JP6770673B2 - 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用 - Google Patents

急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用 Download PDF

Info

Publication number
JP6770673B2
JP6770673B2 JP2016036248A JP2016036248A JP6770673B2 JP 6770673 B2 JP6770673 B2 JP 6770673B2 JP 2016036248 A JP2016036248 A JP 2016036248A JP 2016036248 A JP2016036248 A JP 2016036248A JP 6770673 B2 JP6770673 B2 JP 6770673B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
muse
blood
cells
myocardial infarction
acute myocardial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016036248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017151060A (ja
Inventor
信也 湊口
信也 湊口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Original Assignee
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai National Higher Education and Research System NUC filed Critical Tokai National Higher Education and Research System NUC
Priority to JP2016036248A priority Critical patent/JP6770673B2/ja
Publication of JP2017151060A publication Critical patent/JP2017151060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6770673B2 publication Critical patent/JP6770673B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本明細書は、急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用に関する。
心臓疾患は、日本を含め各国において高い死因となっている。心臓疾患のなかでも、急性心筋梗塞は、日本国においても年間7万人の発症があることが知られている。急性心筋梗塞では、心筋の喪失により、その後、左室壁の菲薄化と内腔の拡大とが生じて左室の拡大、すなわち、左室リモデリングが生じる場合がある。左室リモデリングが進行すると、心不全に陥るため、生命予後が悪いとされている。
ここで、ヒトなどの間葉系組織には、腫瘍性を有しない多能性のMuse細胞(Multi-lineage differentiating stress enduring cells)が存在することが知られている(特許文献1)。Muse細胞は、種々の再生医療に有用であると期待されている。
特開2014−133703号公報
急性心筋梗塞後、その梗塞領域において心筋を再生することができれば、予後の改善が期待される。
本発明者らによれば、Muse細胞を急性心筋梗塞の梗塞領域に供給することで、心筋の再生が可能になることが期待できると考えている。しかしながら、再生医療に要する莫大なコストの観点からは、簡易にMuse細胞による再生治療を適用できるわけではない。また、急性心筋梗塞の発症時点において、その後に左室リモデリングを生じるか否かについて予測することも困難であった。
本明細書は、急性心筋梗塞の発症後できるだけ速やかに、その予後を診断するための急性心筋梗塞の予後を診断等する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、急性心筋梗塞を発症した個体らにつき、発症後超早期から一定期間の血中Muse細胞数を測定することなど、所定量の血液中のMuse細胞数である血中Muse細胞数から、急性心筋梗塞の慢性期に左室リモデリングを生じるか否かなどの予後を予測できることを見出した。こうした知見に基づき、本明細書の開示は、以下の手段を提供する。
(1)急性心筋梗塞を発症した又は発症した可能性のある個体の所定量の血液中のMuse細胞数である血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する取得工程、を備える、急性心筋梗塞の予後の検査方法。
(2)前記取得工程は、急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間、前記個体において前記Muse細胞情報をモニタリングする工程である、(1)に記載の検査方法。
(3)前記取得工程は、前記一定期間におけるより高い第1の血中Muse細胞数に関する第1のMuse細胞情報と、前記一定期間内又は前記一定期間外における血中Muse細胞数であって、第1の血中Muse細胞数よりも低い第2の血中Muse細胞数に関する第2のMuse細胞情報とを取得し、前記第1のMuse細胞情報と前記第2のMuse細胞情報との差分に関する差分情報を取得する工程である、(2)に記載の検査方法。
(4)前記第1のMuse細胞情報は、前記一定期間において最大の血中Muse細胞数に関し、前記第2のMuse細胞情報は、前記一定期間において最小又は定常的な血中Muse細胞数に関する、(3)に記載の検査方法。
(5)前記第1のMuse細胞情報は、急性心筋梗塞発症後18時間以上48時間以内の血中Muse細胞数から選択される、(2)〜(4)のいずれかに記載の検査方法。
(6)前記第2のMuse細胞情報は、急性心筋梗塞発症直後から18時間未満以内の血中Muse細胞数又は急性心筋梗塞発症後から16日以上経過後の血中Muse細胞数から選択される、(2)〜(5)のいずれかに記載の検査方法。
(7)前記第2のMuse細胞情報は、前記個体の急性心筋梗塞発症前の血中Muse細胞数に基づく、(2)〜(6)のいずれかに記載の検査方法。
(8)前記差分情報と、前記個体の予後不良を肯定可能な基準値情報とを比較する、(2)〜(7)のいずれかに記載の検査方法。
(9)前記差分情報と、前記個体の左室リモデリング進展可能性を肯定可能な基準値情報とを比較する、(2)〜(8)のいずれかに記載の検査方法。
(10)前記基準値情報は、前記血中Muse細胞数が200個/100μl以上である、(9)に記載の検査方法。
(11)前記基準値情報は、前記血中Muse細胞数が140個/100μl以下である、(8)に記載の検査方法。
(12)急性心筋梗塞を発症した又は発症した可能性のある個体の所定量の血液中のMuse細胞数である血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する取得工程、を備える、急性心筋梗塞の予後についての医師の診断を補助する方法。
(13)急性心筋梗塞を発症する可能性のある個体の血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する工程を備える、急性心筋梗塞の発症時の予後予測のための検査方法。
急性心筋梗塞発症後の血中Muse細胞数の経時的変化を示す図である。 実施例における急性心筋梗塞発症後の血中Muse細胞数の経時変化を、健常人及び急性心筋梗塞発症前の冠動脈狭窄患者の血中Muse細胞数とともに示す図である。 急性心筋梗塞発症個体の血中Muse細胞数と左室リモデリングとの関係を示す図である。
本明細書の開示は、急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用に関する。本明細書の開示は、急性心筋梗塞を発症した又は発症した可能性のある個体(以下、単に、個体という。)の予後を、個体の血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得して、血中Muse細胞数の変化や差分によって予測できるという知見に基づいている。
本発明者らによれば、個体において、概して、血中Muse細胞が急性心筋梗塞発症直後は、発症前と同程度の期間がある(未反応期)。その後、血中Muse細胞数は一旦最大値まで増大する(増大期)。さらに、やがて再び、血中Muse細胞数は、発症前と同程度にまで低下する(減退期)。こうした血中Muse細胞数の経時的変化を初めて見出すとともに、その変化の大きさから、急性心筋梗塞の予後不良及び予後良好等を予測できることを見出した。
個体における所定量の血液中のMuse細胞数である血中Muse細胞数の変化の典型例を図1に示す。本発明者らによれば、血中Muse細胞数の最大値は、梗塞領域の規模に相関しており、血中Muse細胞数が大きい場合には、梗塞領域も大きい傾向がある。一方、血中Muse細胞数の最大値は、個体の予後と相関するものではなかった。
これに対して、血中Muse細胞数の変化、典型的には、測定によって得られた個体の血中Muse細胞数の最大値と個体の血中Muse細胞数の定常値との差分と、個体の予後と相関していた。すなわち、差分が大きいほど、急性心筋梗塞の予後の悪性度が高かった。
本明細書に開示される方法を用いることで、個体の予後を発症後早期に予測しえるため、再生医療を含む各種医療処置を行うか否かの判断も早期に行うことができ、有効かつ経済的な医療行為が可能となる。
以下、本明細書に開示される技術を詳細に説明する。
(急性心筋梗塞の予後の検査方法)
本明細書に開示される急性心筋梗塞の予後の検査方法は、個体の所定量の血液中のMuse細胞数である血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する取得工程、を備えることができる。
ここで、急性心筋梗塞とは、急性に、冠動脈血管に閉塞や狭窄等が生じて血液の流量が下がり、心筋が虚血状態になった状態又は壊死した状態をいう。冠動脈血管の狭窄や閉塞等の原因は特に問わない。
個体としては、ヒトを含む哺乳類であればよく、ネコ、イヌ等のペットのほか、各種家畜動物が挙げられる。本検査方法は、急性心筋梗塞を発症したと診断される個体のほか、急性心筋梗塞の発症した可能性があると診断される個体に適用されうる。
Muse細胞とは、間葉系細胞画分に存在し、誘導操作なしに得られる、SSEA−3(Stage-Specific Embryonic Antigen -3)を表面抗原として発現している内因性多能性幹細胞(Multilineage-differentiating Stress Enduring cells;Muse 細胞)である。Muse細胞は、骨髄液や真皮結合組織等の皮膚組織から得ることができ、各臓器の結合組織にも散在する。また、この細胞は、多能性幹細胞と間葉系幹細胞の両方の性質を有する細胞である。
