JP6751293B2 - 真空バルブ用接点の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、真空バルブ用接点およびこれを用いた真空バルブに関わり、より具体的には、優れた耐電圧特性を有する真空バルブ用接点、その製造方法ならびこれを搭載した真空バルブに関わる。
真空バルブ用接点材料としては、例えば、導電成分であるCuやAgに、用途に応じた種々の成分が複合化された材料が従来提案されている。特に、耐電圧特性および大電流遮断特性を有する接点材料としては、Cu−Cr合金が一般に使用されている。
この接点材料は、Crの複合化により優れた遮断性能を発揮し、Cr25〜35wt%付近まではCrの複合量増大に伴い遮断性能、耐電圧性能ともに向上する傾向があるが、さらにCr複合量を増大させると遮断性能は低下する傾向にある。また、一般的にCr複合量の増大は接触抵抗も増大させる傾向がある。
機器の使用環境の変化やコンパクト化に伴い、開閉機器には、より高電界の環境下での使用が求められている。特に真空バルブ用接点材料が搭載される真空開閉機器に関しては、環境調和の観点から、より高電圧の領域への適用が望まれ、真空バルブの耐電圧性能の向上が期待されている。
上記のようなCrの複合量の調整によって、遮断性能および低接触抵抗を維持しつつ耐電圧特性を向上させることは限界に近づきつつある。そこで、Crの複合量を増大させることなく、接点表面の物理特性を制御し、接点材料としての他の機能を向上させることが求められている。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意研究を重ねた結果、耐電圧性能向上に影響を及ぼす接点最表面の物理特性として仕事関数に着目し、耐電圧性能と仕事関数との間に相関があることを見出した。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、CuおよびCrを5〜100重量%含有してなるCu-Cr合金によって接点接触部分の表面が覆われてなる真空バルブ用接点であって、前記のCu-Cr合金の仕事関数の値が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きいこと、を特徴とするものである。
また、本発明の実施形態による真空バルブ用接点材料の製造方法は、CuおよびCrを5〜100重量%含有してなるCu-Cr合金によって接点接触部分の表面が覆われてなる真空バルブ用接点であって、前記のCu-Cr合金の仕事関数の値が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい真空バルブ用接点材料を製造する方法であって、
前記のCu-Cr合金を、高エネルギー線を基板に照射することにより当該基板の照射部領域を瞬間的に溶融させ再凝固させる液相プロセス および(または)
気相状態のCuおよび気相状態のCrの両者を基板上で固化して堆積させる気相プロセスによって形成すること、を特徴とする。
そして、本発明の実施形態による真空バルブは、上記の真空バルブ用接点を具備すること、を特徴とするものである。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、優れた耐電圧性能を発揮することができ、高耐電圧領域で使用される真空バルブ用の接点に特に適している。
本発明の実施形態による真空バルブの概要を示す断面図。
発明の実施するための形態
<真空バルブ用接点>
本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、CuおよびCrを5〜100重量%含有してなるCu-Cr合金によって表面が覆われてなる真空バルブ用接点であって、その接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数の値が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きいこと、を特徴とする。
ここで、「仕事関数」とは、「固体表面から1個の電子を取り出すのに必要な最小のエネルギー。固体中のフェルミ準位と真空準位とのエネルギーの差で与えられる」(JIS C5600:2006 2−4−19)を意味する。なお、本明細書では、特に指摘がない場合、「仕事関数」とは、具体的には、予め真空中でのイオンエッチング等よってクリーニングした状態の測定試料表面のX線光電子分光法により測定した値を言う。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、Cu-Cr合金によって表面が覆われてなるものである。このCu-Cr合金は、CuおよびCrを5〜100重量含有してなる。すなわち、Cu元素およびCr元素の合計量が、Cu-Cr合金の全量の5〜100重量%を占めている。Cu-Cr合金は、好ましくはCuおよびCrを50〜100重量%、特に好ましくは75〜100重量%、含むことができる。
