JP6774516B2 - 一次産業の統合型工場育成システム - Google Patents

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Description

本発明は、人工知能を活用した一次産業の統合型工場育成システムに係り、特に、地域又は地域が集合した広域での農業、漁業、畜産業、林業等の一次産業の生産体制を人工知能のディープラーニングにより統合化することで、一次産業をベースとして地域又は広域の活性化を図る統合型工場育成システムに関する。
本発明におけるいわゆる「一次産業」とは、自然界に働きかけて直接的に収穫を得る産業をいい、機械による生産方式である二次産業、又はサービス業などの三次産業と区別される。一次産業には、例えば、農業、漁業、畜産業、林業等があるが、これらの産業には限らず、自然界に働きかけて直接的に収穫を得る産業であって、高度な生産方法が可能な産業であれば本明細書における「一次産業」に含まれる。ここで、高度な生産方法とは、これらの一次産業において対象となる生物、例えば、農作物、海産物、畜産物、木材などの所謂「一次産業」を「二次産業」のように「工場生産化」することをいう。また、高度な生産方法とは、これらの一次産業をベースとして観光業、旅行業などのサービスに関する「三次産業」を興すことも含まれる。
これらの一次産業の「工場生産化」の現在の進捗状況は、各一次産業により大きく異なっている。例えば、農業では、ビニールハウスなどによる人工的な環境下で植物が栽培されて収穫される。漁業では、自然界に生息する生物を捕獲する狩猟方式だけではなく、生息環境内生物を育成して収穫する養殖方式や栽培方式も展開されている。ここで、栽培漁業とは、魚介類を卵から稚魚になるまで栽培し、その後は、その魚介類を海に放流し、自然の海で成長した魚介類を漁獲する漁業である。養殖漁業とは、魚介類を出荷サイズになるまでを水槽や「いけす」などの人工的な環境下で育てる漁業である。この養殖漁業は「陸上養殖」とも言われ、今後、日本の漁業が進むべき産業形態として注目されている。一方、畜産業では、牛、豚、鶏などが対象となる生物であるが、放牧による飼育方法だけでなく、牛舎、豚舎、鶏舎等の生産施設内を人工的な環境にして畜産物を育成する育成方法が一般的になっている。
また、これらの一次産業は、自然界で生物を飼育、又は育成しているため気候変動の影響、台風、津波、竜巻等の巨大化による災害、海洋汚染や空気汚染等の自然の影響等を受け易く、さらに、漁業では、海流の生産地の地理的影響を受け易い。また、ウイルスや病原菌による育成物における伝染病の感染が問題になっている。このため、漁業では、魚介類を陸上で育成させる「陸上養殖」が提案され、少しずつ実施されている。例えば、農業では、野菜等をコンテナに収納して太陽光を利用しながら人工光源を使い温湿度、光強度などを制御しながら野菜等を生産するコンテナ植物工場が提案されている。また、畜産業では、牛舎、豚舎、鶏舎等の生産施設内において、人工環境下での飼育方法が多くの畜産農家で普及してきている。
特許文献1には、第1次産業による生産品等の販売を支援するシステム等が開示されている。ここでは、水産物や農産物などの販売単価が不安定である物品の販売を支援するシステムが開示されている。
特許文献2には、人工知能を活用し、漁獲物を識別して履歴を追跡可能とする漁獲物識別システム、漁獲物の品質管理等をシステム化する漁獲物管理システム、及び漁獲物の物流等をシステム化する漁獲物物流システムが開示されている。
特開2016-218983号公報 特許第6401411号
上述した一次産業の工場生産化、つまり、一次産業をベースとした二次産業化は、個別の産業ごとに提案され、実施されているものの、地域の一次産業を統合化して工場生産化するシステムの提案はなされていない。つまり、本来、自然界で生息していた動植物は、人間の手を借りずに必要な食物を自ら採取して種の保存を行っていた。この動植物の原始的な地産地消の生活は、近年、人間が食料として価値のある動植物の生産体制を構築したことで崩れてしまった。その結果、人間にとって有用な生物が生存して発展したものの人間の供給する飼料に依存する食生活を余儀なくされた。そして、人間は他の地域や海外から輸送コストをかけて食料を購入し、また、輸入することによりそれらの食糧を確保しているのが現状である。
また、これらの一次産業では、育成物を育成するための食料を主として他の地域や海外などに依存しているという問題がある。例えば、家畜に給餌される餌には、トウモロコシ、小麦、大麦等の植物性たんぱく質、大豆油等の植物性たんぱく質、魚粉、脱脂粉乳といった動物性たんぱく質が使用されている。これらの一次産業において動植物に与える食料や肥料を地産地消している例はごくわずかであり、動植物に与える餌や肥料に発生するコストがこれら一次産業の発展を阻害しているという問題がある。また、これらの一次産業では、育成物が排出する糞尿などの処理が問題となっている。例えば、牛、豚、鶏等の家畜が排出する糞尿は、一部で農作物の飼料として利用されてはいるものの、一般的にはその利用率は低く、糞尿は環境問題などの原因となっている。また、これらの一次産業では、育成物を育成するために要するエネルギを一般的なエネルギ供給システムに頼っている。そのため、このエネルギを購入するコストは、これら一次産業の発展を阻害しているという問題がある。
また、本来「地産地消」という語句は、地域住民に用いられる用語であって動植物などの「育成物」に用いられる語句ではない。しかし、食料危機が叫ばれるなか、動植物などの「育成物」にとって食料問題は重要であるにもかかわらず、人間中心の世界では相手にされないのが現状である。限られた食料や食材をどのように育成物と地域住民とで分配するのが望ましいかを検討する必要がある。これは人工知能が問題として認識し、膨大な過去のデータから、ディープラーニングで予測し、管理・運営するのに適した問題と言える。本発明では、育成物と地域住民又は広域住民とを対象として人工知能により解決する構成を提案している。なお、育成物に対しては「食料」という語句を用い、地域住民に対しては「食材」という語句を用いて区別しているが、いずれも「生きるために必要なエネルギ」という意味では同じ意義である。
また、エネルギや食料・食材に関するネットワークについてより狭い「地域」とより広い「広域」という語句を用いているが、これを厳密に線引きする意味はなく、地域でも実現可能なこと、この地域が集合した広域で可能なこと、などがあるため便宜的に区別しているだけである。
さらに、漁業、農業、畜産業などの一次産業で育成される育成物は一つの観光資源であり、この観光資源の開発により地域活性化が望まれる。つまり、一次産業をベースとしてサービス業や観光産業などの三次産業をどのように興すかという課題がある。しかし、現状では一次産業を活用した自然との「癒しの場」という観光事業は個別の産業ごとに提案、実施されているが、各産業を統合した提案はない。
本願の一つの目的は、かかる課題を解決し、地域の一次産業を統合して地域の育成物を人工環境下で育成し、人工知能により地域育成物及び地域住民、又はそれら地域をネットワークで広域に連結した広域育成物及び広域住民を統合し、エネルギに関する地産地消するシステムを構築することである。
また、本願の他の目的は、かかる課題を解決し、地域育成物への食料提供システム及び地域住民への食材提供システムを構築し、その地域をネットワークで広域に連結した広域育成物への食料提供システム及び広域住民への食材提供システムを構築し、人工知能により育成物と地域住民とを統合し、食料及び食材に関して共に地産地消するシステムを構築することである。
さらに、本願の他の目的は、かかる課題を解決し、人工知能を活用し、例えば、育成物体験ツアーを企画して参加者に一次産業の育成物の生産過程を体験させ、例えば、食材のテーマパークを開催して参加者に地元の一次産業をアピールし、地域やその地域をネットワークで連結した広域を活性化させることである。
上記目的を達成するため、本発明に係る一次産業の統合型工場育成システムは、地域の一次産業の育成物が育成される専用工場ユニットが地域ごとに統合された統合工場ユニットと、統合工場ユニットを統合して管理する地域統合管理センタとが育成物への食料提供システムを構築する一次産業の統合型工場育成システムであって、
育成物を階層化された統合工場ユニットの各階に収納して人工環境下で育成し、地域統合管理センタは、育成物の育成状況を判断する育成状況判断部、及び 、専用工場ユニット又は統合工場ユニットへの日照量を制御する日照量制御部を備え、育成状況判断部は、センサ及び撮像カメラを用いて育成物の育成状況を判断し、育成状況データを温湿度制御部により記録された温湿度データ及び日照量制御部により記録された日照量データと関連付けて育成物データベースに保存し、地域統合管理センタは、日照量データ日照量制御部にフィードバックすることを特徴とする。
