JP6749906B2 - 多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセス - Google Patents

多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセス Download PDF

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Description

[01]
本発明は、多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセスに関する。より具体的には、本発明は、蒸気拡散技術を使用する流動接触分解用触媒の触媒性能を評価するためのプロセスに関する。
[02]
流動接触分解(「FCC」)は、大量のガソリンとそれが生成する留出燃料による、現代の石油精製業者における主要なプロセスである。FCC動作に不可欠な部分は触媒であり、これはとりわけ、ユニットの生成物ニーズ、供給原料、及び動作制限を考慮して設計される。FCC触媒の健常性は典型的に、循環触媒(平衡触媒とも呼ばれる)の試料を取り、物理的/化学的特性と、標準的な実験室検査における触媒の活性と、を測定するための検査を行うことによって監視される。通常、これらの測定のデータは、触媒自体の変化がもたらす収率変化に関する関連情報を提供する。これらの変化は、高温の結果又は金属汚染物の影響として被る、触媒の損傷を含み得る。金属汚染物は、FCC触媒の触媒的活性部位を汚染するもの、並びに時には、触媒自体の望ましくない反応の触媒として働くものとして、長い間知られてきた。例えば、FCC触媒自体の表面に堆積されるニッケルは、FCC供給原料を脱水素する触媒の役割を果たし、より高い水素及びコークス生成をもたらす。FCC触媒のこの損傷又は汚染は、上述のように触媒の循環インベントリを検査することによって追跡できる。しかしながら、触媒特性において対応する説明はほとんどなく、周期的に低い触媒性能が観察されるであろう。この状況は、平衡触媒特性におけるバルク金属含量の有意な変化を示すことなく、触媒細孔を閉塞するような方法で、触媒の表面に堆積する供給原料に存在する、鉄、ナトリウム、カルシウム、又はコークス及びコークス前駆体(コンラドソン残留炭素分)の特定の形状によって引き起こされる、FCC触媒の細孔閉塞から発生し得る。多孔性物質のアクセシビリティの相互関係を示すことが、欧州特許第1393045号に開示されているが、この技術は、溶媒中に溶解したプローブ分子を使用し、溶媒溶液からのプローブ分子の取り込み量が測定される。したがって、この技術は、プローブ分子の実際の有効拡散率ではなく、関連する「アクセシビリティ」を測定する。加えて、多孔固体における拡散の気体位相測定は、プローブ分子として貴ガスを使用する従来の技術によって可能である。しかしながら、分子は、商業的に遭遇するものよりもはるかに小さく、動作中のFCCに見られるものを適切にシミュレートした条件では動作しないため、これらの方法は、FCC触媒の細孔閉塞を診断する目的としては試料間を適切に区別しない。
[03]
したがって、蒸気拡散技術を用いたFCC触媒の触媒性能を評価するプロセスが必要となる。ここで、本開示はかかる方法を提供する。
[04]
本開示の主題は、蒸気拡散手法を用いたFCC触媒の触媒性能を評価するためのプロセスに関する。
[05]
一実施形態では、本開示は、多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセスを提供する。プロセスは、最初に、第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子(molecule for dead-time determination)を注入して、複合ガスを形成することを含む。複合ガスは次いで、多孔固体を収容する容器に送り込まれ、複合ガスが多孔固体と接触して接触ガスが形成される。次に、接触ガスは、検出器内の容器を出た後に分析されて、プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに不感時間測定用分子の保持時間が測定される。プローブ分子/不感時間測定用分子の注入工程、多孔固体の接触工程、及び接触ガスの分析工程が繰り返され、繰り返される工程の組ごとに、キャリアガスは、第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する。最後に、プローブ分子に対して反応不活性である多孔固体の有効拡散係数が計算される。
[06]
別の実施形態では、本開示は、FCCユニットへのフレッシュ触媒添加量を調節するためのプロセスを提供する。プロセスは、最初に、第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子を注入して、複合ガスを形成することを含む。複合ガスは、次いで、失活したFCC触媒を収容する容器に送り込まれ、そこで複合ガスが失活したFCC触媒と接触し、それによって接触ガスが形成され、プローブ分子は失活したFCC触媒に対して反応不活性となる。次に、接触ガスは、検出器内の容器を出た後に分析されて、プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに不感時間測定用分子の保持時間が測定される。プローブ分子/不感時間測定用分子の注入工程、多孔固体の接触工程、及び接触ガスの分析工程が繰り返され、繰り返される工程の組ごとに、キャリアガスは、第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する。次いで、FCC触媒の有効拡散係数が計算される。最後に、FCCユニットへのフレッシュ触媒添加量が、目標有効拡散係数と計算された有効拡散係数との相違に基づいて変更される。
[07]
本開示の主題は、添付図面と関連させた以下の詳細な説明から更に十分に理解されよう。
[08] 平衡触媒の密度分離から得られる経過時間フラクションのBJH細孔容積分布(窒素吸着)を示す。 [09] ガスの線速度の関数としてのHETPと、van Deemterの式の個々の3つの項を示す。 [010] 実施例2の精油所Wにおける転化に対する水熱失活の影響を示す。 [011] 実施例3のBJH細孔容積分布(窒素吸着)を示す。 [012] 実施例4のBJH細孔容積分布(窒素吸着)を示す。 [013] 実施例5のBJH細孔容積分布(窒素吸着)を示す。
[014]
本発明の方法は、蒸気拡散技術を使用してFCC触媒の触媒性能を評価する。
FCC触媒システム
[015]
FCCは、FCC再生装置からの高温の再生触媒をFCCライザー内の炭化水素供給材料に接触させることにより、所望の生成物としてガソリン及び留出燃料を生成する。炭化水素供給材料は気化し、触媒の表面上の供給材料中に存在するほとんどの金属を堆積させる。気化した炭化水素供給材料は、触媒の表面上及び細孔内で反応して、より小さい(分解された)分子を形成する。FCCライザー内での反応時に、コークスが形成され、触媒の活性表面上に堆積される。「コークス」触媒は、生成物の蒸気から分離され、スチームでストリップ処理され、その後、再生装置へ逆流する。再生装置内で、触媒表面に堆積したコークス(炭素)が、0.5重量%を下回るレベル、好ましくは0.1質量%を下回るレベルまで焼かれる。
[016]
ユニットインベントリ内で循環するFCC触媒の活性は、その初期の活性、ユニット内で生じる水熱失活、触媒を失活させる金属又はその他の供給コンタミナントによる汚染、及びフレッシュ触媒添加率によって異なる。循環するFCC触媒インベントリの活性を高めるため、フレッシュ触媒添加率を上げることができる。この比率が、例えば、ユニットサイクロンからの損失によるユニットの通常の触媒損失を超える場合、平衡触媒は、一定のユニットインベントリを維持するために回収され得る。フレッシュ触媒添加率の増加は、経過時間がより短く、活性のより高い触媒のインベントリフラクションを増加させるため、ユニットインベントリの活性が高まる。また、これにより、循環インベントリの全体的な金属レベルが低下する。金属汚染物が、例えば鉄などによって、FCC触媒の細孔を閉塞していると、触媒の釜残アップグレーディング能力が悪影響を受ける。この場合、増加された触媒添加量によって、閉塞された細孔を有する触媒インベントリの割合が減少し、したがって、釜残アップグレーディングが改善されることになる。このように、平衡触媒の有効拡散係数の測定は、MAT活性が典型的に使用される様式と同様に、フレッシュ触媒添加量を調節する客観的尺度として使用され得る。
多孔固体FCC触媒
[017]
本開示のプロセスで使用される多孔固体は、細孔容積0.2〜0.7cm/g、表面積10〜500m/g、及び平均粒径20〜100μmを有する、シリコン及びアルミニウムの酸化物からなる微粉末である。多孔固体は、プローブ分子に関して反応不活性である。この明細書の目的のため、(i)プローブ分子/キャリアガス、(ii)不感時間測定用分子/キャリアガス、及び多孔固体に関する「反応不活性」という用語は、拡散測定の温度で、多孔固体が(i)プローブ分子又は(ii)不感時間測定用分子の分解(crack)、脱水素、凝縮、異性化、又は分解(decompose)を行わず、かつ(i)プローブ分子又は(ii)不感時間測定用分子が多孔固体に永久的に吸収されない若しくは吸収されないことを意味する。好ましくは、多孔固体は、FCC触媒から選択される。より好ましくは、多孔固体は、ゼオライト、活性マトリクス、粘土、及びバインダーを含むFCC触媒であり、触媒は、アルミナ含量20〜70%と、ケイ酸塩含量25〜75%を有する。FCC触媒粒子は、平均して直径50〜110μmを有し、マトリクスに分散した約1μmのゼオライト結晶を約20〜60%含む。ゼオライトは、選択的分解反応の主触媒成分であり、合成フォージャサイト結晶性物質である。ゼオライトは、アルミン酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウムの結晶化とその後洗浄によってナトリウム形状(標準Y型)に、また、脱アルミニウムプロセスを介して親の標準Y型ゼオライトのシリコン/アルミニウム原子比を増加させることによって生成される、超安定化Y型(「USY」)に製造される物質を含む。結果として生じるUSYゼオライトは、標準Y型ゼオライトよりも、商用のFCCユニットにおける水熱失活に対してはるかに安定している。USY型ゼオライトのゼオライト結晶「ケージ」は、約24.40〜24.65Åのフレッシュ単位セルサイズと、約5.5のSiO/Alモル比と、を有する。ゼオライトは、ゼオライト骨格からナトリウムを除去するために、カオチン、典型的には希土類混合物で処理され得、それによって活性が高まり、FCCユニットにおける失活に対してゼオライトが更に安定化する。ゼオライトは、7.4〜12Åの範囲の細孔を所有し、10.2Åより小さい分子の浸透のみを可能にする。商用のFCCにおける水熱失活後に、ゼオライトは20〜800Åの範囲の細孔を獲得する。このような細孔は主に、いわゆるメソ細孔範囲(20〜500Å)の範囲内にある。ゼオライトに対応する表面積、すなわち、<20Åの範囲内の細孔に対応する表面積は、典型的に20〜300m/g、好ましくは60〜200m/gの範囲にある。
[018]
触媒はまた、活性マトリクスを含み得る。これは、触媒活性の多孔性シリカアルミナ物質であるが、ゼオライトと対照的に、非結晶質、すなわち非晶質である。活性マトリクスは、メソ細孔範囲(20〜500Å)内の細孔並びにマクロ細孔(>500Å)を含む。マトリクスに対応する表面積、すなわち、20〜10000Åの範囲内の細孔の表面は、典型的に10〜150m/g、好ましくは、90〜150m/gの範囲にある。ゼオライト細孔に入るため、したがってゼオライト分解のための分子寸法制限により、活性マトリクスの存在は、ゼオライト細孔への拡散には大きすぎる分子の分解という重要な目的を果たす。活性マトリクスでは、これらの大きい分子は、更なるコークスの選択的分解のためにゼオライト細孔を通過させるのに十分小さい反応生成物に分解され得る。マトリクスがない場合、大きい分子は、触媒の表面上のコークスに熱的に凝縮されることになる。このように、FCC触媒の性能は、ゼオライト成分とマトリクス成分とのバランスの点で、とりわけより重い供給原料との使用に関して、基本的にその設計に依存する。マトリクスが十分な量で存在しない場合、大きい分子は、ゼオライト細孔に拡散して分解されることができず、そのためコークスが形成される。ゼオライトが十分な量で存在しない場合、コークスの選択的分解は起こり得ず、そのため再びコークスが形成される。ゼオライトとマトリクスとの間の相乗作用は、それらの細孔構造間の関係にある。
[019]
触媒は、粘土をも含む。粘土は、概ね、触媒活性には寄与しないが、触媒粒子全体に機械的強度及び密度をもたらし、その流動化を強化する。
[020]
最後に、触媒はバインダーを含む。これは、ゼオライト、マトリクス、及び粘土をまとめる接着剤である。バインダーは典型的に、シリカベース、アルミナベース、又は粘土ベースである。シリカベースのバインダーは、活性をほぼ有さないか、まったく有しない。アルミナベース及び粘土ベースのバインダーは、ある程度の釜残分解能力を有する。
[021]
完全なFCC触媒は、0.2〜0.6cm/gの合計細孔容積を有し、水の細孔容積は、所定の重量の乾燥試料に水を添加することによって測定される。粒子間中の水は、遠心分離によって除去された。水の細孔容積は、細孔内の空気を置換する水の容積を表す。
[022]
FCC動作中、細孔開口部及び異なるサイズの細孔の連続体が触媒内で生成し、それによって、ゼオライトのメソ細孔(20〜500Å)に帰する細孔は、粒子の経過時間と共に拡大する一方、マトリクス細孔は減少する。平衡触媒の窒素吸着を用いて測定され、経過時間フラクションで密度分離によって分離される、このような細孔容積分布の連続体を、図1に示す。表示される細孔構造は、ゼオライト及びマトリクスに由来する。分解プロセス中に生成するゼオライトメソ細孔は、100〜1000Åの間のピークで表される。マトリクスは、40Åを超える全部の領域に寄与し、図1の所定の実施例では、その寄与度が50〜100Åの範囲内で表わされている。
FCC触媒中の拡散
[023]
FCC触媒中の拡散は、孔径によって、物質移動に対する次の3つの別個の耐性に関して分類される。
ゼオライトのミクロ細孔耐性、
マトリクスに帰するメソ及びマクロ細孔拡散耐性、及び
触媒の外側層に関連する耐性(表面障壁耐性)。
[024]
図1に示す細孔容積の分布は、メソ細孔及びマクロ細孔範囲内にあるFCC平衡触媒の細孔構造を示している。したがって、ゼオライト及びマトリクスの孔径は重なり合い、それにより、FCC触媒中のゼオライト及びマトリクスに対するそれらの個々の寄与度の識別を複雑にしている。
[025]
FCCプロセスでは、拡散は流れ及び濃度の勾配によって維持される。この種の拡散は、いわゆる輸送拡散である。逆ガスクロマトグラフィー(iGC)による拡散測定は、このような拡散タイプを測定する。iGCは、固定相と、キャリアガスの流れの中で固定相中を移動するプローブ分子のパルスとのその相互作用と、を指す。iGCは概ね、輸送拡散の測定に適切なツールと考えられているが、これは、実験が流動系内かつ濃度勾配下で行われるためである。
これらの考えによると、iGCは、実際のFCC反応領域における特定の程度の拡散をシミュレートする輸送拡散タイプ測定であるため、FCC触媒に対する拡散研究に適切な方法であるように思われる。
[026]
現在のプロセスでは、FCC触媒中の測定された拡散は、有効拡散係数と呼ばれる。有効拡散係数は、多孔質媒体の細孔空隙を通る拡散を記述する。有効拡散係数は個々の細孔ではなく、輸送に使用できる空隙率であるため、本来は巨視的である。これは、そのサイズにより、拡散粒子にアクセスできない、より少ない細孔と、より少ない閉塞細孔(dead-end and blind pores)(すなわち、残りの細孔系に結合されない細孔)と、の合計空隙率に等しい。
FCC供給原料
[027]
様々な供給原料が、FCCで分解され得る。最も一般的なのは、未処理か分解したガスオイルである。真空レジド、常圧レジド、及び脱アスファルト油などのより重質な供給原料も、処理することができる。金属コンタミナントは、上のすべての供給原料内に存在し得るが、これらは重質油流(heavy streams)において最も一般的である。FCC供給原料は、液体として導入されるが、これらの供給原料は、再生装置から流れる高温触媒に接触したときに気化し、次いで、FCC分解反応が蒸気段階に進む。ただし、金属は、触媒の表面上に定量的に堆積される。FCCの触媒インベントリは非常に大きくなり得る(90718+kg(100+トン))ため、FCCユニット内での滞留時間は数週間又は数ヶ月になり得る。これは、触媒がユニットを貫流する間中、金属が触媒上に蓄積され続けるであろうことを意味する。
ニッケルなどの金属は、脱水素反応を触媒し、その結果、ガス及びコークスが生成される。バナジウムは、脱水素反応をある程度まで触媒するが、ゼオライト構造自体をも攻撃する。ナトリウム及びカルシウムもゼオライトを攻撃するが、加えて、シリカ/アルミナ構造と相互作用し、活性表面積を減少させる。供給材料中に存在する鉄も、脱水素反応をもたらすが、更に重要なことには、触媒の細孔を閉塞することがわかっている。これが生じると、大きい分子は触媒の細孔内へ拡散できず、そのため分解が不可能になる。FCC供給材料中に存在する鉄化合物は、典型的に、0〜10000mg/kgの量でポルフィリン、ナフテン酸塩、又は無機化合物として存在する。ただし、異なる鉄含有化合物は、異なる程度で細孔を閉塞するため、平衡触媒に存在する鉄の合計量の単なる監視は、存在する閉塞レベルの適切な指標を提供しない。これらの事例では、平衡触媒中の拡散の評価を利用する必要がある。
プローブ分子
[028]
本発明のプロセスで使用されるプローブ分子は特に、触媒に反応せず、FCC触媒の細孔内で気化したFCC供給原料分子の拡散を最適に反映するように選択されている。これには、好ましくは5〜15Åのサイズを有する、より好ましくは8〜10Åのサイズを有する、プローブ分子が必要である。プローブ分子のサイズが小さすぎると、部分的に閉塞された細孔内の流れが適切に識別されなくなる。プローブ分子のサイズが大きすぎると、触媒細孔内に少しでも拡散することが困難になる。同様に、プローブ分子は、150℃〜300℃の沸点を有する必要がある。これにより、プローブ分子が検査中に蒸気として維持され得ることが保証される。好ましくは、プローブ分子は、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、t−デカリン、アダマンタン、又はフェナントレンから選択される。より好ましくは、プローブ分子は1,2,4−トリメチルシクロヘキサンである。
[029]
プローブ分子は、キャリアガス中に直接気化されても、又は最初にCS又はアセトンなどの溶媒中に溶解してから、キャリアガス中に気化されてもよい。
不感時間測定用分子
[030]
有効拡散計数の計算にvan Deemterモデルを適用するため、拡散制限によるFCC触媒中の分子の正味ホールドアップ時間と、FCC触媒床及びGCカラム内のキャリアガスの線速度と、が必要とされる。この測定については、FCC触媒の細孔における一切の拡散制限と、FCC触媒活性部位との非反応性と、を有しない分子が必要とされる。好ましくは、この分子は、メタン、エタン、又はプロパンから選択される。より好ましくは、分子はメタンである。
キャリアガスの注入
[031]
本開示のプロセスで使用するキャリアガスは、プローブ分子、不感時間測定用分子、及び多孔固体に対して不活性であるガスから選択される。好ましくは、キャリアガスはヘリウム、窒素、アルゴン、又は水素から選択される。より好ましくは、キャリアガスはヘリウムである。
[032]
プローブ分子は、キャリアガス中へ複数回注入される。これは、HETPの式(式(2))の傾きが線形領域内になるよう、十分に高いキャリアガス流量で実行されなければならない。これらの複数の注入はまた、式(1)で変数「C」を正確に測定できるよう、互いに十分異なる大きさのキャリアガス流量で実施されるべきである。キャリアガスへのプローブ分子の少なくとも3回の注入が必要とされる。好ましくは、プローブ分子/キャリアガスの注入回数は、3〜20回、より好ましくは3〜11回とすべきである。連続的なキャリア流量間の相違の大きさは、好ましくは少なくとも5mL/minである。
容器
[033]
検査用に多孔固体が入れられる容器は、概ね、プローブ分子/キャリアガス及び多孔固体の接触を促進する任意の入れ物であり得る。好ましくは、容器の形状は、1〜4mm、好ましくは1.5〜3.0mmの寸法を有する円筒形である。容器の長さは、2〜25cm、好ましくは3〜15cmである。多孔固体の質量は、50mg〜2000mg、好ましくは70〜280mgである。構成体の材料は、金属又はガラスなど、検査の温度及び圧力と互換性のある任意のものであってよい。
多孔固体及びプローブ分子の接触
[034]
van Deemterモデルを使用して有効拡散係数を測定するため、気化したプローブ分子を最初にキャリアガスに注入する。プローブ分子は、直接気化してから、キャリアガス中に注入することも、最初にCS又はアセトンなどの不活性溶媒中に溶解し、溶解された混合物を気化してから、気化した物質をキャリアガス中に注入することもできる。気化したプローブ分子/キャリアガスはその後、多孔固体を収容する容器を貫流し、プローブ分子は、多孔固体の細孔内に拡散してから、再び外に出る。プローブ分子/キャリアガスは最終的に容器を出て、プローブ分子のピーク幅及び保持時間を登録するために流れを分析する検出器を通過する。同じ手順が、不感時間測定用分子にも実行されるが、測定されるのは保持時間のみである。検出器は、好ましくは水素炎イオン化検出器又は熱伝導率検出器である。より好ましくは、水素炎イオン化検出器又は熱伝導率検出器は、ガスクロマトグラフィーシステムの一部である。プローブ分子/キャリアガス/不感時間測定用分子/多孔固体との接触は、好ましくは150〜300℃、より好ましくは170〜250℃の温度、及び0.5〜2バール、好ましくは0.8〜1.3バールの圧力で実施される。
[035]
van Deemterモデル由来の有効拡散係数の測定を使用した触媒性能の評価は、すべてのタイプのFCC触媒で実行され得る。FCC平衡触媒の場合、触媒は受容済み、すなわち、最大2.0重量%の炭素レベルで、又は焼成済み(炭素が温度>500℃で焼却される)、すなわち無炭素として測定され得る。拡散の測定はまた、フレッシュFCC触媒と、実験室で金属コンタミナント(V、Ni、Fe、Ca、及びNa)によってメタレート化され、その後、実験室で失活されたFCC触媒と、に対して実行され得る。かかる金属含浸/失活実験計画は、商用のFCCユニットにおけるFCC触媒失活をシミュレートしている。実験室でのメタレート化及び失活手順は、当該技術分野において周知のもの、例えば、Mitchell含浸、噴霧含浸、金属クラック(metal crack-on)方法によるメタレート化、並びに循環プロピレンスチーミング(ASTM D7206)及び高純度水熱失活(pure hydrothermal deactivations)などの失活方法、例えばAM−1500失活(ASTM D3097)などを含み得る。このように、触媒評価は、触媒が、この開示に記載する技術によって評価されるように、釜残アップグレードを提供するそれらの能力に従って格付けされ得るよう、特定のFCCユニットの触媒の配列に対して実施され得る。
van Deemterモデルの有効拡散係数
[036]
本開示のプロセスでは、van Deemter et al.,「Longitudinal diffusion and resistance to mass transfer as causes of non−ideality in chromatography」,Chemical Engineering Science,5,271〜289,1956によって提案されるピーク広幅化の概念が使用される。理論段相当高さに対して誘導される既知の式を、(式I)として以下に示す。
[037]
HETP=A+B/μ+Cμ (式I)
ここで
HETP,理論段相当高さ(Height Equivalent to a Theoretical Plate)[cm]
μ,キャリアガスの平均線速度[cm/s]
A、B、及びCは、所定の系の定数であり、固定相内の渦拡散、縦方向拡散、及び物質移動耐性にそれぞれ関連付けられる(図2を参照のこと)。
[038]
B/μがより高いμでゼロに収束されると、式は、所望のパラメータ、FCC触媒の有効拡散係数が導入される、高μの範囲内の線形の式2に簡略化する。
HETP=A+Cμ (式2)
HETPは、GCカラムの分離効率を特性化し、カラム長さと、ピーク拡幅化対保持時間の比率と、に関係している。このパラメータは、式3に従って計算される。
HETP=Catb1[cm](b0.5[s])2*(8ln2)−1*(tr prmol[s])−2 (式3)
Catb1:触媒床長さ[cm]
0.5:ピークの半値幅[s]
r prmol:保持時間のプローブ分子[s]
[039]
van Deemterモデルは、平板理論の継続的な一考察である。このモデルは、図2に示すように、キャリアガスの平均線速度の関数としてHETPの動的応答を含み、それによって、渦拡散、縦方向拡散、及び物質移動耐性の3つの拡散タイプを識別することを容易にする。
平均線速度μは、式4に従って計算される。
μ=Catb1[cm](tr methane[s])−1 (式4)
Catb1:触媒床長さ[cm]
r methane:メタン保持時間[s]
[040]
多孔固体における所望の拡散プロセスは、上述のように、van Deemterモデルの線形部分の傾きによって特性化される。したがって、HETPは、いくつかの異なるかつ十分に大きい流速μで測定され、傾きの見積もりが可能になる。HETP及びμは流量ごとに計算され、傾きCは線形回帰によって見積もられた(式2及び図2を参照のこと)。
[041]
van Deemterの有効拡散係数は、式5に従って導出された。
eff=16APS[cm]2*(πC[s](1+k))−1 (式5)
APS=平均粒子サイズ[cm]
k=(tr prmol[s]−tr methane[s])/tr methane[s]
ここで、40mL/minの流量からのtr prmol及びtr methane
[042]
以下の実施例は、触媒性能を評価するための本発明のプロセスの性能を更に詳述し、説明する。当業者は、本発明の趣旨及び本請求の範囲から逸脱しない多くの変更例を認識するであろう。
拡散測定の器具類
[043]
クロマトグラフィー実験は、水素炎イオン化検出器に装備されたHP6890ガスクロマトグラフ、適切な流量を維持するための電子圧力制御、及び自動試料注入を用いて実行した。キャリアガスとして、ヘリウムを使用した。以下の寸法の石英ガラスカラムを使用した:長さ:120mm、外径:8mm、内径:3mm。
FCC触媒タイプ
[044]
使用されたFCC触媒は、アルミナゾルマトリクス中で分散した希土類交換Y型ゼオライトを含んでいた。検査された試料は、平衡触媒であった。
FCC触媒の前処理
[045]
拡散測定の前に、平衡触媒は、固定床において3時間、540℃、空気中で加熱した。この手順では、コークス及び窒素などの触媒インヒビターは、試料から除去される。
カラム充填及び試料の状態調節
[046]
カラムには、270mgのFCC触媒を充填し、ガスクロマトグラフの炉に取り付け、続いてキャリアガス流動下で30分間300℃に状態調節した。その後、プローブ分子の15回の注入によって、試料を事前に平衡化した。
プローブ分子
[047]
二硫化炭素中に溶解した1,2,4−トリメチルシクロヘキサン及びフェナントレン(それぞれ5重量%及び8重量%)を個々のプローブ分子として使用した。注入量は、0.5μLであった。
[048]
分子ごとの保持時間及びピークの半値幅は、20〜60mL/min間の5つの異なる流量で測定した。
[049]
1,2,4−トリメチルシクロヘキサンを使用した測定は、200℃の炉温度で実行し、フェナントレンを使用した測定は、350℃で実行した。FCC温度下では、プローブ分子は他の生成物に転化され、拡散測定のレンダリングが不可能になるため、有効拡散係数は、FCC動作で典型的に使用される温度よりもはるかに低い温度で測定した。
[050]
キャリアガスの平均線速度の測定については、メタンの保留時間が、プローブ分子実験を実施したそれぞれの流量及び温度に対して測定した。メタンは、非吸着分子として、FCC触媒中の拡散制限を有しないものと考えられている。
[051]
実施例3〜5については、平衡触媒の触媒特性は、Kayser Technology,Inc.(14207 Lake Scene Trail,Houston,TX 77059 USA)から市販されているAdvanced Cracking Evaluation(商標)(ACE)ユニットを使用して測定した。検査は、転化及び収率応答曲線を生成するため、3.5〜7.5g/gの範囲の6つの異なる触媒対オイル比で実行した。触媒対オイル比は、触媒の質量を変更することによって多様化し、供給材料及び稼働時間の合計量は、それぞれ1.5g及び75sで一定に保った。触媒床の温度は、540℃に調節した。この研究で記録したデータは、一定の触媒対オイル比で、かつ一定の転化での補間から得た。異なる研究に使用した供給材料を表1にまとめる。
[052]
物理的特性化方法
[053]
触媒の表面積及び細孔容積は、Mircromeritics Tristar 3000(商標)ユニットを使用した窒素吸着によって測定した。ゼオライト及びマトリクスの表面積は、圧力範囲p/p=0.06−0.35を使用するt−プロット法(Harkins/Jura)によって計算した。窒素の細孔容積は、圧力点p/p=0.97で吸着される窒素の体積から計算した。細孔容積の分布は、Barrett,Joyner and Halenda(BJH)に従って脱着枝から計算した。
[054]
粒径分布及び平均粒子サイズは、Fraunhofer説が適用されたCoulter製のLS100Q装置によるレーザー光散乱によって測定した。
[055]
ゼオライトY型の単位セルサイズは、Standard ASTM D 3942−97手順に従い、Bruker AXSD8 Advance分析器を使用してX線回折(XRD)によって測定した。
[056]
水細孔容積は、所定の重量の乾燥試料に水を添加することによって測定した。粒子間中の水は、遠心分離によって除去した。水の細孔容積は、細孔内の空気を置換する水の容積を表す。
(実施例1)
拡散に対する分子サイズ及び温度の影響
[057]
平衡触媒に対して1,2,4−トリメチルシクロヘキサン及びフェナントレンの有効拡散係数を、前者は2つの温度で測定した。取得した結果を表2に示す。
[058]
[059]
有効拡散係数の大きさは、孔径が、使用されるプローブ分子の平均自由工程よりも小さく、プローブ分子と細孔壁との間の衝突が、分子同士よりも頻繁に発生するという事実によって特性化される、クヌーセン領域内になるように有効拡散係数を分類する。クヌーセン領域は、典型的なFCC条件下で、FCC触媒のメソ細孔及びマクロ細孔内に期待され得る。したがって、FCC触媒中の粒子間拡散は、ミクロ細孔内の拡散に依存しない。FCC触媒のゼオライト部分におけるこのような結晶内表面拡散及び固体拡散は、より低い有効拡散係数をもたらすであろう。
[060]
温度及び分子サイズの影響に関しては、拡散は、温度の上昇によって促進され、分子サイズの増大によって低下した。
(実施例2)
[061]
商用FCCユニットのインベントリは、重大な水熱失活を経験した。その後、触媒活性を回復するため、失活した触媒を部分的にフレッシュ触媒に置き換えた。次いで、第2の重大な水熱失活が発生した。転化時の水熱失活事象の影響を図3に示す。これらのユニット平衡触媒を分析し、表面積、細孔容積、及び有効拡散係数など、この失活/回復サイクルによって誘発される触媒品質の変化を慣習的に反映する従来のパラメータを評価した。取得した結果を表3に示す。
[062]
[063]
有効拡散係数、転化率、表面積、及び細孔容積は、それぞれの失活事象後に減少した。フレッシュ触媒の添加後、有効拡散係数、転化率、及び表面積は増加した。したがって、有効拡散係数は、従来の転化率及び表面積データを明確に反映している。金属コンタミナントは非常に低いため、有効拡散係数、転化率、及び表面積のデータは、水熱失活自体に起因し得る。
(実施例3)
[064]
精油所Xは、触媒タイプをGからHに切り換えた。触媒及び物理的特性、並びにFCCユニットインベントリから取った対応する平衡触媒の有効拡散係数を、表4に示す。
[065]
[066]
触媒データは、触媒Hが、より高い活性を有し、より多いガソリン、LCO(ライトサイクルオイル)、及びより高い生成物オレフィン性を生成することを示している。通常、このような相違は、単位セルサイズ及びゼオライト表面積の変化に起因し、前者は、触媒活性の主駆動力であり、触媒の選択性も左右する。簡潔にいえば、単位セルサイズが増大すると、活性及び水素移動速度が高まる。後者の結果として、ガソリン用オレフィンが減少し、このフラクションの分解性の低下につながる。このように、単位セルサイズの増大に伴って、より高いガソリン収率が期待される。本文献ではまた、低い単位セルサイズの触媒によって高まるLCO収率を報告する。
[067]
触媒Gと触媒Hとの間の活性の相違は、単位セルサイズの相違に関係し得るが、オレフィン性の順位付けはこのパラメータでは理論的に説明できない。オレフィン性は、単位セルサイズの増大によって高まる。すなわち、順位付けは、単位セルサイズの変化から期待されるものと反対になる。別の現象として、より多いオレフィン、すなわち分解性のより高いガソリンを生成した試料は、最も高いガソリン収率を有していた。
[068]
競合する単位セルサイズと選択性の結果は、有効拡散係数によって説明される。表4に示す有効拡散係数は、触媒Hを介したガソリン及びLCO分子のより速い拡散と、それゆえの、これらの2つのフラクションにおけるより少ない二次分解及び水素移動を示唆している。したがって、高い単位セルサイズの触媒の場合には、より高い生成物オレフィン性、より多いガソリン及びLCO、並びにより少ないC−Cが得られた。
[069]
図4に示す細孔容積分布では、選択性及び有効拡散係数の推移の起因となり得るメソ細孔性の明白な相違を示していない。したがって、このデータは、有効拡散係数及び選択性は、窒素吸着によって測定されるメソ細孔とは別のパラメータ、例えば、窒素吸着方法によって測定できないマクロ細孔などのパラメータによって測定されることを示唆している。
(実施例4)
[070]
精油所Yは、触媒タイプをIからKに切り換えた。触媒及び物理的特性、並びにFCCユニットインベントリから得られた対応する平衡触媒の有効拡散係数を、表5及び図5に示す。
[071]
[072]
この実施例は、触媒の切り替えを示しており、両方の触媒タイプの物理的及び文章的特性(単位セルサイズ、ゼオライト及びマトリクス表面積、メソ細孔)は実質上同一である。しかしながら、触媒データは、活性、C〜C、ガソリン、LCO、及び水素移動の相違を示し、実施例3と同様に、単位セルサイズ、ゼオライト表面積、及びメソ細孔の変更によって説明することはできない。代わりに、これらは、有効拡散係数の相違によって説明される。
[073]
触媒Kは、触媒Iよりも高い有効拡散係数を有し、選択性の相違については、実施例3に示されている引数がこの比較でも保たれる。触媒の有効拡散係数が高いほど、FCC粒子中の分子の滞留時間が短くなるため、二次分解反応及び水素移動が少なくなった。したがって、この試料はより高い生産物オレフィン性、より多いガソリン及びLCO、並びにより少ないC〜Cを生成した。
(実施例5)
[074]
精油所Zは、触媒をLからMに切り換えた。触媒及び物理的特性、並びにFCCユニットインベントリから取った対応する平衡触媒の有効拡散係数を、表6及び図6に示す。
[075]
[076]
触媒Lと触媒Mとの間の単位セルサイズの相違から、触媒Mははるかに低い生成物オレフィン性、高いガソリン収率、及び低いLCOを生成することが期待されるであろう。しかしながら、ガソリンの例外により、これらの選択性は反対方向の傾向を示す。再び、唯一の説明は有効拡散係数から得られ得る。高い単位セルサイズを有する試料(触媒M)は、より高い有効拡散係数を有する。
したがって、より少ない二次分解反応及び水素移動と、それゆえのより高い生成物オレフィン性、より多いガソリン及びLCO、並びにより少ないC〜Cと、が得られた。
[077]
要約すれば、実施例2〜5は、単位セルサイズ、ゼオライト表面積、及びメソ細孔を含む従来のアプローチが、それらの制限に達したと思われる場合に、有効拡散係数が選択性の推移を説明できることを示している。これらの結果は、FCC触媒のメソ細孔系及びマクロ細孔系における拡散制限が、触媒性能に対する明白な影響を有することを示唆している。触媒性能に対するFCC触媒のゼオライト部分の影響は、その外表面積上にある、したがって、FCC触媒中のメソ細孔系及びマクロ細孔系の一部である、供給材料及び中間生成物の反応に起因する。
[078]
前述の開示を読んだ後、本明細書に開示する本発明の他の特徴、利点、及び実施形態は、当業者には容易に明らかとなるであろう。この点に関して、本発明の特定の実施形態がかなり詳細に説明されているが、これらの実施形態の変更例及び改良例は、説明及び請求されている本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく成立し得る。
発明の実施形態
1.多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセスであって、
(a)第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子を注入し、それによって複合ガスを形成することと、
(b)複合ガスを、多孔固体を収容する容器に送り込むことであって、複合ガスが前記多孔固体と接触し、それによって接触ガスを形成する、ことと、
(c)接触ガスが検出器内の容器を出た後に、接触ガスを分析し、プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに不感時間測定用分子の保持時間を測定することと、
(d)工程(a)〜(c)を繰り返すことであって、繰り返す工程の組それぞれについて、キャリアガスが第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する、ことと、
(e)多孔固体の有効拡散係数を計算することと、を含み、
多孔固体が、プローブ分子及び不感時間測定用分子に対して反応不活性である、プロセス。
2.プローブ分子が、150℃〜250℃の沸点を有する、(1)のプロセス。
3.不感時間測定用分子が、メタン、エタン、又はプロパンから選択される、(1)又は(2)のプロセス。
4.触媒床の形状が、直径1〜4mm及び長さ2〜25cmを有する円筒形である、(1)、(2)、又は(3)のプロセス。
5.不感時間測定用分子がメタンである、(3)のプロセス。
6.プローブ分子が、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、t−デカリン、アダマンタン、又はフェナントレンから選択される、(2)〜(5)のいずれか1つのプロセス。
7.プローブ分子が1,2,4−トリメチルシクロヘキサンである、(6)のプロセス。
8.多孔固体が流動接触分解用触媒(fluid cracking catalyst)を含む、(1)〜(7)のいずれか1つのプロセス。
9.流動接触分解用触媒が平衡触媒である、(8)のプロセス。
10.流動接触分解用触媒が10〜150m/gのマトリクス表面積と、20〜450m/gのゼオライト表面積と、を有する、(8)又は(9)のプロセス。
11.第1のキャリアガス流量が5〜50mL/minである、(1)〜(10)のいずれか1つに記載のプロセス。
12.キャリアガスが、ヘリウム、窒素、アルゴン、及び水素から選択される、(1)〜(11)のいずれか1つのプロセス。
13.工程(a)〜(c)が5〜20回繰り返される、(1)〜(12)のいずれか1つのプロセス。
14.プローブ分子が5〜15Åのサイズを有する、(1)〜(13)のいずれか1つのプロセス。
15.FCCユニットへのフレッシュ触媒添加量を調節するプロセスであって、
(a)第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子を注入し、それによって複合ガスを形成することと、
(b)複合ガスを、失活したFCC触媒を収容する容器に送り込み、そこで複合ガスが失活したFCC触媒と接触し、それによって接触ガスを形成することであって、プローブ分子及び不感時間測定用分子が、失活したFCC触媒に対して反応不活性である、ことと、
(c)接触ガスが検出器内の容器を出た後に、接触ガスを分析し、プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに不感時間測定用分子の保持時間を測定することと、
(d)工程(a)〜(c)を繰り返すことであって、繰り返す工程の組それぞれについて、キャリアガスが第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する、ことと、
(e)FCC触媒の有効拡散係数を計算することと、
(f)FCCユニットへのフレッシュ触媒添加量を、目標有効拡散係数と計算された有効拡散係数との間の相違に基づいて変更することと、を含む、プロセス。
16.上記の(2)〜(10)又は(11)〜(14)のいずれか1つで更に定義されている、(15)のプロセス。

Claims (22)

  1. 多孔固体の触媒性能を評価するためのプロセスであって、
    (a)第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子を注入し、それによって複合ガスを形成することと、
    (b)前記複合ガスを、前記多孔固体を収容する容器に送り込むことであって、前記複合ガスが前記多孔固体と接触し、それによって接触ガスを形成する、ことと、
    (c)前記接触ガスが検出器内の前記容器を出た後に、前記接触ガスを分析し、前記プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに前記不感時間測定用分子の保持時間を測定することと、
    (d)工程(a)〜(c)を繰り返すことであって、繰り返す工程の組それぞれについて、前記キャリアガスが前記第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する、ことと、
    (e)前記多孔固体の有効拡散係数を計算することと、を含み、
    前記多孔固体が、前記プローブ分子及び前記不感時間測定用分子に対して反応不活性である、プロセス。
  2. 前記プローブ分子が、150℃〜250℃の沸点を有する、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記不感時間測定用分子が、メタン、エタン、又はプロパンから選択される、請求項1に記載のプロセス。
  4. 触媒床の形状が、直径1〜4mm、長さ2〜25cmを有する円筒形である、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記不感時間測定用分子がメタンである、請求項3に記載のプロセス。
  6. 前記プローブ分子が、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、t−デカリン、アダマンタン、又はフェナントレンから選択される、請求項2に記載のプロセス。
  7. 前記プローブ分子が1,2,4−トリメチルシクロヘキサンである、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記多孔固体が流動接触分解用触媒を含む、請求項1に記載のプロセス。
  9. 前記流動接触分解用触媒が平衡触媒である、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記流動接触分解用触媒が10〜150m/gのマトリクス表面積と、20〜450m/gのゼオライト表面積と、を有する、請求項8に記載のプロセス。
  11. 前記第1のキャリアガス流量が5〜50mL/minである、請求項1に記載のプロセス。
  12. 前記キャリアガスが、ヘリウム、窒素、アルゴン、及び水素から選択される、請求項1に記載のプロセス。
  13. 工程(a)〜(c)が5〜20回繰り返される、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記プローブ分子が5〜15Åのサイズを有する、請求項1に記載のプロセス。
  15. FCCユニットへのフレッシュ触媒添加量を調節するプロセスであって、
    (a)第1の流量を有するキャリアガスに、気化したプローブ分子及び不感時間測定用分子を注入し、それによって複合ガスを形成することと、
    (b)前記複合ガスを、失活したFCC触媒を収容する容器に送り込み、そこで前記複合ガスが前記失活したFCC触媒と接触し、それによって接触ガスを形成することであって、前記プローブ分子及び前記不感時間測定用分子が、前記失活したFCC触媒に対して反応不活性である、ことと、
    (c)前記接触ガスが検出器内の前記容器を出た後に、前記接触ガスを分析し、前記プローブ分子のピーク幅及び保持時間、並びに前記不感時間測定用分子の保持時間を測定することと、
    (d)工程(a)〜(c)を繰り返すことであって、繰り返す工程の組それぞれについて、前記キャリアガスが前記第1の流量及び他の後続の流量とは異なる流量を有する、ことと、
    (e)前記FCC触媒の有効拡散係数を計算することと、
    (f)前記FCCユニットへの前記フレッシュ触媒添加量を、目標有効拡散係数と計算された有効拡散係数との間の相違に基づいて変更することと、を含む、プロセス。
  16. 前記プローブ分子が、150℃〜250℃の沸点を有する、請求項15に記載のプロセス。
  17. 前記不感時間測定用分子が、メタン、エタン、又はプロパンから選択される、請求項15に記載のプロセス。
  18. 前記不感時間測定用分子がメタンである、請求項17に記載のプロセス。
  19. 前記プローブ分子が、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、t−デカリン、アダマンタン、又はフェナントレンから選択される、請求項16に記載のプロセス。
  20. 前記プローブ分子が1,2,4−トリメチルシクロヘキサンである、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記失活したFCC触媒が平衡触媒である、請求項15に記載のプロセス。
  22. 前記失活したFCC触媒が10〜150m/gのマトリクス表面積と、20〜450m/gのゼオライト表面積と、を有する、請求項15に記載のプロセス。
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