JP6776152B2 - 起歪体およびその起歪体を備えた力覚センサ - Google Patents

起歪体およびその起歪体を備えた力覚センサ Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、例えば起歪体を備えロボットアームに適用可能な6軸力覚センサ等に関する。
例えばロボットアーム等に用いられ、XYZ方向の外力およびトルクを検出する6軸力覚センサが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
このような力覚センサにおいて、可動部としての受力体に加えられた外力は、起歪体に伝達され、起歪体に設けられた歪センサ(歪ゲージ)の変形が電気信号に変換されて検出される。
このような歪センサを備えた起歪体の応用範囲は、近年のコンピュータ技術や情報通信技術の進歩に伴ってますます拡大する傾向にあり、起歪体の更なる小型化および高性能化が求められている。
特開2015−429209号公報 特開2013−61305号公報
そこで、本発明の実施形態では、上記実情を鑑み、検出精度を向上できる起歪体およびその起歪体を備えた力覚センサを提供する。
実施形態に係る起歪体は、中央部と、前記中央部の周囲を囲む外周部と、前記中央部と前記外周部とを接続し、前記外周部と隣接する第1接続部と前記中央部と隣接する第2接続部とをそれぞれ備える複数の接続部と、前記接続部の主表面上に設けられる複数の歪センサと、前記中央部の主表面上に設けられ、前記複数の歪センサと共にブリッジ回路を構成する複数の参照抵抗と、前記第1接続部の前記主表面と対向する裏面側において、前記第1接続部に発生する歪が前記第2接続部に発生する歪よりも増大するように構成された歪増大部と、前記第2接続部の前記主表面上に設けられ、一対の直列接続された前記複数の歪センサが並列に接続されたフルブリッジ回路と、を具備する。
第1実施形態に係る起歪体の全体構成を示す斜視図 図1の起歪体の平面構成を示す平面図 図1の起歪体の主表面側から見た中央部および接続部を詳細に示す平面図 図3の歪センサを含む接続部の断面図 第1実施形態に係る起歪体のブリッジ回路およびフルブリッジ回路を説明するための回路図 検出回路と検出する力およびモーメントとの関係を示す図 第1実施形態に係る起歪体の製造方法を説明するためのフローチャート 第2実施形態に係る起歪体の裏面側から見た全体構成を示す斜視図 図8の破線で囲った歪増大部を拡大して示す断面図 第2実施形態に係る起歪体の主表面側から見た全体構成を示す斜視図 第1実施形態に係る起歪体を備えた力覚センサの外観を示す斜視図 図11の力覚センサの分解斜視図 力覚センサに実装される状態の起歪体を示す断面図 図13の起歪体上に異方性導電フィルムを用いて電極とリード配線とを接続する方法を示す断面図 図13の起歪体と異方導電性フィルムとが所定の位置に配置された状態を示す平面図 図15の実線で囲った部分を拡大して示す平面図 異方性導電フィルムを用いて電極とリード配線とが電気的に接続されることを模式的に示す断面図 電極パッドの位置と異方導電性フィルムの抵抗値との関係を示すグラフ 第4実施形態に係る起歪体の主表面側から見た全体構成を示す斜視図
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一の機能及び要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。また、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係や各層の厚みの比率などは現実のものと異なることがある。
(第1実施形態)
[構成]
全体構成
図1、図2を用いて第1実施形態に係る起歪体の全体構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る起歪体の全体構成を示す斜視図である。図2は、図1の起歪体の平面構成を示す平面図である。
図1および図2に示すように、第1実施形態に係る起歪体16は、中央部161、中央部161の周囲を囲む外周部162、中央部161と外周部162とを接続する4つの接続部163を備える。起歪体16は、例えばステンレス等の所定の金属等により構成される。
中央部161は、外周部162の角部を結んだ2本の対角線L1の交点である中心Oを含む。また、中央部161には、後述するブリッジ回路を構成するための複数の参照抵抗が設けられる。中央部161の角部には、外部部材である第1支持部材に固定するための4つのネジ穴18aが設けられる。各ネジ穴18aは、省スペース化のために、対角線L1の方向に沿って中心側から外側へ中空部OP1において突出するように設けられる。
外周部162の角部には、外部部材である第1支持部材と異なる第2支持部材に固定するための4つのネジ穴17aが設けられる。各ネジ穴17aは、省スペース化のために、対角線L1の方向に沿って外側から中心側へ中空部OP1において突出するように設けられる。
接続部163は、X方向またはY方向に沿って中心Oから放射状に4つ設けられている。接続部163には、ここでは図示しないが、XYZ方向の外力およびトルクを検出するための複数の歪センサが設けられる。接続部163の幅は、中心O側から外側に向かってほぼ同一となるように構成される。
