JP6785248B2 - 肝硬変に罹患した患者における細菌感染症の処置のための方法及び医薬組成物 - Google Patents

肝硬変に罹患した患者における細菌感染症の処置のための方法及び医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、肝硬変に罹患した患者における細菌感染症の処置のための方法及び医薬組成物に関する。
肝硬変は、その罹患率が次の10年間には劇的に増加するであろう肝臓の慢性疾患である。肝硬変は、アルコール性肝疾患、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、肝臓の自己免疫疾患(原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、及び自己免疫性肝炎)のような多くの慢性肝疾患に起因することがある。肝硬変は、数年にわたって進行する。合併症の発生は、「代償不全」と呼ばれる局面への移行を示している(フランスでは年間約100,000人の患者);これらの合併症には、腹水(フランスでは年間30,000人の患者)、胃腸出血(フランスでは10,000件の発作/年)、腎不全、及び非常に一般的であり、かつしばしばグラム陰性腸内細菌の移動に起因する細菌感染症が含まれる。
呼吸バースト(RB)又は酸化ストレス(OS)と呼ばれる、多形核白血球(PMN)、単球又はマクロファージによって産生される反応性酸素種(ROS)は、抗菌性宿主防御系において重要な役割を果たす。食細胞RBを担当する酵素である、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)オキシダーゼ2(NOX2)は、活性化に細胞質成分のリン酸化及び膜移行が必要な膜多タンパク質複合体であり、中でもp47phox(phox:食細胞オキシダーゼ)が重要な役割を果たす。ROSの産生不足は、微生物感染症に対する患者の感受性を高める。肝硬変は、不適切なROS産生が組織損傷と感染症に対する患者感受性との両方を誘導する、典型例である。肝硬変の一般的な合併症は、実際に、PMN RBの障害、殺菌活性、及び食作用に関連する、主要な死亡原因である敗血症の発症である。進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球は、細胞内シグナル伝達障害に関連する、細菌由来ペプチドf−Met−Leu−Phe(fMLP)によって誘導されるスーパーオキシドの重度の産生不足を提示したことが以前に示された(Rolas L et al, Hepatology, 2013)。更に具体的には、患者の好中球は、ウエスタンブロット分析によって測定するとGp91phox発現も不足していることが最近明らかにされた(Rolas et al, 1st Meeting of the Neutrophil Club, Avril 10th 2015, Paris)。これらのデータにより、細菌感染症に対する患者の感受性の上昇を部分的に説明することができ、よって、TLR7/8アゴニストが、健常なヒト好中球では選択部位上のp47phoxのリン酸化を刺激することによってNADPHオキシダーゼの過剰活性化を誘導するという事実にもかかわらず、肝硬変に罹患した患者における細菌感染症の処置には、このような化合物を信頼して使用することはできなくなる(Makni-Maalej et al. J. Immunol. 2012)。
発明の要約
本発明は、肝硬変に罹患した患者における細菌感染症の処置のための方法及び医薬組成物に関する。具体的には、本発明は請求の範囲により定義される。
発明の詳細な説明
本発明者らは驚くべきことに、Toll様受容体7/8(TLR7/8)の細胞透過性アゴニストでの患者好中球の処置が、Gp91phox mRNAレベルを上昇させ、この酵素の発現を回復させたことを示している。更に驚くべきことに、本発明者らは、該化合物により誘導されるROS産生が、健常ドナーからの好中球のレベルと同様のレベルまで上昇していることを証明している。したがって、TLR7/8アゴニストは、ヒト好中球においてNADPHオキシダーゼの過剰活性化を誘導することが示された(Makni-Maalej et al., J. Immunol. 2012)という観測にもかかわらず、肝硬変に罹患している患者の好中球において該化合物で観測される抑制作用は、特に標的酵素の発現が不足していることが明らかにされた状況では、先行技術から当然のこととして導き出すことはできなかった(Rolas et al, 1st Meeting of the Neutrophil Club, Avril 10th 2015, Paris)。
本発明者らはまた、タンパク質分解によるNOX2枯渇が、エラスターゼで処置したか、又はホルミルペプチドのfMet−Leu−Pheで刺激した健常好中球において、エラスターゼ依存的に発生することを証明した。更には、対照ではなく患者からの血漿は、NOX2発現及び好中球の活性をエラスターゼ依存的に減少させた。NOX2は、細胞外エラスターゼにより広範囲に分解され、そして肝硬変患者からの好中球におけるその不十分な合成経路が枯渇に寄与しており、これが感染症に対する患者の感受性を増大させる可能性がある。
したがって、本発明の第1の目的は、肝硬変に罹患した患者における細菌感染症を処置する方法であって、患者に治療有効量のTLR7及び/又はTLR8アゴニストを投与することを含む方法に関する。
本発明により、肝硬変に罹患している患者には、典型的には、アルコール性肝硬変又はウイルス性肝硬変又は代謝性の患者が含まれる。肝硬変は、アルコール性肝疾患、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、肝臓の自己免疫疾患(原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、及び自己免疫性肝炎)のような多くの慢性肝疾患に起因することがある。好ましくは非代償性肝硬変の発症又は発生の段階にある肝硬変患者が、本発明の方法に特に該当する。
本明細書に使用されるとき、「処置」又は「処置する」という用語は、疾患に罹患する危険性があるか、又は疾患に罹患している疑いのある被験体、並びに病気であるか、又は疾患若しくは病状に罹患していると診断されている被験体の処置を含む、予防又は予防的処置並びに治癒的又は疾患修飾処置の両方のことをいい、臨床的再発の抑制が含まれる。処置は、障害または再発性障害の1つ以上の症状を予防、治癒、その発症の遅延、その重症度の軽減、又は改善するために、あるいはこのような処置が行われない場合に予想される生存時間を超えて被験体の生存時間を延ばすために、医学的障害を有するか、又は最終的には障害を得てしまう可能性のある被験体に行われてもよい。「治療計画」とは、病気の処置のパターン、例えば、治療中に使用される投薬のパターンを意味する。治療計画は、導入計画及び維持計画を含んでもよい。「導入計画」又は「導入期間」という句は、疾患の初期処置のために利用される治療計画(又は治療計画の一部)のことをいう。導入計画の一般的な目標は、処置計画の初期期間中に高レベルの薬物を被験体に提供することである。導入計画は、「負荷計画」を(部分的又は全体的に)利用することができるが、これは、医師が維持計画の間に使用するであろうよりも高用量の薬物を投与すること、医師が維持計画の間に薬物を投与するであろうよりも頻繁に薬物を投与すること、あるいはその両方を含むことができる。「維持計画」又は「維持期間」という句は、病気の処置中に患者を維持するために、例えば、被験体を長期間(数ヶ月又は数年)寛解状態に保つために使用される治療計画(又は治療計画の一部)のことをいう。維持計画は、持続療法(例えば、毎週、毎月、毎年などの一定間隔で薬物を投与する)又は間欠療法(例えば、断続処置、間欠的処置、再発時の処置、又は特定の予め定められた基準到達時の処置[例えば、疾患の兆候など])を利用することができる。
