JP6782198B2 - 放射性物質貯蔵施設 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に放射性物質が収納された容器を貯蔵する放射性物質貯蔵施設に関する。
原子力発電所の運転に伴って発生する使用済燃料は、再処理工場にて処理されるまでにリサイクル燃料として安全に貯蔵される必要がある。使用済燃料の貯蔵方式としては、使用済燃料を水中にて貯蔵する湿式貯蔵方式と、キャスクと呼ばれる例えば金属製の容器の中に使用済燃料を収納して貯蔵する乾式貯蔵方式とがある。
ここで、乾式貯蔵方式が採用される場合、従来、使用済燃料が収納されたキャスクは、当該キャスクから出てくる放射線を遮蔽するために、例えば特許文献1に記載されているような、コンクリート製の側壁および天井壁で囲まれてなる建屋の中で貯蔵される。この建屋は、地震によって倒壊しないように堅牢にされる。なお、特許文献1に開示の建屋(貯蔵施設)では、建屋から漏洩する放射線を低減するために、床に配置される複数のキャスクと、天井壁に設けられた排気口とを結ぶ領域にコンクリート製の遮蔽板が設けられている。
また、乾式貯蔵方式が採用される場合、従来、使用済燃料が収納されたキャスクは、例えば特許文献2に記載されているような専用の貯蔵架台に1基ずつ強固に固縛された状態で床面に設置される。この貯蔵架台は、地震によってキャスクが転倒しないように、架台1台ずつ、多数の太いアンカーボルトを用いて床面に設置(固定)される。
特開2013−148434号公報 特開2013−160675号公報
近年、キャスクを貯蔵するための建屋を簡素化する検討が進められており、種々の検討の一つとして、建屋の天井壁(屋根)を無くすことが検討されている。放射性物質の貯蔵施設において建屋の天井壁を無くす場合、敷地境界での放射線量をその基準値以下にするために、当該貯蔵施設における放射線遮蔽機能の強化が必要である。
また、特許文献2に記載されているような専用の貯蔵架台を用い、且つ、その貯蔵架台を多数の太いアンカーボルトを用いて床面に固定するという、キャスクを床面に設置する従来の方法は、非常に手間およびコストがかかる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内部に放射性物質が収納された容器を、従来のような専用架台を用いるなどすることなく容易に床面に設置でき、且つ、放射線遮蔽機能を付加し易い構造を備える放射性物質の貯蔵施設を提供することである。
本発明は、内部に放射性物質が収納された容器を貯蔵する放射性物質貯蔵施設である。この放射性物質貯蔵施設は、前記容器が縦置き配置される貯蔵空間を内部に有するラックを備えている。このラックは、前記貯蔵空間を形成する、立設された複数の柱状部材と、隣り合う前記柱状部材の間に架け渡された、前記貯蔵空間を形成する複数の梁部材とを有する。
本発明によれば、地震等による容器の転倒を、ラックを構成する梁部材で防ぐことができるので、従来のような専用架台を用いることなく、且つ多数の太いアンカーボルトを用いることなく、放射性物質が収納された容器を床面に設置できる。また、例えば、上記ラックの上に放射線遮蔽のための蓋を設置することで、放射線遮蔽機能を貯蔵施設に容易に付加することができる。すなわち、本発明の放射性物質貯蔵施設は、放射線遮蔽機能を付加し易い構造を備えている。
なお、上記ラックが、天井壁を有する建屋の中に設置される場合は、放射線遮蔽のための蓋をラックの上に設置する必要は特にない。すなわち、本発明に係る放射性物質貯蔵施設が、放射線遮蔽のための蓋を備えることは好適であるが、本発明に係る放射性物質貯蔵施設は、放射線遮蔽のための蓋を備えることを必須としない。