また、Z方向に沿った起歪体16の高さHzは、中央部161、外周部162、および接続部163において共通であるため、実質的に同一である。起歪体16の高さHzは、X方向またはY方向に沿った外周部162の幅W162よりも大きくなるように構成される(Hz>W162)。
さらに、外周部162および接続部163の弾性は、中央部161の弾性よりも大きくなるように構成される。より好ましくは、外周部162および接続部163は弾性機能を有し、中央部161は弾性機能を有さないように構成されることである。ここで、弾性機能とは、入力される外力およびトルクによって積極的に弾性変形が生じる機能をいう。
より具体的には、中央部161の弾性変形の歪量は、定格荷重時に3×10−6以下であることが望ましく、さらに望ましくは1×10−6以下であることである。接続部(梁部)163の弾性変形は、定格荷重時に材料弾性限界内であって、歪量で2×10−5以上であることが望ましく、さらに望ましくは2×10−4以上であることである。外周部162の弾性変形は、定格荷重時に材料弾性限界内であって、最大撓み部分の撓み量が20μm以上であることが望ましく、さらに望ましくは50μm以上であることである。
詳細構成
図3を用いて第1実施形態に係る起歪体16の詳細な平面構成について説明する。図3は、起歪体16の歪センサ等が設けられた主表面側から見た中央部161および接続部163を詳細に示す平面図である。
図3に示すように、接続部163の主表面上には、24個の歪センサ(歪ゲージ)S1、S2、S3、S5、S7、S8、S9、S10、S11、S13、S15、S16、S17、S18、S19、S21、S23、S24、S25、S26、S27、S29、S31、S32が設けられる。歪センサS1〜S32は、後述するように金属薄膜抵抗体であって、例えばクロム(Cr)および窒素(N)を含む抵抗体(Cr−N抵抗体)である。そのため、後述するようにパターンニングのみで所望な位置に複数の歪センサS1〜S32を配置できる。また、Cr−N抵抗体は、温度係数が小さいため、温度補償を容易とすることができる。歪センサS1〜S32の長手方向は、X方向またはY方向となるように構成される。
中央部161の主表面上には、8個の参照抵抗RS4、RS6、RS12、RS14、RS20、RS22、RS28、RS30が設けられる。参照抵抗RS4〜RS30の形状および材料は、実質的に歪センサS1〜S32と同一であり、その長手方向はX方向またはY方向となるように構成される。さらに、中央部161の主表面上には、中央部161の対角線L1の方向の一方に沿って電極171が設けられる。
歪センサと参照抵抗とが後述する4つのブリッジ回路を構成し、歪センサが後述する4つのフルブリッジ回路を構成するように、配線172が主表面上に配置される。配線172は、電極171の所定の端子に電気的に接続される。配線172の線幅は、歪センサS1〜S32と参照抵抗RS4〜RS30とを接続する部分においては小さくなるように構成される一方、その他の部分においては配線抵抗を低減するために接続部分に比べて大きくなるように構成される。
しかも、歪センサS1〜S32、参照抵抗SR4〜RS30、電極171、および配線172は、後述する薄膜技術を利用した製造方法を用いて、起歪体16の同一の主表面上に一体的に形成される。そのため、歪センサS1〜S32、参照抵抗RS4〜RS30、電極171、および配線172は、起歪体16の対角線L1において鏡像対称となるようにレイアウト構成される。
図4を用いて起歪体16の詳細な断面構成について説明する。図4は、図3の歪センサS1を含む接続部163の断面図である。
図4に示すように、接続部163の主表面上に絶縁膜170が設けられる。絶縁膜170上に感歪膜としてのCr−N抵抗体である歪センサS1が設けられる。歪センサS1上に銅(Cu)にて形成された電極リード膜である配線172が設けられる。歪センサS1上および配線172上を覆うようにオバーガラス(OG)膜175が設けられる。また、配線172と歪センサS1との界面および配線172とOG膜175との界面には、密着性を高めるためにクロム(Cr)を含む接着膜172aが設けられる。
尚、この断面では図示していないが、中央部161において配線172に接続される電極171は、接着膜172a上に順次設けられた銅(Cu)と金(Au)との積層構造により構成される。
ブリッジ回路、フルブリッジ回路
図5は、第1実施形態に係る起歪体16のブリッジ回路およびフルブリッジ回路を示す回路図である。
図5に示すように、起歪体16は、4つのブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8と、4つのフルブリッジ回路BF1、BF3、BF5、BF7と、を備える。
ブリッジ回路BF2は、2つの歪センサ(第1歪センサ)S3、S5と2つの参照抵抗RS4、RS6とを備える。電源端子Eと接地Gとの間に、順次、歪センサS3および参照抵抗RS4、並びに参照抵抗RS6および歪センサS5が直列接続される。直列接続された歪センサS3および参照抵抗RS4と、直列接続された参照抵抗RS6および歪センサS5とは、電源端子Eと接地Gの間で並列に接続される。一方の端子V−は、歪センサS3と参照抵抗RS4との結線に接続される。他方の端子V+は、参照抵抗RS6と歪センサS5との結線に接続される。その他のブリッジ回路BF4、BF6、BF8についても、上記ブリッジ回路BF2と同様である。
