JP6758889B2 - 標的タンパク質の精製方法 - Google Patents
標的タンパク質の精製方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6758889B2 JP6758889B2 JP2016077129A JP2016077129A JP6758889B2 JP 6758889 B2 JP6758889 B2 JP 6758889B2 JP 2016077129 A JP2016077129 A JP 2016077129A JP 2016077129 A JP2016077129 A JP 2016077129A JP 6758889 B2 JP6758889 B2 JP 6758889B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peptide tag
- protein
- target protein
- fusion protein
- amino acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P21/00—Preparation of peptides or proteins
- C12P21/06—Preparation of peptides or proteins produced by the hydrolysis of a peptide bond, e.g. hydrolysate products
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K1/00—General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
- C07K1/14—Extraction; Separation; Purification
- C07K1/16—Extraction; Separation; Purification by chromatography
- C07K1/18—Ion-exchange chromatography
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D15/00—Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
- B01D15/08—Selective adsorption, e.g. chromatography
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/20—Fusion polypeptide containing a tag with affinity for a non-protein ligand
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/50—Fusion polypeptide containing protease site
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
- C07K2319/61—Fusion polypeptide containing an enzyme fusion for detection (lacZ, luciferase)
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Microbiology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
ペプチドタグ切断工程では、ペプチドタグと標的タンパク質を含む融合タンパク質に、タンパク質分解酵素を溶液中で接触させて、融合タンパク質からペプチドタグを切断する。融合タンパク質はペプチドタグと標的タンパク質のアミノ酸配列を含む。ペプチドタグは、酸性アミノ酸残基を2残基以上含むポリアニオン性ペプチドタグまたは塩基性アミノ酸残基を2以上含むポリカチオン性ペプチドタグである。ペプチドタグとしてポリアニオン性ペプチドタグを用いる場合、酸性アミノ酸残基の数は、ペプチドタグと標的タンパク質との間の等電点の差異に基づき、イオン交換樹脂による分離がより良好となることから、12残基以上が好ましく、18残基以上がより好ましく、さらに24残基以上が好ましく、特に30残基以上が好ましく、36残基以上が最も好ましい。一方、酸性アミノ酸残基数の上限は特に限定されないが、融合タンパク質の立体構造への影響等の観点から100残基以下が好ましく、70残基以下がより好ましい。ポリアニオン性ペプチドタグに含まれる酸性アミノ酸残基は、アスパラギン酸残基またはグルタミン酸残基のいずれか一方でもよく、両方でもよい。ポリアニオン性ペプチドタグは、酸性アミノ酸残基の他に、中性アミノ酸残基および/または塩基性アミノ酸残基を含んでいてもよいが、ペプチドタグ全体のアミノ酸残基数に対する酸性アミノ酸残基数の割合は、切断したペプチドタグ等との分離がより良好になることから、20%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。またペプチドタグ全体の配列において、酸性アミノ酸残基を含むアミノ酸配列は、酸性アミノ酸残基が全て連続した配列であっても、酸性アミノ酸残基間に1個または複数個の中性アミノ酸残基および/または塩基性アミノ酸残基が介在していてもよい。ポリアニオン性ペプチドタグの等電点は、標的タンパク質との分離がより良好になることから、5以下であることが好ましく、4以下がより好ましい。等電点は、水溶液中の正と負のイオン濃度が等しくなったときのpHの値であり、例えば、等電点電気泳動などにより測定することができる。ポリアニオン性ペプチドタグの好ましい具体例として、下記ペプチドタグ1〜8が挙げられる(D;アスパラギン酸残基、E;グルタミン酸残基)。
<ポリアニオン性ペプチドタグ>
ペプチドタグ1 EEEEEEDDDDDD(DE12;配列番号1)
ペプチドタグ2 EEEEEEEEEDDDDDDDDD(DE18;配列番号2)
ペプチドタグ3 EEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDD(DE24;配列番号3)
ペプチドタグ4 EEEEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDDDD(DE30;配列番号4)
ペプチドタグ5 EEEEEEEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDDDDDDD(DE36;配列番号5)
ペプチドタグ6 NVEGKTGNATDEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDEDSGAEIQDDDEEGFDDEEEFDDDDDDEH
DDDDLENEENELEELEERVEARKK(DED;配列番号6)
ペプチドタグ7 DLSNVEGKTGNATDEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDEDSGAE(DES;配列番号7)
ペプチドタグ8 EEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE(EO24;配列番号8)
