JP6774073B1 - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えばコモディティ化した商品が属する成熟した市場では、供給側(サプライヤ)が過多気味になるため、いわゆる買い手市場となる。買い手市場では、上記のパワーバランスが需要側(バイヤー)に傾く傾向にある。このため、買い手市場では、需要側(バイヤー)の交渉力が強いと、供給側(サプライヤ)が譲歩することになるため、商品単価が安くなり易い傾向にある。
また、商品単価は、バイヤーの購買数量が多ければ多いほど安くなるのが通常である。このため、商品単価を安くするために複数のバイヤーが協力して大量の購買が行われることもある。
このような分野では、企業等における購買を支援するための技術も存在する(例えば特許文献1参照)。
その結果、複数のバイヤーが協力して同一のサプライヤから同一種類の商品を共同購入するような取引は、商慣行上成立し難い状況にあった。
このような問題については、特許文献1の技術を含む従来の技術では解決することはできなかった。
所定の商品又は役務を取引対象として、当該取引対象の共同購入が行われる際に用いられる情報処理装置において、
前記取引対象の共同購入を希望するm(mは2以上の整数値)のバイヤー毎に、前記取引対象の購入予定量を夫々取得する購入予定量取得手段と、
前記mのバイヤーにより共同購入がなされる前記取引対象について提供を希望するn(nは1以上の整数値)のサプライヤ毎に、前記取引対象の取引単価を夫々取得する取引単価取得手段と、
前記取引対象の共同購入の実施が成立した際に、前記mのバイヤー毎に、前記取引対象の確定購入量を夫々取得する確定購入量取得手段と、
前記取引対象の共同購入に関する情報として、前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記購入予定量、前記nのサプライヤ毎に夫々取得された前記取引単価、及び前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記確定購入量を少なくとも含む情報を、ブロックチェーン技術又は分散型台帳技術を用いて管理する情報管理手段と、
前記取引対象の共同購入の実施が成立した際に、前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記購入予定量、及び、前記nのサプライヤのうち当該取引対象の提供を行うことが決定されたp(pは前記n以下の整数値)のサプライヤ毎に夫々取得された前記取引単価に基づいて、前記取引対象の単価レンジを予測する予測手段と、
前記mのバイヤー毎に、前記確定購入量に応じた単価を、前記単価レンジに基づいて決定する単価決定手段と、
を備える。
本サービスは、サービス提供者Gから、バイヤーB及びサプライヤCに対して提供されるサービスの一例である。本サービスでは、n(nは1以上の整数値)のサプライヤCのうち、提供を行うことが決定されたp(pはn以下の整数値)のサプライヤCにより、取引対象となる商品又は役務X(以下、「取引対象X」と呼ぶ)が提供される。m(mは2以上の整数値)のバイヤーBは、取引対象Xを共同購入する。
ここで、「購入予定量Qe」とは、バイヤーBが購入を予定している取引対象Xの具体的な量のことをいう。例えば、取引対象Xが商品であれば当該商品の個数が購入予定量Qeである。また例えば、取引対象Xが電気等のエネルギーの供給であれば、当該エネルギーの供給量が購入予定量Qeである。
サービス提供者Gは、所定のバイヤーBから購入予定量Qeの提供があった場合、これまでに提供された1以上のバイヤーB毎の購入予定量Qeを集計して、その時点の購入予定量Qeの累計値(以下、「購入予定累計量」と呼ぶ)をnのサプライヤCに夫々提示する(ステップSS2)。
サービス提供者Gから購入予定累計量が提示されると、その購入予定累計量での取引を可能とするサプライヤCは、取引に適用可能な単価(以下、「取引単価Pt」と呼ぶ)を提示する(ステップSS3)。
サービス提供者Gは、サプライヤCにより提示された、そのときに最安値となる取引単価PtをバイヤーBに提示する(ステップSS4)。
取引単価Ptの最安値の提示を受けたバイヤーBのうち、その取引単価Pt(最安値)による取引対象Xの購入を希望するバイヤーBは、購入予定量Qeを提示する(ステップSS5)。
