JP6749912B2 - 検体を測定するための、ミニポイントオブケアのガスクロマトグラフィ検査ストリップ及び方法 - Google Patents

検体を測定するための、ミニポイントオブケアのガスクロマトグラフィ検査ストリップ及び方法 Download PDF

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Description

本願は、2014年12月24日に出願され、「検体を測定するための、ミニポイントオブケアのガスクロマトグラフィ検査ストリップ及び方法」と題された、米国仮特許出願番号第62/096,674号、2015年4月13日に出願され、「検体を測定するための、低コスト検査ストリップ及び方法」と題された、米国仮特許出願番号第62/146,847号、2015年4月13日に出願され、「検体を測定するための、低コスト検査ストリップ及び方法」と題された、米国仮特許出願番号第62/146,824への優先権を主張する、2015年6月9日に出願され、「検体を測定するための、低コスト検査ストリップ及び方法」と題された、国際出願番号PCT/US15/34869、2014年6月17日に出願され、「慢性呼吸器疾患を有する患者を観察して管理するための、データを収集して分析する方法」と題された、米国仮特許出願番号第62/013,233号、及び、2014年6月9日に出願され、「検体を測定するための、低コスト検査ストリップ及び方法」と題された、米国仮特許出願番号62/009,531号への米国特許法第119条第(e)に基づく優先権を主張するものであり、それらの全体を参照することにより本明細書に含まれる。
本発明は、概略、環境変化を検出することに関する。より具体的には、本発明は、マルチレイヤで、低コストの限定使用検査を含む、気体又は蒸気の分離、及び測定のための方法に関する。
当技術分野において周知の気体及び検体の検出に利用可能な多くの異なるタイプのセンサ及び技術が存在する。人間の医療業界において、気体センサが麻酔及び呼吸ケアを含む多くの分野で使用されている。センサは、吸入された麻酔薬、O、CO、及びNOを観察するように通常構成される。別の例では、消化器疾患を診断するために使用される水素及びメタンを含む。他の例では、慢性呼吸器疾患を有する患者の気道炎症を診断して観察するために取得されたばかりの呼気中の一酸化窒素(NO)を測定することが含まれる。いくつかのポイントオブケア技術は、電気化学センサ及び(以下、MOSと称する)金属酸化物半導体等の気体の検出を商業的に利用可能である。これらのセンサの電気化学的検知の機構及び検出方法は、当技術分野において周知である。
MOSと電気化学センサとの両方は、妨害ガスに対して交差感度があるという欠点を有し、一般的に、ある特定の検体に対して敏感に反応する。これらの特徴は、混合又は複合の気体の流れ中の単一の検体又は複合の検体を検出するという技術を不利なものにする。
気体分析の別の方法は、ガスクロマトグラフィによるものである。ガスクロマトグラフィは、気体の複雑な混合物を一時的に分離することができる仕組みである。ガスクロマトグラフィは、特定の検体又は検体のセットのための、いくつかの検出の方法又はセンサに通常結合される。通常、ガスクロマトグラフィでは、気体−表面相互作用に影響を及ぼすための特定の化学物質で被覆された流通小口径チューブを使用し、当該チューブは、気体の複雑な混合物が通過するが同様に官能化された粒子の充填床を含むことがある、カラムとして知られている。気流(移動相)の個々の気体は、カラムの側壁(固定相)に対して異なる親和性を有する。結果として、異なる気体は、それらの様々な化学的及び物理的特性、並びに特定のカラム充填物とのそれらの相互作用に依存して、異なる速度でカラムを通過する。化学物質がカラムの端部を出るとき、それらは、当業者に周知である様々な一般的手段で検出されて同定される。カラム内の固定相の機能は、異なる成分を分離して、異なる時間(保持時間)で、各成分をカラムから排出させることである。保持の順序又は時間を変更するために用いることができる他のパラメータは、キャリア気体の流量、カラムの長さ、及び温度である。
ガスクロマトグラフは、(医院又は家庭等の)ポイントオブケア環境で、又は現場(軍隊、警察、石油及びガス産業、航空宇宙産業、農産業等)で、適切に使用するには、あまりにも複雑で、大きくて、高価であるという欠点を有する。
本発明の一実施形態は、関心の気体、及び検査ストリップが配置される環境に基づく様々な方法で構成され得る検査ストリップを含む。最も基本的なレベルでは、検査ストリップは、基板及び検知化学物質を含む。いくつかの実施形態において、検査ストリップは、基板、少なくとも一つの電気的接続、少なくとも一つの検知化学物質、及び少なくとも一つの追加のレイヤから概略構成される。一つ又は複数のレイヤは、例えば、レイヤの間にスペーサを設けることに加えて、単一の目的又は複数の目的、例えば、妨害物質から検知化学物質を保護すること、を果たし得る。単一のレイヤ又は複数のレイヤの組合せは、気体の選択的な透過又は拡散を検知化学物質に提供して、時間の分離を可能にして、気流中の一つ又は複数の気体を検知する。検査ストリップは、定量的及び/又は定性的な読み出しを提供し得る。検査ストリップは、スタンドアローンであっても、他の装置と組み合わされてもよい。これらの装置の例には、気体のフローを制御するための機構、装置に給電して読み出し、温度測定及び制御を提供するための電子的手段、並びに/又は読み出しに先立って気体をフィルタして若しくは調整するための機構を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明の一実施形態は、医療産業にて使用するためのものである。それは、人間の呼吸気中の吐き出された一酸化窒素を測定するように構成された検査ストリップ及び装置を含む。検査ストリップ及び装置からの情報は、患者の健康のためのより大きい観察システムの一部であってもよい。検査ストリップは、基板、ゼロ又はそれ以上の電極、少なくとも一つの検知化学物質、及び少なくとも一つのレイヤから構成される。検査ストリップは、信号及び読み出しを提供する装置と通信してもよい。検査ストリップは、センサへの気体のフローを制御する装置と通信してもよい。
本発明の別の実施形態は、医療産業にて使用するためのものである。それは、人間の呼吸気中の吐き出された一酸化窒素を測定するように構成された検査ストリップ及び装置を含む。検査ストリップ及び装置からの情報は、患者の健康のためのより大きい観察システムの一部であってもよい。検査ストリップは、基板、ゼロ又はそれ以上の電極、少なくとも一つの検知化学物質、及び気流中の気体の、時間ベースの分離を提供するための少なくとも一つのレイヤから構成される。検査ストリップは、信号及び読み出しを提供する装置と通信してもよい。検査ストリップは、センサへの気体のフローを制御する装置と通信してもよい。本発明の別の実施形態は、医療産業にて使用するためのものである。それは、人間の呼吸気中の吐き出された一酸化窒素を測定するように構成された検査ストリップ及び装置を含む。検査ストリップ及び装置からの情報は、患者の健康のためのより大きい観察システムの一部であってもよい。検査ストリップは、基板、三つの電極、二つの電極に広がる少なくとも一つの検知化学物質、二つの電極であって、当該電極のうちの一つが検知化学物質と共有される、二つの電極に広がる少なくとも一つの参照化学物質、及び気流中の気体の時間ベースの分離を提供するための少なくとも一つのレイヤから構成される。一実施形態において、参照化学物質はカバーされる。検査ストリップは、信号及び読み出しを提供する装置と通信してもよい。検査ストリップは、センサへの気体のフローを制御する装置と通信してもよい。
本発明の他の実施形態は、水素及び/若しくはメタン、又はアセトンを検出するように構成される。
本発明の精神から逸脱することなく、他の電極構成も可能である。
本発明の他の実施形態は、疾患に関連する呼吸気中の一つ又はそれ以上の化合物を検出するように構成される。
本発明の他の実施形態は、工業、自動車産業、環境産業、軍需産業、航空宇宙産業、農産業、及び獣医産業に関連する一つ又はそれ以上の気体を検出するように構成される。
本発明の他の実施形態は、そのような流体中に存在する、一つ又はそれ以上の生物学的な又は非生物学的な流体及び気体を検出するように構成される。
本発明の一態様は、複数の検体を有する流体サンプル中の少なくとも一つの検体の濃度を判断するシステムであって、当該システムは、
ベース基板と、
前記ベース基板上に配置された第1の電極対と、
前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第1の検知化学物質であって、前記第1の検知化学物質は前記第1の電極対と電気通信する、第1の検知化学物質と、
前記少なくとも一つの検知化学物質上に配置される第1のクロマトグラフィックレイヤであって、前記複数の検体のうちの少なくとも一つの検体は、前記複数の検体のうちの他の検体の移動に対して異なる速度で、前記第1のクロマトグラフィックレイヤを通って移動する、第1のクロマトグラフィックレイヤと、を含む。
一実施形態において、システムは、
基板上に配置される第2の電極対と、前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第2の検知化学物質と、を含み、
前記第2の検知化学物質は、前記第2の電極対と電気通信する。
別の実施形態において、システムは、
第2の検知化学物質上に配置された、遮断レイヤ及び第2のクロマトグラフィックレイヤのうちの少なくとも一つをさらに含み、
前記遮断レイヤは、前記第2の検知化学物質と前記流体サンプル中の少なくとも一つの検体との間の接触を阻害し、
前記複数の検体のうちの少なくとも一つの検体は、前記複数の検体のうちの他の検体の移動に対して異なる速度で、前記第2のクロマトグラフィックレイヤを通って移動する。
システムの別の実施形態において、第1の検知化学物質の、物理的、光学的、及び電気的特性のうちの少なくとも一つは、複数の検体のうちの少なくとも一つの検体に曝露されると、前記検体に曝露されるときの第2の検知化学物質の、同一の物理的、光学的、又は電気的特性の変化に対して異なる度合いで変化する。
別の実施形態において、システムは、
前記第1の検知化学物質及び第2の検知化学物質に結合される、ブリッジ回路をさらに含み、
前記ブリッジ回路は、両方の検知化学物質が少なくとも一つの検体に曝露されるときの、前記第1の検知化学物質及び前記第2の検知化学物質の、物理的、光学的、電気的特性のうちの少なくとも一つの変化を示す情報を提供する。
一実施形態において、システムは、
流体サンプルを受け入れることができる入口と、
前記入口及び前記第1の検知化学物質と流体連結するフローコントローラと、をさらに含み、
前記フローコントローラは、前記流体サンプルの少なくとも一部を、前記第1の検知化学物質に提供することができる。
別の実施形態において、システムは、
流体サンプルを受け入れることができる第1の入口と、
前記第1の入口と流体連結する取り外し自在の流体サンプル容器と、
前記第1の入口から離間される第2の入口であって、前記第2の入口は、前記第1の検知化学物質と流体連結する、第2の入口と、をさらに含み、
前記取り外し自在の流体サンプル容器は、前記第2の入口を介して、前記流体サンプルを前記第1の検知化学物質へ搬送することができる。
本発明の一態様は、流体サンプル中の少なくとも一つの検体の濃度を判断する方法を提供し、前記方法は、
ベース基板と、
前記ベース基板上に配置された第1の電極対と、
前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第1の検知化学物質であって、前記第1の検知化学物質は前記第1の電極対と電気通信する、第1の検知化学物質と、
前記少なくとも一つの検知化学物質上に配置される第1のクロマトグラフィックレイヤであって、前記複数の検体のうちの少なくとも一つの検体は、前記複数の検体のうちの他の検体の移動に対して異なる速度で、前記第1のクロマトグラフィックレイヤを通って移動する、第1のクロマトグラフィックレイヤと、を含むシステムを提供すること、並びに
前記第1の電極対に跨がる電圧、前記第1の電極対に跨がる抵抗、及び前記第1の電極対に跨がる電流のうちの少なくとも一つを測定すること、
を含む。
前記システムは、
前記方法の一実施形態において、前記システムは、前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第2の検知化学物質と、
第2の電極対であって、前記第2の検知化学物質は前記第2の電極対と電気通信する、第2の電極対と、をさらに含み、
前記方法は、
前記第2の電極対に跨がる電圧、前記第2の電極対に跨がる抵抗、及び前記第2の電極対に跨がる電流のうちの少なくとも一つを測定することをさらに含む。
別の実施形態において、前記方法は、
前記少なくとも一つの検体の既知の濃度を、電圧値、抵抗値、及び電流値のうちの少なくとも一つと相関させるデータを提供することと、
前記提供されたデータ及び第1の電極対の前記測定に基づいて、前記少なくとも一つの検体の濃度に関する情報を判断することと、をさらに含む。
前記方法の別の実施形態において、前記測定することは、
(1)前記第1の電極対の測定における経時変化、
(2)前記第1の電極対の測定における変化率の経時変化、
(3)第1の電極対の測定値が第1の閾値を超えているかどうか、及び
(4)第1の電極対の測定値が第2の閾値未満であるかどうか、
のうちの少なくとも一つを判断することを含む。
上述した本発明の態様又は実施形態のいずれかは、本明細書に記載する他の態様及び実施形態のいずれかと組み合わせることができる。
図1は、組み立てられた装置、及び患者により使用される準備ができている検査ストリップの一例である。 図1aは、組み立てられた装置及び検査ストリップの変形例を示す。 図2は、人間の呼吸のうちの吐き出し段階の一例である。3回の吐き出しを示し、一酸化窒素濃度が、対圧力及び時間で描画されている。 図3は、吐き出された人間の呼吸気中に観察される気体の一例である。 図4は、クロマトグラフィックレイヤ及び統合型センサを備える検査ストリップの一例である。 図4aは、クロマトグラフィックレイヤ及び非統合型センサを備える検査ストリップの一例である。 図4bは、クロマトグラフィックレイヤ及び非統合型センサを備える組み立てられた装置及び検査ストリップの一例である。 図5は、検査ストリップの、クロマトグラフィックレイヤの上側に到達して、センサへ向かって、クロマトグラフィックレイヤを通過し始める混合気体サンプルの一例である。 図5aは、図5からの一例の続きである。 図6は、七つの気体混合物の詳細な説明、及びクロマトグラフィック分離レイヤを通って拡散する気体の割合対時間を示す。 図7は、クロマトグラフィックレイヤを利用する検査ストリップにおける、単一の呼吸プロファイル対時間を示す。 図7aは、信号が単一の呼吸プロファイルからサンプルされ得る時点を示す。 図8は、対時間の、レイヤの下側における気体の濃度として表される、200μm厚のクロマトグラフィックレイヤの気体の分離を示す。 図9は、対時間の、レイヤの下側における気体の濃度として表される、100μm厚のクロマトグラフィックレイヤの気体の分離を示す。 図10は、対時間の、レイヤの下側における気体の濃度として表される、50μm厚のクロマトグラフィックレイヤの気体の分離を示す。 図11は、対時間の、レイヤの下側における気体の濃度として表される、20μm厚のクロマトグラフィックレイヤの気体の分離を示す。 図12は、センサからの多重の気体信号を示す。 図12aは、センサからの多重の気体信号を示す。 図12bは、センサからの多重の気体信号を示す。 図12cは、センサからの多重の気体信号を示す。 図13は、患者を観察する、より大きいシステムにおける本発明の一実施形態の一例である。 図14は、検査ストリップからの読み出しを提供するための電子システムの変形例を示す。 図14aは、検査ストリップからの読み出しを提供するための電子システムの変形例を示す。 図15は、検査ストリップへの気体のフローを制御するための機構の変形例と、気流をフィルタする方法の例を示す。 図15aは、検査ストリップへの気体のフローを制御するための機構の変形例と、気流をフィルタする方法の例を示す。 図15bは、検査ストリップへの気体のフローを制御するための機構の変形例と、気流をフィルタする方法の例を示す。 図16は、容器内へ組み込まれた検査ストリップの一例を示す。 図16aは、リーダにつながる容器の一例を示す。 図17は、装置内部の検査ストリップの様々な向きを示す。 図18は、検査ストリップから保護レイヤを剥離するように又は穿孔するように構成された装置の一例である。 図19は、検査ストリップ上の電極及び化学物質のいくつかの構成を示す。 図19aは、統合型のヒータ、センサ、及び電気部品を備える検査ストリップの実施例を示す。 図19bは、検査ストリップ上の電極及び化学物質のより複雑な構成の実施形態を示す。 図20は、検知化学物質の添加剤の一例である。 図21は、複数のレイヤを備える検査ストリップの例を示す。 図22は、完全に組み立てられた検査ストリップの例を示す。 図23aは、量産中の検査ストリップの一例を示す。 図23bは、量産中の検査ストリップの一例を示す。 図23cは、量産中の検査ストリップの一例を示す。 図24は、呼気の一部をセンサへ迂回させる一例を示す。 図25は、フィルタを介して吸入した後、呼気の一部をセンサへ迂回させる一例を示す。 図26は、折り畳まれる装置の一実施形態を示す。 図26aは、図15、15a、15b、16、及び/又は図16aに記載した設計物を折り畳んで組み込む装置の一実施形態を示す。 図26bは、リーダ及び気体調整システムが装置内へ組み込まれる、本発明の一実施形態を示す。 図26cは、装置の出力が複数のエンドポイントから選択される、本発明の実施形態を示す。 図27は、標準的な銅−亜鉛電池の一実施形態を示す。 図28は、ChemFETのレイアウトの一実施形態を示す。 図29は、センサアレイの一実施形態を示す。
本発明の実施形態は、材料及び製造技術を用いて、様々な産業及び環境における気体の測定のための、低コストで大量の検査ストリップを製造する。検査ストリップは、単一の気体、又は複数の気体を測定してもよい。最も基本的なレベルにおいて、検査ストリップは、基板/ベース及び検知化学物質から構成される。検査ストリップの実施形態は、基板、電気接続を確立する手段(即ち、電極)、少なくとも一つの検知化学物質、及び少なくとも一つの追加のレイヤを含む。構成及び設計は、検査ストリップが配置される関心の気体及び環境に基づいて変更されてもよい。検知化学物質は、関心の気体に基づいて選択され、電極は、生じる化学反応を測定するように構成される。一つ又は複数のレイヤは、化学物質の被着のためのマスキング、レイヤ間の接着、妨害物質からの保護、検査ストリップの選択性及び/又は感度の向上、並びに離間すること、を含む複数の目的を果たし得るが、これらに限定されるものではない。電極、化学物質、及びレイヤに関する詳細を、以下に記載する。
本発明の実施形態では、関心の気体、及び検査ストリップが配置される環境に基づいて、異なる検知化学物質、構成、及びレイヤを、検査ストリップに適用してもよい。検査ストリップは、気体又は複数の気体の定性的及び/又は定量的分析を提供するように構成されてもよい。検査ストリップは、他の装置と組み合わされてもよいし、スタンドアローンであってもよい。検査ストリップへの関心の気体の搬送を制御するために、又は検査ストリップからの信号を処理するために、他の装置を使用してもよい。制御には、フロー、フィルタ、前処理等が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
本発明の一実施形態は、人間の呼吸気中の吐き出された一酸化窒素を測定するために、医療産業で使用する検査ストリップである。他の実施形態は、水素、メタン、エタノール、又はアセトン等の呼吸気中の他の気体を検出するために使用されてもよい。検査ストリップ及び付随する装置は、単一の患者、又は複数の患者の使用であってもよい。装置、装置の部品、及び検査ストリップは、使い捨て、再使用可能、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。検査ストリップを使用した結果、この例においては、吐き出された一酸化窒素の呼吸気検査、から収集されたデータは、より大きい患者観察システムの一部であっても、スタンドアローンであってもよい。図13は、患者が、本発明の一実施形態を介して、吸入して吐き出すことによって一酸化窒素呼吸気検査[1302]を行う、患者観察システム[1301]の一例を提供する。情報は、患者からの追加のデータ[1303]と組み合わされて、そのデータは遠隔に記憶される[1304]。記憶されたデータは、分析のために複数の患者からの情報と組み合わされてもよい。
他の実施形態は、生物学的又は非生物学的な流体の検出のためのものである。
システム及び検知方法の他の実施形態、並びに本明細書に記載の実施形態と供に使用するための追加要素。
本発明の実施形態は、本発明の精神から逸脱することなく、多くの方法で構成され得る。構成は、関心の気体に対する感度及び選択性を最適化し、気体混合物中の気体の分離の特徴を向上し、又は患者の体験及び使い易さを向上するために変化し得る。図1は、一つの構成例である。患者[101]は、装置[102]の上部を介して吸入して吐き出し、信号は、検査システム[118]と通信する電子装置[103]によってキャプチャされる。検査システム[118]は、任意の、取り外し自在及び/又は使い捨てのマウスピース[105]、気体のフローを制御して調整する手段[106]、装置の内側に配置される一つ又はそれ以上の検査ストリップ[108]、並びに検査ストリップからの信号を解釈する電子装置[104]から構成され得る。電子装置[104]は、無線で又は有線接続を介してのいずれかで、電話機[103]、タブレット、又はコンピュータ等の別の電子装置と通信してもよい。他の実施形態は、気体のフローを制御して、及び/又は、調整するように設計されたチャンバ[106]内に垂直方向に向けられた検査ストリップ[108]及び電子装置[104]を備える。
一実施形態において、検査ストリップ[115]が装置リーダ[116]に接続され、気体調整及びフロー制御ユニット[119]の内側に配置される。患者[109]は、マウスピース[120]を介して吸入して、装置の底部から空気を吸引する[110]。空気は、周囲空気から一つの又は複数の検体ガスを除去するチャンバ[112]内で調整されてもよい。患者は、マウスピースを介して吐き出す[113]。チャンバ[114]は、検査ストリップ[115]への流量を制御し、及び/又は患者の呼吸気流から設定流量を機械的に誘導するように設計されてもよい。空気は、検査ストリップ[115]の上を通過して、装置[117]の外に出てもよく、気流の一部又は全部を、即時又は将来の分析のためにキャプチャしてもよい。別の実施形態では、気流の一部は、図24、25、26、26a、及び26bに示すように検査ストリップの方に迂回させられる。
図1aは、組み立てられた装置及び検査ストリップの変形例を提供する。装置[141]は、取り外し自在及び/又は使い捨てのマウスピース[131]を組み込んでもよい。気流[142]を制御して調整するユニットは、検査ストリップの挿入のためのスロット[140]を有する単一部品、又は分離自在であり気流[143]内への検査ストリップ[133a]の挿入を可能にする複数部品[134及び135]であってもよい。気体を制御して調節するユニットは、単一のチャンバ又は複数のチャンバ[114][112]であってもよい。検査ストリップの出力を読み出す電子装置[132]は、電話機[138]又は他の装置と有線又は無線で通信してもよい。他の実施形態において、電子機器は信号処理を行って、結果[139]又は[137]を表示する。検査ストリップは、任意の向きで気流中へ配置され得る。水平の[133a]及び垂直[133c]の検査ストリップの向きを示す。
別の実施形態において、気体のフローを調整するための技術のうちの一つ[106]は、呼吸気流から水蒸気を除去することを含む。
別の実施形態において、水蒸気は、スルホン酸基、若しくはケイ酸塩、リン酸塩、アクリル酸、エチレンオキシド、及び当業者に周知の他のもの等の、他の類似の吸湿性、水吸着剤、及び湿潤剤の基と、又は市販の水吸着剤と、相互作用することによって呼吸気流から除去される。
図2は、呼吸気の吐き出しのプロファイルを示す。具体的には、対時間の、吐き出しの3つの段階[201]対吐き出しの圧力[202]対測定すべき気体[203]を示す。解剖学的デッドスペース(即ち、呼吸に関与しない気道内の気体)を押し流すのに約2〜3秒、気体濃度の安定状態に達するために約6秒かかる。一酸化窒素に加えて、他の吐き出された気体(図3に示す例)は、同様の急激な増加及び安定状態を示す。一実施形態において、検査ストリップ又はシステムは、吐き出しの段階を補償する。
図3は、呼気中に予想される気体のタイプ及び濃度の一例である。
本発明の精神から逸脱することなく、基板、電極、及び化学物質の被着物の様々な構成又は組み合わせが可能である。構成は、検知化学物質、関心の検体、及びユニットが配置される環境、の特徴によって決定される。検知化学物質は、化学的ブリッジ回路のように、参照物質を提供するために検体の相互作用を防止するように被覆され、又はカバーされてもよい。多重分析のために又は信号平均化のために、参照物質としての役割を果たすように、複数の検知化学物質を使用してもよく、又は同じ化学物質を1回以上被着してもよい。本発明の精神から逸脱することなく、関心の、一つ又は複数の気体と相互作用する複数の化学反応が可能である。
図4は、クロマトグラフィック分離レイヤを利用して一つ又は複数の気体を検知するように構成された検査ストリップ[409]の一実施形態を示す。検査ストリップは、基板[401]、電極[402]、誘電体レイヤ(図示せず)、二つの検知化学物質[403]、検知化学物質のうちの一つをカバーして第2の検知化学物質を露出するように設計されたレイヤ[404]、クロマトグラフィック分離レイヤ[406]、気体又は気体混合物へセンサを曝露するための窓[408]を備える保護レイヤ[407]から構成される。レイヤ[404]及び[407]は、検知するための化学物質のうちの一つを曝露する開口部[408]及び[405]を作り出すために、多くの方法で処理され得る。処理の例には、型抜き又はレーザ切断を含むが、これらに限定されるものではない。レイヤ[404]、[406]、[407]は、検査ストリップにおいて複数レイヤを重ね合わせる前に、多くの方法で処理され得る。処理の例には、型抜き、レーザ切断、キスカット、表面エネルギ改質(UV照射、プラズマ及びコロナ放電、又は火炎処理、又は酸処理、又は当技術分野において周知の他の技術)、接着剤を用いたスプレ処理等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
クロマトグラフィックレイヤ[411]が金属酸化物半導体センサ[412]と統合される別の実施形態[410]における、断面図を示す。別のタイプのセンサが、本発明の精神から逸脱することなく利用され得る。例には、電気化学、MEMS、FET、MOSFET、光学及びChemFETのセンサを含むが、これらに限定されるものではない。サプライヤの例には、フィガロ(Figaro)、ハネウェル(Honeywell)、テキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)、アナログデバイセズ(Analog Devices)、アプライドセンサーズ(Applied Sensors)、及びエスジーエックスセンサテック(SGX Sensor Tech)を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態において、検査ストリップは、誘電体レイヤを備えない。
別の実施形態において、検査ストリップは、単一(一つ)の検知化学物質を有する。
別の実施形態において、検査ストリップは、クロマトグラフィックレイヤとしてのみ機能し、検知要素を含まない(図4a)。この実施形態において、クロマトグラフィックレイヤを有する検査ストリップ[413]は、前述した複数種類のセンサ[414]のうちの一つと関連して使用される。検査ストリップ[413]は、単一用途、多用途、又は限定用途であってもよい。それは、使い捨て又は再使用可能であってもよい。それは、単一の患者の使用であってもよい。クロマトグラフィックレイヤとしてのみ機能する検査ストリップの一実施形態を示す[420]。この実施形態において、クロマトグラフィックレイヤ[417]は、二つの基板[416]及び[418]内とその間にレイヤされる。基板は、気体がクロマトグラフィックレイヤ[417]を通過できるように窓[415]及び[419]を含んでもよい。本発明の精神から逸脱することなく、他の基板構成が可能である。例には、クロマトグラフィックレイヤのための構造的支持体を提供する、又はクロマトグラフィックレイヤをセンサ若しくは装置と統合するために用いられる、基板を含むが、これに限定されるものではない。
図4bは、図1に類似するシステムの一実施形態を示す。図4bにおいて、クロマトグラフィックレイヤ[421]を備える検査ストリップが、装置[424]内へ挿入される。患者は、装置[423]を介して吐き出して、気体は、クロマトグラフィックレイヤをセンサ[422]まで通過する。この実施形態において、センサは、金属酸化物半導体センサ、又は前述した他の検出技術のうちの一つであってもよい。
クロマトグラフィック拡散及び/又は浸透レイヤは、多孔質及び非多孔質のポリマから構成され得る含浸剤、複合材料、紙又は繊維ガラス等の繊維材料、織布及び不織布、膜、ポリマ、接着剤、薄膜、ゲル等から構成され得る。一つ又は複数のレイヤは、例えば、その表面を、化学的に処理し若しくは被覆し、及び/又は機械的に修正することによって変更することができる。クロマトグラフィックレイヤに適している材料の他の例は、本明細書(検査ストリップ−レイヤ)に組み込まれている。レイヤは、製造に適するものにするために、追加の材料を含有してもよく、追加の加工を受けてもよい。
一実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、シリコン、又はシリコンを含む膜若しくは薄膜から作り上げられる。一実施形態において、その厚さは、高速分析のために、1μmと200μmとの間にある。別の実施形態において、その厚さは、(数時間又は数日の)遅延型分析ために、200μmより大きい。別の実施形態において、厚さは、数日間、数週間、又は数年間に亘る分析のために、1インチより大きい。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、化学物質、及び/又は(水蒸気を含む)水を選択的に除去するための材料で処理される。処理には、被覆、噴霧、化学的結合等を含むが、これらに限定されるものではない。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、ナフィオン(登録商標)で処理される。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、スルホン酸で処理される。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、シリコン及びナフィオンを含有する。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、シリコン及びスルホン酸を含有する。
別の実施形態において、検査ストリップのレイヤのうちの一つは、スルホン酸又はナフィオンを含有する。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、活性炭、官能化シリカ、アルミナ、粘土、珪藻土、鉱物炭酸塩、ポリマ、及び当業者に周知の他のフィルタ材料等のクロマトグラフィック特性を改変するために、乳化された成分を含んでもよい。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、乳化された水、油、気体、有機溶媒、ポリマ、有機分子、及び当業者に周知の他の二相性化学物質等のクロマトグラフィック特性を改変するために、乳化された成分を含んでもよい。
クロマトグラフィック検出
以下にて参照する気体検出方法は、クロマトグラフィックレイヤの選択的な拡散及び/又は透過の特性に基づく。当該方法は、単一の気体又は複数の気体の濃度を分離して分析するために、以下の方法のうちの少なくとも一つを利用する。材料の物理的及び化学的特性、材料の厚さ、時間、信号の強度/大きさ、及び/又は、信号の勾配、単一の基準線からの変化、及び対複数の基準線の変化、対固定ポイント(例えば、基準線)のオーバーシュート及び/又はアンダーシュート。本発明の精神から逸脱することなく、複数の方法を組み合わせて利用することも可能である。当該方法は、センサの感度及び選択性を向上して、単一の化学物質からの複雑な多重化を可能にする。クロマトグラフィックレイヤを通過する、水蒸気を含む気体は、以後、この方法を組み込むものとする。
一実施形態において、検査ストリップは、関心の一つの又は複数の気体に対して修正される。検査ストリップは、関心の気体を妨害する可能性を有する気体に対して修正されてもよい。修正は、信号を、検体の数量(例えば、パーツパービリオン又はパーツパーミリオン)に変換するために、一つ又は複数の気体へのセンサ信号の線形化を含んでもよい。
一実施形態において、センサ及び/又は検知化学物質は、関心の気体に対して及び妨害ガスに対して、異なる応答を有するように設計される。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤは、センサ及び/又は検知化学物質へ、分離と特異性の両方を提供するように設計される。
図5は、クロマトグラフィックレイヤの上側に気体分子の混合物[503]を有する、説明目的のために分離されたクロマトグラフィックレイヤ[501]を備える検査ストリップ[502]を示す。二つの分子が示されているが、本発明の精神から逸脱することなく、任意の数の分子が可能である。時間が経過すると、クロマトグラフィックレイヤの上側の気体が当該レイヤを通過し始める。クロマトグラフィックレイヤの特性により、時間ベースの分離が生じて、その結果、気体は、前記レイヤを、前記検出のための検知化学物質まで、選択的且つ予測的に通過する。図5に示す一実施形態において、暗色の円で表した気体1及び明色の円で表した気体2(合わせて[503])は、クロマトグラフィックレイヤ[501]の上側の検査ストリップ[502]まで到達する。ゼロ秒、初期条件において、気体1のうちの0%及び気体2のうちの0%が、クロマトグラフィックレイヤの一方の側にある。1秒後には、平衡に達するために要求される、気体1[505]及び[508]のうちの〜43%が、クロマトグラフィックレイヤ[507]を通過して、一方で、平衡に達するために要求される、気体2[506]のうちの0%が通過した。2秒において(図5a)、気体1[512]及び[515]は、クロマトグラフィックレイヤ[514]のセンサ側において71%の平衡濃度にあり、気体2[513]及び[516]は、約〜40%の平衡濃度にある。ある時点、この例では100秒、において、気体1[519]及び[524]と気体2[520]及び[523]との両方は、検査ストリップ[525]のレベルにおけるクロマトグラフィックレイヤ[521]の下側において、それらの平衡値のうちの100%である。
図6は、100μmの厚さの、シリコンを含有するクロマトグラフィックレイヤによってもたらされる気体−時間の分離を示す。この例において、各気体は、気体混合物から個々にプロットされ、それ自体の平衡濃度に関連して表される(即ち、時間0のときは、個々の気体の100%がクロマトグラフィックレイヤの上側にあり、時間>0のときは、個々の気体の一定の割合は、クロマトグラフィックレイヤを通過して、平衡値に近づく)。図6において、時間0[606]のときに、気体は、検査ストリップのクロマトグラフィックレイヤの上側に到達する。0.75秒[601]のときに、気体1の第1の分子は、クロマトグラフィックレイヤを通過して、センサの表面に到達する。1秒[602]のときに、気体2の第1の分子はクロマトグラフィックレイヤを通過して、センサに到達する。2秒[603]のときに、気体5は、クロマトグラフィックレイヤを通過し始める。2秒と3秒との間の様々な時間間隔で、残りの気体はクロマトグラフィックレイヤを通過し始める。最終的に、十分な時間が経過した後、全ての気体は、クロマトグラフィックレイヤ(図6、8、9、10、11には示さず)の下側において平衡濃度のうちの100%に達する。本発明の精神から逸脱することなく、任意の数の気体が可能である。
クロマトグラフィックレイヤに隣接して配置されるセンサ又は検出器は、任意の数の気体又は液体検知装置であってもよく、信号は、これらに限定されるものではないが、光学、音響、機械、又は電子であってもよい。本明細書の他の場所に記載しているように、本発明の精神から逸脱することなく、他の実施形態が可能である。
1秒のとき[602]にセンサによって生成される信号は、気体2〜7の平衡濃度のうちの0%に対して、気体1の平衡濃度のうちの20%である。2秒のとき[603]にセンサによって生成される信号は、気体3、4、5、6、及び7の平衡濃度のうちの0%に対して、気体1の平衡濃度のうちの35%である。4.25秒のとき[604]にセンサによって生成される信号は、気体2の平衡濃度のうちの50%に対して、気体3〜7の平衡濃度のうちの40%未満に対して、気体1の平衡濃度のうちの約58%であり、以下そのように続く。本発明の精神から逸脱することなく、任意の数の気体が可能である。
一実施形態において、気体1及び気体2の濃度は、他の気体がクロマトグラフィックレイヤを通過する前の所与の時間において、信号を修正テーブルと比較することによって判断することができる。検査ストリップが環境に順応するときに、基準線を読み出すことによって信号を判断してもよい。
別の実施形態において、気体2の濃度は、気体1よりも気体2に、より良好に応答するように検知化学物質を増強することによって判断され得る。システムは、気体1、又は気体2の前にクロマトグラフィックレイヤを通過する他の気体の混合物に対して気体2の信号を、検出するように修正されてもよい。所与の時間、例えば図6の2秒、のときに、信号は、気体1のみのバックグラウンドに対する気体2の全濃度のうちの25%を表す。気体2の全濃度は、修正テーブルにおける信号のうちの100%の線形出力と、25%のときの信号を比較することによって判断されてもよい。
一実施形態において、検査ストリップ及び検知システムは、吐き出された人間の呼吸気中に観察される気体に対して修正される。
一実施形態において、検査ストリップ及び検知化学物質は、水蒸気を含む、吐き出された人間の呼吸気中に観察される少なくとも一つの気体のバックグラウンドに対して修正される。
別の実施形態において、検査ストリップ及び検知化学物質は、水蒸気及び関心の気体に対する異なる応答を有するように設計される。
図7及び図7aは、100μmのクロマトグラフィックレイヤを備えるセンサによって記録されてプロットされるときの、時間に対する単一の呼吸プロファイルを示す。信号は、基準線測定値からの相対的な測定値(例えば、時間に対するミリボルトで表される変化)を表す。ミリボルト信号は、定量的な及び/又は定性的な分析のための修正テーブルと比較される(例えば、信号は、一酸化窒素の10パーツパービリオンに等しく、又は信号は、一酸化窒素の20パーツパービリオン未満である)。この例において、気体混合物は、時間0のときに検査ストリップに到達する、図3に観察される気体を含む。検出される関心の気体は一酸化窒素である。1秒[701]のとき、一酸化窒素は、クロマトグラフィックレイヤを通過し始める。2秒[702]のとき、信号は、パーツパービリオンの量に変換することができる、4.75mVである。一実施形態において、信号の測定値は、一つ又は複数の第2の気体の量を判断し、及び/又はサンプルされた初期信号を確認するために、様々な時間[701]、[702]、[703]、[704]にてサンプルされる。
一実施形態において、気体サンプルの導入に先立って検査ストリップの精度を確認する(例えば、品質管理チェック)ための基準線が取得される。
一実施形態において、気体サンプルは、本明細書にさらに記載される検査ストリップ及び検知化学物質と相互作用して、抵抗値、又は、例えばミリボルトで、測定されて表示されるセンサの他の電気的特性を変化させる。
一実施形態において、抵抗又は電圧測定を行うために、既知の電流を検査ストリップの電極に通過させる。
一実施形態において、抵抗は、直接測定される。
一実施形態において、検査ストリップの電極を通過する電流は、パルスされる。
一実施形態において、信号は、周波数領域に変換される。
別の実施形態において、検査ストリップ及び検知システムは、液体を測定する。
別の実施形態において、検査ストリップ及び検知システムは、体液を測定する。
別の実施形態において、検査ストリップ及び検知システムは、呼吸の圧縮状態を測定する。
別の実施形態において、システムは、予想される気流中の気体の各々に対して、個々に且つ互いに関連して修正される。各気体の信号は、線形化されて、一つの又は複数の濃度を、所与の時点にて判断することができる。
別の実施形態において、クロマトグラフィックレイヤをゆっくりと通過する気体が、関心の気体である。例えば図6において、気体3が関心の気体であり、気体3のうちの所与のパーセンテージがクロマトグラフィックレイヤを通過するまで、気体1及び気体2の信号は、各時点にて減算又は再基準線化される。いくつかの実施形態において、各時点にて再基準線化するために使用される情報は、既知の濃度の既知の気体を有する気体混合物に関して経験的に判断される。
別の実施形態において、検査ストリップ上の又は検査ストリップ付近の環境の温度を上昇させること又は低下させることは、気体の分離の特性を変化させるために利用される。
別の実施形態において、検査ストリップ自体が加熱され又は冷却される。
別の実施形態において、他の気体がセンサに到達する(即ち、クロマトグラフィックレイヤを通過する)前に、気体の濃度は判断される。
クロマトグラフィックレイヤを通過するときに関わらず、本発明の精神から逸脱することなく、気体混合物中の任意の気体を測定することが可能である。
図8,9,10,11は、様々な厚さのときのクロマトグラフィックレイヤの時間分離を示す。図は、クロマトグラフィックレイヤ[406]を通って拡散されるパーセンテージとして表され、時間に対してプロットされた、個々の気体の濃度を示す。これらの図において、気体は、時間0のときにクロマトグラフィックレイヤの上側に到達する。
図12は、クロマトグラフィックレイヤを備える検査ストリップの一実施形態の信号出力を表す。センサは、窒素の流れの中に配置されて、湿気及び一酸化窒素からなる混合気流に曝露される。湿気は、クロマトグラフィックレイヤを通過する第1の気体であり、センサの抵抗値を増大させる。次に、一酸化窒素が続いて、窒素が再導入されるまで抵抗値を急激に減少させる。
図12aは、クロマトグラフィックレイヤを備える検査ストリップの信号出力の別の実施形態を示す。センサは、窒素の流れの中に配置されて、湿気、一酸化窒素、及び二酸化炭素からなる混合気流に曝露される。湿気は、クロマトグラフィックレイヤを通過する第1の気体であり、センサの抵抗を増大させる。次に、一酸化窒素が続いて、抵抗を急激に減少させる。二酸化炭素はレイヤを通過する第3の気体であり、窒素が再導入されるまで勾配を変化させる。
図12bは、人間の呼吸気に対する、クロマトグラフィックレイヤを備える検査ストリップの一実施形態の応答の一例である。センサ及びクロマトグラフィックレイヤは、一酸化窒素に対して敏感かつ特異的であるように構成される。湿気は、特定の検知化学物質及び検査ストリップの構成に基づく、人間の呼吸気中における、最初の、既知の妨害物質である。センサは、室内空気中で基準線化される。呼吸気流は導入されて、湿気はクロマトグラフィックレイヤを通過する最初の気体であり、抵抗値を急激に増大させる。クロマトグラフィックレイヤは、呼気中の他の既知の気体を排除するように設計される。一酸化窒素は、センサに達する第2の気体であり、抵抗値を減少させる。次に、センサは室内空気に対して再曝露される。関心のある信号の特徴の例には、気体曝露の初期勾配、気体曝露の間の勾配、戻り信号の初期勾配、気体曝露の終わりのときの勾配、様々な時間における勾配の変化、センサ特性の絶対変化(物理的、電子光学的等)、気体曝露前後の基準線からのオーバーシュート又はアンダーシュート、修正カーブからのオーバーシュート又はアンダーシュート、及び気体がクロマトグラフィックレイヤを通過する時点における回帰直線を含むが、これらに限定されるものではない。
図12cは、人間の呼吸に対する、クロマトグラフィックレイヤを備える検査ストリップの一実施形態の応答の例である。センサは、一酸化窒素に対して敏感であるように構成される。クロマトグラフィックレイヤは、湿気を除く全ての妨害物質を排除するように設計され、センサから、当該妨害物質を予測可能に吸着して脱着する。センサは、室内空気中で基準線化される。呼吸気流が導入されて、湿気と一酸化窒素の両方が、クロマトグラフィックレイヤを通過して、湿気成分のために抵抗値の急激な初期増大を引き起こす。次に、センサは室内空気に再び曝露され、センサと相互作用した気体の量を判断するために、第2の基準線は初期基準線と比較される。関心の信号の特徴の他の例には、気体曝露の初期勾配、気体曝露の間の勾配、戻り信号の初期勾配、気体曝露の終わりのときの勾配、様々な時間における勾配の変化、センサの特性(物理的、電子光学的等)の絶対変化、気体曝露の前及び後の基準線からのオーバーシュート又はアンダーシュート、修正カーブからのオーバーシュート又はアンダーシュート、及び気体がクロマトグラフィックレイヤを通過する時点における回帰直線を含むが、これらに限定されるものではない。
システムのさらなる実施形態を以下に記載する。
電子検査ストリップリーダ
図14及び図14aは、以後、「リーダ」と称する、電子検査ストリップリーダの変形例を示す。一般的に言えば、リーダは、検査ストリップからの信号出力を提供するように設計される。リーダは、給電、データを収集すること、信号処理及び解釈、使用回数を制御すること、診断を実行すること、測定を実行すること、別の装置(例えば、電話、若しくはコンピュータ、又はタブレット)と通信すること等、を提供するための手段を含んでもよい。一実施形態において、検査ストリップ及びリーダは、関心の気体が検知化学物質と相互作用するときに、二つ又はそれ以上の電極に跨がる抵抗の変化を測定するように構成される。別の実施形態において、検査ストリップ及びリーダは、一つ又は複数の検体ガスが検知化学物質と相互作用するときに、検査ストリップの二つ又はそれ以上の電極に跨がる電流又は電圧を測定するように構成される。電極は、単純な、化学的に敏感な抵抗(ケミレジスタ)として、電界効果トランジスタとして、又は当技術分野において周知のホイートストンブリッジ若しくは他のブリッジ回路として、又は作用電極及び対向電極として、又は作用電極及び対向並びに参照電極として構成されてもよい。検出方法(例えば、電子及び検査ストリップの構成)の例は、化学抵抗性の、電界効果トランジスタの、電流測定の、電位差測定の、又はボルタンメトリの信号である。検査ストリップ及び対応する電子回路は、ブリッジ回路内に構成されてもよい。
一実施形態において、検査ストリップ[1402a]は、リーダ[1404]内へ差し込まれる。リーダ[1404]は、有線接続[1403b]を介して、又は無線の手段[1403b]によって、携帯電話又は他のコンピュータ装置[1401]と通信する。無線通信の例には、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(登録商標)、RFID、近距離通信等を含むが、これらに限定されるものではない。リーダ[1404]は、オーディオ出力ジャック、マイクロ−USB、又は携帯電話製造業者(アップル等)の独自技術を介して検査ストリップを携帯装置に接続するためのアダプタとして構成されてもよい。
本発明の別の実施形態[1405]では、検査ストリップ[1402b]は、コンピュータ装置[1406]と直接通信する。通信は、検査ストリップを携帯装置内へ直接ドッキングすることによって、又は前記の無線技術を検査ストリップ内へ直接統合することによって、確立されてもよい。
電子システムの別の実施形態は、検査ストリップ[1402c]を受け入れる統合型リーダ[1407]を含む。統合型リーダ[1407]は、検査ストリップ[1402c]からの測定値を処理して、検査の結果を解釈して表示する[1408]。
図14aは、図1aにおいて前述の装置[141]の底部[135]のいくつかの構成を示している。一実施形態[1413]において、検査ストリップ[1408a]は気流中に垂直に整列されて、装置[141]の底部[135]内へ接続される。装置の底部[135]は、少なくとも一つのチャンバから構成されてもよく、又は通気孔[1414]及び[1409]を通る気体のフローを可能にするために複数のチャンバ[1411]及び[1412]を有してもよい。気体は、吸入段階[1410]の間にフィルタされ得又は調整され得る。
別の実施形態において、リーダ[1415]は、検査ストリップを直接受け入れない。リーダ[1415]は、電気接点[1423]を介して電力及び測定機能を供給するように構成される。検査ストリップ[1408b]は、電極[1424]と電気的に接触していてもよく、二つの電極[1423]及び[1424]を接合することによって測定装置に接続されてもよい。画像[1424]は、電極[1423]を検査ストリップ[1408b]に接続することを可能にする装置[1416]における穴も表し得る。
画像[1419]は、検査ストリップ[1408d]、リーダ[1420]、及び気体制御装置[1425]の底部、から成る一つの構成を示す。
リーダは、[1417]及び[1421]に示すように、装置の底部内に統合されてもよい。[1417]に示す構成において、ユニットはチャンバを備えなくてもよい。リーダ[1421]は、温度センサ、UVソース、又は発熱体(図示せず)等の追加の構成要素を収容してもよい。リーダは、装置に無線で接続されてもよく、例えば、誘導によって、データ及び電力を転送し得る。
気体の生成、調整、及びフロー制御
本発明の精神から逸脱することなく、様々な実施形態及び構成が可能である。構成は、検査ストリップの特徴、検知化学物質、関心の検体、及びユニットが配置される環境によって決まる。一般的に言うと、気体を生成して調整してフロー制御する装置は、様々な形状、サイズになり得、検体を検査ストリップへ搬送するように設計された、チャンバ、構造体、バルブ、フィルタ、又は通気孔うちの任意の組み合わせを含むことができる。以下、当該装置を気体制御装置と称する。
図15及び図15aは、検査ストリップへの気体のフローを制御する様々な機構、及び気流をフィルタする様々な方法の実施形態を示す。任意のマウスピース[1501]は、数人の患者の間で装置を共用することを可能にするために、又は下流の装置に滅菌された環境を提供するために、細菌フィルタ[1502]を含んでもよい。任意のマウスピース[1501]は、気体制御装置[1504]の近くに配置される。一実施形態において、気体制御装置[1504]は、人間の呼吸気中の吐き出された一酸化窒素を測定するように構成される。気体制御装置[1504]は、チャンバ、バルブ、及び/又はフィルタ等の一連の機構から構成され得る。フィルタは、気体拡散バリア、活性化されたマイクロ及びナノ構造体、並びに選択的透過性の膜等のアイテムを含み得る。あるいは、フィルタは、銅マイクロビーズ−ポリテトラフルオロエチレン合成物、又は反応性の高い金属メッシュ等の、大きい表面積の材料であってもよい。他の実施形態は、検体の化学的及び物理的な分離を含む二重の目的を果たすために、さらに含浸され、被覆され、又は処理されたフィルタ又は膜(例えば、ナフィオンが被覆されたPTFE)を含んでもよい。この特許では、マウスピースの近くに彼らの口を配置して、マウスピース[1501]を介して吸入する。空気は、通気孔を通って[1515]、前記空気から雰囲気を除去するように設計された一つ又はそれ以上のフィルタ[1516]を含むチャンバ[1511]内へ引き込まれる。チャンバ[1511]は[1505]と流体連結しており、その結果、前記空気を、一方向バルブ[1503]を通して、患者の肺へ引き込むことができる。患者は、すぐに吐き出す。呼気流[1506]は、領域[1508]内へ流入し、その流量は、バルブ又は一連のバルブ[1507]等の機構によって機械的に制御され、当該機構は、予め規定された圧力を上回る予め規定された流量にて、気体が通過することを可能にするだけである、バルブ又は一連のバルブ[1507]等の機構によって、機械的に制御される。好ましい実施形態において、流量は、10ml/secと100ml/secとの間にあり、圧力は、5〜20cmHOである。気体は、センサ[1513]と相互作用して、一方向バルブ[1509]を出る。一方向バルブ[1509]は、患者の吐き出しの圧力が吐き出しの終わり付近で低下するときに、閉じるように設計されてもよい。このことにより、最後の数秒の呼吸気流は、チャンバ[1508]内に閉じ込められ、検査ストリップ[1513]及びリーダ(図示せず)によって測定される。空気を閉じ込めることにより、センサ上の少なくとも一つのレイヤを介する、気体の拡散が可能になり、及び/又は化学反応が生じる時間を許容する。このとき、当該少なくとも一つのレイヤは、クロマトグラフィックレイヤを含むが、それに限定されるものではない。
別の実施形態[1504a]は、気体制御ユニット[1504]と類似の設計である。主な違いは、一方向バルブ[1509a]が気体調整ユニット[1513a]の底部に配置される点である。このことにより、検査ストリップの上における気体の真っ直ぐなフローが可能になり、装置の底部を介して出て行く。このバルブが閉じると、呼気はチャンバ内に閉じ込められる[1508a]。
さらに別の実施形態は、気体を閉じ込めることを含まず、実施例[1504b]に示される。当該実施形態は、[1504]及び[1504a]と本質的に同じであるが、チャンバ[1508]及び[1508a]内に空気を閉じ込めるためのバルブ[1509]又は[1509a]を含まない。
一実施形態において、オリフィスに渡って圧力を測定することによって、流量は測定される。別の実施形態において、流量はオリフィスの手前で圧力を測定することによって計算される。
別の実施形態において、呼気流を、図24及び図25内に示すように迂回させる。
気体調整装置の他の実施形態を、図15a[1517]、[1518]、[1519]、及び[1520]に示す。実施例[1517]、[1518]、及び[1519]は、[1504]と同じように機能する。実施例[1517]における主な差異は、バルブの構成[1507]が少なくとも一つのフィルタ[1521]で置き換えられることである。フィルタは、気体サンプルを調整することに加えて気体のフローを制御してもよい。調整の実施例は、水蒸気を除去すること、及び妨害ガスを除去するための拡散バリア又は半透過性の膜として機能することに関する。
別の実施形態において、気体制御ユニットは、調整効果を提供するために、(例えば、気流から湿気を除去するためにナフィオンを用いて)化学的に処理される。
実施例[1518]は、フィルタ及び通気孔[1523]の配置が気体調整装置の上部[1524]に統合されている点で[1504]と異なる。
実施例[1519]は、少なくとも一つのフィルタ[1526]が吐き出された気流中の検査ストリップの近くに配置される点で[1504]と異なる。
実施例[1520]は、単一のチャンバ[1527]を備える気体制御ユニットの実施形態、及び流量を制御する機構を示す。
図15bは、二つの追加の実施形態[1529]及び[1531]を示す。
実施例[1529]は、流量を制御する機構を備えない単一のチャンバ[1530]を備える気体制御ユニットの実施形態を示す。
実施例[1531]は、二つのチャンバ[1532]及び[1533]を備える気体制御ユニットの実施形態を示す。一つのチャンバ[1533]は、装置を介する吸入を可能にする。他のチャンバ[1532]は、装置を介する吐き出しを可能にする。一実施形態において、検査ストリップは、呼気の流体経路に配置される。
図16は、バルーン又は容器内へ組み込まれた検査ストリップの実施例を示す。一実施形態[1601]において、前述したような気体調整装置[1604]がバルーン[1606]に取り付けられる。バルーンは、関心の気体と相互作用せず、かつ側壁を介する気体拡散を最小限にする材料から製造される。これらの材料は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等のプラスチック、又は銅、アルミニウム等の金属ホイル、又はグラフェン若しくは酸化グラフェン膜等のグラファイト材料を含むが、これらに限定されるものではない。好ましい実施形態において、バルーンはテルダー(Teldar)又はマイラー(Mylar)により製造されている。バルーンは、巻かれたチューブ[1617]として、又は空のバッグ[1606]として構成されてもよく、[1601,1606]、[1602,1609]、[1603,1614]に示すように開いた端部又は閉じた端部のいずれかを備えてもよい。
実施形態は、気体調整装置[1604]に挿入されて測定装置(図示せず)に接続された検査ストリップ[1605]を含んでもよい。装置の別の実施形態[1602]は、バルーンに接続された気体調整ユニット[1608]を含む。検査ストリップ[1616]は、バルーン上に直接配置されてもよく若しくはバルーンに予め組み込まれて取り付けられてもよく、又は検知化学物質は、バルーン上に直接被着されてもよく若しくはバルーンに予め組み込まれて取り付けられてもよい。バルーンの遠位端には、呼気[1616]のフローが装置を通過することを可能にする機構[1609]を備える。呼吸動作の最後の部分から圧力が変化すると、機構は、閉じて、読み出しのために、検査ストリップと共にバルーン内に気体を閉じ込める。別の実施形態[1603]は、別の容器、チューブ、又はバルーン[1615]の内部に、容器、チューブ、又はバルーン[1612]を含む。内部の容器[1612]は、関心の気体が、外側の容器[1615]内へ流入([1615b]及び[1613])することを選択的に可能にするように処理される。
図16aは、バルーン[1617]が気体制御装置[1621]に取り付けられる、一実施形態の例である。患者は、バルーン[1617]を、呼気で満たす。検査ストリップ[1619]は、スロット[1620]を介してリーダ[1618]に挿入される。呼気を含むバルーンは、測定のために、開口部[1650]を介してリーダに接続される。サンプルは、ポンプを介して、又は図16に示すような巻かれた位置まで反動するように設計されたバルーン[1617]内のスプリング/ワイヤによって、リーダ[1618]内に引き込まれてもよい。
図17は、装置内部における検査ストリップのいくつかの向きの実施例を示す。当該図面において、測定される気流を、点線の矢印により示す。検査ストリップは、水平に[1701]、[1703]、[1704]、又は垂直に[1702]に向けられてもよく、又は任意の他の角度であってもよい。検知化学物質は、気流[1701]及び[1703]の方へ、又は気流[1704]から離れる方へ([1705]により示す)向けられてもよい。
図18は、検査ストリップから保護レイヤを剥離するように又は穿孔するように構成された装置の実施例である。一実施形態[1801]において、検査ストリップ[1803]は、使用するために装置が組み立てられたときに構造体[1805]によって穿孔される保護カバー[1804]を備える。別の実施形態[1802]において、検査ストリップ[1804]上の保護カバー[1807]は、装置内へ挿入されたときに構造体[1806]によって剥離される。別の実施形態において、保護カバー[1804]は、装置内へ挿入する前に、ユーザによって除去される。
検査ストリップ検知化学物質
本発明の精神から逸脱することなく、多くの検知化学物質が可能である。一実施形態において、検知化学物質は、検体と相互作用するように官能化されたナノ構造体から構成され、ナノ構造体に渡って物理的又は電気的変化を引き起こす。他の実施形態において、検体は、測定されるナノ構造のレベルにて酸化還元反応を引き起こす。別の実施形態において、検体は、検知化学物質の表面電子の変化を引き起こし、測定される、光学的、電気的、又は物理的な特徴の変化をもたらす。ナノ構造体は、(単一壁の、複数壁の、又は少数壁の)カーボンナノチューブ、ナノワイヤ、グラフェン、酸化グラフェン等を含み得るが、これらに限定されるものではない。官能化材料の実施例には、以下を含む。
複素環式大員環化合物
a.実施例は、クラウンエーテル、フタロシアニン、ポルフィリン等を含むが、これらに限定されるものではない。
金属酸化物
a.実施例は、AgO、PdO、RuO、CeO、CrO、Co、TiO等を含むが、これらに限定されるものではない。
遷移金属
a.実施例は、Ag、Cu、Fe、Co、Cr、NiRu、Rh、Pt、Ti等を含むが、これらに限定されるものではない。
化学官能基
a.実施例は、ケトン、エステル、アミン、カルボン酸、アルコール、スルホン酸、リン酸塩、ベンジル、ニトリル、アルデヒド、硝酸塩、ピリジル、チオール、リン酸等を含むが、これらに限定されるものではない。
機能性有機染料
a.実施例は、アゾ染料、シアニン、フルオロン、インドゴ染料、フォトクロミック染料、フタロシアニン、キサンテン等を含むが、これらに限定されるものではない。
以後、検知化学物質と称する、官能化されたナノ構造体は、検査ストリップの基本構成要素を形成するために、基板上に配置される。電極は、以下に記載するように検知化学物質と通信する。
別の実施形態において、検知化学物質は、官能化されていない(即ち、敏感に反応しない)ナノ構造体である。この実施形態は、官能化されたナノ構造体と共に使用されてもよいし、スタンドアローンであってもよい。
二次添加剤は、基板上への被着のための検知化学物質の乾燥の特徴及び処理能力に影響を及ぼすために用いられてもよい。可能性のある被着方法には、浸漬コーティング、エアナイフコーティング、ナイフオーバロール(テープキャスティング)、マイヤロッドコーティング、パッド印刷、インクローリング、ドロップキャスティング、スピンコーティング、エレクトロスプレ、電気泳動被着、電気塗装、スクリーン、インクジェット、フレキソ印刷、グラビア、オフセット、カーテンコーティング、ホットメルト、ロータリスクリーン、ドクターブレード、スロットダイ、ロールコーティング、圧入、ラミネート加工、及びスプレコーティングを含む。粘度、表面張力、濡れ性、接着性、乾燥時間、ゲル化、薄膜均一性等を変えるために、添加剤を使用してもよい。これらの添加剤は、第2の溶媒、増粘剤、及び/又は界面活性剤を含むが、これらに限定されるものではない。これらの添加剤は、一つ又は複数の目的を果たし得る。実施例は、図20の実施例及び以下を含み得るが、それらに限定されるものではない。
増粘剤−ポリマ及び非ポリマ
a.グリセロール
b.ポリプロピレングリコール
界面活性剤−イオン性及び非イオン性
a.ドデシル硫酸ナトリウム
b.トリトンX−100
検査ストリップ−基板、電極、及び検知化学物質の構造
本発明の趣旨から逸脱することなく、基板、電極、及び化学物質の被着の様々な構成又は組み合わせが可能である。構成は、検知化学物質、関心の検体、及びユニットが配置される環境の特徴によって決定される。検知化学物質は、化学的ブリッジ回路において参照物質を提供するように、検体の相互作用を防ぐために被覆されてもよい。多重分析のため又は信号平均化のための参照物質としての役割を果たすように、複数の検知化学物質が用いられてもよく、又は同じ化学物質が一回以上被着されてもよい。図19は、検査ストリップの一つのレイヤにおける基板、電極、及び検知化学物質の様々な構成の実施例[1901から1912]を示す。
一実施形態[1901]において、基板[1913]は、電極[1914]、及び片側の電極[1914]を跨いで被着された検知化学物質[1915]を含む。基板の裏側[1916]も、電極及び検知化学物質を含む。基板の裏側[1916]は、対称又は非対称であってよい。非対称性は、異なる検知化学物質、化学物質又は電極の構成等を含んでもよい。第2の検知化学物質[1917]は、第1の検知化学物質[1915]と同じであっても異なっていてもよい。これは、関心の検体に対する感度及び選択性を調整するために使用され得る。別の実施形態[1908]において、二つの検査ストリップ[1931][1932]は別々に製造されて、別個の基板[1918]上に組み立てられて、完成した検査ストリップを形成する。このことは、検知化学物質[1931]及び[1932]が異なるときに、製造の容易性を高めるために成され得る。検知化学物質が並んでいる別の実施形態[1909]において、二つの検知化学物質のうちの一つがカバーされる[1921]。別の実施形態[1911]において、基板[1922]は、当該基板を介して、検知化学物質まで、気体[1921a]の通過を可能にする。このことは、図17([1705])にて前述したように、検査ストリップを気流から離して配置することを可能にする。
図19及び図19aは、検査ストリップの一つのレイヤにおける基板、電極、及び検知化学物質のいくつかの構成の実施例[1901から1912、及び1922から1926]を示す。一つの電極を共有する検査ストリップ上でオフセットされた二つの化学物質を有する追加の構成[1922]及び[1923]の実施例を示す。一実施例[1923]において、二つの化学物質のうちの一つがカバーされる。別の実施形態[1924]において、複数の検知化学物質を示す。この実施例において、化学物質は、少なくとも一つの電極を共有し得る。別の実施形態[1925]において、化学物質のうちの少なくとも一つがカバーされる。別の実施形態[1926]において、三つの電極をブリッジする化学物質を示す。この実施形態において、三つの電極は、作用電極、参照電極、及び対向電極を表し得る。
図19bは、より複雑な構成の実施形態を示す。特定の実施形態[1927]、[1928]、及び[1929]において、([1928]に示すような検知化学物質の間の)検知化学物質[1932a]、[1932b]、[1932c]と同じレイヤ上、又は([1927]及び[1929]に示すような)異なるレイヤ上、のいずれかにて、統合型ヒータ[1931]、[1933]、[1934]は検査ストリップ内へ組み込まれる。他の実施形態[1929]において、検査ストリップは、少なくとも一つのレイヤ上に追加のセンサ素子[1935]及び統合型電子装置[1936]を備える。追加のセンサ素子[1935]の実施例には、温度及び/又は湿度センサを含み得るが、これらに限定されるものではない。統合型電子装置[1936]の実施例には、抵抗器、ヒューズ、キャパシタ、スイッチ等を含み得るが、これらに限定されるものではない。検査ストリップには、使用回数を管理又は制御する手段(図示せず)を含んでもよい。実施例には、RFID、バーコード、回路、又はヒューズの焼失、検査ストリップ上のメモリ、シリアル番号、スイッチ等を含む。
他の実施形態において、本明細書に記載のヒータ、追加のセンサ素子、及び統合型電子装置は、リーダに組み込まれる。
他の実施形態において、本明細書に記載のヒータ、追加のセンサ素子、及び統合型電子装置は、検査ストリップが配置されるリーダ及び/又はチャンバ内へ組み込まれる。
他の実施例(図示せず)には、電気化学反応を測定するのに適した電極構成(即ち、作用電極、対向電極、参照電極)を含み得る。
一実施形態において、検査ストリップは、基板、少なくとも一つの電極、少なくとも一つの検知化学物質、及び、任意で、検知化学物質を妨害物質から保護するための少なくとも一つのレイヤから構成され得る。回路は、電極対を介して、検知化学物質に結合されてもよい。回路は、検知化学物質に直接的に電気的に結合されてもよく、他の構成要素によって間接的に結合されてもよく、又は当該分野において周知の他の方法によって結合されてもよい。結合することにより、回路に電力を供給し、信号を送信及び/又は受信し、並びに検知化学物質に関する情報を送信及び/又は受信することが可能になる。検知領域は、一つ又はそれ以上の電気接点と電気通信する少なくとも二つのナノネットワークから構成されてもよい。一つのネットワークは、活性検知化学物質として作用し、検体(例えば、一酸化窒素)の特定のセットに対して敏感である。追加のネットワークは、参照物質、異なる検体のためのセンサ、又は信号平均化のための、同じ検体のためのセンサ、のいずれかとして作用する。参照物質は、検体の異なるセットに対して敏感であってもよく、その結果、活性検知化学物質と参照物質との間の差分信号は、検査ストリップが敏感である、単一の検体、少量セットの検体、又はサブセットの検体への信号感度をもたらす。多重分析の場合において、一つ以上の参照物質が存在し得る。
別の実施形態において、検査ストリップは、基板、少なくとも一つの電極、少なくとも一つの検知化学物質、及び、任意で、妨害物質から検知化学物質を保護するための少なくとも一つのレイヤから構成されてもよい。検知領域は、二つ又はそれ以上の電極の間に、被着された少なくとも二つのナノネットワークから構成されてもよい。一つのネットワークは、活性検知化学物質として作用して、特定のセットの検体(例えば、一酸化窒素又は二酸化炭素)に対して敏感である。第2のネットワークは、参照物質として作用する。参照物質は、活性ナノネットワークと同じ検知化学物質から構成されてもよく、カバーされてもカバーされなくてもよい。検査ストリップ及び化学物質は、抵抗回路又はブリッジ回路として構成されてもよい。
検査ストリップ−レイヤ
図21は、複数のレイヤを備える検査ストリップの実施例を示す。レイヤは、検知化学物質、電極構成、妨害物質、及び製造プロセスに依存して、様々な理由のために検査ストリップ内へ組み込まれ得る。実施例には、化学物質の被着のためのマスキング、化学物質の被着のための支持体、妨害物質からの保護、検査ストリップの選択性及び/又は感度の向上、検知化学物質としての作用、離間すること、気体チャンバの形成、検査ストリップの剛性、又は他の構造的構成を含むが、それらに限定されるものではない。レイヤは、多孔質及び非多孔質のポリマ、複合材料、紙又は繊維ガラス等の繊維材料、織布及び不織布、膜、ポリマ、接着剤、薄膜、ゲル等から構成され得る。レイヤは、例えば、化学的処理若しくは被覆、及び/又は機構的改変によって修正されてもよい。レイヤは、一つ又は一つ以上の目的を果たし得る。例えば、レイヤは、(例えば、剛性を向上する、又はスペーサとしての)構造的構成、及び選択的な気体透過性膜として目的を果たし得る。レイヤは、検査ストリップを妨害物質から保護しながら、関心の気体の選択的な透過を提供するために、互いに連結して使用することができる。いくつかの実施形態において、電極の上側に電極と直接接触して配置された誘電体レイヤがある。
二重チャンバの実施例[2121]に示すように、間隔レイヤ[2125]は、単一のチャンバ又は複数のチャンバ[2126]を作り出すために使用されてもよい。間隔レイヤ[2125]は、電極及び検知化学物質を備える基板[2127]の上側に配置される。チャンバは一様にカバーされても、別個にカバーされてもよい[2135]。一実施形態において、個別に被覆されたチャンバは、検知化学物質によって検知するために、異なる気体を、異なるチャンバ内へ拡散することを可能にする。別の実施形態[2122]において、気体選択レイヤ[2130]は、電極及び検知化学物質を備える基板[2127]の上側に配置される。小さい単一のチャンバ[2129]を含む間隔レイヤ[2125]は、気体選択レイヤ[2130]の上側に配置される。湿気バリアは、間隔レイヤの上側に配置されて、小さいチャンバをカバーする[2128]。別の実施形態[2123]において、二つの間隔レイヤ[2125]が使用される。二つの間隔レイヤは、気体がセンサ表面に蓄積するための、又は複数の拡散レイヤを分離するための、より大きいチャンバを作り出すために用いられ得る。間隔レイヤは、検査ストリップ及びそのレイヤのための構造的支持体としての役割も果たし得る。ナフィオン(登録商標)レイヤ[2133]は、電極及び検知化学物質を備える基板[2127]の上側に配置される。間隔レイヤ[2125]は、ナフィオンレイヤ[2133]の上側に配置される。選択的拡散レイヤ[2132]は、第1の間隔レイヤ[2125]の上側に配置される。第2の間隔レイヤ[2125]は、選択的拡散レイヤ[2132]の上側に配置される。ホイルバリア[2131]は、第2の間隔レイヤ[2125]の上側に配置される。別の実施形態[2124]において、レイヤの異なる組み合わせが使用される。選択的透過性のレイヤ[2136]は、電極及び検知化学物質を備える基板[2127]の上側に配置される。二つの選択的拡散レイヤ[2132]及びプラグ[2134]は、間隔レイヤ[2125]の上側に配置される。一実施形態において、プラグ[2134]は、検査ストリップがチャンバ内へ挿入されるときに、密閉機構として機能する。
レイヤは、特定の気体に対して反応するように設計されてもよい。
レイヤは、ディップコーティング、エアナイフコーティング、ナイフオーバロール(テープキャスティング)、マイヤロッドコーティング、パッド印刷、インクローリング、ドロップキャスティング、スピンコーティング、エレクトロスプレ、電気泳動被着、電気塗装、スクリーン、インクジェット、フレキソ印刷、グラビア、オフセット、カーテンコーティング、ホットメルト、ロータリスクリーン、ドクターブレード、スロットダイ、ロールコーティング、圧入、ラミネート加工、及びスプレコーティングを含むが、それらに限定されるものではない、様々なコーティング方法によって貼り付けられる。
妨害物質の例には、気体、凝縮液体、溶解固体、粒状物質、湿気、温度変動等が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。呼気中の一酸化窒素を測定する実施例において、妨害物質の例には、以下を含み得る。
呼気中の一酸化窒素測定のための妨害物質
Figure 0006749912
図22は、組み立てられた検査ストリップの実施例を示す。[2201]は、完全に組み立てられた検査ストリップを示す。実施形態[2202]は、随伴する装置による穿刺のために、ホイルバリアを備える検査ストリップを示す。実施形態[2203]は、手動で除去するタブを有するホイルバリアを備える検査ストリップを示す。実施形態[2204]は、検査ストリップ自体ではなく測定ユニットに電極を備える検査ストリップを示す。この後の実施形態において、随伴する装置内に配置される電極は、当該装置と検査ストリップが嵌合するときに、検査ストリップ上の検知化学物質と接触する。
図23a、23b、及び23cは、大量生産のための検査ストリップのいくつかのレイアウトを示す。ロールから連続する基板[2301]は、化学物質の被着のために供給される。当該基板は、電極[2304]を既に含んでいてもよい。化学物質[2302]は、任意の数の方法及びコーティング技術を用いて連続する基板上に被着される。これは、網羅的なリストであることを意図していない。個々の検査ストリップ[2303]は、当技術分野において周知の方法(例えば、ダイカット)を用いて切断される。二つの化学物質を、ロールから連続する基板[2301]上に被着させる[2302]こともできる。レイヤ[2305]を、ロールから連続する基板[2301]上に被着させることもできる。図23bは、連続するロールの一部分の拡大した実施例を示す。この実施例において、当該一部分は、電極[2304]、電極の上側に配置された化学物質[2302]、及び化学物質の上側に配置された二つのレイヤ[2305]及び[2306]を含む。図23cは、シート上における、3列の電極[2304]及び化学物質[2302]の被着を示す。本発明の精神から逸脱することなく、任意の数の列が可能である。電極を含むシートは、化学物質を被着するように設計された機械内へ送り込まれる。その後、化学物質を伴うシートを、いくつかの方法により乾燥させる。実施例には、空気乾燥、対流、熱、赤外線、紫外線等を含むが、これらに限定されるものではない。当業者であれば、追加のレイヤが圧力又は熱に敏感な材料を含み、それらのレイヤが適用されてもよいことを理解するであろう。シートは、当技術分野において周知の任意の数の方法(例えば、ダイカット)によって、より小さいストリップ[2303]に切断することができる。
本明細書に組み込まれる実施例は、気体の検出に主に関連するが、記載した概念、化学物質、及びセンサ設計は、本発明の精神から逸脱することなく、他の、生物学的若しくは非生物学的な流体、液体、又は検体等を検出するために適用してもよい。
本発明の実施形態の化学物質及びセンサ技術のさらなる実施例を、本明細書に見出すことができる。追加の化学物質の非限定的な実施例には、一酸化窒素の検知化学物質、水素及び/又はメタンの検知化学物質、酸化還元反応、金属錯体反応、並びに酸塩基反応を含む。追加の検知技術の非限定的な実施例には、ChemFET、光学センサ及びプラズモニックセンサ、並びに抵抗センサを含む。
以下の実施例は、NOガスの検出に主に関連するが、記載した概念、化学物質、及びセンサ設計は、本発明の精神から逸脱することなく、他の気体、流体、検体等を検出することに適用し得る。このリストは網羅的であることを意図していない。
産業(非網羅的リスト):
1.工業
2.自動車
3.環境
4.軍事
5.農業
6.獣医
7.医療
8.空気の質
医学的な特定の実施例(非網羅的リスト)
以下の領域(非網羅的リスト)に関連する健康診断:
1.臨床化学物質&免疫学的測定法
2.呼吸気分析
3.血液学&止血
4.尿の分析
5.分子診断
6.組織診断
7.ポイントオブケア診断
8.呼気及び/又は凝縮液
9.ウイルス学
10.タンパク質及び/又は抗体の分析
11.DNA/RNA
12.腫瘍学
13.心臓学&代謝
14.感染症
15.炎症&自己免疫
16.女性の健康
17.クリティカルケア
18.毒物学
19.空気の質の観察
技術の実施例(非網羅的リスト)
1.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR&qPCR)
2.核酸増幅
3.ELISA
4.蛍光/分光
5.電気化学
6.酸化還元
7.化学的に敏感な抵抗素子
8.化学的に敏感な電界効果トランジスタ(ChemFET)
特定の疾患の実施例(非網羅的リスト):
1.STDs
2.呼吸気検査(例えば、COPD、喘息、肺癌、消化器疾患)
3.消化器疾患
4.尿中L TE4
5.MRSA
6.インフルエンザ
7.ウイルス検出
8.細菌検出
ナノ構造体は、(単一壁の、複数壁の、少数壁等の)カーボンナノチューブ、ナノワイヤ、ナノ粒子、グラフェン、酸化グラファイト等を含み得るが、これらに限定されるものではない。
図24は、呼気からの気流をセンサまで迂回させる実施例である。一実施形態において、患者[2401]は、本明細書にて参照する装置を介して一流量で息を吐き出す。吐き出し[2402]の一部は、センサ[2404]まで迂回する[2403]。一実施形態において、流量は、3000標準立方センチメートル毎分(SCCM)±10%である。別の実施形態において、流量は、3000SCCM±5%である。一実施形態において、迂回気流の流量は、呼気流量より小さく又は吐き出し流量と等しい。別の実施形態において、迂回気流の流量は、3000SCCMより小さく又は3000SCCMと等しい。別の実施形態において、迂回気流の流量は、500SCCMより小さく又は500SCCMと等しい。別の実施形態において、迂回気流の流量は、350SCCMより小さく又は350SCCMと等しい。別の実施形態において、迂回気流の流量は、1SCCMと3000SCCMとの間にある。別の実施形態において、迂回気流はナフィオンチューブを通過する。
図25は、図24と類似しており、空気から特定の雰囲気を除去するための、患者[2501]による吸入操作[2505]も含む。吐き出し[2502]の一部は、センサ[2504]に迂回する[2503]。一実施形態において、雰囲気はNOである。別の実施形態において、雰囲気はNOである。別の実施形態において、NOとNOとの両方が除去される。
図26は、前述の図24及び図25の概念を組み込んだ装置の一実施形態を示す。一実施形態において、装置[2601]は折り畳まれる。一実施形態において、折り畳まれていない装置[2602]は、接続された、リーダ[2603]及び気体調整部[2604]を含む。一実施形態において、気体調整部[2604]は、フィルタ[2605]を受け入れてもよい。リーダは、様々な位置で検査ストリップを受け入れ得る。二つの実施例[2606]及び[2607]を示すが、これはすべての構成を網羅することを意図するものではない。図26aは、図24、図25、及び/又は図26に記載した概念の一実施形態を示す。患者[2630]は、装置を介して吐き出して[2608]、呼吸気流は、センサ[2609]の上を迂回する[2610]。
一実施形態において、図26aに示すリーダは、ディスプレイを含む。一実施形態において、ディスプレイは、吐き出し流量に関するフィードバックを提供する。一実施形態において、ディスプレイは、検査の結果を示す。
リーダ[2603]は、図26に示す全体のように、装置[2602]に統合されてもよい。別の実施形態において、信号は、検知化学物質の光学的測定から来てもよい。
図26bは、リーダ及び気体調整システムが装置[2611]に組み込まれる、本発明の一実施形態を示す。この装置は、ベース[2615]に接続されたディスプレイ[2612]から構成される。この実施例において、ベース[2615]は、カバーを伴わずに示される。検査ストリップ[2613]は、装置[2611]内に配置されるチャンバ[2621]内へ挿入される。チャンバは、層流又は乱流を生成するように設計されてもよい。チャンバは、流体サンプルのための入口経路を備えてもよい。チャンバは、流体サンプルのための出口経路を含んでもよい。一実施形態において、装置[2611]は、患者が装置を介して吸入して及び/又は吐き出すためのマウスピース[2616]を含むか、又は受け入れるかのいずれかである。一実施形態において、マウスピース[2616]は、細菌フィルタを含む。
一実施形態において、患者は、マウスピース[2616]を介して吸入する。吸入された空気流は、マウスピース[2616]の手前のチャネル[2618]を通過する。次に、患者はマウスピースを介して第2のチャネル[2619]の方へ吐き出す。一実施形態において、第2のチャネル[2619]は、呼気が装置を出ることを可能にする。別の実施形態において、吐き出された流量が測定される。一実施形態において、吐き出された流れの一部は、第3のチャネル[2620]を介して迂回してもよい。一実施形態において、チャネル[2620]は、チャンバ[2621]と流体連結している。一実施形態において、チャネル[2620]はナフィオンチューブから構成される。別の実施形態において、チャネル[2620]は、不必要な検体を除去するフィルタを含む。別の実施形態において、チャネル[2620]は、複数の機能を実行するように設計される。別の実施形態において、チャネル[2620]は呼吸気流を乾燥させるように設計される。一実施形態において、チャネル[2618]は、周囲空気から不必要な検体を除去するためのフィルタを含む。別の実施形態において、チャンバ[2621]及び/若しくは流体チャネル[2618]、[2619]、[2620]、並びに/又はマウスピース[2616]は、バルブ、フロー制限器、又はセンサを含んでもよい。別の実施形態において、装置[2611]は、通気孔を含む。
一実施形態において、ディスプレイは、ベースの上部に折り畳まれる[2614]。
別の実施形態において、装置[2611]は、追加のセンサを含む。実施例は、温度、湿気、フロー、気体(例えば、一酸化炭素)を含むが、これらに限定されるものではない。
図26cは、装置[2622]の出力[2627]が複数のエンドポイントから選択される、本発明の実施形態を示す。一実施形態において、センサの電気的特性の測定は、複数の検体の濃度範囲のうちの少なくとも一つに対応する。一実施形態において、出力は、定量的又は半定量的である。別の実施形態において、出力は定性的である。さらに別の実施形態において、エンドポイントは、患者の年齢から判断されてもよい。12未満の年齢のためのエンドポイントは、検体のうちの、(i)20パーツパービリオン未満、(ii)20パーツパービリオンと35パーツパービリオンとの間、(iii)35パーツパービリオンより大きい、検体濃度の三つの範囲に相関する。12より大きい年齢のエンドポイントは、検体のうちの、(i)25パーツパービリオン未満、(ii)25パーツパービリオンと50パーツパービリオンとの間、(iii)50パーツパービリオンより大きい、検体濃度の三つの範囲に相関する。別の実施形態において、装置[2622]は、一つ又は複数のソースから受信される入力に基づいて出力のタイプを判断してもよい。いくつかの実施形態において、出力は、予め判断された検体濃度より上であるか又は下であるかである。いくつかの実施形態において、所定の検体濃度は、1パーツパービリオンと300パーツパービリオンとの間の濃度の範囲から選択される。検体が一酸化窒素であるとき、所定の検体濃度は、好ましくは、19パーツパービリオン、20パーツパービリオン、25パーツパービリオン、30パーツパービリオン、35パーツパービリオン、40パーツパービリオン、50パーツパービリオンであり得る。検体がメタンであるとき、好ましい所定の検体濃度は、15パーツパーミリオン、又は20パーツパーミリオンである。検体が水素であるとき、好ましい所定の検体濃度は、15パーツパーミリオン、又は20パーツパーミリオンである。
一実施形態において、検査ストリップ[2625]は、ディスプレイに表示するための出力のタイプ[2627]を示す、特定の構成内に電極を含み、又は、特定の抵抗値の電極を含んでもよい。別の実施形態において、バーコード[2624]は、表示するために出力のタイプを判断するように使用される。本発明の精神から逸脱することなく、バーコードは、任意の数の場所に配置され得る。実施例には、検査ストリップ[2625]又はパッケージング[2623]を含むが、これらに限定されるものではない。別の実施形態において、チップ[2626]は、複数の出力のうちの少なくとも一つに関する情報を提供するために、装置[2622]内へ挿入される。別の実施形態において、出力のタイプは装置に手動で入力される。
別の実施形態において、バーコード又はチップは、装置が、特定の修正テーブルを利用することを可能にしてもよい。別の実施形態において、バーコード又はチップは、修正テーブルに関する情報を含んでもよい。
別の実施形態において、複数の出力に関する情報又は修正に関する情報は、対を成すモバイルコンピュータ装置から受信される。
化学物質及びセンサ技術
NO検知化学物質
いくつかの化学物質は、NO検知のために存在する。これらのシステムのうちのいくつかにおいて、検知機構は、分子の酸化状態の、又は酸化還元化学物質の変化に応答する。他方において、物理吸着された種は、ナノ構造体の間の接触抵抗、又は他の電気的若しくは物理的特性を変化させ得る。我々は、NOの濃度を測定するために、システムの変化を利用する三つの可能性のある方法:(燃料電池に類似する)気体相電気化学セル、気体相酸化還元反応、及び金属錯体反応を特定した。
酸化還元反応
標準的な電池に類似する電気化学セルは、現在のNOセンサにおける酸化還元反応を観察するために使用される。電極は広範に変化することができるが、以下の議論は、それらの作用のしくみの例示である。一般に、二つの異なる材料が互いに電気的に接触しているときに、電気化学セルは、電子及びイオンの自然発生によって電圧を生成する。どちらの材料が酸化されるかは、(通常、還元反応として記載される)材料の相対的な酸化還元電位に依存する。還元される種は、酸化される種よりも、より陽性の(又は、より陰性でない)酸化還元電位を有する。標準的な亜鉛−銅電池のシステムにおいて、亜鉛金属(−0.7618Vの還元電位)は、酸化されて、電子及び亜鉛イオンを放出する(式1)。電子は、銅イオン(0.3419Vの電位)を銅金属に還元する(式2)ように供与され、その間に亜鉛電極及び銅電極に跨がる電圧を観察することができる。
Figure 0006749912
技術的観点から図27に示すように、通常、銅電極[2701]は、硫酸銅(II)の電解液に浸漬され、亜鉛電極[2702]は、硫酸亜鉛の溶液に浸漬される。電解液は、二つの電気化学的プロセス[2703]の間のイオンの搬送を提供するために、塩橋、又は多孔質の膜と接続され、電圧は、銅電極及び亜鉛電極[2704]に跨がって観察される。平衡状態にあるときには、セルはゼロ電位を有するので、平衡状態に到達するようにセルが動作するときに、銅の酸化等の全ての阻害は、電圧及び電流を増加させる。従って、この場合において、銅電極及び亜鉛電極に跨がって電圧又は電流を観察することによって、銅の酸化を観察することができる。類似の原理を、水素燃料電池等における気相反応に対して適用することができる。水素燃料電池の場合において、亜鉛電極及び銅電極は、水素ガス(H)及び酸素ガス(O)にそれぞれ置き換えられる。これらは、ナフィオン(登録商標)等のプロトン(H)透過性の膜により分離されて、電気還元電位は、システム全体に跨がって印加される。このシステムにおいて、水素は、酸化されて電子を放出する。酸素は、還元されて二つのプロトン(H)を取り込んで、水を生成する。NO又はNO等のいくつかの気体状生成物質を形成するために、一酸化窒素を酸化する、又は還元することができるとすれば、燃料電池と類似のシステムを構築することができる。システムは、以下のうちの一つ、又はすべてを含み得る。官能化された又は被覆されたカーボンナノチューブベースの電極、プロトン搬送のためのナフィオン膜、及び固体酸又は液体酸等のプロトンのソース。ナノ構造体上のコーティングは、表1に要約したいくつかの金属酸化物の酸化還元電位に基づいて選択することができる。
Figure 0006749912
伝統的な電気化学セル以外に、NO検出のためのナノチューブ表面における単純な酸化還元反応が可能である。一実施例において、NOをNOに還元する金属酸化物、又はNOをNOに酸化する金属酸化物のいずれかを選択することができる。AgO又はCeOの場合等において、プロセスが一つ又は二つの酸素の事象である場合、抵抗値又はインピーダンスの変化が測定されて、当該事象を検出するか、又は、
電界効果トランジスタ(FET)は、前記事象を観察するために使用され得る。このタイプの酸化還元セルは、プロトンの交換が要求されない点で、上記電気化学セルと異なる。このタイプのセンサは、任意の数(二つ、三つ等)の電極を備え得る。これらのプロセスの両方が材料の表面にて電気化学的相互作用によって駆動されるとすれば、表面における反応種への接近と高い表面積との両方が、高感度検出に絶対不可欠である。この目的のために、ナノスケールの金属被着により覆われたナノ構造体の使用により、効率的かつ効果的な電気的観察のための導電性基板だけでなく、200m/gより大きい表面積を提供することができる。
金属錯体反応
酸化還元化学の代替手段は、気体に強固に結合することがよく知られている有機金属錯体の使用である。有機錯体中の気体の錯体形成は、システムの導電率の変化を引き起こす。従って、システムの抵抗値を観察することによって、検体ガスの濃度を判断することができる。適切な錯体を選択することにより、センサの特異性を特定の気体分子に合わせることができる。ナノ構造体等の導電性表面に錯体を結合させることにより、少量の錯体だけで、高い表面積の利点を可能にする。さらに、選択性を向上させるために、気体透過性の膜を使用してもよい。一例は、NO−等のアニオン性汚染物質を阻止するためのナフィオン(登録商標)である。別の例は、シリコン又はPTFEである。
酸性/塩基性反応
酸化還元型センサ以外に、酸−塩基反応が検知のために可能である。これらのセンサの動作は、NOがNO、酸性ガスに変換されてポリエチレンイミン(PEI)等の塩基性ポリマと反応するという点で、基本的に異なる。ChemFET型センサにおいて、CNTの表面における酸−塩基反応は、電場を変化させて、結果として信号が変化する。
触媒作用の実施例は、CrO、CeO、CO等を含んでもよい。触媒は、より大きい表面積のためにナノ構造体上に被覆され得、その結果、変換効率を向上し得る。
PEIレイヤの厚さは、センサの感度及び測定速度に大きな影響を与えることができる。感度を最大にするために、ChemFETの表面上への被着に先立って、ナノ構造体は、PEIで被覆されてもよい。このことは、PEIの可能な限り薄いレイヤを提供し、CNT表面に隣接しない、PEIにより不活性化しない表面までのNOの迅速な拡散を可能にする。
潜在的な妨害ガスを除去するスクラバの実施例は、アスカライトII、酸化カルシウム、石灰等を含み得る。
検知方法
ChemFET
一つの潜在的な検知方法を、図28、フレキシブル基板[2802]上の化学的に敏感な電界効果トランジスタ(ChemFET)薄膜[2801]に示す。この型式のセンサにおいて、検知素子は、ソース端子[2804]とドレイン端子[2805]との間に配置されたナノ構造体から成るメッシュ[2803]から構成され得る。下にあるゲート電極[2806]には、ナノ構造体の周囲の電界に影響を及ぼすバイアス[2807]が供給される。検体分子の吸着は、ソース[2808]とドレイン[2809]との間のコンダクタンスを変化させて、このことは、抵抗の変化として測定される。
より具体的には、ナノ構造体は、それらの表面積の、体積に対する比率が大きいため、大きい吸着能力を提供する。一例は、(SWNTと省略される)カーボンの単層のみから構成されるカーボンナノチューブであり、吸着のための理想的な候補であり、優れた感度を提供する。半導電性のSWNTは、主要な電荷キャリアが正孔である、P型の挙動を有する。検体が吸着されると、検体は、SWNTから電子を吸引するか又は供与するかのいずれかをして、コンダクタンスを変化させる。コンダクタンスの変化を観察することにより、どの検体が大気中に存在するのかを識別し得る。信号の特異性は、SWNT上の表面コーティングの注意深い選択によって調整することができる。本発明の精神から逸脱することなく、この構成を使用する他のナノ構造体が可能である。
NO、H、又はCH検出の場合において、PEIのようなポリマ、又は有機金属錯体は、選択性を提供し得る。化学的検出のためにナノ構造体を使用する別の魅力的な利点は、検体の吸着が電気信号に直接変換されることである。この、検出の電気信号への直接変換により、ナノ構造体ベースの装置が、超低消費電力を有することが可能になる。
光学及びプラズモニックセンサ
分子及びナノ材料の光学的特性は、周囲環境に対して非常に敏感である。このことは、有機染料にも当てはまるが、銀のナノワイヤ、又は金のナノ粒子等のプラズモニック金属ナノ構造体、及び半導電性の量子ドットの光学的特性を観察するときに特に有用性を有する。これらの構造体において、表面に対する小さい変化、例えばNOガスの分子の吸着により、(包括的ではない)以下のいくつかの方法において検出することができる分光信号の大きい変化をもたらすことができる。
・吸収スペクトル又は発光スペクトルの青色又は赤色シフト
・吸収ピーク又は発光ピークの半値全幅への変更
・蛍光性の抑制又は増大
・二つ又はそれ以上のピーク強度の比率への変更
・特定波長における信号強度への変更
これらの信号変化は、ナノ構造体において特に敏感であり、表面増感剤又は他の表面修飾剤を使用して、特異性を高めるために操作することができる。
抵抗センサ
別の検知方法は、単純な抵抗センサである。このセンサ型式は、少なくとも二つの電極をブリッジする、官能化されたナノ構造体又は官能化されていないナノ構造体を含み得る。ナノ構造体は、二つの電極の間に薄膜又はコーティングとして被着されてもよい。気体が(官能化された又は官能化されていない)ナノ構造体と相互作用すると、システム全体に跨がる抵抗又は電流は、比例的に変化する。ナノ構造体を支持体として使用することにはいくつかの利点がある。被覆されたナノ構造体は、極めて高い固有の表面積(>200m/g)を提供する。感度及び特異性は、適切な官能化材料を選択することによって増強され得る。
一実施形態において、抵抗センサは、ホイートストンブリッジ又は当技術分野において周知の他のブリッジ回路として構成された二つの検知化学物質を含む。別の実施形態において、ホイートストン又は他のブリッジ回路内の二つの検知化学物質のうちの一つは、カバーされて参照化学物質として役割を果たす。別の実施形態において、不透過である又は不十分な透過性を有する材料が、参照化学物質をカバーする。別の実施形態において、二つの化学物質のうちの少なくとも一つは、選択的透過の特徴を有する膜でカバーされる。
図29に示す一実施形態において、多重化された抵抗センサは、検出のために複数の検知化学物質[2901]を組み込んでいる。各検知化学物質は、異なる又は同じ、感度及び特異性を有する[2902、2903]。いくつかの異なる検知形式のもの、又はセンサを組み込むことで、妨害する種に関連する問題を排除し又は低減する。その他の例は、本明細書にて参照する。
多重化されたセンサの一つの利点は、気体又は検体の痕跡を作成する能力である。一実施形態において、様々なセンサのアレイは、特定の検体の存在下でアレイ上の異なる応答パターンを確立するために使用される。一実施形態において、取得されたセンサデータに関して、多変量部分最小二乗回帰分析が実行されて、検体固有の痕跡を区別する。
一実施形態において、検知アレイは、多数のセンサを使用する。
一実施形態において、アレイ中のセンサは、同じ検体に又は検体の異なるセットに敏感であってもよい。
他の実施形態において、センサは、著者により本明細書に記載されるような任意の配置で構成されてもよい。
センサという用語は、著者により本明細書に記載された任意の配置によって定義されてもよい。
別の実施形態において、センサアレイは個々のセンサからなる。アレイ内の個々のセンサは、少なくとも活性検知化学物質、及びホイートストンブリッジ又は当技術分野において周知の他のブリッジ回路内に構成された参照化学物質からなる。一実施形態において、参照化学物質はカバーされる。別の実施形態において、参照化学物質は、非透過性の又は不十分な透過性の膜によってカバーされ、活性化学物質は、半透過性の又は選択的透過性の膜によってカバーされる。
複数のセンサの一つの利点は、未知のバックグラウンドの気体、又は検体、又は流体の環境において、信号の曖昧さを低減することである。複数のセンサを使用することによって、感度も増強される。この感度の強化は、多数の個々の低レベルの応答を合計することによって達成される。さらに、複数のセンサの存在により、妨害する種に関する追加の情報を提供することができ、このことにより装置の柔軟性及び幅が広がる。
本明細書にて開示された技術及びシステムの特定の態様は、コンピュータシステム又はコンピュータ化された電子装置と共に使用するためのコンピュータプログラム製品として実装されてもよい。そのような実装形態は、コンピュータ可読媒体(例えば、ディスケット、CD−ROM、ROM、フラッシュメモリまたは他のメモリまたは固定ディスク)のような有形の媒体に固定された、又は媒体に渡るネットワークに接続された通信アダプタ等のモデム又は他のインタフェース装置を介して、コンピュータシステム又は装置に伝送可能である、一連のコンピュータ命令、ロジックを含んでもよい。
媒体は、有形の媒体(例えば、光又はアナログの通信回線)、又は無線技術(例えば、Wi−Fi、セルラ、マイクロ波、赤外線又は他の伝送技術)と共に実装される媒体のいずれかであり得る。一連のコンピュータ命令は、システムに関して本明細書にて記載した機能のうちの少なくとも一部を具体化する。当業者であれば、そのようなコンピュータ命令は、多くのコンピュータアーキテクチャ、又はオペレーティングシステムで使用するためのいくつかのプログラミング言語で記述できることを理解すべきである。
さらに、そのような命令は、半導体、磁気、光学の又は他のメモリ装置等の任意の有形のメモリ装置に格納することができ、光学、赤外線、マイクロ波、又は他の伝送技術等の任意の通信技術を使用して送信され得る。
そのようなコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムに(例えば、システムROM、又は固定ディスクに)予めロードされた、印刷された文書又は電子文書(例えば、市販のソフトウェア)と共に、取り外し自在の媒体として配布され得、又はネットワーク(例えば、インターネット又はワールドワイドウェブ)に渡るサーバ又は電子掲示板から配信され得ることが、予想される。もちろん、本発明のいくつかの実施形態は、ソフトウェア(例えば、コンピュータプログラム製品)とハードウェアとの両方の組み合わせとして実装されてもよい。本発明のさらなる他の実施形態は、完全にハードウェアとして、又は完全にソフトウェア(例えば、コンピュータプログラム製品)として実装される。

Claims (15)

  1. 複数の検体を有する流体サンプル中の少なくとも一つの検体の濃度を判断するシステムであって、前記システムは、
    ベース基板と、
    前記ベース基板上に配置された第1の電極対と、
    前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第1の検知化学物質であって、前記第1の検知化学物質は前記第1の電極対と電気通信する、第1の検知化学物質と、
    前記少なくとも一つの検知化学物質上に配置される第1のクロマトグラフィックレイヤであって、前記複数の検体のうちの少なくとも一つの検体は、前記複数の検体のうちの他の検体の移動に対して異なる速度で、前記第1のクロマトグラフィックレイヤを通って移動する、第1のクロマトグラフィックレイヤと、を含む
    システム。
  2. 前記基板上に配置される第2の電極対と、前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第2の検知化学物質と、をさらに含み、
    前記第2の検知化学物質は、前記第2の電極対と電気通信する、
    請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1の検知化学物質の、物理的、光学的、及び電気的特性のうちの少なくとも一つは、前記複数の検体のうちの少なくとも一つの検体に曝露されると、前記検体に曝露されるときの前記第2の検知化学物質の、同一の物理的、光学的、又は電気的特性の変化に対して異なる度合いで変化する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記検知化学物質の上側に配置された窓を画定する保護レイヤをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記少なくとも一つのクロマトグラフィックレイヤが、前記保護レイヤの上側に配置される、請求項に記載のシステム。
  6. 前記窓を画定する前記保護レイヤが、前記クロマトグラフィックレイヤの上側に配置される、請求項に記載のシステム。
  7. 前記検知化学物質は一つ以上の検体に反応する、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記流体サンプルを受け入れることができる入口と、
    前記入口及び前記第1の検知化学物質と流体連結するフローコントローラと、をさらに含み、
    前記フローコントローラは、前記流体サンプルの少なくとも一部を、前記第1の検知化学物質に提供することができる、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第1の検知化学物質が少なくとも一つの検体に曝露されるときの、前記第1の検知化学物質の物理的、光学的、及び電気的特性のうちの少なくとも一つの変化を判断するために、前記第1の電極対を介して前記第1の検知化学物質に結合されたリーダをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記第2の検知化学物質が少なくとも一つの検体に曝露されるときの、前記第2の検知化学物質の物理的、光学的、及び電気的特性のうちの少なくとも一つの変化を判断するために、前記リーダは、第2の電極対を介して第2の検知化学物質にさらに結合される、請求項に記載のシステム。
  11. 前記クロマトグラフィックレイヤは、多孔性ポリマ、非多孔性ポリマ、複合材料、繊維材料、織布、不織布、ポリマ薄膜、接着剤、金属薄膜、セラミック薄膜、及びゲルを含む、請求項1に記載のシステム。
  12. ベース基板と、
    前記ベース基板上に配置された第1の電極対と、
    サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する第1の検知化学物質であって、前記第1の検知化学物質は第1の電極対と電気通信する、第1の検知化学物質と、
    前記少なくとも一つの検知化学物質上に配置される第1のクロマトグラフィックレイヤであって、複数の検体のうちの少なくとも一つの検体は、前記複数の検体のうちの他の検体の移動に対して異なる速度で、前記第1のクロマトグラフィックレイヤを通って移動する、第1のクロマトグラフィックレイヤと、を含むシステムを提供すること、並びに
    前記第1の電極対に跨がる電圧、前記第1の電極対に跨がる抵抗、及び前記第1の電極対に跨がる電流のうちの少なくとも一つを測定すること、
    を含む、流体サンプル中の少なくとも一つの検体の濃度を判断する方法。
  13. 前記システムは、
    前記サンプル中の少なくとも一つの検体に反応する、第2の検知化学物質と、
    第2の電極対であって、前記第2の検知化学物質は前記第2の電極対と電気通信する、第2の電極対と、をさらに含み、
    前記方法は、
    前記第2の電極対に跨がる電圧、前記第2の電極対に跨がる抵抗、及び前記第2の電極対に跨がる電流のうちの少なくとも一つを測定することをさらに含む、
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1の電極対の測定値と、前記第2の電極対の測定値との間の差異を判断することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記測定することは、
    前記第1の電極対に跨がる電圧、前記第1の電極対に跨がる抵抗値、及び前記第1の電極対に跨がる電流のうちの少なくとも一つの変化を、複数回分析することを含む、請求項12に記載の方法。
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