JP6786528B2 - 塩化ナトリウム含有液を濃縮するための浸透蒸留プロセス - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、塩化ナトリウム含有液を濃縮するための浸透蒸留プロセスに関する。本発明は、特に、ポリマーの生成により得られ、且つ塩化ナトリウム含有の反応廃水のワークアッププロセスに関する。
本発明は、自体公知の浸透蒸留プロセスに基づいてなされ、通常、例えば、塩化ナトリウム含有液からの水を、膜に貫通させて、駆動溶液に移送することを可能にする。
直接接触原理による従来の浸透蒸留(OD)において、揮発性成分を含む液体混合物(供給物)は、揮発性成分を吸収できる第2の液体相(駆動溶液)からの液体では湿潤できない微孔性膜で分離される。公知のODの基調となる部分は、疎水性膜である。水性溶液は膜を湿潤できないが、膜表面(供給側)で水蒸気を放出しうる。この水蒸気は、膜の細孔を通って浸透し、膜の駆動溶液の側に凝縮する。ODの駆動力は、供給液および駆動溶液に対するそれぞれの蒸気圧同士の間の蒸気圧力差である。
この事例において、膜は相分離に対する障壁としての役目を果たす。
ODはそれ自体、更に加熱する必要もないしあるいは圧力差を駆動力として使用する必要もないため、水性溶液、特に、食品産業、化学産業および医薬産業からのデリケートな製品を濃縮するのに概ね適している。
現在に至るまでOD用に調査され且つ/あるいは使用されてきたモジュールはいずれも、2とおりの流体(供給液および駆動溶液)と膜とを直接接触させる原理を、排他的に利用している。
NaCl含有のプロセス廃水を電気分解用に利用する手法は、概ね公知であるが、塩素電解に必要とされるNaCl濃度は、精製されたプロセス廃水中に新鮮な塩を溶解することによって得られる。この方法では、電気分解の水分平衡により、全廃水の一部しか再利用できない。
全廃水を再利用可能にするには、溶液を濃縮する必要がある。この濃縮は、例えば、熱蒸着(国際公開第2001/38419号)によって達成することが可能である。更になお、NaCl濃度を上昇させる方法としては、1)マイクロ波エネルギー(米国特許第4267026号);2)凍結、遠心分離および逆浸透の組み合わせ(米国特許第4592768号);3)水和物の結晶化(米国特許第3655333号)が公知であるが、これら全てのプロセスは、エネルギー消費型であってコストが高くつく。
NaOHが駆動溶液として使えることは、先行技術から概ね公知である(国際公開第2005/118114号を参照)が、本先行技術は、陽極液循環路内のNaCl塩水を濃縮することを目的としたODの使用に関するものであり、本先行技術において、MicroZa(登録商標)およびGore-Tex(登録商標)管状精密濾過モジュールは、直接接触原理による接触器として使用されていたが、NaCl含有駆動溶液の汚染は、直接接触原理による公知のODプロセスにとって深刻な問題となってきた。
公知のODプロセスにおいて塩化ナトリウム含有のプロセス水を使用することを更に妨げていたのが、有機不純物含有の溶液の汚染である。有機不純物は、例えば、活性炭で除去されると考えられる。
一方、廃水中の不純物の一部は依然として、ppm範囲内の濃度に維持される。これらの不純物が存在する場合、運用中に、疎水性膜上に疎水性「ホットスポット」が形成され且つ成長することにつながり、この結果、そこで膜が湿潤することにより、溶液が膜を貫通することになる。この現象は、最終的に、NaOH溶液が汚染されるという望ましくない効果につながる。直接接触原理による先行技術から公知の浸透蒸留の欠点を、以下に要約する。
・ 運用中に、供給液中に存在する湿潤物質または塩類の結晶化が原因となって、疎水性膜上に疎水性の箇所が形成されて成長し、ひいては、溶液が膜を貫通することになる。
・ 膜の湿潤または漏水があった場合、流体の流れが相互的に汚染される。
本発明の目的は、従来技術から公知の浸透蒸留プロセスの上記欠点を克服し、且つ、特に操作上信頼のおける塩化ナトリウム含有水性溶液の濃縮、および/または駆動溶液の希釈を可能にする、塩化ナトリウム含有液を濃縮するための浸透蒸留の方法を提供することにある。
本発明は、塩化ナトリウム含有水性液体を濃縮するための浸透蒸留の方法を提供するものであり、本浸透蒸留法において、液体は、濃度が最高20重量%の塩化ナトリウム、好ましくは2〜18重量%の塩化ナトリウムを有し、少なくとも下記工程を含む。
