JP6760896B2 - 携帯電話端末の位置範囲を検出する方法、移動基地局及びプログラム - Google Patents
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Description
UTRAN等のeNBは、EPCからのシグナリングに応じて、携帯電話端末へ向けて、基地局ID(識別子)を含む報知情報を報知する。この報知情報には、基地局の所属事業者の識別子であるPLMNID(Public Land Mobile Network Identity)と、エリア識別子であるTAC(Tracking Area Code)とが含まれる。
これに対し、携帯電話端末は、登録要求をeNBへ送信することによって、その登録要求はEPCへ転送される。これによって、EPCは、その携帯電話端末に対する位置登録の処理を実行する。このように、EPCが、各携帯電話端末の大凡の位置を管理することによって、携帯電話端末に対して着信の呼び出し処理(ページング)を実現することができる。
また、eUTRANの位置登録処理については、Attach処理やTracking Area Update処理も規定されている(例えば非特許文献2参照)。これらは、携帯電話端末がEPCに位置登録未完了の状態から通信サービスの提供を受けるために位置登録完了の状態になろうとする場合、又は、携帯電話端末が位置登録完了の状態について端末の移動に伴って端末が検知できる基地局の報知情報が変更され、携帯電話端末がEPCに自身の移動を通知する必要がある場合等に、実行するものである。
ここでは、位置登録に基づく基地局情報と、携帯電話端末で測位可能なGPS(Global Positioning System)情報とが利用されている。携帯電話端末が、コアネットワークに対して位置登録に基づく認証シーケンスを実行することによって、基地局情報が取得される。また、スマートフォンのような携帯電話端末は、一般的にGPS機能を搭載しており、そのGPS情報をサーバへ送信することもできる。
移動基地局が、
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知し、第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1のステップと、
携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第2のステップと、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する第3のステップと、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続け、第2の報知情報を受信した携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第4のステップと、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する第5のステップと
を実行することを特徴とする。
第1の報知情報は、第1のネットワーク番号を含み、
第2の報知情報は、第2のネットワーク番号を含む
移動基地局は、
第1のステップについて、第1の電波到達範囲で用いる第1のネットワーク番号を設定し、
第3のステップについて、第2の電波到達範囲で用いる第2のネットワーク番号を設定することも好ましい。
移動基地局と携帯電話端末との間の無線通信は、携帯電話網であり、
ネットワーク番号はPLMNID(Public Land Mobile Network IDentity)とTAC(Tracking Area Code)との組からなり、
第1のネットワーク番号及び第2のネットワーク番号は、PLMNID又はTACの少なくともいずれか一方が異なるものであることも好ましい。
移動基地局は、水平方向へ移動可能なものである
ことも好ましい。
移動基地局は、鉛直方向へ移動可能なものである
ことも好ましい。
移動基地局は、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲及び第2の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動する第6のステップと、
第6のステップの位置を第5の位置とし、当該第5の位置からの第5の電波到達範囲を特定する第7のステップと、
第5の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第3の報知情報を報知し続け、第3の報知情報を受信した携帯電話端末から第3の登録要求を受信する第8のステップと
第3の登録要求を受信した現在時刻の第6の位置からの第6の電波到達範囲と、第3の登録要求を受信しなかった過去時刻の第7の位置からの第7の電波到達範囲との差分となる第3の単位差分範囲を導出し、第3の単位差分範囲と、第5のステップの当該携帯電話端末の位置範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として更に絞り込んで検出する第9のステップと
を実行することも好ましい。
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知する第1の報知信号送信手段と、
第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1の登録要求受信手段と、
携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第1の登録応答返信手段と、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する電波到達範囲変更手段と、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続ける第2の報知情報送信手段と、
第2の報知情報を受信した携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第2の登録要求受信手段と、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する端末位置範囲検出手段と
を有することを特徴とする。
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知する第1の報知信号送信手段と、
第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1の登録要求受信手段と、
携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第1の登録応答返信手段と、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する電波到達範囲変更手段と、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続ける第2の報知情報送信手段と、
第2の報知情報を受信した携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第2の登録要求受信手段と、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する端末位置範囲検出手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
移動基地局1は、例えば空中で移動可能なドローンとして実装されたものであってもよい。勿論、飛行船、気球、ヘリコプタであってもよいし、地上を走行可能な自動車であってもよい。例えば災害時には、移動基地局1は、広範囲の通信孤立地域を、空中(又は地上)で移動可能なものである。
携帯電話端末2は、ユーザ所持の既存のスマートフォンや携帯電話機のようなものである。
登録要求制御機能12は、例えばEPCとして携帯電話端末2の位置登録の登録要求を処理すると共に、携帯電話端末2の位置範囲を検出するものである。
移動制御機能13は、例えばドローンの場合、GPSによって自らの現在位置を認識した上で、目的位置へ移動するべくマルチコプタを制御する。
尚、後述する図2〜図11の実施形態については、移動基地局1は、水平方向へ移動可能なものであるとして説明する。
図3は、第1及び第2のステップにおける移動基地局と携帯電話端末との位置関係を表す説明図である。
これに対し、移動制御機能13は、現在位置に応じてマルチコプタを制御して、移動基地局1自らを位置Aへ移動させる。
そして、移動制御機能13は、位置Aへの移動が完了した後、移動位置通知を、登録要求制御機能12へ出力する。
尚、移動基地局1からの電波到達範囲は、必ずしも円状となるとは限らない。但し、移動基地局1は、携帯電話端末2の位置範囲を検出する上で、電波到達範囲の形状及び距離を予め認識しておく必要がある。
移動基地局1と携帯電話端末2とがLTEに基づく通信方式によって接続される場合、ネットワーク番号は、PLMNID(Public Land Mobile Network IDentity)とTAC(Tracking Area Code)との組からなる。図2によれば、第1のネットワーク番号として、[PLMNID#1, TAC#1]に設定されている。
そして、移動基地局1の登録要求制御機能12は、基地局機能11との間で、第1のネットワーク番号に基づいてリンク確立を実行する。例えばLTE/EPCにおけるS1Setupによって、第1のネットワーク番号を交換する。
登録要求を受信した移動基地局1は、登録要求制御機能12によって、端末ID(識別子)を確認する。例えばLTE/EPCによれば、IMEI(International Mobile Equipment Identity)である。端末IDは、同一端末であるかどうかの判定に用いる目的に限れば、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)又はMSISDN(Mobile Station International ISDN Number)で代用してもよい。
登録要求に端末IDが含まれていない場合、移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2へID要求を送信する。これに対し、携帯電話端末2は、ID応答を移動基地局2へ返信する。これによって、移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2の端末IDを取得する。
移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2へ、第1のネットワーク番号の第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信する。
エラー応答値は、例えばLTE/EPCによれば、"tracking area not allowed"となる。これは、携帯電話端末2が、同一のネットワーク番号に基づく報知情報を受信したとしても、登録要求を送信しないように指示するものである。
具体的には、エラー応答値は、携帯電話端末2が、過去に、第1のネットワーク番号[PLMNID#1, TAC#1]の報知情報を受信し且つその登録要求を送信した場合、更なる第1のネットワーク番号[PLMNID#1, TAC#1]の報知情報を受信しても、その登録要求を送信しないように制御される。
図4は、第3のステップにおける移動基地局と携帯電話端末との位置関係を表す説明図である。
これに対し、移動制御機能13は、現在位置に応じてマルチコプタを制御して、移動基地局1自らを位置Bへ移動させる。
そして、移動制御機能13は、位置Bへの移動が完了した後、移動位置通知を、登録要求制御機能12へ出力する。
そして、登録要求制御機能12は、基地局機能11との間で、第2のネットワーク番号に基づいてリンク確立を実行する。例えばLTE/EPCにおけるS1Setupによって、第2のネットワーク番号を交換する。
図5は、第4のステップにおける移動基地局と携帯電話端末との位置関係を表す第1の説明図である。
これは、第1の電波到達範囲で検出された携帯電話端末2が、第2の電波到達範囲で発見されるまで、第2の電波到達範囲と第1の電波到達範囲と重畳する範囲を絞り込むことができる。
尚、「単位時間又は単位距離」の長さによって、後述する第5のステップにおける「単位差分範囲」の広さが制御される。即ち、分解能としての設定要素である。単位時間は、移動基地局1の移動速度に応じてその単位距離も変化する。単位距離は、移動基地局1自ら測位した位置の変化によって判定する。
このとき、携帯電話端末2は、第2のネットワーク番号を含む第2の登録要求を、移動基地局1へ送信する。
尚、前述したS14と同様に、第2の登録要求に端末IDが含まれていない場合、移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2へID要求を送信することによって、携帯電話端末2から端末IDを取得する。これによって、移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2の端末IDであることを確認する。
移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末IDについて、第2の登録要求を受信した現在時刻tの第2の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻t-1の第2の電波到達範囲とから第2の単位差分範囲を導出する。
図6によれば、過去時刻t-1と現在時刻tとの時間差を、前述した「単位時間」とする。また、その単位時間と移動速度との関係に基づく「単位距離」も導出される。
これは、移動基地局1は、過去時刻t-1に報知された報知情報に対して携帯電話端末2から登録要求を受信しなかったものの、次の現時刻tに報知された報知情報に対して携帯電話端末2から登録要求を受信したことを意味する。
最終的に、移動基地局1は、第1のステップにおける第1の電波到達範囲の位置へ戻ることとなる。
図3〜図7によれば、1台の携帯電話端末2の位置範囲を検出しようとしているが、複数台の携帯電話端末2であっても、全く同様に処理することができる。全ての携帯電話端末2の位置範囲を検出するために、移動基地局1は、第2の電波到達範囲から第1の電波到達範囲まで戻ることとなる。勿論、所定の携帯電話端末2の位置範囲が検出できた際に、移動基地局1自体の移動を停止してもよい。
前述したS2と同様に、移動基地局1の登録要求制御機能12は、携帯電話端末2へ、第2のネットワーク番号の第2の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第2の登録応答を返信する。
具体的には、エラー応答値は、携帯電話端末2が、過去に、第2のネットワーク番号[PLMNID#1, TAC#2]の報知情報を受信し且つその登録要求を送信した場合、更なる第2のネットワーク番号[PLMNID#1, TAC#2]の報知情報を受信しても、その登録要求を送信しないように制御される。
図9は、第7のステップにおける移動基地局と携帯電話端末との位置関係を表す説明図である。
(S71)前述したS3と同様に、移動基地局1の登録要求制御機能12は、第1の電波到達範囲と重畳しないであろう第3の電波到達範囲に基づく位置C(中心位置)へ移動するべく、移動条件要求を移動制御機能12へ出力する。
これに対し、移動制御機能13は、測位位置に応じてマルチコプタを制御して、移動基地局1自らを位置Cへ移動させる。
そして、移動制御機能13は、位置Cへの移動が完了した後、移動位置通知を、登録要求制御機能12へ出力する。
そして、登録要求制御機能12は、基地局機能11との間で、第3のネットワーク番号に基づいてリンク確立を実行する。例えばLTE/EPCにおけるS1Setupによって、第3のネットワーク番号を交換する。
尚、第3のネットワーク番号の設定方法における実施形態については、後述する。
図10は、第8のステップにおける移動基地局と携帯電話端末との位置関係を表す説明図である。
(S81)前述したS4と同様に、移動制御機能13が、移動基地局1自らを、第3の電波到達範囲から第1の電波到達範囲へ移動させながら、基地局機能11が、単位時間又は単位距離毎に、第3の電波到達範囲へ、第3のネットワーク番号[PLMNID#2, TAC#1]を含む第3の報知情報を報知する。
このとき、携帯電話端末2は、第3の登録要求を、移動基地局1へ送信する。
前述したS5と同様に、移動基地局1の登録要求制御機能12は、第3の登録要求を受信した現在時刻tの第3の電波到達範囲と、第3の登録要求を受信しなかった過去時刻t-1の第3の電波到達範囲とから第3の単位差分範囲を導出する。
そして、登録要求制御機能12は、第3の単位差分範囲と、第5のステップの当該携帯電話端末2の位置範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末2の位置範囲として更に絞り込んで検出する。
このように、移動基地局1と携帯電話端末2との間で、3回の登録要求及び登録応答のやりとりだけで、携帯電話端末の位置範囲を絞り込むことができる。
図12は、移動基地局と携帯電話端末との高度関係を表す説明図である。
図12によれば、移動基地局1は、鉛直方向の高度に応じて、電波到達範囲の広狭を変化させることができる。
移動基地局1の高度が高い:電波到達範囲が広い
移動基地局1の高度が低い:電波到達範囲が狭い
そのために、移動基地局1は、高い高度で、第1の報知情報を報知することによって、携帯電話端末2から第1の登録要求を受信する(S1、S2参照)。そして、移動基地局1は、携帯電話端末2と通信できないであろう高度まで低く移動する(S3参照)。その後、移動基地局1は、第2の報知情報を報知しながら、高度を上げていき、携帯電話端末2から第2の登録要求を受信した時、携帯電話端末の位置範囲を検出する(S4、S5参照)。
図13は、移動基地局と携帯電話端末との電波の指向関係を表す第1の説明図である。
図14は、移動基地局と携帯電話端末との電波の指向関係を表す第2の説明図である。
図15は、移動基地局と携帯電話端末との電波の指向関係を表す第3の説明図である。
図13によれば、移動基地局1は、第1の指向方向で、第1の報知情報を報知することによって、携帯電話端末2から第1の登録要求を受信する(S1、S2参照)。
次に、図14によれば、移動基地局1は、携帯電話端末2と通信できないであろう第2の指向方向へ変化させる(S3参照)。
その後、図15によれば、移動基地局1は、第2の報知情報を報知しながら、第2の指向方向から第1の指向方向へ変化させていき、携帯電話端末2から第2の登録要求を受信した時、携帯電話端末の位置範囲を検出する(S4、S5参照)。
移動基地局1が、基地局機能の一部(例えばアンテナ部のみ)又は全部を複数個持ち、それぞれに対して報知情報以外にも、出力電波の周波数や電波強度等について異なる設定が可能であるとする。これによって、電波到達範囲の形状及び距離を柔軟に設定することができる。
例えば、使用する周波数を変えることで、移動基地局は、2重円状の電波到達範囲を作ることができる。
第1の基地局機能は高い周波数を使用:第1の電波到達範囲は狭い(例えば内円)
第2の基地局機能は低い周波数を使用:第2の電波到達範囲は広い(例えば外円)
内円の中は、第1と第2の基地局機能両方からの電波が到達するため、携帯電話端末2は、高い周波数の電波を優先して接続するよう、システムを設計する。
これにより、携帯電話端末2から第1の基地局機能に基づく登録要求を受信した際には内円の中(第1の電波到達範囲内)に、携帯電話端末2が位置することが検出される。
一方で、携帯電話端末2から第2の基地局機能に基づく登録要求を受信した際には、内円の外で且つ外円の中(第1の電波到達範囲の外側で、第2の電波到達範囲の内側)に、携帯電話端末2が位置することが検出される。
本発明は、電波到達範囲の形状及び距離による制限は無いために、本実施形態を他の実施形態と組合せて実施することができる。
そして、第4のステップについて、第2の電波到達範囲から第1の電波到達範囲へ移動するように、第2の周波数から第1の周波数へと高くなるように切り替える。
端末ID毎に、以下のようなリストを保持するとする。
------------------------------------------------------------------------
[端末ID] [同一PLMNのTAC数][同一PLMNのTAC上限数]
ab-xxxyyy-zzzxxx-dc 2 2
bc-dddeee-fffzzz-hi 1 7
------------------------------------------------------------------------
[端末ID TAC][製造元][製品型][端末アクセス条件]
ab-xxxyyy ABC model a if 報知PLMN=ホームPLMN then
TAC上限数=2、アクセス間隔=10秒
else if 報知PLMN=海外PLMN then
TAC上限数=5、アクセス間隔=10秒
end
bc-dddeee DEF model b if 報知PLMN=ホームPLMN then
TAC上限数=7、アクセス間隔=10秒
else if 報知PLMN=海外PLMN then
TAC上限数=10、アクセス間隔=15秒
end
------------------------------------------------------------------------
IMEI(端末ID)の上位8桁には、製造元及び製造型がマッピングされている。
TAC数は、同一のPLMNに対して、変更可能なTACの数である。
TAC上限数が設定されていない場合、所定設定値に固定してもよい。
第1のネットワーク番号:PLMNID#1、TAC#1
第2のネットワーク番号:PLMNID#1、TAC#2
第3のネットワーク番号:PLMNID#2、TAC#1
第4のネットワーク番号:PLMNID#2、TAC#2
また、PLMNIDを変更するか、TACを変更するかは、例えば携帯電話端末数が所定閾値以上か否かに基づくものであってもよい。
尚、ネットワーク番号の変更は、このような方法に限られない。
第1の登録要求受信部122は、第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する(前述したS1参照)。
第1の登録応答返信部123は、携帯電話端末2へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信する(前述したS2参照)。
電波到達範囲変更部124は、第1の電波到達範囲と重畳しないであろう第2の電波到達範囲へ移動するべく制御する(前述したS3参照)。
第2の報知情報送信部125は、第2の電波到達範囲から第1の電波到達範囲へ移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知する(前述したS4参照)。
第2の登録要求受信部126は、第2の報知情報を受信した携帯電話端末から第2の登録要求を受信する(前述したS4参照)。
端末位置範囲検出部127は、第2の登録要求を受信した現在時刻tの第2の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻t-1の第2の電波到達範囲とから第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する(前述したS5参照)。
また、移動基地局は、携帯電話端末からの登録要求に対して、エラー応答値を含む登録応答を返信するために、認証シーケンスを実行する必要がない。即ち、認証設備を搭載したコアネットワークを必要としない。これは、移動基地局のみの制御によって携帯電話端末の位置範囲を検出するために、ユーザによる携帯電話端末への操作も必要としない。
本発明は特に、災害時に基地局のバックホール回線が切断された場合や、遭難時に携帯電話端末が基地局の電波到達範囲に存在しない場合に、被災者やその救助対象者を発見するケースに適する。
11 基地局機能
12 登録要求制御機能
121 第1の報知信号送信部
122 第1の登録要求受信部
123 第1の登録応答返信部
124 電波到達範囲変更部
125 第2の報知情報送信部
126 第2の登録要求受信部
127 端末位置範囲検出部
13 移動制御機能
2 携帯電話端末
Claims (8)
- 携帯電話端末との間で通信可能な移動基地局における端末位置検出方法において、
前記移動基地局が、
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知し、第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1のステップと、
前記携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第2のステップと、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する第3のステップと、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続け、第2の報知情報を受信した前記携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第4のステップと、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する第5のステップと
を実行することを特徴とする移動基地局の端末位置検出方法。 - 第1の報知情報は、第1のネットワーク番号を含み、
第2の報知情報は、第2のネットワーク番号を含む
前記移動基地局は、
第1のステップについて、第1の電波到達範囲で用いる第1のネットワーク番号を設定し、
第3のステップについて、第2の電波到達範囲で用いる第2のネットワーク番号を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の移動基地局の端末位置検出方法。 - 前記移動基地局と前記携帯電話端末との間の無線通信は、携帯電話網であり、
ネットワーク番号はPLMNID(Public Land Mobile Network IDentify)とTAC(Tracking Area Code)との組からなり、
第1のネットワーク番号及び第2のネットワーク番号は、PLMNID又はTACの少なくともいずれか一方が異なるものである
ことを特徴とする請求項2に記載の移動基地局の端末位置検出方法。 - 前記移動基地局は、水平方向へ移動可能なものである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の移動基地局の端末位置検出方法。 - 前記移動基地局は、鉛直方向へ移動可能なものである
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の移動基地局の端末位置検出方法。 - 前記移動基地局は、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲及び第2の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動する第6のステップと、
第6のステップの位置を第5の位置とし、当該第5の位置からの第5の電波到達範囲を特定する第7のステップと、
第5の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第3の報知情報を報知し続け、第3の報知情報を受信した前記携帯電話端末から第3の登録要求を受信する第8のステップと
第3の登録要求を受信した現在時刻の第6の位置からの第6の電波到達範囲と、第3の登録要求を受信しなかった過去時刻の第7の位置からの第7の電波到達範囲との差分となる第3の単位差分範囲を導出し、第3の単位差分範囲と、第5のステップの当該携帯電話端末の位置範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として更に絞り込んで検出する第9のステップと
を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の移動基地局の端末位置検出方法。 - 携帯電話端末との間で通信可能な移動基地局において、
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知する第1の報知信号送信手段と、
第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1の登録要求受信手段と、
前記携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第1の登録応答返信手段と、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する電波到達範囲変更手段と、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続ける第2の報知情報送信手段と、
第2の報知情報を受信した前記携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第2の登録要求受信手段と、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する端末位置範囲検出手段と
を有することを特徴とする移動基地局。 - 携帯電話端末との間で通信可能な移動基地局に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
第1の電波到達範囲で第1の報知情報を報知する第1の報知信号送信手段と、
第1の報知情報を受信した携帯電話端末から第1の登録要求を受信する第1の登録要求受信手段と、
前記携帯電話端末へ、第1の登録要求を送信しないように制御するエラー応答値を含む第1の登録応答を返信し、その位置を第1の位置とし、当該第1の位置からの第1の電波到達範囲を特定する第1の登録応答返信手段と、
自らの電波到達範囲が第1の電波到達範囲と重畳しない位置まで移動し、その位置を第2の位置とし、当該第2の位置からの第2の電波到達範囲を特定する電波到達範囲変更手段と、
第2の位置から第1の位置へ戻って移動しながら、単位時間又は単位距離毎に第2の報知情報を報知し続ける第2の報知情報送信手段と、
第2の報知情報を受信した前記携帯電話端末から第2の登録要求を受信する第2の登録要求受信手段と、
第2の登録要求を受信した現在時刻の第3の位置からの第3の電波到達範囲と、第2の登録要求を受信しなかった過去時刻の第4の位置からの第4の電波到達範囲との差分となる第2の単位差分範囲を導出し、第2の単位差分範囲と第1の電波到達範囲とが重畳する範囲を、当該携帯電話端末の位置範囲として検出する端末位置範囲検出手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする移動基地局のプログラム。
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