JP6746136B2 - 流体加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁誘導により発熱する導体管を用いて、例えば水等の流体を加熱する流体加熱装置に関するものである。
従来の流体加熱装置としては、例えば特許文献1に示すように、閉磁路鉄心に一次コイルを巻回するとともに、流体が流れる導体管を二次コイルとして螺旋状に巻回したものがある。ここで、導体管は、電気的リアクタンスを低減させて加熱効率を向上させるべく、導体管の外側周面において全ターン部分を、螺旋の軸方向に延びる電気接続部材で溶接等により電気的に接続し、導体管内で短絡回路を形成するように構成されている。そして、この流体加熱装置は、前記一次コイルに交流電圧を印加して、導体管内に短絡電流を流すことにより、導体管をジュール発熱させて流体を加熱している。
しかしながら、導体管に電気接続部材が固定されていると、ジュール発熱する導体管が熱変形しようとした際に、大きな応力が発生し、導体管や電気接続部材、あるいは導体管と電気接続部材との固定箇所等に疲労が蓄積したりや破損したりするおそれが生じる。
一方、流体の加熱効率をさらに向上させることが求められており、そのためには導体管と流体との接触面積を大きくすることが考えられる。導体管の外側周面に電気接続部材を固定する構成であることから、接触面積を簡単に大きくするには、螺旋の軸方向に巻き数を増やす構成が考えられる。
ところが、導体管の巻き数を増やすことによって、導体管の軸方向寸法が大きくなってしまい、それに伴って流体加熱装置全体の大型化を招いてしまう。また、導体管の巻き数を増やすことによって、導体管と電気接続部材との固定箇所が増えてしまい、導体管や電気接続部材、あるいは導体管と電気接続部材との固定箇所等に疲労が蓄積したりや破損したりするおそれが生じやすくなる。
特開2010−71624号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、螺旋状に巻回された導体管を短絡させるための電気接続部材を不要にしつつ、導体管と流体との接触面積を大きくすることをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る流体加熱装置は、導体管を電磁誘導により発熱させて当該導体管を流れる流体を加熱する流体加熱装置であって、軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第1導体管と、軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第2導体管とを備え、前記第1導体管及び前記第2導体管の巻径が互いに異なることにより2層構造とされており、前記第1導体管及び前記第2導体管の巻回方向が互いに異なり、一方の前記第1導体管及び一方の前記第2導体管と、他方の前記第1導体管及び他方の前記第2導体管とがそれぞれ、両端部において電気的に接続されるとともに前記流体が通流可能に接続されていることを特徴とする。本発明では、第1導体管の一方及び第2導体管の一方の間で1つの短絡回路が形成され、第1導体管の他方及び第2導体管の他方の間で1つの短絡回路が形成される。
この流体加熱装置であれば、巻回方向が互いに逆向きの第1導体管及び第2導体管の一端部同士及び他端部同士を接続しているので、当該第1導体管及び第2導体管の間で短絡回路が形成されるため、電気接続部材を不要にすることができる。
また、2本の第1導体管及び2本の第2導体管からなる2層構造とし、それらの第1導体管及び第2導体管に流体が通流するように構成されているので、導体管を螺旋の軸方向に巻き数を増やすことなく、導体管と流体との接触面積を大きくすることができる。
さらに、二次コイルである導体管の巻き数により、短絡電流及び容量(流体の処理量)の調整が可能となる。
第1導体管により加熱される流体の温度、及び第2導体管により加熱される流体の温度を同一にするためには、前記第1導体管と前記第2導体管との導体管長が略同一となるように構成されていることが望ましい。この構成を簡単に実現するためには、前記第1導体管の巻き数が前記第2導体管の巻き数よりも多くすることが考えられる。
流体を導入する導入ポート及び導体管から流体を導出する導出ポートと導体管との配管構造を容易にするためには、一方の前記第1導体管の一端部及び一方の前記第2導体管の一端部の接続部と、他方の前記第1導体管の一端部及び他方の前記第2導体管の一端部の接続部とが前記流体が通流可能に接続されており、一方の前記第1導体管の他端部及び一方の前記第2導体管の他端部の接続部と、他方の前記第1導体管の他端部及び他方の前記第2導体管の他端部の接続部とが前記流体が通流可能に接続されていることが望ましい。
この構成であれば、一端部に設けられた2つの接続部が接続されており、他端部に設けられた2つの接続部が接続されているので、一端部の2つの接続部に導入ポートを接続し、他端部の2つの接続部に導出ポートを接続することにより、配管構造を容易にすることができる。
