JP6765653B2 - デプスマップ生成装置、デプスマップ生成方法及びプログラム - Google Patents

デプスマップ生成装置、デプスマップ生成方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、デプスマップ生成装置、デプスマップ生成方法及びプログラムに関する。
多視点画像に基づく3次元復元技術は、コンピュータビジョンの研究コミュニティだけでなく、文化財のデジタルアーカイブやエンターテイメント産業など、幅広い分野で注目されている(特許文献1参照)。
特開2013−019801号公報
上述した多視点画像に基づく3次元復元技術は、三角測量の技術を用いており、最終的に、各視点におけるデプスマップを統合することによって、3次元座標点群を生成する。
このため、各視点における画像(視点画像)を用いて世界座標系における対象物体の3次元形状を復元する際、2つ以上の異なる視点画像間において、世界座標系における3次元座標点の座標点に対応する視点画像それぞれの対応画素を検出し、各視点からのデプスマップを生成する必要がある。
従来においては、視点P1から視点画像に対して第1直線(エピポーラ直線)を生成し、視点P1と異なる視点P1から上記第1直線と交差する第2直線を生成する。
ここで、第1直線に対して第2直線が交差する公差座標点を順次変化させ、この交差座標点に対象物体の3次元座標点が存在すると仮定し、この公差座標点を視点P1の視点画像及び視点P2の視点画像の各々に投影させる。そして、それぞれの視点画像に投影された位置のピクセルの輝度値を用い、視点画像間における各ピクセルの輝度値の相関をとり、最も高い相関値を有した公差座標点を3次元座標点として抽出し、デプスマップの生成を行っている。
しかしながら、3次元座標点に対応する交差座標点を抽出するためには、ピクセル単位において公差座標点を細かい刻み幅で変化させる毎に、視点画像間の相関値を求める必要がある。このため、対象物体の復元するデプスマップを生成するためには膨大な計算が必要となり、計算コストが非常に大きくなってしまう。結果として、世界座標系における対象物体の復元に長い時間がかかることとなる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、3次元座標点群の復元に用いるデプスマップを生成するパラメータ(奥行き、法線の傾き)を高速にかつ高精度に生成するデプスマップ生成装置、デプスマップ生成方法及びプログラムを提供する。
上述した課題を解決するために、本発明のデプスマップ生成装置は、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置であり、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化部と、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理部と、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理部と、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成部とを備え、前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、前記空間伝搬処理部が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理部が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を並列して行うことを特徴とする。
また、本発明のデプスマップ生成装置は、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置であり、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化部と、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理部と、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理部と、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成部とを備え、前記空間伝搬処理部が、パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理部が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、当該対象視点画像に対応する前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行うことを特徴とする。
本発明のデプスマップ生成装置は、前記空間伝搬処理部が、パラメータの伝搬処理を所定の複数回繰り返して行い、当該空間伝搬処理部が、伝搬の処理を行う際の回数が奇数回の場合、前記対象視点画像の矩形形状における所定の頂点である第1頂点のピクセルからパラメータを伝搬させる処理を行い、伝搬の処理を行う際の回数が偶数回の場合、当該対象視点の前記第1頂点の点対称の位置にある第2頂点のピクセルからパラメータを伝搬させる処理を行うことを特徴とする。
本発明のデプスマップ生成装置は、前記空間伝搬処理部及び前記視点伝搬処理部の各々におけるパラメータの伝搬処理が終了したピクセルに対して、当該ピクセルに伝搬されたパラメータの微調整を、乱数により発生した調整値により行うパラメータ微調整部をさらに備えることを特徴とする。
本発明のデプスマップ生成装置は、前記空間伝搬処理部が、前記複数の対象視点画像に対して並列にパラメータの伝搬処理を行うことを特徴とする。
本発明のデプスマップ生成方法は、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成方法であり、初期化部が、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化過程と、空間伝搬処理部が、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理過程と、視点伝搬処理部が、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理過程と、デプスマップ生成部が、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画
像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成過程とを含み、前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、前記空間伝搬処理部が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理部が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を並列して行うことを特徴とする。
また、本発明のデプスマップ生成方法は、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成方法であり、初期化部が、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化過程と、空間伝搬処理部が、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理過程と、視点伝搬処理部が、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理過程と、デプスマップ生成部が、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成過程とを含み、前記空間伝搬処理部が、パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理部が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、当該対象視点画像に対応する前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行うことを特徴とする。
本発明のプログラムは、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、前記コンピュータ、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化手段対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理手段対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理手段、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成手段として機能させるプログラムであって、前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、前記空間伝搬処理手段が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理手段が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理をして行うプログラムである。
また、本発明のプログラムは、パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、前記コンピュータを、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化手段、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理手段、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理手段、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成手段として機能させるプログラムであって、前記空間伝搬処理手段が、パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理手段が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行うプログラムである。