a)任意選択的に、液体の予備精製によって、有機二次成分(特に、フェノール、ビスフェノールA、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、クロロベンゼン、ジクロロメタン、エチルピペリジンおよびその他)を除去し、特に、有機二次成分の総含量を20ppmまで減失させ、特に好ましくはメチルピペリジンの含量に関し、メチルピペリジンの含量を5ppm以下まで減失させる工程と、
b)精製済液体を第1のゾーン(蒸発ゾーン)に導入する工程であって、第1のゾーンが、水蒸気を通す疎水性の第1の膜を介して、この第1のゾーンに隣接する拡散ゾーンから隔離されている、導入工程と、
c)塩化ナトリウム含有液からの水蒸気を、膜を通して拡散ゾーンに拡散させる工程と、
d)水蒸気を通す第2の疎水性膜を介して、拡散ゾーンからの水蒸気を、拡散ゾーンに隣接するストリッピングゾーン内に更に拡散させ、水蒸気を、ストリッピングゾーン中で継続的に置き換わる駆動溶液中に吸収させる工程。
駆動溶液として、浸透圧が高い任意の溶液、特に、アルカリ金属水酸化物(特に、NaOH、またはNaCl、CaCl、MgCl、ポリグリコールなど)の溶液を使用することができる。NaOHの水性溶液は、特に好ましい駆動溶液であることが見出されてきた。
ゆえに、新規な方法の好ましい変形態様は、濃縮されたアルカリ金属水酸化物溶液、特に、濃縮された水酸化ナトリウム溶液を、駆動溶液として用いることを特徴とする。
特に好ましいのは、アルカリ金属水酸化物(特に好ましくはNaOH)の濃度が10重量%〜50重量%、極めて好ましくは、15重量%〜35重量%、特に、20重量%〜33重量%である駆動溶液を使用することである。
水酸化ナトリウムを使用することによる利点は、得られた水酸化ナトリウムおよび塩化ナトリウムの任意の混合物を、再利用可能な塩化ナトリウムが形成されるような様式にて再利用できることである。
新規な方法の好ましい変形態様では、液体を排水するためのドレネージを有する拡散ゾーンを使用して、とりわけ干渉用アニオン(特に好ましくは干渉用塩化物アニオン)含量の多い凝縮液、もしくは膜を貫通して拡散ゾーンに浸入する任意の液体の凝縮液、または通過した駆動溶液を排出する。凝縮液を流出させることによって、例えば、駆動溶液(例えば、水酸化ナトリウムの事例において)が塩化物アニオンで汚染されるのを回避できる。水酸化ナトリウム中の塩化物イオン含量が100ppm超である汚染の事例では、本生成物に接触する装置部品の腐食増加が起こる可能性がある。
新規な方法において、ポリマー調製プロセス、特に、ポリカーボネートまたはポリウレタン中間体の調製プロセスによる生産廃水は、塩化ナトリウム含有水性液体として好適に使用される。先行技術から公知であって、且つ、新規な方法の適用に特に使用できるプロセス溶液について、以下に例を挙げながら説明する。塩化ナトリウム含有の反応廃水溶液は、欧州特許第2286898(A1)号に一例として記載されているように、ポリカーボネートの調製で得られる。塩化ナトリウム含有の反応廃水溶液は、欧州特許第2241550(A1)号に一例として記載されているように、ジアリールカーボネートの調製で得られる。アルカリ金属塩化物含有の溶液は、独国特許第102008012037(A1)号に一例として記載されているように、メチレンジ(フェニルジイソシアネート)を調製するためのジフェニルメタン系のジアミンおよびポリアミンの合成で得られる。
新規な方法の好ましい実施形態において、疎水性ポリマーを主成分とする材料、特に、ポリプロピレンおよび/またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分とする材料は、第1の膜および第2の膜の材料として個別に使用される。特に好ましいのは、PTFEから構成される膜を使用することである。
先行技術からの公知の浸透蒸留には、現在、多孔性膜だけが使用されている。ごく頻繁に使用される膜は、扁平膜、中空糸膜およびキャピラリー膜である。OD膜に必要とされる細孔径は、通常、約10nm〜1μmである。供給液タイプに応じて個々の用途ごとに最適な細孔径を特定する必要があると共に、下記要件を満たす必要がある。
1)膜細孔は、必要とされる流動を可能にする程度十分に大きくなければならない。
2)膜細孔は、想定された運用条件下で液体の侵入を妨げる程度十分に小さくなければならない。
供給液による膜細孔の湿潤が回避される最大の細孔径範囲は、0.1〜0.6μmである。一方、ODに使用される膜の事例において、細孔径は一様でないことから、細孔径分布は、より多くの情報を提供するパラメータとなる。
この理由から、OD膜の細孔径分布がかなり絞り込まれている膜は、新規な方法に使用することが好ましい。