流体加熱装置が、円筒状鉄心と、前記円筒状鉄心の外部に設けられ、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルとをさらに備え、前記第1導体管及び前記第2導体管が、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられていることが望ましい。
この構成であれば、円筒状鉄心及び磁路形成部の間に、熱源である第1導体管及び第2導体管を配置する構成としているので、第1導体管及び第2導体管から外部に漏れ出る熱を、磁路形成部の内側に閉じ込めることができる。
このように構成した本発明によれば、螺旋状に巻回された導体管を短絡させるための電気接続部材を不要にしつつ、導体管と流体との接触面積を大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係る流体加熱装置の構成を模式的に示す断面図である。 同実施形態の第1導体管及び第2導体管の構成を示す側面図である。 同実施形態の第1導体管の構成を示す側面図である。 同実施形態の第2導体管の構成を示す側面図である。 同実施形態の一方の第1導体管及び一方の第2導体管の接続態様を示す側面図である。 同実施形態の他方の第1導体管及び他方の第2導体管の接続態様を示す側面図である。
以下に本発明に係る流体加熱装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
<1.装置構成>
本実施形態に係る流体加熱装置100は、流体である水を加熱して飽和水蒸気又は過熱水蒸気を生成するものであり、図1に示すように、円筒状鉄心21と、円筒状鉄心21の径方向外側に設けられた円筒状をなす外側磁路形成部22と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の軸方向一端部を連結する第1径方向磁路形成部23と、円筒状鉄心21及び前記外側磁路形成部22の軸方向他端部を連結する第2径方向磁路形成部24とを有する閉磁路鉄心要素2を備えている。この閉磁路鉄心要素2は、概略円筒形状をなすものであり、その側周壁内部に概略円筒状の空間を形成するものである。
なお、前記円筒状鉄心21及び前記外側磁路形成部22はともに、いわゆるインボリュート鉄心であり、幅方向断面がインボリュート曲線状に湾曲した湾曲部を有する複数の珪素鋼板を円周方向に放射状に積み重ねて円筒状に形成したものである。
そして、この流体加熱装置100は、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、電磁誘導により発熱して内部を流れる流体を加熱する導体管3と、円筒状鉄心21及び外側磁路形成部22の間に設けられ、円筒状鉄心21の内部に磁束を発生させる誘導コイル4と、第1径方向磁路形成部23に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第1流路S1を形成する第1流路形成部5と、第2径方向磁路形成部24に設けられ、導体管3に流入する流体が流れる第2流路S2を形成する第2流路形成部6とを備えている。
なお、閉磁路鉄心要素2の内部空間において、導体管3及び誘導コイル4以外の部分は断熱材10が充填されている。また、閉磁路鉄心要素2は、導体管3、誘導コイル4及び断熱材10を収容した状態で、軸方向に貫通する締結ボルト等の締結機構13により軸方向から第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24を締結して一体化される。
導体管3は、図2に示すように、円筒状鉄心21の外周に沿って螺旋状(コイル状)に巻回されたものである。この導体管3は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。
具体的に導体管3は、図3に示すように、軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第1導体管31(両者を区別する場合は、31a、31b)と、図4に示すように、軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第2導体管32(両者を区別する場合は、32a、32b)とを備えており、第1導体管31及び第2導体管32の巻径が互いに異なることにより2層構造とされている。本実施形態では第1導体管31の巻径が、第2導体管32の巻径よりも大きく、第1導体管31と第2導体管32とは互いに接触しないように構成されている。また、第1導体管31及び第2導体管32の巻回方向は互いに異なる(逆向き)となるように構成されている。さらに、第1導体管31と第2導体管32とは、管径(内径及び外径)が略同一であり、第1導体管31の巻き数が第2導体管32の巻き数よりも多いことにより、それらの導体管長が略同一となるように構成されている。
