JP6751988B2 - シールド坑内の枕木固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シールド坑内の枕木固定構造に関するものである。
地下鉄や下水道トンネルなどの掘削には、地盤を横に掘り進むことができるシールド掘進機が用いられている。このシールド掘進機は、切羽の安定を図りながら切羽に押し当てられたカッタ盤を回転させることにより地山を掘削して前進するものである。また、掘進によりシールド掘進機の後部と掘削坑の先端の既設のセグメントとの間に生じた空き領域には、外部から運び込まれたセグメント構成材をエレクタにより掘削坑の内周に円環状に組み立てて当該既設のセグメントとボルトで締結することによりトンネルつまりシールド坑を構築している。
そして、シールド坑の坑内には、セグメント上に枕木とレールを並べて軌条設備を敷設し、バッテリロコやバッテリロコに牽引されて資材などを運搬する運搬台車を走行させている。
なお、シールド坑内に敷設された軌条設備の構造については、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
特開平10−280900号公報
ここで、枕木はセグメントの弧状の内周面に掛け渡すように設置されており、運搬台車などが走行するレールは、枕木の中心に対して偏心して当該枕木にボルト止めされて、シールド坑の長さ方向に延びていることが多い。このようにレールを偏心して敷設するのは、偏心して空いたスペースを利用し、別途所定長のレールを敷設してシールド掘進機の後続設備を備えた後続設備台車が移動できるようにしたり、シールド掘進機の送泥管や排泥管を這わせたり、送排泥のための中継ポンプを設置したり、作業者が往来するための通路を作るためである。
したがって、枕木には、運搬台車などが走行する側よりも、後続設備台車や中継ポンプが存在する側の方に大きな載荷重量がかかることになる。すると、運搬台車走行時などの振動により、枕木の載荷重量の大きい側がセグメントの内周に沿って沈み込み、他方側が浮き上がる現象つまりローリングが発生することがある。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、シールド坑内のセグメントに設置された枕木のローリングを防止することのできるシールド坑内の枕木固定構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、シールド掘進機による掘削坑の内周に構築され、相互に締結された複数の円環状のセグメントで構成されるシールド坑と、前記セグメントの弧状の内周面に掛け渡すようにして前記シールド坑の長さ方向に複数設置された枕木と、前記枕木に偏心して前記シールド坑の長さ方向に敷設され、セグメント構成材を含む部材を運搬する運搬台車が走行するレールと、前記セグメントに形成されたレール敷設側のグラウトホールに嵌め込まれて当該セグメントの内周面から突出した突起部材、および前記枕木の前記突起部材側の端部と前記突起部材との間に介在配置された板状部材を備え、前記枕木の前記セグメントの周方向への移動を阻止する移動阻止部材とを有し、前記突起部材および前記板状部材を備えた前記移動阻止部材は、前記グラウトホールに螺合して嵌め込まれた第1の突起部材、および前記第1の突起部材に対応して介在配置された第1の板状部材を備えた第1の移動阻止部材と、前記グラウトホールを塞ぐグラウトキャップに螺合して前記グラウトホールに嵌め込まれた第2の突起部材、および前記第2の突起部材に対応して介在配置された第2の板状部材を備えた第2の移動阻止部材とからなり、前記第1の移動阻止部材および前記第2の移動阻止部材は、前記枕木における前記レールの敷設側とは反対側にかかる載荷重量に応じて設置される、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項1に記載の発明において、前記第1の板状部材は、所定の厚さの金属製の部材で構成されて、前記第1の突起部材に差し込まれる開放溝が形成され、前記第2の板状部材は、前記第1の板状部材よりも厚さの薄い金属製の部材で構成されて、前記第2の突起部材に嵌め込まれる貫通孔が形成されるとともに、前記枕木側の端部の幅方向に沿って棒状の鋼材が溶接されている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項1または2記載の発明において、前記第1の移動阻止部材は、前記シールド掘進機の後続設備を備えた台車である後続設備台車が位置する前記セグメントに設置され、前記第2の移動阻止部材は、前記後続設備台車が位置しない前記セグメントに設置されている、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項3記載の発明において、前記第1の移動阻止部材は、中継ポンプが位置する前記セグメントにさらに設置されている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項4に記載の発明において、前記中継ポンプが位置する前記セグメントに設置された前記第1の板状部材は、前記枕木に溶接されている、ことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項4または5記載の発明において、前記第1の移動阻止部材は、前記中継ポンプが位置する前記セグメントについては第1の間隔で、前記後続設備台車が位置する前記セグメントについては前記第1の間隔よりも広い間隔となる第2の間隔でそれぞれ設置され、前記第2の移動阻止部材は、前記中継ポンプおよび前記後続設備台車が位置しない前記セグメントについて前記第2の間隔を開けて設置されている、ことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明のシールド坑内の枕木固定構造は、上記請求項3〜6の何れか一項に記載の発明において、前記後続設備台車が位置する前記セグメントに設置された前記第1の移動阻止部材は、前記後続設備台車が移動して前記セグメントに存在しなくなったときに除去されて前記第2の移動阻止部材に置換される、ことを特徴とする。
本発明によれば、移動阻止部材により枕木のセグメントの周方向への移動が阻止されるので、シールド坑内のセグメントに設置された枕木のローリングを防止することが可能になる。
本実施の形態のシールド掘進機およびシールド掘進機による掘削坑の内周に構築されたシールド坑の内部を側面から透かして見せた要部構成図である。 後続設備台車の一種である操作台車の設置された部位のシールド坑を示す径方向の断面図である。 後続設備台車が移動した後に安全通路が設置された部位のシールド坑を示す径方向の断面図である。 本発明の一実施の形態である第1の移動阻止部材が取り付けられた部位のセグメントを示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態である第1の移動阻止部材の構成要素である第1の板状部材を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態である第2の移動阻止部材が取り付けられた部位のセグメントを示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態である第2の移動阻止部材の構成要素である第2の板状部材を示す斜視図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本実施の形態のシールド掘進機およびシールド掘進機による掘削坑の内周に構築されたシールド坑の内部を側面から透かして見せた要部構成図である。
本実施の形態のシールド掘進機1は、カッタヘッド2の後方の機器本体3内に設けられた泥水室4に送泥ポンプ8aにより泥水を圧送し、泥水室4内の泥水の圧力を切羽の土圧および地下水圧に見合う圧力にして切羽の安定を図りながらカッタヘッド2を切羽に押し当て回転させることにより地山に掘削坑を形成する泥水式シールド掘進機である。
このシールド掘進機1において機器本体3の後方に形成された掘削坑の内周にはシールド坑Tが構築されている。シールド坑Tは、掘削坑の周方向に沿って複数設置されて図示しない締結部材により相互に締結されたセグメントSGで構成されている。セグメントSGは、例えば、平板状のコンクリート製セグメントまたは合成セグメント(コンクリートと鋼材との合成構造)からなり、外部から運び込まれたセグメント構成材を掘削坑の内周に円環状に組み立てて構成される。
構築されたシールド坑Tの坑内には、後続設備台車9および運搬台車12(図2、図3)がシールド坑Tの長手方向に沿って移動可能な状態で配置されている。なお、シールド坑Tの詳細については後述する。
シールド掘進機1を構成するカッタヘッド2は、地山の切羽を掘削する正面円形状の部材であり、機器本体3の前面に機器本体3の周方向に沿って正逆方向に回転自在の状態で設置されている。
このカッタヘッド2の前面(切羽に対向する面)には、玉石等の破砕や地山の掘削を行う複数のビット2aが装着されている。また、カッタヘッド2の前面には、泥水室4に連通する貫通穴(図示せず)が形成されており、カッタヘッド2の回転により掘削された土砂等は、カッタヘッド2の貫通穴を通じて泥水室4内に取り込まれる。
