以下に、本発明に係る遊技機の一例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機1は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー23が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(後述のメインCPU93)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ79(図7参照)によるスタートレバー23に対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、後述の入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン19L、19C、19Rが押されると、リール停止制御手段(後述のメインCPU93)は、内部当籤役とストップボタン19L、19C、19Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタン19L、19C、19Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
ただし、MB(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)遊技状態では、複数のストップボタンのうち、少なくとも1つのストップボタンが押されたときから規定時間である75ms内に、該当リールの回転を停止する制御が行われる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効ラインとしての入賞ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU93)は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止されたことに基づいて、入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の成立又は不成立を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタン19L、19C、19Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置11などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプ(後述するLED82、85)により行う光の出力、スピーカ58、64、65L、65Rにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー23が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理や、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU102)は、内部当籤役に対応付けられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。
このように、パチスロ機1では、内部当籤役に対応付けられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役、すなわち、狙うべき図柄の組合せを知るあるいは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロの構造]
パチスロ機1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2〜図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ機1の斜視図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ機1の外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている。把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L、3C、3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L、3C、3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば、21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11とが設けられている。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上部を形成している。上パネルユニット10は、光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置されており、画像による演出表示として、例えば、映像の表示による演出を実行する。また、液晶表示装置11は、リール3L、3C、3Rの回転と連動して、液晶表示装置11上に並んで表示される装飾図柄としての3つの変動図柄11L、11C、11Rが、所定の変動パターンに基づき変動表示される。このように、本実施の形態において、液晶表示装置11は、画像表示手段を構成する。また、所定の変動パターンについては、後述する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が形成されている。台座部12には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置とが設けられている。
図柄表示領域4は、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L、3C、3Rに対応して設けられている。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、図柄表示領域4の背後に設けられた各リール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、リール表示窓4の背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、各リール3L、3C、3Rに描かれた複数種類の図柄のうち、リール表示窓4の枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。すなわち、リール表示窓4は、各リール3L、3C、3Rに表示された複数の図柄の一部を表示する。本実施の形態におけるリール表示窓4は、図柄表示手段を構成する。
本実施の形態において、パチスロ機1は、リール表示窓4の各リール3L、3C、3Rに対向する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞ライン)として定義する。
リール表示窓4は、台座部12に設けられた枠部材13により形成されている。枠部材13は、リール表示窓4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15とを有している。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられており、上方に向かって開口している。すなわち、リール表示窓4及び情報表示窓14は、連続する1つの開口部として形成されている。リール表示窓4及び情報表示窓14は、透明の窓カバー16によって覆われている。
窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能になっている。また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の開口に対向するシート載置部17を有している。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置されている。したがって、情報シートは、凹凸や隙間のない滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われている。
情報シートの配置部を構成する窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、凹凸や隙間のない滑らかな表面であるため、情報シートの配置部を利用して、パチスロ機1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後述する。
なお、本実施の形態において、情報表示窓14は、リール表示窓4と連続する1つの開口部として形成されているが、リール表示窓4の下方に設けられていればよく、リール表示窓4に連続していなくてもよい。すなわち、リール表示窓4及び情報表示窓14は、上下方向に並ぶ2つの開口部として形成されていてもよい。
ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられており、正面を向いた平面に形成されている。ストップボタン取付部15には、ストップボタン19L、19C、19Rが貫通する貫通孔が設けられている。ストップボタン19L、19C、19Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応付けられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン19L、19C、19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rという。
ストップボタン19L、19C、19Rは、遊技者による操作の対象となる各種装置の1つであり、遊技者による操作の対象となる各種装置として、他にメダル投入口21と、BETボタン22と、スタートレバー23とが設けられている。
メダル投入口21は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口21に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ機1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
BETボタン22は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。スタートレバー23は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。
また、正面から見てリール表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられている。7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
台座部12の両側には、サイドパネルユニット26L、26Rが設けられている。サイドパネルユニット26L、26Rは、それぞれ光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。また、サイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられている。精算ボタン27は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられている。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、装飾パネルの背面側から照明するための光を出射する光源を有している。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L、33Rと、メダルトレイユニット34とが設けられている。メダル払出口32は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口32から排出されたメダルは、メダルトレイユニット34に貯められる。スピーカ用孔33L、33Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するために設けられている。
<パチスロの内部構造>
図3及び図4は、パチスロ機1の内部構造を示す斜視図である。図3では、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じた状態を示している。また、図4では、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開いた状態を示している。
また、図5は、キャビネット2aの内部を示す正面図である。図6は、フロントドア2bの裏面側を示す正面図である。
キャビネット2aは、上面板20aと、底面板20bと、左右の側面板20c、20dと、背面板20eとを有している(図5参照)。キャビネット2aの内部の上側には、キャビネット側スピーカ42が配設されている。キャビネット側スピーカ42は、取付ブラケット43L、43Rを介してキャビネット2aの背面板20eに取り付けられている。キャビネット側スピーカ42は、例えば、効果音を出力するためのスピーカである。
キャビネット2aの内部を正面から見て、キャビネット側スピーカ42の左側方には、キャビネット側中継基板44が配設されている。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述する主制御基板71(図7参照)と、メダル払出装置51(以下、ホッパー装置51という)と、メダル補助収納庫スイッチ75と、メダル払出カウントスイッチ(不図示)と、外部集中端子板47とを接続する配線の中継を行う。
キャビネット2aの内部を正面から見て、アンプ基板45の右側には、外部集中端子板47が配設されている。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号等の信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
キャビネット2aの内部を正面から見て、アンプ基板45の左側には、サブ電源装置48が配設されている。サブ電源装置48は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。サブ電源装置48は、交流電圧100Vの電力を後述する電源装置53に供給する。また、交流電圧100Vの電力を直流電圧の電力に変換して、アンプ基板45に供給する。
キャビネット2aの内部の下側には、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設されている。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板20bの中央部に取り付けられている。ホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが、例えば、50枚を超えたとき又は精算ボタン27が押下されてメダルの精算を行うときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配設されている。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板20bに係合されており、底面板20bに対して着脱可能に構成されている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bとを有している(図7参照)。電源装置53は、キャビネット2aの内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板20cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置48から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
図3、図4及び図6に示すように、ミドルドア41は、フロントドア2bの裏面における中央部に配置され、リール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア41の上部と下部には、ドアストッパ41a、41b、41cが設けられている。ドアストッパ41a、41b、41cは、リール表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア41の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア41を開くには、ドアストッパ41a、41b、41cを回転させて、ミドルドア41の固定を解除する必要がある。
ミドルドア41には、主制御基板71(図7参照)を収納した主制御基板ケース55と、3つのリール3L、3C、3Rとが取り付けられている。3つのリール3L、3C、3Rには、所定の減速比を有するギアを介して図示しないステッピングモータがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、パチスロ機1は、ミドルドア41を開くと、窓カバー16の裏面及びシート載置部17が露出される。上述したように、窓カバー16の裏面及びシート載置部17の間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置されている。情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面及びシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面及びシート載置部17の間に形成された間隙に挿入される。また、パチスロ機1では、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
主制御基板ケース55には、設定用鍵型スイッチ56が設けられている。設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ機1の設定を変更もしくはパチスロ機1の設定の確認を行うときに使用する。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71(図7参照)は、後述する主制御回路91(図8参照)を構成する。主制御回路91は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定、後述する主遊技状態(遊技状態)の移行といった、パチスロ機1における遊技の主な流れを制御する回路である。すなわち、主制御回路91は、遊技の進行に係る遊技状態を制御する。
具体的には、主制御回路91は、上述したような各制御を実行するメインCPU93(図8参照)を備えており、このメインCPU93がスタートスイッチ79による開始操作の検出に基づき、後述する複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する。こうした制御を行うメインCPU93は、内部当籤役決定手段を構成する。
また、メインCPU93は、スタートスイッチ79による開始操作の検出に基づき、リール3L、3C、3Rの各ステッピングモータを制御して各リール3L、3C、3Rを回転させることにより各リール3L、3C、3Rに表示された図柄を変動させる。こうした制御を行うメインCPU93は、図柄変動手段を構成する。
また、メインCPU93は、上述のように決定された内部当籤役と後述するストップスイッチ80L、80C、80R(左ストップスイッチ80L、中ストップスイッチ80C、右ストップスイッチ80R)により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、各リール3L、3C、3Rの回転を停止させることによりリール表示窓4に表示されている各図柄の変動を停止させる。こうした制御を行うメインCPU93は、リール停止制御手段を構成する。
また、メインCPU93は、上述のように各図柄の変動が停止されたことに基づいて、リール表示窓4に設けられた入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。こうした制御を行うメインCPU93は、入賞判定手段を構成する。
さらに、メインCPU93は、再遊技に係るリプレイが内部当籤役として決定される確率が低い通常状態としての一般遊技状態(RT0遊技状態)とリプレイが内部当籤役として決定される確率が一般遊技状態よりも高い高RT遊技状態としてのRT1遊技状態との間での主遊技状態の移行を制御する。こうした制御を行うメインCPU93は、遊技状態移行制御手段を構成する。
ここで、本実施の形態において、主制御基板ケース55と、主制御基板71とは、主制御基板ユニットを構成する。また、主制御回路91の具体的な構成は、後述する。
ミドルドア41の上方には、副制御基板72(図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設されている。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(図9参照)を構成する。副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。すなわち、副制御回路101は、遊技に関する演出状態を制御する。なお、副制御回路101の具体的な構成は、後述する。また、以下の記述において、演出状態は、副遊技状態とも記述する。
副制御基板ケース57の上方には、センタースピーカ58が配設されている。そして、フロントドア2bを裏面側から見て、センタースピーカ58の左側方には、ファン59が配設されている。つまり、ファン59は、フロントドア2bの裏面側における上部に配設されている。ファン59は、下向きに空気を送風し、パチスロ機1の内部を冷却する。
フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側方には、副中継基板61が配設されている。副中継基板61は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板とを接続する配線を中継する基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述するLED基板62A、62Bが挙げられる。
LED基板62A、62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に配設されている。LED基板62A、62Bは、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED85(図7参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施の形態において、パチスロ機1には、LED基板62A、62B以外に複数のLED基板を備えている。
副中継基板61の下方には、24hドア開閉監視ユニット63が配設されている。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41を解放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L、65Rとが配設されている。ボードスピーカ64は、腰部パネルユニット31(図2参照)に対向している。下部スピーカ65L、65Rは、それぞれスピーカ用孔33L、33R(図2参照)に対向している。
下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67が配設されている。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口21に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの裏面側から見て、セレクタ66の左側方に配置されている。ドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ機1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方であって、ミドルドア41により開閉される領域には、ドア中継端子板68が配設されている(図4参照)。ドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71(図7参照)と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72(図7参照)、セレクタ66及び遊技動作表示基板81(図7参照)との配線を中継する基板である。ここで、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、BETボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77(後述)及びスタートスイッチ79(後述)等を挙げることができる。
[パチスロが備える制御系]
次に、パチスロ機1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ機1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ機1は、ミドルドア41に配設された主制御基板71と、フロントドア2bに配設された副制御基板72とを有している。
主制御基板71には、リール中継端子板74と、設定用鍵型スイッチ56と、外部集中端子板47と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、電源装置53の電源基板53bとが接続されている。設定用鍵型スイッチ56、外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されている。ここで、外部集中端子板47及びホッパー装置51については、上述したため、説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L、3C、3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52の後述するスイッチ貫通孔を貫通している。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53の電源基板53bには、電源スイッチ53aが接続されている。電源スイッチ53aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
また、主制御基板71には、ドア中継端子板68を介して、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67と、BETスイッチ77と、精算スイッチ78と、スタートスイッチ79と、ストップスイッチ基板80と、遊技動作表示基板81と、副中継基板61とが接続されている。ここで、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したため、説明を省略する。
BETスイッチ77は、BETボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押されたことを検出する。スタートスイッチ79は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。すなわち、スタートスイッチ79は、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段を構成する。
ストップスイッチ基板80は、回転しているリール3L、3C、3Rを停止させるための回路と、停止可能なリールをLED等により表示するための回路とを構成する基板である。ストップスイッチ基板80には、各ストップボタン19L、19C、19Rのそれぞれに対応してストップスイッチ80L、80C、80Rが設けられている。ストップスイッチ80L、80C、80Rは、各ストップボタン19L、19C、19Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。すなわち、ストップスイッチ80L、80C、80Rは、各リール3L、3C、3Rを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段を構成する。
遊技動作表示基板81は、メダルの投入を受け付けるときと、3つのリール3L、3C、3Rが回胴可能なときと、再遊技を行うときとに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。遊技動作表示基板81には、7セグ表示器24とLED82とが接続されている。LED82は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマーク等を点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68と副中継基板61とを介して主制御基板71に接続されている。副制御基板72には、副中継基板61を介して、サウンドI/O基板84と、LED基板62A、62Bと、24hドア開閉監視ユニット63とが接続されている。ここで、LED基板62A、62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したため、説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、センタースピーカ58と、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L、65Rと、フロントドア2bに設けられた不図示のスピーカとへの音声の出力を行う。
また、副制御基板72には、ロムカートリッジ基板86と、液晶中継基板87とが接続されている。ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)と、音声と、LED基板62A、62B及びその他のLED基板(不図示)と、通信のデータとを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
[主制御回路]
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。図8は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93と、メインROM94と、メインRAM95とにより構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L、3C、3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。リールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L、3C、3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L、3C、3Rの回転により発光部及び受光部の間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
次いで、各リール3L、3C、3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば、16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L、3C、3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態において、メインCPU93は、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L、3C、3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施の形態において、パチスロ機1は、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン19Lが押されたときにリール表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、該図柄から4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、リール表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
[副制御回路]
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102と、サブRAM103と、レンダリングプロセッサ104と、描画用RAM105と、ドライバ106とを含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
また、サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドのうち、スタートスイッチ79による開始操作の検出に関するコマンドに基づき、液晶表示装置11に表示される画像(静止画、動画いずれも含む)による演出である演出表示を制御する。このように、サブCPU102は、画像表示制御手段を構成する。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。制御プログラムには、例えば、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図6参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ58、64、65L、65R等のスピーカによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域と、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域と、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域と、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域と、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等とが含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ58、64、65L、65R等のスピーカにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED85等の光源の点灯及び消灯を制御する。
[主制御側の各種のデータテーブル]
図10〜図56は、メインROM94に記憶されている各種のデータテーブルを示している。
<図柄配置テーブル>
図10に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表している。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「GOD」、「BAR」、「紫7」、「上半円」、「下半円」、「黄7」、「青7−1」、「青7−2」、「青7−3」及び「青7−4」を含んでいる。
図10に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときにリール表示窓4の中段に位置する図柄(リール表示窓4の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リール3L、3C、3Rの回転方向に移動する順に、21個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てた対応関係を規定する。
このように、リール表示窓4の中段を基準にすることで、リール表示窓4の中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C、3Rごとに特定することができる。
また、各リール3L、3C、3Rの図柄は、図柄位置データ「2」、「8」及び「11」に示す通り、「BAR」図柄が各リール3L、3C、3Rに1列に並ぶ場合に「GOD」図柄及び「紫7」図柄が各リール3L、3C、3Rに1列に並ぶよう構成されている。ここで、「紫7」図柄は、第1の図柄を構成し、「BAR」図柄は、第2の図柄を構成する。
<図柄コード表>
図11に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、1バイト(8ビット)のデータによって区別される。図11に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードを表している。
本実施の形態によるパチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「GOD」、「BAR」、「紫7」、「上半円」、「下半円」、「黄7」、「青7−1」、「青7−2」、「青7−3」及び「青7−4」の10種類である。
図柄コード表では、「GOD」図柄(図柄コード1)に対して、データとして「00000001」が割り当てられている。「BAR」図柄(図柄コード2)に対しては、データとして「00000010」が割り当てられている。「紫7」図柄(図柄コード3)に対しては、データとして「00000011」が割り当てられている。
同様に、「上半円」、「下半円」、「黄7」、「青7−1」、「青7−2」、「青7−3」及び「青7−4」の各図柄(図柄コード4〜10)に対しても、データとして「00000100」から「00001010」が割り当てられている。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図12に示す小役リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、メダルの払出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(小役)、及び再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(リプレイ役)が対応付けられている。内部当籤役の内容は、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「43」に応じて決定される。
小役・リプレイ用データポインタが「1」の場合には、「C_TLリプ」に内部当籤していることになる。また、小役・リプレイ用データポインタが「2」の場合には、「C_TLリプ」と、「C_HDS用リプ1」と、「C_HDS用リプ3」と、「C_HDS用リプ4」と、「C_CL紫7リプ」と、「C_紫7用リプ」と、「C_共通リプ1」と、「C_共通リプ2」と、「C_共通リプ7」と、「C_共通リプ8」と、「C_共通リプ13」と、「C_共通リプ14」と、「C_共通リプ15」と、「C_共通リプ16」と、「C_紫7ミリリプ4」と、「C_紫7ミリリプ6」と、「C_デカミリ用リプ2」と、「C_デカミリ用リプ4」と、「C_デカミリ用リプ8」と、「C_デカミリ用リプ10」と、「C_デカミリ用リプ11」とが重複して内部当籤していることになる。
ここで、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当籤役が重複した役(重複役)であり、以降の記述において、便宜上、小役・リプレイ用データポインタ「2」を、内部当籤役「F_通常リプ紫7」と記述し、他の小役・リプレイ用データポインタについても、内部当籤役をそれぞれ図12の備考欄に記載の名称により記述する。また、小役・リプレイ用データポインタ「3」〜「43」における内部当籤役は、後述する内部当籤役と成立役の対比表(図14〜図16参照)に示されている。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図13に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、ボーナスの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が対応付けられている。
ボーナス用データポインタは、ハズレに対応する「0」、「MB遊技状態」に対応する「1」が、12個の1バイトデータに対応している。ボーナス用データポインタが「1」の場合には、「F_MB」に内部当籤していることになる。ここで、「F_MB」は、いわゆるボーナス役である。
<内部当籤役と成立役の対比表>
図14〜図16は、各内部当籤役において成立する内部当籤役(成立役)を示した対比表である。図14〜図16において、「○」が記載された内部当籤役は、各内部当籤役において成立する可能性のある成立役であり、例えば、内部当籤役が「F_通常リプ紫7」である場合、「○」が記載されている「C_TLリプ」、「C_HDS用リプ1」、「C_HDS用リプ3」、「C_HDS用リプ4」、「C_CL紫7リプ」、「C_紫7用リプ6」、「C_共通リプ1」、「C_共通リプ2」、「C_共通リプ7」、「C_共通リプ8」、「C_共通リプ13」、「C_共通リプ14」、「C_共通リプ15」、「C_共通リプ16」、「C_紫7ミリリプ4」、「C_紫7ミリリプ6」、「C_デカミリ用リプ2」、「C_デカミリ用リプ4」、「C_デカミリ用リプ8」、「C_デカミリ用リプ10」及び「C_デカミリ用リプ11」のいずれかが成立する可能性を有する。
<内部当籤役の図柄組合せテーブル>
図17〜図19は、各内部当籤役が入賞する図柄の組合せと、各内部当籤役の入賞時におけるメダルの払出し枚数を示す内部当籤役の図柄組合せテーブルである。
図17〜図19に示すように、各内部当籤役が入賞する図柄の組合せは、メインROM94の表示役格納領域(図30参照)に格納されている。また、図17〜図19は、各内部当籤役が入賞した場合におけるメダルの払出し枚数を規定している。
図17〜図19において、コンビネーションは、各リール3L、3C、3Rが停止した場合に、リール表示窓4の中段に表示される各リール3L、3C、3Rの図柄組合せを意味する。また、各入賞役の名称は、コンビネーションに由来している。
例えば、リール表示窓4の中段に「GOD−黄7−黄7」が表示された場合の入賞役の名称は、リール表示窓4の上段(TOP LINE)に「青7(青7−1又は青7−2)−青7(青7−1、青7−2、青7−3又は青7−4)−青7(青7−1、青7−2又は青7−3)」が表示される(図10参照)ことから、TOP LINEの頭文字をとって「C_TLリプ」としている。
また、リール表示窓4の中段(CENTER LINE)に、「青7−1−青7−1−青7−1」が表示された場合の入賞役の名称は、CENTER LINEの頭文字をとって「C_CLリプ1」としている。
また、リール表示窓4の中段に、「GOD−黄7−GOD」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの下段と、中リール3Cの中段と、右リール3Rの上段にそれぞれ「黄7」が表示され、左下から右上にかけて一列に「黄7」が表示される(図10参照)ことから、「C_右上黄7リプ」としている。
