〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
パチンコ機10は、遊技機の一種であるパチンコ遊技機である。このパチンコ機10は、図1に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方(正面側)に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。
遊技機本体12は、左右両側部のうち一方を支持側として回動可能となるように外枠11に支持される内枠(図示略)と、内枠の前方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能となるように内枠に支持される前扉枠13と、内枠の後方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能となるように内枠に支持される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
なお、遊技機本体12は、その回動先端部に設けられた施錠装置(図示略)を備えている。この施錠装置は、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠13を内枠に対して開放不能な施錠状態とする機能を有している。これらの施錠状態は、パチンコ機10の前面に露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことによって解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた略楕円形状の窓部21と、窓部21に嵌め込まれた窓パネル22とを有している。なお、本実施形態では、窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、合成樹脂などによって無色透明に形成されていてもよい。
また、前扉枠13は、窓部21の周囲に設けられた各種ランプ部等にて構成される発光手段の一部として窓部21の上方に設けられた表示ランプ部23と、表示ランプ部23の左右両側に設けられるとともに、遊技状況に応じた効果音などを出力するスピーカ部24と、窓部21の下方に設けられた上側膨出部25および下側膨出部26とを備えている。
上側膨出部25および下側膨出部26は、上下に並設されるとともに、共に前方へ膨出するように設けられている。
上側膨出部25は、上方に開口するようにして内側に設けられた上皿25aを有している。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置71(図4参照)にて払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構81(図4参照)側へ導くための機能を有している。
下側膨出部26は、同じく上方に開口するようにして内側に設けられた下皿26aを有している。下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
さらに、前扉枠13は、下皿26aの右方に設けられた発射手段としての発射ハンドル27を備えている。この発射ハンドル27は、パチンコ機10の遊技者に操作されることによって、内枠の下方に設けられた遊技球発射機構81から内枠の上方に設けられた遊技領域に向けて遊技球を発射する。発射ハンドル27は、その回転操作量を変更することによって、遊技領域に向けて発射する遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いを変更する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤31は、図2に示すように、その表面に取り付けられた内レール部32および外レール部33を有し、内枠に搭載されている。前述した遊技領域は、内レール部32および外レール部33によって区画されるようにして遊技盤31に形成されている。この遊技領域は、窓部21を介して略全域を前方から視認することができる。
内レール部32および外レール部33は、遊技領域への遊技球の誘導レール34を構成し、この誘導レール34は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球を遊技領域の上部に案内する。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部に配置されるとともに、遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。このため、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、本実施形態では、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側部に設けられている。
遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように形成された大小複数の開口部を遊技領域に有している。また、遊技盤31は、各開口部に設けられた一般入賞口35、上作動口(第1始動入球手段)36、下作動口(第2始動入球手段)37、可変入賞装置38、およびアウト口39を有している。また、遊技盤31は、中央部左側および中央部右側のそれぞれに設けられたスルーゲート41と、上部右側に設けられた主表示装置42と、中央部に設けられた可変表示ユニット43等とを有している。さらに、遊技盤31は、遊技球の落下方向を適宜分散させるために、または調整等するために植設された多数の釘44や、風車等の各種部材(役物)を遊技領域に有している。
一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口のそれぞれは、遊技球の入球を検知する検知センサ50a〜50d(図4参照)を備え、これらの検知センサ50a〜50dは、遊技盤31の背面側に配設されている。具体的には、一般入賞口35は、検知センサ50aを備え、上作動口36は、検知センサ50bを備え、下作動口37は、検知センサ50cを備え、可変入賞装置38は、検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、検知センサ50a〜50dの検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。なお、検知センサ50a〜50dは、遊技球の入賞を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
具体的には、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、上作動口36への入球が発生した場合および下作動口37への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、各作動口36,37の賞球個数を相違させてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられている。各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、アウト口39は、遊技球の入球を検知する検知センサ50e(図4参照)を備え、この検知センサ50eは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、アウト口39への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
各スルーゲート41は、遊技球の入球を検知する検知センサ50f(図4参照)を備え、この検知センサ50fは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、各スルーゲート41への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続する態様も含む。ただし、以下の説明では、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球を入賞とも表現する。また、スルーゲート41への入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
上作動口36および下作動口37は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。各作動口36,37は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく共に上向きに開口するとともに、上作動口36を上方に配置し、下作動口37を下方に配置するようにして鉛直方向に並設されている。下作動口37は、左右一対の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有している。
電動役物37aは、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37aの上端を左右方向に近接させることによって、下作動口37を閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37aの上端を左右方向に離間させることによって、下作動口37を開放した状態である。
ここで、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも狭くなる。また、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも広くなる。したがって、遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができず、開放状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができる。
なお、電動役物37aは、前述した閉鎖状態および開放状態に代えて、下作動口37に遊技球が入賞しにくい状態(閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、下作動口37に遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。また、下作動口37は、このような切り換えを電動役物37aの設定によって行うのではなく、下作動口37の変位によって行う構成としてもよく、このように構成した場合には、下作動口37は、電動役物37aを備えていなくてもよい。
可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口する大入賞口38aと、大入賞口38aを開閉するための開閉扉38bと、開閉扉38bを駆動する可変入賞駆動部38cとを備えている。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38に遊技球を導くことができる。
ここで、遊技盤31は、可変入賞装置38の前面側を覆うようにして設けられたカバー381を備えている。このカバー381は、可変入賞装置38を前面側から視認可能とすべく透明(または半透明)に形成された透明パネル381aと、この透明パネル381aの周囲に設けられるとともに、不透明に形成された不透明パネル381bとを備えている。
したがって、遊技者は、透明パネル381aおよび窓部21を介して可変入賞装置38を前方から視認することができる。
大入賞口38aは、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この大入賞口38aは、前述したように、遊技球の入球を検知する検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、その検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。
開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられている。この開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有している。
可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを駆動することによって、開閉扉38bを開放状態および閉鎖状態のいずれかに設定する。
具体的には、開閉扉38bは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉38bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉38bを開放状態に設定し、大入賞口38aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、開閉実行モードにおいて、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技という。
主表示装置42は、メイン表示部45と、役物用表示部46とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。
なお、主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられている。すなわち、主表示装置42は、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離は、遊技球1個分よりも狭くなっている。これによって、パチンコ機10は、主表示装置42と、窓パネル22との間を遊技球が落下していくのを防止している。換言すれば、パチンコ機10は、主表示装置42の前方を遊技球が落下していくのを防止している。
メイン表示部45は、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部45aと、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部45bとを備えている(図4参照)。なお、メイン表示部45は、開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)に、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部を更に備えていてもよい。
第1結果表示部45aは、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部45aは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部45bは、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部45bは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
役物用表示部46は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。役物用表示部46は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、下作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
なお、本実施形態では、メイン表示部45および役物用表示部46は、セグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部45および役物用表示部46に変動表示させる絵柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。
可変表示ユニット43は、絵柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置51を備えている。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置51を囲むようにして配設されたセンターフレーム52を備えている。このセンターフレーム52の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置51の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。この図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて図柄の変動表示を開始する変動表示手段として機能する。すなわち、図柄表示装置51は、メイン表示部45の第1結果表示部45aにて変動表示を実行する場合およびメイン表示部45の第2結果表示部45bにて変動表示を実行する場合には、それに合わせて変動表示を実行する。
なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRT等の他の表示装置であってもよい。
センターフレーム52は、図柄表示装置51の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部53と、図柄表示装置51の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部54と、図柄表示装置51の上側の領域に設けられた第3保留ランプ部55とを備えている。
第1保留ランプ部53は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第1保留ランプ部53は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第1結果表示部45aおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
第2保留ランプ部54は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第2保留ランプ部54は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第2結果表示部45bおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
第3保留ランプ部55は、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第3保留ランプ部55は、遊技球を最大4個まで保留することができ、役物用表示部46の変動表示に対応している。
なお、各保留ランプ部53〜55は、後述する図柄表示装置51の一部に画像として表示される等の他の構成であってもよい。
図3は、図柄表示装置の表示画面を示す図である。
図柄表示装置51の表示画面Gは、図3に示すように、3列の表示領域に区画されており、各表示領域には、左から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、および右図柄列Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3は、「1」〜「8」の数字からなる8種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「8」の次は「1」となるように配列して構成されている。なお、図3では、各表示領域の中心線を一点鎖線で示している。
図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行する。この遊技回用の演出は、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、有効ラインL上に所定の図柄を停止表示した状態で終了する。
すなわち、遊技回とは、各作動口36,37への入賞に基づいて、メイン表示部45および図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
なお、図柄表示装置51における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
図4は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図4に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bや、リーチ用テーブル記憶エリア63cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、電役保留エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ50a〜50fとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、下作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
なお、主制御基板61は、ドライバ回路を有している。MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行して大入賞口38aを開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部45の表示制御を実行して各作動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU62は、役物用表示部46の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。したがって、MPU62は、停電監視基板65を介して電力を受給する。
検知センサ50a〜50fは、一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ50a〜50fの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、上作動口36または下作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球や貸し球(遊技に際して遊技者に貸し出す遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時においても主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
また、電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
<主制御装置60のMPU62にて内部抽選を実行するための電気的構成>
図5は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。
MPU62は、図5に示すように、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって、内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部45および図柄表示装置51における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64a(図4参照)に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64b(図4参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC4の値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64c(図4参照)に格納される。
保留球格納エリア64bは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として上作動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、上作動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、上作動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、上作動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として下作動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、下作動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、下作動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、下作動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部45a,45bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa、または第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリア64cは、第1結果表示部用保留エリアRaおよび第2結果表示部用保留エリアRbと同様に4つの記憶エリアを備えている。したがって、各スルーゲート41への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。
なお、各スルーゲート41に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
<各カウンタの詳細な説明>
以下、各カウンタの詳細について説明する。
まず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。
電動役物開放カウンタC4は、定期的に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の電役保留エリア64cに格納される。
そして、MPU62は、電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
ここで、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定することによって、下作動口37への遊技球の入賞を可能とする頻度が互いに異なる複数のサポートモードを有している。具体的には、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモード(低頻度ガイド状態)と、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモード(高頻度ガイド状態)とを有している。
低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)となっている。しかしながら、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する回数が多く、電動役物37aを開放状態に設定する1回の開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、電動役物37aを閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部46における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
したがって、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、下作動口37に入賞しやすくなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、遊技球は、下作動口37よりも上作動口36に入賞する確率が高くなる。また、高頻度サポートモードでは、遊技球は、上作動口36よりも下作動口37に入賞する確率が高くなる。
そして、下作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードの構成は、これに限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、電動役物37aを開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、電動役物37aを開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図6は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図6に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア63a(図4参照)に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(低確率状態)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(高確率状態)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図6(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図6(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。
具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個である。
これに対して、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図6(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は11個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された大当たり当選となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高くなっていればよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。
大当たり種別カウンタC2は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図7は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図7に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図4参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図7(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図7(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図7(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「非明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の潜伏高確率結果)」、「明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「低確時最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜14」を「非明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「15〜19」を「明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」を「低確時最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図7(b)に示すように、「4ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」、「8ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」、および「16ラウンド最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「4ラウンド最有利結果」に振り分け、「10〜19」を「8ラウンド最有利結果」に振り分け、「20〜29」を「16ラウンド最有利結果」に振り分けている。
なお、以下の説明では、「低確時最有利結果」、「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」は、単に「最有利結果」とも表現する。また、「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」は、特に「ラウンド振分最有利結果」とも表現する。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低確率モードに移行する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。
「低確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードをそのまま維持する振分結果である。ここで、「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合には、高頻度サポートモードをそのまま維持する。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0〜238の範囲内でループするループカウンタとなっている。
リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
リーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出である。
具体的には、MPU62は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63c(図4参照)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確時最有利結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
そして、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、または「16ラウンド最有利結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。また、リーチ表示は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせを表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(例えば、図柄列Z2)を変動表示する。
したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」または「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
ここで、パチンコ機10は、図柄表示装置51の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。具体的には、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。
なお、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されていたのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている、またはリーチ表示を発生させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。
なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値に基づいて、メイン表示部45における絵柄の表示継続時間と、図柄表示装置51における図柄の表示継続時間とを決定する。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。
なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図8は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図8に示すように、ステップS101〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50fの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50fの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ50a〜50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻してクリアする。
ステップS103では、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1〜C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合には、各カウンタC1〜C4の値を0に戻してクリアする。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。このスルー用の入賞処理では、MPU62は、各スルーゲート41に対応した検知センサ50fが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、MPU62は、第3保留ランプ部55を点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部55を点灯させる。また、スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第3保留ランプ部55は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
ステップS105では、MPU62は、作動口用の入賞処理を実行する。
以下、作動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<作動口用の入賞処理>
図9は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、図9に示すように、ステップS201〜S212を実行する。
ステップS201では、MPU62は、上作動口36に対応した検知センサ50bが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、上作動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS202において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS203において、下作動口37に対応した検知センサ50cが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、下作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS204において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
ステップS202またはステップS204の処理を実行した後、MPU62は、ステップS205において、ステップS202またはステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合には、ステップS206において、その始動保留記憶数Nの値に1を加算して更新する。
ステップS207では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
ステップS208では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS208にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS209において、低確率モード用の当否テーブル(図6(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出し、ステップS208にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS210において、高確率モード用の当否テーブル(図6(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS209またはステップS210の処理を実行した後、MPU62は、ステップS211において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、ステップS207にて結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納した大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS209またはステップS210にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、当否抽選モードが低確率モードであっても高確率モードであっても同様である。
ステップS212では、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに保留情報を格納したことを認識させるための第1保留発生コマンドを設定し、この設定した第1保留発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
この第1保留発生コマンドは、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに保留情報を格納したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報と、当否結果に係る情報とを含んでいる。換言すれば、第1保留発生コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第1保留発生コマンドに基づいて、第1保留ランプ部53を点灯させる他、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。また、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第1保留ランプ部53は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
また、ステップS208では、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに保留情報を格納したことを認識させるための第2保留発生コマンドを設定し、この設定した第2保留発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、作動口用の入賞処理を終了する。
この第2保留発生コマンドは、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに保留情報を格納したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報と、当否結果に係る情報とを含んでいる。換言すれば、第2保留発生コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第2保留発生コマンドに基づいて、第2保留ランプ部54を点灯させる他、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。また、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第2保留ランプ部54は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
<通常処理>
図10は、通常処理のフローチャートを示す図である。
MPU62は、電源投入に伴って起動する後述のメイン処理を実行した後、遊技を進行させるための主要な処理である通常処理を実行する。この通常処理では、MPU62は、図10に示すように、ステップS301〜S314を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS301〜S309を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS308〜S311を繰り返し実行し、ステップS308の判定結果に応じてステップS312以降を実行する。
ステップS301では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信するための外部出力処理を実行する。この外部出力処理では、例えば、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合には、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、例えば、MPU62は、第1保留発生コマンドが設定されているか否かを判定し、第1保留発生コマンドが設定されていると判定した場合には、その第1保留発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。また、例えば、MPU62は、第2保留発生コマンドが設定されているか否かを判定し、第2保留発生コマンドが設定されていると判定した場合には、その第2保留発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。さらに、例えば、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合には、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS302では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、変動種別カウンタCSの値を0に戻してクリアする。
ステップS303では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置51に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定およびメイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS304では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、MPU62は、開閉実行モード、高確率モード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。
なお、ステップS303の遊技回制御処理およびステップS304の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS305では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。このデモ表示実行判定処理では、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合には、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。
ここで、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を3secとし、ステップS305の処理を繰り返し実行する間隔が4msecである場合には、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントして750回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合には、そのカウントの値をリセットする。
ステップS306では、MPU62は、下作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ステップS307では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。この遊技球発射制御処理では、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(本実施形態では0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。また、電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を供給し、遊技球を発射させる。
ステップS308では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。この停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS309以降の処理を実行することなく、ステップS312以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS312では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS313では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して保存する。ステップS314では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
これに対して、MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合、すなわち残余時間が発生した場合には、ステップS310において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS311において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定するまでステップS308〜S311を繰り返し実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合、すなわち残余時間が発生していない場合には、ステップS301を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図11は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図11に示すように、ステップS401〜S412を実行する。
ステップS401では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理では、MPU62は、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS402では、MPU62は、許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS402にて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS402の処理を繰り返し実行する。また、MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定した場合には、ステップS403以降の処理を実行する。
ここで、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS402の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS403では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。
ステップS404では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合には、ステップS405において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS406において、RAM判定値を算出する。
ステップS407では、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値と、通常処理のステップS313(電断時処理)にて保存されたRAM判定値とを比較し、これらが一致した場合には、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合には、RAM判定値は異常であると判定する。
そして、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常であると判定した場合には、ステップS408において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
なお、RAM64に記憶されたデータの有効性は、RAM判定値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよく、例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。
前述したように、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合、またはステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
具体的には、MPU62は、ステップS409において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS410において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合には、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS408またはステップS410の処理を実行した後、MPU62は、ステップS411において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期コマンドを送信し、ステップS412において、タイマ割込み処理の発生を許可し、前述した通常処理に移行する。
なお、サブ側の制御基板は、ステップS411にて送信された初期コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに、自己の初期化を実行する。
<遊技回制御処理>
図12は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、図12に示すように、ステップS501〜S509を実行する。
ステップS501では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS502以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各作動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
これに対して、MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
まず、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理について説明する。
ステップS503では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを把握し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合には、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS504において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS505において、メイン表示部45および図柄表示装置51に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。
以下、ステップS504のデータ設定処理およびステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。
図13は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。
データ設定処理では、MPU62は、図13に示すように、ステップS601〜S611を実行する。
ステップS601では、MPU62は、作動口用の入賞処理のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合には、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
このように、データ設定処理は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用のデータ設定処理と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用のデータ設定処理とを有している。
そして、MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。換言すれば、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
まず、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS602では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値に1を減算して更新する。
ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS604では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。
ステップS605では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS605では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示している。
ステップS606では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報のシフトを実行したことを認識させるための第1シフト時コマンドを設定し、この設定した第1シフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。この第1シフト時コマンドは、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第1シフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部53の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第1保留ランプ部53の点灯個数を減少させる。また、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第1シフト時コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS607では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値に1を減算して更新する。
ステップS608では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアRb1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS609では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。
ステップS610では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS610では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示している。
ステップS611では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報のシフトを実行したことを認識させるための第2シフト時コマンドを設定し、この設定した第2シフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。この第2シフト時コマンドは、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第2シフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部54の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第2保留ランプ部54の点灯個数を減少させる。また、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される第2シフト時コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
図14は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。
変動開始処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS701〜S718を実行する。
ステップS701では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS702において、低確率モード用の当否テーブル(図6(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出し、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS703において、高確率モード用の当否テーブル(図6(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS702またはステップS703の処理を実行した後、MPU62は、ステップS704において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS702またはステップS703にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、当否抽選モードが低確率モードであっても高確率モードであっても同様である。
ステップS705では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS706以降の処理を実行し、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS712以降の処理を実行する。
まず、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」であると判定された場合の処理(ステップS706以降の処理)について説明する。
ステップS706では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS707において、第1振分テーブル(図7(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS708において、第2振分テーブル(図7(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