本発明の一実施形態に係る放射性物質貯蔵施設の平面図である。 図1のA−A矢視図である。 図1に示すラックの一部斜視図である。 図1および図3に示す遮蔽蓋の斜視図である。 図4に示す遮蔽蓋とは別の実施形態の遮蔽蓋の斜視図である。 図5に示す遮蔽蓋の分解図である。 図3に示す位置決め部材の拡大図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す本発明の一実施形態に係る放射性物質貯蔵施設100は、原子力発電所の運転に伴って発生する使用済燃料を容器に収納して貯蔵する貯蔵施設であるが、本発明の放射性物質貯蔵施設は、放射性廃棄物の貯蔵施設としても応用することができる。すなわち、本発明の放射性物質貯蔵施設は、原子力発電所の運転に伴って発生する使用済燃料、および放射性廃棄物、などの放射性物質が内部に収納された容器を貯蔵する施設として用いることができる。
まず、放射性物質貯蔵施設100の概要について説明する。図1に平面図を示す放射性物質貯蔵施設100は、内部に放射性物質が収納されたキャスク8(容器)を貯蔵する施設であって、キャスク8の受入エリアと、キャスク8の貯蔵エリアとを備えている。当該施設内でのキャスク8の搬送には、一対のレール1a上を走行する門型クレーン1、エアパレット(不図示)などが用いられる。なお、キャスク8は、金属製であったり、コンクリート製であったりする。キャスク8の形状は、例えば円筒状である。
ここで、放射性物質貯蔵施設100は、キャスク8が縦置き状態にて貯蔵される施設であって、上記門型クレーン1の他に、たて起こし架台3、検査架台4、ラック5,6、および監視盤室7などを備えている。そして、施設周囲には、遮蔽壁9が設置されている。すなわち、キャスク8の受入エリアおよび貯蔵エリアは、側壁としての遮蔽壁9で囲まれている。遮蔽壁9は、放射線遮蔽機能を有する壁であり、例えば、鉄筋コンクリート製の壁である。なお、本実施形態の放射性物質貯蔵施設100は、屋根を有さない。
次に、キャスク8の受入から貯蔵までの一連の流れについて説明する。トレーラ進入用扉27が開かれると、キャスク8が横積みされたトレーラ2は、施設の受入エリアに進入する。その後、門型クレーン1に取り付けられた水平吊具(不図示)を用いて、キャスク8は、トレーラ2からたて起こし架台3に移動させられる。たて起こし架台3にて、キャスク8の吊具を水平吊具から垂直吊具(不図示)に変更し、たて起こし架台3上にて、横吊り状態から縦吊り状態にキャスク8の姿勢が変更される。縦吊り状態とされたキャスク8は、隣の検査架台4へ移動させられ、貯蔵前の検査などがキャスク8に実施される。検査などを終えたキャスク8は、門型クレーン1などを用いて、貯蔵エリアに移動させられ、ラック5またはラック6の所定の位置に入れられる(キャスクの貯蔵)。なお、監視盤室7は、キャスク8の貯蔵期間中における必要観測データの収集およびその表示を行うための室である。
キャスク8が貯蔵されるラック5,6について説明する。なお、本実施形態のラック5とラック6とは、設置位置および設置の向きが異なるのみであり、その構造は、両者同一であるため、以下の説明では、代表してラック5について説明する。
図3に示すように、ラック5は、キャスク8が縦置き配置される貯蔵空間Sを内部に有する構造物であって、立設された複数の柱状部材11と、隣り合う柱状部材11の間に架け渡された複数の梁部材12とを有する。複数の柱状部材11および複数の梁部材12で囲まれた空間が、貯蔵空間Sである。これら柱状部材11および梁部材12は、耐候性および強度の観点から、金属製であることが好ましいが、コンクリート製(鉄筋コンクリート製)であってもよい。
本実施形態では、複数の柱状部材11は、平面視で仮想の四角形の角部にそれぞれ立設されている。これら複数の柱状部材11の間に、複数の梁部材12が水平姿勢で架け渡されている。すなわち、本実施形態のラック5は、格子状に形成されている。格子状のラック5は、その構造が簡単なので、ラック5を容易に形成することができる。なお、キャスク8が縦置き配置される貯蔵空間Sを内部に有するラックは、例えば、平面視でハニカム形状の構造物であってもよく、格子状である必要は必ずしもない。