以上説明したように、本発明によれば、3次元座標点群の復元に用いるデプスマップを生成するパラメータ(奥行き、法線の傾き)を高速にかつ高精度に生成することができるデプスマップ生成装置、デプスマップ生成方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態によるデプスマップ生成装置の構成例を示す図である。 視点画像のピクセルに対応する世界座標系における3次元座標点のパラメータとして用いる乱数を発生させる範囲の設定について説明する図である。 本実施形態における記憶部19に記憶されているパラメータテーブルの構成例を示す図である。 空間伝搬処理及び視点伝搬処理の各々における対象視点画像と近傍視点画像との対応を示す図である。 空間伝搬処理における参照ピクセルと対象ピクセルとの配置関係を示す概念図である。 図5における対象視線画像Vkにおける各ピクセルの空間伝搬処理のスレッドについて説明する図である。 デプスマップ生成装置のパラメータ伝搬処理の動作手順を表すフローチャートである。 3次元形状の対象物を撮像した撮像装置の各々の視点の位置を示す図である。 一例として、視点伝搬処理における近傍視点画像を2個とした場合のグラフの構成を示している。 パラメータの伝搬を行う近傍視点画像を2個であり、スレッド数が2個の場合におけるスレッドの開始視点画像を示す図である。 パラメータの伝搬を行う近傍視点画像を2個であり、スレッド数が3個の場合におけるスレッドの開始視点画像を示す図である。
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によるデプスマップ生成装置の構成例を示す図である。図1に示すデプスマップ生成装置は、制御部11、初期化部12、視点選択部13、スレッド生成部14、空間伝搬処理部15、視点伝搬処理部16、微調整部17、デプスマップ生成部18及び記憶部19の各々が備えられている。また、本実施形態においては、パッチマッチステレオ(PatchMatch Stereo)法における視点画像におけるパラメータの推定を行っている。
制御部11は、デプスマップ生成装置の各部の制御、及び外部装置とのデータの送受信処理を行う。
初期化部12は、全視点により撮像された視点画像の各ピクセルに対応する世界座標系における座標点の奥行き(深度情報)及び法線ベクトル(法線情報、後述する法線の傾きθVk(m)及びφVk(m)により示されるベクトル)の各々のパラメータを乱数により初期化する。
視点選択部13は、パラメータの伝搬処理における処理対象の視点の視点画像を、対象視点画像として選択する。
スレッド生成部14は、対象視点画像Vkにおけるピクセルの行方向にパラメータの伝搬処理を行うスレッドを各行に対応して生成する。
空間伝搬処理部15は、各行に対応するスレッド毎に、行各々の対象ピクセルに対して、空間伝搬処理が終了している隣接した参照ピクセルからのパラメータ伝搬の処理を行う。
視点伝搬処理部16は、対象視点画像における空間伝搬処理が終了した対象ピクセルから、この対象ピクセルに対応する、対象視点画像の近傍の他の視点画像である近傍視点画像(対象視点に対するステレオペアとして選択された視点の画像)のピクセルに対するパラメータ伝搬の処理を行う。
微調整部17は、空間伝搬処理が終了した対象ピクセルのパラメータを、乱数により生成した調整値を用いた微調整を行う。
デプスマップ生成部18は、空間伝搬処理部15による各ピクセルに対する空間伝搬処理及び視点伝搬処理部16の視点伝搬処理の各々が終了した後、各視点画像の各々におけるデプスマップを生成する。
記憶部19は、視点画像群V={V1,V2,V3,…}に含まれる視点画像V1、視点画像V2、視点画像V3、…が記憶されており、またパラメータテーブル(後述)も記憶されている。
<初期化処理>
以下、初期化部12が行う各視点画像のピクセルに対する初期化処理を説明する。この初期化処理においては、初期化部12は、対象視点画像として選択した視点画像(視点画像群Vから選択された視点画像)に対してピクセルのマッチングを行う際に用いる、対象視点画像のステレオペアとなる対象視点近傍の視点の視点画像である近傍視点画像(視点画像群Vから対象視点画像Vkの近傍の視点画像)の選択を行う。
視点画像群Vに含まれる全ての視点画像の各々を対象視点画像Vkとした際、この対象視点画像Vkとステレオペアとする近傍視点画像CVkを設定する。ここで、ステレオペアとして選択する近傍視点画像CVkを選択する際、選択される近傍視点画像CVkが対象視点画像Vkと所定の視差より離れている場合、対象視点画像Vkと近傍視点画像CVkとの視点画像間における画像変形が大きくなり、対象視点画像Vkと近傍視点画像CVkとのピクセルのマッチングの精度が低減して不安定となる。このため、対象視点画像Vkに対して視点間の基線長が短い順番に複数個の視点画像を選択し、この選択された視点画像から基線長の短い順に、例えばNpair個の近傍視点画像CVkの選択を行う。
そして、視点画像群Vに含まれる全ての視点画像において、初期化部12は、この視点画像における座標値である画像座標m=(u,v)のピクセルの各々に対応する世界座標系における3次元座標点のパラメータ、すなわち奥行きdVk(m)と、法線の傾きθVk(m)及びφVk(m)とを一様乱数を用いて初期化する。奥行きdVk(m)と、法線の傾きθVk(m)及びφVk(m)との初期値とする乱数を発生させる範囲は、視点画像の各々に合わせて自由に設定することができる。本実施形態においては、以下の説明による設定範囲により、乱数を発生させる。
図2は、視点画像のピクセルに対応する世界座標系における3次元座標点のパラメータとして用いる乱数を発生させる範囲の設定について説明する図である。図2は、対象視点画像Vkに対する近傍視点画像CVkとして、近傍視点画像C1及び近傍視点画像C2の各々が選択された場合について説明する。
図2(a)には、対象視点画像Vkと、近傍視点画像CVkである近傍視点画像C1及び近傍視点画像C2の各々との世界座標系における位置関係が示されている。対象視点画像Vkにおける画像中心Oを通る視点を視点Lとし、視点Lを近傍視点画像C1及び近傍視点画像C2の各々に対して投影(近傍視点画像C1及び近傍視点画像C2の2次元の視点座標系に座標変換)する。近傍視点画像C1に対して投影された視点Lは投影視点LC1であり、近傍視点画像C2に対して投影された視点Lは投影視点LC2である。
図2(b)は、近傍視点画像C2に投影された投影視点LC2を示す図である。近傍視点画像C2の画像の幅(矩形上の視点画像C2における長辺C2Wの長さ)を、wとする。そして、視点画像C2の短辺C2H1に対して平行に、短辺C2H1から幅wの1/4の距離であるw/4離れた位置に線分LL1を生成する。同様に、視点画像C2の短辺C2H2に対して平行に、短辺C2H2から幅wの1/4の距離であるw/4離れた位置に線分LL2を生成する。
ここで、投影視点LC2と線分LL1との交点の座標を座標値xC2_1とし、投影視点LC2と線分LL2との交点の座標を座標値xC2_2とする。また、近傍視点画像C1にも同様の処理を行い、座標値xC1_1及び座標値xC1_2の各々を求める。
次に、座標値座標値xC2_1、座標値xC2_2、座標値xC1_1及び座標値xC1_2の各々を、世界座標系における視点Lに対して投影する。そして、対象視点画像Vkの中心座標である画像中心Oと、近傍視点画像C1上の座標値xC1_1及び座標値xC1_2の各々とが対応しているとして、すなわち座標値xC1_1及び座標値xC1_2のピクセルの各々が視点L上の3次元座標点に対応するとして、3次元座標点ZC1_1、3次元座標点ZC_2それぞれを生成する。同様に、対象視点画像Vkの中心座標である画像中心Oと、近傍視点画像C2上の座標値xC2_1及び座標値xC2_2の各々とが対応しているとして、すなわち座標値xC2_1及び座標値xC2_2のピクセルの各々が視点L上の3次元座標点に対応するとして、3次元座標点ZC2_1、3次元座標点ZC2_2それぞれを生成する。
次に、視点Lに投影された3次元座標点ZC1_1及び3次元座標点ZC1_2において、座標中心Oから近い距離の3次元座標点ZC1_2を最小位置選択群に分類し、座標中心Oから遠い3次元座標点ZC1_1を最大位置選択群に分類する。同様に、視点Lに投影された3次元座標点ZC2_1及び3次元座標点ZC2_2において、座標中心Oから近い距離の3次元座標点ZC2_1を最小位置選択群に分類し、座標中心Oから遠い3次元座標点ZC2_2を最大位置選択群に分類する。例えば、近傍視点画像が3個以上であっても、上記と同様の処理を行い、視点Lに投影された3次元座標点ZCn_1及び3次元座標点ZCn_2の各々を、最小位置選択群、最大位置選択群それぞれに分類して振り分ける。
そして、初期化部12は、最小位置選択群のなかで、世界座標系において画像中心Oから最も遠い視点L上の3次元座標点の座標点を選択する。図2(a)においては、近傍視点画像C1の3次元座標点ZC2_1が最小値の3次元座標点Zminとして選択される。
同様に、初期化部12は、最大位置選択群のなかで、世界座標系において画像中心Oから最も近い視点L上の3次元座標点の座標点を選択する。図2(a)においては、近傍視点画像C2の3次元座標点ZC1_1が最大値の3次元座標点Zmaxとして選択される。
これにより、乱数で求められる画像中心Oからの奥行きが、3次元座標点ZC2_1及び3次元座標点ZC1_1で設定される線分の範囲内に乱数により設定される。すなわち、初期化部12は、3次元座標点ZC1_1を基準値として、乱数により0からΔdの範囲内の数値を求め、基準値に対して乱数により求めた数値を加算することにより、対象視点画像Vkにおける奥行きdVk(m)を求める。以下に、乱数により奥行きdVk(dVk(m))の範囲を表す式(1)を示す。
Figure 0006765653
(1)式において、奥行きdVk(dVk(m))が、世界座標系における視点L上の3次元座標点Zmin(最小値の3次元座標点)と3次元座標点Zmax(最大値の3次元座標点)との間に存在することを示している。すなわち、初期化部12は、乱数によりΔdを求めて、対象視点画像Vkにおける奥行きdVk(dVk(m))を(1)式の3次元座標点の座標値の範囲内で求める。
Figure 0006765653
(2)式は、画像中心Oから見て、奥行きdVkの最小値を示す式である。すなわち、対象視点画像Vkを除いた視点画像の集合Vに属する近傍視点画像CnのZCnmin(最小位置選択群)の中で、画像中心Oから最大の距離を有するZCnminを、Zminとすることを示している。
Figure 0006765653