他の膜プロセスの事例と同様、膜厚は、物質伝達、更には熱伝達に反比例する。なぜなら、両方の伝達プロセスにおいて、典型的に、膜が厚くなるにつれて抵抗が増大するからである。
先行技術から公知の他の膜材料を使用することもまた、新規な方法を遂行する原理において適している。
ここ何年かの間、例えば、セラミック、カーボンナノチューブ含有の膜、および金属膜が調べられてきた。ODの開始時に、ナイロン繊維およびシリコーンコーティングのガラス繊維もまた、OD膜として試験した。
ODにおける非多孔性肉薄(高密度)の疎水性複合膜の使用は、例えば、独国特許第60025256(T2)号に記載されている。記載されているポリマー材料は、ポリトリメチルシリルプロピン(PTMSP)およびパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール(テフロンAF)である。
不活性材料であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリプロピレン(PP)は、とりわけ、アルカリ金属水酸化物に接触することから、膜材料として特に好適である。
公知のODプロセスに関してごく頻繁に調査されてきた膜は、プレートモジュール(プレートおよびフレームモジュール)として使用される扁平膜である。この構築タイプはまた、新規な方法を遂行する目的に好適に使用される。特に取り扱いが容易であること、膜の交換が可能なため(例えば、欠陥があった場合)汎用性があること、ならびに構築、設置および維持管理に手間がかからないことから、このモジュール構造は多大の利点がある。プレートモジュールを使用することによってもまた、高粘性の液体の取り扱いに関して有利である。更になお、薄くした膜をキャピラリーモジュールでなくプレートモジュールに取り付けた方が、物質伝達に関して有利な効果が得られる。
新規なOD方法の実施には、PPポリマーフレームが好ましい。これらのフレームに含まれている様々なサイズの開口は特に、摩擦溶接プロセスの後に、様々な流体の流路となる。チャネルは、フレーム構成に応じて、フレームの内部容積へのアクセス、または2つのフレーム間の容積へのアクセスを可能にしている。フィルムまたは膜がフレーム上に追加的にシールされた場合、熱伝達および物質伝達に適した面積の大きい流路が生ずることがある。主要ハンドリングゾーンが、亜大気圧下に置かれた場合、ブロック同士が一体的に押圧されて、しっかりと接合される。個々のブロックを塞ぐプレート内に開口が設けられている場合、2つのブロックからなる流路同士が、更なる配管を必要とせずに、互いに内部的に接続されうる。接着剤およびシーリング材を使用せずに摩擦溶接モジュールを使用することによって、水酸化ナトリウム溶液を駆動溶液として使用したときに利点が得られる。
先行技術から概ね公知である更なる渦巻形モジュールの事例においても同様に扁平膜が用いられるが、汚損を被る傾向が強いことから、このモジュールジオメトリがODに使用されるのは比較的稀であり、よって、新規な方法に用いることは好ましくない。
管状膜モジュールのカテゴリには、従来のODに対応した管状モジュールおよび中空糸モジュールの両方、更にはキャピラリーモジュールが存在する(例えば、米国特許第4781837(A)号、国際公開第9717128(A1)号、国際公開第2001012304(A1)号、国際公開第2005118114(A1)号を参照)。最高の充填密度は、3000m/mで中空糸モジュールを介して供給される。ただし、これら中空糸モジュールは、膜径が50〜500μmと短径であるため、汚れ易く、しかも汚損を被る傾向が強い。にもかかわらず、これら中空糸モジュールは、高圧下で安定であること、生産費が廉価であること、および所要空間が少なくて済むことなどの利点があるため、商業的可能性を高め、プレートモジュールに次いで二番目に頻繁に使用されるOD膜モジュールとなっている。これら中空糸モジュールは、同様に、新規な方法の使用に関して論議の的にもなっている。
新規なOD方法は通常、周囲圧力下で遂行されるが、好ましい実施形態おいて、種々のゾーン(蒸発ゾーン、拡散ゾーン、ストリッピングゾーン)における圧力は、各事例において独立に、周囲圧力未満、特に好ましくは10〜600mbarである。
この方法は通常、種々のゾーン(蒸発ゾーン、拡散ゾーン、ストリッピングゾーン)内で室温で遂行される。好ましいのは、種々のゾーン(蒸発ゾーン、拡散ゾーン、ストリッピングゾーン)が独立に10〜80℃、特に好ましくは20〜60℃の温度に維持される実施形態である。
