JP6760636B2 - 流体加熱装置 - Google Patents

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本発明は、螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって該導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置に関するものである。
従来、この種の流体加熱装置において、特許文献1に示すように、二次コイルを形成する螺旋状に巻回した導体管の複数重を、螺旋の軸方向に延びる電気接続部材で溶接等により電気接続し、短絡回路を構成して電気的リアクタンスを低減させて加熱効率を向上させたものが知られている。
ところで、螺旋導体管を誘導加熱又は通電加熱すると、外周側に比べ長さが短く電気抵抗値が低い導体管の内周側に、外周側に比べて大きな電流が流れることとなるため、内周側は外周側より高温になる。このことから導体管の内周側は外周側に比べて熱膨張が大きくなって、螺旋管は巻き戻る方向に管の相互配置が変化することになる。また、流体の出口側は入口側に比べ高温になるので、出口側の巻き直径が大きくなり、螺旋管の正面視形状は台形状に変形する。
しかしながら、従来のように、螺旋の軸方向に延びる電気接続部材を導体管に接続する構成では、その接続箇所が限られてしまい、前述した導体管が変形しようとした際に生じる応力によって、接続箇所が破断するおそれが生じる。
なお、この接続箇所の破断を防止するために、電気接続部材に伸縮部を形成することが考えられる。この伸縮部としては、電気接続部材の一部を金属メッシュで構成して、導体管の熱膨張による変形を吸収する構成や、電気接続部材の中央部を径方向外側に湾曲させて、導体管の熱膨張による変形を吸収する構成が考えられる。ところが、これらの構成では、電気接続部材の構成が複雑になったり、径方向のサイズが大型化してしまうという問題がある。
特開2010−71624号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、導体管の熱膨張による変形を低減しつつ導体管と電気接続部材との接続箇所の破断を防止することをその主たる課題としたものである。
すなわち、本発明に係る流体加熱装置は、螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって前記導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置であって、前記導体管の外周において周方向に沿って設けられ、前記導体管とともに短絡回路を形成する電気接続部材を備えていることを特徴とする。
この流体加熱装置によれば、電気接続部材が導体管の周方向に沿って設けられているので、電気接続部材と導体管との接続箇所又は接続面積を大きくすることができる。これにより、導体管に対する電気接続部材の接続を強固にすることができ、導体管の熱膨張による変形を低減しつつ電気接続部材の接続箇所の破断を防止することができる。また、導体管の熱膨張による変形が低減されることから、電気接続部材に導体管の熱膨張による変形を吸収するための構成を設ける必要が無く、電気接続部材の構成が複雑にならず、電気接続部材を設けたことによる径方向のサイズの大型化を抑制することができる。
導体管に対する電気接続部材の接続箇所又は接続面積を好適に増大するためには、前記電気接続部材は、前記導体管の外周において螺旋状に巻回して設けられていることが望ましい。
電気接続部材の巻回方向と導体管の巻回方向とが同じ場合には、その巻回ピッチの関係により、溶接箇所の確保が難しい場合がある。この問題を好適に解決するためには、前記電気接続部材は、前記導体管の巻回方向とは逆向きに巻回されていることが望ましい。この構成であれば、電気接続部材は必ず導体管と交差する箇所を有するため、溶接箇所の確保が容易となる。
流体加熱装置の具体的な実施の態様としては、前記導体管の内側に設けられた円筒状鉄心と、前記導体管の外側に設けられるとともに、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルと、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、冷却媒体が流れる冷却管と備えることが考えられる。
このように円筒状鉄心及び磁路形成部の間に導体管を配置する構成では、導体管の外周に電気接続部材を設けることによる径方向の大型化が問題となる。本発明では、電気接続部材を設けたことによる径方向のサイズの大型化を抑制することができることから、上記のような構成に本発明を適用することが望ましい。また、電気接続部材の径方向寸法を小さくできることから、導体管と磁路形成部との距離を小さくすることができ、流体加熱装置の小型化にも繋がる。
さらに、円筒状鉄心及び磁路形成部の間に、熱源である導体管を配置する構成としているので、導体管から外部に漏れ出る熱を、磁路形成部の内側に閉じ込めることができる。そして、この構成において、円筒状鉄心及び磁路形成部の間に冷却媒体が流れる冷却管を設けているので、断熱材の使用量を削減しつつ流体加熱装置の熱的安全性を向上させることができる。
前記冷却管が、前記導体管及び前記磁路形成部の間に設けられた外側冷却管と、前記導体管及び前記円筒状鉄心の間に設けられた内側冷却管とを含むことが望ましい。
