JP6765309B2 - チーグラー・ナッタ触媒の製造 - Google Patents

チーグラー・ナッタ触媒の製造 Download PDF

Info

Publication number
JP6765309B2
JP6765309B2 JP2016572288A JP2016572288A JP6765309B2 JP 6765309 B2 JP6765309 B2 JP 6765309B2 JP 2016572288 A JP2016572288 A JP 2016572288A JP 2016572288 A JP2016572288 A JP 2016572288A JP 6765309 B2 JP6765309 B2 JP 6765309B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction product
reaction
contacting
reaction mixture
ziegler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016572288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017517612A (ja
Inventor
ツアン,ライ
ローシヤー,デイビツド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fina Technology Inc
Original Assignee
Fina Technology Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fina Technology Inc filed Critical Fina Technology Inc
Publication of JP2017517612A publication Critical patent/JP2017517612A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6765309B2 publication Critical patent/JP6765309B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/38Polymerisation using regulators, e.g. chain terminating agents, e.g. telomerisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/42Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors
    • C08F4/44Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides
    • C08F4/60Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides together with refractory metals, iron group metals, platinum group metals, manganese, rhenium technetium or compounds thereof
    • C08F4/62Refractory metals or compounds thereof
    • C08F4/64Titanium, zirconium, hafnium or compounds thereof
    • C08F4/643Component covered by group C08F4/64 with a metal or compound covered by group C08F4/44 other than an organo-aluminium compound
    • C08F4/6432Component of C08F4/64 containing at least two different metals
    • C08F4/6435Component of C08F4/64 containing at least two different metals containing magnesium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/42Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors
    • C08F4/44Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides
    • C08F4/60Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides together with refractory metals, iron group metals, platinum group metals, manganese, rhenium technetium or compounds thereof
    • C08F4/62Refractory metals or compounds thereof
    • C08F4/64Titanium, zirconium, hafnium or compounds thereof
    • C08F4/65Pretreating the metal or compound covered by group C08F4/64 before the final contacting with the metal or compound covered by group C08F4/44
    • C08F4/652Pretreating with metals or metal-containing compounds
    • C08F4/655Pretreating with metals or metal-containing compounds with aluminium or compounds thereof
    • C08F4/6555Pretreating with metals or metal-containing compounds with aluminium or compounds thereof and magnesium or compounds thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、2014年6月13日付けで出願した仮ではない米国特許出願番号14/304,328(これは引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に対する優先権を主張するものである。
本開示は一般にチーグラー・ナッタ触媒組成物の製造方法に関する。
チーグラー・ナッタ触媒系の製造は例えば金属成分(例えば触媒前駆体)を1種以上の追加的成分、例えば触媒担体、共触媒および/または1種以上の電子供与体などと組み合わせることで実施され得る。
チーグラー・ナッタ触媒の例には、式:
MRA x
[式中、
Mは遷移金属であり、RAはハロゲン、アルコキシまたはヒドロカルボキシル基でありそしてxは前記遷移金属の原子価である]
で表される金属成分が含まれる。例えば、xは1から4であってもよい。そのような触媒系はポリオレフィン組成物の製造で用いられ得る。
チーグラー・ナッタ触媒の製造方法を開示する。本方法は、マグネシウムエトキサイド(Mg(OEt)2)、トリエチルアルミニウム(TEAl)および2−エチルヘキサノール(2−EHOH)を含有させた反応混合物を反応させることでマグネシウム2−エチルヘキシルアルコキサイド(Mg(2−EHO)2)を生じさせそしてMg(2−EHO)2をヘキサン中で1番目の作用剤と接触させることで反応生成物“A”を生じさせることを包含する。本方法に更に前記反応生成物“A”を2番目の作用剤と接触させることで反応生成物“B”を生じさせることも含めるが、前記2番目の作用剤に遷移金属およびハロゲンを含有させる。本方法に更に前記反応生成物“B”を3番目の作用剤と接触させることで反応生成物“C”を生じさせることも包含させるが、前記3番目の作用剤に1番目の金属ハロゲン化物を含有させる。加うるに、本方法に前記反応生成物“C”を4番目の作用剤と接触させることで反応生成物“D”を生じさせることも含めるが、前記4番目の作用剤に2番目の金属ハロゲン化物を含有させる。本方法にまた前記反応生成物“D”を5番目の作用剤と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせることも含めるが、前記5番目の作用剤に有機アルミニウム化合物を含有させる。
別の態様でもチーグラー・ナッタ触媒の製造方法を開示する。この方法はマグネシウムエトキサイド(Mg(OEt)2)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、2−エチルヘキサノール(2−EHOH)およびTi(2−EHO4)を含有させた反応混合物を反応させることで溶液Aを生じさせそして溶液Aをヘキサン中で1番目の作用剤と接触させることで反応生成物“A”を生じさせることを包含する。この方法にまた前記反応生成物“A”を2番目の作用剤と接触させることで反応生成物“B”を生じさせることも含めるが、前記2番目の作用剤に遷移金属およびハロゲンを含有させる。加うるに、この方法に前記反応生成物“B”を3番目の作用剤と接触させることで反応生成物“C”を生じさせることも含めるが、前記3番目の作用剤に1番目の金属ハロゲン化物を含有させる。この方法に更に前記反応生成物“C”を4番目の作用剤と接触させることで反応生成物“D”
を生じさせることも含めるが、前記4番目の作用剤に2番目の金属ハロゲン化物を含有させ、そして前記反応生成物“D”を5番目の作用剤と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせることも含めるが、前記5番目の作用剤に有機アルミニウム化合物を含有させる。
別の態様でもチーグラー・ナッタ触媒の製造方法を開示する。この方法はマグネシウムエトキサイド(Mg(OEt)2)、トリエチルアルミニウム(TEAl)および2−エチルヘキサノール(2−EHOH)を含有させた反応混合物を反応させることでマグネシウム2−エチルヘキシルアルコキサイド(Mg(2−EHO)2)を生じさせそしてMg(2−EHO)2をヘキサン中で塩素化化合物と接触させることで反応生成物“A”を生じさせることを包含するが、前記塩素化化合物は式ClA(Ox4yで表される。Aをチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択する。R4をC1からC10アルキルから選択する。xは0または1である。yはA引く1の原子価である。この方法にまた前記反応生成物“A”をハロゲン化チタンまたは酸化チタンと接触させることで反応生成物“B”を生じさせそして前記反応生成物“B”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“C”を生じさせることも含める。加うるに、この方法に前記反応生成物“C”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“D”を生じさせそして前記反応生成物“D”を有機アルミニウム化合物と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせることも含める。
別の態様でもチーグラー・ナッタ触媒の製造方法を開示する。この方法はマグネシウムエトキサイド(Mg(OEt)2)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、2−エチルヘキサノール(2−EHOH)およびTi(2−EHO4)を含有させた反応混合物を反応させることで溶液Aを生じさせそして溶液Aをヘキサン中で塩素化化合物と接触させることで反応生成物“A”を生じさせることを包含するが、前記塩素化化合物は式ClA(Ox4yで表される。Aをチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択する。R4をC1からC10アルキルから選択する。xは0または1である。yはA引く1の原子価である。この方法にまた前記反応生成物“A”をハロゲン化チタンまたは酸化チタンと接触させることで反応生成物“B”を生じさせそして前記反応生成物“B”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“C”を生じさせることも含める。加うるに、この方法に前記反応生成物“C”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“D”を生じさせそして前記反応生成物“D”を有機アルミニウム化合物と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせることも含める。
詳細な説明
序論および定義
詳細な説明をここに行う。以下に示す開示に具体的態様、変形および例を含めるが、本開示をそれらの態様、変形または例に限定するものでなく、それらは通常の当業者が本開示に示す情報を入手可能な情報および技術と組み合わせた時に態様を作成しかつ使用することができるように含めるものである
本明細書で用いる如き様々な用語を以下に示す。ある請求項で用いる用語を以下に定義しない限り、その用語に当業者が印刷された出版物および発行された特許に示されている如く与えた最も幅広い定義を与えるべきである。その上、特に明記しない限り、本明細書に記述する化合物は全部置換または置換されていなくてもよく、かつ化合物のリストにそれらの誘導体を包含させる。
用語“置換”は、化学化合物中の水素が原子、ラジカルまたは基に置き換わっていることを指す。
用語“混合物”は、別の化合物と接触する前に混合および/または混ざり合っている状
