〔第1実施形態〕
本発明の実施形態におけるシート搬送装置を備えた画像読取装置の構成例について図面を参照して説明する。
<画像読取装置>
図1は本実施形態の画像読取装置の一例を示す斜視図である。本実施形態の画像読取装置は、原稿に記載された情報を読み取る読取部100と、前記読取部100へ向けてシート状の原稿を搬送するADFであるシート搬送装置200から構成される。さらに、図1には図示しないコントローラが接続されている。
シート搬送装置200 は、読取部100に対して、読取部100の上面奥側に設けられた開閉ヒンジにより、開閉自在となるように接続されている。
(読取部)
読取部100について、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は本実施形態の画像読取装置の一例を示す断面図である。
読取部100は、原稿台ガラス101と、表面読取部104、光学モータ305(図3参照)、読取移動ガイド109と、白基準部材103とを有する。
読取部100は、光学モータ305を用いて表面読取部104を読取移動ガイド109に沿って移動させながら、原稿台ガラス101 上に載置された原稿表面を一ラインずつ読み取ることで原稿表面画像の読み取りを行う。
図1の表面流し読みガラス102は、図2に示すように、裏面白色対向部材と一体になっており、シート搬送装置200 により、表面流し読みガラス102上に搬送されてきた原稿の画像を表面読取部104により読み取る。
(シート搬送装置)
シート搬送装置200 について、図2を参照しながら説明する。シート搬送装置200は、1枚以上の原稿シートで構成される原稿束を積載する原稿トレイ201と、分離機構として、原稿の搬送開始前に、原稿束が原稿トレイ201より突出して下流(シート搬送方向下流)へ進出するのを規制する分離ローラ対206(206a,206b)とピックアップローラ204を有する。
また、ピックアップローラ204と分離ローラ対206の間には原稿の有無を検知する原稿有無センサ205を有する。この原稿有無センサ205は、原稿が原稿トレイ201にセットされると、これを検知してONするものである。原稿搬送は、ピックアップローラ204を、原稿トレイ201に積載された原稿束の最上面に落下させて回転させることにより、原稿束の最上面の原稿が搬送される。ピックアップローラ204によって搬送された原稿は、分離ローラ対206の作用によって最上面の1枚が分離・搬送される。
分離ローラ対206によって 分離された原稿は、レジストレーションローラ対208(208a,208b)へと搬送され、そのニップ部に突き当てられる。突き当てられた原稿の先端部分がループ状に形成され、これにより原稿搬送における斜行が解消される。
レジストレーションローラ対208の下流側には、レジストレーションローラ対208を通過した原稿を表面流し読みガラス102方向へ搬送する搬送路が配置されている。搬送路に送られた原稿は、リード上流ローラ対209(209a,209b)によって両面読取位置に搬送される。
表面読取の場合、表面流し読みガラス102と、裏面流し読みガラス217の間を通過する原稿は、裏面ガラスと一体となった表面白色対向部材の下を通過する際、表面ガラスの下から表面LED105,106により照射される。その反射光を、表面レンズアレイ107を通して表面ラインセンサ108で読み取ることによって原稿の表面画像を読み取る。
両面読み取りの場合、表面は前述したように表面読取部104で読み取りを行う。裏面については、裏面読取部212で読み取りを行う。具体的には、表面流し読みガラス102と一体となった裏面白色対向部材上を通過する際に、裏面LED213,214により照射される。その反射光を、裏面レンズアレイ215を通して裏面ラインセンサ216で読み取ることによって原稿の裏面画像を読み取る。
リード下流ローラ対218(218a,218b)により搬送された原稿は排出ローラ対219(219a,219b)によって排出トレイ220上に排出される。
表面読取部104、裏面読取部212には、図2に示すようなCISを用いる方式以外にも表面レンズアレイ107やミラーを用いた縮小光学系で構成されるCCDを用いる方式なども、用いることができる。
<制御部>
図3は、シート搬送装置200を含む本実施形態の画像読取装置の制御部の構成を示すブロック図である。
リーダコントローラ300は、中央演算処理装置であるリーダCPU301、リードオンリーメモリであるリーダROM302、ランダムアクセスメモリであるリーダRAM303を備えている。リーダROM302には、制御プログラムが格納されており、リーダRAM303には、入力データや作業用データが格納される。図5及び図6に示したフローチャートにしたがって、リーダCPU301が制御プログラムを実行する。
リーダCPU301には原稿搬送機能を実現するために、原稿搬送用の各ローラを駆動させる駆動部となる搬送モータ306が接続されている。前記搬送モータ306と所定のローラの間には、搬送モータ306の駆動力をローラに伝達、遮断する電磁クラッチが設けられている。例えば、搬送部材としてのレジストレーションローラ対208の駆動・停止を切り替えるレジストレーションクラッチ307や分離ローラ対206等の駆動・停止を切り替える分離クラッチ308を介して、搬送モータ306と接続されている。
さらに、原稿トレイ201に積載された原稿を検知する原稿有無センサ205、シート搬送路上の原稿の端部を検知する給紙センサ207、リードセンサ210が接続されている。なお、前記給紙センサ207は、原稿を搬送する搬送部材としてのレジストレーションローラ対208よりもシート搬送方向上流の所定位置における原稿の有無を検知するセンサ(第1シートセンサ)である。また、リードセンサ210は、前記レジストレーションローラ対208よりもシート搬送方向下流の所定位置における原稿の有無を検知するセンサ(第2シートセンサ)である。
本実施形態での搬送モータ306はパルスモータであり、リーダCPU301は駆動パルス数を制御することで各モータの駆動を管理している。パルス数は搬送中の原稿の搬送距離として捉えることができ、リーダCPU301はモータパルスから算出した搬送距離を基に、ローラの駆動などを制御して原稿の搬送を行っている。