サービス提供者Gは、バイヤーB毎の購入予定量Qeを集計して、購入予定累計量をサプライヤCに提示する(ステップSS6)。
サービス提供者Gから購入予定累計量が提示されると、その購入予定累計量での取引を可能とするサプライヤCは、取引単価Ptを提示する(ステップSS7)。
サービス提供者Gは、サプライヤCにより提示された、そのときに最安値となる取引単価PtをバイヤーBに提示する(ステップSS8)。
なお、バイヤーBによる購入予定量Qeの提示の回数は特に限定されない。バイヤーBは、取引単価Ptの最安値の最新情報を確認しながら、最新情報としての購入予定量Qeを何度も提示することができる。
また、サプライヤCによる取引単価Ptの提示の回数も特に限定されない。サプライヤCは、購入予定累計量の最新情報を確認しながら、そのときに最安値となる取引単価Ptを何度も提示することができる。
このように、バイヤーBによる購入予定量Qeの提示と、サプライヤCによる取引単価Ptの提示とが、所定期間中に繰り返し行われることにより、競争が発生する。その結果、購入予定累計量は次第に増加し、取引単価Ptは次第に安くなる。
そして、所定期間が経過すると、その時点における購入予定累計量と取引単価Ptとの夫々の最新情報により、共同購入の実施が確定されることになる。
単価レンジPwの通知を受けたバイヤーBのうち、その単価レンジPwの幅で取引対象Xの購入を確定する場合には、確定購入量Qfを提示する(ステップSS11)。ここで、「確定購入量Qf」とは、バイヤーBが正式に購入を確定した、取引対象Xの具体的な数量のことをいう。
ここで、サービス提供者Gは、バイヤーBの振舞い等所定の評価基準に基づいて、バイヤーBに対する評価(以下、「バイヤー評価」と呼ぶ)をバイヤーB毎に決定する(ステップSS13)。
具体的には例えば、購入予定量Qeを提示した後、確定購入量Qfを提示しなかったバイヤーBの評価は低評価となる。これは、購入予定量Qeを提示したことで単価レンジPwの決定に影響を与えたにもかかわらず、実際には確定購入量を提示しないという不誠実な行為を行ったバイヤーBに対するペナルティとしての評価となる。バイヤー評価が低評価であるバイヤーBは、以後、本サービスを利用して共同購入に参加することは禁止される(参加権が消滅する)。
「トークンT」とは、チェーンE内で少なくとも有効となる、通貨やポイントといったトークンのことをいう。
「チェーンE」とは、購入予定量Qeや確定購入量Qfを提示したバイヤーBと、取引単価Ptを提示したサプライヤCとからなる集団を示す単位のことをいう。なお、チェーンEの具体例については図2を参照して後述する。
即ち、従来から、その地域でのみ流通可能な通貨やポイントが発行されているが、そのような通貨やポイントは、実際にはそのほとんどが流通されていない状況にある。また、そのような通貨やポイントを発行する母体である運営側の財源を確保することも困難な状況にある。
具体的には、本サービスでは、サービス提供者Gが、ブロックチェーンの技術を利用した契約の自動化(以下、「スマートコントラクト」と呼ぶ)を担保とした、細分化されたトークンTを発行する。これにより、契約内容が改竄されないことが保証されるとともに、人間の手を介することなく確実に契約内容の履行が可能となる。
即ち、トークンTの発行母体であるサービス提供者Gの財源を確保することができる。具体的には、共同購入に参加している複数のバイヤーBのうち、購入量が一番多いバイヤーB以外のバイヤーBから、サービス提供者Gの報酬が支払われる。ここで、サービス提供者Gの報酬がどのように算出されるかは特に限定されない。例えばバイヤーBの当初の購入予定金額と、ブロックチェーンを介した市場価格との差額の一部をサービス提供者Gの報酬とすることができる。
ここで、サービス提供者Gの報酬の支払いは、トークンTにより行われる。これにより、サービス提供者Gは、例えば本サービスを利用する者(例えばバイヤーBやサプライヤC)に別途費用負担させることなく本サービスを提供することができる。その結果、トークンTの流通量を増やすこともできるので、地域経済の活性化に寄与させることもできる。
またさらに、共同購入のために利用される各ブロックチェーンを介して、各企業が利用可能ないわゆる仕入れネットワークの網を張り巡らすことができるので、国内の需給関係の最適化を図ることができる。
その結果、国全体の国際競争力に寄与させることもできる。また、階層構造や地域間の連携、国際間の貿易等も考慮に入れることで、さらなる効果を期待することができる。
