JP6767851B2 - エンゲージメント指標値制御装置、エンゲージメント指標値制御方法、及びプログラム - Google Patents

エンゲージメント指標値制御装置、エンゲージメント指標値制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、エンゲージメント指標に基づく、通信サービスの品質制御技術に関連するものである。
近年、ネットワークが全国に整備され、ネットワークを介した様々なアプリケーションが登場してきている。しかし、人が集まりやすい駅やイベント会場では、混雑等の影響により、アプリケーションを使うのに十分な通信品質が確保できない場合がある。この問題を解決するためには、十分な量の通信設備を配備するという方法が考えられるが、人の集中は時間的に発生することが多いため、輻輳時間帯以外の時間は、過剰な設備となってしまい、設備投資の非効率性を招いてしまう。
そこで、ネットワークやアプリケーションを制御することで品質を確保する取り組みが行われている。この時、制御する際の品質指標として何を取るかが重要となる。品質指標は大きく分けて、遅延やスループットといったQoS(Quality of Service)、動画のビットレートや再生停止回数といったKQI(Key Quality Indicator)、ユーザが感じる体感品質であるQoE (Quality of Experience)、視聴時間や視聴回数といったエンゲージメント指標の4種類に分類することができる。
従来は、計測のしやすさから、QoS、KQI指標を元にして制御を行うことが多かった。しかし、ネットワークを介してサービスを提供する事業者の視点では、システム上の品質よりも、QoEやエンゲージメント指標といった、ユーザが実際に感じた品質や、ユーザの行動にどう影響したのかという点に興味があると考えられる。従って、近年では、QoE、エンゲージメント指標に基づく制御方式の検討が進んでいる。
QoEに基づく制御方式として、非特許文献1に開示された技術がある。この技術では、動画配信サービスを対象とした制御法の提案を行っている。まず、主観評価実験によってQoEをモデル化する。そして、最もQoEが高くなる配信条件をレコメンドすることで、動画配信におけるQoEの最大化を実現する。しかし、この手法を別のサービスに適用する時には、主観評価実験を再度行う必要がある。従って、様々なサービスにこの手法を適用することは難しい。
一方、エンゲージメント指標に基づく制御方式として、非特許文献2に開示された技術がある。この技術においても、動画配信サービスを対象としたエンゲージメント最適化制御法の提案を行っている。まず、視聴時間をエンゲージメント指標として、ビットレート、再生停止時間が視聴時間に与える影響を効用関数としてモデル化する。そして、効用関数が最も高くなるような配信サーバの選択を行うことでエンゲージメント指標の最大化を行っている。この手法は、データに基づいてエンゲージメント指標のモデル化を行っているため、QoEのように、サービスが変わるたびに再度評価実験を行う必要がないという利点がある。
山本浩司, "QoE-centricオペレーションの実現に向けた取り組み紹介," 信学技報, vol. 114, no. 298, Nov. 2014 X. Liu, F. Dobrian, H. Milner, J. Jiang, V. Sekar, I. Stoica, and H. Zhang. A case for a coordinated internet video control plane. In SIGCOMM, 2012.
