[第1実施形態]
[スロットマシンの構成例]
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態を図面を用いて説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。尚、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」という場合があり、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。以下では、「リプレイa」、「リプレイb」を特に区別する必要がない場合にはまとめて単に「リプレイ」と言う場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、リール基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域に内部を隠ぺいする隠ぺい部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では後述するRT0〜4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示される等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば、後述のBB終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば、BB終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、後述するRT0〜4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、後述の図7では「ベル−スイカ−チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、後述の図7では「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄
コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施形態では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
遊技制御基板40には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放が検出されていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化について]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
また、特別ワークは、遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される遊技状態格納ワーク及び内部当選フラグが格納される内部当選フラグ格納ワークを含み、前述のように設定変更状態に移行する場合にも特別ワークは初期化されることがないため、設定変更がされた場合でも設定変更前の遊技状態及び内部当選フラグが維持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜RT4、RB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施形態では、RT0〜4においては3、RBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施形態では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
[内部抽選について]
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RT0〜4、RB)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御について]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態という)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
[コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンド、停止順コマンド、フリーズコマンド、ART抽選結果コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態(RT0〜4、RB)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
ART状態コマンドは、AT中か否か、ART中か否か、後述する規定ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数、前兆期間の残りゲーム数、ARTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの送信後に送信される。内部当選コマンドは、ゲームが開始したときであって、ART状態コマンドの後に送信される。
遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
また、内部当選コマンドは、後述の押し順ベルのいずれかが当選したことは特定可能であるが、どの種類(左ベル、中ベル、右ベル)が当選したか、すなわち押し順ベルの当選時に、中段ベルを入賞させる停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR1〜6のいずれかが当選したことは特定可能であるが、どの種類が当選したか、すなわちリプレイGR1〜6の当選時に、昇格リプレイを入賞させる停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR11〜13のいずれかが当選したことは特定可能であるが、リプレイGR11〜13のうちどの種類が当選したか、すなわちリプレイGR11〜13の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順、転落リプレイの入賞を回避する停止順が特定できないようになっている。また、内部当選コマンドは、後述のリプレイGR21〜26のいずれかが当選したことは特定可能であるが、リプレイGR21〜26のうちどの種類が当選したか、すなわちリプレイGR21〜26の当選時に、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させる停止順、転落リプレイの入賞を回避する停止順が特定できないようになっている。
停止順コマンドは、押し順ベル当選時の中段ベルを入賞させる停止順、リプレイGR1〜6当選時の昇格リプレイを入賞させる停止順、リプレイGR11〜13当選時の特殊リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順、リプレイGR21〜26当選時の赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順または中段リプレイを入賞させ、転落リプレイの入賞を回避する停止順を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、後述のナビ報知を行うときに、内部当選コマンドの送信後に送信される。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態に制御されるか否か、フリーズ状態に制御される場合にはその種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、内部当選コマンドの送信後に送信される。
ART抽選結果コマンドは、後述のART抽選に当選したか否かを特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、ART抽選が行われたゲームにおいて内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール加速情報1コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。尚、フリーズ状態の終了に伴ってリールの回転を開始するときにも送信されるため、フリーズコマンドによりフリーズ状態の開始が特定された後、リール加速情報1コマンドを受信することで遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、フリーズ状態の終了も特定可能となる。
リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態において行われるリール演出の開始を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態においてリール演出に伴うリールの変動を開始するときに送信する。リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態においてリール演出に伴うリールの変動が開始されたときに送信されるので、リール加速情報2コマンドを受信することで、フリーズ状態においてリール演出が開始したことを特定可能である。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞枚数コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞枚数コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[入賞役などについて]
図6〜図8は、本実施形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。図9は、本実施形態のスロットマシン1における移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施形態におけるスロットマシン1は、図10に示すように、RT0〜4、RB(BB中のRB含む)のいずれかに制御される。
まず、図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、ビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。
BBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったたきに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図10に示すように、BB、RBのいずれかに当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御されることとなる。
いずれのリールにおいてもBBを構成する図柄(各リールの「赤7」)、RBを構成する図柄(各リールの「BAR」)は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選においてBB、RBのうちいずれかに当選していても、停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選しているBB、RBに入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、角チェリーが含まれる。
尚、以下、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8を区別する必要がない場合には、単に上段ベルと呼ぶ。
上段ベル1は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル1が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル1を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル1を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル1に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル1に入賞することはない。
上段ベル2は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−プラム」、「リプレイa−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル2が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル2を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−プラム」、「リプレイa−チェリーb−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル2を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル2に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル2に入賞することはない。
上段ベル3は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−チェリーa」、「リプレイa−プラム−白7」、「リプレイa−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル3が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル3を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−チェリーa」、「リプレイa−プラム−白7」、「リプレイa−プラム−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル3を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「プラム」、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル3に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル3に入賞することはない。
上段ベル4は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル4が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル4を構成する左リールの「リプレイa」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル4を構成する左リールの「リプレイa」、中リールの「プラム」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル4に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル4に入賞することはない。
上段ベル5は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−チェリーa」、「リプレイb−チェリーa−白7」、「リプレイb−チェリーa−BAR」、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」、「リプレイb−チェリーb−白7」、「リプレイb−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル5が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル5を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−チェリーa」、「リプレイb−チェリーa−白7」、「リプレイb−チェリーa−BAR」、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」、「リプレイb−チェリーb−白7」、「リプレイb−チェリーb−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル5を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル5に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル5に入賞することはない。
上段ベル6は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−プラム」、「リプレイb−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル6が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル6を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「チェリーa」及び「チェリーb」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−プラム」、「リプレイb−チェリーb−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル6を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「チェリーa」、「チェリーb」のいずれか1の図柄、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル6に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル6に入賞することはない。
上段ベル7は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−チェリーa」、「リプレイb−プラム−白7」、「リプレイb−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル7が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル7を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−チェリーa」、「リプレイb−プラム−白7」、「リプレイb−プラム−BAR」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル7を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「プラム」、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」のいずれか1の図柄は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル7に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル7に入賞することはない。