上記構成により、生産地では、東京や大阪等の消費地に供給する工場生産システムとは別に、生産地において生産する魚介類や家畜等の動物用飼料、或いは農作物や木材等の植物用の肥料(以下、総じて「食料」と称する。)につき、地域内で地産地消が可能な工場生産システムにつき、人工知能を活用することで実現できる。例えば、家畜の飼料は、主に農作物や魚介類等が加工されて供給されるが、現状として、国内の遠隔地から輸送費をかけて搬入され、又は、海外から関税付の輸送費をかけて輸入されるのが一般的である。そして、飼料の価格は、国内外の災害の影響、国際情勢の影響により乱高下するため、生産地から供給される育成物の販売価格が不安定になってしまう。そこで、各統合工場ユニットの育成物の育成状況に関する情報を取得し、人工知能の技術を駆使して育成物ごとにきめの細かい食料供給システムが採用できる。また、この食料供給システムには地域住民又は広域住民も参加し、育成物と地域住民とで地産地消するネットワークとすることができる。そして、これらの地産地消するシステムにより、その地域を活性化させることができる。
本発明の一つのポイントは、統合人工知能が、育成物のビックデータから育成システム関連施設と地域住民又は広域住民に関連するデータを学習し、どのように最良のエネルギ分配をすればよいかを予測及び管理して運営することである。ここで、「エネルギ」とは、発電により発生した「電気エネルギ」に限らず、育成物にとっては「食料」がエネルギであり、地域住民にとっては「食料」がエネルギとなる。つまり、本明細書においては、「エネルギ」には、主体が育成物の場合は活動のエネルギ源として「食料」が含まれ、主体が地域住民の場合活動のエネルギ源として「食材」が含まれる。
また、本発明の他のポイントは、「地域」と「広域」とを使い分けていることである。これは、このようなネットワークでは、より狭い「地域」で可能なシステムと、地域より広い「広域」で初めて可能なシステムとがある。確かに、地産地消とは「地域」内で生産して消費されることを言う。しかし、本発明では、それらの地域が集合して「広域」を構成して初めて可能なことも地産地消に含める。本発明が地域又は広域での活性化を目的にする以上、狭い地域だけではなくより広い広域をも対象にすべきであり、どこから地域でどこから広域かを定義するのはあまり重要ではないと思われるからである。
上記目的を達成するため、本発明に係る一次産業の統合型工場育成システムは、一次産業の育成物が育成される各専用工場ユニットが地域ごとに統合された統合工場ユニットと、統合工場ユニットを統合して管理する地域統合管理センタと、地域統合管理センタが地域ごとに管理する地域エネルギ生産施設とからなる育成関連施設が連携し、
地域統合管理センタは、各専用工場ユニットと、統合工場ユニットとで生産される食料と、地域住民で生産される食材とを集合して育成関連施設と地域住民とが消費する食料又は食材として再分配して地産地消し、統合人工知能が、ビッグデータに基づき最良の前記食料又は食材の再分配をディープラーニングで予測及び管理して運営することを特徴とする。
請求項1の「エネルギ」を「食料又は食材」に置き換え、育成物と地域住民とが共にその地域又は広域で食料又は食材を生産し、その地域で消費するというシステムを提案する。そのためには、後述する育成状況判断部によりその育成物を撮像カメラで撮影して育成状況を判断し、個々の育成物の判断基準に従い、育成物用の食料とするか、或いは、地域住民用の食材とするか、を判断しなければならない。この判断は人工知能により、育成物データベースに保存されている、育成物と地域住民におけるそれぞれの過去の生産量及び消費量、その年の収穫量、その食物や食料の代替品の量等、膨大なデータを分析しなければならない。まさに、人工知能に適した作業と言える。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、統合工場ユニット側、農産部加工工場を有する農業専用工場ユニットと、水産物加工工場を有する漁業専用工場ユニットと、家畜加工工場を有する畜産業専用工場ユニット、木材加工工場を有する林業専用工場ユニットのうち少なくともその地域の特性を生かした複数の専用工場ユニットを統合することが好ましい。これにより、その地域の特性を生かした専用工場ユニットが選択でき、それにより地域活性化ができる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、複数の地域統合管理センタを集約する広域統合センタと、複数の地域エネルギ生産施設を集約する広域エネルギ生産施設とを備え、広域統合センタが、広域エネルギ生産施設で生産されるエネルギを広域住民に分配し、統合人工知能が、ビッグデータに基づき広域住民へのエネルギに関する最良の分配をディープラーニングで予測及び管理して運営することが好ましい。これにより、地域の育成物と地域住民とから発生する「食」に関する原材料は、地域の育成物の食料と地域住民の食材とに分配され、共存しながら育成物と地域住民とが地産地消することができる。
統合人工知能は、過去の食材と食料とに関するビッグデータに基づき、育成物と地域住民又は広域住民とでどのように分配すれば最良のエネルギ分配になるかをディープラーニングで予測及び管理して運営する。すなわち、統合人工知能は、「食」というエネルギを分析し、育成物と地域住民又は広域住民との間でどういった食材又は食料を育成物と地域住民又は広域住民との間で分配するのが効率的か、今後予想される食料難にどのように対応すればよいか等の課題を解決し、その方策が機能した場合には褒賞を獲得できる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、地域統合管理センタが、各専用工場ユニットで排出される育成物の糞尿と、地域住民から排出される糞尿とを前記広域エネルギ生産施設に集約してエネルギを生産するための燃料とし、統合人工知能が、ビッグデータに基づき育成物と地域住民又は広域住民とのエネルギに関する最良の再分配をディープラーニングで予測及び管理して運営することが好ましい。これにより、育成物及び地域住民が排泄する糞尿は、「エネルギ」となり、育成物と地域住民又は広域住民に還元される。つまり、育成物が食料を食べて糞尿を輩出することは、例えば、自動車がガソリンというエネルギを使用して動作して廃棄ガスを排出するという「エネルギ」の生産と消費と同じことである。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、広域統合管理センタが、広域エネルギ生産施設としてバイオマス発電所を設け、広域統合管理センタは、農作物加工工場、水産物加工工場、家畜加工工場、木材加工工場から発生する残飯、糞尿、及び、木材や木屑を含む加工により生じた残材をバイオマス発電の燃料とし、発生したエネルギをバイオマス発電所に配電することが好ましい。これにより、バイオマス発電所は、育成物及び地域住民の排出物を集めて燃料とし、バイオマス発電システムによりエネルギを再生産し、育成物と地域住民又は広域住民に還元できる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、地域統合管理センタが、地域エネルギ生産施設として太陽光発電所を設け、専用工場ユニット、統合工場ユニット、地域統合管理センタ、及び広域統合管理センタのいずれかの施設に設置された太陽光発電システムにより発生した電力は、太陽光発電所に集電することが好ましい。このように、太陽光発電システム23aに関しても育成物と地域住民又は広域住民の関連施設で生産され、育成物と地域住民又は広域住民に還元できる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、広域統合管理センタが、広域エネルギ生産施設として地中熱発電所又は地熱発電所を設け、地中熱発電システム又は地熱発電システムにより発生した電力は、地中熱発電所又は地熱発電所に集電され、寒冷地においては、冬季に地域住民又は広域住民の暖房に使用され、余剰の電力は融雪に使用されることが好ましい。このように、地中熱発電所又は地熱発電所に関しても、地域又は広域で生産され、育成物と地域住民又は広域住民に還元できる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、専用工場ユニット又は統合工場ユニットは、内部の温湿度を制御する温湿度制御部と、専用工場ユニット又は統合工場ユニットへの日照量を制御する日照量制御部とを備え、少なくとも温湿度制御部及び日照量制御部により、育成物ごとに最適な人工環境を備えた育成施設を提供し、かつ、育成物を災害から保護することが好ましい。これにより、育成物を保護でき、どこの地域でも育成物を育成することが可能となる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、専用工場ユニット又は統合工場ユニットは、内部の温湿度を制御する温湿度制御部と、専用工場ユニット又は統合工場ユニットへの日照量を制御する日照量制御部とを備え、少なくとも温湿度制御部及び日照量制御部により、育成物ごとに最適な人工環境を備えた育成施設を提供し、かつ、育成物を災害から保護することが好ましい。