JP6779539B1 - バットコンタクト及びそれを有するコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な接点圧を得るためのバネを不要として構造を簡素化したバットコンタクトなどを提供する。【解決手段】バットコンタクト1は、接点面5bを有する一対の接触片5・5´と、該接触片の各々を軸方向に進退可能に保持案内するスリーブ3・3´と、接触片5・5´を突き当て方向に付勢する付勢手段と、を備える。付勢手段が、スリーブ3に形成された軸方向の直角方向に開閉可能な摺り割り3jと、スリーブ3と接触片5との保持案内部に形成されたテーパ接触面5f・3gと、を有し、摺り割りの開閉復元力を、テーパ接触面において軸方向の付勢力に変換する。【選択図】 図1

Description

本発明は、接点同士を対向させて突き当てることにより電気導通を得るバットコンタクトや、それを有するコネクタに関する。特には、構造を簡素化させつつ安定した突き当て方式の接続が得られ、耐久性・信頼性に優れたバットコンタクト等に関する。
一般的なバットコンタクトを有するコネクタにおいては、プラグなどに設けられたオス側の接点(接触片)と、レセプタクルなどに設けられたメス側の接点とが必要な接点圧で突き当てられて導通する(本発明の実施形態のコネクタについては図3を参照しつつ後述する)。従来のバットコンタクト、例えば、特許文献1のものや特許文献2のものにおいては、必要な接点圧を得るために、接点はバネで弾性支持されて付勢されている。
特公昭55−26594 特許5473444
本発明は、必要な接点圧を得るためのバネを不要として構造を簡素化したバットコンタクトなどを提供することを目的とする。また、耐久性・信頼性に優れ、安定した接触抵抗のコンタクトを有するコネクタを提供することを目的とする。
この「課題を解決するための手段」、及び、「特許請求の範囲」においては、添付図各部の参照符号を括弧書きして示すが、これは単に参考のためであって、権利範囲を添付図のものに限定する意図はない。
本発明のバットコンタクト(1)は、 対向する接点同士を軸方向に突き当てて電気導通を得るバットコンタクトであって、 接点面(5b)を有する一対の接触片(5・5´)と、 該接触片の各々又は一方を、軸方向に進退可能に保持案内するスリーブ(3・3´)と、 前記接触片(5・5´)の各々又は一方を、突き当て方向に付勢する付勢手段と、を備え、 該付勢手段が、 前記スリーブ(3・3´)又は前記接触片(5・5´)に形成された、前記軸方向の直角方向に開閉可能な摺り割り(3j・55k)と、 前記スリーブ(3・3´)と前記接触片(5・5´)との保持案内部に形成されたテーパ接触面(5f・55f・3g・53g)と、を有し、 前記摺り割り(3j・55k)の開閉復元力を、前記テーパ接触面(5f・55f・3g・53g)において軸方向の付勢力に変換するものであることを特徴とする。
上記「テーパ」は、断面で見た表面の輪郭が直線状のものに限定されず、前記輪郭が曲線状のものも含む。スリーブ(3・3´)と接触片(5・5´)との保持案内部の一方がテーパで、他方がアール(扇あるいは四分の一円形輪郭の局面)の組合せも、本発明の範囲内の好ましい実施形態である。
本発明のコネクタは、上記コンタクト(1・1´)と、該コンタクトを支持するインシュレータ(15・17・33・35)と、前記コンタクト及びインシュレータを収容する一対のケーシング(13・21・31)と、該一対のケーシングを連結する連結手段(11)と、を備えることを特徴とする。
本発明の基本的コンセプトは、摺り割りのばね性を利用しながら、安定した突き当て方式の接続ができるようにしたことである。これにより、別途のばね部材(コイルスプリングなど)を用意する必要がない。したがって、通電可能な伸縮装置を必要とせず構造を簡素化を達成でき、摺り割り入りのスリーブ(3)や接触片(55)自体のばね性を利用しながら、安定した突き当て方式の接続ができる。その結果、電気自動車・立体駐車場・無人搬送機等の、抜き差しの回数が多く、高い信頼性が求められる用途において、突き当て方式のメリットが活かされる。従来は、確実な接触にはコンタクトをばね等の付勢手段で押しておく必要があると考えられていたが、接触片(5・55)やスリーブ(3・53・73)のテーパ形状と、既存のメスコンタクト同様の摺り割りのばね性を利用したスプリングバックを起こすことで、構成要素に別途のばね部材(スプリング)を用意する必要がない。