前述したように、近年は、QoEやエンゲージメント指標に基づく制御が必要とされており、中でもエンゲージメント指標に基づく品質制御は、サービス事業者が新たに主観評価実験を行わなくともよいという点で、今後重要な技術となる。しかし、現状のエンゲージメント指標値を高める品質制御には、2つの課題がある。
第1の課題は、同じモデルを使い続けることでエンゲージメント指標値の推定結果が実際のエンゲージメント指標値と乖離していってしまう可能性があるという点である。非特許文献2では、一度モデルを作成すると、そのモデルを使い続けながら品質制御を行っている。しかし、実際には、技術動向やサービス提供状況の変化によってエンゲージメント指標の特性は変化していると考えられる。従って、モデル作成からしばらく時間が経過すると、エンゲージメント指標値の推定精度は下がってしまう可能性がある。
第2の課題は、エンゲージメント指標のモデルの形を仮定できない時に品質制御を行うことができないという点である。非特許文献2にも示されているが、エンゲージメント指標推定モデルを作成するためには、データを分析し、モデルの形(モデル式)を仮定し、その係数を最小二乗法等の方法を使って推定するという方式を取ることが多い。しかし、サービススタート直後等は、エンゲージメント指標の特性が自明ではなく、モデルの形を仮定することが難しい。そのため、制御を行ったとしても、必ずしもエンゲージメント指標を最大化できているとは限らない。
本発明は、上記の第2の課題に鑑みてなされたものであり、動画の配信制御に使用されるエンゲージメント指標値を推定するためのモデルの形を仮定できない場合でも、エンゲージメント指標値を推定することを可能とする技術を提供することを目的とする。
開示の技術によれば、 動画の配信制御に用いられるエンゲージメント指標値を推定するためのエンゲージメント指標値制御装置であって、
動画の制御パラメータ毎にエンゲージメントモデルを格納する記憶手段と、
前記記憶手段に格納されているエンゲージメントモデルは、エンゲージメント指標値のレンジ毎のカウント値からなるヒストグラムであり、配信候補の動画の制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルを前記記憶手段から読み出し、当該エンゲージメントモデルからエンゲージメント指標値の代表値を算出し、当該代表値を前記制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値として取得する取得手段と、
動画の視聴ログから、動画の制御パラメータと、当該制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値とを抽出し、前記記憶手段に格納された、前記抽出された制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルにおける前記抽出されたエンゲージメント指標値に対応するカウント値を更新する更新手段と
を備えることを特徴とするエンゲージメント指標値制御装置が提供される。

開示の技術によれば、動画の配信制御に使用されるエンゲージメント指標値を推定するためのモデルの形を仮定できない場合でも、エンゲージメント指標値を推定することが可能となる。
本発明の実施の形態におけるシステム構成図である。 本発明の実施の形態におけるシステムを構成する装置のハードウェア構成図である。 実施例1におけるエンゲージメントモデル更新の手順を示すフローチャートである。 実施例1におけるエンゲージメント指標値の推定の手順を示すフローチャートである。 実施例2におけるエンゲージメントモデル更新の手順を示すフローチャートである。 実施例2においてエンゲージメントモデルDB202に格納されるテーブルの例を示す図である。 実施例2におけるエンゲージメント指標値の推定の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
(概要)
本実施の形態では、前述した第1の課題を解決するための技術を実施例1として説明し、第2の課題を解決するための技術を実施例2として説明している。ただし、第1の課題と第2の課題の両方を本実施の形態に係る技術により解決することは必須ではない。例えば、一方の課題を本実施の形態に係る技術により解決し、他方の課題を別の技術で解決してもよいし、一方の課題のみの解決を行うこととしてもよい。
