JP6780141B2 - 工作機械、工作機械による加工方法、及び工作機械用の加工プログラム - Google Patents

工作機械、工作機械による加工方法、及び工作機械用の加工プログラム Download PDF

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Description

本発明は、工作機械、工作機械による加工方法、及び工作機械用の加工プログラムに関する発明である。
特許文献1は、回転軸線回りに回転するワークに対する旋削加工において、該回転軸線の径方向である切り込み方向を変更する旋削加工装置を開示している。
特開2010−017801号公報
本願に開示される技術の課題は、例えば、旋削加工において、加工工程単位でびびり振動や視認性の低下を抑止できるようにすることにある。
本開示の第1特徴に係る工作機械は、ワークをワーク回転軸線回りに回転可能に保持するワーク主軸と、ワークを旋削加工するための旋削工具を保持する工具保持装置と、旋削工具を保持する工具保持装置を、ワークに対してワーク回転軸線に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構と、旋削加工を実行するための加工プログラムを実行する制御回路と、を備える。加工プログラムは、旋削加工の第1加工工程において、旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として旋削工具をワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向にワークに対して相対移動させるための第1工程プログラムコードと、第1加工工程において、旋削工具の切り込み方向を、第1当初切り込み方向から任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するための第1切り込み変更プログラムコードと、を含む。第1切り込み変更プログラムコードは、第1当初切り込み方向と第1目標切り込み方向とが成す第1目標角をパラメータとして含む。制御回路は、第1加工工程の実行において、旋削工具を第1目標切り込み方向にワークに対して相対移動させるように移動機構を制御する。
本開示の第2特徴に係る工作機械による加工方法は、ワーク回転軸線回りに回転可能なワーク主軸にワークを取り付け、ワークに対してワーク回転軸線に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構に取り付けられた工具保持装置に、ワークを旋削加工するための旋削工具を取り付け、旋削加工の第1加工工程において、旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として旋削工具をワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向にワークに対して相対移動させるための、加工プログラム中の第1工程プログラムコードを含む、旋削加工を実行するための加工プログラムを読み込み、第1加工工程において、旋削工具の切り込み方向を、第1当初切り込み方向から任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するために、第1当初切り込み方向と第1目標切り込み方向とが成す第1目標角を入力し、加工プログラムに第1目標角をパラメータとする第1切り込み変更プログラムコードを加工プログラムに追加し、加工プログラムの実行の際に、第1加工工程において、旋削工具を第1目標切り込み方向にワークに対して相対移動させるように移動機構を制御する。
本開示の第3特徴に係る工作機械用の加工プログラムは、旋削工具を保持可能な工具保持装置をワークに対してワーク回転軸線上に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構を有する工作機械を制御するプロセッサによって実行される加工プログラムであって、旋削加工の第1加工工程において、旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として旋削工具をワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向にワークに対して相対移動させるための第1工程プログラムコードと、第1加工工程において、旋削工具の切り込み方向を、第1当初切り込み方向から任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するための第1切り込み変更プログラムコードと、を含む。第1切り込み変更プログラムコードは、第1当初切り込み方向と第1目標切り込み方向とが成す第1目標角をパラメータとして含む。
本願に開示される技術によれば、例えば、旋削加工において、加工工程単位でびびり振動や視認性の低下を抑止できる。
図1は、第1実施形態に係る工作機械の概略構成を示す図である。 図2は、制御装置のハードウェアブロック図である。 図3Aは、ワークと旋削工具の模式図であり、図3Bは、旋削工具の模式図を拡大した図である。 図4Aは、位置データの例を示す図であり、図4Bは、形状データの例を示す図である。 図5は、制御装置の各動作を示すフローチャートである。 図6は、回転角度を入力するための表示例を示す図である。 図7は、複数の加工工程を実行するための制御装置の各動作を示す図である。 図8は、第1加工工程を実行するための、制御装置の各動作を示すフローチャートである。 図9は、経路生成に用いる各位置の例を示す図である。 図10Aは、第1加工工程における旋削工具の移動を示す図であり、図10Bは、第1加工工程におけるワークに対する切り込みを示す図である。 図11は、第2加工工程を実行するための、制御装置の各動作を示すフローチャートである。 図12Aは、回転変換前の3次元座標系における経路と、回転変換された3次元座標系における経路とを示す図であり、図12Bは、回転変換された3次元座標系におけるワークに対する切り込みを示す図である。 図13Aは、回転変換された3次元座標系における戻り経路と回転変換前の3次元座標系における戻り経路とを示す図であり、図13Bは、戻し位置における旋削工具の回転を示す図である。 図14は、加工計画を入力するための表示例である。 図15は、加工計画を入力するための表示例である。 図16は、加工計画を入力するための表示例である。 図17は、加工計画を入力するための表示例である。 図18は、切り込み目標位置を入力するための表示例である。 図19は、第1実施形態における制御装置の変形例に係る制御装置のハードウェアブロック図である。 図20は、履歴データの例を示す図である。 図21は、加工計画を入力するための表示例である。 図22は、第2実施形態に係る工作機械の概略構成を示す図である。 図23Aは、ワーク主軸に保持されたワークに対する内径旋削を示す図であり、図23Bは、他のワーク主軸に保持された該ワークに対する内径旋削を示す図である。 図24は、EIA/ISOフォーマットで規定された加工プログラムの例を示す図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、図中において同じ符号は、対応するまたは実質的に同一の構成を示している。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る工作機械100の概略構成を示す図である。なお、図1に示すX軸は、工作機械100の高さ方向に沿い、Y軸は、工作機械100の奥行方向に沿い、Z軸は、工作機械100の幅方向に沿っている。本実施形態では、JIS規格に基づいて、ワークを保持するワーク主軸122の回転軸線A3に平行な軸をZ軸としている。ただし、工作機械100の各方向と各軸との対応付けはこれに限らない。
