JP6751069B2 - 無線リソース設計装置、無線リソース設計方法、及びプログラム - Google Patents

無線リソース設計装置、無線リソース設計方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、移動体通信網上の通信サービスにおいて、スポーツ大会やコミックマーケットのような大規模イベントが新規で企画された場合に対し、イベント会場におけるモバイル通信の品質向上を目的に、予め設定された品質基準に基づいてイベント当日に必要な最小の無線リソース数とその無線リソースの配備場所を導出する技術に関連するものである。
モバイル端末の高機能化や移動体通信網の高帯域化に伴い、時間・場所を問わずモバイルトラヒックが発生しやすい環境となっている。また、モバイル端末の利用形態も多様化が進んでいるため、大規模なイベント時ではイベント会場において、様々なモバイルアプリによる局所的なアップロード/ダウンロードトラヒック(以降、イベントトラヒックと呼ぶ)の発生が見込まれる。
イベントトラヒックは、発生時間・場所が局所的であり、イベント毎に利用アプリの傾向も異なることが特徴である。無線基地局等の既設の無線リソースの能力を超えたトラヒックが発生すると、アプリトラヒックの疎通が滞り、パケット損失や遅延等の品質劣化に繋がる。そこで、予めイベントトラヒックを予測し、予測結果に基づいて移動基地局車や無線LAN‐APの様な追加可能な無線リソースを適切に配備することで、イベント当日の通信品質を向上させることが可能となる。
無線リソースの適切な配備場所の選定には、イベント時に何時、何処で通信品質の劣化が発生するかを特定することが重要となる。モバイルネットワークの無線区間の通信品質は、各モバイル端末の利用時間・場所に応じた無線品質によって定まる。例えばLTEにおいては、基地局が各端末に割り当てる無線リソースは、端末から送信されるCQI(Channel Quality Indicator)によって定まるが、CQIは基地局からの受信電波の強さや、モバイル端末周辺における接続先以外の端末・基地局から発信される電波による干渉に基づき算出される。そのため、RSRP、RSRQ、RS SNR等のモバイル端末で測定可能な無線品質を表すパラメータ(以降、無線パラメータと呼ぶ)を用いて、測定場所における通信品質を推定するアプローチが検討されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2)。
J. Cainey et al, "Modelling Download Throughput of LTE Networks," P2MNET, pp.623-628, 2014. 吉村ら,"無線品質パラメータを利用したスループット推定の位置検討,"信学会2016ソサイエティ大会,B-11-10,2016.
無線品質パラメータを測定することにより、非特許文献1や非特許文献2に基づいて、測定場所の通信品質を推定することが可能となるが、無線品質パラメータはイベント当日におけるユーザの通信行動に依存するため、これらの技術によりイベント当日の通信品質を事前に推定することは困難である。
イベント当日の通信品質の推定に関し、例えば、類似となる過去イベントデータを基に構築したモバイル端末ユーザの移動・通信行動モデルから、対象イベント当日におけるユーザの通信行動を再現することで、イベント当日における通信品質を時間・空間面で推定することが考えられる。
しかし、通信品質の推定に用いる無線リソースの配備場所はネットワークオペレータが設定するものであり、その設定値は必ずしも予め定めた品質基準を満たすとは限らず、また、必要以上の無線リソースを配備している可能性もある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、予め定めた複数の凸関数によって定義される所定の目的関数と達成条件によって構成される品質基準を満たす最小の追加無線リソース数と、追加無線リソースの配備場所を決定することを可能とする技術を提供することを目的とする。
開示の技術によれば、複数のメッシュにより分割された対象エリアにおいて、既設の無線リソースに追加で配備する追加無線リソースの数とその配備場所を決定する無線リソース設計装置であって、
ストレージから読み出した発生トラヒックに関する情報に基づいて、各メッシュにおける関数によって定義される通信品質の推定に用いるパラメータを算出し、算出したパラメータを用いて、1つの無線リソースを追加配備する前と追加配備した後との間の通信品質の差分を各メッシュについて算出する算出手段と、
前記算出手段により算出した前記差分に基づいて、複数の凸関数によって定義される所定の目的関数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するメッシュ決定手段と、
目的関数又は凸関数の値が所定の達成条件を満たす最小の追加無線リソース数を決定する無線リソース数決定手段と
を備えることを特徴とする無線リソース設計装置が提供される。
開示の技術によれば、予め定めた複数の凸関数によって定義される所定の目的関数と達成条件によって構成される品質基準を満たす最小の追加無線リソース数と、追加無線リソースの配備場所を決定することを可能とする技術が提供される。
本発明の実施の形態における計算装置100の機能構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における計算装置100のハードウェア構成例を示す図である。 計算装置100の動作を示すフローチャートである。 メッシュに関するデータを説明するための図である。 動体の行動ログのイメージを示す図である。 タイプ1〜4の無線リソースのイメージを示す図である。 無線LAN‐APを配備すべきメッシュを可視化した図である。 優先度順に無線LAN‐APを配備していった場合における効果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
(実施の形態の概要)
本実施の形態では、イベントに参加するモバイル端末ユーザの集団を一つの動体(以降、動体と呼ぶ)としてとらえ、イベント当日に各動体がいると想定される時間・場所・モバイル通信の有無に関するデータ、イベント会場に既設となっている無線リソースの位置情報、追加で配備可能な無線リソースの諸元、イベント当日の品質目標基準などを、後述する計算装置100への入力とすることで、計算装置100が、与えられたイベント当日における品質基準を満足するために追加の無線リソースの数と配備する場所を導出する。
(装置構成)
図1は、本実施の形態における計算装置100の装置構成例を示す。図1に示すように、計算装置100は、イベント時における無線リソース配備を導出する上で、無線リソースの配備場所を導出するソフトウェア(プログラム)により実現される機能部である無線リソース設計部110を有する。また、計算装置100には、導出時に要する入出力データを保存するためのストレージである入力データ用ストレージ120と出力データ用ストレージ130が接続される。なお、入力データ用ストレージ120と出力データ用ストレージ130は計算装置100内の記憶装置により実現してもよいし、計算装置100の外部の装置として実現してもよい。また、計算装置100を無線リソース設計装置と称してもよい。
無線リソース設計部110は、上記ソフトウェアにより、無線リソースの数とその配備場所を導出するアルゴリズムを実行する。無線リソース設計部110は、入力用データストレージ120から、イベント当日に各動体がいると想定される時間・場所・モバイル通信の有無に関するデータ、イベント会場に既設となっている無線リソースの位置情報、追加で配備可能な無線リソースの諸元、イベント当日に達成したい品質基準等を入力として受け取り、追加配備する無線リソースの配備場所及び追加配備によるイベント会場の通信品質に関する統計量を出力用データストレージ130に書き込む。
図2は、本実施の形態における計算装置100のハードウェア構成例を示す図である。図2の計算装置100は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置200、補助記憶装置202、メモリ装置203、CPU204、インタフェース装置205、表示装置206、及び入力装置207等を有する。
計算装置100での処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM又はメモリカード等の記録媒体201によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体201がドライブ装置200にセットされると、プログラムが記録媒体201からドライブ装置200を介して補助記憶装置202にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体201より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置202は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置202からプログラムを読み出して格納する。CPU204は、メモリ装置203に格納されたプログラムに従って計算装置100に係る機能を実現する。インタフェース装置205は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置206はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置207はキーボード及びマウス、ボタン、又はタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
無線リソース設計部110は、計算装置100にインストールされた1以上のプログラムが、CPU204に実行させる処理により実現される。入力データ用ストレージ120及び出力データ用ストレージ130は、例えば、補助記憶装置202、又は計算装置100にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
(無線リソース設計部110の動作例)
以下、無線リソース設計部110の動作例を、図3の動作フローチャートの手順に沿って説明する。
<ステップS1>
ステップS1において、無線リソース設計部110は、入力データ用ストレージ120から本動作に必要なデータを読み込む。読み込むデータは、(1)メッシュに関するデータ、(2)モバイル端末ユーザの行動ログに関するデータ、(3)無線リソースに関するデータ、(4)その他のデータである。以下、それぞれのデータについて説明する。
(1)メッシュに関するデータ
メッシュに関するデータは下記のとおりである。
・X_MIN, X_MAX, Y_MIN,Y_MAX:対象エリアの緯度経度
・MESH_LEN:1メッシュ辺りの長さ(m)
図4に、X_MIN, X_MAX, Y_MIN,Y_MAX、及びMESH_LENを図示している。本実施の形態では、通信品質を推定するエリアの範囲及び追加の無線リソースを配備する場所の候補は、1辺がMESH_LENあたりの複数の正方形で構成されるメッシュによって表現される。
なお、X_MIN,X_MAX,Y_MIN,Y_MAXで構成される長方形(対象エリア)の各辺をMESH_LENで割り切ることが出来ない場合、対象エリアを包含する形でメッシュエリアを生成するものとする。このとき、図4に示すとおり、対象エリアとメッシュエリアは左下(X_MIN、Y_MIN)で位置が合っているものとする。
(2)モバイル端末ユーザの行動ログに関するデータ
モバイル端末ユーザの行動ログに関するデータは、イベント時を想定してシミュレートしたモバイル端末ユーザの集団(動体)の行動ログであり、単位時間あたりにおける位置情報(緯度経度)、通信行動の有無(通信が存在する場合は単位時間当たりの発生トラヒック量として記録される)が、動体IDごとに記述されている。動体の行動ログのイメージを図5に示す。
なお、動体の行動ログの取得方法は特定の方法に限られない。例えば、イベント時と類似となる過去イベントデータを基に構築したモバイル端末ユーザの移動・通信行動モデルから、対象イベント当日におけるユーザの通信行動を再現することで取得してもよいし、これ以外の方法で取得してもよい。
本実施の形態では、無線リソース設計部110は、入力データ用ストレージ120に保存されている動体ログから、予め指定した時間帯の部分だけを読み込むものとする。なお、後述する処理の説明で登場するN_Tは、動体あたりのモバイル端末ユーザ数を示す。
・N_T:動体あたりのモバイル端末ユーザ数
(3)無線リソースに関するデータ
本実施の形態における無線リソースは下記の4タイプに分けられるものとする。
・タイプ1:既設の無線リソースであり、カバー範囲が設定されていない。
・タイプ2:既設の無線リソースであり、カバー範囲が設定されている。
・タイプ3:追加の無線リソースであり、カバー範囲が設定されていない。
・タイプ4:追加の無線リソースであり、カバー範囲が設定されている。
なお、本実施の形態における「無線リソース」は、LTEや3G等のセルラーネットワークにおける基地局、あるいは、Wi-Fi(登録商標)AP(以降、無線LAN‐APと記述する)を想定しているが、これらに限られるわけではなく、5Gにおけるビームフォーミングのようにカバー範囲内に通信リソースの位置が含まれていないタイプでもよい。
各無線リソースjには次の諸元が設定されているものとする。
・無線リソースの位置:緯度経度情報(タイプ1, 2のみ)
・RADIUS_COVERj:無線リソースjのカバー範囲を示す円の半径(m)
・COM_MAXj:無線リソースjに同時接続可能な端末数の上限(タイプ2,4のみ)
・OFFLOADj:無線リソースjがトラヒックをオフロード可能か(=1)、否か(=0) (タイプ2,4のみ)
なお、本実施形態におけるカバー範囲の形は半径固定の円を想定しているが、これらに限られるわけではなく、カバー範囲の形及び、縮小・拡大・回転等のカバー範囲を変形する上で可能な動作がパラメータとして与えられていればよい。
また、追加可能な無線リソースの上限数をRS_MAX、端末がタイプ2、4の無線リソースに接続する確率をRATE_COVERとする。タイプ1〜4の無線リソースのイメージを図6に示す。
既設の無線リソースであるタイプ1、2の場所は緯度経度によって与えられる。一方、追加の無線リソースであるタイプ3、4は、メッシュの中心点に配備できるものとする。本実施の形態では、カバー範囲を持たないタイプ1、3が、品質目標基準に対する評価対象となるモバイルネットワークシステムの無線リソースであり、カバー範囲を持つタイプ2、4は、評価対象とは異なるモバイルネットワークシステムの無線リソースであることを想定している。例えば、評価対象がセルラーネットワークの場合、既設の基地局がタイプ1の無線リソースであり、移動基地局がタイプ3の無線リソースであるのに対し、既設の無線LAN‐APがタイプ2の無線リソースであり、追加設置の無線LAN‐APがタイプ4の無線リソースとして考えられる。なお、評価対象は与えられる品質基準に依存するため、必ずしも評価対象が特定の無線リソースタイプだけに限られるわけではない。
無線リソースのカバーの有無については、 RADIUS_COVERjの値で識別するものとし、RADIUS_COVERj=0の場合はカバーなし、RADIUS_COVERj>0の場合はカバーありとして扱う。
カバーを持つ、タイプ2、4の無線リソースは同時に接続可能なモバイル端末数の上限を設けることが可能であり、無線リソース毎にCOM_MAXjを設定する。COM_MAXj=0の場合は上限がないものとする。
(4)その他のデータ
その他のデータとして下記のデータがある。
・RADIUS_neighbor:該当メッシュの周辺を円として定義する際の半径(m)
・通信品質推定式・係数:通信品質推定に用いる計算式と係数
・品質基準:追加無線リソースの配備場所を決定するためのルール、複数の凸関数から定義される目的関数と達成条件で構成される。
<ステップS2>
ステップS2において、無線リソース設計部110は、入力データの設定に従いメッシュデータを生成する。すなわち、無線リソース設計部110は、入力データに従い、図4に示すようなメッシュ空間を生成する。次に、無線リソース設計部110は、メッシュ毎に動体ログを集計し、以下の変数を算出する。
・タイムスロット t:動体ログにおける時間の集合の要素数
例えば、10:00〜10:59までの1分刻みの動体ログを使用した場合、t=60である。
・メッシュiの端末数 ni: [メッシュiに存在する動体数] × N_T/t
・メッシュiの通信端末数 ci: [メッシュiに存在し通信中の動体数] × N_T/t
・メッシュiの通信端末数のうちタイプ2、4の無線リソースに接続する可能性がある端末数c'i:ci × RATE_COVER
・メッシュiの発生トラヒック量 tri : [メッシュiに存在する動体が発している総トラヒック量] / t
次に、無線リソース設計部110は、モバイル端末がどの無線リソースに接続するかをメッシュ毎に定める。本実施の形態では、各モバイル端末は、まずは、タイプ1の無線リソースの中から、最寄りの無線リソース、すなわち各タイプ1無線リソースと対象メッシュ間との距離が一番短い無線リソースに接続するものとしているが、これに限られるものではなく、ステップS1における無線リソースに関するデータと対象メッシュの位置を入力として予め定義されている接続先メッシュに従って、メッシュ毎に接続先となる無線リソースが決定される。
<ステップS3>
ステップS3において、無線リソース設計部110は、メッシュ毎に通信品質推定に必要なパラメータを算出する。本実施の形態では、メッシュ毎の通信品質値として、各メッシュの中心地で推定した値を用いるものとする。
まず、無線リソース設計部110は、入力データとしてタイプ2の無線リソース配備が設定されていた場合、ni、ci、c'i、triの更新を行う。タイプ2の無線リソースjが配備されている位置(緯度経度で設定)を中心、RADIUS_COVERjを半径とした円状のカバー範囲内に中心が収まるメッシュの集合をAとする。このとき、下記の場合分けに従って、ni、ci、c'i、triは更新される。
[1:Σi∈A c'i≦COM_MAXjの場合]
[1-1:メッシュiに無線リソースjが配備されいていない場合]
・diff_tri = tri×c'i/ci
・tri = tri ‐diff_tri
・ci = ci‐c'i
・c'i =0
[1-2:メッシュiに無線リソースjが配備されいている場合]
[1-2-1:OFFLOADj=0の場合]
・tri = tri + Σs∈A-idiff_trs
[1-2-2:OFFLOADj=1の場合]
・tri = tri ‐tri×c'i/ci
・ci = ci‐c'i + 1
・c'i =0
・ni = ni+1
[2:Σi∈A c'i>COM_MAXjの場合]
・total_c'j = Σi∈A c'i
・c''i = c'i×COM_MAXj/total_c'j
[2-1:メッシュiに無線リソースjが配備されいていない場合]
・diff_tri = tri×c''i/ci
・tri = tri ‐diff_tri
・ci = ci‐c''i
・c'i = c'i‐c''i
[2-2:メッシュiに無線リソースjが配備されいている場合]
[2-2-1:OFFLOADj=0の場合]
・tri = tri +Σs∈A-idiff_trs
[2-2-2:OFFLOADj=1の場合]
・tri = tri ‐tri×c''i/ci
・ci = ci‐c''i + 1
・c'i = c'i‐c''i
・ni = ni+1
無線リソース設計部110は、ni、ci、c'i、triを更新後、通信品質推定に用いる変数を算出する。本実施の形態では、以下の4項目を利用する(メッシュ毎に以下の4項目が算出されるものとする)。
・di
メッシュiの中心地から接続先のタイプ1無線リソースまでの距離
・Trj
メッシュiが接続するタイプ1無線リソースjに流れるトラヒック量
・Ni
メッシュiの中心地と半径RADIUS_neighborで構成される円内に中心地が含まれるメッシュ空間における単位面積辺りの端末数
・Ci
メッシュiの中心地と半径RADIUS_neighborで構成される円内に中心地が含まれるメッシュ空間における単位面積辺りの接続中端末数
無線リソースjに接続しているメッシュの集合をBjとするとTrjは以下の式によって算出される。
Figure 0006751069
また、メッシュiの中心地と半径RADIUS_neighborで構成される円内に中心地が含まれるメッシュの数をMESH_NUMi、集合をDiとするとNi、Ciは以下の式によって算出される。
Figure 0006751069
Figure 0006751069
<ステップS4>
ステップS4において、無線リソース設計部110は、各メッシュの通信品質を算出する。ここでは、無線リソース設計部110は、与えられた推定式に従って各メッシュの通信品質を算出する。本実施の形態では通信品質の一つであるスループットを推定する。式fとして、係数aとステップS3で算出されるパラメータによって表現される下記式を用いる。
Figure 0006751069
なお、通信品質算出における推定式として上記の式を用いることは一例であり、上記以外でも予め与えられるパラメータとステップS3においてモバイル端末ユーザの行動ログによって算出されるパラメータを入力とする推定式を用いて通信品質を算出してもよい。
<ステップS5>
次に、無線リソース設計部110は、各メッシュに無線リソースを配備した場合における通信品質の増減を算出する。本実施の形態では、追加の無線リソースを配備する場所を決定するために、無線リソースをメッシュkに配備した場合におけるメッシュiのスループット差分Δthi (k)を以下の場合分けに従い算出する。
ステップS2で生成されたメッシュの総数をMESH_NUMALLとすると、Δthi (k)は無線リソースをメッシュ(=k)に配備する毎にMESH_NUMALLの数だけ計算されるため、Δthi (k)の総数はMESH_NUM2 ALLとなる。
[1:タイプ3無線リソースをメッシュkに追加する場合]
・無線リソースをメッシュkに配備したことによって変化したメッシュiから最寄りの無線リソースjとメッシュiの中心との距離di (k)を再計算する。
・無線リソースをメッシュkに配備したことによって変化した、接続先無線リソースjを流れるトラヒック量Trj (k)を以下の式に従い算出する。なお、無線リソースjに接続しているメッシュの集合をBjとする。
Figure 0006751069
・無線リソースをメッシュkに配備したことによる、メッシュiのスループットの差分Δthi (k)を以下の式に従い算出する。
Figure 0006751069
[2:タイプ4無線リソースを追加する場合]
・無線リソースをメッシュkに配備したことによるメッシュiの各種変数の更新値tri (k)、 ci (k)、c'i (k)、ni (k)を算出する。
ここでは、タイプ4の無線リソースjが配備されている位置(緯度経度で設定)を中心、RADIUS_COVERjを半径とした円状のカバー範囲内に中心が収まるメッシュの集合をAとする。
[2-1:Σi∈A c'i≦COM_MAXjの場合]
[2-1-1:メッシュiに無線リソースjが配備されいていない場合]
・diff_tri (k) = tri×c'i/ci
・tri (k) = tri ‐diff_tri (k)
・ci (k) = ci‐c'i
・c'i (k) = 0
・ni (k )= ni
[2-1-2:メッシュiに無線リソースjが配備されいている場合]
[2-1-2-1:OFFLOADj=0の場合]
・tri (k) = tri +Σs∈A-idiff_trs (k)
[2-1-2-2:OFFLOADj=1の場合]
・tri (k) = tri ‐tri×c'i/ci
・ci (k) = ci‐c' i +1
・c'i (k) = 0
・ni (k) = ni+1
[2-2:Σi∈A c'i>COM_MAXjの場合]
・total_c'j = Σi∈A c'i
・c''i = c'i×COM_MAXj/total_c'j
[2-2-1:メッシュiに無線リソースjが配備されいていない場合]
・diff_tri (k) = tri×c''i/ci
・tri (k) = tri ‐diff_tri (k)
・ci (k) = ci‐c''i
・c'i (k) = c'i‐c''i
・ni (k) = ni
[2-2-2:メッシュiに無線リソースjが配備されいている場合]
[2-2-2-1:OFFLOADj=0の場合]
・tri (k) = tri +Σs∈A-idiff_trs (k)
[2-2-2-2:OFFLOADj=1の場合]
・tri (k) = tri ‐tri×c''i/ci
・ci (k) = ci‐c''i +1
・c'i (k) = c'i‐c''i
・ni (k) = ni+1
次に、無線リソース設計部110は、tri (k)、ci (k)、ni (k)を用いて、下記の式に従い、Trj (k)、Nj (k)、Cj (k)を算出する。なお、無線リソースjに接続しているメッシュの集合をBj、メッシュiの中心地と半径RADIUS_neighborで構成される円内に中心地が含まれるメッシュの数をMESH_NUMi、集合をDiとする。
Figure 0006751069
Figure 0006751069
Figure 0006751069
続いて、無線リソース設計部110は、無線リソースをメッシュkに配備したことによる、メッシュiのスループットの差分Δthi (k)を以下の式に従い算出する。
Figure 0006751069
なお、通信品質の差分は、通信品質の推定式と無線リソースを配備する前における推定式の入力値及び無線リソースを一つ配備した後における推定式の入力値が得られれば算出可能であり、無線リソースを一つ配備した後における推定式の入力値を算出する方法を予め与えることにより、他の通信品質に基づいた差分を算出してもよい。
<ステップS6>
ステップS6において、無線リソース設計部110は、入力データとした与えられた品質基準に従い、無線リソースを配備するメッシュを決定する。
具体的には、無線リソース設計部110は、ステップS5で算出した、無線リソースをメッシュkに配備した場合におけるメッシュiのスループット差分Δthi (k)を基に、設定された品質基準の目的関数、無線リソースを配備するメッシュを定める。品質基準の目的関数は、最適化問題の目的関数にあたり、通信品質の差分に加えてこれまでに算出した変数等を入力とする複数の凸関数で表現できるものとする。
本実施の形態では、以下の目的関数に従ってメッシュを定めるものとする(複数の一次式で構成される)。
基準1:thi<閾値(設定として与えられる値である。例:500kbps。)となるメッシュの数xtholdに対し、メッシュkに無線リソースを配備した場合にthi + Δthi (k) <閾値となるメッシュの集合をX' (k) thold、X' (k) tholdの要素数をx' (k) tholdとしたときxthold−x'(k) tholdが最大となる、メッシュkに無線リソースを配備するものとする。なお、基準1は、スループットが閾値以上となるメッシュの数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するものである。
基準2:基準1でxthold−x'(k) tholdが最大となるメッシュkが複数存在する場合、xthold−x'(k) tholdが最大となるメッシュkに対し、メッシュ集合X' (k) tholdにおけるスループットの平均値ave_thkを下記式によって算出し、ave_thkが最大となるメッシュkに無線リソースを配備するものとする。
Figure 0006751069
なお、基準2は、基準1を満たした上で、スループットが閾値未満となるエリアにおける平均スループットを最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するものである。
基準3:基準2でave_thkが最大となるメッシュkが複数存在する場合、ave_thkが最大となるメッシュkに対し0<thi + Δthi (k)<最大値(設定として与えられる値である。例:150Mbps。)になるメッシュ集合X' (k) maxのスループット平均値ave_th'kを下記式によって算出し、ave_th'kが最大となるメッシュkに無線リソースを配備するものとする。
Figure 0006751069
なお、基準3は、基準1と基準2を満たした上で、対象エリア全体の平均スループットを最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するものである。
基準3においても、最大となるメッシュkが複数存在する場合は、その中においてランダムで選択されたメッシュkに無線リソースを配備するものとする。
また、本実施の形態においては、タイプ4の無線リソースを配備する際は、既に配備済みのタイプ2、4無線リソースに対し、カバー範囲が重ならないメッシュ群を配備候補として算出するものとする。カバー範囲が重なっているメッシュの定義は、メッシュの中心地が複数のタイプ2、4無線リソースのカバー範囲内に収まっているメッシュのこととする。なお、カバー範囲が重なる場合においても、通信品質推定に用いるパラメータの算出方法を適切に定義することで、通信品質の推定及び通信品質の差分は算出可能である。
<ステップS7>
ステップS7において、無線リソース設計部110は、無線リソースの配備メッシュの決定に従い、メッシュ毎にスループット推定に必要なパラメータの更新を行う。すなわち、ステップS6で無線リソースを配備するメッシュkが定まるので、ni、ci、c'i、tri、thiを下記のように、該当するΔni (k)、ci (k)、c'i (k)、tri (k)、Δthi (k)で更新する。
ni = ni (k)
ci = ci (k)
c'i = c'i (k)
tri = tri (k)
thi = thi +Δthi (k)
<ステップS8>
ステップS8では、無線リソース設計部110は、動作終了判定を行う。具体的には、これまでに追加した無線リソースの数がRS_MAXに達していない、かつ、品質基準の達成条件を満たしていない場合、ステップS5に戻る。無線リソースの数がRS_MAXに達した場合は、それまでに追加した無線リソースの数、その配備先メッシュの中心地(緯度経度情報) 等を出力データ用ストレージに出力した後、動作を終了する。品質基準の達成条件は、目的関数又は凸関数の値等で予め定義されており、品質基準の達成条件を満たした場合は、それまでに追加した無線リソースの数、その配備先メッシュの中心地(緯度経度情報)等を出力データ用ストレージに出力した後、動作を終了する。
なお、本実施の形態における達成条件は、配備候補となるメッシュ群に対し、基準1、基準2、基準3で選出されたメッシュ群が全て同じであった場合とする。
(実施例)
これまでに説明した本発明に係る技術を、ビッグサイトでの屋内展示型イベントを対象に適用して、無線LAN‐APの配備場所を導出した結果を実施例として以下に示す。
イベント時におけるモバイル端末ユーザの集団(100人の参加者を一つのエージェントとする)の行動ログ(時間、位置、通信の有無、発生トラヒック量)の内、06:30〜07:00の行動ログを計算装置100への入力として使用した。
品質基準として、(基準1)500kbps以上となるエリア数z1、(基準2)500kbps未満となるエリアの平均スループットz2、(基準3)エリア全体における平均スループットz3、の3つの関数(1変数からなる凸関数)を用意し、重み付の線形和W1 z1 + W2 z2 + W3 z3を品質基準とし、品質基準が最も高い場所を無線LAN‐APの配備場所とする。なお,W1, W2, W3は基準1、基準2、基準3の優先順位に従い無線LAN-APの配備場所を導出することを保証する定数を設定した。また、品質基準を満たす達成条件は、無線LAN - APを1つ追加配備した際にz1=17061となった場合とする。
対象エリアは1辺が10mの正方形で分割されたメッシュ状で構成されるものとし、APの配備候補もこの空間粒度で実施する(1APを配備する候補は17061通り存在する)。
追加配備する無線リソースは無線LAN‐AP(追加配備可能な上限数を40個とする)であり、セルラーネットワークへの同時接続端末数をオフロードすることにより、セルラーネットワークのスループットが改善される。
無線LAN‐APの各配備場所を図7に示し、無線LAN-APの追加数に伴う通信品質の変化を図8に示す。図7では、無線LAN‐APを配備すべきメッシュが優先度順に可視化されている。図7において、優先度順は、無線LAN‐APを配備するメッシュの番号で示されている(番号が小さいほど優先度が高い)。図8では、図7の優先度順に無線LAN‐APを配備していった場合における、スループットが500kbps未満のメッシュの数及び、500kbps未満メッシュにおける平均スループット値が示されており、先に説明した品質基準に従い、無線LAN‐APの配備場所が導出されている。図8に示すように、無線LAN-APの配備に従って、基本的に、スループットが500kbps未満のメッシュ数が減少し、スループットが500kbps未満のメッシュにおける平均スループットが向上していることがわかる。なお、本実施例では、達成条件を満たす前に追加配備可能な上限数の40個に達したが、追加配備数が40未満のときに、達成条件を満たす場合(z1=17061)、その時の無線LAN‐APの追加配備数を最小数として出力し、上限数である40個を待たずに動作は終了する。
(実施の形態の効果)
以上、説明したとおり、本実施の形態では、イベントトラヒック対策を目的とした無線リソースの追加配備を事前に検討する上で、予め定めた複数の凸関数によって定義される目的関数と達成条件によって構成される品質基準を満たす最小の無線リソース数とその配備場所を導出することとした。具体的には、無線リソース設計部110が、イベント当日に各動体がいると想定される時間・場所・モバイル通信の有無に関するデータ、イベント会場に既設となっている無線リソースの位置情報、追加で配備可能な無線リソースの諸元、イベント当日の品質目標基準などの入力値を基に、無線リソースを1つ追加配備することによる通信品質の差分を算出し、通信品質の推定値及び無線リソースの追加配備による差分値を基に目的関数が算出され、目的関数を最も大きくする場所に無線リソースを配備していくことで、達成条件を満足する最小の追加配備無線リソース数とその配備場所を導出する。
本実施の形態に係る技術を用いることによって、予め与えられた品質基準を満たす最小の無線リソース数とその配備場所を導出することが可能となる。
これにより、イベント開始の数か月前(イベント会場やタイムスケジュール等の情報が開示されるタイミング)に無線リソースの追加配備に関する検討が可能となり、要求される品質基準を満足するモバイル通信サービスを最小数の無線リソース追加配備によって実現することが可能となる。
また、追加配備可能な無線リソース量が不足する場合においても、目的関数を最大化するエリアに無線リソースを配備するため、イベント当日の通信品質劣化が発生する可能性を最小限に抑える効果が見込まれる。
(実施の形態のまとめ)
本実施の形態によれば、複数のメッシュにより分割された対象エリアにおいて、既設の無線リソースに追加で配備する最小の追加無線リソース数とその配備場所を決定する無線リソース設計装置であって、ストレージから読み出した発生トラヒックに関する情報に基づいて、各メッシュにおける関数によって定義される通信品質の推定に用いるパラメータを算出し、算出したパラメータを用いて、1つの無線リソースを追加配備する前と追加配備した後との間の通信品質の差分を各メッシュについて算出する算出手段と、前記算出手段により算出した前記差分に基づいて、複数の凸関数によって定義される所定の目的関数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するメッシュ決定手段と、目的関数又は凸関数の値が所定の達成条件を満たす最小の追加無線リソース数を決定する無線リソース数決定手段とを備えることを特徴とする無線リソース設計装置が提供される。なお、無線リソース設計部110は、算出手段、メッシュ決定手段及び無線リソース数決定手段の例である。
前記メッシュ決定手段は、スループットが所定の閾値以上となるメッシュの数が最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定することとしてもよい。
前記メッシュ決定手段は、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、前記対象エリア全体の平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定することとしてもよい。
また、本実施の形態によれば、複数のメッシュにより分割された対象エリアにおいて、既設の無線リソースに追加で配備する追加無線リソースの数とその配備場所を決定する無線リソース設計装置が実行する無線リソース設計方法であって、ストレージから読み出した発生トラヒックに関する情報に基づいて、各メッシュにおける関数によって定義される通信品質の推定に用いるパラメータを算出し、算出したパラメータを用いて、1つの無線リソースを追加配備する前と追加配備した後との間の通信品質の差分を各メッシュについて算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出した前記差分に基づいて、複数の凸関数によって定義される所定の目的関数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するメッシュ決定ステップと、目的関数又は凸関数の値が所定の達成条件を満たす最小の追加無線リソース数を決定する無線リソース数決定ステップとを備えることを特徴とする無線リソース設計方法が提供される。
前記メッシュ決定ステップにおいて、前記無線リソース設計装置は、スループットが所定の閾値以上となるメッシュの数が最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定することとしてもよい。
前記メッシュ決定ステップにおいて、前記無線リソース設計装置は、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、前記対象エリア全体の平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定することとしてもよい。
また、本実施の形態によれば、コンピュータを、前記無線リソース設計装置における各手段として機能させるためのプログラムが提供される。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 計算装置
110 無線リソース設計部
120 入力データ用ストレージ
130 出力データ用ストレージ
200 ドライブ装置
201 記録媒体
202 補助記憶装置
203 メモリ装置
204 CPU
205 インタフェース装置
206 表示装置
207 入力装置

Claims (7)

  1. 複数のメッシュにより分割された対象エリアにおいて、既設の無線リソースに追加で配備する追加無線リソースの数とその配備場所を決定する無線リソース設計装置であって、
    ストレージから読み出した発生トラヒックに関する情報に基づいて、各メッシュにおける関数によって定義される通信品質の推定に用いるパラメータを算出し、算出したパラメータを用いて、1つの無線リソースを追加配備する前と追加配備した後との間の通信品質の差分を各メッシュについて算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出した前記差分に基づいて、複数の凸関数によって定義される所定の目的関数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するメッシュ決定手段と、
    目的関数又は凸関数の値が所定の達成条件を満たす最小の追加無線リソース数を決定する無線リソース数決定手段と
    を備えることを特徴とする無線リソース設計装置。
  2. 前記メッシュ決定手段は、スループットが所定の閾値以上となるメッシュの数が最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線リソース設計装置。
  3. 前記メッシュ決定手段は、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、前記対象エリア全体の平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線リソース設計装置。
  4. 複数のメッシュにより分割された対象エリアにおいて、既設の無線リソースに追加で配備する追加無線リソースの数とその配備場所を決定する無線リソース設計装置が実行する無線リソース設計方法であって、
    ストレージから読み出した発生トラヒックに関する情報に基づいて、各メッシュにおける関数によって定義される通信品質の推定に用いるパラメータを算出し、算出したパラメータを用いて、1つの無線リソースを追加配備する前と追加配備した後との間の通信品質の差分を各メッシュについて算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出した前記差分に基づいて、複数の凸関数によって定義される所定の目的関数を最大化するように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定するメッシュ決定ステップと、
    目的関数又は凸関数の値が所定の達成条件を満たす最小の追加無線リソース数を決定する無線リソース数決定ステップと
    を備えることを特徴とする無線リソース設計方法。
  5. 前記メッシュ決定ステップにおいて、前記無線リソース設計装置は、スループットが所定の閾値以上となるメッシュの数が最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線リソース設計方法。
  6. 前記メッシュ決定ステップにおいて、前記無線リソース設計装置は、スループットが前記所定の閾値未満となるエリアにおける平均スループットが最大になるような追加無線リソースを配備するメッシュが複数存在する場合において、前記対象エリア全体の平均スループットが最大になるように、追加無線リソースを配備するメッシュを決定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線リソース設計方法。
  7. コンピュータを、請求項1ないし3のうちいずれか1項における前記無線リソース設計装置における各手段として機能させるためのプログラム。
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