なお、サービス提供者Gの報酬の具体例については、図9を参照して後述する。
サプライヤ中間評価の結果を受けたサプライヤCは、その評価結果を改善させたり向上させたりするための各種の行動(以下、「改善等アクション」と呼ぶ)を実施する(ステップSS18)。
サプライヤ最終評価は、評価主体であるバイヤーB毎に重み付けが行われた後に最終決定される(ステップSS20)。
ここで、どのような基準でサプライヤ最終評価の「重み付け」が行われるかは特に限定されない。例えば市場に与える影響力が大きいバイヤーBによる評価を重んじるという趣旨から、取引対象Xの購入実績が多いバイヤーBによる評価を重視してもよい。また例えば、本サービスの利用者としての振舞いについて高評価を受けているバイヤーBを重んじるという趣旨から、バイヤー評価が高いバイヤーBによる評価を重視してもよい。
図2には、チェーンEを構成するバイヤーB1乃至B5と、サプライヤC1乃至C3との夫々を示す図形が描画されている。バイヤーB1乃至B5の夫々を示す図形の大きさは、取引対象Xの購入実績の規模を示している。例えばバイヤーB1を示す図形は、他のバイヤーB2乃至B5の夫々を示す図形よりも大きいので、チェーンEに属するバイヤーB1乃至B5の中で取引対象Xの購入実績が1番多いことになる。これに対して、バイヤーB3を示す図形は、他のバイヤーB1、B2、B4、及びB5の夫々を示す図形よりも小さいので、チェーンEに属するバイヤーB1乃至B5の中で取引対象Xの購入実績が1番少ないことになる。即ち、図2のチェーンEでは、バイヤーB1、B2、B4、B5、B3の順で取引対象Xの購入実績が多いことになる。
図3は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成の一例を示す図である。
サーバ1、バイヤー端末2−1乃至2−m、及びサプライヤ端末3−1乃至3−nの夫々は、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
以下、バイヤー端末2−1乃至2−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「バイヤー端末2」の夫々と呼ぶ。
以下、サプライヤ端末3−1乃至3−nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「サプライヤ端末3」の夫々と呼ぶ。
また、バイヤーB、及びサプライヤCの夫々は、バイヤー端末2、及びサプライヤ端末3の夫々のブラウザ機能により表示される、専用サイトにアクセスすることで本サービスを利用することもできる。
なお、以下、断りのない限り、「バイヤーBがバイヤー端末2を操作する」と表現している場合、それは、次のいずれかを意味している。即ち、バイヤーBが、バイヤー端末2にインストールされた専用アプリを起動して各種操作を行うこと、又はバイヤー端末2のブラウザ機能により表示される専用サイトにアクセスして本サービスを利用することを意味している。
また、「サプライヤCがサプライヤ端末3を操作する」と表現している場合、それは、次のいずれかを意味している。即ち、サプライヤCが、サプライヤ端末3にインストールされた専用アプリを起動して各種操作を行うこと、又はサプライヤ端末3のブラウザ機能により表示される専用サイトにアクセスして本サービスを利用することを意味している。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば図3のバイヤー端末2、及びサプライヤ端末3等)との間で通信を行う。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
「共同購入支援処理」とは、上述の本サービスを提供するために実行される処理のことをいう。
以下、図5を参照して、本実施形態に係るサーバ1において実行される、共同購入支援処理を実行するための機能的構成について説明する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域にはバイヤーDB181と、サプライヤDB182とが設けられている。バイヤーDB181には、バイヤーB1乃至Bmの夫々に関するあらゆる情報が、バイヤーB1乃至Bmの夫々を一意に特定可能なID等に対応付けられて管理されている。サプライヤDB182には、サプライヤC1乃至Cnの夫々に関するあらゆる情報が、サプライヤC1乃至Cnの夫々を一意に特定可能なID等に対応付けられて管理されている。
また、バイヤー評価部109は、mのバイヤーBのうち、確定購入量取得部103により確定購入量Qfが取得できなかったバイヤーBに対しては、確定購入量Qfが取得できたバイヤーBと比較して低評価を行う。
サプライヤ評価部110では、担当者情報取得部121と、取引対象情報取得部122と、中間評価部123と、評価提示部124と、最終評価部125とが機能する。
担当者情報取得部121は、取引対象XについてのpのサプライヤCの夫々の担当者cの行為に関する、mのバイヤーBの夫々の視点での情報を、担当者情報として取得する。
取引対象情報取得部122は、pのサプライヤCの夫々により取引対象Xの提供の行為のうち少なくとも一部が行われた後の取引対象Xに関する、mのバイヤーの夫々の視点での情報を、取引対象情報として取得する。
中間評価部123は、担当者情報取得部121により取得された担当者情報と、取引対象情報取得部122により取得された取引対象情報とに基づいて、担当者cの評価と、取引対象Xの評価とのうち少なくとも一方を、中間評価として行う。
評価提示部124は、中間評価の結果を、pのサプライヤCの夫々の担当者cに提示する。
最終評価部125は、評価提示部124による中間評価の提示後に担当者情報取得部121により新たに取得された担当者情報と、取引対象情報取得部122により新たに取得された取引対象情報とに基づいて、担当者cの評価と、取引対象Xの評価とのうち少なくとも一方を、最終評価として行う。
なお、図6及び図7の例では、サーバ1と、バイヤー端末2−1乃至2−5と、サプライヤ端末3−1乃至3−3とで構成された情報処理システムにおける共同購入支援処理の流れの一例が示されている。
ステップBS2において、バイヤーB1乃至B5のうち取引対象Xの購入を希望するバイヤーBの担当者b1により夫々操作されるバイヤー端末2は、購入予定量Qeをサーバ1に提示する。購入予定量Qeがサーバ1に提示されると、サーバ1によって購入予定累計量がサプライヤ端末3−1乃至3−3の夫々に提示される。
ステップCS2において、サプライヤ端末3−1乃至3−3の夫々は、購入予定累計量での取引が可能とされる場合、サプライヤC1乃至C3の夫々による操作に基づいて、取引単価Pt(単価P2)をサーバ1に提示する。取引単価Ptがサーバ1に提示されると、最安値となる取引単価Ptがサーバ1によってバイヤー端末2−1乃至2−5の夫々に提示される。
その後、上述のステップBS1及びBS2のステップ、及びステップCS1及びCS2のステップが複数回繰り返して行われることになる。これにより、サプライヤC1乃至C3の間で競争が発生することになる。その結果、取引単価Ptを安くする方向に力が働くことになる。
これにより、ステップは、バイヤー端末2−1乃至2−5の夫々により行われる発注のステップ(ステップBS3)に進む。なお、発注のステップを示すステップBS3については、図7を参照して後述する。
図7の例では、バイヤーB1、B2、B4、及びB5の夫々が「共同購入を行う」と判断をしているため、バイヤー端末2−1、2−2、2−4、及び2−5の夫々が確定購入量Qfをサーバ1に提示している。これに対して、バイヤーB3は「共同購入を行わない」と判断しているため、バイヤー端末2−3は確定購入量Qfをサーバ1に提示していない。
ステップGS3において、サーバ1は、バイヤー端末2−1、2−2、2−4、及び2−5の夫々により提示された確定購入量Qfを、受注者であるサプライヤC1により操作されるサプライヤ端末3−1に通知する。
図7の例では、バイヤーB1、B2、B4、及びB5の夫々のバイヤー評価は「高評価」又は「中評価」とされているが、バイヤーB3に対する評価は「低評価」とされている。これは、バイヤーB3は、購入予定量Qeを提示したにもかかわらず、実際には購入しなかった(即ち、確定購入量Qfを提示しなかった)ためである。これにより、バイヤーB3は、以後、本サービスを利用して共同購入にバイヤーBとして参加することは禁止される(参加権が消滅する)。これに対して、バイヤー評価が「高評価」又は「中評価」とされたバイヤーB1、B2、B4、及びB5は、本サービスを利用して共同購入にバイヤーBとして参加することを継続することができる。
バイヤーB1、B2、B4、及びB5の夫々による実際の発注が行われると、ステップCS3において、サプライヤ端末3−1は、サプライヤC1による操作に基づいて、確定購入量の受注を行う。
上述したように、バイヤーB1、B2、B4、及びB5の夫々からサプライヤC1に支払われる代金の一部がサービス提供者Gの報酬となる。なお、サービス提供者Gの報酬の具体例については、図9を参照して後述する。
サプライヤC1の中間評価が行われると、サプライヤC1による改善等アクションが実施される。
ステップGS6において、サービス提供者Gは、サプライヤC1のサプライヤ評価を確定させる。サプライヤC1のサプライヤ評価の結果が「高評価」又は「中評価」である場合には、サプライヤC1は、本サービスを利用して共同購入にサプライヤCとして参加することを継続することができる。これに対して、サプライヤC1のサプライヤ評価の結果が「低評価」である場合には、サプライヤC1は、以後、本サービスを利用して共同購入にサプライヤCとして参加することが禁止される(参加権が消滅する)。
本サービスでは、バイヤー評価、サプライヤ中間評価、及びサプライヤ最終評価の夫々を示す情報を記録して管理する際、ブロックチェーン技術又は分散型台帳技術が用いられる。
購入予定量Qeは、バイヤーB1乃至B5の夫々の担当者b1によりバイヤー端末2−1乃至2−5の夫々に入力された数値である。なお、本サービスでは、購入予定量として入力することができる最小単位を設定することができる。具体的には例えば、図8の例では、最小単位として「100」が設定されている。この場合、例えば購入予定量Qeとして99以下の値を入力することはできない。
購入予定累計量は、バイヤー端末2−1乃至2−5の夫々に入力された購入予定量に基づいて、サーバ1により算出された値である。
購入予定累計量に応じた取引単価Ptの最安値は、サプライヤ端末3−1乃至3−3の夫々に入力された取引単価Ptに基づいて、サーバ1により算出された値である。
この場合、サーバ1は、単価レンジPwとして例えば「@88乃至@89」と予測することができる。
確定購入量Qfは、バイヤーB1乃至B5の夫々の決裁者b2によりバイヤー端末2−1乃至2−5の夫々に入力された数値である。
単価Pfは、サプライヤ端末3−1乃至3−3の夫々に入力された取引単価Ptに基づいて、サーバ1により算出された値である。
この場合、サーバ1は、サプライヤC1乃至C3の夫々により入力(提示)された取引単価Ptのうち最安値(例えば@88)に基づいて、単価レンジPwの予測(例えば@87乃至@92)を行う。
また、図9に示すように、サーバ1は、バイヤーB1乃至B5のうち、購入数量が最大(9000)となるバイヤーB2の単価Pfについては、最安値となる単価Pf(@88)を適用する。そして、サーバ1は、購入数量が最大となるバイヤーB2以外のバイヤーB1、B2、B4、及びB5の単価Pfについては、運営側となるサービス提供者Gの報酬(@1)を考慮した単価Pf(@89)を適用する。このように、バイヤーB1、B2、B4、及びB5の単価Pf(@89)と、バイヤーB3の単価Pf(@88)との差額(@1)が、サービス提供者Gの報酬として安定的に計上されるので、サービス提供者Gの報酬の問題を解決することができる。
例えば、図5の例において、上述の共同購入支援処理はサーバ1側で行われる構成となっているが、これに限定されず、バイヤー端末2側又はサプライヤ端末3で共同購入支援処理の少なくとも一部が行われてもよい。
即ち、サプライヤ評価処理の実行に必要となる機能ブロックは、サーバ1側が備える構成となっているが、これは例示に過ぎない。サーバ1側に配置された機能ブロックの少なくとも一部を、バイヤー端末2側又はサプライヤ端末3側が備える構成としてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図5のサーバ1)は、
所定の商品又は役務を取引対象(例えば図1の取引対象X)として、当該取引対象の共同購入が行われる際に用いられる情報処理装置において、
前記取引対象の共同購入を希望するm(mは2以上の整数値)のバイヤー(例えば図1のバイヤーB)毎に、前記取引対象の購入予定量(例えば購入予定量Qe)を夫々取得する購入予定量取得手段(例えば図5の購入予定量取得部101)と、
前記mのバイヤーにより共同購入がなされる前記取引対象について提供を希望するn(nは1以上の整数値)のサプライヤ(例えば図1のサプライヤC)毎に、前記取引対象の取引単価(例えば図1の取引単価Pt)を夫々取得する取引単価取得手段(例えば図5の取引単価取得部102)と、
前記取引対象の共同購入の実施が成立した際に、前記mのバイヤー毎に、前記取引対象の確定購入量(例えば図1の確定購入量Qf)を夫々取得する確定購入量取得手段(例えば図5の確定購入量取得部103)と、
前記取引対象の共同購入に関する情報として、前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記購入予定量、前記nのサプライヤ毎に夫々取得された前記取引単価、及び前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記確定購入量を少なくとも含む情報を、ブロックチェーン技術又は分散型台帳技術を用いて管理する情報管理手段(例えば図5の情報管理部104)と、
前記取引対象の共同購入の実施が成立した際に、前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記購入予定量、及び、前記nのサプライヤのうち当該取引対象の提供を行うことが決定されたp(pは前記n以下の整数値)のサプライヤ毎に夫々取得された前記取引単価に基づいて、前記取引対象の単価レンジ(例えば図1の単価レンジPw)を予測する予測手段(例えば図5の予測部105)と、
前記mのバイヤー毎に、前記確定購入量に応じた単価(例えば図1の単価Pf)を、前記単価レンジに基づいて決定する単価決定手段(例えば図5の単価決定部106)と、
を備える。
取引対象の共同購入の実施が成立する際には、mのバイヤー毎の確定購入量が夫々取得される。取得されたmのバイヤー毎の購入予定量及び確定購入量と、nのサプライヤ毎の取引単価とを少なくとも含む共同購入に関する情報は、ブロックチェーン技術又は分散型台帳技術により管理される。
また、mのバイヤー毎の購入予定量、及び、pのサプライヤ毎に夫々取得された取引単価に基づいて、単価レンジが予測される。そして、その単価レンジに基づいて、確定購入量に応じた単価が、mのバイヤー毎に決定される。
その結果、従来のように重心がバイヤー側に偏り過ぎるようなことのない、バイヤー側とサプライヤ側とが均衡する市場を成立させることができる。
その結果、契約内容が改竄されず、かつ、人間の手を介することなく確実に契約内容が執行されるスマートコントラクトを担保とした細分化されたトークンが発行されるで、信用を創造することが可能となる。
前記mのバイヤーのうち、前記確定購入量取得手段により前記確定購入量が取得できなかったバイヤーに対しては、当該確定購入量が取得できたバイヤーと比較して低評価を行うことができる。
前記取引対象についての前記pのサプライヤの夫々の担当者の行為に関する、前記mのバイヤーの夫々の視点での第1情報(例えば担当者情報)を取得する第1取得手段(例えば図5の担当者情報取得部121)と、
前記pのサプライヤの夫々により前記取引対象の提供の行為のうち少なくとも一部が行われた後の当該取引対象に関する、前記mのバイヤーの夫々の視点での第2情報(例えば取引対象情報)を取得する第2取得手段(例えば図5の取引対象情報取得部122)と、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報とに基づいて、前記担当者の評価と、前記取引対象の評価とのうち少なくとも一方を、一次評価として行う一次評価手段(例えば図5の中間評価部123)と、
前記一次評価の結果を前記pのサプライヤの夫々の担当者に提示する提示手段(例えば図5の評価提示部124)と、
前記提示手段による前記一次評価の提示後に前記第1取得手段により新たに取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2情報とに基づいて、前記担当者の評価と、前記取引対象の評価とのうち少なくとも一方を、二次評価として行う二次評価手段(例えば図5の最終評価部125)と、
を備えることができる。
また、一次評価後に新たに取得された情報に基づいた二次評価が行われるので、一次評価の結果の改善や向上を目的とした行動に対する評価を含めた二次評価を行うことが可能となる。これにより、サプライヤに改善の機会を与えることができる。その結果、従来のようにバイヤー側に重心が偏り過ぎるようなことがない、バイヤー側とサプライヤ側とが均衡する市場の成立に寄与させることができる。
Claims (6)
- 所定の商品又は役務を取引対象として、当該取引対象の共同購入が行われる際に用いられる情報処理装置において、
前記取引対象の共同購入を希望するm(mは2以上の整数値)のバイヤー毎に、前記取引対象の購入予定量を夫々取得する購入予定量取得手段と、
前記mのバイヤーにより共同購入がなされる前記取引対象について提供を希望するn(nは1以上の整数値)のサプライヤ毎に、前記取引対象の取引単価を夫々取得する取引単価取得手段と、
前記取引対象の共同購入を実施することが成立した際に、前記mのバイヤー毎に、前記取引対象の確定購入量を夫々取得する確定購入量取得手段と、
前記取引対象の共同購入に関する情報として、前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記購入予定量、前記nのサプライヤ毎に夫々取得された前記取引単価、及び前記mのバイヤー毎に夫々取得された前記確定購入量を少なくとも含む情報を、ブロックチェーン又は分散型台帳に記録して管理する情報管理手段と、
前記取引対象の共同購入を実施することが成立した際に、前記nのサプライヤのうち当該取引対象の提供を行うことが決定されたp(pは前記n以下の整数値)のサプライヤから取得された前記購入予定量の累計に対応する前記取引単価の最安値に基づいて、前記取引対象の単価レンジを予測する予測手段と、
前記確定購入量が最大となるバイヤーの前記取引単価が最安値になることが少なくとも考慮された前記取引単価を、前記単価レンジに基づいて前記mのバイヤー毎に決定する単価決定手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記情報管理手段で管理される前記情報のうち少なくとも1以上を提供した前記mのバイヤー及び前記nのサプライヤを含む集団の中で少なくとも有効なトークンを用いて、前記取引対象について決定された前記単価と前記確定購入量とに基づいて決定される購入額の決済を、前記mのバイヤー毎に行う決済手段
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記確定購入量取得手段による前記mのバイヤー毎の前記取引対象の確定購入量の取得の結果に基づいて、当該mのバイヤーの夫々の評価を行うバイヤー評価手段
をさらに備える請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記バイヤー評価手段は、
前記mのバイヤーのうち、前記確定購入量取得手段により前記確定購入量が取得できなかったバイヤーに対しては、当該確定購入量が取得できたバイヤーと比較して低評価を行う、
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記nのサプライヤのうち当該取引対象の提供を行うことが決定された前記pのサプライヤの夫々の評価を行うサプライヤ評価手段
をさらに備える請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。 - 前記サプライヤ評価手段は、
前記取引対象についての前記pのサプライヤの夫々の担当者の行為に関する、前記mのバイヤーの夫々の視点での第1情報を取得する第1取得手段と、
前記pのサプライヤの夫々により前記取引対象の提供の行為のうち少なくとも一部が行われた後の当該取引対象に関する、前記mのバイヤーの夫々の視点での第2情報を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段により取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2情報とに基づいて、前記担当者の評価と、前記取引対象の評価とのうち少なくとも一方を、一次評価として行う一次評価手段と、
前記一次評価の結果を前記pのサプライヤの夫々の担当者に提示する提示手段と、
前記提示手段による前記一次評価の提示後に前記第1取得手段により新たに取得された前記第1情報と、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2情報とに基づいて、前記担当者の評価と、前記取引対象の評価とのうち少なくとも一方を、二次評価として行う二次評価手段と、
を備える請求項5に記載の情報処理装置。
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