しかし、特に好ましい方法は、蒸発ゾーン内の温度が、蒸発ゾーンに隣接するゾーン(つまり、拡散ゾーンおよびストリッピングゾーン)内の温度よりも高いことを特徴とする。この変形態様は、蒸気圧力差を大きくするほど蒸発速度が速まるという利点を有する。
新規な方法の有利な変形態様は、蒸発ゾーン内の塩化ナトリウム含有液とストリッピングゾーン内の駆動溶液とを含み、これらの液体がそれぞれの膜を通過して対向流で運搬されるようになっている。この変形態様は、ドナー溶液と取り込み溶液との間の蒸気差圧が一定であるという利点を有する。
好ましい実施形態において、蒸発ゾーンの領域内に塩化ナトリウム含有水性液体が乱流を有する場合は、新規な方法の有効性が更に増強される可能性がある。
上述されているように、ポリマーの生成により得られた塩化ナトリウム含有の生産廃水は、例えば、塩化ナトリウム含有水性液体として使用される。
したがって、新規な方法の特定の実施形態は、アルカリ金属塩化物を電気分解するための連結型電気分解プロセスで取得されるアルカリ金属水酸化物溶液が、ストリッピングゾーン内に取り込まれた水蒸気が連結型化学生産プロセス(特に、ポリマー調製用プロセス)に給送された後で駆動溶液として使用されることを特徴とする。
塩化ナトリウム含有水性液体が、連結型化学生産プロセス、特に、ポリマー調製プロセスから取得されて、蒸発ゾーン内で濃縮された後、アルカリ金属塩化物を電気分解するための、連結型電気分解プロセスに給送されることを特徴とする、新規な方法のもう1つの実施形態もまた、好都合である。ここで、この実施形態は、特に、濃縮工程の過程で濃度が同様に上昇した有機二次成分を、概ね公知である分離プロセスによって塩溶液から分離した後で、その塩溶液を電気分解プロセス(electrolysis)に給送する場合に必要になりうる。
極めて好ましい実施形態において、上記2とおりの連結型変形態様は、互いに結合されている。
新規な方法の好ましい変形態様において、方法の工程b)、c)およびd)は、複数の段階で遂行される。駆動溶液および塩化ナトリウム含有水性液体は、対向流で運搬されることが好ましい。ここで、少なくとも1つの蒸発ゾーン、拡散ゾーンおよびストリッピングゾーンの更なる組み合わせが使用される。このようにして、例えば、第1の蒸発ゾーンから退散した塩化ナトリウム含有の濃縮水性液体は、第2の蒸発ゾーン内で更に濃縮される。第2の段階の第2のストリッピングゾーン内で取得された希釈化駆動溶液は、第1の段階の第1のストリッピングゾーン内で対向流中に吸収された凝縮液で更に希釈される。
新規なOD方法を遂行するための更に重要な態様および方法を制御するための要因は、熱伝達である。従来のODにおいて、要求される蒸気圧力降下に対する駆動電位は、同じ温度の溶液間の浸透圧差により生成される。蒸発時には、水蒸気の潜熱によって供給液(例えば、NaCl)が冷却され、凝結時には、駆動溶液(例えば、NaOH)が加熱される。加えて、NaOHを水で希釈することは同様に、遊離した溶液のエンタルピーが一因となって、温度の上昇に寄与する。この熱伝達によって、物質伝達に対して駆動された蒸気圧力差が低減する。
したがって、本発明の更なる目的は、熱伝達に関する特定の問題を解決しうる、新規な方法の特定の変形態様を見出すことにある。
したがって、蒸発ゾーンと拡散ゾーンとストリッピングゾーンとから構成される2つ以上の連結型装置を有する新規な方法の上記実施形態の好ましい省エネ変形態様は、第1の浸透蒸留装置の蒸発ゾーンから退散した塩化ナトリウム含有の濃縮水性液体を熱交換に供して、運用温度を設定した後、後続の更なる浸透蒸留装置に導入することを特徴とする。
好ましい変形態様において、第1の浸透蒸留装置のストリッピングゾーンから退散した駆動溶液は、上記実施形態とは独立に、熱交換に供して、運用温度を設定した後、後続の更なる浸透蒸留装置に導入しうる。
以下、図面を参照しながら本発明を例証するが、これらの図面は、本発明に制限を加えるものではない。
本発明による、OVD(浸透圧減圧蒸留)装置全体の断面図である。 複数のOVDモジュールが取りうる接続の平面図であり、これらのOVDモジュールの間に熱交換器が配置してある(同じ温度の供給液および駆動溶液の例)。 複数のOVDモジュールが取りうる接続の平面図であり、これらのOVDモジュールの間に熱交換器が配置してある(冷えた供給液および熱い駆動溶液の例)。
図面中の参照番号の意味は、下記のとおりである。
1は、駆動溶液室(ストリッピングゾーン)である。
2は、濃縮駆動溶液の入口である。
3は、希釈駆動溶液の出口である。
4は、供給室(蒸発ゾーン)である。
5は、供給液の入口である。
