JP6770288B1 - 評価システム、評価方法、評価システム生産方法、試験装置 - Google Patents

評価システム、評価方法、評価システム生産方法、試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周波数応答に比べて、極めて短時間に簡易な設備で圧力調整器を含むフィードバック制御系の速応性、安定度を高精度に評価するシステムを提供する。【解決手段】プロセッサ110は、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に圧力調整器と下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される過渡応答を含むデータまたは信号を出力可能な周辺機器140とインターフェースを経由して接続可能であり、プロセッサは、フィードバック制御系において観測される過渡応答に少なくとも部分的に基づく数理モデルから、圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算する。【選択図】図4

Description

本開示は、評価システム、評価方法、評価システム生産方法、試験装置に関する。
制御系の過渡特性を定量定に評価する手法として、周波数応答法(非特許文献1)が知られている。
竹内智朗、香川利春著、「周波数応答法を用いたガバナの安定性評価」、計測自動制御学会論文集、Vol.49、No8,747/(2013)
非特許文献1の先行技術は、様々な振幅および正弦周波数の負荷流量を入力信号として発生させるため、多量の流体および長い作業時間を必要とする。
本開示は、以下を目的とする。圧力調整器と下流側管路を含むフィードバック制御系の過渡特性の評価に関して、(1)圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際にフィードバック制御系において観測される過渡応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能とする。(2)周波数応答法に比べて、極めて短時間、かつ、簡易な設備で圧力調整器を含むフィードバック制御系の過渡特性の指標を評価可能とする。
本開示の一態様による評価システムは、第1に、プロセッサと、プログラム命令および前記プログラム命令が使用する演算データを含むデータを記憶するメモリと、前記プロセッサの内部バスと前記メモリとの間を通信可能に接続する外部バスと、を含み、前記プログラム命令および前記演算データに基づく演算処理を前記プロセッサにより実行する評価システムであって、前記外部バスは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信し、前記プロセッサは、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算し、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算し、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算する。
この特徴によれば、評価システムは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に圧力調整器と下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される下流側管路内の流体圧力の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能なシステムとして機能する。
評価システムは、第2に、プロセッサと、プログラム命令および前記プログラム命令が使用する演算データを含むデータを記憶するメモリと、前記プロセッサの内部バスと前記メモリとの間を通信可能に接続する外部バスと、を含み、前記プログラム命令および前記演算データに基づく演算処理を前記プロセッサにより実行する評価システムであって、前記外部バスは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信し、前記プロセッサは、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算する。
この特徴によれば、評価システムは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に観測される圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能なシステムとして機能する。
評価システムは、第3に、第1または第2の特徴において、前記プロセッサは、前記下流側管路に流入する流体の流量の波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λのいずれか1つ以上を演算してもよい。
この特徴によれば、評価システムは、圧力調整器を通過し下流側管路内に流入する流体の流量の波形から、速応性の指標である行過時間T、安定度の指標である行過量ε、減衰率λを評価するシステムとして機能する。
評価システムは、第4に、第3の特徴において、前記プロセッサは、前記行過量εと減衰係数ξとの相互関係式、前記減衰率λと前記減衰係数ξとの相互関係式、のいずれか1つ以上に、前記行過量εまたは前記減衰率λを代入することにより、前記減衰係数ξを演算してもよい。
この特徴によれば、評価システムは、プロセッサにより演算された行過量εまたは減衰率λから安定度の指標である減衰係数ξを評価するシステムとして機能する。
評価システムは、第5に、第4の特徴において、前記プロセッサは、前記減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式、前記減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式、に基づき前記共振ピーク値Mまたは前記位相余裕Φのいずれか1つ以上を演算してもよい。
この特徴によれば、評価システムは、周波数特性の指標である共振ピーク値M、安定余裕の指標である位相余裕Φを評価するシステムとして機能する。
評価システムは、第6に、第5の特徴において、前記プロセッサは、前記行過時間Tと前記減衰係数ξを、固有角周波数ωと前記行過時間Tと前記減衰係数ξとの相互関係式に代入し前記固有角周波数ωを演算し、共振角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、減衰角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、交差角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、理論応答曲線CT(t)と前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式に基づき共振角周波数ω、減衰角周波数ω、交差角周波数ω、前記理論応答曲線CT(t)のいずれか1つ以上を演算してもよい。
この特徴によれば、評価システムは、速応性の指標である固有角周波数ω、周波数特性の指標である共振角周波数ω、減衰角周波数ω、交差角周波数ωを評価するシステムとして機能する。また、評価システムは、圧力調整器を通過し、下流側管路内に流入する流体の流量であるステップ応答の理論応答曲線を、評価するシステムとして機能する。
上記評価システムは、評価方法として構成してもよい。
本開示の一態様による評価方法は、第1に、コンピュータに実装される評価方法において、前記評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む。