ラック5を構成する複数の梁部材12は、上部梁部材13と、上部梁部材13の下方に設置された下部梁部材14とを有する。この上部梁部材13は、柱状部材11の上端部において、隣り合う柱状部材11の間に架け渡されている。また、下部梁部材14は、柱状部材11の高さ方向の中途部で、隣り合う柱状部材11の間に架け渡されている。これら柱状部材11、上部梁部材13、および下部梁部材14で囲まれてなる直方体状の空間が、キャスク8の貯蔵空間Sであり、この空間に、キャスク8が縦置き配置される。貯蔵空間Sの広さは、キャスク8が縦置き状態で配置可能な広さ、且つ、キャスク8の転倒を梁部材12(特には、下部梁部材14)で防止できる広さとされる。水平方向におけるキャスク8と梁部材12との間の隙間が大き過ぎると、地震時などにキャスク8が転倒してしまうことがあり得るので、水平方向において、キャスク8と梁部材12との間には、キャスク8が転倒しようとしたときに、キャスク8が梁部材12に当たってキャスク8が転倒しない所定の隙間があるようにされる。
例えば地震が発生して、キャスク8が転倒しようとしたとする。このとき、キャスク8の側方に位置する下部梁部材14および上部梁部材13に、キャスク8が当たることで、キャスク8の転倒は防がれる。ここで、キャスク8が転倒しようとしたときに、下部梁部材14および上部梁部材13の両方にキャスク8が当たる、キャスク8と下部梁部材14との位置関係、および、キャスク8と上部梁部材13との位置関係であることが、キャスク8の転倒防止の観点からは好ましい。しかしながら、下部梁部材14のみでも、キャスク8の転倒を防ぐことは可能であるので、上部梁部材13に関しては、キャスク8が転倒しようとしたときに、例えばキャスク8と当たらない高さに設けられていてもよい。また、上部梁部材13のみでも、キャスク8の転倒を防ぐことは可能であるので、1つの格子の1つの側面において、上下方向に梁部材が1本のみ設けられていてもよい。また、上部梁部材13だけで強度を確保することができるのであれば、下部梁部材14を、例えば、金属製のチェーンのようなものにしてもよい。
なお、キャスク8が転倒しようとしたときに発生する転倒荷重をラック5が確実に受け止めることができるように、各柱状部材11は、アンカーボルトなどで床面に固定されていることが好ましい。但し、キャスク8の転倒を、ラック5の重量のみで受けとめることができる場合には、各柱状部材11の床面への固定は不要である。
また、梁部材12のキャスク8側の面(貯蔵空間S側の面)に、衝撃を吸収する緩衝部材(不図示)が取り付けられていてもよい。このようにされていると、キャスク8が梁部材13、14に直接当たって、その衝撃でキャスク8が損傷することが防止される。なお、上記緩衝部材は、柱状部材11のキャスク8側の面(貯蔵空間S側の面)に取り付けられていてもよい。また、キャスク8を囲む全ての梁部材12(または柱状部材11)に、上記緩衝部材が取り付けられていてもよいし、キャスク8を囲む一部の梁部材12(または柱状部材11)に、上記緩衝部材が取り付けられていてもよい。
ここで、本実施形態では、ラック5の側方から貯蔵空間S内へキャスク8を入れることができるように、複数の上部梁部材13のうちの一部、および複数の下部梁部材14のうちの一部は、柱状部材11から取外し可能とされている。より具体的には、本実施形態では、図1に示すように、通路Rを挟んで、2つのラック5,6が設置されている。これらラック5,6の、ラック同士が対向する側の梁部材12(上部梁部材13および下部梁部材14)が、柱状部材11から取外し可能とされている(図3参照)。この構成により、既にラック5,6に入れられている(ラック5,6内で貯蔵されている)キャスク8の上方を通すことなく、例えば門型クレーン1を用いて、キャスク8を通路Rを経由して、ラック5,6の側方から、ラック5,6内に入れることができる。また、上記構成によると、門型クレーン1に代えてエアパレットを搬送手段として用いて、ラック5,6の側方から、キャスク8をラック5,6内に入れることもできる。
上部梁部材13および下部梁部材14の取外し可能な構造は、例えば次のとおりである。本実施形態では、柱状部材11の側面に、受け部材16が固定されており、上部梁部材13および下部梁部材14は、それぞれ、ボルト(不図示)などを用いて取り外し可能に受け部材16に取り付けられている。