(3)式は、画像中心Oから見て、(1)式における奥行きdVkの最大値を示す式である。すなわち、対象視点画像Vkの近傍視点画像CVkの集合に属する近隣画像CnのZCnmax(最大位置選択群)の中で、画像中心Oから最小の距離を有するZCnmaxを、最大値Zmaxとすることを示している。
図1に戻り、初期化部12は、例えば本実施形態において、法線の傾きθVk(m)及び法線の傾きφVk(m)の乱数による生成範囲を±60度としている。また、本実施形態において、法線の傾きθVk(m)は法線がz軸と成す角度を示し、法線の傾きφVk(m)が法線をx軸y軸により形成される2次元平面に投影し、投影された法線がx軸と成す角度を示している。
初期化部12は、視点画像から対象視点画像Vkを選択した際、この対象視点画像Vkに対する近傍視点画像CVkを決定し、(1)式に示される奥行きdVk(m)の乱数発生範囲を、対象視点画像Vk毎に求める。
そして、初期化部12は、対象視点画像Vkにおける各ピクセル(ピクセルm)のパラメータにおける奥行きdVk(m)を、上述したように対象視点画像Vkに対応した(1)式に示される範囲において乱数(Δd)を所定の刻み幅で発生させて求める。また、初期化部12は、奥行きdVk(m)を求めた際、求めたピクセルmの法線の傾きθVk(m)及び法線の傾きφVk(m)の各々も、上述したように±60度の範囲において乱数により求める。
初期化部12は、対象視点画像Vkとして選択した視点画像毎に、乱数により求めたピクセルのパラメータを、記憶部19のパラメータテーブルに書き込んで記憶させる。
図3は、本実施形態における記憶部19に記憶されているパラメータテーブルの構成例を示す図である。パラメータテーブルは、視点画像毎に設けられており、例えば視点画像を識別する視点画像識別番号(V1、V2など)が付与されている。
図3において、パラメータテーブルは、画素座標と、パラメータと、処理終了フラグと、処理完了フラグとの各々の欄が設けられている。ここで、画素座標は、視点画像におけるピクセルmの座標値を示している。パラメータは、画素座標に対応したピクセルmの奥行きvVk(m)、法線の傾きθVk(m)及び法線の傾きφVk(m)の各々の数値を示している。処理終了フラグは、後述する空間伝搬処理が終了したピクセルを識別するものであり、空間伝搬処理毎に設定されるフラグである。処理完了フラグは、後述するパラメータを評価する評価値が所定の閾値を超えた場合、その後の伝搬処理を行う必要がないピクセルであることを識別するフラグである。
<空間伝搬処理>
この空間伝搬処理は、パッチマッチステレオ法におけるSpatial propagationの処理である。
視点選択部13は、全ての視点画像のなかから、空間伝搬処理の処理対象とする未処理の視点画像を、対象視点画像Vkとして選択する。
スレッド生成部14は、視点選択部13が選択した対象視点画像Vkにおいて、対象視点画像Vkとして選択された視点画像のパラメータの伝搬処理を行うスレッドを生成する(スレッドの生成については後に詳述)。
空間伝搬処理部15は、対象ピクセルのピクセルmに対し、同一の対象視点画像Vkにおけるこのピクセルmと隣接する、空間伝搬処理の終了したピクセルのパラメータを伝搬させる処理を行う。
空間伝搬処理は、同一の視点画像内の隣接するピクセルが同一の物体における同様の状態の表面が撮像されている場合が多いため、隣接するピクセル間においてパラメータの変化がほとんど見られないことを基本としている。すなわち、空間伝搬処理は、隣接するピクセル間において、上述したパラメータの連続性の仮定を基に、近傍のピクセルから隣接するピクセルに対してパラメータを伝搬している。
対象視点画像Vkにおけるピクセルm=(u,v)が近傍のピクセルpと同一のパラメータを保つ場合の第1マッチングスコア(第1評価値)を算出する。この第1マッチングスコアは、ピクセルmの輝度値と、パラメータに基づいてピクセルmを世界座標系に座標変換して3次元座標点を生成し、この生成した3次元座標点を視点画像Vkに対して座標変換した際の輝度値とを比較した評価値であり、評価値が大きいほど真のパラメータに近いことを示している。
図4は、空間伝搬処理及び視点伝搬処理の各々における対象視点画像と近傍視点画像との対応を示す図である。図4において、空間伝搬処理により、対象視点画像Vxにおけるピクセルmに対し、このピクセルmに隣接するピクセルpのパラメータが伝搬される。
ピクセルpに対応する世界座標系の3次元座標点Mとこの3次元座標点Mに隣接する3次元座標点200との各々は、世界座標系における座標点が近く、凹凸などの大きな変化がなく同様のテクスチャを有すると考えられる。
空間伝搬処理部15は、対象ピクセルとして選択されたピクセルmのパラメータと、ピクセルmにパラメータを伝搬するピクセルpのパラメータとの各々を、記憶部19のパラメータテーブルから読み出す。
例えば、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのパラメータを、pVk(m)=(dVk(m),θVk(m)、φVk(m))とする。また、隣接する参照ピクセルのピクセルp=(u+δ,v)のパラメータを、pVk(u+δ,v)とする。空間伝搬処理部15は、このピクセルmのパラメータを用いた第1マッチングスコアを、Score(pVk(u,v),m)として計算する。
空間伝搬処理部15は、上記関数Score(*,m)は、第1マッチングスコアを算出する関数であり、*がpVk(u,v)の場合、ピクセルmのパラメータpVk(m)のパラメータにより第1マッチングスコアを算出し、*が隣接する参照ピクセルのピクセルpのパラメータpVk(u+δ,v)により第1マッチングを算出する。
そして、空間伝搬処理部15は、*がpVk(u,v)の場合で求めた第1マッチングスコアScore(pVk(u,v)),m)と、*が隣接する参照ピクセルのピクセルpのパラメータpVk(u+δ,v)の場合の各々で求めた第1マッチングスコアScore(pVk(u+δ,v),m)との比較を行う。
そして、空間伝搬処理部15は、
Score(pVk(u+δ,v),m)>Score(pVk(u,v)),m)
の場合、隣接する参照ピクセルであるピクセルpのパラメータに、ピクセルmのパラメータを変更する。すなわち、空間伝搬処理部15は、参照ピクセルのパラメータを対象ピクセルのパラメータとして伝搬させる。
一方、空間伝搬処理部15は、
Score(pVk(u+δ,v),m)≦Score(pVk(u,v)),m)
の場合、隣接する参照ピクセルであるピクセルpのパラメータに、ピクセルmのパラメータを変更せず、ピクセルmのパラメータのままとする。すなわち、空間伝搬処理部15は、参照ピクセルのパラメータを対象ピクセルのパラメータとして伝搬させない。
また、参照ピクセルであるピクセルp=(u,v+δ)である場合も、空間伝搬処理部15は、第1マッチングスコアScore(pVk(u,v+δ),m)を求め、第1マッチングスコアScore(pVk(u,v)),m)との比較を行う。そして、空間伝搬処理部15は、すでに説明したように、参照ピクセルのパラメータを対象ピクセルのパラメータとして伝搬させるか否かの判定を、第1マッチングスコアの比較によって行う。
上述した空間伝搬処理を、対象視点画像Vkのピクセルの集合Ωにおける全てのピクセルに対して行う。そして、空間伝搬処理部15は、記憶部19のパラメータテーブルにおけるパラメータの空間伝搬処理が終了したピクセル(終了ピクセル)の処理終了フラグを立てる。例えば、この処理終了フラグは、空間伝搬処理が終了していないピクセル(未終了ピクセル)の場合「0」であり、空間伝搬処理が終了したピクセルの場合「1」に設定されている。また、空間伝搬処理部15は、所定の完了閾値を設け、ピクセルmのパラメータのマッチングスコアが完了閾値を超えた場合、記憶部19におけるパラメータテーブルの対応するピクセルの完了フラグを「0」から「1」に変更する。空間伝搬処理部15は、ピクセルmのパラメータを変更する際、記憶部19におけるパラメータテーブルを参照し、完了フラグが「1」のピクセルmに対しては伝搬処理を行わない。
上述した空間伝搬処理は、各視点画像毎に複数回ずつ行われる。
図5は、空間伝搬処理における参照ピクセルと対象ピクセルとの配置関係を示す概念図である。図5においては、対象視点画像Vkにおける参照ピクセルのピクセルpと対象ピクセルのピクセルmとの配置関係が示されている。
ピクセルmがピクセルbの場合、ピクセルpはピクセルaとなる。ピクセルbが画素座標(u,v)の場合、ピクセルaが画素座標(u−1,v)となる。
また、ピクセルmがピクセルcの場合も、ピクセルpはピクセルaとなる。ピクセルcが画素座標(u,v)の場合、ピクセルaが画素座標(u,v−1)となる。
一方、ピクセルmがピクセルyの場合、ピクセルpはピクセルzとなる。ピクセルyが画素座標(u,v)の場合、ピクセルaが画素座標(u+1,v)となる。
また、ピクセルmがピクセルxの場合も、ピクセルpはピクセルzとなる。ピクセルxが画素座標(u,v)の場合、ピクセルzが画素座標(u,v+1)となる。
すなわち、ピクセルaから空間伝搬処理を開始した場合、pVk(u+δ,v)及びpVk(u,v+δ)におけるδは「−1」であり、ピクセルzから空間伝搬処理を開始した場合、pVk(u+δ,v)及びpVk(u,v+δ)におけるδは「+1」である。
上述したように、空間伝搬処理は、Bleyerの論文(M. Bleyer, C. Rhemann, and C. Rother, “PatchMatch Stereo - Stereo matchingwith slanted support windows,” Proc. British Machine Vision Conf., Vol. 11,pp. 1-11, 2011.)におけるパッチマッチステレオの空間伝搬処理と同様に、複数回の繰り返しにおいて、奇数回目に左上頂点のピクセルaから開始し、偶数回目に右下頂点のピクセルzから開始する。すなわち、奇数回目には矩形上に配列したピクセルの集合において、所定の頂点のピクセルから、この所定の頂点に点対称の頂点のピクセルに向かって、パラメータの空間伝搬処理が行われる。
また、対象視点画像において、奇数回目に右下頂点のピクセルzから開始し、偶数回目に左上頂点のピクセルaから開始するように構成しても良い。
また、右下頂点のピクセルと左上頂点のピクセルとでなく、対象視点画像の右上頂点のピクセルと左下頂点のピクセルとの各々を、偶数回目、奇数回目それぞれの開始するピクセルとして構成しても良い。