フルブリッジ回路BF1は、4つの歪センサ(第2歪センサ)S1、S2、S7、S8により構成される。電源端子Eと接地Gとの間に、順次、歪センサS1およびS2、並びに歪センサS7およびS8が直列接続される。直列接続された歪センサS1およびS2と、直列接続された歪センサS7およびS8とは、電源端子Eと接地Gの間で並列に接続される。一方の端子V−は、歪センサS1、S2の結線に接続される。他方の端子V+は、歪センサS7、S8の結線に接続される。その他のフルブリッジ回路BF3、BF5、BF7についても、上記フルブリッジ回路BF1と同様である。
上記構成において、外部から力およびトルク(モーメント)が加わると、中央部161の位置が外周部162の位置に比較して相対的に変化するため、接続部163が力およびトルクに応じて変形する。この接続部163の変形に応じ、接続部163に設けられた各歪センサS1〜S32に応力が加わり、各ブリッジ回路および各フルブリッジ回路の各端子V−、V+の電圧のバランスが崩れ、力およびトルクに応じた所定の検出信号が検出される。
また、図6は、検出回路と検出する力およびモーメントの関係を示す図である。図6に示すように、フルブリッジ回路BF3、BF7は、X方向の力FxおよびZ方向のモーメントMzを検出する。フルブリッジ回路BF1、BF5は、Y方向の力FyおよびZ方向のモーメントMzを検出する。ブリッジ回路BF2、BF6は、Z方向の力FzおよびY方向のモーメントMyを検出する。ブリッジ回路BF4、BF8は、Z方向の力FzおよびX方向のモーメントMxを検出する。上記構成により、6軸方向の力およびトルクを検出できる。
[製造方法]
図7は、第1実施形態に係る起歪体16の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、まず起歪体16の寸法検査等の所定の検査を行った後、起歪体16に対して所定の前処理を行う。前処理としては、例えば検査後の起歪体16の主表面上を、超音波や所定の薬剤等を用いた洗浄処理等が含まれる(B1)。
続いて、前処理後の起歪体16の主表面上に、例えば熱酸化法等を用いて絶縁膜170を成膜する(B2)。
続いて、例えば所定のアニーリング処理等による熱処理を起歪体16に行い、成膜した絶縁膜170の絶縁性等の特性が所定値以上となるように特性出しを行う(B3)。
続いて、絶縁膜170上に、例えば所定のターゲットを用いたスパッタ法等を用いて、クロム(Cr)および窒素(N)を含んだCr−N薄膜を形成する。さらに、形成したCr−N薄膜上にフォトレジストを塗布し、塗布したフォトレジストにパターニングを行う。具体的には、中央部161の参照抵抗RS4〜RS30が配置される位置に参照抵抗RS4〜RS30と同一の平面形状のパターンをフォトレジストに転写し、接続部163の歪センサS1〜S32が配置される位置に歪センサS1〜S32と同一の平面形状のパターンをフォトレジストに転写し、パターンが転写された部分以外のフォトレジストを除去しパターンを現像する。さらに、パターンが現像されたフォトレジストをマスクとして、所定のエッチング処理を絶縁膜170の表面上まで行うことで、中央部161および接続部163の所定の位置に所望の形状の参照抵抗RS4〜RS30および歪センサS1〜S32を形成する(B4)。
続いて、中央部161および接続部163に、例えば上記ステップB4と同様の製造工程等を用いて、密着性を高めるためのクロム(Cr)薄膜による接着膜172aを形成し、当該接着膜172a上に、銅(Cu)を含む所定の電極リード膜を成膜して歪センサS1〜S32および参照抵抗RS4〜RS30を電気的に接続するための配線172を形成する。さらに、形成した配線172上に、同様の製造工程によりクロム薄膜による接着膜172aを形成する(B5)。
続いて、一方の対角線L1の方向に沿って、中央部161における配線172の端部の接着膜172a上に、例えば上記ステップB4と同様の製造工程等を用いて、銅(Cu)と金(Au)からなる積層構造を順次形成して所定の電極膜を成膜し、電極171を形成する(B6)。
続いて、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法等を用いて、電極171上を除く起歪体16の主表面上に、OG膜175を形成する(B7)。
続いて、起歪体16の主表面上に形成した歪センサS1〜S32等に対して所定の歪特性検査およびストレス検査等を施し、形成した歪センサS1〜S32等に要求される特性を確認する(B8)。
以上の製造方法により、第1実施形態に係る起歪体16を製造する。
[作用効果]
以上説明したように、第1実施形態に係る起歪体16は、実質的に歪が生じない中央部161の主要面上に設けられ、複数の歪センサS1〜S32と共にブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8を構成する複数の参照抵抗SR4〜SR30を備える(図3)。このように、参照抵抗RS4〜RS30は、歪センサS1〜S32と同一の起歪体16の主表面上に一体的に設けられる。その結果、歪センサS1〜S32と参照抵抗RS4〜RS30との間に生じる温度誤差および外部ノイズの影響を低減でき、検出精度を向上することができる。