モデルの形(モデル式)を仮定できるエンゲージメント指標について、同じモデルを使い続けることでエンゲージメント指標値の推定結果が実際のエンゲージメント指標値と乖離していってしまう可能性があるという第1の課題に対し、実施例1では、逐次的にエンゲージメント指標のモデル式(推定式)を更新することで解題を解決する。まず、サービス事業者は、提供するサービスに応じて、サービスの品質を制御するパラメータと、推定したいエンゲージメント指標を決定する。次に、データ分析を行い、係数を含むエンゲージメント指標推定モデルを作成する。ただし、係数は、データの統計量で表される式から得られる数である必要がある。そして、エンゲージメント指標推定モデルの初期係数を、既に蓄積されているデータから、最小二乗法等を用いて決定する。このようにして構築したモデルを元にしてサービスを提供しながら、ユーザからフィードバック情報を収集し、係数に含まれる統計量を更新していく。そして、更新した統計量を元に、定期的にエンゲージメント指標推定モデルのアップデートを行う。この方式では、ユーザからのフィードバック情報を元にしてモデルの更新を随時行っていくことができるため、技術動向やサービスの提供状況に適応したモデルを構築することができる。このようにして取得した推定結果を元にして品質制御を行うことで、モデルの形を仮定できるエンゲージメント指標について、より高精度な最適化を実現することができる。
エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できない時に品質制御を行うことができないという第2の課題について、実施例2では、ノンパラメトリックなモデル化を行うことで課題を解決する。まず、サービス事業者は、提供するサービスに応じて、サービスの品質を制御するパラメータと、推定したいエンゲージメント指標を決定する。そして、各パラメータの組み合わせに応じて、ヒストグラムを作成し、その代表値を推定値として採用する。ある制御パラメータに関するエンゲージメント指標値を推定するときには、制御パラメータを入力することで、ヒストグラム情報を取得し、そこから代表値を計算することで、所望のエンゲージメント指標値を取得する。この方式は、モデルの形を仮定する必要がないため、従来法のようなデータの分析をすることなくモデル構築が可能である。このようにして取得した推定結果を元にして品質制御を行うことで、モデルの形が仮定できないエンゲージメント指標の最適化を実現することができる。
(システム構成、全体動作)
図1に、本実施の形態(実施例1、2に共通)におけるシステム構成を示す。同図に示すように、本実施の形態に係るシステムは、エンゲージメント推定部100、エンゲージメントモデル更新部200、ビットレート選択部300、配信サーバ400、端末500を有する。
エンゲージメント推定部100は、エンゲージメント指標値を推定(算出)する機能部であり、再生停止割合推定ユニット101、エンゲージメント計算ユニット102を有する。エンゲージメントモデル更新部200は、エンゲージメントモデルを更新する機能部であり、モデル更新ユニット201、エンゲージメントモデルDB202を有する。
端末100は動画再生アプリを有する。本実施の形態では、端末500は、モバイル網に接続して通信を行うモバイル端末であることを想定しているが、これに限られるわけではなく、固定網に接続して通信を行う固定端末であってもよい。また、図1には、1つの端末500が図示されているが、実際には多数の端末が存在し、それぞれに対して以下で説明する処理が実行される。
各部、各ユニットの処理内容については、以降の処理説明のところで説明される。本実施の形態においては、対象とする通信サービスとして動画配信サービス、対応するエンゲージメント指標として、視聴時間を取り上げて説明を行う。しかし、本発明の適用先はこれに限ったものではなく、エンゲージメント指標として、例えば、サービス全体の利用時間、課金プランへの移行率、サービスの解約率等のうちのいずれか1つ又は複数を採用してもよい。
まず、図1を参照して、本実施の形態における動画配信制御(品質制御)の全体の処理の流れ(実施例1、2に共通)を説明する。
ステップS1)端末(動画再生アプリ)500が、配信サーバ400に対し、動画の配信要求を行う。配信要求には通信環境情報(例:時間帯、キャリア、セルIDの組)が付与される。ただし、この通信環境情報は一例であり、固定網の場合には利用しているISP等を通信環境情報の要素に含めてもよい。
ステップS2)配信サーバ400は、ビットレート選択部300に対し、その動画の配信可能ビットレート列及びユーザ(端末500)の通信環境情報を通知する。なお、配信可能ビットレート列とは、100Kpbs、200Kbps、500Kbps、...のような配信サーバ400が配信可能なビットレートのリストである。
ステップS3)ビットレート選択部300は、エンゲージメント推定部100に対し、通信環境情報とビットレートを送信することで、ある通信環境とビットレートの組み合わせに対する、推定されたエンゲージメント指標値を要求する。エンゲージメント指標値の推定方法については各実施例において詳細に説明する。なお、ステップS3は、配信可能ビットレート列における各ビットレートについて行われる。
ステップS4)ビットレート選択部300は、エンゲージメント推定部100から、配信可能な各ビットレートで配信したときのエンゲージメント指標値(推定値)を取得する。
ステップS5)ビットレート選択部300は、最もエンゲージメント指標値が高くなるビットレートを最適配信ビットレートとして、配信サーバ400に通知する。
ステップS6)配信サーバ400は、取得した最適配信ビットレートを用いて、動画の配信を行う。