態の化合物の混合物を指す。
本明細書で用いる如き“重合体の密度”はASTM−D−1238に従って測定した密度である。
本明細書で用いる如き“メルトフローインデックス”はASTM−D−1238−Eに従って測定した値である。
本明細書で用いる如き“メルトインデックス比”はASTM−D−1238−Fに従って測定した比率である。
用語“当量”は、出発物質に対するある成分のモル比を指す。本開示の特定態様では、マグネシウムエトキサイドが出発物質である。
本明細書で用いる如き“分子量分布”は、重合体の数平均分子量に対する重量平均分子量の比率(Mw/Mn)である。
本明細書で用いる如き“室温”には、約20℃から約28℃(68°Fから82°F)の温度が含まれる。しかしながら、室温の測定値には一般に当該工程の温度を緊密に監視することは含めず、従って、そのように述べることは本明細書に記述する態様をいずれかの前以て決めておいた温度範囲に結び付けることを意図するものでない。その上、開示する現象、例えば製造方法などにとって数度の温度差は重要でない可能性がある。
触媒系
チーグラー・ナッタ触媒の具体例には、式:
MRA x
[式中、
Mは遷移金属であり、RAはハロゲン、アルコキシまたはヒドロカルボキシル基でありそしてxは前記遷移金属の原子価である]
で表される金属成分が含まれる。例えば、xは1から4であり得る。
前記遷移金属はIV属からVIB属(例えばチタン、バナジウムまたはクロム)などから選択可能である。1つ以上の態様において、RAは塩素、臭素、炭酸塩、エステルまたはアルコキシ基から選択可能である。触媒成分の例には、TiCl4、TiBr4、Ti(OC253Cl、Ti(OC372Cl2、Ti(OC6132Cl2、Ti(OC252Br2およびTi(OC1225)Cl3が含まれる。
当業者は、ある触媒を重合の助長で用いる前にそれに“活性化”をある方法で受けさせてもよいことを認識するであろう。以下に更に考察するように、活性化は、当該触媒をチーグラー・ナッタ活活性化剤(Z−N活性化剤)[これはまたある場合には“共触媒”とも呼ばれる]と接触させることで達成可能である。そのようなZ−N活性化剤の態様には、有機アルミニウム化合物、例えばトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEAl)およびトリイソブチルアルミニウム(TIBAl)などが含まれる。
当該チーグラー・ナッタ触媒系に更に1種以上の電子供与体、例えば内部電子供与体および/または外部電子供与体などを含めることも可能である。内部電子供与体を用いて結果としてもたらされる重合体のアタクティック形態の量を少なくすることで前記重合体に存在するキシレン可溶物の量を少なくすることができる。そのような内部電子供与体には、アミン、アミド、エステル、ケトン、ニトリル、エーテル、ホスフィン、ジエーテル、
スクシネート、フタレートまたはジアルコキシベンゼンなどが含まれ得る[米国特許第5,945,366号および米国特許第6,399,837号(引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照]。
外部電子供与体を用いることでアタクティック重合体の生成量を更に制御することができる。そのような外部電子供与体には、単官能または多官能カルボン酸、無水カルボン酸、カルボン酸エステル、ケトン、エーテル、アルコール、ラクトン、有機燐化合物および/または有機ケイ素化合物が含まれ得る。1つの態様では、外部供与体にジフェニルジメトキシシラン(DPMS)、シクロヘキシメチルジメトキシシラン(CDMS)、ジイソプロピルジメトキシシランおよび/またはジシクロペンチルジメトキシシラン(CPDS)などを含めてもよい。その外部供与体は使用する内部電子供与体と同じまたは異なってもよい。
当該チーグラー・ナッタ触媒系の成分(例えば触媒、活性化剤および/または電子供与体)を担体と関連(互いに結合または互いに離れた状態で)させてもよいか或は関連させなくてもよい。そのような担体材料には、二ハロゲン化マグネシウム、例えば二塩化マグネシウムまたは二臭化マグネシウムなど、またはシリカなどが含まれ得る。
本開示の特定態様において、チーグラー・ナッタ触媒を生じさせるに適した反応スキームは以下の如く例示可能である(本明細書では以降、反応スキーム1と呼ぶ):
1) Mg(OEt)2 + TEAl + 2−EHOH → Mg(2−EHO)2
2) Mg(2−EHO)2 + ClA(Ox4y → “A”
3) “A” + TiCl4/Ti(OR54 → “B”
4) “B” + TiCl4 → “C”
5) “C” + TiCl4 → “D”
6) “D” + AlR6 3 → 触媒
ここで、Mg(2−EHO)2はマグネシウム2−エチルヘキシルアルコキサイドを表し、2−EHOHは2−エチルヘキサノールを表しそしてMg(OEt)2はマグネシウムエトキサイドを表す。
本開示の他の特定態様において、チーグラー・ナッタ触媒を生じさせるに適した反応スキームは以下の如く例示可能である(本明細書では以降、反応スキーム2と呼ぶ):
1) Mg(OEt)2 + TEAl + 2−EHOH + Ti(2−EHO)4 → “溶液A”
2) “溶液A” + ClA(Ox4y → “A”
3) “A” + TiCl4/Ti(OR54 → “B”
4) “B” + TiCl4 → “C”
5) “C” + TiCl4 → “D”
6) “D” + AlR6 3 → 触媒
ここで、Ti(2−EHO)4はチタン2−エチルヘキシルアルコキサイドを表す。
1つ以上の態様において、反応スキーム1および反応スキーム2の段階1)に示す反応混合物にブチルエチルマグネシウム(BEM)を含有させない。
反応スキーム1および反応スキーム2における主要な反応成分をこの上に例示し、追加的成分はこの上に例示しなかったが、それらは反応生成物であり得るか或はそれらをそのような反応で用いることもあり得る。その上、本明細書では主要な反応段階に関する記述を行うが、当業者は、追加的段階(例えば洗浄、濾過、乾燥または傾斜段階)を本明細書に記述する反応スキームおよび方法に含めることができる一方で特定態様では他の段階をなくすことも可能であることを知っている。加うるに、本明細書に記述する作用剤のいず
れの添加も添加順が本開示の精神に一致する限り互いに組み合わせて実施可能である。例えば、3番目と4番目の作用剤を反応生成物“B”に同時に添加することで反応生成物“D”を生じさせることも可能である。
本開示の特定態様では、反応スキーム1および反応スキーム2の段階1)、例えば制御された形態のチーグラー・ナッタ触媒を沈澱によって生じさせる段階で可溶なMg溶液を生じさせることも可能である。本開示の特定の非限定態様における可溶なMg溶液の溶媒は炭化水素、例えばヘキサンなどであり得る。Mg(OEt)2は特定の炭化水素、例えばヘキサンなどには溶解しない。対照的に、Mg(2−EHO)2はヘキサンに可溶である。
反応スキーム1 − 段階1)