6は、濃縮された供給液の出口である。
7は、蒸気室(拡散ゾーン)である。
8は、(ドレネージ用)ダムである。
9は、駆動溶液に接触する第1の膜である。
10は、供給液に接触する第2の膜である。
11,11aは、膜9を貫通する任意の駆動溶液の出口である。
12,12aは、膜10を貫通する任意の供給液の出口である。
13は、真空ラインである。
14,14aは、熱交換器である。
15,15aは、本発明による、総OVDモジュールである。
16,16aは、熱交換器14,14a内でフィルムを分離するポリプロピレンである。
以上に説明してきたように、本発明は、以下の発明を包含する。
[1]塩化ナトリウム含有水性液体を濃縮するための浸透蒸留の方法であって、前記液体が、濃度が最高20重量%の塩化ナトリウム、好ましくは2〜18重量%の塩化ナトリウムを有するものであり、少なくとも下記工程:
a)任意選択的に、前記液体の予備精製によって有機二次成分を除去し、特に、前記有機二次成分の総含量を20ppmまで減失させる工程、
b)精製済液体を、蒸発ゾーン(4)としての第1のゾーンに導入する工程であって、前記蒸発ゾーン(4)が、水蒸気を通す疎水性の第1の膜(10)を介して、この第1のゾーン(4)に隣接する拡散ゾーン(7)から隔離されている、導入工程、
c)前記塩化ナトリウム含有液からの水蒸気を、前記膜(10)を通して前記拡散ゾーン(7)に拡散させる工程、ならびに
d)前記拡散ゾーン(7)からの水蒸気を、水蒸気を通す第2の疎水性膜(9)を介して、前記拡散ゾーン(7)に隣接するストリッピングゾーン(1)内に更に拡散させ、水蒸気を、前記ストリッピングゾーン(1)中で継続的に置き換わる駆動溶液中に吸収させる工程、
を含んでなる、方法。
[2]濃縮されたアルカリ金属水酸化物溶液、特に、濃縮された水酸化ナトリウム溶液(好ましくはアルカリ金属水酸化物、特に好ましくはNaOHの濃度が10重量%〜50重量%、好ましくは15重量%〜35重量%、特に好ましくは20重量%〜33重量%であるもの)を、駆動溶液として用いることを特徴とする、[1]に記載の方法。
[3]前記拡散ゾーン(7)が、液体および、とりわけ干渉用アニオン(特に好ましくは塩化物アニオン)の含量の多い凝縮液、もしくは前記膜(9)および膜(10)を貫通して前記拡散ゾーン(7)に流入する任意の液体の凝縮液、または排水された駆動溶液を、前記拡散ゾーン(7)から排水するためのドレネージ(11,8,12)を有することを特徴とする、[1]または[2]に記載の方法。
[4]前記塩化ナトリウム含有水性液体が、ポリマー調製プロセス、特に、ポリカーボネートまたはポリウレタン中間体の調製プロセスによる生産廃水であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記第1の膜(10)および前記第2の膜(9)が、互いに独立に、疎水性ポリマー、特に、ポリプロピレンおよび/またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分とすることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記様々なゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)が、互いに独立に、大気圧力または減圧、特に、10〜600mbarの圧力に維持されることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記様々なゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)が、互いに独立に、10〜80℃、特に好ましくは20〜60℃の温度に維持されることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記蒸発ゾーン(4)内の温度が、前記隣接するゾーン、つまり、前記拡散ゾーン(7)および前記ストリッピングゾーン(1)よりも高いことを特徴とする、[7]に記載の方法。
[9]前記蒸発ゾーン(4)内の前記塩化ナトリウム含有液および前記ストリッピングゾーン(1)内の前記駆動溶液が、前記それぞれの膜(9)および膜(10)を通過し、互いに関連して対向流で運搬されることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]前記塩化ナトリウム含有水性液体が、前記蒸発ゾーン(4)の領域内に乱流を有することを特徴とする、[1]〜[9]のいずれかに記載の方法。