標的タンパク質取得工程では、タンパク質分解酵素で処理した試料溶液をイオン交換樹脂に接触させ、標的タンパク質とペプチドタグを分離して標的タンパク質を含む溶液を取得する。タンパク質分解酵素反応後の溶液中には、切断されたペプチドタグ、標的タンパク質およびタンパク質分解酵素が含まれる。融合タンパク質からペプチドタグを切断すると標的タンパク質とペプチドタグには等電点の差異が生じるため、タンパク質分解酵素反応後の溶液をイオン交換樹脂と接触させることにより、等電点の差異に基づき標的タンパク質とペプチドタグとを分離する。ペプチドタグがポリアニオン性の場合は、イオン交換樹脂として陰イオン交換樹脂を用いることが好ましい。タンパク質分解酵素による反応後のポリアニオン性ペプチドタグ、標的タンパク質およびタンパク質分解酵素を含む溶液を陰イオン交換樹脂に通過させると、ポリアニオン性ペプチドタグは陰イオン交換樹脂に結合するが、標的タンパク質はイオン交換樹脂に結合することなく通過する。この通過画分を採取することにより標的タンパク質を含む溶液を取得できる。陰イオン交換樹脂のイオン交換基としては特に限定されるものではなく、四級アンモニウム(QA)、四級アミノエチル(QAE)、ジエチルアミノエチル(DEAE)等を使用することができ、具体的にはHitrap HP Q(GE Healthcare社)、TOYOPEARL GigaCap Q-650M、TOYOPEARL Q-600C AR、TOYOPEARL QAE-550、TOYOPEARL DEAE-650M、TOYOPEARL SuperQ-650M(以上、東ソー社)、Q101、DE101(以上、三菱化学社)などが挙げられる。イオン交換基の担体としては、セルロース、デキストラン、アガロース、親水性ビニルポリマー等を用いることができる。ポリアニオン性ペプチドタグ、標的タンパク質およびタンパク質分解酵素を含む溶液の塩濃度は、ポリアニオン性ペプチドタグとの分離がより良好となることから、500mM以下であることが好ましく、250mM以下がより好ましい。また溶液のpHは5以上、9以下であることが好ましく、6以上、8以下がより好ましい。溶液の塩濃度およびpHの調整に用いる緩衝液としては、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリス緩衝液、MOPS緩衝液、HEPES緩衝液等を用いることができる。これらの緩衝液には、緩衝作用を得るために使用する弱酸または弱塩基との塩が含まれるが、それ以外に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどの塩を使用することができる。本明細書において、緩衝液または試料溶液等の塩濃度とは、このような緩衝作用を目的とする塩以外の塩の濃度を意味する。
融合タンパク質は、公知の組換えタンパク質発現方法に従って、ペプチドタグをコードする塩基配列と標的タンパク質をコードする塩基配列とを含むポリヌクレオチドをベクターに導入した後、ベクターを宿主細胞に導入し、宿主細胞に融合タンパク質を発現させることによって取得できる。ペプチドタグをコードするポリヌクレオチドおよび標的タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、化学合成等公知の方法によって取得でき、これを鋳型として公知の遺伝子増幅方法に従って増幅できる。増幅したポリヌクレオチドと発現ベクターとを制限酵素により処理し、適当なDNAリガーゼを用いて結合させることにより、ペプチドタグと標的タンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクターを構築できる。発現ベクターの構築にあたって、ペプチドタグをコードするポリヌクレオチドは、標的タンパク質をコードするポリヌクレオチドの5’側または3’側のいずれに配置してもよい。ペプチドタグをコードする塩基配列と標的タンパク質をコードする塩基配列の間には、タンパク質分解酵素が認識する切断サイトをコードする塩基配列が挿入される。宿主としては特に限定されず、大腸菌、酵母、昆虫細胞、虫体、動物細胞、植物細胞等を用いることができる。発現ベクターとしては、特に制限はなく、プラスミドベクター、ファージベクター、ウイルスベクター等が挙げられ、使用する宿主に応じて適宜選択できる。発現ベクターには、複製起点、プロモーター配列、エンハンサー配列等の調節配列、選択マーカー等の配列が含まれていてもよい。宿主への発現ベクターの導入は、宿主に応じて公知の方法に従って行うことができ、例えば、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法等が挙げられる。このようにして、発現ベクターが宿主細胞に導入された形質転換体を得ることができる。得られた形質転換体を、好適な条件下でインキュベートし、融合タンパク質を産生させることができる。
コンストラクト1 DE12-HRV3Csite-NQO1(配列番号12)
コンストラクト2 DE18-HRV3Csite-NQO1(配列番号13)
コンストラクト3 DE24-HRV3Csite-NQO1(配列番号14)
コンストラクト4 DE30-HRV3Csite-NQO1(配列番号15)
コンストラクト5 DE36-HRV3Csite-NQO1(配列番号16)
コンストラクト6 DED-HRV3Csite-NQO1(配列番号17)
コンストラクト7 DES-HRV3Csite-NQO1(配列番号18)
コンストラクト8 EO24-HRV3Csite-NQO1(配列番号19)
コンストラクト9 NQO1-HRV3Csite-DED(配列番号20)
コンストラクト10 NQO1-HRV3Csite-DES(配列番号21)
コンストラクト11 DED-HRV3Csite-Luciferase(配列番号22)
コンストラクト12 DES-HRV3Csite-Luciferase(配列番号23)
コンストラクト13 DED-HRV3C(配列番号24)
以上のようにして発現させた融合タンパク質を含む試料溶液には、宿主由来の内在性タンパク質などの夾雑タンパク質が含まれる。このため、標的タンパク質取得工程前に、融合タンパク質と夾雑タンパク質とを分離し、夾雑タンパク質を除去する工程を含んでいてもよい。「融合タンパク質と夾雑タンパク質とを分離」するとは、融合タンパク質を抽出・精製し、夾雑タンパク質と異なる容器に収容することを含む。夾雑タンパク質は実質的に完全に分離されてもよいが、夾雑タンパク質の一部が分離されてもよい。夾雑タンパク質の一部または全部を分離することにより、融合タンパク質の純度を向上させることができる。夾雑タンパク質とは、宿主由来の内在性タンパク質など融合タンパク質や標的タンパク質以外のタンパク質を意味する。融合タンパク質は、標的タンパク質にペプチドタグを融合させることにより、夾雑タンパク質と十分に分離できる程度に等電点の差が生じたものとなる。上記したとおり、融合タンパク質の等電点は、ペプチドタグがポリアニオン性の場合、6未満が好ましく、5未満がより好ましく、ペプチドタグがポリカチオン性の場合は、9以上が好ましく、10以上がより好ましい。多くのタンパク質は等電点が一般的に6〜7であるため、融合タンパク質の等電点がこのような範囲であると、融合タンパク質と夾雑タンパク質との分離がより容易になり融合タンパク質の純度を向上させることができる。
[融合タンパク質DE12-HRV3Csite-NQ01(コンストラクト1;pI=5.84)の発現および精製]
標的タンパクであるNAD(P)H dehydrogenase, quinone 1 human(NQO1;pI=8.91)のN末端側にペプチドタグ1(DE12)が融合し、NQ01とDE12の間にタンパク質分解酵素HRV3Cが認識する切断サイトHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をpM01ベクターに挿入したベクターpM01_DE12を構築した。