幾つかの実施態様において、本発明の方法は、肝硬変に罹患した患者における細菌性腹膜炎の処置に特に適している。
本明細書に使用されるとき「細菌性腹膜炎」という用語は、当該分野におけるその一般的意味を有しており、細菌感染症に起因する腹膜の炎症のことをいう。細菌性腹膜炎は、一次性、二次性、又は三次性として分類することができる。一次性腹膜炎(特発性細菌性腹膜炎とも呼ばれる)では、感染源は、消化管から生じるものではなく、腹腔内臓器の特定できる解剖学的障害は存在しない。一次性腹膜炎は、大部分は肝硬変のような慢性肝疾患に起因する。対照的に、二次性腹膜炎は、腹部内臓の感染症に起因し、そして穿孔、虚血性壊死、又は穿通性外傷の結果として生じ得る。三次性腹膜炎は、2回以上の失敗に終わった感染源コントロール手順後に持続又は再発する腹膜炎として定義され、そして重度の腹部感染症のため集中治療室入院を必要とする患者において高頻度である。
本明細書に使用されるとき、「TLR7のアゴニスト」及び「TLR8のアゴニスト」という表現は、それぞれTLR7又はTLR8に結合して活性化する化合物のことをいう。「活性化」及び「刺激」という用語は、無頓着に使用される。「TLR7及び/又はTLR8アゴニスト」又は「TLR7/8アゴニスト」とは、TLR7のみの、TLR8のみの又はTLR7とTLR8両方のアゴニストである、分子のことをいう。
TLR7及び/又はTLR8アゴニストは、当該分野において周知である(Waleed M Hussein , Tzu-Yu Liu , Mariusz Skwarczynski , Istvan Toth. Toll-like receptor agonists: a patent review (2011 - 2013) Expert Opinion on Therapeutic Patents Apr 2014, Vol. 24, No. 4, Pages 453-470: 453-470)。更には、TRL7のアゴニスト又はTLR8のアゴニストを同定するための方法は、当該分野において周知であり、例えば、公報 WO 2004/075865(3M Innovative Properties Company)に記載されている。
TLR7及びTLR8の天然アゴニストは、グアノシン及びウリジンに富んだssRNAとして同定されている(Diebold, Science 2004, Heil Science, 2004)。
典型的には、TLR7アゴニストは、イミダゾキノリン様分子、イミキモド、レシキモド、ガーディキモド、S−27609、並びにロキソリビン(7−アリル−7,8−ジヒドロ−8−オキソ−グアノシン)、7−チア−8−オキソグアノシン及び7−デアザグアノシンのようなグアノシン類似体、UC−1V150、ANA975(Anadys Pharmaceuticals)、SM−360320(Sumitomo)、3M−01及び3M−03(3M Pharmaceuticals)を含むがこれらに限定されない(例えば、Gorden et al., J Immunology, 2005;Schon, Oncogene, 2008;Wu et al., PNAS 2007を参照のこと)。TLR7アゴニストは、イミダゾキノリン化合物;グアノシン類似体;ブロピリミン及びブロピリミン類似体のようなピリミジノン化合物;等を含む。TLR7リガンドとして機能するイミダゾキノリン化合物は、イミキモド(Aldara、R−837、S−26308としても知られている)、及びR−848(レシキモド、S−28463としても知られている;化学構造:4−アミノ−2−エトキシメチル−α,α−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノールを有する)を含むがこれらに限定されない。適切なイミダゾキノリン剤は、イミダゾキノリンアミン、イミダゾピリジンアミン、6,7−縮合シクロアルキルイミダゾピリジンアミン、及び1,2−架橋イミダゾキノリンアミンを含む。これらの化合物は、米国特許第4,689,338号、4,929,624号、5,238,944号、5,266,575号、5,268,376号、5,346,905号、5,352,784号、5,389,640号、5,395,937号、5,494,916号、5,482,936号、5,525,612号、6,039,969号及び6,110,929号に記載されている。本方法における使用に適したイミダゾキノリン剤の特定の種は、R−848(S−28463);4−アミノ−2−エトキシメチル−α,α−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−s−i−エタノール;及び1−(2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(R−837又はイミキモド)を含む。また使用に適した化合物は、4−アミノ−2−(エトキシメチル)−α,α−ジメチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール水和物である(例えば、Gorden et al. (2005)のBM−003を参照のこと)。TLR7リガンドとして機能するグアノシン類似体は、ロキソリビン(7−アリル−8−オキソグアノシン)、7−チア−8−オキソ−グアノシン(TOG)、7−デアザグアノシン、及び7−デアザデオキシグアノシンを含むがこれらに限定されない、ある種のC8−置換及びN7,C8−二置換グアニンリボヌクレオチド類及びデオキシリボヌクレオチド類を含む(Lee et al., 2003)。5−ハロ−6−フェニル−ピリミジノンであるブロピリミン(PNU−54461)、及びブロピリミン類似体は、文献に記載されており、これらも使用に適している。例えば、Vroegop et al. (1999)を参照のこと。適切なC8置換グアノシンの追加の例は、8−メルカプトグアノシン、8−ブロモグアノシン、8−メチルグアノシン、8−オキソ−7,8−ジヒドログアノシン、C8−アリールアミノ−2’−デオキシグアノシン、C8−プロピニル−グアノシン、C8−及びN7−置換グアニンリボヌクレオシド類(7−アリル−8−オキソグアノシン(ロキソリビン)及び7−メチル−8−オキソグアノシンなど)、8−アミノグアノシン、8−ヒドロキシ−2’−デオキシグアノシン、並びに8−ヒドロキシグアノシンを含むがこれらに限定されない。