[11]ゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)内の処理液に接触する内部が、溶融接着で、特に、摩擦溶接またはレーザー溶接で、特に好ましくは接着剤もしくは接着剤不使用の摩擦溶接で、互いに接合されていることを特徴とする、[1]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12]前記駆動溶液が、アルカリ金属水酸化物溶液であり、アルカリ金属塩化物を電気分解するための連結型電気分解プロセスから取得され、前記ストリッピングゾーン(1)内で水蒸気が取り込まれた後、連結型化学生産プロセス、特に、ポリマー調製用に導入されることを特徴とする、[1]〜[11]のいずれかに記載の方法。
[13]前記塩化ナトリウム含有水性液体が、連結型化学生産プロセス、特に、ポリマー調製プロセスから取得され、前記蒸発ゾーン(4)内で濃縮された後、アルカリ金属塩化物を電気分解するための、連結型電気分解プロセスに導入されることを特徴とする、[1]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14]前記方法の工程b)、c)およびd)が、複数の段階にて、少なくとも1つの蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)の更なる組み合わせを使用して遂行されることを特徴とする、[1]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される第1の装置内で、前記第1の蒸発ゾーン(4)から退散する前記液体が、蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される少なくとも1つの下流の更なる装置内で再び前記方法の工程b)およびc)に供せられ、且つ蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される少なくとも1つの下流装置内で前記第2の浸透蒸留装置から退散した前記駆動溶液が、蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される前記第1の装置内で工程d)を遂行するのに使用されることを特徴とする、[1]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]前記第1の浸透蒸留装置の前記第1の蒸発ゾーン(4)から退散した前記塩化ナトリウム含有濃縮水性液体を、後続の更なる浸透蒸留装置に導入する前に、前記運用温度に設定するために熱交換に供することを特徴とする、[15]に記載の方法。
[17]前記第1の浸透蒸留装置の前記ストリッピングゾーン(1)から退散した前記駆動溶液を、後続の更なる浸透蒸留装置に導入する前に、前記運用温度に設定するために熱交換に供することを特徴とする、[15]または[16]に記載の方法。
実施例1
本発明は、膜湿潤の事例において液体の混合を防ぐため、材料を分離するための新規な装置、つまり、浸透圧減圧蒸留(OVDモジュール)の使用に焦点を当てている。モジュール装置の概念を、図1に示す。この新規な装置は、2つの疎水性膜9および10の間に、侵入した液体を排出する役目を果たす蒸気チャネル7を設けたことで、液体(供給液および駆動溶液)の分離を可能にしている。
方法の開始時に、導管13を経由する真空ポンプを使用することによって、系統圧力を20mbar(20hPa)の圧力まで降下させる。これによって、なぜなら、水蒸気の運搬を、膜細孔を介して妨げることも、蒸気室7内で任意の不活性ガスを介して妨げることも可能なため、物質伝達が有意に改善されうる。供給液(NaCl10重量%、温度50℃、水蒸気分圧110mbar)が、入口5を経由して供給室4に入る。水蒸気は、作用面積が0.5mの膜10を貫通して、蒸気室7(拡散ゾーン)内に運搬される。膜10を通過する蒸気流動は、3kg/h・mである。濃縮された供給液(NaCl10.1重量%、温度41℃、水蒸気分圧70mbar)は、出口6を経由して供給室4から退出する。入口2に浸入する濃縮駆動溶液(NaOH30重量%、温度50℃、水蒸気分圧64mbar)を占有する水蒸気は、膜9を貫通して駆動溶液室1(ストリッピングゾーン)に浸入する。同様に、膜9を通過する蒸気流動は、3kg/h・mである。希釈された駆動溶液(NaOH29.6重量%、温度60℃、水蒸気分圧100mbar)は、出口3を経由して駆動溶液室1から退出する。蒸気チャネル7内のダム8によって、膜9および膜10を貫通した任意の供給液と駆動溶液とが混合されるのを、更に防げる。これらの溶液は、別々にライン11および12経由で排出され、任意選択的に再循環される。