しかも、第1実施形態に係る起歪体16は、接続部163の主表面上に設けられ、一対の直列接続された複数の歪センサ(第2歪センサ)が並列に接続された並列回路により構成されるフルブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8を備える(図5)。そのため、起歪体16の感度を向上でき、検出精度を向上することができる。例えば、第1実施形態に係る起歪体16の場合、フルブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8は検出回路全体の半分を占めるため、全ての検出回路をブリッジ回路で構成する場合に比較して、感度および検出精度を2倍程度まで向上することができる。
また、歪センサS1〜S32、参照抵抗RS4〜RS30、電極171、および配線172は、起歪体16の対角線L1において鏡像対称の関係となるように、そのレイアウトが構成される。さらに、接続部163の幅は、中心O側から外側に向かってほぼ同一となるように構成されるため、中心Oから外側に離れるに従って幅が狭くなる構成に比べて、歪センサS1〜S32を配置するスペースを拡大できる(図3)。このように、第1実施形態に係る起歪体16は、中央部161および接続部163の主表面上の限られたスペースに歪センサS1〜S32等を配置するのに最適な構成となっている。
さらに、歪センサS1〜S32、参照抵抗RS4〜RS30、電極171、および配線172は、薄膜技術を利用した製造方法により、起歪体16の主要面上のみに設けられる(図4、図7)。そのため、高感度なセンサS1〜S32を高密度かつ高精度に起歪体16の接続部163に設けることができる。従って、検出精度を補うために多数(例えば90個程度)の歪センサを配置する必要がなく、起歪体の表面上だけでなく例えば起歪体の側面上に接着剤等を用いて歪センサを貼り付ける必要もない。例えば本実施形態のような製造方法を用いない場合、歪センサの位置は、所望の位置より数百μm程度の誤差を生じ得るため、特定軸以外の力およびトルクが検出される多軸干渉の影響が増大する。また、例えば参照抵抗を起歪体の外部に設ける場合には温度誤差や外部ノイズが増大するため、温度誤差や外部ノイズを校正する必要もある。しかし、本実施形態では、このような不都合が生じることはない。
また、Z方向に沿った起歪体16の高さHzは、中央部161、外周部162、および接続部163において実質的に同一である。起歪体16の高さHzは、X方向またはY方向に沿った外周部162の幅W162よりも大きくなるように構成される(Hz>W162)。さらに、外周部162および接続部163の弾性は、中央部163の弾性よりも大きくなるように構成される。外周部162および接続部163は弾性機能を有し、中央部163の弾性機能を有さないように構成されることがより望ましい。上記構成により、XYZ軸の各出力ゲインおよび各剛性をより適正に調整することが可能となる点で有利である。
(第2実施形態(起歪体の裏面側の接続部に歪増大部を備える一例))
図8乃至図10を用いて第2実施形態に係る起歪体16Aを説明する。第2実施形態は、起歪体の裏面側の接続部に歪増大部としての溝(溝構造)GRを備える一例に関する。図8は、第2実施形態に係る起歪体16Aの裏面側から見た全体構造を示す斜視図である。図9は、図8の破線で囲った部分を拡大した歪増大部を示す断面図である。
図8および図9に示すように、第2実施形態に係る起歪体16Aは、外周部162と隣接する各第1接続部163aの裏面側に、中央部161と隣接する第2接続部163bよりも発生する歪を増大させるための歪増大部GRを更に備える。換言すると、歪増大部GRは、裏面側における第1接続部163aに発生する歪が第2接続部163bに発生する歪よりも増大するように構成されている。歪増大部GRは、ここでは、第1接続部163aの裏面側の一部を、U字状にくり抜いて形成した所定の溝(溝構造)である。当該溝は、中央から外周部162および中央部161へ離れるに従ってその厚さが厚くなるように構成されたアーチ形状であるため、起歪体16の厚さ方向(Z方向)に凹んで構成されている。
歪増大部GRの裏面からの高さHgおよび第1接続部163aにおける長さLgは、力およびトルクの印加時において第1接続部163aが塑性変形しない等の所定の条件に基づいて、適宜、設定することが可能である。例えば、歪増大部GRの裏面からの高さHgは、起歪体16の高さHzの3割以上6割以下程度であることが望ましい。例えば、歪増大部GRの長さLgは、接続部163の全体の長さL163の3割以上7割以下程度であることが望ましい。尚、接続部163の幅W163は、第1および第2接続部163a、163bにおいて同一である。
また、第1接続部163aには、ブリッジ回路を構成する8個の歪センサ(第1歪センサ)S21等が設けられる。第2接続部163bには、フルブリッジ回路を構成する16個の歪センサ(第2歪センサ)S18、S27等が設けられる。この詳細については、次の図10を用いて詳細に説明する。
図10は、第2実施形態に係る起歪体16Aの主表面側から見た全体構成を示す斜視図である。尚、図10において、電極や配線等の同様の構成についての図示を省略している。
図10において、破線で囲った部分を拡大して示すように、第1接続部163aには、ブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8を構成する8個の歪センサ(第1歪センサ)S3、S5、S11、S13、S19、S21、S27、S29が設けられる。