リーダCPU301には、画像読取機能を実現するために、LED105,106,213,214、表面ラインセンサ108、裏面ラインセンサ216が接続される。リーダCPU301はラインセンサ108,216によって読み取られた画像データをリーダ画像処理部304で各種画像処理を実施してから画像データバス318を介してシステムコントローラ310へ送信する。さらに、リーダCPU301は原稿画像データの先端の基準となる垂直同期信号および1ラインの画素先端の基準となる水平同期信号を原稿読み取りタイミングに合わせて、コントローラIFを通してシステムコントローラ310へ通知する。
システムコントローラ310では、システムCPU311、システムROM312、システムRAM313を備えており、リーダCPU301とのコマンドデータバス317を介して画像読取制御に関するデータの授受を行う。リーダ画像処理部304で処理された画像データは画像データバス318を介して、システムコントローラ310内のシステム画像処理部314へ転送されて、色の判断などの所定の画像処理を施された後に、画像メモリ315に格納される。また、システムコントローラ310は、操作表示部を備えており、ユーザとのインターフェース制御は操作表示部介してシステムCPU311によって行われる。
<駆動系の説明>
図4はシート搬送装置200のシート搬送にかかわる搬送モータからローラへの駆動伝達の接続関係を示す接続図である。
搬送モータ306はリード上流ローラ対209、リード下流ローラ対218、排出ローラ対219とギアや駆動ベルトを介して接続されている。
また、搬送モータ306は分離クラッチ308を介してピックアップローラ204、分離ローラ対206と接続されている。同様に、搬送モータ306はレジストレーションクラッチ307を介してレジストレーションローラ対(搬送部材)208と接続されている。
リーダCPU301は搬送モータ306を回転させることで、各ローラを回転させ、原稿の搬送を行うことができる。また、分離クラッチ308、レジストレーションクラッチ307を切断することで、リード上流ローラ対209に到達する前の原稿の搬送を停止することができる。
<原稿長の算出>
本実施形態の原稿読取装置は、原稿トレイ201から搬送されるシートである原稿の長さ(シート長)を搬送途中において、可能な限り早い段階で算出するようにしている。そして、算出にあたっては、搬送モータ306の駆動パルスのカウントにより行うが、分離クラッチ308やレジストレーションクラッチ307のON、OFFがあったとしても、その影響を受けないようにシート長算出部としての制御部が算出することで正確な原稿長を算出する。
そのために、本実施形態では原稿搬送に際して読み取り前にクラッチのON、OFFによる一旦停止があったか否かによって算出方法が異なっている。また、給紙センサ207とリードセンサ210間の距離よりも原稿長が短い場合と、長い場合とで原稿長の算出方法が異なっている。そして、本実施形態では、原稿長が給紙センサ207とリードセンサ210間の距離よりも短いか長いかを給紙センサ207及びリードセンサ210が搬送される原稿端部を検知する検知結果によって判定している。
次に、原稿長が給紙センサ207とリードセンサ210間の距離より短い場合と、長い場合、給紙センサ207と後述する一旦停止位置間の距離より短い場合に分けて原稿長の検知構成について説明する。
<原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より短い場合>
まず、原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より短い場合の原稿長検知制御における原稿流し読みシーケンスについて、図5乃至図9を参照しながら説明する。
図5及び図6は本実施形態の原稿長検知制御を適用した原稿流し読みシーケンスの動作の流れを説明するフローチャートであり、リーダCPU301によって実行される。図7及び図8は「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合における、搬送中の原稿の状態を示す断面図である。図9は「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合における、搬送中の原稿の状態を示すセンサ・クラッチ制御タイミングを示すタイミングチャートである。図9において、横軸は経過時間を表し、縦軸のON/OFFはそれぞれセンサ検知ON/OFF、もしくはクラッチの接続ON/OFFを表す。
リーダCPU301はシート搬送装置200の流し読み制御を開始すると(S101)、搬送モータ306を駆動し(S102)、分離クラッチ308を接続する(S103)。これにより、ピックアップローラ204を原稿面に下降させ、分離ローラ対206を回転させることで原稿の給紙を行う。
また、後述する先端・後端制御における原稿の状態を示す先端STS・後端STSを、給紙中に初期化し、原稿長も不定とする(S104)。
その後、リーダCPU301は給紙センサ207が給紙した原稿先端を検知することでONになるのを待つ(S105)。リーダCPU301は給紙センサ207がONした場合(S105 Y)、先端STSに「給紙S ON」をセットした後(S106)、レジストレーション制御を実施する(S107)。レジストレーション制御は、原稿先端をレジストレーションローラ対208に突き当て、原稿先端にループを形成させて原稿の斜行を補正する公知の技術によって実現されており、ループ形成後、レジストレーションクラッチ307を接続して搬送を再開する。また、その後、必要に応じて分離クラッチ308を切断し、給紙制御を停止する。
給紙制御終了後、リーダCPU301は搬送・読取制御を開始する。リーダCPU301は搬送・読取制御を開始すると、レジストレーション制御終了位置(レジストレーションローラ対のニップ位置)からの搬送距離LXの測定を開始する(S108)。搬送距離LXは、レジストレーション制御終了位置からのモータパルスカウント値と、ギア比から求まる各ローラの1パルスあたりの進み量から算出される。
次に、リーダCPU301は原稿先端制御を行う。原稿先端制御では、先端STSの値を確認し、先端STSの値に合わせた制御を行う(S109,S115)。