また、本実施形態では、キャスク8からその上方へ出てくる放射線を遮蔽するために、前記した貯蔵空間Sを上方から覆う、放射線遮蔽機能を有する遮蔽蓋10が、上部梁部材13(梁部材)の上に設置されている。遮蔽蓋10は、金属製であったり、コンクリート製であったり、樹脂製であったり、これら材料のうちから選ばれた少なくとも2つの材料で形成されたりする。
ここで、図3に示すように、上部梁部材13は、上端部の側方に段差部13aを有することが好ましく、本実施形態では、この段差部13aに遮蔽蓋10の外周縁部が嵌め込まれるように載置されることで、遮蔽蓋10が上部梁部材13の上に設置されている。このように、遮蔽蓋10の周囲がオフセット構造にされることにより、キャスク8からその上方へ出てくる放射線が、遮蔽蓋10の周囲部分を直接貫通することが防止される。
本実施形態の遮蔽蓋10は、図4に示すように、上部梁部材13の上に設置される蓋基部17と、蓋基部17に形成された開口17aを上方から覆う上蓋部18とを有する。ここで、キャスク8(内部の放射性物質の発熱)によって暖められたキャスク8周囲の空気を効率良くその上方へ逃す(除熱)ために、本実施形態では、上蓋部18は、蓋基部17との間に隙間をあけて設置される。本実施形態では、上蓋部18と蓋基部17との間にスペーサ部材19が配置されることで、上蓋部18と蓋基部17との間に隙間(上下方向の隙間)が設けられている。なお、本実施形態では、キャスク8からその上方へ出てくる放射線が、上蓋部18と蓋基部17との間の隙間部分を直接貫通することを抑えるように、蓋基部17の開口17aの周囲は、その外方よりも低い段違い面17bとされており、この段違い面17bにスペーサ部材19が配置されている。そして、上蓋部18は、スペーサ部材19を間に挟んで、段違い面17bに設置されている(オフセット構造)。
また、本実施形態の上蓋部18は、開口17aに嵌まり込む上蓋本体部18bと、上蓋本体部18bよりも大径のフランジ部18aとを有する。上蓋本体部18bの直径は、開口17aの直径よりも少し小さく、フランジ部18aの直径は、段違い面17bの外周の直径よりも少し小さい。本実施形態では、このような寸法関係により、上蓋部18と蓋基部17との間に水平方向の隙間が形成される。なお、開口17aの直径は、キャスク8の外径に近い寸法とされることが好ましい。これにより、キャスク8の除熱効率がより向上する。
ここで、図5、6に示す遮蔽蓋20は、図4に示す遮蔽蓋10とは別の実施形態の遮蔽蓋である。この遮蔽蓋20は、上部梁部材13の上に設置される、開口21aを有する蓋基部21と、開口21aを上方から覆う上蓋部22と、蓋基部21と上蓋部22との間に設けられ、側方に切欠き空間Tを有する筒状部23とを有する。切欠き空間Tは、キャスク8(内部の放射性物質の発熱)によって暖められたキャスク8周囲の空気を効率良くその上方へ逃す(除熱)ために設けられたものである。本実施形態では、周方向に4つの切欠き空間Tが、筒状部23に形成されている。切欠き空間Tの高さ方向の寸法、および切欠き空間Tの周方向の長さ寸法、ならびに切欠き空間Tの数は、除熱に必要な通風力(通風抵抗)から決定される。切欠き空間Tの高さ方向の寸法は、筒状部23の高さを変更することで、適宜容易に設定することができるため、側方に切欠き空間Tを有する筒状部23を遮蔽蓋20が有することで、キャスク8の除熱に必要な通風力を容易に確保することができる。
図3に示すように、本実施形態では、水平方向へのキャスク8の移動を制限するとともに、水平方向におけるキャスク8の配置の目印となるキャスク8の位置決め部材15が、貯蔵エリアの床面に固定されている。位置決め部材15は、例えばアンカーボルトを用いて床面と固定される。キャスク8が転倒しようとしたとの転倒モーメント(荷重)は、ラック5を構成する梁部材12で受けることができるので、上記アンカーボルトは、上記転倒モーメントによる曲げ荷重を考慮したものである必要はなく、地震発生時などに発生する水平荷重のみに耐える強度であればよい。