Muse細胞は、少なくともSSEA3陽性及びCD105陽性のいずれかでありうる。また、Muse細胞は、SSEA3陽性及びCD105陽性のダブル陽性でありうる。また、Muse細胞は、CD34(EP及びADSCのマーカー)、CD117(c−kit)(MBのマーカー)、CD146(PC及びADSCのマーカー)、CD271(NGFR)(NCSCのマーカー)、NG2(PCのマーカー)、vWF因子(フォンビルブランド因子)(EPのマーカー)、Sox10(NCSCのマーカー)、Snai1(SKPのマーカー)、Slug(SKPのマーカー)、Tyrp1(MBのマーカー)、及びDct(MBのマーカー)からなる群から選択される11個のマーカーのうち少なくとも1個、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個又は11個のマーカーの非発現を指標に分離することができる。例えば、限定されないが、CD117及びCD146の非発現を指標に分離することができ、さらに、CD117、CD146、NG2、CD34、vWF及びCD271の非発現を指標に分離することができ、さらに、上記の11個のマーカーの非発現を指標に分離することができる。
Muse細胞は、皮膚由来前駆細胞(SKP)、神経堤幹細胞(NCSC)、メラノブラスト(MB)、血管周囲細胞(PC)、内皮前駆細胞(EP)、脂肪由来幹細胞(ADSC)等の種々のタイプの幹細胞や前駆細胞とも区別される。したがって、これらの細胞に固有のマーカーの非発現を指標としうる。
Muse細胞は、以下:
(i)テロメラーゼ活性が低いか又は無い;
(ii)三胚葉のいずれの胚葉の細胞に分化する能力を持つ;
(iii)腫瘍性増殖を示さない;及び
(iv)セルフリニューアル能を持つ
からなる群から選択される少なくとも1つの性質を有してもよい。好ましくは、2以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくはすべての特徴を有している。
上記(i)について、「テロメラーゼ活性が低いか又は無い」とは、例えば、TRAPEZE XL telomerase detection kit(Millipore社)を用いてテロメラーゼ活性を検出した場合に、低いか又は検出できないことをいう。テロメラーゼ活性が「低い」とは、例えば、体細胞であるヒト線維芽細胞と同程度のテロメラーゼ活性を有しているか、又はHela細胞に比べて1/5以下、好ましくは1/10以下のテロメラーゼ活性を有していることをいう。
上記(ii)について、Muse細胞は、in vitro及びin vivoにおいて、三胚葉(内胚葉系、中胚葉系、及び外胚葉系)に分化する能力を有し、例えば、in vitroで誘導培養することにより、肝細胞、神経細胞、骨格筋細胞、平滑筋細胞、骨細胞、脂肪細胞等に分化し得る。また、in vivoで精巣に移植した場合にも三胚葉に分化する能力を示す場合がある。さらに、静注により生体に移植することで損傷を受けた臓器(心臓、皮膚、脊髄、肝、筋肉等)に遊走及び生着し、分化する能力を有する。
上記(iii)について、Muse細胞は、浮遊培養では増殖速度約1.3日で増殖するが、10日間程度で増殖が止まるという性質を有し、さらに精巣に移植した場合、少なくとも半年間は癌化しないという性質を有する。
上記(iv)について、Muse細胞は、セルフリニューアル(自己複製)能を有する。ここで、「セルフリニューアル」とは、1個のMuse細胞を浮遊培養することにより得られる胚様体様細胞塊に含まれる細胞を培養し、再度胚様体様細胞塊を形成させることをいう。セルフリニューアルは1回又は複数回のサイクルを繰り返せばよい。
なお、一般に、組織等の再生を意図して用いられるMuse細胞は、こうした各種の抗原マーカーを指標として血液や生体組織から分離し、取得することができる。Muse細胞の分離法、同定法、及び特徴などの詳細は、国際公開第WO2011/007900号に開示されている。また、Wakaoら(2011、上述)によって報告されているように、骨髄、皮膚などから間葉系細胞を培養し、それをMuse細胞の母集団として用いる場合、SSEA−3陽性細胞の全てがCD105陽性細胞であることが分かっている。すなわち、生体の間葉系組織又は培養間葉系幹細胞からMuse細胞を分離する場合は、単にSSEA−3を抗原マーカーとしてMuse細胞を精製し、使用することができる。
また、Muse細胞は、細胞表面マーカーであるSSEA−3に対する抗体を単独で用いて、又はSSEA−3及びCD105に対するそれぞれの抗体を両方用いて、生体組織(例えば、間葉系組織)から分離することができる。ここで、「生体」とは、哺乳動物の生体をいう。本開示において、生体には、受精卵や胞胚期より発生段階が前の胚は含まれないが、胎児や胞胚を含む胞胚期以降の発生段階の胚は含まれる。哺乳動物には、限定されないが、ヒト、サル等の霊長類、マウス、ラット、ウサギ、モルモット等のげっ歯類、ネコ、イヌ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ロバ、ヤギ、フェレット等が挙げられる。
なお、Muse細胞は、生体の組織由来である点で、胚性幹細胞(ES細胞)や胚性生殖幹細胞(EG細胞)と明確に区別される。また、「間葉系組織」とは、骨、滑膜、脂肪、血液、骨髄、骨格筋、真皮、靭帯、腱、歯髄、臍帯などの組織及び各種臓器に存在する結合組織をいう。例えば、Muse細胞は、骨髄や皮膚から得ることができる。例えば、生体の間葉系組織を採取し、この組織からMuse細胞を分離し、利用することが好ましい。また、上記分離手段を用いて、培養間葉系細胞からMuse細胞を分離してもよい。
本明細書において測定対象とする血中のMuse細胞は、血液中の少なくともSSEA3陽性及びCD105陽性のいずれか又はSSEA3陽性及びCD105陽性のダブル陽性として同定されうる細胞をMuse細胞とすることができる。また、測定対象となる血液は、個体の血液であればよいが、安定的に採取する観点から、例えば、一般的な静脈からの採血手法により取得できる末梢血とすることができる。
血中Muse細胞数は、所定量の血液中のMuse細胞数である。規定される所定量は特に限定するものではない。したがって、例えば、血中Muse細胞数は、100μlの血液中のMuse細胞数などとすることができる。
こうした抗原マーカーを用いて分離又は標識するなどしてMuse細胞を計数することにより血中Muse細胞数を得ることができる。例えば、抗原マーカーに特異的に結合する抗体及び抗体に結合する蛍光標識などの各種標識を用いて、フローサイトメトリーや蛍光顕微鏡を用いてMuse細胞を計数することができる。Muse細胞を計数する手法は特に限定されないで、抗体等を用いた特定種の細胞の計数は当業者において周知の方法を採用することができる。したがって、フローサイトメトリーや蛍光顕微鏡以外でも、抗原マーカーに特異的に結合する抗体を用いて、細胞を分離し、当該細胞数を適宜各種方法にて計数することもできる。
本検査方法の取得工程では、血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報として取得する。Muse細胞情報は、血中Muse細胞数のほか当該細胞数に関連付けられるような、例えば、Muse細胞の識別に用いた標識のシグナル強度であってもよい。
本取得工程を実施することで、個体の急性心筋梗塞発症後のいずれかの時点におけるMuse細胞情報を取得することができる。かかるMuse細胞情報に基づいて、心筋梗塞領域の大きさに関する情報を得ることができる。Muse細胞情報を取得するタイミングとしては、図1に示す増大期とすることが好ましい。増大期には、より大きな又は最大の血中Muse細胞数に到達するため、当該細胞数に関するMuse細胞情報を取得することで、差分情報を推定しやすいからである。
また、個体の急性心筋梗塞発症前の平常時の定常的血中Muse細胞数に関する定常的Muse細胞情報を取得している場合には、発症後のMuse細胞情報と定常的Muse細胞情報との差分を利用して、急性心筋梗塞の予後について予測することができる。
本取得工程は、例えば、急性心筋梗塞発症後一定期間内、個体においてMuse細胞情報をモニタリングする工程とすることができる。個体につき、血中Muse細胞数を複数回計測することで、血中Muse細胞数の経時変化を取得できる。モニタリングにより、得られる複数の血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報に基づいて、より大きな又は最大の差分情報を高い確度で得ることができる。こうした差分情報の大きさにより、急性心筋梗塞の予後をより高い確度で予測することができる。また、モニタリングにより、高い確度で、より小さい又はより定常的な血中Muse細胞数を取得でき、こうしたMuse細胞情報を差分に用いることにより、高い確度の差分情報を取得できて、急性心筋梗塞の予後をより高い確度で予測することができる。
なお、最大の血中Muse細胞数とは、急性心筋梗塞発症後に測定された血中Muse細胞数において最大である細胞数ということができる。また、最小の血中Muse細胞数とは、急性心筋梗塞発症後に測定された血中Muse細胞数において最小である細胞数ということができる。
また、定常的な血中Muse細胞数とは、個体において急性心筋梗塞発症前の血中Muse細胞数若しくは急性心筋梗塞発症から急性期(3週間)を経過した後の血中Muse細胞数(以上を併せて平常時ともいう。)又はこれと同視できる血中Muse細胞数ということができる。例えば、急性心筋梗塞発症後の血中Muse細胞数の経時的変化において未反応期の細胞数又は減退期において血中Muse細胞数が十分に低下し及び/又は安定して低いレベルに戻ったと認められる細胞数であるといえる。
モニタリングのための一定期間は、特に限定しないが、好ましくは急性心筋梗塞発症後超早期の血中Muse細胞数の未反応期から増大期を経て減退期に至るまでの期間とすることが好ましい。当該期間は、症例によっても異なるが、例えば、急性心筋梗塞発症後から14日間とすることができ、好ましくは16日間、より好ましくは20日間、さらに好ましくは24日間とすることができる。
モニタリング期間は、未反応期、増大期及び減退期の全ての期間を含むことが好ましいが、一部であっても、予後予測は可能である。例えば、少なくとも、増大期を含むことが好ましい。増大期における血中Muse細胞数、特に、最大血中Muse細胞数が高ければ、概して差分情報も大きいからである。また、定常的Muse細胞情報を予め取得している場合には、高い確度で差分情報を取得できるからである。
また、未反応期及び増大期のみであってもよい。未反応期においては、高い確度で最小又は定常的血中Muse細胞数を得ることができ、結果として確度の高い差分情報を得ることができるとともに、早期に予後を予測することができ、治療手段の選択や早期治療の開始にも有利である。また、増大期及び減退期のみであってもよい。減退期からも最小又は定常的血中Muse細胞数を高い確度で得ることができるため、結果として確度の高い差分情報を得ることができる。
なお、後述するように、急性心筋梗塞発症の可能性のある個体については、発症前に血中Muse細胞数を1回又は2回以上計測して発症前の平常時の血中Muse細胞数を取得することも有用である。
差分情報は、例えば、以下のようにして取得することができる。急性心筋梗塞発症後一定期間内において、血中Muse細胞数が最大である第1のMuse細胞情報と、一定期間内外にかかわらず、個体において最小又は定常的であると認められる血中Muse細胞数に関する第2のMuse細胞情報と、を用い、これらを差分して、差分情報とすることができる。
差分情報を得るための第1のMuse細胞情報は、取得したMuse細胞情報のうちの血中Muse細胞数としての最大値を呈するMuse細胞情報とすることができる。典型的には、図1に示す増大期における血中Muse細胞数に基づくことができる。血中Muse細胞数のピークを有する増大期は、症例によっても異なる。例えば、急性心筋梗塞発症後から18時間以上48時間以内である。また、20時間以上48時間以内の場合もある。また、24時間以上48時間以内の場合もある。
また、第2のMuse細胞情報は、例えば、一定期間内における測定結果に基づいて、個体において血中Muse細胞数として最小であるMuse細胞情報とすることができる。概して、かかる最小値が個体における定常的な血中Muse細胞数又はそれに近似しているといえるからである。かかる第2のMuse細胞情報は、例えば、図1に示す、未反応期における血中Muse細胞数に基づくことができる。未反応期は、症例によっても異なる。例えば、急性心筋梗塞発症直後(0時間)から超早期であり、18時間未満以内であり、また、20時間未満以内である。あるいは24時間未満以内である。
また、例えば、第2のMuse細胞情報は、図1に示すように、急性心筋梗塞発症から、7日以上経過して生じる減退期において最小又は定常的となった血中Muse細胞数に基づくことができる。かかる細胞数もまた個体における定常的な血中Muse細胞数といえるからである。減退期は、症例によっても異なるが、例えば、急性心筋梗塞発症から7日(168時間)以上経過後である場合もあり、10日(240時間)以上経過後である場合もあり、14日(336時間)以上経過後である場合もあり、16日(384時間)以上経過である場合もある。
また、第2のMuse細胞情報は、一定期間外における測定に基づいて、個体において定常的と認められる血中Muse細胞数に関していてもよい。すなわち、第2のMuse細胞情報は、個体における急性心筋梗塞発症前の血中Muse細胞数に基づくことができる。かかる血中Muse細胞数は、概して定常的血中Muse細胞数と考えられるからである。
本検査方法においては、複数の個体についての急性心筋梗塞発症後の差分情報を取得するとともに、これらの個体の予後に関する情報(例えば、左室リモデリングの指標となる急性心筋梗塞急性期と慢性期との左室の拡張量(ΔLVDd)が0以下又は0超等)の情報も取得する。こうすることで、一定の予後指標に関連付けられる、差分情報や定常的Muse細胞情報の基準値情報を得ることができる。かかる基準値情報は、差分情報等の情報の型に合わせて設定することができる。したがって、血中Muse細胞数自体であってもよいし、当該細胞数に関連付けられるシグナル強度等であってもよい。こうした基準値情報は、当業者であれば、公知の統計的手法に基づき適宜設定することができる。
急性心筋梗塞の予後の予測にあたっては、例えば、予後不良を肯定できる基準値情報を設定することが好ましい。なかでも、左室リモデリング進展可能性などの予後不良を肯定できる基準値情報とすることが好ましい。また、予後良好を肯定できる基準値情報を設定してもよい。例えば、予後不良を肯定する基準値情報は、左室拡張量ΔLVDdが0を越える個体群の差分情報の平均値や中央値などに基づいて得ることができる。また、予後良好を肯定する基準値情報は、左室拡張量ΔLVDdが0以下である個体群の差分情報の平均値や中央値などに基づいて得ることができる。
本検査方法においては、こうした各種の基準値情報と対応する特定の個体の差分情報とを比較して、個体の予後を予測することができる。
例えば、本発明者らによれば、予後不良の基準値情報は、差分情報としての血中Muse細胞数が200個/100μl又は当該細胞数に対応するシグナル強度などの指標とすることができる。当該基準値情報以下のときには、予後不良の可能性(リスク)があると予測できる。また、同数が180個/100μl又は対応する指標とすることができる。当該基準値情報以下又は未満のときには、さらに、予後不良の可能性(リスク)がより肯定的であると予測できる。さらに、同数が160個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報以下又は未満のときには、予後不良の可能性がさらに肯定的であると予測できる。さらにまた、同数が140個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報以下又は未満のときには、予後不良の可能性が一層肯定的であると予測できる。同数が130個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報以下又は未満のときには、予後不良の可能性が一層肯定的であると予測できる。また、同数が120個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報以下又は未満のときには、予後不良の可能性がより一層肯定的であると予測できる。当該基準値情報以下又は未満のときには、予後不良の可能性がさらに一層肯定的であると予測できる。特に限定するものではないが、同数が140個/100μl、130個/100μl又は120個/100μlの各数の以下又は未満のときには、予後不良の可能性が高いと判断できる。
一方、予後良好の基準値情報は、差分情報としての血中Muse細胞数が200個/100μl又は対応する指標とすることができる。当該基準値情報を越えるときには、予後良好である可能性が高いと予測できる。また、血中Muse細胞数が205個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報を越えるときには、予後良好である可能性がより高いと予測できる。さらに、血中Muse細胞数が220個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報を越えるときには、予後良好である可能性がさらに高いと予測できる。血中Muse細胞数が230個/100μl又は対応する指標を基準値情報とすることができる。当該基準値情報を越えるときには、予後良好である可能性がさらに高いと予測できる。特に限定するものではないが、同数が180個/100μl、190個/100μl、200個/100μl、210個/100μl、220個/100μl、又は230個/μlの各数の以上又は超のときには、予後良好の可能性が高いと判断できる。
また、予後不良の基準値情報と予後良好の基準値情差分情報に基づいて予後が不良か良好かどちらにもなりうるという種の判断も可能である。例えば、予後不良の基準値情報が血中Muse細胞数が140個/100μl以下又は未満であり、予後良好の基準値情報が180個/100μl以上又は超のときには、140個/100μl以上又は超であり、予後良好の基準値情報が180個/100μl以下又は未満のときには、予後は良好か不良かどちらにもなりうると判断することもできる。
(急性心筋梗塞の発症時の予後予測のための検査方法)
本明細書は、急性心筋梗塞の可能性のある個体において、血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する工程を備える、急性心筋梗塞の発症時の予後予測のための検査方法を提供する。この方法によれば、急性心筋梗塞を発症する前において、予め、Muse細胞情報を取得しておくことで、第2のMuse細胞情報である定常的Muse細胞情報を確認しておくことができる。このため、急性心筋梗塞発症後において取得した、血中Muse細胞数の最大値に関する第1のMuse細胞情報との差分を利用して、高い確度で予後を予測できる。また、こうした予後予測は、治療処置の選択にも寄与することができる。
以上説明した、本明細書に開示される各種形態の検査方法は、急性心筋梗塞の予後についての医師の診断を補助する方法としても実施することができる。また、本検査方法の各種の実施態様は、Muse細胞の移植による心筋梗塞領域の再生治療を含む急性心筋梗塞の治療処置の選択又は実行の判断を補助する方法としても実施することができる。
なお、Muse細胞の移植は、静脈などの脈管経由のほか、カテーテル治療等適宜選択することができる。また、Muse細胞は、個体自家のほか、他家のものであってもよい。また、Muse細胞の移植に換えて、Muse細胞の生成を誘導したりMuse細胞を標的部位に動員する薬剤の投与であってもよい。
以下、本明細書の開示される実施形態を具現化する実施例について説明する。ただし、以下の実施例は、本明細書の開示を限定するものではない。
急性心筋梗塞又はその可能性があるとして診断されたヒトの患者群(AMI)37名につき、急性心筋梗塞発症後、入院当日(day0)、1日後(day1)、2週間後(day14)及び3週間後(day21)に、静脈採血を行い、FACSを用いて、SSEA−3陽性及びCD105陽性である細胞をMuse細胞としてその数をカウントし、血液100μlあたりのMuse細胞の経時変化を評価した。そのなかで、最大の血中Muse細胞数としてdayの血中Muse細胞数から、定常的な血中Muse細胞数としてday21の値を差し引いて差分血中Muse細胞数を算出した。なお、全患者において、day1の細胞数が最大値であり、全ての患者において、day0及びday21の細胞数はほぼ同程度であった。





また、コントロールとして健常人の血液100μlあたりの血中Muse細胞数及び冠動脈狭窄を有する患者であって急性心筋梗塞発症していない患者(CAD)の血中Muse細胞数も併せて測定した。
一方、上記患者群につき、入院時急性期と半年後の慢性期において、心エコーによって、心機能を左室リモデリングを評価した。左室リモデリングは、LVDdを急性期及び慢性期において測定し、その差分(ΔLVDd)が0超のとき、左室リモデリング発症とし、0以下のとき左室リモデリング無症状とした。
患者群の血中Muse細胞数の経時変化を、健常人及び冠動脈閉塞を有するが急性心筋梗塞発症前の患者(CAD)の血中Muse細胞数とともに図2に示す。また。各患者について差分した血中Muse細胞数(ΔMuse)と左室リモデリング(ΔLVDd)との関係を図3に示す。
図2に示すように、患者群の血中Muse細胞数は未反応期、増大期及び減退期という経時変化を示した。また、患者群の未反応期の血中Muse細胞数は、健常人及び急性心筋梗塞発症前の冠動脈閉塞患者群の血中Muse細胞数と同程度であった。
また、図3に示すように、急性心筋梗塞発症から6ヶ月経過後の慢性期における左室リモデリングの発症は、血中Muse細胞数の差分と相関していた。すなわち、差分(ΔMuse)が大きいほど、左室リモデリング無症状(ΔLVDd≦0)であり、差分が小さいほど、左室リモデリングを発症(ΔLVDd>0)していた。なかでも、差分が140/100μl以下、さらには130/100μl以下、さらには120/100μl以下であると、左室リモデリングを発症する予後不良を予測でき、さらに差分が100/100μl以下であると、さらに一層予後不良を予測できることがわかった。一方、差分が180/100μl以上、さらには190/100μl以上、さらには200/100μl以上、さらには、210/100μl、さらには220/100μl以上であると、左室リモデリングを発症しない良好な予後を予測できることがわかった。
以上のことから、血中Muse細胞数の差分、すなわち、定常的な血中Muse細胞数に対して急性心筋梗塞発症後において最大値相当の血中Muse細胞数が高く、差分血中Muse細胞数が大きい患者は、慢性期左室リモデリングを発症しにくく、予後良好を予測することができる。また、定常的な血中Muse細胞数に対して急性心筋梗塞発症後において最大値相当の血中Muse細胞数がそれほど高くなく、差分血中Muse細胞数が小さい患者は、慢性期左室リモデリングを発症しやすく、予後不良を予測できるといえる。

Claims (13)

  1. 急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間においてより高い血中Muse細胞数に関する第1のMuse細胞情報と、前記一定期間において最小又は定常的な血中Muse細胞数に関する第2のMuse細胞情報と、を取得する工程と、
    前記第1のMuse細胞情報と前記第2のMuse細胞情報との差分に関する差分情報を取得する工程と、
    を備える、急性心筋梗塞の予後予測のための検査方法。
  2. 前記取得工程は、急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間、前記Muse細胞情報をモニタリングする工程である、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記第1のMuse細胞情報は、前記一定期間において最大の血中Muse細胞数に関する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1のMuse細胞情報は、急性心筋梗塞発症後18時間以上48時間以内の血中Muse細胞数から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の検査方法。
  5. 前記第2のMuse細胞情報は、急性心筋梗塞発症直後から18時間未満以内の血中Muse細胞数又は急性心筋梗塞発症後から16日以上経過後の血中Muse細胞数から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の検査方法。
  6. 前記第2のMuse細胞情報は、急性心筋梗塞発症前の血中Muse細胞数に基づく、請求項1〜5のいずれかに記載の検査方法。
  7. 前記差分情報と、予後不良を肯定可能な基準値情報とを比較する、請求項1〜6のいずれかに記載の検査方法。
  8. 前記差分情報と、左室リモデリング進展可能性を肯定可能な基準値情報とを比較する、請求項1〜7のいずれかに記載の検査方法。
  9. 前記基準値情報は、前記血中Muse細胞数が200個/100μl以上である、請求項7に記載の検査方法。
  10. 前記基準値情報は、前記血中Muse細胞数が140個/100μl以下である、請求項8に記載の検査方法。
  11. 急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間においてより高い又は最大の血中Muse細胞数に関する第1のMuse細胞情報と、前記一定期間において最小又は定常的な血中Muse細胞数に関する第2のMuse細胞情報と、
    前記第1のMuse細胞情報と前記第2のMuse細胞情報との差分に関する差分情報を取得する工程と、
    を備える、急性心筋梗塞の予後についての医師の診断を補助する方法。
  12. 急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間においてより高い又は最大の血中Muse細胞数に関する第1のMuse細胞情報と、前記一定期間において最小又は定常的な血中Muse細胞数に関する第2のMuse細胞情報と、を取得する工程と、
    前記第1のMuse細胞情報と前記第2のMuse細胞情報との差分に関する差分情報を取得する工程と、
    を備える、急性心筋梗塞の治療処理の選択に関する判断を補助する方法。
  13. 急性心筋梗塞発症後の少なくとも一定期間においてより大きな又は最大の血中Muse細胞数に関するMuse細胞情報を取得する工程と、を備える、心筋梗塞領域の規模を予測するための検査方法。
JP2016036248A 2016-02-26 2016-02-26 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用 Active JP6770673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016036248A JP6770673B2 (ja) 2016-02-26 2016-02-26 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016036248A JP6770673B2 (ja) 2016-02-26 2016-02-26 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017151060A JP2017151060A (ja) 2017-08-31
JP6770673B2 true JP6770673B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=59739655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016036248A Active JP6770673B2 (ja) 2016-02-26 2016-02-26 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6770673B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110914164A (zh) 2017-08-03 2020-03-24 东罐兴业株式会社 筒体、容器、以及容器的制造方法
JP7445997B2 (ja) * 2020-06-08 2024-03-08 国立大学法人東海国立大学機構 マイクロrnaの慢性期心機能改善治療への利用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9031819B2 (en) * 2006-07-14 2015-05-12 Exa Corporation Cascaded eddy simulation
JP2014133703A (ja) * 2011-03-30 2014-07-24 Clio Inc 生体組織から単離できるssea−3陽性の多能性幹細胞を含む他家移植用細胞治療用組成物
US9550975B2 (en) * 2009-07-15 2017-01-24 Mari Dezawa SSEA-3 pluripotent stem cell isolated from body tissue