本発明のコンタクトにおいては、凹凸嵌合するオス・メスピン方式と異なり、コネクタの挿入と抜き出しの際に起こるコンタクトに及ぼす摩擦が少ないので、耐久性・信頼性の向上を図れることは前述の特許文献2と同様で、安定した接触抵抗を確保できる。なお、従来形態のような口が窄んだスリーブも、本発明において使用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るバットコンタクトの構造を模式的に示す図であって、(A)は分解斜視図、(B)は組み立て斜視図、(C)は接続時の作用の概念図である。 (A)は図1のコンタクトの組み立て断面図であり、(B)はスリーブの断面図である。 図1のコンタクトを有するコネクタの非接続時の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るバットコンタクトの構造を模式的に示す図であって、(A)は分解斜視図、(B)は接触片55の正面図、(C)は組み立て斜視図である。 図4のコンタクトの組み立て断面図であり、(A)は接触片55がスリーブ53からやや右側に出た状態(仮想的な状態)の図であり、(B)は接触片55がスリーブ53に収まっている状態の図である。 第1実施形態の変形例に係るバットコンタクト(接触片の脱離防止用係止突起付き)の構造を模式的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るバットコンタクト(口窄まりスリーブ、接触片の脱離防止用係止突起付き)の構造を示す断面図である。
1;コンタクト
3;スリーブ、3b;円筒部、3c;端面、3f;中空内孔、3g;内面テーパ(テーパ接触面)
3j;摺り割り、3p;フランジ部、3s;半田固定部
5;接触片(コマ)、5b;接点面、5f;テーパ外周部(テーパ接触面)、5j;軸部、
C;コネクタ、R;レセプタクル、P;プラグ
11;カップリングナット、13;中子金具、15;インシュレータ、17;インシュレータ、
21;プラグケーシング、23;袋ナット
31;レセプタクルケーシング、33;インシュレータ、35;インシュレータ、
53;スリーブ、53b;円筒部、53c;接点側端面、53d;奥、53f;内孔、
53g;アール、53p;フランジ部、53s;半田付け部
55;接触片、55b;突き合わせ接点面、55c;接点部
55f;テーパ外周部(テーパ接触面)、55j;軸部、55k;摺り割り、55m;端面
73;スリーブ、73f;内孔、73g;テーパ面、73m;係止突起、73r;傾斜面
75;接触片、75f;テーパ部、75j;軸部、75m;係止突起、75r;傾斜面
81;コンタクト、83;スリーブ、83d;口窄まり部、 83f;内孔、83g;アール、
85;接触片、85f;テーパ外周部、85j;軸部、85k;接点側傾斜面、85m;係止突起、
85r;元側傾斜面、
発明の実施の形態
以下、添付図を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。まず、図1及び図2を参照しつつ、第一実施形態のコンタクト1について説明する。このコンタクト1は、一対の中空円筒状のスリーブ3・3´と、一対の中実円筒状の接触片(コマ)5・5´とからなる。この実施形態では、接触片5・5´の各々は、スリーブ3・3´の各々に軸方向に進退可能に保持案内される。なお、保持案内される接触片5・5´は、いずれか一方だけであってもよい。
接触片5は、図1(A)の右側や図2(A)に示すように、突き合わせ接点面5bの形成された円盤状の接点部と、その軸方向の反接点側(元側)につながるテーパ外周部5fと、その元側につながる比較的短い円筒軸状の軸部5jとからなる。テーパ外周部5fは、接点面5bに近い側ほど太く、接点面5bから離れるほど径が細くなる円錐外周面を有する。接触片5は、一例で、銅又は黄銅などの金属材料からなる。テーパ外周部5fのテーパの角度(軸方向に対する傾き、図2(A)の角度α)は、例えば、15〜25°である。