第2接続部163bには、フルブリッジ回路BF1、BF3、BF5、BF7を構成する16個の歪センサ(第2歪センサ)S1、S2、S7、S8、S9、S10、S15、S16、S17、S18、S23、S24、S25、S26、S31、S32が設けられる。ここで、第2接続部163bに設けられる第2歪センサのうち、8個の歪センサS1、S2、S15、S16、S17、S18、S25、S26は、その他の第2歪センサと比べて溝GRに隣接して配置されている。そのため、これらの第2歪センサS1等も、第1接続部163aに設けられた第1歪センサと同様に、歪量が増大され、センサ感度が増大する。
その他の構造は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。また、動作に関しても、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。
[作用効果]
第2実施形態に係る起歪体16Aの構造および動作によれば、少なくとも第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
さらに、第2実施形態に係る起歪体16Aは、外周部162と隣接する各第1接続部163aの裏面側に、中央部161と隣接する第2接続部163bよりも発生する歪を増大させるための歪増大部GRを更に備える。歪増大部GRは、ここでは、第1接続部163aの裏面側の一部を、U字状にくり抜いて形成した所定の溝(溝構造)である(図8、図9)。
上記構成において、起歪体16Aに外部から力およびトルクが印加されると、歪増大部GRが設けられた第1接続部163aの厚さは第2接続部163bの厚さに比べて薄いため、第1接続部163aの当該力およびトルクに応じて変形する変形量を第2接続部163aの変形量に比べて増大させることができる。
ここで、第1接続部163aに設けられた8個の第1歪センサS3等は、8個の参照抵抗RS4等と共に、4つのブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8を構成する(図10)。そのため、第2実施形態に係る起歪体16Aによれば、第1接続部163aに設けられた8個の第1歪センサS3等の歪量を増大させることにより、4つのブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8の検出精度を向上することが更に可能となる。
しかも、第2接続部163bに設けられる第2歪センサのうち、8個の歪センサS1、S2、S15、S16、S17、S18、S25、S26は、その他の第2歪センサと比べて溝GRに隣接して配置されているため、これらの第2歪センサS1等も、第1接続部163aに設けられた第1歪センサと同様に、歪量が増大される。そのため、当該8個の歪センサS1等により構成される4つのフルブリッジ回路BF1、BF3、BF5、BF7の検出精度も向上することが更に可能となる。その結果、XYZ軸方向の力およびトルクに係る6軸方向の全ての検出精度を向上することができる点で有利である。
尚、例えば、Z軸方向の力Fzが第2実施形態に係る起歪体16Aに加えられた場合、第1接続部163aに設けられた8個の歪センサS3等の歪量を、同様の場合の第1実施形態に係る歪センサS3等と比べて、5割程度も増大できる。このように、必要に応じて、第2実施形態に係る起歪体16Aを適用することが可能である。
(第3実施形態(力覚センサに適用した一例))
図11乃至図18を用いて第3実施形態を説明する。第3実施形態は、第1実施形態に係る起歪体16を力覚センサに適用した一例に関する。第3実施形態に係る力覚センサは、例えばロボットアーム等に用いられ、XYZ方向の力およびトルクを検出するための6軸力覚センサである。
[構成]
図11は、第1実施形態に係る起歪体16を備えた力覚センサ10の外観を示す斜視図である。図12は、図11の力覚センサ10を示す分解斜視図である。
図11および図12に示すように、力覚センサ10は、円筒状の本体11と、本体11に対して動作可能な円筒状の可動体12とを備える。本体11は、本体11の底部に形成された複数のネジ穴19aを貫通する複数の取付ネジ19により、図示せぬロボットアームの本体に固定される。可動体12は、その上面に図示せぬロボットアームのハンド部分を取り付けるためのハンド取付プレートとして機能する。
本体(ベース)11は、力覚センサ10の本体となるベース部材であり、可動体12は、弾性変形が可能な起歪体16を介在して本体11に対して、6軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、及び各軸周り方向)に動作可能に取着されている。
すなわち、図12に示すように、起歪体16の中央部161は、複数のネジ穴18aをそれぞれ貫通するハンドプレート固定ネジ18により可動体(第1支持部材)12に固定される。起歪体16の外周部162は、複数のネジ穴17aをそれぞれ貫通する起歪体固定ネジ17により、本体11(第2支持部材)に固定される。
起歪体16の主表面および裏面は、X軸、Y軸により形成される面と平行に配置され、起歪体16の中心Oを垂直に通る線は、Z軸と一致されている。上記構成において、可動体12に外力が加えられると、可動体12が動作し、起歪体16の接続部163が変形する。上記のように、起歪体16の接続部163には歪センサS1〜S32が設けられているため、歪センサS1〜S32により起歪体16の変形が電気信号として検出される。