反応スキーム1の段階1)において、可溶なMg(2−EHO)2の調製はMg(OEt)2、TEAlおよび2−EHOHを反応槽に仕込んで混合物を生じさせることを通して実施可能である。Mg(OEt)2、TEAlおよび2−EHOHを反応槽に仕込む順は如何なる順であってもよい。本開示の特定態様では、TEAlを2−EHOHに添加した後にMg(OEt)2を添加する。次に、ヘキサンをその反応槽に入っている混合物に溶媒として添加してもよい。次に、その混合物を加熱することでMg(2−EHO)2/ヘキサン溶液を得ることができる。1つ以上の態様において、その混合物をヘキサン還流温度に加熱することでMg(2−EHO)2/ヘキサン溶液を得てもよい。例えば、1つ以上の態様において、その混合物をオイルバス中でヘキサン還流温度である約120℃に加熱することでMg(2−EHO)2/ヘキサン溶液を得ることができる。その混合物の加熱をヘキサンに入っているMg(2−EHO)2の溶液が透明になるまで行ってもよい。本開示の特定態様における反応スキーム1の段階1)を反応スキームAで表す:
1) Mg(OEt)2 + 0.25当量のTEAl + 2.75当量の2−EHOH → Mg(2−EHO)2
通常の当業者が理解するであろうように、TEAlおよび2−EHOHの当量は必要に応じて変えることができる。例として、TEAlの当量を0.25から1または0.25から0.5の範囲に変えてもよくそして2−EHOHの当量を2.75から5または2.75から3.5に変えることも可能である。
反応スキーム2 − 段階1)
反応スキーム2の段階1)において、Mg(2−EHO)2が入っている溶液の調製は、Mg(OEt)2、TEAl、2−EHOHおよびTi(2−EHO)4を反応槽に仕込んで混合物を生じさせることを通して実施可能である。Mg(OEt)2、TEAl、2−EHOHおよびTi(2−EHO)4を反応槽に仕込む順は如何なる順であってもよい。本開示の特定態様では、TEAlを2−EHOHに添加した後にMg(OEt)2およびTi(2−EHO)4の添加を行う。次に、ヘキサンをその反応槽に入っている混合物に溶媒として添加してもよい。次に、その混合物を加熱することでMg(2−EHO)2が入っている粘性のある溶液を得ることができる。1つ以上の態様において、その混合物をヘキサンと混合してその溶液を希釈してもよい。
Ti(2−EHO)4を添加することでエタノールの生成量を減少させるか或は生成しないようにすることができる。エタノールが生成すると、それを最初にエトキサイドに変化させない限り、それがTiCl4と反応してHClが生じる可能性があり、それが触媒の生成収率を低下させかつ反応槽をひどく腐食させる可能性がある。従って、Ti(2−EHO)4を添加すると触媒の収率が向上しかつ反応槽の腐食が最小限になり得る。本開示の特定態様における“溶液A”にはHClが入っていない。
本開示の特定態様では、反応スキーム2における段階1)の反応混合物にまたチタン2−エチルヘキシルアルコキサイド(本明細書では以降Ti(2−EHO)4と呼ぶ)を含有させることも可能である。本開示の特定態様では、反応スキーム2の段階1)を以下の反応スキームBで表す:
1) Mg(OEt)2 + 0.25当量のTEAl + 0.75当量の2−EHOH + Ti(2−EHO)4 → 溶液A
特定態様では、反応スキームBの段階1)に示す反応混合物に0.25当量のTEAlおよび0.75当量の2−EHOHを含有させる。通常の当業者が理解するであろうように、TEAlおよび2−EHOHの当量は必要に応じて変更可能である。例として、TEAlの当量を0.25から1または0.25から0.5の範囲に変えてもよくそして2−EHOHの当量を0.75から2または0.75から1.5の範囲に変えてもよい。
反応スキーム2における段階1)の1つ以上の態様において、反応混合物に入れるTEAlの濃度を調整することで最終的な触媒の形態を調節することができる。
段階2から6
Mg(2−EHO)2溶液を1番目の作用剤と接触させることで反応生成物“A”を生じさせることができる[例えば反応スキーム1および2の段階2)に示すように]。そのような反応は不活性溶媒の存在下で実施可能である。
反応生成物“A”を生じさせるためのMg(2−EHO)2と1番目の作用剤の接触は例えば約0℃から約100℃または約20℃から約90℃の温度で実施可能である。反応生成物“A”を生じさせるためのMg(2−EHO)2と1番目の作用剤の接触は例えば約0.2時間から約24時間または約1時間から約4時間実施可能である。
1番目の作用剤の非限定例は一般に下記の式:
ClA(Ox4y
[式中、Aはチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択され、R4はC1からC10アルキル、例えばメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルなどから選択され、xは0または1であり、そしてyはA引く1の原子価である]で表される。1番目の作用剤の非限定例には、クロロチタントリイソプロポキサイドClTi(OiPr)3およびClSi(Me)3などが含まれる。
本方法に反応生成物“A”を2番目の作用剤と接触させて反応生成物“B”を生じさせることを含めることも可能である[例えば反応スキーム1および2の段階3)に示すように]。そのような反応は不活性溶媒の存在下で実施可能である。不活性溶媒には、例えば本明細書の上で考察した溶媒のいずれも含まれ得る。
反応生成物“B”を生じさせるための反応生成物“A”と2番目の作用剤の接触は例えば約0℃から約100℃または約20℃から約90℃の温度で実施可能である。反応生成物“B”を生じさせるための反応生成物“A”と2番目の作用剤の接触は例えば約0.2時間から約36時間または約1時間から約4時間実施可能である。
2番目の作用剤を反応生成物“A”に例えば約0.5から約5、約1から約4または約1.5から約2.5当量添加してもよい。
2番目の作用剤にはハロゲン化チタンおよびチタンアルコキサイドが含まれ得る。2番目の作用剤は下記の式:
TiCl4/Ti(OR54
[式中、R5はC2からC20アルキル基から選択される]で表され得る。2番目の作用剤の非限定例には、塩化チタンとチタンアルコキサイドの混合物、例えばTiCl4/Ti(OBu)4(チタンブトキサド)などが含まれる。その混合物のTiCl4:Ti(OR54は例えば約0.5から約6または約2から約3当量であってもよい。
本方法に反応生成物“B”を3番目の作用剤と接触させて反応生成物“C”を生じさせることを含めてもよい[例えば反応スキーム1および2の段階4)に示すように]。そのような反応は不活性溶媒の存在下で実施可能である。不活性溶媒には、例えば本明細書の上で考察した溶媒のいずれも含まれ得る。
反応生成物“C”を生じさせるための反応生成物“B”と3番目の作用剤の接触を更に例えば室温で起こさせることも可能である。
3番目の作用剤の非限定例には、金属ハロゲン化物が含まれる。金属ハロゲン化物には、当業者に公知の金属ハロゲン化物のいずれも含まれ得、例えば四塩化チタン(TiCl4)などが含まれ得る。3番目の作用剤を例えば約0.1から約5、約0.25から約4または約0.45から約2.5当量添加してもよい。
