JP6783344B2 - 最適合成電力量推移選定システム - Google Patents

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Description

本願発明は、電力を供給するための好適な需要者の組み合わせを選出する技術に関するものであり、より具体的には、複数の需要者の消費電力量を合成した消費電力量モデルを生成するとともに、その合成した消費電力量モデルを評価することによって最適な需要者の組み合わせを選出することができる最適合成電力量推移選定システムに関するものである。
2016年4月、電気料金の軽減を目的として、低圧区分を含む全区分の電気の小売業への参入が全面自由化された。これにより、家庭や商店などあらゆる消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになり、すなわち、ライフスタイルや価値観に合わせ、電気の売り手やサービスを自由に選べるようになったわけである。
その結果、これまでは主に各地域の電力会社(旧一般電気事業者)が電気を供給していたが、電力自由化を受けて新たに電気の小売業に参入する民間企業、いわゆる「小売電気事業者(特定規模電気事業者)」が続々と現れ、2019年3月末の時点では、経済産業省に登録を受けている小売電気事業者は589社にものぼる。
旧一般電気事業者は、個人消費者(低圧区分)向けとして、単純な従量課金プランのほか、時間帯や曜日、季節といった変動条件に応じて単価を変える種々の電気料金プランを用意している。家族構成や、住宅形式(戸建て/集合住宅等)によって電力使用の態様、いわば電力の「消費特性」は様々であり、各電力消費者に適した電気料金プランを選択すれば、月々に支払う電気料金も軽減される。
他方、近年ではスマートメーターの普及が進み、これに伴ってHEMS(Home Energy Management System)を導入する一般家庭も増加しつつある。このように、新電力による電気料金プランの多様化、そして一般家庭によるHEMSの導入といった背景の下、旧一般電気事業者と新電力の部分供給を採用するなど小売電気事業者と契約する個人需要者が拡大している。
個人需要者は、小売電気事業者を利用することによりに電気料金を軽減しようとするわけであるが、一方でこれまでにない経験を強いられることになり、種々の問題を抱えることにもなった。例えば、競争激化もあって小売電気事業者からは多種多様な電気料金プランが提供されるようになり、つまり個人需要者にとっては選択肢が増えるが、その半面、最善の電気料金プランを選択することが難しくなる。そこで、特許文献1では多種多様な電気料金プランの中から、電力消費者の消費特性を考慮した上で最適な電気料金プランを選定する技術を提案している。
特許第5717113号公報
我が国における電気の小売自由化は、2000年3月から取り組まれている。はじめは、特別高圧区分の電気の小売業が自由化され、比較的大規模の工場やデパート、オフィスビルといった需要者が電力会社を自由に選ぶことができるようになった。その後、2004年4月と2005年4月には、小売自由化の対象が高圧区分に広がり、中小規模の工場や中小ビルといった需要者も電力会社の自由選択が可能になった。
既述したとおり低圧区分では、小売電気事業者側から種々の電気料金プランが提示される。そして個人需要者は、所望の電気料金プランを選択し、その電気料金プランを提示した小売電気事業者と契約するのが一般的である。一方、特別高圧区分や高圧区分(以下、総称して「高圧等区分」という。)では、低圧区分のように電気料金プランが提示されることはなく、需要者と小売電気事業者との直接交渉による基本相対取引が主流となっている。すなわち、需要者自らが小売電気事業者にアプローチして見積もりを取得し、種々の検討を行ったうえで最適と考える小売電気事業者側と契約しているのが現状である。あるいは、複数の小売電気事業者から見積もりを代行取得する仲介業者に依頼するケースもある。
このように高圧等区分では、基本相対取引で小売電気事業者を選定していることから、契約に至る過程において需要者に多くの負担が掛かるという問題が指摘されている。すなわち、需要者にとって最適な小売電気事業者を選定するためには、数多くの小売電気事業者にアプローチしなければならず、さらに自らが交渉しなければならないため、需要者には著しい労力や交渉術が強いられるわけである。また、既に契約切替により電気代削減に成功している需要者は、更なる電気代削減の余地がないという側面もある。