WO2014027474A1 (ja) * 2012-08-17 2014-02-20 株式会社Clio 心筋梗塞の修復再生を誘導する多能性幹細胞

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017151060A (ja) 2017-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wong et al. Resident cardiac macrophages mediate adaptive myocardial remodeling
Ivey et al. Resident fibroblast expansion during cardiac growth and remodeling
US20190307806A1 (en) Pluripotent stem cell that induces repair and regeneration after myocardial infarction
JP6511606B2 (ja) 多能性幹細胞を損傷部位に誘導する遊走因子を含む医薬組成物
JPWO2003027281A1 (ja) 骨格筋間質由来多分化能幹細胞
Yannarelli et al. Donor mesenchymal stromal cells (MSCs) undergo variable cardiac reprogramming in vivo and predominantly co-express cardiac and stromal determinants after experimental acute myocardial infarction
JP6770673B2 (ja) 急性心筋梗塞の予後マーカー及びその利用
Davies et al. Human cord blood stem cells enhance neonatal right ventricular function in an ovine model of right ventricular training
JP7255805B2 (ja) 多能性幹細胞による胎児発育不全に伴う脳障害の改善及び治療
Marketou et al. Circulating mesenchymal stem cells in patients with hypertrophic cardiomyopathy
Yan et al. A series of robust genetic indicators for definitive identification of cardiomyocytes
Kara et al. A mouse model for fetal maternal stem cell transfer during ischemic cardiac injury
KR102262248B1 (ko) 허혈성 뇌경색에의 다능성 줄기 세포의 동원
JP6570053B2 (ja) スフィンゴシン−1−リン酸受容体2活性化化合物含有非傷害部位投与製剤
Weinberger et al. Assessment of DNA synthesis in Islet-1+ cells in the adult murine heart
JPWO2007013517A1 (ja) リンパ管新生評価系
Bondoc Towards Stem Cell Treatment for Duchenne Muscular Dystrophy-Related Cardiomyopathy
May et al. Cells of epithelial lineage are present in blood, engraft the bronchial epithelium, and are increased in human lung transplantation
Nehl et al. Porcine and human aortic valve endothelial and interstitial cell isolation and characterization
JPWO2016068257A1 (ja) 細胞の製造方法及び造血組織の製造方法
FNUSA-ICRC Biomedical Papers
Baugh The Development of Novel Model Systems and Imaging Techniques to Advance the Understanding of Calcific Aortic Valve Disease
Seppanen et al. Distant Mesenchymal Progenitors Contribute to Skin Wound Healing and Produce
Sen Endothelial progenitor cells, uraemic toxins, and the development of endothelial dysfunction in chronic kidney disease.
Hosen Porcine and human aortic valve endothelial and interstitial cell isolation and characterization

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200811

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20200814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6770673

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02