本方法に更に反応生成物“C”を4番目の作用剤と接触させて反応生成物“D”を生じさせることを含めることも可能である[例えば反応スキーム1および2の段階5)に示すように]。そのような反応は不活性溶媒の存在下で実施可能である。不活性溶媒には、例えば本明細書の上で考察した溶媒のいずれも含まれ得る。
更に、反応生成物“D”を生じさせるための反応生成物“C”と4番目の作用剤の接触は例えば室温でも実施可能である。
4番目の作用剤を反応生成物“C”に例えば約0.1から約5、約0.25から約4または約0.45から約2.0当量添加してもよい。
4番目の作用剤の非限定例には、金属ハロゲン化物が含まれる。金属ハロゲン化物には、本明細書の上に記述した金属ハロゲン化物のいずれも含まれる。
本方法に反応生成物“D”を5番目の作用剤と接触させて触媒成分を生じさせることを含めてもよい[例えば反応スキーム1および2の段階6)に示すように]。
5番目の作用剤を反応生成物“D”に例えば約0.1から約2または0.5から約1.2当量添加してもよい。
5番目の作用剤の非限定例には、有機アルミニウム化合物が含まれる。有機アルミニウム化合物には、下記の式:
AlR6 3
[式中、R6はC1からC10アルキル化合物である]
で表されるアルミニウムアルキルが含まれ得る。アルミニウムアルキル化合物の非限定例には一般にトリメチルアルミニウム(TMA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、n−オクチルアルミニウムおよびn−ヘキシルアルミニウムなどが含まれる。
この上に例示したように、1番目の作用剤および2番目の作用剤には一般に化合物の混合物が含まれる。不幸なことには、そのような混合物は高い生産費用がかかる特殊な化学品である。
従って、1つ以上の態様では、そのような混合物によって得られる有益な特性の1つ以上を維持しながら生産費用を軽減する目的で、その混ぜ合わせた作用剤を改質/除去することを含めてもよい。
1つの態様では、1番目の作用剤に複数の1番目の作用剤(即ち混合物ではない)を含めることも可能である。その複数の1番目の作用剤に少なくとも1番目の化合物と2番目の化合物を含めてもよい。1つの態様では、1番目の化合物と2番目の化合物をほぼ同時にマグネシウムジアルコキサイド化合物に添加してもよい。別の態様では、1番目の化合物をマグネシウムジアルコキサイド化合物に添加した後に2番目の化合物と接触させてもよい。1つの態様では、2番目の化合物をマグネシウムジアルコキサイド化合物に添加した後に1番目の化合物と接触させてもよい。
その2番目の化合物を例えば約0.1から約0.5または約0.25当量添加する一方で1番目の化合物を例えば2番目の化合物の当量から1を引いた量で添加してもよい。1つの特定非限定態様では、例えば2番目の化合物を0.25当量添加しそして1番目の化合物を0.75当量添加してもよい。
そのような2番目の化合物には例えば金属ハロゲン化物が含まれ得る。金属ハロゲン化物には当業者に公知の金属ハロゲン化物のいずれも含まれ得、例えば四塩化チタン(TiCl4)などが含まれ得る。
2番目の化合物には、式A(Ox4y、例えばTi(OiPr)4などで表される化合物が含まれ得る。
非限定態様における2番目の化合物は金属ハロゲン化物でありそして1番目の化合物は式A(Ox4yで表される。式A(Ox4y中のAはチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択可能であり、R4はC1からC10アルキルから選択可能であり、xは0または1であってもよくそしてyはAの原子価であってもよい。
1つの非限定態様における2番目の化合物はTiCl4でありそして1番目の化合物はチタンイソプロポキサイドである。
別法としてか或は加うるに、1つ以上の態様に、混合した2番目の作用剤の改質および/または除去を含める。
そのような1つの態様では、2番目の作用剤に複数の2番目の作用剤(即ち混合物ではない)を含めてもよい。その複数の2番目の作用剤に一般に少なくとも3番目の化合物と4番目の化合物を含めてもよい。1つの態様では、その3番目の化合物と4番目の化合物をほぼ同時に反応生成物“A”に添加してもよい。別の態様では、3番目の化合物を反応生成物“A”に添加した後に4番目の化合物と接触させてもよい。更に別の態様では、4番目の化合物を反応生成物“A”に添加した後に3番目の化合物と接触させてもよい。
その3番目の化合物を例えば約0.1から約3、約0.5から約2または約0.75から約1.25当量添加してもよい。4番目の化合物を例えば約1.5から約3.5または約1.75から約2.25当量添加してもよい。
その3番目および4番目の化合物と反応生成物“A”の接触を例えばほぼ室温から約60℃の反応温度で起こさせてもよい。1つの態様では、その反応温度を例えば約45℃にしてもよい。
3番目の化合物には式Ti(OR54[式中、R5はアルキル基、例えばブチルなどから選択される]で表される化合物が含まれ得る。
4番目の化合物には、金属ハロゲン化物、例えば四塩化チタンなどが含まれ得る。
当該触媒が生じた後、場合によりそれに加熱処理を受けさせてもよい。そのような加熱処理には一般に当該触媒を例えば約40℃から約150℃、約90℃から約125℃、約40℃から約60℃の範囲の温度に加熱することが含まれる。そのような加熱処理を例えば約0.5時間から約24時間または約1時間から約4時間行ってもよい。
重合工程
触媒系を用いてポリオレフィン組成物を生じさせる。当該触媒系の調製をこの上に記述した如くかつ/または当業者に公知の如く行った後、その組成物を用いて様々な工程を実施することができる。重合工程で用いる装置、工程条件、反応体、添加剤および他の材料は所定工程で生じさせる重合体の所望組成および特性に応じて多様である。そのような工程には、例えば溶液相、気相、スラリー相、バルク相、高圧方法またはそれらの組み合わせが含まれ得る[米国特許第5,525,678、米国特許第6,420,580、米国特許第6,380,328、米国特許第6,359,072、米国特許第6,346,586、米国特許第6,340,730、米国特許第6,339,134、米国特許第6,300,436、米国特許第6,274,684、米国特許第6,271,323、米国特許第6,248,845、米国特許第6,245,868、米国特許第6,245,705、米国特許第6,242,545、米国特許第6,211,105、米国特許第6,207,606、米国特許第6,180,735および米国特許第6,147,173号(これらは引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照]。