ステップS707またはステップS708の処理を実行した後、MPU62は、ステップS709において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS707またはステップS708にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS710では、MPU62は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をステップS709にて判定した振分結果に応じて決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとを比較することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部45に停止表示させる絵柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
ステップS711では、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合には、低確結果フラグをセットし、「非明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、非明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合には、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS716以降の処理を実行する。
なお、以下の各処理において、MPU62は、これらのフラグを参照することによって、振分結果の判定を実行する。
次に、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定された場合の処理(ステップS712以降の処理)について説明する。
ステップS712では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS713以降の処理を実行し、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS715以降の処理を実行する。
ステップS713では、MPU62は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS714では、MPU62は、特別外れフラグをRAM64にセットする。
なお、以下の各処理において、MPU62は、この特別外れフラグを参照することによって、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かの判定を実行する。
これに対して、ステップS715では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS711、ステップS714、およびステップS715のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS716において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
また、表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図柄表示装置51にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果が「低確結果」または「最有利結果」である場合、並びにステップS704にて判定した当否結果が「通常外れ結果」であるとともに、リーチ発生抽選に当選した場合には、リーチ表示が発生すると判定する。なお、MPU62は、前述したように、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ発生抽選を実行する。
MPU62は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
MPU62は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア63cに記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
具体的には、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。したがって、上作動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、上作動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。そして、下作動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、下作動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、保留個数が同じであれば、高頻度サポートモードである場合の表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間は、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは異なっている。
なお、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を長くなる等のように前述した関係とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
ステップS717では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS717にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
変動用コマンドは、表示継続時間に係る情報を含んでいる。また、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を含んでいない。
ここで、前述したように、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。
したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報を変動用コマンドに含めなかったとしても、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
種別コマンドは、当否結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。また、種別コマンドは、振分結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果とする。換言すれば、種別コマンドは、遊技結果に係る情報を含んでいる。
ステップS718では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部45に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、変動開始処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、第1結果表示部45aに変動表示を開始させる。
これに対して、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、第2結果表示部45bに変動表示を開始させる。
遊技回制御処理の説明に戻り、図12を参照してステップS506〜S509の遊技回進行用処理について説明する。
MPU62は、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS506では、MPU62は、変動開始処理のステップS716にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS507において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部45の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS508において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、メイン表示部45に変動表示を開始させる際に実行された変動開始処理のステップS710、ステップS713、およびステップS715のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中のメイン表示部45に表示させるようにメイン表示部45の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
また、メイン表示部45は、図柄表示装置51の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置51の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置51の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
ステップS509では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS509にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<遊技状態移行処理>
図15は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS801〜S816を実行する。
ステップS801では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS813以降の処理を実行する。
まず、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS802以降の処理)について説明する。
ステップS802では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU62は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS804以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものでないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、遊技状態移行処理を終了する。
ステップS804では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS805において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置38の大入賞口38aを開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
これに対して、MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS806において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、ステップS807において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。また、MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合には、ステップS808において、振分結果が「最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS808にて振分結果が「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS809において、ラウンド数の設定処理を実行する。このラウンド数の設定処理では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「最有利結果」のラウンド数に応じた値をセットする。
具体的には、MPU62は、ステップS808にて振分結果が「低確時最有利結果」または「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「4」をセットする。また、MPU62は、ステップS808にて振分結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「8」をセットする。さらに、MPU62は、ステップS808にて振分結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「16」をセットする。
これに対して、MPU62は、ステップS808にて振分結果が「最有利結果」でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」であると判定した場合には、ステップS810において、ラウンドカウンタRCに「4」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ここで、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。
開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口38aの開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすまで継続する。換言すれば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすことによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
ステップS805、ステップS807、ステップS809、およびステップS810のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS811において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
このように、MPU62は、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一である。
なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS812では、MPU62は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS812にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
次に、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS813以降の処理)について説明する。
ステップS813では、MPU62は、大入賞口開閉処理を実行する。
図16は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開閉処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS901〜S924を実行する。
ステップS901では、MPU62は、大入賞口38aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中でないと判定した場合には、ステップS902以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中であると判定した場合には、ステップS906以降の処理を実行する。
まず、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS902以降の処理)について説明する。
ステップS902では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、ステップS903において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS904において、大入賞口開放処理を実行する。
以下、ステップS904の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図17は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS1001〜S1007を実行する。
ステップS1001では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1001にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1002において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1003において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
これに対して、MPU62は、ステップS1001にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS1004において、入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1005において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1005にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、前述したステップS1003において、タイマカウンタTに「85」をセットする。
これに対して、MPU62は、ステップS1005にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合には、ステップS1006において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
ステップS1003またはステップS1006の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1007において、大入賞口38aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1002またはステップS1004にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。
また、ステップS1003またはステップS1006にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU62は、前述したように、タイマカウンタTに「85」または「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU62は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様(長期間態様)と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様(短期間態様)とを設定している。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、前述したように、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。
したがって、長時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは容易である。
これに対して、短時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも短い(更に言及すれば遊技球の発射周期よりも短い)ので、遊技球を大入賞口38aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは可能である。
大入賞口開閉処理の説明に戻り、図16を参照してステップS905以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS904の大入賞口開放処理を実行した後、ステップS905において、開放コマンドを設定する。また、MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS905にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉38bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS906以降の処理)について説明する。
ステップS906では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。すなわち、MPU62は、大入賞口開放処理のステップS1003またはステップS1006にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS907以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS918以降の処理を実行する。
まず、ステップS906において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS907以降の処理)について説明する。
ステップS907では、MPU62は、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口38aに対応した検知センサ50dの検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生していないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生したと判定した場合には、ステップS908において、入賞カウンタPCの値に1を減算して更新する。
ステップS909では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS910において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを閉鎖状態に設定する。
ステップS911では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS911にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉38bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS912では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、後述するステップS923以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS913以降の処理を実行する。
ステップS913では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS914では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS915において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS915にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉38bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。なお、本実施形態では、開放待機時間は1secである。この開放待機時間は、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず同一である。
これに対して、MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS916以降の処理を実行する。
ステップS916では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、前述したように、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。
なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS917では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS917にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS906おいて、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定された場合の処理(ステップS918以降の処理)について説明する。
ステップS918では、MPU62は、前述したステップS910と同様に閉鎖実行処理を実行する。
ステップS919では、MPU62は、前述したステップS911と同様に閉鎖コマンドを設定する。
ステップS920では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS921以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS923以降の処理を実行する。
まず、ステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定された場合の処理(ステップS921以降の処理)について説明する。
ステップS921では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS922では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
次に、ステップS912またはステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定された場合の処理(ステップS923以降の処理)について説明する。
ステップS923では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値に1を減算して更新する。
ステップS924では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図15を参照してステップS814以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS814において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS814にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS814にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、ステップS815において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS815にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS815にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS816において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
以下、開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図18は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS1101〜S1109を実行する。
ステップS1101では、MPU62は、振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1102以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1105以降の処理を実行する。
まず、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1102以降の処理)について説明する。
ステップS1102では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1103では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。
ステップS1104では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードおよび高確率モードは、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、100回の遊技回を消化した場合には、高頻度サポートフラグおよび高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定するとともに、当否抽選モードを低確率モードに設定する。
なお、MPU62は、これらの処理を通常処理において、ステップS303の遊技回制御処理として実行するとともに、ステップS306の電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU62は、振分結果に応じてRAM64にセットしたフラグ(低確結果フラグ、非明示少ラウンド高確結果フラグ、明示少ラウンド高確結果フラグ、および最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した作動口用の入賞処理のステップS208および変動開始処理のステップS701では、MPU62は、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
次に、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1105以降の処理)について説明する。
ステップS1105では、MPU62は、振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1106以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1107以降の処理を実行する。
まず、ステップS1105において、MPU62にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1106以降の処理)について説明する。
ステップS1106では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。
その後、MPU62は、前述したS1104以降の処理を実行し、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
次に、ステップS1105において、MPU62にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1107以降の処理)について説明する。
ステップS1107では、MPU62は、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1107にて振分結果が「低確結果」でないと判定した場合(当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合)には、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1107にて振分結果が「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1108以降の処理を実行する。
ステップS1108では、MPU62は、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続する。
ステップS1109では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
その後、MPU62は、前述したS1104以降の処理を実行し、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低確率モードおよび低頻度サポートモードに移行する。
また、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低確率モードおよび低頻度サポートモードに移行する。
これに対して、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、低頻度サポートモードに移行する。高確率モードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低確率モードに移行し、低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」または「通常外れ結果」となった場合には、遊技状態は移行しない。
ここで、前述したように、高頻度サポートモードでは、遊技球は、上作動口36よりも下作動口37に入賞する確率が高くなる。また、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。そして、下作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルは、第2振分テーブルとなっている(図7(b)参照)。
したがって、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行するので、その後、100回の遊技回を消化する前に、再び当否抽選において「大当たり当選」となれば、その振分結果は必ず「ラウンド振分最有利結果」となり、遊技状態は、再び高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行することになる。換言すれば、遊技状態は、高確率モードおよび高頻度サポートモードをループすることになる。なお、高確率モードでは、11/600(約1/55)の確率で当否抽選において「大当たり当選」となる。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図19は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図19に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM93は、抽選テーブル記憶エリア93aや、期待度テーブル記憶エリア93bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、各種カウンタエリア94aや、サブ側保留情報格納エリア94bや、各種フラグ格納エリア94cや、コマンドリスト格納エリア94dなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,53〜55と、スピーカ部24と、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,53〜55や、スピーカ部24の駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析するとともに、このコマンドに基づいて所定の演算処理を行ってVDP105の制御を実行する。具体的には、MPU102は、VDP105に対するコマンドを生成することによってVDP105の制御を実行する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置51に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。
ビデオRAM107は、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置51の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図20は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図20に示すように、ステップS1201〜S1205を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1201では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS1202では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを決定する。
ステップS1203では、MPU92は、ステップS1202の演出決定処理の内容に基づいて、演出実行処理を実行する。具体的には、演出実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23,53〜55の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1204では、MPU92は、MPU62から受信したデモコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。具体的には、デモ表示実行処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1205では、ステップS1202の演出決定処理およびステップS1204のデモ表示実行処理で設定したコマンドを表示制御装置100に送信するためのコマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理では、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dにコマンドリストとして格納された各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったか否かを判定し、各種コマンドを表示制御装置100に送信するタイミングに至ったと判定した場合には、そのコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、コマンドリストの内容については後に詳細に説明する。
その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図21は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図21に示すように、ステップS1301〜S1317を実行する。
ステップS1301では、MPU92は、MPU62から送信された保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)を受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1301にて保留発生コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1303以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1301にて保留発生コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1302において、保留発生処理を実行する。この保留発生処理では、MPU92は、保留発生コマンドの内容に基づいて、サブ側保留情報格納エリア94bにサブ側保留情報を格納する。この保留発生処理については後に詳細に説明する。
MPU92は、ステップS1302の処理を実行した後、またはステップS1301にて保留発生コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1303以降の処理を実行する。
ステップS1303では、MPU92は、MPU62から送信されたシフト時コマンド(第1シフト時コマンドまたは第2シフト時コマンド)を受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1303にてシフト時コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1305以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1303にてシフト時コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1304において、保留シフト処理を実行する。この保留シフト処理では、MPU92は、シフト時コマンドの内容に基づいて、サブ側保留情報格納エリア94bに格納されたサブ側保留情報のシフトを実行する。この保留シフト処理については後に詳細に説明する。
MPU92は、ステップS1304の処理を実行した後、またはステップS1303にてシフト時コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1305以降の処理を実行する。
ステップS1305では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1305にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1313以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1305にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1306において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1306にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1307において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確時最有利結果」に振り分けられたと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「ラウンド振分最有利結果」に振り分けられたと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられたと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、ステップS1306にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合には、ステップS1308において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「通常外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1308にて遊技結果が「通常外れ結果」でないと判定した場合、すなわち遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、ステップS1309において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。なお、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一である。
これに対して、MPU92は、ステップS1308にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1310において、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS1307、ステップS1309、およびステップS1310のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1311において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。なお、ステップS1311では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。
また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1312では、MPU92は、変動開始コマンドと、ステップS1307、ステップS1309、およびステップS1310のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドとを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに変動開始コマンドおよび停止結果コマンドを記憶する。これらの変動開始コマンドおよび停止結果コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された変動開始コマンドおよび停止結果コマンドに基づいて、変動表示の開始および停止結果の表示を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、変動表示を開始した後、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1312の処理を実行した後、またはステップS1305にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1313以降の処理を実行する。
ステップS1313では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1313にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1317以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1313にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1314において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1315では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1314にて遊技結果が「特別外れ結果」または「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出CA〜CCまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出CAおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で4回実行する場合の時間と対応し、演出CBの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で8回実行する場合の時間と対応し、演出CCの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で16回実行する場合の時間と対応している。
また、MPU92は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1316では、MPU92は、ステップS1315にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを設定する。この開閉実行モード用コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1316の処理を実行した後、またはステップS1313にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1317以降の処理を実行する。
ステップS1317では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図22は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図22は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図22に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、「低確時最有利結果」、「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、「16ラウンド最有利結果」、および「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図22の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードは移行しない。
「非明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「非明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。
このように、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モードの種類は異なるが、大入賞口38aの開閉が短時間態様で2回実行される点においては共通している。
また、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。さらに、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは移行しない。また、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することはできない。換言すれば、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」となって高確率モードに移行した場合であっても、図柄表示装置51は、開閉実行モード終了後の遊技回では、当否抽選モードは移行していないかのごとく偽装を施す。
このため、遊技者は、当否抽選モードが高確率モードに移行したか否かの予測を楽しみながら遊技を行うことができる。
「明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。また、「明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であることを把握することができる。
「低確時最有利結果」では、開閉実行モードは、4回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で4回実行される。
ここで、「低確時最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出CAまたは演出Dとなる。具体的には、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出CAとなり、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
「4ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、4回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で4回実行される。
ここで、「4ラウンド最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出CAとなる。
「8ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、8回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で8回実行される。
ここで、「8ラウンド最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出CBとなる。
「16ラウンド最有利結果」では、開閉実行モードは、16回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で16回実行される。
ここで、「16ラウンド最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出CCとなる。
「低確結果」では、開閉実行モードは、4回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で4回実行される。
ここで、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
そして、「最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出CAとなった場合には、遊技結果が「低確時最有利結果」または「4ラウンド最有利結果」であることを把握することができる。しかしながら、遊技者は、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「低確時最有利結果」および「低確結果」のいずれであるかを把握することはできない。
そして、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
具体的には、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示することなく、高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行することを報知する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、振分抽選において「低確時最有利結果」となった場合であっても、図柄表示装置51は、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく偽装を施す。
<保留発生処理>
図23は、保留発生処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1302において、保留発生処理を実行する。この保留発生処理では、MPU92は、図23に示すように、ステップS1401〜S1409を実行する。具体的には、MPU92は、保留発生コマンドの内容に基づいて、サブ側保留情報格納エリア94bにサブ側保留情報を格納する。
図24は、サブ側保留情報格納エリアの内容を示す図である。
サブ側保留情報格納エリア94bは、図24に示すように、第1サブ側保留エリアSRaと、第2サブ側保留エリアSRbと、実行エリアSAEとを備えている。
第1サブ側取得情報記憶手段として設けられた第1サブ側保留エリアSRaは、第1エリアSRa1〜第4エリアSRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアSRa1〜SRa4は、通常保留を発生させるための通常保留情報と、予告保留を発生させるための予告保留情報とを格納可能な記憶容量に設定されている。通常保留を発生させるための通常保留情報および予告保留を発生させるための予告保留情報については後に詳細に説明する。
MPU92は、通常保留情報または予告保留情報をサブ側保留情報として第1保留発生コマンドの受信に合わせて各エリアSRa1〜SRa4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された第1保留発生コマンドを受信した場合に、第1エリアSRa1→第2エリアSRa2→第3エリアSRa3→第4エリアSRa4の順にサブ側保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1サブ側保留エリアSRaは、4つの記憶エリアを備えているので、第1保留発生コマンドに基づくサブ側保留情報は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1サブ側保留エリアSRaは、各エリアSRa1〜SRa4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
第2サブ側取得情報記憶手段として設けられた第2サブ側保留エリアSRbは、第1エリアSRb1〜第4エリアSRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアSRb1〜SRb4は、通常保留を発生させるための通常保留情報と、予告保留を発生させるための予告保留情報とを格納可能な記憶容量に設定されている。通常保留を発生させるための通常保留情報および予告保留を発生させるための予告保留情報については後に詳細に説明する。
MPU92は、通常保留情報または予告保留情報をサブ側保留情報として第2保留発生コマンドの受信に合わせて各エリアSRb1〜SRb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された第2保留発生コマンドを受信した場合に、第1エリアSRb1→第2エリアSRb2→第3エリアSRb3→第4エリアSRb4の順にサブ側保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第2サブ側保留エリアSRbは、4つの記憶エリアを備えているので、第2保留発生コマンドに基づくサブ側保留情報は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2サブ側保留エリアSRbは、各エリアSRb1〜SRb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
実行エリアSAEは、図柄表示装置51の変動表示を開始する際に、第1サブ側保留エリアSRa、または第2サブ側保留エリアSRbの記憶エリアに格納されたサブ側保留情報を移動させるためのエリアである。
保留発生処理の説明に戻り、図23を参照してステップS1401以降の処理について説明する。
ステップS1401では、MPU92は、MPU62から送信された第1保留発生コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1401にて第1保留発生コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1402において、第1サブ側保留エリアSRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1サブ側始動保留記憶数SRaNとして第1サブ側保留エリアSRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU92は、ステップS1404以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1401にて第1保留発生コマンドを受信していないと判定した場合(第2保留発生コマンドを受信していると判定した場合)には、ステップS1403において、第2サブ側保留エリアSRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2サブ側始動保留記憶数SRbNとして第2サブ側保留エリアSRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU92は、ステップS1404以降の処理を実行する。
ステップS1402またはステップS1403の処理を実行した後、MPU92は、ステップS1404において、そのサブ側始動保留記憶数SN(SRaNまたはSRbN)の値に1を加算して更新する。
ステップS1405では、MPU92は、予告保留の抽選処理を実行する。この予告保留の抽選処理では、MPU92は、予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、予告保留発生カウンタの値を用いることによって、予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告保留発生カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
予告保留発生カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告保留発生カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告保留発生カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告保留発生カウンタ用バッファに格納された予告保留発生カウンタの値に基づいて、予告保留を発生させるか否かの抽選(予告保留発生抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告保留発生カウンタ用バッファに格納された予告保留発生カウンタの値を取得するとともに、この値を予告保留発生用テーブルと比較することによって、予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告保留発生用テーブルは、予告保留の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の抽選テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS1406では、MPU92は、ステップS1405にて予告保留発生抽選に当選したか否か(予告保留を発生させるか否か)を判定する。
MPU92は、ステップS1405にて予告保留を発生させると判定した場合には、ステップS1407において、予告保留発生処理を実行する。この予告保留発生処理では、MPU92は、予告保留を発生させるための処理を実行する。また、MPU92は、この予告保留発生処理の内容に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
なお、ステップS1407の予告保留発生処理については後に詳細に説明する。
これに対して、MPU92は、ステップS1405にて予告保留を発生させないと判定した場合には、ステップS1408において、通常保留発生処理を実行する。この通常保留発生処理では、MPU92は、通常保留を発生させるための処理を実行する。また、MPU92は、この通常保留発生処理の内容に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
具体的には、MPU92は、通常保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに通常保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に通常保留情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに通常保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に通常保留情報を格納する。
この通常保留情報は、通常保留を発生させることを特定するための情報である。また、通常保留情報は、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報を含んでいる。
ステップS1407の予告保留発生処理またはステップS1408の通常保留発生処理を実行した後、MPU92は、ステップS1409において、保留表示発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに保留表示発生コマンドを記憶する。この保留表示発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された保留表示発生コマンドに基づいて、予告保留または通常保留の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、予告保留の絵柄または通常保留の絵柄を表示画面Gに表示させて予告保留または通常保留の発生を遊技者に報知する。
図25は、予告保留発生処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、保留発生処理のステップS1407において、予告保留発生処理を実行する。この予告保留発生処理では、MPU92は、図25に示すように、ステップS1501〜S1505を実行する。
ステップS1501では、MPU92は、予告保留期待度の抽選処理を実行する。この予告保留期待度の抽選処理では、MPU92は、予告保留の期待度を決定するための抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、予告保留期待度の抽選処理を実行する。