DE12をコードするポリヌクレオチド(配列番号25および26)をペアでアニーリングし、インサート部分を調製した。pM01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cellsを形質転換した後、LBAプレートに播種し、37℃下で16hr培養した。この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用プライマー1(配列番号27)およびプライマー2(配列番号28)を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE12とした。
NQO1(配列番号9)をコードするポリヌクレオチド(配列番号29)をpM01_DE12に挿入した発現ベクターpM01_DE12_HRV3Csite_NQO1を構築した。
インサート部分は、NQO1をコードするポリヌクレオチドとインサート部分に対応したプライマー3F(配列番号30)および3R(配列番号31)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、下記PCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し精製してインサート部分を調製した。pM01_DE12ベクターのSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE12_HRV3Csite_NQO1とした。
<PCR条件>
反応1:94.0℃、2分
反応2:94.0℃、15秒
反応3:52.0℃、30秒
反応4:68.0℃、1kbpにつき1分
反応5:反応2〜反応4を30回繰り返す
カイコ培養細胞(BmN細胞)に、pM01_DE12_HRV3Csite_NQO1とバキュロウイルスDNAを導入し、ウイルスの相同組換えを行った。この培養細胞を6日間培養し、組み換えウイルスを回収後、MilliQ水で50倍希釈したウイルス溶液をカイコの蛹に接種し、6日間インキュベートした。
インキュベート後、カイコの蛹を回収し、1頭あたり50 mL の緩衝液(20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche), phenyltiourea)を加えホモジネートし、溶液を遠心(8,000g 、10分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。回収したろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20mM Tris-HCl (pH 8.0, 150mM NaCl;緩衝液A)と20mM Tris-HCl (pH 8.0, 1000mM NaCl;緩衝液B)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Aのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液A:緩衝液 Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液 Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
SDS(Sodium dodecyl sulfate)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)は5-20%グラジエントゲルおよび泳動装置(アプロサイエンス社)を用いて実施した。サンプルとトリスSDS β-MEサンプル処理液(コスモ・バイオ社)と1:1容量比で混合し、100℃下、3分で処理した後、5uLをゲルにロードした。分子量マーカーとして、ブルースター(日本ジェネティクス社)を2.5uLゲルにロードした。サンプルをロードしたゲルを電圧400Vで14分泳動した後、トランスブロット Turbo ブロッティングシステム(BIO-RAD社)を用いてメンブレンに転写した。転写したメンブレンをi-Bindシステム(Thermo Fisher Scientific社)にセットし、抗原抗体反応を実施した。抗原抗体反応には、ANTI-FLAG(登録商標) M2-Peroxidase (HRP)抗体(メルク社)またはAnti-NQO1抗体(Cell signaling社とAnti-IgG (H+L chain) (Mouse) pAb-HRP(Beckman社)とを2000倍希釈して使用し、検出のHRP試薬はLuminata Forte(メルク社)、検出機はGel Doc XR+ システム(BIO-RAD社)を用いた。
[融合タンパク質DE18-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト2;pI=5.03)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ2(DE18)が融合し、NQ01とDE18の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE18(配列番号2)をコードするポリヌクレオチド(配列番号32および33)用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE18ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE18_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE18-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図3に示す。
[融合タンパク質DE24-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト3;pI=4.78)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ3(DE24)が融合し、NQ01とDE24の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pM01_DE24ベクターの構築
ペプチドタグDE24をコードするポリヌクレオチドをpM01ベクターに挿入したベクターpM01_DE24を以下のようにして構築した。
ペプチドタグ6(DED;配列番号6)をコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー4F(配列番号35)および4R(配列番号36)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pM01ベクター(シスメックス社)のSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE24とした。
(2)実施例1と同様にして、pM01_DE24_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE24-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図4に示す。
[融合タンパク質DE30-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト4;pI=4.61)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ4(DE30)が融合し、NQ01とDE30の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE30(配列番号4)をコードするポリヌクレオチド(配列番号37および38)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE30ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE30_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE30-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図5に示す。