工作機械100は、ワークに対する旋削加工を行う。本実施形態では、工作機械100は、複数の加工工程のうち少なくとも1回の加工工程において、旋削工具がワークを切り込む方向を変更する。これにより、例えば、旋削加工中のびびり振動の発生が抑制される。
図1に示すように、工作機械100は、コラム110と、ワーク主軸台120と、工具交換装置130と、を備えている。コラム110、ワーク主軸台120、及び工具交換装置130は、基台140の上に配置されている。
コラム110は、基台140上において、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能である。コラム110には、工具主軸台112が取り付けられている。工具主軸台112は、コラム110に対して、X軸方向に移動可能である。工具主軸台112は、コラム110に対して、Y軸方向に沿う旋回軸線A1周りに旋回可能である。工具主軸台112には、工具主軸114が取り付けられている。工具主軸114は、工具主軸台112に対して回転軸線A2回りに回転可能である。回転軸線A2は、旋回軸線A1に直交する。工具主軸114には、第1旋削工具900が保持されている。
ワーク主軸台120は、ワーク主軸122を備えている。ワーク主軸122は、回転軸線A3周りに回転可能である。回転軸線A3は、Z軸方向に沿っている。ワーク主軸122には、ワークW1が装着されている。
工具交換装置130は、工具主軸114に装着される工具を交換する。具体的には、工具交換装置130は、マガジンアーム132とストッカ134とを備えている。マガジンアーム132は、Z軸方向に沿う軸回りに旋回可能である。マガジンアーム132は、ストッカ134に対してX軸方向に移動可能である。ストッカ134は、X軸方向に複数の旋削工具を並べて収納している。ストッカ134に収納される複数の旋削工具は、第2旋削工具910を含む。
工具交換装置130による旋削工具の交換は次の手順で行われる。コラム110は、回転軸線A2がZ軸方向に沿う状態で、Z軸方向において工具交換装置130に近づく。マガジンアーム132は、マガジンアーム132が延びる方向の一端に第1グリッパを有し、当該延びる方向の他端に第2グリッパを有している。第1グリッパは、工具主軸114に装着された第1旋削工具900を取り外すために、工具主軸114に装着されている第1旋削工具900を把持する。より詳細には、マガジンアーム132がZ軸方向に沿う軸周りに所定旋回角度だけ旋回すると、第1グリッパは第1旋削工具900を把持し、同時に、第2グリッパは、ストッカ134に収納された第2旋削工具910を把持する。コラム110がZ軸方向において工具交換装置130から離れると、第1旋削工具900は工具主軸114から取り外される。マガジンアーム132は、工具主軸114に第2旋削工具910を装着するために、Z軸方向に沿う軸回りに旋回し、第2グリッパに把持された第2旋削工具910を工具取付位置に移動させる。コラム110がZ軸方向において工具交換装置130に近づくと、工具主軸114に第2旋削工具910が装着される。
工作機械100は、各回転軸線回りの回転、各旋回軸線回りの旋回及び各軸方向における移動を制御するために、制御装置1を備えている。制御装置1は、基台140に接続されている。ここで、制御装置1は、工作機械100の他の箇所に接続されてもよく、制御信号の送信や検出結果の受信ができれば、基台140とは別に設置されてもよい。
図2は、制御装置1のハードウェアブロック図である。図2に示すように、制御装置1は、プロセッサ10と、メモリ20と、通信回路30と、タッチパネル付きディスプレイ40と、を備えている。プロセッサ10と、メモリ20と、通信回路30と、タッチパネル付きディスプレイ40は、バス90を介して互いに接続されている。メモリ20は、加工に必要なプログラム及びデータを記憶している。プロセッサ10は、メモリ20に記憶されたプログラムを読み出して、読みだしたプログラムを実行する。これにより、制御装置1の各機能は、実現される。制御装置1が実現する各機能には、旋削加工の実行の制御が含まれる。具体的には、メモリ20は、加工プログラム22を記憶している。加工プログラム22は、旋削加工を実行するための制御命令を含んでいる。
なお、ワーク主軸122はワーク保持手段の一例である。工具主軸114は工具保持手段(工具保持装置)の一例である。コラム110及び工具主軸台112は移動手段の一例であり、移動機構の一例である。タッチパネル付きディスプレイ40は入力手段(入力インタフェース、選択インタフェース)の一例であり、表示手段の一例であり、入力回路の一例である。通信回路30は入力手段の他例であり、入力回路の他例である。工具交換装置130は工具交換手段の一例である。メモリ20は記憶手段の一例である。プロセッサ10は制御手段の一例であり、制御回路の一例であり、経路生成手段の一例である。
次に、旋削加工されるワークW1と、ワークW1を旋削する第1旋削工具900について説明する。図3Aは、ワークW1と第1旋削工具900の模式図である。図3Bは、第1旋削工具900の模式図を拡大した図である。図3Aに示すように、旋削加工では、回転軸線A2が回転軸線A3と実質的に平行となるように、工具主軸台112が旋回軸線A1回りに旋回する。第1旋削工具900は、延伸部902と、チップ906とを備えている。延伸部902は、第1旋削工具900が工具主軸114に保持された状態で、回転軸線A2の軸方向(Z軸方向)に延伸している。チップ906は、第1旋削工具900が工具主軸114に保持された状態で、回転軸線A2の軸方向における延伸部902の端部904に、設けられている。より詳細には、チップ906は、延伸部902が延びる方向と直交する方向(図3AにおけるX軸方向)における端部904の第1角904C1に配置される。延伸部902が延びる方向と直交する方向における端部904の第2角904C2には、チップ906は配置されていない。図3Bの拡大図に示すように、チップ906は、切刃900Eを有する。切刃900Eは、延伸部902が延びる方向と直交する方向(図3AにおけるX軸方向)と実質的に平行である。切刃900Eは、すくい面908S1と逃げ面908S2とのエッジである。すくい面908S1は、延伸部902が延びる方向に実質的に平行である。逃げ面908S2は、延伸部902が延びる方向と実質的に直交する。切刃900Eは、ノーズ900Nを有する。ノーズ900Nは、切刃900Eが延びる方向における切刃900Eの両端のうち、第1旋削工具900の外側の一端に設けられる。X軸方向に沿う、切刃900Eの延長線900ELは後述される。
なお、第1旋削工具900は、図3A及び図3Bに示す例に限らない。例えば、交換可能なチップ906は省略されてもよい。すなわち、第1旋削工具900は、チップ906なしに切刃900Eが端部904に設けられる構造を有してもよい。
ワークW1は、図3Aに示すように、円筒形状を有している。ワークW1の中空部WH1は、ワークW1がワーク主軸122に保持された状態では、回転軸線A2に実質的に平行な方向に延伸している。ただし、ワークW1の形状は、図3Aに示す形状に限らない。
本実施形態では、加工プログラム22は、ワークW1の旋削加工のために、3次元座標系で各位置を定義している。具体的には、図2に示すように、メモリ20は、位置データ24と形状データ26とを記憶している。位置データ24は、図4Aに示すように、ワーク主軸位置と工具主軸位置とを含んでいる。図4Aに示すように、ワーク主軸位置と工具主軸位置は、X軸、Y軸、及びZ軸からなる3次元座標系で定義されている。なお、本実施形態では、ワーク主軸位置が3次元座標系の原点と一致しているので、ワーク主軸位置は、3次元座標系で(0,0,0)と定義されている。しかし、3次元座標系の原点はこれに限らない。また、工具主軸位置は、旋削加工前の工具主軸114の初期の位置である。また、各軸の正方向及び負方向は、適宜定義されればよい。また、位置データ24は、図4Aに示す位置以外の位置を含んでもよい。さらに、位置データ24は加工プログラム22に含められてもよい。