また、リール表示窓4の中段に、「BAR−BAR−BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、「BAR」図柄の模様から、「C_CLHDSリプ」としている。
また、リール表示窓4の中段に、「紫7−BAR−紫7」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの下段と、中リール3Cの中段と、右リール3Rの上段にそれぞれ「BAR」図柄が表示され、左下から右上にかけて一列に「BAR」が表示される(図10参照)可能性があることから、「C_XUHDSリプ」としている。
また、リール表示窓4の中段に、「紫7−紫7−GOD」が表示された場合の入賞役の名称は、リール表示窓4の下段(BOTTOM LINE)に「BAR−BAR−BAR」が表示されうる(図10参照)ことから、BOTTOM LINEの頭文字をとって「C_BLHDSリプ」としている。
また、リール表示窓4の中段に、「BAR−紫7−BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの上段と、中リール3Cの中段と、右リール3Rの下段にそれぞれ「紫7」図柄が表示され、左上から右下にかけて一列に「紫7」が表示される(図10参照)ことから、「C_XD紫7リプ1」としている。
図17〜図19に示すように、再遊技役に係る内部当籤役のコンビネーションは、データ格納領域「8」〜「19」に格納されている。再遊技役に係る内部当籤役は、入賞時のメダルの払出枚数が0枚であるが、再遊技役に係る内部当籤役が入賞した場合、メダルを投入することなく再度遊技を実行することができる。
データ格納領域「0」〜「7」には、メダルの払出しが実行される内部当籤役のコンビネーション及び各内部当籤役の入賞時におけるメダルの払出枚数が格納されている。ここで、データ格納領域「0」〜「7」に格納されている内部当籤役は、メダルを2枚掛けした場合に、いずれも2枚のメダルが払出されることから、以下の記述において、メダルを3枚掛けした場合について説明する。
データ格納領域「7」〜「3」には、内部当籤役として、入賞時に15枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_CL黄7」と、入賞時に3枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_TL黄71」、「C_TL黄72」及び「C_TL黄73」とのいずれかが入賞する可能性があり、かつ、いずれにも入賞しなかった場合に入賞する特殊役が格納されている。
特殊役の名称は、各リール3L、3C、3Rのいずれに第1停止操作が実行されたかに由来している。例えば、「C_L1st特殊役A1」は、左リール3Lに第1停止操作が実行され、かつ、リール表示窓4の中段に、「GOD−青7−1−青7−1」が表示された場合に入賞する。
入賞役「C_CL黄7」は、いわゆる15枚ベル役であり、リール表示窓4の中段に、「黄7−黄7−黄7」が表示されることにより成立し、15枚のメダルが払出される。
入賞役「C_GOD」は、リール表示窓4の中段に、「GOD−GOD−GOD」が表示されることにより成立し、7枚のメダルが払出される。
入賞役「C_TL黄71」、「C_TL黄72」及び「C_TL黄73」は、リール表示窓4の中段に「紫7−GOD−GOD」、「青7−1−GOD−GOD」又は「上半円−GOD−GOD」が表示されることにより、リール表示窓4の上段に「黄7−黄7−黄7」が表示される(図10参照)入賞役であり、7枚のメダルが払出される。
入賞役「C_チャンス役A1〜3、B1〜3」は、後述するAT遊技状態の抽籤契機及びART遊技状態のゲーム数の上乗せ抽籤の抽籤契機となるいわゆるチャンス役であり、1枚のメダルが払出される。
<内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図>
次に、内部当籤役とストップボタン19L、19C、19Rの停止操作順序の別による入賞役との関係を、図20を用いて説明する。なお、各内部当籤役において成立する入賞役は、図13〜図15により詳しく記載されている。
図20に示すように、例えば、内部当籤役「F_通常リプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「上段リプ」となり、入賞役「C_TLリプ」を入賞させることができる。
また、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「右」、すなわちストップボタン19Rが第1停止操作されると、押下位置正解で「紫7揃い」となり、入賞役「C_CL紫7リプ」を入賞させることができる。ここで、第1停止操作が「左」、すなわち左ストップボタン19Lが第1停止操作されると、パチスロ機1は、「上段リプ」となる。また、第1停止操作が「中」、すなわち中ストップボタン19Cが第1停止操作されると、パチスロ機1は、押下位置正解で「BAR煽り」となり、入賞役として、例えば「C_HDS用リプ1」や、「C_HDS用リプ4」といった、リール表示窓4の中段に、「BAR」図柄が2個揃うが3個は揃わない、「BAR−BAR−BAR」入賞を煽る図柄組合せを有する入賞役を入賞させることができる。
ここで、押下位置正解とは、遊技者がストップボタン19L、19C、19Rを押下した際の入賞ラインの図柄位置から最大滑り駒数(4駒)の範囲内に、対象となる内部当籤役に係る図柄組合せを構成する図柄があり、その図柄を入賞ラインに停止可能であることをいう。
内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「中」である場合、押下位置正解で「BAR揃い」となり、入賞役「C_CLHDSリプ」を入賞させることができる。ここで、第1停止操作が「左」である場合、パチスロ機1は、「上段リプ」となる。また、第1停止操作が「右」である場合、パチスロ機1は、押下位置正解で「紫7煽り」となり、入賞役として、例えば「C_紫7用リプ6」や、「C_紫7用リプ9」といった、リール表示窓4の中段に、「紫7」図柄が2個揃うが3個は揃わない、「紫7−紫7−紫7」入賞を煽る図柄組合せを有する入賞役を入賞させることができる。
これら内部当籤役「F_通常リプ紫7」及び「F_通常リプBAR」は、それぞれ特定の押下順序として、第1の押し順と、この第1の押し順と異なる第2の押し順とが規定され、これら第1の押し順及び第2の押し順のいずれかで停止操作がなされたときに異なる図柄組合せを有する入賞役を入賞させる役であり、第1押し順役及び第2押し順役を構成する。
第1の押し順は、第1停止操作が「右」の押し順であり、第2の押し順は、第1停止操作が「中」の押し順である。例えば、第1の押し順で停止操作が行われた場合、内部当籤役が「F_通常リプ紫7」のときには「紫7揃い」が可能である一方で、内部当籤役が「F_通常リプBAR」のときには「紫7煽り」という「紫7」図柄が2個揃うが3個揃わないテンパイ状態になる。反対に、第2の押し順で停止操作が行われた場合、内部当籤役が「F_通常リプBAR」のときには「BAR揃い」が可能である一方で、内部当籤役が「F_通常リプ紫7」のときには「BAR煽り」という「BAR」図柄が2個揃うが3個揃わないテンパイ状態になる。
内部当籤役「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、押下位置正解で「紫7煽り」となり、「紫7−紫7−紫7」入賞を煽る図柄組合せを有する入賞役を入賞させることができる。
内部当籤役「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、押下位置正解で「BAR煽り」となり、「BAR−BAR−BAR」入賞を煽る図柄組合せを有する入賞役を入賞させることができる。
内部当籤役「F_紫7リプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、押下位置正解で「紫7揃い」となり、入賞役として、例えば「C_CL紫7リプ」や、「C_XD紫7リプ1」、「C_XU紫7リプ1」、「C_TL紫7リプ1」といった、リール表示窓4の上段、中段、左上から右下又は左下から右上に一列に「紫7」図柄が表示される入賞役を入賞させることができる。
内部当籤役「F_BARリプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、押下位置正解で「BAR揃い」となり、入賞役として、例えば「C_CLBARリプ」や、「C_XUBARリプ」、「C_BLBARリプ」といった、リール表示窓4の中段、下段又は左下から右上に一列に「BAR」図柄が表示される入賞役を入賞させることができる。
ここで、内部当籤役「F_通常リプ紫7」、「F_通常リプBAR」、「F_紫7煽りリプ」、「F_BAR煽りリプ」、「F_紫7リプ」又は「F_BARリプ」に内部当籤し、かつ、上述した「紫7」図柄や「BAR」図柄が一列に並ぶ又は2つ揃う図柄組合せに入賞しない押下位置不正解であった場合、パチスロ機1は、入賞役として「C_共通リプ1」等の各種共通リプレイ役が入賞する。
内部当籤役「F_全回転リプ1」及び「F_全回転リプ2」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「上段リプ」となる。
内部当籤役「F_中段リプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「中段リプ」となり、リール表示窓4の中段に「青7−1〜4」のいずれかが表示される入賞役「C_CLリプ1〜24」が入賞する。
内部当籤役「F_右上黄7リプ」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「右上黄7」となり、入賞役「C_右上黄7リプ」が入賞する。
内部当籤役「F_中左右ベル1〜3」、「F_中右左ベル1〜3」、「F_右左中ベル1〜3」及び「F_右中左ベル1〜3」は、特定の押下順序で停止操作が実行された場合に15枚のメダルが払出される、いわゆる15枚ベル役である。
内部当籤役「F_中左右ベル1」、「F_中左右ベル2」及び「F_中左右ベル3」に内部当籤した場合には、停止操作が「中−左−右」の順に実行された場合に15枚のメダルが払出される入賞役「C_CL黄7」に入賞し、それ以外の順に停止操作が実行された場合に1枚のメダルが払出される入賞役にそれぞれ入賞しうる。
例えば、内部当籤役「F_中左右ベル1」に内部当籤し、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合には、1枚のメダルが払出される入賞役「C_L1st特殊役A1」、「C_L1st特殊役A2」又は「C_C1st特殊役1〜4」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_中右左ベル1」、「F_中右左ベル2」及び「F_中右左ベル3」に内部当籤した場合には、停止操作が「中−右−左」の順に実行された場合に15枚のメダルが払出される入賞役「C_CL黄7」に入賞し、それ以外の順に停止操作が実行された場合に1枚のメダルが払出される入賞役にそれぞれ入賞しうる。
例えば、内部当籤役「F_中右左ベル1」に内部当籤し、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合には、1枚のメダルが払出される入賞役「C_L1st特殊役D1」、「C_L1st特殊役D2」又は「C_C1st特殊役1〜4」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_右左中ベル1」、「F_右左中ベル2」及び「F_右左中ベル3」に内部当籤した場合には、停止操作が「右−左−中」の順に実行された場合に15枚のメダルが払出される入賞役「C_CL黄7」に入賞し、それ以外の順に停止操作が実行された場合に1枚のメダルが払出される入賞役にそれぞれ入賞しうる。
例えば、内部当籤役「F_右左中ベル1」に内部当籤し、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合には、1枚のメダルが払出される入賞役「C_L1st特殊役A1」、「C_L1st特殊役A2」又は「C_R1st特殊役1〜4」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_右中左ベル1」、「F_右中左ベル2」及び「F_右中左ベル3」に内部当籤した場合には、停止操作が「右−中−左」の順に実行された場合に15枚のメダルが払出される入賞役「C_CL黄7」に入賞し、それ以外の順に停止操作が実行された場合に1枚のメダルが払出される入賞役にそれぞれ入賞しうる。
例えば、内部当籤役「F_右中左ベル1」に内部当籤し、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合には、1枚のメダルが払出される入賞役「C_L1st特殊役D1」、「C_L1st特殊役D2」又は「C_R1st特殊役1〜4」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」は、特定の押下順序で停止操作が実行された場合に3枚のメダルが払出される、いわゆる3枚ベル役である。
換言すれば、上述の内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」は、それぞれ特定の押下順序として、押し順Aと、この押し順Aと異なる押し順Bとが規定され、これら押し順A及び押し順Bのいずれかで停止操作がなされたときに所定の利益として3枚のメダルが付与(払出)される役である。また、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」は、押し順A及び押し順Bとは異なる第3の押し順が規定され、この第3の押し順(例えば左第1停止)で停止操作がなされたときに、押し順A及び押し順Bで停止操作がなされた場合よりも少ない利益として1枚のメダルが付与(払出)される役である。
押し順Aは、図中、「×」に対応する押し順であり、押し順Bは、図中、「○」に対応する押し順である。例えば、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」のうち、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜3」では、押し順A(「×」)として「中−右−左」、押し順B(「○」)として「中−左−右」が規定されている。また、内部当籤役「F_中3枚ベル4〜6」では、押し順A及び押し順Bが上述の内部当籤役「F_中3枚ベル1〜3」と逆となる。なお、本実施の形態では、特定の押下順序(押し順A及び押し順B)のうち押し順B(「○」)を、規定された押下順序として取り扱うこととする。
また、規定された押下順序で停止操作がなされたか否かは、後述する打順判定において判定される。内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」のいずれかに当籤し、3枚のメダルの払出しが実行される入賞役「C_TL黄71〜3」のいずれかに入賞した場合に、押し順B(「○」)で停止操作がなされた場合には打順判定の結果が「○」となる。一方、押し順A(「×」)で停止操作がなされた場合には打順判定の結果が「×」となる。
また、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」に内部当籤し、特定の押下順序のうち規定された押下順序で停止操作が実行された場合に、メインCPU93は、後述するメイン演出状態移行処理(図81参照)において、打順領域(図82参照)を1加算する。
例えば、内部当籤役「F_中3枚ベル1」に内部当籤し、「中−左−右」又は「中−右−左」の順に停止操作された場合、パチスロ機1は、入賞役「C_TL黄71〜3」のいずれかが入賞する。この時、メインCPU93は、ホッパー装置51に3枚のメダルを払出させる信号を出力するとともに、「中−左−右」の順に停止操作された場合に、規定された押下順序で停止操作されたと判断し打順領域を1加算する。また、「中−右−左」の順に停止操作された場合、メインCPU93は、規定された押下順序で停止操作が実行されなかったと判断し、打順領域に該停止操作による変更を加えない。
また、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」は、特定の押下順序で停止操作が実行されなかった場合に、1枚のメダルが払出される入賞役を入賞させることができる。例えば、内部当籤役「F_中3枚ベル1」に内部当籤し、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合には、1枚のメダルが払出される入賞役「C_L1st特殊役A1」又は「C_L1st特殊役A2」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_下段黄7」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「下段1枚」となり、入賞役「F_L1st特殊役A1、2」、「F_L1st特殊役B1、2」、「F_L1st特殊役C1、2」、「F_L1st特殊役D1、2」、「F_L1st特殊役E1、2」又は「F_L1st特殊役F1、2」のいずれかに入賞し、リール表示窓4の下段に「黄7」図柄が一列に表示され、1枚のメダルが払出される。
内部当籤役「F_中段黄7」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「15枚」となり、入賞役「C_CL黄7」に入賞し、15枚のメダルが払出される。
内部当籤役「F_GOD1」に内部当籤した場合には、第1停止操作が左ストップボタン19L又は中ストップボタン19Cに実行された場合に、「7枚 中段GOD」となり、入賞役「C_GOD」に入賞し、リール表示窓4の中段に「GOD」図柄が一列に表示され、7枚のメダルが払出される。また、第1停止操作が右ストップボタン19Rに実行された場合には、「7枚」となり、入賞役「C_GOD」、「C_TLGOD1」、「C_TLGOD2」又は「C_TLGOD3」のいずれかに入賞し、リール表示窓4の中段又は上段に「GOD」図柄が一列に表示され、7枚のメダルが払出される。
内部当籤役「F_GOD2」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「7枚 中段GOD」となり、入賞役「C_GOD」に入賞し、7枚のメダルが払出される。
内部当籤役「F_GOD3」に内部当籤した場合には、第1停止操作が左ストップボタン19L又は右ストップボタン19Rに実行された場合に、「7枚 右下黄7」となり、入賞役「C_制御役1〜9」に入賞し、リール表示窓4の左上から右下に一列に「黄7」図柄が表示され、7枚のメダルが払出される。また、第1停止操作が中ストップボタン19Cに実行された場合には、「7枚orMB」となり、入賞役「C_制御役1〜10」及びRT1遊技状態移行時から持ち越している入賞役「C_MB」を入賞させることができる。
内部当籤役「F_チャンス役1」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「1枚or0枚」となり、入賞役「C_チャンス役A1〜3」のいずれかを入賞させることができ、入賞した場合に、1枚のメダルが払出される。
内部当籤役「F_チャンス役2」に内部当籤した場合には、第1停止操作がストップボタン19L、19C、19Rのいずれに実行された場合であっても、「1枚or0枚」となり、入賞役「C_チャンス役B1〜3」のいずれかを入賞させることができ、入賞した場合に、1枚のメダルが払出される。
<一般遊技状態用内部抽籤テーブル>
図21に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態が一般遊技状態(RT0遊技状態)であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、デークポインタ)が決定される確率が高い。すなわち、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
ここで、減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」とする。
データポインタは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、小役リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図12参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図12に示す小役リプレイ用内部当籤役決定テーブル及び図13に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、複数の当籤番号の各々に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
図21に示すように、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」〜「43」には、設定値「1」〜「6」で共通の抽籤値が対応付けられている。
小役・リプレイ用データポインタは、当籤番号「1」〜「42」に対しては、当籤番号に一致した値が対応付けられ、当籤番号「43」に対しては、「0」が対応付けられている。一方、ボーナス用データポインタについては、当籤番号「1」〜「42」に対しては、「0」が対応付けられ、当籤番号「43」に対しては、「1」が対応付けられている。
<RT1遊技状態用内部抽籤テーブル>
図22に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、図21に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様に構成されているため、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルについては、一般遊技状態用内部抽籤テーブルとの差異を説明し、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同一な部分については、図示も含め説明を省略する。
減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」とするが、本実施の形態においては、主遊技状態がRT1遊技状態である場合に、減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えないように設定されている。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときは、F_MBに当籤し作動していないMB遊技状態のボーナスフラグ持ち越し状態であるため、F_MBの当籤番号に対応する当籤番号「43」がない。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」〜「43」には、設定値「1」〜「6」で共通の抽籤値が対応付けられている。なお、当籤番号「1」〜「43」の各抽籤値は、設定値「1」〜「6」ごとに抽籤値を変えてもよい。
<優先順序テーブル>
図23に示す優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態以外にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0〜6)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定する。
<MB遊技状態用優先順序テーブル>
図24に示すMB遊技状態用優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。MB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0あるいは1)の中から適用可能な数値の優先順序を規定する。
これら優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルでは、優先順序が上位(1)から下位(5)までの順に各数値の検索を行い、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用される。優先順序テーブルは、引込優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられており、優先順序がより上位である滑り駒数が適用される。
本実施の形態における優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数決定データに基づいて優先順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されている。この結果、滑り駒数決定データは他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
<リール停止初期設定テーブル>
図25に示すリール停止初期設定テーブルでは、回胴停止用番号に対して、引込優先順位テーブル選択データ又は引込優先順位テーブル番号と、停止テーブル選択データ群とが対応付けられている。これらの各種のデータは、1単位遊技の進行の状況に応じてリール3L、3C、3Rの停止制御において選択すべき各種のテーブル番号を示す。
引込優先順位テーブル選択データは、後述する図26、図27に示す引込優先順位テーブル選択テーブルを選択するための番号である。「引込優先順位テーブル番号」は、後述する図28に示す引込優先順位テーブルを選択するための番号である。
「停止テーブル選択データ郡」については、詳細を省略するが、リール押下位置と滑り駒数とを対応付けて記憶する停止テーブルなどを選択するための番号である。これらの番号は、1単位遊技の進行の状況に応じて、「滑り駒数決定データ」の決定、すなわち、3つのリール3L、3C、3Rを停止する位置をそれぞれ決定するために用いるデータである。
リール停止初期設定テーブルでは、停止操作の順序により異なる停止制御が行われるデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル選択データが対応付けられ、停止操作の順序に関わらず停止制御が変わらないデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル選択テーブル>
図26、図27に示す引込優先順位テーブル選択テーブルでは、引込優先順位テーブル選択データごとに、停止操作の順序を示す停止操作種別に対する引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
例えば、引込優先順位テーブル選択データ「01」では、第1停止操作が「左」である場合には、引込優先順位テーブル番号「00」が対応付けられ、第1停止操作が「中」である場合には、引込優先順位テーブル番号「03」が対応付けられている。
また、引込優先順位テーブル選択データ「01」では、第2停止操作時に第1停止操作が「左」、第2停止操作が「中」である場合(図中「左→中」)には、引込優先順位テーブル番号「00」が対応付けられ、第2停止操作時に第1停止操作が「右」、第2停止操作が「左」である場合(図中「右→左」)には、引込優先順位テーブル番号「05」が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル>
図28に示す引込優先順位テーブルは、引込み範囲内に表示してよい図柄(内部当籤役として決定されている役に対応する図柄)が複数ある場合に、どの図柄を優先して引込むかを表している。なお、図28では、簡便のために、入賞作動フラグのデータは省略して示した。
引込優先順位テーブルでは、入賞作動フラグ(表示役)に係る図柄の組合せの引込みの優先順位を示す引込データが表されている。「引込優先順位データ」は、引込みの優先順位をメインCPU93が識別するために設けられた情報である。
ここで、「引込み」とは、最大の滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞ラインに沿って表示するように、リール3L、3C、3Rの回転を停止させることをいう。
例えば、引込優先順位テーブル番号「00」では、入賞作動フラグ「C_TLリプ」と入賞作動フラグ「C_CLリプ1〜24」とが入賞する可能性が有ると判定されている場合には、「C_CLリプ1〜24」より「C_TLリプ」の方が優先順位が高いため、「C_TLリプ」を優先して引込むようにリール3L、3C、3Rの回転の停止制御が行われる。
[主制御側の各種の格納領域]
図29〜図39は、メインRAM95に格納される各種の格納領域の例を示す図である。
<内部当籤役格納領域>
図29に示した内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜6の6個の格納領域によって構成される。これらの内部当籤役格納領域1〜6の各々の格納領域の大きさは1バイトである。
したがって、内部当籤役格納領域1〜6の全体の大きさは6バイトである。内部当籤役格納領域1〜6には、図12に示す小役リプレイ用内部当籤役決定テーブルが規定する内部当籤役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。
図示した内部当籤役格納領域では、例えば内部当籤役格納領域1のビット0〜ビット2はそれぞれ「F_MB」、「F_チャンス役2」、「チャンス役1」に対応し、ビット3〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
同様に、内部当籤役格納領域6のビット0〜ビット7は、それぞれ「F_全回転リプ1」、「F_BARリプ」、「F_紫7リプ」、「F_BAR煽りリプ」、「F_紫7煽りリプ」、「F_通常リプBAR」、「F_通常リプ紫7」、「F_通常リプ」に対応している。
<表示役格納領域>
図30に示した表示役格納領域は、表示役格納領域0〜19の20個の格納領域によって構成される。これらの表示役格納領域0〜19の各々の格納領域の大きさは1バイトである。
したがって、表示役格納領域0〜19の全体の大きさは20バイトである。表示役格納領域0〜19には、図17〜図19に示す各図柄組合せテーブル(ボーナス、リプレイ、小役)が規定する表示役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。表示役格納領域の値は、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU93が表示役を識別するために用いられる。
図示した表示役格納領域では、例えば表示役格納領域0のビット5〜ビット7は、それぞれ「C_制御役10」、「C_制御役9」、「C_制御役8」に対応し、ビット0〜ビット4は、それぞれ未使用になっている。
同様に、表示役格納領域19のビット0〜ビット7は、それぞれ「C_CLリプ6」、「C_CLリプ5」、「C_CLリプ4」、「C_CLリプ3」、「C_CLリプ2」、「C_CLリプ1」、「C_TLリプ」、「C_MB」に対応している。
<図柄コード格納領域>
図31に示した図柄コード格納領域は、図30に示した表示役格納領域と同様に構成される。したがって、詳細な説明は省略する。
図柄コード格納領域には、回転中のリールにおいて入賞可能な役を示すデータが格納される。例えば、リール3L、3C、3Rの全てが回転中の場合には、全ての役が入賞可能であるため、図柄コード格納領域の対応するビットの全てに「1」が格納される。その後、左リール3Lが停止(リール3C、3Rは回転)した場合には、左リール3Lの停止に伴い入賞不可能となった役に対応するビットが「0」に更新される。
図17〜図19を参照して、例えば、中リール3Cにおいて「BAR」図柄が停止した場合には、中リール3Cの図柄が「紫7」図柄である「C_CL紫7リプ」や「C_XD紫7リプ1〜4」等に対応するビットは「0」に更新される一方で、中リール3Cの図柄が「BAR」図柄である「C_CLHDSリプ」や「C_HDS用リプ1〜4」等に対応するビットは「1」のまま維持される。
<作動ストップボタン格納領域>
図32に示した作動ストップボタン格納領域は、大きさが1バイトである。ビット4〜ビット6は、遊技者による停止操作を検出することが可能であるストップボタン19L、19C、19R、すなわち有効なストップボタン19L、19C、19Rを示す格納領域である。
ビット0〜ビット2は、有効なストップボタン19L、19C、19Rに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタン19L、19C、19Rを示す格納領域である。なお、本実施の形態では、ビット3及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は、左ストップボタン19Lに対応する。左ストップボタン19Lが遊技者によって操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。ビット1は、中ストップボタン19Cに対応する。中ストップボタン19Cが遊技者によって操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。ビット2は、右ストップボタン19Rに対応する。右ストップボタン19Rが遊技者によって操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、左ストップボタン19Lに対応する。左ストップボタン19Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、中ストップボタン19Cに対応する。中ストップボタン19Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。ビット6は、右ストップボタン19Rに対応する。右ストップボタン19Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態で、ストップボタンが有効とは、停止操作を検出することが可能であることを意味する。また、定速回転中のリールに対応するストップボタン19L、19C、19Rであって、停止操作を検出することが可能なストップボタン19L、19C、19Rを有効ストップボタンと称する。
<押下順序格納領域>
図33に示した押下順序格納領域は、3つのストップボタン19L、19C、19Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。この押下順序格納領域は、大きさが1バイトであり、ビット0〜ビット5が使用され、ビット6及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納(オン)される。同様に、押下順序が「左→右→中」の場合にはビット1に「1」が格納(オン)され、押下順序が「中→左→右」の場合にはビット2に「1」が格納(オン)され、「中→右→左」の場合にはビット3に「1」が格納(オン)され、「右→左→中」の場合にはビット4に「1」が格納(オン)され、「右→中→左」の場合にはビット5に「1」が格納(オン)される。
<持越役格納領域>
図34に示した持越役格納領域は、大きさが1バイトであり、ビット0は「MB」に対応し、ビット1〜ビット7は未使用になっている。内部抽籤処理の結果、内部当籤役「F_MB」が決定されたときには持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
持越役格納領域のビット0に「1」を格納することで「F_MB」に当籤している状態であることを判断できる。持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態は、「C_MB」に対応する図柄の組合せが入賞ラインに表示されるまで保持される。
すなわち、「F_MB」に当籤したときには、これらのボーナスの図柄の組合せが表示役として入賞ラインに表示されるまでの少なくとも1回の単位遊技において、持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態が保持される。ボーナスに当籤した単位遊技から入賞する単位遊技まで、ビット0に「1」を格納した状態を維持することを、いわゆる「持ち越し」と称する。持越役格納領域に格納される「F_MB」を「持越役」と称する。
遊技者によって停止操作が行われ、リール3L、3C、3Rの回転のそれぞれが停止したときには、内部当籤役格納領域は初期化されるが、持越役格納領域は初期化されない。このようにすることで、「持ち越し」の状態を保つことができる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図35に示した遊技状態フラグ格納領域は、主遊技状態がボーナス遊技状態又はRT1遊技状態であるかを示すためのフラグを格納するものであり、大きさが1バイトである。
遊技状態フラグ格納領域のビット0及びビット1は、ボーナス遊技状態に関するものであり、ビット2は、主遊技状態に関するものである。本実施の形態では、遊技状態フラグ格納領域のビット3〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
ボーナス遊技状態である場合、MB遊技状態では遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」(オン)とされ、CB遊技状態では遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」(オン)とされる。
<回胴演出フラグ格納領域>
図36に示した回胴演出フラグ格納領域は、回胴演出フラグ格納領域0〜4の5個の格納領域によって構成される。これらの回胴演出フラグ格納領域0〜4の各々の格納領域の大きさは1バイトである。
したがって、回胴演出フラグ格納領域0〜4の全体の大きさは5バイトである。回胴演出フラグ格納領域0〜4には、後述するリール回転開始処理(図74参照)において実行される回胴演出がいずれであるかを示すためのフラグが格納されている。
ここで、回胴演出とは、後述するその他抽籤処理(図72参照)において、所定の内部当籤役に当籤した場合に割り振られる演出抽籤番号と、ロック演出抽籤テーブル1〜3(図43〜図45参照)とを用いて抽籤されるものであり、それぞれリール3L、3C、3Rの挙動を制御(例えば、リール3Lを振動させる、擬似的にリールを回転させる等)する演出である。
図示した回胴演出フラグ格納領域では、例えば回胴演出フラグ格納領域0のビット0〜ビット7は、それぞれ「演出なし」、「回胴ロック1」、「回胴ロック2」、「回胴ロック3」、「回胴ロック4」、「コンボ ガセ1」、「コンボ ガセ2」、「コンボ 紫7」に対応している。
同様に、回胴演出フラグ格納領域4のビット0、ビット1は、それぞれ「コンボ1入力待ち」、「コンボ2入力待ち」に対応し、回胴演出フラグ格納領域4のビット2〜ビット7は、それぞれ未使用となっている。
回胴演出フラグ格納領域の各ビットは、後述するその他抽籤処理(図72参照)におけるロック抽籤テーブル2(図44 参照)に基づく回胴演出の抽籤処理において、当籤した回胴演出番号に対応するビットが「1」(オン)になる。
回胴演出フラグ格納領域の各ビットは、予約回胴演出フラグ格納領域(図37参照)と同様に構成されており、予約回胴演出フラグ格納領域の「1」(オン)になっているビットと対応するビットが、後述する予約ロック処理(図83参照)により「1」(オン)になる。
<予約回胴演出フラグ格納領域>
図37に示した予約回胴演出フラグ格納領域は、図36に示した回胴演出フラグ格納領域と同様に構成される。したがって、詳細な説明は省略する。
予約回胴演出フラグ格納領域の各ビットは、後述するその他抽籤処理(図72参照)におけるロック抽籤テーブル1、3(図43、図45参照)に基づく回胴演出の抽籤処理において、当籤した回胴演出番号に対応するビットが「1」(オン)になる。
<メイン演出状態フラグ格納領域>
図38に示したメイン演出状態フラグ格納領域は、メイン演出状態がメイン演出状態0〜2のいずれであるかを示すためのフラグを格納するものであり、大きさが1バイトである。本実施の形態では、メイン演出状態フラグ格納領域のビット3〜ビット7は未使用になっている。
ここで、メイン演出状態フラグとは、現在の副遊技状態が通常状態、上乗せ特化状態又はART状態のいずれであるかを、メインCPU93が判断するために用いられるフラグであり、メイン演出状態0〜2が、それぞれ通常状態、上乗せ特化状態、ART状態に対応している。すなわち、メイン演出状態0〜2は、副制御回路101における演出状態が通常状態、上乗せ特化状態、ART状態のいずれの状態にあるかが反映されるものであり、メインCPU93によって制御される。したがって、メインCPU93は、メイン演出状態制御手段を構成する。
メイン演出状態フラグ格納領域は、後述するメイン演出状態移行処理(図81参照)において、メイン演出状態1がセットされた場合に、メイン演出状態1に対応するビット1が「1」(オン)になり、メイン演出状態2がセットされた場合に、メイン演出状態2に対応するビット2が「1」(オン)になり、メイン演出状態フラグ格納領域がクリアされた場合に、ビット1及びビット2が「0」(オフ)になるとともに、メイン演出状態0に対応するビット0が「1」(オン)になる。
<引込優先順位データ格納領域>
図39に示した引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び右リール用引込優先順位データ格納領域を含んでいる。
なお、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の内容については、左リール用引込優先順位データ格納領域と同様であるため、以下においては左リール用引込優先順位データ格納領域について説明する。
左リール用引込優先順位データ格納領域は、図柄位置データ(図10参照)のそれぞれについて、引込優先順位データを格納可能である。例えば図柄位置データ0に対しては、図28の優先順位1〜5に規定する役(01EH〜000Hのいずれか1つ)が規定されており、これらの引込優先順位データから、内部当籤役及び他のリール3C、3Rの停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データが格納される。これにより、左リール3Lは、内部当籤役に対応する図柄を入賞ラインに停止させ又は停止させないように制御される。
なお、図柄位置データ1〜20についても同様に、優先順位に規定する役がそれぞれ規定されており、これらの引込優先順位データから、内部当籤役及び他のリール3L、3C、3Rの停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データを格納する。
[メイン演出状態更新処理関連の各種のデータテーブル]