最初、先端STSは「給紙S ON」なので(S109 Y)、リーダCPU301は搬送距離LXから原稿先端が一旦停止位置に達していないかの確認を行う(S110)。なお、一旦停止位置は、レジストレーションローラ対208とリード上流ローラ対209との間の所定位置に設定された位置であり、リーダCPU301がレジストレーションローラ対208を駆動するモータパルスをカウントすることによりレジストレーション制御終了位置からの搬送距離を検知して原稿先端が一旦停止位置に到達したか否かを検知する。原稿先端が、一旦停止位置に到達していない場合(S110 N)リーダCPU301は、何も処理をせず原稿先端制御を終了する。
原稿先端制御を終了した後、リーダCPU301は次に原稿後端制御を行う。原稿後端制御では、後端STSの値を確認し、後端STSの値に合わせた制御を行う(S123,S129)。後端STSは、最初の時点では「給紙中」なので(S123 Y)、リーダCPU301は給紙センサ207の状態を確認する(S124)。給紙センサ207がまだOFFしていない場合(S124 N)は、リーダCPU301は何も処理を行わずに、原稿後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙中」のままなので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、図7(a)、図9に示すように、まず最初に原稿先端が一旦停止位置に到達する。このとき、リーダCPU301は先端STSが「給紙S ON」なので(S109 Y)、搬送距離LXから、原稿先端が一旦停止位置に到達したことを検知する(S110 Y)。
このとき、リーダCPU301は、まずコントローラからの読み取り要求が来ているかの確認を行う(S111)。読取要求を受信していた場合は(S111 Y)、何もせず先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)、原稿先端制御を終了する。
読取要求を受信していなかった場合(S111 N)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を切断して搬送を停止する(S113)。搬送停止後、リーダCPU301はコントローラからの読み取り要求が来るのを待つ(S114 N)。
読み取り要求受信したら(S114 Y)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を再度接続し、搬送を再開し(S115)、その後先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)、原稿先端制御を終了する。
原稿後端制御も、この時点では、後端STSが「給紙中」(S123 Y)かつ給紙センサ207はまだON(S124 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わない。また後端STSが「リードS OFF」ではないので(S136 N)再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿先端が一旦停止位置を通過後、図7(b)、図9に示すように、原稿後端が給紙センサ207位置に到達する。原稿先端が一旦停止位置を通過した後は、先端STSが「一旦停止判断後」(S109 N,S116 Y)になっているため、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する(S117)。このとき、原稿先端はまだリードセンサ210に到達していないため、リードセンサ210はOFFとなっている(S117 N)。そのため、リーダCPU301は何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
後端制御では、後端STSは「給紙中」のままなので、リーダCPU301は給紙センサ207の状態を確認し(S124)、給紙センサ207がOFF、つまり原稿後端が給紙センサ207に到達したことを検知する(S124 Y)。この時、リーダCPU301は、レジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置から給紙センサOFF時の搬送距離LEntOffとして記録する(S125)。その後、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認するが(S126)、OFF状態なので(S126 Y)、後端STSを「給紙S OFF」にセットし(S127)原稿後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿後端が給紙センサ207通過後、図8(a)、図9に示すように、原稿先端がリードセンサ210に到達する。原稿先端がリードセンサ210位置に到達すると、原稿先端制御は、先端STS「一旦停止後」(S109N,S116 Y)なので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する。原稿先端がリードセンサ210に到達しているため、リードセンサ210はONとなっている(S117 Y)。そのため、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取開始を通知する(S118)。リーダ画像処理部は304、読取開始の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿先端が表面読取部104まで搬送されたタイミングから読み取りを開始する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサON時の搬送距離LReadOnとして記録する(S119)。