図4Bに示すように、形状データ26は、ワーク形状データ260と旋削工具形状データ262とを含む。ワーク形状データ260は、複数のワークの形状を示す値を含む。例えば、図4Bに示すように、ワーク形状データ260は、円筒形状のワークW1の外径、内径、及び高さを含んでいる。内径旋削が不要なワークW2は、外径及び高さで定義されている。なお、ワークの高さとは、ワークがワーク主軸122に保持された状態において、ワークのZ軸方向の長さである。旋削工具形状データ262は、複数の旋削工具の形状を示す値を含む。例えば、図4Bに示すように、旋削工具形状データ262は、延伸部長さ、ノーズ位置、切刃長さ、及び切刃方向を含んでいる。延伸部長さは、図3Aに示す、延伸部902が延びる方向における延伸部902の長さである。ノーズ位置は、第1旋削工具900が工具主軸114に取り付けられた状態における工具主軸位置を基準とした相対的なノーズ900Nの位置である。切刃長さは、図3Aに示す切刃900Eの延びる方向における切刃900Eの長さである。切刃方向は、延伸部902が延びる方向に対する切刃900Eが延びる方向を示す。位置データ24及び形状データ26を用いれば、3次元座標系におけるワークW1(ワークW2)の各位置及び第1旋削工具900(第2旋削工具910)の各位置は算出される。ただし、ワークW1、ワークW2、第1旋削工具900、及び第2旋削工具910の形状を加工プログラム22で特定できれば、形状データ26のデータ形式は、図4Bに示す例に限らない。
次に、本実施形態における旋削加工を説明する。図5は、制御装置1の各動作を示すフローチャートである。プロセッサ10は、加工プログラム22を実行すると、図5に示す動作を行う。まず、プロセッサ10は、加工計画を決定する(ステップS1)。そして、プロセッサ10は、複数の加工工程を実行する(ステップS2)。
なお、ワークが変更されると、加工工程の回数が増えるものとする。また、ワークが変更されなくても、加工内容が変更されると、加工工程の回数が増えるものとする。加工内容は、例えば、外径旋削、内径旋削、端面旋削、ねじ切り、及び溝入れのいずれかである。外径旋削とは、回転軸線A3回りに回転するワークW1の外径(外周面)を切削する加工である。内径旋削とは、回転軸線A3回りに回転するワークW1の内径(内周面)を切削する加工である。端面旋削とは、回転軸線A3回りに回転するワークW1の端面(回転軸線A3に直交する面)を切削する加工である。ねじ切りとは、回転軸線A3回りに回転するワークW1の外径及び内径の少なくとも一方を切削することで、回転軸線A3の周方向及び軸方向に延びるらせん形状を有するねじ溝を形成する加工である。溝入れとは回転軸線A3回りに回転するワークW1の外径及び内径の少なくとも一方を切削することで、回転軸線A3の周方向に延びる溝を形成する加工である。ただし、加工内容は、これらに限らない。
また、旋削工具が交換されると、加工工程の回数が増えるものとしてもよいし、1回の加工工程において、複数の旋削工具(荒仕上用工具と仕上用工具)を使用してもよい。従って、使用する旋削工具の数と、複数の加工工程の回数とはかならずしも一致するわけではない。また、ワークの主軸(ワークの保持態様)が変更されても、加工工程の回数が増えるものとする。
ステップS1では、プロセッサ10は、加工計画を決定するために、オペレータに加工計画を入力させる。加工計画は、時系列順に実行される複数の加工工程を含む。例えば、図6に示すように、プロセッサ10は、加工計画の計画表400をタッチパネル付きディスプレイ40に表示させる。計画表400には、加工工程ごとの各種設定値が含まれる。例えば、加工工程に対応付けられたワーク、加工内容、及び工具が計画表400に含まれる。図6に示す例は、ワークW1に対する外径旋削を実行するための第1加工工程と、外径旋削後のワークW1に対する内径旋削を実行するための第2加工工程が入力されている。旋削工具には切り込み量及び送り距離が対応付けられて計画表400に含められている。計画表400に含まれた各種設定値は、タッチパネル付きディスプレイ40に対するタッチ操作によって、変更可能である。タッチパネル付きディスプレイ40は、計画表400に加えて、ソフトウェアキー402、ソフトウェアキー404、およびソフトウェアキー406を表示する。ソフトウェアキー402がタッチされると、プロセッサ10は、ステップS2へ進み、計画表400に定義された加工計画に基づいて工作機械100による加工を開始する。ソフトウェアキー404がタッチされると、プロセッサ10は、計画表400に入力された加工計画をメモリ20に記憶させる。ソフトウェアキー406がタッチされると、プロセッサ10は、計画表400に入力された加工計画を初期化する。なお、ソフトウェアキー402、ソフトウェアキー404、及びソフトウェアキー406は、タッチパネル付きディスプレイ40の外に設けられたハードウェア(例えば物理的なスイッチ式のボタン)であってもよい。
計画表400に含められた各種設定値は、加工工程に対応する回転角度を含む。この回転角度は、入力値の一例であり、後述する切り込みの方向に関係する。図6に示す例では、第2加工工程で用いられる第1旋削工具に対応するように、回転角度120°が入力されている。なお、計画表400に含められた各種設定値は、例えば加工プログラム22に予め設定されていてもよく、オペレータは、回転角度だけ入力してもよい。
なお、本実施形態では、回転角度は、加工内容が内径旋削、内径ねじ切り、及び内径溝入れのいずれかである場合に限り、入力される。ただし、他の加工内容(例えば外径旋削、端面旋削、外径ねじ切り、及び外径溝入れ)に対して回転角度が入力されてもよい。
また、ステップS1の加工計画の決定は、上述の例に限らない。プロセッサ10は、加工計画の決定のために、制御装置1の通信回路30を介して制御装置1以外の装置から取得してもよい。例えば、回転角度だけ、制御装置1以外の装置で入力され、通信回路30に受信されてもよい。
図7は、図5に示すステップS2のサブプロセスを示す。ただし、図7に示すフローチャートは、図6に示すように第1加工工程及び第2加工工程が計画された例に対応している。従って、プロセッサ10は、加工計画に応じて3回以上の加工工程を実施してもよい。まず、プロセッサ10は、ワークW1の外径旋削のために第1加工工程の実行を制御する(ステップS10)。プロセッサ10は、次いでワークW1の内径旋削のために第2加工工程の実行を制御する(ステップS20)。
図8は、第1加工工程を実行するための、制御装置1の各動作を示すフローチャートであり、図7に示すステップS10のサブプロセスを示す。図9は、経路生成に用いる各位置の例を示す図である。図10Aは、第1加工工程における第1旋削工具900の移動を示す図であり、図10Bは、第1加工工程におけるワークW1に対する切り込みを示す図である。ただし、図10Bでは、第1旋削工具900の構成のうちチップ906のみを図示している。
プロセッサ10は、位置データ24及び形状データ26をメモリ20から読み出す(ステップS100)。そして、プロセッサ10は、経路ORを生成する(ステップS102)。具体的には、プロセッサ10は、位置データ24、形状データ26、及び加工計画に基づいて、3次元座標系における初期位置IP、旋削開始位置OSP、及び旋削終了位置OEPを算出する。