本装置の更なる利点は、供給液および駆動溶液が満たすべき要件に応じて、特性の異なる2とおりの膜9および10を使用できることにある。下記特性を備える膜9を使用するのが、好都合でありうる。
・ 活性層:
PTFE、層厚約25μm、細孔径0.2μm、水侵入圧3.5bar;
・ 支持層:
PP、層厚約200μm。
水蒸気の潜熱による蒸着の結果として供給液6が冷却され、凝結の結果として駆動溶液3が加熱されるが、この熱輸送によって、物質伝達に対する駆動蒸気圧力差が減じられる。
実施例2
50℃の濃縮駆動溶液および50℃の希釈供給液に使用される2つの連結型モジュール15,15aを有する装置を、例として、図2に描いてある。本装置は、2つの膜モジュール15,15aと2つの熱交換器14,14aとからなる。熱交換器14,14aは、液体(供給液および駆動溶液)の入口および出口を有するフレーム状のインサートとして構成され、且つ側面にてモジュール15,15a、またはエンドプレートで密閉される。熱伝達区域としての役目を果たす薄い(約25μm)ポリプロピレンフィルム16および16aが、熱交換器14,14aの各フレームに適用される(図2)。このようにして形成された熱交換器14,14aは、OVD膜モジュール15,15aで交互にアセンブルされ、ブロックを形成する。全ての機能を1つのブロックで実現するという革新的概念によって、外部熱交換器および配管を増設せずに済ませられるという利点がある。熱交換器14,14a内では、減損した駆動溶液および富化した供給液それぞれの間で熱交換(熱回収)が発生する。
駆動溶液2および供給液5の、2とおりの溶液は、対向流で運搬される。方法の開始時に、系統圧力は20mbarまで降下する。駆動溶液(NaOH、30.00重量%、温度50℃、100kg/h)は、入口2を経由してOVDモジュール15に入る。供給液(NaCl9.85重量%、温度50℃、101.5kg/h)は、入口5を経由して熱交換器14aに入る。駆動溶液は、モジュール15から退出し、熱交換器14を通過した後、モジュール15aの誘導室内に導入される。モジュール15aから退出して更に減損した駆動溶液は、更なる熱交換器14aを通過した後、排出される(導管3)。供給液100kg/hの濃度が7重量%から20重量%に上昇した場合、供給液と駆動溶液との間で最適な物質伝達を達成するには、この実施例2に記載されている複数の2モジュール装置を20程の個数使用して、これら2モジュール装置を直列に接続する。本方法に関連するパラメータを、表1および表2に示してある。
Figure 0006786528
Figure 0006786528
実施例3
本モジュール構造は、極めて順応性があり、熱交換器ブロックおよび膜ブロックの順序を変えることによって容易に変更できる。一例として、熱い濃縮駆動溶液(NaOH30重量%、温度70℃、100kg/h)および冷えた希釈供給液(NaCl9.85重量%、温度40℃、101.5kg/h)用に設計された実施例2の装置の修正態様を、図3に示す。この事例において、2とおりの溶液2および5が、まず第1のモジュール15の上流に位置する熱交換器14に給送されてから、熱交換が行われる。60℃に加熱された供給液は、モジュール15a内に流入する。50℃に冷却されたNaOHは、モジュール15内に流入する。次いで、2とおりの溶液が、モジュール15,15aおよび熱交換器14を介して、実施例2に類似の様式で対向流にて運搬される。

Claims (15)

  1. 塩化ナトリウム含有水性液体を濃縮するための浸透蒸留の方法であって、前記液体が、濃度が最高20重量%の塩化ナトリウムを有するものであり、少なくとも下記工程:
    b)精製済液体を、蒸発ゾーン(4)としての第1のゾーンに導入する工程であって、前記蒸発ゾーン(4)が、水蒸気を通す疎水性の第1の膜(10)を介して、この第1のゾーン(4)に隣接する拡散ゾーン(7)から隔離されている、導入工程、
    c)前記塩化ナトリウム含有液からの水蒸気を、前記膜(10)を通して前記拡散ゾーン(7)に拡散させる工程、ならびに
    d)前記拡散ゾーン(7)からの水蒸気を、水蒸気を通す第2の疎水性膜(9)を介して、前記拡散ゾーン(7)に隣接するストリッピングゾーン(1)内に更に拡散させ、水蒸気を、前記ストリッピングゾーン(1)中で継続的に置き換わる駆動溶液中に吸収させる工程、
    を含んでなる、方法。