スリーブ3は、図2(B)に分かり易く示すように、その接点側の約半分が、中空内孔3fを有しており、比較的薄肉で長い摺り割り付き円筒部3bとなっている。同部3bには、軸方向に延びる摺り割り3jが、円周上で4個所(一例、限定されない)切り込まれている。摺り割り3jの接点側は、端面3cにまでつながっており、配線側(元側)は、フランジ部3pの近くまで延びている。このような摺り割り構造により、スリーブ3の端面近くにおいては、内孔3fの径が弾性で広がりやすくなっている。また、広がった状態では、弾性で元に戻ろうとする復元力を有している。なお、スリーブ3は、一例で、銅又はリン青銅などの金属材料からなる。
スリーブ3の内孔3fの端面3c寄りの部分には、内面テーパ3gが形成されている。このテーパ3gは、接点側ほど径大で、配線側ほど径小である。この内面テーパ3gは、前述の接触片5のテーパ外周部5fと接触し、接触片5が元側に押されると(突き当て力が働くと)、摺り割り3jが開いて、内面テーパ3gは広がる。
スリーブ3の元側の部分には、インシュレータ15・17(図3参照)に挟まれて固定されるフランジ部3pと、配線(図示されず)に半田で固定される半田固定部3sが形成されている。
図1(B)は、接触片5のテーパ部5fや軸部5jが、スリーブ3の内孔3fに差し込まれた状態である。この状態で、スリーブ3の摺り割り3jのばね性と、接触片5のテーパ形状によるスプリングバックにより、接触片5は適当に接点方向(スリーブ3から出ようとする方向)に付勢された状態で、保持案内される。
そして、図1(C)のように、接触片5とスリーブ3の組合せ体を二組、それぞれの接触片5・5´を当接させる形態で突き当てて接続させると、スリーブ3の摺り割り3jのばね性と、接触片5のテーパ形状によるスプリングバックにより、両接触片5・5´は、安定した状態で接触し、コンタクト1の導通が得られる。そのため、コイルスプリングなどの、別部品としてのばね9・9´は不要である。
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態に係るコネクタを説明する。
コネクタCは、レセプタクルRと、このレセプタクルRに差し込むプラグPとを有する。一般に、プラグPは給電を受ける機器に接続される電気ケーブルの末端に取り付けられ、レセプタクルRは給電を受ける機器あるいはその直前の接続部に取り付けられる。
プラグPは、複数本のメス側コンタクト1、これらのメス側コンタクト1を支持するインシュレータ15及びインシュレータ17を備える。これらのメス側コンタクト1及びインシュレータ15・17は、中空円筒状の中子金具13やプラグケーシング21に収容されている。中子金具13の外周には、ある隙間を開けてカップリングナット11が、回動及び軸方向進退可能に設けられている。
ケーシング21内には、電線ケーブル(図示されず)の先端部が導入され、同ケーブルの先端はメス側コンタクト1のスリーブ3に半田接続される。ケーシング21の反レセプタクル側には、ケーブルを固定する袋ナット23がねじ込まれる。
レセプタクルRは、コネクタの接続時にプラグPのメス側コンタクト1と電気接続するオス側コンタクト1´や、同コンタクト1´を支持するインシュレータ33、インシュレータ35を備える。これらのコンタクト1´、インシュレータ33・35は、中空円筒状のレセプタクルケーシング31内に収容されている。
コネクタCの接続時には、プラグPの中子金具13とカップリングナット11との間にレセプタクルケーシング31のプラグ側の部分が入るように、プラグPをレセプタクルRに差し込む。そして、カップリングナット11を回動させて、プラグPをレセプタクルRに固定する。すると、両側のコンタクト1・1´の接触片5・5´が、互いに突き当てられて、コネクタが導通する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るバットコンタクトについて、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4(A)は、第二実施形態のバットコンタクト51の分解斜視図であり、(B)は接触片55の正面図であり、(C)は組み立て斜視図である。図5は、図4のコンタクトの組み立て断面図であり、(A)は接触片55がスリーブ53からやや右側に出た状態(仮想的な状態)の図であり、(B)は接触片55がスリーブ53に収まっている状態の図である。
この実施形態においては、接触片55に摺り割り55kが入っており、スリーブ53には摺り割りが入っていない。具体的には、接触片55は、第一実施形態の接触片5と同様であるが、突き合わせ接点面55bの形成された円盤状の接点部55cと、その軸方向の反突き合わせ側(元側)につながるテーパ外周部55fと、その元側につながる比較的短い円筒軸状の軸部55jとからなる。
ただし、第二実施形態の接触片55の接点部55cとテーパ外周部55fには、接点面55bから軸方向元側に延びる摺り割り55kが切り込まれている。摺り割り55kは、正面から見ると(図4(B))、十字形に縦横にクロスしている。このような摺り割り構造により、接触片55の接点部55c及びテーパ外周部55fは、径が弾性で狭まりやすくなっている。また、狭まった状態では、弾性で元に戻ろうとする復元力を有している。
スリーブ53の内孔53fの接点側端面寄りの部分には、アール53gが形成されている。図5(B)に示すように、このアール53gと、前述の接触片55のテーパ外周部55fとが接触し、接触片55が元側に押されると(突き当て力が働くと)、摺り割り55kが狭まって、接触片5のテーパ外周部55fの径は縮まる。このように、スリーブ内周端面のアール53gと接触片テーパ外周部55fが接触することにより、接触片55がスリーブ53に対してスムーズに進退できる。これにより、安定した作動と、部品の摩耗抑制を図ることができる。
図4(C)は、接触片55のテーパ部55fや軸部55jが、スリーブ53の内孔53fに差し込まれた状態である。この状態で、接触片55の摺り割り55kのばね性と、接触片55やスリーブ内孔53f入り口のテーパ形状によるスプリングバックにより、接触片55は適当に接点方向(スリーブ53から出ようとする方向)に付勢された状態で、保持案内される。
この第二実施形態においても、接触片55とスリーブ33の組合せ体を二組、それぞれの接触片55を当接させる形態で突き当てて接続させると(突き当て方式接続については図1(C)参照)、接触片55の摺り割り55kのばね性と、上記テーパ形状によるスプリングバックにより、突き当てられた一対の両接触片55は、安定した状態で接触し、コンタクト51の導通が得られる。そのため、コイルスプリングなどの、別部品としてのばねは不要である。
第二実施形態においては、図5に示すように、スリーブ53の接点側の部分は、比較的厚肉の中空円筒であって、その内孔53fの径は、接触片55の軸部55jの外径より少々大きい程度である。内孔53fの奥53dは、接触片55が最も元側に動いた状態(図5(B)参照)でも、その接触片軸部55jの端面55mが当たらない程度の深さである(図中のスキマC参照)。このような構成により、スリーブ内孔53fと、接触片軸部55jとの間には摩擦が働く。この摩擦は、接触片55に働く突き当て力や、接触片55の摺り割りのばね復元力よりは弱いが、接触片55の脱落を防止できる程度には強い。なお、図5中の符号53bは円筒部、符号53pはフランジ部、53sは半田付け部である。
次に、図6を参照しつつ、第一実施形態の変形例(接触片の脱離防止用係止突起付き)を説明する。この例では、接触片75の軸部75jの元側外周には、外側に突出する係止突起75mが形成されている。この接触片75の係止突起75mの接点側の面は、概ね軸方向垂直面(切り立った面であれば垂直でなくてもよい、以下同様)である。一方、同係止突起75mの元側は、元側が低い(軸芯寄りの)傾斜面75rとなっている。
上記接触片75を保持案内するスリーブ73の内孔73fには、内側に突出する係止突起73mが形成されている。このスリーブ内孔73fの係止突起73mの元側の面は概ね軸方向垂直面である。一方、同係止突起73mの接点側は、接点側が低い(軸芯寄りの)傾斜面73rとなっている。
コンタクト71を図6の状態に組み立てる方法を説明する。接触片75の軸部75jをスリーブ73の内孔73fに押し込んでいくと、軸部75jの係止突起75mの元側傾斜面75rが、スリーブ内孔73fの係止突起73mの接点側傾斜面73rに当たる。ここから、さらに接触片75を押し込むと、スリーブ73の摺り割り73jが開いて内孔73fが拡径し、スリーブ内孔73fの係止突起73mの接点側傾斜面73rが持ち上がる。そして、軸部75jの係止突起75mが、スリーブ内孔73fの係止突起73mの中(軸芯寄り)をくぐってスリーブ内孔73fの奥へ進み、図6のような形態になる。
すなわち、図6では、接触片75の係止突起75mの接点側の垂直面が、スリーブ内孔73fの係止突起73mの元側の垂直面に当たっている。そのため、接触片75に接点側への力がかかっても、接触片75のスリーブ内孔73fからの脱出が防止される。
一方、図6の状態から、接触片75に相手側の接触片からの突き当て力がかかった場合は、接触片75は、さらに元側に移動可能である。というのは、このとき、接触片75のテーパ部75fが、スリーブ内孔73f入り口のテーパ面73gを押して広げ、それに合わせて接触片75は元側に移動可能だからである。この状態で、適切な接点突き当て力が働き、コンタクト1・コネクタCが電気的に導通する。
ここで、コネクタCの接続が解除されると、スリーブ73のばねとしてのスプリングバック作用により、スリーブ73の入り口のテーパ面73gが窄まり、接触片75のテーパ部75fを内側に押す。この力により、接触片75のテーパ部75fの斜面が滑って、接触片75のテーパ部75fを押し出す動きが生じる。これにより、次にコネクタ接続時に備えて、接触片75が前に出て、相手側接触片との突き当てに対応して後退可能になる。
次に、図7を参照しつつ、本発明の第3の実施の形態に係るバットコンタクト81(口窄まりスリーブ、接触片の脱離防止用係止突起付き)について説明する。このバットコンタクト81は、図1・図2に示す第一実施形態のバットコンタクト1の変形例であり、図1・図2の参照符号に80を加えた符号で示す部位は、下記を除いて、基本的には同様の構造・機能の部位である。
スリーブ83には、全周で8か所の摺り割り83jが形成されている。摺り割り83jは、スリーブ83の軸方向に切り込まれており、接点側の端部は、開口している。スリーブ83の接点側の端部には、口窄まり部83dが形成されている。口窄まり部83dは、接点側ほど小径となっている。
口窄まり部83dの接点側端の内周には、アール83gが形成されている。このアール83gは、接触片85のテーパ外周部85fと接触する。そして、接触片85が元側に押されると(コンタクトの突き当て力が働くと)、スリーブ83の摺り割り83jが広がるとともに口窄まり部83dが外側に拡径(湾曲)して、接触片85がスリーブ83の内孔83f内に入り込む。
この図7のバットコンタクト81の場合にも、スリーブ83の摺り割り83j及び摺り割り83jのばね性と、接触片85のテーパ形状により、摺り割り83jの開閉復元力(スプリングバック)、あるいは、口窄まり部83dの拡径復元力(スプリングバック)が、テーパ接触面85fにおいて軸方向の付勢力に変換される。そのため、接触片85は相手方の接触片と突き当て接触力が安定した状態で接触し、コンタクト81の導通が得られる。そのため、コイルスプリングなどの、別部品としてのばね(通電可能な伸縮装置)は不要であり、構造の簡素化を達成できる。
図7のバットコンタクト81にも、接触片の脱離防止手段が設けられている。この例では、接触片85の軸部85jの元側外周に形成されている係止突起85mと、スリーブ83の口窄まり部83dの接点側端の内周部(係止突起に相当)との係合により、接触片の脱離防止手段が構成されている。
接触片85の係止突起85mの元側は、傾斜面85rとなっており、接点側も傾斜面85kとなっている。元側傾斜面85rは、比較的長く傾斜角度は比較的緩やかである。接点側傾斜面85kは、比較的短く傾斜角度は比較的大きい。
コンタクト81を図7の状態に組み立てる際には、接触片85の軸部85jをスリーブ83の内孔83fに押し込もうとすると、接触片軸部85jの元側端の傾斜面85rが、スリーブ口窄まり部83dの接点側入り口の内周部(アール83g)に当たる。ここから、接触片85を押し込むと、スリーブ83の摺り割り83jが開いて窄まり部83dが拡径する。そして、接触片85の係止突起85mが、スリーブの口窄まり部83dの内周アール83gをくぐってスリーブ内孔83fの奥方向へ進み、図7のような形態になる。
図7の状態から、接触片85に相手側の接触片からの突き当て力がかかった場合は、接触片85は、上述の摺り割り83jの開きによりさらに元側に移動可能である。すなわち、接触片85のテーパ部85fが、スリーブ内孔73f入り口のアール部83gを押して広げ、それに合わせて接触片85は元側に移動可能である。この状態で、適切な接点突き当て力が働き、コンタクト・コネクタが電気的に導通する。
ここで、コネクタCの接続が解除されると、スリーブ83のスプリングバック作用により、スリーブ83の入り口のアール部83gが窄まり、接触片85のテーパ部85fを内側に押す。この力により、接触片85のテーパ部85fの斜面が滑って、接触片85fを押し出す動きが生じる。これにより、次にコネクタ接続時に備えて、接触片85が突き出して、相手側接触片との突き当てに対応して後退可能になる。
しかし、もしも接触片85がスリーブ83から脱出しようとすると、接触片85の軸部元側外周の係止突起85mの接点側傾斜面85kが、スリーブ83の口窄まり部83dの接点側端の内周アール部83gに当たって接触片85が係止され、接触片85の脱離が防止される。

Claims (6)

  1. 対向する接点同士を軸方向に突き当てて電気導通を得るバットコンタクトであって、
    接点面(5b)を有する一対の接触片(5・5´・55・75・85)と、
    該接触片の各々又は一方を、軸方向に進退可能に保持案内するスリーブ(3・3´・53・73・83)と、
    前記接触片(5・5´・55・75・85)の各々又は一方を、突き当て方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    該付勢手段が、
    前記スリーブ(3・3´・53・73・83)又は前記接触片(5・5´・55・75・85)に形成された、前記軸方向の直角方向に開閉可能な摺り割り(3j・55k)と、
    前記スリーブ(3・3´・53・73・83)と前記接触片(5・5´・55・75・85)との保持案内部に形成されたテーパ接触面(5f・55f・3g)と、を有し、
    前記摺り割り(3j・55k)の開閉復元力を、前記テーパ接触面(5f・55f・3g)において軸方向の付勢力に変換するものであることを特徴とするバットコンタクト(1)。
  2. 前記スリーブ(3・53・73・83)が、
    接点側端面(3c)に開口する中空内孔(3f)と、
    該内孔の側壁に切り込まれた、前記端面(3c)から元側に延びる摺り割り(3j)と、
    を有することを特徴とする請求項1記載のバットコンタクト(1)。
  3. 前記スリーブ(53・73・83)が、
    接点側端面(53c)に開口する中空内孔(53f)と、
    前記内孔(53f)の開口部に形成されたアール(53g)と、を有し、
    前記接触片(55・75・85)が、
    接点面(55b)から軸方向元側に延びる摺り割り(55k)と、
    接点部(55c)に近い側ほど太く、接点部(55c)から離れるほど径細のテーパ外周部(55f)を有することを特徴とする請求項1記載のバットコンタクト(51)。
  4. 前記スリーブ(73・83)の内孔(73f)から前記接触片(75・85)が脱離することを防止する係止突起(73m・75m・85m)が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のバットコンタクト(71)。
  5. 前記接触片(85)の軸部(85j)の元側外周に形成されている係止突起(85m)と、前記スリーブ(83)の口窄まり部(83d)の接点側端の内周部との係合により、前記接触片の前記スリーブからの脱離が防止されていることを特徴とする請求項4記載のバットコンタクト(81)。
  6. 上記請求項1〜5いずれか1項記載のコンタクト(1・1´)と、
    該コンタクトを支持するインシュレータ(15・17・33・35)と、
    前記コンタクト及びインシュレータを収容する一対のケーシング(13・21・31)と、
    該一対のケーシングを連結する連結手段(11)と、
    を備えることを特徴とするコネクタ。
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