初期位置IPは、第1加工工程開始前の第1旋削工具900のノーズ900Nのノーズ位置NPである。初期位置IPは、例えば、工具交換装置130によって旋削工具が交換可能な位置に工具主軸114が配置された時のノーズ位置NPであってもよい。旋削開始位置OSPは、第1旋削工具900がワークW1に近づいて外径旋削を開始するときの、ノーズ位置NPである。旋削終了位置OEPは、第1旋削工具900によるワークW1の外径旋削が終了したときの、ノーズ位置NPである。ワーク主軸122の位置が3次元座標系の原点であるので、旋削開始位置OSPのX軸方向の値CSx(図9を参照)は、ワークW1の外径より大きく設定される。旋削開始位置OSPのY軸方向の値は0に設定される。旋削開始位置OSPのZ軸方向の値CSzは、Z軸方向においてワークW1に重ならないように設定される。旋削終了位置OEPのX軸方向の値CExは、値CSxから切り込み量(加工計画時に設定された値)だけ小さい値である。後述するように第1旋削工具900はZ軸方向に沿って送られるので、旋削終了位置OEPのY軸方向の値は0に設定される。旋削終了位置OEPのZ軸方向の値CEzは、値CSzから送り距離(加工計画時に設定された値)だけ離れた値である。
無刃角位置CPは、チップ906が設けられない、第1旋削工具900の第2角904C2の位置である。ノーズ位置NP及び無刃角位置CPは、第1旋削工具900の移動、旋回及び回転に伴って変化する。
図10Aに示すように、プロセッサ10は、初期位置IP、旋削開始位置OSP、及び旋削終了位置OEPを通過する経路ORを生成する。経路ORは、初期位置IPから旋削開始位置OSPまでの経路OR1と、切り込み後のノーズ位置NPから旋削終了位置OEPまでの経路OR2とを含む。切り込み後のノーズ位置NPは、X軸方向に沿う切り込み方向、設定された切り込み量、及び旋削開始位置OSPに基づいて算出される。また、経路ORは、第1旋削工具900の切刃900E以外の部分がワークW1に接触しないように算出される。例えば、無刃角位置CPがワークW1に重ならないように、経路ORは生成される。ただし、第1旋削工具900の切刃900E以外の部分は、第2角904C2に限らない。
ステップS102において、プロセッサ10は、旋削終了位置OEPから初期位置IPへの戻り経路ORRも生成する。戻り経路ORRは、旋削終了位置OEPから退避位置OVPまでの経路OR3と、退避位置OVPから初期位置IPまでの経路OR4とを含む。退避位置OVPは、旋削終了位置OEPよりもワークW1から遠くに設定される。戻り経路ORRは、第1旋削工具900の切刃900E以外の部分(例えば第2角904C2)がワークW1に重ならないように生成される。
図8に戻り、次に、プロセッサ10は、ワーク主軸122を回転軸線A3回りに回転させる(ステップS104)。プロセッサ10は、ノーズ位置NPが経路OR1に沿って初期位置IPから旋削開始位置OSPに移動するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する(ステップS106)。そして、切り込みが行われる(ステップS108)。
図10Bに示すように、プロセッサ10は、第1旋削工具900をX軸方向において、ワークW1の外周面OPSに向けて切り込み量だけ第1旋削工具900を移動させる。この際、図10Bに示すように、切刃900Eの延長線900ELと、基準線RLとの間の角度は0°である。ただし、基準線RLは、X軸方向に実質的に平行であり且つ回転軸線A3を通過する。また、基準線RLは、回転軸線A2が回転軸線A3と実質的に平行となるように工具主軸台112が旋回軸線A1回りに旋回したときの、延長線900ELに一致する。また、工具主軸114の初期の回転位置(工具保持手段の初期の回転位置)とは、延長線900ELと基準線RLが一致する状態における工具主軸114の回転位置である。工作機械100をZ軸方向に見たときに、切り込みが終わると、切刃900EはワークW1と重なる。ただし、この時点では、切刃900EとワークW1とは接触していない。
図8に戻り、切り込みが終わると(ステップS108)、プロセッサ10は、第1旋削工具900の送り制御を行う(ステップS110)。具体的には、プロセッサ10は、経路OR2に沿ってノーズ位置NPが旋削終了位置OEPに到達するように、コラム110のZ軸方向の移動を制御する。これにより、切刃900Eは、回転軸線A3回りに回転するワークW1の外径を旋削する。そして、プロセッサ10は、戻り経路ORRに沿ってノーズ位置NPが、退避位置OVPを介して旋削終了位置OEPから初期位置IPへ移動するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する(ステップS112)。これにより、第1加工工程は終了する。
なお、切り込み(ステップS108)と送り(ステップS110)は、適宜繰り返されてもよい。例えば、工作機械100は、ワークW1の外径を1mm切り込んで第1旋削工具900を送り、その後、ワークW1の外径をさらに1mm切り込んで第1旋削工具900をもう一度送ってもよい。
次に、図11は、内径旋削が定義された第2加工工程を実行するための、制御装置1の各動作を示すフローチャートであり、図7に示すステップS20のサブプロセスを示す。図12Aは、回転変換前の3次元座標系における経路IRと、回転変換された3次元座標系における経路IRaとを示す図であり、図12Bは、回転変換された3次元座標系におけるワークW1に対する切り込みを示す図である。図13Aは、回転変換された3次元座標系における戻り経路IRRaと回転変換前の3次元座標系における戻り経路IRRとを示す図であり、図13Bは、戻し位置IRPaにおける第1旋削工具900の回転を示す図である。ただし、図12A、図12B、及び図13Aにおいて、末尾にaが付された符号は、回転変換された3次元座標系における位置及び線を示す。また、図12B及び図13Bにおいて、t1、t2、t3、t11及びt12は時刻を示す。
プロセッサ10は、ワークW1に対する内径旋削を実行するための経路IRを生成する(ステップS102A)。経路IRは、経路ORと同様に生成される。すなわち、位置データ24、形状データ26、及び加工計画に基づいて、経路IRは生成される。ただし、第2加工工程が内径旋削を定義するので、旋削開始位置ISPのX軸方向の値は、ワークW1の内径より小さくなるように設定される。また、切り込み方向は、X軸方向に沿い且つ回転軸線A3から遠ざかる方向に設定される。経路IRは、初期位置IPから旋削開始位置ISPへの経路IR1と、切り込み後のノーズ位置NPから旋削終了位置IEPへの経路IR2とを含む。プロセッサ10は、さらに、戻り経路IRRを生成する。戻り経路IRRは、旋削終了位置IEPから退避位置IVPへの経路IR3と、退避位置IVPから初期位置IPへの経路IR4とを含む。
プロセッサ10は、経路IR1に沿ってノーズ位置NPが初期位置IPから旋削開始位置ISPに到達するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する(ステップS106A)。
ノーズ位置NPが旋削開始位置ISPに到達すると(ステップS106A)、プロセッサ10は、3次元座標系の回転変換を行う(ステップS107A)。具体的には、プロセッサ10は、加工計画時(図5のステップS1)に設定された、第2加工内容に対応する回転角度θだけ、X軸をZ軸回りに回転させることで新たなXa軸を求める。Y軸も同様にZ軸回りに回転角度θだけ回転され、新たなYa軸に変更される。この回転は、加工プログラム22上による回転であり、ステップS107Aでは、現実の構成が回転されるわけではない。従って、加工プログラム22上だけで管理される各位置(例えば、旋削開始位置ISP)がX軸及びY軸と共に回転される。
加工プログラム22上で3次元座標系が回転変換されると、現実の位置(例えばノーズ位置NP)と、加工プログラム22で扱う位置と、の間にズレが生じる。そこで、プロセッサ10は、それらズレを求めるために、回転角度θを用いた回転行列に基づいて、回転変換された3次元座標系における各位置(例えばノーズ位置NP)を算出する。これにより、現実の各位置と、加工プログラム22で扱う各位置との間のズレが求められる。各位置のZ軸方向の値にはズレがないので、回転角度θを用いた回転行列は、X軸方向の値及びY軸方向の値を回転変換する2行2列の行列として規定されてもよい。