上段ベル8は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル8が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル8を構成する左リールの「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、中リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されており、右リールの「プラム」は、「ベル」の1つ下に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−プラム」の組合せが揃う場合に、「ベル−ベル−ベル」の組合せが各リール2L、2C、2Rの上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、上段ベル8を構成する左リールの「リプレイb」、中リールの「プラム」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において上段ベル8に当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している上段ベル8に入賞することはない。
中段ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。中段ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。右下がりベルを構成する左リールの「リプレイa」及び「リプレイb」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されており、右リールの「赤7」及び「リプレイa」は、「ベル」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」の組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、右下がりベルを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「ベル」、右リールの「赤7」、「リプレイa」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
中段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」または「スイカ−スイカ−青7」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段スイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。中段スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」、「青7」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、左リール、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−スイカ−チェリーb」または「ベル−スイカ−白7」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりスイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」は、「スイカ」または「青7」の1つ下の位置に配置されているとともに、右下がりスイカを構成する右リールの「チェリーb」、「白7」は、「スイカ」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−チェリーb」または「ベル−スイカ−白7」の組合せが揃うと、「スイカ−スイカ−スイカ」または「青7−スイカ−スイカ」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、右下がりスイカを構成する左リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているが、右下がりスイカを構成する中リールの「スイカ」、右リールの「チェリーb」、「白7」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している右下がりスイカに入賞することはない。
中段チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「チェリーa−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。中段チェリーを構成する中リールの「ベル」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているが、中段チェリーを構成する左リールの「チェリーa」は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している中段チェリーに入賞することはない。
角チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても角チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。角チェリーを構成する左リールの「赤7」、「BAR」は、「チェリー」の1つ上に配置されているので、入賞ラインLNに「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」の組合せが揃うと、「チェリーa−any−any(anyはいずれの図柄でも可)」の組合せが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。また、角チェリーを構成する中リールの「ベル」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているが、角チェリーを構成する左リールの「赤7」、「BAR」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されていない箇所があるため、後述する内部抽選において角チェリーに当選していても、左リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している角チェリーに入賞することはない。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイ、赤7リプレイ、青7リプレイが含まれる。
中段リプレイは、RT0〜RT4において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。中段リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「リプレイa」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において中段リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりリプレイは、RT1〜RT4において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−赤7」または「ベル−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。右上がりリプレイを構成する左リールの「ベル」は、「リプレイa」、「リプレイb」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「赤7」及び「ベル」は、「リプレイa」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−赤7」または「ベル−リプレイa−ベル」の組合せが揃うと、右上がり、すなわち無効ラインLM4に「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃うこととなる。また、右上がりリプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「リプレイa」、右リールの「赤7」、「ベル」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において右上がりリプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイは、RT1において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、昇格リプレイの入賞により、遊技状態がRT0に移行する。また、昇格リプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「リプレイa」、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において昇格リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
特殊リプレイは、RT0において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−ベル」「リプレイb−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、特殊リプレイの入賞により、遊技状態がRT2に移行する。また、特殊リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「リプレイa」、右リールの「ベル」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において特殊リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、RT0、RT2において入賞ラインLNに「ベル−赤7−チェリーa」、「ベル−赤7−スイカ」、「ベル−赤7−プラム」、「ベル−スイカ−チェリーa」、「ベル−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−スイカ」、「ベル−チェリーa−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、転落リプレイの入賞により、遊技状態がRT1に移行する。転落リプレイを構成する左リールの「ベル」は、「リプレイa」、「リプレイb」の1つ上の位置に配置されており、中リールの「赤7」、「スイカ」、「チェリーa」は、「リプレイa」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「チェリーa」、「スイカ」、「プラム」は、「リプレイa」または「青7」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「ベル−赤7−チェリーa」、「ベル−赤7−スイカ」、「ベル−赤7−プラム」、「ベル−スイカ−チェリーa」、「ベル−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−スイカ」、「ベル−チェリーa−プラム」の組合せが揃うと、下段、すなわち無効ラインLM2に「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイa−リプレイa−青7」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−青7」の組合せが揃うこととなる。また、転落リプレイを構成する左リールの「ベル」、中リールの「赤7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「スイカ」、「プラム」、「チェリーa」のいずれか1の図柄は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
赤7リプレイは、RT2において入賞ラインLNに「リプレイa−青7−リプレイa」、「リプレイa−スイカ−リプレイa」、「リプレイa−チェリーa−リプレイa」、「リプレイb−青7−リプレイa」、「リプレイb−スイカ−リプレイa」、「リプレイb−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。特に、赤7リプレイを構成する左リールの「リプレイb」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されており、中リールの「青7」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「リプレイa」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイb−青7−リプレイa」、の組合せが揃うと、下段、すなわち無効ラインLM2に「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃い得る。赤7リプレイを構成する左リールの「リプレイa」、「リプレイb」のいずれか1の図柄、中リールの「青7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において赤7リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
青7リプレイは、RT2において入賞ラインLNに「チェリーa−青7−リプレイa」、「チェリーa−スイカ−リプレイa」、「チェリーa−チェリーa−リプレイa」、「ベル−青7−リプレイa」、「ベル−スイカ−リプレイa」または「ベル−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。特に、青7リプレイを構成する左リールの「チェリーa」は、「青7」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「リプレイa」は、「青7」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「チェリーa−青7−リプレイa」の組合せが揃うと、右上がり、すなわち無効ラインLM4に「青7−青7−青7」の組合せが揃い得る。青7リプレイを構成する左リールの「チェリーa」、「ベル」のいずれか1の図柄、中リールの「青7」、「スイカ」、「チェリーa」のいずれか1の図柄、右リールの「リプレイa」は5コマ以内に配置されているため、後述する内部抽選において青7リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次いで、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、「リプレイa−チェリーa−ベル」、「リプレイa−チェリーb−ベル」、「リプレイa−プラム−ベル」、「リプレイb−チェリーa−ベル」、「リプレイb−チェリーb−ベル」、「リプレイb−プラム−ベル」、「リプレイa−ベル−チェリーa」、「リプレイa−ベル−白7」、「リプレイa−ベル−BAR」、「リプレイb−ベル−チェリーa」、「リプレイb−ベル−白7」、「リプレイb−ベル−BAR」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−白7」、「ベル−チェリーa−BAR」、「ベル−チェリーb−チェリーa」、「ベル−チェリーb−白7」、「ベル−チェリーb−BAR」、「ベル−プラム−チェリーa」、「ベル−プラム−白7」、「ベル−プラム−BAR」の組合せであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施形態では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
[抽選対象役について]
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるか、RB(BB中RB含む)であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図12〜図14においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示し
いる。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施形態では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図13及び図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図14は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
遊技状態がRT0であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT1であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT2であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25、リプレイGR26が内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT3であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRT4であるときには、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
遊技状態がRBであるときには、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象役となる。
図15に示すように、左ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル8の組合せであり、左ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル7の組合せであり、左ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル6の組合せであり、左ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル5の組合せである。
また、中ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6の組合せであり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5の組合せであり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8の組合せであり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7の組合せである。
また、右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7の組合せであり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8の組合せであり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5の組合せであり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6の組合せである。
尚、以下、特に区別する必要のない場合には、左ベル1〜4を単に左ベルと呼び、中ベル1〜4を単に中ベルと呼び、右ベル1〜4を単に右ベルと呼ぶ場合がある。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルと呼ぶ場合がある。
共通ベルとは、中段ベル+右下がりベルの組合せである。強チェリーは、角チェリー+中段チェリーの組合せであり、弱チェリーは、角チェリーの単独当選である。スイカは、
中段スイカ+右下がりスイカの組合せである。
図16に示すように、通常リプレイとは、中段リプレイ+右上がりリプレイの組合せである。また、リプレイGR1とは、中段リプレイ+昇格リプレイの組合せであり、リプレイGR2とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR3とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイの組合せであり、リプレイGR4とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR5とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR6とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せである。また、リプレイGR11とは、中段リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR12とは、中段リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR13とは、中段リプレイ+転落リプレイ+中段リプレイの組合せである。また、リプレイGR21とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR22とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR23とは、中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイの組合せであり、リプレイGR24とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイの組合せであり、リプレイGR25とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイの組合せであり、リプレイGR26とは、中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイの組合せである。
本実施形態では、押し順ベルが当選している場合には、図17に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、左ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル8)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順または右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、上段ベル1、上段ベル4の組合せまたは移行出目のいずれかが入賞ラインLNに停止する。
左ベル2〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4についても、同様であり、図17に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、押し順ベルの種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが必ず入賞する一方で、押し順ベルの種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、一定の割合で上段ベルが入賞するが、上段ベルが揃わず移行出目が停止することもある。
このため、押し順ベルの当選時には、押し順ベルの種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。また、特にRT0やRT2では、停止順が一致しない場合に移行出目が停止することから、停止順が一致しなければ一定の割合でRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施形態では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施形態では、いずれの遊技状態においても共通ベルの当選時においては、中段ベルまたは右下がりベルが入賞する。一方、押し順ベルの当選時には、右下がりベルが入賞することはない。このため、右下がりベルが入賞することで、遊技者は共通ベルが当選したことを認識することができる。
また、本実施形態では、いずれの遊技状態においても弱チェリーの当選時には、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作された場合に、左リールの「チェリーa」が下段に停止するのに対して、強チェリーの当選時には、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作された場合に、左リールの「チェリーa」が中段に停止する。このため、左リールの「チェリーa」を中段にも下段にも停止させることが可能なタイミングで停止操作を行った結果、左リールの「チェリーa」が中段に停止することで、遊技者は強チェリーが当選したことを認識することができる。
本実施形態では、リプレイGR1〜6が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR1(中段リプレイ+昇格リプレイ)が当選し、左中右の停止順で停止操作を行った場合には、昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、左中右以外の停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR2〜6についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT1において抽選対象となるリプレイGR1〜6のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、昇格リプレイが入賞してRT0へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞してRT1が維持される。
このため、RT1においてリプレイGR1〜6当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで昇格リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、昇格リプレイを入賞させることによりRT0へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1が維持されることとなる。
尚、本実施形態では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で昇格リプレイが入賞してRT0へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施形態では、リプレイGR11〜13が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR11(特殊リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR12、13についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT0において抽選対象となるリプレイGR11〜13のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT0においてリプレイGR11〜13当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで特殊リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、特殊リプレイを入賞させることによりRT2へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施形態では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施形態では、リプレイGR21〜23が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR21(中段リプレイ+赤7リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、赤7リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR22、23についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT2において抽選対象となるリプレイGR21〜23のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT2においてリプレイGR21〜23当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段リプレイまたは赤7リプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施形態では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞してRT2が維持されるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施形態では、リプレイGR24〜26が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
例えば、リプレイGR24(中段リプレイ+青7リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、青7リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
リプレイGR25、26についても、同様であり、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このように、RT2において抽選対象となるリプレイGR24〜26のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
このため、RT2においてリプレイGR24〜26当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで中段リプレイまたは青7リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段リプレイまたは青7リプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければRT1へ移行してしまうこととなる。
尚、本実施形態では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持されるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施形態では、図10及び図11に示すように、RT0〜4、ボーナス(RB、BB中のRB)のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイの入賞により移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行するか、特別役が当選してRT4に移行することで終了する。RT0における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/2.8)、小役の当選確率は通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT0では、再遊技役のうちリプレイGR11〜13のみが内部抽選の対象となる。
RT1は、RT0、RT2、RT3において転落リプレイの入賞または移行出目の停止により移行する。そして、RT1は、RT1に移行してからのゲーム数に関わらず、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT1における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
RT2は、RT0において特殊リプレイの入賞により移行する。そして、RT2は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT2における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりもさらに高く高確率(約1/1.5)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。また、RT2では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR21〜26のみが内部抽選の対象となる。
RT3は、ボーナス(BB、RB)の終了時に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。RT3における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT3では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT4は、RT0〜3において特別役(BB、RB)の当選により移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、RT4に移行する契機となった特別役が入賞してボーナス(BBまたはRB)に移行することで終了する。RT4においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT2よりは低いが、RT0、RT1、RT3よりも高く高確率(約1/2.3)、小役の当選確率は通常(約1/3.8)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。また、RT4では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、RT4においてRBの入賞により移行する。そして、RBは、12ゲームが消化されるか、6回入賞されることで終了する。RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。
BBは、RT4においてBBの入賞により移行する。そして、BBは、BBに移行してからのゲーム数に関わらず、BBに払い出されたメダルの総数が規定数(本実施形態では、316枚)を超えることで終了する。BBにおいては、常時上述のRBに制御されることから、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。
RT0〜4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜4のうちRT0、2、4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点、特にRT0は、RT2へ移行可能となる点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、2、4のうちRT2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、4に比較して高い点において、RT0、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施形態におけるスロットマシンでは、遊技状態がRT0〜2であるときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
ここで本実施形態の遊技状態の移行状況について説明すると、図10に示すように、RBまたはBBが終了すると、RT3に移行する。
RT3では、移行出目の停止によりRT1に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT3において押し順ベルが当選した場合に、移行出目が停止し得るため、RBまたはBBの終了後に移行したRT3において押し順ベルが当選し、移行出目が停止した場合にRT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解した場合にRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行し、特殊リプレイの入賞によりRT2へ移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が正解となることで特殊リプレイが入賞し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞することとなるため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順に正解した場合にRT2へ移行し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
また、RT0において押し順ベルが当選し、停止順が不正解となることで移行出目が停止し得るため、RT0では、押し順ベルが当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT2では、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行し、特別役の当選によりRT4に移行する。RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞することとなるため、RT2では、リプレイGR21〜26が当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
また、RT0において押し順ベルが当選し、停止順が不正解となることで移行出目が停止し得るため、RT0では、押し順ベルが当選し、停止順に正解しなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT4は、RT4へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBBに移行する。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13であり、RT2であるときにはリプレイGR21〜26である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、本実施形態においてメイン制御部41は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
本実施形態のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。
尚、ナビ報知の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ報知は、遊技補助表示器12、すなわちナビ報知以外の報知にも用いられる表示器によるものに限らず、専用の表示器を用いて実行するものでも良い。
本実施形態のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。
例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、特に、RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を報知する場合には、上述の停止順画像に加え、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像も表示され、そのタイミングでの停止操作が促されるようになっている。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜13のいずれかが当選したときには、特殊リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR21〜23のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR24〜26のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において特殊リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができる。
本実施形態においてメイン制御部41は、リプレイ(通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイ21〜26)の連続入賞回数が3回になったときに、ART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するART抽選を行う。なお、ART抽選には、当選確率が2種類設定されている。そして、特定の抽選対象役に当選したときに当選確率が高確率になる高確率状態に移行する。高確率状態で低確率状態への移行対象役に当選してしまうと低確率状態に移行し、ART抽選の当選確率が低確率になる。
そして、メイン制御部41は、ART抽選に当選し、前兆期間が終了することでARTに制御する。
また、メイン制御部41は、リプレイの連続入賞回数が4回になったときにも前兆期間が終了することでARTに制御する。前兆期間では、ARTに制御されるか否かを示唆する前兆演出を実行する。前兆演出を実行したときは、演出の結果としてARTに制御するか否かを報知する。
ARTは1セットで50ゲームとなっている。そして、ARTへの制御の条件が成立すると1セットのARTに制御する権利を付与する(以下、単に「ARTの付与」ともいう)。よって、例えば、リプレイの連続入賞回数が3回になってART抽選に当選するとともに、リプレイの連続入賞回数が4回になったときは、ART抽選の当選で1セットのARTを付与し、リプレイの連続入賞回数が4回になったときに1セットのARTを付与するため、合計2セットのARTを付与する。
尚、本実施形態では、ART、BBまたはRBの終了時からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成であるが、ART、BBまたはRBの終了時のうちのいずれか一の契機からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成としても良い。また、ARTの終了契機として、ATが終了したときとしているが、AT終了後、押し順ベルを取りこぼして移行出目が停止するか、転落リプレイが入賞すること、すなわちRT2の終了を契機としてゲーム数の計数を開始する構成としても良い。
ARTに制御する場合には、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。
メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR11〜13の当選時に特殊リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させてRT0からRT2に移行させることが可能となるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行した場合には、その後最初のリプレイGR21〜23の当選時、または最初のリプレイGR24〜26の当選時に、赤7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知または青7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知を実行するようになっており、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
メイン制御部41は、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することで準備状態を終了し、ARTの制御を開始する。これに伴いメイン制御部41は、ARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、リプレイGR21〜26の当選時に中段リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、抽選条件が成立した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選した場合には、ART開始時と同様にARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT2の終了によりARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT3において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR21〜26の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、本実施形態においてメイン制御部41は、ART中のリプレイGR21〜26の当選時に、初回を除いて中段リプレイが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される場合もあるが、転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまう場合もあるため、リプレイGR21〜26の当選時に、ナビ報知により報知された中段リプレイを入賞させる停止順での停止操作を促すことが可能となり、意味もなく赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することを防止できるようになっている。
また、メイン制御部41は、内部抽選においてART抽選の対象役が当選したときにART抽選を行う。
次に、図19〜図26に基づいてメイン制御部41がユーザプログラムに従って実行する処理を説明する。メイン制御部41は、電源投入に伴う起動時またはリセット信号の入力に伴う再起動時に、起動処理(メイン)を実行する。
[起動処理(メイン)]
図19は、メイン制御部41が実行する起動処理(メイン)の内容を示すフローチャートである。起動処理(メイン)では、まず割込を禁止に設定して(Sa1)、パラレル出力ポート513を初期化し(Sa2)、内蔵レジスタを初期化する(Sa3)。次いで電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否か、すなわち電圧が不安定な状態か否かを判定し(Sa4)、電圧低下信号が検出されている場合には、電圧低下信号が検出されなくなるまで待機する。
Sa4のステップにおいて電圧低下信号が検出されない場合には、割込発生時に実行するプログラムのアドレスをIレジスタに設定して(Sa5)、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa6)、さらにスタックポインタを設定する(Sa7)。
次いで、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa8)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa9)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであるので、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、Sa13のステップに進む。
一方、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa10)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)には、RAM41cのデータが正常ではなく、Sa13のステップに進む。
Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa11)、RAM41cのデータが正常である旨を示すRAM正常フラグをRAM41cに設定し(Sa12)、Sa13のステップに進む。
Sa13のステップでは、設定キースイッチ37がonか否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行する(Sa14)。その後、割込を許可し(Sa15)、設定値を変更可能な設定変更状態に制御される設定変更処理に移行し(Sa16)、新たに設定値が設定されることにより設定変更処理が終了した後、ゲーム処理に移行する。
Sa13のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM正常フラグの設定の有無に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定し(Sa17)、RAM41cのデータが正常でないと判定された場合には、Sa14のステップと同様の初期化1を実行してRAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化し(Sa18)、割込を許可する(Sa19)。そして、RAM異常を示すエラーコードを設定し(Sa20)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。RAM異常エラーは、通常のエラーと異なり、新たに設定値が設定されるまでゲームを進行可能な状態には復帰することがない。
Sa17のステップにおいてRAM41cのデータが正常であると判定された場合には、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行う(Sa21)。その後、スタックポインタを電断前の状態に復帰し(Sa22)、パラレル入力ポート511に入力された各種スイッチ類等の検出信号の入力状態が格納される入力バッファを初期化する(Sa23)。
次いで、電断前の状態において停止操作が有効であったか否かをRAM41cのデータに基づいて判定する(Sa24)。Sa24のステップにおいて、電断前の状態において停止操作が有効であったと判定された場合には、停止操作を一時的に無効化するための無効化フラグをRAM41cに設定し(Sa25)、電断前の状態で有効な状態であった停止操作の受付を無効化する(Sa26)。なお、無効化フラグを設定した場合には、図20のリール回転処理において、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出されたときに、回転中のリールに対応する停止操作を有効化し無効化フラグをクリアする。
そして、Sa26のステップにおいて停止操作の受付を無効化した後、及びSa24のステップにおいて電断前の状態において停止操作が有効でなかったと判定された場合には、パラレル出力ポート513の出力状態を電断前の制御状態に復帰し(Sa27)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa28)、割込を許可して(Sa29)、電断前の最後に実行していたゲーム処理における処理に戻る。この際、電断前の状態で、リールモータを駆動する制御を行っていた場合には、電断時の励磁パターン、かつ電断時の励磁状態からリールモータを駆動する制御を再開する。
このように起動処理(メイン)では、スロットマシン1の電源が投入された際に、電断前の制御状態に復帰可能な場合には、電断前の制御状態に復帰する。特に、電断前の状態で、リールモータを駆動する制御を行っていた場合には、電断時の励磁パターン、かつ電断時の励磁状態からリールモータを駆動する制御を再開する。一方、電断前の制御状態において停止操作が有効であったか否かを特定し、電断前の制御状態において停止操作が有効であった場合には、電断前の制御状態において有効であった停止操作を一時的に無効化するための無効化フラグを設定することで、電断前の制御状態において停止操作が有効であった停止操作の受付を無効化するようになっている。
[ゲーム処理]
図20は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、特典付与処理(Sd3)、リール回転処理(Sd4)、入賞判定処理(Sd5)、払出処理(Sd6)、ゲーム終了時処理(Sd7)が順に実行され、ゲーム終了時処理が終了すると再びBET処理から順に実行される。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3における特典付与処理では、リプレイ(通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜26)に入賞した回数に応じて特典であるARTに制御する権利を付与(以下、単に「ARTを付与」ともいう)する処理を行う。具体的には、リプレイ(通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイ21〜26)の連続入賞回数が3回になったときに、ART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するART抽選を行う。そして、ART抽選に当選するとARTを付与する。また、リプレイの連続入賞回数が4回になったときにもARTを付与する。よって、ART抽選に当選したがリプレイの連続入賞回数が4回にならなかったときは1セット(50ゲーム)のARTを付与する。また、ART抽選に当選しなかったがリプレイの連続入賞回数が4回になったときも1セットのARTを付与する。また、ART抽選に当選するとともにリプレイの連続入賞回数が4回になると2セットのARTを付与する。
Sd4のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd6のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づいてクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd7のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
[特典付与処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のSd3のステップおいて実行する特典付与処理について説明する。
図21に示すように、特典付与処理では、メイン制御部41は、まず、内部抽選の結果にもとづいてリプレイに当選したか否かを判定する(Sj1)。リプレイに当選した場合(Sj1でY)には、リプレイの連続入賞回数をカウントするリプレイ入賞回数カウンタのカウント値を1加算する(Sj2)。なお、リプレイに当選するとストップスイッチ8L,8C,8Rの操作タイミングにかかわらず必ずリプレイは入賞するので、リプレイの当選回数をカウントすることによりリプレイの入賞回数をカウントすることができる。よって、本実施形態では、リプレイが当選した回数をリプレイが入賞した回数としてカウントしている。
次いで、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が3になったか否かを判定する(Sj3)。カウント値が3になった場合(Sj3でY)には、ART抽選を実行する(Sj4)。そして、ART抽選に当選したか否かを判定し(Sj5)、ART抽選に当選しなかった場合(Sj5でN)には処理を終了する。
ART抽選に当選した場合(Sj5でY)には、ARTを実行することを示すART実行フラグをRAM41cにセットする(Sj6)。そして、ARTでのゲーム数をカウントするARTゲーム数カウンタに1セット分の50ゲームをセットする(Sj7)。
なお、ART抽選に当選した場合には、その次ゲームから5ゲームを消化した後(すなわち、6ゲーム後)にATを開始する。そして、AT開始までの前兆期間中は、サブ制御部91が前兆演出を実行するとともにARTが付与されたか否かを報知する。
一方、Sj3のステップにおいて、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が3でないと判定した場合(Sj3でN)には、カウント値が4になったか否かを判定する(Sj8)。カウント値が4でない場合(Sj8でN)には処理を終了する。
カウント値が4の場合(Sj8でY)には、ART実行フラグをセットし(Sj9)、ARTゲーム数カウンタに1セット分のゲーム数をセットする(Sj10)。そして、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアする(Sj11)。なお、すでに、ART実行フラグがセットされているときはSj9の処理は省略される。
また、Sj1のステップにおいて、リプレイに当選していないと判定された場合(Sj1でN)には、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアする(Sj12)。
なお、本実施形態では、リプレイの連続入賞回数が4回になったときにリプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアしているが、さらに、リプレイの連続入賞回数をカウントしてARTを付与することも可能である。また、前兆期間中にART抽選に当選したときやリプレイの連続入賞回数が4回になったときはさらにARTを付与してもよいし、前兆期間中はARTが付与されないようにしてもよい。
以上のように、リプレイが3回連続して当選し、かつART抽選に当選すると1セットのARTが確定する。また、リプレイが3回連続して当選するとさらに1セットのARTが確定する。
次に、サブ制御部91が実行する処理の内容について説明する。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図22に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では起動処理(サブ)で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、チェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
次いで、演出の種類を決定する演出決定処理を実行する(Sp5)。
次いで、演出決定処理で決定した演出を実行する演出実行処理を実行する(Sp6)。
Sd5のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
次いで、ARTを付与するか否かを報知するART報知処理を実行する(Sp7)。
次いで、入賞履歴を報知する入賞履歴報知処理を実行する(Sp8)。入賞履歴の報知は液晶表示器51による表示よって行われる。具体的には、例えば、過去5ゲーム分の入賞履歴を表示する。入賞履歴の表示には、入賞役の表示のみならず、いずれの入賞役も入賞しないハズレとなった旨も表示する。遊技者は、入賞履歴を確認することにより、リプレイの連続入賞回数を確認することができる。
次いで、前兆演出を実行するための準備を行う前兆演出準備処理を実行する(Sp9)。
[前兆選出準備処理]
次に、図22のSp9で実行する前兆演出準備処理について説明する。
図23に示すように、前兆演出準備処理では、サブ制御部91は、まず、第3停止操作が行われたか否かを判定する(Sf1)。第3停止操作が行われていない場合(Sf1でN)には処理を終了する。
第3停止操作が行われた場合(Sf1でY)には、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定する(Sf2)。リプレイに当選していない場合(Sf2でN)には処理を終了する。
リプレイに当選した場合(Sf2でY)には、リプレイの連続入賞回数をカウントするリプレイ入賞回数カウンタのカウント値に1加算する(Sf3)。
次いで、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が「3」になったか否かを判定する(Sf4)。カウント値が「3」になったときには、前兆演出の実行を制限する前兆演出制限フラグをRAM91cにセットする(Sf5)。そして、前兆演出を実行することを示す前兆演出実行フラグをRAM91cにセットする(Sf6)。次いで、前兆演出のゲーム数をカウントする前兆演出カウンタにゲーム数をセットする(Sf7)。