図40〜図56は、メインROM94に記憶されているメイン演出状態更新処理に関連する各種のデータテーブルを示している。
<打順判定テーブル>
図40に示す打順判定テーブルは、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」のいずれかに当籤し、3枚のメダルの払出しが実行される入賞役「C_TL黄71〜3」のいずれかに入賞した場合における打順判定の結果を示したものである。
打順判定テーブルでは、各内部当籤役に当籤し、入賞役「C_TL黄71〜3」のいずれかに入賞した場合における停止操作順序に対する打順判定の結果が対応付けられている。
打順判定の「○」又は「×」の結果は、現在のメイン演出状態をメインCPU93が識別するために設けられた情報であり、後述するメイン演出状態移行処理(図81参照)において、打順領域(図82参照)を更新する際に用いられる。
<打順判定結果対応表>
図41に示す打順判定結果対応表では、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」のいずれかに当籤し、打順判定が実行された結果ごとに、メイン演出状態、回胴演出の有無及び外部信号のON・OFFが対応付けられている。
図41に示すように、左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合は、メイン演出状態がメイン演出状態0(通常状態)に対応付けられ、外部信号がOFFに対応付けられている。
また、打順判定を2度行った結果、「××」、「×○」、「○×」のいずれかである場合は、メイン演出状態がメイン演出状態1(上乗せ特化状態)に対応付けられ、回胴演出がコンボフリーズ発生に対応付けられ、外部信号がONに対応付けられている。ここで、コンボフリーズとは、所定の図柄を表示している各リール3L、3C、3Rが、一度数コマ分逆回転した後に正回転して再度所定の図柄を表示する回胴演出を、複数回繰り返す回胴演出である。なお、コンボフリーズ発生時においては、コンボフリーズに対応する回胴演出の他に、後述する回胴演出「コンボ逆転A」、「コンボ逆転B」も実行される場合がある。
また、打順判定を2度行った結果、「○○」である場合は、メイン演出状態がメイン演出状態2(ART状態)に対応付けられ、回胴演出が回胴ロック及びデジャブフリーズ発生に対応付けられ、外部信号がONに対応付けられている。ここで、回胴ロックとは、各リール3L、3C、3Rの少なくとも1つを振動させる回胴演出である。また、デジャブフリーズとは、所定の図柄組合せを表示しているリール3L、3C、3Rが、それぞれ異なる回数の正回転を左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に実行し、1リールごとに順次停止していき、前遊技で表示された該所定の図柄組合せを再度表示する回胴演出である。
ここで、上述したコンボフリーズ、デジャブフリーズ及び回胴ロックは、いずれも回胴演出の内容を示すものであるが、詳細には所定のロック条件が成立したことを条件に遊技者による遊技操作を所定の期間として各リール3L、3C、3Rの回転速度が一定となるまでの間無効化する、いわゆるロックの実行中に行われる回胴演出の内容を示したものである。なお、上述のロックは、メインCPU93によって実行される。したがって、メインCPU93は、ロック実行手段を構成する。上記所定のロック条件としては、例えば各種ロック演出の抽籤により当籤した場合等がある。
また、ロックの実行中に行われる回胴演出、すなわちコンボフリーズ、デジャブフリーズ及び回胴ロックのそれぞれは、メインCPU93によって実行される。したがって、メインCPU93は、ロックの実行中に、複数のリール3L、3C、3Rの回転動作を用いてコンボフリーズ、デジャブフリーズ及び回胴ロックのうち、いずれかの回胴演出を行う。ロックの実行中にコンボフリーズ、デジャブフリーズ及び回胴ロックのうち、いずれかの回胴演出を行うメインCPU93は、ロック演出手段を構成する。また、コンボフリーズ、デジャブフリーズ及び回胴ロックの各回胴演出は、ロック演出を構成する。
<演出抽籤番号対応表>
図42は、各内部当籤役のうち演出抽籤番号に対応している内部当籤役を表す対応表である。
図42に示すように、内部当籤役のうち、「F_通常リプ紫7」、「F_通常リプBAR」、「F_紫7煽りリプ」、「F_BAR煽りリプ」、「F_紫7リプ」、「F_BARリプ」、「F_中段リプ」、「F_右上黄7リプ」、「F_中段黄7リプ」、「F_GOD1」、「F_チャンス役1」及び「F_チャンス役2」には、それぞれ演出抽籤番号に対応付けられている。演出抽籤番号は、後述するその他抽籤処理(図72参照)において実行される各ロック演出抽籤で用いられる。
<ロック演出抽籤テーブル>
図43〜図45に示すロック抽籤演出テーブルは、それぞれ図72に示すその他抽籤処理においてメイン演出状態がメイン演出状態1、2のときに、各演出抽籤番号に基づき回胴演出を決定する際に参照されるテーブルである。
各回胴演出は、それぞれ回胴演出番号が対応付けられており、例えば、「回胴ロック1」には、回胴演出番号「1」が対応付けられている。
図43に示すロック演出抽籤テーブル1は、メイン演出状態がメイン演出状態1である場合に参照され、回胴演出として「コンボ_ガセ1」、「コンボ_ガセ2」、「コンボ_紫7」及び「コンボ_BAR」のコンボ系ロック演出のいずれかに当籤する確率が規定され、コンボ系ロック演出のいずれにも当籤しなかった場合には、回胴演出として「演出なし」となる。
ここで、「コンボ_ガセ1」及び「コンボ_ガセ2」は、所定の図柄組合せが表示されコンボフリーズを実行した後に、該所定の図柄組合せを再度表示する回胴演出である。また、「コンボ_紫7」及び「コンボ_BAR」は、所定の図柄組合せが表示されコンボフリーズを実行しリール3L、3C、3Rが停止した後、リール3L、3C、3Rが逆回転を開始し、それぞれリール表示窓4の中段に「紫7−紫7−紫7」及び「BAR−BAR−BAR」が表示され、リール3L、3C、3Rが振動し、停止後に回胴演出「コンボ入力待ち」へ移行する回胴演出である。
図44に示すロック演出抽籤テーブル2は、メイン演出状態がメイン演出状態2である場合に参照され、回胴演出として「回胴ロック1〜4」の回胴ロック系演出のいずれかに当籤する確率が規定され、回胴ロック系演出のいずれにも当籤しなかった場合には、回胴演出として「演出なし」となる。
図45に示すロック演出抽籤テーブル3は、メイン演出状態がメイン演出状態2である場合に参照され、回胴演出として「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」のいずれかに当籤する確率が規定され、「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」のいずれにも当籤しなかった場合には、回胴演出として「演出なし」となる。
ここで、「デジャブ単発」は、所定の図柄組合せが表示されデジャブフリーズを実行した後に、該所定の図柄組合せを再度表示し、停止後に回胴演出「デジャブ終了」へ移行する回胴演出「デジャブ動作」を1回実行する契機となる回胴演出である。また、「デジャブ連続」は、所定の図柄組合せが表示されデジャブフリーズを実行しリール3L、3C、3Rが停止した後、該所定の図柄を表示している各リール3L、3C、3Rが、それぞれ異なる回数の逆回転を左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に実行し、再度所定の図柄を表示し、停止後に回胴演出「デジャブ入力待ち」へ移行する回胴演出である。
図42〜図44の各ロック演出抽籤テーブルで示したように、メイン演出状態がメイン演出状態1にあるときは、回胴演出としてコンボ系ロック演出が行われ、メイン演出状態がメイン演出状態2にあるときは、回胴演出として回胴ロック系演出、デジャブ系ロック演出が行われる。つまり、メインCPU93は、メイン演出状態1中に上述したロックが実行された場合には、回胴演出としてコンボ系ロック演出を行い、メイン演出状態2中に上述したロックが実行された場合には、回胴演出として回胴ロック系演出、デジャブ系ロック演出を行う。ここで、コンボ系ロック演出は第1のロック演出を構成し、回胴ロック系演出、デジャブ系ロック演出は第2のロック演出を構成する。
<継続率抽籤テーブル>
図46に示す継続率抽籤テーブルは、図75に示す連続ロック演出処理において回胴演出として「デジャブ連続」又はコンボ系ロック演出のいずれかがセットされているときに、各演出抽籤番号に基づきデジャブ系ロック演出又はコンボ系ロック演出が継続する確率を決定する際に参照されるテーブルである。ここで、デジャブ系ロック演出とは、デジャブフリーズを伴う回胴演出である「デジャブ動作」、「デジャブ連続」から構成され、本発明におけるリール再生演出を構成するものである。
各継続確率は、それぞれ継続確率番号が対応付けられており、例えば、継続確率「50%」には、継続確率番号「1」が対応付けられている。
継続率抽籤テーブルは、回胴演出として「デジャブ連続」又はコンボ系ロック演出のいずれかがセットされている場合に参照され、継続確率として「0%」、「50%」、「66%」、「80%」、「85%」及び「90%」のいずれかに当籤する確率が規定されている。
<連続フリーズ用テーブル>
図47に示す連続フリーズ用テーブルは、図75に示す連続ロック演出処理において回胴演出としてコンボ系ロック演出がセットされ、継続抽籤に当籤したときに、各継続確率番号に基づきコンボ動作を決定する際に参照されるテーブルである。
連続フリーズ用テーブルには、コンボ動作として「通常継続」、「逆転継続A」、「逆転継続B」及び「非継続」のいずれかに当籤する確率が規定されている。
ここで、「通常継続」は、各リール3L、3C、3Rを2回逆回転させた後に振動させる回胴演出「コンボ動作」を実行するコンボ動作である。また、「逆転継続A」は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に正回転を開始し、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの順に停止した後に、リール3L、3C、3Rの全てを振動させる回胴演出「コンボ逆転動作」へ移行させる回胴演出「コンボ逆転A」を実行するコンボ動作である。また、「逆転継続B」は、回胴演出「コンボ逆転A」とは中リール3Cの挙動に差異を有する回胴演出「コンボ逆転B」を実行するコンボ動作である。また、「非継続」は、回胴演出「コンボ終了」を実行するコンボ動作である。
<回胴演出時リール制御テーブル>
図48〜図50に示す回胴演出時リール制御テーブルは、各回胴演出が実行される場合に主制御基板71から各リール3L、3C、3Rのステッピングモータに出力される信号を示している。回胴演出時リール制御テーブルに規定されているデータは、各リール3L、3C、3Rの回転速度が一定となるまでの間に行われる回胴演出である。
ここで、回胴演出「全回転_紫7」、「全回転BAR」及び「全回転_GOD」は、いわゆる全回転ロック演出であり、いずれの回胴演出においても、リール3L、3C、3Rを正回転させ、停止後に正回転時よりも低速度でリール3L、3C、3Rを逆回転させ、「BAR」図柄、「紫7」図柄及び「GOD」図柄が1列に並ぶようリール回転速度が調整され停止した後に、再度正回転を開始し所定の図柄付近で低速回転し、リール表示窓4の中段に「紫7−紫7−紫7」が表示される初期全回転演出を実行する回胴演出である。
また、回胴演出「全回転_紫7」は、初期全回転演出後にリール3L、3C、3Rが振動し停止する回胴演出である。また、回胴演出「全回転_BAR」は、初期全回転演出後に再度正回転し、リール表示窓4の中段に「BAR−BAR−BAR」が表示され、リール3L、3C、3Rが振動し停止する回胴演出である。また、回胴演出「全回転_GOD」は、初期全回転演出後に再度回転し、リール表示窓4の中段に「BAR−BAR−BAR」が表示され、再度正回転し、リール表示窓4の中段に「GOD−GOD−GOD」が表示され、リール3L、3C、3Rが振動し停止する回胴演出である。
<主制御基板の出力信号>
図51〜図55は、主制御基板71から各リール3L、3C、3Rのステッピングモータに出力される各信号を示している。例えば、信号「ACOT_01」は、ステッピングモータを正回転方向に加速させる信号である。
また、図56は、初期全回転演出において図柄位置を調整する図柄位置調整処理において出力させる信号群の一例である。ここで、図柄位置調整処理において、各リール3L、3C、3Rに出力される信号は、前遊技における各リール3L、3C、3Rの停止位置(図10に示す図柄位置データ)によってメインCPU93が所定の計算を実行し、計算結果を各リール3L、3C、3Rごとに振り分けられた停止位置情報「ACT_STP+0」、「ACT_STP+1」、「ACT_STP+2」に保存し、保存された停止位置情報「ACT_STP+0〜2」の値に基づき決定される。
ここで、所定の計算とは、各リール3L、3C、3Rの前遊技における停止位置に1加算し、加算した値を8倍する計算である。例えば、左リール3Lの停止位置情報「ACT_STP+0」は、「ACT_STP+0=(左リール3Lの図柄位置データ+1)×8」と計算される。中リール3Cの停止位置情報「ACT_STP+1」及び右リール3Rの停止位置情報「ACT_STP+2」についても、参照する図柄位置データがリールごとに異なるだけで、計算については同様である。
主制御基板71は、停止位置情報「ACT_STP+0〜2」に保存されている値から1減算した値と同じ回数の信号「ACOT_AJ」(図54参照)を出力し、168から信号「ACOT_AJ」を出力した回数を減算した回数の信号「ACOT_R3」(図54参照)を出力する。図柄位置調整処理において、主制御基板71は、全てのリール3L、3C、3Rに信号「ACOT_R3」を出力した時点で、「紫7」図柄、「BAR」図柄及び「GOD」図柄が1列に揃うよう構成されている。ここで、信号「ACOT_AJ」は、出力されたリールを低速で逆回転させる信号である。また、信号「ACOT_R3」は、出力されたリールを信号「ACOT_AJ」が出力された場合よりも低速度で逆回転させる信号である。
図56は、前遊技において、左リール3Lの図柄位置データが「0」、中リール3Cの図柄位置データが「1」、右リール3Rの図柄位置データが「2」であった場合における図柄位置調整処理の出力信号を示す図である。停止位置情報「ACT_STP+0〜2」の値は、左リール3Lの図柄位置データが「0」、中リール3Cの図柄位置データが「1」、右リール3Rの図柄位置データが「2」であることから、それぞれ「ACT_STP+0=8」、「ACT_STP+1=16」、「ACT_STP+1=24」となる。該計算結果に基づき、主制御基板71は、各リール3L、3C、3Rに出力する信号「ACOT_AJ」及び「ACOT_R3」の回数を、図56に示す回数に決定する。
次に、図56に示す図柄位置調整処理における各リール3L、3C、3Rの挙動を説明する。まず、全てのリール3L、3C、3Rに信号「ACOT_AJ」が出力され、逆回転を始める。
次いで、左リール3Lに低速で逆回転させる信号「ACOT_R3」が出力されるとともに、中リール3C及び右リール3Rに信号「ACOT_AJ」が継続して出力される。
ここで、信号「ACOT_AJ」が8回出力されたリールは、同時期に信号「ACOT_R3」が8回出力されたリールに対して図柄1コマ分逆回転するよう構成されている。このため、15回目の信号出力処理が終了した時点で、左リール3L及び中リール3Cの図柄位置データは、ともに同じ値となり、左リール3L及び中リール3Cに「紫7」図柄、「BAR」図柄及び「GOD」図柄が並列となり、以降左リール3L及び中リール3Cが同速度で回転する。
次いで、左リール3L及び中リール3Cに信号「ACOT_R3」が出力されるとともに、右リール3Rに信号「ACOT_AJ」が継続して出力される。こうして、23回目の信号出力処理が終了し、全リール3L、3C、3Rに信号「ACOT_R3」が出力される24回目の信号出力処理の時点で、各リール3L、3C、3Rの図柄位置データが全て同じ値となり、リール3L、3C、3Rに「紫7」図柄、「BAR」図柄及び「GOD」図柄が1列に揃う。
[副制御側の各種のデータテーブル]
図57〜図66は、ロムカートリッジ基板86に記憶されている各種のデータテーブルである。
<上乗せ特化状態概要>
図57は、各上乗せ特化状態について説明する表である。
まず、本実施の形態における上乗せ特化状態は、ART状態の開始に先立って移行される演出状態であって、ART状態の継続遊技回数としてのATゲーム数を決定するための演出状態である。この上乗せ特化状態は、ART状態の開始に先立ってサブCPU102により移行される。こうした移行を行うサブCPU102は、特別演出状態移行手段を構成する。また、上乗せ特化状態は、特別演出状態を構成する。
また、この上乗せ特化状態においては、所定の条件(例えば上乗せ抽籤に当籤する場合や特定の図柄の組合せが入賞ライン上に停止した場合等)が成立するたびに所定の遊技回数としての上乗せ遊技回数(例えば10ゲーム〜500ゲーム)を決定し、決定された上乗せ遊技回数の全てを合算したものを上述のATゲーム数として決定する。こうしたATゲーム数の決定は、サブCPU102によって行われる。こうした処理を行うサブCPU102は、継続遊技回数決定手段を構成する。
また、この上乗せ特化状態は、上述のATゲーム数を決定する処理において多くのATゲーム数が決定されることに対する期待度が互いに異なる上乗せ特化状態1と、上乗せ特化状態2とを含むものである。
具体的には、上乗せ特化状態1においては、単位遊技が行われたことが上述の所定の条件の成立契機となっている。つまり、上乗せ特化状態1では、単位遊技が行われるたびに内部当籤役と後述する上乗せ特化状態1抽籤テーブル(図58参照)とに基づき、上乗せ遊技回数が決定される。また、上乗せ特化状態1は、5ゲームの単位遊技を実行し6ゲーム以降において、「F_通常リプ」、「F_紫7リプ」及び「F_BARリプ」に内部当籤した場合に、上乗せ特化状態1が継続するか否かの抽籤を実行する。また、上乗せ特化状態1は、上述の上乗せ特化状態1抽籤テーブルに基づき単位遊技ごとに最低でも10ゲームのATゲーム数が付与されるとともに、上述の通り5ゲーム間の継続が確定しているため、最低保障ATゲーム数として50ゲームのATゲーム数が付与される。さらに、この上乗せ特化状態1では、押し順ナビが実行されない。これにより、中ストップボタン19C又は右ストップボタン19Rが第1停止操作されず、コンボフリーズの発生条件が成立しないため、上乗せ特化状態1では、コンボフリーズが発生しないよう構成されている。
上乗せ特化状態2においては、特定の図柄の組合せ、例えば「紫7」や「BAR」が入賞ライン上に停止したことが上述の所定の条件の成立契機となっている。したがって、上乗せ特化状態2においては、例えば「紫7」や「BAR」が入賞ライン上に停止することにより上乗せ遊技回数が決定される。一方、上乗せ特化状態1においては、上述のような特定の図柄の組合せが入賞ライン上に停止したことが上述の所定の条件の成立契機となっていない。
また、上乗せ特化状態2は、上乗せ特化状態2aと、上乗せ特化状態2bの2つの状態から構成され、11ゲーム以降において、「F_紫7煽りリプ」、「F_BAR煽りリプ」、「F_中段リプ」、「F_チャンス役1」及び「F_チャンス役2」といったいわゆるレア役以外に内部当籤した場合に、上乗せ特化状態2a、2bが継続するか否かの抽籤を実行する。また、上乗せ特化状態2a、2bでは、最低保障ATゲーム数として100ゲームのATゲーム数が付与される。上乗せ特化状態2aは、第1特別演出状態を構成し、上乗せ特化状態2bは、第2特別演出状態を構成する。
上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、かつ右ストップボタン19Rに第1停止操作が実行された場合にコンボフリーズが発生し、コンボフリーズ発生時において、50ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、かつ中ストップボタン19Cに第1停止操作が実行された場合にコンボフリーズが発生し、コンボフリーズ発生時において、100ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
このように、上乗せ特化状態2は、上乗せ特化状態1よりも多くのATゲーム数が決定されることに対する期待度が高い状態であり、また、上乗せ特化状態2bは、上乗せ特化状態2aよりも多くのATゲーム数が決定されることに対する期待度が高い状態である。
<上乗せ特化状態抽籤テーブル>
図58、図59に示す上乗せ特化状態抽籤テーブルは、図103に示す上乗せ特化状態1処理及び図104に示す上乗せ特化状態2処理において、上乗せされるATゲーム数を決定する際に参照されるテーブルである。
図58に示す上乗せ特化状態1抽籤テーブルは、上乗せ特化状態1において参照されるテーブルであり、各内部当籤役によって10〜500ゲームのATゲーム数が上乗せされる確率が規定されている。
図59に示す上乗せ特化状態2抽籤テーブルは、上乗せ特化状態2a、2bにおいて、コンボ系ロック演出を実行する場合に参照されるテーブルである。内部当籤役「F_通常紫7リプ」に当籤した場合のATゲーム数が上乗せされる確率は、上乗せ特化状態2aにおいて参照され、50ゲームに当籤する確率が最も高くなっている。内部当籤役「F_通常BARリプ」に当籤した場合のATゲーム数が上乗せされる確率は、上乗せ特化状態2bにおいて参照され、100ゲームに当籤する確率が最も高くなっている。
<ART中抽籤テーブル>
図60に示すART中抽籤テーブルは、図105に示すロック時上乗せ抽籤処理において、上乗せされるATゲーム数を決定する際に参照されるテーブルであり、各内部当籤役によって10〜100ゲームのATゲーム数が上乗せされる確率が規定されている。
<通常時AT抽籤テーブル>
図61、通常時AT抽籤テーブルは、各内部当籤役に対して、モードごとの抽籤値が対応付けられている。
図61に示すように、通常時AT抽籤テーブルにおいて、各内部当籤役には、モード「1」〜「5」で異なる抽籤値が対応付けられている。ここで、「モード」とは、AT抽籤に当籤する確率を規定する情報であり、図61に示すように、モードが大きいほど、AT抽籤に当籤する確率が高くなっている。また、各モードは、AT状態終了時や、「F_チャンス役1」及び「F_チャンス役2」のいわゆるチャンス役当籤時等、所定のタイミングで移行可能に構成されている。
<特殊条件成立時時AT抽籤テーブル>
図62、特殊条件成立時AT抽籤テーブルは、各特殊条件が成立した場合におけるAT当籤の確率が規定されている。
図62に示すように、特殊条件には、「黄7_3連時」、「黄7_4連時」、「黄7_5連時」、「レア役2連時」及び「レア役3連時」の5種類があり、これらは通常状態において、「黄7」図柄がリール表示窓4に1列に表示される黄7役に3回以上連続して入賞した場合又はレア役に2回以上連続して入賞した場合に成立する。
<上乗せART抽籤処理において用いられるループ率抽籤テーブル>
図63に示す上乗せART抽籤処理において用いられるループ率抽籤テーブルは、ART当籤後において、ループ率による上乗せART抽籤処理によって上乗せ特化状態が上乗せされる確率であるループ率に対して、設定値ごとの抽籤値が対応付けられている。
図63に示すように、上乗せART抽籤処理において用いられるループ率抽籤テーブルにおいて、ループ率には、設定値「1」〜「6」で異なる抽籤値が対応付けられており、設定値「1」よりも設定値「6」の方が、高確率のループ率に決定されやすくなっている。
<変動図柄数パターンテーブル>
図64に示す変動図柄数パターンテーブルは、図108に示す特殊変動ゾーンとしての高確率モードにおいて、液晶表示装置11に表示される変動図柄と配列データが対応付けられている。ここで、高確率モードは、出現配列パターンテーブル(図65参照)に規定された配列パターン及び規定ゲーム数を参照して実行される副遊技状態であり、変動図柄11L、11C、11Rの表示により上乗せ特化状態のストック抽籤を実行する副遊技状態である。
図64に示すように、各配列データは、それぞれ複数の変動図柄を有しており、例えば、配列データ「A」が選択された場合、液晶表示装置11に変動図柄として「1〜7」のいずれかの数字が表示される。この変動図柄数パターンテーブルに規定されている配列データは、本実施の形態における所定の変動パターンを構成する。
<出現配列パターンテーブル>
図65に示す出現配列パターンテーブルは、図110に示す高確率モードにおいて、液晶表示装置11に表示される変動図柄の出現する配列パターンを規定している。
ここで、配列パターンは、図64に示す変動図柄数パターンテーブルを参照して液晶表示装置11に表示する変動図柄を決定するものである。ここで、液晶表示装置11に表示される変動図柄は、左変動図柄11L、中変動図柄11C、右変動図柄11Rの3つから構成され(図2参照)、後述する高確率モードにおいては、左変動図柄11Lには常に「3」が表示され、中変動図柄11C、右変動図柄11Rには配列パターンから表示される図柄が選択される。
例えば、配列パターン「AAB」である場合、中変動図柄11C及び右変動図柄11Rに表示される変動図柄は、1回目と2回目の遊技において、それぞれ「1〜7」から抽籤し決定された数字が表示され、3回目の遊技においては「1〜5、7」から抽籤し決定された数字が表示される。
<サブ状態フラグ格納領域>
図66に示したサブ状態フラグ格納領域は、副遊技状態がいずれの遊技状態であるかを示すためのフラグを格納するものであり、大きさが1バイトである。
サブ状態フラグ格納領域のビット0は、ART状態に関するものであり、ビット1は、ART準備状態に関するものであり、ビット2は、上乗せ特化状態に関するものであり、ビット3は、高確率モードに関するものであり、ビット4は、上乗せ特化状態1に関するものであり、ビット5は、上乗せ特化状態2に関するものであり、ビット6は、終了待機状態に関するものである。また、本実施の形態では、サブ状態フラグ格納領域のビット7は未使用になっている。ビット0〜6は、各遊技状態がセットされた場合に「1」(オン)とされる。
[主遊技状態変移]
図67に示すように、パチスロ機1には、主制御回路91において制御される主制御側の主遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態)、RT1遊技状態、及びMB遊技状態がある。
RT0遊技状態は、パチスロ機1の出荷時の初期状態である。主遊技状態は、MB遊技状態が終了したときにRT0遊技状態に移行する。RT0遊技状態は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図21参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、再遊技役であるリプレイ役の当籤確率が低いリプレイ低確率状態である。
主遊技状態は、RT0遊技状態で内部当籤役「F_MB」に当籤したときにRT1遊技状態に移行する。RT1遊技状態は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図22参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、RT0遊技状態よりリプレイ役の当籤確率が高いリプレイ高確率状態である。
ここで、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、MB遊技状態の作動図柄が入賞しない限り継続する。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
主遊技状態は、RT1遊技状態でMB遊技状態の作動図柄が入賞したときに、MB遊技状態に移行する。MB遊技状態は、全ての小役が内部当籤する遊技状態であり、払出枚数が予め定められた払出枚数(本実施の形態においては、34枚)を超えたときに終了する。
なお、詳細は後述するが、本実施の形態におけるパチスロ機1は、RT0遊技状態において高確率で内部当籤役「F_MB」に当籤し、かつ、RT1遊技状態においてMB遊技状態の作動役を入賞させ難いようになっているため、主遊技状態として、ほぼRT1遊技状態をとる。
ここで、本実施の形態では、所定のボーナス役として「F_MB」が内部当籤役として決定されたことを条件に、主遊技状態がボーナスフラグ持ち越し状態に移行されるとともに、MBに係る図柄の組合せが入賞ライン上に表示されたことを条件に主遊技状態がボーナスフラグ持ち越し状態からボーナス遊技状態としてのMB遊技状態に移行される。
こうした主遊技状態のボーナス持ち越し状態や、MB遊技状態への移行は、メインCPU93によって行われる。なお、本実施の形態のMB遊技状態では、遊技者に付与されるメダル(遊技媒体)が増加しないように、単位遊技を行うために投入されるメダルの枚数(BET枚数)と払出枚数とが規定されている。例えば、2枚投入(2枚BET)で2枚払出とすることで、遊技者に付与されるメダル(遊技媒体)を増加させないようにすることができる。
ここで、本実施の形態では、主遊技状態が上述のボーナスフラグ持ち越し状態にある間をRT1遊技状態としている。このように、ボーナスフラグ持ち越し状態をRT1遊技状態とすることで、主制御回路91で管理されるRT状態を事実上、1つとすることができ、従来と比較して主制御回路91が扱うデータ量を削減できる。
[主制御処理]
主制御回路91のメインCPU93は、図68〜図81、図83〜図87に示すフローチャートにしたがって各種処理を実行する。
<メイン制御処理>
図68は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときにスタートする。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、図69に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたかなどが判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU93は、一のゲーム(1単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM95の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域などに格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU93は、図70に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、3つの乱数値(乱数値1〜3)を抽出し、メインRAM95に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。ここで、乱数値1は、内部抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、0〜65535の中から抽出される。
また、乱数値2、3は、その他の抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、それぞれ0〜65535及び0〜255の中から抽出される。なお、メインCPU93は、ステップS13で乱数値2、3を抽出する必要はなく、各乱数値2、3を使用するときに抽出するようにしてもよい。
次に、メインCPU93は、図71に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU93は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、メインCPU93は、図72に示すその他抽籤処理を実行する(S15)。このその他抽籤処理には、回胴演出に関する抽籤処理及び各回胴演出において参照されるフラグをオンにセットするか否かの抽籤処理等が含まれる。
次に、メインCPU93は、図73に示すリール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、リールの停止制御に関する各情報(例えば、停止テーブル番号等)がメインRAM95の該当領域に格納される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。
スタートコマンドデータは、例えば、遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別、ロック等に係るフラグの種別、及び演出用のタイマの値等を表す。
次に、メインCPU93は、ウェイト処理を実行する(S18)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機して待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU93は、投入されたメダルの枚数に応じて、全てのリール3L、3C、3Rを回転させる図74に示すリール回転開始処理を実行する(S19)。このリール回転開始処理は、図85に示す割込処理によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)で実行される処理である。
この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始する。その後、この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される。
さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S20)。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路101は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を実行する(S21)。この引込優先順位格納処理では、図76に示す引込優先順位テーブル選択処理が実行され、回転しているリール3L、3C、3Rの全ての図柄の引込優先順位が決定される。すなわち、引込優先順位格納処理では、内部当籤役に基づいて、回転中の各リールの図柄位置ごとに、停止情報が引込優先順位データ格納領域に格納される。
例えば、各リール3L、3C、3Rの各図柄に対して、該当図柄が停止許可の場合には、優先順位テーブルに基づいてその引込優先順位データが引込優先順位データ格納領域に格納され、停止不許可の場合(例えば、当籤していない役が入賞してしまう場合等)には、引込優先順位データ格納領域に停止禁止を表すデータが格納される。
次に、メインCPU93は、図79に示すリール停止制御処理を実行する(S22)。この処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。次に、メインCPU93は、入賞検索処理を実行する(S23)。
この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、入賞ラインに表示された図柄組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、入賞ラインに表示された図柄組合せが判断される。
具体的には、図柄コード格納領域(図31参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図17〜図19参照)のデータとが照合され、その照合結果が表示役格納領域(図30参照)に格納される。
より具体的には、図柄コード格納領域のデータが表示役格納領域にそのまま複写される。その際に、図柄組合せテーブルが参照されて、払出枚数が求められる。この入賞検索処理によって、全てのリール3L、3C、3Rが停止したことでリール表示窓4に表示される図柄の組合せが特定される。
次に、メインCPU93は、図81に示すメイン演出状態移行処理を実行する(S24)。このメイン演出状態移行処理では、3枚ベル役に当籤した場合におけるストップボタン19L、19C、19Rの押下順序により決定されたメイン演出状態をメイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)にセットする。
次に、メインCPU93は、図83に示す予約ロック処理を実行する(S25)。この予約ロック処理では、予約回胴演出フラグ格納領域(図37参照)にフラグがセットされている場合に、次ゲームでセットされた回胴演出を実行するために、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)の該セットされた回胴演出に対応するフラグをセットする。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理の結果に基づいて、表示された図柄組合せに応じたメダル枚数の払出しを実行する(S26)。このメダル払出処理に伴って、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー駆動回路(不図示)の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別、ロック等に係るフラグ、及びメダルの払出枚数等を表す。
次に、メインCPU93は、図84に示すボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理によって、MB遊技状態の終了条件を満たした場合にMB遊技状態の作動を終了する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、図85に示すボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてMB遊技状態の作動を行う処理が実行される。メインCPU93は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理を実行する。
<電源投入時処理>
図69は、図68に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S40)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU93は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM95に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S40)において、メインRAM95に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU93は、読み出された設定値等から算出したチェックサム値と、バックアップされていたチェックサム値とを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU93は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をセットする(S41)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がセットされることになる。
ステップS41の処理を実行した後、又はステップS40においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、パチスロ機1のキャビネット2aに設けられている設定変更スイッチがオンであるか否かを判断する(S42)。ここで、設定変更スイッチがオンであると判断すると(YES)、メインCPU93は、設定変更時の初期化処理を実行する(S43)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM95の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S44)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等を表す。
次に、メインCPU93は、設定値変更処理を実行する(S45)。この設定値変更処理では、リセットスイッチの操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて操作されるスタートレバー23が操作されたときに選択されていた設定値が確定させる。
次に、メインCPU93は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判断し(S46)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS46の処理を繰り返し実行する。
ここで、設定変更スイッチがオン状態ではない判断結果が得られた場合には(NO)、設定値変更処理が完了したことを意味しているため、メインCPU93は、乱数値3を抽出し、メインRAM95に割り当てられた乱数値格納領域に乱数値3を格納する(S47)。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S48)、電源投入時処理を終了する。
ステップS42において、メインCPU93は、設定変更スイッチがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S49)。ここで、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メインRAM95に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S50)、電源投入時処理を終了する。
ステップS49において、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、電源投入時エラー処理を実行する(S51)。電源投入時エラー処理において、メインCPU93は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU93は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ又はリセットスイッチの操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図70は、図68に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、自動投入要求があるか否かを判断する(S60)。前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的にメダルが投入される。すなわち、ステップS60の判断処理では、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか否かを判断すればよい。
ステップS60において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S61)。具体的には、メインCPU93は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