これにより、育成施設は自然空調により簡易に育成物を保護できる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、専用工場ユニット又は統合工場ユニットは、育成物を階層化した育成施設の低層部には比較的低温が好ましい育成物か、又は日照量を比較的に必要としない育成物を配置し、育成施設の高層部には比較的高温が好ましい育成物か、又は日照量が比較的に必要とする育成物を配置することができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、育成状況判断部が、円形の水槽を回遊する回遊魚を撮影する撮像カメラ及びセンサを水槽内に設置し、回遊魚を定期的に撮影して育成状況を判断し、撮像カメラで記録された画像データ及びセンサで感知されたセンサデータを育成物データに記録する。これにより、回遊魚の育成データが記録され、人工知能の解析の元データとすることができる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、地域統合管理センタが、画像により育成物の生育状況を観察する生育状況判断部を備え、生育状況判断部が、育成物の生育状況を、温湿度制御部により記録された温湿度データ及び日照量制御部により記録された日照量データと関連付けて地域統合管理センタに報告し、撮像カメラで記録された画像データ及びセンサで感知されたセンサデータを育成物データベースに記録することが好ましい。これにより、回遊魚の育成データが記録され、人工知能の解析の元データとすることができる。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、育成施設が、中庭の煙突効果による上昇気流を利用したタービン発電システムにより、育成施設内を自然冷却してオゾンを発生させ、中庭を活用した自然採光システムにより森林浴が可能であることが好ましい。これにより、森林を中心としたテーマパークとすることができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、育成施設が、育成施設の中庭に人工的な森林を植林し、中庭にオゾンを発生させ、中庭を活用した自然採光システムによる森林浴ができることが好ましい。これにより、森林を中心としたテーマパークとすることができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、統合工場ユニットが、学生又は企業に育成物の育成を見学させる育成物見学コースを整備し、統合管理センタは、前記統合工場ユニットの前記育成物見学コースを学校の課外授業又は企業の研修として見学させる育成物体験ツアーを開催し、学生又は社会人を育成することが好ましい。これにより、本統合型工場育成システムを地域の財産として活用し教育業等のサービス業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、統合管理センタが、育成施設に自然体験エリア及び育成物の育成状況観察エリアを設置し、自然のなかで一次産業に関連した体験をする観光スポットとすることが好ましい。これにより、本統合型工場育成システムを地域の財産として活用し観光業などのサービス業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、地域統合管理センタは、地域で収穫された生産物を食材として生かした料理を開発して提供するレストラン部を地域統合管理センタ内、及び広域統合管理センタ内に備え、広域統合管理センタは、人工知能を活用して地域統合管理センタの各レストラン部の料理に関する総合評価を公表し、各地域統合管理センタが調理する食材や調理法について他の地域統合管理センタからの調達又は指導を仲介することが好ましい。これにより、本統合型工場育成システムを地域の財産として活用しレストラン部などのサービス業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、一次産業の統合型工場育成システムは、地域統合管理センタが、地域で収穫された生産物を食材として生かした土産及び弁当を開発して提供するアンテナショップ部を地域統合管理センタ内、及び広域統合管理センタ内に備え、広域統合管理センタが、人工知能を活用して地域統合管理センタの各アンテナショップ部の提供する地域製の土産品及び弁当の品質、安全性、健康効果に下した総合評価を公表し、各地域統合管理センタが提供する土産品及び弁当に関する食材や調理法について他の地域統合管理センタからの調達又は指導を仲介することが好ましい。これにより、本統合型工場育成システムを地域の財産として活用しアンテナショップなどの小売業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
以上のように、本発明に係る一次産業の統合型工場育成システムによれば、地域の一次産業を統合して地域の育成物を人工環境下で育成し、人工知能により地域育成物及び地域住民、又はそれら地域をネットワークで広域に連結した広域育成物及び広域住民を統合し、エネルギに関する地産地消するシステムを確立することができる。
また、地域育成物への食料提供システム及び地域住民への食材提供システムを構築し、その地域をネットワークで広域に連結した広域育成物への食料提供システム及び広域住民への食材提供システムを構築し、人工知能により育成物と地域住民とを統合し、食料及び食材に関する共に地産地消するシステムを確立することができる。
また、人工知能を活用し、例えば、育成物体験ツアーを企画して参加者に一次産業の育成物の生産過程を体験させ、例えば、食材のテーマパークを開催して参加者に地元の一次産業をアピールし、地域やその地域をネットワークで連結した広域を活性化させることができる。
本発明に係る一次産業の統合型工場育成システムにおけるエネルギの生産及び消費に関するネットワークの一つの実施形態を示すブロック図である。 本明細書で対象とする産業の主な育成物の種類、及び産業ごとの統合人工知能の専用工場ユニットごとの分担を示す説明図である。 地域における地域統合管理センタと統合工場ユニットとのエネルギ管理ネットワークの構成、及び、地域統合管理センタと統合工場ユニットとのエネルギ管理ネットワークの例として給餌システムと糞用システムを示す説明図である。 広域における広域統合管理センタと地域における地域統合管理センタとのエネルギ管理ネットワークの構成を示す説明図である。 広域エネルギ生産施設と地域エネルギ生産施設とのエネルギ生産ネットワークの構成を示す説明図である。 統合管理センタの構成と育成物データベースの概要を示す説明図である。 地域エネルギ生産施設を閉鎖型として外部環境から遮断し、施設内部に人工環境を発生させる建屋の一つの実施例を示す説明図である。 中庭による自然換気システム及び自然採光システムの説明図である。 内部に円形水槽、及び室内遊歩道を設けた施設の一つの実施例を示す説明図である。 再生可能エネルギの電力供給システムの構成を示す説明図である。 再生可能エネルギ23の燃料供給システム及びバイオマス発電による熱の発生を説明図で示す。 バイオマス発電システムによる食料等のエネルギ再生の仕組みを説明図で示す。 バイオマス発電システムによる糞尿等のエネルギ再生の仕組みを説明図で示す。 育成状況判断部、及び統合人工知能による判断をフロー図で示す。 各地域統合管理センタによる食材のテーマパークの一つの実施例を示す説明図である。 広域統合管理センタによる各地域統合管理センタのレストラン等の管理組織一つの実施例を示す説明図である。
(エネルギ生産システム)
以下に、図面を用いて本発明に係る人工知能を活用した一次産業の統合型工場育成システム1につき、詳細に説明する。図1に、本発明に係る一次産業の統合型工場育成システム1におけるエネルギの生産及び消費に関するネットワークの一つの実施形態を示す。図2に、本明細書で対象とする産業の主な育成物40の種類、及び産業ごとの統合人工知能30の分担を説明図で示す。また、図3(a)に、地域統合管理センタ4aと統合工場ユニット2A,2B,2Cとのエネルギ管理ネットワークの構成を説明図で示す。また、図4に、広域統合管理センタ4nと地域統合管理センタ4a,4b,4cとのエネルギ管理ネットワークの構成を説明図で示す。さらに、図5に、広域エネルギ生産施設3nと地域エネルギ生産施設3a,3b,3cとのエネルギ生産ネットワークの構成を説明図で示す。このように、本発明のエネルギの生産及び消費に関するネットワークは、図3に示す地域ごとのエネルギ管理ネットワークと、図4に示す、地域と広域とのエネルギ管理ネットワークと、図5に示す、地域と広域とのエネルギ生産ネットワークとの3重のネットワークが形成されている。
