JP6788959B2 - 生体情報監視装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は生体情報監視装置およびその制御方法に関する。
例えば、手術中の患者や重症の患者の状態を監視するために用いられる生体情報モニタでは、連続的に計測される種々の生体信号を実時間で解析し、異常が検出されると音や光などで報知するアラーム機能を有するものが知られている(特許文献1)。このような生体情報モニタにおいては、血圧値が予め定められた値を下回ると、血圧異常として検出することが知られている。
特開2015−29565号公報
血圧が低下すると心拍数が増加するといったように、人体の血圧は自律神経系によって制御されている。そして、血圧を維持するための機序の1つに、血管の収縮(血管平滑筋の収縮)があり、例えば、脳や心臓といった重要な臓器における血液の環流が低下した場合、末梢の血管を収縮させてこれらの臓器に血液を集めようとしたりする現象が知られている。
血圧値の変化が観察される前には血管の収縮や弛緩が発生しているものと考えられる。そのため、従来は血圧値が異常値に低下したことが検出されるまでアラームが報知されなかったが、血管の収縮や弛緩を監視することができれば、例えば血圧値が変化する予兆に関する報知の実現が期待され、手術中の患者や重症の患者の監視において有用である。しかしながら、従来、血管の収縮や弛緩について監視が可能な生体情報監視装置は知られていなかった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、血管の収縮や弛緩について監視が可能な生体情報監視装置およびその制御方法を実現することを目的とする。
上述の目的は、複数の部位で並行して血圧信号を観血的に計測する計測手段と、血圧信号から、血管の硬さを表す指標を継続的に算出する算出手段と、指標の値もしくは値の変化について監視する監視手段と、を有し、算出手段は、血圧信号から検出した収縮期血圧と拡張期血圧と、血圧信号と複数の部位間の距離とに基づいて算出した脈波伝播速度(PWV)と、を用いて、指標を算出し、監視手段は、指標の値もしくは値の変化が予め定められた条件を満たした場合に報知することを特徴とする生体情報監視装置によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、血管の収縮や弛緩について監視が可能な生体情報監視装置およびその制御方法を実現できる。
本発明の実施形態に係る生体情報監視装置の一例としての生体情報モニタの機能構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る生体情報モニタにおける、評価値β’およびその評価結果の表示例を示す図である。 実施形態に係る生体情報モニタにおける監視処理の概要を説明するためのフローチャートである。 評価値β’、収縮期血圧および拡張期血圧などの経時変化や表示の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る生体情報監視装置としての生体情報モニタの機能構成例を示すブロック図である。生体情報モニタ100は、各種のセンサや計測モジュールを接続可能な入力部110を有し、センサから逐次得られる生体信号を表示したり、異常を検出したりすることにより、患者の状態を常時監視するための装置である。
入力部110は、各種のセンサや計測モジュールを機械的および電気的に接続するコネクタやインターフェースを備える。本実施形態では例示として以下のセンサおよび計測モジュールが接続されているものとする。
心電電極111は患者の四肢および/または胸部表面の所定部位に装着される複数の電極からなり、装着部位に応じた誘導波形を検出する。心電電極111の数や種類は計測する誘導波形の数や種類により異なる。血圧トランスデューサ112は患者の血管内に挿入されたカテーテルの端部に取り付けられ、血圧を電気信号に変換する。本実施形態においては、2つの部位で血圧を測定するため、必要に応じて血圧トランスデューサ112を複数用いる。
脈波・SpOセンサ113はいわゆるパルスオキシメータであり、酸素飽和度(SpO)及び指尖容積脈波を光学的に検出して入力する。酸素と結びついているかどうかによってヘモグロビンの光の吸収度が異なること、また光の波長によっても吸収度が異なることを利用し、一般には赤色光と赤外光の2波長を用いて酸素飽和度を測定する。また、透過光又は反射光のAC成分が血液量に応じて変化することから、このAC成分を光学指尖容積脈波(PTG:photoplethysmograph)として検出する。
