と鈍角に交わる面取り部(11)が設けられ
    前記面取り部(11)は、軸直角断面において前記円筒面(10)よりも径方向外方に中心をもつ円(C)に沿った円弧状または直線状の断面形状を有し
    前記溝(5)の切り上がり部(5a)のタップ回転方向前側の縁に第2面取り部(12)が設けられ、
    第2面取り部(12)は、軸直角断面において前記面取り部(11)と同一の円(C)に沿った円弧状または直線状の断面形状を有し、
    前記第2面取り部(12)は、軸直角断面において前記面取り部(11)の幅よりも狭幅であることを特徴とするナットタップ。
  2. 軸方向後方に向かうにつれて次第に浅くなる勾配をもって前記面取り部(11)が傾斜して形成されている請求項に記載のナットタップ。
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