続いて、メインCPU93は、メダル投入コマンド送信処理を実行する(S62)。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等を表す。
ステップS60において、メインCPU93は、自動投入要求がないと判断した場合には(NO)、メダルの受け付けを許可する(S63)。例えば、メインCPU93は、図示しないセレクタのソレノイドを駆動し、メダル投入口21に投入されたメダルがセレクタ内を通過するように径路を形成させる。
なお、ステップS60において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しない。
ステップS62又はステップS63の処理が実行された後、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をセットする(S64)。本実施の形態において、主遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では3枚をセットし、MB遊技状態では2枚をセットする。
次に、メインCPU93は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S65)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、投入されたメダルの枚数をチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S66)。このメダル投入チェック処理では、チェックされたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値が更新される。
続いて、メインCPU93は、メダル投入コマンド送信処理を実行し(S67)、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S68)。本実施の形態において、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では投入枚数が3枚、MB遊技状態では2枚であり、かつ、クレジットが50となっていること、又は、ステップS61の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS68において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止する(S69)。例えば、メインCPU93は、セレクタのソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口21に投入されたメダルがメダル払出口32から排出する径路を形成させる。
ステップS65において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS68において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS69の処理を実行した後、メインCPU93は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(S70)。
すなわち、メインCPU93は、メダルの投入枚数が、単位遊技を開始できる枚数であるか否かを遊技状態に応じて判断する。本実施の形態において、メインCPU93は、主制御遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では投入されたメダルが3枚であるか否かを判断し、MB遊技状態では投入されたメダルが2枚であるか否かを判断する。
ここで、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS65の処理を実行する。一方、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、スタートスイッチ79がオンであるか否かを判断する(S71)。
ここで、スタートスイッチ79がオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS65の処理を実行する。一方、スタートスイッチ79がオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止し(S72)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図71は、図68に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(S80)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)を参照して、MB遊技状態に対応する遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」であるか否かに基づいて実行される。
すなわち、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断される。
ここで、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、MB作動中処理を実行する(S81)。MB作動中処理では、表示役格納領域(図30参照)の全ての小役に対応するビット、すなわち、表示役格納領域1〜7の全ビット、及び表示役格納領域0の5〜7ビットが全て「1」に更新される。MB作動中処理を実行すると、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了する。
一方、ステップS80において、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、主遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S82)。
なお、本実施の形態において、メインCPU93は、主遊技状態が一般遊技状態の場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図21参照)をセットし、主遊技状態がRT1遊技状態の場合には、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図22参照)をセットする。
次に、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値1を取得する(S83)。次に、メインCPU93は、ステップS82でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号(本実施の形態においては、1〜43)に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値1から抽籤値を減算する(S84)。すなわち、メインCPU93は、内部当籤役を照合する。
次に、メインCPU93は、ステップS84の処理による減算結果が0より小さいか否かを判断する(S85)。ここで、メインCPU93は、減算結果が0より小さくないと判断した場合(NO)、すなわち、いわゆる桁借りが行われていないと判断した場合には、乱数値1及び当籤番号を更新する(S86)。
次に、メインCPU93は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S87)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS84の処理を実行する。
一方、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として0をセットする(S88)。なお、本実施の形態において、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず0以上にならないように設定されているため、ステップS88が実行されることはない。
ステップS85において、メインCPU93は、減算結果が0より小さいと判断した場合(YES)、すなわち、いわゆる桁借りが行われたと判断した場合には、セットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S89)。
ステップS88又はステップS89の処理を実行した後、メインCPU93は、小役リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図18参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S90)。
このステップS90の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS88又はステップS89の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示すデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS90で取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図29参照)に格納する(S91)。このステップS91の処理では、ステップS90の処理で決定された内部当籤役を示すデータ値が内部当籤役格納領域(格納領域1〜6)に格納される。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図34参照)の値が0であるか否かを判断する(S92)。本実施の形態において、この判断処理では、「F_MB」が持ち越していないか否かが判断される。
ステップS92において、メインCPU93は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図13参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S93)。
このステップS93の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS88又はステップS89の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示すデータ値が決定される。
続いて、メインCPU93は、ステップS93で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図34参照)に格納する(S94)。このステップS94の処理では、ステップS93において内部当籤役として「F_MB」が取得されたときに、持越格納領域の「F_MB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図34参照)の値が0であるか否かを判断する(S95)。この判断処理では、ステップS94において持越格納領域の「F_MB」に対応するビット0が「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS95において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)の「RT1遊技状態」に対応するビット2を「1」にセットする(S96)。このステップS96の処理によって、主遊技状態は、RT1遊技状態になる。
ステップS92において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS95において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、又はステップS96の処理を実行した後、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S97)。
このステップS97の処理では、持越役格納領域(図34参照)に格納されている内部当籤役の種類に基づいて、内部当籤役格納領域(図29参照)のデータ値が更新される。ステップS97の処理を実行した後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了する。
<その他抽籤処理>
図72は、図68に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるその他抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、「F_全回転リプ1」又は「F_全回転リプ2」のいわゆる全回転役に当籤したか否かを判断する(S100)。この判断処理は、内部当籤役格納領域(図29参照)を参照して、全回転役に対応する内部当籤役格納領域5のビット7又は内部当籤役格納領域6のビット0が「1」であるか否かに基づいて実行される。
すなわち、内部当籤役格納領域5のビット7又は内部当籤役格納領域6のビット0が「1」である場合には、内部当籤役が全回転役であると判断され、内部当籤役格納領域5のビット7又は内部当籤役格納領域6のビット0が「0」である場合には、内部当籤役が全回転役でないと判断される。
ステップS100の処理において、内部当籤役が全回転役であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)にセットされている回胴演出番号よりも優先して全回転ロック演出に対応する回胴演出番号(「9」〜「11」)を回胴演出フラグ格納領域にセットし(S101)、その他抽籤処理を終了する。この処理により、メインCPU93は、全回転役に当籤した場合に、他の回胴演出がセットされていても全回転ロック演出を優先して実行する。
一方、ステップS100において、全回転役に当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、現在のメイン演出状態がメイン演出状態2であるか否かを判断する(S102)。この処理において、メインCPU93は、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)を参照して、メイン演出状態フラグ格納領域のビット2が「1」であるか否かを判断する。
ステップS102の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態2であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、ロック演出抽籤テーブル3(図45参照)に基づいて回胴演出を抽籤する(S103)。次に、メインCPU93は、ステップS103の処理により、回胴演出として「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」に当籤したか否かを判断する(S104)。この処理において、メインCPU93は、回胴演出としてデジャブ系ロック演出に当籤したか否かを判断する。
ここで、デジャブ系ロック演出に当籤する所定の上乗せ条件は、メイン演出状態がメイン演出状態2、つまり副遊技状態がART状態であり、かつ内部当籤役「F_中段リプ」、「F_右上黄7リプ」、「F_チャンス役1、2」又は「F_CL黄7」に当籤し、ロック演出抽籤テーブル3を用いた抽籤により「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」に当籤することで成立する。
ステップS103の処理において、デジャブ系ロック演出に当籤していると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、当籤したデジャブ系ロック演出の回胴演出番号に対応する予約回胴演出フラグ格納領域(図37参照)のビットに「1」をセットする(S105)。この処理により、メインCPU93は、本ゲームではなく次ゲームの開始時にデジャブ系ロック演出を実行することができる。
一方、ステップS103の処理において、デジャブ系ロック演出に当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ロック演出抽籤テーブル2(図44参照)に基づいて回胴演出を抽籤する(S106)。次に、メインCPU93は、ステップS106の処理により、回胴演出として回胴ロック系演出に当籤したか否かを判断する(S107)。
ステップS107の処理において、回胴ロック系演出に当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、その他抽籤処理を終了する。一方、ステップS107の処理において、回胴ロック系演出に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、当籤した回胴ロック系演出の回胴演出番号に対応する回胴演出フラグ格納領域(図36参照)のビットに「1」をセットし(S108)、その他抽籤処理を終了する。この処理により、メインCPU93は、本ゲームのリール回転開始時に回胴ロック系演出を実行することができる。
ステップS102の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態2でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、メイン演出状態がメイン演出状態1であるか否かを判断する(S109)。この処理において、メインCPU93は、メイン演出状態フラグ格納領域を参照して、メイン演出状態フラグ格納領域のビット1が「1」であるか否かを判断する。
ステップS109の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態1でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、その他抽籤処理を終了する。一方、ステップS109の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態1であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、ロック演出テーブル1(図43参照)に基づいて回胴演出を抽籤する(S110)。次に、メインCPU93は、ステップS110の処理により、回胴演出としてコンボ系ロック演出に当籤したか否かを判断する(S111)。
ステップS111の処理において、コンボ系ロック演出に当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、その他抽籤処理を終了する。一方、ステップS111の処理において、コンボ系ロック演出に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、当籤したコンボ系ロック演出の回胴演出番号に対応する予約回胴演出フラグ格納領域のビットに「1」をセットし(S112)、その他抽籤処理を終了する。この処理により、メインCPU93は、本ゲームではなく次ゲームのリール回転開始時にコンボ系ロック演出を実行することができる。
<リール停止初期設定処理>
図73は、図68に示したメイン制御処理のステップS16において実行されるリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態か否かを判断する(S120)。ここで、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、図71に示した内部抽籤処理のステップS89の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタと同一の値を回胴停止用番号としてセットする(S121)。
ステップS120の処理において、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合(YES)又はステップS121の処理を実行した後、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図25参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(S122)。
ステップS122の処理において、メインCPU93は、例えば、第1〜第3停止時に使用する停止テーブルの番号や制御変更処理において制御変更を行うために必要な情報(すなわち、リール3L、3C、3Rが特定の順番で停止される際に、特定の位置で停止(あるいは押下)された場合に再度停止テーブルを選択しなおすために用いられる情報)等を取得する。
停止テーブルには、押下位置に対する滑り駒数の情報が直接的又は間接的に格納されており、これらの情報を使用して、遊技者に不利益を与えず、かつ、誤入賞を発生させない限度において、開発者の意図する停止位置で停止させるように構成されている。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図31参照)の各格納領域に回転中の識別子を格納し(S123)、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(S124)、リール停止初期設定処理を終了する。
<リール回転開始処理>
図74は、図68に示したメイン制御処理のステップS19において実行されるリール回転開始処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)に全回転ロック演出がセットされているか否かを判断する(S130)。この処理において、回胴演出フラグ格納領域に全回転ロック演出に対応する回胴演出番号「9」〜「11」(図48〜図50の回胴演出時リール制御テーブル参照)のいずれかがセットされているか否かを判断する。
ステップS130の処理において、全回転ロック演出がセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、セットされている全回転ロック演出に基づいて回胴演出を実行する(S131)。この処理により、メインCPU93は、他の回胴演出に対応するビットがセットされていた場合であっても、全回転ロック演出を優先して実行することができる。
また、この処理において、回胴演出フラグ格納領域に全回転ロック演出がセットされるという所定の全回転条件が成立したと判断していることから、メインCPU93は、全回転ロック演出が終了するまでの間、すなわち、各リール3L、3C、3Rの回転速度が一定となるまでの間、各ストップボタン19L、19C、19Rが押下された場合に、各リール3L、3C、3Rが停止しないようストップスイッチ80L、80C、80Rを無効化する制御であるロックを実行する。
ここで、全回転ロック演出が終了するまでの期間は、所定の期間を構成する。また、所定の全回転条件成立時にロックを実行するメインCPU93は、ロック実行手段を構成する。また、ロックの実行中に全回転ロック演出を実行するメインCPU93は、リール演出手段を構成する。
また、メインCPU93は、全回転ロック演出がセットされた場合に、全回転ロック演出がセットされる前の遊技において停止した各リール3L、3C、3Rの停止位置に基づき、初期全回転演出を行い、全回転ロック演出の種別により「紫7」図柄、「BAR」図柄及び「GOD」図柄のいずれかをリール表示窓4の中段に1列に表示するよう制御する。
一方、ステップS130の処理において、全回転ロック演出がセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域にセットされているビットがあるか否かを判断する(S132)。この処理において、回胴演出フラグ格納領域にセットされているビットがあると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、セットされているビットが「コンボ_紫7」、「コンボ_BAR」又は「デジャブ連続」のいずれかに対応するビットであるか否かを判断する(S133)。
ステップS133の処理において、「コンボ_紫7」、「コンボ_BAR」及び「デジャブ連続」がセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ロック演出信号を送信する(S134)。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するロック演出信号データを生成し、生成したロック演出信号データをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域にセットされている回胴演出を実行する(S135)。この処理において、メインCPU93は、回胴演出時リール制御テーブル(図48〜図50参照)に基づき、回胴演出フラグ格納領域にセットされている回胴演出を実行する。
ステップS133の処理において、「コンボ_紫7」、「コンボ_BAR」又は「デジャブ連続」がセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、連続ロック演出処理を実行する(S136)。この処理において、メインCPU93は、コンボフリーズ又はデジャブフリーズが連続して実行されるか否かの抽籤を行い、抽籤の結果に基づきコンボフリーズ又はデジャブフリーズを実行する。
ステップS131又はステップS136の処理を実行した後、メインCPU93は、ランダム加速処理を実行する(S137)。この処理において、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rが回転を始める時間をランダムに決定し、決定した時間に基づき各リール3L、3C、3Rの回転を開始する。
次に、メインCPU93は、使用された回胴演出フラグ格納領域の各フラグをクリアし(S138)、リール回転開始処理を終了する。
ステップS132の処理において、回胴演出フラグ格納領域にフラグがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、通常加速処理を実行し(S139)、リール回転開始処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rを同時に回転を開始させる通常の加速処理を実行する。
<連続ロック演出処理>
図75は、図74に示したリール回転開始処理のステップS136において実行される連続ロック演出処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)にデジャブ系ロック演出に対応するビットがセットされているか否かを判断する(S140)。この処理において、回胴演出フラグ格納領域にデジャブ系ロック演出がセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、回胴演出時リール制御テーブル(図48〜図50参照)に基づき、セットされている回胴演出を実行する(S141)。
この処理において、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域にセットされているデジャブ系ロック演出を実行する。こうしたデジャブ系ロック演出を実行するメインCPU93は、リール演出手段を構成する。また、メインCPU93は、デジャブ系ロック演出の実行中にロックを実行する。ここで、回胴演出フラグ格納領域にデジャブ系ロック演出がセットされ、デジャブ系ロック演出が実行されている期間は、遊技者による停止操作を無効化する所定の期間を構成する。また、このように構成することで、メインCPU93は、デジャブ系ロック演出が予約回胴演出フラグ格納領域(図37参照)にセットされた遊技の次の遊技においてロックを実行する。
次に、メインCPU93は、デジャブ上乗せ信号を送信する(S142)。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するデジャブ上乗せ信号データを生成し、生成したデジャブ上乗せ信号データをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、所定時間が経過したか又はスタートレバー23が操作されたか否かを判断し(S143)、所定時間の経過又はスタートレバー23が操作された判断結果が得られるまでステップS143の処理を繰り返し実行する。
ステップS143の処理において、所定時間の経過又はスタートレバー23が操作された判断結果が得られた場合には(YES)、メインCPU93は、継続抽籤を行う(S144)。この処理において、メインCPU93は、継続率抽籤テーブル(図46参照)に基づき、デジャブ系ロック演出が継続して実行されるか否かの抽籤を実行する。このように、所定時間の経過又はスタートレバー23の操作に基づき、再度デジャブ系ロック演出を実行するか否かの継続抽籤を実行するメインCPU93は、次回リール再生演出決定手段を構成する。また、次遊技において、デジャブ系ロック演出を継続し、ロックを実行する否かを決定するメインCPU93は、ロック決定手段を構成する。
次に、メインCPU93は、デジャブ系ロック演出の継続抽籤に当籤したか否かを判断する(S145)。この処理において、デジャブ系ロック演出の継続抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、回胴演出フラグ格納領域の回胴演出「デジャブ動作」をセットし、ステップS140の処理を実行する。
一方、デジャブ系ロック演出の継続抽籤に当籤しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、デジャブ終了信号を送信し(S146)、連続ロック演出処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するデジャブ終了信号データを生成し、生成したデジャブ終了信号データをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
ステップS140処理において、回胴演出フラグ格納領域にデジャブ系ロック演出がセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、回胴演出時リール制御テーブル(図48〜図50参照)に基づき、セットされている回胴演出(「コンボ_紫7」、「コンボ_BAR」又はコンボ動作)を実行する(S147)。
次に、メインCPU93は、コンボ上乗せ信号を送信する(S148)。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するコンボ上乗せ信号データを生成し、生成したコンボ上乗せ信号データをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、所定時間が経過したか又はMAXBET操作されたか否かを判断し(S149)、所定時間の経過又はMAXBET操作された判断結果が得られるまでステップS149の処理を繰り返し実行する。
ステップS149の処理において、所定時間の経過又はMAXBETが操作された判断結果が得られた場合には(YES)、メインCPU93は、「コンボ_紫7」又は「コンボ_BAR」の継続抽籤を行う(S150)。この処理において、メインCPU93は、継続率抽籤テーブルに基づき、「コンボ_紫7」又は「コンボ_BAR」が継続して実行されるか否かの抽籤を実行する。
次に、メインCPU93は、「コンボ_紫7」又は「コンボ_BAR」の継続抽籤に当籤したか否かを判断する(S151)。この処理において、「コンボ_紫7」又は「コンボ_BAR」の継続抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、連続フリーズ用テーブル(図47参照)に基づき、コンボ動作を抽籤決定し(S152)、ステップS140の処理を実行する。
一方、「コンボ_紫7」又は「コンボ_BAR」の継続抽籤に当籤しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、コンボ終了信号を送信し(S153)、連続ロック演出処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するコンボ終了信号データを生成し、生成したコンボ終了信号データをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
<引込優先順位格納処理>
図76は、図68に示したメイン制御処理のステップS21及び図79に示すリール停止制御処理のステップS224において実行される引込優先順位格納処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数としてメインRAM95に格納する(S170)。次に、メインCPU93は、検索対象のリールを決定する検索対象リール決定処理を実行する(S171)。この処理では、回転中のリールのうち、例えば、より左側の1つのリールが検索対象のリールとして決定される。
次に、メインCPU93は、図77に示す引込優先順位テーブル選択処理を実行する(S172)。この引込優先順位テーブル選択処理は、引込優先順位テーブル(図28参照)のなかから1つの引込優先順位テーブル番号を選択する。
次に、メインCPU93は、メインRAM95にそれぞれ格納されている図柄チェック回数に21(各リールの図柄の数)をセットし、検索図柄位置に0をセットする(S173)。
次に、メインCPU93は、図78に示す図柄コード格納処理を実行する(S174)。この図柄コード格納処理は、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードを取得する。
次に、メインCPU93は、取得した図柄コードと、図柄コード格納領域(図31参照)とに基づいて、表示役格納領域(図30参照)を更新する(S175)。次に、メインCPU93は、引込優先順位データ取得処理を実行する(S176)。
この引込優先順位データ取得処理は、表示役格納領域で該当するビットが1となっていて、内部当籤役格納領域(図29参照)で該当するビットが1となっている役について、ステップS172で選択された引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、引込優先順位データ取得処理は、停止させた場合に誤入賞となる図柄位置については、「停止禁止」(000H)をセットし、内部当籤していないが、停止させても誤入賞とならない図柄位置については、「停止可能」(001H)をセットする。
次に、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを検索対象リールに応じた引込優先順位データ格納領域に格納する(S177)。次に、メインCPU93は、図柄チェック回数から1を減算し、検索図柄位置に1を加算する(S178)。
次に、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判断する(S179)。ここで、図柄チェック回数が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS174の処理を実行する。
一方、図柄チェック回数が0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、検索回数分の検索を実行したか否かを判断する(S180)。ここで、検索回数分の検索を実行したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了する。一方、検索回数分の検索を実行していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS171の処理を実行する。
<引込優先順位テーブル選択処理>
図77は、図76に示した引込優先順位格納処理のステップS172において実行される引込優先順位テーブル選択処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データがセットされているか否かを判断する(S190)。ここで、引込優先順位テーブル選択データがセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図33参照)、作動ストップボタン格納領域(図32参照)を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブル(図26、図27参照)から引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル番号をセットし(S191)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
一方、引込優先順位テーブル選択データがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブルをセットし(S192)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
<図柄コード格納処理>
図78は、図76に示した引込優先順位格納処理のステップS174及び図79に示すリール停止制御処理のステップS220において実行される図柄コード格納処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S200)。なお、本実施の形態においては、1の有効ライン(中−中−中)がセットされる。
次に、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S201)。なお、本実施の形態においては、例えば、各リールに対して、中段の図柄位置がチェック用図柄位置データとしてセットされる。
次に、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(S202)、図柄コード格納処理を終了する。
<リール停止制御処理>
図79は、図58に示したメイン制御処理のステップS22において実行されるリール停止制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判断する(S210)。この処理は、ストップスイッチ基板80のストップスイッチから信号が出力されたか否かを判断する処理である。メインCPU93は、有効なストップボタンが押されていないと判断した場合には(NO)、ステップS210の処理を繰り返し実行する。
一方、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたと判断した場合には(YES)、押されたストップボタンに応じて、押下順序格納領域(図33参照)と、作動ストップボタン格納領域(図32参照)とを更新する(S211)。
ここで、メインCPU93は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれに対応する作動ストップボタンの種別を、押下順序格納領域(図33参照)に格納し、押下順序格納領域を参照することで、ストップボタン19L、19C、19Rの押し順を判断することができる。
続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタから1を減算し(S212)、作動ストップボタンから検索対象リールを決定し(S213)、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S214)。停止開始位置は、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を実行する(S215)。この滑り駒数決定処理は、リール停止初期設定テーブル(図25参照)から内部当籤役に基づいて選択される停止テーブル選択データ群に基づいて、停止開始位置に規定された滑り駒数を決定する処理である。
次に、メインCPU93は、図80に示す優先引込制御処理を実行する(S216)。この優先引込制御処理は、ステップS215で取得した滑り駒数の図柄の引込優先順位データが、最大滑り駒数の範囲内で、より高い引込優先データに対応する図柄位置で停止するように滑り駒数を補正する処理である。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S217)。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数決定データ(又は停止予定位置)等を表す。
次に、メインCPU93は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて検索対象リールの停止予定位置を決定し、メインRAM95に格納する(S218)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちのいずれかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S219)。次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理(図78参照)を実行する(S220)。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理で取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S221)。次に、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S222)。この制御変更処理では、特定の停止位置にあった場合に、リール停止情報群が更新される。
次に、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判断する(S223)。ここで、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理(図76参照)を実行し(S224)、ステップS210の処理を実行する。一方、ストップボタン未作動カウンタが0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了する。
<優先引込制御処理>
図80は、図79に示したリール停止制御処理のステップS216で実行される優先引込制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(S230)。次に、メインCPU93は、メインRAM95に格納された停止開始位置を取得する(S231)。
次に、メインCPU93は、MB遊技状態が作動中であるか否かを判断する(S232)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)のビット0が「1」である場合には、MB遊技状態が作動中であると判断し、「0」である場合には、MB遊技状態が作動中でないと判断する。
ここで、MB遊技状態が作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、図79に示したリール停止制御処理のステップS213決定した検索対象リールが左リール3Lであるか否かを判断する(S233)。
ステップS232において、MB遊技状態が作動中でないと判断した場合(NO)、又はステップS233において、検索対象リールが左リール3Lでないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、リール停止制御処理のステップS215で決定した滑り駒数決定データに応じた優先順序テーブル(図23参照)をセットする(S234)。
例えば、停止テーブル(停止データテーブル)によって決定された滑り駒数が4であれば、優先順序テーブルの滑り駒数決定データが4の行(アドレス)にセットされる。次に、メインCPU93は、優先順序の初期値及びチェック回数に5をセットする(S235)。すなわち、0駒〜4駒の5回分検索することが決定される。
ステップS233において、検索対象リールが左リール3Lであると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数決定データに応じたMB遊技状態用優先順序テーブル(図24参照)をセットする(S236)。続いて、メインCPU93は、優先順序の初期値に3をセットし、チェック回数に2をセットする(S237)。
ステップS235又はステップS237の処理を実行した後、メインCPU93は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(S238)。次に、メインCPU93は、停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(S239)。
次に、メインCPU93は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(S240)。次に、メインCPU93は、ステップS240の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判断する(S241)。
ここで、ステップS241の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数を更新する(S242)。
ステップS241において、ステップS240の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上でないと判断した場合(NO)、又はステップS242の処理を実行した後、メインCPU93は、優先順序及びチェック回数からそれぞれ1を減算する(S243)。
次に、メインCPU93は、チェック回数が0であるか否かを判断する(S244)。ここで、チェック回数が0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数をセットし(S245)、優先引込制御処理を終了する。一方、チェック回数が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS239の処理を実行する。
<メイン演出状態移行処理>
図81は、図68に示したメイン制御処理のステップS24において実行されるメイン演出状態移行処理を示すフローチャートである。また、図82(a)〜(h)は、メイン演出状態移行処理において更新される打順領域を示す1バイト(8ビット)のデータと、打順領域の更新時における各ビットの変更例である。
まず、メインCPU93は、内部当籤役が3枚ベル役であるか否かを判断する(S250)。この処理において、内部当籤役が3枚ベル役でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、メイン演出状態移行処理を終了する。
一方、ステップS250の処理において、内部当籤役が3枚ベル役であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、左ストップボタン19Lが第1停止操作されたか否か、すなわち第3の押し順(左第1停止)で停止操作がなされたか否かを判断する(S251)。この処理において、左ストップボタン19Lが第1停止操作されたと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)及び打順領域をクリアし、メイン演出状態0に対応するビット0に「1」をセットするとともに、外部信号の出力をオフし(S252)、メイン演出状態移行処理を終了する。
したがって、左ストップボタン19Lが第1停止操作されたこと、つまり第3の押し順(左第1停止)が実行されたことを条件に、メイン演出状態フラグ格納領域にセットされているメイン演出状態1又はメイン演出状態2を初期化(クリア)する。換言すれば、メイン演出状態1又はメイン演出状態2に対応するビット1を「0」にセットするとともに、メイン演出状態0に対応するビット0に「1」をセットする。
これにより、副制御回路101側で管理されるART状態が終了する際に、3枚ベル役に当籤し、かつ第3の押し順(左第1停止)が実行されることで、主制御回路91側でART状態が終了したことを把握することができる。また、外部信号1又は2がオンされている場合には、オンされている外部信号がオフされる。
ステップS252の処理により、メインCPU93は、左ストップボタン19Lが第1停止され3枚ベル役の入賞ができなかった場合に、副遊技状態においてART状態が終了し終了待機状態からART準備状態に移行したことに伴いメイン演出状態をクリアすることができ、再度副遊技状態が上乗せ特化状態に移行した場合に、副遊技状態の変化にメイン演出状態を対応させることができるとともに、副遊技状態が移行した上乗せ特化状態に対応した回胴演出を実行することができる。
ステップS251の処理において、左ストップボタン19Lが第1停止操作されていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、現在打順領域の各ビットに格納されている値を、それぞれ2ビット分左のビットに格納する(S253)。この処理において、メインCPU93は、例えば、図82(c)に示すように、現在打順領域に「00000010」が格納されている場合、各ビットに格納されている値をそれぞれ2ビット分左のビットに格納し、図82(d)に示すように、打順領域を「00001000」に更新する処理を実行する。
また、メインCPU93は、左ストップボタン19Lが第1停止操作されていないと判断したときに、例えば外部信号2がオンされている場合には外部信号2のオン状態を維持する。したがって、メインCPU93は、外部信号2がオンされている場合には、3枚ベル役に当籤し、かつ第3の押し順(左第1停止)が実行されるまで外部信号の切り替えを行わない。すなわち、メインCPU93は、外部信号2の出力を維持する。これにより、副制御回路101側で管理されるART状態の終了を主制御回路91側で把握することができる。
次に、メインCPU93は、現在の打順領域に1加算する(S254)。この処理は、打順領域のビット1に1加算する処理を実行するものであり、例えば、図82(a)に示すように、現在打順領域に「00000000」が格納されている場合、打順領域に1加算し、図82(b)に示すように、打順領域を「00000001」に更新する処理を実行する。
次に、メインCPU93は、各ストップボタン19L、19C、19R停止操作順序が各内部当籤役に規定されている停止操作順序であるか否かを判断する(S255)。この処理において、メインCPU93は、打順判定テーブル(図40参照)を参照して、各内部当籤役に規定されている停止操作順序で停止操作が実行されたか否か、つまり打順判定の結果が「○」又は「×」のいずれであるかを判断する。
ステップS255の処理において、打順判定の結果が「○」に規定されている押し順であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、現在の打順領域に1加算する(S256)。この処理は、打順領域のビット1に1加算する処理を実行するものであり、例えば、図82(b)に示すように、現在打順領域に「00000001」が格納されている場合、図82(c)に示すように、打順領域に1加算し、打順領域を「00000010」に更新する処理を実行する。
ステップS256の処理を実行した後又はステップS255の処理において、打順判定の結果が「×」に規定されている押し順であると判断した場合には(NO)、メインCPU93は、打順領域に格納されているビットの値が10であるか否かを判断する(S257)。この処理において、メインCPU93は、打順領域のビットの値が10、すなわち図82(h)に示すように、打順領域が「00001010」であるか否かを判断する。
ステップS257の処理において、打順領域のビットの値が10であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メイン演出状態フラグ格納領域にメイン演出状態2をセットし、外部信号2をオンにし(S258)、メイン演出状態移行処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、メイン演出状態をメイン演出状態2にすることで、副遊技状態がART状態であることを認識するとともに、外部信号2をオンにする。
これにより、メインCPU93は、副遊技状態がART状態であることを外部から認識可能な外部信号2を主制御基板71から外部集中端子板47に送信し、当該外部集中端子板47を介して、パチスロ機1に接続された情報表示装置やホールコンピュータ等の外部機器に出力する。
ステップS257の処理において、打順領域のビットの値が10でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、打順領域に格納されているビットの値が5以上10未満であるか否かを判断する(S259)。この処理において、メインCPU93は、打順領域のビットの値が5以上10未満、すなわち図82(e)〜(g)に示すように、打順領域が「00000101」、「00000110」又は「00001001」のいずれであるか否かを判断することで、3枚ベル役当籤後に2回入賞したか否かを判断する。
ステップS259の処理において、打順領域のビットの値が5未満であると判断した場合には(NO)、メインCPU93は、メイン演出状態移行処理を終了する。一方、ステップS259の処理において、打順領域のビットの値が5以上10未満であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メイン演出状態フラグ格納領域にメイン演出状態1をセットし、外部信号1をオンにし(S260)、メイン演出状態移行処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、メイン演出状態をメイン演出状態1にすることで、副遊技状態が上乗せ特化状態であることを認識するとともに、外部信号1をオンにする。
これにより、メインCPU93は、副遊技状態が上乗せ特化状態であることを外部から認識可能な外部信号1を主制御基板71から外部集中端子板47に送信し、当該外部集中端子板47を介して、パチスロ機1に接続された情報表示装置やホールコンピュータ等の外部機器に出力する。
メインCPU93は、上述したステップS257及びステップS259の各処理により、少なくとも押し順A(「×」)を含む押し順で3枚ベル役が所定回数として2回だけ入賞したか、押し順B(「○」)で3枚ベル役が所定回数として2回だけ入賞したか否かを判定することができる。こうした判定を行うメインCPU93は、押し順判定手段を構成する。
また、メインCPU93は、上記判定により少なくとも押し順A(「×」)を含む押し順で3枚ベル役が2回だけ入賞したと判定された場合には、メイン演出状態をメイン演出状態1に設定する。ここで、メイン演出状態1は、第1のメイン演出状態を構成する。一方、メインCPU93は、上記判定により押し順B(「○」)で3枚ベル役が2回だけ入賞したと判定された場合には、メイン演出状態をメイン演出状態2に設定する。ここで、メイン演出状態2は、第2のメイン演出状態を構成する。また、メインCPU93は、メイン演出状態をメイン演出状態2に設定した場合、メイン演出状態をメイン演出状態0以外に移行しないよう構成されている。
さらに、メインCPU93は、上記判定の結果に応じて、パチスロ機1に接続された情報表示装置やホールコンピュータ等の外部機器に出力する外部信号を切り替える。具体的には、メインCPU93は、上記判定の結果、メイン演出状態1に設定された場合には外部信号1に切り替え、メイン演出状態2に設定された場合には外部信号2に切り替える。こうした外部信号の切り替えを行うメインCPU93は、外部信号切替手段を構成する。
<予約ロック処理>
図83は、図68に示したメイン制御処理のステップS25において実行される予約ロック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、予約回胴演出フラグ格納領域(図37参照)にセットされているフラグがあるか否かを判断する(S270)。この処理において、予約回胴演出フラグ格納領域にセットされているフラグがないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、予約ロック処理を終了する。
一方、ステップS270の処理において、予約回胴演出フラグ格納領域にセットされているフラグがあると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、セットされているフラグがコンボ系ロック演出に対応するフラグであるか否かを判断する(S271)。
ステップS271処理において、コンボ系ロック演出に対応するフラグがセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、予約回胴演出フラグ格納領域にセットされているコンボ系ロック演出に対応する回胴演出番号を、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)にセットし(S272)、予約ロック処理を終了する。この処理により、メインCPU93は、予約回胴演出フラグ格納領域にセットされていたコンボ系ロック演出を、次ゲームにおいて実行することができる。
一方、ステップS271処理において、コンボ系ロック演出に対応するフラグがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、予約回胴演出フラグ格納領域には回胴演出「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」がセットされていることから、回胴演出「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」に対応する回胴演出番号を、回胴演出フラグ格納領域にセットし(S273)、予約ロック処理を終了する。この処理により、メインCPU93は、予約回胴演出フラグ格納領域にセットされていた回胴演出「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」を、次ゲームにおいて実行することができる。
<ボーナス終了チェック処理>
図84は、図68に示したメイン制御処理のステップS28において実行されるボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、MB作動中であるか否かを判断する(S280)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)のビット0が「1」である場合には、MB作動中である判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。一方、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、CB終了処理を実行する(S281)。このCB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「0」にリセットされる。
続いて、メインCPU93は、残りの払出枚数を表すボーナス終了枚数カウンタの更新を行い(S282)、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満か否かを判断する(S283)。
ここで、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満ではないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。一方、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判断した場合には、メインCPU93は、MB終了処理を行う(S284)。MB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」にリセットされる。
続いて、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を実行し(S285)、ボーナス終了チェック処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。ここで、ボーナス終了コマンドデータは、例えば、ボーナスが終了した旨を表す。
<ボーナス作動チェック処理>
図85は、図68に示したメイン制御処理のステップS29において実行されるボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、MB作動中であるか否かを判断する(S290)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」である場合には、MB作動中であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、CB作動処理を実行し(S291)、ボーナス作動チェック処理を終了する。CB作動処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
一方、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、MBが入賞したか否かを判断する(S292)。ここで、MBが入賞したと判断した場合には、メインCPU93は、MB作動処理を実行する(S293)。
MB作動処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされ、ボーナス終了枚数カウンタに例えば30がセットされ、遊技状態フラグ格納領域のビットが「1」にセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアし(S294)、ボーナス開始コマンド送信処理を実行し(S295)、ボーナス作動チェック処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
ステップS292において、MBが入賞しなかったと判断した場合には、メインCPU93は、リプレイが表示されたか否かを判断する(S296)。
ここで、リプレイが表示されなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了する。一方、リプレイが表示されたと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、自動投入枚数カウンタに投入枚数カウンタの値を複写する自動投入要求を行い(S297)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図86は、メインCPU93の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172ミリ秒ごとに実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S300)。次に、メインCPU93は、図87に示す入力ポートチェック処理を実行する(S301)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信される信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79、ストップスイッチ等のオンエッジ、オフエッジを含む各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報等を表す入力状態コマンドデータをメインRAM95の通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、タイマ更新処理を実行する(S302)。次に、メインCPU93は、演出用タイマ更新処理を実行する(S303)。
次に、メインCPU93は、リール3L、3C、3Rの回転を制御するリール制御処理を実行する(S304)。より詳細には、メインCPU93は、リール3L、3C、3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L、3C、3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L、3C、3Rが回転するように制御を行う。また、メインCPU93は、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止するように制御を行う。
次に、メインCPU93は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S305)。例えば、メインCPU93は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を各種表示部に表示する。次に、メインCPU93は、レジスタの復帰を行い(S306)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図87は、メインCPU93の制御による割込処理のステップS301において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、各入力ポートの状態をチェックする(S310)。次に、メインCPU93は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM95に格納し(S311)、現在の入力ポートの状態をメインRAM95に格納する(S312)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することができるようにすることにより、メインCPU93は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、BETボタン22が押されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU93は、オンエッジの状態をメインRAM95に格納する(S313)。本実施の形態において、オンエッジは、ボタンが押されたままの状態のことをいい、オフエッジは、ボタンが放された状態のことをいう。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入力状態コマンドデータを生成し、生成した入力状態コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S314)、入力ポートチェック処理を終了する。
[外部集中端子板]
図88に示すように、主制御基板71の出力端子71aには、外部集中端子板47が複数の電気ケーブルを介して接続されている。この外部集中端子板47は、主制御回路91からのメダルの投入/払出し枚数、遊技回数、遊技状態の作動有無情報等の信号が入力端子47aを介して入力されるとともに、それらの信号を出力端子47bから遊技回数やART作動回数等を表示する外部表示器や、遊技場のホストコンピュータに出力する。外部表示器は、例えばパチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やART作動と連動して表示を更新したり、ランプ等によりART作動を報知したりするものである。
ここで、メダル投入信号は、メダル投入を認識可能とする信号であって、スタートレバー23の操作時に出力される。メダル払出信号は、メダル払出又は再遊技を認識可能とする信号であって、メダル払出(クレジット貯留含む)時、又は再遊技作動時に出力される。
外部信号1は、副遊技状態が上乗せ特化状態であることを外部から認識可能とする信号であって、メイン演出状態移行処理(図82参照)において、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)にメイン演出状態1がセットされた後に出力される。
外部信号2は、副遊技状態がART状態であることを外部から認識可能とする信号であって、メイン演出状態移行処理(図82参照)において、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)にメイン演出状態2がセットされた後に出力される。
外部信号3、4は、RWMエラー(つまり、電源投入時にバックアップが正常でない場合)を認識可能とする信号であって、電源投入時の初期化処理時に出力される。セキュリティー信号は、エラー発生(例えば、メダル詰まり等)時や、ドア開放時、設定変更時等を認識可能とする信号であって、各事象の発生時に出力される。
[副制御処理]
副制御回路101のサブCPU102は、図89〜図110に示すフローチャートにしたがって各種処理を実行する。
<電源投入処理>
図89は、電源投入時におけるサブCPU102の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化処理を実行する(S320)。この処理では、サブCPU102は、サブRAM103等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(VerticalSynchronization)割込同期のタスクグループである図84に示すマザータスクを含む。
次に、サブCPU102は、図90に示すランプ制御タスクを起動する(S321)。ランプ制御タスクは、サブCPU102が、サブCPU102に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU102は、図91に示すサウンド制御タスクを起動する(S322)。サウンド制御タスクでは、スピーカ58、64、65L、65Rからの出音状態がサブCPU102によって制御される。
次に、サブCPU102は、マザータスクを起動し(S323)、電源投入処理を打ち切る。マザータスクは、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置11で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置11から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
<ランプ制御タスク>
図90は、図89に示した電源投入処理のステップS321において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、タイマ割込初期化処理を実行する(S330)。次に、サブCPU102は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S331)。
次に、サブCPU102は、タイマ割込み待ちを実行する(S332)。この処理では、サブCPU102が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU102は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
<サウンド制御タスク>
図91は、図89に示した電源投入処理のステップS322において起動されるサウンド制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、スピーカ58、64、65L、65Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S340)。次に、サブCPU102は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S341)。
次に、サブCPU102は、サウンドデータの解析処理を実行し(S342)、サウンド演出実行処理を行い(S343)、ステップS341の処理を実行する。
<マザータスク>
図92は、図89に示した電源投入処理のステップS323において起動されるマザータスクを示すフローチャートである。
マザータスクでは、サブCPU102は、メインタスクを起動し(S350)、主基板通信タスクを起動し(S351)、アニメタスクを起動する(S352)。
<メインタスク>
図93は、図92に示したマザータスクのステップS350において起動されるメインタスクを示すフローチャートである。
メインタスクにおいて、サブCPU102は、VSYNC割込初期化処理を実行し(S360)、VSYNC割込待ちを実行する(S361)。次に、サブCPU102は、描画処理を実行し(S362)、ステップS361の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図94は、図92に示したマザータスクのステップS351において起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S370)、受信コマンドのチェックを実行する(S371)。
次に、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S372)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS371の処理を実行する。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM103に格納する(S373)。次に、サブCPU102は、図95に示すコマンド解析処理を実行し(S374)、ステップS371の処理を実行する。
<コマンド解析処理>
図95は、図94に示した主基板通信タスクのステップS374において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、図97に示す演出内容決定処理を実行し(S380)、ランプデータ決定処理を実行し(S381)、サウンドデータ決定処理を実行し(S382)、決定された各データを登録し(S383)、コマンド解析処理を終了する。
<アニメタスク>
図96は、図92に示したマザータスクのステップS352において起動されるアニメタスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、前回の遊技情報との変化をチェックする(S390)。具体的には、サブCPU102は、図86に示したメインCPU93の制御による割込処理によって更新された現在の遊技情報が、前回までの割込処理においてサブRAM103に登録されている遊技情報とは異なる遊技情報となっているか否かをチェックする。
次に、サブCPU102は、オブジェクト制御処理を実行する(S391)。具体的には、ステップS390で遊技情報が変化しているチェック結果が得られた場合に、サブCPU102は、当該遊技情報の変化に応じた画像の制御を行う。
続いて、サブCPU102は、アニメタスク管理処理を実行する(S392)。具体的には、サブCPU102は、各種演出において表示される画像の順序等を管理する。サブCPU102は、アニメタスク管理処理を実行すると、ステップS390の処理を実行する。
<演出内容決定処理>
図97は、図95に示したコマンド解析処理のステップS380において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、例えば、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、例えば、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図98に示すスタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、例えば、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、例えば、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、例えば、停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数又は停止予定位置の送信が行われる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、例えば、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入力状態コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、入力状態コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入力状態コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。
入力状態コマンド受信時処理では、例えば、メインCPU93は、入力状態コマンドとして、各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかを送信する。一方、ステップS416において、入力状態コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図98は、図97に示した演出内容決定処理のステップS405において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。なお、以下の記述において、格納領域に状態(フラグ)をセットとは、該格納領域にセットする状態(フラグ)に対応するビットを「1」(オン)にすることを意味する。
まず、サブCPU102は、演出用乱数値を抽出し、抽出した演出用乱数値をサブRAM103の演出用乱数値格納領域に格納する(S420)。次に、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)に終了待機状態がセットされているか否かを判断する(S421)。
ステップS422の処理において、終了待機状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、終了待機処理を実行し(S422)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、終了待機処理において、サブCPU102は、3枚ベル役当籤時に押し順ナビを実行しないことにより、遊技者に左ストップボタン19Lを第1停止操作させ、メイン演出状態移行処理(図81参照)において、メイン演出状態のクリアを実行する。
ステップS421の処理において、終了待機状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に高確率モードがセットされているか否かを判断する(S423)。この処理において、高確率モードがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、高確率モード処理を実行し(S424)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、高確率モード処理において、サブCPU102は、所定のゲーム数の間、上乗せ特化状態のセット数が上乗せされやすくなる高確率モードを実行する。
ステップS423の処理において、高確率モードがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART状態がセットされているか否かを判断する(S425)。この処理において、ART状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ART状態処理を実行し(S426)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、ART状態処理において、サブCPU102は、各上乗せ特化状態によって決定されたATゲーム数の間、15枚ベル役の当籤時に15枚ベル役を入賞させる押し順を報知する。
ステップS425の処理において、ART状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態がセットされているか否かを判断する(S427)。この処理において、上乗せ特化状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態処理を実行し(S428)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、上乗せ特化状態処理において、サブCPU102は、ATゲーム数を最低保証ゲーム数以上に上乗せするか否かを抽籤する。
ステップS427の処理において、上乗せ特化状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART準備状態がセットされているか否かを判断する(S429)。この処理において、ART準備状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ART準備状態処理を実行し(S430)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、ART準備状態処理において、サブCPU102は、3枚ベル役の当籤時に3枚ベル役を入賞させる押し順を報知し、メインCPU93に、主遊技状態のメイン演出状態を変更させる。
ステップS429の処理において、ART準備状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART抽籤処理を実行し(S431)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、ART抽籤処理において、サブCPU102は、ART状態に移行するか否かを抽籤する。
<ART抽籤処理>
図99は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS431において実行されるART抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ART確定役に当籤しているか否かを判断する(S440)この処理において、サブCPU102は、ART確定役である「F_GOD1」又は「F_GOD2」に当籤したか否かを判断する。
ステップS440の処理において、ART確定役に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART抽籤を受ける条件を満たしているか否かを判断する(S441)。ここで、ART抽籤を受ける条件には、通常時AT抽籤テーブル(図61参照)に示す各内部当籤役に当籤したことと、特殊条件成立時AT抽籤テーブル(図62参照)に示す各特殊条件が成立したこととが含まれる。
ステップS441の処理において、ART抽籤を受ける条件を満たしていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART抽籤処理を終了する。一方、ステップS441の処理において、ART抽籤を受ける条件を満たしたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ART抽籤を実行する(S442)。この処理において、サブCPU102は、通常時AT抽籤テーブルに示す各内部当籤役に当籤したことで条件を満たした場合には、通常時AT抽籤テーブルを参照してART抽籤を行い、特殊条件が成立している場合には、特殊条件成立時AT抽籤テーブルを参照してART抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、ART抽籤により当籤したか否かを判断する(S443)。この処理において、ART抽籤に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART抽籤処理を終了する。
一方、ステップS443の処理において、ART抽籤に当籤したと判断した場合(YES)及びステップS440の処理において、ART確定役に当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ループ率による上乗せART抽籤処理(図103参照)において用いられるループ率を、上乗せAT状態のループ率抽籤テーブル(図63参照)に基づき決定する(S444)。
これにより、特定演出状態としてのART状態への移行が確定する。このようなART状態への移行が確定する各条件(ステップS443でYES、ステップS440でYES)は、複数種類の特定の条件を構成する。したがって、サブCPU102は、RT1遊技状態中に予め定められた複数種類の特定の条件のいずれかが成立したことを条件に、演出状態を、メダル(遊技媒体)の付与に関する有利な停止操作の情報が報知されるART状態に移行させる。こうした制御を行うサブCPU102は、特定演出状態移行手段を構成する。なお、ART状態は、ATゲーム数が0となるまで継続する。
また、ステップS444の処理を実行した際に、サブCPU102は、液晶表示装置11に表示されている各変動図柄11L、11C、11Rのそれぞれに「3」を表示させる。このように、ART状態への移行が確定する複数の特定の条件が成立した場合に、特定の態様として全ての変動図柄11L、11C、11Rを「3」で停止表示するよう液晶表示装置11を制御するサブCPU102は、画像表示制御手段を構成する。
次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態を選択する(S445)。この処理において、サブCPU102は、ARTの当籤契機となった内部当籤役に基づき、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a又は上乗せ特化状態2bのいずれかを選択する。
すなわち、サブCPU102は、RT1遊技状態中に成立した特定の条件の種類(ここでは、ARTの当籤契機となった内部当籤役)に基づき、上乗せ特化状態として上乗せ特化状態1及び上乗せ特化状態2のいずれかに演出状態を移行させる。
なお、サブCPU102は、内部当籤役によって各上乗せ特化状態の選択確率が異なるよう構成されており、例えば「F_中段黄7」に当籤してART抽籤に当籤した場合には、上乗せ特化状態2bが選択される確率が高くなっている。また、本実施の形態では、ARTの当籤契機となった内部当籤役に基づき、いずれの上乗せ特化状態とするかを決定したが、これに限らず、例えばART状態への移行が確定する各条件に応じていずれの上乗せ特化状態とするかを決定してもよい。
次に、サブCPU102は、選択された上乗せ特化状態が上乗せ特化状態1であるか否かを判断する(S446)。この処理において、選択された上乗せ特化状態が上乗せ特化状態1であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態1をセットし(S447)、上乗せ特化状態1保証ゲーム数に「5」をセットする(S448)。
一方、選択された上乗せ特化状態が上乗せ特化状態1でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2をセットし(S449)、上乗せ特化状態2保証ゲーム数に「10」をセットする(S450)。
ステップS448又はステップS450の処理をした後、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART準備状態をセットし(S451)、ART抽籤処理を終了する。
<ART準備状態処理>
図100は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS430において実行されるART準備状態処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ループ率による上乗せART抽籤処理を実行する(S460)。この処理において、サブCPU102は、ART抽籤処理(図99参照)において決定される上乗せART抽籤のループ率を用いて、所定のATゲーム数を有するART状態が実行される回数を上乗せするか否かの抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、メイン演出状態がメイン演出状態0であるか否かを判断する(S461)。この処理において、メイン演出状態がメイン演出状態0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART準備状態処理を終了する。
一方、メイン演出状態がメイン演出状態0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役が15枚ベル役であるか否かを判断する(S462)。この処理において、内部当籤役が15枚ベル役であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、15枚ベル役を入賞することができる押し順ナビを実行し(S463)、ART準備状態処理を終了する。
一方、内部当籤役が15枚ベル役でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、内部当籤役が3枚ベル役であるか否かを判断する(S464)。この処理において、内部当籤役で3枚ベル役でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART準備抽籤処理を終了する。
一方、ステップS464の処理において、内部当籤役が3枚ベル役であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビ処理を実行し(S465)、ART準備状態処理を終了する。ここで、メイン演出状態移行ナビ処理において、サブCPU102は、メイン演出状態移行処理(図81参照)において左ストップボタン19Lを第1停止操作させないために、3枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行する。
<メイン演出状態移行ナビ処理>
図101は、図100に示したART準備状態処理のステップS465及び図107に示すART状態処理のステップS559において実行されるメイン演出状態移行ナビ処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART状態がセットされているか否かを判断する(S470)。この処理において、ART状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、3枚ベル役の各内部当籤役において、打順判定の結果が「×」になる押し順ナビを実行する(S471)。すなわち、サブCPU102は、ART状態への移行が確定する各条件(ステップS443でYES、ステップS440でYES)である複数種類の特定の条件のいずれかが成立した後、上乗せ特化状態への移行前に、3枚ベル役が内部当籤役として決定された場合に押し順A(「×」)を押し順ナビによって遊技者に報知する。こうした報知を行うサブCPU102は、押し順A報知手段を構成する。
一方、ステップS470の処理において、ART状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、3枚ベル役の各内部当籤役において、打順判定の結果が「○」になる押し順ナビを実行する(S472)。すなわち、サブCPU102は、ART状態の開始後、3枚ベル役が内部当籤役として決定された場合に押し順B(「○」)を押し順ナビによって遊技者に報知する。こうした報知を行うサブCPU102は、押し順B報知手段を構成する。
ステップS471又はステップS472の処理を実行した後、サブCPU102は、メインRAM95に割り当てられたメイン演出状態移行ナビカウントに1加算する(S473)。
次に、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビカウントに格納されている値が2であるか否かを判断する(S474)。この処理により、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビ処理が2回実行されたか否かを判断することができる。すなわち、サブCPU102は、押し順A(「×」)又は押し順B(「○」)の報知が所定回数(2回)報知されたか否かを判断する。
ステップS474の処理において、メイン演出状態移行ナビカウントに格納されている値が2でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビ処理を終了する。一方、ステップS474の処理において、メイン演出状態移行ナビカウントに格納されている値が2であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART状態がセットされているか否かを判断する(S475)。
ステップS475の処理において、ART状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビ処理を終了する。一方、ART状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態をセットする(S476)。
すなわち、サブCPU102は、3枚ベル役が内部当籤役として決定された場合に押し順A(「×」)が2回報知されたことを条件に、演出状態を上乗せ特化状態に移行させる。ここでは、押し順A(「×」)が2回報知されたことを条件としているが、押し順B(「○」)が2回報知される場合以外、つまり打順判定の結果が「×○」や「○×」となる順序、すなわち2回報知のうち少なくとも押し順A(「×」)を一回でも含む順序で押し順が報知されたことを上記条件としてもよい。
次に、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域のART準備状態をリセットし(S477)、メイン演出状態移行ナビカウントを0にリセットし(S478)、メイン演出状態移行ナビ処理を終了する。
ステップS475及びステップS476の処理により、サブCPU102は、ART状態において、上乗せ特化状態のフラグをセットすることなく、打順判定の結果が「○」に規定された押し順ナビを実行することにより、メインCPU93にメイン演出状態にメイン演出状態2をセットさせることができ、ART状態ではない場合において、打順判定の結果が「×」に規定された押し順ナビを実行することにより、メインCPU93にメイン演出状態にメイン演出状態1をセットさせることができ、次ゲームで上乗せ特化状態を開始することができる。
<上乗せ特化状態処理>
図102は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS428において実行される上乗せ特化状態処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ループ率による上乗せART抽籤処理を実行する(S460)。次に、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)に上乗せ特化状態1がセットされているか否かを判断する(S481)。この処理において、上乗せ特化状態1がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1のループ率が決定されているか否かを判断する(S482)。
ステップS482の処理において、上乗せ特化状態1のループ率が決定されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1のループ率を決定する(S483)。ここで、上乗せ特化状態1のループ率は、上乗せ特化状態1処理(図105参照)において上乗せ特化状態1が継続するか否かを抽籤する際に用いられる継続確率であり、複数のループ率(例えば、10%、20%、50%等)の中からいずれか1つが決定される。
ステップS483の処理を実行した後又はステップS482の処理において、上乗せ特化状態1のループ率が決定されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1処理を実行し(S484)、上乗せ特化状態処理を終了する。
ステップS481の処理において、上乗せ特化状態1がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2のループ率を決定する(S485)。ここで、上乗せ特化状態2のループ率は、上乗せ特化状態2処理(図106参照)において上乗せ特化状態2が継続するか否かを抽籤する際に用いられる継続確率であり、複数のループ率(例えば、10%、20%、50%等)の中からいずれか1つが決定される。
ステップS486の処理を実行した後又はステップS485の処理において、上乗せ特化状態2のループ率が決定されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2処理を実行し(S487)、上乗せ特化状態処理を終了する。
<上乗せ特化状態1処理>
図103は、図102に示した上乗せ特化状態処理のステップS483において実行される上乗せ特化状態1処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が1以上であるか否かを判断する(S490)。この処理において、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が1以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1保証ゲーム数を1減算する(S491)。
ステップS491の処理を実行した後又はステップS490の処理において、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特別役に当籤していないか否かを判断する(S492)。ここで、特別役は、内部当籤役「F_紫7リプ」、「F_BARリプ」及び「F_GOD1〜3」から構成されている。
ステップS492の処理において、特別役に当籤していると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)にART状態をセットし、上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態1のフラグをリセットし、上乗せ特化状態1のループ率をリセットし(S493)、上乗せ特化状態1処理を終了する。一方、ステップS492の処理において、特別役に当籤していないと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が0であるか否かを判断する(S494)。
ステップS494の処理において、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1において保証されている5ゲームの単位遊技が終了していないことから、上乗せ特化状態1を継続したまま、上乗せするATゲーム数を抽籤決定し、サブRAM103の所定の領域に格納されているATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S495)。この処理において、サブCPU102は、上乗せ特化状態1抽籤テーブル(図58参照)を参照して、各内部当籤役に対応付けられた確率に基づき、上乗せするATゲーム数を決定する。
ここで、上乗せ特化状態1抽籤テーブルは、必ず10ゲーム以上のATゲーム数が上乗せされるよう構成されている。ステップS494及びステップS495の処理により、サブCPU102は、必ず5回上乗せ特化状態1抽籤テーブルを用いて上乗せするATゲーム数を決定するため、上乗せ特化状態1を実行した場合に、ART状態において、常に50ゲーム以上の単位遊技を実行するよう構成されている。
一方、ステップS494の処理において、上乗せ特化状態1保証ゲーム数が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役が「F_通常リプ」、「F_紫7リプ」又は「F_BARリプ」のいずれかであるか否かを判断する(S496)。
ステップS496の処理において、内部当籤役が「F_通常リプレイ」、「F_通常紫7リプ」又は「F_通常BARリプ」のいずれかであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態処理のステップS483又はループ率による上乗せART抽籤処理(図109参照)のステップS583において決定された上乗せ特化状態1のループ率に基づき、上乗せ特化状態1が継続するか否かの上乗せ特化状態1継続抽籤を実行する(S497)。次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態1継続抽籤の結果が継続であるか否かを判断する(S498)
ステップS496の処理において、内部当籤役が「F_通常リプ」、「F_紫7リプ」又は「F_BARリプ」のいずれでもないと判断した場合(NO)又はステップS498の処理において、上乗せ特化状態1継続抽籤の結果が継続であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せするATゲーム数を抽籤決定し、ATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S499)。この処理において、サブCPU102は、上乗せ特化状態1抽籤テーブルを参照して、各内部当籤役に対応付けられた確率に基づき、上乗せするATゲーム数を決定する。
ステップS496の処理により、サブCPU102は、6ゲーム目以降の上乗せ特化状態1において、「F_通常リプ」、「F_紫7リプ」又は「F_BARリプ」以外の内部当籤役であるレア役や3枚ベル役、15枚ベル役に当籤した場合に、自動的に上乗せ特化状態1を継続するよう構成されている。
ステップS498の処理において、上乗せ特化状態1継続抽籤の結果が継続でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART状態をセットし、上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態1のフラグをリセットし、上乗せ特化状態1のループ率をリセットする(S500)。
ステップS495又はステップS500の処理を実行した後、サブCPU102は、内部当籤役が3枚ベル役であるか否かを判断する(S501)。この処理において、内部当籤役が3枚ベル役でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1処理を終了する。
一方、ステップS501の処理において、内部当籤役が3枚ベル役であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、現在のメイン演出状態がメイン演出状態2であるか否かを判断する(S502)。この処理において、現在のメイン演出状態がメイン演出状態2でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態1処理を終了する。
一方、ステップS502の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態2であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メインCPU93に主遊技状態のメイン演出状態をメイン演出状態0に変更させるために押し順ナビとして押し順ナビなしに設定し(S503)、上乗せ特化状態1処理を終了する。
なお、本実施の形態において、上乗せ特化状態1テーブルは、必ず10ゲーム以上のATゲーム数が上乗せされるよう構成されているが、これに限らず、抽籤の結果ATゲーム数を上乗せしない可能性を有するよう構成してもよい。この場合、サブCPU02は、上乗せ特化状態1の開始時に、ATゲーム数カウンタを50に更新するよう構成してもよい。また、この場合、サブCPU102は、上乗せ特化状態1の終了時にATゲーム数カウンタが50未満であることを条件に、ATゲーム数カウンタを50に更新するよう構成してもよい。
<上乗せ特化状態2処理>
図104は、図102に示した上乗せ特化状態処理のステップS487において実行される上乗せ特化状態1処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、受信したスタートコマンドデータに基づき、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)にコンボ系ロック演出がセットされているか否かを判断する(S510)。ここで、コンボ系ロック演出は、その他抽籤処理(図72参照)におけるステップS110の処理により、内部当籤役「F_通常リプ紫7」又は「F_通常リプ_BAR」に当籤し、コンボ系ロック演出に当籤した場合にセットされる。
ステップS510の処理において、コンボ系ロック演出がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロック時上乗せ抽籤処理を実行する(S511)。この処理において、サブCPU102は、受信したスタートコマンドの種類に対応した上乗せするATゲーム数の抽籤を実行する。
ステップS511の処理を実行した後又はステップS510の処理において、コンボ系ロック演出がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ロック演出セット用ナビ処理を実行する(S512)。この処理において、サブCPU102は、コンボ系ロック演出に当籤している場合に、内部当籤役に応じた押し順ナビを実行する。
次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が1以上であるか否かを判断する(S513)。この処理において、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が1以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2保証ゲーム数を1減算する(S514)。
ステップS514の処理を実行した後又はステップS513の処理において、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特別役に当籤していないか否かを判断する(S515)。ここで、特別役は、内部当籤役「F_紫7リプ」、「F_BARリプ」及び「F_GOD1〜3」から構成されている。
ステップS515の処理において、特別役に当籤していると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)にART状態をセットし、上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態2のフラグをリセットし、上乗せ特化状態2のループ率をリセットし(S516)、上乗せ特化状態2処理を終了する。一方、ステップS515の処理において、特別役に当籤していないと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が0であるか否かを判断する(S517)。
ステップS517の処理において、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2において保証されている10ゲームの単位遊技が終了していないことから、上乗せ特化状態2を継続したまま、内部当籤役に基づき上乗せするATゲーム数を抽籤する(S518)。
ステップS518の処理において、サブCPU102は、内部当籤役がレア役であった場合に、該当籤したレア役に基づき上乗せするATゲーム数を抽籤する。ここで、上乗せするATゲーム数を抽籤する際に用いるテーブルは、上乗せ特化状態1抽籤テーブル(図58参照)を用いてもよく、また、別のテーブルを用いてもよい。また、上乗せ特化状態1抽籤テーブルとは別のテーブルを用いる場合には、1ゲームも上乗せされない、いわゆるハズレに当籤する確率を有するテーブルであってもよい。
次に、サブCPU102は、ステップS518の処理により決定した上乗せするATゲーム数を、ATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S519)。
一方、ステップS517の処理において、上乗せ特化状態2保証ゲーム数が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役が「F_通常リプ」、15枚ベル役又は3枚ベル役のいずれかであるか否かを判断する(S520)。
ステップS520の処理において、内部当籤役が「F_通常リプ」、15枚ベル役又は3枚ベル役のいずれかであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態処理のステップS486又はループ率による上乗せART抽籤処理(図109参照)のステップS583において決定された上乗せ特化状態2のループ率に基づき、上乗せ特化状態2が継続するか否かの上乗せ特化状態2継続抽籤を実行する(S521)。次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態2継続抽籤の結果が継続であるか否かを判断する(S522)
ステップS520の処理において、内部当籤役が「F_通常リプ」、15枚ベル役又は3枚ベル役のいずれでもないと判断した場合(NO)又はステップS522の処理において、上乗せ特化状態2継続抽籤の結果が継続であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せするATゲーム数を抽籤決定し、ATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S523)。この処理において、サブCPU102は、上乗せ特化状態2抽籤テーブルを参照して、各内部当籤役に対応付けられた確率に基づき、上乗せするATゲーム数を決定する。
ステップS520の処理により、サブCPU102は、11ゲーム目以降の上乗せ特化状態2において、「F_通常リプ」、15枚ベル役及び3枚ベル役以外の内部当籤役に当籤した場合に、自動的に上乗せ特化状態2を継続するよう構成されている。
ステップS522の処理において、上乗せ特化状態2継続抽籤の結果が継続でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にART状態をセットし、上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態2のフラグをリセットし、上乗せ特化状態2のループ率をリセットする(S524)。
ステップS519又はステップS524の処理を実行した後、サブCPU102は、内部当籤役が3枚ベル役であるか否かを判断する(S525)。この処理において、内部当籤役が3枚ベル役でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2処理を終了する。
一方、ステップS525の処理において、内部当籤役が3枚ベル役であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、現在のメイン演出状態がメイン演出状態2であるか否かを判断する(S526)。この処理において、現在のメイン演出状態がメイン演出状態2でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2処理を終了する。
一方、ステップS526の処理において、メイン演出状態がメイン演出状態2であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、押し順ナビとして押し順ナビなしに設定し(S527)、上乗せ特化状態2処理を終了する。
なお、サブCPU102は、上乗せ特化状態2処理の開始時に、ATゲーム数カウンタの値を100に更新するよう構成されている。これにより、サブCPU102は、上乗せ特化状態2を実行した場合に、ART状態において、常に100ゲーム以上の単位遊技を実行するよう構成されている。また、上乗せ特化状態2フラグをオフにした際に、ATゲーム数カウンタの値が100未満である場合、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタの値を100に更新するよう構成してもよい。
<ロック時上乗せ抽籤処理>
図105は、図104に示した上乗せ特化状態2処理のステップS511及び図107に示すART状態処理のステップS551において実行されるロック時上乗せ抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、メインCPU93から受信した信号が連続ロック演出処理(図74参照)のステップS148で送信されたコンボ上乗せ信号か否かを判断する(S530)。
ステップS530の処理において、コンボ上乗せ信号を受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態2抽籤テーブル(図59参照)を参照して、上乗せするATゲーム数を抽籤し(S531)、抽籤により決定された上乗せするATゲーム数をATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S532)。つまり、サブCPU102は、コンボ系ロック演出が行われたことを条件に、ART状態の継続遊技回数であるATゲーム数(現状の残りATゲーム数)に所定のATゲーム数(遊技回数)を加算(上乗せ)する。こうした上乗せを行うサブCPU102は、上乗せ手段を構成する。
次に、サブCPU102は、連続ロック演出処理のステップS153によってメインCPU93より送信されるコンボ終了信号を受信したか否かを判断する(S533)。この処理において、コンボ終了信号を受信していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS530の処理を実行する。一方、この処理において、コンボ終了信号を受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロック時上乗せ抽籤処理を終了する。
ステップS530の処理において、コンボ上乗せ信号を受信していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、メインCPU93から受信した信号が連続ロック演出処理のステップS142で送信されたデジャブ上乗せ信号か否かを判断する(S534)。この処理において、デジャブ上乗せ信号を受信していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ロック時上乗せ抽籤処理を終了する。
一方、ステップS534の処理において、デジャブ上乗せ信号を受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ART中抽籤テーブル(図60参照)を参照して、上乗せするATゲーム数を抽籤し(S535)、抽籤により決定された上乗せするATゲーム数をATゲーム数カウンタに抽籤結果を加算する(S536)。つまり、サブCPU102は、デジャブ系ロック演出が行われたことを条件に、現状の残りATゲーム数に所定のATゲーム数(遊技回数)を加算(上乗せ)する。こうした上乗せを行うサブCPU102は、上乗せ手段を構成する。
このとき、サブCPU102は、デジャブフリーズに連動して、その他抽籤処理(図72参照)で回胴演出として「デジャブ単発」又は「デジャブ連続」に当籤したと判断された際(ステップS104の処理でYES)に、液晶表示装置11において実行されていた演出表示と同一の演出表示を実行した後、ATゲーム数の上乗せが実行された旨を表示する。
このように、所定の上乗せ条件が成立したことによりメインCPU93から発信されたデジャブ上乗せ信号を受信したことを条件に、ATゲーム数カウンタに抽籤により決定された上乗せするATゲーム数を加算するサブCPU102は、上乗せ手段を構成する
次に、サブCPU102は、連続ロック演出処理のステップS146によってメインCPU93より送信されるデジャブ終了信号を受信したか否かを判断する(S537)。この処理において、コンボ終了信号を受信していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ステップS534の処理を実行する。一方、この処理において、コンボ終了信号を受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロック時上乗せ抽籤処理を終了する。
<ロック演出セット用ナビ処理>
図106は、図104に示した上乗せ特化状態2処理のステップS512において実行されるロック演出セット用ナビ処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、メインCPU93から受信したスタートコマンドに基づき、回胴演出フラグ格納領域(図36参照)にコンボ系ロック演出がセットされているか否かを判断する(S540)。この処理において、コンボ系ロック演出がセットされていないと判断した場合には、サブCPU102は、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。
一方、ステップS540の処理において、コンボ系ロック演出がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役が「F_通常リプ紫7」、「F_紫7煽りリプ」又は「F_、紫7リプ」である場合には、リール表示窓4の中段に「紫7−紫7−紫7」表示される押し順ナビを実行し、内部当籤役が「F_通常リプBAR」、「F_BAR煽りリプ」又は「F_、BARリプ」である場合には、リール表示窓4の中段に「BAR−BAR−BAR」表示される押し順ナビを実行(S541)、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。
<ART状態処理>
図107は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS426において実行されるART状態処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ループ率による上乗せART抽籤処理を実行する(S550)。次に、サブCPU102は、ロック時上乗せ抽籤処理を実行する(S551)。次に、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタの値を1減算する。
次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態のストック抽籤を受ける条件を満たしたか否かを判断する(S553)。ここで、上乗せ特化状態のストック抽籤を受ける条件は、レア役に内部当籤することで満たされる。
ステップS553の処理において、上乗せ特化状態のストック抽籤を受ける条件を満たしたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態のストック抽籤を実行する(S554)。ここで、サブCPU102は、上乗せ特化状態の種類ごとに複数の当籤確率を有する上乗せ特化状態ストック抽籤テーブル(不図示)に基づき上乗せ特化状態のストック抽籤を実行する。なお、上乗せ特化状態ストック抽籤テーブルに示された当籤確率は、モードや設定値ごとに異なるよう構成されていてもよい。
次に、サブCPU102は、上乗せ特化状態のストック抽籤に当籤したか否かを判断する(S555)。この処理において、上乗せ特化状態のストック抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、当籤した上乗せ特化状態のループ率を抽籤し、上乗せ特化状態の種類及び該上乗せ特化状態のループ率をストックする(S556)。
ステップS556の処理と実行した後、ステップS553の処理において、上乗せ特化状態のストック抽籤を受ける条件を満たしていないと判断した場合(NO)又はステップS555の処理において、上乗せ特化状態のストック抽籤に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)にセットされているメイン演出状態がメイン演出状態2であるか否かを判断する(S557)。
ステップS557の処理において、メイン演出状態2がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、3枚ベル役に当籤したか否かを判断する(S558)。この処理において、3枚ベル役に当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メイン演出状態移行ナビ処理を実行する(S559)。
ここで、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)にART状態がセットされた状態でメイン演出状態移行ナビ処理を実行することにより、3枚ベル役を入賞させる場合に、打順判定の結果「○」になる押し順で入賞させることができる。これにより、メインCPU93は、サブ状態フラグ格納領域にART状態がセットされた場合に、メイン演出状態をメイン演出状態2にすることができ、ART状態であることを認識することができる。
ステップS559の処理を実行した後、ステップS557の処理において、メイン演出状態2がセットされていないと判断した場合(NO)又はステップS558の処理において、3枚ベル役に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判断する(S560)。この処理において、ATゲーム数カウンタの値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態のストック数が1以上であるか否かを判断する(S561)。
ステップS561の処理において、上乗せ特化状態のストックが0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域にセットされている全フラグをリセットし(S562)、ART状態処理を終了する。
一方、ステップS561の処理において、上乗せ特化状態のストックが1以上であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に終了待機状態をセットし(S563)、サブ状態フラグ格納領域のART状態をリセットし(S564)、上乗せ特化状態のストック数を1減算し(S565)、ART状態処理を終了する。
ステップS561〜ステップS564の処理により、サブCPU102は、副遊技状態を通常状態に戻すことなく、ループ率による上乗せART抽籤処理のステップS583及びART状態処理のステップS556の処理によってストックされた上乗せ特化状態を実行することができる。
ステップS560の処理において、ATゲーム数カウンタの値が0でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、内部当籤役に基づいて高確率モード移行抽籤を実行する(S566)。ここで、高確率モード移行抽籤を実行する契機となる内部当籤役は、「F_通常リプ」と、3枚ベル役とから構成される。
次に、サブCPU102は、高確率モード移行抽籤に当籤したか否かを判断する(S567)。この処理において、高確率モード移行抽籤に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART状態処理を終了する。一方、この処理において、高確率モード移行抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に高確率モードをセットし(S568)、ART状態処理を終了する。
ここで、「F_通常リプ」又は3枚ベル役に当籤し、高確率モード移行抽籤に当籤することは、所定の特殊条件の成立を構成する。これより、所定の特殊条件が成立したことを条件に、高確率モードに移行させるサブCPU102は、特殊変動ゾーン移行手段を構成する。
<高確率モード処理>
図108は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS424において実行される高確率モード処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ループ率による上乗せART抽籤処理を実行する(S570)。次に、サブCPU102は、高確率モードの規定ゲーム数カウンタが0であるか否かを判断する(S571)。
ステップS571の処理において、規定ゲーム数カウンタが0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、出現配列パターンテーブル(図65参照)に予め規定されている配列パターンのうち、いずれの配列パターンをセットするかの抽籤を実行する(S572)。次に、サブCPU102は、各配列パターンに対応付けられている規定ゲーム数をサブRAM103の所定の領域に格納されている規定ゲーム数カウンタにセットする(S573)。
ステップS573の処理を実行した後又はステップS571の処理において、規定ゲーム数が0でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、配列パターンに規定された変動図柄数パターンに基づいて、液晶表示装置11に表示される中変動図柄11C及び右変動図柄11Rを、それぞれ変動図柄数パターンの中から抽籤によって決定する(S574)。
次に、サブCPU102は、決定された中変動図柄11C及び右変動図柄11Rがともに「3」であるか否かを判断する(S575)。この処理において、中変動図柄11C及び右変動図柄11Rがともに「3」に決定されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態を上乗せ特化状態1又は上乗せ特化状態2のいずれかに決定し、決定した上乗せ特化状態のループ率を抽籤し、決定した上乗せ特化状態の種類及びループ率をストックする(S576)。
ステップS576の処理を実行した後又はステップS575の処理において、中変動図柄11C又は右変動図柄11Rの少なくとも1つが「3」に決定されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、規定ゲーム数カウンタの値を1減算する(S577)。
次に、サブCPU102は、規定ゲーム数カウンタの値が0か否かを判断する(S578)。この処理において、規定ゲーム数カウンタの値が0でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、高確率モード処理を終了する。一方、この処理において、規定ゲーム数カウンタの値が0であると判断した場合には、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)にセットされている高確率モードをリセットし(S579)、高確率モード処理を終了する。
<ループ率による上乗せART抽籤処理>
図109は、図100に示したART準備状態処理のステップS460、図102に示した上乗せ特化状態処理のステップS480、図107に示したART状態処理のステップS550及び図108に示した高確率モード処理のステップS570において実行されるループ率による上乗せART抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ART抽籤処理(図99参照)のステップS444で決定されたループ率に基づき抽籤を行い、上乗せ特化状態に当籤したか否かを判断する(S580)。この処理において、上乗せ特化状態に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ループ率のリセットを実行し(S581)、ループ率による上乗せART抽籤処理を終了する。
一方、上乗せ特化状態に当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、上乗せ特化状態を上乗せ特化状態1又は上乗せ特化状態2のいずれかに決定し(S582)、決定した上乗せ特化状態のループ率を抽籤し、決定した上乗せ特化状態の種類及びループ率をストックし(S583)、ループ率による上乗せART抽籤処理を終了する。
ここで、各上乗せ特化状態のループ率の抽籤は、決定された上乗せ特化状態が上乗せ特化状態1である場合、上乗せ特化状態処理(図102)のステップS483と同様の処理で決定し、決定された上乗せ特化状態が上乗せ特化状態2である場合、上乗せ特化状態処理のステップS487と同様の処理で決定する。
また、本実施の形態では、上乗せ特化状態がストックされる状況として、上述のループ率による上乗せART抽籤処理(図109)で上乗せ特化状態に当籤した場合と、ART状態処理(図107)における上乗せ特化状態のストック抽籤(S554)に当籤した場合とがある。
したがって、本実施の形態においては、ループ率による上乗せART抽籤処理(図109)又は上乗せ特化状態のストック抽籤(S554)のいずれか、あるいは両方において当籤したことが、所定のストック条件とされる。よって、サブCPU102は、前述の所定のストック条件が成立したことを条件に上乗せ特化状態をストックする。こうした上乗せ特化状態のストックを行うサブCPU102は、ストック手段を構成する。
また、本実施の形態において、サブCPU102は、上乗せ特化状態が複数個ストックされている場合には、上乗せ特化状態2b、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態1の順に優先して副遊技状態を移行させる。
<終了待機処理>
図110は、図98に示したスタートコマンド受信時処理のステップS422において実行される終了待機処理を示すフローチャートである。この終了待機処理は、上乗せ特化状態のストックが少なくとも1以上あるときに移行する処理である。
まず、サブCPU102は、3枚ベル役に当籤したか否かを判断する(S590)。この処理において、3枚ベル役に当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、押し順ナビとして押し順ナビなしに設定する(S591)。
次に、サブCPU102は、左ストップボタン19Lが第1停止操作されたか否かを判断する(S592)。この処理において、左ストップボタン19Lが第1停止操作されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、終了待機処理を終了する。
一方、ステップS592の処理において、左ストップボタン19Lが第1停止操作されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)にART準備状態をセットし(S593)、サブ状態フラグ格納領域の終了待機状態をリセットし(S594)、終了待機処理を終了する。
なお、3枚ベル役当籤時に左ストップボタン19Lが第1停止操作されたため、主制御回路91側のメイン演出状態1又は2は初期化されている。したがって、サブCPU102は、メイン演出状態1又は2が初期化された後に、演出状態をART準備状態にセットする(S593)ことで、再度、ART準備状態の処理を行い、上述の所定のストック条件が成立時にストックされた上乗せ特化状態に演出状態を移行させることができる。
ステップS590〜ステップS593の処理により、サブCPU102は、ART状態中にストックされている上乗せ特化状態を実行するために、終了待機状態を経てART準備状態に移行する。そして、終了待機状態からART準備状態に移行する際に、終了待機状態において3枚ベル役当籤時に左ストップボタン19Lを第1停止操作させることで、メインCPU93に、メイン演出状態フラグ格納領域(図38参照)をリセットさせ、メイン演出状態をメイン演出状態0に戻させることができる。
ステップS590の処理において、3枚ベル役に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、15枚ベル役に当籤したか否か判断する(S595)。この処理において、15枚ベル役に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、終了待機処理を終了する。一方、この処理において、15枚ベル役に当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、15枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行し(S596)、終了待機処理を終了する。
以上のように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、一般遊技状態(RT0遊技状態)とRT1遊技状態との間でのみ主遊技状態の移行を制御するようにしたので、従来のようにリプレイの確率が高いRT状態を複数設ける必要がない。また、ボーナスフラグ持ち越し状態をRT1遊技状態とすることで、主制御回路91で管理されるRT状態を事実上、1つとすることができ、従来と比較して主制御回路91が扱うデータ量を削減できる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ART状態の開始に先立って、演出状態を、ART状態のATゲーム数を決定する上乗せ特化状態に移行させるとともに、当該上乗せ特化状態が、多くのATゲーム数が決定されることに対する期待度が互いに異なる上乗せ特化状態1と、上乗せ特化状態2とを含んで構成されている。また、RT1遊技状態中に成立した特定の条件の種類に基づき、上乗せ特化状態として上乗せ特化状態1及び上乗せ特化状態2のいずれかに振り分けられるようになっている。このため、ART状態の開始に先立ち、上乗せ特化状態1及び上乗せ特化状態2のいずれに移行するかについて遊技者に期待を抱かせることができる。
さらに、上乗せ特化状態2においては、特定の図柄の組合せ(例えば「紫7」や「BAR」)が入賞ライン上に停止したことが、上乗せ遊技回数が加算されるための所定の条件の成立契機であり、上乗せ特化状態1においては、特定の図柄の組合せが入賞ライン上に停止したことが所定の条件の成立契機となっていない。このように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、上乗せ特化状態1と上乗せ特化状態2とでATゲーム数を決定する条件を異ならせているので、遊技者にとって有利なART状態が継続するATゲーム数に関して多様な期待感を与えることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、メイン演出状態移行処理(図81参照)におけるステップS257及びステップS259の各処理により、少なくとも押し順A(「×」)を含む押し順で3枚ベル役が所定回数として2回だけ入賞したか、押し順B(「○」)で3枚ベル役が所定回数として2回だけ入賞したか否かを判定するので、3枚ベル役入賞時の停止操作順序から副制御回路101における演出状態が上乗せ特化状態にあるのか、あるいはART状態にあるのかを主制御回路91が把握することができる。
また、上乗せ特化状態1、2がストックされている場合には、メイン演出状態1、2の初期化後に、そのストックされている上乗せ特化状態1、2を発生させるようにしたので、ART状態の終了後に再度、上乗せ特化状態1、2に移行するような場合であっても、これを主制御回路91側で把握することができる。これにより、遊技者にとって有利な上乗せ特化状態あるいはART状態を副制御回路101側で管理する場合であっても主制御回路91が適切な制御を行うことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、少なくとも押し順A(「×」)を含む押し順で3枚ベル役が2回入賞したか、押し順B(「○」)で3枚ベル役が2回入賞したかの判定の結果に応じて、パチスロ機1に接続された情報表示装置やホールコンピュータ等の外部機器に出力する外部信号を切り替える。このため、主制御回路91から出力される外部信号に基づき表示や管理を行う情報表示装置及びホールコンピュータ等の外部機器に対して、副制御回路101で管理されている演出状態が反映された適切な外部信号を出力することができる。これにより、情報表示装置及びホールコンピュータ等の外部機器側では、適切な表示や管理を行うことができるようになる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ART状態のATゲーム数(現状の残りATゲーム数)に所定のATゲーム数を加算する、いわゆる上乗せが発生する場合に、主制御回路91側で複数のリール3L、3C、3Rの回転動作を用いた回胴演出(ロック演出)を行う。このため、遊技者にとって有利なART状態が継続するATゲーム数の上乗せに係る演出を簡易な構成で遊技者が直感的に感得しうる態様で行うことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ART状態の終了後に再度、ストックされている上乗せ特化状態に移行させる際には、ストックされた上乗せ特化状態のうち、上乗せ特化状態2b、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態1の順に優先して移行させるので、ART状態の終了後に移行する上乗せ特化状態におけるATゲーム数の上乗せの期待度が高いほど、ART状態が継続する期待度が高くなる。これにより、パチスロ機1は、ART状態終了後の期待度を移行する上乗せ特化状態によって演出することができ、遊技の興趣が向上する。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ロックの実行中に、その他抽籤処理(図72参照)のステップS105の処理が実行された遊技と同一の停止位置に図柄を停止させるデジャブ系ロック演出を行うとともに、このデジャブ系ロック演出と連動して液晶表示装置11でその他抽籤処理のステップS105の処理が実行された遊技と同一の演出表示を行う。つまり、パチスロ機1は、前遊技で所定の上乗せ条件が成立することで現遊技の開始時に上乗せが行われる。これにより、パチスロ機1は、前遊技によって上乗せが行われ、該上乗せが行われた前遊技が再生されたかのような演出を行うことができ、さらに演出の訴求力を高めることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、デジャブ系ロック演出と連動して液晶表示装置11で所定の上乗せ条件が成立した遊技と同一の演出表示を行った後に、ロック時上乗せ抽籤処理(図105参照)のステップS536の処理によりATゲーム数の上乗せが行われた旨を液晶表示装置11により報知するので、遊技者に上乗せが発生したことを容易に認識させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、デジャブ系ロック演出を繰り返し行うことが可能となり、より演出の訴求力を高めることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ロックの実行中、ロックが行われた遊技の前の遊技のリール3L、3C、3Rの停止位置に基づき「BAR」図柄及び「紫7」図柄が直線的に並ぶようリールを制御した後、初期全回転演出を行い、全回転ロック演出の種別により「BAR」図柄及び「紫7」図柄のいずれかがリール表示窓4の中段に表示されるようリール3L、3C、3Rを制御するので、ロック中に「BAR」図柄及び「紫7」図柄のいずれが停止するかといった期待感を遊技者に与えることができる。したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、演出の訴求力を高めることができる。
なお、本実施の形態において、サブCPU102は、ART状態処理において所定の特殊条件が成立した場合に、副遊技状態を高確率モードに移行するが、これに限らず、例えば、副遊技状態がART状態以外であっても所定の特殊条件が成立したことを条件に、高確率モードに移行するよう構成してもよい。また、この構成において、サブCPU102は、各変動図柄11L、11C、11Rにそれぞれ「3」が表示された場合に、ART状態を移行させる特定の条件が成立していなくとも、副遊技状態をART状態に移行するよう構成してもよい。
これにより、パチスロ機1は、高確率モード中に、抽籤により決定された配列パターン(図65参照)に規定の変動図柄数パターン(図64参照)に基づき変動図柄11L、11C、11Rが全て「3」で停止表示されると、副遊技状態をART状態に移行させる特定の条件が成立していなくとも副遊技状態をART状態に移行させるので、特定の条件の成立有無に関わらずART状態に移行する可能性のある高確率モードに対する遊技者の期待感を高めることができる。このため、例えば特定の条件が成立する可能性が低いことが前後の演出等から推測される場合であっても、上述した高確率モードへの期待感により遊技の興趣が低下することがない。これにより、遊技機の稼働に資することとなる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、押し順A(「×」)で3枚ベル役が2回だけ入賞したと判定された場合に外部信号1を、パチスロ機1に接続された情報表示装置やホールコンピュータ等の外部機器に出力する一方で、押し順B(「○」)で3枚ベル役が2回だけ入賞したと判定された場合に外部信号1と異なる外部信号2を外部機器に出力するよう構成されているが、これに限らず、例えば、外部機器に出力する外部信号1、2ではなく、単一の外部信号が、押し順A又は押し順Bの3枚ベル役が2回だけ入賞したと判定されたことを外部機器に出力するよう構成してもよい。
また、本実施の形態において、所定の特殊条件は、内部当籤役「F_通常リプ」及び3枚ベル役から構成されているが、これに限らず、例えば、レア役や、図62に規定された各特殊条件が成立した場合を含んで構成してもよく、また、各内部当籤役のいずれが含まれていてもよい。
また、本実施の形態では、上乗せ特化状態のストック数が1以上である場合、ストックされている上乗せ特化状態は、ATゲーム数カウンタの値が0になることを条件に放出されることとしている(図107のS560、S561、S563〜S565参照)。この点、ストックされている上乗せ特化状態を放出するタイミングは、ATゲーム数カウンタの値が0になったタイミングに限られるものではなく、ATゲーム数カウンタが1以上の場合に、ストックされている上乗せ特化状態を放出することとしてもよい。例えば、図107のART状態処理において、S560の判断の前に上乗せ特化状態がストックされているか否かの判断を行い、ストックがある場合にストックされている上乗せ特化状態を放出するか否かについての放出抽籤を行う。そして、この放出抽籤において上乗せ特化状態を放出することが決定されると、S563〜S565の処理を行う。一方で、放出抽籤において上乗せ特化状態を放出しないことが決定された場合であっても、S560、S561の処理を行うことで、ATゲーム数カウンタの値が0になったタイミングにおいても、ストックされている上乗せ特化状態を放出する。このような処理を行うことで、ART状態の開始に先立つタイミングだけでなく、ART状態中にも上乗せ特化状態に移行させることができる。
[変形例1]
上記実施形態のパチスロ機1では、主制御回路91(メインCPU93)は、メイン演出状態フラグを用いて、現在の副遊技状態を判別可能にしている。具体的には、メイン演出状態フラグが「0」である場合に現在の副遊技状態を「通常状態」と判別し、メイン演出状態フラグが「1」である場合に現在の副遊技状態を「上乗せ特化状態」と判別し、メイン演出状態フラグが「2」である場合に現在の副遊技状態を「ART状態」と判別する。
ここで、「上乗せ特化状態」には、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bの3種類の上乗せ特化状態が含まれるため、主制御回路91においても上乗せ特化状態の種別を判別可能にすることがより好ましい。そこで、変形例1では、主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別可能にする具体的構成の一例について説明する。
<上乗せ特化状態の種別を判別方法>
上乗せ特化状態の種別は、副制御回路101(サブCPU102)において行われる各処理(例えば、図99のS445、図107のS556、図108のS576などを参照)において決定される。パチスロ機1では、主制御回路91から副制御回路101への信号の送信は認められているものの、副制御回路101から主制御回路91への信号の送信は認められておらず、副制御回路101で決定した上乗せ特化状態の種別を、副制御回路101から主制御回路91に通知することはできない。
そこで、変形例1では、打順判定に基づいて、主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別可能にする。図111は、主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別する場合の打順判定結果対応表の一例である。図111に示す打順判定結果表では、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」のいずれかに当籤し、打順判定が実行された結果ごとに、メイン演出状態、回胴演出の有無及び外部信号のON・OFFが対応付けられている。
左ストップボタン19Lが第1停止操作された場合、及び打順判定を2度行った結果が「○○」である場合については、図41に示す上記実施形態と同様に、それぞれに対して、メイン演出状態0(通常状態)及びメイン演出状態2(ART状態)が対応付けられる。
一方で、上乗せ特化状態については図41に示す上記実施形態と異なり、打順判定の2度の結果「××」、「×○」、「○×」のそれぞれに対して、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bが対応付けられる。具体的には、打順判定を2度行った結果が「××」である場合には、メイン演出状態1A(上乗せ特化状態1)が対応付けられ、打順判定を2度行った結果が「×○」である場合には、メイン演出状態1B(上乗せ特化状態2a)が対応付けられ、打順判定を2度行った結果が「○×」である場合には、メイン演出状態1C(上乗せ特化状態2b)が対応付けられる。
そして、メイン演出状態移行ナビ処理(図101)において、副制御回路101が、自身が決定した上乗せ特化状態の種別に応じて押し順のナビを制御することで、主制御回路91及び副制御回路101の双方において上乗せ特化状態の種別を共有することができる。
なお、主制御回路91において判別した上乗せ特化状態の種別は、図38に示すメイン演出状態フラグ格納領域において適宜管理される。フラグによるメイン演出状態の管理方法は、対応するビットに適宜「0」「1」を格納するだけであり、詳細な説明は省略する。また、図66に示すサブ状態フラグ格納領域では、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bを区別していないが、当業者であれば自明のように、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bのそれぞれをフラグで管理することで、副制御回路101においても上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bのそれぞれを区別することができる。
<上乗せ特化状態毎のロック演出抽籤>
このようにして主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別可能にすると、上乗せ特化状態の種別に応じてロック演出抽籤を行うことができる。図112は、上乗せ特化状態2a(メイン演出状態1B)において参照されるロック演出抽籤テーブル1Aを示し、図113は、上乗せ特化状態2b(メイン演出状態1C)において参照されるロック演出抽籤テーブル1Bを示す。
図112に示すロック演出抽籤テーブル1Aを参照すると、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に、コンボ系ロック演出のいずれかに当籤する可能性があり、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には、コンボ系ロック演出に当籤しない。反対に、図113に示すロック演出抽籤テーブル1Bを参照すると、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に、コンボ系ロック演出のいずれかに当籤する可能性があり、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合には、コンボ系ロック演出に当籤しない。
<上乗せ特化状態の追加説明>
続いて、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bの詳細について説明する。なお、以下では、上記実施形態で説明した内容に追加する点(内部当籤役と報知内容との関係)についてのみ説明する。すなわち、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bの基本的な内容は、上記実施形態の通りである。
上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」のいずれかに内部当籤した場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビ(第1停止操作の種別と狙うべき図柄との報知)を実行する。上述したように、第1停止操作が「右」である場合(第1の押し順)、内部当籤役「F_通常リプ紫7」のときには「紫7揃い」が可能である一方で、内部当籤役が「F_通常リプBAR」のときには「紫7」図柄がテンパイする「紫7煽り」になる。
また、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合に、「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。ここで、内部当籤役「F_紫7煽りリプ」では、停止操作順序に関わらず「紫7」図柄がテンパイする「紫7煽り」になることから(図20参照)、押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、適宜任意に設定することができる。なお、変形例1では、「紫7揃い」は、第1停止操作が「右」である場合に限られるため、「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合の押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、「右」であることが好ましい。
そして、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、第1停止操作が「右」である場合に、所定の条件(第2条件)が成立し、50ゲームのATゲーム数が上乗せされる。なお、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、第1停止操作が「右」である場合とは、押下位置正解で「紫7揃い」になる状況である。また、上乗せ特化状態2aでは、「紫7揃い」になる状況において、コンボ系ロック演出として「コンボ_紫7」に当籤している場合には、コンボフリーズ発生時において、50ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
一方、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」のいずれかに内部当籤した場合に、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。上述したように、第1停止操作が「中」である場合(第2の押し順)、内部当籤役「F_通常リプBAR」のときには「BAR揃い」が可能である一方で、内部当籤役が「F_通常リプ紫7」のときには「BAR」図柄がテンパイする「BAR煽り」になる。
また、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合に、「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。ここで、内部当籤役「F_BAR煽りリプ」では、停止操作順序に関わらず「BAR」図柄がテンパイする「BAR煽り」になることから(図20参照)、押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、適宜任意に設定することができる。なお、変形例1では、「BAR揃い」は、第1停止操作が「中」である場合に限られるため、「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合の押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、「中」であることが好ましい。
そして、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、第1停止操作が「中」である場合に、所定の条件(第2条件)が成立し、100ゲームのATゲーム数が上乗せされる。なお、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、第1停止操作が「中」である場合とは、押下位置正解で「BAR揃い」になる状況である。また、上乗せ特化状態2bでは、「BAR揃い」になる状況において、コンボ系ロック演出として「コンボ_BAR」に当籤している場合には、コンボフリーズ発生時において、100ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
<上乗せ特化状態の対応表>
上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bにおける内部当籤役と、表示される図柄組合せと、報知内容と、上乗せの有無との関係を模式的に示す対応表を図114に示す。図114に示すように、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」では、対応する図柄が揃う押し順と対応する図柄が揃わず煽りになる押し順とが逆転している。そして、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役と押し順との関係に対応するように、報知の内容及び上乗せの有無が規定されている。
[副制御処理]
次に、変形例1における副制御回路101のサブCPU102が実行する処理について説明する。なお、以下では、変形例1における特徴的な処理についてのみ説明する。その他の処理については、上記実施形態の処理と基本的には同じである。
<ロック演出セット用ナビ処理>
図115は、変形例1におけるロック演出セット用ナビ処理を示すフローチャートであり、図104に示した上乗せ特化状態2処理のステップS512において実行される。
まず、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2aがセットされているか否かを判断する(S610)。この処理において、上乗せ特化状態2aがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役に応じて押し順ナビを実行する(S611)。この処理では、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」「F_紫7煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
S611の処理に続いて、又は、S610の処理において上乗せ特化状態2aがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2bがセットされているか否かを判断する(S612)。この処理において、上乗せ特化状態2bがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役に応じて押し順ナビを実行し(S613)、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。この処理では、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」「F_BAR煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
一方、S612の処理において上乗せ特化状態2bがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。なお、図115では、S611の処理に続いてS612の処理を行うこととしている。ここで、上乗せ特化状態2aである場合(S611が実行される場合)には、上乗せ特化状態2bであることはないため、S611の処理が終わった後はS612の処理を行うことなく、ロック演出セット用ナビ処理を終了することとしてもよい。この点は、以下に示す入賞作動コマンド受信時処理及び変形例2においても同様である。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図116は、変形例1における入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートであり、図97に示した演出内容決定処理のステップS411において実行される。
まず、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2aがセットされているか否かを判断する(S620)。この処理において、上乗せ特化状態2aがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤しているか否かを判断する(S621)。この処理において、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1停止操作が右リール3Rに対して行われたか否かを判断する(S622)。この処理において、第1停止操作が右リール3Rに対して行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタに50を加算する(S623)。
S623の処理に続いて、又は、S620〜S622の処理のいずれかでNOと判断した場合には、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2bがセットされているか否かを判断する(S624)。この処理において、上乗せ特化状態2bがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤しているか否かを判断する(S625)。この処理において、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1停止操作が中リール3Cに対して行われたか否かを判断する(S626)。この処理において、第1停止操作が中リール3Cに対して行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタに100を加算し(S627)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、S624〜S626の処理のいずれかでNOと判断した場合にも、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
[変形例2]
続いて、変形例2のパチスロ機1について説明する。上記実施形態及び変形例1のパチスロ機1では、上乗せ特化状態2として、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bという2種類の上乗せ特化状態を用いることとしている。この点、変形例2のパチスロ機1では、上乗せ特化状態2として、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bに加え、さらに上乗せ特化状態2cを用いる。
<上乗せ特化状態概要>
図117は、各上乗せ特化状態について説明する表である。なお、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bについては、上述の説明と同じであるため、説明を省略する。
上述したように、上乗せ特化状態2aでは「紫7揃い」がATゲーム数を付与する所定の条件(第2条件)であり、上乗せ特化状態2bでは「BAR揃い」がATゲーム数を付与する所定の条件である。反対に、上乗せ特化状態2aにおいて「BAR揃い」が成立したとしても所定の条件を満たすことはなくATゲーム数は付与されず、同様に、上乗せ特化状態2bにおいて「紫7揃い」が成立したとしても所定の条件を満たすことはなくATゲーム数は付与されない。なお、上乗せ特化状態2aにおける「BAR揃い」、及び上乗せ特化状態2bにおける「紫7揃い」は、遊技者が押し順ナビに逆らって停止操作を行った場合にのみ成立する。
これに対して、上乗せ特化状態2cでは「紫7揃い」「BAR揃い」の双方がATゲーム数を付与する所定の条件(第2条件)になっている。また、上乗せ特化状態2cは、11ゲーム以降において、「F_紫7煽りリプ」、「F_BAR煽りリプ」、「F_中段リプ」、「F_チャンス役1」及び「F_チャンス役2」といったいわゆるレア役以外に内部当籤した場合に、上乗せ特化状態2cが継続するか否かの抽籤を実行する。また、上乗せ特化状態2cでは、最低保障ATゲーム数として100ゲームのATゲーム数が付与される。上乗せ特化状態2cは、第3特別演出状態を構成する。
上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、かつ右ストップボタン19Rに第1停止操作が実行された場合にコンボフリーズが発生する。この場合のコンボフリーズでは、50ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。また、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、かつ中ストップボタン19Cに第1停止操作が実行された場合にコンボフリーズが発生する。この場合のコンボフリーズでは、100ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
なお、4種類の上乗せ特化状態(上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b、及び上乗せ特化状態2c)の中から実行する上乗せ特化状態を選択する方法は、上記実施形態と同様である。すなわち、上乗せ特化状態の種別は、副制御回路101(サブCPU102)において行われる各処理(例えば、図99のS445、図107のS556、図108のS576などを参照)において決定される。
<上乗せ特化状態の種別を判別方法>
続いて、パチスロ機1の主制御回路91が上乗せ特化状態の種別を判別する方法の一例について説明する。
変形例1では、主制御回路91は、打順判定の2度の結果(「××」、「×○」、「○×」)に基づいて上乗せ特化状態の種別を判別している。この点、変形例2のように上乗せ特化状態が4種類になった場合であっても、主制御回路91は、変形例1と同様に打順判定の結果に基づいて上乗せ特化状態の種別を判別することができる。
図118は、主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別する場合の打順判定結果対応表の一例である。図118に示す打順判定結果表では、内部当籤役「F_中3枚ベル1〜6」及び「F_右3枚ベル1〜6」のいずれかに当籤し、打順判定が実行された結果ごとに、メイン演出状態、回胴演出の有無及び外部信号のON・OFFが対応付けられている。
ここで、変形例2のように上乗せ特化状態を4種類用いる場合、主制御回路91側で判別するメイン演出状態は、図118に示すように計6種類になり、2種類の押し順(押し順A「×」押し順B「○」)の2度の打順判定の結果(「××」、「×○」、「○×」「○○」)及び第1停止操作「左」からでは、6種類のメイン演出状態を適切に区別することができない。そこで、図118に示す例では、2種類の押し順の打順判定の結果を3度行うことで、6種類のメイン演出状態を区別可能にしている。
なお、6種類のメイン演出状態を区別する方法は、図118に示す方法に限られず、例えば、打順判定の結果は2度しか用いないものの、押し順の種別を増やすことで、6種類のメイン演出状態を区別することとしてもよい。例えば、第1停止操作「中」第2停止操作「右」を押し順A1とし、第1停止操作「中」第2停止操作「左」を押し順A2とし、第1停止操作「右」第2停止操作「中」を押し順B1とし、第1停止操作「右」第2停止操作「左」を押し順B2とする。そして、この4種類の押し順の2度の組合せ(打順判定の結果)を利用することで、6種類のメイン演出状態を区別することができる。
そして、メイン演出状態移行ナビ処理(図101)において、副制御回路101が、自身が決定した上乗せ特化状態の種別に応じて押し順のナビを制御することで、主制御回路91及び副制御回路101の双方において上乗せ特化状態の種別を共有することができる。
主制御回路91及び副制御回路101において判別した上乗せ特化状態の種別は、図38に示すメイン演出状態フラグ格納領域及び図66に示すサブ状態フラグ格納領域において適宜管理される。なお、ビット数が足りない場合には、当業者にとって自明のように格納領域を追加すればよい。
<上乗せ特化状態毎のロック演出抽籤>
このようにして主制御回路91において上乗せ特化状態の種別を判別可能にすると、上乗せ特化状態の種別に応じてロック演出抽籤を行うことができる。例えば、上乗せ特化状態2a(メイン演出状態1B)では、図112に示すロック演出抽籤テーブル1Aを参照してロック演出抽籤を行い、上乗せ特化状態2b(メイン演出状態1C)では、図113に示すロック演出抽籤テーブル1Bを参照してロック演出抽籤を行い、上乗せ特化状態2c(メイン演出状態1D)では、図43に示すロック演出抽籤テーブル1を参照してロック演出抽籤を行う。
図112に示すロック演出抽籤テーブル1Aを参照すると、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に、コンボ系ロック演出のいずれかに当籤する可能性があり、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には、コンボ系ロック演出に当籤しない。反対に、図113に示すロック演出抽籤テーブル1Bを参照すると、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に、コンボ系ロック演出のいずれかに当籤する可能性があり、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合には、コンボ系ロック演出に当籤しない。
一方、図43に示すロック演出抽籤テーブル1を参照すると、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合、及び内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合の双方において、コンボ系ロック演出のいずれかに当籤する可能性がある。
<上乗せ特化状態の追加説明>
続いて、上乗せ特化状態2cの詳細について説明する。なお、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bの詳細については既に説明した通りである。
上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビ(第1停止操作の種別と狙うべき図柄との報知)を実行する。上述したように、第1停止操作が「右」である場合(第1の押し順)、内部当籤役「F_通常リプ紫7」のときには「紫7揃い」が可能である。
ここで、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」だけでなく、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合であっても、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。そして、第1停止操作が「右」である場合(第1の押し順)、内部当籤役が「F_通常リプBAR」のときには「紫7」図柄がテンパイする「紫7煽り」になる。
これに対して、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に限り、上述の押し順ナビを行い、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には、以下のような押し順ナビを行う。
すなわち、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。上述したように、第1停止操作が「中」である場合(第2の押し順)、内部当籤役「F_通常リプBAR」のときには「BAR揃い」が可能である。
このように、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合、及び内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合の双方において正解の押し順ナビ(「紫7揃い」「BAR揃い」のように図柄が揃う押し順ナビをいう)を行う。一方、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に限り正解の押し順ナビ(「紫7揃い」の押し順ナビ)を行い、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には不正解の押し順ナビ(「紫7煽り」「BAR煽り」のように図柄が揃わない押し順ナビをいう)を行う。また、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に限り正解の押し順ナビ(「BAR揃い」の押し順ナビ)を行い、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合には不正解の押し順ナビ(「BAR煽り」の押し順ナビ)を行う。
また、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合に、「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行し、内部当籤役「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合に、「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。なお、内部当籤役「F_紫7煽りリプ」では、停止操作順序に関わらず「紫7煽り」になり、内部当籤役「F_BAR煽りリプ」では、停止操作順序に関わらず「BAR煽り」になることから(図20参照)押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、適宜任意に設定することができる。なお、変形例2では、「紫7揃い」は第1停止操作が「右」である場合に限られ、「BAR揃い」は第1停止操作が「中」である場合に限られるため、変形例2の上乗せ特化状態2cでは、「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合の押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、「右」であることが好ましく、また、「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合の押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、「中」であることが好ましい。