ところで小売電気事業者は、常に変動する電気需要量に応じて供給する、換言すれば電力の需要と供給のバランスを常に一致させる「同時同量」を義務付けられている。しかしながら多くの小売電気事業者は、自社電源で常に需要量を充足するだけの供給量を確保することができない。そこで、自社電源や発電事業者からの調達で賄いきれない不足分は、JEPX(卸取引市場)から仕入れることになる。その仕入れ量は、同時同量を想定して決定するものの供給量と需要量に一定量の差分が生じることがあり、その場合はJEPXイに対してペナルティが発生する。すなわち多く仕入れると無償で系統に引き取られ、不足すると系統が補填した分としてインバランス料金をJEPXに支払わなければならない。
そのため小売電気事業者にとっては、「需要と供給」の予測精度を高めることが極めて重要となる。また、旧一般電気事業者などから電気を調達するにあたっては、安定的に(例えば24時間一定量で)調達する方が調達コストは軽減されることから、単位時間(例えば30分)ごとの需要量の変動を抑える(つまり24時間の需要量をできるだけ平準化させる)ことも小売電気事業者にとって極めて重要である。しかしながら、「需要と供給」の予測精度を高める技術や、単位時間ごとの需要を平準化させる技術は、これまで提示されることがなかった。また、従来の需要予測システムは、消費データと天候データとの相関性から予測するのが一般的であり、契約前に需要者の需要を想定するものではなかった。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち従来では契約前に知りえなかった需要者の需要を推定するとともに、単位時間ごとの需要を平準化させることができる最適合成電力量推移選定システムを提供することである。
本願発明は、複数の異なる需要者を組み合わせることによって疑似的な集合需要者を設定するとともに、その集合需要者の消費電力量モデルを生成し、消費電力量モデルを評価することによって需要者及び供給者ともに好適となる「需要者の組み合わせ」を選定する、という点に着目したものであり、従来にはなかった発想に基づいてなされた発明である。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、複数需要者の個別電力量推移(単位時間ごとの消費電力量を時間順に連続させた時間推移)を合成することによって合成電力量推移を生成するシステムであって、個別電力量推移記憶手段と合成電力量推移生成手段、統計値算出手段、最適推移選定手段を備えたものである。このうち個別電力量推移記憶手段は、需要者の消費電力量の実績値又は推定値に基づいて生成された個別電力量推移を複数の需要者ごとに記憶する手段であり、合成電力量推移生成手段は、個別電力量推移記憶手段から2以上の需要者に係る個別電力量推移を読み出すとともに単位時間ごとに合算して合成電力量推移を生成する手段である。また統計値算出手段は、合成電力量推移生成手段によって生成された合成電力量推移に基づいて単位時間ごとの消費電力量の合成平均値及び合成標準偏差値を算出する手段であり、最適推移選定手段は、合成電力量推移に係る合成平均値、合成標準偏差値、及び連続単位時間数に基づいて複数種類の合成電力量推移の中から最適合成電力量推移を選定する手段である。ここで連続単位時間数とは、合成平均値を中心とした許容消費電力量範囲の消費電力量が連続する単位時間の数であり、許容消費電力量範囲とは、合成平均値から偏差閾値を差し引いた最小値と合成平均値に偏差閾値を加えた最大値によって定められる範囲であり、偏差閾値とは、複数種類の合成電力量推移に基づいて算出される合成標準偏差値のうち最小の合成標準偏差値のことである。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、需要者情報登録手段をさらに備えたものとすることもできる。この需要者情報登録手段は、需要者が操作することによって、その需要者の個別電力量推移と、その需要者の需要者属性(その需要者が属する地域及び業種といった属性種目を含む)と、合成対象とする需要者属性の属性種目である注目属性種目を登録する手段である。