図26は、予告保留期待度の抽選処理のフローチャートを示す図である。
予告保留期待度の抽選処理では、MPU92は、図26に示すように、ステップS1601〜S1606を実行する。
ステップS1601では、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1601にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1602において、大当たり結果用の予告保留期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
これに対して、MPU92は、ステップS1601にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS1603において、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1603にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1604において、特別外れ結果用の予告保留期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
これに対して、MPU92は、ステップS1603にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、ステップS1605において、通常外れ結果用の予告保留期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
ステップS1602、ステップS1604、およびステップS1605のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1606において、予告保留期待度抽選実行処理を実行する。この予告保留期待度抽選実行処理では、MPU92は、予告保留期待度カウンタの値を用いることによって、予告保留の期待度を決定するための抽選を実行する。なお、予告保留期待度カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
予告保留期待度カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告保留期待度カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告保留期待度カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告保留期待度カウンタ用バッファに格納された予告保留期待度カウンタの値に基づいて、予告保留の期待度を決定するための抽選(予告保留期待度抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告保留期待度カウンタ用バッファに格納された予告保留期待度カウンタの値を取得するとともに、この値をステップS1602、ステップS1604、またはステップS1605にて読み出した予告保留期待度テーブルと比較することによって、予告保留の期待度を決定するための抽選を実行する。
図27は、各期待度の予告保留の絵柄を示す図である。図28は、当否結果と、各期待度の予告保留の発生確率との関係を示す図である。
予告保留は、図27に示すように、当否結果に関連付けられた低期待度、中期待度、および高期待度の各期待度の絵柄を有している。各期待度の絵柄は、表示制御装置100のキャラクタROM106にて保持されている。
なお、図27(A)は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される低期待度の予告保留を示し、図27(B)は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される中期待度の予告保留を示し、図27(C)は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される高期待度の予告保留を示している。
低期待度の予告保留は、図27(A)に示すように、1つのドーナツを皿の上に載せた絵柄である。この低期待度の予告保留は、当否抽選の結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」である場合に発生しにくく、「通常外れ結果」である場合に発生しやすい予告保留である。
具体的には、低期待度の予告保留は、図28に示すように、ステップS1602にて大当たり結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、5%の確率で発生し、ステップS1604にて特別外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、10%の確率で発生し、ステップS1605にて通常外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、80%の確率で発生するようになっている。
また、中期待度の予告保留は、図27(B)に示すように、3つのドーナツを皿の上に載せた絵柄である。この中期待度の予告保留は、当否抽選の結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」である場合には、低期待度の予告保留よりも発生しやすく、高期待度の予告保留よりも発生しにくい予告保留であり、当否抽選の結果が「通常外れ結果」である場合には、低期待度の予告保留よりも発生しにくく、高期待度の予告保留よりも発生しやすい予告保留である。
具体的には、中期待度の予告保留は、図28に示すように、ステップS1602にて大当たり結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、15%の確率で発生し、ステップS1604にて特別外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、30%の確率で発生し、ステップS1605にて通常外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、15%の確率で発生するようになっている。
そして、高期待度の予告保留は、図27(C)に示すように、大量のドーナツを皿の上に載せた絵柄である。この高期待度の予告保留は、当否抽選の結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」である場合に発生しやすく、「通常外れ結果」である場合に発生しにくい予告保留である。
具体的には、高期待度の予告保留は、図28に示すように、ステップS1602にて大当たり結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、80%の確率で発生し、ステップS1604にて特別外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、60%の確率で発生し、ステップS1605にて通常外れ結果用の予告保留期待度テーブルを読み出した場合には、5%の確率で発生するようになっている。
予告保留発生処理の説明に戻り、図25を参照してステップS1502以降の処理について説明する。
ステップS1502では、MPU92は、ステップS1402またはステップS1403にてセットしたサブ側始動保留記憶数SN(SRaNまたはSRbN)が2以上であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1502にてサブ側始動保留記憶数SNが2以上であると判定した場合には、ステップS1503において、開始時予告保留期待度選択処理を実行する。この開始時予告保留期待度選択処理では、MPU92は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留と同じ、またはそれよりも期待度の低い予告保留を選択する。したがって、MPU92は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて高期待度の予告保留に当選した場合には、高期待度、中期待度、および低期待度の予告保留のいずれかをランダムに選択し、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて中期待度の予告保留に当選した場合には、中期待度または低期待度の予告保留をランダムに選択し、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて低期待度の予告保留に当選した場合には、低期待度の予告保留を選択する。
ステップS1504では、MPU92は、通常予告保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU92は、予告保留発生処理を終了する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに通常予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に通常予告保留情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに通常予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に通常予告保留情報を格納する。
この通常予告保留情報は、通常予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、通常予告保留情報は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、現在の通常予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。ここで、MPU92は、ステップS1503の開始時予告保留期待度選択処理にて選択した予告保留の期待度を現在の通常予告保留の期待度として設定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1502にてサブ側始動保留記憶数SNが2以上でないと判定した場合(サブ側始動保留記憶数SNが0または1であると判定した場合)には、ステップS1505において、特殊予告保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU92は、予告保留発生処理を終了する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに特殊予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「1」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「2」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に特殊予告保留情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに特殊予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「1」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「2」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に特殊予告保留情報を格納する。
この特殊予告保留情報は、特殊予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、特殊予告保留情報は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
ここで、サブ側保留エリアの記憶エリアに記憶された予告保留情報(通常予告保留情報および特殊予告保留情報)は、前述したステップS1409において、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示発生コマンドに含まれている。そして、この保留表示発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、前述したように、MPU92から送信された保留表示発生コマンドに基づいて、通常予告保留または特殊予告保留の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、通常予告保留の絵柄または特殊予告保留の絵柄を表示画面Gに表示させて通常予告保留または特殊予告保留の発生を遊技者に報知する。
図29は、図柄表示装置の表示画面に表示される予告保留および通常保留の絵柄を示す図である。
MPU102は、図29に示すように、第1サブ側保留エリアSRaの第1エリアSRa1〜第4エリアSRa4の4つの記憶エリアに対応して設けられた台座B1〜B4と、実行エリアSAEに対応して台座B1〜B4の左側に設けられた実行用台座ABとを表示画面Gに表示する。
台座B1〜B4および実行用台座ABは、その上に予告保留または通常保留を示す絵柄を載置することによって、予告保留または通常保留の発生を遊技者に報知する。
具体的には、MPU102は、MPU92から送信された保留表示発生コマンドの内容に基づいて、第1サブ側保留エリアSRaの記憶エリアに通常保留情報が記憶されていると特定した場合には、台座B1〜B4の上に通常保留の絵柄である球体の絵柄を載置する。
MPU102は、MPU92から送信された保留表示発生コマンドの内容に基づいて、第1サブ側保留エリアSRaの記憶エリアに通常予告保留情報が記憶されていると特定した場合には、台座B1〜B4の上に現在の通常予告保留の期待度に対応した予告保留の絵柄、すなわち通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄(図27参照)を載置する。
MPU102は、MPU92から送信された保留表示発生コマンドの内容に基づいて、第1サブ側保留エリアSRaの記憶エリアに特殊予告保留情報が記憶されていると特定した場合には、台座B1または台座B2の上に特殊予告保留の絵柄である風呂敷の絵柄を載置する。
また、MPU102は、実行エリアSAEに通常保留情報が記憶されていると特定した場合には、実行用台座ABの上に通常保留の絵柄である球体の絵柄を載置する。
MPU102は、実行エリアSAEに通常予告保留情報が記憶されていると特定した場合には、実行用台座ABの上に現在の通常予告保留の期待度に対応した予告保留の絵柄、すなわち通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄(図27参照)を載置する。
MPU102は、実行エリアSAEに特殊予告保留情報が記憶されていると特定した場合には、実行用台座ABの上に特殊予告保留の絵柄である風呂敷の絵柄を載置する。
なお、MPU102は、MPU92から送信された保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、実行エリアSAEに記憶された情報を特定している。この保留表示シフト時コマンドについては後に詳述する。
ここで、図29の例では、MPU102は、台座B1の上に通常保留の絵柄を載置し、台座B2の上に特殊予告保留の絵柄を載置し、台座B3の上に低期待度の通常予告保留の絵柄を載置し、実行用台座ABの上に通常保留の絵柄を載置している。また、この例では、MPU102は、台座B4の上に絵柄を載置していない。
なお、台座B1〜B4は、第2サブ側保留エリアSRbの第1エリアSRb1〜第4エリアSRb4の4つの記憶エリアにも対応して設けられている。具体的には、第2サブ側保留エリアSRbの記憶エリアに対応した絵柄は、第1サブ側保留エリアSRaの記憶エリアに対応した絵柄の手前側に重ねて表示されることになる。
このように、本実施形態では、サブ側保留情報格納エリア94bは、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けられた複数の予告保留情報(内部抽選情報)を記憶する情報記憶手段として機能する。
このサブ側保留情報格納エリア94bは、図柄表示装置51にて変動表示を実行中の予告保留情報を記憶する実行領域としての実行エリアSAEと、図柄表示装置51にて変動表示を実行する前の保留状態の予告保留情報を記憶する複数の保留領域としての第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbとを備えている。
ここで、本実施形態では、予告保留情報は、当否結果に関連付けられているが、例えば、表示継続時間などの他の情報に関連付けられていてもよい。要するに、予告保留情報は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けられていればよい。
具体的には、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、高期待度の予告保留を発生させる確率を高くするとともに、低期待度の予告保留を発生させる確率を低くする。また、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長くないと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生しない場合)には、高期待度の予告保留を発生させる確率を低くするとともに、低期待度の予告保留を発生させる確率を高くする。そして、MPU92は、この確率に基づいて抽選することによって予告保留の期待度を決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、音声発光制御装置90は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球順にサブ側保留情報格納エリア94bに予告保留情報を記憶させる情報格納手段として機能する。
そして、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された予告保留情報に基づいて、この予告保留情報に関連付けられた絵柄を図柄表示装置51に表示させる情報報知手段として機能する。
さらに、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAE側の第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2に予告保留情報を記憶させる場合には特殊予告保留情報(第1の内部抽選情報)として記憶させる保留振分格納部として機能する。したがって、第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2は、第1の領域として機能する。
そして、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAEと反対側の第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4に予告保留情報を記憶させる場合には通常予告保留情報(第2の内部抽選情報)として記憶させる保留振分格納部として機能する。したがって、第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4は、第2の領域のとして機能する。
なお、本実施形態では、第1の領域および第2の領域の数を同数に設定しているが、これらを異なるように設定してもよい。換言すれば、ステップS1502の処理では、MPU92は、ステップS1402またはステップS1403にてセットしたサブ側始動保留記憶数SN(SRaNまたはSRbN)が2以上であるか否かを判定しているが、例えば、1以上であるか否かを判定してもよく、3以上であるか否かを判定してもよい。
要するに、保留振分格納部は、保留領域のうち、実行領域側の第1の領域に内部抽選情報を記憶させる場合には第1の内部抽選情報として記憶させ、実行領域と反対側の第2の領域に内部抽選情報を記憶させる場合には第2の内部抽選情報として記憶させることができればよい。
<保留シフト処理>
図30は、保留シフト処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1304において、保留シフト処理を実行する。この保留シフト処理では、MPU92は、図30に示すように、ステップS1701〜S1712を実行する。具体的には、MPU92は、シフト時コマンドの内容に基づいて、サブ側保留エリアに格納されたサブ側保留情報をシフトする。
ステップS1701では、MPU92は、MPU62から送信された第1シフト時コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1701にて第1シフト時コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1702〜S1704の第1サブ側保留エリアSRaのデータ設定処理を実行し、ステップS1701にて第1シフト時コマンドを受信していないと判定した場合(第2シフト時コマンドを受信したと判定した場合)には、ステップS1705〜S1707の第2サブ側保留エリアSRbのデータ設定処理を実行する。
まず、ステップS1702〜S1704の第1サブ側保留エリアSRaのデータ設定処理について説明する。
ステップS1702では、MPU92は、第1サブ側保留エリアSRaの第1サブ側始動保留記憶数SRaNの値に1を減算して更新する。
ステップS1703では、MPU92は、第1サブ側保留エリアSRaの第1エリアSRa1に格納されたサブ側保留情報を実行エリアSAEに移動する。
ステップS1704では、MPU92は、第1サブ側保留エリアSRaの記憶エリアに格納されたサブ側保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアSRa1〜SRa4に格納されているサブ側保留情報を第1エリアSRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU92は、第2エリアSRa2のサブ側保留情報を第1エリアSRa1にシフトし、第3エリアSRa3のサブ側保留情報を第2エリアSRa2にシフトし、第4エリアSRa4のサブ側保留情報を第3エリアSRa3にシフトする。
次に、ステップS1705〜S1707の第2サブ側保留エリアSRbのデータ設定処理について説明する。
ステップS1705では、MPU92は、第2サブ側保留エリアSRbの第2サブ側始動保留記憶数SRbNの値に1を減算して更新する。
ステップS1706では、MPU92は、第2サブ側保留エリアSRbの第1エリアSRb1に格納されたサブ側保留情報を実行エリアSAEに移動する。
ステップS1707では、MPU92は、第2サブ側保留エリアSRbの記憶エリアに格納されたサブ側保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアSRb1〜SRb4に格納されているサブ側保留情報を第1エリアSRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU92は、第2エリアSRb2のサブ側保留情報を第1エリアSRb1にシフトし、第3エリアSRb3のサブ側保留情報を第2エリアSRb2にシフトし、第4エリアSRb4のサブ側保留情報を第3エリアSRb3にシフトする。
ステップS1704またはステップS1707の処理を実行した後、MPU92は、ステップS1708において、実行エリアSAEに移動した予告保留情報が特殊予告保留情報であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1708にて特殊予告保留情報であると判定した場合には、ステップS1709において、特殊予告保留期待度報知処理を実行する。この特殊予告保留期待度報知処理では、MPU92は、特殊予告保留の期待度を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知するための処理を実行する。また、MPU92は、この特殊予告保留期待度報知処理の内容に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ここで、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封した場合には、その中身は、通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄となっている。具体的には、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度の予告保留を風呂敷の中身として遊技者に報知する。
MPU92は、ステップS1709の特殊予告保留期待度報知処理を実行した後、またはステップS1708にて特殊予告保留情報でないと判定した場合には、ステップS1710において、サブ側保留エリアの記憶エリアにシフトした予告保留情報が通常予告保留情報であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1710にて通常予告保留情報であると判定した場合には、ステップS1711において、通常予告保留期待度昇格処理を実行する。この通常予告保留期待度昇格処理では、MPU92は、通常予告保留の期待度を昇格するための処理を実行する。また、MPU92は、この通常予告保留期待度昇格処理の内容に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ここで、通常予告保留期待度昇格処理は、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度よりも現在の通常予告保留の期待度が低い場合に通常予告保留の期待度を所定の確率(本実施形態では50%)で段階的に昇格させる処理である。
例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度を高期待度とし、現在の通常予告保留の期待度を低期待度とする通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaの第4エリアSRa4から第3エリアSRa3にシフトした場合には、MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理において、通常予告保留の期待度を50%の確率で低期待度のまま維持し、50%の確率で中期待度に昇格させる。なお、MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理にて現在の通常予告保留の期待度を中期待度に昇格させた場合には、第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3に格納された通常予告保留情報に含まれる現在の通常予告保留の期待度を更新して中期待度とする。
また、例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度を高期待度とし、現在の通常予告保留の期待度を中期待度とする通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3から第2エリアSRa2にシフトした場合には、MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理において、通常予告保留の期待度を50%の確率で中期待度のまま維持し、50%の確率で高期待度に昇格させる。なお、MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理にて現在の通常予告保留の期待度を高期待度に昇格させた場合には、第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3に格納された通常予告保留情報に含まれる現在の通常予告保留の期待度を更新して高期待度とする。
MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理を実行した後、またはステップS1710にて通常予告保留情報でないと判定した場合には、ステップS1712において、保留表示シフト時コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに保留表示シフト時コマンドを記憶する。ここで、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された予告保留情報(通常予告保留情報および特殊予告保留情報)は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示シフト時コマンドに含まれている。この保留表示シフト時コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された保留表示シフト時コマンドに基づいて、特殊予告保留の期待度の報知および通常予告保留の期待度の昇格を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、特殊予告保留の期待度の報知および通常予告保留の期待度の昇格を表示画面Gに表示させて実行する。
このように、本実施形態では、保留シフト処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbに記憶された予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせる保留シフト部として機能する。
また、表示制御装置100は、予告保留発生処理にて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに特殊予告保留情報を記憶させた場合に特殊予告保留の絵柄(第1の保留絵柄)を図柄表示装置51に表示させ、通常予告保留情報を記憶させた場合に特殊予告保留の絵柄とは異なる通常予告保留の絵柄(第2の保留絵柄)を図柄表示装置51に表示させる保留絵柄制御部として機能する。
なお、本実施形態では、特殊予告保留の絵柄として風呂敷を採用しているが、第2の保留絵柄と異なっていれば、どのような絵柄を採用してもよい。また、本実施形態では、通常予告保留の絵柄としてドーナツを皿の上に載せた絵柄を採用しているが、第1の保留絵柄と異なっていれば、どのような絵柄を採用してもよい。
また、本実施形態では、通常予告保留の絵柄は、通常予告保留情報の期待度に対応する複数種の通常予告保留、すなわち低期待度の予告保留、中期待度の予告保留、および高期待度の予告保留を備えている。
具体的には、本実施形態では、通常予告保留の絵柄は、低期待度、中期待度、および高期待度の各期待度の絵柄は、ドーナツの量を変化させることによって、期待度の変化を示唆していた。これに対して、例えば、通常予告保留の絵柄は、色などの他の特徴を変化させることによって、期待度の変化を示唆してもよい。
また、本実施形態では、表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせたときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させている。
これに対して、例えば、表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、すなわち特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRa内または第2サブ側保留エリアSRb内でシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させてもよい。
このように構成した表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるか否かを判定する第1の保留絵柄変化判定部を備えていてもよい。この場合には、表示制御装置100は、第1の保留絵柄変化判定部にて通常予告保留の絵柄に変化させると判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させ、第1の保留絵柄変化判定部にて通常予告保留の絵柄に変化させないと判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を維持すればよい。これによれば、遊技者は、特殊予告保留の絵柄が変化するか否かに注目することになるので、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、表示制御装置100は、保留シフト処理にて通常予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を維持または昇格させている。そして、通常予告保留の絵柄の期待度は、特殊予告保留情報または通常予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせた後、同一の期待度を維持している。
これに対して、表示制御装置100は、保留シフト処理にて通常予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を昇格させることなく維持するようにしてもよく、必ず昇格させるようにしてもよい。また、通常予告保留の絵柄の期待度は、特殊予告保留情報または通常予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせた後、期待度を昇格させてもよい。
ここで、保留シフト処理にて通常予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を維持または昇格させるように表示制御装置100を構成した場合には、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAE側の第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2に通常予告保留情報を記憶させるように予告保留発生処理を構成すると、実行エリアSAEに移動するまでのシフトの回数は少なくなる。したがって、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を昇格させる回数も少なくなってしまうので、遊技者の遊技への注目度も低下してしまうという問題がある。
これに対して、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAE側の第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2に予告保留情報を記憶させる場合には特殊予告保留情報として記憶させるので、表示制御装置100は、予告保留発生処理にて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに特殊予告保留情報を記憶させた場合に特殊予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させることができる。そして、表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせたときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるので、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
<通常予告保留発生時の流れについて>
図31は、通常予告保留発生時の流れの一例を示す図である。図32は、通常予告保留発生時の流れの別例を示す図である。具体的には、図31(A)および図32(A)は、保留表示発生コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させた状態を示す図である。図31(B)および図32(B)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。図31(C),(D)および図32(C),(D)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図31(A)および図32(A)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させる。
なお、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常保留の絵柄を台座B1,B2,ABの上に載置してシフトさせている。
ここで、保留表示発生コマンドは、通常予告保留情報を含んでいる。この通常予告保留情報は、通常予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、通常予告保留情報は、前述したように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、現在の通常予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
図31および図32の例では、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報は、高期待度とし、現在の通常予告保留の期待度に係る情報は低期待度とし、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報は、第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3とする。
したがって、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させる。
次に、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図31(B)および図32(B)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせる。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図31(B)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせる。
これに対して、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図32(B)に示すように、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせる。
なお、通常予告保留の期待度は、悪魔を出現させて皿の上のドーナツを増加させることによって昇格する。
通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせた後、MPU102は、MPU92から受信した次の保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図31(C),(D)および図32(C),(D)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
MPU102は、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせていた場合において(図31(B)参照)、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図31(C)に示すように、高期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。また、MPU102は、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図31(D)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
これに対して、MPU102は、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせていた場合において(図32(B)参照)、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図32(C)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。また、MPU102は、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図32(D)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
<特殊予告保留発生時の流れについて>
図33は、特殊予告保留発生時の流れを示す図である。具体的には、図33(A)は、保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させた状態を示す図である。図33(B)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。図33(C)〜(E)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせた状態を示す図である。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図33(A)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させる。
なお、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常保留の絵柄を台座B1,ABの上に載置してシフトさせている。
ここで、保留表示発生コマンドは、特殊予告保留情報を含んでいる。この特殊予告保留情報は、特殊予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、特殊予告保留情報は、前述したように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
図33の例では、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報は、第1サブ側保留エリアSRaの第2エリアSRa2とする。
したがって、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させる。
次に、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図33(B)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた後、MPU102は、MPU92から受信した次の保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図33(C)〜(E)に示すように、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせるとともに、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知する。ここで、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封した場合には、その中身は、通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄となっている。
具体的には、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度の予告保留を風呂敷の中身として遊技者に報知する。
例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて高期待度の予告保留に当選した場合には、図33(C)に示すように、風呂敷の中身は、高期待度の予告保留の絵柄となる。
また、例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて中期待度の予告保留に当選した場合には、図33(D)に示すように、風呂敷の中身は、中期待度の予告保留の絵柄となる。
さらに、例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて低期待度の予告保留に当選した場合には、図33(E)に示すように、風呂敷の中身は、低期待度の予告保留の絵柄となる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)表示制御装置100は、予告保留発生処理にて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに特殊予告保留情報を記憶させた場合に特殊予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させ、通常予告保留情報を記憶させた場合に特殊予告保留の絵柄とは異なる通常予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させるので、予告保留発生処理にて第1の領域および第2の領域のいずれの領域に予告保留情報を記憶させるかによって、異なる保留絵柄を図柄表示装置51に表示させることができる。したがって、パチンコ機10は、保留絵柄の種類を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるので、遊技者は、特殊予告保留の絵柄の変化に起因して内部抽選の結果の期待度を認識ことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせたときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるので、遊技者は、特殊予告保留情報が実行エリアSAEにシフトするまでは内部抽選の結果の期待度を認識ことができない。したがって、パチンコ機10は、特殊予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させた後、特殊予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせるまでの間、遊技者の遊技への注目度を維持することができる。
(4)表示制御装置100は、保留シフト処理にて通常予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を維持または昇格させるので、遊技者は、通常予告保留の絵柄の期待度が昇格するか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)通常予告保留の絵柄の期待度は、特殊予告保留情報または通常予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせた後、同一の期待度を維持するので、遊技者は、特殊予告保留の絵柄の変化や、通常予告保留の絵柄の昇格に更に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、予告保留発生処理および保留シフト処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における予告保留発生処理および保留シフト処理の内容について説明する。
<予告保留発生処理>
図34は、本発明の第2実施形態に係る予告保留発生処理のフローチャートを示す図である。
予告保留発生処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1501〜S1505を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図34に示すように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理を実行した後、ステップS1503またはステップS1505の処理を実行する前に、ステップS1506Aの特殊予告保留の抽選処理およびステップS1507Aの処理を実行し、その他のステップを前記第1実施形態と同様に実行する。
ステップS1501では、MPU92は、予告保留期待度の抽選処理を実行する。この予告保留期待度の抽選処理では、MPU92は、予告保留の期待度を決定するための抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、前記第1実施形態と同様に、予告保留期待度の抽選処理を実行する。
ステップS1506Aでは、MPU92は、特殊予告保留の抽選処理を実行する。この特殊予告保留の抽選処理では、MPU92は、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、特殊予告保留発生カウンタの値を用いることによって、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、特殊予告保留発生カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
特殊予告保留発生カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。特殊予告保留発生カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された特殊予告保留発生カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、特殊予告保留発生カウンタ用バッファに格納された特殊予告保留発生カウンタの値に基づいて、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選(特殊予告保留発生抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、特殊予告保留発生カウンタ用バッファに格納された特殊予告保留発生カウンタの値を取得するとともに、この値を特殊予告保留発生用テーブルと比較することによって、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、特殊予告保留発生用テーブルは、特殊予告保留の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の抽選テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS1507Aでは、MPU92は、ステップS1506Aにて特殊予告保留発生抽選に当選したか否か(特殊予告保留を発生させるか否か)を判定する。
MPU92は、ステップS1507Aにて特殊予告保留を発生させないと判定した場合には、ステップS1503において、開始時予告保留期待度選択処理を実行する。この開始時予告保留期待度選択処理では、MPU92は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留と同じ、またはそれよりも期待度の低い予告保留を選択する。したがって、MPU92は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて高期待度の予告保留に当選した場合には、高期待度、中期待度、および低期待度の予告保留のいずれかをランダムに選択し、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて中期待度の予告保留に当選した場合には、中期待度または低期待度の予告保留をランダムに選択し、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて低期待度の予告保留に当選した場合には、低期待度の予告保留を選択する。
ステップS1504では、MPU92は、通常予告保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU92は、予告保留発生処理を終了する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに通常予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に通常予告保留情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに通常予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に通常予告保留情報を格納する。
この通常予告保留情報は、通常予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、通常予告保留情報は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、現在の通常予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。ここで、MPU92は、ステップS1503の開始時予告保留期待度選択処理にて選択した予告保留の期待度を現在の通常予告保留の期待度として設定する。
これに対して、MPU92は、ステップS1507Aにて特殊予告保留を発生させると判定した場合には、ステップS1505において、特殊予告保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU92は、予告保留発生処理を終了する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに特殊予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に特殊予告保留情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに特殊予告保留情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に特殊予告保留情報を格納する。
この特殊予告保留情報は、特殊予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、特殊予告保留情報は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
ここで、サブ側保留エリアの記憶エリアに記憶された予告保留情報(通常予告保留情報および特殊予告保留情報)は、前述したステップS1409において、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示発生コマンドに含まれている。そして、この保留表示発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、前述したように、MPU92から送信された保留表示発生コマンドに基づいて、通常予告保留または特殊予告保留の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、通常予告保留の絵柄または特殊予告保留の絵柄を表示画面Gに表示させて通常予告保留または特殊予告保留の発生を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させる保留振分格納部として機能する。
なお、本実施形態では、予告保留発生処理は、ステップS1506Aの特殊予告保留の抽選処理において、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選を実行することによって、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させている。これに対して、予告保留発生処理は、遊技状態などの他の条件に基づいて、特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させてもよい。具体的には、例えば、予告保留発生処理は、低確率モードの場合に通常予告保留情報に振り分け、高確率モードの場合に特殊予告保留情報に振り分けるようにしてもよい。要するに、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させることができればよい。
<保留シフト処理>
図35は、保留シフト処理のフローチャートを示す図である。
保留シフト処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1701〜S1712Aの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図35に示すように、ステップS1708、ステップS1709、およびステップS1712の処理に代えて、ステップS1708A、ステップS1709A、およびステップS1712Aの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1708Aでは、MPU92は、サブ側保留エリアの記憶エリアにシフトした予告保留情報または実行エリアSAEに移動した予告保留情報が特殊予告保留情報であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1708Aにて特殊予告保留情報であると判定した場合には、ステップS1709Aにおいて、予告保留期待度報知処理を実行する。この予告保留期待度報知処理では、MPU92は、その特殊予告保留情報がサブ側保留エリアの記憶エリアにシフトしていた場合には、50%の確率で特殊予告保留の期待度を遊技者に報知し、その特殊予告保留情報が実行エリアSAEに移動していた場合には、100%の確率で特殊予告保留の期待度を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知するための処理を実行する。また、MPU92は、この予告保留期待度報知処理の内容に基づいて、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ここで、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封した場合には、その中身は、通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄となっている。具体的には、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度の予告保留を風呂敷の中身として遊技者に報知する。
MPU92は、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理を実行した後、またはステップS1708にて特殊予告保留情報でないと判定した場合には、前記第1実施形態と同様に、ステップS1710以降の処理を実行する。
MPU92は、ステップS1711の通常予告保留期待度昇格処理を実行した後、またはステップS1710にて通常予告保留情報でないと判定した場合には、ステップS1712Aにおいて、保留表示シフト時コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに保留表示シフト時コマンドを記憶する。ここで、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された予告保留情報(通常予告保留情報および特殊予告保留情報)は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示シフト時コマンドに含まれている。また、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された特殊予告保留情報は、特殊予告保留の期待度を遊技者に報知するか否かに係る情報を含んでいる。この保留表示シフト時コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された保留表示シフト時コマンドに基づいて、特殊予告保留の期待度の報知および通常予告保留の期待度の昇格を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、特殊予告保留の期待度の報知および通常予告保留の期待度の昇格を表示画面Gに表示させて実行する。
このように、本実施形態では、表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させている。
なお、表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせたときに限って、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かって第1サブ側保留エリアSRa内または第2サブ側保留エリアSRb内でシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるか否かを判定する第1の保留絵柄変化判定部として機能する。
そして、表示制御装置100は、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理にて通常予告保留の絵柄に変化させると判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させ、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理にて通常予告保留の絵柄に変化させないと判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を維持している。
<特殊予告保留発生時の流れについて>
図36は、特殊予告保留発生時の流れを示す図である。具体的には、図36(A)は、保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させた状態を示す図である。図36(B),(C)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。図36(D)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせた状態を示す図である。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図36(A)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させる。
なお、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常保留の絵柄を台座B1,ABの上に載置してシフトさせている。
ここで、保留表示発生コマンドは、特殊予告保留情報を含んでいる。この特殊予告保留情報は、特殊予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、特殊予告保留情報は、前述したように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
図36の例では、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報は、第1サブ側保留エリアSRaの第2エリアSRa2とする。
したがって、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させる。
なお、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報を第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3とした場合には、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させる。また、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報を第1サブ側保留エリアSRaの第4エリアSRa4とした場合には、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B4の上に載置して発生させる。
次に、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図36(B),(C)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
ここで、保留表示シフト時コマンドは、特殊予告保留情報を含んでいる。この特殊予告保留情報は、前述したように、特殊予告保留の期待度を遊技者に報知するか否かに係る情報を含んでいる。
MPU102は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の期待度を遊技者に報知すると判定した場合には、図36(B)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせるとともに、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知する。ここで、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封した場合には、その中身は、通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄となっている。
具体的には、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度の予告保留を風呂敷の中身として遊技者に報知する。
また、MPU102は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の期待度を遊技者に報知しないと判定した場合には、図36(C)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた後、MPU102は、MPU92から受信した次の保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図36(D)に示すように、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせるとともに、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知する。
なお、図36の例では、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて低期待度の予告保留に当選した場合を例示しているので、風呂敷の中身は、低期待度の予告保留の絵柄となっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)表示制御装置100は、保留シフト処理にて特殊予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させるので、遊技者は、特殊予告保留の絵柄の変化に起因して内部抽選の結果の期待度を認識ことができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)表示制御装置100は、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理にて通常予告保留の絵柄に変化させると判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を複数種の通常予告保留の絵柄のうち、特殊予告保留情報の期待度に対応する通常予告保留の絵柄に変化させ、ステップS1709Aの予告保留期待度報知処理にて通常予告保留の絵柄に変化させないと判定した場合には、図柄表示装置51に表示された特殊予告保留の絵柄を維持するので、遊技者は、特殊予告保留の絵柄が変化するか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)表示制御装置100は、保留シフト処理にて通常予告保留情報を実行エリアSAEに向かってシフトさせるときに、図柄表示装置51に表示された通常予告保留の絵柄の期待度を維持または昇格させるので、遊技者は、通常予告保留の絵柄の期待度が昇格するか否かに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)通常予告保留の絵柄の期待度は、特殊予告保留情報または通常予告保留情報を実行エリアSAEにシフトさせた後、同一の期待度を維持するので、遊技者は、特殊予告保留の絵柄の変化や、通常予告保留の絵柄の昇格に更に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、保留発生処理および保留シフト処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における保留発生処理および保留シフト処理の内容について説明する。
<保留発生処理>
図37は、本発明の第3実施形態に係る保留発生処理のフローチャートを示す図である。
保留発生処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1401〜S1415Bの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図37に示すように、ステップS1409の処理を実行した後、ステップS1410B〜1415Bの処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1410Bでは、MPU92は、先読み演出の抽選処理を実行する。この先読み演出の抽選処理では、MPU92は、先読み演出を発生させるか否かの抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、先読み演出発生カウンタの値を用いることによって、先読み演出を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、先読み演出発生カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
先読み演出発生カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。先読み演出発生カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された先読み演出発生カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、先読み演出発生カウンタ用バッファに格納された先読み演出発生カウンタの値に基づいて、先読み演出を発生させるか否かの抽選(先読み演出発生抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、先読み演出発生カウンタ用バッファに格納された先読み演出発生カウンタの値を取得するとともに、この値を先読み演出発生用テーブルと比較することによって、先読み演出を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、先読み演出発生用テーブルは、先読み演出の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の抽選テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS1411Bでは、MPU92は、ステップS1410Bにて先読み演出発生抽選に当選したか否か(先読み演出を発生させるか否か)を判定する。
MPU92は、ステップS1411Bにて先読み演出を発生させないと判定した場合には、ステップS1412B以降の処理を実行することなく、保留発生処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1411Bにて先読み演出を発生させると判定した場合には、ステップS1412Bにおいて、ステップS1505にて特殊予告保留情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1412Bにて特殊予告保留情報を格納していないと判定した場合には、ステップS1413Bの処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1412Bにて特殊予告保留情報を格納したと判定した場合には、ステップS1414Bの処理を実行する。
まず、ステップS1412Bにおいて、MPU92にて特殊予告保留情報を格納していないと判定された場合の処理(ステップS1413Bの処理)について説明する。
ステップS1413Bでは、MPU92は、先読み演出期待度の抽選処理を実行する。この先読み演出期待度の抽選処理では、MPU92は、先読み演出の期待度を決定するための抽選を実行する。
具体的には、MPU92は、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、先読み演出期待度の抽選処理を実行する。
図38は、先読み演出期待度の抽選処理のフローチャートを示す図である。
先読み演出期待度の抽選処理では、MPU92は、図38に示すように、ステップS1801〜S1806を実行する。
ステップS1801では、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1801にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS1802において、大当たり結果用の先読み演出期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
これに対して、MPU92は、ステップS1801にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS1803において、MPU62から受信した保留発生コマンド(第1保留発生コマンドまたは第2保留発生コマンド)の内容に基づいて、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1803にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1804において、特別外れ結果用の先読み演出期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
これに対して、MPU92は、ステップS1803にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合(「通常外れ結果」であると判定した場合)には、ステップS1805において、通常外れ結果用の先読み演出期待度テーブルをROM93の期待度テーブル記憶エリア93bから読み出す。
ステップS1802、ステップS1804、およびステップS1805のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1806において、先読み演出期待度抽選実行処理を実行する。この先読み演出期待度抽選実行処理では、MPU92は、先読み演出期待度カウンタの値を用いることによって、先読み演出の期待度を決定するための抽選を実行する。なお、先読み演出期待度カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
先読み演出期待度カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。先読み演出期待度カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された先読み演出期待度カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、先読み演出期待度カウンタ用バッファに格納された先読み演出期待度カウンタの値に基づいて、先読み演出の期待度を決定するための抽選(先読み演出期待度抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、先読み演出期待度カウンタ用バッファに格納された先読み演出期待度カウンタの値を取得するとともに、この値をステップS1802、ステップS1804、またはステップS1805にて読み出した先読み演出期待度テーブルと比較することによって、先読み演出の期待度を決定するための抽選を実行する。
図39は、各期待度の先読み演出を示す図である。図40は、当否結果と、各期待度の先読み演出の発生確率との関係を示す図である。
先読み演出は、図39に示すように、当否結果に関連付けられた低期待度および高期待度の各期待度の先読み演出を有している。各期待度の先読み演出は、表示制御装置100のキャラクタROM106にて保持されている。
なお、図39(A)は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される低期待度の先読み演出を示し、図39(B)は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される高期待度の先読み演出を示している。
低期待度の先読み演出は、図39(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの背景を暗転させるとともに、小さな稲妻を発生させる演出である。この低期待度の先読み演出は、当否抽選の結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」である場合に発生しにくく、「通常外れ結果」である場合に発生しやすい先読み演出である。
具体的には、低期待度の先読み演出は、図40に示すように、ステップS1802にて大当たり結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、20%の確率で発生し、ステップS1804にて特別外れ結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、40%の確率で発生し、ステップS1805にて通常外れ結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、90%の確率で発生するようになっている。
また、高期待度の先読み演出は、図39(B)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの背景を暗転させるとともに、大きな稲妻を発生させる演出である。この高期待度の先読み演出は、当否抽選の結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」である場合に発生しやすく、「通常外れ結果」である場合に発生しにくい先読み演出である。
具体的には、高期待度の先読み演出は、図40に示すように、ステップS1802にて大当たり結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、80%の確率で発生し、ステップS1804にて特別外れ結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、60%の確率で発生し、ステップS1805にて通常外れ結果用の先読み演出期待度テーブルを読み出した場合には、10%の確率で発生するようになっている。
保留発生処理の説明に戻り、図37を参照して、ステップS1412Bにおいて、MPU92にて特殊予告保留情報を格納したと判定された場合の処理(ステップS1414Bの処理)について説明する。
ステップS1414Bでは、MPU92は、低期待度の先読み演出の選択処理を実行する。この低期待度の先読み演出の選択処理では、MPU92は、当否抽選の結果に関わらず先読み演出の期待度を低期待度に決定する。
ステップS1413BまたはステップS1414Bの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1415Bにおいて、先読み演出情報をサブ側保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに格納する。その後、MPU92は、保留発生処理を終了する。
例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNをセットした場合には、第1サブ側保留エリアSRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNと対応する記憶エリアに先読み演出情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1402にて第1サブ側始動保留記憶数SRaNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第1サブ側始動保留記憶数SRaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRa4に先読み演出情報を格納する。
また、例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNをセットした場合には、第2サブ側保留エリアSRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNと対応する記憶エリアに先読み演出情報を格納する。例えば、MPU92は、ステップS1403にて第2サブ側始動保留記憶数SRbNに「3」をセットした場合には、ステップS1404にて更新した第2サブ側始動保留記憶数SRbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアSRb4に先読み演出情報を格納する。
この先読み演出情報は、先読み演出を発生させることを特定するための情報である。また、先読み演出情報は、ステップS1413Bの先読み演出期待度の抽選処理にて当選した先読み演出の期待度、またはステップS1414Bの低期待度の先読み演出の選択処理にて選択した先読み演出の期待度に係る情報を含んでいる。
このように、本実施形態では、保留発生処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度を報知する期待度報知演出(低期待度の先読み演出または高期待度の先読み演出)を発生させる期待度報知演出情報(先読み演出情報)を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させる期待度報知演出格納部として機能する。
ここで、本実施形態では、期待度報知演出は、当否結果に関連付けられているが、例えば、表示継続時間などの他の情報に関連付けられていてもよい。要するに、期待度報知演出は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度を報知することができればよい。
具体的には、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、高期待度の先読み演出を発生させる確率を高くするとともに、低期待度の先読み演出を発生させる確率を低くする。また、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長くないと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生しない場合)には、高期待度の先読み演出を発生させる確率を低くするとともに、低期待度の先読み演出を発生させる確率を高くする。そして、MPU92は、この確率に基づいて抽選することによって先読み演出の期待度を決定するようにしてもよい。
また、前述したように、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAE側の第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2に予告保留情報を記憶させる場合には特殊予告保留情報(第1の内部抽選情報)として記憶させる保留振分格納部として機能する。したがって、第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2は、第1の領域として機能する。
そして、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAEと反対側の第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4に予告保留情報を記憶させる場合には通常予告保留情報(第2の内部抽選情報)として記憶させる保留振分格納部として機能する。したがって、第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4は、第2の領域のとして機能する。
なお、本実施形態では、第1の領域および第2の領域の数を同数に設定しているが、これらを異なるように設定してもよい。換言すれば、ステップS1502の処理では、MPU92は、ステップS1402またはステップS1403にてセットしたサブ側始動保留記憶数SN(SRaNまたはSRbN)が2以上であるか否かを判定しているが、例えば、1以上であるか否かを判定してもよく、3以上であるか否かを判定してもよい。
要するに、保留振分格納部は、保留領域のうち、実行領域側の第1の領域に内部抽選情報を記憶させる場合には第1の内部抽選情報として記憶させ、実行領域と反対側の第2の領域に内部抽選情報を記憶させる場合には第2の内部抽選情報として記憶させることができればよい。
したがって、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させている。
そして、本実施形態では、保留発生処理は、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合と、予告保留発生処理にて通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させている。
具体的には、期待度報知演出は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する複数種の期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を備えている。そして、保留発生処理は、予告保留発生処理にて通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させている。
なお、本実施形態では、期待度報知演出は、低期待度および高期待度の先読み演出の2種類を有しているが、3以上の複数種の期待度報知演出を有していてもよい。
また、本実施形態では、保留発生処理は、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させていたが、期待度の最も高い期待度報知演出(高期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させてもよい。要するに、保留発生処理は、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合と、予告保留発生処理にて通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させていればよい。
<保留シフト処理>
図41は、保留シフト処理のフローチャートを示す図である。
保留シフト処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1701〜S1712Bの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図41に示すように、ステップS1711の処理を実行した後、ステップS1713B以降の処理を実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1713Bでは、MPU92は、サブ側保留エリアの記憶エリアまたは実行エリアSAEに先読み演出情報があるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1713Bにて先読み演出情報があると判定した場合には、ステップS1714Bにおいて、先読み演出発生処理を実行する。この先読み演出発生処理では、MPU92は、その先読み演出情報の内容に基づいて、各期待度の先読み演出を発生させる。具体的には、MPU92は、前述したステップS1203の演出実行処理において、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
MPU92は、ステップS1714Bの先読み演出発生処理を実行した後、またはステップS1713Bにて先読み演出情報がないと判定した場合には、ステップS1712Bにおいて、保留表示シフト時コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに保留表示シフト時コマンドを記憶する。ここで、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された予告保留情報(通常予告保留情報および特殊予告保留情報)は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示シフト時コマンドに含まれている。また、サブ側保留情報格納エリア94bに記憶された先読み演出情報は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに記憶される保留表示シフト時コマンドに含まれている。この保留表示シフト時コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された保留表示シフト時コマンドに基づいて、特殊予告保留の期待度の報知、通常予告保留の期待度の昇格、および先読み演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、特殊予告保留の期待度の報知、通常予告保留の期待度の昇格、および先読み演出の発生を表示画面Gに表示させて実行する。
このように、本実施形態では、先読み演出発生処理は、保留発生処理にて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶された先読み演出情報に基づいて、低期待度の先読み演出または高期待度の先読み演出を発生させる期待度報知演出発生部として機能する。
<通常予告保留発生時の流れについて>
図42は、通常予告保留発生時の流れの一例を示す図である。図43は、通常予告保留発生時の流れの別例を示す図である。具体的には、図42(A)および図43(A)は、保留表示発生コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させた状態を示す図である。図42(B)および図43(B)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。図42(C),(D)および図43(C),(D)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図42(A)および図43(A)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させる。
なお、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常保留の絵柄を台座B1,B2,ABの上に載置してシフトさせている。
ここで、保留表示発生コマンドは、通常予告保留情報を含んでいる。この通常予告保留情報は、通常予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、通常予告保留情報は、前述したように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、現在の通常予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
また、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図42(A)および図43(A)に示すように、先読み演出を発生させる。
ここで、保留表示発生コマンドは、先読み演出情報を含んでいる。この先読み演出情報は、先読み演出を発生させることを特定するための情報である。また、先読み演出情報は、ステップS1413Bの先読み演出期待度の抽選処理にて当選した先読み演出の期待度、またはステップS1414Bの低期待度の先読み演出の選択処理にて選択した先読み演出の期待度に係る情報を含んでいる。
図42および図43の例では、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報は、高期待度とし、現在の通常予告保留の期待度に係る情報は低期待度とし、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報は、第1サブ側保留エリアSRaの第3エリアSRa3とする。また、ステップS1413Bの先読み演出期待度の抽選処理にて当選した先読み演出の期待度は高期待度とする。
したがって、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B3の上に載置して発生させるとともに、高期待度の先読み演出を発生させる。
なお、ステップS1413Bの先読み演出期待度の抽選処理にて当選した先読み演出の期待度が低期待度であった場合には、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、低期待度の先読み演出を発生させる。
また、保留表示発生コマンドに先読み演出情報が含まれていない場合には、MPU102は、先読み演出を発生させることはない。
次に、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図42(B)および図43(B)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせるとともに、高期待度の先読み演出を発生させる。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図42(B)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせる。
これに対して、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図43(B)に示すように、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせる。
なお、通常予告保留の期待度は、悪魔を出現させて皿の上のドーナツを増加させることによって昇格する。
通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせた後、MPU102は、MPU92から受信した次の保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図42(C),(D)および図43(C),(D)に示すように、通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせるとともに、高期待度の先読み演出を発生させる。
MPU102は、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせていた場合において(図42(B)参照)、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図42(C)に示すように、高期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。また、MPU102は、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図42(D)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
これに対して、MPU102は、低期待度の通常予告保留の絵柄を台座B2の上に載置してシフトさせていた場合において(図43(B)参照)、現在の通常予告保留の期待度を昇格させたと特定した場合には、図43(C)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。また、MPU102は、現在の通常予告保留の期待度を昇格させていないと特定した場合には、図43(D)に示すように、中期待度の通常予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせる。
このように、MPU102は、現在の通常予告保留の期待度に関わらず、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、高期待度の先読み演出を発生させている。
<特殊予告保留発生時の流れについて>
図44は、特殊予告保留発生時の流れを示す図である。具体的には、図44(A)は、保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させた状態を示す図である。図44(B)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた状態を示す図である。図44(C)〜(E)は、保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせた状態を示す図である。
MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図44(A)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させる。
なお、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、通常保留の絵柄を台座B1,ABの上に載置してシフトさせている。
ここで、保留表示発生コマンドは、特殊予告保留情報を含んでいる。この特殊予告保留情報は、特殊予告保留を発生させることを特定するための情報である。また、特殊予告保留情報は、前述したように、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した予告保留の期待度に係る情報と、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報とを含んでいる。
また、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、図44(A)に示すように、先読み演出を発生させる。
ここで、保留表示発生コマンドは、先読み演出情報を含んでいる。この先読み演出情報は、先読み演出を発生させることを特定するための情報である。また、先読み演出情報は、ステップS1413Bの先読み演出期待度の抽選処理にて当選した先読み演出の期待度、またはステップS1414Bの低期待度の先読み演出の選択処理にて選択した先読み演出の期待度に係る情報を含んでいる。
図44の例では、ステップS1404にて更新したサブ側始動保留記憶数SNと対応する記憶エリアに係る情報は、第1サブ側保留エリアSRaの第2エリアSRa2とする。また、ステップS1414Bの低期待度の先読み演出の選択処理にて低期待度の先読み演出を選択したものとする。
したがって、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、特殊予告保留の絵柄を台座B2の上に載置して発生させるとともに、低期待度の先読み演出を発生させる。
なお、MPU92は、ステップS1414Bの低期待度の先読み演出の選択処理にて低期待度の先読み演出を選択しているので(ステップS1412Bにて特殊予告保留情報を格納したと判定しているので)、MPU102は、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、高期待度の先読み演出を発生させることはない。
なお、保留表示発生コマンドに先読み演出情報が含まれていない場合には、MPU102は、先読み演出を発生させることはない。
次に、MPU102は、MPU92から受信した保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図44(B)に示すように、特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせるとともに、低期待度の先読み演出を発生させる。
特殊予告保留の絵柄を台座B1の上に載置してシフトさせた後、MPU102は、MPU92から受信した次の保留表示シフト時コマンドの内容に基づいて、図33(C)〜(E)に示すように、特殊予告保留の絵柄を実行用台座ABの上に載置してシフトさせるとともに、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知するとともに、低期待度の先読み演出を発生させる。ここで、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封した場合には、その中身は、通常予告保留の絵柄である各期待度の予告保留の絵柄のうち、いずれかの絵柄となっている。
具体的には、前述したステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度の予告保留を風呂敷の中身として遊技者に報知する。
例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて高期待度の予告保留に当選した場合には、図44(C)に示すように、風呂敷の中身は、高期待度の予告保留の絵柄となる。
また、例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて中期待度の予告保留に当選した場合には、図44(D)に示すように、風呂敷の中身は、中期待度の予告保留の絵柄となる。
さらに、例えば、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて低期待度の予告保留に当選した場合には、図44(E)に示すように、風呂敷の中身は、低期待度の予告保留の絵柄となる。
このように、MPU102は、ステップS1501の予告保留期待度の抽選処理にて当選した期待度に関わらず、MPU92から受信した保留表示発生コマンドの内容に基づいて、低期待度の先読み演出を発生させている。
したがって、遊技者は、低期待度の先読み演出が発生した場合であっても図柄表示装置51に特殊予告保留の絵柄が表示されている場合には、特殊予告保留の絵柄である風呂敷を開封し、その中身を遊技者に報知するまで期待感を維持することができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)保留発生処理は、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合と、予告保留発生処理にて通常予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させるので、特殊予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させる場合と、通常予告保留の絵柄を図柄表示装置51に表示させる場合とで低期待度の先読み演出または高期待度の先読み演出を切り替えることができる。したがって、パチンコ機10は、先読み演出を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)保留発生処理は、予告保留発生処理にて特殊予告保留情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに記憶させるので、遊技者は、期待度の最も低い期待度報知演出が発生した場合であっても図柄表示装置51に特殊予告保留の絵柄が表示されている場合には期待感を維持することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAE側の第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2に予告保留情報を記憶させる場合には特殊予告保留情報(第1の内部抽選情報)として記憶させ、第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRbのうち、実行エリアSAEと反対側の第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4に予告保留情報を記憶させる場合には通常予告保留情報(第2の内部抽選情報)として記憶させていた。
これに対して、予告保留発生処理は、前記第2実施形態と同様に、特殊予告保留を発生させるか否かの抽選を実行することによって、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させてもよい。要するに、予告保留発生処理は、第1サブ側保留エリアSRaまたは第2サブ側保留エリアSRbに予告保留情報を記憶させる場合に特殊予告保留情報または通常予告保留情報に振り分けて記憶させることができればよい。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、主制御装置60、音声発光制御装置90、および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、遊技状態移行処理および演出決定処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における遊技状態移行処理および演出決定処理の内容について説明する。
<遊技状態移行処理>
図45は、本発明の第4実施形態に係る遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS801〜S816の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図45に示すように、ステップS805、ステップS807、ステップS809、およびステップS810のいずれかの処理を実行した後、ステップS812の処理を実行する前に、ステップS817CおよびステップS818Cを実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS805、ステップS807、ステップS809、およびステップS810のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS817Cにおいて、遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」(「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、または「16ラウンド最有利結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS817Cにて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS811において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
これに対して、MPU62は、ステップS817Cにて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS818Cにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「10000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は20secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
このように、オープニング用の待機時間は、「ラウンド振分最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違している。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成となっている。
これに対して、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一であってもよい。
ステップS811またはステップS818Cの処理を実行した後、MPU62は、前記第1実施形態と同様にステップS812以降の処理を実行する。
図46は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
演出決定処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1301〜S1317の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図46に示すように、ステップS1311の処理に代えて、ステップS1311Cの処理を実行し、ステップS1314の処理を実行した後、ステップS1315の処理を実行する前に、ステップS1318CおよびステップS1319Cを実行する点で前記第1実施形態と異なる。
ステップS1307、ステップS1309、およびステップS1310のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1311Cにおいて、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、例えば、リーチ表示に対応する演出パターンを選択している。リーチ表示は、遊技回の開始から終了までの所定のタイミングで発生し、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、高速変動期間の経過後に発生するノーマルリーチと、このノーマルリーチの発生後、ノーマルリーチ期間の経過後に発生するスーパーリーチとを有している。このスーパーリーチは、スーパーリーチ期間の経過後に終了し、図柄表示装置51は、図柄の変動表示を停止する。
本実施形態では、この演出パターンの決定処理にて選択されるリーチ表示に対応する演出パターンのうち、スーパーリーチに対応する演出パターンについて詳細に説明する。
なお、本実施形態では、この演出パターンの決定処理にて選択される演出パターンのうち、スーパーリーチに対応する演出パターン以外についての説明は省略する。
図47は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1311Cにおいて、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図47に示すように、ステップS1901〜S1908を実行する。
ステップS1901では、MPU92は、各期待度のスーパーリーチフラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた各期待度のスーパーリーチフラグを示すエリアに0を代入することによって、各期待度のスーパーリーチフラグをクリアする。なお、MPU92は、後述のステップS1904において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた各期待度のスーパーリーチフラグを示すエリアに1を代入することによって、各期待度のスーパーリーチフラグをセットする。また、各期待度のスーパーリーチフラグについては後に詳細に説明する。
ステップS1902では、MPU92は、スーパーリーチを発生させるか否かを判定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間を特定し、この表示継続時間がスーパーリーチの発生に対応しているか否かを判定することによって、スーパーリーチを発生させるか否かを判定する。
MPU92は、スーパーリーチを発生させないと判定した場合には、後述するステップS1907の処理を実行した後、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、スーパーリーチを発生させると判定した場合には、ステップS1903において、スーパーリーチの期待度選択処理を実行する。具体的には、MPU92は、低期待度、中期待度、および高期待度のスーパーリーチのうち、いずれかのスーパーリーチを選択する。
図48は、振分結果と、各期待度のスーパーリーチの選択確率との関係を示す図である。
低期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、図48に示すように、「4ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「8ラウンド振分最有利結果」または「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、低期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には70%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には30%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択されるようになっている。
また、中期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、「8ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「4ラウンド振分最有利結果」または「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、中期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択されるようになっている。
そして、高期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「4ラウンド振分最有利結果」または「8ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、高期待度のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には10%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には60%の確率で選択されるようになっている。
図49は、低期待度のスーパーリーチを示す図である。具体的には、図49(A)は、低期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図49(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図49(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
低期待度のスーパーリーチでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図49(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図49(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図49(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に悪魔を勝利させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図50は、中期待度のスーパーリーチを示す図である。具体的には、図50(A)は、中期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図50(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図50(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
中期待度のスーパーリーチでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図50(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図50(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図50(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させない(宝箱の代わりにゴミを発見させる)ことによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
図51は、高期待度のスーパーリーチを示す図である。具体的には、図51(A)は、高期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図51(B)は、当否結果が「大当たり当選」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図51(C)は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合におけるスーパーリーチ期間の経過後の図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
高期待度のスーパーリーチでは、MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図51(A)に示すように、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、当否結果が「大当たり当選」であった場合には、図51(B)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。また、MPU102は、当否結果が「通常外れ結果」であった場合には、図51(C)に示すように、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入っていない宝箱(空の宝箱)を発見させることによって、当否結果が「通常外れ結果」であったことを遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、図柄表示装置51にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような複数種の期待演出(低期待度のスーパーリーチ、中期待度のスーパーリーチ、および高期待度のスーパーリーチ)を実行する期待演出実行手段として機能する。
また、本実施形態では、スーパーリーチの期待度選択処理は、複数種の期待演出のうち、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する期待演出を選択する期待演出選択部として機能する。
演出パターンの決定処理の説明に戻り、図47を参照してステップS1904以降の処理について説明する。
ステップS1904では、MPU92は、ステップS1903にて選択したスーパーリーチの期待度に対応するフラグをセットする。
具体的には、MPU92は、ステップS1903にて低期待度のスーパーリーチを選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた低期待度スーパーリーチフラグを示すエリアに1を代入することによって、低期待度スーパーリーチフラグをセットする。この低期待度スーパーリーチフラグは、低期待度のスーパーリーチを発生させることを特定するためのフラグである。
また、MPU92は、ステップS1903にて中期待度のスーパーリーチを選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた中期待度スーパーリーチフラグを示すエリアに1を代入することによって、中期待度スーパーリーチフラグをセットする。この中期待度スーパーリーチフラグは、中期待度のスーパーリーチを発生させることを特定するためのフラグである。
そして、MPU92は、ステップS1903にて高期待度のスーパーリーチを選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた高期待度スーパーリーチフラグを示すエリアに1を代入することによって、高期待度スーパーリーチフラグをセットする。この高期待度スーパーリーチフラグは、高期待度のスーパーリーチを発生させることを特定するためのフラグである。
ステップS1905では、MPU92は、スーパーリーチの展開選択処理を実行する。具体的には、MPU92は、第1の展開および第2の展開のスーパーリーチのうち、いずれかのスーパーリーチを選択する。
図52は、振分結果と、各展開のスーパーリーチの選択確率との関係を示す図である。具体的には、図52(a)は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて低期待度のスーパーリーチを選択した場合を示す図であり、図52(b)は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて中期待度のスーパーリーチを選択した場合を示す図であり、図52(c)は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて高期待度のスーパーリーチを選択した場合を示す図である。
最初に、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて低期待度のスーパーリーチを選択した場合について説明する。
第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、図52(a)に示すように、「4ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には80%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択されるようになっている。
第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「4ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には80%の確率で選択されるようになっている。
次に、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて中期待度のスーパーリーチを選択した場合について説明する。
第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、図52(b)に示すように、「4ラウンド振分最有利結果」である場合にやや選択されやすく、「16ラウンド振分最有利結果」である場合にやや選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には60%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には40%の確率で選択されるようになっている。
第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、「16ラウンド振分最有利結果」である場合にやや選択されやすく、「4ラウンド振分最有利結果」である場合にやや選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には40%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には60%の確率で選択されるようになっている。
最後に、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて高期待度のスーパーリーチを選択した場合について説明する。
第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、図52(c)に示すように、「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「4ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第1の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には80%の確率で選択されるようになっている。
第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「ラウンド振分最有利結果」である場合には、「4ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されやすく、「16ラウンド振分最有利結果」である場合に選択されにくいスーパーリーチである。
具体的には、第2の展開のスーパーリーチは、振分抽選の結果が「4ラウンド振分最有利結果」である場合には80%の確率で選択され、振分抽選の結果が「8ラウンド振分最有利結果」である場合には50%の確率で選択され、振分抽選の結果が「16ラウンド振分最有利結果」である場合には20%の確率で選択されるようになっている。
図53は、低期待度のスーパーリーチの展開を示す図である。具体的には、図53(A)は、第1の展開にて低期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図53(B)は、第2の展開にて低期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
第1の展開にて低期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる際、図53(A)に示すように、光線を天使に放射させることによって悪魔を攻撃させる。
これに対して、第2の展開にて低期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる際、図53(B)に示すように、第1の展開にて天使に放射させる光線よりも太い光線を天使に放射させることによって悪魔を攻撃させる。
したがって、遊技者は、光線の太さを確認することによって、低期待度のスーパーリーチの展開を確認することができる。
図54は、中期待度のスーパーリーチの展開を示す図である。具体的には、図54(A)は、第1の展開にて中期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図54(B)は、第2の展開にて中期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
第1の展開にて中期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる際、図54(A)に示すように、路上に石を置いておく。
これに対して、第2の展開にて中期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる際、図54(B)に示すように、路上に羽根を置いておく。
したがって、遊技者は、路上に置かれた物を確認することによって、中期待度のスーパーリーチの展開を確認することができる。
図55は、高期待度のスーパーリーチの展開を示す図である。具体的には、図55(A)は、第1の展開にて高期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図であり、図55(B)は、第2の展開にて高期待度のスーパーリーチを進行している状態における図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
第1の展開にて高期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる際、図55(A)に示すように、宝箱から鳥を出現させる。
これに対して、第2の展開にて高期待度のスーパーリーチを進行する場合には、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる際、図55(B)に示すように、宝箱から何も出現させないでおく。
したがって、遊技者は、宝箱から鳥が出現するか否かを確認することによって、高期待度のスーパーリーチの展開を確認することができる。
演出パターンの決定処理の説明に戻り、図47を参照してステップS1906以降の処理について説明する。
ステップS1906では、MPU92は、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開のスーパーリーチを選択したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1906にて第1の展開のスーパーリーチを選択したと判定した場合には、ステップS1907において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた昇順演出フラグを示すエリアに1を代入することによって、昇順演出フラグをセットする。この昇順演出フラグは、ラウンド報知演出の実行モードを昇順とすることを特定するためのフラグである。なお、ラウンド報知演出の実行モードについては後に詳述する。
これに対して、MPU92は、ステップS1906にて第1の展開のスーパーリーチを選択していないと判定した場合(第2の展開のスーパーリーチを選択したと判定した場合)には、ステップS1908において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた昇順演出フラグを示すエリアに0を代入することによって、昇順演出フラグをクリアする。
なお、MPU92は、前述したように、ステップS1902にてスーパーリーチを発生させないと判定した場合においてもステップS1907の処理を実行し、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた昇順演出フラグを示すエリアに1を代入することによって、昇順演出フラグをセットする。
ステップS1907またはステップS1908の処理を実行した後、MPU92は、演出パターンの決定処理を終了する。
演出決定処理の説明に戻り、図46を参照してステップS1318Cの処理について説明する。
ステップS1314の処理を実行した後、MPU92は、ステップS1318Cにおいて、ラウンド報知演出の決定処理を実行する。ラウンド報知演出は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であった場合に、その遊技結果が「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」のいずれであるかを遊技者に報知する演出である。
図56は、ラウンド報知演出に用いられるラウンド報知役物の外観を示す図である。
センターフレーム52は、図56に示すように、ラウンド報知役物56と、このラウンド報知役物56を駆動するラウンド報知役物駆動部57とを備えている。なお、ラウンド報知役物駆動部57は、MPU92の出力ポートに接続されている。
ラウンド報知役物56は、略楕円盤状に形成されたベース561と、遊技盤31(図2参照)と直交する軸回りにベース561を回動自在に支持する回動機構562とを備えている。
ベース561は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する4ラウンドランプ部561aと、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する8ラウンドランプ部561bと、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する16ラウンドランプ部561cとを備えている。
4ラウンドランプ部561aは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に点灯し、「8ラウンド最有利結果」または「16ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に消灯する。
8ラウンドランプ部561bは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に点灯し、「4ラウンド最有利結果」または「16ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に消灯する。
16ラウンドランプ部561cは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に点灯し、「4ラウンド最有利結果」または「8ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に消灯する。
回動機構562は、遊技盤31と直交する軸部562aと、ベース561および軸部562aを連結する腕部562bとを備えている。
回動機構562の軸部562aは、ラウンド報知役物駆動部57に連結されている。この回動機構562は、ラウンド報知役物駆動部57にて駆動されることによって、露出状態および隠蔽状態のいずれかに設定される。露出状態は、回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させた状態である(図中実線参照)。隠蔽状態は、回動機構562を時計回りに回動させることによって、遊技盤31にベース561を隠蔽させた状態である(図中二点鎖線参照)。
ラウンド報知演出の決定処理では、ラウンド報知役物56を図柄表示装置51の表示画面Gの前方に露出させることによって、遊技者にラウンド数を報知する。
このように、本実施形態では、ラウンド報知役物56は、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知手段として機能する。
そして、ラウンド報知役物56は、ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する複数の報知部を備え、複数の報知部は、第1報知部(例えば、4ラウンドランプ部561aまたは8ラウンドランプ部561b)と、第1報知部よりも多い回数のラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第2報知部(16ラウンドランプ部561c)とを備えている。
なお、本実施形態では、第1報知部および第2報知部は、ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知しているが、点灯とは異なる方法によってラウンド遊技の回数を遊技者に報知してもよい。また、本実施形態では、ラウンド報知役物56は、ベース561と、回動機構562とを備えていたが、これとは異なる形状であってもよい。具体的には、第1報知部および第2報知部を含むラウンド報知手段は、図柄表示装置51に表示された画像などであってもよい。
図57は、ラウンド報知演出の決定処理のフローチャートを示す図である。
ラウンド報知演出の決定処理では、MPU92は、図57に示すように、ステップS2001〜S2018を実行する。
ステップS2001では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」(「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、または「16ラウンド最有利結果」)であるか否かを判定する。MPU92は、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2002以降の処理を実行し、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2002以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
ステップS2002では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられたラウンド報知演出フラグを示すエリアに1を代入することによって、ラウンド報知演出フラグをセットする。このラウンド報知演出フラグは、ラウンド報知演出を実行することを特定するためのフラグである。
ステップS2003では、MPU92は、RAM94に高期待度スーパーリーチフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2003にてRAM94に高期待度スーパーリーチフラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2004において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたラウンド変動カウンタRVCに「3」をセットする。
これに対して、MPU92は、ステップS2003にてRAM94に高期待度スーパーリーチフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2005において、RAM94に中期待度スーパーリーチフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2005にてRAM94に中期待度スーパーリーチフラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2006において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたラウンド変動カウンタRVCに「2」をセットする。
これに対して、MPU92は、ステップS2005にてRAM94に中期待度スーパーリーチフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2007において、RAM94に低期待度スーパーリーチフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2007にてRAM94に低期待度スーパーリーチフラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2008において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたラウンド変動カウンタRVCに「1」をセットする。
これに対して、MPU92は、ステップS2007にてRAM94に低期待度スーパーリーチフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2009において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたラウンド変動カウンタRVCに「0」をセットする。
ステップS2004、ステップS2006、ステップS2008、およびステップS2009のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS2010において、RAM94に昇順演出フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2010にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2011以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2010にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2015以降の処理を実行する。
まず、ステップS2010において、MPU92にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定された場合の処理(ステップS2011以降の処理)について説明する。
ステップS2011では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2011にて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2012以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2011にて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2012において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた4ラウンド消灯フラグを示すエリアに1を代入することによって、4ラウンド消灯フラグをセットする。この4ラウンド消灯フラグは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でないことを特定するためのフラグである。
ステップS2013では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2013にて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2014以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2013にて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2014において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた8ラウンド消灯フラグを示すエリアに1を代入することによって、8ラウンド消灯フラグをセットする。この8ラウンド消灯フラグは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないことを特定するためのフラグである。
したがって、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定し、ステップS2010にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定した場合において、RAM94に4ラウンド消灯フラグおよび8ラウンド消灯フラグの双方がセットされている場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
次に、ステップS2010において、MPU92にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定された場合の処理(ステップS2015以降の処理)について説明する。
ステップS2015では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2015にて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2016以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2015にて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2016において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた16ラウンド消灯フラグを示すエリアに1を代入することによって、16ラウンド消灯フラグをセットする。この16ラウンド消灯フラグは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」でないことを特定するためのフラグである。
ステップS2017では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2017にて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2018以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2017にて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2018において、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた8ラウンド消灯フラグを示すエリアに1を代入することによって、8ラウンド消灯フラグをセットする。この8ラウンド消灯フラグは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないことを特定するためのフラグである。
したがって、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定し、ステップS2010にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定した場合において、RAM94に8ラウンド消灯フラグおよび16ラウンド消灯フラグの双方がセットされている場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果は「4ラウンド最有利結果」である。
演出決定処理の説明に戻り、図46を参照してステップS1319Cの処理について説明する。
ステップS1318Cの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1319Cにおいて、ラウンド報知演出の実行処理を実行する。その後、MPU92は、前記第1実施形態と同様に、ステップS1315以降の処理を実行する。
図58は、ラウンド報知演出の実行処理のフローチャートを示す図である。
ラウンド報知演出の実行処理では、MPU92は、図58に示すように、ステップS2101〜S2114を実行する。
ステップS2101では、MPU92は、RAM94にラウンド報知演出フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2101にてRAM94にラウンド報知演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2102以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の実行処理を終了する。
これに対して、ステップS2101にてRAM94にラウンド報知演出フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2102において、ラウンド報知演出の発生処理を実行する。
なお、前述したように、MPU62は、ステップS817Cにて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS818Cにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「10000」をセットし、オープニング用の待機時間を20secとしている。また、前述したように、MPU92は、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2002において、ラウンド報知演出フラグをセットしている。したがって、ラウンド報知演出の実行処理は、オープニング用の待機時間である20secの間に実行されることになる。
このラウンド報知演出の発生処理では、MPU92は、ラウンド報知役物駆動部57にて回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させる。また、MPU92は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全てを点灯させて初期状態とする。さらに、MPU92は、ラウンド報知演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにラウンド報知演出発生コマンドを記憶する。このラウンド報知演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド報知演出発生コマンドに基づいて、ラウンド報知演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ラウンド報知演出の発生を表示画面Gに表示させて実行する。
したがって、本実施形態では、ラウンド報知演出の発生処理は、第1報知部および第2報知部の双方を点灯させて初期化する点灯初期化部として機能する。
ステップS2103では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2103にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS2104以降の処理を実行し、ステップS2103にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS2110以降の処理を実行する。
ここで、ラウンド変動カウンタRVCの値は、後述するステップS2106の昇順消灯演出処理の実行回数またはステップS2108の降順消灯演出処理の実行回数を示す値である。ステップS2106の昇順消灯演出処理およびステップS2108の降順消灯演出処理については後に詳述する。
まず、ステップS2103において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS2104以降の処理)について説明する。
ステップS2104では、MPU92は、RAM94に昇順演出フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2104にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2105以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2104にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2107以降の処理を実行する。
まず、ステップS2104において、MPU92にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定された場合の処理(ステップS2105以降の処理)について説明する。
ステップS2105では、MPU92は、チャンス回数報知処理を実行する。このチャンス回数報知処理では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値を遊技者に報知する。また、MPU92は、チャンス回数報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにチャンス回数報知コマンドを記憶する。このチャンス回数報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたチャンス回数報知コマンドに基づいて、チャンス回数の報知を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、チャンス回数を表示画面Gに表示させて遊技者に報知する。
ステップS2106では、MPU92は、昇順消灯演出処理を実行する。この昇順消灯演出処理では、MPU92は、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bをラウンド数の少ない順に消灯させていく処理を実行する。
ここで、MPU92は、前述したように、ラウンド変動カウンタRVCの値と対応して昇順消灯演出処理を実行する。したがって、ラウンド数の昇格のチャンス回数は、昇順消灯演出処理の実行回数が多くなればなるほど多くなることになる。換言すれば、ラウンド数の昇格のチャンス回数は、RAM94に昇順演出フラグがセットされている場合(ステップS1905にて第1の展開のスーパーリーチを選択した場合)には、当否結果が「大当たり当選」となったときに発生したスーパーリーチの期待度が高くなればなるほど多くなることになる。
図59は、昇順消灯演出処理のフローチャートを示す図である。
昇順消灯演出処理では、MPU92は、図59に示すように、ステップS2201〜S2212を実行する。
ステップS2201では、MPU92は、RAM94に4ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2201にてRAM94に4ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、4ラウンドランプ部561aを消灯するか否かを判定すべくステップS2202以降の処理を実行し、ステップS2201にてRAM94に4ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2207以降の処理を実行する。
まず、ステップS2201において、MPU92にてRAM94に4ラウンド消灯フラグがセットされていると判定された場合の処理(ステップS2202以降の処理)について説明する。
ステップS2202では、MPU92は、4ラウンド消灯選択処理を実行する。この4ラウンド消灯選択処理では、MPU92は、4ラウンドランプ部561aを消灯するか否かを選択する。具体的には、本実施形態では、MPU92は、4ラウンドランプ部561aの点灯または消灯を各50%の確率で選択する。
ステップS2203では、MPU92は、4ラウンドランプ部561aが消灯しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2203にて4ラウンドランプ部561aが消灯していると判定した場合には、ステップS2204において、昇順消灯成功報知処理を実行する。この昇順消灯成功報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、昇順消灯成功報知処理では、MPU92は、昇順消灯成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに昇順消灯成功報知コマンドを記憶する。この昇順消灯成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された昇順消灯成功報知コマンドに基づいて、昇順消灯成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、昇順消灯成功報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の成功を遊技者に報知する。
ステップS2205では、MPU92は、4ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた4ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、4ラウンド消灯フラグをクリアする。その後、MPU92は、昇順消灯演出処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2203にて4ラウンドランプ部561aが消灯していないと判定した場合には、ステップS2206において、昇順消灯失敗報知処理を実行する。この昇順消灯失敗報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。その後、MPU92は、昇順消灯演出処理を終了する。また、昇順消灯失敗報知処理では、MPU92は、昇順消灯失敗報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに昇順消灯失敗報知コマンドを記憶する。この昇順消灯失敗報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された昇順消灯失敗報知コマンドに基づいて、昇順消灯失敗報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、昇順消灯失敗報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の失敗を遊技者に報知する。
次に、ステップS2201において、MPU92にてRAM94に4ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定された場合の処理(ステップS2207以降の処理)について説明する。
ステップS2207では、MPU92は、RAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2207にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、8ラウンドランプ部561bを消灯するか否かを判定すべくステップS2208以降の処理を実行し、ステップS2207にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2208以降の処理を実行することなく、昇順消灯演出処理を終了する。
ステップS2208では、MPU92は、8ラウンド消灯選択処理を実行する。この8ラウンド消灯選択処理では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bを消灯するか否かを選択する。具体的には、本実施形態では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bの点灯または消灯を各50%の確率で選択する。
ステップS2209では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bが消灯しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2209にて8ラウンドランプ部561bが消灯していると判定した場合には、ステップS2210において、昇順消灯成功報知処理を実行する。この昇順消灯成功報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、昇順消灯成功報知処理では、MPU92は、昇順消灯成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに昇順消灯成功報知コマンドを記憶する。この昇順消灯成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された昇順消灯成功報知コマンドに基づいて、昇順消灯成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、昇順消灯成功報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の成功を遊技者に報知する。
ステップS2211では、MPU92は、8ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた8ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、8ラウンド消灯フラグをクリアする。その後、MPU92は、昇順消灯演出処理を終了する。
これに対して、MPU92は、8ラウンドランプ部561aが消灯していないと判定した場合には、ステップS2212において、昇順消灯失敗報知処理を実行する。この昇順消灯失敗報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。その後、MPU92は、昇順消灯演出処理を終了する。また、昇順消灯失敗報知処理では、MPU92は、昇順消灯失敗報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに昇順消灯失敗報知コマンドを記憶する。この昇順消灯失敗報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された昇順消灯失敗報知コマンドに基づいて、昇順消灯失敗報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、昇順消灯失敗報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の失敗を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、昇順消灯演出処理は、第1報知部を消灯するか否かを判定する昇順消灯判定部として機能するとともに、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯すると判定した場合に、第1報知部を消灯する昇順消灯実行部としても機能している。
ラウンド報知演出の実行処理の説明に戻り、図58を参照してステップS2109以降の処理について説明する。
ステップS2109では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値に1を減算して更新する。その後、MPU92は、ステップS2103以降の処理を再び実行する。
次に、ステップS2104において、MPU92にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定された場合の処理(ステップS2107以降の処理)について説明する。
ステップS2107では、MPU92は、ピンチ回数報知処理を実行する。このピンチ回数報知処理では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値を遊技者に報知する。また、MPU92は、ピンチ回数報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにピンチ回数報知コマンドを記憶する。このピンチ回数報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたピンチ回数報知コマンドに基づいて、ピンチ回数の報知を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ピンチ回数を表示画面Gに表示させて遊技者に報知する。
ステップS2108では、MPU92は、降順消灯演出処理を実行する。この降順消灯演出処理では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cをラウンド数の多い順に消灯させていく処理を実行する。
ここで、MPU92は、前述したように、ラウンド変動カウンタRVCの値と対応して降順消灯演出処理を実行する。したがって、ラウンド数の降格のピンチ回数は、降順消灯演出処理の実行回数が多くなればなるほど多くなることになる。換言すれば、ラウンド数の降格のピンチ回数は、RAM94に昇順演出フラグがセットされていない場合(ステップS1905にて第2の展開のスーパーリーチを選択した場合)には、当否結果が「大当たり当選」となったときに発生したスーパーリーチの期待度が高くなればなるほど多くなることになる。
図60は、降順消灯演出処理のフローチャートを示す図である。
降順消灯演出処理では、MPU92は、図60に示すように、ステップS2301〜S2315を実行する。
ステップS2301では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2301にてラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上であると判定した場合には、ステップS2302以降の処理を実行し、ステップS2301にてラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上でないと判定した場合には、ステップS2314以降の処理を実行する。
まず、ステップS2301において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上であると判定された場合の処理(ステップS2302以降の処理)について説明する。
ステップS2302では、MPU92は、RAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2302にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、16ラウンドランプ部561cを消灯するか否かを判定すべくステップS2303以降の処理を実行し、ステップS2302にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2308以降の処理を実行する。
まず、ステップS2302において、MPU92にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていると判定された場合の処理(ステップS2303以降の処理)について説明する。
ステップS2303では、MPU92は、16ラウンド消灯選択処理を実行する。この16ラウンド消灯選択処理では、MPU92は、16ラウンドランプ部561cを消灯するか否かを選択する。具体的には、本実施形態では、MPU92は、16ラウンドランプ部561cの点灯または消灯を各50%の確率で選択する。
ステップS2304では、MPU92は、16ラウンドランプ部561cが消灯しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2304にて16ラウンドランプ部561cが消灯していると判定した場合には、ステップS2305において、降順消灯成功報知処理を実行する。この降順消灯成功報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、降順消灯成功報知処理では、MPU92は、降順消灯成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順消灯成功報知コマンドを記憶する。この降順消灯成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順消灯成功報知コマンドに基づいて、降順消灯成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順消灯成功報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の成功を遊技者に報知する。
ステップS2306では、MPU92は、16ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた16ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、16ラウンド消灯フラグをクリアする。その後、MPU92は、降順消灯演出処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2304にて16ラウンドランプ部561cが消灯していないと判定した場合には、ステップS2307において、降順消灯失敗報知処理を実行する。この降順消灯失敗報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。その後、MPU92は、降順消灯演出処理を終了する。また、降順消灯失敗報知処理では、MPU92は、降順消灯失敗報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順消灯失敗報知コマンドを記憶する。この降順消灯失敗報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順消灯失敗報知コマンドに基づいて、降順消灯失敗報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順消灯失敗報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の失敗を遊技者に報知する。
次に、ステップS2302において、MPU92にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定された場合の処理(ステップS2308以降の処理)について説明する。
ステップS2308では、MPU92は、RAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2308にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、8ラウンドランプ部561bを消灯するか否かを判定すべくステップS2309以降の処理を実行し、ステップS2308にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2309以降の処理を実行することなく、降順消灯演出処理を終了する。
ステップS2309では、MPU92は、8ラウンド消灯選択処理を実行する。この8ラウンド消灯選択処理では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bを消灯するか否かを選択する。具体的には、本実施形態では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bの点灯または消灯を各50%の確率で選択する。
ステップS2310では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bが消灯しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2310にて8ラウンドランプ部561bが消灯していると判定した場合には、ステップS2311において、降順消灯成功報知処理を実行する。この降順消灯成功報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、降順消灯成功報知処理では、MPU92は、降順消灯成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順消灯成功報知コマンドを記憶する。この降順消灯成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順消灯成功報知コマンドに基づいて、降順消灯成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順消灯成功報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の成功を遊技者に報知する。
ステップS2312では、MPU92は、8ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた8ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、8ラウンド消灯フラグをクリアする。その後、MPU92は、降順消灯演出処理を終了する。
これに対して、MPU92は、8ラウンドランプ部561aが消灯していないと判定した場合には、ステップS2313において、降順消灯失敗報知処理を実行する。この降順消灯失敗報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。その後、MPU92は、降順消灯演出処理を終了する。また、降順消灯失敗報知処理では、MPU92は、降順消灯失敗報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順消灯失敗報知コマンドを記憶する。この降順消灯失敗報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順消灯失敗報知コマンドに基づいて、降順消灯失敗報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順消灯失敗報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の失敗を遊技者に報知する。
次に、ステップS2301において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上でないと判定された場合の処理(ステップS2314以降の処理)について説明する。
ステップS2314では、MPU92は、RAM94に記憶された8ラウンド消灯フラグおよび16ラウンド消灯フラグの双方がクリアされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2314にて8ラウンド消灯フラグおよび16ラウンド消灯フラグの双方がクリアされていると判定した場合には、前述したステップS2302以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2314にて8ラウンド消灯フラグおよび16ラウンド消灯フラグの少なくともいずれか一方がクリアされていないと判定した場合には、ステップS2315において、最終消灯処理を実行する。その後、MPU92は、降順消灯演出処理を終了する。
ここで、最終消灯処理は、ピンチ回数が残り1回となったときに(ステップS2301において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「2」以上でないと判定されたときに)、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯しきれなかった場合(ステップS2314において、MPU92にて8ラウンド消灯フラグおよび16ラウンド消灯フラグの少なくともいずれか一方がクリアされていないと判定された場合)に、これらを纏めて消灯するための処理である。
図61は、最終消灯処理のフローチャートを示す図である。
最終消灯処理では、MPU92は、図61に示すように、ステップS2401〜S2407を実行する。
ステップS2401では、MPU92は、RAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2401にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、16ラウンドランプ部561cを消灯すべくステップS2402以降の処理を実行し、ステップS2401にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2404以降の処理を実行する。
まず、ステップS2401において、MPU92にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合の処理(ステップS2402以降の処理)について説明する。
ステップS2402では、MPU92は、16ラウンド消灯処理を実行する。この16ラウンド消灯処理では、MPU92は、16ラウンドランプ部561cを消灯する。
ステップS2403では、MPU92は、16ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた16ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、16ラウンド消灯フラグをクリアする。その後、MPU92は、ステップS2401を繰り返し実行する。
次に、ステップS2401において、MPU92にてRAM94に16ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合の処理(ステップS2404以降の処理)について説明する。
ステップS2404では、MPU92は、RAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2404にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないことを示しているので、8ラウンドランプ部561bを消灯すべくステップS2405以降の処理を実行し、ステップS2404にてRAM94に8ラウンド消灯フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2405およびステップS2406の処理を実行することなく、後述するステップS2407以降の処理を実行する。
ステップS2405では、MPU92は、8ラウンド消灯処理を実行する。この8ラウンド消灯処理では、MPU92は、8ラウンドランプ部561bを消灯する。
ステップS2406では、MPU92は、8ラウンド消灯フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94cに設けられた8ラウンド消灯フラグを示すエリアに0を代入することによって、8ラウンド消灯フラグをクリアする。
ステップS2407では、MPU92は、降順消灯成功報知処理を実行する。この降順消灯成功報知処理では、MPU92は、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。その後、MPU92は、最終消灯処理を終了する。また、降順消灯成功報知処理では、MPU92は、降順消灯成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順消灯成功報知コマンドを記憶する。この降順消灯成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順消灯成功報知コマンドに基づいて、降順消灯成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順消灯成功報知演出を表示画面Gに表示させて消灯の成功を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、降順消灯演出処理は、第2報知部を消灯するか否かを判定する降順消灯判定部として機能するとともに、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯すると判定した場合に、第2報知部を消灯する降順消灯実行部としても機能している。
ラウンド報知演出の実行処理の説明に戻り、図58を参照してステップS2109以降の処理について説明する。
ステップS2109では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値に1を減算して更新する。その後、MPU92は、ステップS2103以降の処理を再び実行する。
このように、本実施形態では、MPU92は、ステップS2104にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定した場合には、ラウンド報知演出の実行モードを昇順とし、ステップS2105のチャンス回数報知処理およびステップS2106の昇順消灯演出処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS2104にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ラウンド報知演出の実行モードを降順とし、ステップS2107のピンチ回数報知処理およびステップS2108の降順消灯演出処理を実行する。
次に、ステップS2103において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であると判定した場合の処理(ステップS2110以降の処理)について説明する。
ステップS2110では、RAM94に昇順演出フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2110にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2111において、降順ラウンド確定演出発生処理を実行する。この降順ラウンド確定演出発生処理では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の多いランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯する。また、降順ラウンド確定演出発生処理では、MPU92は、降順ラウンド確定演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに降順ラウンド確定演出発生コマンドを記憶する。この降順ラウンド確定演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された降順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、降順ラウンド確定演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、降順ラウンド確定演出を表示画面Gに表示させてラウンド数の確定を遊技者に報知する。
これに対して、MPU92は、ステップS2110にてRAM94に昇順演出フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2112において、RAM94に記憶された4ラウンド消灯フラグおよび8ラウンド消灯フラグの双方がクリアされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2112にて4ラウンド消灯フラグおよび8ラウンド消灯フラグの双方がクリアされていると判定した場合には、ステップS2113において、昇順ラウンド確定演出発生処理を実行する。この昇順ラウンド確定演出発生処理では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯する。また、昇順ラウンド確定演出発生処理では、MPU92は、昇順ラウンド確定演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストに昇順ラウンド確定演出発生コマンドを記憶する。この昇順ラウンド確定演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、昇順ラウンド確定演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、昇順ラウンド確定演出を表示画面Gに表示させてラウンド数の確定を遊技者に報知する。
これに対して、MPU92は、ステップS2112にて4ラウンド消灯フラグおよび8ラウンド消灯フラグの少なくともいずれか一方がクリアされていないと判定した場合には、ステップS2114において、ラウンド昇格演出発生処理を実行する。このラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aを消灯し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯する。その後、MPU92は、前述したステップS2113の昇順ラウンド確定演出発生処理を実行する。また、ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ラウンド昇格演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにラウンド昇格演出発生コマンドを記憶する。このラウンド昇格演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド昇格演出発生コマンドに基づいて、ラウンド昇格演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ラウンド昇格演出を表示画面Gに表示させてラウンド数の昇格を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cを昇順(第1の順序)にて消灯(不採用)としていくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する昇順消灯演出処理(第1順序報知部)と、複数の報知部を降順(第2の順序)にて消灯(不採用)としていくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する降順消灯演出処理(第2順序報知部)とを備えている。
また、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの展開選択処理(展開選択部)にて選択されたスーパーリーチの展開(第1の展開および第2の展開)に基づいて、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えるステップS2104の処理(順序切替部)を備えている。具体的には、順序切替部は、スーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開が選択された場合に昇順消灯演出処理に切り替え、スーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開が選択された場合に降順消灯演出処理に切り替えている。
なお、本実施形態では、第1の順序を昇順とし、第2の順序を降順とし、これらの2種類の順序を順序切替部にて切り替えていた。これに対して、第1の順序または第2の順序は、ランダムなどの他の順序であってもよく、順序切替部は、3種類以上の順序を切り替えてもよい。
また、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替える順序切替部を備えていたが、これを備えていなくてもよい。例えば、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの展開選択処理にて選択されたスーパーリーチの展開に関わらず、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理のいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。
また、ステップS2104の処理は、スーパーリーチの展開選択処理にて選択されたスーパーリーチの展開に基づいて、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えていたが、例えば、予告保留発生処理にて発生させた予告保留の絵柄の種類(通常予告保留の絵柄および特殊予告保留の絵柄)に基づいて、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えてもよく、デモ表示に際して遊技者にボタン等を操作させることによって、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えてもよい。要するに、順序切替部は、所定の条件に基づいて、第1順序報知部および第2順序報知部を切り替えればよい。
また、本実施形態では、スーパーリーチの期待度選択処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されている。
また、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも昇順消灯演出処理の実行回数(チャンス回数)および降順消灯演出処理の実行回数(ピンチ回数)を多く設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。したがって、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数(昇順消灯判定部または降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数)を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替える切替設定部を備えている。
したがって、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、第1報知部および第2報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部として機能する。そして、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。換言すれば、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。
なお、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも昇順消灯演出処理の実行回数(チャンス回数)および降順消灯演出処理の実行回数(ピンチ回数)を多く設定しているが、少なく設定してもよい。要するに、切替設定部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えればよい。
また、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えていたが、例えば、予告保留発生処理にて発生させた予告保留の絵柄の種類(通常予告保留の絵柄および特殊予告保留の絵柄)に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えてもよい。要するに、ラウンド報知制御部は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えればよい。
また、本実施形態では、ラウンド報知制御部は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えていたが、例えば、デモ表示に際して遊技者にボタン等を操作させることによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えてもよい。要するに、ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えればよい。
ここで、前述したように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行するので、その後、100回の遊技回を消化する前に、再び当否抽選において「大当たり当選」となれば、その振分結果は必ず「ラウンド振分最有利結果」となり、遊技状態は、再び高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行することになる。換言すれば、遊技状態は、高確率モードおよび高頻度サポートモードをループすることになる。
これに対して、本実施形態では、スーパーリーチの期待度選択処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されている。したがって、遊技者は、100回の遊技回を消化する前に早く当否抽選において「大当たり当選」となって欲しいという期待と、第1の期待演出ではなく第2の期待演出を経て大当たり当選となって欲しいという期待とを併せ持つことになる。また、第1の期待演出を経て「大当たり当選」となる場合であってもスーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開が選択されていれば、実行回数(ピンチ回数)の少ない降順消灯演出処理を実行することになるので、遊技者は、第2の展開となることを期待して第1の期待演出の進行を見ることができる。したがって、パチンコ機10は、新たな遊技性を遊技者に提供することができる。
なお、前述したように、昇順消灯演出処理のみを実行するように構成した場合には、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように昇順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって(具体的には、実行回数を多く設定することによって)、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えればよい。
また、降順消灯演出処理のみを実行するように構成した場合には、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって(具体的には、実行回数を少なく設定することによって)、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えればよい。
これによれば、スーパーリーチの期待度選択処理は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
<低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図62は、低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出までの流れを示す図である。換言すれば、図62は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて低期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出までの流れを示す図である。
なお、図62の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図62(A)〜(C)は、第1の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図62(D)〜(F)は、第2の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図である。なお、図62は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のスーパーリーチを進行させる。
ここで、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図62(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる際、光線を天使に放射させることによって悪魔を攻撃させる。
また、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図62(D)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせる際、第1の展開にて天使に放射させる光線よりも太い光線を天使に放射させることによって悪魔を攻撃させる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図62(B),(E)に示すように、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図62(C),(F)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57にて回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させる。また、MPU92は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全てを点灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合(第1の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図62(C)の例では、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、チャンス回数は1回であることを通知している。
これに対して、MPU102は、MPU92からピンチ回数報知コマンドを受信した場合(第2の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図62(F)の例では、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、悪魔は、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、ピンチ回数は1回であることを通知している。
図63は、第1の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図63(A),(B)は、昇順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、図63(C)は、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図であり、図63(D)は、ラウンド昇格演出が発生した状態を示す図であり、図63(E)は、ラウンド昇格演出が発生した後、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図63は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の昇順消灯成功報知コマンドまたは昇順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図63(A),(B)は、前述したように、昇順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、チャンス回数の昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図63(C)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、第1の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信して昇順消灯失敗報知演出を発生させているので、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全ては点灯した状態となっている。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、4ラウンドランプ部561aの点灯を維持するとともに、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は4ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、チャンス回数の昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド昇格演出発生コマンドを受信した場合には、図63(D)に示すように、ラウンド昇格演出を発生させる。
この例では、第1の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信して昇順消灯失敗報知演出を発生させているので、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全ては点灯した状態となっている。
ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aを消灯し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数の昇格を通知させる。
その後、MPU102は、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図63(E)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、ラウンド昇格演出を発生させたことによって、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持し、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯した状態となっている。換言すれば、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
図64は、第2の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図64(A),(B)は、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図64(C)は、降順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。また、図64(A),(D)は、降順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、図64(E)は、降順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図64は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、降順消灯成功報知演出(悪魔のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、降順消灯失敗報知演出(悪魔のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、ピンチ回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の降順消灯成功報知コマンドまたは降順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、降順消灯成功報知演出または降順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図64(A),(B)は、前述したように、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図64(A),(D)は、前述したように、降順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、ピンチ回数の降順消灯成功報知演出または降順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92から降順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図64(C),(E)に示すように、降順ラウンド確定演出を発生させる。
図64(A),(B)の例では、第2の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、ピンチ回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信して降順消灯成功報知演出を発生させているので、4ラウンドランプ部561aは点灯し、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cは消灯した状態となっている。
なお、この例では、ピンチ回数は1回であるにも関わらず、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cは同時に消灯している。これは、MPU92にてステップS2315の最終消灯処理を実行することによって、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯したことを示している。
降順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の多いランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、4ラウンドランプ部561aの点灯を維持するとともに、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、図64(C)に示すように、MPU92から受信した降順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド数は4ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、図64(A),(D)の例では、第2の展開にて進行した低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、ピンチ回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信して降順消灯失敗報知演出を発生させているので、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全ては点灯した状態となっている。
降順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の多いランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、16ラウンドランプ部561aの点灯を維持するとともに、4ラウンドランプ部561bおよび8ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、図64(E)に示すように、MPU92から受信した降順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
<中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図65は、中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出までの流れを示す図である。換言すれば、図65は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて中期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出までの流れを示す図である。
なお、図65の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図65(A)〜(C)は、第1の展開にて中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図65(D)〜(F)は、第2の展開にて中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図である。なお、図65は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させることによって、中期待度のスーパーリーチを進行させる。
ここで、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図65(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる際、路上に石を置いておく。
また、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図65(D)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる際、路上に羽根を置いておく。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図65(B),(E)に示すように、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図65(C),(F)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57にて回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させる。また、MPU92は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全てを点灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合(第1の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図65(C)の例では、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、チャンス回数は2回であることを通知している。
これに対して、MPU102は、MPU92からピンチ回数報知コマンドを受信した場合(第2の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図65(F)の例では、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、悪魔は、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、ピンチ回数は2回であることを通知している。
図66は、第1の展開にて進行した中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図66(A),(B)は、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図66(C)は、2回目にチャンス回数を報知した状態を示す図であり、図66(D),(E)は、昇順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、66(F)は、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図66は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の昇順消灯成功報知コマンドまたは昇順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図66(A),(B)は、前述したように、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、天使は、図66(C)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、チャンス回数は1回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図66(D),(E)は、前述したように、昇順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、チャンス回数の昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図66(F)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、第1の展開にて進行した中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は2回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドおよび昇順消灯失敗コマンドを受信して昇順消灯成功報知演出および昇順消灯失敗報知演出を1回ずつ発生させているので、4ラウンドランプ部561aは消灯し、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cは点灯した状態となっている。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、8ラウンドランプ部561bの点灯を維持するとともに、16ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は8ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「8ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
なお、MPU102は、チャンス回数の昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド昇格演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド昇格演出を発生させる(図示略)。
この例では、第1の展開にて進行した中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は2回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドおよび昇順消灯失敗コマンドを受信して昇順消灯成功報知演出および昇順消灯失敗報知演出を1回ずつ発生させているので、4ラウンドランプ部561aは消灯し、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cは点灯した状態となっている。
ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、8ラウンドランプ部561bを消灯する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数の昇格を通知させる。
その後、MPU102は、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、ラウンド昇格演出を発生させたことによって、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持し、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯した状態となっている。換言すれば、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
図67は、第2の展開にて進行した中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図67(A),(B)は、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図67(C)は、2回目にピンチ回数を報知した状態を示す図であり、図67(D),(E)は、降順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、67(F)は、降順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図67は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、降順消灯成功報知演出(悪魔のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、降順消灯失敗報知演出(悪魔のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、ピンチ回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の降順消灯成功報知コマンドまたは降順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、降順消灯成功報知演出または降順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図67(A),(B)は、前述したように、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のピンチ回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、悪魔は、図67(C)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、ピンチ回数は1回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、降順消灯成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、降順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図67(D),(E)は、前述したように、降順消灯失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、ピンチ回数の降順消灯成功報知演出または降順消灯失敗報知演出を発生させた後、MPU92から降順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図67(F)に示すように、降順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、第2の展開にて進行した中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、ピンチ回数は2回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から降順消灯成功報知コマンドおよび降順消灯失敗コマンドを受信して降順消灯成功報知演出および降順消灯失敗報知演出を1回ずつ発生させているので、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bは点灯し、16ラウンドランプ部561cは消灯した状態となっている。
降順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の多いランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、8ラウンドランプ部561bの点灯を維持するとともに、4ラウンドランプ部561aを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した降順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は8ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「8ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
<高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図68は、高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出までの流れを示す図である。換言すれば、図68は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて高期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出までの流れを示す図である。
なお、図68の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図68(A)〜(C)は、第1の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図68(D)〜(F)は、第2の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図である。なお、図68は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせることによって、高期待度のスーパーリーチを進行させる。
ここで、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図68(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる際、宝箱から鳥を出現させる。
また、ステップS1905のスーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開のスーパーリーチを選択した場合には、MPU102は、図68(D)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる際、宝箱から何も出現させないでおく。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図68(B),(E)に示すように、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図68(C),(F)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57にて回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させる。また、MPU92は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全てを点灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合(第1の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図68(C)の例では、高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は3であることを示唆すべく、チャンス回数は3回であることを通知している。
これに対して、MPU102は、MPU92からピンチ回数報知コマンドを受信した場合(第2の展開のスーパーリーチを経て大当たり当選となった場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図68(F)の例では、高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、悪魔は、ラウンド変動カウンタRVCの値は3であることを示唆すべく、ピンチ回数は3回であることを通知している。
図69は、第1の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図69(A),(B)は、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図69(C)は、2回目にチャンス回数を報知した状態を示す図であり、図69(D),(E)は、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、69(F)は、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図69は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の昇順消灯成功報知コマンドまたは昇順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、昇順消灯成功報知演出または昇順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図69(A),(B)は、前述したように、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、天使は、図69(C)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、チャンス回数は2回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92から昇順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92から昇順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、昇順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図69(D),(E)は、前述したように、昇順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
そして、MPU102は、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図69(F)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、第1の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は3回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から2回の昇順消灯成功報知コマンドを受信して2回の昇順消灯成功報知演出を発生させているので、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bは消灯し、16ラウンドランプ部561cは点灯した状態となっている。したがって、この例では、3回目のチャンス回数は報知しないことになる。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持するとともに、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
図70は、第2の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。
具体的には、図70(A),(B)は、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図70(C)は、2回目にピンチ回数を報知した状態を示す図であり、図70(D),(E)は、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図であり、70(F)は、降順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図70は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知した後、MPU102は、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、降順消灯成功報知演出(悪魔のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、降順消灯失敗報知演出(悪魔のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、ピンチ回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)の降順消灯成功報知コマンドまたは降順消灯失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、降順消灯成功報知演出または降順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図70(A),(B)は、前述したように、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のピンチ回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、悪魔は、図70(C)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、ピンチ回数は2回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92から降順消灯成功報知コマンドを受信した場合には、降順消灯成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92から降順消灯失敗報知コマンドを受信した場合には、降順消灯失敗報知演出を発生させる。なお、図70(D),(E)は、前述したように、降順消灯成功報知演出が発生した状態を示す図である。
そして、MPU102は、MPU92から降順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図70(F)に示すように、降順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、第2の展開にて進行した高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、ピンチ回数は3回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から2回の降順消灯成功報知コマンドを受信して2回の降順消灯成功報知演出を発生させているので、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cは消灯し、4ラウンドランプ部561aは点灯した状態となっている。したがって、この例では、3回目のピンチ回数は報知しないことになる。
降順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の多いランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、4ラウンドランプ部561aの点灯を維持するとともに、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した降順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している悪魔にラウンド数は4ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
<ノーマルリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図71は、ノーマルリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。換言すれば、図71は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にてスーパーリーチの期待度を選択しなかった場合(スーパーリーチが発生しなかった場合)のラウンド報知演出の流れを示す図である。
なお、図71の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図71(A)は、ノーマルリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図71(B)は、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図であり、図71(C)は、ラウンド昇格演出が発生した状態を示す図であり、図71(D)は、ラウンド昇格演出が発生した後、昇順ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図71は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、図71(A)に示すように、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、ラウンド報知役物駆動部57にて回動機構562を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース561を露出させる。また、MPU92は、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全てを点灯させて初期状態とする。
ラウンド報知演出を発生させた後、MPU102は、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図71(B)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、前述したように、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全ては点灯した状態となっている。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、4ラウンドランプ部561aの点灯を維持するとともに、8ラウンドランプ部561bおよび16ラウンドランプ部561cを消灯する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は4ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU102は、MPU92からラウンド昇格演出発生コマンドを受信した場合には、図71(C)に示すように、ラウンド昇格演出を発生させる。
この例では、前述したように、4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cの全ては点灯した状態となっている。
ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aを消灯し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数の昇格を通知させる。
その後、MPU102は、MPU92から昇順ラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図71(D)に示すように、昇順ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、ラウンド昇格演出を発生させたことによって、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持し、4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561bを消灯した状態となっている。換言すれば、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
昇順ラウンド確定演出では、MPU92は、点灯中の4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561cのうち、最もラウンド数の少ないランプ部の点灯を維持するとともに、それ以外のランプ部を消灯するので、16ラウンドランプ部561cの点灯を維持する。そして、MPU102は、MPU92から受信した昇順ラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)パチンコ機10は、第1報知部および第2報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理を備えているので、ラウンド報知役物56を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知することができる。また、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、所定の条件に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、ラウンド報知役物56を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、ステップS2104の処理にて昇順消灯演出処理に切り替えられた場合には、所定の条件に基づいて、昇順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、ステップS2104の処理にて降順消灯演出処理に切り替えられた場合には、所定の条件に基づいて、降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の種類に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(6)スーパーリーチの期待度選択処理は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(7)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、所定の条件に基づいて、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えるステップS2104の処理を備えているので、ラウンド報知役物56を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(8)昇順消灯演出処理は、ラウンド遊技の回数の少ない順に複数の報知部を消灯していくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知し、降順消灯演出処理は、ラウンド遊技の回数の多い順に複数の報知部を消灯していくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するので、遊技者は、不採用となった報知部を容易に把握することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(9)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも実行回数を多く設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。これによれば、ステップS2104の処理にて昇順消灯演出処理に切り替えた場合には、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなるので、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも第2の期待演出が選択された場合に遊技者の期待感は高くなることになる。また、ステップS2104の処理にて降順消灯演出処理に切り替えた場合には、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなるので、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合よりも第1の期待演出が選択された場合に遊技者の期待感は高くなることになる。換言すれば、遊技者の期待感は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類と、順序切替部にて昇順消灯演出処理または降順消灯演出処理に切り替えられた結果との組み合わせに応じて変化することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(10)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替え、ステップS2104の処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の展開に基づいて、昇順消灯演出処理および降順消灯演出処理を切り替えるので、遊技者の期待感は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類と、その期待演出の展開との組み合わせに応じて変化することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(11)ステップS2104の処理は、スーパーリーチの展開選択処理にて第1の展開が選択された場合に昇順消灯演出処理に切り替え、スーパーリーチの展開選択処理にて第2の展開が選択された場合に降順消灯演出処理に切り替えるので、遊技者は、期待演出の展開を容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待演出の発生後、第1の展開および第2の展開のうち、遊技者にとって有利になる展開となることを期待しながら期待演出の進行を見ることになるので、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第4実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、演出決定処理は、前記第4実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における演出決定処理の内容について説明する。
図72は、本発明の第5実施形態に係る演出決定処理のフローチャートを示す図である。
演出決定処理では、MPU92は、前記第4実施形態と略同様に、ステップS1301〜S1317の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図72に示すように、ステップS1318CおよびステップS1319Cの処理に代えて、ステップS1318DおよびステップS1319Dの処理を実行する点で前記第4実施形態と異なる。
ステップS1318Dでは、MPU92は、ラウンド報知演出の決定処理を実行する。ラウンド報知演出は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であった場合に、その遊技結果が「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」のいずれであるかを遊技者に報知する演出である。
図73は、ラウンド報知演出に用いられるラウンド報知役物の外観を示す図である。
センターフレーム52は、図73に示すように、ラウンド報知役物56Dと、このラウンド報知役物56Dを駆動するラウンド報知役物駆動部57Dとを備えている。なお、ラウンド報知役物駆動部57Dは、MPU92の出力ポートに接続されている。
ラウンド報知役物56Dは、略楕円盤状に形成されたベース563と、遊技盤31(図2参照)と直交する軸回りにベース563を回動自在に支持する回動機構564とを備えている。
ベース563は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」、「8ラウンド最有利結果」、および「16ラウンド最有利結果」のいずれであるかを遊技者に報知するラウンドランプ部563aと、このラウンドランプ部563aの右側に設けられた倍率ランプ部563bとを備えている。
ラウンドランプ部563aは、2つの7セグメントディスプレイを左右に配置して構成されている。このラウンドランプ部563aは、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に「4」を表示し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に「8」を表示し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であることを遊技者に報知する場合に「16」を表示する。
倍率ランプ部563bは、ラウンドランプ部563aの右上側に配置された1倍用ランプ部563b1と、1倍用ランプ部563b1の下方に配置された2倍用ランプ部563b2とを備えている。
回動機構564は、遊技盤31と直交する軸部564aと、ベース563および軸部564aを連結する腕部564bとを備えている。
回動機構564の軸部564aは、ラウンド報知役物駆動部57Dに連結されている。この回動機構564は、ラウンド報知役物駆動部57Dにて駆動されることによって、露出状態および隠蔽状態のいずれかに設定される。露出状態は、回動機構564を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース563を露出させた状態である(図中実線参照)。隠蔽状態は、回動機構564を時計回りに回動させることによって、遊技盤31にベース563を隠蔽させた状態である(図中二点鎖線参照)。
ラウンド報知演出の決定処理では、ラウンド報知役物56Dを図柄表示装置51の表示画面Gの前方に露出させることによって、遊技者にラウンド数を報知する。
このように、本実施形態では、ラウンド報知役物56Dは、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知手段として機能する。
なお、本実施形態では、ラウンド報知役物56Dは、ラウンド遊技の回数をラウンドランプ部563aに表示させることによって遊技者に報知しているが、これとは異なる方法によってラウンド遊技の回数を遊技者に報知してもよい。また、本実施形態では、ラウンド報知役物56Dは、ベース563と、回動機構564とを備えていたが、これとは異なる形状であってもよい。具体的には、ラウンド報知手段は、図柄表示装置51に表示された画像などであってもよい。
図74は、ラウンド報知演出の決定処理のフローチャートを示す図である。
ラウンド報知演出の決定処理では、MPU92は、前記第4実施形態と略同様に、ステップS2001〜S2023Dの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図74に示すように、ステップS2004、ステップS2006、ステップS2008、およびステップS2009のいずれかの処理を実行した後、ステップS2019D〜S2023Dの処理を実行する点で前記第4実施形態と異なる。
ステップS2004、ステップS2006、ステップS2008、およびステップS2009のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS2019Dにおいて、ステップS1314にて判定した遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2019Dにて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2020Dにおいて、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたダブルアップカウンタDUCに「0」をセットする。
これに対して、MPU92は、ステップS2019Dにて遊技結果が「4ラウンド最有利結果」でないと判定した場合には、ステップS2021Dにおいて、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2021Dにて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2022Dにおいて、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたダブルアップカウンタDUCに「1」をセットする。
これに対して、MPU92は、ステップS2021Dにて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」でないと判定した場合(遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合)には、ステップS2023Dにおいて、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたダブルアップカウンタDUCに「2」をセットする。
ステップS2020D、ステップS2022D、およびステップS2023Dのいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ラウンド報知演出の決定処理を終了する。
演出決定処理の説明に戻り、図72を参照してステップS1319Dの処理について説明する。
ステップS1318Dの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1319Dにおいて、ラウンド報知演出の実行処理を実行する。その後、MPU92は、前記第4実施形態と同様に、ステップS1315以降の処理を実行する。
図75は、ラウンド報知演出の実行処理のフローチャートを示す図である。
ラウンド報知演出の実行処理では、前記第4実施形態と略同様に、ステップS2101〜S2120Dの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図75に示すように、ステップS2102の処理に代えて、ステップS2102Dの処理を実行し、ステップS2104〜S2108の処理に代えて、ステップS2115D〜S2117Dの処理を実行し、ステップS2110〜S2114の処理に代えて、ステップS2118D〜S2120Dの処理を実行する点で前記第4実施形態と異なる。
ステップS2101では、MPU92は、RAM94にラウンド報知演出フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2101にてRAM94にラウンド報知演出フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS2102D以降の処理を実行することなく、ラウンド報知演出の実行処理を終了する。
これに対して、ステップS2101にてRAM94にラウンド報知演出フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2102Dにおいて、ラウンド報知演出の発生処理を実行する。
なお、前述したように、MPU62は、ステップS817Cにて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS818Cにおいて、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「10000」をセットし、オープニング用の待機時間を20secとしている。また、前述したように、MPU92は、ステップS2001にて遊技結果が「ラウンド振分最有利結果」であると判定した場合には、ステップS2002において、ラウンド報知演出フラグをセットしている。したがって、ラウンド報知演出の実行処理は、オープニング用の待機時間である20secの間に実行されることになる。
このラウンド報知演出の発生処理では、MPU92は、ラウンド報知役物駆動部57Dにて回動機構564を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース563を露出させる。また、MPU92は、ラウンドランプ部563aに「4」を表示させるとともに、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2を消灯させて初期状態とする。さらに、MPU92は、ラウンド報知演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにラウンド報知演出発生コマンドを記憶する。このラウンド報知演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド報知演出発生コマンドに基づいて、ラウンド報知演出の発生を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ラウンド報知演出の発生を表示画面Gに表示させて実行する。
ステップS2103では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2103にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS2115D以降の処理を実行し、ステップS2103にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS2118D以降の処理を実行する。
ここで、ラウンド変動カウンタRVCの値は、後述するステップS2116Dの倍々演出処理の実行回数を示す値である。ステップS2116Dの倍々演出処理については後に詳述する。
まず、ステップS2103において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下でないと判定した場合の処理(ステップS2115D以降の処理)について説明する。
ステップS2115Dでは、MPU92は、チャンス回数報知処理を実行する。このチャンス回数報知処理では、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値を遊技者に報知する。また、MPU92は、チャンス回数報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにチャンス回数報知コマンドを記憶する。このチャンス回数報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたチャンス回数報知コマンドに基づいて、チャンス回数の報知を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、チャンス回数を表示画面Gに表示させて遊技者に報知する。
ステップS2116Dでは、MPU92は、倍々演出処理を実行する。この倍々演出処理では、MPU92は、ラウンドランプ部563aに表示させた「4」の数字を1倍または2倍していく処理を実行する。
図76は、倍々演出処理のフローチャートを示す図である。
倍々演出処理では、MPU92は、図76に示すように、ステップS2501〜S2505を実行する。
ステップS2501では、MPU92は、倍率ランプ選択処理を実行する。この倍率ランプ選択処理では、MPU92は、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2のいずれか一方を選択し、その選択した一方の倍率ランプ部563bを点灯させるとともに、他方の倍率ランプ部563bを消灯させる。具体的には、本実施形態では、1倍用ランプ部563b1を選択する確率と、2倍用ランプ部563b2を選択する確率とは、各50%となっている。
ステップS2502では、MPU92は、2倍用ランプ部563b2を選択したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2502にて2倍用ランプ部563b2を選択したと判定した場合には、ステップS2503において、ダブルアップ成功報知処理を実行する。このダブルアップ成功報知処理では、MPU92は、ラウンドランプ部563aに表示した値を2倍とするとともに、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、ダブルアップ成功報知処理では、MPU92は、ダブルアップ成功報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにダブルアップ成功報知コマンドを記憶する。このダブルアップ成功報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたダブルアップ成功報知コマンドに基づいて、ダブルアップ成功報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ダブルアップ成功報知演出を表示画面Gに表示させてダブルアップの成功を遊技者に報知する。
ステップS2504では、MPU92は、ダブルアップカウンタDUCの値に1を減算して更新する。その後、MPU92は、倍々演出処理を終了する。
このように、本実施形態では、ダブルアップカウンタDUCの値は、ダブルアップを成功させることができる回数に対応している。したがって、ダブルアップカウンタDUCの値が「1」であった場合(ステップS2021Dにて遊技結果が「8ラウンド最有利結果」であると判定した場合)には、ダブルアップは、1回まで成功させることができる。また、ダブルアップカウンタDUCの値が「2」であった場合(ステップS2021Dにて遊技結果が「16ラウンド最有利結果」であると判定した場合)には、ダブルアップは、2回まで成功させることができる。
これに対して、MPU92は、ステップS2502にて2倍用ランプ部563b2を選択していないと判定した場合には、ステップS2505において、ダブルアップ失敗報知処理を実行する。このダブルアップ失敗報知処理では、MPU92は、ラウンドランプ部563aに表示した値を維持するとともに、各種ランプ部23の発光制御を実行し、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、ダブルアップ失敗報知処理では、MPU92は、ダブルアップ失敗報知コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにダブルアップ失敗報知コマンドを記憶する。このダブルアップ失敗報知コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたダブルアップ失敗報知コマンドに基づいて、ダブルアップ失敗報知演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ダブルアップ失敗報知演出を表示画面Gに表示させてダブルアップの失敗を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、倍率ランプ選択処理は、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2のいずれかを選択することによって、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させるか否かを判定する増加判定部として機能する。
ラウンド報知演出の実行処理の説明に戻り、図75を参照してステップS2117D以降の処理について説明する。
ステップS2117Dでは、MPU92は、ダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2117DにてダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下であると判定した場合には、後述するステップS2119D以降の処理を実行する。
これに対して、ステップS2117DにてダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS2109において、MPU92は、ラウンド変動カウンタRVCの値に1を減算して更新する。その後、MPU92は、ステップS2103以降の処理を再び実行する。
次に、ステップS2103において、MPU92にてラウンド変動カウンタRVCの値が「0」以下であると判定した場合の処理(ステップS2118D以降の処理)について説明する。
ステップS2118Dでは、MPU92は、ダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2118Dまたは前述したステップS2117DにてダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS2119Dにおいて、ラウンド確定演出発生処理を実行する。このラウンド確定演出発生処理では、MPU92は、ラウンド確定演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにラウンド確定演出発生コマンドを記憶する。このラウンド確定演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、ラウンド確定演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ラウンド確定演出を表示画面Gに表示させてラウンド数の確定を遊技者に報知する。
これに対して、MPU92は、ステップS2118DにてダブルアップカウンタDUCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS2120Dにおいて、ラウンド昇格演出発生処理を実行する。このラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」である場合には、ラウンドランプ部563aに「8」を表示し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、ラウンドランプ部563aに「16」を表示する。その後、MPU92は、前述したステップS2119Dのラウンド確定演出発生処理を実行する。また、ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ラウンド昇格演出発生コマンドを設定する。そして、MPU92は、RAM94のコマンドリスト格納エリア94dに格納されたコマンドリストにラウンド昇格演出発生コマンドを記憶する。このラウンド昇格演出発生コマンドは、前述したステップS1205のコマンド送信処理において、表示制御装置100に送信される。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信されたラウンド昇格演出発生コマンドに基づいて、ラウンド昇格演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、ラウンド昇格演出を表示画面Gに表示させてラウンド数の昇格を遊技者に報知する。
このように、本実施形態では、ラウンドランプ部563aは、ラウンド遊技の回数の基礎値(本実施形態では4)を示す基礎値報知部として機能する。
また、本実施形態では、倍率ランプ部563bは、ラウンドランプ部563aにて示された基礎値に対して演算を行うための演算値(本実施形態では1倍または2倍)を示す演算値報知部として機能する。
そして、本実施形態では、ラウンドランプ部563aは、ラウンドランプ部563aおよび倍率ランプ部563bの演算結果を示す演算結果報知部として機能する。
また、本実施形態では、倍率ランプ部563bは、ラウンドランプ部563aにて示される基礎値に対して演算を行うことによって、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させる2倍用ランプ部563b2(増加演算値報知部)と、ラウンドランプ部563aにて示される基礎値に対して演算を行うことによって、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させない1倍用ランプ部563b1(非増加演算値報知部)とを備えている。
なお、本実施形態では、ラウンドランプ部563aにて示された基礎値に対する演算は、1倍または2倍の掛け算としているが、これ以外の掛け算としてもよく、足し算などの他の演算であってもよい。
また、本実施形態では、複数種の期待演出は、第1の期待演出(例えば、低期待度のスーパーリーチ)と、第1の期待演出よりも期待度の高い第2の期待演出(例えば、高期待度のスーパーリーチ)とを備え、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように増加判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって(具体的には、実行回数を多く設定することによって)、演算値報知部の制御状態を切り替えている。したがって、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、増加判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替える切替設定部を備えている。
また、本実施形態では、スーパーリーチの期待度選択処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されている。
ここで、前述したように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行するので、その後、100回の遊技回を消化する前に、再び当否抽選において「大当たり当選」となれば、その振分結果は必ず「ラウンド振分最有利結果」となり、遊技状態は、再び高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行することになる。換言すれば、遊技状態は、高確率モードおよび高頻度サポートモードをループすることになる。
これに対して、本実施形態では、スーパーリーチの期待度選択処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、100回の遊技回を消化する前に早く当否抽選において「大当たり当選」となって欲しいという期待と、第1の期待演出ではなく第2の期待演出を経て大当たり当選となって欲しいという期待とを併せ持つことになる。したがって、パチンコ機10は、新たな遊技性を遊技者に提供することができる。
したがって、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、演算値報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部として機能する。そして、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えている。換言すれば、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えている。
なお、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出の種類に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えていたが、例えば、予告保留発生処理にて発生させた予告保留の絵柄の種類(通常予告保留の絵柄および特殊予告保留の絵柄)に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えてもよい。要するに、ラウンド報知制御部は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えればよい。
また、本実施形態では、ラウンド報知制御部は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えていたが、例えば、デモ表示に際して遊技者にボタン等を操作させることによって、演算値報知部の制御状態を切り替えてもよい。要するに、ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えればよい。
さらに、本実施形態では、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、ラウンドランプ部563aにて示された演算結果の値をラウンドランプ部563aにて示される次回の基礎値として更新する倍々演出処理(基礎値更新部)を備えている。そして、2倍用ランプ部563b2は、ラウンドランプ部563aにて示される基礎値を2倍する演算を行うことによって、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させ、1倍用ランプ部563b1は、ラウンドランプ部563aにて示される基礎値を1倍する演算を行うことによって、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させないようになっている。
なお、本実施形態では、基礎値報知部および演算結果報知部をラウンドランプ部563aとして共通化し、倍々演出処理にてラウンドランプ部563aにて示された演算結果の値をラウンドランプ部563aにて示される次回の基礎値として更新していたが、基礎値報知部および演算結果報知部は、別個に設けてもよい。
また、本実施形態では、演算値報知部は、増加演算値報知部と、非増加演算値報知部とを備えていた。これに対して、演算値報知部は、基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させる減少演算値報知部と、基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させない非減少演算値報知部とを備えていてもよい。この場合には、ラウンド報知制御部は、減少演算値報知部および非減少演算値報知部のいずれかを選択することによって、演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させるか否かを判定する減少判定部と、所定の条件に基づいて、減少判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替える切替設定部とを備えていればよい。要するに、演算値報知部は、基礎値報知部にて示された基礎値に対して演算を行うための演算値を示していればよい。
これによれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、減少判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、減少判定部にて演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させるか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
なお、演算値報知部は、増加演算値報知部および非増加演算値報知部と、減少演算値報知部および非減少演算値報知部との双方を備えていてもよく、この場合には、非増加演算値報知部および非減少演算値報知部は、共通としてもよい。また、この場合には、ラウンド報知制御部は、前記第4実施形態と同様に、所定の条件に基づいて、増加判定部による判定と、減少判定部による判定とを切り替えるように構成してもよい。
<低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図77は、低期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。換言すれば、図77は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて低期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出の流れを示す図である。
なお、図77の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図77(A)は、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図77(B)は、ラウンド報知演出が発生し、チャンス回数を報知した状態を示す図であり、図77(C)は、ダブルアップ失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、図77(D)は、ラウンド確定演出が発生した状態を示す図であり、図77(E)は、ラウンド昇格演出が発生した状態を示す図であり、図77(F)は、ラウンド昇格演出が発生した後、ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図77は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの右側に存在している天使と、左側に存在している悪魔とを争わせることによって、低期待度のスーパーリーチを進行させる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図77(A)に示すように、この争いに天使が勝利したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使を勝利させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図77(B)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57Dにて回動機構564を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース563を露出させる。また、MPU92は、ラウンドランプ部563aに「4」を表示させるとともに、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2を消灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図77の例では、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、チャンス回数は1回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)のダブルアップ成功報知コマンドまたはダブルアップ失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、ダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させる。なお、図77(C)は、前述したように、ダブルアップ失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、チャンス回数のダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図77(D)に示すように、ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信してダブルアップ失敗報知演出を発生させているので、ラウンドランプ部563aに表示した値を「4」に維持した状態となっている。
ラウンド確定演出では、MPU102は、MPU92から受信したラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は4ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「4ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
これに対して、MPU102は、チャンス回数のダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド昇格演出発生コマンドを受信した場合には、図77(E)に示すように、ラウンド昇格演出を発生させる。
この例では、低期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は1回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信してダブルアップ失敗報知演出を発生させているので、ラウンドランプ部563aに表示した値を「4」に維持した状態となっている。
ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「8ラウンド最有利結果」である場合には、ラウンドランプ部563aに「8」を表示し、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、ラウンドランプ部563aに「16」を表示する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数の昇格を通知させる。
その後、MPU102は、MPU92からラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図77(F)に示すように、ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、ラウンド昇格演出を発生させたことによって、ラウンドランプ部563aに「16」を表示した状態となっている。換言すれば、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
ラウンド確定演出では、MPU102は、MPU92から受信したラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
<中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図78は、中期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。換言すれば、図78は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて中期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出の流れを示す図である。
なお、図78の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図78(A)は、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図78(B)は、ラウンド報知演出が発生し、チャンス回数を報知した状態を示す図であり、図78(C)は、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図78(D)は、2回目にチャンス回数を報知した状態を示す図であり、図78(E)は、ダブルアップ失敗報知演出が発生した状態を示す図であり、図78(F)は、ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図78は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの左側に存在している天使を右側に向かって移動させる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図78(A)に示すように、天使が宝箱を発見したか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図78(B)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57Dにて回動機構564を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース563を露出させる。また、MPU92は、ラウンドランプ部563aに「4」を表示させるとともに、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2を消灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図78の例では、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、チャンス回数は2回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)のダブルアップ成功報知コマンドまたはダブルアップ失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、ダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させる。なお、図78(C)は、前述したように、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、天使は、図78(D)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は1であることを示唆すべく、チャンス回数は1回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ失敗報知演出を発生させる。なお、図78(E)は、前述したように、ダブルアップ失敗報知演出が発生した状態を示す図である。
MPU102は、チャンス回数のダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図78(F)に示すように、ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は2回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドおよびダブルアップ失敗コマンドを受信してダブルアップ成功報知演出およびダブルアップ失敗報知演出を1回ずつ発生させているので、ラウンドランプ部563aに表示した値を「8」とした状態となっている。
ラウンド確定演出では、MPU102は、MPU92から受信したラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は8ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「8ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
なお、MPU102は、チャンス回数のダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させた後、MPU92からラウンド昇格演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド昇格演出を発生させる(図示略)。
この例では、中期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は2回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドおよびダブルアップ失敗コマンドを受信してダブルアップ成功報知演出およびダブルアップ失敗報知演出を1回ずつ発生させているので、ラウンドランプ部563aに表示した値を「8」とした状態となっている。
ラウンド昇格演出発生処理では、MPU92は、ステップS1314にて判定した遊技結果が「16ラウンド最有利結果」である場合には、ラウンドランプ部563aに「16」を表示する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数の昇格を通知させる。
その後、MPU102は、MPU92からラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、ラウンド昇格演出を発生させたことによって、ラウンドランプ部563aに「16」を表示した状態となっている。換言すれば、ステップS1314にて判定した遊技結果は「16ラウンド最有利結果」である。
ラウンド確定演出では、MPU102は、MPU92から受信したラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
<高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れについて>
図79は、高期待度のスーパーリーチに基づくラウンド報知演出の流れを示す図である。換言すれば、図79は、ステップS1903のスーパーリーチの期待度選択処理にて高期待度のスーパーリーチを選択した場合のラウンド報知演出の流れを示す図である。
なお、図79の例では、当否結果は、「大当たり当選」とし、振分結果は、「ラウンド振分最有利結果」とする。
具体的には、図79(A)は、高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となった状態を示す図であり、図79(B)は、ラウンド報知演出が発生し、チャンス回数を報知した状態を示す図であり、図79(C)は、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図79(D)は、2回目にチャンス回数を報知した状態を示す図であり、図79(E)は、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図であり、図79(F)は、ラウンド確定演出が発生した状態を示す図である。なお、図79は、図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
まず、MPU102は、MPU92から受信したパターンコマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに表示している複数の図柄列Z1〜Z3(図3参照)の変動表示を開始することによって、高速変動期間に移行する。この高速変動期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始する。
MPU102は、高速変動期間の経過後、一部の図柄列(図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL(図3参照)上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせ(本実施形態では「7」)を表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(図柄列Z2)を変動表示することによって、リーチ表示を発生させてノーマルリーチ期間に移行する。
MPU102は、ノーマルリーチ期間の経過後、MPU92から送信されたスーパーリーチ発生コマンドに基づいて、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示することによって、スーパーリーチ期間に移行する。このスーパーリーチ期間では、MPU102は、各図柄列Z1〜Z3を縮小表示にして図柄表示装置51の表示画面Gの左下位置に配置し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央に存在している天使に宝箱を開けさせる。
MPU102は、スーパーリーチ期間の経過後、図79(A)に示すように、宝箱に財宝が入っているか否かによって、当否抽選の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU102は、図柄列Z1〜Z3の変動表示を停止する際に天使に財宝の入った宝箱を発見させることによって、当否結果が「大当たり当選」であったことを遊技者に報知する。
MPU102は、当否抽選の結果を遊技者に報知した後、MPU92からラウンド報知演出発生コマンドを受信した場合には、ラウンド報知演出を発生させる。具体的には、MPU92は、図79(B)に示すように、ラウンド報知役物駆動部57Dにて回動機構564を反時計回りに回動させることによって、図柄表示装置51の表示画面Gの前方にベース563を露出させる。また、MPU92は、ラウンドランプ部563aに「4」を表示させるとともに、1倍用ランプ部563b1および2倍用ランプ部563b2を消灯させて初期状態とする。
また、MPU102は、MPU92からチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。なお、図79の例では、高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、天使は、ラウンド変動カウンタRVCの値は3であることを示唆すべく、チャンス回数は3回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ成功報知演出(天使のセリフ「成功」を表示する演出)を発生させる。また、MPU102は、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ失敗報知演出(天使のセリフ「失敗」を表示する演出)を発生させる。ここで、MPU102は、チャンス回数(ラウンド変動カウンタRVCの値)のダブルアップ成功報知コマンドまたはダブルアップ失敗報知コマンドを受信することになり、その都度、ダブルアップ成功報知演出またはダブルアップ失敗報知演出を発生させる。なお、図79(C)は、前述したように、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図である。
次に、MPU102は、MPU92から2回目のチャンス回数報知コマンドを受信した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド変動カウンタRVCの値を通知させることによって、ラウンド報知演出の発生を遊技者に報知する。具体的には、天使は、図79(D)に示すように、ラウンド変動カウンタRVCの値は2であることを示唆すべく、チャンス回数は2回であることを通知している。
その後、MPU102は、MPU92からダブルアップ成功報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ成功報知演出を発生させる。また、MPU102は、MPU92からダブルアップ失敗報知コマンドを受信した場合には、ダブルアップ失敗報知演出を発生させる。なお、図79(E)は、前述したように、ダブルアップ成功報知演出が発生した状態を示す図である。
そして、MPU102は、MPU92からラウンド確定演出発生コマンドを受信した場合には、図79(F)に示すように、ラウンド確定演出を発生させる。
この例では、高期待度のスーパーリーチを経て大当たり当選となっているので、チャンス回数は3回であり、MPU102は、ラウンド報知演出を発生させた後、MPU92から2回のダブルアップ成功報知コマンドを受信して2回のダブルアップ成功報知演出を発生させているので、ラウンドランプ部563aに表示した値を「16」とした状態となっている。したがって、この例では、3回目のチャンス回数は報知しないことになる。
ラウンド確定演出では、MPU102は、MPU92から受信したラウンド確定演出発生コマンドに基づいて、図柄表示装置51の表示画面Gに存在している天使にラウンド数は16ラウンドであることを通知させることによって、振分結果は、「16ラウンド最有利結果」であったことを遊技者に報知する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)パチンコ機10は、倍率ランプ部563bを制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理を備えているので、ラウンド報知役物56Dを利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知することができる。また、ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、所定の条件に基づいて、倍率ランプ部563bの制御状態を切り替えるので、ラウンド報知役物56Dを利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、所定の条件に基づいて、倍率ランプ選択処理による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、倍率ランプ部563bの制御状態を切り替えるので、倍率ランプ選択処理にてラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させるか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、倍率ランプ選択処理にて2倍用ランプ部563b2を選択した場合には、ラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値は倍々に増加していくことになるので、倍率ランプ選択処理にてラウンドランプ部563aにて示される演算結果の値を増加させるか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、図柄表示装置51にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択された期待演出に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の種類に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(6)ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理は、スーパーリーチの期待度選択処理にて第2の期待演出が選択された場合には、スーパーリーチの期待度選択処理にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の期待度の高さに注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(7)スーパーリーチの期待度選択処理は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、スーパーリーチの期待度選択処理にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行していた。これに対して、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、複数回の大入賞口38aの開閉を実行してもよい。
(2)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、または大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、上限個数は、上限継続時間に応じて変動するようにしてもよく、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定するための条件は任意である。
(3)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数である8個に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、上限個数を8個以外の任意の個数に設定してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、振分結果に応じて上限個数を相違させて設定してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、1回の開閉実行モード中におけるラウンドごとに上限個数を相違させて設定してもよい。
(4)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、遊技球が入球したことを契機として開閉扉38bを閉鎖状態に設定する終了契機口を備え、予め定められた時間が経過することによって、この終了契機口への入球を可能とするように構成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの入賞が発生したときから予め定められた時間が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定してもよい。
(6)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定することなく、次回のラウンド遊技に移行するようにしてもよい。
(7)前記各実施形態では、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期よりも短く設定されていた。これに対して、例えば、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期のn倍(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されていてもよい。
(8)前記各実施形態では、パチンコ機10は、2種類の開閉実行モードを有していた。具体的には、パチンコ機10は、短時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を2回実行する開閉実行モードと、長時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を4回、8回、および16回実行する開閉実行モードとを有していた。これに対して、パチンコ機10は、上限継続時間の態様や、ラウンド遊技の実行回数について、これらとは相違する開閉実行モードを有していてもよい。また、パチンコ機10は、上限継続時間の態様を相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成に代えて、半開や全開といったように開閉扉38bの開放の度合いを相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよい。さらに、上限継続時間の態様は、遊技者からは同一の態様に見えるものの正確な上限継続時間は相違するように設定してもよい。
(9)前記各実施形態では、遊技結果と、開閉実行モード用の演出とは、1対1で対応するように予め設定されていた。これに対して、例えば、開閉実行モード用の演出は、遊技結果に対応させることなく、複数種類の演出からランダムに選択して設定するようにしてもよく、複数種類の演出から抽選などによって選択して設定し、その選択率を遊技結果に応じて相違させるようにしてもよい。
(10)前記各実施形態では、MPU92は、遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定し、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一であった。これに対して、MPU92は、停止結果に係る情報をランダムに決定し、いずれの遊技結果であるかを遊技者に把握しにくいようにしてもよい。
(11)前記各実施形態では、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用していた。これに対して、MPU62は、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用してもよい。この場合には、大当たり種別カウンタC2は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられていなくてもよい。
(12)前記各実施形態では、パチンコ機10は、「特別外れ結果」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有し、MPU62は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行していた。換言すれば、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の値を使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行していた。これに対して、MPU62は、「特別外れ結果」に係る抽選を実行するためにRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた大当たり乱数カウンタC1とは異なる新たなカウンタを使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行してもよい。
(13)前記各実施形態では、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は2個であり、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は1個であった。換言すれば、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも高くなるように設定されていた。これに対して、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも低くなるように設定されていてもよく、低確率モードおよび高確率モードで同一となるように設定されていてもよい。また、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードおよび高確率モードの少なくともいずれかで0となるように設定されていてもよい。
(14)前記各実施形態では、パチンコ機10は、当否抽選モードおよびサポートモードを設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出していたが、これら以外の遊技状態を設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードに移行させるか否かによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高確率モードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。
(15)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報を第1結果表示部用保留エリアRaに格納し、下作動口37に係る保留情報を第2結果表示部用保留エリアRbに格納することによって、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを別々に格納していた。これに対して、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを一緒に格納してもよい。
(16)前記各実施形態では、MPU62は、上作動口36に係る保留情報があるか否かに関わらず下作動口37に係る保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定していた。これに対して、MPU62は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを、それぞれの保留情報の入賞順に遊技回の消化用に設定してもよい。
(17)前記各実施形態では、主制御装置60は、音声発光制御装置90にコマンドを送信し、音声発光制御装置90は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信することによって、表示制御装置100の制御を実行していた。これに対して、主制御装置60は、表示制御装置100にコマンドを送信し、表示制御装置100は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを音声発光制御装置90に送信することによって、音声発光制御装置90の制御を実行してもよい。なお、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドや、音声発光制御装置90から表示制御装置100に送信されるコマンドは、前記各実施形態に記載したコマンドに限らず任意である。
(18)前記各実施形態では、パチンコ機10は、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを別々の制御装置として備えていた。これに対して、例えば、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを同一の制御装置として備えていてもよく、音声発光制御装置90および表示制御装置100の少なくともいずれかの制御装置を主制御装置60と同一の制御装置として備えていてもよい。
(19)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、遊技回用の演出は、前記各実施形態に記載した演出に限らず任意である。例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた可動式の装飾部材と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた発光手段と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、これらの装飾部材および発光手段と、図柄表示装置51とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。
(20)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、内部抽選(当否抽選および振分抽選)を実行し、その後、メイン表示部45および図柄表示装置51は、変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置51は、内部抽選を実行する前に変動表示を開始し、その変動表示の停止結果として、変動表示を開始した後に行われた内部抽選の結果を表示してもよい。この場合には、変動表示を開始した後、その変動表示を停止する前に、内部抽選を実行するとともに、停止結果等の設定を実行すればよい。
(21)前記各実施形態では、パチンコ機10は、メイン表示部45を備え、メイン表示部45は、絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45は、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果に関わらず同一の停止結果を表示してもよく、ランダムに停止結果を表示することによって、内部抽選の結果を識別できないようにしてもよい。また、例えば、パチンコ機10は、メイン表示部45を備えていなくてもよい。
(22)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、図柄表示装置51は、内部抽選の結果を明示する図柄(絵柄)を表示することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行してもよい。
例えば、図柄表示装置51は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域よりも狭い領域および各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域の周縁の領域の少なくともいずれかに所定の領域を設定し、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を停止する際に、この所定の領域に内部抽選の結果を明示する図柄を表示してもよい。この所定の領域に表示する図柄は、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示中には、変動表示を実行していてもよく、非表示となっていてもよい。
ここで、所定の領域に表示する図柄は、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様を採用してもよく、これらの組み合わせを採用してもよい。また、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様ではなくても、相互に類似する図柄や、その組み合わせを採用することによって、遊技者にとって識別しにくいようにしてもよい。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することなく、図柄表示装置51を目視することによって、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
(23)前記各実施形態では、パチンコ機10は、単独で動作するように構成されていたが、携帯電話機などの外部機器と連動させることによって、情報を送受信するように構成されていてもよい。例えば、遊技者が遊技機に設けられたボタン等を操作することによって、光学コードを出力することができるように遊技機を構成するとともに、この光学コードの情報を携帯電話等に設けられたカメラにて撮像して読み取り、ウェブサイトにアクセスすることによって、遊技機の情報をウェブサーバーに送信できるように遊技機を構成してもよい。また、遊技者がウェブサイトにアクセスすることによって発行されたパスワードを遊技機に設けられたボタン等を操作して遊技機に入力することによって、ウェブサーバーの情報を受信できるように遊技機を構成してもよい。
(24)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ機10を例示して説明していた。これに対して、本発明の遊技機は、パチンコ機10とは異なる他のタイプのパチンコ機であってもよく、例えば、本発明の遊技機は、特定の領域に遊技球が入球すると、電動役物を所定の回数だけ開放させるパチンコ機や、特定の領域に遊技球が入球すると、大当たりの権利を発生させるパチンコ機などであってもよい。また、本発明の遊技機は、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)とを備えた遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けられた複数の内部抽選情報(予告保留情報)を記憶する情報記憶手段(サブ側保留情報格納エリア94b)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球順に前記情報記憶手段に前記内部抽選情報を記憶させる情報格納手段(音声発光制御装置90)と、
前記情報記憶手段に記憶された前記内部抽選情報に基づいて、当該内部抽選情報に関連付けられた絵柄を前記変動表示手段に表示させる情報報知手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、
前記情報記憶手段は、
前記変動表示手段にて変動表示を実行中の前記内部抽選情報を記憶する実行領域(実行エリアSAE)と、
前記変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の前記内部抽選情報を記憶する複数の保留領域(第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRb)とを備え、
前記情報格納手段は、
前記保留領域に記憶された前記内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせる保留シフト部(保留シフト処理)と、
前記保留領域のうち、前記実行領域側の第1の領域(第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2)に前記内部抽選情報を記憶させる場合には第1の内部抽選情報(特殊予告保留情報)として記憶させ、前記実行領域と反対側の第2の領域(第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4)に前記内部抽選情報を記憶させる場合には第2の内部抽選情報(通常予告保留情報)として記憶させる保留振分格納部(予告保留発生処理)とを備え、
前記情報報知手段は、
前記保留振分格納部にて前記保留領域に前記第1の内部抽選情報を記憶させた場合に第1の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させ、前記第2の内部抽選情報を記憶させた場合に前記第1の保留絵柄とは異なる第2の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させる保留絵柄制御部(表示制御装置100)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、保留絵柄制御部は、保留振分格納部にて保留領域に第1の内部抽選情報を記憶させた場合に第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させ、第2の内部抽選情報を記憶させた場合に第1の保留絵柄とは異なる第2の保留絵柄を変動表示手段に表示させるので、保留振分格納部にて第1の領域および第2の領域のいずれの領域に内部抽選情報を記憶させるかによって、異なる保留絵柄を変動表示手段に表示させることができる。したがって、遊技機は、保留絵柄の種類を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記第2の保留絵柄は、前記第2の内部抽選情報の期待度に対応する複数種の第2の保留絵柄(低期待度の予告保留、中期待度の予告保留、および高期待度の予告保留)を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化に起因して内部抽選の結果の期待度を認識ことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせたときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせたときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の内部抽選情報が実行領域にシフトするまでは内部抽選の結果の期待度を認識ことができない。したがって、遊技機は、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させた後、第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせるまでの間、遊技者の遊技への注目度を維持することができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A2または特徴A3に記載された遊技機において、
前記情報報知手段は、
前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かって前記保留領域内でシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるか否かを判定する第1の保留絵柄変化判定部を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、保留絵柄制御部は、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄が変化するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A2から特徴A4に記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第2の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第2の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させるので、遊技者は、第2の保留絵柄の期待度が昇格するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A2から特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記第2の保留絵柄の期待度は、前記第1の内部抽選情報または前記第2の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、第2の保留絵柄の期待度は、第1の内部抽選情報または第2の内部抽選情報を実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化や、第2の保留絵柄の昇格に更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A1から特徴A6のいずれかに記載された遊技機において、
前記情報格納手段は、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度を報知する期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を発生させる期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させる期待度報知演出格納部(保留発生処理)を備え、
前記情報報知手段は、
前記期待度報知演出格納部にて前記保留領域に記憶された前記期待度報知演出情報に基づいて、前記期待度報知演出を発生させる期待度報知演出発生部(先読み演出発生処理)を備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合と、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合とで前記期待度報知演出情報を切り替えて前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合と、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて保留領域に記憶させるので、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合と、第2の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合とで期待度報知演出を切り替えることができる。したがって、遊技機は、期待度報知演出を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A8.
本発明群の特徴A7に記載された遊技機において、
前記期待度報知演出は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する複数種の期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を保留領域に記憶させるので、遊技者は、期待度の最も低い期待度報知演出が発生した場合であっても変動表示手段に第1の保留絵柄が表示されている場合には期待感を維持することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴A群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の内部抽選の結果があることを遊技者に報知する保留絵柄を変動表示手段に表示している。また、遊技機は、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄(例えば、青、緑、および赤の各色の同一の形態を有する保留絵柄)を選択して変動表示手段に表示することによって、内部抽選の結果の期待度を遊技者に報知し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄は、その期待度に対応して僅かに差を有してはいるものの同系統の一様な保留絵柄となっているので、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)とを備えた遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けられた複数の内部抽選情報(予告保留情報)を記憶する情報記憶手段(サブ側保留情報格納エリア94b)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球順に前記情報記憶手段に前記内部抽選情報を記憶させる情報格納手段(音声発光制御装置90)と、
前記情報記憶手段に記憶された前記内部抽選情報に基づいて、当該内部抽選情報に関連付けられた絵柄を前記変動表示手段に表示させる情報報知手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、
前記情報記憶手段は、
前記変動表示手段にて変動表示を実行中の前記内部抽選情報を記憶する実行領域(実行エリアSAE)と、
前記変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の前記内部抽選情報を記憶する複数の保留領域(第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRb)とを備え、
前記情報格納手段は、
前記保留領域に記憶された前記内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせる保留シフト部(保留シフト処理)と、
前記保留領域に前記内部抽選情報を記憶させる場合に第1の内部抽選情報(特殊予告保留情報)または第2の内部抽選情報(通常予告保留情報)に振り分けて記憶させる保留振分格納部(予告保留発生処理)とを備え、
前記情報報知手段は、
前記保留振分格納部にて前記保留領域に前記第1の内部抽選情報を記憶させた場合に第1の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させ、前記第2の内部抽選情報を記憶させた場合に前記第1の保留絵柄とは異なる第2の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させる保留絵柄制御部(表示制御装置100)を備え、
前記第2の保留絵柄は、前記第2の内部抽選情報の期待度に対応する複数種の第2の保留絵柄(低期待度の予告保留、中期待度の予告保留、および高期待度の予告保留)を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化に起因して内部抽選の結果の期待度を認識ことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせたときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせたときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の内部抽選情報が実行領域にシフトするまでは内部抽選の結果の期待度を認識ことができない。したがって、遊技機は、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させた後、第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせるまでの間、遊技者の遊技への注目度を維持することができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B1または特徴B2に記載された遊技機において、
前記情報報知手段は、
前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かって前記保留領域内でシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるか否かを判定する第1の保留絵柄変化判定部を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、保留絵柄制御部は、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄が変化するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B1から特徴B3のいずれかに記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第2の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第2の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させるので、遊技者は、第2の保留絵柄の期待度が昇格するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B1から特徴B4のいずれかに記載された遊技機において、
前記第2の保留絵柄の期待度は、前記第1の内部抽選情報または前記第2の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、第2の保留絵柄の期待度は、第1の内部抽選情報または第2の内部抽選情報を実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化や、第2の保留絵柄の昇格に更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B6.
本発明群の特徴B1から特徴B5のいずれかに記載された遊技機において、
前記保留振分格納部は、前記保留領域のうち、前記実行領域側の第1の領域(第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2)に前記内部抽選情報を記憶させる場合と、前記実行領域と反対側の第2の領域(第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4)に前記内部抽選情報を記憶させる場合とで前記第1の内部抽選情報または前記第2の内部抽選情報に振り分けて記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B6によれば、保留振分格納部は、保留領域のうち、実行領域側の第1の領域に内部抽選情報を記憶させる場合と、実行領域と反対側の第2の領域に内部抽選情報を記憶させる場合とで第1の内部抽選情報または第2の内部抽選情報に振り分けて記憶させるので、遊技機は、内部抽選情報の振分方法を多様化することができる。
特徴B7.
本発明群の特徴B1から特徴B6のいずれかに記載された遊技機において、
前記情報格納手段は、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度を報知する期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を発生させる期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させる期待度報知演出格納部(保留発生処理)を備え、
前記情報報知手段は、
前記期待度報知演出格納部にて前記保留領域に記憶された前記期待度報知演出情報に基づいて、前記期待度報知演出を発生させる期待度報知演出発生部(先読み演出発生処理)を備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合と、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合とで前記期待度報知演出情報を切り替えて前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B7によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合と、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて保留領域に記憶させるので、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合と、第2の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合とで期待度報知演出を切り替えることができる。したがって、遊技機は、期待度報知演出を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B8.
本発明群の特徴B7に記載された遊技機において、
前記期待度報知演出は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する複数種の期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B8によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を保留領域に記憶させるので、遊技者は、期待度の最も低い期待度報知演出が発生した場合であっても変動表示手段に第1の保留絵柄が表示されている場合には期待感を維持することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴B群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の内部抽選の結果があることを遊技者に報知する保留絵柄を変動表示手段に表示している。また、遊技機は、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄(例えば、青、緑、および赤の各色の同一の形態を有する保留絵柄)を選択して変動表示手段に表示することによって、内部抽選の結果の期待度を遊技者に報知し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄は、その期待度を直ぐに認識することができるようになっているので、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)とを備えた遊技機(パチンコ機10)であって、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に関連付けられた複数の内部抽選情報(予告保留情報)を記憶する情報記憶手段(サブ側保留情報格納エリア94b)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球順に前記情報記憶手段に前記内部抽選情報を記憶させる情報格納手段(音声発光制御装置90)と、
前記情報記憶手段に記憶された前記内部抽選情報に基づいて、当該内部抽選情報に関連付けられた絵柄を前記変動表示手段に表示させる情報報知手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備え、
前記情報記憶手段は、
前記変動表示手段にて変動表示を実行中の前記内部抽選情報を記憶する実行領域(実行エリアSAE)と、
前記変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の前記内部抽選情報を記憶する複数の保留領域(第1サブ側保留エリアSRaおよび第2サブ側保留エリアSRb)とを備え、
前記情報格納手段は、
前記保留領域に記憶された前記内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせる保留シフト部(保留シフト処理)と、
前記保留領域に前記内部抽選情報を記憶させる場合に第1の内部抽選情報(特殊予告保留情報)または第2の内部抽選情報(通常予告保留情報)に振り分けて記憶させる保留振分格納部(予告保留発生処理)と、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度を報知する期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を発生させる期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させる期待度報知演出格納部(保留発生処理)とを備え、
前記情報報知手段は、
前記保留振分格納部にて前記保留領域に前記第1の内部抽選情報を記憶させた場合に第1の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させ、前記第2の内部抽選情報を記憶させた場合に前記第1の保留絵柄とは異なる第2の保留絵柄を前記変動表示手段に表示させる保留絵柄制御部(表示制御装置100)と、
前記期待度報知演出格納部にて前記保留領域に記憶された前記期待度報知演出情報に基づいて、前記期待度報知演出を発生させる期待度報知演出発生部(先読み演出発生処理)とを備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合と、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合とで前記期待度報知演出情報を切り替えて前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合と、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合とで期待度報知演出情報を切り替えて保留領域に記憶させるので、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合と、第2の保留絵柄を変動表示手段に表示させる場合とで期待度報知演出を切り替えることができる。したがって、遊技機は、期待度報知演出を多様化することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記期待度報知演出は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する複数種の期待度報知演出(低期待度の先読み演出および高期待度の先読み演出)を備え、
前記期待度報知演出格納部は、前記保留振分格納部にて前記第2の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、前記保留振分格納部にて前記第1の内部抽選情報を前記保留領域に記憶させた場合に前記複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出(低期待度の先読み演出)を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を前記保留領域に記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、期待度報知演出格納部は、保留振分格納部にて第2の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、いずれかの期待度報知演出を発生させ、保留振分格納部にて第1の内部抽選情報を保留領域に記憶させた場合に複数種の期待度報知演出のうち、期待度の最も低い期待度報知演出を発生させるように切り替えて期待度報知演出情報を保留領域に記憶させるので、遊技者は、期待度の最も低い期待度報知演出が発生した場合であっても変動表示手段に第1の保留絵柄が表示されている場合には期待感を維持することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記第2の保留絵柄は、前記第2の内部抽選情報の期待度に対応する複数種の第2の保留絵柄(低期待度の予告保留、中期待度の予告保留、および高期待度の予告保留)を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化に起因して内部抽選の結果の期待度を認識ことができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C3に記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせたときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせたときに、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるので、遊技者は、第1の内部抽選情報が実行領域にシフトするまでは内部抽選の結果の期待度を認識ことができない。したがって、遊技機は、第1の保留絵柄を変動表示手段に表示させた後、第1の内部抽選情報を実行領域にシフトさせるまでの間、遊技者の遊技への注目度を維持することができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C3または特徴C4に記載された遊技機において、
前記情報報知手段は、
前記保留シフト部にて前記第1の内部抽選情報を前記実行領域に向かって前記保留領域内でシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させるか否かを判定する第1の保留絵柄変化判定部を備え、
前記保留絵柄制御部は、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を前記複数種の第2の保留絵柄のうち、前記第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、前記第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、前記変動表示手段に表示された前記第1の保留絵柄を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、保留絵柄制御部は、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させると判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を複数種の第2の保留絵柄のうち、第1の内部抽選情報の期待度に対応する第2の保留絵柄に変化させ、第1の保留絵柄変化判定部にて第2の保留絵柄に変化させないと判定した場合には、変動表示手段に表示された第1の保留絵柄を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄が変化するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C6.
本発明群の特徴C3から特徴C5のいずれかに記載された遊技機において、
前記保留絵柄制御部は、前記保留シフト部にて前記第2の内部抽選情報を前記実行領域に向かってシフトさせるときに、前記変動表示手段に表示された前記第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C6によれば、保留絵柄制御部は、保留シフト部にて第2の内部抽選情報を実行領域に向かってシフトさせるときに、変動表示手段に表示された第2の保留絵柄の期待度を維持または昇格させるので、遊技者は、第2の保留絵柄の期待度が昇格するか否かに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C7.
本発明群の特徴C3から特徴C6のいずれかに記載された遊技機において、
前記第2の保留絵柄の期待度は、前記第1の内部抽選情報または前記第2の内部抽選情報を前記実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C7によれば、第2の保留絵柄の期待度は、第1の内部抽選情報または第2の内部抽選情報を実行領域にシフトさせた後、同一の期待度を維持するので、遊技者は、第1の保留絵柄の変化や、第2の保留絵柄の昇格に更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C8.
本発明群の特徴C1から特徴C7のいずれかに記載された遊技機において、
前記保留振分格納部は、前記保留領域のうち、前記実行領域側の第1の領域(第1エリアSRa1,SRb1および第2エリアSRa2,SRb2)に前記内部抽選情報を記憶させる場合と、前記実行領域と反対側の第2の領域(第3エリアSRa3,SRb3および第4エリアSRa4,SRb4)に前記内部抽選情報を記憶させる場合とで前記第1の内部抽選情報または前記第2の内部抽選情報に振り分けて記憶させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C8によれば、保留振分格納部は、保留領域のうち、実行領域側の第1の領域に内部抽選情報を記憶させる場合と、実行領域と反対側の第2の領域に内部抽選情報を記憶させる場合とで第1の内部抽選情報または第2の内部抽選情報に振り分けて記憶させるので、遊技機は、内部抽選情報の振分方法を多様化することができる。
このような本発明の特徴C群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、変動表示手段にて変動表示を実行する前の保留状態の内部抽選の結果があることを遊技者に報知する保留絵柄を変動表示手段に表示している。また、遊技機は、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄(例えば、青、緑、および赤の各色の同一の形態を有する保留絵柄)を選択して変動表示手段に表示することによって、内部抽選の結果の期待度を遊技者に報知し、遊技者の期待感を増大させている。
しかしながら、内部抽選の結果に関連付けられた複数種の保留絵柄は、その期待度を直ぐに認識することができるようになっているので、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴D群>
特徴D1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数回のラウンド遊技を実行する特定制御状態に遊技状態を移行する遊技機(パチンコ機10)であって、
前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知手段(ラウンド報知役物56)を備え、
前記ラウンド報知手段は、
前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する第1報知部(4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561b)と、
前記第1報知部とは異なる回数の前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する第2報知部(16ラウンドランプ部561c)とを備え、
前記遊技機は、
前記第1報知部および前記第2報知部を制御することによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)を備え、
前記ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、遊技機は、第1報知部および第2報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部を備えているので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知することができる。また、ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記ラウンド報知手段は、
前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第1報知部と、
前記第1報知部よりも多い回数の前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第2報知部とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記第1報知部および前記第2報知部の双方を点灯させて初期化する点灯初期化部(ラウンド報知演出の発生処理)と、
前記第1報知部を消灯するか否かを判定する昇順消灯判定部(昇順消灯演出処理)と、
前記昇順消灯判定部にて前記第1報知部を消灯すると判定した場合に、前記第1報知部を消灯する昇順消灯実行部(昇順消灯演出処理)と、
所定の条件に基づいて、前記昇順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替える切替設定部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、昇順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D1または特徴D2に記載された遊技機において、
前記ラウンド報知手段は、
前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第1報知部と、
前記第1報知部よりも多い回数の前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第2報知部とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記第1報知部および前記第2報知部の双方を点灯させて初期化する点灯初期化部(ラウンド報知演出の発生処理)と、
前記第2報知部を消灯するか否かを判定する降順消灯判定部(降順消灯演出処理)と、
前記降順消灯判定部にて前記第2報知部を消灯すると判定した場合に、前記第2報知部を消灯する降順消灯実行部(降順消灯演出処理)と、
所定の条件に基づいて、前記降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替える切替設定部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D2または特徴D3に記載された遊技機において、
前記遊技機は、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)を備え、
前記切替設定部は、前記変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、切替設定部は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D5.
本発明群の特徴D4に記載された遊技機において、
前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような複数種の期待演出(低期待度のスーパーリーチ、中期待度のスーパーリーチ、および高期待度のスーパーリーチ)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数種の期待演出のうち、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する期待演出を選択する期待演出選択部(スーパーリーチの期待度選択処理)を備え、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D5によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の種類に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D6.
本発明群の特徴D5に記載された遊技機において。
前記複数種の期待演出は、
第1の期待演出(低期待度のスーパーリーチおよび中期待度のスーパーリーチ)と、
前記第1の期待演出よりも期待度の高い第2の期待演出(高期待度のスーパーリーチ)とを備え、
前記期待演出選択部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、前記第2の期待演出よりも前記第1の期待演出を選択しやすく、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、前記第1の期待演出よりも前記第2の期待演出を選択しやすいように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D6によれば、期待演出選択部は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴D7.
本発明群の特徴D6に記載された遊技機において、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて前記第2の期待演出が選択された場合には、前記期待演出選択部にて前記第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように前記実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D7によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて第2の期待演出が選択された場合には、期待演出選択部にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の期待度の高さに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴D群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、複数回のラウンド遊技を実行する遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、特定制御状態に遊技状態を移行した後のラウンド遊技の回数を相違させている。
そして、遊技機は、特定制御状態に遊技状態を移行した後、例えば、変動表示手段や、役物などを利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知している。
しかしながら、ラウンド遊技の回数を単に遊技者に報知するだけでは、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴E群>
特徴E1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数回のラウンド遊技を実行する特定制御状態に遊技状態を移行する遊技機(パチンコ機10)であって、
前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知手段(ラウンド報知役物56D)を備え、
前記ラウンド報知手段は、
前記ラウンド遊技の回数の基礎値を示す基礎値報知部(ラウンドランプ部563a)と、
前記基礎値報知部にて示された基礎値に対して演算を行うための演算値を示す演算値報知部(倍率ランプ部563b)と、
前記基礎値報知部および前記演算値報知部の演算結果を示す演算結果報知部(ラウンドランプ部563a)とを備え、
前記遊技機は、
前記演算値報知部を制御することによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)を備え、
前記ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、前記演算値報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、遊技機は、演算値報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部を備えているので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知することができる。また、ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記演算値報知部は、
前記基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させる増加演算値報知部(2倍用ランプ部563b2)と、
前記基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させない非増加演算値報知部(1倍用ランプ部563b1)とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記増加演算値報知部および前記非増加演算値報知部のいずれかを選択することによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させるか否かを判定する増加判定部(倍率ランプ選択処理)と、
所定の条件に基づいて、前記増加判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、前記演算値報知部の制御状態を切り替える切替設定部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、増加判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、増加判定部にて演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させるか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E2に記載された遊技機において、
前記ラウンド報知制御部は、
前記演算結果報知部にて示された演算結果の値を前記基礎値報知部にて示される次回の基礎値として更新する基礎値更新部(倍々演出処理)を備え、
前記増加演算値報知部は、前記基礎値報知部にて示される基礎値を2倍する演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させ、前記非増加演算値報知部は、前記基礎値報知部にて示される基礎値を1倍する演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、ラウンド報知制御部は、増加判定部にて増加演算値報知部を選択した場合には、演算結果報知部にて示される演算結果の値は倍々に増加していくことになるので、増加判定部にて演算結果報知部にて示される演算結果の値を増加させるか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E1から特徴E3のいずれかに記載された遊技機において、
前記演算値報知部は、
前記基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させる減少演算値報知部と、
前記基礎値報知部にて示される基礎値に対して演算を行うことによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させない非減少演算値報知部とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記減少演算値報知部および前記非減少演算値報知部のいずれかを選択することによって、前記演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させるか否かを判定する減少判定部と、
所定の条件に基づいて、前記減少判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、前記演算値報知部の制御状態を切り替える切替設定部とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、減少判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、減少判定部にて演算結果報知部にて示される演算結果の値を減少させるか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記遊技機は、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)を備え、
前記切替設定部は、前記変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記演算値報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、切替設定部は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E6.
本発明群の特徴E5に記載された遊技機において、
前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような複数種の期待演出(低期待度のスーパーリーチ、中期待度のスーパーリーチ、および高期待度のスーパーリーチ)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数種の期待演出のうち、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する期待演出を選択する期待演出選択部(スーパーリーチの期待度選択処理)を備え、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記演算値報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E6によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の種類に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E7.
本発明群の特徴E6に記載された遊技機において。
前記複数種の期待演出は、
第1の期待演出(低期待度のスーパーリーチおよび中期待度のスーパーリーチ)と、
前記第1の期待演出よりも期待度の高い第2の期待演出(高期待度のスーパーリーチ)とを備え、
前記期待演出選択部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、前記第2の期待演出よりも前記第1の期待演出を選択しやすく、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、前記第1の期待演出よりも前記第2の期待演出を選択しやすいように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E7によれば、期待演出選択部は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴E8.
本発明群の特徴E7に記載された遊技機において、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて前記第2の期待演出が選択された場合には、前記期待演出選択部にて前記第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように前記実行回数を設定することによって、前記演算値報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E8によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて第2の期待演出が選択された場合には、期待演出選択部にて第1の期待演出が選択された場合よりも有利になるように実行回数を設定することによって、演算値報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の期待度の高さに注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、複数回のラウンド遊技を実行する遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、特定制御状態に遊技状態を移行した後のラウンド遊技の回数を相違させている。
そして、遊技機は、特定制御状態に遊技状態を移行した後、例えば、変動表示手段や、役物などを利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知している。
しかしながら、ラウンド遊技の回数を単に遊技者に報知するだけでは、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。
<特徴F群>
特徴F1.
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させるとともに、遊技球の入球に際して内部抽選を実行する始動入球手段(上作動口36および下作動口37)と、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数回のラウンド遊技を実行する特定制御状態に遊技状態を移行する遊技機(パチンコ機10)であって、
前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知手段(ラウンド報知役物56)を備え、
前記ラウンド報知手段は、
前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する複数の報知部(4ラウンドランプ部561a、8ラウンドランプ部561b、および16ラウンドランプ部561c)を備え、
前記遊技機は、
前記複数の報知部を制御することによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)を備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記複数の報知部を第1の順序にて不採用としていくことによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する第1順序報知部(昇順消灯演出処理)と、
前記複数の報知部を前記第1の順序と異なる第2の順序にて不採用としていくことによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知する第2順序報知部(降順消灯演出処理)と、
所定の条件に基づいて、前記第1順序報知部および前記第2順序報知部を切り替える順序切替部(ステップS2104の処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F1によれば、遊技機は、複数の報知部を制御することによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するラウンド報知制御部を備えているので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知することができる。また、ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、第1順序報知部および第2順序報知部を切り替える順序切替部を備えているので、ラウンド報知手段を利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知する方法を多様化することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F2.
本発明群の特徴F1に記載された遊技機において、
前記複数の報知部は、
前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第1報知部(4ラウンドランプ部561aおよび8ラウンドランプ部561b)と、
前記第1報知部よりも多い回数の前記ラウンド遊技の回数を自己の点灯によって遊技者に報知する第2報知部(16ラウンドランプ部561c)とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、
前記第1報知部および前記第2報知部の双方を点灯させて初期化する点灯初期化部(ラウンド報知演出の発生処理)を備え、
前記第1順序報知部は、前記ラウンド遊技の回数の少ない順に前記第1報知部および前記第2報知部を消灯していくことによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知し、前記第2順序報知部は、前記ラウンド遊技の回数の多い順に前記第1報知部および前記第2報知部を消灯していくことによって、前記ラウンド遊技の回数を遊技者に報知することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F2によれば、第1順序報知部は、ラウンド遊技の回数の少ない順に第1報知部および第2報知部を消灯していくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知し、第2順序報知部は、ラウンド遊技の回数の多い順に第1報知部および第2報知部を消灯していくことによって、ラウンド遊技の回数を遊技者に報知するので、遊技者は、不採用となった報知部を容易に把握することができる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F3.
本発明群の特徴F2に記載された遊技機において、
前記第1順序報知部は、
前記第1報知部を消灯するか否かを判定する昇順消灯判定部と、
前記昇順消灯判定部にて前記第1報知部を消灯すると判定した場合に、前記第1報知部を消灯する昇順消灯実行部とを備え、
前記第2順序報知部は、
前記第2報知部を消灯するか否かを判定する降順消灯判定部と、
前記降順消灯判定部にて前記第2報知部を消灯すると判定した場合に、前記第2報知部を消灯する降順消灯実行部とを備え、
前記ラウンド報知制御部は、所定の条件に基づいて、前記昇順消灯判定部および前記降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替える切替設定部(ラウンド報知演出の決定処理およびラウンド報知演出の実行処理)を備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F3によれば、切替設定部は、所定の条件に基づいて、昇順消灯判定部および降順消灯判定部による判定を繰り返し実行する実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。これによれば、順序切替部にて第1順序報知部に切り替えた場合には、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。また、順序切替部にて第2順序報知部に切り替えた場合には、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなることになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F4.
本発明群の特徴F3に記載された遊技機において、
前記遊技機は、
前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段(図柄表示装置51)を備え、
前記切替設定部は、前記変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F4によれば、切替設定部は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、変動表示手段にて変動表示を開始した後、停止するまでの間の経緯に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F5.
本発明群の特徴F4に記載された遊技機において、
前記変動表示手段にて遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような複数種の期待演出(低期待度のスーパーリーチ、中期待度のスーパーリーチ、および高期待度のスーパーリーチ)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数種の期待演出のうち、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果の期待度に対応する期待演出を選択する期待演出選択部(スーパーリーチの期待度選択処理)を備え、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる前記実行回数を設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F5によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えるので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の種類に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F6.
本発明群の特徴F5に記載された遊技機において。
前記複数種の期待演出は、
第1の期待演出(低期待度のスーパーリーチおよび中期待度のスーパーリーチ)と、
前記第1の期待演出よりも期待度の高い第2の期待演出(高期待度のスーパーリーチ)とを備え、
前記期待演出選択部は、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が少ない場合には、前記第2の期待演出よりも前記第1の期待演出を選択しやすく、前記始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づくラウンド遊技の回数が多い場合には、前記第1の期待演出よりも前記第2の期待演出を選択しやすいように設定されていることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F6によれば、期待演出選択部は、ラウンド遊技の回数が少ない場合には、第2の期待演出よりも第1の期待演出を選択しやすく、ラウンド遊技の回数が多い場合には、第1の期待演出よりも第2の期待演出を選択しやすいように設定されているので、遊技者は、期待演出選択部にて選択される期待演出の期待度の高さに更に注目することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F7.
本発明群の特徴F6に記載された遊技機において、
前記切替設定部は、前記期待演出選択部にて前記第2の期待演出が選択された場合には、前記期待演出選択部にて前記第1の期待演出が選択された場合よりも前記実行回数を多く設定することによって、前記第1報知部および前記第2報知部の制御状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F7によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて第2の期待演出が選択された場合には、期待演出選択部にて第1の期待演出が選択された場合よりも実行回数を多く設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替えている。これによれば、順序切替部にて第1順序報知部に切り替えた場合には、昇順消灯判定部にて第1報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が多くなればなるほど遊技者の期待感は高くなるので、期待演出選択部にて第1の期待演出が選択された場合よりも第2の期待演出が選択された場合に遊技者の期待感は高くなることになる。また、順序切替部にて第2順序報知部に切り替えた場合には、降順消灯判定部にて第2報知部を消灯するか否かの判定を実行する実行回数が少なくなればなるほど遊技者の期待感は高くなるので、期待演出選択部にて第2の期待演出が選択された場合よりも第1の期待演出が選択された場合に遊技者の期待感は高くなることになる。換言すれば、遊技者の期待感は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類と、順序切替部にて第1順序報知部または第2順序報知部に切り替えられた結果との組み合わせに応じて変化することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F8.
本発明群の特徴F5から特徴F7のいずれかに記載された遊技機において、
前記順序切替部は、前記期待演出選択部にて選択された期待演出の展開(第1の展開および第2の展開)に基づいて、前記第1順序報知部および前記第2順序報知部を切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F8によれば、切替設定部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類に基づいて、互いに異なる実行回数を設定することによって、第1報知部および第2報知部の制御状態を切り替え、順序切替部は、期待演出選択部にて選択された期待演出の展開に基づいて、第1順序報知部および第2順序報知部を切り替えるので、遊技者の期待感は、期待演出選択部にて選択された期待演出の種類と、その期待演出の展開との組み合わせに応じて変化することになる。したがって、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴F9.
本発明群の特徴F8に記載された遊技機において、
前記複数種の期待演出のそれぞれは、
第1の展開と、
前記第1の展開とは異なる第2の展開とを備え、
前記期待演出実行手段は、
前記第1の展開および前記第2の展開のいずれかを選択する展開選択部(スーパーリーチの展開選択処理)を備え、
前記順序切替部は、前記展開選択部にて前記第1の展開が選択された場合に前記第1順序報知部に切り替え、前記展開選択部にて前記第2の展開が選択された場合に前記第2順序報知部に切り替えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴F9によれば、順序切替部は、展開選択部にて第1の展開が選択された場合に第1順序報知部に切り替え、展開選択部にて第2の展開が選択された場合に第2順序報知部に切り替えるので、遊技者は、期待演出の展開を容易に把握することができる。したがって、遊技者は、期待演出の発生後、第1の展開および第2の展開のうち、遊技者にとって有利になる展開となることを期待しながら期待演出を見ることになるので、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本発明の特徴F群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、複数の絵柄を変動表示する変動表示手段を備えた遊技機が知られている。この遊技機は、作動口(始動入球手段)に遊技球が入球することによって、大当たり抽選などの内部抽選を実行するとともに、絵柄の変動表示を開始する。遊技機は、例えば、大当たり抽選に当選した場合には、特定の絵柄の組み合わせ等を変動表示手段に最終的に停止表示させるとともに、複数回のラウンド遊技を実行する遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行する。この特定制御状態では、遊技機は、例えば、遊技球が入球可能な状態に可変入賞装置を移行させることによって、大量の遊技球を払い出している。
ところで、このような遊技機は、始動入球手段への遊技球の入球を契機として実行された内部抽選の結果に基づいて、特定制御状態に遊技状態を移行した後のラウンド遊技の回数を相違させている。
そして、遊技機は、特定制御状態に遊技状態を移行した後、例えば、変動表示手段や、役物などを利用してラウンド遊技の回数を遊技者に報知している。
しかしながら、ラウンド遊技の回数を単に遊技者に報知するだけでは、遊技者の遊技への注目度も低下してしまう場合があるという問題がある。