この構成であれば、導体管の径方向両側を外側冷却管及び内側冷却管で挟む構成とすることができ、導体管から径方向両側に漏れ出た熱を遮断する機能を発揮するため、断熱材の使用量を削減しつつ流体加熱装置の熱的安全性を一層向上させることができる。また、電気接続部材の径方向寸法を小さくできることから、導体管と外側冷却管との距離を小さくすることができ、流体加熱装置の小型化にも繋がる。
前記冷却管が前記導体管に接続されており、前記流体が、前記冷却管を流れた後に、前記導体管に流れるように構成されていることが望ましい。
この構成であれば、導体管から外部に漏れ出た熱を利用して流体を予熱することができる。つまり、導体管からの放熱による損失を低減して流体を効率良く加熱することができる。ここで、電気接続部材の径方向寸法を小さくできることから、導体管と外側冷却管との距離を小さくすることができ、導体管から外部に漏れ出た熱の利用効率を高めることができる。
前記冷却管が、前記誘導コイルと電気的に接続されており、前記冷却管及び前記誘導コイルに、外部の交流電源が接続されていることが望ましい。
この構成であれば、円筒状鉄心の内部に磁束を発生させるためのコイル要素の巻き数を増やすことができる。ここで、電気接続部材の径方向寸法を小さくできる分、冷却管の巻き数を増やすことができ、より多くの磁束を発生させることができる。
このように構成した本発明によれば、電気接続部材が導体管の周方向に沿って設けられているので、電気接続部材と導体管との接続箇所又は接続面積を大きくすることができ、それらの接続を強固にできるので、導体管の熱膨張による変形を低減しつつ導体管と電気接続部材との接続箇所の破断を防止する接続箇所の破断を防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る流体加熱装置の構成を模式的に示す断面図である。 同実施形態の流体加熱装置の径方向における配置を模式的に示す図である。 同実施形態の導体管及び電気接続部材の構成を模式的に示す正面図及び側面図である。 同実施形態の電気接続部材の構成を模式的に示す正面図及び側面図である。 同実施形態の溶接箇所を示す模式図である。 変形実施形態の導体管及び電気接続部材の構成を模式的に示す正面図である。
<1.装置構成>
本実施形態に係る流体加熱装置100は、流体である水を加熱して、過熱水蒸気と飽和水蒸気と熱水(ミスト)と注水溶融物との混合加熱物を生成するものである。その他、流体加熱装置100としては、例えば、外部で生成された飽和水蒸気を加熱して、過熱水蒸気を発生するものであっても良い。
具体的に流体加熱装置は、図1及び図2に示すように、円筒状鉄心21と、円筒状鉄心21の径方向外側に設けられた円筒状をなす外側磁路形成部22と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の軸方向一端部を連結する第1径方向磁路形成部23と、円筒状鉄心21及び前記外側磁路形成部22の軸方向他端部を連結する第2径方向磁路形成部24とを有する閉磁路鉄心要素2を備えている。この閉磁路鉄心要素2は、概略円筒形状をなすものであり、その側周壁内部に概略円筒状の空間を形成するものである。
なお、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22はともに、いわゆるインボリュート鉄心であり、幅方向断面がインボリュート曲線状に湾曲した湾曲部を有する複数の珪素鋼板を円周方向に放射状に積み重ねて円筒状に形成したものである。
そして、この流体加熱装置100は、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、電磁誘導により発熱して内部を流れる流体を加熱する導体管3と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、円筒状鉄心21の内部に磁束を発生させる誘導コイル4と、第1径方向磁路形成部23に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第1流路S1を形成する第1流路形成部5と、第2径方向磁路形成部24に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第2流路S2を形成する第2流路形成部6とを備えている。
なお、閉磁路鉄心要素2の内部空間において、導体管3及び誘導コイル4以外の部分は断熱材10が充填されている。また、閉磁路鉄心要素2は、導体管3、誘導コイル4及び断熱材10を収容した状態で、軸方向に貫通する締結ボルト等の締結機構13により軸方向から第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24を締結して一体化される。
導体管3は、円筒状鉄心21の外周に沿って螺旋状(コイル状)に巻回されたものであり、互いに隣接する導体管要素(導体管3において螺旋の一周分を構成する部分)は互いに短絡されている。なお、この導体管3は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。なお、図1において、導体管3は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。
ここで、導体管3の外周には、導体管3とともに短絡回路を構成する電気接続部材30が設けられている。
この電気接続部材30は、図3及び図4に示すように、導体管3における互いに隣接する導体管要素同士を電気的に接続して導体管3とともに短絡回路を形成するものである。
この電気接続部材30は、螺旋状に巻回された導体管3の外周に周方向全体に沿って設けられている。具体的に電気接続部材30は、長尺状をなす金属板を螺旋状に巻回したものであり、導体管3の外周を取り囲むように、導体管3の螺旋軸方向一端から他端に亘って設けられる。このとき、螺旋状をなす電気接続部材30の径方向内面と螺旋状をなす導体管3の径方向外面とは接触している。なお、電気接続部材30としては、耐熱性があり酸化しにくいSUS304やSUS316L等のオーステナイト系ステンレスおよびINCONEL−alloy(JIS合金番号NCF601等)などが適している。図3等では、1つの電気接続部材30を用いて構成しているが、2つ以上の電気接続部材30を導体管3の螺旋軸方向に沿って並べて設けても良い。
また、電気接続部材30の巻回方向は、導体管3の巻回方向とは逆向きである。この場合、導体管3の巻回ピッチに対する電気接続部材30の巻回ピッチは特に限定されない。
そして、電気接続部材30は、図5に示すように、導体管3と交差する箇所で溶接等により固着されている。ここで、電気接続部材30と導体管3との交差する箇所は、径方向外側から視て交差する箇所であり、具体的には、電気接続部材30の幅方向端部と、導体管3の径方向最外端部との接触箇所又は近接箇所である。
誘導コイル4は、導体管3に流入する流体が流れる中空導体管からなる外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42と、中実導線からなる中実コイル要素43とを有している。なお、これらコイル要素41〜43は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。
外側中空コイル要素41は、外側磁路形成部22及び導体管3の間、つまり、導体管3の径方向外側に配置されている。また、外側中空コイル要素41は、閉磁路鉄心要素2内の配管構成の簡単化のため、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。この外側中空コイル要素41は、外側冷却管として機能するものである。なお、図1において、外側中空コイル要素41は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、外側中空コイル要素41及び導体管3の間には絶縁材11aが設けられている。具体的に絶縁材11aは、外側中空コイル要素41の内側周面に沿って設けられている。なお、図2では、絶縁材11aなどの絶縁材は図示していない。
内側中空コイル要素42は、導体管3及び円筒状鉄心21の間、つまり、導体管3の径方向内側に配置されている。また、内側中空コイル要素42は、円筒状鉄心21の軸方向両端部全体に亘って、つまり、導体管3の軸方向両端部よりも外側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。この内側中空コイル要素42は、内側冷却管として機能するものである。なお、図1において、内側中空コイル要素42は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、内側中空コイル要素42及び導体管3の間には絶縁材11bが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11bは、導体管3の内側周面に沿って設けられている。また、内側中空コイル要素42及び円筒状鉄心21の間には絶縁材11cが設けられている。具体的に絶縁材11cは、内側中空コイル要素42の内側周面に沿って設けられている。
中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41の外周に巻回して設けられている。また、中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41と同様に、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。ここで、中実コイル要素43及び外側磁路形成部22の間には絶縁材11dが設けられ、中実コイル要素43及び外側中空コイル要素41の間には絶縁材11eが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11dは、中実コイル要素43の外側周面に沿って設けられており、絶縁材11eは、中実コイル要素43の内側周面及び外側中空コイル要素41の外側周面に沿って設けられている。
そして、外側中空コイル要素41の上流側端部(右側端部)と中実コイル要素43の右側端部とが電気的に接続されている。中実コイル要素43の左側端部には、交流電源の一方の電源端子が接続される外部端子T1が設けられている。
また、外側中空コイル要素41の下流側端部(左側端部)と内側中空コイル要素42の上流側端部(左側端部)とが接続されており、外側中空コイル要素41を流れた流体が内側中空コイル要素42に流れるように構成されている。この内側中空コイル要素42の下流側端部には、交流電源の他方の電源端子が接続される外部端子T2が設けられている。
さらに、内側中空コイル要素42の下流側端部(右側端部)と、導体管3の上流側端部(右側端部)とが接続されており、内側中空コイル要素42を流れた流体が導体管3に流れるように構成されている。
なお、本実施形態では、内側中空コイル要素42の下流側端部は、第2径方向磁路形成部24の内面に沿って渦巻状に巻き回されている。その他、内側中空コイル要素42の上流側端部を、第1径方向磁路形成部23の内面に沿って渦巻状に巻き回しても良い。
第1流路形成部5は、第1径方向磁路形成部23の外面に沿って円環状の第1流路S1を形成するものであり、外部から第1流路S1に流体を導入する導入ポート7が接続されている。本実施形態では、環状の凹溝を有する第1流路形成部5を第1径方向磁路形成部23の外面に溶接することにより、第1流路S1を形成している。
第2流路形成部6は、第2径方向磁路形成部24の外面に沿って円環状の第2流路S2を形成するものである。本実施形態では、環状の凹溝を有する第2流路形成部6を第2径方向磁路形成部24の外面に溶接することにより、第2流路S2を形成している。
そして、第1流路形成部5と第2流路形成部6とは、第1接続配管8により接続されている。具体的に第1接続配管8は、一端(上流端)が第1流路形成部5に接続され、他端(下流端)が第2流路形成部6に接続されている。この第1接続配管8は、円筒状をなす閉磁路鉄心要素2の内部、つまり円筒状鉄心21の内部を通って設けられている。
また、第2流路形成部6と外側中空コイル要素41とは、第2接続配管9により接続されている。具体的に第2接続配管9は、一端(上流端)が第2流路形成部6に接続され、他端(下流端)が外側中空コイル要素41の上流端に接続されている。本実施形態では、第2接続配管9は、外側磁路形成部22の側壁(第2径方向磁路形成部24側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されている。なお、第2接続配管9は、第2径方向磁路形成部24を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されても良い。
このように構成した本実施形態の流体加熱装置100において、中実コイル要素43の外部端子T1及び内側中空コイル要素42の外部端子T2に交流電源により交流電圧を印加することで、中実コイル要素43、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42に電流が流れて閉磁路鉄心要素2に磁束が流れる。当該磁束によって導体管3及び電気接続部材30に短絡電流が流れて、導体管3がジュール発熱する。これにより、導体管3を流れる流体が加熱される。なお、電気接続部材30もジュール発熱するため、電気接続部材30も流体の加熱機能を発揮する。
次に、流体加熱装置100の流体の流れとともに流体の加熱態様について説明する。
第1流路形成部5に接続された導入ポート7から、流体である水が導入される。そして、流体は、導入ポート7から第1流路S1内に流入して、第1径方向磁路形成部23を冷却するとともに、第1径方向磁路形成部23により予熱される。その後、流体は、第1接続配管8を流れて、第2流路S2内に流入して、第2径方向磁路形成部24を冷却するとともに、第2径方向磁路形成部24により予熱される。なお、第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24は、導体管3及び電気接続部材30からの伝熱により加熱されている。
このように第1流路S1及び第2流路S2を流れた流体は、第2接続配管9を流れて、外側中空コイル要素41に流入する。このとき、流体は、外側中空コイル要素41を冷却するとともに、外側中空コイル要素41により予熱される。なお、外側中空コイル要素41は、通電により生じる熱とともに、導体管3及び電気接続部材30からの伝熱により加熱されている。
また、この外側中空コイル要素41を流れた流体は、内側中空コイル要素42に流入する。このとき、流体は、内側中空コイル要素42を冷却するとともに、内側中空コイル要素42により予熱される。なお、内側中空コイル要素42は、通電により生じる熱とともに、導体管3及び電気接続部材30からの伝熱により加熱されている。
そして、第1径方向磁路形成部23、第2径方向磁路形成部24、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42により予熱された流体が、導体管3に流入する。そして、導体管3を流れる流体は、誘導加熱された導体管3及び電気接続部材30により加熱されて、熱水(ミスト)、飽和水蒸気又は過熱水蒸気となり、導体管3の下流端に接続された導出ポート12から外部又は外部配管に導出される。なお、導体管3は、外側磁路形成部22の側壁(第1径方向磁路形成部23側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されている。なお、導体管3は、第1径方向磁路形成部23を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されても良い。
<2.本実施形態の効果>
このように構成した流体加熱装置100によれば、電気接続部材30が導体管3の周方向に沿って設けられているので、電気接続部材30と導体管3との接続箇所又は接続面積を大きくすることができる。これにより、導体管3に対する電気接続部材30の接続を強固にすることができ、導体管3の熱膨張による変形を低減しつつ電気接続部材30の接続箇所の破断を防止することができる。
また、導体管3の熱膨張による変形が低減されることから、電気接続部材30に導体管3の熱膨張による変形を吸収するための構成を設ける必要が無く、電気接続部材30の構成が複雑にならず、電気接続部材30を設けたことによる径方向のサイズの大型化を抑制することができる。このように、電気接続部材30の径方向寸法を小さくできることから、導体管3と外側磁路形成部22との距離、及び、導体管3と外側中空コイル要素41との距離を小さくすることができ、流体加熱装置100の小型化にも繋がる。また、電気接続部材30の径方向寸法を小さくできることから、導体管3と外側中空コイル要素41との距離を小さくすることができ、導体管3及び電気接続部材30から外部に漏れ出た熱の利用効率を高めることができる。さらに、電気接続部材30の径方向寸法を小さくできる分、外側中空コイル要素41の巻き数を増やすことができ、より多くの磁束を発生させることができる。
さらに、流体加熱装置100によれば、電気接続部材30が導体管3の外周において螺旋状に巻回して設けられるとともにその巻回方向が導体管3の巻回方向とは逆向きであるので、導体管3に対する電気接続部材30の接続箇所又は接続面積を好適に増大することができるとともに、溶接箇所の確保が容易となる。
<3.本発明の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、電気接続部材30としては、前記実施形態のように、一周以上巻いた螺旋状をなすものに限られず、図6に示すように、導体管3周りにおいて一周未満の湾曲形状をなすものであっても良い。この場合、複数の電気接続部材30を設けることが考えられる。
前記実施形態では、電気接続部材30は、同一ピッチで巻回されたものであったが、軸方向においてピッチが異なるものであっても良い。
前記実施形態では誘導コイル4が内側中空コイル要素42を有するものであったが、内側中空コイル要素42を有さないものであっても良い。この場合、外側中空コイル要素41が導体管3に接続されて、外側中空コイル要素41を流れた被加熱流体が導体管3に流入する。
また、内側中空コイル要素42を流れた被加熱流体が外側中空コイル要素41を流れるように構成しても良い。この場合、第2接続配管9が第2流路形成部6と内側中空コイル要素42を接続しており、第2流路S2を流れた被加熱流体が内側中空コイル要素42に流入する。
さらに、中実コイル要素43を外側中空コイル要素41の径方向内側又は内側中空コイル要素42の径方向内側に配置しても良い。
前記実施形態の流体加熱装置を複数用いて、それらの導体管を直列接続したものであっても良い。この場合、外部から導入された流体は、全ての流体加熱装置の冷却管を通過した後に各流体加熱装置の導体管に流入するように配管接続する。
流体加熱装置は、前記実施形態の構成に限られず、スコット変圧器を構成する脚鉄心に導体管を装着して、当該導体管を誘導加熱して流体を加熱する構成であっても良い。この場合、スコット変圧器を構成する脚鉄心は3脚鉄心であり、その両側に位置する脚鉄心それぞれに導体管を装着する構成とすることが考えられる。
さらに、流体加熱装置の加熱方式としては、前記実施形態のように誘導加熱方式の他、螺旋状に巻廻した導体管に直接電流を流すことによりジュール発熱させる誘電加熱方式のものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・流体加熱装置
3 ・・・導体管
30 ・・・電気接続部材
21 ・・・円筒状鉄心
22〜24・・・磁路形成部
4 ・・・誘導コイル
41 ・・・外側中空コイル要素(外側冷却管)
42 ・・・内側中空コイル要素(内側冷却管)

Claims (6)

  1. 螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって前記導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置であって、
    前記導体管の外周において周方向に沿って設けられ、前記導体管とともに短絡回路を形成する電気接続部材を備えており、
    前記電気接続部材は、前記導体管の外周において螺旋状に巻回して設けられている、流体加熱装置。
  2. 前記電気接続部材は、前記導体管の巻回方向とは逆向きに巻回されている、請求項記載の流体加熱装置。
  3. 前記電気接続部材は、前記導体管と交差する箇所で溶接されている、請求項記載の流体加熱装置。
  4. 螺旋状に巻回した導体管を誘導加熱又は通電加熱することによって前記導体管内に通流した流体を加熱する流体加熱装置であって、
    前記導体管の外周において周方向に沿って設けられ、前記導体管とともに短絡回路を形成する電気接続部材を備えており、
    前記導体管の内側に設けられた円筒状鉄心と、
    前記導体管の外側に設けられるとともに、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、
    前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルと、
    前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、冷却媒体が流れる冷却管と備えており、
    前記冷却管が、前記誘導コイルと電気的に接続されており、
    前記冷却管及び前記誘導コイルに、外部の交流電源が接続されている、流体加熱装置。
  5. 前記冷却管が、前記導体管及び前記磁路形成部の間に設けられた外側冷却管と、前記導体管及び前記円筒状鉄心の間に設けられた内側冷却管とを含む、請求項記載の流体加熱装置。
  6. 前記冷却管が前記導体管に接続されており、
    前記流体が、前記冷却管を流れた後に、前記導体管に流れるように構成されている、請求項又は請求項記載の流体加熱装置。
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