  2. 濃縮されたアルカリ金属水酸化物溶液を、駆動溶液として用いることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記拡散ゾーン(7)が、液体および凝縮液、もしくは前記膜(9)および膜(10)を貫通して前記拡散ゾーン(7)に流入する液体の凝縮液、または排水された駆動溶液を、前記拡散ゾーン(7)から排水するためのドレネージ(11,8,12)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記塩化ナトリウム含有水性液体が、ポリマー調製プロセスによる生産廃水であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1の膜(10)および前記第2の膜(9)が、互いに独立に、疎水性ポリマーを主成分とすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記様々なゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)が、互いに独立に、大気圧力または減圧に維持されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記様々なゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)が、互いに独立に、10〜80℃の温度に維持されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記蒸発ゾーン(4)内の温度が、前記隣接するゾーン、つまり、前記拡散ゾーン(7)および前記ストリッピングゾーン(1)よりも高いことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記蒸発ゾーン(4)内の前記塩化ナトリウム含有液および前記ストリッピングゾーン(1)内の前記駆動溶液が、前記それぞれの膜(9)および膜(10)を通過し、互いに関連して対向流で運搬されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記塩化ナトリウム含有水性液体が、前記蒸発ゾーン(4)の領域内に乱流を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ゾーン:蒸発ゾーン(4)、拡散ゾーン(7)、ストリッピングゾーン(1)内の処理液に接触する内部が、溶融接着で互いに接合されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記駆動溶液が、アルカリ金属水酸化物溶液であり、アルカリ金属塩化物を電気分解するための連結型電気分解プロセスから取得され、前記ストリッピングゾーン(1)内で水蒸気が取り込まれた後、連結型化学生産プロセスに導入されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記塩化ナトリウム含有水性液体が、連結型化学生産プロセスから取得され、前記蒸発ゾーン(4)内で濃縮された後、アルカリ金属塩化物を電気分解するための、連結型電気分解プロセスに導入されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記方法の工程b)、c)およびd)が、複数の段階にて、少なくとも1つの蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)の更なる組み合わせを使用して遂行されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される第1の装置内で、前記第1の蒸発ゾーン(4)から退散する前記液体が、蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される少なくとも1つの下流の更なる装置内で再び前記方法の工程b)およびc)に供せられ、且つ蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される少なくとも1つの下流装置内で前記第2の浸透蒸留装置から退散した前記駆動溶液が、蒸発ゾーン(4)と拡散ゾーン(7)とストリッピングゾーン(1)とから構成される前記第1の装置内で工程d)を遂行するのに使用されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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