ここで、図9に示すように、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、リードセンサON時、すでに給紙センサ207はOFFしている。この時、リーダCPUは給紙センサOFFからリードセンサONまでの間の搬送距離L1と、給紙センサ207によるシート検知位置からリードセンサ210によるシート検知位置までのセンサ間距離LEnt2Readから原稿長Lを求めることができる。そして、L1はレジストレーション制御終了位置からリードセンサON時までの搬送距離LReadOnと、レジストレーション制御終了位置から給紙センサOFF時までの搬送距離LEntOffの差から求めることができるので、原稿長Lは以下(式1)のように求められる。
L=LEnt2Read−L1
=LEnt2Read−(LReadOn−LEntOff) ・・・(式1)
(原稿搬送を一旦停止していた場合)
しかし、リードセンサON前に原稿搬送が一旦停止をしていた場合、レジストレーションクラッチ307の切断、接続が行われている。このため、クラッチ切断開始から接続完了までの間はモータの回転とローラの回転が完全に同期していない。なお、一旦停止位置は、正確な画像の読み取りを行うため、遅くともリードセンサONまでにはクラッチの接続が完了するように設計される。
そのため、一旦停止開始からリードセンサONまでの間(図9一旦停止区間)はモータパルスから正確な搬送距離を求めることができない。
ここで、図9に示すように、給紙センサOFFからリードセンサONまでの区間T1は一旦停止区間と重なっている。そのため、リーダCPU301は、一旦停止が発生した場合、モータパルスから正確な給紙センサOFFからリードセンサONまでの間の搬送距離L1を求めることができない。
よって、リーダCPU301はリードセンサON時に搬送距離記録後、給紙センサ207がOFFかつ一旦停止していなかった場合は(S120 N)、前記式1の通りに原稿長の算出を行う(S122)。その後、先端STSを「リードS ON」に設定して原稿先端制御を終了する(S121)。
これに対して、原稿搬送を一旦停止をしていた場合(S120 Y)は、ここで原稿長の算出は行わずに、先端STSを「リードS ON」に設定して原稿先端制御を終了する(S121)。
その後、リーダCPU301は後端制御を行うが、後端STS「給紙S OFF」なので、リードセンサ210の状態を確認する。リードセンサ210はONになったばっかり(S130 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わずに後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSは、まだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿先端がリードセンサ210通過後、図8(b)、図9に示すように、原稿後端がリードセンサ210に到達する。原稿後端がリードセンサ210による検知位置に到達すると、まずリーダCPU301は原稿先端制御で、先端STSが「リードS ON」になっているため、何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
原稿後端制御では、後端STSは「給紙S OFF」のままなので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する(S130)。原稿後端がリードセンサ210に到達し、リードセンサOFFとなっている(S130 Y)ので、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取終了を通知する(S131)。リーダ画像処理部は304、読取終了の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿後端が表面読取部104まで搬送されたタイミングで読み取りを終了する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサOFFまでの搬送距離LReadOffとして記録する(S132)。
次に、リーダCPU301は原稿長検知が確定しているかを確認する(S133)。前述のように、一旦停止が行われなかった場合、リードセンサON時に原稿長の算出は行われている(S133 Y)。そのため、リーダCPU301は後端STSを「リードS OFF」として後端制御を終了する(S134)。
原稿搬送の一旦停止が行われていた場合は前述のようにリードセンサON時に原稿長の算出は行われていない(S133 N)。この時、リーダCPU301はリードセンサONからOFFまでの搬送距離L2から原稿長Lを求める(S135)。L2はレジストレーション制御終了位置からリードセンサOFF/ON時の搬送距離LReadOff 、LReadOnの差から求めることができるので、原稿長は以下の式2のように求められる。
L=L2
=(LReadOff−LReadOn) ・・・(式2)
図9に示すように、リーダCPU301はリードセンサONからOFFまでの区間T2は原稿搬送の一旦停止区間と重なっていない。そのため、リーダCPU301はクラッチ接続切断の影響を受けることなく正確な原稿長を算出することができる。
その後、リーダCPU301は後端STSを「リードS OFF」として後端制御を終了する(S134)。
後端制御終了後、後端STSが「リードS OFF」となっている(S136)ので、リーダCPU301は原稿有り無しセンサの確認を行い、次原稿給紙判断を行う(S136)。次原稿がある場合、リーダCPU301は再度給紙クラッチの接続、先端STS、後端STS、原稿長の初期化を行い、次原稿の給紙制御を開始する。次原稿がなければ、リーダCPU301はモータ、給紙・レジストレーションクラッチを停止し、流し読み処理を終了する。
以上のように、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、すなわち、リードセンサ210が搬送される原稿の先端を検知する前に、給紙センサ207が搬送される原稿の後端を検知した場合は、原稿搬送の一旦停止が発生しなければリードセンサON時に原稿長の算出を行う。一方、原稿搬送が一旦停止していた場合は、クラッチ切断接続の影響で、給紙センサOFF時に正確な原稿長を検知することができない。そのため、一旦停止発生時はリードセンサのOFF時に原稿長の検知を行う。これにより、クラッチの切断接続の影響を受けることなく、可能な限り早いタイミングで正確な原稿長検知を行うことができる。