特定態様において、この上に記述した工程には一般に1種以上のオレフィン単量体を重合させて重合体を生じさせることが含まれる。そのオレフィン単量体には、例えばC2からC30オレフィン単量体またはC2からC12オレフィン単量体(例えばエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、メチルペンテン、ヘキセン、オクテンおよびデセン)などが含まれ得る。他の単量体には、例えばエチレン系不飽和単量体、C4からC18ジオレフィン、共役または非共役ジエン、ポリエン、ビニル単量体および環式オレフィンなどが含まれる。他の単量体の非限定例には、ノルボルネン、ノボルナジエン、イソブチレン、イソプレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよびシクロペンテンなどが含まれ得る。生じさせる重合体には、ホモ重合体、共重合体または三元重合体などが含まれ得る。
溶液方法の例が米国特許第4,271,060、米国特許第5,001,205、米国特許第5,236,998および米国特許第5,589,555号(これらは引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。
気相重合方法の一例には連続サイクルシステムが含まれ、このシステムでは、循環する気体流れ(他の様式では再循環流れまたは流動媒体として知られる)が反応槽内で重合熱によって加熱される。その熱を反応槽の外部に位置する冷却系によってそのサイクルの別の部分でその循環する気体流れから除去する。1種以上の単量体が入っているその循環する気体流れを反応条件下で連続的に流動床に通して触媒の存在下で循環させてもよい。その循環する気体流れを一般にその流動床から取り出して反応槽に再循環させて戻す。同時に、重合体生成物を反応槽から取り出しそしてその重合した単量体の代わりに新鮮な単量体を添加してもよい。気相工程における反応槽の圧力は例えば約100psigから約500psig、約200psigから約400psigまたは約250psigから約3
50psigに及んで多様であり得る。気相工程における反応槽の温度は例えば約30℃から約120℃、約60℃から約115℃、約70℃から約110℃または約70℃から約95℃に及んで多様であり得る[例えば、米国特許第4,543,399、米国特許第4,588,790、米国特許第5,028,670、米国特許第5,317,036、米国特許第5,352,749、米国特許第5,405,922、米国特許第5,436,304、米国特許第5,456,471、米国特許第5,462,999、米国特許第5,616,661、米国特許第5,627,242、米国特許第5,665,818、米国特許第5,677,375および米国特許第5,668,228号(これらは引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照]。
スラリー相方法は一般に固体粒子状の重合体を液状の重合用媒体に入れて懸濁液を生じさせてそれに単量体および場合により水素に加えて触媒を添加することを包含する。その懸濁液(希釈剤を入れてもよい)を反応槽から断続的または連続的に取り出してもよく、その反応槽の中の重合体から揮発性成分を分離して反応槽に再循環させてもよい(場合により蒸留した後に)。その重合用媒体で用いる液化希釈剤には、例えばC3からC7アルカン(例えばヘキサンまたはイソブタン)が含まれ得る。その用いる媒体は一般に重合条件下で液体でありかつ比較的不活性である。バルク相方法はスラリー方法のそれと同様である。しかしながら、ある方法は例えばバルク方法、スラリー方法またはバルクスラリー方法であり得る。
特定態様では、スラリー方法またはバルク方法を1つ以上のループ反応槽内で連続的に実施してもよい(直列、並列またはこれらの組み合わせで)。触媒をスラリーまたは自由流れする乾燥粉末として反応槽ループに規則的に注入してもよく、その反応槽ループ自身を例えば成長する重合体粒子が希釈剤に入っている循環するスラリーで満たしておいてもよい。場合により、水素をその工程に例えば結果として生じる重合体の分子量調節剤などとして添加してもよい。そのループ反応槽を例えば約27バールから約45バールの圧力および約38℃から約121℃の温度に維持してもよい。反応熱を当業者に公知のいずれかの方法、例えば二重ジャケット付きパイプなどでループ壁に通して取り除いてもよい。
別法として、他の種類の重合方法を用いることも可能であり、例えば撹拌型反応槽を直列、並列またはこれらの組み合わせなどで用いることも可能である。重合体を反応槽から取り出した後、それをさらなる処理、例えば添加剤の添加および/または押出し加工などの目的で重合体回収システムに送ってもよい。
重合体生成物
本明細書に記述した方法で生じさせる重合体(およびそれらの混合物)には、これらに限定するものでないが、線状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン(例えばシンジオタクテック、アタクティック、イソタクティック)およびポリプロピレン共重合体などが含まれる。
1つの態様において、エチレンが基になった重合体の密度は例えば約0.86g/cCから約0.978g/cc、約0.88g/cCから約0.965g/cc、約0.90g/cCから約0.96g/ccまたは約0.91g/cCから約0.94g/ccであり得る。
そのようなエチレンが基になった重合体が示す分子量分布は例えば少なくとも4または少なくとも5であり得る。
そのエチレンが基になった重合体の溶融強度は例えば約6.5cNから約11cN、約
7cNから約11cNまたは約7cNから約10cNであり得る。
そのエチレン重合体が示すメルトフローインデックス(MFI)は例えば約0.01dg/分から約1000dg/分、約0.01dg/分から約100dg/分、約0.02dg/分から約50dg/分または約0.03dg/分から約0.1dg/分であり得る。
そのエチレンが基になった重合体が示すメルトインデックス比I21は例えば少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50または少なくとも約55であり得る。
生成物の用途
そのような重合体およびそれらの混合物は、当業者に公知の用途、例えば成形工程(例えばフィルム、シート、パイプおよび繊維押出し加工および共押出し加工ばかりでなくブロー成形、射出成形およびロータリー成形など)で用いるに有用であり得る。フィルムには、共押出し加工または積層で生じさせたブローまたはキャストフィルムが含まれ、それらは例えば食品接触および食品非接触用途における収縮フィルム、食品包装用フィルム、伸縮フィルム、密封用フィルム、配向フィルム、スナック包装材料、高荷重バッグ、買い物袋、焼きおおよそ冷凍食品用包装材料、医療用包装材料、産業用ライナーおよび膜として用いられる。繊維工程には、溶融紡糸、溶液紡糸およびメルトブローン繊維工程が含まれ、それらは例えば織りもしくは不織形態で用いられるフィルター、おむつ用布、医学用衣類およびジオテキスタイルの製造に適する。押出し加工品には、例えば医学用管材、ワイヤーおよびケーブル用被膜、ジオメンブレンおよび池用ライナーが含まれる。成形品には、例えばボトル、タンク、大型中空品、食品用硬質容器および玩具などの形態の単層および複層構造品が含まれる。
前記は本開示の態様に向けたものである一方、本開示の他のおよびさらなる態様を本開示の基本的範囲から逸脱しない限り考案することができ、それの範囲を以下の請求項で決定する。

Claims (8)

  1. チーグラー・ナッタ触媒の製造方法であって、
    マグネシウムエトキサイド(Mg(OEt)2)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、2−エチルヘキサノール(2−EHOH)およびTi(2−EHO)4を含有して成る反応混合物を反応させることで溶液Aを生じさせ、
    溶液Aをヘキサン中で1番目の作用剤と接触させることで反応生成物“A”を生じさせ、ただし1番目の作用剤は以下の式で表され
    ClA(O
    [式中、Aはチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択され、R はC からC 10 アルキルから選択され、xは0または1であり、そしてyはA引く1の原子価である]、
    前記反応生成物“A”を遷移金属およびハロゲンを含有する2番目の作用剤と接触させることで反応生成物“B”を生じさせ、
    前記反応生成物“B”を1番目の金属ハロゲン化物を含有する3番目の作用剤と接触させることで反応生成物“C”を生じさせ、
    前記反応生成物“C”を2番目の金属ハロゲン化物を含有する4番目の作用剤と接触させることで反応生成物“D”を生じさせ、そして
    前記反応生成物“D”を有機アルミニウム化合物を含有する5番目の作用剤と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせる、
    ことを含んで成る方法。
  2. 前記溶液AにHClが入っていない請求項記載の方法。
  3. 前記反応混合物にブチルエチルマグネシウム(BEM)を含有させない請求項記載の方法。
  4. TEAlを前記反応混合物中にMg(OEt)に対して0.25から1の範囲のモル当量で存在させかつ2−EHOHを前記反応混合物中にMg(OEt)に対して0.75から2の範囲のモル当量で存在させる請求項記載の方法。
  5. 前記反応混合物に更にヘキサンも含有させる請求項記載の方法。
  6. 前記反応混合物を反応させる段階に前記反応混合物を加熱することを包含させる請求項記載の方法。
  7. 前記反応混合物をヘキサン還流温度に加熱する請求項記載の方法。
  8. チーグラー・ナッタ触媒の製造方法であって、
    マグネシウムエトキサイド(Mg(OEt))、トリエチルアルミニウム(TEAl)、2−エチルヘキサノール(2−EHOH)およびTi(2−EHO)を含有して成る反応混合物を反応させることで溶液Aを生じさせ、
    溶液Aをヘキサン中で式: ClA(O
    [式中、Aはチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択され、RはCからC10アルキルから選択され、xは0または1であり、そしてyはA引く1の原子価である]
    で表される塩素化化合物と接触させることで反応生成物“A”を生じさせ、
    前記反応生成物“A”をハロゲン化チタンと接触させることで反応生成物“B”を生じさせ、
    前記反応生成物“B”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“C”を生じさせ、
    前記反応生成物“C”を金属ハロゲン化物と接触させることで反応生成物“D”を生じさせ、そして
    前記反応生成物“D”を有機アルミニウム化合物と接触させることでチーグラー・ナッタ触媒を生じさせる、
    ことを含んで成る方法。
JP2016572288A 2014-06-13 2015-06-12 チーグラー・ナッタ触媒の製造 Expired - Fee Related JP6765309B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/304,328 US9650448B2 (en) 2014-06-13 2014-06-13 Formation of a Ziegler-Natta catalyst
US14/304,328 2014-06-13
PCT/US2015/035449 WO2015191939A1 (en) 2014-06-13 2015-06-12 Formation of a ziegler-natta catalyst