そして、2本の第1導体管31a、31bのうちの一方及び2本の第2導体管32a、32bのうちの一方は、それらの両端部が電気的に接続されるとともに流体が通流可能に接続されている。また、2本の第1導体管31a、31bのうちの他方及び2本の第2導体管32a、32bのうちの他方は、それらの両端部が電気的に接続されるとともに流体が通流可能に接続されている。これらの構成のために、2本の第1導体管31a、31b及び2本の第2導体管32a、32bはそれぞれ、螺旋部分31x、32xの他に、当該螺旋部分31x、32xの巻き始め部分及び巻き終わり部分に後述する接続部33、34に接続される接続管部31y、32yを有する(図3及び図4参照)。
詳細には、図5及び図6に示すように、第1導体管31の一端部31m及び第2導体管32の一端部32mが導電性を有する接続配管等の一端側接続部33(両者を区別する場合は、33a、33b)により電気的に接続されるとともに流体的に接続されている。第1導体管31の他端部31n及び第2導体管32の他端部32nが導電性を有する接続配管等の他端側接続部34(両者を区別する場合は、34a、34b)により電気的に接続されるとともに流体的に接続されている。これらの接続部33、34は、流体を第1導体管31及び第2導体管32に分流させるための分岐路又は第1導体管31及び第2導体管32を流れた流体を合流させるための合流路を内部に有するものである。
図5に示すように、一方の第1導体管31aの一端部31m及び一方の第2導体管32aの一端部32mの接続部33である一方の一端側接続部33aと、他方の第1導体管31bの一端部31m及び他方の第2導体管32bの一端部32mの接続部33である他方の一端側接続部33bとは、互いに流体が通流可能に接続されている。
また、図6に示すように、一方の第1導体管31aの他端部31n及び一方の第2導体管32aの他端部32nの接続部34である一方の他端側接続部34aと、他方の第1導体管31bの他端部31n及び他方の第2導体管32bの他端部32nの接続部34である他方の他端側接続部34bとは、互いに流体が通流可能に接続されている。本実施形態では、図2に示すように、一方の一端側接続部33aと他方の一端側接続部33bとが中間配管35によって接続されることにより、また、一方の他端側接続部34aと他方の他端側接続部34bとが中間配管36によって接続されることにより、互いに流体が通流可能に接続されている。
そして、本実施形態では、一方の一端側接続部33aから流体が導入され、中間配管35を通じて他方の一端側接続部33bに流入する。なお、一方の一端側接続部33aには、内側中空コイル要素42の下流側端部が接続されている。
一方の一端側接続部33aに流入した流体は、一方の第1導体管31a及び一方の第2導体管32aに分岐して流れる。他方の一端側接続部33bに流入した流体は、他方の第1導体管31b及び他方の第2導体管32bに分岐して流れる。
一方の第1導体管31a及び一方の第2導体管32aを流れた流体は、一方の他端側接続部34aで合流して流体を導出する。他方の第1導体管31b及び他方の第2導体管32bを流れた流体は、他方の他端側接続部34bで合流して、中間配管36を通じて一方の他端側接続部34aに流れる。一方の他端側接続部34aには、導出ポート12が接続されている。
誘導コイル4は、図1に示すように、導体管3に流入する流体が流れる中空導体管からなる外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42と、中実導線からなる中実コイル要素43とを有している。なお、これらコイル要素41〜43は、円筒状鉄心21と同軸上に配置されている。
外側中空コイル要素41は、外側磁路形成部22及び導体管3の間、つまり、導体管3の径方向外側に配置されている。また、外側中空コイル要素41は、閉磁路鉄心要素2内の配管構成の簡単化のため、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。なお、図1において、外側中空コイル要素は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、外側中空コイル要素41及び導体管3の間には絶縁材11aが設けられている。具体的に絶縁材11aは、外側中空コイル要素41の内側周面に沿って設けられている。
内側中空コイル要素42は、導体管3及び円筒状鉄心21の間、つまり、導体管3(第2導体管32a、32b)の径方向内側に配置されている。また、内側中空コイル要素42は、円筒状鉄心21の軸方向両端部全体に亘って、つまり、導体管3の軸方向両端部よりも外側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。なお、図1において、内側中空コイル要素42は、単層巻きのものであったが、二層巻き以上のものであっても良い。ここで、内側中空コイル要素42及び導体管3の間には絶縁材11bが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11bは、導体管3の内側周面に沿って設けられている。また、内側中空コイル要素42及び円筒状鉄心21の間には絶縁材11cが設けられている。具体的に絶縁材11cは、内側中空コイル要素42の内側周面に沿って設けられている。
中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41の外周に巻回して設けられている。また、中実コイル要素43は、外側中空コイル要素41と同様に、導体管3の軸方向両端部よりも内側に位置する範囲内で中空導体管を巻回して構成されている。ここで、中実コイル要素43及び外側磁路形成部22の間には絶縁材11dが設けられ、中実コイル要素43及び外側中空コイル要素41の間には絶縁材11eが設けられている(図1参照)。具体的に絶縁材11dは、中実コイル要素43の外側周面に沿って設けられており、絶縁材11eは、中実コイル要素43の内側周面及び外側中空コイル要素41の外側周面に沿って設けられている。
そして、外側中空コイル要素41の上流側端部(右側端部)と中実誘導コイル要素43の右側端部とが電気的に接続されている。中実誘導コイル要素43の左側端部には、交流電源の一方の電源端子が接続される外部端子T1が設けられている。
また、外側中空コイル要素41の下流側端部(左側端部)と内側中空コイル要素42の上流側端部(左側端部)とが接続されており、外側中空コイル要素41を流れた流体が内側中空コイル要素42に流れるように構成されている。この内側中空コイル要素42の下流側端部には、交流電源の他方の電源端子が接続される外部端子T2が設けられている。
さらに、内側中空コイル要素42の下流側端部(右側端部)と、導体管3の上流側端部(右側端部、一方の一端側接続部33a)とが接続されており、内側中空コイル要素42を流れた流体が導体管3に流れるように構成されている。
なお、本実施形態では、内側中空コイル要素42の下流側端部は、第2径方向磁路形成部24の内面に沿って渦巻状に巻き回されている。その他、内側中空コイル要素42の上流側端部を、第1径方向磁路形成部23の内面に沿って渦巻状に巻き回しても良い。
前記第1流路形成部5は、前記第1径方向磁路形成部23の外面に沿って円環状の第1流路S1を形成するものであり、外部から第1流路S1に流体を導入する導入ポート7が接続されている。本実施形態では、環状の凹溝を有する第1流路形成部5を第1径方向磁路形成部23の外面に溶接することにより、第1流路S1を形成している。
第2流路形成部6は、第2径方向磁路形成部24の外面に沿って円環状の第2流路S2を形成するものである。本実施形態では、環状の凹溝を有する第2流路形成部6を第2径方向磁路形成部24の外面に溶接することにより、第2流路S2を形成している。
そして、第1流路形成部5と第2流路形成部6とは、第1接続配管8により接続されている。具体的に第1接続配管8は、一端(上流端)が第1流路形成部5に接続され、他端(下流端)が第2流路形成部6に接続されている。この第1接続配管8は、円筒状をなす閉磁路鉄心要素2の内部、つまり円筒状鉄心21の内部を通って設けられている。
また、第2流路形成部6と前記外側中空コイル要素41とは、第2接続配管9により接続されている。具体的に第2接続配管9は、一端(上流端)が第2流路形成部6に接続され、他端(下流端)が外側中空コイル要素41の上流端に接続されている。本実施形態では、第2接続配管9は、外側磁路形成部22の側壁(第2径方向磁路形成部24側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されている。なお、第2接続配管9は、第2径方向磁路形成部24を貫通して、閉磁路鉄心要素2の内部に導入されて外側中空コイル要素41に接続されても良い。
このように構成した本実施形態の流体加熱装置100において、中実コイル要素43の外部端子T1及び内側中空コイル要素42の外部端子T2に交流電源により交流電圧を印加することで、中実コイル要素43、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42に電流が流れて閉磁路鉄心要素2に磁束が流れる。当該磁束によって導体管3に短絡電流が流れて、導体管3がジュール発熱する。これにより、導体管3を流れる流体が導体管3によって加熱される。
具体的には、一方の第1導体管31a及び一方の第2導体管32aが互いに逆向きに巻回されているため、一方の第1導体管31aに流れる誘導電流と一方の第2導体管32aに流れる誘導電流とが逆向きとなり、両端部の接続部33a、34aで短絡して、第1導体管31a及び第2導体管32aに短絡電流が流れる。また、他方の第1導体管31b及び他方の第2導体管32bが互いに逆向きに巻回されているため、他方の第1導体管31bに流れる誘導電流と他方の第2導体管32bに流れる誘導電流とが逆向きとなり、両端部の接続部33b、34bで短絡して、第1導体管31b及び第2導体管32bに短絡電流が流れる。このように導体管3には、2つの短絡回路が形成される。
次に、流体加熱装置100の流体の流れとともに流体の加熱態様について説明する。
第1流路形成部5に接続された導入ポート7から、流体である水が導入される。そして、流体は、導入ポート7から第1流路S1内に流入して、第1径方向磁路形成部23を冷却するとともに、第1径方向磁路形成部23により予熱される。その後、流体は、第1接続配管8を流れて、第2流路S2内に流入して、第2径方向磁路形成部24を冷却するとともに、第2径方向磁路形成部24により予熱される。なお、第1径方向磁路形成部23及び第2径方向磁路形成部24は、導体管3からの伝熱により加熱されている。
このように第1流路S1及び第2流路S2を流れた流体は、第2接続配管9を流れて、外側中空コイル要素41に流入する。このとき、流体は、外側中空コイル要素41を冷却するとともに、外側中空コイル要素41により予熱される。なお、外側中空コイル要素41は、通電により生じる熱とともに、導体管3からの伝熱により加熱されている。
また、この外側中空コイル要素41を流れた流体は、内側中空コイル要素42に流入する。このとき、流体は、内側中空コイル要素42を冷却するとともに、内側中空コイル要素42により予熱される。なお、内側中空コイル要素42は、通電により生じる熱とともに、導体管3からの伝熱により加熱されている。
そして、第1径方向磁路形成部23、第2径方向磁路形成部24、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42により予熱された流体が、導体管3に流入する。そして、導体管3を流れる流体は、誘導加熱された導体管3により加熱されて飽和水蒸気又は過熱水蒸気となり、導体管3の下流端(一方の他端側接続部34a)に接続された導出ポート12から外部又は外部配管に導出される。なお、導体管3は、外側磁路形成部22の側壁(第1径方向磁路形成部23側の端部)を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されている。なお、導体管3は、第1径方向磁路形成部23を貫通して、閉磁路鉄心要素2の外部に導出されても良い。
<2.本実施形態の効果>
このように構成した流体加熱装置100によれば、巻回方向が互いに逆向きの第1導体管31及び第2導体管32の一端部31m、32m同士及び他端部31n、32n同士を接続しているので、当該第1導体管31及び第2導体管32の間で短絡回路が形成されるため、電気接続部材を不要にすることができる。また、2本の第1導体管31a、31b及び2本の第2導体管32a、32bからなる2層構造とし、それらの第1導体管31a、31b及び第2導体管32a、32bに流体が通流するように構成されているので、導体管3を螺旋の軸方向に巻き数を増やすことなく、導体管3と流体との接触面積を大きくすることができる。さらに、二次コイルである導体管3の巻き数により、短絡電流及び容量(流体の処理量)の調整が可能となる。
また、本実施形態では、円筒状鉄心21、外側磁路形成部22、第1及び第2径方向磁路形成部23、24により形成された空間内に、熱源である導体管3を配置する構成とし、導体管3の周囲を流体により冷却する構成としているので、導体管3から外部に漏れ出る熱を、閉磁路鉄心要素2の内部に閉じ込めることができる。
具体的には、導体管3を取り囲むように、第1及び第2流路S1、S2、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42を配置して、流体が、第1流路S1、第2流路S2、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42を流れた後に、導体管3に流入するように構成されているので、導体管3から径方向両側及び軸方向両側に漏れ出た熱を利用して流体を予熱することができる。つまり、導体管3からの放熱による損失を低減して流体を効率良く加熱することができる。
また、第1流路S1、第2流路S2、外側中空コイル要素41及び内側中空コイル要素42が、導体管3から径方向両側及び軸方向両側に漏れ出た熱を遮断する機能を発揮するため、断熱材の使用量を削減しつつ流体加熱装置の熱的安全性を向上させることができる。
さらに、流体が外側中空コイル要素41を流れた後に内側中空コイル要素42に流れるので、外側中空コイル要素41を流れる流体が、内側中空コイル要素42を流れる流体よりも低い温度となるため、流体加熱装置100の熱的安全性をより一層向上させることができる。
<3.本発明の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では誘導コイル4が内側中空コイル要素42を有するものであったが、内側中空コイル要素42を有さないものであっても良い。この場合、外側中空コイル要素41が導体管3に接続されて、外側中空コイル要素41を流れた流体が導体管3に流入する。
また、内側中空コイル要素42を流れた流体が外側中空コイル要素41を流れるように構成しても良い。この場合、第2接続配管9が第2流路形成部6と内側中空コイル要素42を接続しており、第2流路S2を流れた流体が内側中空コイル要素42に流入する。
さらに、中実コイル要素43を外側中空コイル要素41の径方向内側又は内側中空コイル要素42の径方向内側に配置しても良い。
その上、第1流路形成部5及び第2流路形成部6は、前記実施形態のように、第1径方向磁路形成部23及び第2磁路形成部24の外面との間で流路を形成するものの他、流体が流れる配管により構成しても良い。この場合、第1流路形成部5及び第2流路形成部6となる配管を、第1径方向磁路形成部23及び第2磁路形成部24の外面に接触して設けることが考えられる。
前記実施形態では、内側中空コイル要素42を流れた流体が導体管3に流れるように構成されていたが、第1流路S1又は第2流路S2を流れた流体が直接導体管3に流れるようにしても良いし、導入ポート7から直接導体管3に流れるようにしても良い。
前記実施形態では、第1導体管及び第2導体管を導電性を有する接続配管等の単一の接続部により接続して電気的及び流体的に接続するように構成しているが、電気的に接続する構成と、流体的に接続する構成を別体としても良い。例えば、第1導体管及び第2導体管を導電性を有さない接続配管により接続するとともに、第1導体管及び第2導体管の端部同士を導電性部材で互いに接続する構成としても良い。
前記実施形態では、第1導体管31a及び第2導体管32aを電気的かつ流体的に接続し、第1導体管31b及び第2導体管32bを電気的かつ流体的に接続したものであったが、第1導体管31a及び第2導体管32bを電気的かつ流体的に接続し、第1導体管31b及び第2導体管32aを電気的かつ流体的に接続したものであっても良い。
前記実施形態では、2本の第1導体管及び2本の第2導体管を用いて構成しているが、3本以上の第1導体管及び3本以上の第2導体管を用いて構成しても良い。この場合も、前記実施形態と同様に、巻回方向が互いに逆向きの第1導体管及び第2導体管の一端部同士及び他端部同士を接続する。これにより、導体管の本数に対応した3つ以上の短絡回路が形成される。
前記実施形態では、導体管を2層構造としていたが、前記実施形態の第1導体管及び第2導体管からなる組を複数用いて2n(nは2以上)層の多層構造としても良い。
前記実施形態の流体加熱装置を複数直列に接続しても良い。この場合、前段の流体加熱装置を水から飽和水蒸気を生成する飽和水蒸気生成部とし、後段の流体加熱装置を前記飽和水蒸気から過熱水蒸気を生成する過熱水蒸気生成部として機能させることが考えられる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・流体加熱装置
21 ・・・円筒状鉄心
22 ・・・外側磁路形成部
23 ・・・第1径方向磁路形成部
24 ・・・第2径方向磁路形成部
31(31a、31b)・・・第1導体管
31m・・・一端部
31n・・・他端部
32(32a、32b)・・・第2導体管
32m・・・一端部
32n・・・他端部
33(33a、33b)・・・一端側接続部
34(34a、34b)・・・他端側接続部
4 ・・・誘導コイル

Claims (5)

  1. 導体管を電磁誘導により発熱させて当該導体管を流れる流体を加熱する流体加熱装置であって、
    軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第1導体管と、
    軸方向に沿って並列となるように螺旋状に巻回された2本の第2導体管とを備え、
    前記第1導体管及び前記第2導体管の巻径が互いに異なることにより2層構造とされており、
    前記第1導体管及び前記第2導体管の巻回方向が互いに異なり、
    一方の前記第1導体管及び一方の前記第2導体管と、他方の前記第1導体管及び他方の前記第2導体管とがそれぞれ、両端部において電気的に接続されるとともに前記流体が通流可能に接続されている流体加熱装置。
  2. 前記第1導体管と前記第2導体管との導体管長が略同一となるように構成されている、請求項1記載の流体加熱装置。
  3. 前記第1導体管の巻き数が前記第2導体管の巻き数よりも多いことにより、それら導体管長が略同一とされている、請求項2記載の流体加熱装置。
  4. 一方の前記第1導体管の一端部及び一方の前記第2導体管の一端部の接続部と、他方の前記第1導体管の一端部及び他方の前記第2導体管の一端部の接続部とが前記流体が通流可能に接続されており、
    一方の前記第1導体管の他端部及び一方の前記第2導体管の他端部の接続部と、他方の前記第1導体管の他端部及び他方の前記第2導体管の他端部の接続部とが前記流体が通流可能に接続されている、請求項1乃至3の何れか一項に記載の流体加熱装置。
  5. 円筒状鉄心と、
    前記円筒状鉄心の外部に設けられ、前記円筒状鉄心とともに閉磁路を形成する磁路形成部と、
    前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられ、前記円筒状鉄心の内部に磁束を発生させる誘導コイルとをさらに備え、
    前記第1導体管及び前記第2導体管が、前記円筒状鉄心及び前記磁路形成部の間に設けられている、請求項1乃至4の何れか一項に記載の流体加熱装置。
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