<原稿長が給紙センサ207から一旦停止位置までの距離より短い場合>
次に、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合のなかで、特に「原稿長 < 給紙センサ207から一旦停止位置までの距離」の場合の原稿長検知制御を適用した原稿流し読みシーケンスについて、図5、図6、図10乃至図12を参照しながら説明する。
図6は原稿長が給紙センサ207から一旦停止位置間の距離より短い場合における、搬送中の原稿の状態を示す断面図である。図12は原稿長が給紙センサ207から一旦停止位置間の距離より短い場合における、搬送中の原稿の状態を示すセンサ・クラッチ制御タイミングを示すタイミングチャートである。図12において、横軸は経過時間を表し、縦軸のON/OFFはそれぞれセンサ検知ON/OFF、もしくはクラッチの接続ON/OFFを表す。
流し読み開始(S101)から搬送距離カウント開始(S108)までの流れは、原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より短い場合と同等なので、差分となる原稿先端制御(S109)以降のシーケンスについて述べる。
「原稿長 < 給紙センサ207から一旦停止位置間の距離」の場合、図10(a)、図12に示すように、まず原稿後端が給紙センサ207位置に到達する。先端STSが「給紙S ON」だが(S109 Y)、原稿先端はまだ一旦停止位置に到達していない(S110 N)。そのため、リーダCPU301は何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
後端制御では、後端STSは「給紙中」のままなので、リーダCPU301は給紙センサ207の状態を確認し(S124)、給紙センサ207がOFF、つまり原稿後端が給紙センサ207の位置に到達したことを検知する(S124 Y)。この時、リーダCPU301は、レジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置から給紙センサOFF時の搬送距離LEntOffとして記録する(S125)。その後、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認するが(S126)、このときはOFF状態なので(S126 Y)、後端STSを「給紙S OFF」にセットし(S127)原稿後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿後端が給紙センサ207通過後、図10(b)、図12に示すように、原稿先端が一旦停止位置に到達する。先端STSは「給紙S ON」なので(S109 Y)、リーダCPU301は、レジストレーション制御終了位置からの搬送距離を検知して原稿先端が一旦停止位置に到達したことを検知する(S110 Y)。この時、リーダCPU301は、まずコントローラからの読み取り要求が来ているかの確認を行う(S111)。読取要求を受信していた場合は(S111 Y)、何もせず先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)、原稿先端制御を終了する。
読取要求を受信していなかった場合(S111 N)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を切断して原稿の搬送を停止する(S113)。搬送停止後、リーダCPU301はコントローラからの読み取り要求が来るのを待つ(S114 N)。
読み取り要求受信したら(S114 Y)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を再度接続し、搬送を再開し(S115)、その後先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)、原稿先端制御を終了する。
次に原稿後端制御では、この時、後端STSが「給紙中」(S123 Y)かつ給紙センサ207は、まだON(S124 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わない。また、後端STSが「リードS OFF」ではないので(S136 N)、リーダCPU301は再度原稿先端制御を行う(S109)。
一旦停止判断後、図11(a)、図12に示すように、原稿先端がリードセンサ210に到達する。原稿先端がリードセンサ210位置に到達すると、原稿先端制御は、先端STS「一旦停止後」(S109N,S116 Y)なので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する。原稿先端がリードセンサ210に到達しているため、リードセンサ210はONとなっている(S117 Y)。そのため、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取開始を通知する(S118)。リーダ画像処理部304は、読取開始の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿先端が表面読取部104まで搬送されたタイミングから読み取りを開始する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサON時の搬送距離LReadOnとして記録する(S119)。
ここで、図12に示すように、原稿長が給紙センサ207一旦停止位置間の距離より短い場合、リードセンサON時、すでに給紙センサ207はOFFしている。
そのため、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合と同様に、この時、リーダCPUは給紙センサOFFからリードセンサONまでの間の搬送距離L1と、給紙センサ207とリードセンサ210間の距離LEnt2Readから、前述の式1の通りに原稿長Lを求めることができる。
(原稿搬送を一旦停止していた場合)
しかし、リードセンサON前に一旦停止をしていた場合、前述のように一旦停止開始からリードセンサONまでの間(図12の一旦停止区間)はモータパルスから正確な搬送距離を求めることができない。