TLR7選択的アゴニストはまた、米国特許出願公開第2004/0171086号に示されるものを含む。追加の適切なTLR7アゴニストは、2−(エトキシメチル)−1−(2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(米国特許第5,389,640号);2−メチル−1−[2−(3−ピリジン−3−イルプロポキシ)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(WO 02/46193);N−(2−{2−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]エトキシ}エチル−エチル−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド(米国特許公開第2004/0171086号);1−[2−(ベンジルオキシ)エチル]−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(WO 02/46189);N−{8−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]オクチル}−N−フェニル尿素(米国特許公開第2004/0171086号(IRM5));2−ブチル−1−[5−(メチルスルホニル)ペンチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(WO 02/46192);N−{3−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]プロピル}−4−メチルベンゼンスルホンアミド(米国特許第6,331,539号);及びN−[4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]シクロヘキサンカルボキサミドカルボキサミド(米国特許公開第2004/0171086号(IRM8))を含むがこれらに限定されない。また使用に適切なものは、TLR選択的アゴニストのN−[4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]メタンスルホンアミドである。
例えば、TLR8アゴニストは、N−{4−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]ブチル}キノリン−3−カルボキサミド、N−{4−[4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]ブチル}キノキサリン−2−カルボキサミド、及びN−[4−(4−アミノ−2−プロピル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]モルホリン−4−カルボキサミドを含む、米国特許公開第2004/0171086号に示される化合物を含むがこれらに限定されない。他の適切なTLR8選択的アゴニストは、2−プロピルチアゾロ[4,5−c]キノリン−4−アミン(米国特許第6,110,929号);N1−[2−(4−アミノ−2−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−c][1,5]ナフチリジン−1−イル)エチル]−2−アミノ−4−メチルペンタンアミド(米国特許第6,194,425号);N1−[4−(4−アミノ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]−2−フェノキシ−ベンズアミド(米国特許第6,451,810号);N1−[2−(4−アミノ−2−ブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)エチル]−1−プロパンスルホンアミド(米国特許第6,331,539号);N−{2−[2−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)エトキシ]エチル}−N’−フェニル尿素(米国特許公開第2004/0171086号);1−{4−[3,5−ジクロロフェニル)チオ]ブチル}−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(米国特許公開第2004/0171086号);N−{2−[4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]エチル}−N’−(3−シアノフェニル)尿素(WO 00/76518及び米国特許公開第2004/0171086号);及び4−アミノ−α,α−ジメチル−2−メトキシエチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール(米国特許第5,389,640号)を含むがこれらに限定されない。TLR8選択的アゴニストとしての使用には、米国特許公開第2004/0171086号の化合物が含まれる。また使用に適切なものは、化合物2−プロピルチアゾロ[4,5−c]キノリン−4−アミンである。
本発明のTLR7/8アゴニストの具体例は、以下を含む:
幾つかの実施態様において、本発明のTLR7/8アゴニストは、R848である。「R848」とは、上記の構造を持つイミダゾキノリン化合物を意味する。
幾つかの実施態様において、本発明のTLR7/8アゴニストは、好中球による摂取に適した粒子に組み込まれる。したがって、粒子の寸法(例えば、直径)は、好中球による粒子の食作用を促進するように選択される。幾つかの実施態様において、本発明は、本発明のTLR7/8アゴニストが組み込まれており、そして粒子の少なくとも50%が好中球による摂取に適したサイズを有する粒子の集団を提供する。幾つかの実施態様において、所望のサイズは、所与の値の±10%、±20%、±30%、±40%、又は±50%以内の範囲である。この値は、例えば、20nm、100nm、500nm、1、5、10、20、50ミクロンなどであってよい。これらの実施態様のいずれにおける粒子も任意の組成物から生じてよい。典型的には、粒子は、変性タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン(Benacerraf et al., 1957 Brit. J. Exp. Path, 38:35))、不溶性物質(例えば、カーボンブラック、シリカ、二酸化ケイ素、ポリスチレン、ラテックス)、金属酸化物(例えば、酸化チタン、酸化鉄)、及び墨汁(India ink)(即ち、コロイド状炭素粒子の懸濁液)(Reichard and Filkins, 1984, The Reticuloendothelial System; A Comprehensive Treatise, pp. 73-101 (Plenum Press)、及びその参考文献に記載されている)、ヒドロゲル(例えば、米国特許公開第20050191361号に記載されているもの)、セファロース又はアガロースのビーズ又は微粒子を含む。幾つかの実施態様において、粒子は、生分解性かつ非毒性の材料(例えば、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)のようなポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリカプロラクトンなど)から形成される。本発明の粒子は、「ゴースト」RBCとして知られている細胞質が一掃された赤血球(RBC)、細菌(RESによって細菌が除去されるため;例えば、Benacerraf and Miescher, 1960, Ann NY Acad Sci, 88:184-195を参照のこと)、細胞断片、リポソーム、バクテリオファージ、バクテリオファージ断片、及びウイルス核酸を欠いたウイルスキャプシド(例えば、B型肝炎ウイルス表面抗原粒子)などを含んでよい。
本明細書で使用されるとき、「有効量」という用語は、治療効果(例えば、細菌感染症の処置)を達成するために十分な量のことをいう。治療的又は予防的用途に関連して、被験体に投与される組成物の量は、疾患の種類及び重症度に、並びに一般的健康、年齢、性別、体重及び薬物に対する忍容性のような個体の特性に依存する。これはまた、疾患の程度、重症度及び種類に依存する。当業者は、これらや他の要因に応じて適切な投薬量を決定することができよう。幾つかの実施態様において、治療効果又は予防効果を達成するためのTLR7/8アゴニストの有効量は、1日当たり体重1kg当たり約0.000001mg〜1日当たり体重1kg当たり約10,000mgの範囲である。典型的には、投薬量範囲は、1日当たり体重1kg当たり約0.0001mg〜1日当たり体重1kg当たり約100mgである。例えば、投薬量は、1日1回、2日に1回又は3日に1回体重1kg当たり1mg又は体重1kg当たり10mgであるか、あるいは週に1回、2週に1回又は3週に1回1〜10mg/kgの範囲内であってよい。幾つかの実施態様において、ペプチドの単回投薬量は、体重1kg当たり0.1〜10,000マイクログラムの範囲である。幾つかの実施態様において、担体中の芳香族カチオン性ペプチド濃度は、送達される1ミリリットル当たり0.2〜2000マイクログラムの範囲である。
典型的には、本発明のTLR7/8アゴニストは、薬学的に許容し得る賦形剤、及び場合により生分解性ポリマーのような徐放性マトリックスと組合せられて、医薬組成物が形成される。「薬学的に」又は「薬学的に許容し得る」とは、必要に応じて、哺乳動物、特にヒトに投与された場合に、有害反応、アレルギー反応、又は他の有害な反応を生じさせない分子実体及び組成物のことをいう。薬学的に許容し得る担体又は賦形剤とは、任意のタイプの非毒性の固体、半固体又は液体の充填剤、希釈剤、カプセル化材料又は製剤助剤のことをいう。医薬組成物は、任意の投与経路(経口、注射等)と適合する。 例えば、医薬組成物は、注射することができる製剤に対して薬学的に許容し得るビヒクルを含有する。これらは、特に、等張性の無菌の生理食塩水(リン酸一ナトリウム若しくは二ナトリウム、塩化ナトリウム、カリウム、カルシウム若しくはマグネシウムなど、又はこれらの塩の混合物)であっても、又は乾燥した、特に凍結乾燥した組成物であってもよく、そして後者は、状況に応じて、滅菌水又は生理食塩水の添加により、注射液の構成を可能にする。注射用途に適した医薬剤形は、滅菌水溶液又は分散液;ゴマ油、落花生油又は水性プロピレングリコールを含む製剤;及び滅菌注射溶液又は分散液の即時調製のための滅菌粉末を含む。全ての場合において、本剤形は、無菌でなければならず、容易な注射針通過性が存在する程度に流動性でなければならない。これは、製造及び保存の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌のような微生物の汚染作用を防がなければならない。滅菌注射液は、本発明のTLR7及び/又はTLR8アゴニストを、必要に応じて、上記の幾つかの他の成分と共に適切な溶媒中に必要量で加え、次に濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散液は、種々の滅菌された活性成分を、基本的な分散媒と上記のものからの必要とされる他の成分とを含む滅菌ビヒクル中に加えることによって調製される。滅菌注射液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、予め滅菌濾過したその溶液から活性成分と任意の追加所望成分との粉末が生成する、真空乾燥及び凍結乾燥手法である。
幾つかの実施態様において、本発明のTLR7/8アゴニストは、抗生物質と同時に投与される。幾つかの実施態様において、抗生物質は、アミノグリコシド類、ベータラクタム類、キノロン類又はフルオロキノロン類、マクロライド類、スルホンアミド類、スルファメトキサゾール類、テトラサイクリン類、ストレプトグラミン類、オキサゾリジノン類(リネゾリドなど)、リファマイシン類、グリコペプチド類、ポリミキシン類、リポペプチド抗生物質からなる群より選択される。典型的には、ベータラクタム類は、2−(3−アラニル)クラバム、2−ヒドロキシメチルクラバム、7−メトキシセファロスポリン、エピチエナマイシン、アセチルチエナマイシン、アモキシシリン、アパルシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、アズロシリン、アズトレオナム、バカンピシリン、ビアペネム、カルベニシリン、カルフェシリン、カリンダシリン、カルペチマイシンA及びB、
セファセトリル、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファログリシン、セファロリジン、セファロチン、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフメノキシム、セフメタゾール、セフミノクス、セフモレキシン(cefmolexin)、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラミド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォテタン、セフォチアム、セフォキシチン、セフォゾプラン、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフラジン、セフロキサジン、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフテゾール、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファロスポリンC、セファマイシンA、セファマイシンC、セファロチン(cephalothin)、キチノボリンA、キチノボリンB、キチノボリンC、シクラシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクロセリン、デオキシプルラシドマイシンB及びC、ジクロキサシリン、ジヒドロプルラシドマイシンC、エピシリン、エピチエナマイシンD、E、及びF、エルタペネム、ファロペネム、フロモキセフ、フルクロキサシリン、ヘタシリン、イミペネム、レナンピシリン、ロラカルベフ、メシリナム、メロペネム、メタンピシリン、メチシリン(meticillin)(methicillinとも称される)、メズロシリン、モキサラクタム、ナフシリン、ノルチエナマイシン(northienamycin)、オキサシリン、パニペネム、ペナメシリン、ペニシリンG、N、及びV、フェネチシリン、ピペラシリン、ピバンピシリン、ピブセファレキシン(pivcefalexin)、ポブメシリナム(povmecillinam)、ピブメシリナム、プルラシドマイシンB、C、及びD、プロピシリン、サルモキシシリン、スルバクタム、スルタミシリン、タランピシリン、テモシリン、テルコナゾール、チエナマイシン、及びチカルシリンを含む。典型的には、キノロン類は、ナリジクス酸、シノキサシン、オキソリン酸、フルメキン、ピペミド酸、ロソキサシン、ノルフロキサシン、ロメフロキサシン、オフロキサシン、エンロフロキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、アミフロキサシン、フレロキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、クリナフロキサシン、シタフロキサシン、ペフロキサシン、ルフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン トスフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、及びトロバフロキサシンを含む。
更なる態様において、本発明の方法は、患者に治療有効量の本発明のTLR7及び/又はTLR8アゴニストをエラスターゼインヒビターと組み合わせて投与することを含む。
本明細書に使用されるとき、「エラスターゼ」という用語は、当該分野におけるその一般的意味を有しており、好中球により産生されるセリンプロテアーゼである好中球エラスターゼのことをいう(Distelhorst et al., 1987;Edwards and Bernstein, 1994;Groutas et al., 2011;Aikawa and Kawasaki, 2014)。
本明細書に使用されるとき、「エラスターゼインヒビター」という用語は、当該分野におけるその一般的意味を有しており、エラスターゼ活性を阻害することができ、そしてエラスターゼを選択的にブロックするか又は不活化する任意の化合物のことをいう。本明細書に使用されるとき、「選択的にブロックするか又は不活化する」という用語は、セリンプロテアーゼファミリーの他のサブタイプ又はアイソフォームとのその相互作用よりも大きなそれぞれ親和性及び効力で、エラスターゼに優先的に結合してブロックするか又は不活化する化合物のことをいう。エラスターゼを選ぶが、他のセリンプロテアーゼのサブタイプをもブロックするか又は不活化し得る化合物は、部分的又は完全なインヒビターとして考えられる。「エラスターゼ活性インヒビター」とは、エラスターゼのその標的タンパク質との相互作用をブロックする化合物のことをいう。「エラスターゼインヒビター」という用語はまた、エラスターゼの発現を阻害する化合物のことをいう。典型的には、エラスターゼインヒビター化合物は、有機低分子、ポリペプチド、アプタマー、抗体、細胞内発現抗体、オリゴヌクレオチド又はリボザイムである。
ある化合物が、エラスターゼインヒビターであるかどうかを決定するための試験法及びアッセイ法は、Edwards and Bernstein, 1994;EP 0,643,075;US 2005/0265946に記載されるように当業者には周知である。
エラスターゼインヒビターは、Edwards and Bernstein, 1994;Groutas et al., 2011;Aikawa and Kawasaki, 2014;Alam et al., 2012;EP 0,643,075;及びUS 2005/0265946 に説明されるとおり当該分野において周知である。
本発明の1つの実施態様において、エラスターゼインヒビターは、好中球エラスターゼインヒビターのMeOSuc-AAPV-CMK(NEI);シベレスタット;エラフィン;α1−アンチトリプシン(α1−PI);分泌型白血球プロテアーゼインヒビター(SLPI);デペルスタット(Depelstat)(DX-890);及びONO-6818を含むがこれらに限定されない。
本発明の1つの実施態様において、エラスターゼインヒビターは、ペプチド系インヒビター(作用機序に基づかないペプチドインヒビター、P1アミノ酸イソスターインヒビター、求電子カルボニル誘導体、ボロン酸、及びモノハロメチルケトン);酵素活性化複素環式インヒビター(ハロエノールラクトン、インエノール(ynenol)ラクトン、イソクマリン、β−ラクタム、スクシンイミド)及び複素環式アシル化剤(ピロン、ベンゾオキサジノン及び関連複素環、並びにベンゾイソチアゾリン)のような複素環式インヒビター;非複素環式アシル化アルキル化剤(有機リン剤及び有機硫黄剤、イソシアン酸及びエステルアシル化剤)を含むがこれらに限定されない(例えば、Edwards and Bernstein, 1994に記載されるもの)。
本発明の1つの実施態様において、エラスターゼインヒビターは、以下を含むがこれらに限定されない:
・遷移状態インヒビター、例えば:
・代替基質インヒビター、例えば:
・カルバミル化剤;作用機序に基づくインヒビター;可逆的競合インヒビター、例えば:
1,4−ジアリールピリミドピリダジニルジオン;
4−(4−シアノフェニル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3,4,6,7−テトラヒドロ−1H−ピロロ[3,4−d]ピリミジン−2,5−ジオン;及び
Groutas et al., 2011 に記載される化合物、例えば:



本発明によれば、本発明のTLR7/8アゴニストは、エラスターゼインヒビターと連続投与又は同時投与される。
本発明は、以下の図面及び実施例により更に説明される。しかし、これらの実施例及び図面は、本発明の範囲を何ら限定するものと解釈されてはならない。
進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球は、fMLP誘導ROS産生及びシグナル伝達の障害を示した。パネルA:健常ボランティア(対照)及び肝硬変患者からのPMNを、種々の濃度(25〜1000nM)の細菌由来ペプチドfMet−Leu−Phe(fMLP)で刺激して、スーパーオキシドの産生を定量し、nmole/10細胞で表した(n=16、:P<0.05)。パネルB:PMNをfMLP(1μM)で75秒間刺激した。p38 MAPK及びp47phox(S345)の活性リン酸化型をウエスタンブロット実験により検出して、fMLP(n=4)で得られた対照値の百分率として表した。パネルC:PMN(10細胞/ml)を10nMラパマイシンの非存在下又は存在下で15分間処置した後、fMLP(1μM)で刺激した。データは、スーパーオキシド産生の平均±SEM(n=8、:P<0.05)を表す(Rolas L. et al, Hepatology 2013に発表されたデータ)。 進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球におけるスーパーオキシド生成NADPHオキシダーゼGp91phoxの発現の欠乏。健常ドナー(対照)及び進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球のGp91phoxの発現を、ウエスタンブロット実験(パネルA)及びmRNAレベル(パネルC)によって求めた。タンパク質発現及びmRNAを定量(パネルB、C)して、対照値の百分率±SEMとして表した(各群でn=12、:P<0.05、Mann-Whitney統計的検定)。 TLR7/8アゴニストCL097は、進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球におけるGp91phox RNAの産生及び合成を刺激した。肝硬変患者からの好中球をCL097(2.5μg/ml)の非存在下(緩衝液)又は存在下で37℃で30分間処置して、Gp91phox mRNAの量を定量し、対照(緩衝液)の百分率として表した(パネルA、n=6、:P<0.05)。Gp91phoxの発現をウエスタンブロットアッセイによって決定し、健常ドナーの好中球のそれの百分率±SEMとして表した(パネルB、n=4、:P<0.05)。 TLR7/8アゴニストCL097は、進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球におけるスーパーオキシドの産生を回復させた。健常ドナー及び進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球を、TLR7/8アゴニスト(2.5μg/ml)で15分間、次にPBS又は1μM fMLPで処置した。結果は、nmole/10細胞で示されたスーパーオキシド産生の平均±SEMを表す(n=8、:P<0.05)。 TLR7/8アゴニストCL097は、患者からの精製好中球による、及び全血における反応性酸素種の産生を回復させた。ROS産生は、進行性アルコール性肝硬変患者からの精製好中球(0.5×10細胞/450μl ハンクス平衡塩溶液、パネルA)及び全血(0.120mM カルシウムを含む450μl PBS中20μl、パネルB)を用いた高感度ルミノール増強化学発光アッセイによって測定された。細胞をTLR7/8アゴニスト単独(緩衝液)で15分間、次に1μM fMLP(パネルA)で処置した。結果は、cpmで示された化学発光反応のピーク(8回の実験の平均±SEM)を表す。 TLR7/8アゴニストR848は、健常ドナー及び肝硬変患者の全血におけるROS産生を改善するのにCL097よりも強力である。健常ドナー(パネルA)及び肝硬変患者(パネルB)からの全血(20μl)を、0.120mM カルシウムを含む450μL PBS中で、R848又はCL097(0.25〜5μg/ml)の非存在下(対照)及び存在下で15分間処置した。次に細胞を1μM fMLPで刺激した。結果は、fMLPにより誘導された化学発光反応のピークを表し、cpmで示される(4〜6回の平均±SEM、:P<0.05)。 肝硬変患者からの好中球の殺菌活性障害及びTLR7/8アゴニストCL097の有益な効果。(A)健常ボランティア(対照)及び肝硬変患者からの好中球を大腸菌と共に5分間インキュベートし、次にfMLP(1μM)で25分間処置したか又は処置しなかった(緩衝液)。(B、C):細菌と共にインキュベートした好中球を、CL097なし(PBS)及びCL097(1μg/ml)で2分間処置した後、fMLPで23分間刺激した。細胞を溶解し、細菌コロニーの数を求めて、対照休止細胞(A、n=6)の数の百分率として、又は両方の細胞集団(B、C、n=6)における休止細胞(PBS)の数の%として表した;P<0.05(Boussif A et al, J Hepatol. 2016 64:1041-8. doi: 10.1016/j.jhep.2015.12.005. Epub 2015 Dec 21に発表されたデータ)。 エラスターゼは、健常PMNにおけるgp91phox及びp22phoxの分解を誘導する。(A及びB)0.1又は0.5単位 エラスターゼの非存在下又は存在下で1時間処置した健常PMNにおけるgp91phox及びp22phoxのウエスタンブロット分析及び濃度測定による定量。(C及びD)fMLP(1μM)で45分間刺激する前に、100μM エラスターゼインヒビター(NEI)の非存在下又は存在下で15分間前処理した健常PMNにおけるgp91phox及びp21phoxのウエスタンブロット分析濃度測定による定量。(E)fMLP(1μM、2分)で刺激したPMNから得られた無細胞脱顆粒上清と共に45分間インキュベートする前に、100μM エラスターゼインヒビター(NEI)の非存在下又は存在下で15分間前処理した健常PMNにおけるgp91phoxのウエスタンブロット分析濃度測定による定量。ブロットは4回の実験を代表しており、濃度測定による分析は積算され、アクチンレベルの百分率として表される。平均値±SEMの間の有意差は、P<0.05及び**P<0.01によって示される。(F)時間の関数として、Biacore X100で分析したCM3センサーチップにコーティングした抗gp91phox抗体(7D5)に対するPMN特異的結合及び解離のセンサーグラム。3群のPMNを注入した(150μl PBS中に10細胞);対照PMN及びエラスターゼ(0.5単位)又は無細胞脱顆粒上清で処置したPMN。データは、3回の独立した実験を代表しており、共鳴単位(RU)として表される。(G)4℃で0.5単位 エラスターゼで処置したか又はしていない(対照)PMNの表面でのGp91phox発現のフローサイトメトリー定量。データは、対照値の百分率±SEM(n=3)として示される平均蛍光指数(MFI)を表す。 肝硬変患者からの血漿は、健常PMNの表面でのgp91phox発現及びROS産生をNEI感受性に減少させる。PMNは、エラスターゼインヒビターNEI(100μM)の非存在下又は存在下のいずれかで、RPMI(対照)又は健常ボランティア若しくは肝硬変患者の血漿(5×10PMNを含む1ml RPMI中25%血漿)を用いて37℃で12時間前処理した。PMNを抗gp91phox FITC結合抗体で標識した。(A)対照値の百分率として表された、フローサイトメトリーによる、抗gp91phox FITC結合抗体(7D5)で標識した陽性細胞の数の定量。(B)右のパネルは、対照値の百分率として表されたMFI値(平均±SEM)を示す(n=5の別個の実験)。(C、D)100μM NEIを用いるか用いないかのいずれかで、健常ボランティア及び肝硬変患者からの血漿の非存在下(緩衝液/RPMI)又は存在下で12時間前処理した健常PMNによる、PMAによって誘導されたスーパーオキシドの経時的産生。(E)対照値の百分率として表されたスーパーオキシドの産生(平均±SEM、n=5)。平均値間の有意差は、P<0.05、及び**P<0.01によって示される。 アルコール性肝硬変患者からの血漿は対照よりも大量のエラスターゼを含む。血漿5μlアリコート(10μgタンパク質の当量)を1×Laemmli緩衝液 450μl中で変性させた。試料 100μLによりSDS−PAGEを行った。基準として同じゲルでウエスタンブロットを行ったブタエラスターゼ80μg(図示せず)に対する、エラスターゼの濃度測定による分析及び定量、並びに発現。棒は、患者10名の血漿で得られた平均±SEMを表す。平均値群間の有意差は、**P<0.01によって示される。p47phoxシグナルが存在しないことは、血漿中に存在するエラスターゼが無傷の好中球又は壊死好中球に由来しないことを示している(データ示さず)。 R848による肝硬変ラットのインビボ処置は、全血におけるROS産生不足を回復させる。Wistar雌ラットの総胆管を、以前に報告されている(Mohammadi et al, Liver Int. 2009, 29(5):692-700)ように分岐の直ぐ下の肝門近くで全身麻酔(10mg Avertin、IP)下で結紮した(BDL)。全ての外科的処置を無菌条件下で実施した。尾の中央腹面の血管に挿入した1インチ皮下注射針を用いてエッペンドルフ(Eppendorf)チューブ(10mM EDTA中約0.5ml)に採血した。MS9-5V Analyzer Counter(Melet Schloesing Laboratories)を用いて白血球を計数した。21日目に、報告された(McCluskie MJ et al, Antiviral Res. 69:77-85, 2006)とおり肝硬変BDLラットをR848(2.2mg/kg)で処置した。対照ラットは処置されなかった。反応性酸素種の産生は、指示日に全血で測定された。簡単に述べると、10μM ルミノールを含む0.5ml ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)中で37℃でインキュベートした3種の血液容量(0.9、1.8及び3.75μl)を使用して、温度調整したバイオルミノメーター(Berthold LB940)でROS産生を連続して記録した。細胞をサイトカラシンb(0.25μg/ml)で5〜10分間処置した後、細菌由来ペプチドfMet−Leu−Phe(fMLP、1μM)で刺激した。ROS産生は、全血における化学発光反応のピークを表す。代表的なラットからの典型的な反応プロフィールが、指示日について提供され(三重測定の平均±SEM)、2000血中PMN当量あたりのcpmとして表される。同様の反応プロフィールが、BDLラット合計6匹及び未処置対照(偽処置)ラット5匹で得られた。
実施例1
進行性アルコール性肝硬変を有する免疫不全患者の好中球のNADPHオキシダーゼ活性を回復させるTLR7/8アゴニストのCL097及びR848の有用性
ヒト食細胞NADPHオキシダーゼのチトクロムb(Gp91phox)は、殺菌性スーパーオキシド生成系の重要な細胞膜末端エフェクターである。我々は以前に、進行性アルコール性肝硬変患者からの好中球が、シグナル伝達障害に関連する細菌由来ペプチドf−Met−Leu−Phe(fMLP)によって誘導されるスーパーオキシドの重度の産生不足を示すことを明らかにした(Rolas L et al, Hepatology, 2013)。これらのデータは、細菌感染症に対する患者の感受性の増大を部分的に説明することができる。
患者の好中球はまた、ウェスタンブロット分析によって決定されるGp91phox発現も不足していた(図2A及びB)が、一方Gp91phox mRNAレベルは有意に変化しなかった(図2C)ことを我々は示した。興味深いことに、Toll様受容体7/8(TLR7/8)の細胞透過性アゴニストのCL097(2.5μg/ ml、30分)による患者好中球の処置は、Gp91phox mRNAレベルを上昇させ(図3A)、Gp91phoxの発現を回復させた(図3B)。この処置がNADPHオキシダーゼ活性を改善するかどうかを決定するために、細菌ペプチドfMLPによる細胞刺激の後、特異的チトクロムC還元アッセイによってスーパーオキシド産生(02−°)を測定した。注目すべきことに、患者の好中球(図4)では、CL097はfMLP誘導性スーパーオキシド産生を健常ドナーからの好中球と同様のレベルまで高めた(図4)一方、CL097は健常好中球のスーパーオキシドの最適産生を更に増加させた(図4)。ルミノール増幅生物発光アッセイのような反応性酸素種(ROS)を定量するための高感度技術を用いると、CL097それ自体がROSの低い産生を刺激することが見い出され、そして患者好中球によるfMLP誘導性ROS産生を強力に高めるその能力が確認された(図5A)。有望なことに、これらのCL097独自の性質はまた、患者からの全血におけるROS産生のモデルにおいても観察された(図5B)。最後に、同じファミリーの他のTLR7/8アゴニストのうちR848は、肝硬変患者(図6B)及び健常ドナー(図6A)からの全血におけるROS産生を改善するのにCL097よりも強力であった。
結論として、TLR7/8アゴニストのCL097は、好中球におけるGp91phox合成を刺激し、そして細菌性ペプチドfMLPにより誘導されるROS産生を高めることによって、進行性アルコール性肝硬変を介するROSの重度の産生不足から保護する。よってCL097及びR848のようなTLR7/8アゴニストは、免疫抑制患者の抗菌性宿主防御反応を改善するために有用であり得る。
臨床試験で広く使用されている、CL097類似体のR848で処置された胆管結紮(BDL)(Mohammadi et al, 2009)によって誘導されたラットの肝硬変モデルを用いて研究を展開する。本発明者らは、R848の非経口投与が、肝硬変により誘導された全血におけるROS産生不足をも回復させたという最初の兆候を与えた(図11)。
実施例2
患者の好中球の殺菌活性障害及び有益なCL097効果。
大腸菌と共にインキュベートした対照好中球は、反応性でなかった患者の好中球とは対照的に、fMLPでの刺激により有意な殺菌性(25〜30%)を誘導した(図7A)。興味深いことに、CL097単独では、対照及び肝硬変患者の両方からの好中球による有意な殺菌性を誘導した(図7B及びC)。CL097はまた、患者の好中球によるfMLP誘導殺菌性を強力に高めた一方、対照好中球では有意な増加は認められなかった(Boussif A et al, J Hepatol. 2016 64:1041-8. doi: 10.1016/j.jhep.2015.12.005. Epub 2015 Dec 21に発表され、Louvet A., J. Hepatol, 64:1006-7, 2016に論評されたデータ)。よって、TLR7/8活性化は、肝硬変患者における好中球の宿主防御活性に有益な効果を提供し得る。