そして、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、第1停止操作が「右」である場合に、所定の条件(第2条件)が成立し、50ゲームのATゲーム数が上乗せされる。なお、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤し、第1停止操作が「右」である場合とは、押下位置正解で「紫7揃い」になる状況である。また、上乗せ特化状態2cでは、「紫7揃い」になる状況において、コンボ系ロック演出として「コンボ_紫7」に当籤している場合には、コンボフリーズ発生時において、50ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
また、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、第1停止操作が「中」である場合にも、所定の条件(第2条件)が成立し、100ゲームのATゲーム数が上乗せされる。なお、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤し、第1停止操作が「中」である場合とは、押下位置正解で「BAR揃い」になる状況である。また、上乗せ特化状態2bでは、「BAR揃い」になる状況において、コンボ系ロック演出として「コンボ_BAR」に当籤している場合には、コンボフリーズ発生時において、100ゲームのATゲーム数が上乗せされやすく構成されている。
このように、上乗せ特化状態2cは、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bよりも多くのATゲーム数が決定されることに対する期待度が高い状態である。
なお、上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合、及び内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合の双方において、常に正解の押し順ナビを行うこととしてもよく、また、正解の押し順ナビと不正解の押し順ナビとを確率的に行うこととしてもよい。すなわち、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に、正解の押し順ナビを行うことが決定されると、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行し、不正解の押し順ナビを行うことが決定されると、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。また、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に、正解の押し順ナビを行うことが決定されると、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行し、不正解の押し順ナビを行うことが決定されると、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
この場合において、正解の押し順ナビを行うか否かに関する抽籤確率は適宜設定することができ、例えば、パチスロ機1の設定値などに応じて異ならせることとしてもよい。なお、ロック演出抽籤テーブル1(図43)に基づくロック演出抽籤においてコンボ系ロック演出に当籤している場合には、常に正解の押し順ナビを行うことが好ましい。一方、コンボ系ロック演出に非当籤の場合には、正解の押し順ナビと不正解の押し順ナビとを確率的に行うこととしてもよい。
<上乗せ特化状態の対応表>
上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cにおける内部当籤役と、表示される図柄組合せと、報知内容と、上乗せの有無との関係を模式的に示す対応表を図119に示す。図119に示すように、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」では、対応する図柄が揃う押し順と対応する図柄が揃わず煽りになる押し順とが逆転している。そして、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役と押し順との関係に対応するように、報知の内容及び上乗せの有無が規定されている。
[副制御処理]
次に、変形例2における副制御回路101のサブCPU102が実行する処理について説明する。なお、以下では、変形例2における特徴的な処理についてのみ説明する。その他の処理については、上記実施形態の処理と基本的には同じである。
<ロック演出セット用ナビ処理>
図120は、変形例2におけるロック演出セット用ナビ処理を示すフローチャートであり、図104に示した上乗せ特化状態2処理のステップS512において実行される。
まず、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2aがセットされているか否かを判断する(S650)。この処理において、上乗せ特化状態2aがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役に応じて押し順ナビを実行する(S651)。この処理では、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」「F_紫7煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
S651の処理に続いて、又は、S650の処理において上乗せ特化状態2aがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2bがセットされているか否かを判断する(S652)。この処理において、上乗せ特化状態2bがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役に応じて押し順ナビを実行する(S653)。この処理では、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」「F_BAR煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
S653の処理に続いて、又は、S652の処理において上乗せ特化状態2bがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2cがセットされているか否かを判断する(S654)。この処理において、上乗せ特化状態2cがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役に応じて押し順ナビを実行し(S655)、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。この処理では、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_紫7煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「紫7」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。また、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプBAR」「F_BAR煽りリプ」に内部当籤している場合に、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるよう、かつ、各リール3L,3C,3Rに「BAR」図柄を狙うように押し順ナビを実行する。
一方、S654の処理において上乗せ特化状態2cがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ロック演出セット用ナビ処理を終了する。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図121は、変形例2における入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートであり、図97に示した演出内容決定処理のステップS411において実行される。
まず、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2a又は上乗せ特化状態2cがセットされているか否かを判断する(S660)。この処理において、上乗せ特化状態2a又は上乗せ特化状態2cがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤しているか否かを判断する(S661)。この処理において、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1停止操作が右リール3Rに対して行われたか否かを判断する(S662)。この処理において、第1停止操作が右リール3Rに対して行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタに50を加算する(S663)。
S663の処理に続いて、又は、S660〜S662の処理のいずれかでNOと判断した場合には、サブCPU102は、サブ状態フラグ格納領域に上乗せ特化状態2b又は上乗せ特化状態2cがセットされているか否かを判断する(S664)。この処理において、上乗せ特化状態2b又は上乗せ特化状態2cがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤しているか否かを判断する(S665)。この処理において、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1停止操作が中リール3Cに対して行われたか否かを判断する(S666)。この処理において、第1停止操作が中リール3Cに対して行われたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ATゲーム数カウンタに100を加算し(S667)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。また、S664〜S666の処理のいずれかでNOと判断した場合にも、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
[変形例2のパチスロ機の効果]
変形例2のパチスロ機1では、押し順役として内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」を有する。そして、変形例2のパチスロ機1では、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」に内部当籤すると、上乗せ特化状態2の種別に応じて、押し順ナビを実行する。このとき、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤している場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるように押し順ナビを行うと「紫7揃い」が成立し、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるように押し順ナビを行うと「紫7煽り」になる。一方、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤している場合に、第1停止操作が右リール3Rに対して実行されるように押し順ナビを行うと「BAR煽り」になり、第1停止操作が中リール3Cに対して実行されるように押し順ナビを行うと「BAR揃い」が成立する。
これにより、変形例2のパチスロ機1では、内部抽籤の結果と停止操作の順序(押し順)との関係性に基づいて、表示される図柄の組合せを異ならせることができ、例えば、ある押し順で停止操作が行われた場合に、内部当籤役によっては特定の図柄が揃い、内部当籤役によっては特定の図柄がテンパイ(煽り)することになる。
また、変形例2のパチスロ機1では、上乗せ特化状態2として、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cの3種類の上乗せ特化状態を有し、図119に示すように、内部当籤役に対して実行する押し順ナビを、それぞれの上乗せ特化状態2において異ならせる。具体的には、上乗せ特化状態2aでは、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合に、「紫7揃い」が成立するような押し順ナビを実行し、上乗せ特化状態2bでは、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合に、「BAR揃い」が成立するような押し順ナビを実行する。そして、上乗せ特化状態2aにおいて「紫7揃い」が成立するとATゲーム数を50ゲーム上乗せし、上乗せ特化状態2bにおいて「BAR揃い」が成立するとATゲーム数を100ゲーム上乗せする。
このように、上乗せ特化状態2aと上乗せ特化状態2bとでは、報知の対象となる押し順と表示される図柄とが対応付けられており、遊技の結果(内部当籤役)と上乗せとの関係性が密接であるため、遊技機としての適性を満たし、遊技の公平性を担保することができる。また、上乗せ特化状態2aと上乗せ特化状態2bとでは、一方において図柄の組合せが揃う内部当籤役は、他方において揃わない(煽り)内部当籤役となることから、遊技者が当籤を望む対象が上乗せ特化状態2aと上乗せ特化状態2bとにおいて真逆になる。その結果、遊技者は、現在の上乗せ特化状態2の種類と遊技の結果とに対してより関心を持つことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bに加え、上乗せ特化状態2cをさらに有することで、上乗せ特化状態2aにおいて図柄が揃わない内部当籤役「F_通常リプBAR」や、上乗せ特化状態2bにおいて図柄が揃わない内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合であっても、ATゲーム数の上乗せの期待を持つことができる。その結果、変形例2のパチスロ機1によれば、遊技の結果と関連付けつつ、ATゲーム数の上乗せを遊技性に富んだものにすることができる。
なお、上乗せ特化状態2cにおいて正解の押し順ナビと不正解の押し順ナビとを抽籤により確率的に行うこととしてもよく、これにより、上乗せ特化状態2cにおいて、遊技者は、押し順ナビの種別と遊技の結果(内部当籤役)とに強い関心を抱くことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、上記実施形態において説明したように、変形例2においても、上乗せ特化状態を放出するタイミングは、ATゲーム数カウンタの値が0になったタイミングに限られるものではなく、ATゲーム数カウンタが1以上の場合に、ストックされている上乗せ特化状態を放出することとしてもよい。このようにARTの開始時とART中との双方において上乗せ特化状態に移行可能に構成することで、開始時の初期ゲーム数決定とART中の上乗せとの双方において遊技性を高めることができる。
また、上乗せ特化状態は、サブ状態フラグ格納領域(図66参照)に終了待機状態、高確率モード、ART状態、上乗せ特化状態及びART準備状態のいずれもセットされていない場合(すなわち、副遊技状態が通常状態である場合)に行われるART抽籤処理(図98参照)のART抽籤に当籤するとストックされる(図99のS445参照)ほか、ART状態中に一定の条件(第3条件)を満たした場合にストックされる(図107のS556、図108のS576、図109のS583など参照)。ここで、選択される上乗せ特化状態の種別は、条件に応じて異ならせることとしてもよい。例えば、副遊技状態が通常状態であるART抽籤処理では、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bの3種類の中から一の上乗せ特化状態を選択する一方で、ART中に一定の条件を満たした場合には、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cの4種類の中から一の上乗せ特化状態を選択することとしてもよい。もちろん、これに限られるものではなく、選択される上乗せ特化状態の種別を条件に応じて任意に異ならせることとしてもよい。
[変形例3]
続いて、変形例3のパチスロ機1について説明する。変形例3のパチスロ機1は、上乗せ特化状態として、上乗せ特化状態1、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cの4種類の上乗せ特化状態を有する点で変形例2と同様である。一方、上記実施形態、変形例1及び変形例2のパチスロ機1では、押し順役(第1押し順役及び第2押し順役)として、内部当籤役「F_通常リプ紫7」及び「F_通常リプBAR」の2種類を有していたが、変形例3では、更に内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」及び「F_通常リプBAR_A」の2種類を加え、計4種類の押し順役(第1押し順役、第2押し順役、第3押し順役及び第4押し順役)を有する。なお、内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」及び「F_通常リプBAR_A」の抽籤確率や、内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」及び「F_通常リプBAR_A」に基づくロック抽籤の抽籤確率などは適宜任意に調整するものとし、以下では説明を省略する。
<押し順役の概要>
図20において上述したように、内部当籤役「F_通常リプ紫7」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「右」のときに「紫7揃い」が可能(正解の押し順)である一方で、第1停止操作が「中」のときに「紫7煽り」(不正解の押し順)になる。また、内部当籤役「F_通常リプBAR」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「中」のときに「BAR揃い」が可能(正解の押し順)である一方で、第1停止操作が「右」のときに「BAR煽り」(不正解の押し順)になる。
これに対して、変形例3で新たに追加する、内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「中」のときに「紫7揃い」が可能(正解の押し順)である一方で、第1停止操作が「右」のときに「紫7煽り」(不正解の押し順)になる。すなわち、新たに追加した内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」と内部当籤役「F_通常リプ紫7」とは、押し順に応じて「紫7揃い」「紫7煽り」になるものの、「紫7揃い」が可能な正解の押し順がそれぞれにおいて異なる。また、内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」と内部当籤役「F_通常リプBAR」とは、正解の押し順は第1停止操作「中」、不正解の押し順は第1停止操作「右」で共通するものの、「揃い/煽り」となる図柄がそれぞれにおいて異なる。
また、変形例3で新たに追加する、内部当籤役「F_通常リプBAR_A」に内部当籤した場合には、第1停止操作が「右」のときに「BAR揃い」が可能(正解の押し順)である一方で、第1停止操作が「中」のときに「BAR煽り」(不正解の押し順)になる。すなわち、新たに追加した内部当籤役「F_通常リプBAR_A」と内部当籤役「F_通常リプBAR」とは、押し順に応じて「BAR揃い」「BAR煽り」になるものの、「BAR揃い」が可能な正解の押し順がそれぞれにおいて異なる。また、内部当籤役「F_通常リプBAR_A」と「F_通常リプ紫7」とは、正解の押し順は第1停止操作「右」、不正解の押し順は第1停止操作「中」で共通するものの、「揃い/煽り」となる図柄がそれぞれにおいて異なる。
上記実施形態、変形例1及び変形例2のパチスロ機1のように、押し順役として内部当籤役「F_通常リプ紫7」及び「F_通常リプBAR」の2種類を有する場合、正解(揃う)の押し順と不正解(煽り)の押し順とを2パターンしか設定することができず、結果、上乗せ特化状態2aでは常に第1停止操作「右」を報知することになり、上乗せ特化状態2bでは常に第1停止操作「中」を報知することになってしまう。
これに対して、変形例3のパチスロ機1のように、押し順役として内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」及び「F_通常リプBAR_A」の2種類を追加し、計4種類の押し順役を有する場合、正解(揃う)の押し順と不正解(煽り)の押し順とを4パターン設定することができる。その結果、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bにおいて、第1停止操作「中」「右」の双方の押し順を報知することができる。
<上乗せ特化状態の対応表>
図122は、変形例3における上乗せ特化状態の対応表を示す図である。図122では、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cにおける内部当籤役と、表示される図柄組合せと、報知内容と、上乗せの有無との関係を模式的に示す。図122に示すように、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプBAR」では、また、内部当籤役「F_通常リプ紫7_A」「F_通常リプBAR_A」では、また、内部当籤役「F_通常リプ紫7」「F_通常リプ紫7_A」では、また、内部当籤役「F_通常リプBAR」「F_通常リプBAR_A」では、対応する図柄が揃う押し順と対応する図柄が揃わず煽りになる押し順とが逆転している。そして、上乗せ特化状態2a、上乗せ特化状態2b及び上乗せ特化状態2cでは、内部当籤役と押し順との関係に対応するように、報知の内容及び上乗せの有無が規定されている。
なお、変形例3では、正解(揃う)の押し順と不正解(煽り)の押し順とを4パターン設定したため、内部当籤役「F_紫7煽りリプ」に内部当籤した場合や、内部当籤役「F_BAR煽りリプ」に内部当籤した場合の押し順ナビにおける第1停止操作の種別は、適宜任意に設定することができる。
[変形例3のパチスロ機の効果]
変形例3のパチスロ機1によれば、正解(揃う)の押し順と不正解(煽り)の押し順とを4パターン設定することができるため、上乗せ特化状態2a及び上乗せ特化状態2bにおいて、第1停止操作「中」「右」の双方の押し順を報知することができる。これにより、遊技者は、報知する押し順の種別と遊技の結果(内部当籤役)とに強い関心を抱くことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。
以上、パチスロ機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
上記実施形態又は上記各種変形例のパチスロでは、副制御回路101が、有利状態(例えば、「ART状態」)への移行制御の管理、有利状態の継続期間の管理、及び有利状態中に行われる報知(ナビ)の管理を行っているが、これらの制御のうちの一又は全部を、主制御回路91において行うこととしてもよい。
なお、有利状態への移行制御としては、例えば、有利状態に移行させる/移行させないことに関する制御(移行抽籤)が挙げられる。また、例えば、有利状態への移行抽籤において当籤確率が異なる状態が複数設けられるパチスロ機1(例えば、高確率状態と通常確率状態など)の場合には、当該状態間の遷移に関する制御も、有利状態への移行制御に含むことができる。
また、有利状態の継続期間の管理としては、例えば、有利状態の初期ゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ制御が挙げられる。また、例えば、有利状態が所定の確率で継続するパチスロ機1の場合には、継続するか否かの抽籤も、有利状態の継続期間の管理に含むことができる。
なお、有利状態の継続期間としては、有利状態中の単位遊技の回数(上記実施形態では、ATゲーム数)が挙げられるほか、遊技機の仕様によっては、有利状態中に遊技者にとって有利な情報を報知する回数や、有利状態中に付与されたメダルの枚数や、所定ゲーム数(例えば50ゲーム)を1セットとする場合のセット数も含めることができる。
このとき、有利状態中に付与されたメダルの枚数については、同一の遊技において払い出されたメダルの枚数から遊技に用いたメダルの枚数を減算した純増枚数を用いることとしてもよい。また、有利状態中に付与されたメダルの枚数は、有利状態中に実際に増加したメダルに基づき算出することとしてもよく(実値による算出)、また、実際に増加したか否かに関わらず、ナビに従った場合に増加する予定のメダルの枚数に基づき算出することとしてもよい(理想値による算出)。また、内部当籤役の種別によって、有利状態中に付与されたメダルの枚数を増加しないこととしてもよい。例えば、内部当籤役として決定される確率が低い一部の役、あるいは、停止操作のタイミングに応じて図柄の組合せの表示/非表示が切り替わる役に関しては、当該役が内部当籤役として決定されたとしても、有利状態中に付与されたメダルの枚数の増減を行わないこととしてもよい。
また、有利状態中に行われる報知(ナビ)の管理とは、液晶表示装置11などにより遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する制御が挙げられる。
また、遊技者に報知する停止操作の態様としては、遊技者にとって有利な図柄の組合せが表示される停止操作の順序(押し順)であってもよく、また、当該図柄の組合せが表示されるために必要な停止操作のタイミング(狙うべき図柄)であってもよい。
また、有利な状態としては、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率は変化させることなく(又は遊技性に影響を与えない程度の範囲で変化させ)、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する、いわゆる「AT」を用いることとしてもよく、また、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)を作動するとともに、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する、いわゆる「ART」を用いることとしてもよい。
また、上記実施形態又は上記各種変形例のパチスロでは、主制御回路91が決定した内部当籤役に応じて所定確率で決定される演出、すなわち、一の内部当籤役に対して一又は複数の演出を行うこととしている。この点、主制御回路91が決定した内部当籤役に一意に対応する表示(告知)を、当該演出と合わせて行うこととしてもよい。具体的には、決定した内部当籤役に一対一対応する表示を、上述の7セグ表示器6や内部当籤役を表示するための図示しない表示部などにおいて行うこととしてもよい。なお、この内部当籤役の表示は、主制御回路91の制御のもとに行うことが好ましい。このように主制御回路91で決定した内部当籤役を、主制御回路91自身が告知することで、公平性を担保した遊技機を提供することができる。
[付記]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数のリール(リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(メインCPU93)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、第1押し順役(F_通常リプ紫7)及び第2押し順役(F_通常リプBAR)を含む複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(メインCPU93)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(ストップスイッチ80L、80C、80R)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(メインCPU93)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたことに基づいて、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(メインCPU93)と、第1条件が成立すると、遊技に関する演出状態を、遊技媒体の付与に関する有利な停止操作の情報が報知される特定演出状態(ART状態)に移行させる特定演出状態移行手段(サブCPU102)と、前記特定演出状態において、前記演出状態を、前記特定演出状態の継続遊技回数(ATゲーム数)を決定する特別演出状態(上乗せ特化状態)に移行させる特別演出状態移行手段(サブCPU102)と、前記特別演出状態において、第2条件が成立するたびに所定の遊技回数を決定し、前記所定の遊技回数の全てを合算した合算遊技回数に基づいて、前記継続遊技回数を決定する継続遊技回数決定手段(サブCPU102)と、を有し、前記特別演出状態は、前記継続遊技回数決定手段によって前記継続遊技回数が決定されることに対する期待度が互いに異なる第1特別演出状態(上乗せ特化状態2a)と、第2特別演出状態(上乗せ特化状態2b)と、第3特別演出状態(上乗せ特化状態2c)とを含み、前記特別演出状態移行手段は、前記第1条件が成立すると、前記特別演出状態として前記第1特別演出状態、前記第2特別演出状態、又は前記第3特別演出状態のいずれかに前記演出状態を移行させ、前記第1押し順役は、第1の押し順(第1停止操作「右」)で停止操作がなされたときに、前記複数のリールの全てにおいて前記有効ライン上に第1の図柄が停止可能(紫7揃い)であり、第2の押し順(第1停止操作「中」)で停止操作がなされたときに、前記複数のリールのうちの一のリールにおいて前記有効ライン上に第2の図柄が停止不可能、かつ、残りのリールの全てにおいて前記有効ライン上に第2の図柄が停止可能(BAR煽り)な役(F_通常リプ紫7)であり、前記第2押し順役は、前記第1の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールのうちの一のリールにおいて前記有効ライン上に前記第1の図柄が停止不可能、かつ、残りのリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第1の図柄が停止可能(紫7煽り)であり、前記第2の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第2の図柄が停止可能(BAR揃い)な役(F_通常リプBAR)であり、前記第1特別演出状態における前記第2条件は、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされることであり、前記第2特別演出状態における前記第2条件は、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされることであり、前記第3特別演出状態における前記第2条件は、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされること、又は、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされることであり、前記第1特別演出状態では、前記第1押し順役又は前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第2特別演出状態では、前記第1押し順役又は前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第3特別演出状態では、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知するとともに、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知することを特徴とする。
本発明に係る遊技機は、第1の押し順で停止操作がなされたときに、有効ライン上に第1の図柄が揃うことが可能であり、第2の押し順で停止操作がなされたときに、有効ライン上に第2の図柄が揃うことなくテンパイ可能な第1押し順役と、第1の押し順で停止操作がなされたときに、有効ライン上に第1の図柄が揃うことなくテンパイ可能であり、第2の押し順で停止操作がなされたときに、有効ライン上に第2の図柄が揃うことが可能な第2押し順役とを含む。そして、遊技機は、特別演出状態(第1特別演出状態乃至第3特別演出状態)において、第1押し順役又は第2押し順役が内部当籤役として決定されると、第1の押し順又は第2の押し順のいずれかを報知する。例えば、第1の押し順を報知した場合、内部当籤役が第1押し順役であるときには、有効ライン上に第1の図柄の組合せが表示されることになる一方で、内部当籤役が第2押し順役であるときには、有効ライン上に第1の図柄の組合せが表示されることなく、第1の図柄がテンパイすることになる。一方で、第2の押し順を報知した場合には、内部当籤役が第1押し順役であるときには、有効ライン上に第2の図柄の組合せが表示されることなく、第2の図柄がテンパイする一方で、内部当籤役が第2押し順役であるときには、有効ライン上に第2の図柄の組合せが表示されることになる。
これにより、遊技機では、内部抽籤の結果と停止操作の順序(押し順)との関係性に基づいて、表示される図柄の組合せを異ならせることができ、例えば、ある押し順で停止操作が行われた場合に、内部当籤役によっては特定の図柄が揃い、内部当籤役によっては特定の図柄がテンパイすることになる。
また、本発明に係る遊技機は、遊技媒体の付与に関する有利な停止操作の情報を報知する特定演出状態(ATやART)の継続遊技回数を決定する特別演出状態として、第1特別演出状態、第2特別演出状態、及び第3特別演出状態を含む。そして、遊技機は、第1特別演出状態では、第1押し順役が内部当籤役として決定された場合に、第1の押し順で停止操作がされる(すなわち、第1の図柄が揃う停止操作がされる)と継続遊技回数の加算を行い、第2特別演出状態では、第2押し順役が内部当籤役として決定された場合に、第2の押し順で停止操作がされる(すなわち、第2の図柄が揃う停止操作がされる)と継続遊技回数の加算を行う。また、第3特別演出状態では、第1特別演出状態及び第3特別演出状態の双方の条件を満たした場合に、(すなわち、第1の図柄が揃う停止操作がされること、又は、第2の図柄が揃う停止操作がされること)継続遊技回数の加算を行う。
そして、本発明に係る遊技機は、第1押し順役又は第2押し順役が内部当籤役として決定された場合、第1特別演出状態では第1の押し順を報知し、第2特別演出状態では第2の押し順を報知する。この報知に従い停止操作を行うことで、第1特別演出状態では、有効ライン上に第1の図柄が揃うか(第1押し順役)、又は第1の図柄がテンパイする(第2押し順役)ことになり、第1の図柄が揃った場合(すなわち、第1押し順役である場合)に、継続遊技回数の加算が行われる。同様に、この報知に従い停止操作を行うことで、第2特別演出状態では、有効ライン上に第2の図柄が揃うか(第2押し順役)、又は第2の図柄がテンパイする(第1押し順役)ことになり、第2の図柄が揃った場合(すなわち、第1押し順役である場合)に、継続遊技回数の加算が行われる。
これに対して、第3特別演出状態では、第1押し順役が内部当籤役として決定された場合に第1の押し順を報知し、第2押し順役が内部当籤役として決定された場合に第2の押し順を報知する。これにより、第3特別演出状態では報知に従い停止操作を行うことで、第1押し順役又は第2押し順役が内部当籤役として決定された場合に、有効ライン上に第1の図柄又は第2の図柄が必ず揃うことになり、結果として、第1押し順役又は第2押し順役が内部当籤役として決定された場合の双方で、継続遊技回数の加算が行われる。
このように、第1特別演出状態と第2特別演出状態とでは、報知の対象となる押し順と表示される図柄とが対応付けられており、遊技の結果(内部当籤役)と上乗せ(継続遊技回数の加算)との関係性が密接であるため、遊技機としての適性を満たし、遊技の公平性を担保することができる。また、第1特別演出状態と第2特別演出状態とでは、一方において図柄の組合せが揃う押し順役は、他方において揃わない(テンパイする)押し順役となることから、遊技者が当籤を望む対象が現在の特別演出状態において真逆になる。その結果、遊技者は、現在の特別演出状態と遊技の結果とに対してより関心を持つことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、このような第1特別演出状態と第2特別演出状態とに加え、第3特別演出状態をさらに有することで、第1特別演出状態において外れ(図柄が揃わない)となる押し順役や、第2特別演出状態において外れ(図柄が揃わない)となる押し順役が内部当籤役として決定された場合であっても、上乗せの期待を持つことができる。その結果、本発明に係る遊技機によれば、遊技の結果と関連付けつつ、遊技性に富んだ有利状態の上乗せを行うことができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記第3特別演出状態では、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順又は前記第2の押し順のいずれかを所定の確率で停止操作の情報として報知するとともに、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順又は前記第2の押し順のいずれかを所定の確率で停止操作の情報として報知することを特徴とする。
このように、第3特別演出状態では、図柄が揃うことになる押し順(正解の押し順)を常に報知するのではなく、確率的に報知することとしてもよく、これにより、第3特別演出状態において、遊技者は、報知する押し順の種別と遊技の結果(内部当籤役)とに強い関心を抱くことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記特別演出状態移行手段は、前記特定演出状態の開始に先立って前記演出状態を前記特別演出状態に移行させるとともに、前記特定演出状態において第3条件が成立すると前記演出状態を前記特別演出状態に移行させることを特徴とする。
このように、特定演出状態の開始時と特定演出状態中との双方において特別演出状態に移行させることで、開始時の初期ゲーム数決定と特定演出状態中の上乗せとの双方において遊技性を高めることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記内部当籤役決定手段が前記内部当籤役として決定可能な前記複数の役に、前記第1の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールのうちの一のリールにおいて前記有効ライン上に前記第2の図柄が停止不可能、かつ、残りのリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第2の図柄が停止可能(BAR煽り)であり、前記第2の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第1の図柄が停止可能(紫7揃い)な第3押し順役(F_通常リプ紫7_A)と、前記第1の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第2の図柄が停止可能(BAR揃い)であり、前記第2の押し順で停止操作がなされたときに、前記複数のリールのうちの一のリールにおいて前記有効ライン上に前記第1の図柄が停止不可能、かつ、残りのリールの全てにおいて前記有効ライン上に前記第1の図柄が停止可能(紫7煽り)な第4押し順役(F_通常リプBAR_A)と、をさらに含み、前記第1特別演出状態における前記第2条件は、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされること、又は、前記第3押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされることであり、前記第2特別演出状態における前記第2条件は、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされること、又は、前記第4押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされることであり、前記第3特別演出状態における前記第2条件は、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされること、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされること、前記第3押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第2の押し順で停止操作がなされること、又は、前記第4押し順役が前記内部当籤役として決定された場合に、前記第1の押し順で停止操作がなされることであり、前記第1特別演出状態では、前記第1押し順役又は前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知するとともに、前記第3押し順役又は前記第4押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第2特別演出状態では、前記第1押し順役又は前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知するとともに、前記第3押し順役又は前記第4押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第3特別演出状態では、前記第1押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第2押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知し、前記第3押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第2の押し順を停止操作の情報として報知するとともに、前記第4押し順役が前記内部当籤役として決定されると、前記第1の押し順を停止操作の情報として報知することを特徴とする。
上述の第1押し順役及び第2押し順役の2つのみを用いる場合、正解(揃う)の押し順と外れ(テンパイ)の押し順とを2パターンしか設定することができず、結果、第1特別演出状態では常に第1の押し順を報知することになり、第2特別演出状態では常に第2の押し順を報知することになってしまう。これに対して、第3押し順役及び第4押し順役を追加することで、正解(揃う)の押し順と外れ(テンパイ)の押し順とを4パターン設定することができ、結果、第1特別演出状態及び第2特別演出状態において、第1の押し順及び第2の押し順の双方を報知することができる。これにより、遊技者は、報知する押し順の種別と遊技の結果(内部当籤役)とに強い関心を抱くことになり、遊技の興趣をより向上させることができる。