図12に示すように、給紙センサOFFからリードセンサONまでの区間T1は一部が一旦停止区間と重なっている。そのため、リーダCPU301は、一旦停止が発生した場合、モータパルスから正確な給紙センサOFFからリードセンサONまでの間の搬送距離L1を求めることができない。
よって、リーダCPU301はリードセンサON時の搬送距離記録後、給紙センサ207がOFFかつ一旦停止していなかった場合は(S120 N)、前述した式1により原稿長の算出を行う(S122)。その後、先端STSを「リードS ON」に設定して原稿先端制御を終了する(S121)。
原稿搬送が一旦停止をしていた場合(S120 Y)は、ここで原稿長の算出は行わずに、先端STSを「リードS ON」に設定して原稿先端制御を終了する(S121)。
その後、リーダCPU301は後端制御を行うが、後端STS「給紙S OFF」なので、リードセンサ210の状態を確認する。リードセンサ210はONになったばっかり(S130 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わずに後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿先端がリードセンサ210通過後、図11(b)、図12に示すように、原稿後端がリードセンサ210に到達する。原稿後端がリードセンサ210位置に到達すると、まずリーダCPU301は原稿先端制御で、先端STSが「リードS ON」(S109N,S116 N)になっているため、何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
原稿後端制御では、先端STS「給紙S OFF」のままなので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する(S129)。原稿後端がリードセンサ210に到達し、リードセンサOFFとなっている(S130 Y)ので、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取終了を通知する(S131)。リーダ画像処理部は304、読取終了の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿後端が表面読取部104まで搬送されたタイミングで読み取りを終了する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサOFFまでの搬送距離LReadOffとして記録する(S132)。
次に、リーダCPU301は原稿長検知が確定しているかを確認する(S133)。前述のように、一旦停止が行われなかった場合、リードセンサON時に原稿長の算出は行われている(S133 Y)。そのため、リーダCPU301は後端STSを「リードS OFF」として後端制御を終了する(S134)。
一旦停止が行われていた場合は前述のように、リードセンサON時に原稿長の算出は行われていない(S133 N)。この時、リーダCPU301はリードセンサONからOFFまでの搬送距離L2から、式2によって原稿長Lを求める(S135)。
図12に示すように、リーダCPU301はリードセンサONからOFFまでの搬送距離L2は一旦停止区間と重なっていない。そのため、リーダCPU301はクラッチ接続切断の影響を受けることなく正確な原稿長を算出することができる。
その後、リーダCPU301は後端STSを「リードS OFF」として後端制御を終了する(S134)。
後端制御終了後、後端STSが「リードS OFF」となっている(S136)ので、リーダCPU301は原稿有り無しセンサの確認を行い、次原稿給紙判断を行う(S136)。次原稿がある場合、リーダCPU301は再度給紙クラッチの接続、先端STS、後端STS、原稿長の初期化を行い、次原稿の給紙制御を開始する。次原稿がなければ、リーダCPU301はモータ、給紙・レジストレーションクラッチを停止し、流し読み処理を終了する。
以上のように、「原稿長 < 給紙センサ207から一旦停止位置までの距離」の場合、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合と同様に、一旦停止が発生しなければリードセンサON時に原稿長の算出を行う。一方、一旦停止していた場合は、クラッチ切断接続の影響で、給紙センサOFF時に正確な原稿長を検知することができない。そのため、一旦停止発生時はリードセンサOFF時に原稿長の検知を行う。これにより、クラッチの切断接続の影響を受けることなく、可能な限り早いタイミングで正確な原稿長検知を行うことができる。
<原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離以上の場合>
次に、原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離以上の場合の原稿長検知制御を適用した原稿流し読みシーケンスについて、図5、図6、図13乃至図15を参照しながら説明する。
図13及び図14は「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合における、搬送中の原稿の状態を示す断面図である。図15は「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離の場合」における、搬送中の原稿の状態を示すセンサ・クラッチ制御タイミングを示すタイミングチャートである。図15において、横軸は経過時間を表し、縦軸のON/OFFはそれぞれセンサ検知ON/OFF、もしくはクラッチの接続ON/OFFを表す。
流し読み開始(S101)から搬送距離カウント開始(S108)までの流れは、原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より短い場合と同等なので、差分となる原稿先端制御(S109)以降のシーケンスについて述べる。
「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、図13(a)、図15に示すように、まず原稿先端が一旦停止位置に到達する。