実施例3
PMNにおけるNOX2分解に介在するエラスターゼの主要な役割。
潜在的にNOX2分解に関与するプロテアーゼを同定するために、選択された基質を切断することができるプロテアーゼを予測するためのMEROPSデータベース(Rawlings et al 2014)及びコンピュータツールを用いてgp91phox配列をコンピュータ内(in silico)分析に付した(Venkatraman et al 2009)。検出された5つの候補の中で、エラスターゼは、同定された唯一の好中球プロテアーゼであった。gp91phox分解におけるその潜在的な寄与を調べるために、37℃で1時間健常PMNを0.1及び0.5単位の精製エラスターゼと共にインキュベートすることによる第1のアプローチを使用し、これにより脱顆粒上清に見い出されるものと同様のタンパク分解活性を与えた(データ示さず)。この処置により、免疫反応性gp91phox断片の増加と同時に約50%(図8A)のgp91phox分解が起こった(データ示さず)。p22phoxの分解は、0.5単位 エラスターゼで観察された(図8B)。よって、好中球エラスターゼは、fMLPによって誘導されるgp91phox及びp22phoxの分解に重要な役割を果たすようである。このことは、好中球エラスターゼインヒビターMeOSuc-AAPV-CMK(一般にNEIと呼ばれる)が両方の成分のfMLP誘導性枯渇を妨げたという観察によって支持される(図8C及びD)。PMN中のgp91phox分解プロセスが細胞外で開始されるかどうかを更に判定するために、脱顆粒PMNの無細胞上清を静止PMNの新しいバッチと共にインキュベートした。この処置もまたgp91phoxを枯渇させ、gp91phox断片の量を増加させた(図8E)。この効果におけるエラスターゼの役割は、NEIでのPMN前処理がgp91phox分解を阻止したという観察によって支持される。
分解プロセスに関与する可能性のあるgp91phox外側部分への洞察を得るために、我々は、外側gp91phoxエピトープ(ループ2及び3)を認識するgp91phox 7D5抗体(Nakamura, 1987)、及びBiacore表面プラズモン共鳴(SPR)技術の利益を取ることによって、無傷なPMNとセンサーチップ上にコーティングされた7D5抗体との間のリアルタイム相互作用を調べた。図8Fに示されるように、未処置PMN(対照)の注入は、7D5抗体との特異的な線形かつ時間依存的な相互作用をもたらした。対照的に、この結合は、PMNを37℃で1時間エラスターゼで前処理して洗浄した場合、時間及び強度が顕著に減少した。減少した相互作用はまた、脱顆粒上清で前処理されたPMNで検出された。これらのデータは、PMNの外側エピトープの変化及び表面でのgp91phoxの発現と一致している。更にエラスターゼがgp91phoxの表面に結合するかどうかを調べるために、PMNを4℃で1時間エラスターゼで処置し、次に7D5抗体により同じ温度で標識した。この処置は、FACSスキャン分析(図8G)によって評価される抗体結合を強く阻害したが、これはエラスターゼの干渉効果と一致している。
アルコール性肝硬変患者からの血漿は、好中球のROS産生及びNOX2発現を下方制御する。
顆粒球エラスターゼは感染過程で放出され、アルコール性肝硬変の主要な合併症である特発性細菌性腹膜炎患者(Casafon et al., 1999)の診断に有用であると提唱されている。しかし、好中球NOX2活性の調節における血漿エラスターゼの関連は不明である。ここで研究された肝硬変患者の血漿中に存在する好中球エラスターゼの量は、他の研究(Stanley et al., 1996)と一致して、健常被験体よりも有意に高かった(図10)。血漿エラスターゼがgp91phoxの発現及び活性を調節するかどうかを調べるために、健常PMNを、患者又は健常ドナー(対照)からの血漿の非存在下又は存在下で処置して洗浄した。この処置は、対照血漿ではなく患者血漿が、7D5抗体で標識されたgp91phox陽性細胞の量(図9A)、及びgp91phoxの表面発現を減少させることを明らかにした(図9A及びB)。更には、この減少は、エラスターゼインヒビターNEIによって妨げられた(図9B)が、このことは、gp91phox枯渇における患者エラスターゼの寄与を強く示唆している。この観察と一致して、患者の血漿は、チトクロムCアッセイ(図9C〜E)及び化学発光によって測定されたPMNのNOX2活性を阻害した。更に、NEIによる血漿及びPMNの前処理は、患者血漿の阻害効果を妨げた(図9A、B及びD)。
参考文献:
この出願を通して、種々の参考文献は、本発明が関係する技術水準を記述している。これらの参考文献の開示は、ここに引用例として本開示に取り込まれる。

Claims (10)

  1. イミダゾキノリンアミンから選択されるTLR7及び/又はTLR8アゴニストを含む、肝硬変に罹患した患者における細菌感染症を処置するための医薬組成物。
  2. 患者が、アルコール性肝硬変、代謝性肝硬変又はウイルス性肝硬変に罹患している、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 患者が、非代償性肝硬変に罹患している、請求項1記載の医薬組成物。
  4. 細菌感染症が、肝硬変に罹患した患者における細菌性腹膜炎である、請求項1記載の医薬組成物。
  5. TLR7及び/又はTLR8アゴニストが、R848及びCL097から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. TLR7及び/又はTLR8アゴニストが、R848である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. TLR7/8アゴニストが、好中球による摂取に適した粒子に組み込まれる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 生物質と同時に投与される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 抗生物質が、アミノグリコシド類、ベータラクタム類、キノロン類又はフルオロキノロン類、マクロライド類、スルホンアミド類、スルファメトキサゾール類、テトラサイクリン類、ストレプトグラミン類、オキサゾリジノン類、リファマイシン類、グリコペプチド類、ポリミキシン類、及びリポペプチド抗生物質からなる群より選択される、請求項8記載の医薬組成物。
  10. ラスターゼインヒビターと組み合わせて投与される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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