図1に示すように、地域統合管理センタ4a,4b,4cの地域エネルギ生産施設3a,3b,3cと、広域統合管理センタ4nの広域エネルギ生産施設3nとは、ネットワークを形成する。地域統合管理センタ4a,4b,4cと広域統合管理センタ4nとは、管理面でのネットワークであり、地域エネルギ生産施設3a,3b,3cと広域エネルギ生産施設3nとは、エネルギの生産に関するネットワークである。このように、本発明のエネルギの生産及び消費に関するネットワークは、エネルギ管理ネットワークとエネルギ生産ネットワークとの二重のネットワークが形成されている。
図2に示すように、本発明では、一次産業の種類として農業,漁業,畜産業,林業を対象とするが、これらの産業に限定されない。統合工場ユニット2A〜2Cは、農業専用工場ユニット2a,漁業専用工場ユニット2b,畜産業専用工場ユニット2c及び林業専用工場ユニット2dとから構成される。そして、農業専用工場ユニット2aは、農作物加工工場16を併設し、漁業専用工場ユニット2bは、水産物加工工場17を併設し、畜産業専用工場ユニット2cは家畜加工工場18を併設し、及び林業専用工場ユニット2dは木材加工工場19を併設する。本発明では、この統合型工場育成システム1により育成される農作物、水産物、家畜又は家禽、木材等の生産物を「育成物40」と総称し、それぞれ農業育成物40a、漁業育成物40b、畜産業育成物40c、林業育成物40dと呼ぶ。また、本発明では、人工知能を活用するが、対象となる一次産業ごとに農業用人工知能30a,漁業用人工知能30b,畜産業用人工知能30c,林業用人工知能30dがそれぞれ配置される。
すなわち、統合工場ユニット2A,2B,2Cは、農業専用工場ユニット2a、漁業専用工場ユニット2b、畜産業専用工場ユニット2c、林業専用工場ユニット2dを含む専用工場ユニット2うち少なくともその地域60a,60b,60cの特性を生かした複数の専用工場ユニット2a,2b,2c,2d、及び専用工場ユニット2a,2b,2c,2dにそれぞれ付設される農産物加工工場16、水産物加工工場17、家畜加工工場18、木材加工場19を統合する。
(統合工場ユニット)
図2には、本明細書で対象とする産業の主な育成物40の種類、及び産業ごとの統合人工知能30の分担を示す。統合工場ユニット2は、農業専用工場ユニット2a、漁業専用工場ユニット2b、畜産業専用工場ユニット2c、及び林業専用工場ユニット2dから構成される。このうち、少なくとも当該地域の特性を生かして選択された複数の統合工場ユニット2が統合される。以下、各専用工場ユニット2a〜2dについて個別に説明する。
(農業専用工場ユニット)
図2に示すように、農業専用工場ユニット2aで育成される農業育成物40aには、例えば、魚介類又は家畜の餌となる穀類、果物、野菜、根菜、豆類が含まれる。但し、これらの農業育成物40aは、市場に出荷されて消費者が食しても良い。また、農業専用工場ユニット2aには、育成されている農作物を加工する農作物加工工場16が隣接され、他の魚介類や家畜の餌、或いはバイオマス発電の燃料として利用される。このように、農業育成物40aを人間の食材、魚介類又は家畜の餌、及びバイオマス発電の燃料といったように仕分なければならない。この仕分は、農業用人工知能30aが、育成物データベース22に保存されている過去の記録をビックデータとして参照して予想する。
(漁業専用工場ユニット)
また、図2に示すように、漁業専用工場ユニット2bで育成される漁業育成物40bには、例えば、一般的な魚類、その魚類の餌となる小魚、プランクトン、貝類、甲殻類、及び、海藻類が含まれる。漁業専用工場ユニット2bには、育成されている魚介類を処理する水産物加工工場17が隣接され、他の魚介類や家畜の餌、農産物や木材の肥料、或いはバイオマス発電の燃料として利用する。このように、漁業育成物40bを人間の食材、他の魚介類又は家畜の餌、及びバイオマス発電の燃料といったように仕分なければならない。この仕分は、漁業用人工知能30bが、育成物データベース22に保存されている過去の記録をビックデータとして参照して予想する。
(畜産業専用工場ユニット)
また、図2に示すように、畜産業専用工場ユニット2cにて育成される畜産業育成物40cには、肉牛、乳牛、豚、鶏、鶏卵、羊、みつばち等が含まれる。畜産業専用工場ユニット2cには、育成されている家畜から生じる残飯や糞尿を処理する家畜加工工場18を隣接させ、他の家畜や魚介類の餌、農産物や木材の肥料、或いはバイオマス発電の燃料として利用する。このように、畜産業育成物40cを人間の食材、他の家畜の餌、及びバイオマス発電の燃料といったように仕分なければならない。この仕分は、畜産業用人工知能30cが、育成物データベース22に保存されている過去の記録をビックデータとして参照して予想する。
(林業専用工場ユニット)
さらに、図2に示すように、林業専用工場ユニット2dにて育成される林業育成物40dには、針葉樹、広葉樹、間伐材、常緑材、シイタケ等が含まれる。木材を製材する課程で発生する木屑、又は林業専用工場ユニット2dで発生する間伐材や木片をバイオマス発電に利用し、また、林業専用工場ユニット2dで育成された幼木を各統合工場ユニット2の中庭12に移設して植樹する。また、移設された幼木が成長して中庭12に上昇気流発電システム23fが機能し、中庭12を中心に温度が下がり気温や湿度を制御することができる。
図1及び図2に示すように、統合型工場育成システム1は、一次産業の育成物40が育成される地域エネルギ生産施設3a,3b,3cを収納する複数の統合工場ユニット2と、各統合工場ユニット2を管理する地域統合管理センタ4とから構成される。統合工場ユニット2A〜2Cは、農業専用工場ユニット2a,漁業専用工場ユニット2b,畜産業専用工場ユニット2c及び林業専用工場ユニット2dとから構成される。そして、農業専用工場ユニット2aは、農作物加工工場16を併設し、漁業専用工場ユニット2bは、水産物加工工場17を併設し、畜産業専用工場ユニット2cは家畜加工工場18を併設し、及び林業専用工場ユニット2dは木材加工工場19を併設する。
地域エネルギ生産施設3a,3b,3cが設置される地域60a,60b,60cとは、本明細書では、まとまった集落の単位でも良く、町や村等の地方の単位であっても良い。例えば、農業に特徴のある東北の○○地方等であっても良く、例えば、酪農に特徴のある北海道の○○地方等であっても良く、例えば、酪農に特徴のある九州の○○地方等であっても良い。一方、本明細書では、地域の集合体を広域と言い、市や県の単位であっても良く、日本国単位であっても良い。例えば、ニシン、カニ、イカ等の漁業が盛んで、林業も活発な北海道等であっても良い。このように、一次産業の統合型工場育成システム1の設置範囲を「地域」とし、その集合体の設置範囲を「広域」としたのは、「地域」ごとの産業の特色を生かしつつ、より広い範囲で相互に補完し合う体制をとることが望ましいからである。
図1を用いて説明すると、例えば、統合工場ユニット2Aの地域は、海岸沿いに農地と森林とがあり、農業に従事しながら漁業や林業を兼業している住民が多い。その場合には、統合工場ユニット2Aは、農業専用工場ユニット2a、漁業専用工場ユニット2b、畜産業専用工場ユニット2c及び、林業専用工場ユニット2dから構成されることが望ましい。また、統合工場ユニット2Bの地域は、海岸沿いに農地と森林があり、農業に従事しながら漁業や林業を兼業している住民が多い。この場合には、統合工場ユニット2Bは、農業専用工場ユニット2a、漁業専用工場ユニット2b、及び、林業専用工場ユニット2dから構成されることが望ましい。さらに、統合工場ユニット2Cの地域は、海岸から離れた内陸にあるが、農業と共に酪農と林業が盛んな地域である。この場合には、統合工場ユニット2Cは、農業専用工場ユニット2a、畜産専用工場ユニット2c、及び、林業専用工場ユニット2dから構成されることが望ましい。
これらの統合工場ユニット2A,2B,2Cは、農業専用工場ユニット2a、漁業専用工場ユニット2b、畜産業専用工場ユニット2c、及び、林業専用工場ユニット2dの組み合わせに限らず、他の専用工場ユニット2a,2b,2c,2dを追加しても良いし、他の専用工場ユニット2a,2b,2c,2dに代替しても良い。また、それらの地域の全体の中で分担する役割に基づいて専用工場ユニット2a,2b,2c,2dの組み合わせを決めても良い。このように、各地域ではその地域の産業の現状や将来像に合わせて専用工場ユニット2a,2b,2c,2dの組み合わせを決定してそれらの産業を統合することができる。ここで「統合」とは、二つ以上の専用工場ユニット2a,2b,2c,2dを合わせて一つの統合工場ユニット2A,2B,2Cとなることをいう。
図1、図4に示すように、これらの地域60A,60B,60Cの地域統合管理センタ4a,4b,4cは、広域統合管理センタ4nにより統合して管理される。これにより、広域内での各地域の特色を生かした連携が可能になる。例えば、後述するように、広域単位で広域内の牛の糞尿を纏めてバイオマス発電を行う場合、そのバイオマス発電所13は、地域単位ではなく広域内に数箇所設ければ良い。そして、その場合、このバイオマス発電所システム23bで発生させた電力は、広域内の地域全体で連携して共有すれば良い。
図1、図5に示すように、これらの地域60A,60B,60Cの地域エネルギ生産施設3a,3b,3cは、広域エネルギ生産施設3nにより統合してエネルギ生産される。これにより、広域内での各地域の特色を生かした連携が可能になる。例えば、後述するように、広域単位で広域内の牛の糞尿を纏めてバイオマス発電を行う場合、そのバイオマス発電所13は、地域単位ではなく広域内に数箇所設ければ良い。そして、その場合、このバイオマス発電所13で発生させた電力は、広域内の地域全体で連携して共有すれば良い。
一次産業の育成物40a,40b,40c,40dが育成される各専用工場ユニット2a,2b,2c,2dが地域ごとに統合された統合工場ユニット2A,2B,2Cと、統合工場ユニット2A,2B,2Cを統合して管理する地域統合管理センタ4a,4b,4cと、地域統合管理センタ4a,4b,4cが地域ごとに管理する地域エネルギ生産施設3a〜3cと、がネットワークを構成する。そして、地域統合管理センタ4a,4b,4cは、各専用工場ユニット2a,2b,2c,2dで生産されるエネルギと、地域エネルギ生産施設3a,3b,3cで生産されるエネルギとを集電する。育成システム関連施設と地域住民とに合計した地域のエネルギを再分配してエネルギを地産地消する。統合人工知能30は、ビッグデータに基づき育成システム関連施設と地域住民との最良のエネルギ分配をディープラーニングで予測する。
(育成物及び地域住民による食材の地産地消)
すなわち、地域統合管理センタ4a,4b,4cは、各専用工場ユニット2a,2b,2c,2dで生産される食材と、各加工工場16〜19で生産される食材とを各専用工場ユニット2a,2b,2c,2d内で育成している育成物40a,40b,40c,40dと地域住民とに地産地消させる。統合人工知能30は、ビッグデータに基づき育成物40a,40b,40c,40dと地域住民との最良のエネルギ分配をディープラーニングで予測する。
(広域統合管理センタ)
図1、図4に、地域統合管理センタ4を連携して管理する広域統合管理センタ4nを示す。この広域統合管理センタ4nは、地域統合管理センタ4の保有する育成物40に関する情報を集約する。この広域統合管理センタ4nと地域統合管理センタ4とのネットワークは、エネルギに関するシステムだけに限らず、例えば、食料又は食材に関する給餌システムや糞尿や残飯、残材等に関する糞尿処理システムにも適用される。そして、広域統合管理センタ4nは、統合人工知能30を活用して広域統合管理センタ4nに属する各育成物40全体の食料又は食材、或いは糞尿や残飯、残材等の生産、回収、及び再分配を統合して管理する。ここで、地域統合管理センタ4の集合体の設置範囲を「広域」としたのは、「地域」ごとの産業の特色を生かしつつ、より広い範囲で相互に補完し合う体制をとることが望ましいからである。例えば、図1に示す地域エネルギ生産施設3cでは漁業専用工場ユニット2bが無いため魚介類から採れる肥料が不足する場合は、他の地域エネルギ生産施設3a,3bから調達することになるが、それでも不足する場合は、広域エネルギ生産施設3n内の他の地域エネルギ生産施設3a〜3cから融通してもらうことができる。この融通を含め、広域エネルギ生産施設3nに跨る広域給餌システムは、給餌用人工知能30nを活用することでシステムが確立する。また、バイオマス発電所13などの関連施設については、個々の地域統合管理センタ4ではなく広域統合管理センタ4nが管理する。
(広域給餌システム)
図3(b)に、地域統合管理センタ4と統合工場ユニット2とのエネルギ管理ネットワークの一つの例として給餌システムについて説明する。広域統合管理センタ4nは、広域統合管理センタ4nに属する育成物40の給餌システムを管理する広域給餌システム管理部5bを備える。そして、広域給餌システム管理部5bは、給餌用人工知能30nを活用して統合工場ユニット2の各育成物40の処理された食料に含まれる栄養素を分析して他の統合工場ユニット2の各育成物40に供給するシステムを全体管理する。そして、広域給餌システム管理部5bは、各専用工場ユニット2a,2b,2c,2dと、統合工場ユニット2A,2B,2Cとで生産される食料を合算しての育成物40と地域住民とが消費する食料又は食材として再分配して地産地消する。また、統合人工知能30は、ビッグデータに基づき最良の食料及び食材の再分配をディープラーニングで予測及び管理して運営する。
(広域糞尿処理システム)
図3(b)に、地域統合管理センタ4と統合工場ユニット2とのエネルギ管理ネットワークの例として糞用システムを示す。広域統合管理センタ4nは、また、広域統合管理センタ4nに属する育成物40の糞尿処理システムを管理する広域糞尿処理システム管理部6bを備える。そして、地域統合管理センタ4は、各専用工場ユニット2a〜2dで排出される育成物の糞尿と、地域住民から排出される糞尿とを広域エネルギ生産施設に集約してエネルギを生産するための燃料とし、統合人工知能30は、ビッグデータに基づき育成物40と地域住民又は広域住民との糞尿処理に関する最良の再分配をディープラーニングで予測及び管理して運営する。また、広域糞尿処理システム管理部6bは、糞尿処理用人工知能30mを活用して統合工場ユニット2の各育成物40の処理された糞尿に含まれる栄養素を分析して他の統合工場ユニット2の各育成物40に供給するシステムを全体管理する。図1に示す地域エネルギ生産施設3cでは漁業専用工場ユニット2bが無いため魚介類から採れる糞尿が無い場合は、他の地域エネルギ生産施設3a,3bから調達することになるが、それでも不足する場合は、広域エネルギ生産施設3n内の他の地域エネルギ生産施設3から融通してもらうことができる。この融通を含め、広域エネルギ生産施設3nに跨る広域糞尿処理システム管理部6bは、糞尿処理用人工知能30mを活用することでシステムが確立する。ここで、その集合体の設置範囲を「広域」としたのは、「地域」ごとの産業の特色を生かしつつ、より広い範囲で相互に補完し合う体制をとることが望ましいからである。
図2に各育成物40に搭載された人工知能を示す。図4(a)に示すように、育成度判定部7aは、対象となる統合工場ユニット2ごとに農業用人工知能30a,漁業用人工知能30b,畜産業用人工知能30c,及び林業用人工知能30dを搭載し、それぞれ過去の育成物40の育成状況データ21dをビッグデータとして参照して生育が順調かどうか、又は育成物40に病気や障害が発生していないかを判定する。また、育成状況検査部7bは、育成状況データ21dを統合人工知能30により外観検査し、又は品質を検査する。例えば、農業用人工知能30aは農業育成物40aである穀物、野菜、果実等の育成状況データ21dから、いわゆる「うどんこ病」等が発生していないかを検査する。不良品検定部7dは、育成物40の中に不良品が紛れていないかを検定する。そして、育成物仕分部7eは、発見された不良品を仕分けてそれぞれ処理する。
図6に、統合管理センタ4aの構成と育成物データベース22の概要を示す。地域統合管理センタ4は、育成物撮像部21,育成状況判断部7,給餌システム管理部5a,糞尿処理システム管理部6a,温湿度制御部8,及び日照量制御部9から構成される。育成物撮像部21は、撮像カメラ21a、センサ21b、ビデオカメラ21c等の機器を用いて各統合工場ユニット2の育成物40である農業育成物40a,漁業育成物40b,畜産業育成物40c,林業育成物40dの育成状況データ21dを取得する。この場合は、画像データ等により取得する。そして、育成状況判断部7は、育成度判定部7a,育成状況検査部7b,収穫時期推定部7c,不良品検定部7d,育成物仕分部7eから構成され、人工知能を用いて各育成物40の育成の度合いや育成物40の品質等を判断する。そして、育成物データベース22は、少なくとも、育成物の分類25a、育成物の名称25b、個体識別番号25c,育成状況データ25d、撮像カメラ21a及びビデオカメラ21cにより撮像された画像データ21e,センサ21bにより感知されたセンサデータ21f,不良品データ7fから構成される。
(閉鎖型人工環境)
図7に、地域エネルギ生産施設3a〜3cを閉鎖型として外部環境から遮断し、施設内部に人工環境を発生させる建屋を示す。つまり、閉鎖型の統合工場ユニット2は、外部環境から育成物40を防御し、育成物40を望ましい内部環境にて育成する。図7に示すように、外部環境から育成物40を遮断するとは、例えば、閉鎖型の統合工場ユニット2により一酸化炭素や二酸化炭素、騒音・振動、冷気・暖気、太陽光、降雨・積雪等の進入を低減することをいう。また、育成物40を望ましい内部環境にて育成するとは、閉鎖された内部の温湿度や日照量を制御し、気流や浮遊物質を抑え、アロマの香りなどを空間に流すことを言う。このため、各統合工場ユニット2は、閉鎖された内部の温湿度を制御する温湿度制御部8と、日照量を制御する日照量制御部9とを備える。そして、室内の気流や浮遊物質を抑え、アロマの香りなどを発散させる。これにより、多様な生物群からなる育成物40に対し育成物40ごとに最適な人工環境を形成することが可能となり、生産地が特定の地域に限定されていた生産物について、自由に生産地化することができるようになる。また、必要な育成物40を障害なく育成することが可能になる。
図8に、中庭12による自然換気システム10及び自然採光システム11を示す。ここでは、環境制御についての低コストで具体的な実施例を示す。図8で示した内部空間を簡易に実現させる一つの方策として、中庭12による自然換気システム10及び自然採光システム11が挙げられる。各統合工場ユニット2は、その地域の特性から選択された再生可能エネルギ23を活用して多様な育成物40を階層化した施設に収納する。その低層部には比較的低温が好ましい育成物40を配置し、高層部には比較的高温が好ましい育成物40を配置する。また、日照量が必要な育成物40は最上階に配置し、日照量が不要な育成物40は最下階に配置する。
図8(a)には、中庭12を有する建物が示されている。中庭12には、林業専業工場ユニット2dで育成された広葉樹、又は広葉樹の幼木が備えられている。また、1階には、比較的太陽光を必要としない魚介類を生育する水槽27(又はいけす)が設置されている。また、2階には、自然光をあまり必要としない人工照明による植物工場28が設置されている。一方、最上階には、太陽光を比較的必要とし、水耕栽培を行っている果実などの植樹26が設置されている。屋上には、ソーラパネル15が設けられ太陽光発電が行われている。
図8(b)には、中庭12を有する建物における自然換気システム10が示されている。中庭12に植えられた広葉樹は、地面から水分を吸収するとその水分を葉に汲み上げる。太陽光が天井部分から差し込むと広葉樹の葉の水分は蒸発して中庭12を上昇する。そうすると、図8(b)に示すように、中庭12に上昇気流が発生し、各階の温かくなった空気は、上昇気流に乗って外部に排出される。これにより、中庭12を有する建物には自然換気システム10が機能して冷房効果に近い減少が生じる。このように、育成物40を収納する統合工場ユニット2を階層化することで自然換気システム10が機能する。
さらに、図8(c)には、中庭12を有する建物における自然採光システム11が示されている。太陽光は、中庭12の天井部分に設けられた開口部を介して中庭12に進入する。また、中庭12の外周部分の天井には天窓29が設けられて太陽光が一部室内に進入する。このように、育成物40a〜40dを収納する統合工場ユニット2を階層化することで自然採光システム11も機能する。育成施設75が、中庭12の煙突効果による上昇気流を利用したタービン発電システムにより、育成施設75内を自然冷却してオゾンを発生させ、中庭12を活用した自然採光システム11により森林浴が可能である。これにより、森林を中心としたテーマパークとすることができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
図9に、内部に円形水槽、及び室内遊歩道を設けた施設70の一つの実施例を示す。図9(a)は建物の立面であり、図9(b)は建物のA−A断面であり、建物の1階の平面を示している。円形建物の1階には、この円形状の建物を生かして外周に回遊魚用水槽110が設けられる。この回遊魚用水槽110は、魚の回遊する性質を利用し、魚にとってストレスの少ない状態に保っている。図9(b)に示すように、回遊魚用水槽110は、壁と天井で覆われている閉鎖空間となっている。回遊魚用水槽110には、橋140が架けられ、その橋の下部には撮像カメラ145が水中に取り付けられている。この撮像カメラ145は、回遊する魚を正面から撮影し、回遊魚の健康状態が観察できる。また、各回遊魚に識別番号を付して各回遊魚の特徴を把握し、育成物データベース22に保管する。
回遊魚用水槽110の内側には、遊歩道135が円形に設けられ、回遊魚用水槽110を内周から観察することができる。また、回遊魚用水槽110の内側は、4つのゾーンに分割され、それぞれ森林ゾーン130、室内牧場120、魚釣り場115、植物工場となっている。これは、後述するテーマパークを形成することができる。また、育成物体験エリア55が設けられている。育成状況判断部7が、円形の回遊魚用水槽110を回遊する回遊魚を撮影する撮像カメラ145を回遊魚用水槽110内に設置し、回遊魚を定期的に撮影して育成状況を判断する。そして、画像データを育成物データベース22に記録する。これにより、回遊魚の育成データが記録され、統合人工知能30の解析の元データとなる。
(再生可能エネルギの供給システム)
図10に、再生可能エネルギ23の電力供給システムの構成を示す。再生可能エネルギ23には、太陽光発電システム23a、バイオマス発電システム23b、風力発電システム23c、地中熱発電システム23d、地熱発電システム23e、上昇気流発電システム23f等があるが、各地域60a〜60d、或いは各広域では、それぞれその土地に最適な再生可能エネルギ23を選択することができる。このうち、太陽光発電システム23aは、図8に示すように、統合工場ユニット2の建屋の屋上や壁に容易にソーラパネル15を設置すれば発電できる。また、地中熱発電システム23dは、地中熱ヒートポンプを利用して温度差により発電するシステムである。本明細書では、上記再生可能エネルギ23のうち、特に、本願発明と関連性のあるバイオマス発電システム23b及び上昇気流発電システム23fについて説明する。なお、再生可能エネルギ23の供給システムにはタービン24が含まれ、タービン24を回転して発生した電気が蓄えられる。
(再生可能エネルギの供給システム)
図11に、再生可能エネルギ23の燃料供給システム及びバイオマス発電による熱の発生を示す。林業専用工場ユニット2dで発生した間伐材や木片などの木質、又は木材加工工場19で発生した木屑や木片を燃料とする。そして蒸気を発生させて蒸気タービン24aを回転させて発電するか、又は発生した熱を回収する。畜産業専用工場ユニット2cから発生した糞尿、又は畜産業専用工場ユニット2cから発生した食べ残し等の残飯、又は家畜加工工場18で発生した肉片等の燃料を処理して固形燃料とする。そして、これらの固形燃料を加湿器で発酵させる。これらの燃料からメタンガスやメタノールを回収してガスタービン24bを回転させて発電するか、又は熱を回収する。このように、統合型工場育成システム1では、再生可能エネルギ23を活用して育成物40の食料だけではなくエネルギにかかるコストも低減することが可能となる。回収された熱エネルギは、再生可能エネルギ23として温湿度管理部8bにより各統合工場ユニット2の暖房に利用されても良い。
(太陽光発電システム)
広域統合管理センタ4nは、広域エネルギ生産施設3nとして太陽光発電所を設ける。専用工場ユニット2a〜2d、統合工場ユニット2A〜2C、地域統合管理センタ4a〜4c、及び広域統合管理センタ4nのいずれかの施設70に設置された太陽光発電システムにより発生した電力は、太陽光発電所に集電される。このように、太陽光発電に関しても育成物40と地域住民又は広域住民の育成施設75で生産され、育成物40と地域住民又は広域住民に還元できる。
(地中熱発電システム又は地熱発電システム)
広域統合管理センタ4nは、広域エネルギ生産施設3nとして地中熱発電所又は地熱発電所を設ける。地中熱発電システム23d又は地熱発電システム23eにより発生した電力は、地域エネルギ生産施設3a〜3c、又は広域エネルギ生産施設3nに集電される。寒冷地においては、冬季に広域住民の暖房に使用される。また、余剰の電力は融雪に使用される。このように、地中熱発電所又は地熱発電所に関しても、地域又は広域で生産され、育成物40と地域住民又は広域住民に還元できる。
(バイオマス発電による食料等のエネルギ再生)
図12に、バイオマス発電による食料等のエネルギ再生の仕組みを示す。地域統合管理センタ4aは、各専用工場ユニット2a〜2cからの育成物40を処理して直接発生する食料と、各専用工場ユニット2a〜2c、加工工場16〜19から発生する、例えば、木屑などの処理により発生する残材を集める給餌システム管理部5aを備える。給餌システム管理部5aは、地域住民から発生した家庭ごみ等も家畜加工工場18に集める。給餌システム管理部5aは、給餌用人工知能30nを活用し、統合工場ユニット2の各育成物40の処理された食料を他の育成物40の成長により広く活用することができ、資源の有効利用がより促進される。これにより、食料に含まれる栄養素を分析して他の統合工場ユニット2の各育成物40の食材として地産地消するシステムを管理することができ、資源の有効利用が促進される。
各育成物40の食料は、トウモロコシ、葉野菜等の植物性たんぱく質が採取できる農業専用工場ユニット2a、小魚、プランクトン等の動物性たんぱく質が採取できる漁業専用工場ユニット2b、乳製品、鶏卵などの動物性たんぱく質が採取できる畜産業専用工場ユニット2cで発生する。それらの原料は、農作物加工工場16、水産物加工工場17、家畜加工工場18で加工処理されて育生物40用の食料となる。
(バイオマス発電による糞尿等のエネルギ再生)
図13に、バイオマス発電による糞尿等のエネルギ再生の仕組みを示す。ここでは、育成物40は、畜産業専用工場ユニット2cの畜産業育成物40cとする。地域統合管理センタ4aは、畜産業育成物40cから発生した糞尿や残飯を管理する糞尿処理システム管理部6aを備える。糞尿処理システム管理部6aは、畜産業育成物40cから糞尿及び残飯を家畜加工工場18に集める。また、地域住民から発生した糞尿や残飯を家畜加工工場18に集めても良い。そして、糞尿処理システム管理部6aは、糞尿処理用人工知能30mを活用し、統合工場ユニット2の各育成物40の処理された糞尿や残飯、地域住民から発生した糞尿や残飯を他の育成物40の肥料や食料にする。これにより、糞尿や残飯を効率的に処理することができる。また、糞尿や残飯をバイオマス発電の燃料とすることで、再生エネルギに変換し、各専用工場ユニット2a〜2dに還元できる。また、糞尿や残飯に含まれる栄養素を糞尿処理用人工知能30mにより分析して他の統合工場ユニット2の各育成物40に供給するシステムを管理でき、資源の有効利用が促進される。
(育成状況判断部の機能、及び育成状況の判断フロー)
図14に、育成状況判断部7の機能、及び統合人工知能30による判断をフロー図で示す。上述したように、本発明は、育成物40a〜40dを対象として食料及び食材の地産地消を目的としている。これのメリットの一つとして、食料及び食材を有効に活用することが挙げられる。図6で地域統合管理センタ4aは、各育成物40a〜40dの育成状況を判断する育成状況判断部7を備えていることを述べた。この育成状況判断部7は、食料及び食材の地産地消の一環として、育成物40a〜40dの例として図2に示す穀物等の農作物について、その育成状況から地域住民用の穀物にするか、或いは豚や鶏等の育成物40a〜40d用の飼料とするか、或いは家庭菜園等の肥料とするかを判断しなければならない。ここでは、育成物40a〜40dの例として穀物を対象として育成度判定部7aの判断を示す。
図14に示すように、各フローを番号S1〜S8で示す。育成度判定部7aの農業用人工知能30aは、まず対象の育成物40の育成状況の判定を行う(S1)。そして収穫時期推定部7cは、育成度判定部7aが判定した育成状況を考慮し、さらに、育成状況検査部7bがセンサ21bにより穀物の表面の色彩、表面温度、形状を検査したデータに基づいて過去の育成物40の育成状況データ21dを参照することで、農業用人工知能30aにより収穫時期を推定する。
次に、育成状況検査部7bによりある育成物40が欠陥品か否かが判断される(S2)。ここで、「欠陥品」とは、育成状況検査部7bの農業用人工知能30aが保有するその育成物40に関する判断基準に従い、「欠陥品」であると表示されたものに該当するか否かを判断する。すなわち、育成物撮像部21がセンサ21bを用いて穀物等の表面の色彩、表面温度、形状を検知したデータに基づいて、例えば、「欠陥品」であると表示された例に近いか、又はいずれ該当する虞があることを推定する。
不良品検定部7dは、不良品検定部7dが検査した結果と、設定された品質基準とから欠陥品か否かを検定する。欠陥品とは見做されない場合(Noの場合)は、その育生物40に商品価値があるかどうかが判断される(S3)。商品価値があると判断された場合(Yesの場合)は、育成物40は通常どおり市場に出荷される(S4)。一方、商品価値はないと判断された場合(Noの場合)は、育成物40は農作物等の肥料、又は海産物等の食料とする(S5)。これは、この不良品の品質基準には、人間の食物用の品質基準と育成物40用の品質基準とがあり、例えば、人間の食物用の品質基準では、形状が不揃いである、或いは表面の色が鮮やかではない、といった見た目の品質が悪いと不良品とされるが、育生物40に関しては外観の品質は問題とはならないからである。
従って、S2で欠陥品と見做された育成物40は、その育成物40の外観のみに関する欠陥品か否かが判断される(S6)。外観のみに関する欠陥品である場合(Yesの場合)は、S5の農作物の肥料、又は海産物等の食料とする。外観のみに関する欠陥品でない場合(Noの場合)は、その育成物40は病気又は障害によると判断し(S7)、その欠陥を治療する(S8)。そして、伝染病による拡散の可能性がある場合には、他の育成物40が感染しないように対策を立てる。そして、終了(エンド)すると次の育成物40の判定へと進む。このように、統合型工場育成システム1の育成状況の判断は、通常の人間用の食物の検査とは判断基準が異なる。
育成状況判断部7は、各育成物40の育成状況データ21dを、温湿度制御部8により記録された温湿度データ8a及び日照量制御部9により記録された日照量データ9aと関連付けて地域統合管理センタ4に報告する。このように、育物40の育成状況データ21dは、温湿度データ8a及び日照量データ9aと関連性があるため、これらのデータを関連付けて育成物データベース22に保存し、地域統合管理センタ4は随時解析して日照量データ9a日照量制御部9にフィードバックする。また、育成物40の育成状況を記録した温湿度データ8a及び記録された日照量データ9aとともに育成物データベース22に記録する。これにより、育成物40の育成データが記録され、統合人工知能30の解析の元データとなる。
(食のテーマパーク)
図15に、広域統合管理センタ4nに設けられた地域活性化のための組織を示す。広域統合管理センタ4nは、広域に属する各地域60a〜60cにツアー客等を呼び込みその地域60a〜60cの産業活性化を図るため、活性化対策部150、自然体験ツアー企画部155、テーマパーク推進部160、及び観光スポット推進部165を備える。地域活性化対策部150、自然体験ツアー企画部155、テーマパーク推進部160、及び観光スポット推進部165を備える。
地域活性化対策部150は、目的である産業活性のために戦略を練る司令塔の役割を担う部署であり、その地域60a〜60cの特色とは何かを探索し、他の地域60a〜60cと連携しながら、自然体験ツアーの企画、テーマパーク化、観光スポットの開発等のイベントを考案する。
例えば、図15に示すように、地域統合管理センタ4aは、回遊魚用水槽110を備えている。そこで、回遊魚を中心としたテーマパークとして、回遊魚見学コース、魚釣り体験コース、深海魚水族館等を揃える。また、レストラン部80a〜80cやアンテナショップ部175も回遊魚をイメージした料理、土産、弁当等を揃える。また、地域統合管理センタ4bは、バイオマス発電所13を備えている。そこで、バイオマス発電を中心としたテーマパークとして、森林見学コース、森林浴体験コース等を揃える。また、レストラン部80a〜80cやアンテナショップ部175も森林をイメージした例えば、茸、筍、山菜等の「山の幸」に関する料理、土産、弁当等を揃える。さらに、地域統合管理センタ4cは、牧場、豚舎、鶏舎を備えている。そこで、牧場、豚舎、鶏舎を中心としたテーマパークとして、牧場見学コース、乳製品体験コース、乳しぼり体験コース等を揃える。また、レストラン部80a〜80cやアンテナショップ部175も牧場等をイメージした料理、土産、弁当等を揃える。
自然体験ツアー企画部155は、各地域統合管理センタ4a〜4cの各統合工場ユニット2に参加者が育成物40a〜40dの育成を見学する育成物体験エリア55を整備させる。そして、学生又は企業等の参加者に育成物体験エリア55を巡回させる育成物見学ツアーを開催する。例えば、学校の課外授業の一環として、また、企業に入社した新人教育として活用してもらう。これにより、従来の動物園、水族館、植物園等により動物、魚介類、植物の育成物40a〜40d等を見学させる施設とは異なり、農業育成物40a、漁業育成物40b、畜産業育成物40c、林業育成物40d等により自然と触れ合う場を授業の一環として提供し、学生や社会人たちに地元の一次産業に対して興味を持たせることができる。また、学生や社会人たちに統合型工場育成システム1を理解させて地元意識を持たせることができる。さらに、地元の一次産業をベースとした三次産業を展開することでの活性化を図ることができる。
テーマパーク推進部160は、上述したテーマパーク化を実施する実行部隊である。また、観光スポット推進部165は、テーマパークとは別に、古寺、遺跡等の歴史的遺産や風光明媚な観光スポットを掘り起こし、観光地化することで観光客の誘致を目指す。
(レストラン部、アンテナショップ部)
図16に、広域統合管理センタ4nによる各地域統合管理センタ4a〜4cのレストラン等の管理組織一つの実施例を示す。地域統合管理センタ4a〜4cは、それぞれ地域60A〜60Cの食材を生かした料理を開発するメニュー創作部90a〜90c、及び開発したメニューによる料理を提供するレストラン部80a〜80cを備える。メニュー創作部90a〜90cは、どのような食材を用いてどんな料理を創作したらよいかについて育成物データベース22を参照する統合人工知能30を活用して決定する。また、他の地域統合管理センタ4a〜4cからの調達可能な食材の情報や調理法に関する情報等を入手する。また、広域統合管理センタ4nは、地域統合管理センタ4a〜4cの各レストラン部80a〜80cの創作した料理について下した総合評価を公表する。これにより、この統合型工場育成システム1をその地域60A〜60Cの財産として活用し、レストラン部80a〜80cなどのサービス業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
また、地域統合管理センタ4aは、地域60A〜60Cで収穫された育成物40a〜40dを食材として生かした土産及び弁当を開発して提供するアンナショップ部175を地域統合管理センタ4a〜4c内、及び広域統合管理センタ4n内に備える。広域統合管理センタ4nは、統合人工知能30を活用して地域統合管理センタ4a〜4cの各アンテナショップ部175の提供するその地域製の土産品及び弁当の品質、安全性、健康効果に下した総合評価を公表する。また、各地域統合管理センタ4a〜4cが提供する土産品及び弁当に関する食材や調理法について、他の地域統合管理センタ4a〜4cからの調達又は指導を仲介する。これにより、本統合型工場育成システム1を地域の財産として活用しアンテナショップ部175などの小売業に生かすことができ、地域活性化又は広域活性化が達成される。
以上の実施形態で説明された一次産業の統合型工場育成システム1の構成、形状、大きさ、及び配置関係については、本発明が理解、実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
1 (一次産業の)統合型工場育成システム、2,2A,2B,2C 統合工場ユニット、2a 農業専用工場ユニット,2b 漁業専用工場ユニット,2c 畜産業専用工場ユニット,2d 林業専用工場ユニット、3a,3b,3c 地域エネルギ生産施設,3n 広域エネルギ生産施設、4,4a,4b,4c 地域統合管理センタ,4n 広域統合管理センタ、5a 給餌システム管理部,5b 広域給餌システム管理部、6a 糞尿処理システム管理部、6b 広域糞尿処理システム管理部、7 育成状況判断部,7a 育成度判定部,7b 育成状況検査部,7c 収穫時期推定部、7d 不良品検定部,7e 育成物仕分部,7f 不良品データ、8 温湿度制御部,8a 温湿度データ,8b 温湿度管理部、9 日照量制御部,9a 日照量データ、10 自然換気システム、
11 自然採光システム、12 中庭、13 バイオマス発電所、15 ソーラパネル、16 農作物加工工場、17 水産物加工工場、18 家畜加工工場、19 木材加工工場、21 育成物撮像部,21a 撮像カメラ,21b センサ,21c ビデオカメラ,21d 育成状況データ,21e 画像データ,21f センサデータ、22 育成物データベース、23 再生可能エネルギ,23a 太陽光発電システム,23b バイオマス発電システム,23c 風力発電システム,23d 地中熱発電システム,23e 地熱発電システム,23f 上昇気流発電システム、24 タービン,24a 蒸気タービン,24b ガスタービン、25a 育生物の分類、25b 育成物の名称、25c 個体識別番号、26 植樹、27 水槽(いけす)、28 人工照明による植物工場、29 天窓、30 統合人工知能,30a 農業用人工知能,30b 漁業用人工知能,30c 畜産業用人工知能,30d 林業用人工知能、30n 給餌用人工知能,30m 糞尿処理用人工知能、40a 農業育成物(農作物),40b 漁業育成物(水産物),40c 畜産業育成物(家畜・家禽),40d 林業育成物(木材)、55 育成物体験エリア、60a〜60c,60A〜60C 地域、75 育成施設、80a,80b,80c レストラン部、90a,90b,90c メニュー創作部、100 農業体験ゾーン、105 植物工場、110 回遊魚用水槽、115 魚釣り場、120 室内牧場、130 森林ゾーン、135 遊歩道、140 橋、145 撮像カメラ、150 地域活性化対策部、155 自然体験ツアー企画部、160 テーマパーク推進部、165 観光スポット推進部、175 アンテナショップ部。

Claims (10)

  1. 地域の一次産業の育成物が育成される専用工場ユニットが地域ごとに統合された統合工場ユニットと、前記統合工場ユニットを統合して管理する地域統合管理センタとが前記育成物への食料提供システムを構築する一次産業の統合型工場育成システムであって、
    前記育成物を階層化された前記統合工場ユニットの各階に収納して人工環境下で育成し、
    前記地域統合管理センタは、前記育成物の育成状況を判断する育成状況判断部、及び 、前記専用工場ユニット又は前記統合工場ユニットへの日照量を制御する日照量制御部を備え、
    前記育成状況判断部は、センサ及び撮像カメラを用いて前記育成物の育成状況を判断し、育成状況データを温湿度制御部により記録された温湿度データ及び前記日照量制御部により記録された日照量データと関連付けて育成物データベースに保存し、
    前記地域統合管理センタは、前記日照量データ前記日照量制御部にフィードバックすることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  2. 請求項1に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットの低層部には比較的低温が好ましい前記育成物か、又は前記日照量を比較的に必要としない前記育成物を配置し、前記統合工場ユニットの高層部には比較的高温が好ましい前記育成物か、又は前記日照量を比較的に必要とする前記育成物を配置することを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  3. 請求項2に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットには、周囲に回遊魚を養殖する円形の水槽を設置し、前記水槽の外周又は内周から前記回遊魚の回遊を観覧できることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記育成状況判断部は、円形の水槽を回遊する回遊魚を撮影する前記撮像カメラ及び前記センサにより、前記回遊魚を定期的に撮影して前記育成状況を判断し、前記撮像カメラで記録された画像データ及び前記センサで感知されたセンサデータを前記育成物データベースに記録することを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットは、中庭の煙突効果による上昇気流を利用したタービン発電システムにより、前記統合工場ユニット内を自然冷却してオゾンを発生させ、前記中庭を活用した自然採光システムにより森林浴が可能であることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  6. 請求項5に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットの前記中庭に人工的な森林を植林し、前記中庭に前記オゾンを発生させ、前記中庭を活用した前記自然採光システムによる前記森林浴が可能なことを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットには、学生又は社会人に前記育成物の育成を見学させる育成物見学コースが整備され、前記育成物見学コースを前記学生の課外授業又は前記社会人の研修として見学させる育成物体験ツアーが開催され、前記学生又は前記社会人を育成することを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記統合工場ユニットには、自然体験エリア及び前記育成物の育成状況観察エリアが設置され、自然のなかで一次産業に関連した体験ができることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記地域統合管理センタには、収穫された生産物を食材として生かした料理を開発して提供するレストラン部が備えられることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の一次産業の統合型工場育成システムであって、前記地域統合管理センタは、地域で収穫された生産物を食材として生かした土産及び弁当を開発して提供するアンテナショップ部を備え、生産された前記土産及び前記弁当の品質、安全性、健康効果に下した総合評価が公表されることを特徴とする一次産業の統合型工場育成システム。
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