そのため、リーダCPU301は最初に、先端STSが「給紙S ON」なので(S109 Y)、搬送距離から原稿先端が一旦停止位置に到達したことを検知する(S110 Y)。この時、リーダCPU301はまずコントローラからの読み取り要求が来ているかの確認を行う(S111)。読取要求を受信していた場合は(S111 Y)、何もせず先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)原稿先端制御を終了する。
読取要求を受信していなかった場合(S111 N)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を切断し、原稿搬送を停止する(S113)。搬送停止後、リーダCPU301はコントローラからの読み取り要求が来るのを待つ(S114 N)。読み取り要求受信したら(S114 Y)、リーダCPU301はレジストレーションクラッチ307を再度接続し、搬送を再開し(S115)、その後、先端STSを「一旦停止判断後」にセットし(S112)、原稿先端制御を終了する。
原稿後端制御も、この時点では、後端STSが「給紙中」(S123 Y)かつ給紙センサ207はまだON(S124 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わない。また後端STSが「リードS OFF」ではないので(S136 N)再度原稿先端制御を行う(S109)。
次に図13(b)、図15に示すように、原稿先端がリードセンサ210に到達する。原稿先端がリードセンサ210位置に到達すると、原稿先端制御は、先端STS「一旦停止後」(S109N,S116 Y)なので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する。原稿先端がリードセンサ210に到達しているため、リードセンサ210はONとなっている(S117 Y)。そのため、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取開始を通知する(S118)。リーダ画像処理部は304、読取開始の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿先端が表面読取部104まで搬送されたタイミングから読み取りを開始する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサONまでの搬送距離LReadOnとして記録する(S119)。
このとき、図13(b)、図15に示すように、原稿後端は給紙センサ207を通過していない(S120 Y)。そのため、ここで原稿長の算出は行わずに、先端STSを「リードS ON」に設定して原稿先端制御を終了する(S121)。
その後、リーダCPU301は後端制御を行うが、後端STS「給紙S OFF」なので、リードセンサ210の状態を確認する。リードセンサ210はONになったばっかり(S130 N)なので、リーダCPU301は何も処理を行わずに後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿先端がリードセンサ通過後、図14(a)、図15に示すように、原稿後端が給紙センサ207位置に到達する。原稿先端がリードセンサ210を通過した後は、先端STSが「リードS ON」(S109N,S116 N)になっているため、何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
後端制御では、先端STS「給紙中」のままなので、リーダCPU301は給紙センサ207の状態を確認し(S124)、給紙センサ207がOFF、つまり原稿後端が給紙センサ207に到達したことを検知する(S124 Y)。この時、リーダCPU301は、レジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置から給紙センサOFF時の搬送距離LEntOffとして記録する(S125)。
その後、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認するが(S126)、図15に示すように、原稿長が給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より短い場合と異なり、原稿後端が給紙センサ207を通過したときすでに原稿先端はリードセンサ210を通過している(S126 N)。
この時、リーダCPUはリードセンサONから給紙センサOFFまでの間の搬送距離L1と、給紙センサ207とリードセンサ210間の距離LEnt2Readから原稿長Lを求めることができる(S128)。ここで、前記L1はレジストレーション制御終了位置から給紙センサOFF時の搬送距離LEntOffと、レジストレーション制御終了位置からリードセンサON時の搬送距離LReadOnの差から求めることができるので、原稿長Lは以下の式3のようになる。
L=LEnt2Read+L1
=LEnt2Read+(LEntOff−LReadOn) ・・・(式3)
また、図15に示すように、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、リードセンサONから給紙センサOFFまでの区間T1は一旦停止区間と重なっていない。そのため、リーダCPU301は、一旦停止が発生した場合でも、モータパルスから正確なリードセンサONから給紙センサOFFまでの間の搬送距離L1を求めることができる。よって、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、リーダCPU301は一旦停止の有無にかかわらず、給紙センサOFF時に原稿長の算出を行う。
その後、リーダCPU301は、後端STSを「給紙S OFF」にセットし(S127)原稿後端制御を終了する。
後端制御終了後、リーダCPU301は後端STSを確認するが(S136)、後端STSはまだ「給紙S OFF」なので(S136 N)、リーダCPU301は原稿の搬送・読取中であると判断し、再度原稿先端制御を行う(S109)。