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017517612A JP2017517612A (ja) 2017-06-29
JP6765309B2 true JP6765309B2 (ja) 2020-10-07

Family

ID=54834365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016572288A Expired - Fee Related JP6765309B2 (ja) 2014-06-13 2015-06-12 チーグラー・ナッタ触媒の製造

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9650448B2 (ja)
EP (1) EP3155022B1 (ja)
JP (1) JP6765309B2 (ja)
KR (2) KR20220053685A (ja)
CN (1) CN106459244B (ja)
ES (1) ES2742725T3 (ja)
WO (1) WO2015191939A1 (ja)

Family Cites Families (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4271060A (en) 1979-09-17 1981-06-02 Phillips Petroleum Company Solution polymerization process
US4588790A (en) 1982-03-24 1986-05-13 Union Carbide Corporation Method for fluidized bed polymerization
US4543399A (en) 1982-03-24 1985-09-24 Union Carbide Corporation Fluidized bed reaction systems
JPH062772B2 (ja) * 1984-02-28 1994-01-12 東燃株式会社 オレフイン重合用触媒成分の製造方法
US5001205A (en) 1988-06-16 1991-03-19 Exxon Chemical Patents Inc. Process for production of a high molecular weight ethylene α-olefin elastomer with a metallocene alumoxane catalyst
FR2634212B1 (fr) 1988-07-15 1991-04-19 Bp Chimie Sa Appareillage et procede de polymerisation d'olefines en phase gazeuse dans un reacteur a lit fluidise
US5108972A (en) 1989-10-16 1992-04-28 Akzo Nv Process of making halide/alkoxy-containing magnesium complex
US5236998A (en) 1991-03-07 1993-08-17 Occidental Chemical Corporation Process for the manufacture of linear polyethylene containing α-alkene commonomers
US5589555A (en) 1991-10-03 1996-12-31 Novacor Chemicals (International) S.A. Control of a solution process for polymerization of ethylene
US5436304A (en) 1992-03-19 1995-07-25 Exxon Chemical Patents Inc. Process for polymerizing monomers in fluidized beds
US5352749A (en) 1992-03-19 1994-10-04 Exxon Chemical Patents, Inc. Process for polymerizing monomers in fluidized beds
US5456471A (en) 1992-08-18 1995-10-10 Macdonald; Donald K. Golf practice apparatus and fabricating process
US5317036A (en) 1992-10-16 1994-05-31 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Gas phase polymerization reactions utilizing soluble unsupported catalysts
US5462999A (en) 1993-04-26 1995-10-31 Exxon Chemical Patents Inc. Process for polymerizing monomers in fluidized beds
CA2161419C (en) 1993-04-26 1999-05-04 Marc Louis Dechellis Process for polymerizing monomers in fluidized beds
ZA943399B (en) 1993-05-20 1995-11-17 Bp Chem Int Ltd Polymerisation process
US6245705B1 (en) 1993-11-18 2001-06-12 Univation Technologies Cocatalysts for metallocene-based olefin polymerization catalyst systems
US5525678A (en) 1994-09-22 1996-06-11 Mobil Oil Corporation Process for controlling the MWD of a broad/bimodal resin produced in a single reactor
US5616661A (en) 1995-03-31 1997-04-01 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Process for controlling particle growth during production of sticky polymers
US5817591A (en) 1995-06-07 1998-10-06 Fina Technology, Inc. Polyolefin catalyst from metal alkoxides or dialkyls, production and use
US5677375A (en) 1995-07-21 1997-10-14 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Process for producing an in situ polyethylene blend
US5945366A (en) 1995-08-21 1999-08-31 Toho Titanium Co., Ltd. Solid catalyst component for polymerization of olefins and catalyst
US5665818A (en) 1996-03-05 1997-09-09 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation High activity staged reactor process
US5627242A (en) 1996-03-28 1997-05-06 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Process for controlling gas phase fluidized bed polymerization reactor
US6864207B2 (en) 1997-01-28 2005-03-08 Fina Technology, Inc. Ziegler-Natta catalyst for polyolefins
US6174971B1 (en) 1997-01-28 2001-01-16 Fina Technology, Inc. Ziegler-natta catalysts for olefin polymerization
US6242545B1 (en) 1997-12-08 2001-06-05 Univation Technologies Polymerization catalyst systems comprising substituted hafinocenes
US6124507A (en) 1997-12-10 2000-09-26 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Electron donors
US6207606B1 (en) 1998-05-15 2001-03-27 Univation Technologies, Llc Mixed catalysts and their use in a polymerization process
US6245868B1 (en) 1998-05-29 2001-06-12 Univation Technologies Catalyst delivery method, a catalyst feeder and their use in a polymerization process
US7354880B2 (en) 1998-07-10 2008-04-08 Univation Technologies, Llc Catalyst composition and methods for its preparation and use in a polymerization process
US6147173A (en) 1998-11-13 2000-11-14 Univation Technologies, Llc Nitrogen-containing group 13 anionic complexes for olefin polymerization
US6180735B1 (en) 1998-12-17 2001-01-30 Univation Technologies Catalyst composition and methods for its preparation and use in a polymerization process
US6339134B1 (en) 1999-05-06 2002-01-15 Univation Technologies, Llc Polymerization process for producing easier processing polymers
US6346586B1 (en) 1999-10-22 2002-02-12 Univation Technologies, Llc Method for preparing a supported catalyst system and its use in a polymerization process
US6380328B1 (en) 1999-12-10 2002-04-30 Univation Technologies, Llc Catalyst systems and their use in a polymerization process
US6274684B1 (en) 1999-10-22 2001-08-14 Univation Technologies, Llc Catalyst composition, method of polymerization, and polymer therefrom
US6271323B1 (en) 1999-10-28 2001-08-07 Univation Technologies, Llc Mixed catalyst compounds, catalyst systems and their use in a polymerization process
US6420580B1 (en) 1999-11-05 2002-07-16 Univation Technologies, Llc Catalyst compositions and method of polymerization therewith
US6340730B1 (en) 1999-12-06 2002-01-22 Univation Technologies, Llc Multiple catalyst system
US6359072B1 (en) 2000-02-16 2002-03-19 Univation Technologies, Llc Polyethylene films having improved optical properties
BRPI0414649A (pt) * 2003-09-22 2006-11-14 Fina Technology catalisador de ziegler-natta para poliolefinas
US7473664B2 (en) * 2006-06-23 2009-01-06 Fina Technology, Inc. Formation of Ziegler-Natta catalyst
US8592535B2 (en) * 2010-01-11 2013-11-26 Fina Technology, Inc. Ziegler-natta catalyst systems and polymers formed therefrom
US8399239B2 (en) 2010-03-26 2013-03-19 Solix Biofuels, Inc. Compositions and methods for continuous harvesting of suspension growth cultures
US10351640B2 (en) 2010-04-22 2019-07-16 Fina Technology, Inc. Formation of Ziegler-Natta catalyst using non-blended components
US20120046429A1 (en) * 2010-08-23 2012-02-23 Fina Technology, Inc. Sequential Formation of Ziegler-Natta Catalyst Using Non-blended Components
US8501653B2 (en) 2011-02-16 2013-08-06 Fina Technology, Inc. Heat-treated Ziegler-Natta catalysts for ethylene polymerization

Also Published As

Publication number Publication date
ES2742725T3 (es) 2020-02-17
EP3155022B1 (en) 2019-05-22
KR20220053685A (ko) 2022-04-29
KR102403665B1 (ko) 2022-05-30
EP3155022A1 (en) 2017-04-19
US20150361187A1 (en) 2015-12-17
CN106459244A (zh) 2017-02-22
KR20170020756A (ko) 2017-02-24
CN106459244B (zh) 2021-01-19
EP3155022A4 (en) 2018-02-28
WO2015191939A1 (en) 2015-12-17
US9650448B2 (en) 2017-05-16
JP2017517612A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7473664B2 (en) Formation of Ziegler-Natta catalyst
US8003741B2 (en) Ziegler-Natta catalyst
US7655590B2 (en) Ziegler-Natta catalyst for particle size control
JP5922039B2 (ja) チーグラー・ナッタ触媒系及びそれから生成するポリマー
JP6765309B2 (ja) チーグラー・ナッタ触媒の製造
US8501653B2 (en) Heat-treated Ziegler-Natta catalysts for ethylene polymerization
JP2010501680A (ja) 重合工程に対する促進剤系およびそれからつくられた重合体
US20090131616A1 (en) Methods for Improving Heat Transfer in Polymerization Processes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190314

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190613

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190917

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200612

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6765309

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees