JP6791396B2 - 測定装置、測定方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置、測定方法、及びプログラムに関する。
ナノメートル領域のサイズを有する炭素材料(以下、ナノカーボンと記す)を製造する場合、製造の段階において性質の異なるナノカーボン同時に生成されることが知られている。さらに、同時に生成される性質の異なるナノカーボンを分離することが知られている。性質の異なるナノカーボンを分離するために予め行う処理として、分散剤を用いてナノカーボンを分散媒に分散させ、ナノカーボン分散液とする処理が行われる。ナノカーボン分散液は液体の状態である事から、塗布・印刷の工程に用いる材料として、しばしば分散液の状態のまま用いられる。
例えば、特許文献1には、性質の異なるナノカーボンを分離するために、分散剤である界面活性剤を含む分散媒にカーボンナノチューブを分散させて、単分散性が確保されたカーボンナノチューブ分散液を準備して分離することが開示されている。
特開2011−185613号公報
性質の異なるナノカーボンの分離前、分離中、分離後において、分散剤の濃度を評価することがある。
これに対し、特許文献1では、カーボンナノチューブ分散液の単分散性を評価するために、カーボンナノチューブ分散液の吸光曲線の2つのピークの比を計算することが記載されている。
しかし、カーボンナノチューブ分散液の単分散性は、カーボンナノチューブ分散液中の分散剤の濃度だけに依存するものではないため、カーボンナノチューブ分散液の単分散性とカーボンナノチューブ分散液中の分散剤の濃度とは必ずしも相関しない。
このため、特許文献1に開示されるような技術では、カーボンナノチューブ分散液中の分散剤の濃度を評価しにくい。
本発明は、ナノカーボン分散液の分散剤の濃度の評価しやすい測定装置、測定方法、及びプログラムを提供する。
第1の態様の測定装置は、ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定する測定部と、前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離する分離部と、前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出する算出部と、を備える。
第2の態様の測定方法は、ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定するステップと、前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離するステップと、前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出するステップと、を有する。
第3の態様のプログラムは、ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定する測定部を備える測定装置のコンピュータに、前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離するステップと、前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出するステップと、を実行させる。
上記測定装置、測定方法、及びプログラムは、ナノカーボン分散液の分散剤の濃度を評価しやすい。
実施形態に係る測定装置のブロック図である。 実施形態に係る測定装置の最小構成を示すブロック図である。 Brij S100を0.066wt%溶解した水溶液を分散媒としたCNT分散液の吸収スペクトルを示すグラフである。 Brij S100を0.11wt%溶解した水溶液を分散媒としたCNT分散液の吸収スペクトルを示すグラフである。 濃度が異なるBrij S100水溶液の吸収スペクトルを示すグラフである。 分散剤Brij S100水溶液の分散剤濃度に対する吸光度の依存性を示すグラフである。 実施形態に係る測定方法のフローチャートである。
<実施形態>
本実施形態において、ナノカーボンとは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノツイスト、グラフェン、フラーレンなどを含めた主に炭素により構成されている炭素材料を意味する。
以下では、一例として、単層カーボンナノチューブが分散された分散液に含まれる分散剤の濃度を評価する場合について詳述する。
(単層ナノカーボンチューブ)
単層カーボンナノチューブは、チューブの直径、巻き方によって金属型と半導体型という2つの異なる性質に分かれることが知られている。現在知られている製造方法を用いて単層カーボンナノチューブを合成すると、金属的な性質を有する単層カーボンナノチューブ(以下、金属型の単層カーボンナノチューブと記す)と半導体的な性質を有する単層カーボンナノチューブ(以下、半導体型の単層カーボンナノチューブと記す)が統計的に1:2の割合で含まれる単層カーボンナノチューブの混合物が得られる。
(単層カーボンナノチューブの分散液)
本実施形態における単層カーボンナノチューブの分散液は、単層カーボンナノチューブ混合物が分散媒に分散した液体である。分散液の分散媒には、水又は重水を用いることが好適である。さらに分散液の分散媒には、水と重水との混合液を用いることもできる。しかし、単層カーボンナノチューブを分散させることができる分散媒であれば、有機溶媒、イオン液体などの分散媒を用いてもよい。
分散媒中に単層カーボンナノチューブ混合物を分散させる分散剤として、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、その他の分散補助剤などを用いる。特に、非イオン性界面活性剤を用いることが好適である。非イオン性界面活性剤については後述する。
測定装置の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
測定装置1は、単層カーボンナノチューブの分散液における分散剤の濃度を測定することができる。
図1に示されるように、測定装置1は、測定部10と、分析部20と、を備える。
(測定部)
測定部10は、分散液の吸収スペクトルを測定する。
測定部10は、紫外線を含む照射光L1をCNT分散液である分散液DLに投光し、分散液DLの反射光又は透過光である検出光L2を受光する。測定部10は、照射光L1の波長λを走査し、検出された検出光L2から、分散液DLの吸光度の波長依存を測定する。
測定部10は、波長λをエネルギーEに変換し、分散液DLの吸光度のエネルギー依存を分散液DLの吸収スペクトルSPとして取得する。ここで、測定部10は、以下の式(1)に従って、波長λをエネルギーEに変換する。
λ(nm)=1239.8/E(eV) ・・・(1)
測定部10は、取得された分散液DLの吸収スペクトルSPを分析部20に送信する。
(分析部)
分析部20は、測定部10から取得した分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1を分離し、分散剤の吸収スペクトルSP1から分散剤濃度を算出する。
本実施形態において、分析部20は、受付部21と、記憶部22と、フィッティング部23と、分離部24と、算出部25と、出力部26とを機能的に備える。
受付部21は、測定部10から送信された分散液DLの吸収スペクトルSPを受信する。
記憶部22は、受付部21、フィッティング部23、分離部24、算出部25、及び出力部26で処理される各データを記憶する。
フィッティング部23は、単層カーボンナノチューブに由来する吸収スペクトルをフィッティングする。
分離部24は、分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1を分離する。
算出部25は、分散剤の吸収スペクトルSP1から、分散剤濃度を算出する。
出力部26は、算出された分散剤濃度を分析部20外部に出力する。その際、出力部26は、算出された分散剤濃度を表示したり印刷したりするものであってもよいし、算出された分散剤濃度のデータ自身を外部に送信するものであってもよい。
ここで、測定装置1のうち、分散液DLの分散剤の濃度を評価するための最小構成が、図2に示される。図2には、測定装置1の最小構成として、測定部10と、分離部24と、算出部25とが示されている。
(フィッティング部)
フィッティング部23におけるフィッティング手法を図3に沿って詳しく説明する。
ここではフィッティング手法の説明のために、分散液DLを以下のように準備した。
まず、水に、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(商品名:Brij S100、シグマアルドリッチ社製、以下「Brij S100」という。)を溶解させた水溶液を作成し、分散媒とする。
この分散媒に対して、単層カーボンナノチューブ混合物(eDIPS単層カーボンナノチューブ)を分散させた。分散させた液体に対して、ホーン型超音波破砕機(出力約300W、30分間)による超音波分散処理を行った。その後、超遠心分離操作を行い、上澄み50%を分散液DLとして得た。
このようにして調整された分散液DLを用いて、測定部10で測定された分散液DLの吸収スペクトルSPが図3に示される。
本実施形態において、フィッティング部23は、単層カーボンナノチューブに由来する吸収スペクトルとして、5.2eV付近のπプラズモン吸収ピークを含むエネルギー範囲で吸収スペクトルをフィッティングする。
図3に示されるように、分散液DLの吸収スペクトルSPは、5.2eV付近において吸収ピーク(πプラズモン吸収ピーク)を示す。
フィッティング部23は、5.2eV付近の吸収ピークを含むエネルギー範囲において、関数フィッティングを行う。
典型的には5.1eV<E<6.0eVの範囲において関数フィッティングを行うが、この範囲に限られない。
フィッティング部23は、エネルギーEの関数であるフィット式FITに従って、フィッティングを行う。フィット式FITは、ガウス関数+ローレンツ関数+定数値からなる関数である。フィット式FITは、以下の式(2)に示される。フィット式FITは、%00、%01、%02、%03、%04、%05の6つのパラメターを有する(FIT=FIT(%00、%01、%02、%03、%04、%05))。
FIT=%01*exp(-(((E-%02)*%03)^2))+%04/(((E-%02)*%05)^2+1)+%00 ・・・(2)
フィッティング部23は、フィット式FITの6つのパラメター%00〜%05の値を変えながら誤差が最小になる点を探す。
まず、パラメターの初期値を決め、その時のパラメター空間での誤差の勾配から新たなパラメターの値を決めるという動作を、フィット式FITが収束するまで繰り返す。誤差勾配は各パラメターの偏微分式により得る。
以下、フィット式FITの各パラメターの偏微分式を式(3)〜(8)に示す。
dFIT/d%00=1 ・・・(3)
dFIT/d%01=exp(-(((E-%02)*%03)^2)) ・・・(4)
dFIT/d%02=2*(E-%02)*%03^2*%01*exp(-(((E-%02)*%03)^2))+2*(E-%02)*%05^2*%04/(((E-%02)*%05)^2+1)^2 ・・・(5)
dFIT/d%03=-2*%03*(E-%02)^2*%01*exp(-(((E-%02)*%03)^2)) ・・・(6)
dFIT/d%04=1/(((E-%02)*%05)^2+1) ・・・(7)
dFIT/d%05=-2*%05*(E-%02)^2*%04/(((E-%02)*%05)^2+1)^2 ・・・(8)
フィッティング部23は、集束されたフィット式FITで示される曲線をベース曲線BSとして取得する。例えば、分散液DLの吸収スペクトルSPに基づいて取得されたベース曲線BSが図3に示される。フィッティングの結果、Brij S100の濃度として0.066%を得た。この結果は、別の方法で得た濃度と一致する。
他の例として、図4には、Brij S100を異なる濃度で溶解した水溶液を分散媒として、同様な処理により取得された分散液DLの吸収スペクトルSP及び取得されたベース曲線BSが示される。フィッティングの結果、Brij S100の濃度として0.11%を得た。
フィット式FITは、ガウス関数+ローレンツ関数+定数値からなる関数であるとしたが、フィット式FITをガウス関数+定数値からなる関数としてもよく、あるいはフィット式FITをローレンツ関数+定数項としてもよい。それらの場合、誤差がやや大きくなる事に注意すべきである。
(分離部)
分離部24について詳しく説明する。
上記のとおり分離部24は、分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1を分離する。
分離部24は、分散液DLの吸収スペクトルSPから、フィッティング部23で取得されたベース曲線BSを差し引いて、分散剤の吸収スペクトルSP1を取得する。
分離部24が分散剤の吸収スペクトルSP1を取得する範囲の下限は、フィット式FITをフィッティングしたエネルギー範囲の下限である。
分離部24が分散剤の吸収スペクトルSP1を取得する範囲の上限は、特に限りはない。ただし、エネルギーが大きすぎると吸光度が低下する傾向にあるため、典型的には7eV以下で選択されればよい。
図5には、分散剤であるBrij S100の濃度を0.01%〜2%で変えて調整した分散剤水溶液の各吸収スペクトルSP1が示される。
図5からみてわかるように、分散液DLに含まれるBrij S100の濃度が大きくなると、分散剤の吸収スペクトルSP1も大きくなり、その吸収スペクトルは高エネルギー側で顕著に生じている事が分かる。
(算出部)
算出部25における分散濃度の算出手法について、図6に沿って詳しく説明する。
上記のとおり、算出部25は、分散剤の吸収スペクトルSP1から、分散剤濃度を算出する。
図6には、図5に示した分散媒に溶解させるBrij S100の濃度を0.01%〜2%で変えて取得した各分散剤の吸収スペクトルSP1のうち、エネルギー6.70eVにおける吸光度(波長185nmに対応する吸光度)が、測定点として黒丸で示される。横軸は分散媒の濃度、縦軸は吸光度を示す。
算出部25は、このように取得された測定点に対し、図6の実線のようなフィッティング直線又は点線で示すようなフィッティング曲線を取得し、予め記憶部22に記憶させておく。
そして、算出部25は、実際に得られた分散剤の吸収スペクトルSP1から、エネルギー6.70eVにおける吸光度(185nmに対応する吸光度)を取得し、記憶部22に記憶させた分散剤濃度に対する吸光度を示すフィッティング直線又はフィッティング曲線から逆に、分散剤濃度を算出する。
(測定方法)
測定装置1による分散剤濃度の測定方法について図7に沿って説明する。
まず、CNT分散液である分散液DLの吸収スペクトルSPを測定する(ST1:測定ステップ)。このとき、紫外線を含む照射光L1を分散液DLに投光し、分散液DLの反射光又は透過光である検出光L2を受光して分散液DLの吸収スペクトルSPを測定する。
ST1に続いて、分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1を分離する(ST2:分離ステップ)。このとき、分散液DLの吸収スペクトルSPから、ベース曲線BSを差し引いて、分散剤の吸収スペクトルSP1を取得する。
ST2に続いて、分散剤の吸収スペクトルSP1から分散剤濃度を算出する(ST3:算出ステップ)。このとき、分散剤濃度に対する吸光度を示すフィッティング直線又はフィッティング曲線から、分散剤濃度を算出する。
(作用及び効果)
本実施形態では、測定装置1は、分散液DLの吸収スペクトルSPから分散剤の吸収スペクトルSP1を分離し、分散剤濃度を算出している。このため、測定装置1は、短波長領域の分散剤の吸光度を測定するができ、分散剤の濃度を評価することができる。
例えば、180nm〜190nmといった短波長領域は、分散剤の吸収が顕著に見られる領域である。他方、180nm〜190nmといった短波長領域は、カーボンナノチューブの吸収スペクトルが金属型・半導体型によらず単調に変化する領域である。
したがって、分散剤の吸収スペクトルを数値計算的に分離することにより、分散剤の濃度を評価しやすい。そして、分散液DLの濃度を簡便かつ精密に定量評価することが可能となる。
本実施形態では、非イオン性界面活性剤としてBrij S100を用いる例を説明した。しかし、非イオン性界面活性剤はこれに限定させるものではない。
非イオン性界面活性剤として、イオン化しない親水性部位とアルキル鎖など疎水性部位で構成されている非イオン性界面活性剤を1種類もしくは複数組み合わせて用いることができる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系に代表されるポリエチレングリコール構造を有する非イオン性界面活性剤や、アルキルグルコシド系非イオン性界面活性剤などを用いることができる。また、下記式(9)で表わされるようなポリオキシエチレン(n)アルキルエーテル(nが20以上100以下、アルキル鎖長がC12以上C18以下)で規定される非イオン性界面活性剤が好適に用いられる。
2n(OCHCHOH ・・・(9)
(但し、n=12〜18、m=20〜100である。)
上記ポリオキシエチレン(n)アルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(商品名:Brij L23、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル(商品名:Brij C20、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル(商品名:Brij S20、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル(商品名:Brij O10、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル(商品名:Brij C10、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル(商品名:Brij S10、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル(商品名:Brij O20、シグマアルドリッチ社製)などを用いることができる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアラート(分子式:C6412626、商品名:Tween 60、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレンソルビタントリオレアート(分子式:C2444、商品名:Tween 85、シグマアルドリッチ社製)、オクチルフェノールエトキシレート(分子式:C1422O(CO)、n=1〜10、商品名:Triton X−100、シグマアルドリッチ社製)、ポリオキシエチレン(40)イソオクチルフェニルエーテル(分子式:C1740(CHCH2040H、商品名:Triton X−405、シグマアルドリッチ社製)、ポロキサマー(分子式:C10、商品名:Pluronic、シグマアルドリッチ社製)、ポリビニルピロリドン(分子式:(CNO)、n=5〜100、シグマアルドリッチ社製)などを用いることもできる。
本実施形態では、ホーン型超音波破砕機(出力約300W、30分間)による超音波分散処理を行い、分散液DLを調整しているが、分散液DLを調製する方法としては、特に限定されず、公知の方法が用いられる。例えば、ホーン型超音波破砕機に限らず、単層カーボンナノチューブの混合物と、非イオン性界面活性剤を含む分散媒との混合液を超音波処理して、分散媒に、単層カーボンナノチューブの混合物を分散できるなら、どのような超音波処理であってもよい。
この超音波処理により、凝集していた金属型単層カーボンナノチューブと半導体型単層カーボンナノチューブの混合物が十分に分離し、分散液DLは、分散媒に金属型単層カーボンナノチューブと半導体型単層カーボンナノチューブが均一に分散したものとなる。この場合、無担体電気泳動法などにより、金属型単層カーボンナノチューブと半導体型単層カーボンナノチューブを分離し易くなる。なお、超音波処理により分散しなかった金属型単層カーボンナノチューブと半導体型単層カーボンナノチューブは、本実施形態のように、超遠心分離により分離、除去することが好ましい。
本実施形態では、単層カーボンナノチューブが分散された分散液DLに含まれる分散剤の濃度が評価されているが、ナノカーボンが分散された分散液DLであればどのようなものに含まれる分散剤の濃度が評価されてもよい。
例えば、半導体型を持つ単層カーボンナノチューブが分散された分散液に含まれる分散剤の濃度が評価されてもよいし、金属型を持つ単層カーボンナノチューブが分散された分散液に含まれる分散剤の濃度が評価されてもよい。
また、単層カーボンナノチューブ及び分散液を包含する分散液から分離された半導体型を持つ単層カーボンナノチューブの分散液に含まれる分散剤の濃度が評価されてもよい。
さらに、単層カーボンナノチューブ及び分散液を包含する分散液から分離された金属型を持つ単層カーボンナノチューブの分散液に含まれる分散剤の濃度が評価されてもよい。
本実施形態では、Brij S100を溶解した分散媒に対して、単層カーボンナノチューブ混合物(eDIPS単層カーボンナノチューブ)を分散させて測定しているが、異なる分散剤を溶解した分散媒に対して、異なるナノカーボンを分散させて測定してもよい。異なる分散剤や異なるナノカーボンであったとしても、分散剤のスペクトルとナノカーボンのスペクトルが異なれば分離できるため、分散剤の濃度を測定することができる。
本実施形態では、5.2eV付近のエネルギー範囲で吸収スペクトルをフィッティングしているが、ナノカーボンに由来する吸収スペクトルをフィッティングできるなら、5.2eV付近のエネルギー範囲に限られない。例えば、4.0eV付近のエネルギー範囲であってもよい。その場合、4.3eV付近にみられる別のナノカーボン由来ピークに対するフィッティング処理を施せばよい。
(変形例)
本実施形態において、測定部10は、波長λをエネルギーEに変換し、分散液DLの吸光度のエネルギー依存の曲線を、分散液DLの吸収スペクトルSPとして、分析部20に送信している。変形例として、測定部10は、波長λをエネルギーEに変換せず、分散液DLの吸光度の波長依存の曲線を、吸収スペクトルとして、分析部20に送信してもよい。
本実施形態の測定装置1は、フィッティング部23を備える。変形例として、ベース曲線BSが変化しないとき、測定装置1は、フィッティング部23を備えず、予めベース曲線BSを記憶しておいてもよい。
本実施形態の分離部24は、分散液DLの吸収スペクトルSPから分散剤の吸収スペクトルSP1を分離している。変形例として、分離部は、分散液DLの吸収スペクトルSPを分散剤の吸収スペクトルSP1とカーボンナノチューブの吸収スペクトルとのそれぞれに分離してもよい。この場合、分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1を差し引いたものをカーボンナノチューブの吸収スペクトルとして分離する。あるいは、分散液DLの吸収スペクトルSPから、分散剤の吸収スペクトルSP1に外挿線を加えた曲線を差し引いたものをカーボンナノチューブの吸収スペクトルとして分離してもよい。
上述の各実施形態において、測定装置の全部または一部の機能(例えば、分析部の機能)を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
上記測定装置、測定方法、及びプログラムは、ナノカーボン分散液の分散剤の濃度を評価しやすい。
1 測定装置
10 測定部
20 分析部
21 受付部
22 記憶部
23 フィッティング部
24 分離部
25 算出部
26 出力部
BS ベース曲線
DL 分散液
L1 照射光
L2 検出光
SP 分散液の吸収スペクトル
SP1 分散剤の吸収スペクトル

Claims (6)

  1. ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定する測定部と、
    前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離する分離部と、
    前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出する算出部と、を備える測定装置。
  2. 5.2eV付近のπプラズモン吸収ピークを含むエネルギー範囲で吸収スペクトルをフィッティングするフィッティング部をさらに備える請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記分離部が、前記分散液の吸収スペクトルを前記分散剤の吸収スペクトルと前記ナノカーボンの吸収スペクトルとのそれぞれに分離する請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記算出部が、前記分散剤濃度に対する吸光度を示すフィッティング直線又はフィッティング曲線を求める請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置。
  5. ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定するステップと、
    前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離するステップと、
    前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出するステップと、を有する測定方法。
  6. ナノカーボンが分散された分散液の吸収スペクトルを測定する測定部を備える測定装置のコンピュータに、
    前記分散液の吸収スペクトルから、分散剤の吸収スペクトルを分離するステップと、
    前記分散剤の吸収スペクトルから分散剤濃度を算出するステップと、を実行させるプログラム。
JP2019544084A 2017-09-29 2017-09-29 測定装置、測定方法、及びプログラム Active JP6791396B2 (ja)

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