原稿先端がリードセンサ210通過後、図14(b)、図15に示すように、原稿後端がリードセンサ210に到達する。原稿後端がリードセンサ210位置に到達すると、まずリーダCPU301は原稿先端制御で、先端STSが「リードS ON」(S109N,S116 N)になっているため、何も処理を行わずに、原稿先端制御を終了する。
原稿後端制御では、先端STS「給紙S OFF」のままなので、リーダCPU301はリードセンサ210の状態を確認する(S129)。原稿後端がリードセンサ210に到達し、リードセンサOFFとなっている(S130 Y)ので、リーダCPU301はリーダ画像処理部304に読取終了を通知する(S131)。リーダ画像処理部は304、読取終了の通知を受けると、モータパルスをカウントし、原稿後端が表面読取部104まで搬送されたタイミングで読み取りを終了する。その後、リーダCPU301はレジストレーション制御終了位置からの搬送距離LXをレジストレーション制御終了位置からリードセンサOFFまでの搬送距離LReadOffとして記録する(S132)。
次に、リーダCPU301は原稿長検知が確定しているかを確認する(S133)。「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、リーダCPU301は一旦停止の有無にかかわらず、給紙センサOFF時に原稿長の算出を行う。そのため、すでに原稿長は確定している(S133 N)ので、リーダCPU301は、原稿長算出を行わずに後端STSを「リードS OFF」として後端制御を終了する(S134)。
後端制御終了後、後端STSが「リードS OFF」となっている(S136)ので、リーダCPU301は原稿有り無しセンサの確認を行い、次原稿給紙判断を行う(S136)。次原稿がある場合、リーダCPU301は再度給紙クラッチの接続、先端STS、後端STS、原稿長の初期化を行い、次原稿の給紙制御を開始する。次原稿がなければ、リーダCPU301はモータ、給紙・レジストレーションクラッチを停止し、流し読み処理を終了する。
以上のように、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、すなわち、給紙センサ207が搬送される原稿の後端を検知する前に、リードセンサ210が搬送される原稿の先端を検知した場合は、一旦停止の有無にかかわらず、給紙センサOFF時に原稿長の算出を行う。これにより、クラッチの切断接続の影響を受けることなく、一旦停止の影響を受けることなく早いタイミングで原稿長を検知することができる。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態として原稿を載置する載置部としての原稿トレイ201に設けたトレイ長さセンサ(第3シートセンサ)203を用いた原稿長検知について、図16、図17を参照して説明する。
図16及び図17は、原稿長検知制御を適用した流し読み制御における原稿流し読みシーケンスの動作の流れを説明するフローチャートであり、リーダCPU301によって実行される。
流し読み開始時と一部の分岐条件以外の制御の流れは第1実施形態と同じなので、差分となる部分について述べる。
第1実施形態で説明したように、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合、リードセンサ210に原稿先端が到達する前に、給紙センサ207に原稿後端が到達する。また、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」の場合は、給紙センサ207に原稿後端が到達する前に、リードセンサ210に原稿先端が到達する。
そのため第1実施形態では、リーダCPU301は、給紙センサOFFを検知したとき、未だリードセンサOFFかつ一旦停止を行っていなかった場合は、「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」であるため、式1を用いて原稿長の検知を行う。また同様にリードセンサONを検知したとき給紙センサ207が未だONだった場合は、「原稿長 > 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」であるため、式3を用いて原稿長の検知を行う。
第2実施形態では、予め流し読み制御開始前に、リーダCPU301はトレイ長さセンサ203の値を記録する(S202)。トレイ長さセンサ203は、原稿トレイ201上の原稿の有無を検知するものであり、原稿を検知するとONし、検知しないときはOFFする。そして、このトレイ長さセンサ203は、ピックアップローラ204と分離ローラ対206の間に配置された原稿有無センサ205からの距離が、給紙センサ207からリードセンサ210までの距離より大きくなるような位置に設けられている(図2参照)。よって、トレイ長さセンサ203がONの場合、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」であるといえる。そこで、リーダCPU301は流し読み開始時トレイ長さセンサ203がONのときは、「原稿長 ≧ 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」と判別し、OFFのときは「原稿長 < 給紙センサ207からリードセンサ210までの距離」と判別する。
そして、リーダCPU301は流し読み制御中、リードセンサONを検知したとき(S218 Y)、画像処理部304へ読み取り開始通知を行い(S219)、レジストレーション制御終了位置からリードセンサONまでの搬送距離を記録した後(S219)、流し読み開始時トレイ長さセンサ203がOFF、かつ一旦停止をしていなければ、式1から原稿長の算出を行う。
また、リーダCPUは給紙センサOFFを検知したとき(S227)、レジストレーション制御終了位置から給紙センサOFFまでの搬送距離を記録した後(S219)、流し読み開始時トレイ長さセンサ203がONならば、式3から原稿長の算出を行う。これにより、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。