図7に示すように、本実施形態では、キャスク8、1基あたり、所定の間隔をあけて複数の(例えば4つの)位置決め部材15(15a〜15d)が設けられている。本実施形態では、例えば、対向する位置決め部材15a、15c(15b、15d)は、平面視において、当該位置決め部材15a、15c(15b、15d)同士を結ぶ仮想線がキャスク8の中心を通るように設けられる。また、キャスク8の周方向においては、位置決め部材15a〜15dは、等位相差で設けられる。
位置決め部材15は、それぞれ、容器載置部25と、容器載置部25の上に設けられた容器位置決め部26とを有する。キャスク8と位置決め部材15とは、相互に固定されず相互に当接させられるのみである。なお、キャスク8と位置決め部材15とは、相互に固定されてもよい。従来は、キャスク8と、専用の貯蔵架台とを強固に固縛し、且つ貯蔵架台を床面に頑丈に固定していた。本実施形態では、キャスク8が転倒しようとしたとの転倒モーメント(荷重)を、ラック5を構成する梁部材12で受けることができるので、キャスク8と位置決め部材15との相互の固定を、不要とすることができる。
上記位置決め部材15によると、地震発生時などの水平荷重によって、キャスク8が横ズレするのを防止することができる。また、ラック5(6)内の貯蔵空間Sにキャスク8を容易に入れることができる。
ここで、前記したように、キャスク8と位置決め部材15とは、相互に固定されず相互に当接されているのみであってもよい。これによると、キャスク8と位置決め部材15との相互の固定を行わないので、ラック5(6)内へのキャスク8の設置作業、およびラック5(6)内からのキャスク8の取り出し作業が容易になる。
また、前記したように、位置決め部材15は、縦置き配置されるキャスク8、1基あたり、所定の間隔をあけて複数、設けられていてもよい。これによると、地震発生時などの水平荷重によって、キャスク8が横ズレするのをより防止することができる。また、ラック5(6)内の貯蔵空間Sにキャスク8をより容易に入れることができる。
なお、容器位置決め部26は、容器載置部25の上面でその位置を調整可能な可動式の部材とされていてもよい。キャスク8の大きさに合わせて容器位置決め部26の位置を調整することで、位置決め部材15にてキャスク8を適切に支持することができる。
なお、本実施形態のラック5(6)は、2×8列とされており、1つのラック5(6)に18基のキャスク8が貯蔵可能となっている。ラックの行数および列数は、これに限られることはない。
また、本実施形態では、ラック5(6)の上に遮蔽蓋10が設置されているが、例えば、屋根を有する建屋の中にラック5(6)が設置される場合は、遮蔽蓋10は無くてもよい。
以上、本発明の一実施形態に係る放射性物質貯蔵施設100について説明した。
放射性物質貯蔵施設100では、前記したように、貯蔵空間Sを上方から覆う、放射線遮蔽機能を有する遮蔽蓋10が、ラック5(6)の上(例えば、上部梁部材13の上)に設置されている。これによると、キャスク8からその上方へ出てくる放射線に起因するスカイシャイン線量を低減することができる。その結果、放射性物質貯蔵施設100のように、施設の屋根を無くすことができる。なお、スカイシャイン線量とは、放射線が空中で散乱することにより地上付近で生じる線量のことである。
なお、遮蔽蓋10の設置に関し、柱状部材11が、上部梁部材13(梁部材)よりも上方まで突出させられている場合、突出した複数の柱状部材11の上端面の上に遮蔽蓋10が設置されてもよい。この場合、放射線をより遮蔽するために、柱状部材11の上端と、その下方に位置する上部梁部材13との間の隙間を、プレート(板材)で塞いでもよい。
以上、本発明の実施形態およびその変形例について説明した。なお、その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行うことは可能である。
5、6:ラック
8:キャスク(容器)
10、20:遮蔽蓋
11:柱状部材
12:梁部材
13:上部梁部材
13a:段差部
14:下部梁部材
15:位置決め部材
17、21:蓋基部
17a、21a:開口
17b:段違い面
18、22:上蓋部
19:スペーサ部材
23:筒状部
100:放射性物質貯蔵施設
R:通路
S:貯蔵空間
T:切欠き空間

Claims (12)

  1. 内部に放射性物質が収納された容器を貯蔵する放射性物質貯蔵施設であって、
    前記容器の貯蔵エリアを囲う、施設周囲に設置された遮蔽壁と、
    前記容器が縦置き配置される貯蔵空間を内部に有するラックと、を備え、
    前記ラックは、
    前記貯蔵空間を形成する、立設された複数の柱状部材と、
    隣り合う前記柱状部材の間に架け渡された、前記貯蔵空間を形成する複数の梁部材と、
    を有し、
    前記ラックが、前記複数の柱状部材および前記複数の梁部材によって、平面視、右側面視、左側面視、正面視、および背面視のいずれにおいても格子状に形成されている、放射性物質貯蔵施設。
  2. 請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記貯蔵空間を上方から覆う、放射線遮蔽機能を有する遮蔽蓋をさらに備える、放射性物質貯蔵施設。
  3. 請求項2に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記遮蔽蓋が、前記梁部材の上に設置されている、放射性物質貯蔵施設。
  4. 請求項3に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記梁部材は、上端部の側方に段差部を有し、
    前記段差部に前記遮蔽蓋の外周縁部が載置されることで、前記遮蔽蓋が前記梁部材の上に設置されている、放射性物質貯蔵施設。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記遮蔽蓋は、
    開口を有する蓋基部と、
    前記蓋基部との間に隙間をあけて設置され、前記開口を上方から覆う上蓋部と、
    を有する、放射性物質貯蔵施設。
  6. 請求項5に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記蓋基部の前記開口の周囲は、その外方よりも低い段違い面とされており、
    前記段違い面に、スペーサ部材を間に挟んで、前記上蓋部が設置されている、放射性物質貯蔵施設。
  7. 請求項2〜4のいずれかに記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記遮蔽蓋は、
    開口を有する蓋基部と、
    前記開口を上方から覆う上蓋部と、
    前記蓋基部と前記上蓋部との間に設けられ、側方に切欠き空間を有する筒状部と、
    を有する、放射性物質貯蔵施設。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記柱状部材の側面に受け部材が固定されており、
    前記梁部材が、前記受け部材の上方から前記受け部材の上面に取り外し可能に取り付けられている、放射性物質貯蔵施設。
  9. 請求項8に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    複数の前記ラックが通路を挟んで設置されており、
    前記ラックの、ラック同士が対向する側の前記梁部材が、前記柱状部材から取外し可能とされている、放射性物質貯蔵施設。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の放射性物質貯蔵施設において、
    水平方向への前記容器の移動を制限するとともに、水平方向における前記容器の配置の目印となる前記容器の位置決め部材が床面に固定される、放射性物質貯蔵施設。
  11. 請求項10に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記容器と前記位置決め部材とは、相互に固定されず相互に当接される、放射性物質貯蔵施設。
  12. 請求項10または11に記載の放射性物質貯蔵施設において、
    前記位置決め部材が、縦置き配置される前記容器、1基あたり、所定の間隔をあけて複数、設けられている、放射性物質貯蔵施設。
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