[融合タンパク質DE36-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト5;pI=4.49)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ5(DE36)が融合し、NQ01とDE36の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE36(配列番号5)をコードするポリヌクレオチド(配列番号39および40)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE36ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE36_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE36-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図6に示す。
[融合タンパク質DED-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト6;pI=4.26)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ6(DED)が融合し、NQ01とDEDの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS01_DEDベクターの構築
ペプチドタグDED(配列番号6)をpHS01ベクターに挿入したベクターpHS01_DEDを以下のようにして構築した。
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー5F(配列番号41)および5R(配列番号42)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cellsを形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DEDとした。
(2)実施例1と同様にしてHS01_DED_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DED-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図7に示す。
[融合タンパク質DES-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト7;pI=4.55)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ7(DES)が融合し、NQ01とDESの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
インサート部分に対応したプライマーとして、プライマー6F(配列番号43)および6R(配列番号44)を用いた以外は実施例6と同様にして、pHS01_DESを構築した。
実施例1と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DES-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図8に示す。
[融合タンパク質EO24-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト8;pI=4.73)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ8(EO24)が融合し、NQ01とEO24の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS01_EO24の構築
ペプチドタグEO24をコードするポリヌクレオチド(配列番号45および46)をペアでアニーリングし、インサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_EO24とした。
(2)実施例1と同様にしてpHS01_EO24_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質EO24-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図9に示す。
[融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DED(コンストラクト9;pI=4.26)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のC末端側にペプチドタグDEDが融合し、NQ01とDEDの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS02_DEDベクターの構築
ペプチドタグDEDをコードするポリペプチドをpHS02ベクターに挿入したベクターpHS02_DE12を以下のようにして構築した。
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー7F(配列番号47)および7R(配列番号48)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS02ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS02_DEDとした。
(3)さらに実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DEDの発現、精製および検出を行った。結果を図10に示す。
[融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DES(コンストラクト10;pI=4.55)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のC末端側にペプチドタグDESが融合し、NQ01とDESの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)プライマーとして、9F(配列番号51)および9R(配列番号52)を用いた以外は実施例9と同様にして、pHS02_DESを構築した。
(2)実施例9と同様にしてpHS01_NQO1_HRV3Csite_DESを構築した。
(3)実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DESの発現、精製および検出を行った。結果を図11に示す。
[融合タンパク質DED-HRV3Csite-Luciferase(コンストラクト11;pI=4.47)の発現および精製]
(1)pHS01_DEDベクターの構築
実施例6と同様にしてpHS01_DEDを構築した。
(2)pHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseの構築
Luciferaseをコードするポリヌクレオチド(配列番号53)とインサート部分に対応したプライマー10F(配列番号54)および10R(配列番号55)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01_DEDベクターのSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseとした。
(3)実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質DED-HRV3Csite-Luciferaseの発現、精製および検出を行った。結果を図12に示す。
[融合タンパク質DES-HRV3Csite-Luciferase(コンストラクト12;pI=4.75)の発現および精製]
pHS01_DEDベクターに代えて実施例7で構築したpHS01_DESベクターを用いた以外は実施例11と同様にしてpHS02_DES_HRV3Csite_Luciferaseを構築した。
実施例1と同様にして、組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質DES-HRV3Csite-Luciferaseの発現、精製および検出を行った。結果を図13に示す。
[融合タンパク質DED-HRV3C(コンストラクト13;pI=4.75)の発現および精製]
(1)pET17b_DED_HRV3Cの構築
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とHRV3Cをコードするポリヌクレオチド(配列番号56)とインサート部分に対応したプライマー11Fおよび11R(配列番号57および58;DED)並びにプライマー12Fおよび12R(配列番号59および60;HRV3C)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のSmaIサイトとNheIサイトをSmaI(タカラバイオ社)とNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いて2つのインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DED_HRV3Cとした。
pET17b_DED_HRV3Cを用いて大腸菌を形質転換し、アンピシリンを含む1.5LのLB培地を37℃で培養し、濁度OD=0.6付近で15℃に冷却後、IPTGを添加してタンパク質の発現を誘導した。16時間後、遠心(8,000g 15分)で集菌し、-80℃下で凍結した。凍結した大腸菌に緩衝液(20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche)を120 mL添加し、超音波にて破砕した。破砕した溶液を遠心(15,000g×30分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20mM Tris-HCl (pH 8.0, 150mM NaCl;緩衝液A)と20mM Tris-HCl (pH 8.0, 1000mM NaCl;緩衝液B)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Aのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液A:緩衝液Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
[融合タンパク質DE6-HRV3Csite-NQO1(pI=6.4)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグDE6が融合し、NQ01とDE6の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE6(EEEDDD;配列番号65)をコードするポリヌクレオチド(配列番号66および67)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE6ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にしてpM01_DE6_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE6-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を図15に示す。
比較例1(DE6-HRV3Csite-NQO1、pI=6.4)では、あらゆる画分に融合タンパク質が含まれており分離が不十分であった。これに対し、実施例1〜13ではいずれも良好な分離を示した。特に酸性アミノ酸残基が18残基以上のペプチドタグを結合した融合タンパク質は、500mM以上の高塩濃度までイオン交換樹脂に保持され、夾雑タンパク質との分離がより良好となった(実施例2〜13)。また3種の標的タンパク質のいずれにおいても、良好な分離が得られた(実施例6〜7、11〜13)。またペプチドタグは、酸性アミノ酸残基としてアスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基を両方含むものでも、いずれか一方のみを含むものでも同等に良好な分離を示した(実施例3、8)。ペプチドタグの結合位置が標的タンパク質のN末端側またはC末端側のいずれであっても、分離は良好であった(実施例6〜7、9〜10)。
[融合タンパク質DE12-HRV3Csite-NQ01から標的タンパク質NQ01の分離および検出]
DE12-HRV3Csite-NQ01にタンパク質分解酵素DED-HRV3Cを反応させて、DE12-HRV3Csite-NQ01からDE12を切断した。
実施例1で回収した画分EL2に、その10分の1容量の実施例13で回収した画分EL3を混合し、4℃下で静置した。16時間後この反応溶液に20 mM Tris-HCl (pH 8.0)を添加してNaCl濃度 約250 mMに希釈し、20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaClで平衡化したイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1mL))にロードした。通過画分を回収(Fr. 1-6(NaCl濃度 約250 mM))し、最後に緩衝液Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(Fr. 7-10)した画分を各々回収した。
実施例1のEL2に代えて実施例2のEL2を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を図17に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例3のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を図18に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例4のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を図19に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例5のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を図20に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例6のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を図21に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例7のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を図22に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例8のEL2を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を図23に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例11のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質Luciferaseを検出した。結果を図24に示す。
実施例1のEL2に代えて実施例12のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質Luciferaseを検出した。結果を図25に示す。
実施例14〜23の結果から、融合タンパク質にタンパク質分解酵素を作用させることにより、陰イオン樹脂の通過画分中に標的タンパク質NQ01またはLuciferaseを取得できることが示された。
[緩衝液のpHによる分離に対する影響の評価]
実施例6と同様にして、pHS01_DED_HRV3Csite_NQO1を構築した。
カイコ培養細胞(BmN細胞)に、pHS01_DED_HRV3Csite_NQO1とバキュロウイルスDNAを導入し、ウイルスの相同組換えを行った。この培養細胞を6日間培養し、組み換えウイルスを回収後、MilliQ水で50倍希釈したウイルス溶液をカイコの蛹に接種し、6日間インキュベートした。カイコの蛹を回収し、1頭あたり50 mL の緩衝液(20 mM PIPES (pH6.1), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche), phenyltiourea)を加えホモジネートし、その溶液を遠心(8,000g 、10分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20 mM PIPES (pH6.1, 150mM NaCl ;緩衝液C)と20 mM PIPES (pH6.1, 1000mM NaCl;緩衝液D)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Cのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)し、緩衝液C:緩衝液Dの混合比3:1(NaCl濃度363mM)の溶液で溶出(EL1)、緩衝液C:緩衝液Dの混合比1:1(NaCl濃度575mM)の溶液で溶出(EL2)、緩衝液C:緩衝液Dの混合比1:3(NaCl濃度788mM)の溶液で溶出(EL3)、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
実施例7と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築した。
さらに実施例24と同様にしてDES-HRV3Csite-NQO1を発現、精製および検出した。結果を図27に示す。
実施例11と同様にしてpHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseを構築した。
さらに実施例24と同様にしてDED-HRV3Csite-Luciferaseを発現、精製および検出した。結果を図28に示す。
実施例7と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築した。
pHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を用いて大腸菌を形質転換し、アンピシリンを含む1.5LのLB培地を37℃で培養し、濁度OD=0.6付近で15℃に冷却後、IPTGを添加してタンパク質の発現を誘導した。16時間後、遠心(8,000g 15分)で集菌し、-80℃下で凍結した。凍結した大腸菌に緩衝液(20 mM PIPES ( pH6.1), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche))を120 mL添加し、超音波にて破砕した。破砕した溶液を遠心(15,000g×30分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20 mM PIPES (pH6.1, 150mM NaCl;緩衝液C)と20 mM PIPES (pH6.1, 1000mM NaCl;緩衝液D)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Cのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液C:緩衝液Dの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液C:緩衝液Dの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液C:緩衝液Dの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
実施例24のEL3に、10分の1容量の実施例27のEL3を混合し、4℃下で静置した。16時間後、反応溶液に20 mM PIPES (pH6.1)を添加しNaCl濃度約250 mMに希釈し、20 mM PIPES (pH6.1, 150 mM NaCl)で平衡化したイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1mL))にロードした。通過画分を回収(Fr. 1-6(NaCl濃度 約250 mM))し、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(Fr. 7-10)した画分を各々回収した。
実施例1と同様にして標的タンパク質EQ01を検出した。結果を図30に示す。図30において、Mは分子量マーカー、レーン1は実施例24のEL3、レーン2は実施例27のEL3、レーン3は実施例24のEL3と実施例27のEL3混合反応液、レーン4からレーン8は、イオン交換樹脂の通過画分1〜5であり、レーン9〜13は緩衝液Dによる溶出画分1〜5の泳動結果である。
実施例24〜28の結果から、融合タンパク質の発現・精製および標的タンパク質の精製において、緩衝液のpHを低くしても良好な分離が得られることが示された。
20 融合タンパク質
20a 標的タンパク質
20b ペプチドタグ
20c タンパク質分解酵素の切断サイト
21 夾雑タンパク質
22 ペプチドタグを融合したタンパク質分解酵素
22a タンパク質分解酵素
22b ペプチドタグ
Claims (11)
- ペプチドタグのアミノ酸配列、タンパク質分解酵素の切断サイトのアミノ酸配列および標的タンパク質のアミノ酸配列を含む融合タンパク質と、タンパク質分解酵素とを溶液中で接触させ、前記融合タンパク質から前記ペプチドタグを切断する工程、ここで、前記溶液の塩濃度が600mM以上であり、および
前記ペプチドタグと前記標的タンパク質と前記タンパク質分解酵素とを含む溶液を、前記溶液の塩濃度が100mM以上500mM以下となるよう希釈し、希釈された溶液を陰イオン交換樹脂と接触させ、前記標的タンパク質と前記ペプチドタグとを分離することにより、前記標的タンパク質を含む溶液を取得する工程を含み、
前記融合タンパク質において、前記タンパク質分解酵素の切断サイトのアミノ酸配列は、前記ペプチドタグのアミノ酸配列と前記標的タンパク質のアミノ酸配列との間にあり、
前記ペプチドタグが、ポリアニオン性であり、