一方、シールド掘進機1を構成する上記機器本体3は、前胴プレート3aと、その後方の後胴プレート3bとを備えている。
前胴プレート3aおよび後胴プレート3bは、例えば円筒状の鋼製板により形成されており、機器本体3の外形を形成するとともに、機器本体3の内部に中空空間を形成する部材である。この前胴プレート3aと後胴プレート3bとは、前胴プレート3aの後端側において後胴プレート3bの先端の球面軸受部が前胴プレート3aの内周面に接した状態で入り込むことで係合されている。
前胴プレート3aの前面側において、その前面から機器本体3の内方に後退した位置には、機器本体3内を切羽側と機内側とに分ける隔壁7が設置されている。この隔壁7の切羽側、すなわち、上記カッタヘッド2と隔壁7との間には、上記泥水室4が設置されている。泥水室4は、カッタヘッド2の回転により掘削された土砂等を取り込み、泥水に混入させる空間である。
一方、機器本体3において隔壁7の機内側には、カッタ駆動体10、中折れジャッキ11a、シールドジャッキ11b、送泥管13、排泥管14、エレクタ(セグメント組立装置)などが設置されている。
ここで、カッタ駆動体10は、カッタヘッド2を回転させる駆動源である。中折れジャッキ11aは、前胴プレート3aと後胴プレート3bとを連結するとともに、シールド掘進機1の推進方向を修正する機器である。シールドジャッキ11bは、機器本体3の後方の掘削坑の内周に敷設されたセグメントSGに反力をとってシールド掘進機1を前進させるための推進力を発生させる機器である。
送泥管13は、泥水室4内に泥水を供給する配管であり、例えば鋼材により形成されている。送泥管13の機器本体3内に位置する部位以外の部位は可撓性を有しており、シールド坑Tの長さに応じて坑内に設置された送泥ポンプ(中継ポンプ8)8aを介して坑外まで延び、泥水槽(図示せず)に接続されている。なお、泥水槽は、掘削坑外の泥水処理装置(図示せず)に接続されている。
排泥管14は、泥水室4内の掘削土砂を含む泥水を掘削坑外に排出する配管であり、例えば鋼材により形成されている。排泥管14の機器本体3内に位置する部位以外の部位も可撓性を有しており、シールド坑Tの長さに応じて坑内に設置された排泥ポンプ(中継ポンプ8)8bを介して坑外まで延び、泥水処理装置(図示せず)に接続されている。
すなわち、泥水室4内の掘削土砂を含む泥水は、排泥管14を通じてシールド坑Tの坑外へ搬送されて泥水処理装置により土砂と泥水に分離され、比重や粘性等が調整された後に泥水槽に送られ、再び送泥管13を通じて泥水室4へ送られるようになっている。
次に、シールド坑Tについて、図1〜図3を用いて説明する。ここで、図2は後続設備台車の一種である操作台車の設置された部位のシールド坑を示す径方向の断面図、図3は後続設備台車が移動した後に安全通路が設置された部位のシールド坑を示す径方向の断面図である。
図2および図3に示すように、シールド坑Tの坑内には軌条設備が敷設されている。すなわち、セグメントSGには、枕木15が、当該セグメントSGの弧状の内周面に掛け渡すようにしてシールド坑Tの長さ方向に複数設置されている。この枕木15に偏心して(図示する場合には、左側に偏心して)、図示しないバッテリロコやバッテリロコに牽引された運搬台車12が走行するレールR1が、シールド坑Tの長さ方向に沿って敷設されている。なお、バッテリロコは電気を動力源とする機関車であり、運搬台車12はセグメント構成材、レール、枕木、配管、ボルトといった資材などを含む部材を運搬する台車である。
また、図2に示すように、レールR1と反対側には、後続設備台車9をシールド掘進機1の掘進に追従してシールド坑Tの長手方向に沿って移動させるためのレールR2が、同様にシールド坑Tの長さ方向に沿って枕木15上に敷設されている。
ここで、後続設備台車9はシールド掘進機1の後続設備を備えた台車であり、例えば、クラッシャ台車、分流器台車、操作台車、シールド油圧ユニット台車、カッタ油圧ユニット台車、カッタタンク台車、制御盤台車、裏込プラント台車、休息台車、トイレ台車、バルブセット台車、トランス台車、高圧ケーブル台車、低圧ケーブル台車、ホースリール台車などがある。なお、図2では、後続設備台車9の一例として操作台車が示されており、当該台車の運転室内でオペレータによりシールド掘進機1の運転が操作され、運転室内に設けられた制御部によりシールド掘進機1の全体動作が制御される。
本実施の形態において、後続設備台車9はシールド坑Tの例えば170m程度に亘って配置され、シールド掘進機1の掘進に追従してレールR2上を移動する。したがって、後続設備台車9が移動した後は、不要になったレールR2が撤去される。そして、レールR2が撤去された後のスペースには、例えば、図3に示すように、作業者が坑内を往来するための通路である安全通路16が設置されたり、あるいは前述した送泥ポンプ8a(図1)や排泥ポンプ8b(図1)といった中継ポンプ8が設置される。
さらに、シールド坑Tの坑内には、図2および図3に示すように、送泥管13、排泥管14、雑排水管17などの配管、給電設備である配線や蛍光灯など(何れも図示せず)が設置され、上部には坑内風管18が設置され、枕木15上には足場板19が置かれている。
さて、以上のように、シールド坑Tの坑内は、一方側では、レールR1が敷設されてバッテリロコや運搬台車12が走行し、その反対側では、シールド掘進機1に追従して移動する後続設備台車9や中継ポンプ8(送泥ポンプ8a、排泥ポンプ8b)や安全通路16などが存在している。したがって、セグメントSGの弧状の内周面に掛け渡されるようにして設置された枕木15は、バッテリロコや運搬台車12が走行する側よりも、後続設備台車9や中継ポンプ8が存在する側の方に大きな載荷重量がかかるという偏荷重の状態になっている。
すると、バッテリロコや運搬台車12などの走行時における振動によりローリングが発生して、枕木15の載荷重量の大きい側(つまり、後続設備台車9や中継ポンプ8が存在する側)が円弧状のセグメントSGの内周に沿って沈み込み、他方側が浮き上がる。
そこで、本実施の形態では、図1に示すように、所定個数置きのセグメントSGに、枕木15を固定するための移動阻止部材Aが設置されている。
この移動阻止部材Aは、図2および図3に示すように、セグメントSGに形成されたレールR1の敷設側のグラウトホールGH(可塑状の裏込材を注入用するための孔)に嵌め込まれてセグメントSGの内周面から突出した突起部材20と、枕木15の突起部材20側の端部と突起部材20との間に介在配置された板状部材21とを備えている。
このような構造によれば、バッテリロコや運搬台車12などの走行時の振動により、枕木15における載荷重量が大きくなっている後続設備台車9や中継ポンプ8が存在する側が沈み込もうとしたとき、枕木15の浮き上がろうとする側であるレールR1の敷設側が板状部材21を押圧する。しかしながら、突起部材20のために、板状部材21は枕木15の押圧力に対抗することになって、当該枕木15のセグメントSGの周方向への移動が阻止される。これにより、セグメントSGに設置された枕木15のローリングが防止されることになる。
ここで、円環状に組み立てられたセグメントSGは、シールド坑Tの坑内での様々な作業による反力を受けて周方向にずれる場合がある。すると、ずれた箇所のセグメントSGに設置された枕木15がセグメントSGとともに傾斜してしまい、敷設されたレールR1が歪んでバッテリロコや運搬台車12などの走行に支障を来すことになる。
図面に基づいて説明すると、移動阻止部材Aが設置されたセグメントSGが反力を受け、図2および図3において時計回りの方向にずれると、グラウトホールGHの位置もずれて枕木15が傾斜してしまう。このような場合、セグメントSGがずれる前の板状部材21よりも長い板状部材21に交換することで枕木15の傾斜を規制することができる。これにより、敷設されたレールR1の歪みが防止されて、バッテリロコや運搬台車12などが安定して走行することが可能になる。なお、セグメントSGが図2および図3において反時計回りにずれるときには、逆にセグメントSGがずれる前の板状部材21よりも短い板状部材21に交換すればよい。
さて、本実施の形態において、移動阻止部材Aとしては、第1の移動阻止部材A1と第2の移動阻止部材A2の二種類が用いられており、枕木15におけるレールR1の敷設側とは反対側にかかる載荷重量に応じて設置されている。
そこで、次に、第1の移動阻止部材A1および第2の移動阻止部材A2について、図4〜図7に基づいて説明する。
ここで、図4は本発明の一実施の形態である第1の移動阻止部材が取り付けられた部位のセグメントを示す拡大断面図、図5は本発明の一実施の形態である第1の移動阻止部材の構成要素である第1の板状部材を示す斜視図、図6は本発明の一実施の形態である第2の移動阻止部材が取り付けられた部位のセグメントを示す拡大断面図、図7は本発明の一実施の形態である第2の移動阻止部材の構成要素である第2の板状部材を示す斜視図である。
第1の移動阻止部材A1は、図4に示すように、グラウトホールGHに螺合して嵌め込まれた例えば金属製の第1の突起部材20−1と、第1の突起部材20−1に対応して介在配置された第1の板状部材21−1とで構成されている。また、図5に示すように、第1の板状部材21−1は、例えば厚さ16mmの金属製の平らな部材で構成されており、第1の突起部材20−1に差し込まれる開放溝21−1aが形成されている。
ここで、一般的な仕様では、セグメントSGに形成されたグラウトホールGHには例えば樹脂製のグラウトキャップGCが螺合して塞がれており、当該グラウトキャップGCを取り外して裏込材の注入が行われる。そして、グラウトキャップGCにおけるセグメントSGの内部側には、多くの場合、配線や配管などを保持するための吊り治具を設置するための雌ネジが形成されたボルト穴が備えられている。
そこで、 第2の移動阻止部材A2では、このようなグラウトキャップGCを利用した構成となっている。すなわち、図6に示すように、第2の移動阻止部材A2は、グラウトキャップGC(詳しくは、グラウトキャップGCのボルト穴)に螺合してグラウトホールGHに嵌め込まれた例えば金属製の第2の突起部材20−2と、第2の突起部材20−2に対応して介在配置された第2の板状部材21−2とで構成されている。また、図7に示すように、第2の板状部材21−2は、例えば厚さ4.5mmの金属製の平らな部材で構成されており、第2の突起部材20−2に嵌め込まれる貫通孔21−2aが形成されている。さらに、枕木15側の端部には幅方向に沿って棒状の鋼材21−2bが溶接され、比較的薄い板厚(4.5mm)の第2の板状部材21−2が枕木15とセグメントSGとの間に嵌まり込んでしまうのを防いでいる。但し、嵌まり込むおそれがないときには、棒状の鋼材21−2bは省略することができる。なお、本実施の形態において、棒状の鋼材21−2bとしては、最外径が例えば22mmの鉄筋が用いられている。
したがって、第1の移動阻止部材A1の方が第2の移動阻止部材A2よりも大きな載荷重量に対応可能となっている。
但し、移動阻止部材Aは一種類だけであってもよい。また、本願のように載荷重量に応じて第1の移動阻止部材A1と第2の移動阻止部材A2の二種類とした場合であっても、その構成は本実施の形態に示すものに限定されず、例えば第1の板状部材21−1や第2の板状部材21−2の板厚や鋼材21−2bの外径は自由に設定することができる。
さて、前述のように、本実施の形態において、第1の移動阻止部材A1と第2の移動阻止部材A2とは、枕木15におけるレールR1の敷設側とは反対側にかかる載荷重量に応じて設置されている。すなわち、枕木15におけるレールR1の敷設側と反対側は、後続設備台車9や送泥ポンプ8aや排泥ポンプ8bといった中継ポンプ8といった大きな載荷重量がかかっている場所と、安全通路16などのように比較的小さな載荷重量がかかっている場所とがある。
そこで、図1に示すように、第1の移動阻止部材A1は、後続設備台車9が位置するセグメントSGや中継ポンプ8が位置するセグメントSGに設置されている。また、第2の移動阻止部材A2は、後続設備台車9が位置するセグメントSGに設置された第1の移動阻止部材A1が、後続設備台車9が移動して存在しなくなったときに置換されて設置されている。あるいは、第2の移動阻止部材A2は、中継ポンプ8や後続設備台車9が位置していないセグメントSGに設置されている。
また、図1に示すように、第1の移動阻止部材A1は、中継ポンプ8が位置しているセグメントSGについては2個に1個置きの間隔(第1の間隔)で設置され、後続設備台車9が位置しているセグメントSGについては、それよりも広い4個に1個置きの間隔(第2の間隔)で設置されている。また、第2の移動阻止部材A2は、中継ポンプ8および後続設備台車9が位置しないセグメントSGについて4個に1個置きの間隔(第2の間隔)で設置されている。但し、本実施の形態における第2の間隔は第1の間隔よりも広い間隔であればよく、第1の間隔が2個に1個置きの間隔で、第2の間隔が4個に1個置きの間隔である必要はない。
さらに、中継ポンプ8は、一旦その場所に設置されると、工事の完了までは撤去されない。そこで、中継ポンプ8が位置するセグメントSGに設置された第1の板状部材21−1は、枕木15に溶接して確実に固定するようにしてもよい。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
たとえば、第1の移動阻止部材A1および第2の移動阻止部材A2の設置間隔は前述したものに限定されることはなく、例えば、間隔を開けずに全てのセグメントSGに設置してもよい。
また、本実施の形態においては中継ポンプ8が設けられているが、シールド掘進機1の機種や掘削地盤などによっては、中継ポンプ8を設けないようにすることもできる。
以上の説明では、本発明を泥水式のシールド掘進機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、カッタヘッドの後方のチャンバ内に掘削土砂と添加材とを練り混ぜることにより生成される泥土を充填した状態で掘進することにより泥土圧を発生させ、その泥土圧を切羽の土圧に対抗させた状態で掘進作業を行う泥土圧式のシールド掘進機等、他のシールド掘進機にも適用できる。
1 シールド掘進機
2 カッタヘッド
3 機器本体
7 隔壁
8 中継ポンプ
8a 送泥ポンプ
8b 排泥ポンプ
9 後続設備台車
10 カッタ駆動体
12 運搬台車
13 送泥管
14 排泥管
15 枕木
16 安全通路
20 突起部材
20−1 第1の突起部材
20−2 第2の突起部材
21 板状部材
21−1 第1の板状部材
21−1a 開放溝
21−2 第2の板状部材
21−2a 貫通孔
21−2b 鋼材
A 移動阻止部材
A1 第1の移動阻止部材
A2 第2の移動阻止部材
GC グラウトキャップ
GH グラウトホール
R1 レール
R2 レール
SG セグメント
T シールド坑

Claims (7)

  1. シールド掘進機による掘削坑の内周に構築され、相互に締結された複数の円環状のセグメントで構成されるシールド坑と、
    前記セグメントの弧状の内周面に掛け渡すようにして前記シールド坑の長さ方向に複数設置された枕木と、
    前記枕木に偏心して前記シールド坑の長さ方向に敷設され、セグメント構成材を含む部材を運搬する運搬台車が走行するレールと、
    前記セグメントに形成されたレール敷設側のグラウトホールに嵌め込まれて当該セグメントの内周面から突出した突起部材、および前記枕木の前記突起部材側の端部と前記突起部材との間に介在配置された板状部材を備え、前記枕木の前記セグメントの周方向への移動を阻止する移動阻止部材とを有し、
    前記突起部材および前記板状部材を備えた前記移動阻止部材は、
    前記グラウトホールに螺合して嵌め込まれた第1の突起部材、および前記第1の突起部材に対応して介在配置された第1の板状部材を備えた第1の移動阻止部材と、
    前記グラウトホールを塞ぐグラウトキャップに螺合して前記グラウトホールに嵌め込まれた第2の突起部材、および前記第2の突起部材に対応して介在配置された第2の板状部材を備えた第2の移動阻止部材とからなり、
    前記第1の移動阻止部材および前記第2の移動阻止部材は、前記枕木における前記レールの敷設側とは反対側にかかる載荷重量に応じて設置される、
    ことを特徴とするシールド坑内の枕木固定構造。
  2. 前記第1の板状部材は、所定の厚さの金属製の部材で構成されて、前記第1の突起部材に差し込まれる開放溝が形成され、
    前記第2の板状部材は、前記第1の板状部材よりも厚さの薄い金属製の部材で構成されて、前記第2の突起部材に嵌め込まれる貫通孔が形成されるとともに、前記枕木側の端部の幅方向に沿って棒状の鋼材が溶接されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のシールド坑内の枕木固定構造。
  3. 前記第1の移動阻止部材は、前記シールド掘進機の後続設備を備えた台車である後続設備台車が位置する前記セグメントに設置され、
    前記第2の移動阻止部材は、前記後続設備台車が位置しない前記セグメントに設置されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のシールド坑内の枕木固定構造。
  4. 前記第1の移動阻止部材は、中継ポンプが位置する前記セグメントにさらに設置されている、
    ことを特徴とする請求項3記載のシールド坑内の枕木固定構造。
  5. 前記中継ポンプが位置する前記セグメントに設置された前記第1の板状部材は、前記枕木に溶接されている、
    ことを特徴とする請求項4記載のシールド坑内の枕木固定構造。
  6. 前記第1の移動阻止部材は、前記中継ポンプが位置する前記セグメントについては第1の間隔で、前記後続設備台車が位置する前記セグメントについては前記第1の間隔よりも広い間隔となる第2の間隔でそれぞれ設置され、
    前記第2の移動阻止部材は、前記中継ポンプおよび前記後続設備台車が位置しない前記セグメントについて前記第2の間隔を開けて設置されている、
    ことを特徴とする請求項4または5記載のシールド坑内の枕木固定構造。
  7. 前記後続設備台車が位置する前記セグメントに設置された前記第1の移動阻止部材は、前記後続設備台車が移動して前記セグメントに存在しなくなったときに除去されて前記第2の移動阻止部材に置換される、
    ことを特徴とする請求項3〜6の何れか一項に記載のシールド坑内の枕木固定構造。
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