この特徴によれば、評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に圧力調整器と下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される下流側管路内の流体圧力の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能な方法として機能する。
本開示の一態様による評価方法は、第2に、コンピュータに実装される評価方法において、前記評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む。
この特徴によれば、評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に観測される圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能な方法として機能する。
本開示の一態様による評価方法は、第3に、第1または第2の評価方法において、前記下流側管路に流入する流体の流量の波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λのいずれか1つ以上を演算するステップを含んでもよい。
この特徴によれば、評価方法は、圧力調整器を通過し下流側管路内に流入する流体の流量の波形から、速応性の指標である行過時間T、安定度の指標である行過量ε、減衰率λを評価する方法として機能する。
本開示の一態様による評価方法は、第4に、第3の評価方法において、前記行過量εと減衰係数ξとの相互関係式、前記減衰率λと前記減衰係数ξとの相互関係式、のいずれか1つ以上に、前記行過量εまたは前記減衰率λを代入することにより、前記減衰係数ξを演算するステップを含んでもよい。
この特徴によれば、評価方法は、周波数特性の指標である共振ピーク値M、安定余裕の指標である位相余裕Φを評価する方法として機能する。
本開示の一態様による評価方法は、第5に、第4の評価方法において、前記減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式、前記減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式、に基づき前記共振ピーク値Mまたは前記位相余裕Φのいずれか1つ以上を演算するステップを含んでもよい。
この特徴によれば、評価方法は、周波数特性の指標である共振ピーク値M、安定余裕の指標である位相余裕Φを評価する方法として機能する。
本開示の一態様による評価方法は、第6に、第5の評価方法において、前記行過時間Tと前記減衰係数ξを、固有角周波数ωと前記行過時間Tと前記減衰係数ξとの相互関係式に代入し前記固有角周波数ωを演算するステップと、共振角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、減衰角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、交差角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、理論応答曲線CT(t)と前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式に基づき前記共振角周波数ω、前記減衰角周波数ω、前記交差角周波数ω、前記理論応答曲線CT(t)のいずれか1つ以上を演算するステップを含んでもよい。
この特徴によれば、評価方法は、速応性の指標である固有角周波数ω、周波数特性の指標である共振角周波数ω、減衰角周波数ω、交差角周波数ωを評価するシステムとして機能する。また、評価システムは、圧力調整器を通過し、下流側管路内に流入する流体の流量であるステップ応答の理論応答曲線を、評価する方法として機能する。
上記評価システムは、評価システム生産方法として構成することができる。
本開示の一態様による評価システム生産方法は、第1に、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータに実装させるためのプログラム命令を記憶手段に記憶する手順と、前記記憶手段からデバイス層、ネットワーク層、プラットフォーム層またはアプリケーション層のいずれか1つ以上の前記コンピュータに、前記プログラム命令を構成する前記演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む。
この特徴によれば、評価システム生産方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に圧力調整器と下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される下流側管路内の流体圧力の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能な評価システムを生産する方法として機能する。
本開示の一態様による評価システム生産方法は、第2に、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータに実装させるためのプログラム命令を記憶手段に記憶する手順と、前記記憶手段からデバイス層、ネットワーク層、プラットフォーム層またはアプリケーション層のいずれか1つ以上の前記コンピュータに、前記プログラム命令を構成する前記演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む。
この特徴によれば、評価システム生産方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に観測される圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定可能なシステムを生産する方法として機能する。
上記評価システムの評価対象であるフィードバック制御系の一部は、圧力調整器の過渡応答性能を評価するための試験装置として構成することができる。
本開示の一態様による試験装置は、評価対象の圧力調整器の入口側と流体連通する上流側管路と、前記評価対象の圧力調整器の出口側と流体連通する下流側管路と、前記上流側管路または前記下流側管路の少なくとも一方の圧力を計測するための圧力計測デバイスと、前記下流側管路に流体連通する流体機器と、を含み、前記上流側管路または前記下流側管路の少なくとも一方に、等温材が充填されている。
この特徴によれば、試験装置は、評価対象の圧力調整器の過渡応答試験時に発生する上流側管路または下流側管路内の流体温度を等温化させる装置として機能する。
本開示は、以下の効果を奏することが期待される。圧力調整器を含むフィードバック制御系の過渡特性の評価に関して、(1)圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際にフィードバック制御系において観測される過渡応答から、圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量を推定することができる。(2)周波数応答法に比べて、極めて短時間、かつ、簡易な設備で圧力調整器を含むフィードバック制御系の過渡特性の指標を評価することができる。
図1(A)は、圧力調整器を含むフィードバック制御系の例示である。図1(B)は、ノズルのコンダクタンスCが、ステップ状に増加した際に観測される下流側管路内の流体圧力P2dの時間応答を示す。 図2(A)は、下流側管路と流体機器が有するノズルをモデル化した図である。図2(B)は、ノズルのコンダクタンスCが、ステップ状に増加した際に観測される圧力調整器を通過し下流側管路に流入する流体の流量の時間応答を示す。 本開示の評価システムのハードウェア構成の例示である。 本開示の評価システムをスマートフォンまたはノート型パソコンなどの可搬型コンピュータに適用した際のハードウェア構成の例示である。 本開示の評価システムをアプリケーション層のクラウドサーバに構築した場合のハードウェア構成の例示である。 本開示の評価システムをデバイス層のマイコンメータに構築した場合のハードウェア構成の例示である。 演算データのデータフォーマットの一例である。 本開示の評価方法の処理手順を示すフローチャートである。 本開示の評価システムを利用した解析事例である。横軸は、下流側管路の内容積、縦軸は、行過量ε、位相余裕Φをあらわす。 周波数応答法および相互関係式により演算した位相余裕と、共振ピーク値Mとの関係を示す図である。
以下に示す実施例は、特に明示的な記載がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。また、同じ部材には、同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
本開示の評価システム1は、圧力調整器210、上流側管路240、下流側管路220、第1圧力計測デバイス230および流体機器250を含むフィードバック制御系200を評価対象とする。一態様において、フィードバック制御系200は、評価システム1のサブコンビネーションとして構成される。圧力調整器210は、自力式、他力式のものも含む。また、圧力調整器210は、直動式、パイロット式のものを含む。さらに、圧力調整器210は、半導体、医療、車両、蒸気など、様々な分野およびガス種で使用されるものを含む。なお、本明細書において、圧力調整器210という用語は、自力式、他力式に関わらず使用される。
(基本原理)
(第1の原理)
図1(A)に示すように、圧力調整器210は、上流側管路240内の流体圧力Pを、下流側管路220内において、目標値とするP2setに減圧する。第1圧力計測デバイス230は、下流側管路220内の流体圧力P2dを計測する。流体機器250は、流体抵抗となるノズル255を備えている。流体機器250は、例えば、弁体を全閉状態と全開状態に開閉可能な電磁弁253と、弁開度を任意に調整可能なリフト弁254と、を直列に接続し構成してもよい。また、流体機器250は、給湯器、燃料電池、ボイラーなどガス消費機器であってよい。下流側管路220には、必要により第1温度計測デバイス232が設けられる。
図1(B)は、ノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に増加した際に観測される下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答を示す。ノズル255のコンダクタンスCが、第1の値から第2の値にステップ状に増加すると、下流側管路220内の流体圧力P2dは、圧力極小値P2d_minを示す過渡状態を経て、定常状態P2d_finalに収束する。図示しないが、下流側管路220内の流体温度θは、温度極小値θminを示す過渡状態を経て、定常状態θfinalに収束する。
図2(B)に示すように、ノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に増加すると、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、極大値G1_max1、2番目に大きい極大値G1_max2を示す過渡状態を経て定常状態の流量G1_finalに収束する。圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、定常値であれば、流量計測デバイス242(図示しない)を上流側管路240に設置することで測定することができる。しかしながら、流量計測デバイス242を上流側管路240に設置すると、設置スペースの確保、設置費用、維持管理費用が新たに必要となる。一方、第1圧力計測デバイス230は、一般に、流量計測デバイス242よりも設置費用、維持管理費用、センサの応答性に関して有利である。
本開示の評価システム1は、一態様において、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答から、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを推定することを特徴とする。
図1(A)の下流側管路220および流体機器250は、図2(A)に示すように容積要素222と絞り要素252によりモデル化することができる。下流側管路220内の流体の状態方程式は、数式1のようになる。
ここでP2dは、下流側管路220内の流体圧力(PaA)、Vは、下流側管路220の内容積(m)、mは、下流側管路220内の流体の質量(kg)、Rは、気体定数(J/(kg・K))、θは、下流側管路220内の流体温度(K)である。
Figure 0006770288
数式2は、数式1の状態方程式を時間に対して全微分したものである。数式3は数式2を整理すると得られる。さらに、数式3において、下流側管路220内の流体温度θを、等温と仮定すると数式4が得られる。なお、数式2乃至数式4は、上流側管路240系にも適用が可能である。また、上流側管路240、下流側管路220の少なくとも一方に熱容量が気体よりも大きい金属製綿、金属線、金属棒などの等温材を充填してもよい。等温材として使用する金属の種類は、限定されない。
Figure 0006770288
Figure 0006770288
Figure 0006770288
数式3、数式4において、ΔGは、下流側管路220を出入りする流体の流量(kg/s)である。数式3、数式4を変形すると数式5、数式6が得られる。ここで、Gは、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量である。Gは、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量(kg/s)である。Vは、下流側管路220の内容積(m)である。
Figure 0006770288
Figure 0006770288
数式5、数式6の右辺第2項のGは、数式7または数式8に示す流量計算式によって計算することができる。なお、Paは、大気圧(PaA)、κは、気体の比熱比である。
Figure 0006770288
Figure 0006770288
数式7、数式8において、Seは、ノズル255の有効断面積(m)、P2dは、下流側管路220内の流体圧力(PaA)、Pは、大気(PaA)である。
数式7、数式8の流量計算式は、コンダクタンスCとしてノズル255の有効断面積Seを用いているが、これに限らず、例えば、ISO6358に規定されている音速コンダクタンスCoをノズル255のコンダクタンスCとした流量計算式を使用してもよい。また、流量計算式は、数式7、数式8に記載しものに限らず、コンダクタンスCとして、Cg値、Cv値、Kv値、A値などを用いた式を使用してもよい。さらに、流量計算式は、近似式や簡易式を用いてよい。ノズル255の有効断面積Seは、数式7または数式8に基づき演算してもよい。
このように、下流側管路220内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGを演算し、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答とノズル255のコンダクタンスCとに少なくとも部分的に基づくノズル255の流量計算式から、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを演算し、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGに、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを加算することにより、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算することができる。
さらに、下流側管路220内の流体温度θの変化を考慮する必要がある場合、下流側管路220に第1温度計測デバイス232を設け、下流側管路220内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答と流体圧力P2dの時間応答の時間微分値、下流側管路220内の流体温度θの時間応答と流体温度θの時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGを演算してもよい。
圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、数式9に示すように、整定状態における流体の流量G1_finalによって除算することで正規化した流体の流量G1_normalとしてもよい。
Figure 0006770288
圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、質量流量に限らない。例えば、流量は、標準化状態の体積流量や流速などに換算してもよい。
コンダクタンスCのステップ状の増加は、圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200に対する外乱入力を意味する。圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、ステップ応答を意味する。ステップ応答における過渡応答性の指標として、以下に示す行過量ε、減衰率λ、オーバーシュート量Ai、行過時間T、減衰係数ξなどの指標がある。
実運用が可能なフィードバック制御系200は、3次系以上であっても2次系として近似することができる。以下に示す相互関係式は、2次系以上のフィードバック制御系200にも適用することが可能である。行過量ε(単位はパーセント)と減衰係数ξの相互関係式は、数式10により表すことができる。
Figure 0006770288
減衰率λは、数式11に示すようにi番目のオーバーシュート量Aiと、i+1番目のオーバーシュート量Ai+1の比で表すことができる。
Figure 0006770288
減衰率λと減衰係数ξとの相互関係式は、数式12により表すことができる。
Figure 0006770288
減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式は、数式13により表すことができる。
Figure 0006770288
減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式は、数式14により表すことができる。
Figure 0006770288
固有角周波数ωと行過時間Tと減衰係数ξとの相互関係式は、数式15により表すことができる。
Figure 0006770288
共振角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式は、数式16により表すことができる。
Figure 0006770288
減衰角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式は、数式17により表すことができる。
Figure 0006770288
交差角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式は、数式18により表すことができる。
Figure 0006770288
理論応答曲線CT(t)と固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式は、数式19により表すことができる。ここで、Kは、CT(t)の定常値であり、本開示においては、整定状態における流体の流量G1_finalに等しい。
Figure 0006770288
(第2の原理)
本開示の評価システム1は、一態様において、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを推定することを特徴としている。圧力調整器210のバルブの開度情報Xvは、例えば、圧力調整器210には、図示しない開度計測デバイス212により計測される。
上流側管路240内の流体圧力Pの変化を考慮する必要がある場合、上流側管路240に図示しない第2圧力計測デバイス234を設け、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答および上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを推定することができる。
さらに、下流側管路220内の流体圧力P2dの変化を考慮する必要がある場合、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答、上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答および下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを推定することができる。
さらに、上流側管路240内の流体温度θの変化を考慮する必要がある場合、上流側管路240に図示しない第2温度計測デバイス236を設け、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答、上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答および上流側管路240内の流体温度θの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを推定することができる。
圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gは、数式20、または数式21の流量演算式により表すことができる。
数式20、数式21において、Sevは、圧力調整器210のバルブの有効断面積(m)、Pは、上流側管路240内の流体の圧力(PaA)、P2dは、下流側管路220内の流体圧力(PaA)、θは、上流側管路240内の流体温度である。開度計測デバイス212は、圧力調整器210バルブの開度と相関関係のある物理量を開度情報Xvとして計測する。例えば、ポテンショメータ、距離センサを備えた開度計測デバイス212は、圧力調整器210バルブのステムの移動量を開度情報Xvとして計測する。また、圧力センサを備えた開度計測デバイス212は、圧力調整器210バルブを駆動する駆動圧を計測する。圧力調整器210のバルブの開度情報Xvは、圧力調整器210のバルブの実際の開度に相関する。さらに、圧力調整器210のバルブの実際の開度と有効断面積Sevとの間には、相関(Sev=Function(Xv))がある。圧力調整器210のバルブの開度情報Xvは、有効断面積Sevに換算することができる。
Figure 0006770288
Figure 0006770288
数式20、数式21の流量演算式は、コンダクタンスCとしてノズル255の有効断面積Seを用いているが、これに限らず、例えば、ISO6358に規定されている音速コンダクタンスCoをノズル255のコンダクタンスCとした流量計算式を使用してもよい。また、流量演算式は、数式20、数式21に記載しものに限らず、Cg値、Cv値、Kv値、A値などを用いた式を使用してもよい。さらに、流量演算式は、近似式や簡易式を用いてよい。
(ハードウェア構成)
(基本構成)
図3は、本開示の評価システム1のハードウェア構成の例示である。評価システム1は、プロセッサ110と、プログラム命令132およびプログラム命令132が使用する演算データ134を含むデータを記憶するメモリ130と、プロセッサ110の内部バス112とメモリ130との間を通信可能に接続する外部バス120と、を含んでいる。評価システム1は、プログラム命令132および演算データ134に基づく演算処理をプロセッサ110により実行する。
(プロセッサ110、プログラム命令132、演算データ134およびメモリ130)
プロセッサ110は、プログラム命令132および演算データ134に基づき安定性、速応性に関わる演算を実行する。プロセッサ110は、マルチコアタイプのものであってよい。プロセッサ110は、2以上の複数のCPUを実装してもよい。また、プロセッサ110は、2以上の複数のCPUを分散させたものでもよい。
メモリ130は、プログラム命令132およびプログラム命令132が使用する演算データ134を記憶する。演算データ134は、数式1〜21に関わる演算に用いる定数や、変数を少なくとも含んでいる。また、プロセッサ110によって演算された結果も演算データ134に含めることができる。メモリ130は、プロセッサ110が直接アクセスできるRAM(Random Access Memory)、ROMなどの1次記憶装置であってよい。メモリ130は、ハードディスク、SSDなどの補助記憶装置などの2次記憶装置であってよい。プログラム命令132およびプログラム命令132が使用する演算データ134は、ASIC、FPGAなどにより一部または全部をハードウェア化してもよい。
(外部バス)
外部バス120は、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される過渡応答を含むデータまたは信号を出力可能な周辺機器140とインターフェース122を経由して接続可能である。外部バス120は、入出力バスとしても機能する。
周辺機器140は、例えば、アナログ出力端子を有する第1圧力計測デバイス230であってよい。周辺機器140は、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答を含むデータを記憶したUSBメモリ、CD―ROM、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、などの記憶手段500、クラウドサーバ32、42、スマートフォン43、データロガー、PLCなどの装置などであってよい。周辺機器140が、アナログ信号を出力する場合は、周辺機器140またはインターフェース122にAD変換器142を含めてよい。
外部バス120は、図示しないディスプレイ、音声出力装置などの出力手段、キーボード、マウス、タッチパネルなどのポインティングデバイス、音声入力デバイスなどの入力手段にも接続可能なものであってよい。
インターフェース122は、周辺機器140の通信規格に適応した無線または有線のLANインターフェース、USBインターフェース、オーディオインターフェース、レガシーインターフェースなどであってよい。周辺機器140の通信規格は、産業用ネットワークの通信規格であってよい。
(適用事例)
本開示の評価システム1は、例えば、図4に示すようにスマートフォン43、ノート型パソコン44などプロセッサ110を備えた可搬型のコンピュータ内に構成してもよい。外部バス120は、スマートフォン43、ノート型パソコン44が備える無線LANポート、有線LANポート、BLUETOOTH(登録商標)、USBポートなどの汎用のインターフェース122を経由して第1圧力計測デバイス230、第1温度計測デバイス232、第2圧力計測デバイス234、第2温度計測デバイス236および開度計測デバイス212などの周辺機器140に接続することができる。第1圧力計測デバイス230は、例えば、ダイアフラム式のゲージ圧または絶対圧を計測可能な圧力センサを使用することができる。
第1圧力計測デバイス230は、計測データを出力する例えば、4〜20mA、1〜5Vなどのアナログ出力端子を備えたものをAD変換器142と併せて使用することができる。また、第1圧力計測デバイス230は、HART(登録商標)などの通信規格のものを使用してもよい。
また、第1圧力計測デバイス230、第1温度計測デバイス232、第2圧力計測デバイス234、第2温度計測デバイス236および開度計測デバイス212にUSBメモリ、メモリカードなどの可搬型メモリを備えている場合、外部バス120は、ノート型パソコン44またはスマートフォン43が備えるUSBポート、メモリカード用のスロットなどのインターフェース122を経由して可搬型メモリに記憶されたデータを収集することができる。ノート型パソコン44またはスマートフォン43は、ノズル255の開閉を制御する信号を出力するインターフェース122を備えてもよい。
本開示の評価システム1は、例えば、図5に示すようにIoTシステムとしてクラウドサーバ32、42上に構成してもよい。IoTシステムは、例えば、デバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30、アプリケーション層40の4つの層を含んでいる。評価システム1は、IoTシステムのデバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30、アプリケーション層40のいずれに構成してもよい。また、評価システム1を構成するハードウェアは、デバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30、アプリケーション層40のいずれか2つ以上に分散させて構成してもよい。
ネットワーク層20は、IoTゲートウェイ22を含んでよい。アプリケーション層40は、ノート型パソコン44またはスマートフォン43などの可搬型端末を含んでよい。 本開示の評価システム1は、デバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30、アプリケーション層40のいずれかにHEMS(Home Energy Management System)と併せて構成してもよい。
図6において、評価システム1は、一例として、デバイス層10であるマイコンメータ235内に構成される。ネットワーク層20は、WPAN(Wireless Personal Area Network)、WLAN(Wireless LAN)、WWAN(Wireless Wide Area Network)、フィールドバス、移動通信システム、固定回線、インターネット回線などのネットワークまたはIoTゲートウェイ22等により構成される。プラットフォーム層30のクラウドサーバ32は、ネットワーク層20に設置されたIoTゲートウェイ22を経由して、デバイス層10のマイコンメータ235内に内蔵された第1圧力計測デバイス230、流量計測デバイス242から計測データを収集し、必要に応じて収集したデータを前処理する。前処理は、例えば、収集したデータの欠損の補間、データの正規化、データに対するラベリングなどの処理である。ユーザは、アプリケーション層40のクラウドサーバ42をウェブサーバとして機能させてスマートフォン43、ノート型パソコン44などを入出力手段として使用してもよい。なお、評価システム1は、ネットワーク層20、プラットフォーム層30、アプリケーション層40のいずれかに構成してもよい。
図7は、本開示の評価方法の処理手順を示すフローチャートである。
(実施例1)
(ステップS101)ステップS101において、コンピュータ600は、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答を含むデータまたは信号を受信する。
(ステップS102)ステップS102において、コンピュータ600は、下流側管路220内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGを演算する。
下流側管路220内の流体温度θの変化を考慮する必要がある場合、下流側管路220に第1温度計測デバイス232を設け、下流側管路220内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答と流体圧力P2dの時間応答の時間微分値、下流側管路220内の流体温度θの時間応答と流体温度θの時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGを演算してもよい。
(ステップS103)ステップS103において、コンピュータ600は、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答とノズル255のコンダクタンスCとに少なくとも部分的に基づくノズル255の流量計算式から、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを演算する。
下流側管路220内の流体温度θの変化を考慮する必要がある場合、下流側管路220に第1温度計測デバイス232を設け、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答とノズル255のコンダクタンスCと下流側管路220内の流体温度θの時間応答に少なくとも部分的に基づくノズル255の流量計算式から、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを演算してもよい。
(ステップS104)ステップS104において、コンピュータ600は、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGに、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを加算することにより、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算する。
(実施例2)
(ステップS201)ステップS201において、コンピュータ600は、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答を含むデータまたは信号を受信する。
(ステップS202)ステップS202において、コンピュータ600は、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答および上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算する。
上流側管路240内の流体圧力Pの変化を考慮する必要がある場合、上流側管路240に第2圧力計測デバイス234を設け、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答および上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算してもよい。
ここで、「開度情報Xv」は、バルブの実際の開度に限定されない。例えば、圧力調整器210が梃子式のガバナであれば梃子比と力点の変位からバルブの実際の開度を求めてもよい。
「流量演算式」は、数式20または数式21に示す流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算する。
「少なくとも部分的に基づく」とは、流量演算式が、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答以外のパラメータ(例えば、上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答)、換算係数(例えば、梃子比)などを含んでよいことを意味する。
(実施例3)
本開示の評価方法は、実施例1または実施例2のいずれかの処理において、以下に示す処理を含んでよい。
(ステップS300)ステップS300において、コンピュータ600は、下流側管路220内に流入する流体の流量Gの波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λのいずれか1つ以上を演算する。
流量Gの波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λを演算するステップS400は、例えば、以下のアルゴリズムを利用できる。(1)ステップ応答の最大値であるG1_max1を求める。(2)定常状態応答G1_finalの誤差(G(t)−G1_final)の絶対値がG1_finalの例えば2%〜5%以内に下がるまでの時間を検出し、行過時間Tとする。(3)行過量ε[%]=(G1_max1−G1_final)/G1_final×100を演算する。(4)ステップ応答の2番目ピーク値である流量G1_max2を求める。(5)減衰率λ=(G1_max−G1_final)/(G1_max1−G1_final)を演算する。
本開示の評価方法は実施例4に示す処理を含んでよい。
(実施例4)
(ステップS400)ステップS400において、コンピュータ600は、行過量εと減衰係数ξとの相互関係式(数式10)、減衰率λと減衰係数ξとの相互関係式(数式12)、のいずれか1つ以上に、行過量εまたは減衰率λを代入することにより、減衰係数ξを演算する。
本開示の評価方法は実施例5に示す処理を含んでよい。
(実施例5)
(ステップS500)ステップS500において、コンピュータ600は、減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式(数式13)、減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式(数式14)、に基づき共振ピーク値Mまたは位相余裕Φのいずれか1つ以上を演算する。
本開示の評価方法は実施例6に示す処理を含んでよい。
(実施例6)
(ステップS600)ステップS600において、コンピュータ600は、行過時間Tと減衰係数ξを、固有角周波数ωと行過時間Tと減衰係数ξとの相互関係式(数式15)に代入し固有角周波数ωを演算し、共振角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式(数式16)、減衰角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式(数式17)、交差角周波数ωと固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式(数式18)、理論応答曲線CT(t)と固有角周波数ωと減衰係数ξとの相互関係式(数式19)に基づき共振角周波数ω、減衰角周波数ω、交差角周波数ω、理論応答曲線CT(t)のいずれか1つ以上を演算する。
評価方法は、プログラム命令132が使用する演算データ134を追加、更新または削除可能な図示しないステップを含んでよい。
本開示は、評価システム生産方法として構成してもよい。
(実施例7)
評価システム生産方法は、一態様では、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、下流側管路220内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGを演算するステップと、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答とノズル255のコンダクタンスCとに少なくとも部分的に基づくノズル255の流量計算式から、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを演算するステップと、下流側管路220を出入りする流体の流量ΔGに、ノズル255を通過し下流側管路220から流出する流体の流量Gを加算することにより、圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量Gを演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータ600に実装させるためのプログラム命令132を記憶手段500に記憶する手順、を含む。
さらに、評価システム生産方法は、記憶手段500からデバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30またはアプリケーション層40のいずれか1つ以上のコンピュータ600に、プログラム命令132を構成する演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む。記憶手段500は、例えば、プラットフォーム層30またはアプリケーション層40のクラウドサーバ32、42自体であってよい。
また、記憶手段500は、DVD、USBなどの記録媒体としてもよい。プログラム命令132は、1つのコンピュータ600に集中させて書込またはダウンロードしてもよい。また、プログラム命令132は、2以上のコンピュータ600に分散させて書込またはダウンロードさせてもよい。
(実施例8)
評価システム生産方法は、一態様では、圧力調整器210の下流側管路220に流体連通するノズル255のコンダクタンスCが、ステップ状に変化した際に圧力調整器210と下流側管路220を含むフィードバック制御系200において観測される圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、圧力調整器210のバルブの開度情報Xvの時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から圧力調整器210を通過し下流側管路220に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータ600に実装させるためのプログラム命令132を記憶手段500に記憶する手順を含む。
さらに、評価システム生産方法は、記憶手段500からデバイス層10、ネットワーク層20、プラットフォーム層30またはアプリケーション層40のいずれか1つ以上のコンピュータ600に、プログラム命令132を構成する演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む。記憶手段500は、例えば、プラットフォーム層30またはアプリケーション層40のクラウドサーバ32、42自体であってよい。
また、記憶手段500は、DVD、USBなどの記録媒体としてもよい。プログラム命令132は、1つのコンピュータ600に集中させて書込またはダウンロードしてもよい。また、プログラム命令132は、2以上のコンピュータ600に分散させて書込またはダウンロードさせてもよい。
(データフォーマット)
図8は、演算データ134のデータフォーマットの一例である。演算データ134は、圧力調整器210の設備情報301、物理パラメータ302、維持管理情報303、または、計測情報304の少なくとも1つ以上を含む。設備情報301は、例えば、圧力調整器210のID番号、型式、口径、生産年月日、設置日、1次側の流体圧力P、目標圧、下流側管路220および上流側管路240の口径、延長、内容積V[m]、流体機器250の型式、コンダクタンスC(ノズル255の有効断面積Seまたは音速コンダクタンスCo)、コンダクタンスCと圧力調整器210のバルブの開度との相関情報、マイコンメータ235の型式などの情報である。
物理パラメータ302は、例えば、流体の種別ごとの気体定数R、比熱比κなど数式1乃至数式21において使用する情報である。維持管理情報303は、例えば、メンテナンス日、メンテナンス内容、トラブル内容、作業者などの情報である。計測情報304は、下流側管路220内の流体圧力P2dの時間応答、下流側管路220内の流体温度θの時間応答,上流側管路240内の流体圧力Pの時間応答、上流側管路240内の流体温度θの時間応答,計測日時などのデータである。演算データ134は、プロセッサ110による演算結果を含んでよい。さらに、演算データ134は、行過量ε、行過時間T、減衰率λ、共振ピーク値M、位相余裕Φなどの指標に対する上限値または下限値などの閾値を含んでよい。
(解析事例)
図9は、本開示の評価システム1による解析事例である。図9において、横軸は、下流側管路220の内容積V[m]、縦軸において、四角印のプロットは、行過量εを意味し、三角印のプロットは、位相余裕Φを意味する。行過量εおよび位相余裕Φは、下流側管路220の内容積V[m]により極値をとることが確認できる。解析事例は、図9に示したものに限らず、例えば、AIを活用して予知保全、異常検知に関わる解析を実施してもよい。
(本開示の評価システム1の有効性について)
図10は、周波数応答法により求めた位相余裕Φと相互関係式により演算した位相余裕Φとの関係を示す図である。図10において、横軸は、共振ピーク値Mを意味する。縦軸において、三角印のプロットは、非特許文献1(Table1)に開示されている周波数応答法により求めた位相余裕Φ、丸印のプロットは、周波数応答法により求めた共振ピーク値Mに数式12および数式13を適用することにより求めた位相余裕Φを意味する。図10に破線で示しように、周波数応答法により求めた位相余裕Φと数式13および数式14により求めた位相余裕Φとの間には高い相関が認められる。
1:評価システム、10:デバイス層、20:ネットワーク層、22:IoTゲートウェイ、30:プラットフォーム層、32:クラウドサーバ、40:アプリケーション層、42:クラウドサーバ、43:スマートフォン、44:ノート型パソコン、110:プロセッサ、112:内部バス、120:外部バス、122:インターフェース、130:メモリ、132:プログラム命令、134:演算データ、140:周辺機器、142:AD変換器、200:フィードバック制御系、210:圧力調整器、212:開度計測デバイス、220:下流側管路、222:容積要素、230:第1圧力計測デバイス、232:第1温度計測デバイス、234:第2圧力計測デバイス、235:マイコンメータ、236:第2温度計測デバイス、240:上流側管路、242:流量計測デバイス、250:流体機器、252:絞り要素、253:電磁弁、254:リフト弁、255:ノズル、301:設備情報、302:物理パラメータ、303:維持管理情報、304:計測情報、500:記憶手段、600:コンピュータ

Claims (14)

  1. プロセッサと、
    プログラム命令および前記プログラム命令が使用する演算データを含むデータを記憶するメモリと、
    前記プロセッサの内部バスと前記メモリとの間を通信可能に接続する外部バスと、を含み、前記プログラム命令および前記演算データに基づく演算処理を前記プロセッサにより実行する評価システムであって、
    前記外部バスは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信し、
    前記プロセッサは、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算し、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算し、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算する評価システム。
  2. プロセッサと、
    プログラム命令および前記プログラム命令が使用する演算データを含むデータを記憶するメモリと、
    前記プロセッサの内部バスと前記メモリとの間を通信可能に接続する外部バスと、を含み、前記プログラム命令および前記演算データに基づく演算処理を前記プロセッサにより実行する評価システムであって、
    前記外部バスは、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信し、
    前記プロセッサは、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算する評価システム。
  3. 前記プロセッサは、前記下流側管路に流入する流体の流量の波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λのいずれか1つ以上を演算する請求項1または請求項2に記載の評価システム。
  4. 前記プロセッサは、前記行過量εと減衰係数ξとの相互関係式、前記減衰率λと前記減衰係数ξとの相互関係式、のいずれか1つ以上に、前記行過量εpまたは前記減衰率λを代入することにより、前記減衰係数ξを演算する請求項3に記載の評価システム。
  5. 前記プロセッサは、前記減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式、前記減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式、に基づき前記共振ピーク値Mまたは前記位相余裕Φのいずれか1つ以上を演算する請求項4に記載の評価システム。
  6. 前記プロセッサは、前記行過時間Tと前記減衰係数ξを、固有角周波数ωと前記行過時間Tと前記減衰係数ξとの相互関係式に代入し前記固有角周波数ωを演算し、共振角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、減衰角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、交差角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、理論応答曲線CT(t)と前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式に基づき前記共振角周波数ω、前記減衰角周波数ω、前記交差角周波数ω、前記理論応答曲線CT(t)のいずれか1つ以上を演算する請求項5に記載の評価システム。
  7. コンピュータに実装される評価方法において、前記評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む。
  8. コンピュータに実装される評価方法において、前記評価方法は、圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む。
  9. 請求項7または請求項8に記載の前記評価方法は、前記下流側管路に流入する流体の流量の波形の特徴量である行過量ε、行過時間T、または、減衰率λのいずれか1つ以上を演算するステップを含む。
  10. 請求項9に記載の前記評価方法は、前記行過量εと減衰係数ξとの相互関係式、前記減衰率λと前記減衰係数ξとの相互関係式、のいずれか1つ以上に、前記行過量εまたは前記減衰率λを代入することにより、前記減衰係数ξを演算するステップを含む。
  11. 請求項10に記載の前記評価方法は、前記減衰係数ξと共振ピーク値Mとの相互関係式、前記減衰係数ξと位相余裕Φとの相互関係式、に基づき前記共振ピーク値Mまたは前記位相余裕Φのいずれか1つ以上を演算するステップを含む。
  12. 請求項11に記載の前記評価方法は、前記行過時間Tと前記減衰係数ξを、固有角周波数ωと前記行過時間Tと前記減衰係数ξとの相互関係式に代入し前記固有角周波数ωを演算するステップと、共振角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、減衰角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、交差角周波数ωと前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式、理論応答曲線CT(t)と前記固有角周波数ωと前記減衰係数ξとの相互関係式に基づき前記共振角周波数ω、前記減衰角周波数ω、前記交差角周波数ω、前記理論応答曲線CT(t)のいずれか1つ以上を演算するステップを含む。
  13. 圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記下流側管路内の流体圧力の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記下流側管路内の流体の状態方程式を時間に対して全微分することにより得られる前記下流側管路内の流体圧力の時間応答の時間微分値に少なくとも部分的に基づく微分方程式から、前記下流側管路を出入りする流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路内の流体圧力の時間応答と前記ノズルのコンダクタンスとに少なくとも部分的に基づく前記ノズルの流量計算式から、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を演算するステップと、前記下流側管路を出入りする流体の流量に、前記ノズルを通過し前記下流側管路から流出する流体の流量を加算することにより、前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータに実装させるためのプログラム命令を記憶手段に記憶する手順と、前記記憶手段からデバイス層、ネットワーク層、プラットフォーム層またはアプリケーション層のいずれか1つ以上の前記コンピュータに、前記プログラム命令を構成する前記演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む評価システム生産方法。
  14. 圧力調整器の下流側管路に流体連通するノズルのコンダクタンスが、ステップ状に変化した際に前記圧力調整器と前記下流側管路を含むフィードバック制御系において観測される前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答を含むデータまたは信号を受信するステップと、前記圧力調整器のバルブの開度情報の時間応答に少なくとも部分的に基づく流量演算式から前記圧力調整器を通過し前記下流側管路に流入する流体の流量を演算するステップと、を含む演算ステップをコンピュータに実装させるためのプログラム命令を記憶手段に記憶する手順と、前記記憶手段からデバイス層、ネットワーク層、プラットフォーム層またはアプリケーション層のいずれか1つ以上の前記コンピュータに、前記プログラム命令を構成する前記演算ステップを集中または分散させて実装させる手順と、を含む評価システム生産方法。
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