この場合、個別電力量推移記憶手段は、複数の需要者ごとに個別電力量推移と需要者属性と注目属性種目を関連付けて記憶し、合成電力量推移生成手段は、注目属性種目が共通する2以上の個別電力量推移に基づいて合成電力量推移を生成する。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、平均値指標(合成平均値が大きいほど高い評価が与えられる指標)と標準偏差値指標(合成標準偏差値が小さいほど高い評価が与えられる指標)、連続数指標(連続単位時間数が多いほど高い評価が与えられる指標)に基づいて最適合成電力量推移を選定するものとすることもできる。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、平均値指標、標準偏差値指標、連続数指標の順に大きな重みづけを加えたうえで最適合成電力量推移を選定するものとすることもできる。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、入札情報登録手段と小売電気事業者決定手段をさらに備えたものとすることもできる。この入札情報登録手段は、小売電気事業者が最適推移選定手段によって選定された最適合成電力量推移に対して入札情報(入札金額を含む)を登録する手段であり、小売電気事業者決定手段は、複数の小売電気事業者によって登録された入札金額のうち最も低価格となる入札金額に係る小売電気事業者を契約候補者として決定する手段である。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムには、次のような効果がある。
(1)いわば消費電力モデルである最適合成電力量推移が生成されることから、小売電気事業者が需要と供給の予測を行う上で極めて有益な情報として利用することができる。その結果、供給不足に伴うインバランス料金の発生を抑制することができる。
(2)最適合成電力量推移を構成する疑似的な集合需要者(つまり好適な需要者の組み合わせ)に対して電気を供給することができ、すなわち24時間を通して略平準化された需要に対して電気を供給することができる。その結果、旧一般電気事業者などから安定的に電気を調達することができ、調達コストを軽減することができる。
(3)入札情報登録手段と小売電気事業者決定手段を備えることによって、需要者にとっての負担(数多くの小売電気事業者にアプローチする、あるいは自らが交渉するといった負担)が大幅に軽減される。これにより需要者は、好適な小売電気事業者を極めて容易に選定することができる。
(4)入契約前に需要が平準化されていることを把握できるため、より精度高く相対単価を決定することができる。
個別電力量推移Aと個別電力量推移Bを合成して生成された合成電力量推移を示すモデル図。 個別電力量推移を説明するモデル図。 本願発明の最適合成電力量推移選定システムの主な構成を示すブロック図。 本願発明の最適合成電力量推移選定システムの主な処理の流れを示すフロー図。 「個別電力量推移」と「需要者属性情報」、「注目属性種目」を含んで構成される需要者情報を説明するモデル図。 複数の需要者が登録した需要者情報を記憶する個別電力量推移記憶手段を示すモデル図。 「連続単位時間数」を定めるための「許容消費電力量範囲」を説明するモデル図。 「連続単位時間数」を説明するモデル図。 「入札金額」と「供給者属性情報」を含んで構成される入札情報を説明するモデル図。 複数の供給者が登録した入札情報を記憶する入札情報記憶手段を示すモデル図。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムの実施形態の一例を、図に基づいて説明する。
1.全体概要
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、複数の「個別電力量推移」を合成した「合成電力量推移」を生成することをひとつの特徴としている。例えば図1では、個別電力量推移Aと個別電力量推移Bを合成することによって、合成電力量推移が生成されている。なおこの図では2つの個別電力量推移から合成電力量推移を生成しているが、これに限らず3以上の個別電力量推移から合成電力量推移を生成することができる。
ここで「個別電力量推移」とは、図2に示すように、単位時間(例えば30分)ごとの消費電力量を一定期間(例えば24時間)だけ時間順に連続させた(並べた)電力量の推移であり、電気需要者(以下、単に「需要者」という。)の消費電力量の実績値(例えばスマートメーター等により計測した実測値)や、過去に蓄積された用途ごとの消費電力量パターンからの推定した推定値に基づいて生成されるものである。また「合成電力量推移」とは、上記したとおり複数の個別電力量推移を合成した消費電力量の時間推移であって、単位時間ごとに複数の個別電力量推移の消費電力量を合算したものである。
2.最適合成電力量推移選定システム
図3は、本願発明の最適合成電力量推移選定システム100の主な構成を示すブロック図である。この図に示すように最適合成電力量推移選定システム100は、個別電力量推移記憶手段101と合成電力量推移生成手段102、統計値算出手段103、最適推移選定手段104を含んで構成され、さらに需要者情報登録手段105や入札情報登録手段106、小売電気事業者決定手段107、合成電力量推移記憶手段108、入札情報記憶手段109、ディスプレイやプリンタといった出力手段などを含んで構成することもできる。
最適合成電力量推移選定システム100を構成する各手段のうち合成電力量推移生成手段102と統計値算出手段103、最適推移選定手段104、需要者情報登録手段105、入札情報登録手段106、小売電気事業者決定手段107は、専用のものとして製造することもできるし、汎用的なコンピュータ装置を利用することもできる。このコンピュータ装置は、パーソナルコンピュータ(PC)や、iPad(登録商標)といったタブレット型PC、スマートフォンを含む携帯端末などによって構成することができる。コンピュータ装置は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリを具備しており、さらにマウスやキーボード等の入力手段やディスプレイを含むものもある。
また、個別電力量推移記憶手段101と合成電力量推移記憶手段108、入札情報記憶手段109は、汎用的コンピュータの記憶装置を利用することもできるし、そのほかデータベースサーバに構築することもできる。データベースサーバに構築する場合、ローカルなネットワーク(LAN:LocalAreaNetwork)に置くこともできるし、インターネット経由(つまり無線通信)で保存するクラウドサーバとすることもできる。なお、個別電力量推移記憶手段101と合成電力量推移記憶手段108、入札情報記憶手段109は、同じ記憶装置(例えばデータベースサーバ)に構築することもできるし、それぞれ別の記憶装置に構築することもできる。
以下、図4を参照しながら最適合成電力量推移選定システム100の主な処理について詳しく説明する。図4は、本願発明の最適合成電力量推移選定システム100の主な処理の流れを示すフロー図である。なおこれらのフロー図では、中央の列に実施する行為を示し、左列にはその行為に必要なものを、右列にはその行為から生ずるものを示している。
図4に示すように最適合成電力量推移選定システム100の処理は、「最適推移選定段階」と「オークション段階」の2段階に分けることができる。最適推移選定段階では、まず需要者が需要者情報登録手段105を操作することによって、需要者情報を登録する(Step101)。この需要者情報は、図5に示すように「個別電力量推移」と「需要者属性情報」、「注目属性種目」を含んで構成される。なおここで登録される個別電力量推移は、消費電力量の実績値(あるいは推定値)に基づいて生成されたものである。
需要者の属性を示す需要者属性情報は、複数の属性種目によって構成され、例えば図5に示すように、その需要者が属する「地域」や、その需要者が属する企業の「業種」といった属性種目によって構成することができる。また注目属性種目は、個別電力量推移を合成する際に、その需要者が望む合成対象者を特定するための条件である。例えば需要者Xが、業種として「建設業」を登録し、注目属性種目として「業種」を登録した場合、需要者Xの個別電力量推移を用いて合成電力量推移を生成するには、やはり業種として「建設業」を登録した需要者が合成対象として選出される。あるいは需要者Yが、地域として「福岡県」を登録し、注目属性種目として「地域」を登録した場合、需要者Yの個別電力量推移を用いて合成電力量推移を生成するには、やはり地域として「福岡県」を登録した需要者が合成対象として選出される。なお注目属性種目は、必ずしも具体的な情報を登録させる必要はなく、注目属性種目として「特になし」の登録を可能にするなど、その需要者が望む合成対象者を特定しない選択も許容する仕様にするとよい。
最適合成電力量推移選定システム100を運用するにあたっては、複数の需要者の参加が想定されることから、図6に示すように複数の需要者(この図では、需要者Aと需要者B、需要者C、・・・需要者Z)が需要者情報を登録し、そして個別電力量推移記憶手段101に記憶される。このとき個別電力量推移記憶手段101は、需要者ごとに需要者情報を記憶するとともに、個別電力量推移と需要者属性、注目属性種目を関連付けて記憶する。
需要者情報が登録されると、合成電力量推移生成手段102が個別電力量推移記憶手段101から複数の個別電力量推移を読み出すとともに、読み出した個別電力量推移を合成することによって合成電力量推移を生成する(Step102)。合成電力量推移を生成するにあたっては、複数の異なる個別電力量推移を抽出し、すなわち需要者の組み合わせを行い、さらに換言すれば需要者を組み合わせることによっていわば疑似的な需要者(以下、「合成需要者」という。)を設定するわけである。
また既述したとおり、注目属性種目として具体的な情報を登録した需要者を含んで合成需要者を設定する場合、その需要者の注目属性種目に合致する需要者のみを選出して合成需要者を設定し、合成電力量推移を生成する。なお、合成電力量推移生成手段102は、様々な需要者の組み合わせによって2種類以上の合成需要者を設定し、つまり2以上の合成電力量推移を生成する。ここで生成された2以上の合成電力量推移は、合成電力量推移記憶手段108に記憶される。
合成電力量推移生成手段102によって2以上の合成電力量推移が生成され、合成電力量推移記憶手段108に記憶されると、統計値算出手段103が合成電力量推移ごとに統計値を算出する(Step103)。ここで統計値とは、合成電力量推移を構成する単位時間ごとの消費電力量に基づいて算出される「平均値(以下、「合成平均値」という。)」と「標準偏差(以下、「合成標準偏差」という。)」を含むものである。例えば、合成電力量推移の単位時間が30分であって、合成電力量推移を設定する一定期間が24時間であれば、その合成電力量推移には48個の消費電力量データがあり、この48個の消費電力量データによって「合成平均値」と「合成標準偏差」が算出される。なお統計値算出手段103は、合成電力量推移生成手段102によって生成されたすべて(あるいは)の合成電力量推移ごとに統計値を算出する。
また、合成電力量推移ごとに統計値を算出するとともに、やはり合成電力量推移ごとに「連続単位時間数」が算出される(Step104)。以下、図7と図8を参照しながら連続単位時間数について詳しく説明する。図7は、「連続単位時間数」を定めるための「許容消費電力量範囲」を説明するモデル図であり、図8は、「連続単位時間数」を説明するモデル図である。
図7に示すように許容消費電力量範囲は、合成平均値を中心とした電力量の範囲であり、具体的には合成平均値から「偏差閾値」を差し引いた「最小値」と、合成平均値に「偏差閾値」を加えた「最大値」とによって定められる範囲である。したがって許容消費電力量範囲は、合成電力量推移ごとに設定される。なお偏差閾値は、複数の合成電力量推移から算出される複数の合成標準偏差値に基づいて設定され、例えば複数の合成標準偏差値のうち最小となる合成標準偏差値を偏差閾値として設定することができる。
連続単位時間数は、許容消費電力量範囲の消費電力量が連続する単位時間の数である。例えば図8では、時間帯a(4時間)と時間帯b(5時間)で消費電力量が許容消費電力量範囲に収まっており、合成電力量推移の単位時間が30分であれば、時間帯aでは8個(8コマ)の単位時間が連続し、時間帯bでは10個(10コマ)の単位時間が連続している。そのため図8に示す合成電力量推移の連続単位時間数は、時間帯a(8コマ)と時間帯b(10コマ)を合わせた18コマとすることができる。あるいは、最大値である10コマ(時間帯b)を連続単位時間数としてもよいし、最小値である8コマ(時間帯a)を連続単位時間数としてもよい。なお連続単位時間数は、合成電力量推移ごとに算出される。
合成電力量推移ごとに統計値と連続単位時間数が算出されると、最適推移選定手段104が複数の合成電力量推移の中から所定条件に適合した合成電力量推移(以下、「最適合成電力量推移」という。)を選定する(Step105)。この最適合成電力量推移は、合成平均値と合成標準偏差値、連続単位時間数に基づく条件に応じて選定される。
一般的に合成電力量推移は、合成平均値が大きい(総消費電力量が多い)ほど、合成標準偏差値が小さい(一定期間内のばらつきが小さい)ほど、そして連続単位時間数が多いほど、新電力や旧一般電気事業者といった小売電気事業者(以下、「供給者」という。)にとっては魅力あるものとなる。そこで、合成平均値が大きいほど高い評価が与えられる「平均値指標」、合成標準偏差値が小さいほど高い評価が与えられる「標準偏差値指標」、連続単位時間数が多いほど高い評価が与えられる「連続数指標」を用いて、最適合成電力量推移を選定するとよい。例えば、平均値指標と標準偏差値指標、連続数指標をそれぞれ点数化(スコア化)するとともに、これらの合計値を「総合指標」とし、この総合指標が最も大きな値を示す合成電力量推移を最適合成電力量推移として選定することができる。
あるいは、平均値指標と標準偏差値指標、連続数指標それぞれに異なる係数を乗じたうえで(つまり重み付けしたうえで)合計し、その合計値を総合指標としてもよい。この場合、平均値指標と標準偏差値指標、連続数指標に軽重を付けて最適合成電力量推移を選定することができる。例えば合成電力量推移の総消費電力量を重視する場合、平均値指標、標準偏差値指標、連続数指標の順に大きな係数を乗じて(重みづけを加えて)総合指標を算出し、これにより最適合成電力量推移を選定する。もちろん、平均値指標、標準偏差値指標、連続数指標それぞれの係数の大きさは、利用状況に応じて任意に設定することができる。ここで選定された最適合成電力量推移は、合成電力量推移記憶手段108に記憶される。
最適推移選定手段104によって最適合成電力量推移が選定されると、この最適合成電力量推移に対して最適な供給者(以下、「最適小売電気事業者」という。)を決定する「オークション段階」に進む。このオークション段階では、提示された最適合成電力量推移に対して興味を持つ複数の供給者(小売電気事業者)が応札し、そのうち1の供給者を決定する。そのため、まずは供給者が入札情報登録手段106を操作することによって、入札情報を登録する(Step106)。この入札情報は、図9に示すように「入札金額」と「供給者属性情報」を含んで構成され、供給者属性情報は、例えばその供給者の「名称」や企業の「業種」、これまで供給した「実績」など複数の項目を含むことができる。
最適合成電力量推移選定システム100を運用するにあたっては、複数の供給者の参加が想定されることから、図10に示すように複数の供給者(この図では、供給者Aと供給者B、供給者C、・・・供給者Z)が入札情報を登録し、そして入札情報記憶手段109に記憶される。このとき入札情報記憶手段109は、供給者ごとに入札情報を記憶するとともに、入札金額と供給者属性を関連付けて記憶する。
入札情報が登録されると、小売電気事業者決定手段107が入札情報記憶手段109から複数の入札情報を読み出すとともに、読み出した入札情報から最も低価格となる入札金額の入札情報に係る供給者を「最適小売電気事業者」として決定する(Step107)。そして、最適小売電気事業者と、最適合成電力量推移を構成する複数の需要者との間で、交渉、契約が行われる。
本願発明の最適合成電力量推移選定システムは、新電力や旧一般電気事業者などの電気供給者のほか、個人電力消費者や業務用施設工場(工場やオフィス)などの需要者にとっても好適に利用することができる。電気料金低減の実現に伴う社会全体の経済効果を考えれば、本願発明は産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献が期待できる発明といえる。
100 最適合成電力量推移選定システム
101 (最適合成電力量推移選定システムの)個別電力量推移記憶手段
102 (最適合成電力量推移選定システムの)合成電力量推移生成手段
103 (最適合成電力量推移選定システムの)統計値算出手段
104 (最適合成電力量推移選定システムの)最適推移選定手段
105 (最適合成電力量推移選定システムの)需要者情報登録手段
106 (最適合成電力量推移選定システムの)入札情報登録手段
107 (最適合成電力量推移選定システムの)小売電気事業者決定手段
108 (最適合成電力量推移選定システムの)合成電力量推移記憶手段
109 (最適合成電力量推移選定システムの)入札情報記憶手段

Claims (5)

  1. 単位時間ごとの消費電力量を時間順に連続させた個別電力量推移を用い、複数需要者の該個別電力量推移を合成することによって合成電力量推移を生成するシステムであって、
    需要者の消費電力量の実績値又は推定値に基づいて生成された前記個別電力量推移を、複数の需要者ごとに記憶する個別電力量推移記憶手段と、
    前記個別電力量推移記憶手段から2以上の需要者に係る前記個別電力量推移を読み出すとともに、単位時間ごとに合算して前記合成電力量推移を生成する合成電力量推移生成手段と、
    前記合成電力量推移生成手段によって生成された前記合成電力量推移に基づいて、単位時間ごとの消費電力量の合成平均値及び合成標準偏差値を算出する統計値算出手段と、
    前記合成電力量推移に係る前記合成平均値、合成標準偏差値、及び連続単位時間数に基づいて、前記合成電力量推移生成手段によって生成された複数種類の前記合成電力量推移の中から、最適合成電力量推移を選定する最適推移選定手段と、を備え、
    前記連続単位時間数は、前記合成平均値を中心とした許容消費電力量範囲の消費電力量が連続する単位時間の数であり、
    前記許容消費電力量範囲は、前記合成平均値から偏差閾値を差し引いた最小値と、前記合成平均値に該偏差閾値を加えた最大値と、によって定められる範囲であり、
    前記偏差閾値は、複数種類の前記合成電力量推移に基づいて算出される前記合成標準偏差値のうち最小の前記合成標準偏差値とされる、
    ことを特徴とする最適合成電力量推移選定システム。
  2. 需要者が操作することによって、当該需要者の前記個別電力量推移と、当該需要者が属する地域及び業種といった属性種目を含む需要者属性と、合成対象とする該需要者属性の属性種目である注目属性種目と、を登録する需要者情報登録手段を、さらに備え、
    前記個別電力量推移記憶手段は、複数の需要者ごとに、前記個別電力量推移と、前記需要者属性と、前記注目属性種目と、を関連付けて記憶し、
    前記合成電力量推移生成手段は、前記注目属性種目が共通する、2以上の前記個別電力量推移に基づいて前記合成電力量推移を生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の最適合成電力量推移選定システム。
  3. 前記最適推移選定手段は、前記合成平均値が大きいほど高い評価が与えられる平均値指標、前記合成標準偏差値が小さいほど高い評価が与えられる標準偏差値指標、及び前記連続単位時間数が多いほど高い評価が与えられる連続数指標に基づいて、前記最適合成電力量推移を選定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の最適合成電力量推移選定システム。
  4. 前記最適推移選定手段は、前記平均値指標、前記標準偏差値指標、前記連続数指標の順に大きな重みづけを加えたうえで、前記最適合成電力量推移を選定する、
    ことを特徴とする請求項3記載の最適合成電力量推移選定システム。
  5. 小売電気事業者が、前記最適推移選定手段によって選定された前記最適合成電力量推移に対して、入札金額を含む入札情報を登録する入札情報登録手段と、
    複数の小売電気事業者によって登録された前記入札金額のうち、最も低価格となる該入札金額に係る小売電気事業者を決定する小売電気事業者決定手段と、をさら備えた、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の最適合成電力量推移選定システム。
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