図12Bに示す例では、プロセッサ10は、切刃900E(t1)が回転軸線A2回りに回転角度θだけ回転するように、第1旋削工具900を回転させる(ステップS107B)。本実施形態では、プロセッサ10は、工具主軸114を回転軸線A2回りに回転角度θだけ回転させることで、切刃900E(t1)を回転軸線A2回りに回転角度θだけ回転させる。すると、ノーズ位置NPa(t1)は、ノーズ位置NPa(t2)へと移動する。切刃900E(t1)の延長線900ELa(t1)は、回転軸線A2(t1)回りに回転角度θだけ回転し、延長線900ELa(t2)に変更される。さらに、プロセッサ10は、回転後のノーズ位置NPa(t2)が補正経路RC1に沿って旋削開始位置ISPaに到達するように、第1旋削工具900を移動させる。すると、ノーズ位置NPa(t3)が旋削開始位置ISPaに到達し、延長線900ELa(t3)は、Xa軸に実質的に平行であり且つ回転軸線A3を実質的に通過する。これにより、ステップS107Aで求められたズレはなくなる。
ただし、切刃900Eが回転軸線A3に平行な切刃回転軸線回りに回転角度θだけ回転すればよく、プロセッサ10は、第1旋削工具900が回転軸線A3回りに回転するように、工具主軸114の回転に加えて、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御してもよい。このように切刃900Eの切刃回転軸線は、回転軸線A3であってもよい。切刃回転軸線が回転軸線A3に一致する場合、ノーズ位置NPaは、切刃900Eが回転するだけで、旋削開始位置ISPaに一致する。従って、切刃回転軸線が回転軸線A3に一致する場合、補正経路RC1の算出は不要となる。
図11に戻り、プロセッサ10は、旋削開始位置ISPaからXa軸方向において第1旋削工具900をワークW1の内周面IPSに向けて、切り込み量だけ移動させる(ステップS108A)。そして、プロセッサ10は、Z軸方向において、第1旋削工具900を送り距離だけ移動させる(ステップS110A)。これによりワークW1の内径が旋削される。ただし、外径旋削と同様に、ステップS108AとステップS110Aは、適宜繰り返されてもよい。
次に、ステップS112A及びステップS113Aについて、図13A及び図13Bを用いて説明する。
ステップS112Aでは、プロセッサ10は、経路IR3aを介して旋削終了位置IEPaから退避位置IVPaにノーズ位置NPaが到達するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する。そして、プロセッサ10は、経路IR4aを介して退避位置IVPaから戻し位置IRPaまでノーズ位置NPaが到達するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する。図13Aに示すように、戻し位置IRPaは、Z軸方向においてワークW1と重ならないように経路IR4a上に設けられている。
そして、プロセッサ10は、ノーズ位置NPaが戻し位置IRPaにまで到達すると(ステップS112A)、3次元座標系の逆回転変換を行う(ステップS113A)。ステップS113Aでの回転変換は、ステップS107Aの回転変換と逆方向の回転変換である。すなわち、プロセッサ10は、回転変換後の3次元座標系のXa軸及びYa軸をZ軸回りに回転角度(−θ)だけ回転させることで、回転変換後の3次元座標系を回転変換前の3次元座標系に戻す。そして、プロセッサ10は、回転角度θを用いた回転行列の逆行列を用いて、実際の位置(例えばノーズ位置NP)と、加工プログラム22上で扱う位置との間のズレを求める。そして、プロセッサ10は、第1旋削工具900を逆回転させる(ステップS113B)。ステップS113Bにおける第1旋削工具900の回転は、回転角度(−θ)を用いる点において、ステップS107Bにおける第1旋削工具900の回転と相違する。図13Bに示す例では、プロセッサ10は、回転軸線A2(t11)回りに工具主軸114を回転角度(-θ)だけ回転させている。これにより、切刃900E(t11)、ノーズ位置NP(t11)、及び延長線900EL(t11)は、それぞれ、切刃900E(t12)、ノーズ位置NP(t12)、及び延長線900EL(t12)に移動する。ただし、切刃900Eが回転軸線A3に平行な切刃回転軸線回りに回転角度(-θ)だけ回転すればよく、第1旋削工具900は、回転軸線A3回りに回転角度(-θ)だけ回転してもよい。
そして、プロセッサ10は、ノーズ位置NPが初期位置IPに到達するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する(ステップS114A)。より具体的には、図13Aに示すように、プロセッサ10は、ノーズ位置NPが補正経路RC2に沿って経路IR4に到達し、経路IR4に沿って初期位置IPに到達するように、コラム110の移動及び工具主軸台112の移動を制御する。ただし、補正経路RC2は、ステップS113Aで求めた実際のノーズ位置NPと、加工プログラム22上で扱うノーズ位置NPとの間のズレに基づく。なお、ステップS113Bにおいて、切刃900Eが回転軸線A3回りに回転すれば、補正経路RC2の生成は、不要となる。以上で、第2加工工程は終了する。
上述の例では、第1加工工程に対して回転角度θは、入力されなかった。しかし、図14に示すように、回転角度θは、各加工工程において、0°以外の値であり且つ互いに異なるように設定されてもよい。また、図15に示すように、加工工程ごとに旋削工具を変更してもよい。さらに、図16に示すように、1つの加工工程において複数の旋削工具を用い且つ複数の旋削工具に対して互いに異なる回転角度θを設定してもよい。
上述の例では、切刃900Eを切刃回転軸線回りに回転させるために、回転角度θがタッチパネル付きディスプレイ40に入力された。しかし、切刃900Eを切刃回転軸線回りに回転させるために、ワークW1に対する切り込み目標位置(入力値の他例)がタッチパネル付きディスプレイ40に入力されてもよい。図17及び図18は、ワークW1に対する切り込み目標位置を入力するための表示例を示す図である。
図17に示すように、プロセッサ10は、加工計画の決定時に(図5のステップS1)、計画表400Aを表示する。計画表400Aは、加工工程ごとにソフトウェアキー408を含む点において、図6に示す計画表400と相違する。ソフトウェアキー408は、切り込み目標位置を設定するために表示される。プロセッサ10は、ソフトウェアキー408がタッチされると、例えば図18に示す表示内容をタッチパネル付きディスプレイ40に表示させる。表示されたワークW1の内周面IPSの切り込み目標位置TPをオペレータがタッチすると、プロセッサ10は、基準線RLと、目標線TLとの間の回転角度θを算出する。目標線TLは、回転軸線A3を通過し且つ回転軸線A3及び切り込み目標位置TPを通過する。以上のように、オペレータは、切り込みの方向を変更するために、直感的に且つ簡単に、切り込み目標位置TPを入力することができる。
上述の例では、プロセッサ10は、切り込みと送りの制御のために、第1旋削工具900を移動させた。しかし、ワークW1と第1旋削工具900とは相対的に移動すればよい。
<実施形態の作用及び効果>
旋削加工時において切刃900EとワークW1とが接触する位置に応じてびびり振動が発生することがある。本実施形態に係る工作機械100によれば、例えば、入力値(回転角度θ又は切り込み目標位置TP)が適切に入力されれば、旋削加工時のびびり振動は抑制される。さらに、オペレータは、複数の加工工程のうち、びびり振動が発生する可能性が高い加工工程に対してだけ、回転角度θ又は切り込み目標位置TPを設定することもできる。また、第1旋削工具900を回転させれば加工状況の視認性が良くなる場合がある。本実施形態では、加工工程ごとに第1旋削工具900を回転させることが可能であるので、工作機械100は、加工工程ごとの加工状況の視認性を向上させることもできる。