前記ペプチドタグのアミノ酸配列、タンパク質分解酵素の切断サイトのアミノ酸配列および標的タンパク質のアミノ酸配列を含む融合タンパク質の等電点が5未満であり、
前記標的タンパク質の等電点が5より高く、
前記タンパク質分解酵素が、前記ペプチドタグを融合されており、前記ペプチドタグと融合したタンパク質分解酵素の等電点が前記陰イオン交換樹脂と結合する等電点であり、前記タンパク質分解酵素の切断サイトのアミノ酸配列を有さない、
標的タンパク質の精製方法。 - 前記ポリアニオン性ペプチドタグが、2以上の酸性アミノ酸残基を含む請求項1記載の標的タンパク質の精製方法。
- 前記ポリアニオン性ペプチドタグが、配列番号1〜8のいずれかのアミノ酸配列を含む請求項1または2記載の標的タンパク質の精製方法。
- 前記融合タンパク質から前記ポリアニオン性ペプチドタグを分離することにより、前記融合タンパク質の等電点と前記標的タンパク質の等電点との間に差違が生じ、
前記等電点の差違に基づいて、前記イオン交換樹脂により前記標的タンパク質を含む溶液を分離する請求項1〜3のいずれかの項記載の標的タンパク質の精製方法。 - 前記標的タンパク質を含む溶液の取得工程において、
前記ポリアニオン性ペプチドタグと前記標的タンパク質と前記タンパク質分解酵素とを含む溶液を前記陰イオン交換樹脂に通過させ、
前記陰イオン交換樹脂に前記ポリアニオン性ペプチドタグと前記タンパク質分解酵素を結合させ、
前記陰イオン交換樹脂に結合しなかった前記標的タンパク質を含む通過画分を取得する、請求項1〜4のいずれかの項記載の標的タンパク質の精製方法。 - 夾雑タンパク質を除去する工程を前記融合タンパク質から前記ポリアニオン性ペプチドタグを分離する工程
の前に含む、請求項1〜5のいずれかの項記載の標的タンパク質の精製方法。 - 前記融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを宿主細胞に導入し、宿主細胞に前記融合タンパク質を発現させて、前記融合タンパク質と前記夾雑タンパク質とを含む試料溶液を調製する工程を、前記夾雑タンパク質を除去する工程の前に含む、請求項6記載の標的タンパク質の精製方法。
- 前記夾雑タンパク質を除去する工程において、前記融合タンパク質および前記夾雑タンパク質を含む試料溶液を前記陰イオン交換樹脂に接触させ、前記融合タンパク質と前記夾雑タンパク質とを分離することにより、前記夾雑タンパク質を除去する、請求項6または7記載の標的タンパク質の精製方法。
- 前記試料溶液の塩濃度が50mM以上500mM以下である請求項7または8記載の標的タンパク質の精製方法。
- 前記夾雑タンパク質を除去する工程において、
前記試料溶液を陰イオン交換樹脂に通過させて、前記融合タンパク質が結合した前記陰イオン交換樹脂と、前記夾雑タンパク質を含む通過画分を取得し、塩濃度600mM以上の緩衝液を用いて前記陰イオン交換樹脂から前記融合タンパク質を溶出することにより、前記夾雑タンパク質を除去する、請求項7〜9のいずれかの項記載の標的タンパク質の精製方法。 - 前記ポリアニオン性ペプチドタグが、酸性アミノ酸残基を12残基以上含む請求項6〜10のいずれかの項記載の標的タンパク質の精製方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016077129A JP6758889B2 (ja) | 2016-04-07 | 2016-04-07 | 標的タンパク質の精製方法 |
CN201710199775.XA CN107266526B (zh) | 2016-04-07 | 2017-03-30 | 目标蛋白质的纯化方法 |
US15/480,719 US10280443B2 (en) | 2016-04-07 | 2017-04-06 | Method for purifying target protein |
EP17165391.8A EP3239164B1 (en) | 2016-04-07 | 2017-04-07 | Method for purifying target protein |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016077129A JP6758889B2 (ja) | 2016-04-07 | 2016-04-07 | 標的タンパク質の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017186278A JP2017186278A (ja) | 2017-10-12 |
JP6758889B2 true JP6758889B2 (ja) | 2020-09-23 |
Family
ID=58544758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016077129A Active JP6758889B2 (ja) | 2016-04-07 | 2016-04-07 | 標的タンパク質の精製方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10280443B2 (ja) |
EP (1) | EP3239164B1 (ja) |
JP (1) | JP6758889B2 (ja) |
CN (1) | CN107266526B (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4851341A (en) | 1986-12-19 | 1989-07-25 | Immunex Corporation | Immunoaffinity purification system |
US7462463B1 (en) * | 2000-12-08 | 2008-12-09 | California Institute Of Technology | Fusion protein microarrays and methods of use |
US20020169125A1 (en) * | 2001-03-21 | 2002-11-14 | Cell Therapeutics, Inc. | Recombinant production of polyanionic polymers and uses thereof |
EP1871785B1 (en) * | 2005-04-20 | 2010-05-05 | Viromed Co., Ltd | Compositions and methods for fusion protein separation |
JP2011520443A (ja) * | 2008-05-16 | 2011-07-21 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | タンパク質の精製方法およびタンパク質精製用アフィニティカラム |
WO2011151716A1 (en) * | 2010-06-04 | 2011-12-08 | Lupin Limited | Process for the purification of recombinant human il-11 |
JP2017186277A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | シスメックス株式会社 | タンパク質の精製方法並びにペプチドタグを含む融合タンパク質およびその生産方法 |
-
2016
- 2016-04-07 JP JP2016077129A patent/JP6758889B2/ja active Active
-
2017
- 2017-03-30 CN CN201710199775.XA patent/CN107266526B/zh active Active