体温センサ114は例えば患者に装着されたサーミスタ温度センサであり、温度に応じた抵抗値を示す。心拍出量センサ115は患者の血管内に留置したサーミスタ温度センサであり、血液温度を計測する。血液温度の時間変化から熱希釈曲線を求め、注入液温度とStewart-Hamilton の公式を応用した式から心拍出量(CO)を得ることができる。また、心拍出量と血圧値とから、血管抵抗(SVR)を求めることができる。なお、心拍出量はインピーダンス法によって非侵襲的に求めてもよい。呼吸ガスセンサ116は呼気中のCO濃度を計測する。なお、図1に示した、入力部110に接続されるセンサおよびモジュールは単なる例示であって、他のものが含まれていてもよいし、図示したもののいくつかがなくてもよい。
前処理部120は、入力部110に入力した生体信号に対し、A/D変換処理や電源ノイズ除去フィルタの適用など、信号に応じて予め定められた前処理を実行し、バッファメモリ130に保存する。前処理部120はDSPやASICなどのハードウェアで構成してもよいし、制御部140によって少なくとも一部の機能をソフトウェアで実現してもよい。バッファメモリ130は信号の一時的な記憶や、制御部140のワークエリアやビデオメモリとして用いる。
制御部140は例えば中央処理装置(CPU)などのプログラマブルプロセッサとRAM、ROMを有し、ROMに記憶されたプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することにより、生体情報モニタ100の動作を制御して全体的な機能を実現する。なお、ROMの少なくとも一部は書き換え可能であってよい。
外部インターフェース(I/F)150は、外部装置と有線および/または無線通信を行うための1つ以上のインターフェースであり、イーサネット(登録商標)やIEEE802.11xに準拠したネットワークインターフェースや、USBインターフェースなどであってよい。
アラームインジケータ160は制御部140により、機器の動作、生体信号の波形や数値などが予め定められた条件に基づいて異常と判定された際に、例えば光や音によって警報を出力して報知するための1以上の出力デバイスである。アラームインジケータ160は、代表的には発光素子やスピーカであってよい。警報は重要度(レベル)によりレベル分けし、重要度に応じた警報を出力することができる。なお、警報はアラームインジケータ160だけでなく、表示部170に対するメッセージ表示などと組み合わせることもできる。制御部140は、例えば操作部180に対する所定の操作が検出されると警報の出力を停止する。
表示部170は代表的にはカラー液晶ディスプレイであり、制御部140は予め定められたレイアウトにより、例えば心電波形、血圧値、心拍数といった重要な生体情報をリアルタイムで表示部170に表示させる。また、制御部140は、操作部180の指示に応答して、表示部170の表示内容やレイアウトを変更する。表示部170は生体情報モニタ100の筐体に内蔵されていてもよいし、生体情報モニタ100の本体と有線もしくは無線により通信可能に接続された外部表示装置であってもよい。表示部170が外部装置である場合、表示情報は外部I/F部150を通じて供給される。
操作部180は電源スイッチをはじめとしたキー、スイッチ群であり、ユーザが生体情報モニタ100に指示や情報の入力を行うことを可能にする。なお、スイッチやキーの少なくとも一部は、表示部170に設けられたタッチパネルと、制御部140によるGUI表示とを組み合わせたソフトウェアスイッチとして実現されてもよい。また、操作部180は外付けのキーやスイッチを含んでもよい。
なお、図示した構成以外にも、メモリカードを取り扱うための構成(メモリカードスロットなど)、カフを用いるための構成(ポンプ、圧力センサなど)、プリンタ(レコーダ)などを有してもよい。また、生体情報モニタ100は、商用電源だけでなく、充電池で動作可能であってよい。
このような構成を有する生体情報モニタ100では、例えば操作部180を通じて電源が投入されると、入力部110を通じて入力される生体信号に対する処理を開始する。具体的には、前処理部120がA/D変換等を行って各種の生体信号をバッファメモリ130に保存し始める。そして、制御部140は、バッファメモリ130に保存された生体信号について、各種パラメータの算出処理、波形や計測値の表示処理、生体信号の波形や値、各種パラメータ値の評価処理や異常判定処理などを開始する。
本実施形態の生体情報モニタ100は、血管の収縮や弛緩を監視する機能を有する。血管の収縮や弛緩は、血管の硬さの変化として計測することができる。血管の硬さを表す指標としては、脈波伝播速度(PWV)または脈波伝播時間(PWT)が従来知られている。PWVやPWTは血圧によって変化する値であるため、これらの値を用いる場合には、血圧値に応じた補正が必要となる。
一方、血圧に依存しない血管の硬さの指標として、以下の式(1)で算出される評価値β’を用いることができ、評価値β’はPWVやPWTよりも血管の硬さを精度良く反映する。
β’=(2ρ/ΔP)・ln(Ps/Pd)・PWV2 (1)
(ただし、ρは血液密度(定数)、Psは収縮期血圧、Pdは拡張期血圧、ΔP=Ps−Pd、ln()は自然対数である)
以下の説明では、血管の硬さを表す指標(動脈弾性指標)として評価値β’を用いるものとする。
また、血圧を計測する2つの部位は、例えば心臓側(上流側)は大動脈起始部(弁口部)と腹部大動脈のうちの1カ所、末梢側(下流側)は腹部大動脈、橈骨動脈、足背動脈のうちの1カ所とすることができる。腹部大動脈が末梢側となるのは心臓側が大動脈起始部の場合のみである。血管平滑筋の動きが起こりやすいと考えられる橈骨動脈や足背動脈で末梢側の計測を行うことで、腹部大動脈とした場合よりも早期の検知が期待できる。
なお、評価値β’を算出する際に用いる収縮期血圧と拡張期血圧は、2カ所で計測した血圧の一方を用いてもよいし、平均値を用いてもよい。なお、以下の説明において、特に明記しない限り、血圧の代表値は収縮期血圧を指すものとする。
なお、PWVを計測する際に必要となる血圧測定部位間の血管長は、スケール等を用いて計測した値を用いてもよいし、被検者の身長に該当する統計値を自動的に用いるようにしてもよい。いずれにせよ、計測の開始前に設定しておく。
(評価値β’算出処理)
次に、評価値β’の算出処理および評価処理について説明する。制御部140は、バッファメモリ130に記憶されている、2カ所で計測された血圧信号(観血的動脈圧信号)のそれぞれの1心拍分から、収縮期血圧と拡張期血圧とを検出する。なお、1カ所の血圧のみを用いる場合には、いずれか一方の血圧信号について収縮期血圧と拡張期血圧とを検出すればよい。そして制御部140は、検出した収縮期血圧と拡張期血圧の平均値を求める。
次に制御部140は、2カ所で計測された血圧信号の同一心拍に係る血圧信号波形から同一特徴点(区分点)を検出する。ここでは、特徴点として、血圧信号の立ち上がり点を検出するものとするが、切痕点など他の特徴点であってもよい。そして、制御部140は、血圧信号における同一特徴点の時間差(PWT)を検出し、計測部位間の距離(血管長)LをPWTで除算することによってPWV(=L/PWT)を算出する。さらに制御部140は、上述の式(1)に、収縮期血圧、拡張期血圧、PWVを代入し、評価値β’を算出する。
制御部140は、血圧信号の1心拍分ごとに収縮期血圧と拡張期血圧の検出、PWVおよび評価値β’を逐次算出する。そして、制御部140は、例えば図2(a)に示すように、血圧信号波形、血圧値、PWVと評価値β’とを同時に表示部170に表示する。なお、図2(a)に例示した以外にも、心拍数、血流量(心拍出量)、血管抵抗といった血行動態に関する他の計測情報の1つ以上も併せて表示するようにしてもよい。なお、実際には、生体情報モニタ100が計測、監視している様々な生体情報のリアルタイム表示および評価結果等の表示を行う画面の一部に、図2(a)に例示したような表示を行う。
図3は、本実施形態の生体情報モニタ100が実行する監視処理の概要を示すフローチャートである。
S301では、入力部110を通じて入力される各種の生体信号に対して前処理部120がA/D変換やノイズ除去等の処理を適用し、バッファメモリ130への保存を開始する。以後、前処理部120の動作は他の処理と並行して継続的に実行される。
S303において制御部140は、バッファメモリ130に記憶された各種の生体信号について、所定時間または期間(例えば1〜数拍分)のデータを取得する。この所定時間または期間は、例えば心電信号に基づいて区分することができる。以下、S303で取得する生体信号の区間を評価区間という。なお、生体信号の種類に応じて評価期間が異なっていてもよい。
S305で制御部140は、評価区間の生体信号から値を検出したり、所定のパラメータを算出したりする。上述の収縮期血圧および拡張期血圧の検出、PWVの算出、評価値β’の算出はここで行われる処理の一部である。過去の値(例えば直近の値)との差なども算出することができる。
そして、S306で制御部140は、S305で検出したり算出したりした値(最新値)や、値の経時変化などを、表示部170の所定領域に表示する(表示内容を更新する)。図4(a)は、評価値β’、PWV、収縮期血圧および拡張期血圧の経時変化の表示(トレンド表示)例を示す。
また、S305およびS306の処理と並行して、制御部140は心電信号、血圧信号、SpO、呼気中のCO濃度等の生体信号の波形などの表示処理(画面内で各生体信号に割り当てられた領域内の表示内容を更新する処理)を実行する。従って、図2(a)に例示した表示は、S306およびS307で実行される。
S309で制御部140は、S305で検出もしくは算出された値が、予め定められたアラーム出力条件を満たしているかどうかを確認し、満たしていると判定されていればS311へ処理を進め、判定されていなければS303へ処理を戻して次の評価区間に関する処理を行う。
例えば本実施形態においては、
(1)1拍ごとの評価値β’の値が閾値を超えた場合
(2)閾値を超える評価値β’が所定拍数連続した場合
(3)評価値β’の値の変化量が閾値を超えた場合。ここで、評価値β’の値の変化量としては、例えば、以下のいずれかであってよい。
(3−1)Δβ’/ΔP(または、dβ’/dP) 血圧(収縮期血圧または拡張期血圧)変化に対する評価値β’の変化の割合
(3−2)Δβ’/ΔT(または、dβ’/dt) 所定の単位時間あたりの評価値β’の変化量
(4)1拍(もしくは所定の連続する複数拍)に関する評価値β’と、1拍(もしくは所定の連続する複数拍)に関する血圧との組み合わせが所定の条件を満たす場合
のいずれか1つ以上に、アラーム出力条件を満たすものと判定することができる。なお、複数のアラーム出力条件を用いる場合、1つが満たされればアラーム出力条件が満たされたと判定してもよいし、所定の複数が満たされた場合のみアラーム出力条件が満たされたと判定してもよい。
S311で制御部140は、満たされていると判定されたアラーム出力条件に応じたアラーム出力処理を実行する。上述したように、アラーム出力処理で出力される警報はアラームインジケータ160の発光や鳴動、表示部170に対するメッセージ表示などである。警報は重要度によりレベル分けし、重要度に応じた警報を出力することができる。また、アラーム出力条件を満たしたと判定された場合には、その内容や関連する生体信号のデータなどを、検出時刻などとともにイベント情報として記録したり、外部機器に通信したりするようにしてもよい。
図2(b)は、本実施形態の生体情報モニタ100において、アラーム出力条件として上述の(4)を用いた場合のアラーム出力を実現する方法の一例を模式的に示している。図示するように個々の領域が、血圧と評価値β’(またはその変化量)の特定の範囲の組み合わせを表すように2次元領域を分割したインジケータ200の表示領域を画面内に設ける。なお、血圧および評価値β’の範囲を分割する境界値は、各領域に該当する計測値が表す状態に対応するように定めることが好ましい。また、血圧と評価値β’(またはその変化量)の少なくとも一方について、範囲の分割数は3以上であってもよい。本実施形態においてインジケータ200の各領域が対応する状態は「正常」、「注意」、および「危険」のいずれかであるが、これは例示である。
そして、制御部140は、評価区間について得られた1拍(もしくは所定の連続する複数拍に関する)評価値β’と血圧の組み合わせに対応するインジケータ200内の領域を特定可能なように、他の領域とは異ならせて表示する。例えば該当する領域の背景色および/または輝度を他の領域と異ならせて表示(点灯)することができる。この際、領域に対応する状態に応じた背景色および/または輝度を用いることができる。例えば、「正常」に対応する領域であれば緑、「注意」に対応する領域であれば黄、「危険」に対応する領域であれば赤を用いて表示することができる。また、計測値の組み合わせに該当しない領域については、グレーや白といった無彩色を用いて表示することができる。アラーム出力条件を満たした場合、制御部140は満たした条件に応じて「注意」や「危険」に対応する領域が特定できるようにインジケータ200の表示を更新する。
なお、「正常」に対応する領域を特定可能に表示する動作はS311のアラーム出力処理ではなく、S306における表示処理や、S309で評価値β’に関するアラーム出力条件が満たされないと判定された場合に実行される。一方、S311のアラーム出力処理として「注意」または「危険」に対応する領域を特定可能に表示する場合には、アラームインジケータ160の発光や鳴動を併せて実行してもよい。このように、インジケータ200は、アラーム出力の表示としてのみならず、被検者の血圧に関する状態を監視するための表示として機能する。
なお、ここでは説明および理解を容易にするため、1区間の判定結果によってアラーム出力処理を実行するものとしたが、所定回数連続して(もしくは所定の割合で)アラーム出力条件を満たしていると判定されている場合にアラーム出力を実行するように構成してもよい。
なお、図2(b)のように計測値が該当する領域を明示する代わりに(あるいはそれに加えて)、実際の計測値やその経時変化を表示するようにしてもよい。図2(c)は、血圧と評価値β’の計測値を監視するための表示方法の別の例を模式的に示した図である。インジケータ210は、表示画面の一部領域に表示されること、一方の軸に血圧、他方の軸に評価値β’(またはその変化量)が割り当てられた2次元領域(直交座標空間)であって、血圧と評価値β’(またはその変化量)の値の範囲の組み合わせに応じてた複数の領域211〜214に分割されていること、各領域が「正常」、「注意」、および「危険」のいずれかの状態に対応していることは図2(b)のインジケータ200と共通している。
インジケータ210がインジケータ200と異なるのは、領域211〜214のそれぞれが、対応する状態に応じて予め色分けされていることと、所定期間における計測値220がインジケータ210内の該当する位置に表示(プロット)されることである。図2(c)の右側に、計測値220の表示例を拡大して示している。インジケータ210には、直近の計測値221を含む、所定期間内の計測値222を時系列的に表示する。また、プロットされた複数の計測値222の経時変化が分かりやすいよう、各計測値の軌跡223を、時間の経過方向を示すマーク(ここでは矢印)とともに表示している。また、直近の計測値221については他の(過去の)計測値222と異なる表示を行い、視認性を向上させている。
手術中など、リアルタイムで監視を行う場合、インジケータ210には直近の計測値221から過去の所定数の(もしくは過去の所定期間内に計測された)計測値222については全て表示する。それより過去の計測値については、所定数ごと(あるいは所定時間あたり1つ)を表示するなど、表示される計測値間の計測時間を伸ばしてもよい。また、インジケータ210に表示する計測値のタイムスケールが異なる複数の表示モードを操作部180から切り替え可能に構成してもよい。例えば、リアルタイムモードでは最新の所定数の計測値全てを表示し、トレンドモードでは数分、1時間、数時間、または1日ごとに1計測値を表示するといったように構成することができる。
このように、計測値を時系列表示することにより、今後おこりうる状況変化について事前に想定したり、必要な対処をいち早く実行することを支援できる。例えば、計測値が「正常」に対応する領域211から「注意」に対応する領域212へ変化して来ており、かつ血圧も下降し始めている場合、血管の収縮による血圧の維持が限界に近づいている可能性がある。従って短時間のうちに有意な血圧低下が発生する可能性があることが把握でき、そのような事態を回避したり、対処の準備を行うことが可能になる。
図2(c)のインジケータ210を用いる場合も、アラーム出力条件が満たされた場合には、アラーム出力処理の一環として、図2(b)の場合と同様の表示制御を行ってもよい。例えば、計測値が「危険」に対応する領域213に該当する場合には、領域213の全体を点滅表示させてもよい。
図4(b)は、収縮期血圧、拡張期血圧、および評価値β’の経時変化の例を示している。このように、収縮期血圧および拡張期血圧についてはほとんど変化が観察できない場合でも、評価値β’の値には変化が観察される場合がある。従って、本実施形態において説明したように、評価値β’の監視を行うことで、血圧を維持しようとする自律神経系の機序による血管の収縮や弛緩についての監視が実現でき、有用な情報を提供することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態においては、生体情報モニタの構成要素である表示部170に各種表示を行う構成について説明したが、表示はセントラルモニタの様な、生体情報モニタとは別個の装置で行う構成であってもよい。この場合、表示部170に表示する代わりに(あるいはそれと並行して)外部I/F部150を通じて、外部装置へ表示データを送信すればよい。あるいは、生体情報モニタ100からは外部装置に計測値のみを送信し、外部装置側で図2に示したような各種の表示を実現してもよい。この場合、外部装置は上述した制御部140の表示制御動作を実行することになり、外部装置と生体情報モニタとは本発明に係る生体情報監視システムを構成する。
本発明は、上述の実施形態に係る処理を、システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサによって実施させるプログラムとしても実現可能である。従って、このようなプログラムや、プログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体もまた本発明を構成する。また、上述の実施形態に係る処理を、ハードウェア(例えばASICやプログラマブルロジックなど)を用いて実施することもできる。
100…生体情報モニタ、110…入力部、120…前処理部、130…バッファメモリ、140…制御部、170…表示部、180…操作部

Claims (12)

  1. 複数の部位で並行して血圧信号を観血的に計測する計測手段と、
    前記血圧信号から、血管の硬さを表す指標を継続的に算出する算出手段と、
    前記指標の値もしくは値の変化について監視する監視手段と、
    を有し、
    前記算出手段は、
    前記血圧信号から検出した収縮期血圧と拡張期血圧と、
    前記血圧信号と前記複数の部位間の距離とに基づいて算出した脈波伝播速度(PWV)と、
    を用いて、前記指標を算出し、
    前記監視手段は、前記指標の値もしくは値の変化が予め定められた条件を満たした場合に報知することを特徴とする生体情報監視装置。
  2. 前記指標が、
    β’=(2ρ/ΔP)・ln(Ps/Pd)・PWV2
    (ただし、ρは血液密度(定数)、Psは収縮期血圧、Pdは拡張期血圧、ΔP=Ps−Pd、ln()は自然対数)であることを特徴とする請求項1に記載の生体情報監視装置。
  3. 前記監視手段は、前記血圧信号から検出した血圧の変化に対する前記指標の値の変化が予め定められた条件を満たした場合に報知することを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報監視装置。
  4. 前記監視手段は、単位時間あたりの前記指標の値の変化が予め定められた条件を満たした場合に報知することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置。
  5. 前記指標の値もしくはその経時変化を、心拍数、血圧、血流量、血管抵抗の1つ以上と同時に表示装置に表示させる表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置。
  6. 血圧の範囲と、前記指標の値もしくは値の変化量の範囲との組み合わせに応じた複数の領域に分割された2次元領域を、前記複数の領域のうち計測値が該当する領域を特定可能に表示装置に表示させる表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置。
  7. 血圧の範囲と、前記指標の値もしくは値の変化量の範囲との組み合わせに応じた複数の領域に分割された直交座標空間に、前記血圧信号から検出した血圧と前記指標の値もしくは値の変化量とを時系列表示させる表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置と、表示装置を有する外部装置とが通信可能に接続されてなる生体情報監視システムであって、
    前記外部装置は、前記指標の値もしくはその経時変化を、心拍数、血圧、血流量、血管抵抗の1つ以上と同時に前記表示装置に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする生体情報監視システム。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置と、表示装置を有する外部装置とが通信可能に接続されてなる生体情報監視システムであって、
    前記外部装置は、血圧の範囲と、前記指標の値もしくは値の変化量の範囲との組み合わせに応じた複数の領域に分割された2次元領域を、前記複数の領域のうち計測値が該当する領域を特定可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする生体情報監視システム。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置と、表示装置を有する外部装置とが通信可能に接続されてなる生体情報監視システムであって、
    前記外部装置は、血圧の範囲と、前記指標の値もしくは値の変化量の範囲との組み合わせに応じた複数の領域に分割された直交座標空間に、前記血圧信号から検出した血圧と前記指標の値もしくは値の変化量とを時系列表示させる表示制御手段を有することを特徴とする生体情報監視システム。
  11. 複数の部位で並行して血圧信号を観血的に計測する計測工程と、
    前記血圧信号から、血管の硬さを表す指標を継続的に算出する算出工程と、
    前記指標の値もしくは値の変化について監視する監視工程と、
    を有し、
    前記算出工程では、
    前記血圧信号から検出した収縮期血圧と拡張期血圧と、
    前記血圧信号と前記複数の部位間の距離とに基づいて算出した脈波伝播速度(PWV)と、
    を用いて、前記指標を算出し、
    前記監視工程では、前記指標の値もしくは値の変化が予め定められた条件を満たした場合に報知することを特徴とする生体情報監視装置の制御方法。
  12. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載の生体情報監視装置として機能させるためのプログラム。
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