また、内径旋削では、ワークW1の中空部WH1の奥深くに切刃900Eを挿入する必要があり、第1旋削工具900の延伸部902を長くする必要がある。延伸部902が長ければ長いほど、びびり振動が発生しやすくなることがある。例えば、延伸部902が短くてもよい外径旋削よりも、長い延伸部902を必要とする内径旋削の場合にびびり振動が生じやすい。しかし、本実施形態のように、内径旋削に対応する加工工程に対して、回転角度θ又は切り込み目標位置TPを適切に入力すれば、びびり振動が生じやすい内径旋削に対応する加工工程においてもびびり振動の発生を抑えることができる。
さらに、本実施形態の工作機械100は、工具主軸114を回転軸線A2回りに回転させるだけでびびり振動を抑制できる。従って、びびり振動の発生を抑制するために、コラム110や工具主軸台112を補強する必要がない。
また、工作機械100の高さ方向に沿って上方に切り込んで内径旋削を行うと、工作機械100の高さ方向に沿って下方にワークW1から第1旋削工具900に反力がかかる。従って、内径旋削の反力と第1旋削工具900、工具主軸114、及び工具主軸台112の重力との合計に対する剛性が、工具主軸114、工具主軸台112、及びコラム110に求められる。これに対し、本実施形態のように、X軸を工作機械100の高さ方向からずらすと、内径旋削の反力がかかる方向を、重力がかかる方向からずらすことができる。これにより、反力と重力の合計が小さくなるので、工具主軸114、工具主軸台112、及びコラム110の剛性が足りなくなることを防ぐことができる。
また、ノーズ900Nが中空部WH1内に位置するときに、第1旋削工具900が回転軸線A2回りに回転すると、例えば、無刃角位置CPが内周面IPSに接触する可能性がある。しかし、本実施形態のように、Z軸方向においてワークW1と重ならない戻し位置IRPaにおいて、回転変換後の3次元座標系が回転変換前の3次元座標系に戻され且つ第1旋削工具900が回転軸線A2回りに回転すると、工作機械100は、第1旋削工具900が意図せずにワークW1に接触することを防ぐことができる。
<変形例>
次に、制御装置1の変形例に係る制御装置1Aについて、図19、図20、及び図21を用いて説明する。図19は、制御装置1Aのハードウェアブロック図である。図20は、加工条件データ28の例を示す図である。図21は、回転角度θを入力するための表示例を示す図である。本変形例では、回転角度θは、操作で入力された回転角度と、メモリ20に記憶された回転角度との間で切り替えられて設定される。
図19に示すように、制御装置1Aのメモリ20Aは、加工プログラム22Aと、加工条件データ28を記憶している点において、図2に示すメモリ20と相違する。図20に示すように、加工条件データ28は、加工内容と、加工条件と、回転角度と、を対応付けて記憶している。図20に示す例では、複数の回転角度が記憶されているが、1つの回転角度だけが記憶されてもよい。加工条件には、工具と、切り込み量と、送り距離とが含まれている。これら値は、びびり振動の発生無しで工作機械100による旋削加工が実行されるたびに、加工条件データ28に蓄積される。なお、加工条件データ28は、他の工作機械で蓄積されたものであってもよい。また、加工条件データ28は、蓄積されたものに限らず、人手で入力されたものであってもよい。
図21に示すように、プロセッサ10は、加工計画の特定時に、計画表400Bをタッチパネル付きディスプレイ40に表示させる。計画表400Bには、加工工程ごとにラジオボタン410が含まれている。ラジオボタン410は、回転角度θの自動設定と回転角度θの手動入力とを切り替えるために、設けられている。図21に示す例では、第1加工工程に対応する回転角度は、自動で設定され、第2加工工程に対応する回転角度は、タッチパネル付きディスプレイ40に手動で入力されている。
プロセッサ10は、ラジオボタン410の選択が回転角度θを自動で設定することを示す場合、加工条件データ28を参照する。そして、プロセッサ10は、計画表400Bに入力された加工工程の加工条件(例えば切り込み量及び送り距離の少なくとも一方)に適合する加工条件データ28の加工条件を検索する。プロセッサ10は、適合する加工条件が見つかった場合、加工条件データ28から対応する回転角度θを読み出して、読み出した回転角度θを計画表400Bの加工工程ごとの回転角度θとして設定する。
このように、制御装置1Aは、びびり振動の発生を抑制する回転角度θをメモリ20に記憶すれば、より確実にびびり振動を抑制できる。さらに、制御装置1Aは、回転角度θの入力をより簡単にすることができる。
ここで、図20に示すように、びびり振動の振動加速度が、加工内容、加工条件及び回転角度に対応付けられて加工条件データ28に含められてもよい。例えば、工作機械100は、振動センサを備え、振動センサでびびり振動の振動加速度を検出する。そして、プロセッサ10は、旋削加工の実行のたびに、加工条件と回転角度と振動加速度とを対応付けてメモリ20に記憶する。このように、振動加速度を加工条件データ28に含めれば、計画表400Bに入力された加工条件が、加工条件データ28の複数の加工条件に適合する場合に、プロセッサ10は、びびり振動をより効果的に抑制する回転角度θを設定することができる。
なお、制御装置1Aは、各加工工程の回転角度を自動設定してもよい。この場合、オペレータは、タッチパネル付きディスプレイ40を介して、予め自動で設定された回転角度を変更できる。
また、図20に示す例では、内径旋削に対応付けて回転角度θが加工条件データ28に含められた。しかし、他の加工内容(外径旋削等)に対応付けて回転角度θを加工条件データ28に含めてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る工作機械100Aについて、図22、図23A、及び図23Bを用いて説明する。図22は、工作機械100Aの概略構成を示す図である。図23Aは、ワーク主軸122に保持されたワークW1に対する内径旋削を示す図であり、図23Bは、ワーク主軸126に保持されたワークW1に対する内径旋削を示す図である。
工作機械100Aは、ワーク主軸台124を備える。ワーク主軸台124は、基台140に設けられる。ワーク主軸台124は、ワーク主軸126を備える。ワーク主軸台124は、Z軸方向においてワーク主軸122とワーク主軸126とが対向するように、Z軸方向においてワーク主軸台120Aから離れている。ワーク主軸126は、回転軸線A4回りに回転する。回転軸線A4は、回転軸線A3と実質的に平行である。また、回転軸線A4のX軸方向の位置及びY軸方向の位置は、回転軸線A3のX軸方向の位置及びY軸方向の位置にそれぞれ一致している。ワーク主軸台120Aは、基台140に対して、Z軸方向に移動可能である。
工作機械100Aは、第1加工工程としてワークW1がワーク主軸122に保持された状態でZ軸方向の一方側からワークW1の内径旋削を行い、第2加工工程としてワークW1がワーク主軸126に保持された状態でZ軸方向の他方側からワークW1の内径旋削を行う。
具体的には、図23Aに示すように、第1加工工程では、第1旋削工具900(t31)は、ノーズ900N(t31)が第2角904C2(t31)より上に位置する状態で、ワーク主軸122に保持されたワークW1(t31)に切り込む。そして、第1旋削工具900(t31)が送られて、第1加工工程は終了する。
そして、ワーク主軸台120Aは、Z軸方向においてワーク主軸台124に近づく。なお、ワーク主軸台124がZ軸方向に移動可能に構成され、ワーク主軸台120Aに近づいてもよい。そして、ワークW1は、ワーク主軸122からワーク主軸126へ受け渡しされる。そして、第2加工工程では、工具主軸台112をコラム110に対して旋回軸線A1回りに180度だけ旋回させる。すると、図23Bに示すように、第2角904C2(t32)がノーズ900N(t32)よりも上に位置する。ここで、プロセッサ10は、3次元座標系におけるX軸及びY軸をZ軸回りに180°だけ回転させる。これにより、ノーズ900N(t32)が第2角904C2(t32)より上に位置するように第1旋削工具900(t32)を回転軸線A2回りに回転させる必要がなくなる。このように、工作機械100Aは、工具主軸114を回転軸線A2回りに回転させなくても、工具主軸114とワーク主軸126とを相対移動させることで、回転軸線A4回りに切刃900Eを回転させる。
工作機械100Aは、ワーク主軸126を用いた旋削加工においてびびり振動の発生を抑制することができる。また、工作機械100Aは、第2加工工程における加工状況の視認性を高めることができる。
ここで、工具主軸台112が旋回軸線A1回りに180°だけ旋回すると、工具主軸114の初期の回転位置も、回転軸線A2回りに180°だけ回転する。従って、切刃900Eの延長線900ELの方向の基準となる基準線も、第2加工工程において回転軸線A2回りに回転させてもよい。
次に、加工プログラム22の変形例に係る加工プログラム22Bについて図24を用いて説明する。図24は、加工プログラム22Bの各コードを示す図である。加工プログラム22Bは、EIA/ISOプログラムである。すなわち、加工プログラム22Bは、Electronic Industries Allianceで規定されたフォーマットまたはInternational Organization for Standardizationで規定されたフォーマットに従うコードからなる。
上述の例では、加工プログラム22及び加工プログラム22Aは、タッチパネル付きディスプレイ40を用いた対話型プログラムであったが、加工プログラム22Bは、コードのみからなる。ただし、加工プログラム22Bは汎用性が高いため、工作機械100及び工作機械100A以外の工作機械でも実行可能である。
図24において、かっこ書き(<>)は、詳細なコードの省略を示す。図24に示すように、第1加工工程として内径旋削1を実行するためのコードが規定される。次に、第2加工工程として、まず、工具を交換するためのT2M6コードが規定される。そして、ワーク回転軸線と工具回転軸線とが実質的に平行となるように工具主軸台を旋回させるためのG90G53B0.コードが規定される。工具回転軸線回りに回転角度45°だけで工具主軸を回転させるためのM19S45コードが規定される。M19S45コードの実行により、切刃900Eの延長線900ELの方向も変更される。そして、3次元座標系のZ軸回りにX軸及びY軸を回転角度45度だけ回転させるためのG68X0Y0Z0I0J0K1R−45.コードが規定される。そして、第2加工工程として内径旋削2を実行するためのコードの後、3次元座標の回転変換を終了するためのG69コードが規定される。
さらに、ワークを異なる主軸に受け渡すコードの後、工具を交換するためのT3M6コードおよび工具主軸台を180°旋回させるためのG90G53B180.コードが規定される。そして、工具回転軸回りに回転角度225°だけ工具主軸を回転させるためのM19S225コードが規定される。ただし、回転角度225°は、初期の回転位置からの回転角度である。そして、3次元座標系のZ軸回りにX軸及びY軸を回転角度45°だけ回転させるためのG68X0Y0Z0I0J0K1R−45.コードが規定される。なお、工具主軸台の180°旋回に伴い、工具主軸の回転角度225°と3次元座標系の回転角度45°は互いに180°だけ異なっている。そして、第3加工工程として内径旋削3を実行するためのコードが規定される。最後に、3次元座標の回転変換を終了するためのG69コードが規定される。
以上のように、汎用的なEIA/ISOフォーマットに適合する加工プログラム22Bであっても、回転角度θを適切に規定すれば、旋削加工時のびびり振動は抑制される。さらに、回転角度θが加工工程ごとに規定されるので、びびり振動が発生する可能性が高い加工工程に対してだけ、回転角度θは規定されればよい。また、旋削工具を回転させれば加工状況の視認性が良くなる場合がある。加工プログラム22Bは、加工工程ごとに旋削工具を回転させることが可能であるので、加工工程ごとの加工状況の視認性を向上させることもできる。
また、各フローチャートにおける各ステップの実行順序は、処理結果が変わらない範囲で変更可能である。例えば、図11に示すフローチャートでは、3次元座標系が回転変換された後に、切刃900Eが切刃回転軸線回りに回転した。しかし、先に切刃900Eが切刃回転軸線回りに回転し、その後に3次元座標系を回転変換してもよい。
また、加工工程ごとに回転角度θを変更する工作機械は、工作機械100及び工作機械100Aに限らない。工作機械は、旋削工具を回転可能に保持する工具主軸を備えるものであればなんでもよい。例えば、加工工程ごとに回転角度θを変更する工作機械は、複合旋盤に限らず、回転テーブルを備えたマシニングセンタであってもよい。
本願においては、「備える」およびその派生語は、構成要素の存在を説明する非制限用語であり、記載されていない他の構成要素の存在を排除しない。これは、「有する」、「含む」およびそれらの派生語にも適用される。
「〜部材」、「〜部」、「〜要素」、「〜体」、および「〜構造」という文言は、単一の部分や複数の部分といった複数の意味を有し得る。
「第1」や「第2」などの序数は、単に構成を識別するための用語であって、他の意味(例えば特定の順序など)は有していない。例えば、「第1要素」があるからといって「第2要素」が存在することを暗に意味するわけではなく、また「第2要素」があるからといって「第1要素」が存在することを暗に意味するわけではない。
程度を表す「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言は、最終結果が大きく変わらないような合理的なずれ量を意味し得る。本願に記載される全ての数値は、「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言を含むように解釈され得る。
本願において「A及びBの少なくとも一方」という文言は、Aだけ、Bだけ、及びAとBの両方を含むように解釈されるべきである。
上記の開示内容から考えて、本発明の種々の変更や修正が可能であることは明らかである。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本願の具体的な開示内容とは別の方法で本発明が実施されてもよい。
1,1A :制御装置
10 :プロセッサ
20,20A :メモリ
30 :通信回路
40 :タッチパネル付きディスプレイ
100,100A :工作機械
114 :工具主軸
122 :ワーク主軸
126 :ワーク主軸
130 :工具交換装置
900 :第1旋削工具
900E :切刃
900EL :延長線
900N :ノーズ

Claims (11)

  1. ワークをワーク回転軸線回りに回転可能に保持するワーク主軸と、
    前記ワークを旋削加工するための旋削工具を保持する工具保持装置と、
    前記旋削工具を保持する前記工具保持装置を、前記ワークに対して前記ワーク回転軸線に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構と、
    前記旋削加工を実行するための加工プログラムを実行する制御回路と、
    を備え、
    前記加工プログラムは、
    前記旋削加工の第1加工工程において、前記旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として前記旋削工具を前記ワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるための第1工程プログラムコードと、
    前記第1加工工程において、前記旋削工具の切り込み方向を、前記第1当初切り込み方向から前記任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するための第1切り込み変更プログラムコードと、
    を含み、
    前記第1切り込み変更プログラムコードは、前記第1当初切り込み方向と前記第1目標切り込み方向とが成す第1目標角をパラメータとして含み、
    前記制御回路は、前記第1加工工程の実行において、前記旋削工具を前記第1目標切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるように前記移動機構を制御する、
    工作機械。
  2. 前記第1切り込み変更プログラムコードは、前記第1工程プログラムコードにおいて前記旋削工具の工具位置及び前記ワークのワーク位置が定義される第1の3次元座標系を、前記ワーク回転軸線周りに前記第1目標角だけ回転させた第1の変換3次元座標系へ座標変換を行うコードを含む、
    請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記第1工程プログラムコードは、加工内容を規定するコードを含み、
    前記加工プログラムは、前記ワークを変更するためのコード、前記ワークを保持する主軸を変更するためのコード、及び、前記旋削工具を指定するコードの少なくとも1つをさらに含み、
    前記第1加工工程は、前記ワークを変更するためのコード、前記ワークを保持する主軸を変更するためのコード、前記旋削工具を指定するコードによって生じる前記旋削工具の変更、前記加工内容を規定するコードの相違のいずれかによって前記旋削加工の他の加工工程と区別される、
    請求項1または2に記載の工作機械。
  4. 前記加工内容は、外径旋削、内径旋削、端面旋削、ねじ切り、及び溝入れのいずれかを含む、
    請求項3に記載の工作機械。
  5. 前記ワークを前記ワーク回転軸線と実質的に平行な付加ワーク回転軸線回りに回転可能に保持し、前記ワーク回転軸線の軸方向において前記ワーク主軸と対向する付加ワーク主軸と、
    前記ワーク主軸と前記付加ワーク主軸との少なくとも一方を前記軸方向に移動させることが可能な少なくとも1つのワーク主軸台と、
    をさらに備え、
    前記移動機構は、前記旋削工具を保持する前記工具保持装置を、前記ワークに対して前記付加ワーク回転軸線に直交する任意の付加切り込み方向に相対移動させることが可能であり、
    前記加工プログラムは、
    前記ワークを保持する主軸を前記ワーク主軸から前記付加ワーク主軸に変更するためのコードと、
    前記旋削加工の第2加工工程において、前記旋削工具の姿勢を第2当初姿勢として前記旋削工具を前記付加ワーク回転軸線に直交する第2当初切り込み方向に前記付加ワーク主軸に保持された前記ワークに対して相対移動させるための第2工程プログラムコードと、
    前記第2加工工程において、前記旋削工具の切り込み方向を、前記第2当初切り込み方向から前記任意の切り込み方向のうちの第2目標切り込み方向に変更するための第2切り込み変更プログラムコードと、
    をさらに含み、
    前記第2切り込み変更プログラムコードは、前記第2当初切り込み方向と前記第2目標切り込み方向とが成す第2目標角をパラメータとして含み、
    前記制御回路は、前記第2加工工程の実行において、前記旋削工具を前記第2目標切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるように前記移動機構を制御する、
    請求項3または4に記載の工作機械。
  6. 前記工具保持装置は、前記旋削工具を工具回転軸線回りに回転させることが可能であって、
    前記制御回路は、前記第1加工工程の実行において、前記工具回転軸線を前記ワーク回転軸線に対して実質的に平行に向けて前記旋削工具の姿勢を前記第1当初姿勢とし、前記旋削工具の姿勢を前記第1当初姿勢から前記工具回転軸線に対して前記第1目標角だけ回転させた第1目標姿勢とするように前記工具保持装置を制御する、
    請求項1から5のいずれかに記載の工作機械。
  7. 旋削工具を保持可能な工具保持装置をワークに対してワーク回転軸線上に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構を有する工作機械を制御するプロセッサによって実行される加工プログラムであって、
    旋削加工の第1加工工程において、前記旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として前記旋削工具を前記ワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるための第1工程プログラムコードと、
    前記第1加工工程において、前記旋削工具の切り込み方向を、前記第1当初切り込み方向から前記任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するための第1切り込み変更プログラムコードと、
    を含み、
    前記第1切り込み変更プログラムコードは、前記第1当初切り込み方向と前記第1目標切り込み方向とが成す第1目標角をパラメータとして含む、
    加工プログラム。
  8. 前記第1切り込み変更プログラムコードは、前記第1工程プログラムコードにおいて前記旋削工具の工具位置及び前記ワークのワーク位置が定義される第1の3次元座標系を、前記ワーク回転軸線周りに前記第1目標角だけ回転させた第1の変換3次元座標系へ座標変換を行うコードを含む、
    請求項7に記載の加工プログラム。
  9. 前記工具保持装置は、前記旋削工具を工具回転軸線回りに回転させることが可能であって、
    前記第1工程プログラムコードは、前記工具回転軸線を前記ワーク回転軸線に対して実質的に平行に向けるコードを含み、
    前記第1切り込み変更プログラムコードは、前記旋削工具を、前記工具回転軸線周りに前記第1目標角だけ回転させるように前記工具保持装置を制御するコードを含む、
    請求項7または8に記載の加工プログラム。
  10. 前記加工プログラムは、EIA/ISOフォーマットに適合する、
    請求項7から9のいずれかに記載の加工プログラム。
  11. ワーク回転軸線回りに回転可能なワーク主軸にワークを取り付け、
    前記ワークに対して前記ワーク回転軸線に直交する任意の切り込み方向に相対移動させることが可能な移動機構に取り付けられた工具保持装置に、前記ワークを旋削加工するための旋削工具を取り付け、
    前記旋削加工の第1加工工程において、前記旋削工具の姿勢を第1当初姿勢として前記旋削工具を前記ワーク回転軸線に直交する第1当初切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるための、前記加工プログラム中の第1工程プログラムコードを含む、前記旋削加工を実行するための加工プログラムを読み込み、
    前記第1加工工程において、前記旋削工具の切り込み方向を、前記第1当初切り込み方向から前記任意の切り込み方向のうちの第1目標切り込み方向に変更するために、前記第1当初切り込み方向と前記第1目標切り込み方向とが成す第1目標角を入力し、
    前記加工プログラムに前記第1目標角をパラメータとする第1切り込み変更プログラムコードを前記加工プログラムに追加し、
    前記加工プログラムの実行の際に、前記第1加工工程において、前記旋削工具を前記第1目標切り込み方向に前記ワークに対して相対移動させるように前記移動機構を制御する、
    工作機械による加工方法。
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