Cu-Cr合金に含まれるCuおよびCr以外の成分としては、例えば、V、Ta、Nb、Mo等を挙げることができる。なお、これらの元素は、二種類以上含まれることがある。
CuとCrとの合計量が5重量%未満である場合、好ましくない。Cu-Cr合金におけるCuとCrとの存在割合(重量比)は、Cu:Crが1:19〜19:1であり、好ましくは、Cu:Crが2:3〜9:1である。
そして、本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、その接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きいものである。ここで、「接点接触面」とは、その最表面のみだけでなく、その近傍(具体的には、最表面から深さ10000μmまで)をも含めて言うものである。従って、本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、接点接触面(最表面から深さ10000μmまで)のCu-Cr合金の仕事関数が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きいものを包含する。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点では、「Cu-Cr合金の仕事関数」、「Cu固有の仕事関数」ならびに「Cr固有の仕事関数」を、例えば、「X線電子分光法による同定法」で同定することができる。
ここで、「X線電子分光法による同定法」では測定毎にその測定値の絶対値が変動することがあるが、「Cu-Cr合金の仕事関数」、「Cu固有の仕事関数」ならびに「Cr固有の仕事関数」を同時に測定した場合、本発明の実施形態による真空バルブ用接点では、どの同定サンプルにおいても「接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい」という条件が充足されている。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点を、例えば「X線電子分光法による同定法」によって同定した場合、「Cu固有の仕事関数」は4.35eV、「Cr固有の仕事関数」は4.35eV、接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数は4.4〜4.8eVという値となって、上記の条件(即ち、「接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい」という条件)が充足されている。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点の最表面のCu-Cr合金の仕事関数は、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも、好ましくは0.5eV以上、特に好ましくは1.0eV以上、大きい。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点は、上記のCu-Cr合金によって表面が覆われてなるものである。本発明の実施形態による真空バルブ用接点の好ましい具体例としては、上記のCu-Cr合金からなる被覆層と基材とを具備してなるものを挙げることができる。
この基材としては、各種の金属材料からなる基材を用いることができる。好ましい基材としては、例えば、Cuを5〜100重量%含有してなる基材、例えばCu-Cr合金からなる基材を挙げることができる。
なお、この基板は、本発明の実施形態による真空バルブ用接点の製造方法の、(イ)液相プロセスにおける「照射対象Cu-Cr合金」、あるいは(ロ)気相プロセスにおける「付着対象」に相当するものと捉えることができる場合がある。
本発明の実施形態による真空バルブ用接点において、上記の所定のCu-Cr合金からなる被覆層および基材の厚さは、真空バルブ用接点材料の具体的用途、目的、耐久性等を考慮して適宜定めることができる。所定のCu-Cr合金からなる被覆層の厚さは、好ましくは0.001〜10000μm、特に好ましくは0.01〜1000μm、であり、基材の厚さは、好ましくは0.1〜100mmである。
<真空バルブ用接点の製造方法>
本発明の実施形態による真空バルブ用接点の製造方法は、CuおよびCrを全量の5〜100重量%含有してなるCu-Cr合金からなる真空バルブ用接点材料であって、その接点接触面となるCu-Cr合金の仕事関数が、Cu成分固有の仕事関数とCr成分固有の仕事関数との平均値よりも大きい真空バルブ用接点材料を製造する方法であって、
前記のCu-Cr合金を、(イ)高エネルギー線を基板に照射することにより当該基板の照射部領域を瞬間的に溶融させ再凝固させる液相プロセス および(または)
(ロ) 気相状態のCuおよび気相状態のCrの両者を基板上で固化して堆積させる気相プロセスによって形成すること、を特徴とする。
(イ)で示される「液相プロセス」は、具体的には、高エネルギー線の照射対象となるCu-Cr合金基板(以下、「照射対象Cu-Cr合金基板」と記載することがある)に、高エネルギー線を照射して、その表面部を瞬間的に溶融させ再凝固させることによって、このCu-Cr合金基板の表面に所定のCu-Cr合金層を形成させる工程である。
「照射対象Cu-Cr合金基板」は、本発明の実施形態による真空バルブ用接点が得られやすいものを用いる。従って、この「照射対象Cu-Cr合金基板」は、Cu元素およびCr元素の合計量が、Cu-Cr合金の全量の5〜100重量%を占めている。Cu-Cr合金は、好ましくはCuおよびCrを50〜100重量%、特に好ましくは75〜100重量%、含むことができる。Cu-Cr合金に、含まれるCuおよびCr以外の成分としては、例えば、V、Ta、Nb、Mo等を挙げることができる。なお、これらの元素は、二種類以上含まれることがある。「照射対象Cu-Cr合金基板」におけるCuとCrとの存在割合(重量比)は、Cu:Crが1:19〜19:1であり、好ましくは、Cu:Crが2:3〜9:1である。この「照射対象Cu-Cr合金」としては、例えば、従来のCu-Cr合金(例えば、「Cu-Cr合金の仕事関数が、Cu成分固有の仕事関数とCr成分固有の仕事関数との平均値よりも小さいCu-Cr合金)も包含される。
高エネルギー線としては、電子ビーム、レーザおよび分子線から選ばれるものが好ましく、この中では、特に電子ビーム、とりわけパルス電子ビーム、が好ましい。高エネルギー線の照射による溶融は、好ましくは「照射対象Cu-Cr合金基板」の表面ならびに表面から深さ1000μmまでの領域、特に好ましくは表面ならびに表面から深さ100μmまでの領域、を行うことができる。高エネルギー線の照射は、「照射対象Cu-Cr合金基板」の同じ表面領域ないし異なる表面領域に対して、複数回照射することができる。
(ロ)で示される「気相プロセス」は、具体的には、気相状態のCuおよび気相状態のCrの両者を、その付着対象となる基板上で固化して堆積させて、所定のCu-Cr合金層を形成させる工程である。
この「気相プロセス」において、所定のCu-Cr合金を形成させるために行われる気相状態のCuおよび気相状態のCrの生成およびその固化は、真空蒸着、マグネトロンスパッタ、イオンプレーティングおよびアーク放電によって行うことが好ましい。この中では、特にマグネトロンスパッタおよびアーク放電によるものが好ましい。
気相状態のCuおよび気相状態のCrの供給源としては、所定のCu-Cr合金を形成させるために、好ましくは、例えば、Cu粉末およびCr粉末の混合粉末、Cu-Cr焼結合金およびCu-Crインゴットを用いることができる。
気相状態のCuおよび気相状態のCrの付着対象となる基板は、本発明の実施形態による真空バルブ用接点が得られやすいものを用いる。従って、この「付着対象」は、Cu元素量が、5〜100重量%を占めているCu合金である。Cu合金に含まれるCu以外の成分としては、例えばCr、V、Ta、Nb、Mo、W等を挙げることができる。なお、これらの元素は、二種類以上含まれることがある。
また、アーク放電による気相プロセスは、接点になる基板を電極として対向して配置し、この電極に電圧を印加してアーク放電を発生させ、前記の対向して配置された片方の基板を気相状態のCuおよび気相状態のCrの供給源とし、残りの片方の基板を付着対象とすることによって行うことができる。
複数回のアーク放電を極性を反転させて行う場合には、対向して配置された双方の基板のそれぞれが、気相状態のCuおよび気相状態のCrの供給源、ならびに気相状態のCuおよび気相状態のCrの付着対象となる。このように、複数回のアーク放電を極性を反転させて所定のCu-Cr合金の形成を行う場合には、均等な厚さのCu-Cr合金層を形成することが容易になる。
付着対象上に形成する所定のCu-Cr合金からなる被覆層の厚さは、上記(イ)の「液相プロセス」および(ロ)の「気相プロセス」のいずれのおいても、好ましくは0.001〜10000μm、特に好ましくは0.01〜1000μm、である。
また、本発明の実施形態による真空バルブ用接点の製造方法では、(イ)で示される「液相プロセス」と(ロ)で示される「気相プロセス」とは、どちらか一方のみを採用することができるし、両方を併用することができる。両方を併用する場合、(イ)の「液相プロセス」を実施した後に、(ロ)の「気相プロセス」を実施することが特に好ましい。このような場合、液相プロセスにより形成された凝固組織が気相プロセスにおける気相状態のCuおよび気相状態のCrの供給源となるため、形成される被覆層のCu原子およびCr原子が微細且つ均質に被覆層内に分散する状態となって、Cu-Cr接点表面の仕事関数を最大限に達成することが容易となる。
<真空バルブ>
本発明の実施形態による真空バルブは、上記の真空バルブ用接点を具備すること、を特徴とするものである。
図1は、本発明の実施形態による真空バルブの好ましい具体例を示すものである。図1に示される真空バルブAは、「Cu-Cr合金の仕事関数の値が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい被覆層に表面が覆われてなる真空バルブ用接点BおよびC」と、「アークシールドD」と、「アークシールドE」と、「ベローズF」とを具備してなるものである。
仕事関数の測定
下記の各実施例および各比較例において、仕事関数の測定は下記の通りに行った。
測定前の測定試料表面のクリーニングにはArイオンによるイオンエッチングを用い、エッチング領域は2×2mmとし、エッチングレートは毎分5.6nmとした。
仕事関数測定には、PHI社製Quantera SXMを用いた。励起X線原としてAlKα線(1486.6e∨)を使用し、X線径は100μmとした。測定試料表面に対する検出器の傾きは90°である。X線を測定試料表面に入射し、発生する光電子の運動エネルギーを分光することでスペクトルプロファイルを得る。金属の場合、フェルミ準位を基準として、真空準位を超えて発生した光電子の立ち上がりのエネルギー位置と運動エネルギー最大の位置、即ちフェルミ準位を求めることで仕事関数を算出した。
耐電圧性能評価
真空バルブに接点を組み込んだ状態で接点間のギャップを3mmとしてインパルス電源から電圧を印加し、絶縁破壊電圧を測定した。
<実施例1>
真空溶解法により製造したCu−35%Cr材からなる基板の表面に、パルス電子ビームを繰り返し照射して、前記のCu−35%Cr材の表面領域を瞬間的に溶解および再凝固させた。この基板を加工して、2つの接点を得た。これを、真空バルブ内に組み込み、この接点を電極として、アーク放電プラズマを極性を反転させながら繰り返し発生させた。
その後、アーク放電プラズマ処理に付された接点を取り出して、その最表面のCu−Cr材の仕事関数をX線光電子分光法によって求めた。その結果、表面部のCu−Cr材の仕事関数は、で4.8eVあった。
Cu固有の仕事関数は4.35eVあり、Cr固有の仕事関数4.35eVあることから、被覆層の表面部のCu−Cr合金の仕事関数は、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい。
真空バルブに、上記のアーク放電プラズマ処理に付された接点を組み込んだ状態で接点間のギャップを3mmとしてインパルス電源から電圧を印加し、絶縁破壊電圧を測定したところ、真空溶解法により製造したCu−35%Cr材からなる接点よりも絶縁破壊電圧が31%向上したことを確認した。
<実施例2>
真空溶解法により製造したCu−35%Cr材をターゲットとしてマグネトロンスパッタ法により、純Cuからなる接点表面にCu-Cr合金薄膜を2μm形成した。この時のCu-Cr合金薄膜の組成はターゲット組成とほぼ同一のCu-36〜38%Crであった。
その後、接点を取り出して、その最表面のCu−Cr材の仕事関数をX線光電子分光法によって求めた。その結果、表面部のCu−Cr材の仕事関数は、で4.75eVであった。
Cu固有の仕事関数は4.35eVであり、Cr固有の仕事関数4.35eVであることから、被覆層の表面部のCu−Cr合金の仕事関数は、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい。
真空バルブに、上記のアーク放電プラズマ処理に付された接点を組み込んだ状態で接点間のギャップを3mmとしてインパルス電源から電圧を印加し、絶縁破壊電圧を測定したところ、真空溶解法により製造したCu−35%Cr材からなる接点よりも絶縁破壊電圧が27%向上したことを確認した。
A 真空バルブ
B 固定電極の接点
C 可動電極の接点
D アークシールド
E アークシールド
F ベローズ

Claims (2)

  1. CuおよびCrを5〜100重量%含有してなるCu-Cr合金によって接点接触部分の表面が覆われてなる真空バルブ用接点であって、前記のCu-Cr合金の仕事関数の値が、Cu固有の仕事関数とCr固有の仕事関数との平均値よりも大きい真空バルブ用接点材料を製造する方法であって、
    前記のCu-Cr合金を、高エネルギー線を基板に照射することにより当該基板の照射部領域を瞬間的に溶融させ再凝固させる液相プロセス および
    気相状態のCuおよび気相状態のCrの両者を基板上で固化して堆積させるアーク放電による気相プロセスによって形成することを特徴とする、真空バルブ用接点の製造方法。
  2. 前記の高エネルギー線が、電子ビーム、レーザおよび分子線から選ばれたものである、請求項1に記載の真空バルブ用接点の製造方法。
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