ステップS7)動画視聴の終了後、端末500は、視聴ログ(例:ビットレート、再生停止率、視聴時間の組)を配信サーバ400に送付する。なお、端末500は、視聴ログをエンゲージメントモデル更新部200に送付することとしてもよい。
ステップS8)配信サーバ400は、視聴ログをエンゲージメントモデル更新部200に送付する。そして、エンゲージメントモデル更新部200は、取得した視聴ログを元にして、エンゲージメントモデルを更新する。なお、エンゲージメントモデルの更新は、視聴ログを取得する度に行ってもよいし、タイマを用いて定期的に行ってもよいし、これら以外のタイミングで行ってもよい。エンゲージメントモデルの更新方法については各実施例において詳細に説明する。
(ハードウェア構成)
図1に示すエンゲージメント推定部100、エンゲージメントモデル更新部200、ビットレート選択部300のぞれぞれが、1つの装置であってもよいし、エンゲージメント推定部100とエンゲージメントモデル更新部200とビットレート選択部300が、1つの装置を構成してもよいし、エンゲージメント推定部100とエンゲージメントモデル更新部200が1つの装置を構成してもよいし、これら以外の装置構成であってもよい。
一例として、エンゲージメント推定部100とエンゲージメントモデル更新部200を含む構成をエンゲージメント指標値制御装置と呼ぶことができる。当該エンゲージメント指標推定装置は例えば1又は複数のコンピュータで構成することができる。
上述したエンゲージメント指標値制御装置等の各装置は、1つ又は複数のコンピュータに、本実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。すなわち、当該装置が有する各機能は、コンピュータに内蔵されるCPUやメモリなどのハードウェア資源を用いて、当該装置で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現することが可能である。上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(可搬メモリ等)に記録して、保存したり、配布したりすることが可能である。また、上記プログラムをインターネットや電子メールなど、ネットワークを通して提供することも可能である。
図2は、当該装置をコンピュータで実現する場合におけるハードウェア構成例を示す図である。図2の装置は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置150、補助記憶装置152、メモリ装置153、CPU154、インタフェース装置155、表示装置156、及び入力装置157等を有する。
当該装置での処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM又はメモリカード等の記録媒体151によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体151がドライブ装置150にセットされると、プログラムが記録媒体151からドライブ装置150を介して補助記憶装置152にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体151より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置152は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置153は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置152からプログラムを読み出して格納する。CPU154は、メモリ装置153に格納されたプログラムに従って当該装置に係る機能を実現する。インタフェース装置155は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置156はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置157はキーボード及びマウス、ボタン、又はタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
以下、エンゲージメントモデルの更新、及びエンゲージメント指標値の推定について詳細に説明する。エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できる場合を実施例1として説明し、エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できない場合を実施例2として説明する。なお、図1に示したシステムは、実施例1、2の両方を実行する機能を備えてもよいし、実施例1、2のうちのいずれか1つの実施例の機能を備えることとしてもよい。実施例1、2の両方を実行する機能を備える場合、例えば、サービスの種類に応じて、実施例1の制御と実施例2の制御を使い分けてもよいし、サービスの提供開始からの経過期間に応じて実施例1の制御と実施例2の制御を使い分けてもよい。
(実施例1:エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できる場合)
<実施例1のエンゲージメントモデルの更新>
本実施例では、エンゲージメントモデル式として、非特許文献2で示されている以下の効用関数を用いる。
Utility = c × BuffRatio + d × bitrate
ここで、BuffRatioは、再生時間(動画長+停止時間)に対する停止時間の割合を表しており、bitrateは、配信ビットレートを表している。BuffRatioとbitrateを総称して制御パラメータと称してもよい。非特許文献2ではc=−3.7、d=1/20としているが、実施例1では、この係数を更新していく。エンゲージメントモデルの更新は、エンゲージメントモデル更新部200により、図3に示す手順で行われる。
ステップS101)まず、エンゲージメントモデル更新部200のモデル更新ユニット201が、配信サーバ400から送信された視聴ログを取得する。なお、視聴ログは、ユーザの端末500から受信することとしてもよい。
ステップS102)モデル更新ユニット201は、視聴ログから、ビットレート(bitrate)、再生停止割合(BuffRatio)、その時の視聴時間(viewtime)を抽出する。
ステップS103)そして、抽出した値を用い、以下の式に基づいて、数c1、数c2、数c3、数d1、数d2、数d3、数e、数n、数c、数dを上から順に計算することにより、係数c、dを求める。
c1←c1+BuffRatio
c2←c2+BuffRatio2
c3←c3+BuffRatio×viewtime
d1←d1+bitrate
d2←d2+bitrate2
d3←d3+bitrate×viewtime
e←e+viewtime
n←n+1
c←(n×c3 − c1×e)/(n×c2 − c2 2)
d←(n×d3 − d1×e)/(n×d2 − d2 2)
計算した各数は、エンゲージメントモデルDB202に格納する。上記の計算は、順次得られる測定値(bitrate、BuffRatio等)を用いて、最小二乗法により、Utilityのモデル式におけるcとdを求める計算に相当する。つまり、Utilityのモデル式が、視聴ログから抽出される値にフィッティングするように係数が更新される。
より詳細には、既に蓄積されている視聴ログのデータから、数c1、数c2、数c3、数d1、数d2、数d3、数e、数n、数c、数dの各数の初期値を0として、上記の計算を行うことにより初期係数cとdを求める。そして、当該初期係数を適用したモデルを用いてサービスを提供しながら、ユーザからのフィードバック情報(視聴ログ)を収集し、上記の計算を行うことでcとdを更新していく。
<実施例1のエンゲージメント指標値の推定>
実施例1では、エンゲージメント推定部100が、図4に示す手順でエンゲージメント指標値の推定(算出)を実行する。
ステップS111)まず、再生停止割合推定ユニット101が、図1のステップS3で受信した通信環境情報とビットレートに基づき、その視聴における再生停止割合(BuffRatio)を推定する。BuffRatioの推定自体は既存技術で行うことができる。例えば非特許文献1の技術を用いて、まず、通信環境情報からスループットの推定を行い、推定スループットとビットレートを入力として、再生停止時間Tstopを推定する。そして、動画長をTlengthと置き、以下の式でBuffRatioを計算する。
BuffRatio=Tstop/(Tlength+Tstop)
ステップS112)次に、エンゲージメント計算ユニット102が、エンゲージメント指標値の算出を行う。まず、エンゲージメントモデルDB202にアクセスし、数c、数dを取得する。ここでのエンゲージメントモデルDB202へのアクセス、及び数c、数dの取得は、図1における、エンゲージメント計算ユニット102とエンゲージメントモデルDB202との間の「モデル要求」、「モデル応答」に相当する。
そして、エンゲージメント計算ユニット102は、ステップS111で推定したBuffRatioと、対応するビットレートを効用関数(モデル式)に入力することで、所望のエンゲージメント指標値を算出する。
(実施例2:エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できない場合)
次に、エンゲージメント指標のモデルの形状を仮定できない場合の実施例である実施例2について説明する。
<実施例2のエンゲージメントモデルの更新>
本実施例におけるエンゲージメントモデルの更新は、エンゲージメントモデル更新部200により、図5に示す手順で行われる。
本実施例では、エンゲージメントモデルDB202において、制御パラメータ(具体的には、BuffRatioとbitrate)ごとに、過去のエンゲージメント指標値のデータが、例えばテーブルの形で蓄積されている。そして、エンゲージメントモデル更新部200のモデル更新ユニット201が、視聴ログに基づき、エンゲージメント指標値のデータを順次更新していく。
図5のステップS201において、モデル更新ユニット201が視聴ログを受信する。ステップS202において、エンゲージメントモデルDB202に格納されているテーブルにおける該当エンゲージメント指標値のカウントを更新する。具体的には以下のとおりである。
図6は、エンゲージメントモデルDB202に格納されるテーブルの例を示している。この例では、左側2列が制御パラメータ、残りの8列が過去のエンゲージメント指標値のカウント値を表しており、1行目に示されたレンジに従って、各制御パラメータの状態における過去のエンゲージメント指標値がカウントされている。このレンジは、各事業者がサービスの性質に応じて自由に定めてよい。また、図6のようにレンジを設定してカウントしていくのではなく、各制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値の代表値(例:平均値、重み付き平均値、パーセント値、中央値、最頻値等)のみを計算、保存しておき、その値を随時更新していってもよい。この代表値も、エンゲージメントモデルの例である。
図6における2行目以下の各行を、本実施例ではその制御パラメータにおけるエンゲージメントモデルと呼び、エンゲージメントモデル更新時には、該当する行を更新する。例えば、bitrate=200kbps、BuffRatio=0.24の動画視聴における視聴時間が50秒間だった場合、スループットが901kbpsだったという情報が記録された場合、8行5列目(bitrate=200kbps、BuffRatio=0.2〜0.3の行のレンジ41~60の列)におけるカウント値が30から31に更新される。この更新処理は、視聴ログのデータが到着するたびに行ってもよいし、一時的に視聴ログのデータを保存しておき、指定した時間おきに更新処理を行ってもよい。
<実施例2のエンゲージメント指標値の推定>
実施例2では、エンゲージメント推定部100が、図7に示す手順でエンゲージメント指標値の推定(算出)を実行する。
ステップS211は、実施例1におけるステップS111と同じである。すなわち、再生停止割合推定ユニット101が再生停止割合(BuffRatio)を推定する。
ステップS212では、エンゲージメント計算ユニット102が、エンゲージメントモデルDB202にアクセスし、対象とするBuffRatioとビットレートに該当するエンゲージメントモデルを取得する(図1のモデル要求、モデル応答)。そして、エンゲージメント計算ユニット102は、取得したエンゲージメントモデル(エンゲージメント指標値のカウント値の列)から、エンゲージメント指標値の代表値(例:平均値、重み付き平均値、パーセント値、中央値、最頻値等)を算出し、この代表値を、該当ビットレートに対応するエンゲージメント指標値とする。
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本実施の形態により、動画の配信制御に用いられるエンゲージメント指標値を推定するためのエンゲージメント指標値制御装置であって、前記エンゲージメント指標値を算出するための所定のモデル式に適用される係数を格納する記憶手段と、前記記憶手段から係数を読み出し、当該係数を適用した前記所定のモデル式に、配信候補の動画の制御パラメータを入力することにより、前記エンゲージメント指標値を算出する算出手段と、動画の視聴ログから、当該動画の制御パラメータを抽出し、当該制御パラメータを用いて、前記記憶手段に格納された前記係数を更新する更新手段とを備えることを特徴とするエンゲージメント指標値制御装置が提供される。
実施例1で説明したエンゲージメントモデルDB202、エンゲージメント計算ユニット102、モデル更新ユニット201はそれぞれ、記憶手段、算出手段、更新手段の例である。
前記更新手段は、例えば、前記所定のモデル式が、視聴ログから抽出される値にフィッティングするように前記係数を更新する。前記制御パラメータは、例えばビットレートと再生停止割合であり、前記エンゲージメント指標値は、例えば視聴時間である。
また、本実施の形態によれば、動画の配信制御に用いられるエンゲージメント指標値を推定するためのエンゲージメント指標値制御装置であって、動画の制御パラメータ毎にエンゲージメントモデルを格納する記憶手段と、配信候補の動画の制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルを前記記憶手段から読み出し、当該エンゲージメントモデルからエンゲージメント指標値を取得する取得手段と、動画の視聴ログから、動画の制御パラメータと、当該制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値とを抽出し、当該エンゲージメント指標値を用いて、前記記憶手段に格納された、前記抽出された制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルを更新する更新手段とを備えることを特徴とするエンゲージメント指標値制御装置が提供される。
実施例2で説明したエンゲージメントモデルDB202、エンゲージメント計算ユニット102、モデル更新ユニット201はそれぞれ、記憶手段、取得手段、更新手段の例である。
前記エンゲージメントモデルは、例えばエンゲージメント指標値のレンジ毎のカウント値からなるヒストグラムであり、前記更新手段は、前記抽出されたエンゲージメント指標値に対応するカウント値を更新する。前記制御パラメータは、例えばビットレートと再生停止割合であり、前記エンゲージメント指標値は、例えば視聴時間である。
(実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、エンゲージメント指標推定モデルの形が仮定できないサービスに対して、ノンパラメトリックなモデル化を行うことで、エンゲージメント指標最適化制御を行うことができ、モデルの形が仮定できるサービスに対して、モデルを逐次的に更新していくことで、技術動向やサービス提供状態の変化にも追従した、高精度なエンゲージメント指標最適化制御が可能となる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 エンゲージメント推定部
101 再生停止割合推定ユニット
102 エンゲージメント計算ユニット
200 エンゲージメントモデル更新部
201 モデル更新ユニット
202 エンゲージメントモデルDB
300 ビットレート選択部
400 配信サーバ
500 端末
150 ドライブ装置
151 記録媒体
152 補助記憶装置
153 メモリ装置
154 CPU
155 インタフェース装置
156 表示装置
157 入力装置

Claims (5)

  1. 動画の配信制御に用いられるエンゲージメント指標値を推定するためのエンゲージメント指標値制御装置であって、
    動画の制御パラメータ毎にエンゲージメントモデルを格納する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納されているエンゲージメントモデルは、エンゲージメント指標値のレンジ毎のカウント値からなるヒストグラムであり、配信候補の動画の制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルを前記記憶手段から読み出し、当該エンゲージメントモデルからエンゲージメント指標値の代表値を算出し、当該代表値を前記制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値として取得する取得手段と、
    動画の視聴ログから、動画の制御パラメータと、当該制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値とを抽出し、前記記憶手段に格納された、前記抽出された制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルにおける前記抽出されたエンゲージメント指標値に対応するカウント値を更新する更新手段と
    を備えることを特徴とするエンゲージメント指標値制御装置。
  2. 前記制御パラメータは、ビットレートと再生停止割合であり、前記エンゲージメント指標値は、視聴時間である
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンゲージメント指標値制御装置。
  3. 動画の配信制御に用いられるエンゲージメント指標値を推定するためのエンゲージメント指標値制御装置が実行するエンゲージメント指標値制御方法であって、
    前記エンゲージメント指標値制御装置は、動画の制御パラメータ毎にエンゲージメントモデルを格納する記憶手段を備え、
    前記記憶手段に格納されているエンゲージメントモデルは、エンゲージメント指標値のレンジ毎のカウント値からなるヒストグラムであり、配信候補の動画の制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルを前記記憶手段から読み出し、当該エンゲージメントモデルからエンゲージメント指標値の代表値を算出し、当該代表値を前記制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値として取得する取得ステップと、
    動画の視聴ログから、動画の制御パラメータと、当該制御パラメータに対応するエンゲージメント指標値とを抽出し、前記記憶手段に格納された、前記抽出された制御パラメータに対応するエンゲージメントモデルにおける前記抽出されたエンゲージメント指標値に対応するカウント値を更新する更新ステップと
    を備えることを特徴とするエンゲージメント指標値制御方法。
  4. 前記制御パラメータは、ビットレートと再生停止割合であり、前記エンゲージメント指標値は、視聴時間である
    ことを特徴とする請求項に記載のエンゲージメント指標値制御方法。
  5. コンピュータを、請求項1又は2に記載のエンゲージメント指標値制御装置における各手段として機能させるためのプログラム。
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