一方、偶数回目には矩形上に配列したピクセルの集合において、上記所定の頂点に点対称の頂点のピクセルから、この所定の頂点のピクセルに向かって、パラメータの空間伝搬処理が行われる。これにより、一方向からの空間伝搬処理では、不十分であったパラメータの伝搬が、双方向から行うことにより全てのピクセルに対して行える。例えば、一方向のみでは、空間伝搬処理を開始する頂点のピクセルにはパラメータが伝搬されない。また、一方向のみでは、途中のピクセルで真のパラメータが乱数により得られたとしても、そのピクセルより前に伝搬処理が行われるピクセルに対しては真のパラメータが伝搬されない。
<視点伝搬処理>
この視点伝搬処理は、パッチマッチステレオ法におけるView propagationの処理である。
この視点伝搬処理は、多くの視点画像間においてデプスマップの整合性が取れるとの仮定に基づいて、視点画像Vkのピクセルmのパラメータを、すでに近傍視点の画像として選択された近傍視点画像CVkのピクセルに対して伝搬させる処理である。
視点伝搬処理部16は、対象視点画像Vkのピクセルmと対応する、近傍視点画像CVkにおけるピクセルを求める。
視点伝搬処理部16は、ピクセルmのパラメータにおける奥行きdVk(m)を基に、対象視点画像Vkのピクセルmの座標に対して撮像視点画像Vkの変換行列により座標変換を行い、対象視点画像Vkの視点のカメラ座標系(3次元)における3次元座標点Mを復元する。そして、視点伝搬処理部16は、この復元した3次元座標点Mを座標変換により近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系(3次元)の3次元座標点M’を求める。
以下に、3次元座標点M’の座標値を求める(4)式を示す。また、視点伝搬処理部16は、(4)式により、 3次元座標点M’の座標値を求める。
Figure 0006765653
(4)式において、Mx’、My’及びMz’の各々は、近傍視点画像CVkの視点におけるカメラ座標系における3次元座標点のx座標値、y座標値、z座標値それぞれを示している。また[*]は転置行列を示している。m〜(mの上部に〜)は、mの斉次座標を示す。Rcは、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系における回転行列である。RVk−1は、対象視点画像Vkの視点における回転行列の逆行列である。tVkは、対象視点画像Vkの視点のカメラ座標系における並進ベクトルである。tcは、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系における並進ベクトルである。AVk−1は、対象視点画像Vkの視点のカメラ座標系におけるカメラパラメータの逆行列である。
そして、視点伝搬処理部16は、以下の(5)式を用いて、上記3次元座標点M’を近傍視点画像Cvkに投影したピクセルm’の座標点を求める。
Figure 0006765653
(5)式において、Acは、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系におけるカメラパラメータの行列である。sは、0でない実数である。
視点伝搬処理部16は、(5)式を用いることにより、近傍視点画像CVk上における、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系における3次元座標点M’の対応点であるピクセルm’の座標点を求める。
そして、視点伝搬処理部16は、対象視点画像Vkの視点のカメラ座標系に対応したピクセルmのパラメータの法線ベクトルを、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系に対応するパラメータの法線ベクトルに、以下の(6)式を用いて変換する。
Figure 0006765653
(6)式において、n’は、近傍視点画像CVkの視点のカメラ座標系に対応したピクセルm’のパラメータの法線ベクトルを示している。nは、対象視点画像Vkの視点のカメラ座標系に対応したピクセルmのパラメータにおける法線ベクトルを示している。nX’、nY’及びnZ’の各々は、近傍視点画像CVkの視点におけるカメラ座標系の3次元座標点のx座標値、y座標値、z座標値それぞれを示している。
次に、以下の(7)式は、上記(6)式より求められる近傍視点画像CVkにおけるピクセルm’のパラメータp’(m’)を示している。
Figure 0006765653
上記(7)式において、Mz’はピクセルm’における奥行きdのパラメータを示している。tan−1(nX’/nZ’)は、法線の傾きθCVk(m’)を示している。tan−1(nY’/nZ’)は、法線の傾きφCVk(m’)を示している。
視点伝搬処理部16は、上記(7)式を用いて近傍視点画像CVkにおけるピクセルm’に対するマッチングスコアScore(p’(m’),m’)を求める。このマッチングスコアは本実施形態における多視点画像に対応しており、詳細は後述する。
ここで、視点伝搬処理部16は、ピクセルmのパラメータに基づく、ピクセルm’のパラメータp’(m’)を用いてマッチングスコアScore(p’(m’),m’)を算出する。また、視点伝搬処理部16は、ピクセルm’のパラメータpC(m’)を、記憶部19における近傍視点画像CVkのパラメータテーブルから読み出し、マッチングスコアScore(pC(m’),m’)を算出する。
そして、視点伝搬処理部16は、Score(p’(m’),m’)とScore(pC(m’),m’)との比較を行う。
ここで、視点伝搬処理部16は、
Score(p’(m’),m’)>Score(pC(m’),m’)
である場合、ピクセルm’のパラメータをpC(m’)からp’(m’)に変換する。このとき、視点伝搬処理部16は、記憶部19における近傍視点画像CVkのパラメータテーブルにおけるピクセルm’のパラメータをp’(m’)に書き換える。
一方、視点伝搬処理部16は、
Score(p’(m’),m’)≦Score(pC(m’),m’)
である場合、ピクセルm’のパラメータをpC(m’)のままとし、記憶部19における近傍視点画像CVkのパラメータテーブルの書き換えを行わない。
上述したように、視点伝搬処理部16は、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのパラメータを、近傍視点画像CVkにおけるピクセルm’に対して伝搬させる視点伝搬処理を行う。
本実施形態においては、上述した視点伝搬処理を行うことにより、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのパラメータを、対象視点画像Vkの視点の近傍における全ての視点の近傍視点画像CVkのピクセルm’に対して伝搬させることができる。
しかしながら、近傍の視点の全ての近傍視点画像CVkに対してパラメータの伝搬処理を行う場合、パラメータの伝搬処理は、ステレオペア数Npair個に対応したNpair回行う必要があり、計算コストが増加してしまう。このため、本実施形態においては、近傍視点画像CVkを1視点に対応して選択し、この選択した1個の近傍視点画像CVkをステレオペアとして、視点伝搬処理を行う。これにより、ステレオペア数Npairが増加したとしても、視点伝搬処理の処理時間を一定に保つことができる。
また、近傍視点画像CVkにおける全てのピクセルm’に対し、対象視点画像Vkのピクセルmからのパラメータの視点伝搬処理が行われない場合もある。しかしながら、この近傍視点画像CVkが対象視点画像Vkとして選択された際、空間伝搬処理により、視点伝搬処理が行われたピクセルm’から、他の視点伝搬処理が行われなかったピクセルm’に対し、視点伝搬処理で伝搬されたパラメータが伝搬する。
これにより、本実施形態においては、全ての視点画像の各々に対して、それぞれ相互にパラメータが伝搬されることになり、全ての視点画像をそれぞれの近傍視点画像として、視点伝搬処理を行った場合と同様の効果を得ることができる。
すなわち、図4において、視点伝搬処理により、対象視点画像Vkにおけるピクセルmから、近傍視点画像CVkに対応するピクセルm’に対してパラメータの伝搬が行われる。
世界座標系における3次元座標点Mと3次元座標点M’との各々の投影であるピクセルm、ピクセルm’のそれぞれは、3次元座標点Mと3次元座標点M’とが対応する点にあると仮定すれば、テクスチャに整合性がとれるパラメータを有することが予想される。
また、上述したように、本実施形態においては、対象視点画像Vkからパラメータを伝搬させる近傍視点画像CVkをランダムに選択するため、対象視点画像Vkの周囲の近傍視点画像CVkに対して、ランダムな視点画像の間隔を設け、対象視点画像Vkのピクセルmのパラメータを伝搬させることに等しい視点伝搬処理を行っている。
このため、本実施形態によれば、対象視点画像Vkのピクセルmのパラメータを伝搬させる近傍視点画像CVkをランダムに選択した場合においても、視点伝搬処理により、対象視点画像Vkからステレオペアとなる近傍の視点画像の全てにパラメータを伝搬させた場合と同等の精度でのパラメータの伝搬が可能となる。また、本実施形態によれば、対象視点画像Vkからパラメータを伝搬する対象として、ランダムに1個のみ近傍視点画像CVkを選択し、この近傍視点画像CVkに対して視点伝搬処理を行うことにより、ステレオペアとなる視点画像が増加しても、計算コストと復元精度とを保ったままで、視点画像間のパラメータの伝搬処理を行うことができる。
<視点伝搬処理におけるマッチングスコア>
本実施形態においては、ZNCC(Zero-mean Normalized Cross Correlation 、ゼロ平均正規化相互相関)を用いて、パラメータにおける奥行きと法線の傾きとの各々に基づくマッチングスコアScore(p’(m’),m’)を求める。
また、本実施形態においては、ZNCCを求める際、法線の傾きを用いることで、評価対象の表面の傾きを補正し、対象視点画像Vkから切り出されたウィンドウ形状に合うように、近傍視点画像CVkから切り出したウィンドウ形状を変化させている。これにより、対象視点画像と、この対象視点画像に対して傾きを有する近傍視点画像との比較に対して、ロバスト性を持ったマッチングが可能となる。
ZNCCは、以下の(8)式により表される。
Figure 0006765653
上記(8)式において、f−(fの上部に−)は以下の(9)式で表され、g−(gの上部に−)は以下の(10)式により表される。
Figure 0006765653
Figure 0006765653
(9)式及び(10)式の双方に示すように、関数によって求められる画素値f及び画素値gの各々において、画像全体の画素値の平均値を減算し、f−(fの上部に−)、g−(gの上部に−)それぞれを求めている。
本実施形態においては、上記(8)式における画素値fと画素値gとの各々を、それぞれ以下の(11)式、(12)式とする。
Figure 0006765653
Figure 0006765653
IVkは画像を示している。mはピクセルの座標を示している。ωはピクセル数を示している。(11)式は、画像IVkから、ピクセルmを中心としてω×ωピクセルのウィンドウを切り出すことを示している。
また、(12)式における画像を示す、Trans(I,H)は、画像Iを射影変換行列Hにより変換することを示している。この(12)式において、あるピクセルmのパラメータp(d(m),θ(m),φ(m))が与えられた場合、対象視点画像Vkと近傍視点画像CVk(単にCとする場合もある)との間のマッチングを行うウィンドウの変形は、以下の(13)式を用いて行われる。
Figure 0006765653
上記(13)式において、Rは回転行列であり、以下の(14)式により表される。
Figure 0006765653
上記(14)式において、回転行列Rは、近傍視点画像CVkの視点における回転行列RCと、対象視点画像Vkの視点における回転行列RVkの逆行列RVk−1とから求められる。
また、(13)式におけるtは、並進ベクトルであり、以下の(15)式により表される。
Figure 0006765653
上記(15)式において、並進ベクトルtは、近傍視点画像CVkの視点における並進ベクトルtCと、対象視点画像Vkの視点における並進ベクトルtVkに回転行列Rを乗算結果とから求められる。
また、(13)式におけるMは、対象視点画像Vkの視点におけるカメラ座標系における3次元座標点の座標値であり、以下の(16)式により求められる。
Figure 0006765653
(16)式において、dは、対象視点画像Vkのパラメータにおける奥行きのデータである。AVk−1は、対象視点画像Vkの視点におけるカメラパラメータの行列AVkの逆行列である。uは、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのx座標である。vは、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのy座標である。
また、(13)式におけるnは、法線ベクトルであり、以下の(17)式により求められる。
Figure 0006765653
上記(17)式において、θ及びφの各々は、対象視点画像Vkの視点におけるカメラ座標系における角度であり、それぞれ法線がz軸と成す角度、法線をx軸y軸により形成される2次元平面に投影し、投影された法線がx軸と成す角度を示している。
上述した(11)式及び(12)式の各々を用いることにより、2つの視点画像(対象視点画像Vk及び近傍視点画像CVk)間のマッチングスコアを算出することができる。
ZNCCについては、2つの視点画像のマッチングスコアであるため、値としては1つである。このため、ZNCCの値をそのまま奥行きと法線の傾きとから求められるマッチングスコアとして用いることができる。
一方、本実施形態においては、多視点画像を用いているため、対象視点画像Vkと複数の近傍視点画像CVkとにおいて、この近傍視点画像CVkの数に対応した複数のZNCCの値を得られる。しかしながら、複数のZNCCの値をそのまま、対象視点画像Vkと複数の近傍視点画像CVkとの比較のマッチングスコアとして用いることができない。このため、得られた複数のZNCCの値を統合させたマッチングスコアを定義し、対象視点画像Vkと複数の近傍視点画像CVkとの比較のマッチングスコアとして用いる。
また、対象視点画像Vkと複数の近傍視点画像CVkとの比較におけるZNCCは、ステレオペアとなる視点画像のオクルージョンの影響により低い値となる場合がある。この結果、得られたZNCCの値を単純平均により統合させた場合、上述したようにオクルージョンの影響を受ける場合があり、信頼性の低いマッチングスコアとなってしまう。
このため、本実施形態においては、対象視点画像Vkと複数の近傍視点画像CVkとを比較して得られる複数のZNCCの値を統合するために、信頼値をマッチングスコアとして用いる。
各視点画像Vk∈Vについて、マッチングを行うステレオペアとなる近傍視点画像を、CVk={C1,C2,C3,…,CNpair}⊆V\{Vk}と定義する。すなわち、視点画像群Vにおいて対象視点画像として選択されたVkを除いた視点画像の中から、近傍視点画像CVkを複数選択する。ここで、ステレオペア数Npairは、マッチングスコアを求める計算に用いるステレオペアの数である。
このとき、対象視点画像Vkにおけるピクセルmのパラメータp={d,θ,φ}におけるマッチングスコアScore(p,m)が、以下の(18)式により表される。
Figure 0006765653
上記(18)式において、thはZNCCの値を判定する所定の閾値である。また、fは上記(11)式であり、gは上記(12)式である。
また、(18)式におけるZNCC’(f,g,th)は、以下の(19)式により求められる。
Figure 0006765653
(11)式において、ZNCC’(f,g,th)は、ZNCC(f,g)が閾値thより大きい場合にZNCC(f,g)となり、それ以外の場合に閾値thとなる。すなわち、この閾値thを超えた場合に、ZNCC(f,g)の信頼値が高いとして、(11)式によりZNCCが算出される。
<微調整処理>
この微調整処理は、パッチマッチステレオ法におけるPlane refinementの処理である。
この微調整処理は、上述した空間伝搬処理及び視点伝搬処理によるパラメータの伝搬処理のみの場合、乱数で求めた初期値によっては、精度良く探索できないパラメータが存在する。そのため、この微調整処理においては、対象ピクセルで伝搬処理が終了したピクセルmのパラメータに対して、微少な乱数を調整値として加えてマッチングスコアを比較してパラメータを更新する。
微調整部17は、奥行きdVk(m)、θVk(m)及びφVk(m)の各々に対して乱数ΔdVk、乱数ΔθVk、乱数ΔφVkそれぞれを発生する。
そして、微調整部17は、Δp=(ΔdVk,ΔθVk,ΔφVk)とし、記憶部19における対象視点画像Vkに対応したパラメータテーブルから、ピクセルmのパラメータを読み出す。微調整部17は、マッチングスコアScore(pVk(m),m)と、マッチングスコアScore(pVk(m)+Δp,m)との各々を算出する。
微調整部17は、マッチングスコアのScore(pVk(m),m)とScore(pVk(m)+Δp,m)との各々を比較する。このとき、微調整部17は、Score(pVk(m)+Δp,m)>Score(pVk(m),m)である場合、pVk(m)をpVk(m)+Δpに変更する。すなわち、微調整部17は、記憶部19における対象視点画像Vkに対応したパラメータテーブルにおいて、pVk(m)=(dVk(m),θVk(m),φVk(m))を、pVk(m)+p=(dVk(m)+ΔdVk,θVk(m)+ΔθVk,φVk(m)+ΔφVk)に書き換える。
上述したΔpは、対象視点画像Vkにおけるピクセルの集合の全ピクセルから選択されたピクセルm毎に乱数として発生される。
本実施形態においては、初期化におけるそれぞれの乱数を生成した範囲の1/4をΔpの生成範囲とする。例えば、奥行きdVk(m)については、(1)式に示される範囲の1/4の範囲において、Δdに対してより細かい刻み幅により、ΔdVkを調整値として乱数により生成する。また、法線の傾きにおいては、±60度であったものを±15度として、より細かい刻み幅で、ΔθVk及びΔφVkの調整値の各々を乱数により生成する。
また、この微調整処理は、乱数により調整値を生成するため、乱数により調整値を一度だけ生成したしても、微調整の効果を得るには不十分である。このため、微調整部17は、ΔPをNrefine回生成し、最もマッチングスコアの高いpVkに変更する更新処理を行う。
また、微調整処理を繰り返す毎に、より調整の精度を向上させるため、ΔPの生成範囲を徐々に狭め、例えば生成範囲を1/2ずつ小さくする。
<ピクセル単位のパラメータ伝搬の並列処理>
以下、本実施形態において上述したパッチマッチステレオ法の空間伝搬処理、視点伝搬処理及び微調整処理をピクセル単位で並列処理化する動作について、図5を用いて説明する。以下の説明において、全ての視点画像におけるピクセルの初期化は終了した状態にある。
パッチマッチステレオ法においては、上述したように、パラメータpを参照ピクセルから対象ピクセルに対して伝搬させていく処理が行われる。このため、空間伝搬処理、視点伝搬処理及び微調整処理を行う対象ピクセルを選択する際、伝搬処理が終了しているピクセルを参照ピクセルとする必要があり、伝搬処理を行う順序の依存性を有する。
したがって、パッチマッチステレオ法においては、ピクセルの配列においてパラメータの伝搬処理を行う対象ピクセルの選択の順序が入れ替わると、パラメータの正しい伝搬処理の結果を得ることができない。そのため、従来のパッチマッチステレオ法においては、処理順序を伝搬処理が行われたピクセルを参照ピクセルとし、この参照ピクセルに隣接するピクセルを対象ピクセルとするように、パラメータの伝搬方向を一方向、例えば図5に示す行方向(x軸方向)に限定し、行毎の伝搬処理を行う並列化を行っている。
しかしながら、パラメータの伝搬方向を一方向に限定しているため、パッチマッチステレオ法によるパラメータの伝搬が十分に行われないため、精度の高いパラメータ推定が行われず、3次元形状の復元精度が行われない場合がある。
このため、本実施形態においては、パラメータの正しい伝搬処理の結果を得て、3次元形状の復元精度を向上させるため、伝搬方向を一方向のみではなく、行方向のみではなく列方向(y軸方向)にも伝搬させる並列化処理を行う。
本実施形態においては、例えば、ピクセルエンジンLSI(Large Scale Integration)などの複数のスレッドの並列処理が行われるハードウェア回路を有し、複数のパラメータ伝搬処理が行われるシステムLSIを用いて構成される。また、高速のCPUを用いて、複数のスレッドを実行させる構成としても良い。いずれにしても、本実施形態においては、初期化部12、視点選択部13、空間伝搬処理部15、視点伝搬処理部16及び微調整部17の各々がそれぞれのスレッドにて独立に動作し、スレッドを並列して実行できる構成となっている。
図5において、スレッド生成部14は、対象視点画像Vkにおけるピクセルの各行に対応した、空間伝搬処理部15が行うパラメータ伝搬のスレッドを生成する(ピクセルの行毎にスレッドを対応づける)。
また、空間伝搬処理部15は、各スレッドにおいて、各行のパラメータの伝搬を行う方向順に、ピクセルそれぞれの隣接するピクセル(同一行において隣接したピクセル、直上あるいは直下の行の隣接するピクセル)のいずれかがパラメータの伝搬処理が終了しているか否か、すなわち処理終了のフラグが立っている(「1」となっている)か否かの検出を、記憶部19のパラメータテーブルを参照して行う。そして、空間伝搬処理部15は、伝搬を行う方向における先頭のピクセルに隣接したピクセルのいずれかがパラメータの伝搬処理が終了していた場合、そのスレッドにおいて、先頭のピクセルを対象ピクセルとし、パラメータの伝搬処理が終了している直上あるいは直下の行の隣接ピクセルのいずれかを参照ピクセルとし、行間におけるパラメータの伝搬処理を行う。
図6は、図5における対象視点画像Vkにおける各ピクセルの空間伝搬処理のスレッドについて説明する図である。図6に示すように、スレッド生成部14は、対象視点画像Vkにおけるピクセルの各行に対応した、空間伝搬処理部15が行うパラメータ伝搬のスレッドTH1、スレッドTH2、…の各々を生成する。スレッドTH1、スレッドTH2、…の各々は、図5の対象視点画像Vkにおけるピクセルの1行目、2行目、…それぞれに対応して生成される。
例えば、ピクセルaを参照ピクセルとした場合、スレッドTH1において、空間伝搬処理部15は、隣接するピクセルbを対象ピクセルとして、空間伝搬処理によるパラメータの伝搬処理を行うことができる。そして、スレッドTH1において、空間伝搬処理部15は、ピクセルbに対するパラメータの伝搬処理が終了した場合、このピクセルbが参照ピクセルとなり、隣接するピクセルdが対象ピクセルとなり、順次、スレッドTH1に対応した行のパラメータの伝搬処理が行われる。スレッドTH1において、空間伝搬処理部15は、ピクセルbに対するパラメータの伝搬処理が終了した際、記憶部19におけるパラメータテーブルのピクセルbの終了フラグを「0」から「1」に書き換える。
また、ピクセルaを参照ピクセルとした場合、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、対象ピクセルであるピクセルcに対して伝搬処理を行う方向に隣接するピクセルであるピクセルeと、スレッドの処理順番が自身より後となる行において隣接するピクセルであるピクセルfとを除き、隣接するピクセルaの伝搬処理が終了しているか否かの判定を行う。そして、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、ピクセルaを参照ピクセルとし、ピクセルcに対して空間伝搬処理によるパラメータの伝搬処理を行う。また、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、ピクセルcに対するパラメータの伝搬が終了すると、対象ピクセルをピクセルeとし、隣接するピクセルcを対象ピクセルとする。空間伝搬処理部15は、ピクセルcに対するパラメータの伝搬処理が終了した際、記憶部19におけるパラメータテーブルのピクセルcの終了フラグを「0」から「1」に書き換える。
そして、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、対象ピクセルであるピクセルeに対して伝搬処理を行う方向に隣接するピクセルであるピクセルhと、スレッドの処理順番が自身より後となる行において隣接するピクセルであるピクセルiとを除き、隣接するピクセルb及びピクセルcの各々の伝搬処理が終了しているか否かの判定を行う。そして、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、ピクセルb及びピクセルcの各々の伝搬処理が終了した後、ピクセルb及びピクセルcの各々を参照ピクセルとし、ピクセルeに対して空間伝搬処理によるパラメータの伝搬処理を行う。
ここで、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、ピクセルb及びピクセルcの各々のパラメータのうち、マッチングスコアの高い方をピクセルeのパラメータとする。そして、スレッドTH2において、空間伝搬処理部15は、ピクセルeに対する空間伝搬処理が終了すると、記憶部19のパラメータテーブルにおいて、ピクセルeの終了フラグを、「0」から「1」に書き換える。
上述したように、スレッドの各々において、空間伝搬処理部15は、順次、スレッド単位において、行毎に隣接するピクセル間におけるパラメータの空間伝搬処理を行う。
上述したスレッドの処理は、図5において、ピクセルaをパラメータ伝搬の開始ピクセルとした場合、上部のピクセルの行から下部のピクセルの行の順番に、各行において左のピクセルから右のピクセルの並び順に、空間伝搬処理が行われる場合に対応している。このとき、対象ピクセルのピクセルmの座標値を(u,v)とした場合、参照ピクセルのピクセルpの座標値が(u−1,v)あるいは(u,v−1)となる。
一方、ピクセルzをパラメータ伝搬の開始ピクセルとした場合、下部のピクセルの行から上部のピクセルの行の順番に、各行において右のピクセルから左のピクセルの並び順に、空間伝搬処理が行われる場合もある。このとき、対象ピクセルのピクセルmの座標値を(u,v)とした場合、参照ピクセルのピクセルpの座標値が(u+1,v)あるいは(u,v+1)となる。
上述したように、本実施形態においては、パラメータの空間伝搬処理において、参照ピクセルとするピクセルに対する伝搬処理が終了しているか否かを、終了フラグで確認しているため、各行におけるパラメータの伝搬順序を保つことができる。また、対処ピクセルに対して2個の参照ピクセルから、すなわち行方向のみではなく列方向(y軸方向)にもマッチングスコアの高い方のパラメータを伝搬させるため、パラメータ推定の精度を向上させることができる。
また、視点伝搬処理部16は、スレッド毎に、対象視点画像Vkにおける対象ピクセルに対する空間伝搬処理が終了した際、この対象ピクセルにより、近傍視点画像CVkのピクセルにおける視点伝搬処理を行う。
<パラメータ伝搬処理の動作の説明>
次に、パラメータ伝搬処理の動作手順について説明する。
図7は、デプスマップ生成装置のパラメータ伝搬処理の動作手順を表すフローチャートである。
ステップS1:
制御部11は、伝搬処理の繰り返し回数を示す回数δを「1」とする初期化を行う。また、制御部11は、記憶部19におけるパラメータテーブルにおける全ての完了フラグを「0」に初期化する。
また、初期化部12は、記憶部19に記憶されている全ての視点画像における全てのピクセルのパラメータの初期化を、乱数を発生することにより行う。
ステップS2:
制御部11は、記憶部19におけるパラメータテーブルにおける終了フラグを「0」とする初期化を行う。
ステップS3:
視点選択部13は、対象視点と成る視点画像を、記憶部19に記憶されている視点画像のなかから選択する。
ステップS4:
制御部11は、現在のパラメータの伝搬処理の回数が奇数回か偶数回かを判定、すなわち回数δが奇数か偶数かを判定する。このとき、制御部11は、回数δが奇数の場合に処理をステップS5へ進め、一方回数δが偶数の場合に処理をステップS6へ進める。
ステップS5:
スレッド生成部14は、対象視点画像Vkの左上の頂部のピクセルa(図5参照)を開始ピクセルとした場合の空間伝搬処理部15が行うスレッドを生成する。ここで、スレッド生成部14は、開始ピクセルがピクセルaであるため、最上部の1行目から最下部のn行目までのピクセルの各行の順番に対応して、スレッドTH1、スレッドTH2、…の各々を生成する。
そして、空間伝搬処理部15は、各スレッドにおいて、対応する行の各ピクセルの隣接する他のピクセルにおける伝搬処理が終了したか否かを、記憶部19におけるパラメータテーブルを参照することにより検出し、参照ピクセルから対象ピクセルに対する伝搬処理を、すでに説明したように、マッチングスコアに対応して行う。
ステップS6:
スレッド生成部14は、対象視点画像Vkの右下の頂部のピクセルz(図5参照)を開始ピクセルとした場合の空間伝搬処理部15が行うスレッドを生成する。ここで、スレッド生成部14は、開始ピクセルがピクセルzであるため、最下部のn行目から最上部の1行目までのピクセルの各行の順番に対応して、スレッドTH1、スレッドTH2、…の各々を生成する。
そして、各スレッドにおいて、空間伝搬処理部15は、対応する行の各ピクセルの隣接する他のピクセルにおける伝搬処理が終了したか否かを、記憶部19におけるパラメータテーブルを参照することにより検出し、参照ピクセルから対象ピクセルに対する伝搬処理を、すでに説明したように、マッチングスコアに対応して行う。
ステップS7:
視点選択部13は、対象視点画像Vkの対象ピクセルからパラメータを伝搬する伝搬先の近傍視点画像CVkを、記憶部19における対象視点画像Vkを除いた視点画像のなかから選択する。
ステップS8:
各スレッドにおいて、視点伝搬処理部16は、対象視点画像Vkの対象ピクセルのパラメータを、この対象ピクセルに対応する近傍視点画像CVkのピクセルに対して伝搬させる視点伝搬処理を行う。
ステップS9:
各スレッドにおいて、微調整部17は、対象視点画像Vkの対象ピクセルの伝搬されたパラメータの微調整処理を、乱数により調整値を生成して行う。そして、微調整部17は、微調整処理が終了した対象ピクセルのパラメータを空間伝搬処理部17に出力する。
ここで、微調整部17は、微調整処理が終了した対象ピクセルのパラメータを、記憶部19のパラメータテーブルの対応するピクセルのレコードのパラメータの欄に書き込む。
ステップS10:
各スレッドにおいて、微調整部17は、記憶部19のパラメータテーブルの対応するピクセルの終了フラグを「0」から「1」に書き換えて変更する。このとき、空間伝搬処理部17は、対象ピクセルのパラメータによるマッチングスコアが、完了閾値を超えた場合、記憶部19のパラメータテーブルにおけるこのピクセルの完了フラグを「0」から1に変更する。
ステップS11:
制御部11は、記憶部19における対象視点画像Vkに対応するパラメータテーブルを参照し、全てのピクセルの終了フラグが「1」となっているか否かの判定を行う。
このとき、制御部11は、パラメータテーブルにおける全てのピクセルの終了フラグが「1」となっている場合、対象視点画像Vkの全てのピクセルに対するパラメータの空間伝搬処理及び視点伝搬処理が終了していると判定し、処理をステップS12へ進める。一方、制御部11は、パラメータテーブルにおける全てのピクセルの終了フラグが「1」となっていない場合、対象視点画像Vkの全てのピクセルに対するパラメータの空間伝搬処理及び視点伝搬処理が終了していないと判定し、処理をステップS4へ進める。このとき、制御部11は、記憶部19に記憶されている、視点画像とこの視点画像が空間伝搬処理が終了しているか否かを示すフラグとが対応した視点画像処理テーブル(不図示)に対し、全てのピクセルのパラメータの伝搬処理が終了した視点画像のフラグを立てる(「0」から「1」とする)。
また、制御部11は、回数δが奇数の場合、開始ピクセルがピクセルaであり、最後に処理が行われる終了ピクセルがピクセルzであるため、ピクセルzの終了フラグのみが「1」であるか否かを判定し、一方、回数δが偶数の場合、開始ピクセルがピクセルzであり、最後に処理が行われる終了ピクセルがピクセルaであるため、ピクセルaの終了フラグのみが「1」であるか否かを判定するように構成しても良い。
ステップS12:
制御部11は、記憶部19におけるに視点画像処理テーブルを参照し、全ての視点画像に対するパラメータの空間伝搬処理が終了したか否か、すなわち全ての視点画像のフラグが「1」であるか否かの判定を行う。
このとき、制御部11は、全ての視点画像に対するパラメータの空間伝搬処理が終了した場合、処理をステップS13へ進める。一方、制御部11は、全ての視点画像に対するパラメータの空間伝搬処理が終了していない場合、処理をステップS3へ進める。
ステップS13:
制御部11は、回数δをインクリメント(1を加算)する。
ステップS14:
制御部11は、回数δが設定数hを超えたか否かの判定を行う。制御部11は、回数δが設定数hを超えた場合、パラメータの伝搬の処理を終了する。一方、制御部11は、回数δが設定数hを超えていない(設定数h以下の)場合、処理をステップS2へ進める。制御部11は、回数δが設定数hを超えた場合、全ての視点画像の各ピクセルにおけるパラメータが推定されていると判定する。
ここで、設定数hは、例えば、実験的に3回以上などであり、ピクセル間のパラメータの伝搬によって、十分なパラメータの推定が行われる繰り返し回数を、3次元形状の凹凸形状に対応させて、予め実験などにより求めて設定する。
<視点画像単位のパラメータ伝搬の並列処理>
以下、本実施形態において上述したパッチマッチステレオ法の空間伝搬処理、視点伝搬処理及び微調整処理を視点画像単位で並列処理化する動作について、図8及び図9の各々を用いて説明する。以下の説明において、全ての視点画像におけるピクセルの初期化は終了した状態にある。
図8は、3次元形状の対象物を撮像した撮像装置の各々の視点の位置を示す図である。図8においては、例えば、対象物100を視点Aから視点Iの各々に配置した撮像装置により撮像し、複数の視点画像である多視点画像を取得している。視点Aの近傍の視点は視点Bであり、視点Bの近傍視点は視点A及び視点Cとなる。
図9は、一例として、視点伝搬処理における近傍視点画像を2個とした場合のグラフの構成を示している。このグラフにおいては、例えば視点Aが視点伝搬処理を開始する開始視点画像である場合、視点A→視点B→視点C→視点D→…と、順次、対象視点画像とされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。
例えば、視点Aの視点画像を対象視点画像Vkとされた場合、近傍視点画像CVkは視点Bと視点Cとの各々の視点画像である、次に、視点Bの視点画像が対象視点画像Vkとされた場合、近傍視点画像CVkは視点Aと視点Cとの各々の視点画像である。
すでに説明した視点伝搬処理において、パラメータの伝搬を行う近傍視点画像CVkを2個とした場合、対象視点画像に対する近傍視点画像CVkを選択する処理は以下のように行われる。
視点画像単位で並列化するスレッド数を、例えばCPU数に合わせて割り当てていく。ここで、グラフにより各スレッドにより、処理する視点画像の順番をグラフで設定する。
図10は、パラメータの伝搬を行う近傍視点画像CVkが2個であり、スレッド数が2個の場合におけるスレッドの開始視点画像を示す図である。開始視点画像は、第1スレッドが視点Aにおける視点画像であり、第2スレッドが視点Iにおける視点画像である。
図10において、第1スレッドが視点A→視点B→視点C→視点D→…と、順次、対象視点画像とされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。一方、第2スレッドが視点I→視点H→視点G→視点F→…と、順次、対象視点画像Vkとされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。
第1スレッド及び第2スレッドの各々における開始視点画像は、互いに近傍視点画像が同一となりパラメータの伝搬処理が干渉しないように、最も離れた視点の視点画像それぞれが選択される。すなわち、スレッド生成部14は、視点の配列から対象視点画像の選択順を示すグラフ(例えば、図9に示すグラフ)を生成する。そして、スレッド生成部14は、スレッド数が2の場合、第1スレッド及び第2スレッドの各々を生成する。ここで、スレッド生成部14は、最も処理順番が離れている両端部である、視点A及び視点Iの各々の視点画像がそれぞれ第1スレッド、第2スレッドの開始視点画像とする。
第1スレッド及び第2スレッドの各々は、それぞれ視点Aの視点画像、視点Iの視点画像それぞれを対象視点画像として選択し、パラメータの伝搬処理を開始する。
また、第1スレッド及び第2スレッドの各々において、すでに説明したピクセル単位におけるパラメータの伝搬の並列化処理がそれぞれ独立して行われる。近傍視点画像CVkが干渉しないためには3つ以上離れた視点画像を、それぞれ開始視点画像とする。
図11は、パラメータの伝搬を行う近傍視点画像が2個であり、スレッド数が3個の場合におけるスレッドの開始視点画像を示す図である。開始視点画像は、第1スレッドが視点Aにおける視点画像であり、第2スレッドが視点Iにおける視点画像であり、第3スレッドが視点Eにおける視点画像である。
図10において、第1スレッドが視点A→視点B→視点C→視点D→…と、順次、対象視点画像とされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。一方、第2スレッドが視点I→視点H→視点G→視点F→…と、順次、対象視点画像Vkとされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。また、第2スレッドが視点E→視点D→視点F→視点C→…と、順次、対象視点画像Vkとされて、隣接する視点間の視点画像間におけるパラメータの視線伝搬処理が行われる。
第1スレッド、第2スレッド及び第3スレッドの各々における開始視点画像は、互いに近傍視点画像が同一となりパラメータの伝搬処理が干渉しないように、最も離れた視点の視点画像それぞれが選択される。すなわち、スレッド生成部14は、図10の場合と同様に、視点の配列から対象視点画像の選択順を示すグラフ(例えば、図9に示すグラフ)を生成する。そして、スレッド生成部14は、スレッド数が3の場合、第1スレッド、第2スレッド及び第3スレッドの各々を生成する。ここで、スレッド生成部14は、最も処理順番が離れている両端部である、視点A、視点I及び視点Eの各々の視点画像がそれぞれ第1スレッド、第2スレッド、第3スレッドの開始視点画像とする。
第1スレッド及び第2スレッドの各々は、それぞれ視点Aの視点画像、視点Iの視点画像、視点Eの視点画像それぞれを対象視点画像として選択し、パラメータの伝搬処理を開始する。
また、第1スレッド、第2スレッド及び第3スレッドの各々において、すでに説明したピクセル単位におけるパラメータの伝搬の並列化処理がそれぞれ独立して行われる。近傍視点画像CVkが干渉しないためには3つ以上離れた視点画像を、それぞれ開始視点画像とする。
<3次元形状の復元処理>
デプスマップ生成部18は、記憶部19に記憶されている、それぞれの視点画像のパラメータテーブルに基づき、世界座標系における3次元座標点群(3次元座標点Mの群)における3次元座標点各々の座標値を求めるデプスマップを求める。そして、デプスマップ生成部18は、生成した視点画像Vk毎のデプスマップを記憶部19に書き込んで記憶させる、あるいは外部の3次元形状復元装置(不図示)に対して出力する。
3次元形状復元装置は、視点画像Vk(∈V)のデプスマップにおいて、それぞれのピクセルmの奥行きをdVk(m)とし、この視点画像Vkを撮像した撮像装置(例えば、カメラ)の内部パラメータをAVkとし、外部パラメータをRVk(回転行列)、tVk(並進ベクトル)とした場合、視点画像Vkのピクセルm(座標値)から復元される、世界座標系における3次元座標点Mの座標値は、以下の(20)式で表される。
Figure 0006765653
そして、3次元形状復元装置は、上記(3)式により、全ての視点画像Vkのピクセルmの3次元座標点Mの座標値を復元する。そして、3次元形状復元装置は、全ての視点画像Vkから得られた3次元座標点の点群を統合することにより、3次元形状の復元を行う。
また、上記3次元形状復元装置に本実施形態によるデプスマップ生成装置を含め、視点画像を入力することにより、デプスマップを生成し、3次元形状を復元する3次元形状復元装置として構成しても良い。
本実施形態によれば、上述したように、初期値を乱数として生成しており、視点画像のピクセル数が大きいほど、初期値として与えられる乱数の数が増加し、空間伝搬処理における周囲の隣接したピクセルへの並列処理によるパラメータの伝搬を行うため、真値に近い値を、高速に各ピクセルに与えることが可能となる。これにより、本実施形態によれば、視点画像におけるピクセルにおけるパラメータの推定が高い精度で高速に行うことができ、高精度のデプスマップの生成が可能となる。
また、本実施形態によれば、初期値を乱数として生成しており、多視点画像の数が多いほど、対象視点画像で初期値として与えられた真値に近いパラメータが視点伝搬処理によって近傍視点画像に伝搬される確率が高くなり、パラメータの空間伝搬処理及び視点伝搬処理の各々を並列化して行うため、従来手法よりも少ない繰り返し数で、各ピクセルのパラメータの推定の結果を高速に収束させることができる。
また、本実施形態によれば、並列化した視点伝搬処理によって、複数の視点画像のパラメータを伝播させることにより、視点画像においてテクスチャの変化が少ない領域に対しても、高速に高い精度でパラメータを推定することが可能となる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
また、上記に説明した各装置を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実行処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
11…制御部
12…初期化部
13…視点選択部
14…スレッド生成部
15…空間伝搬処理部
16…視点伝搬処理部
17…微調整部
18…デプスマップ生成部
19…記憶部

Claims (9)

  1. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置であり、
    デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化部と、
    対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理部と、
    対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理部と、
    複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成部と
    を備え、
    前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、
    前記空間伝搬処理部が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理部が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を並列して行う
    ことを特徴とするデプスマップ生成装置。
  2. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置であり、
    デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化部と、
    対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理部と、
    対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理部と、
    複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成部と
    を備え、
    前記空間伝搬処理部が、パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理部が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、当該対象視点画像に対応する前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行う
    ことを特徴とするデプスマップ生成装置。
  3. 前記空間伝搬処理部が、パラメータの伝搬処理を所定の複数回繰り返して行い、当該空間伝搬処理部が、伝搬の処理を行う際の回数が奇数回の場合、前記対象視点画像の矩形形状における所定の頂点である第1頂点のピクセルからパラメータを伝搬させる処理を行い、伝搬の処理を行う際の回数が偶数回の場合、当該対象視点の前記第1頂点の点対称の位置にある第2頂点のピクセルからパラメータを伝搬させる処理を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のデプスマップ生成装置。
  4. 前記空間伝搬処理部及び前記視点伝搬処理部の各々におけるパラメータの伝搬処理が終了した終了ピクセルに対して、当該ピクセルに伝搬されたパラメータの微調整を、乱数により発生した調整値により行うパラメータ微調整部
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のデプスマップ生成装置。
  5. 前記空間伝搬処理部が、前記複数の対象視点画像に対して並列にパラメータの伝搬処理を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のデプスマップ生成装置。
  6. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成方法であり、
    初期化部が、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化過程と、
    空間伝搬処理部が、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理過程と、
    視点伝搬処理部が、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理過程と、
    デプスマップ生成部が、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画
    像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成過程と
    を含み、
    前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、
    前記空間伝搬処理部が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理部が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を並列して行う
    ことを特徴とするデプスマップ生成方法。
  7. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成方法であり、
    初期化部が、デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化過程と、
    空間伝搬処理部が、対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理過程と、
    視点伝搬処理部が、対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理過程と、
    デプスマップ生成部が、複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成過程と
    を含み、
    前記空間伝搬処理部が、パラメータが伝搬されたピクセルである了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理部が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、当該対象視点画像に対応する前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行う
    ことを特徴とするデプスマップ生成方法。
  8. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、
    前記コンピュータ
    デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化手段
    対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理手段
    対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理手段、
    複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成手段
    として機能させるプログラムであって、
    前記対象視点画像のピクセルは、格子状に配置されており、
    前記空間伝搬処理手段が、前記対象視点画像の各行のごとに前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭から順に前記ピクセルを対象ピクセルとして選択し、選択した前記対象ピクセルと同一行、または、直上の行、または、直下の行において隣接するいずれかのピクセルが、前記パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルになったタイミングで、前記終了ピクセルから前記対象ピクセルに前記パラメータを伝搬する行方向の処理を各行ごとに並列して行い、前記対象視点画像の各行の前記パラメータの伝搬を行う方向の先頭のピクセルの各々の直上の行、または、直下の行いずれかにおいて隣接するピクセルが前記終了ピクセルになったタイミングで、当該行における前記行方向の処理を開始し、また前記視点伝搬処理手段が、前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の前記パラメータの伝搬が終了していない未終了ピクセルに対して伝搬させる処理をして行う
    プログラム。
  9. パッチマッチステレオ法を用いて3次元画像復元に用いるデプスマップを作成するデプスマップ生成装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、
    前記コンピュータ
    デプスマップの生成に用いる全ての視点の視点画像各々において深度情報及び法線情報を含むパラメータをピクセル毎に乱数により生成して初期化する初期化手段
    対象視点の画像である対象視点画像における隣接するピクセル間において、前記パラメータを所定の第1評価値に対応して伝搬させる空間伝搬処理手段
    対象視点画像と前記対象視点の近傍の視点である近傍視点の画像である近傍視点画像とのピクセル間で前記パラメータを、所定の第2評価値に対応して伝搬させる視点伝搬処理手段、
    複数の異なる前記視点画像の前記パラメータから、前記視点画像毎のデプスマップを生成するデプスマップ生成手段
    として機能させるプログラムであって、
    前記空間伝搬処理手段が、パラメータが伝搬されたピクセルである終了ピクセルの各々から、当該終了ピクセルそれぞれに隣接する伝搬の終了していない未終了ピクセルに対してパラメータを伝搬する処理を並列して行い、また前記視点伝搬処理手段が、互いに前記近傍視点画像が同一となって前記パラメータの伝搬が干渉することのないように最も離れた複数の視点の視点画像を開始視点画像とし、複数の前記開始視点画像の各々を最初の対象視点画像として選択し、選択した前記対象視点画像の近傍視点の視点画像を次の対象視点画像として選択することを繰り返し、前記対象視点画像の前記終了ピクセル各々のパラメータを、前記近傍視点画像の未終了ピクセルに対して伝搬させる処理を複数の前記対象視点画像ごとに並列して行う
    プログラム。
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