可動体12の周面には、例えば4つの円形の開口部13が等間隔に設けられている。すなわち、各開口部13は、X軸方向とY軸方向に配置されている。開口部13の数は、4つに限定されず、3つ以上であればよい。各開口部13の内部にはストッパ14が配置され、各ストッパ14は、ストッパ取付ボルト15により、本体11に固定されている。
ストッパ14は、可動体12の動作範囲を規制するものであり、ストッパ14の最外周部には、開口部13の内面が当接可能な第1側面14aを備えている。すなわち、第1側面14aは、可動体12の動作に伴って起歪体16が変形した際、可動体12の開口部13の内面が第1側面14aに当接し、起歪体16の接続部163の過剰な変形を防止する保護機構として機能する。
本体11の内部には、起歪体16に対向して基板20が設けられる。基板20は、複数のねじ穴21aを有し、各ネジ穴21aを貫通する固定ネジ21により、本体11に固定される。基板20は、起歪体16に設けられた歪センサ等と電気的に接続される。この詳細については後述する。
本体11の底部には、開口部11aを閉塞するカバー22が装着される。すなわち、カバー22は、複数のねじ穴23aを有し、これらネジ穴23aを貫通する固定ネジ23により、本体11に固定される。
本体11の側面には、検出信号を外部に伝達するための配線25が引き出されている。配線25は、基板20と電気的に接続されている。
力覚センサに実装される状態の起歪体
図13を用いて力覚センサ10に実装される状態の起歪体16について詳細に説明する。図13は、力覚センサ10に実装される状態の起歪体16を示す断面図である。
図13に示すように、起歪体16の主表面上に、絶縁膜170が設けられ、絶縁膜170上に電極171が設けられる。さらに、力覚センサ10に実装するために、電極171上に異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)181が設けられる。異方性導電フィルム181上に、電極171と基板20とを電気的に接続するためのリード配線182が設けられる。リード配線182は、ここでは、絶縁性の柔軟なフィルムと当該フィルムに配線された所定の電気回路とを備えており、可動体12の動きに合わせて自在に曲がることが可能であるように構成されたフレキシブルプリント回路基板(FPC:Flexible printed circuits)である。また、起歪体16の主表面上を覆うように、保護シール183が設けられる。
[検出動作]
上記構成の力覚センサ10の検出動作について簡単に説明する。ここでは、Z軸方向において可動体12のほぼ中央部分に加えられた外力(荷重)を検出する場合を一例に挙げる。
Z軸方向において可動体12のほぼ中央部分に外力が加えられると、外力によって可動体12がZ軸方向に沿って下方に移動する。本体11は固定されており外力によっても移動しないため、可動体12は、開口部13の上側の内面がストッパ14の上側の第1側面14aに当接するまで、下方に移動する。
そのため、可動体12の下面が起歪体16の上面を加圧し、加圧された起歪体16の接続部163は変形を起こす。ストッパ14により、起歪体16の変形は所定の範囲に限定されているため、過剰な外力による破壊から起歪体16が保護される。起歪体16の変形は、上述した歪センサおよび参照抵抗により検出され、ブリッジ回路およびフルブリッジ回路BF1〜BF8により電気信号に変換される。検出された電気信号は、電極171からリード配線182および基板20を介して配線25により外部に伝達され、外力を検出することができる。
その後、可動体12への外力の印加が解除されると、起歪体16の接続部163は、弾性変形により、元の形状に復帰する。
尚、ここでは、Z軸方向における外力検出動作を一例に挙げたが、X軸方向およびY軸方向におけるその他の外力検出動作も同様である。また、X、Y、Z軸方向における各トルク検出動作についても、上記外力検出動作と実質的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
[異方性導電フィルム(ACF)]
ここで、異方性導電フィルム181を用いて、電極171の端子とFPCであるリード配線182の端子とを互いに電気的に接続するためには、主に、ACF転写(ラミネーション)工程、FPC位置合わせ(アライメント)工程、および圧着硬化工程の3つの工程(ST1〜ST3)が必要となる。
図14は、図13の起歪体上に異方性導電フィルムを用いて電極とリード配線とを接続する方法を説明するための断面図である。図14に示すように、ACF転写工程では、起歪体16の主表面上に配置された電極171上に、電極171の面積よりも面積が十分大きい異方性導電フィルム181を所定の張力を保った状態で配置する。次に、ACF貼り合わせ用のヘッド200を、張力を保った状態で異方性導電フィルム181の真上から電極171の表面上まで降下させ、破線で示す電極171の面積よりも大きい余分な異方性導電フィルム181を切り離す。その結果、電極171上に、所定の異方性導電フィルム181が転写される(ST1)。