- 2017-04-06 US US15/480,719 patent/US10280443B2/en active Active
- 2017-04-07 EP EP17165391.8A patent/EP3239164B1/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN107266526B (zh) | 2022-05-03 |
US10280443B2 (en) | 2019-05-07 |
CN107266526A (zh) | 2017-10-20 |
EP3239164A3 (en) | 2018-01-10 |
EP3239164A2 (en) | 2017-11-01 |
US20170292140A1 (en) | 2017-10-12 |
EP3239164B1 (en) | 2020-08-12 |
JP2017186278A (ja) | 2017-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11111508B2 (en) | Modified CAS9 compositions and methods of use | |
US7393631B2 (en) | Method for purifying adenoviruses | |
Ruf et al. | A small chloroplast-encoded protein as a novel architectural component of the light-harvesting antenna | |
US10000541B2 (en) | Trail cell-penetrating peptide-like mutant MUR6 and preparation method thereof | |
US20170291918A1 (en) | Method for purifying protein | |
US8536302B2 (en) | Dockerin polypeptide and method of purifying recombinant fused protein using the same | |
CN114698379A (zh) | 使用断裂内含肽系统的的蛋白质纯化 | |
US10000552B2 (en) | TRAIL cell-penetrating peptide-like mutant MuR5 and preparation method thereof | |
JP6758889B2 (ja) | 標的タンパク質の精製方法 | |
KR101802980B1 (ko) | 피키아 파스토리스 균주 유래의 목적단백질 분비생산용 단백질융합인자 및 이의 용도 | |
CN109486779B (zh) | Dna甲基转移酶及其可溶性异源表达和分离纯化方法 | |
WO2012033653A1 (en) | A composition, method and kit for obtaining purified recombinant proteins | |
CA2495797C (en) | Isolation and cloning of dna from uncultivated organisms | |
Sarre et al. | Expression, purification and crystallization of two endonuclease III enzymes from Deinococcus radiodurans | |
CN112391367A (zh) | 一种可用于人原代细胞基因编辑的Cas9蛋白的制备方法 | |
WO2022186063A1 (ja) | Cas3タンパク質を製造する方法 | |
Yang et al. | High human GLUT1, GLUT2, and GLUT3 expression in Schizosaccharomyces pombe | |
Weis et al. | Production and characterization of monoclonal antibodies against avian retrovirus reverse transcriptase | |
Wulfhorst et al. | EJ and Nowaczyk, MM, 2014. The 5 kDa Protein NdhP Is Essential for Stable NDH-1L Assembly in Thermosynechococcus elongatus | |
US9856483B2 (en) | Expression system for producing protein having a N-terminal pyroglutamate residue | |
Zhu et al. | Effects of two vectors on the expression of the NbNAC1 transcription factor and preparation of its polyclonal antibody | |
WO2016045571A1 (en) | Polynucleotide-polypeptide aggregates and uses thereof | |
RU2081172C1 (ru) | Рекомбинантная плазмидная днк pesg, способ получения рекомбинантной плазмидной днк pesg и штамм бактерий escherichia coli, содержащий рекомбинантную плазмидную днк pesg, используемый для получения гибридного белка, состоящего из 485 а.к., обладающего антигенными свойствами поверхностного гликопротеина вируса т-клеточного лейкоза человека первого типа | |
WO2019108660A1 (en) | Zinc finger moiety attached to a resin used to purify polynucleotide molecules | |
Desai | Cloning and expression of heterologous proteins in bacteria and yeast |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426 Effective date: 20160506 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190313 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200218 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20200219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200811 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200902 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6758889 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |