JP6748736B2 - ホウ素錯体の樹脂への混和 - Google Patents

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Description

関連出願データ
本出願は、2016年4月19日に出願された米国仮出願No.62/324,757に対する優先権を主張し、該出願の内容全体は参照により本明細書に組み入れられている。
本発明は、ホウ素含有組成物に関する。本発明は、特にホウ素含有接着剤組成物及びその製造方法に関する。
歴史的に、ホウ素化学薬品は、利点の中でも、木材の保存、耐火性及びシロアリからの防御を目的として使用されてきた。しかし、ホウ素化学薬品は、様々な木材製品への浸透性が限定されている。さらに、塗装一枚板又は単板積層材(laminated veneer lumber、LVL)品、合板品、ホウ素化学薬品は、接着剤グルーラインが存在するため、浸透性がより限定されている可能性さえある。このため、業界における現行基準よりも、単板にホウ素をより十分に浸透させることができる、ホウ素化学薬品/方法を有することが業界で関心を集め、業界で有益であり、価値がある。より十分な浸透を達成する1つの方法は、ホウ素を接着剤混合物中に導入することである。これにより、処理薬品を周囲の木材/単板に浸透させることができる。
業界では、各単板の表面に塗布された接着剤によって合板及びLVLに処理薬品を導入するための、フェノール樹脂に添加可能である特定の化学薬品が存在する。過去に、合板やLVLに使用されているアルカリ性フェノール系レゾールへのホウ素化合物の添加は、多くの技術的問題のために失敗した。しかし、フェノール樹脂をホウ酸、ホウ素塩又はモノエタノールアミンホウ酸混合物などのホウ素化合物と混合すると、ホウ素フェノール錯体が形成される。重要なことには、この種の錯体は、ホウ素が非常に少量で添加された場合(0.02重量%超)、フェノール樹脂のゲル化点までの大きな粘度上昇及び木質繊維破損の減少/接着結合の品質低下など、一連の望ましくない副作用を有することが既知である。ホウ素化合物はフェノール縮合反応を遅延させることも報告され、このことも木材接着剤に使用する場合には望ましくない。
木材品への望ましくない特性変化を伴わずに、木材への十分な浸透を可能にする、ホウ素含有化合物及び組成物並びにその製造方法を提供することが、当技術分野で望ましい。
本発明の実施形態は、ホウ素錯体、接着剤組成物を含むホウ素含有組成物並びに該錯体及び組成物の製造方法並びにその用途に関する。
一態様において、本発明は中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体である。中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、ホウ素を中和するのに必要な量よりも過剰量のアルカリを有する組成物中に存在し得る。
別の態様において、本発明は、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、ポリマー材料及び水を含む接着剤組成物を提供する。ポリマー材料は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であり得る。
別の態様において、本発明は、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、ポリマー材料及び水を含む接着剤組成物;並びにセルロース系基材を含む製品を提供する。ポリマー材料は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であり得る。
別の態様において、本発明は、ホウ素含有化合物とポリオールとを反応させて反応混合物を形成すること及び反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成することを含む、錯体を形成する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、ホウ素含有化合物とポリオールとを反応させて反応混合物を形成すること、反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること、及び中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともポリマー材料と混合することを含む、接着剤組成物を形成する方法を提供する。ポリマー材料は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であり得る。
別の態様において、本発明は、ホウ素含有化合物とポリオールとを反応させて反応混合物を形成すること、反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること、及び中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともポリマー材料と混合することを含む方法によって、接着剤組成物を形成すること、並びに接着剤組成物をセルロース系基材に塗布することを含む、木材から製品を製造する方法を提供する。ポリマー材料は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であり得る。
本発明の実施形態は、ホウ素含有錯体及び組成物並びにホウ素含有錯体及び組成物の製造方法に関する。本明細書に記載のホウ素含有組成物は、とりわけフェノール樹脂と混合した場合に、先行技術のホウ素含有組成物よりも、安定性の改善を示すことが認められている。
一実施形態において、ホウ素含有組成物は、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、ポリマー材料及び水を含む接着剤組成物である。さらなる実施形態において、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、ホウ素を中和するのに必要な量よりも過剰量のアルカリを有する組成物中に存在し得る。
本明細書で定義するように、アルカリは、アルカリ金属(第I族)又はアルカリ土類金属(第2族)の化学元素の塩基性イオン塩である。好適なアルカリは、アルカリ水酸化物である。アルカリ水酸化物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及びその組合せが挙げられる。好ましくは、水酸化ナトリウムがアルカリとして使用される。アルカリは、本明細書ではアルカリ物質とも呼ばれ得る。本明細書中の実施例及び本明細書の記載の一部で水酸化ナトリウムが言及されているが、本発明では、考えられるすべてのアルカリ水酸化物がそのようなアルカリとして、当業者に既知であり、理解されている群の他のものと同じ又は同様の化学的相互作用を有すると考えられている。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、ホウ素含有成分をポリオールと反応させてホウ酸塩−ポリオール錯体を形成し、反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成することによって形成され得る。
ホウ素含有成分は、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ砂、メタホウ酸ナトリウム(ホウ素の任意の他の金属塩又はアミン塩も含む。)及びその組合せからなる群から選択される化合物を含み得る。ホウ素含有成分は、約2重量%(wt%)〜約50wt%、例えば約5wt%〜約30wt%(例えば約10wt%〜約30wt%)、例えば約8wt%〜約17.5wt%(例えば約16.5wt%〜約17.5wt%)の中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を含む。
ポリオールは、ジオール、トリオール又は4個以上のヒドロキシル基を有する他のポリオールであり得る。好適なポリオールは、グリセロール、エチレングリコール及びプロピレングリコール並びにその組合せからなる群から選択され得る。ポリオールは、約1wt%〜約90wt%、例えば約20wt%〜約75wt%(例えば約40wt%〜約75wt%)、例えば約25wt%〜約60wt%(例えば約56wt%〜約60wt%)の中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を含む。
反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成することは、ホウ酸塩−ポリオール錯体に中和物質を添加することによって達成され得る。中和物質は、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カリウム、水酸化アンモニア及びその組合せの群から選択される水酸化物であり得る。水酸化物は、約1wt%〜約75wt%(約1wt%〜約35wt%)、例えば約15wt%〜約70wt%(例えば約15wt%〜約30wt%)、例えば約23wt%〜約60wt%(例えば約23wt%〜約25wt%)の中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を含む。好ましくは、中和物質は、ホウ酸塩−ポリオール錯体に過剰に添加される。又は、錯体が一部のアルカリ塩を沈殿させ得るので、過剰のアルカリを回避するために中和物質を添加する。
ホウ素含有成分、ポリオール及び中和物質の総量は、100wt%の中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を構成する。
ホウ酸塩−ポリオール錯体は、約1〜7未満、例えば約1〜約2の酸性pHレベルを有し得る。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、7を超える、例えば7超〜約13(7を超えて約12まで)、例えば約8〜約11.5(約8〜約10)の塩基性pHレベルを有し得る。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、25℃にて約1.3〜約1.6、例えば約1.43〜約1.46、例えば1.4485の屈折率(RI)を有し得る。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、20℃にて約1.1〜約1.5、例えば約1.3〜約1.4、例えば1.3475の比重を有し得る。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、25℃にて約100〜約2000cPs(センチポアズ)、例えば約200〜約1500cPs、例えば830cPsの粘度を有し得る。
一実施形態において、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体は、約20℃〜約90℃、例えば約65℃〜約80の温度にて、ホウ素含有性成分が溶解するまで、1,2−ポリオールとホウ素含有成分を混合して反応させること、約1〜約2のpHを有するホウ酸塩−ポリオール錯体溶液を生成することを含む方法によって形成され得る。このホウ酸塩−ポリオール錯体溶液を、次に中和物質で中和した。中和工程は、約20℃〜約120℃、通常70〜110℃の反応終了温度を有する発熱反応である。
本発明の一実施形態において、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を用いて接着剤組成物が形成される。
接着剤組成物は、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、ポリマー材料及び水を含み得る。接着剤組成物は、無機充填剤物質、増量剤、有機充填剤物質、アルカリ物質及びその組合せからなる群から選択される1つ以上の材料をさらに含み得る。
ポリマー材料は、フェノール樹脂(フェノール樹脂)、レゾルシノール樹脂、リグニン、タンニン、ポリフェノール及びその組合せの群から選択される材料であり得る。好適な樹脂は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂及びその組合せの群から選択され得る。好ましくは、ポリマー材料は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂を含む。高分子樹脂は、すぐに使用できる系(RTU)においてグルーミックスを調製するために未希釈でも使用することができるか、又は反応装置完成接着剤(reactor complete adhesive、RCA)として供給することができる。
接着剤組成物では、ポリマー材料が、固形分42%の接着剤組成物の約20wt%〜約50wt%、例えば約25wt%〜約40wt%、例えば約70wt%〜約75wt%を構成し得る。ポリマー材料は、ポリマー材料が溶液の30wt%〜45wt%の量の固形分を形成する溶液形態で提供され得る。
接着剤組成物では、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体が、接着剤組成物の約0.5wt%〜約10wt%、例えば約1.0wt%〜約6.0wt%、例えば約2wt%〜約5wt%の量を構成し得る。
接着剤組成物は、無機充填剤、増量剤、有機充填剤及びその組合せからなる群から選択される1種以上の任意の物質を含み得る。無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、タルク、及びその組合せが挙げられる。増量剤の例としては、小麦粉、でんぷん、グルテン、及びその組合せが挙げられる。有機充填剤の例としては、ココナッツ殻粉、クルミ殻粉、純粋乾燥穂軸(pure dried cob、PDC)、トウモロコシ穂軸残渣(corn cob residue、CCR)(フルフラール残渣)及びその組合せが挙げられる。
接着剤組成物中に存在する場合、1つ以上の任意の物質の合計は、接着剤組成物の約1wt%〜約30wt%、例えば約1wt%〜約25wt%、例えば約19wt%〜約21wt%を構成し得る。
又は、1つ以上の任意の物質は、接着剤組成物中で個々の量をそれぞれ構成し得る。無機充填剤は、接着剤組成物の約0wt%〜約16wt%を構成し得て、接着剤組成物中に存在する場合、無機充填剤は、接着剤組成物の約0.01wt%〜約16wt%、例えば約2wt%〜約15wt%、例えば約10wt%〜約14wt%を構成し得る。増量剤は、接着剤組成物の約0wt%〜約25wt%を構成し得て、接着剤組成物中に存在する場合、増量剤は、接着剤組成物の約1wt%〜約25wt%、例えば約1wt%〜約20wt%、例えば約1wt%〜約14wt%を構成し得る。有機充填剤は、接着剤組成物の約0wt%〜約16wt%を構成し得て、接着剤組成物中に存在する場合、有機充填剤は、接着剤組成物の約0.01wt%〜約16wt%、例えば約2wt%〜約15wt%、例えば約10wt%〜約14wt%を構成し得る。
市販のフェノール樹脂は、種々の分子量及びフェノールに対する種々のアルカリのレベル(アルカリ%)で供給される。例えば、接着剤組成物において、フェノールに対するアルカリ(例えば水酸化ナトリウムなどの第I族水酸化物)のフェノール樹脂モル数は、接着剤組成物の約0.075:1〜1.5:1、例えば0.5:1〜1:1、例えば約0.7:1〜0.9:1で変化し得る。好適なフェノール樹脂の例としては、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂Cascophen(商標)P6594樹脂(液体フェノール樹脂に対して水酸化ナトリウムとして約5wt%のアルカリ)及びCascophen(商標)P6619樹脂(液体フェノール樹脂に対して水酸化ナトリウムとして約8wt%のアルカリ)である。
中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体のゲル化を防止するためには、組成物中で最小アルカリレベルを維持する必要があると考えられる。中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体のゲル化は、錯体が不安定な証拠である。フェノール樹脂を含む接着剤組成物中のこのような最小アルカリレベルによって、樹脂中のフェノールヒドロキシル基をアルカリ塩形態とすることができると考えられる。さらに、このような最小アルカリレベルは、フェノール性OHとメチロール基との間に形成されるホウ素−フェノール樹脂錯体を防止し、ホウ素をジエステルアニオンとして維持すると考えられる。フェノールに対する好ましいアルカリのフェノール樹脂モル数は、約0.65:1以上、例えば0.65:1〜1.1:1、例えば0.7:1〜1:1又は0.7:1〜0.9:1である。
いくつかのフェノール樹脂は、追加のアルカリを必要としない十分なアルカリレベルを有する。例としてCascophen(商標)P6614樹脂、Cascophen(商標)P6490樹脂及びCascophen(商標)P6619樹脂があり、これらはすべて約0.8:1のフェノールに対するアルカリのフェノール樹脂モル数を示す。すべて約0.6:1のフェノールに対するアルカリのフェノール樹脂モル数を示す、Cascophen(商標)P6601樹脂及びCascophen(商標)P6611樹脂などのフェノール樹脂が、より低いアルカリ量を有する場合、所望の比に達するように、追加のアルカリ水酸化物物質が組成物に添加されると思われる。
必要であれば、ホウ酸塩−ポリオール錯体に中和物質に加えて、アルカリ物質が接着剤組成物に添加され得る。アルカリ物質は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及びその組合せであり得る。アルカリ物質は、接着剤組成物中に約0.01wt%〜約10wt%存在し得る。接着剤組成物は、接着剤組成物に直接添加され得るか、過剰量の中和物質としてホウ酸塩−ポリオール錯体に導入され得るか、ポリマー材料に導入され得るか、又はその組合せであり得る。
接着剤組成物を形成する方法は、ホウ素含有化合物とポリオールとを反応させて反応混合物を形成すること、反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること、及び中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともポリマー材料と混合することを含む。
一実施形態において、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともポリマー材料と混合する方法は、樹脂及び無機充填剤をミキサーに添加することを含む。次に、増量剤をミキサーに添加する。有機充填剤は、経時的に、例えば0.01〜20分にわたって添加され得る。増量剤の添加後、成分は第1の期間、例えば0.01〜20分間混合され得る。次に、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を反応装置に添加し、任意に成分が第2の時間、例えば0.01〜40分間混合され得る。次いで、水が添加され得て、任意に成分が第3の時間、例えば20〜40分間混合され得る。
接着剤組成物を使用して製品を形成することができる。製品は、本明細書に記載のセルロース系基材及び接着剤組成物を含み得る。
セルロース系基材は、一枚板、単板(ロータリースライス)、木材フレーク及びその組合せの群から選択される材料であってもよい。
一実施形態において、製品を製造する方法は、接着剤組成物を1つ以上のセルロース系基材に塗布することを含む。
接着剤組成物は、グルーライン(接着層)、エンベロープ処理、浸漬、スプレー工程又はその組合せを含む、当分野の任意の従来の手段によって、木材の表面に塗布され得る。接着剤組成物は、1平方メートル当りのグラム単位で塗布され、使用される装置に応じて木片の片面又は両面に塗布される。一例において、接着剤組成物は、約140〜約270(約180〜約270)グラム/平方メートルの範囲で塗布される。接着剤組成物の添加量は、必要なオープンタイム並びにオープンタイムがより長い基剤厚又はより多い塗布量を必要とするより厚い基材に応じて変わる。
BAEは、ホウ酸当量と定義され、処理された木片中に存在するホウ素の量の尺度として使用される。BAEという用語は、広範囲のホウ素錯体が木材処理に使用されるため、あらゆる種類のホウ素を含む一般用語として使用される。
製品に必要なBAEレベルを達成するために、一部のホウ素をこの方法のようにグルーラインによって導入し、残りをエンベロープ処理方法によって適用してBAEの総量を達成する。グルーライン処理方法は、接着製品の中心おいて高レベルのBAEを得るのに非常に有効である。
以下の実施例を、本発明の態様を説明するために提供する。実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく、そのように解釈されるべきではない。量は、別途明記しない限り、重量部又は重量パーセントである。pHは、オーストラリア規格AS1321.7−1977に示されているように、25℃で較正した放射計分析プローブを用いて測定した。屈折率は、オーストラリア規格1321.10−1980を使用し、自動屈折計、Index Instrument PTR 2a Xを使用して測定する。比重は、ASTM規格ASTMD891−09を使用し、20℃にて較正した密度カップを使用して測定した。粘度は、オーストラリア規格AS1321.9−1977を使用して、30rpmで回転する3スピンドル装備のBrookfield粘度計を使用して測定した。
[実施例1]
ホウ素−ポリオール錯体の調製
ホウ素錯体は、グリセロール1167.4gとホウ酸339.6gを共に75℃の温度にてホウ酸が溶解するまで混合し、pH1.6の溶液を生成することによって調製した。次いで、この溶液を46wt%の苛性ソーダ(NaOH)472gによってゆっくりと中和し、発熱反応によって105℃まで加温した。得られた生成物はホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体であり、ホウ酸ナトリウム−グリセロール縮合錯体ともいうことができる。
ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体の観察された特性は関連するオーストラリア−ニュージーランド規格により、黄色、pHレベル9.4、25℃における屈折率(RI)1.4485、20℃における比重(SG)1.3475及び25℃における粘度828センチポアズ(cPs)であった。
[実施例2]
中和ホウ素−ポリオール錯体を用いた接着剤組成物の調製
A)スピンバーを備えた250mLビーカー内で、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム)10gをグリセロール13gに溶解させ、同時に混合物を105℃まで加熱することによって、ホウ素錯体を調製した。温度を周囲温度まで下げ、水7gを添加して混合物を希釈した。得られた生成物は、ホウ酸−グリセロール錯体であり、ホウ素−グリセロール錯体Aを指す。
B)スピンバーを備えた250mLビーカー内で、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム)10gをグリセロール13gに溶解させ、同時に混合物を105℃まで加熱することによって、ホウ素錯体を調製した。温度を周囲温度まで下げ、水7gを添加して混合物を希釈した。水酸化ナトリウムを使用して、溶液の最終pHをpH10に設定した。得られた生成物は、ホウ素−グリセロール錯体Bと呼ばれるホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体であった。pHは約9〜10に設定したのは、これが錯体に遊離酸基が存在しない点であるためである。アルカリ性フェノール樹脂は、pHが約10を下回ると非常に迅速に粘度が上昇して、不溶性となり得るため、pHが制御される。
C)スピンバーを備えた250mLビーカー内で、グリセロール80gに20gのホウ酸を溶解させ、同時に混合物を105℃まで加熱して完全に溶解させることによって(約20分間)、ホウ素錯体を調製した。混合物を40℃未満まで放冷し、次いで水酸化ナトリウムペレット12.9gを加え、透明な粘性混合物が得られるまで撹拌を続けた。得られた生成物は、ホウ素−グリセロール錯体Cと呼ばれる、ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体であった。
生成したすべてのホウ素−グリセロール錯体A〜Cを、フェノールホルムアルデヒド樹脂、Cascophen(商標)P6619樹脂と混合し、数日静置したときの粘度によって測定される安定性について、並びに接着剤組成物中の成分として使用した安定性について観察した。さらに、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、Cascophen(商標)P6619樹脂と混合したホウ砂−グリセロール錯体を使用して、木材パネルを作製した。Cascophen(商標)P6619樹脂は、フェノール樹脂中に8wt%のアルカリを含む。
ホウ素−グリセロール錯体A〜Cを用いて接着剤組成物を形成するために、以下の組成を使用した:
P6619、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(フェノール樹脂中の水酸化ナトリウムとして8wt%のアルカリ)616g
炭酸カルシウム100g
小麦粉、増量剤100g
ホウ素−グリセロール錯体A、B又はC90g及び
水90g。
接着剤組成物を形成する方法は、樹脂及び無機充填剤をミキサーに添加することを含む。増量剤を例えば0〜5分間、例えば3分間などの時間にわたって反応装置に添加し、第1の期間、例えば5〜10分間、例えば6分間混合する。ホウ素−グリセロール錯体を反応装置に添加し、第2の期間、例えば0〜10分間、例えば5分間混合し、次いで水を添加し、第3の期間、例えば0〜10分、例えば2分間混合する。
上記組成物では、接着剤組成物の形成方法は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂及び炭酸カルシウムをミキサーに添加することを含む。小麦粉を3分間にわたって反応装置に添加し、6分間混合する。ホウ素−グリセロール錯体を反応装置に添加し、2分間混合し、次いで水を加え、2分間混合する。
ホウ素−グリセロール錯体Aは、フェノール樹脂と混合すると瞬時に凝固する傾向があった。しかし、ホウ素−グリセロール錯体B及びCは、ホウ素−グリセロール混合物に水酸化ナトリウムを添加した場合に、瞬時に凝固するこの挙動を示さなかった。ホウ素−グリセロール錯体Cでは、接着剤組成物は25℃にて61ポアズであり、水添加後には25℃にて18ポアズに低下した。2時間後、粘度は25℃にて32ポアズであり、18時間後に粘度は25℃にて53ポアズに上昇した。これは、グルーミックスが、パネル作製プラントで必要とされる通例の期間にわたって安定であることを示した。
ホウ酸又はホウ砂などのホウ素化合物をグリセロールと混合すると、錯体形成以外に、かなりの量の酸が生成されると考えられる。この酸性混合物は、より高いpH値のフェノール樹脂と相溶性がない。このため、樹脂と混合する前にこの酸性を中和する必要がある。いったん中和すると、ホウ素錯体は数日間でも混合物中で安定となる。酸性の中和によって、錯体の形成を促進され、ホウ素の良好な固定につながり得る。
40×40cmのシートにつき4.1mmの単板7枚及びスプレッド37〜42gを使用して、ホウ酸塩接着剤組成物を用いて、単板積層材(LVL)パネルを作製した。第1のパネルであるパネル1は、20分間のホットプレス(150℃、12kgf/cm)の前に、プレプレス(9kgf/cm)を15分間行った。第2のパネルであるパネル2は、プリプレスを0分間、ホットプレスを28分間行った。
上記の接着剤組成物を用いて作製した木製パネルは、20分間ホットプレスしたパネル1では、3〜7のVP(真空圧)結合評価範囲を示し、平均4であった。28分間ホットプレスしたパネル2では、VP結合評価範囲は4〜9であり、平均は6であった。サンプルを圧力水蒸気に暴露させると、結合試験結果は全体的に1だけ上昇した。「ターメリック試験」によって、ホウ素がLVLのグルーラインに位置するという明白な証拠が示された。
結合評価は、0が0%の木材繊維の破損、10が100%の木材繊維の破損である、EWPAA(オーストララシアのエンジニアードウッド協会、engineered wood products association of Australasia) の評価システムに基づいている。許容できる外部結合の平均結合評価は5を上回る。
[実施例3]
ホウ素−ポリオール錯体を含む接着剤の調製
ホウ素錯体は、グリセロール275gとホウ酸80gを共に75℃の温度にてホウ酸が溶解するまで混合し、pH1.6の溶液を生成することによって調製した。次いで、この溶液を46wt%の苛性ソーダ(NaOH)116.1gでゆっくりと中和し、発熱反応によって105℃まで加温した。得られた生成物はホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体であり、ホウ酸ナトリウム−グリセロール縮合錯体ともいうことができる。
ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体は、以下の通りである、接着剤組成物中に含まれていた。
Figure 0006748736
45mmの単板、11枚及び258.6g/mの接着剤の塗布量を使用して、接着剤組成物を用いて、単板積層材(LVL)パネルを作製した。
[実施例4]
ホウ素−ポリオール錯体を含む接着剤の調製
実施例1のホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体は、以下の通りである、接着剤組成物中に含まれていた。
Figure 0006748736
3.65mmの単板片を使用して、45mm LVLパネルを3枚作製した。接着剤の塗布量の目標は、40×40cmにつき45.0gであった。パネル作製条件は、オープン組立時間5、15又は25分、コールドプレス時間は7kgf/cmにて10分間、密閉組立時間は10分間、ホットプレス時間は150℃及び12kgf/cmにて30分間であった。平均真空圧結合品質(VPBQ)データ及び平均6時間圧力水蒸気結合(PSB)データは、以下の表1の通りである:
Figure 0006748736
オープン組立時間が長くなると、結合品質は大幅に向上する。この作業は、接着剤の塗布量が高すぎ、後続の作業では低くなって、短いオープン組立時間で許容できる結合が達成されることも示した。
[実施例5]
アルカリ化合物を含む比較データ
ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体とアルカリ水酸化物とを比較して作製したパネルを、どちらも有しない組成物と比較した。使用した接着剤系は、水酸化ナトリウムとして約4wt%〜6.5wt%のアルカリを有する市販のタイプのフェノール樹脂である、反応装置完成フェノール樹脂(RCA)である。RCA接着剤は、樹脂製造プラントに添加された増量剤及び添加された充填剤を有する。RCA接着剤100部は、一般に、0wt%(なし)〜8wt%のレゾルシノール系触媒、例えばCascoset MCAT9128と共に使用する。実施例1によって形成されたホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体は、以下の通りである、接着剤組成物に含まれていた。
Figure 0006748736
ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体を含まない対照を10分間混合し、25℃にて約2800cpsの粘度を有することが認められ、5時間安定なままであった。ホウ酸ナトリウム−グリセロール錯体及び水酸化ナトリウム組成物を10分間混合し、25℃にて約3700cpsの粘度を有することが認められ、5時間安定なままであった。
3.65mmの単板片を使用して、45mm LVLパネルを作製した。パネルは、Cascophen(商標)P6594RCA(液体フェノール樹脂に対して、水酸化ナトリウムとして約5wt%のアルカリ)及び触媒MCAT9128を使用して調製した。水酸化ナトリウムをP6594RCAに添加して、ホウ素錯体を安定に保った。
接着剤の塗布量の目標は、160〜170グラム/平方メートルであった。パネル作製条件は、オープン組立時間が5分間、ホットプレス時間が140℃及び14kgf/cmにて28分間であった。平均真空圧結合品質(VPBQ)データ及び平均6時間圧力水蒸気結合(PSB)データは、以下の表2の通りである:
Figure 0006748736
しかし、ホウ素が木材及び木材製品の中央1/9にて測定される表3に示すように、本発明は改善された結果を示す。
Figure 0006748736
オーブン乾燥木材及びSap木材に対して0.1wt%BAE当量にて、本発明によりフェノール樹脂にホウ素錯体が添加されたLVLの試料。続いて、このLVLを、LVLの浸漬又はLVLの噴霧によって処理すると、0.5wt%を超えるBAEレベルを、ほとんどの場合1.0wt%のBAEを達成した。この方法は、LVLの中央1/9におけるBAEのレベルが、通常、硬材で達成できるよりもはるかに高いことを示した。
[実施例6]
ゲル化の例及び表
実施例6は、同じ樹脂の異なるアルカリ量でのゲル化又は非ゲル化を示す。この実施例は、アルカリの増加が安定性の改善、ゲル化が減少するか又はゲル化が起こらないことに相当することを示す。最初のwt%のアルカリフェノール(液状フェノール樹脂に対する水酸化ナトリウムとしての5wt%のアルカリ)は、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体によってゲルが形成されることを示す。アルカリのフェノールに対するモル比が約0.65:1、例えば0.68:1又は0.7:1に達すると、より多くのアルカリ(水酸化ナトリウム)が添加されるため、表4に示すように、フェノール樹脂は中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体によってゲル化しない。アルカリ対フェノールの比は、由来源にかかわらずフェノール樹脂中に存在する水酸化ナトリウムとしての全アルカリを基準とする。
Figure 0006748736
特定の実施形態を参照して本発明を説明及び例示したが、当業者は、本発明が、本明細書で必ずしも例示されない変更形態に役立つことを認識する。

Claims (16)

  1. 中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、
    フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、及び

    を含む、接着剤組成物であって、
    ポリオールが、ジオール、トリオール、4個のヒドロキシル基を有するポリオール及びその組合せからなる群から選択される、前記接着剤組成物
  2. 無機充填剤物質、増量剤、有機充填剤物質、アルカリ水酸化物物質及びその組合せからなる群から選択される1つ以上の物質をさらに含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体が、水酸化物によって中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. ポリオールが、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びその組合せからなる群から選択される、請求項3に記載の接着剤組成物。
  5. ホウ酸塩が、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム及びその組合せからなる群から誘導されるホウ素物質である、請求項1に記載の接着剤組成物。
  6. 中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体が、
    グリセロール及びホウ酸を反応させて錯体を形成させること、並びに
    水酸化ナトリウムを前記錯体に添加して前記錯体を中和させ、中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること
    を含む方法によって形成される、請求項1に記載の接着剤組成物。
  7. 中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体が、7を超えて11.5までのpHを有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  8. 接着剤組成物が
    .5〜10wt%の中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体
    〜50wt%のフェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂(100%固形分)及び

    を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  9. 接着剤組成物が、0.01wt%〜10wt%のアルカリ水酸化物物質をさらに含む、請求項8に記載の接着剤組成物。
  10. 接着剤組成物が
    .01〜15wt%の無機充填剤及
    1〜25wt%の増量剤及び
    〜16wt%の有機充填剤
    を含む、請求項8に記載の接着剤組成物。
  11. 中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体、
    フェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、
    任意に、無機充填剤物質、増量剤、有機充填剤物質、アルカリ水酸化物物質及びその組合せからなる群から選択される1つ以上の物質並びに

    を含む、接着剤組成物、並びに
    セルロース系基材
    を含む、製品であって、
    ポリオールが、ジオール、トリオール、4個のヒドロキシル基を有するポリオール及びその組合せからなる群から選択される、前記製品
  12. セルロース系基材が、一枚板、ロータリースライスされた単板、木材フレーク及びその組合せからなる群から選択される材料である、請求項11に記載の製品
  13. 接着剤組成物を形成する方法であって、
    ホウ素含有化合物及びポリオールを反応させて反応混合物を形成すること、
    前記反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること、及び
    前記中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともフェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と混合すること
    を含み、
    ポリオールが、ジオール、トリオール、4個のヒドロキシル基を有するポリオール及びその組合せからなる群から選択される、前記方法。
  14. ホウ素含有化合物及びポリオールを反応させることが、75℃〜105℃の温度で行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 製品を作製する方法であって、
    接着剤組成物を、
    ホウ素含有化合物及びポリオールを反応させて反応混合物を形成すること、
    前記反応混合物を中和して中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を形成すること、
    前記中和されたホウ酸塩−ポリオール錯体を少なくともフェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と混合すること、
    を含む方法によって形成すること、
    前記接着剤組成物を1つ以上のセルロース系基材に塗布すること
    を含み、
    ポリオールが、ジオール、トリオール、4個のヒドロキシル基を有するポリオール及びその組合せからなる群から選択される、前記方法。
  16. ホウ素含有化合物及びポリオールを反応させることが、75℃〜105℃の温度で行われる、請求項15に記載の方法。
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