図15は、図13の起歪体16と異方導電性フィルム181とが所定の位置に配置される状態を示す平面図である。図16は、図15の実線で囲った部分を拡大して示す平面図である。FPC位置合わせ工程では、電極171上に異方性導電フィルム181が張り合わされた状態で、電極171の端子とリード配線182の端子との位置合わせを行う。
図15および図16に示すように、この工程では、起歪体16に設けられたアライメントマークAM16と、リード配線182に設けられたアライメントマークAMFとを所定の位置に合わせることにより、位置決めを行う。例えば、破線で示す起歪体16のアライメントマークAM16a、AM16bの位置と、実線で示すリード配線182のアライメントマークAMFa、AMFbの位置とが、図16に拡大して示す位置関係となるように位置が決定される。この際、起歪体16のアライメントマークAM16aの2つの凸部の間に、リード配線182のアライメントマークAMFaの1つの凸部を挟むように位置合わせを行うことで、紙面の縦方向の位置ずれを防止している。また、起歪体16のアライメントマークAM16bと、リード配線182のアライメントマークAMFbとが重なるように位置合わせを行うことで、紙面の横方向の位置ずれを防止している(ST2)。
図17は、異方性導電フィルム181を用いて電極171の端子とリード配線182の端子とが電気的に接続されることを模式的に説明するための断面図である。図17上段に示すように、異方性導電フィルム181は、導電体である導電粒子181aが絶縁体である熱硬化樹脂181bの中にほぼ均一に散在された構成を備えている。そして、圧着硬化工程では、電極171の端子171a(PAD)とリード配線182の端子182a(PAD)との位置が合わされた状態で、リード配線182上から所定のヘッド200により、対象積層体(電極171、異方性導電フィルム181、リード配線182)に対して、熱を与えながら圧力を加える。
すると、図17下段に示すように、端子171a、182aに挟まれる位置Aaでは、圧力によって異方性導電フィルム181内の導電粒子181aが互いに接続し、紙面の縦方向(Z軸方向)の端子171a、182aを導通するための導電経路が形成される。一方、それ以外の位置Abでは、圧力が低いため、異方性導電フィルム181内の導電粒子181aが互いに接続することがなく、絶縁性が保持される。その結果、端子171a、182aに挟まれる位置Aaのみ紙面の縦方向(Z軸方向)の所望の導電経路が形成される(ST3)。
その他の構造および動作等は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。
[作用効果]
起歪体16を備えた第3実施形態に係る力覚センサ10の構造および動作によれば、少なくとも第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
さらに、第3実施形態に係る起歪体16は、所定の工程(ST1〜ST3)によって、異方性導電フィルム181を用いて、電極171の端子171aとFPCであるリード配線182の端子182aとを互いに電気的に接続する(図14〜図17)。
このように、配線172を中央部161に集約し、異方性導電フィルム181を用いることで、電極171およびリード配線182の多数の端子171aおよび182aを一括して接続でき、導通性と絶縁性とを両立することができるため、製造コストの低減に有利である。
しかも、本実施形態のように、起歪体16の限られたスペースであって、横方向の端子171a、182aの隣接間の距離が例えば0.2mm程度のファインピッチであっても、確実な電気的接続を確保でき、信頼性を向上できる。
また、はんだやコネクタ等の接続装置に比べ、実装装置が軽量および薄型であるため、実装スペースの低減が可能となる。
例えば、本実施形態に係る起歪体16のパッドの位置(端子の位置)と異方導電性フィルムの抵抗値との関係は、図18のように示される。図18に示すように、3つの異方性導電フィルムACF1〜ACF3のいずれの場合でも、パッドの位置に関係なく、その抵抗値はほぼ一定であることから、確実な電気的接続が確保されていることが分かる。また、図18に示す抵抗値からリード配線182の端子182aの抵抗値である0.1Ω程度を差し引くと、3つの異方性導電フィルムACF1〜ACF3の実質的な抵抗値は0.35Ω〜0.45Ω程度となる。この抵抗値は、いずれも一般的な異方導電フィルムの抵抗値の基準値よりも、十分に低い値である。
また、力覚センサ10は、可動体12の動作範囲を規制するものであり、その最外周部に開口部13の内面と当接可能な第1側面14aを有するストッパ14を備える。このように、ストッパ14は、非常にシンプルな形状であり、かつ6軸方向の全てに対して保護機能を有している。その結果、高感度かつ製造コストの低減化に有利な力覚センサ10を提供することが可能となる。
(第4実施形態(歪センサのその他の配置の一例))
図19を用いて第4実施形態を説明する。第4実施形態は、歪センサのその他の配置の一例に関する。図19は、第4実施形態に係る起歪体の主表面側から見た全体構成を示す斜視図である。
図19に拡大して示すように、第4実施形態に係る起歪体16Bは、第2接続部163bに設けられる8個の第2歪センサS1、S2、S15、S16、S17、S18、S25、S26が、その他の第2歪センサと同程度に溝GRから十分な距離LSを有して配置されている点で、第2実施形態に係る起歪体16Aと相違する。そのため、第2接続部163bに設けられる全ての第2歪センサは、溝GRからの歪増大効果の影響を受けない。ここで、距離LSは、第1接続部163aに設けられる第1歪センサの歪量が、第2接続部163bに設けられる第2歪センサの歪量と比べて、例えば5割等の明らかな歪量の相違が分かる程度に設けられていることが望ましい。
その他の構成および動作は、第2実施形態と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。
[作用効果]
第4実施形態に係る起歪体16Bは、第2接続部163bに設けられる8個の第2歪センサS1、S2、S15、S16、S17、S18、S25、S26が、その他の第2歪センサと同程度に溝GRから十分な距離LSを有して配置されている(図19)。
そのため、第2接続部163bに設けられる第2歪センサは溝GRからの歪増大効果の影響を受けず、第1接続部163aに設けられた第1歪センサS3、S5、S11、S13、S19、S21、S27、S29の歪量を、第2接続部163bに設けられた第2歪センサS1、S2、S7、S8、S9、S10、S15、S16、S17、S18、S23、S24、S25、S26、S31、S32の歪量に比べて、増大させることができる。その結果、4つのブリッジ回路BF2、BF4、BF6、BF8の検出精度を向上することができる。
また、第2接続部163bに設けられる全ての第2歪センサは溝GRからの歪増大効果の影響を受けないため、第2歪センサの歪量を均一化できる点で有利である。
(変形例)
以上、第1乃至第4実施形態を一例に挙げて説明したが、本発明の実施形態は、上記第1乃至第4実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変形が可能であることは勿論である。
起歪体16、16A、16Bが適用可能な対象は、第3実施形態において説明した力覚センサ10に限定されず、各種のセンサに適用可能であることは勿論である。
その他、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…力覚センサ、11…本体、12…可動体、14…ストッパ、16、16A、16B…起歪体、161…中央部、162…外周部、163…接続部(ビーム部)、163a…第1接続部、163b…第2接続部、171…電極、172…配線、181…異方性導電フィルム(ACF)、182…リード配線、S1〜S32…歪センサ、RS4〜RS30…参照抵抗、BF1、BF3、BF5、BF7…フルブリッジ回路、BF2、BF4、BF6、BF8…ブリッジ回路、GR…歪増大部。

Claims (8)

  1. 中央部と、
    前記中央部の周囲を囲む外周部と、
    前記中央部と前記外周部とを接続し、前記外周部と隣接する第1接続部と前記中央部と隣接する第2接続部とをそれぞれ備える複数の接続部と、
    前記接続部の主表面上に設けられる複数の歪センサと、
    前記中央部の主表面上に設けられ、前記複数の歪センサと共にブリッジ回路を構成する複数の参照抵抗と、
    前記第1接続部の前記主表面と対向する裏面側において、前記第1接続部に発生する歪が前記第2接続部に発生する歪よりも増大するように構成された歪増大部と、
    前記第2接続部の前記主表面上に設けられ、一対の直列接続された前記複数の歪センサが並列に接続されたフルブリッジ回路と、
    を具備する
    起歪体。
  2. 前記第1接続部の前記主表面上に、前記ブリッジ回路を構成する前記複数の歪センサの少なくとも一つが設けられる
    請求項1に記載の起歪体。
  3. 前記歪増大部として、前記起歪体の厚さ方向に凹んで構成された溝を備える
    請求項1又は2に記載の起歪体。
  4. 前記中央部は、外部の第1支持部材に接続され、
    前記外周部は、外部の第2支持部材に接続され、
    前記外周部および前記接続部は、前記中央部よりも弾性変形しやすい
    請求項1乃至3のいずれかに記載の起歪体。
  5. 前記中央部および前記接続部の主表面上に設けられ、前記複数の歪センサおよび前記複数の参照抵抗を電気的に接続する配線と、
    前記中央部の主表面上に設けられ、前記配線と電気的に接続され、前記ブリッジ回路および前記フルブリッジ回路の検出信号を取り出すための電極と、を更に具備する
    請求項3又は4に記載の起歪体。
  6. 前記複数の歪センサ、前記複数の参照抵抗、前記電極、および前記配線の配置は、前記外周部の角部を結んだ対角線において鏡像対称となるように構成される
    請求項5に記載の起歪体。
  7. 請求項1に記載の起歪体と、
    円筒状の本体と、
    前記本体に対して動作可能な円筒状の可動体と、を具備し、
    前記起歪体の前記中央部は、支持部材である前記本体または前記可動体の一方に接続され、
    前記起歪体の前記外周部は、支持部材である前記本体または前記可動体の他方に接続される
    力覚センサ。
  8. 前記可動体の周囲に等間隔に設けられた少なくとも3つの円形の開口部と、
    前記開口部のそれぞれの内部に配置され、前記開口部の直径より小さな第1外径を有する第1側面を備えるストッパと、
    前記ストッパを前記本体に固定する固定部材と、を更に具備する
    請求項7に記載の力覚センサ。
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