一方、Sf4のステップでカウント値が「3」でないと判定された場合(Sf4でN)には、カウント値が「4」であるか否かを判定する(Sf8)。カウント値が「4」でない場合には処理を終了する。カウント値が「4」の場合(Sf8でY)には、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアし(Sf9)、Sf6〜Sf7の処理を行う。なお、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値は内部抽選でリプレイ以外の抽選対象役に当選したとき及びハズレになったときもクリアする。
[演出決定処理]
次に、図22のSp10で実行する演出決定処理について説明する。
図24に示すように、演出決定処理では、サブ制御部91は、まず、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(Sg1)。内部当選コマンドを受信していない場合(Sg1でN)に処理を終了する。内部当選コマンドを受信した場合(Sg1でY)には、図23のSf6でセットされる前兆演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(Sg2)。なお、前兆演出制限フラグはリプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの終了時にセットされるので(図23参照)、前兆演出制限フラグがセットされているときはリプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームである。
前兆演出実行フラグがセットされている場合(Sg2でY)には、内部抽選でハズレ(いずれの抽選対象役も抽選されていない状態)になったか否かを判定する(Sg3)。ハズレになるといずれの入賞役も入賞しないので、本ステップでは、リールが停止したときにハズレになるか否かを判定していることとなる。
ハズレである場合(Sg3でY)には、図23のSf5でセットされる前兆演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(Sg4)。
前兆演出制限フラグがセットされている場合(Sg4でY)には、演出の種類を決定する演出決定抽選を実行する(Sg5)。
このとき、内部抽選でハズレになったときにおける前兆演出の演出態様を決定する前兆ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する。前兆ハズレテーブルで選択される演出には、ハズレになったときにのみ実行する演出や、ハズレになったとき及びリプレイに当選したときの両方で共通に実行する確率の演出が含まれている。例えば、共通の演出として、リプレイ当選している確率が高いことを示唆するリプレイ告知演出が含まれている。前兆ハズレテーブルでは、前兆演出を実行しない通常時にハズレになったときの演出を決定する通常ハズレテーブルよりもリプレイ告知演出の選択確率が高くなるように判定値数の数が設定されている。
前兆演出はリプレイの連続入賞回数が3回に達し、ARTの付与への期待を抱けるときに実行される。よって、ハズレ時のリプレイ告知演出が実行されると、遊技者のARTが付与されることへの期待感が高まる。ハズレ時のリプレイ告知演出であるか否かは、リールを停止させたときに判別できる。このため、リプレイ告知演出が実行されたが、リールを停止時にハズレとなったときに演出の効果を奏することができる。
次いで、リプレイ告知演出に決定したか否かを判定する(Sg6)。演出決定抽選の結果、リプレイ告知演出に決定した場合(Sg6でY)は、再度演出決定抽選を実行する(Sg5)。この処理によって、リプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームでハズレになったときは、ハズレ時のリプレイ告知演出が実行されることがない。
一方、リプレイ告知演出以外の演出に決定した場合(Sg6でN)には前兆演出制限フラグをクリアする(Sg7)。そして、前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算し(Sg7a)、決定した演出の種類を示す演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sg11)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sg4のステップで前兆演出制限フラグがセットされていないと判定した場合(Sg4でN)には図23のSf7でゲーム数をセットした前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算する(Sg8)。そして、前兆演出カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Sg9)。
前兆演出カウンタのカウント値が0でない場合(Sg9)には、Sg5と同様に前兆ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する(Sg10)。そして、演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sg11)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sg9のステップでカウント値が0であると判定した場合(Sg9でY)には、ARTが付与されたか否かの報知を行うことを示す報知フラグをRAM91cにセットする(Sg12)。そして、前兆演出実行フラグをクリアする(Sg13)。報知フラグがセットされると、図27のSp7の処理によって報知が実行される。そして、リプレイの連続入賞回数が4回になったときや、リプレイの連続入賞回数が3回になってART抽選に当選したときはARTが付与された旨の報知が行われる。また、ARTが付与されていないときはその旨が報知される。
図25に示すように、Sg3のステップでハズレでないと判定した場合(Sg3でN)には、リプレイに当選したか否かを判定する(Sg14)。リプレイに当選していない場合(Sg14でN)に処理を終了する。リプレイに当選した場合(Sg14でY)には、演出決定抽選を実行する(Sg15)。
このとき、内部抽選でリプレイに当選したときにおける前兆演出の演出態様を決定する前兆リプレイテーブルを用いて演出決定抽選を実行する。前兆リプレイテーブルで選択される演出には、リプレイに当選したときにのみ実行する演出や、ハズレになったとき及びリプレイに当選したときの両方で共通に実行する確率の演出が含まれている。例えば、共通の演出として、リプレイに当選している確率が高いことを示唆するリプレイ告知演出が含まれている。前兆リプレイテーブルでは、前兆演出を実行しない通常時にリプレイに当選したときの演出を決定する通常リプレイテーブルよりもリプレイ告知演出の選択確率が低くなるように判定値数の数が設定されている。また、リプレイ当選時のリプレイ告知演出は、ハズレ時のリプレイ告知演出よりも、前兆演出時は選択確率が低く、かつ通常時は選択確率が高くなっている。
よって、リプレイ当選時のリプレイ告知演出が実行されても通常時である可能性が高い。また、リプレイ当選時のリプレイ告知演出が実行されたときは、ハズレ時のリプレイ告知演出が実行されたときよりも通常時である可能性が高い。このため、遊技者はハズレ時のリプレイ告知演出への期待感がより一層高くなる。
次いで、前兆演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(Sg16)。前兆演出制限フラグがセットされている場合(Sg16でY)には前兆演出制限フラグをクリアする(Sg17)。前兆演出制限フラグがセットされていない場合(Sg16でN)にはSg18に進む。Sg18のステップでは、前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算する(Sg18)。そして、前兆演出カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Sg19)。
前兆演出カウンタのカウント値が0でない場合(Sg9)には、演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sg20)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sg19のステップでカウント値が0であると判定した場合(Sg19でY)には、Sg12と同様に報知フラグをRAM91cにセットする(Sg21)。そして、前兆演出実行フラグをクリアする(Sg22)。
報知フラグがセットされると、図27のSp7の処理によって報知が実行される。そして、リプレイの連続入賞回数が4回になったときや、リプレイの連続入賞回数が3回になってART抽選に当選したときはARTが付与された旨の報知が行われる。また、ARTが付与されていないときはその旨が報知される。
図26に示すように、Sg2のステップで前兆演出実行フラグがセットされていないと判定した場合(Sg2でN)には、内部抽選でハズレになったか否かを判定する(Sg23)。
ハズレである場合(Sg23でY)には、演出決定抽選を実行する(Sg24)。このとき、通常ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する。
通常ハズレテーブルの演出には、ハズレになったときにのみ実行する演出や、ハズレになったとき及びリプレイに当選したときの両方で共通に実行する確率の演出が含まれている。例えば、通常ハズレテーブルの演出には、リプレイ告知演出も含まれているが、前述したように、リプレイ告知演出に決定する確率が前兆ハズレテーブルよりも低くなるように判定値数の数が設定されている。
演出決定抽選が終了すると演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sg25)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
ハズレでない場合(Sg23でN)には、リプレイに当選したか否かを判定する(Sg26)。リプレイに当選していない場合(Sg26でN)には処理を終了する。リプレイに当選した場合(Sg26でY)には演出決定抽選を実行する(Sg27)。このとき、通常リプレイテーブルを用いて演出決定抽選を実行する。
通常リプレイテーブルの演出には、リプレイに当選したときにのみ実行する演出や、ハズレになったとき及びリプレイに当選したときの両方で共通に実行する確率の演出が含まれている。例えば、通常リプレイテーブルの演出には、リプレイ告知演出も含まれているが、前述したようにリプレイ告知演出に決定する確率が前兆リプレイテーブルよりも高くなるように判定値数の数が設定されている。
演出決定抽選が終了すると演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sg28)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
[第1実施形態における演出決定処理の変形例]
次に、図22のSp10で実行する演出決定処理の変形例について説明する。
図27に示すように、演出決定処理では、サブ制御部91は、まず、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(Sh1)。内部当選コマンドを受信していない場合(Sh1でN)に処理を終了する。内部当選コマンドを受信した場合(Sh1でY)には、図23のSf6でセットされる前兆演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(Sh2)。なお、前兆演出制限フラグはリプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの終了時にセットされるので(図23参照)、前兆演出制限フラグがセットされているときはリプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームである。前兆演出実行フラグがセットされていないと判定した場合(Sh2でN)には図26の処理を実行する。図26の処理は前述したとおりである。
前兆演出実行フラグがセットされている場合(Sh2でY)には、内部抽選でハズレ(いずれの抽選対象役も抽選されていない状態)になったか否かを判定する(Sh3)。ハズレになるといずれの入賞役も入賞しないので、本ステップでは、リールが停止したときにハズレになるか否かを判定していることとなる。ハズレでないと判定した場合(Sh3でN)には、図25の処理を実行する。図25の処理は前述したとおりである。
ハズレである場合(Sh3でY)には、図23のSf5でセットされる前兆演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(Sh4)。
前兆演出制限フラグがセットされている場合(Sh4でY)には、演出の種類を決定する演出決定抽選を実行する(Sh5)。
このとき、リプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームでハズレになったとき用の前兆制限時テーブルを用いて演出決定抽選を実行する。すなわち、前兆制限時テーブルは、リプレイの連続入賞回数が4回になってARTが付与され得る状態でハズレになったときに用いる。前兆制限時テーブルで選択される演出には、ハズレになったときにのみ実行する演出や、ハズレになったとき及びリプレイに当選したときの両方で共通に実行する確率の演出が含まれている。しかし、共通の演出からリプレイ告知演出が除外されている。これにより、リプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームでハズレになってもハズレ時のリプレイ告知演出が実行されることがない。
次いで、前兆演出制限フラグをクリアする(Sh6)。そして、前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算し(Sg6a)、決定した演出の種類を示す演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sh10)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sh4のステップで前兆演出制限フラグがセットされていないと判定した場合(Sh4でN)には図23のSf7でゲーム数をセットした前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算する(Sh7)。そして、前兆演出カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Sh8)。
前兆演出カウンタのカウント値が0でない場合(Sh8でN)には、Sh5と同様に前兆ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する(Sh9)。そして、演出決定フラグをRAM91cにセットする(Sh10)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sg9のステップでカウント値が0であると判定した場合(Sh8でY)には、ARTが付与されたか否かの報知を行うことを示す報知フラグをRAM91cにセットする(Sh8)。そして、前兆演出実行フラグをクリアする(Sh12)。
報知フラグがセットされると、図27のSp7の処理によって報知が実行される。そして、リプレイの連続入賞回数が4回になったときや、リプレイの連続入賞回数が3回になってART抽選に当選したときはARTが付与された旨の報知が行われる。また、ARTが付与されていないときはその旨が報知される。
[第1実施形態の具体例]
次に、第1実施形態の具体例について図28を用いて説明する。リプレイに当選したゲームを1ゲーム目として説明する。
図28(a)に示すように、通常時(非AT時、非ART時かつ前兆演出の非実行時)に1〜3ゲーム目で連続してリプレイに当選したとする。4ゲーム目でリプレイに当選すればARTの付与が確定するので、4ゲーム目はARTが確定し得る状態である。そして、4ゲーム目でハズレになったときは、演出決定抽選でリプレイ告知演出が決定された場合に再度演出決定抽選を実行することによって、ハズレ時のリプレイ告知演出を除外する。当該ゲームにおいて遊技者はリプレイが入賞することに注目する。一方、ハズレ時のリプレイ告知演出は前兆演出として実行される確率が高く、遊技者の期待感が高まる演出である。しかし、当該ゲームで実行すると、リールが停止したときにハズレとなってARTが付与されないことが確定してしまうため、遊技者の期待感を裏切ることになる。よって、遊技者の遊技への興趣が低下する。このため、4ゲーム目でリプレイ告知演出を除外することにより、ARTが付与されないにもかかわらず遊技者の期待感を煽り、遊技者の期待感を裏切ることを防止できる。また、本例では、演出決定抽選を再度実行することによってハズレ時のリプレイ告知演出を除外しているので、リプレイ告知演出を除外したテーブルを用いて抽選を行う場合よりもデータ量を削減することができる。以降、5〜7ゲーム目までは前兆演出を実行し、8ゲーム目でARTが付与されるか否かの報知を実行する。
なお、第1実施形態では、サブ制御部91は、ART抽選の当選確率状態が低確率状態のときは、内部抽選でハズレとなったときに通常ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行するが、高確率状態に移行しているときは、内部抽選でハズレとなったときに前兆ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する。よって、ART抽選の当選確率状態が高確率状態のときは前兆演出が実行されるとともに、ハズレ時のリプレイ告知演出の実行頻度が高くなる。
図28(b)に示すように、通常時(非AT時、非ART時かつ前兆演出の非実行時)に1〜3ゲーム目で連続してリプレイに当選したとする。4ゲーム目でリプレイに当選すればARTの付与が確定するので、4ゲーム目はARTが確定し得る状態である。そして、4ゲーム目でハズレになったときは、演出決定抽選で前兆制限時テーブルを用いることによって、ハズレ時のリプレイ告知演出を除外する。当該ゲームにおいて遊技者はリプレイが入賞することに注目する。一方、ハズレ時のリプレイ告知演出は前兆演出として実行される確率が高く、遊技者の期待感が高まる演出である。しかし、当該ゲームで実行すると、リールが停止したときにハズレとなってARTが付与されないことが確定してしまうため、遊技者の期待感を裏切ることになる。よって、遊技者の遊技への興趣が低下する。このため、4ゲーム目でリプレイ告知演出を除外することにより、ARTが付与されないにもかかわらず遊技者の期待感を煽り、遊技者の期待感を裏切ることを防止できる。以降、5〜7ゲーム目までは前兆演出を実行し、8ゲーム目でARTが付与されるか否かの報知を実行する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と共通部分に関しては詳しい説明を省略し、第1実施形態と相違する部分について説明する。
[第2実施形態における特典付与処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のSd3のステップおいて実行する特典付与処理について説明する。
図29に示すように、特典付与処理では、メイン制御部41は、まず、内部抽選の結果にもとづいてリプレイに当選したか否かを判定する(Sn1)。リプレイに当選した場合(Sn1でY)には、リプレイの連続入賞回数をカウントするリプレイ入賞回数カウンタのカウント値を1加算する(Sn2)。なお、リプレイに当選するとストップスイッチ8L,8C,8Rの操作タイミングにかかわらず必ずリプレイは入賞するので、リプレイの当選回数をカウントすることによりリプレイの入賞回数をカウントすることができる。よって、本実施形態では、リプレイが当選した回数をリプレイが入賞した回数としてカウントしている。
次いで、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が2になったか否かを判定する(Sn3)。カウント値が2になった場合(Sn3でY)には、ART抽選を実行する(Sn4)。そして、ART抽選に当選したか否かを判定し(Sn5)、ART抽選に当選しなかった場合(Sn5でN)には処理を終了する。
ART抽選に当選した場合(Sn5でY)には、ARTを実行することを示すART実行フラグをRAM41cにセットする(Sn6)。そして、ARTでのゲーム数をカウントするARTゲーム数カウンタに1セット分の50ゲームをセットする(Sn7)。
なお、ART抽選に当選した場合には、その次ゲームから5ゲームを消化した後(すなわち、6ゲーム後)にATを開始する。そして、AT開始までの前兆期間中は、サブ制御部91が前兆演出を実行するとともにARTが付与されたか否かを報知する。
一方、Sn3のステップにおいて、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が2でないと判定した場合(Sn3でN)には、カウント値が3になったか否かを判定する(Sn8)。カウント値が3でない場合(Sn8でN)には処理を終了する。
カウント値が3の場合(Sj8でY)には、ART実行フラグをセットし(Sn9)、ARTゲーム数カウンタに1セット分のゲーム数をセットする(Sn10)。なお、すでに、ART実行フラグがセットされているときはSn9の処理は省略される。
一方、Sn8のステップにおいて、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が3でないと判定した場合(Sn8でN)には、カウント値が4になったか否かを判定する(Sn11)。カウント値が4でない場合(Sn11でN)には処理を終了する。
カウント値が4の場合(Sj11でY)には、ART実行フラグをセットし(Sn12)、ARTゲーム数カウンタに1セット分のゲーム数をセットする(Sn13)。そして、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアする(Sn14)。なお、すでに、ART実行フラグがセットされているときはSn12の処理は省略される。
なお、本実施形態では、リプレイの連続入賞回数が4回になったときにリプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアしているが、さらに、リプレイの連続入賞回数をカウントしてARTを付与することも可能である。また、前兆期間中にART抽選に当選したときやリプレイの連続入賞回数が4回になったときはさらにARTを付与してもよいし、前兆期間中はARTが付与されないようにしてもよい。
以上のように、リプレイが2回連続して当選し、かつART抽選に当選すると1セットのARTが確定する。また、リプレイが3回連続して当選すると1セットのARTが確定し、リプレイが4回連続して当選するとさらに1セットのARTが確定する。
[第2実施形態における前兆選出準備処理]
次に、図22のSp9で実行する前兆演出準備処理について説明する。
図30に示すように、前兆演出準備処理では、サブ制御部91は、まず、第3停止操作が行われたか否かを判定する(Sr1)。第3停止操作が行われていない場合(Sr1でN)には処理を終了する。
第3停止操作が行われた場合(Sr1でY)には、内部抽選でリプレイに当選したか否かを判定する(Sr2)。リプレイに当選していない場合(Sr2でN)には処理を終了する。
リプレイに当選した場合(Sr2でY)には、リプレイの連続入賞回数をカウントするリプレイ入賞回数カウンタのカウント値に1加算する(Sr3)。
次いで、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値が「2」になったか否かを判定する(Sr4)。カウント値が「2」になったときには、図29のSn4におけるART抽選に当選したか否かを判定する(Sr5)。ART抽選に当選していない場合(Sr5でN)には処理を終了する。
ART抽選に当選した場合(Sr5でY)には、前兆演出の実行を制限する前兆演出制限フラグをRAM91cにセットする(Sr6)。そして、前兆演出を実行することを示す前兆演出実行フラグをRAM91cにセットする(Sr7)。次いで、前兆演出のゲーム数をカウントする前兆演出カウンタにゲーム数をセットする(Sr8)。
一方、Sr4のステップでカウント値が「2」でないと判定された場合(Sr4でN)には、カウント値が「3」であるか否かを判定する(Sr9)。カウント値が「3」の場合(Sr9でY)には、Sr6〜Sr8の処理を行う。
カウント値が「3」でない場合(Sr9でN)には、カウント値が「4」であるか否かを判定する(Sr10)。カウント値が「4」の場合(Sr10でY)には、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値をクリアし(Sr11)、Sr7〜Sr8の処理を行う。カウント値が「4」でない場合(Sr10でN)には処理を終了する。なお、リプレイ入賞回数カウンタのカウント値は内部抽選でリプレイ以外の抽選対象役に当選したとき及びハズレになったときもクリアする。
[演出決定処理]
次に、図22のSp10で実行する演出決定処理について説明する。
図31に示すように、演出決定処理では、サブ制御部91は、まず、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(Se1)。内部当選コマンドを受信していない場合(Se1でN)に処理を終了する。内部当選コマンドを受信した場合(Se1でY)には、図30のSr7でセットされる前兆演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(Se2)。なお、前兆演出制限フラグは、リプレイの連続入賞回数が2回となってART抽選に当選するか、または、リプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの終了時にセットされるので(図30参照)、前兆演出制限フラグがセットされているときは、リプレイの連続入賞回数が2回となってART抽選に当選したゲームの次ゲーム、または、リプレイの連続入賞回数が3回となったゲームの次ゲームである。
前兆演出実行フラグがセットされていない場合(Se2でN)には、se5の処理に進む。前兆演出実行フラグがセットされている場合(Se2でY)には、図30のSr6またはSr12でセットされる前兆演出制限フラグがセットされているか否かを判定する(Se3)。
Se2のステップで前兆演出実行フラグがセットされていないと判定された場合(Se2でN)、または、前兆演出制限フラグがセットされている場合(Se3でY)には、演出の種類を決定する演出決定抽選を実行する(Se5)。
このとき、通常時(非AT時、非ART時、前兆演出の非実行時)の演出態様を決定する通常テーブルを用いて演出決定抽選を実行する。通常テーブルで選択される演出には、通常時のみの演出や前兆演出と共通の演出が含まれているが、前兆演出時におけるARTを付与することを示唆あるいは報知する演出は除かれている。
次いで、決定した演出の種類を示す演出決定フラグをRAM91cにセットし(Se6)、前兆演出制限フラグをクリアする(Se7)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Se3のステップで前兆演出制限フラグがセットされていないと判定した場合(Se3でN)には、前兆演出制限フラグをクリアし(Se8)、図30のSr8でゲーム数をセットした前兆演出カウンタのカウント値を「1」減算する(Se9)。そして、前兆演出カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Se10)。
前兆演出カウンタのカウント値が0でない場合(Se10でN)には、演出決定抽選を実行する(Se11)。
このとき、前兆演出の実行時の演出態様を決定する前兆テーブルを用いて演出決定抽選を実行する。前兆テーブルで選択される演出には、前兆演出時のみの演出や通常時の演出と共通の演出が含まれているが、前兆演出時のみの演出として、ARTを付与することを示唆あるいは報知する演出が含まれている。
そして、演出決定フラグをRAM91cにセットする(Se12)。演出決定フラグをセットすると、図22のSp6の処理で、演出決定フラグで示された態様の演出を実行する。そして、演出の実行後に演出決定フラグをクリアする。
Sg9のステップでカウント値が0であると判定した場合(Se10でY)には、ARTが付与されたか否かの報知を行うことを示す報知フラグをRAM91cにセットする(Se13)。そして、前兆演出実行フラグをクリアする(Se14)。報知フラグがセットされると、図27のSp7の処理によって報知が実行される。そして、リプレイの連続入賞回数が3回または4回になったときや、リプレイの連続入賞回数が2回になってART抽選に当選したときはARTが付与された旨の報知が行われる。また、ARTが付与されていないときはその旨が報知される。
[第2実施形態の具体例]
次に、第2実施形態の具体例について図32を用いて説明する。リプレイに当選したゲームを1ゲーム目として説明する。
図32(a)に示すように、通常時(非AT時、非ART時かつ前兆演出の非実行時)に1〜3ゲーム目で連続してリプレイに当選したとする。なお、2ゲーム目のART抽選には当選しなかったものとする。3ゲーム目までリプレイが連続当選しているので、この時点で1セットのARTの付与が確定する。この場合において、3ゲーム目及び4ゲーム目では、通常テーブルを用いて演出決定抽選を実行することによって、4ゲーム目まではARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出が実行されないようにしている。第2実施形態では、4ゲーム目でリプレイが入賞するとさらに1セット分のARTが付与される。しかし、3ゲーム目でARTが付与されることを報知する前兆演出を実行した場合、4ゲーム目でARTが付与されたときに同様の演出を実行すると、4ゲーム目ではARTの付与の報知が2ゲーム連続することになるため違和感を生む。また、3ゲーム目でARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出を実行すると、4ゲーム目の開始前の時点ですでにARTの付与が確定することになるため、4ゲーム目でリプレイが入賞することに対する注目度が低下し、リプレイが連続入賞することへの期待感が薄れてしまう。このため、3ゲーム目及び4ゲーム目では通常テーブルを用いて、4ゲーム目まではARTが付与されたことの示唆や報知が行われないようにし、5ゲーム目以降から前兆演出を実行して3ゲーム目や4ゲーム目においてARTが付与されたことの示唆や報知を行うことにより、4ゲーム目でリプレイが入賞されることへの期待感が阻害されず、遊技の興趣を向上させることができる。以降、5〜7ゲーム目までは前兆演出を実行し、8ゲーム目でARTが付与されるか否かの報知を実行する。
図32(b)に示すように、通常時(非AT時、非ART時かつ前兆演出の非実行時)に1〜2ゲーム目で連続してリプレイに当選したとする。そして、2ゲーム目のART抽選には当選したものとする。ART抽選に当選したので、この時点で1セットのARTの付与が確定する。また、3ゲーム目及び4ゲーム目では内部抽選でハズレになったとする。この場合において、2ゲーム目及び3ゲーム目では、通常テーブルを用いて演出決定抽選を実行することによって、3ゲーム目まではARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出が実行されないようにしている。第2実施形態では、3ゲーム目でリプレイが入賞するとさらに1セット分のARTが付与される。しかし、2ゲーム目でARTが付与されることを報知する前兆演出を実行した場合、3ゲーム目でARTが付与されたときに同様の演出を実行すると、3ゲーム目ではARTの付与の報知が2ゲーム連続することになるため違和感を生む。また、2ゲーム目でARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出を実行すると、2ゲーム目の開始前の時点ですでにARTの付与が確定することになるため、3ゲーム目でリプレイが入賞することに対する注目度が低下し、リプレイが連続入賞することへの期待感が薄れてしまう。このため、2ゲーム目及び3ゲーム目では通常テーブルを用いて、3ゲーム目まではARTが付与されたことの示唆や報知が行われないようにし、4ゲーム目以降から前兆演出を実行して2ゲーム目や3ゲーム目においてARTが付与されたことの示唆や報知を行うことにより、3ゲーム目でリプレイが入賞されることへの期待感が阻害されず、遊技の興趣を向上させることができる。以降、4〜6ゲーム目までは前兆演出を実行し、7ゲーム目でARTが付与されるか否かの報知を実行する。
なお、第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が2回になってART抽選に当選したゲームの次ゲーム、あるいは、リプレイの連続入賞回数が3回になったゲームの次ゲームで通常テーブルを用いる例を挙げているが、当該ゲームで前兆テーブルを用いてARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出が選択されたときは再度抽選を行うことにより、この前兆演出を除外することも可能である。また、当該ゲームでは、ARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出が除外されているが、他の演出は前兆演出テーブルと共通のテーブルを用いることも可能である。
[第1実施形態及び第2実施形態の変形例]
以下に、第1実施形態及び第2実施形態の変形例について図33〜43に基づいて説明する。本発明を実施するにあたり、第1実施形態及び第2実施形態のスロットマシン1において、図19の起動処理(メイン)に代えて図33及び図34の初期設定処理を実行することが可能である。また、図35〜図40で示す各種の処理を実行することも可能である。また、スロットマシン1で用いるマイクロコンピュータについて図41〜図42のような構成とすることが可能である。
そして、本変形例で示すスロットマシンにおいて、リプレイの連続入賞回数が3回になったときの4ゲーム目では、図28で示すような方法でリプレイ告知演出の実行を制限することにより第1実施形態で奏する効果を得ることができる。また、リプレイの連続入賞回数が3回になったときは5ゲーム目以降に、図32に示すような方法で前兆演出を実行することにより第2実施形態で奏する効果を得ることができる。
以下に、本変形例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を説明する。
[初期設定処理]
まず、メイン制御部41が実行する初期設定処理について説明する。メイン制御部41は、電力が供給されてリセット回路49からリセット信号が入力されると、システムリセットを行い、起動処理を実行する。そして、起動処理を実行することにより、後述するIMFが0となり、割込禁止状態が設定される。また、起動処理によって内部機能レジスタ(CTCコントロールレジスタや乱数回路に関わるレジスタなど)に初期値が設定される。その後、ユーザプログラムとしてROM41bに記憶されたプログラムにしたがって、図33および図34のフローチャートに示す初期設定処理を行う。
図33及び図34に示すように、メイン制御部41は、まず、後述するDI命令の実行により割込マスタ許可フラグ(IMF)=0にし、割込を禁止する(Sa1)。なお、割込処理とは、割込要因が発生したときに基本処理に割り込んで発生する処理である。図38および図39において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sa1)。次いで、初期化データをセットし(Sa2)、各出力ポートを初期化する(Sa3)。次いで、内蔵レジスタの設定を行う(Sa4)。
内蔵レジスタの設定では、例えば、乱数回路508a,508bの設定を行う。具体的には、メイン制御部41は、乱数回路の設定において、ユーザによって予め設定された乱数最大値を指定する乱数最大値設定データを内蔵レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、内蔵レジスタに設定した乱数最大値が所定の下限値以下でないかを確認し、乱数最大値が下限値以下である場合には、乱数最大値設定レジスタに設定されている乱数最大値の再設定を行う乱数最大値再設定処理を実行する。
また、メイン制御部41は、乱数回路508a,508bのカウンタが更新するカウント値の初期値を変更させる初期値変更処理を実行する。また、メイン制御部41は、乱数更新方式選択データを乱数更新方式選択レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号の周期を指定する周期設定データ(基準クロック信号を何分周させるかを設定するためのデータ)を書き込む。また、メイン制御部41は、乱数回路508a,508bのカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタに入力する初期値を更新するか否かを設定する。また、メイン制御部41は、乱数回路508a,508bのカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタが更新するカウント値の順列を変更するか否かを設定する。そして、メイン制御部41は、乱数回路起動データを書き込む。そのようにすることによって、メイン制御部41は乱数回路508a,508bを起動させる。
次いで、電源電圧が正常か否かを判定する(Sa5)。電源電圧が正常でない場合(Sa5でN)には正常になるまで判定を繰り返す。電源電圧が正常である場合(Sa5でY)には割込ベクタの上位アドレスをセットする(Sa6)。そして、RAMのアクセスを許可し(Sa7)、スタックポインタを初期化する(Sa8)。
次いで、RAMパリティを計算する(Sa10)。そして、計算したRAMパリティが0になるか否かを判定する(Sa11)。RAMパリティが0にならない場合(Sa11でN)にはSa14に進む。
RAMパリティが0になる場合(Sa11でY)にはRAM破壊診断用固定データをRAM41cから取得する(Sa12)。そして、取得したRAM破壊診断用固定データが正しいか否かを判定する(Sa13)。次いで、Sa14のステップでは、RAM破壊診断用固定データをクリアする(Sa14)。
次いで、設定キースイッチがオンにされているか否かを判定する(Sa15)。設定キースイッチがオンの場合(Sa15でY)には、メイン制御部41は、タイマ割込の設定を行う(Sa22)。具体的には、所定時間毎に定期的にタイマ割込がかかるようにメイン制御部41に内蔵されているタイマ回路のレジスタの設定を行なう。例えば0.56msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、0.56ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。なお、タイマ回路では該レジスタの設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始することになる。そして、タイマ割込の設定が終了すると図35及び図36に示す設定変更処理に移行する。
一方、設定キースイッチがオフの場合(Sa15でY)には、Sa11の判定、Sa13の判定、後述するRAM異常フラグがセットされているか否かにもとづきRAM41cの記憶内容が破壊されていたか否か、すなわちRAM41cの記憶内容が正常か否かを判定する(Sa16)。RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合(Sa16でN)には、電断復帰コマンド(電断復帰コマンド1〜4)をサブ制御部91に送信するとともに(Sa17)、ホットスタートコマンドをサブ制御部91に送信する(Sa18)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合とは、Sa11でY、かつSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定され、かつRAM異常フラグがセットされていない場合である。
そして、全レジスタを復帰し(Sa19)、Sa22と同様のタイマ割込みの設定を行う(Sa20)。そして、図39に示すタイマ割込処理(メイン)のSk26の処理に復帰する。
また、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合(Sa16でY)には、初期化するRAMの開始アドレスをレジスタにセットし(Sa23)、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリア(以下、「初期化」ともいう)する(Sa24)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合とは、Sa11でNまたはSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定されない場合またはRAM異常フラグがセットされている場合のいずれかの場合である。
ここで、RAM41cの格納領域は、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
設定値ワーク(本実施形態では0000H〜)は、設定値や乱数値など、通常の設定変更時に初期化すると不都合のあるデータが格納される領域である。
特別ワーク(本実施形態では0003H〜)は、I/Oポート41dの入出力データや、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータなど、設定変更開始前にのみ初期化されるデータが格納される領域である。
重要ワーク(本実施形態では0014H〜)は、クレジット数を示すカウンタや、各種表示器やLEDの表示データ、遊技時間の計時カウンタ、ゲーム終了時に初期化すると不都合があるデータが格納される領域である。
一般ワーク(本実施形態では0045H〜)は、持越しが行われない当選フラグや、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払い出し枚数など、1遊技(1ゲーム)に必要なデータであって、ゲーム終了時に初期化可能なデータが格納される領域である。
未使用領域(本実施形態では0173H〜)は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域である。
スタック領域(本実施形態では01CCH〜)は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域である。
そして、Sa23でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。次いで、RAM41cの記憶内容が正常でないことを示すRAM異常フラグをRAM41cにセットし(Sa25)、エラー処理に移行する。エラー処理では、エラー状態になって遊技を行うことが不能になる。エラー状態は、設定キースイッチ37をオンにして電源スイッチ39をオンにすることによって、Sa15でYと判定させ、設定変更処理(図35及び図36参照)に移行させることにより解除することができる。よって、設定キースイッチ37をオンにせずに電源スイッチ39をオンにした場合には、Sa15でNとなり、Sa16でYとなるので再度エラー状態になる。
なお、本実施形態では、データを「00h」とすること、すなわちクリアすることにより初期化を行っている。しかし、例えば、データを「FFh」としたり、データごとに予め決められた値を入力することにより、初期化を行うことも可能である。
[設定変更処理]
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について説明する。
図35及び図36に示すように、メイン制御部41は、まず、初期化するRAM41cの開始アドレスをレジスタにセットする(Sb1)。なお、RAM41cは16ビットのメモリ空間アドレスにより、使用目的に応じた領域に区切られている。そして、Sb1の処理においては、メモリ空間アドレスのうち初期化を行う開始アドレスをレジスタにセットする。次いで、図33のSa10におけるRAMパリティの計算又は図33のSa12で取得したRAM破壊診断用固定データにもとづき、RAMの内容が異常であるか否かを判定する(Sb2)。RAMの内容が異常の場合(Sb2でY)にはSb3処理に進む。RAMの内容が異常でない場合(Sb2でN)には、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットする(Sb3)。
次いで、Sb1又はSb3で指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sb4)。なお、Sb1でアドレスをした場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。また、Sb2でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域が初期化される。Sb4の処理が終了すると、後述する設定変更開始コマンドをサブ制御部91に送信し(Sb5)、図38および図39において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sb6)。
次いで、設定/リセットスイッチ38がオンか否かを判定する(Sb7)。設定/リセットスイッチ38がオンの場合(Sb7でY)には設定値をレジスタにセットする(Sb8)。設定/リセットスイッチ38がオフの場合(Sb7でN)には、スタートスイッチ7がオンか否かを判定する(Sb9)。
スタートスイッチ7がオンになっていない場合(Sb9でN)にはSb7の処理に戻る。スタートスイッチ7がオンになっている場合(Sb9でY)には設定キースイッチがオフになっているか否かを判定する(Sb10)。設定キースイッチがオフになっていない場合(Sb10でN)には、設定キースイッチがオンになるまで判定を繰り返す。設定キースイッチがオフになっている場合(Sb10でY)には、レジスタにセットしている設定値のデータをRAM41cに格納する(Sb11)。
次いで、設定変更終了コマンドをサブ制御部91に送信する(Sb12)。そして、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットし(Sb13)、図37のメイン処理に移行する。
[メイン処理]
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図37に示すように、メイン制御部41は、まず、図38および図39において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。このとき、設定変更処理後にメイン処理が開始された場合は、図36のSb13で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク、一般ワークが初期化される。また、一単位の遊技の終了時には、Sc9で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、一般ワークが初期化される。そして、図38および図39において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sc4)。
次いで、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、内部抽選処理を実行する(Sc6)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、上記したように特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中には特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
次いで、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。なお、特別役が入賞した場合には本処理において特別役持ち越しフラグがクリアされる。そして、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、遊技毎終了時の初期対象RAMの先頭アドレスをセットして、Sc1に戻る。Sc1に戻るとSc2で初期化対象RAM最終アドレスをレジスタにセットし、Sc3で指定した領域のRAMをクリアする。これにより、遊技毎にRAMがクリアされる。
また、メイン処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、サブ制御部91に送信されるようになっている。
[タイマ割込処理(メイン)]
図38および図39は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で初期設定処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)とは、後述するカウンタタイマ(CTC)のカウントに応じて発生する割込(タイマ割込ともいう)により実行される処理であり、タイマ割込処理のプログラムが格納されたアドレスは、割込処理用ベクタテーブルのタイマ割込(CTC0)に対応する値として設定されている。そして、タイマ割込が発生すると該アドレスからの処理が実行される。また、タイマ割込処理(メイン)の間隔(0.56ms)は、CTCのタイマ値に任意値として0.56msを設定することにより設定されている。タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図38および図39に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどのスイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、禁止されていた割込が許可されて、割込前の処理に戻る。
[電断処理(メイン)]
図40は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。なお、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用固定データ(本実施の形態では、5A(H))をセットする(Sm2)。そして、図38および図39において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止し、全ての出力ポートを初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sm5)。
その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
なお、本実施形態では、出力ポートの初期化の前に割込禁止に設定しているが、サブ制御基板90、外部出力基板1000、リールモータやリールセンサにデータを出力するための出力ポートへのデータの書き込みやシリアル通信回路へのデータの書き込みを行う前に割込禁止に設定してもよい。
[マイクロコンピュータの構成について]
図41に示すように、メイン制御部41やサブ制御部91として使用されるマイクロコンピュータは、クロック生成回路200、リセットコントローラ201、割込コントローラ202、WDT(ウォッチドッグタイマ)203、CTC(カウンタタイマ)204、演算回路205、アドレスデコーダ206、メインCPU41aやサブCPU91aとして用いられるCPU207、ROM41bやROM91bとして用いられるROM208、ROM41cやRAM91cとして用いられるRAM209、M1カウンタ210、検査ポート211、乱数回路508a,508bとして用いられる乱数回路212および汎用初期値用乱数回路212、シリアル通信回路214、PWM(パルス幅変調)出力回路215、割込/汎用出力回路216、乱数外部ラッチ入力回路217を備えている。
図41に示すマイクロコンピュータは、セキュリティ機能として、個別のID、ROM読み出し制限、64ピンSZIP封入、検査ポート211を備えている。
また、CPU207は10MHz(最小命令実行時間:100msec)の周波数で動作する。
また、ROM208は10,240バイトの容量を備え、RAM209は512バイトの容量を備えている。
また、リセット機能として、システムリセット、WDT(ウォッチドッグタイマ)リセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットの4つの機能を備えている。
また、割込機能として、外部端子割込(INT/NMI)、CTC割込(CTC0、CTC1、CTC2)の2つの機能を備えている。
また、チップセレクト端子として、CSモード時に16本、ECSモード時に23本を用いる。また、CTC204は、16ビット×3チャンネルを備えている。
また、乱数回路212は、8ビット固定長乱数×8チャンネル、16ビット固定長乱数×2チャンネル、8ビット可変長乱数×4チャンネル、16可変長乱数×2チャンネルの計16チャンネルを備えている。さらに、汎用初期値用乱数回路212は1チャンネルを備えている。
また、シリアル通信回路214は、送信×3チャンネル、受信×1チャンネルを備えている。
また、演算回路205は、CRC16、チェックサム、水平パリティの計算を行う。
また、PWM出力回路217は、4チャンネルを備えている。汎用外部ラッチ入力回路は3本の入力を備えている。
また、汎用入出力端子として、入力側に4本、出力側に3本を備えている。また、アドレスデコーダ207は、CS0〜CS15の出力に用いられる。
[メモリ空間のアドレスマップ]
次に、図41に示すマイクロコンピュータのROM208及びRAM209におけるメモリ空間のアドレスマップについて説明する。メモリ空間は16ビットアドレスでアクセスするメモリ空間である。メモリ空間には、メモリ命令でアクセスされる。0000h〜7FFFhがRAMのメモリ空間、8000h〜FFFFhがROMのメモリ空間になっている。
RAM209のメモリ空間メモリ空間アドレス0000h〜01FFhにはアクセスが可能となる使用可能領域となっている。メモリ空間アドレス0200h〜0FFFhはアクセスが禁止される未使用領域になっている。メモリ空間アドレス1000h〜1080hには内部レジスタが割り当てられている。メモリ空間アドレス1081h〜7FFFhはアクセスが禁止される未使用領域になっている。メモリ空間アドレス8000h〜A7FFhにはROMが割り当てられている。メモリ空間アドレスA800h〜FFFFhはアクセスが禁止される未使用領域になっている。
ROM208のメモリ空間では、アドレス8000h〜A6FFhにプログラム/データが割り当てられる。また、アドレスA700h〜A7FFhにROMコメントが割り当てられる。また、アドレスA780h〜A7A7hにベクタテーブルが割り当てられる。また、アドレスA7A8h〜A7FFhにHWパラメータが割り当てられる。
以上のように、512バイトのRAMが0000h〜01FFhに配置されている。システムリセット又はWDTリセットが発生するとRAMプロテクト状態となる。RAMプロテクト状態ではRAMの読み出しはできるが、書き込みはできない。RAMプロテクト状態を解除するにはRAMプロテクトレジスタ(RAMPT)に00h又は80hを設定する。
内部機能レジスタは、図41のマイクロコンピュータに搭載されている各機能を制御するためのレジスタ群である。HWパラメータのシステム設定(HSYSCNT)の内部機能レジスタ配置(HRGACS)に1を設定するとI/O空間に配置することもできる。
また、10,240バイトのROMが8000h〜A7FFhに配置されている。ROM領域には、プログラム/データ、ROMコメント、ベクタテーブル、HWパラメータが配置されている。
マイクロコンピュータは、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセット後8000hからプログラムを実行する。この領域以外ではプログラムを実行することができない。
ROMコメントは、プログラムのタイトル、バージョンなどを設定する領域で、任意のデータを設定することができる。ここに設定したデータは検査ポート(TXD,RXD,STB,DIR)から読み出すことができる。
ベクタテーブルは、CALLV命令のサブルーチンの先頭アドレスと、割込処理の先頭アドレスを設定するテーブルである。使用しないベクタテーブルには0000hを設定する。ベクタテーブルに設定した値が、0000hと8000h〜HPRGEND以外の場合は、マイクロコンピュータは起動しない。HPRGENDは、HWパラメータのプログラムエンドアドレスで設定する。
HWパラメータは、マイクロコンピュータの内部機能をハードウェア的に設定するためのパラメータである。設定は定数テーブルとして記述する。なお、プログラムで書き込むことはできない。
[ベクタテーブルアドレスマップ]
次に、ROM208のメモリ空間におけるベクタテーブルのアドレスマップについて説明する。
ベクタテーブルは、メモリ空間アドレスA780h〜A79FhがCALLV命令用ベクタテーブルとなっており、メモリ空間アドレスA7A0h〜A7A7hが割込処理用ベクタテーブルとなっている。
CALLV命令用ベクタテーブルのメモリ空間アドレスA780h〜A781hには、CALLV0の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA782h〜A783hには、CALLV1の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA784h〜A785hには、CALLV2の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA786h〜A787hには、CALLV3の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA788h〜A789hには、CALLV4の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA78Ah〜A78Bhには、CALLV5の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA78Ch〜A78Dhには、CALLV6の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA78Eh〜A78Fhには、CALLV7の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA790h〜A791hには、CALLV8の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA792h〜A793hには、CALLV9の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA794h〜A795hには、CALLV10の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA796h〜A797hには、CALLV11の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA798h〜A799hには、CALLV12の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA79Ah〜A79Bhには、CALLV13の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA79Ch〜A79Dhには、CALLV14の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA79Eh〜A79Fhには、CALLV15の(下位)および(上位)の値が設定されている。
割込処理用ベクタテーブルのメモリ空間アドレスA7A0h〜A7A1hには、INT/NMIの(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA7A2h〜A7A3hには、CTC0の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA7A4h〜A7A5hには、CTC1の(下位)および(上位)の値が設定されている。メモリ空間アドレスA7A6h〜A7A7hには、CTC2の(下位)および(上位)の値が設定されている。
[HWパラメータ一覧]
次に、ROM208のメモリ空間におけるHWパラメータについて説明する。
メモリ空間アドレスA7A8hはシンボルHCSATR0が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7A9hはシンボルHCSATR1が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7AAhはシンボルHCSATR2が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7ABhはシンボルHCSATR3が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7AChはシンボルHCSATR4が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7ADhはシンボルHCSATR5が対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。メモリ空間アドレスA7AEhはシンボルHCSATRDが対応付けされ、CS/PWM設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7AFhはシンボルHPRSTが対応付けされ、定期リセット設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B0hはシンボルHRDMDが対応付けされ、乱数回路動作モード設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B1hはシンボルHSYSCNTが対応付けされ、システム設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B2hはシンボルHSYSCNTが対応付けされ、リセット期間/INP端子設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B3h〜A7B4hはシンボルHRPGENDが対応付けされ、プログラムエンドアドレスの設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B5h〜A7B6hはシンボルHRAMSTATが対応付けされ、RAMアクセス禁止アドレスの設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7B7h〜A7B8hはシンボルHRAMENDが対応付けされ、RAMアクセス禁止アドレスに用いられる。
メモリ空間アドレスA7B9h〜A7CChはシンボルHSWSTSが対応付けされ、SWステータスの設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7CDh〜A7CFhはメーカコードの設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7D0h〜A7D7hは製品コードの設定に用いられる。
メモリ空間アドレスA7D8h〜A7FFhはセキュリティコードの設定に用いられる。
[リセット期間/INP端子設定]
次に、HWパラメータにおけるリセット期間/INP端子設定について説明する。
メモリ空間アドレスA7B2hのビット7にシンボルHPORTENが対応付けされている。HPORTENではINP端子機能設定の設定が行われる。そして、0に設定されたときには割込入力端子として使用せず、1に設定されたときは割込入力端子として使用するように設定される。
また、メモリ空間アドレスA7B2hのビット6にシンボルHPORTMDが対応付けされている。HPORTMDでは割込入力設定および自動相互認証の設定が行われる。そして、0に設定されたときはINT割込入力となり、1に設定されたときはNMI割込入力となるように設定される。
また、メモリ空間アドレスA7B2hのビット5にシンボルHRTMENが対応付けされている。HRTMENではリセット期間延長設定の設定が行われる。そして、0に設定されたときは延長せず、1に設定されたときは延長するように設定が行われる。なお、延長時間は固定時間+変動時間となる。
また、メモリ空間アドレスA7B2hのビット4にシンボルHRRDENが対応付けされている。HRRDENではリセット期間延長設定の設定が行われる。そして、A7B2hのビット4で、0に設定されたときは常に0msecで変動せず、MCLK(システムクロック)=20MHzの場合において、1に設定されたときは0msec〜1275msec(5msec、256種類)で変動するように設定される。なお、システムリセットの都度前回と異なる時間となる。
また、メモリ空間アドレスA7B2hのビット3〜0にシンボルHRSTMが対応付けされている。HRSTMでは、固定時間の設定が行われる。そして、MCLK=20MHzの場合において、0hに設定されたときには1.0secとなるように設定される。また、1hにセットされたときには2.0secとなるように設定される。以降、設定値に応じて1.0secずつ長くなり、最大で30.0secになるように設定される。
以上のように、HPORTENとHPORTMDの設定で、割込入力/汎用入力端子(INP)にLレベルの信号が入力された場合に割込処理を起動するか否か、またその割込要求がINT割込またはNMI割込を選択することができる。
また、HORTENの設定状態にかかわらず、INP端子の入力レベルを外部信号入力/リセット要因レジスタ(PINSTS)から読み出すことができるので汎用入力としても使用することができる。
また、HETMENに0を設定するとHRRDEN、HRSTMの設定にかかわらずリセット期間は延長されない。
また、HRTMENに1を設定すると400.5msec(MCLK=20MHzの場合)のシステムリセット期間の後、プログラムを開始するまでの期間を延長することができる。延長する時間はHRSTMで設定される固定時間と、HRRDENで設定される変動時間の合計となる。
例えば、HRTMEN=1、HRRDEN=1、HRSTM4hを設定した場合のシステムリセット時間は次のようになる。
400.5msec+5.0msec+(0〜1275msec)=5.4005sec〜6.6755sec(MCLK=20MHzの場合)
[プログラムエンドアドレス]
次に、HWパラメータにおけるプログラムエンドアドレスについて説明する。
メモリ空間アドレスにおける「8000h〜A6FFh」は、「プログラム/データ」を格納するための領域として定められている。しかしながら、「プログラム/データ」の容量は遊技機の制御の内容によって異なり、これら領域の全てに格納されるわけではない。本マイクロコンピュータでは、プログラムエンドアドレスを設定することにより「プログラム/データ」が格納されている領域の範囲を設定して、「プログラム/データ」が格納されていない領域にアクセスがあった場合、イリーガルアクセスリセットが発生するように設定することができる。なお、「プログラム/データ」が格納されている領域の範囲についてエンドアドレス(最終アドレス)を指定することで設定を行っているが、スタートアドレス(開始アドレス)を指定するようにしてもよい。また、離間した複数領域を設定できるようにしてもよい。
メモリ空間アドレスA7B3hのビット7〜0にシンボルHPRGEND(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレスA7B4hのビット7〜0にシンボルHPRGEND(上位)が対応付けされている。HPRGENDではプログラムエンドアドレスの設定が行われる。そして、8000h〜A6FFhで使用するROM領域の最終アドレスが設定される。
なお、HPRGENDに8000h〜A6FFh以外を設定するとエラー状態となってマイクロコンピュータは起動しない。HPRGENDには最終アドレスを設定する。ROM領域全てをアクセス可能とする場合にはHPRGEND=A6FFhを設定する。HPRGENDで設定したアドレス+1からA6FFhまでの領域をアクセスした場合はイリーガルアクセスリセットが発生する。
例えば、HPRGEND=8852hを設定した場合は、8852hにアクセスするとイリーガルアクセスリセットが発生する。
[RAMアクセス禁止アドレス]
次に、HWパラメータにおけるRAMアクセス禁止アドレスについて説明する。
メモリ空間アドレスA7B5hのビット7〜0にシンボルHRAMSTAT(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレスA7B5hのビット7〜0にシンボルHRAMSTAT(上位)が対応付けされている。HRAMSTATではRAMアクセス禁止スタートアドレスの設定が行われる。そして、0000h〜01FFhにアクセス禁止するRAM領域の開始アドレスが設定される。
メモリ空間アドレスA7B7hのビット7〜0にシンボルHRAMEND(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレスA7B8hのビット7〜0にシンボルHRAMEND(上位)が対応付けされている。HRAMENDではRAMアクセス禁止エンドアドレスの設定が行われる。そして、0000h〜01FFhにアクセス禁止するRAM領域の最終アドレスが設定される。
なお、HRAMSTATとHRAMENDに設定する値が次の関係を満たさない場合はエラー状態としてマイクロコンピュータは起動しない。
0000h≦HRAMSTAT≦HRAMEND≦01FFh
また、アクセス禁止するRAM領域の開始アドレスをHRAMSTATに設定し、アクセス禁止するRAM領域の最終アドレスをHRAMENDに設定する。
RAM領域全てにアクセスする場合は、HRAMSTAT=0000h、HRAMEND=0000hに設定する。
また、HRAMSTATとHRAMENDで設定されたアクセス禁止領域にアクセスした場合はイリーガルアクセスリセットが発生する。
例えば、HRAMSTAT=00F2h、HRAMEND=01A7hを設定した場合は、002Fh〜01A7hにアクセスするとイリーガルアクセスリセットが発生する。また、HRAMSTATとHRAMENDの設定は、RAMプロテクトレジスタ(RAMPT)の設定で無効にすることもできる。
[SWステータス]
次に、HWパラメータにおけるSWステータスについて説明する。
メモリ空間アドレスA7B9hのビット7〜0にシンボルHSWSTS0(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレスA7B8hのビット7〜0にシンボルHSWSTS0(上位)が対応付けされている。HSWSTS1〜9も同様である。そして、HSWSTS0〜9ではSWステータス0〜9の設定が行われる。そして、0000h〜01FFhに検査装置で監視するRAMのアドレスが設定される。
なお、HSWSTS0〜9に0000h〜01FFh以外を設定するとエラー状態としてマイクロコンピュータは起動しない。
また、HSWSTS0〜9にHWパラメータのRAMアクセス禁止アドレス(HRAMSTAT、HRAMEND)で設定したRAMアクセス禁止領域のアドレスを設定するとエラー状態としてマイクロコンピュータは起動しない。
また、検査装置で監視するアドレスをHSWSTS0〜9に設定する。
また、SWステータスを使用しない場合は0000hを設定する。ただし、0000hがRAMアクセス禁止領域に設定されている場合は、エラー状態としてマイクロコンピュータは起動しないので、RAMアクセス禁止領域に0000hを含めないことが好適である。
[イリーガルアクセスリセットが発生する条件]
次に、図41に示すマイクロコンピュータにおいてイリーガルアクセスリセットが発生する条件について説明する。不正アクセスと判断してイリーガルアクセスリセットが発生する。イリーガルアクセスリセットが発生すると、CPUコアだけがリセットされ、内部機能はリセットされない。
CS/PWM設定(シンボル名:HCSATR0〜HCSATR5)において、設定内容がHCSRW0=00;CS機能無効(HCSRW1〜HCSRW23も同様)のときは、CS0(I/O空間のC0h)へのアクセス(CS1〜CS23も同様)があったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
また、CS/PWM設定(シンボル名:HCSATR0〜HCSATR5)において、設定内容がHCSRW0=01;R0信号と同期(HCSRW1〜HCSRW23も同様)のときは、CS0(I/O空間のC0h)への書き込み(CS1〜CS23も同様)があったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
また、CS/PWM設定(シンボル名:HCSATR0〜HCSATR5)において、設定内容がHCSRW0=10;W0信号と同期(HCSRW1〜HCSRW23も同様)のときは、CS0(I/O空間のC0h)からの読み出し(CS1〜CS23も同様)があったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
また、CS/PWM設定(シンボル名:HCSMOD)において、設定内容がHCSMD=0;CSモードのときは、ECS領域(I/O空間のD0h〜D7h)へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
また、CS/PWM設定(シンボル名:HCSMOD)において、設定内容がHCSMD=1;ECSモードのときは、CS15(I/O空間のCFh)へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、システム設定(シンボル名:HSYSCNT)において、設定内容がHRGACS=0;メモリ空間のときは、内部レジスタへのI/Oアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、システム設定(シンボル名:HSYSCNT)において、設定内容がHRGACS=1;I/O空間のときは、内部レジスタへのメモリアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、システム設定(シンボル名:HSYSCNT)において、設定内容がHRGACS=1;I/O空間のときは、内部レジスタへのメモリアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、プログラムエンドアドレス(シンボル名:HPRGEND)の設定に関して、プログラムエンドアドレスとして設定されたアドレスの次のアドレスからA6FFhの間の領域へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、RAMアクセス禁止アドレス(シンボル名:HRAMSTAT、HRAMEND)に関して、RAMアクセス禁止アドレスとして設定されたRAM領域の開始アドレスと最終アドレスの間の領域へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、内部機能レジスタ(シンボル名:MKCODE)に関し、MKCODEへの書き込みがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、内部機能レジスタ(シンボル名:PRCODE)に関し、PRCODEへの書き込みがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、内部機能レジスタ(シンボル名:CPCODE)に関し、CPCODEへの書き込みがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、ROM領域として設定されている領域(8000h〜A7FFh)への書き込みがあったこと、ROMコメント領域(A700h〜A77Fh)へのアクセスがあったこと、HWパラメータ領域(A7A8h〜A77Fh)へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、メモリ空間のうち未使用領域(200h〜FFFh、10B1h〜7FFFh、A800h〜FFFh)へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、I/O空間のうち未使用領域(B1h〜BFh)へのアクセスがあったことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
次に、CPUコアが未定義命令をフェッチしたことがイリーガルアクセスリセットの発生条件となる。
[起動しない条件]
次に図41に示すマイクロコンピュータが起動しない条件について図42を用いて説明する。図42に示す条件を満たした場合はエラー状態と判断してマイクロコンピュータは起動しない。
図42に示すように、ベクタテーブルの設定(関係するシンボル名:HPRGEND)においては、0000hと8000h〜HPRGEND以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
CS/PWM設定(関係するシンボル名:HCSMD、HCSRW16〜HCSRW23)においては、CS/PWM設定で設定した値がHCSMD=0、かつHCSRW16が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。HCSRW17〜HCSRW23も同様である。
CS/PWM設定(関係するシンボル名:HCSMD、HCSRW15)においては、HCSMD=1、かつHCSRW15が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
CS/PWM設定(関係するシンボル名:HPW0MD〜HPW3MD、HCSRW11〜HCSRW14)においては、HPW0MD=1、かつHCSRW11が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。また、HPW1MD=1、かつHCSRW12が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。HPW2MD=1、かつHCSRW13が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。HPW3MD=1、かつHCSRW14が00以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
CS/PWM設定(関係するシンボル名:HCSMOD)においては、HCSMODのビット4=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。また、HCSMODのビット5=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。また、HCSMODのビット6=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
乱数回路動作モード設定(関係するシンボル名:HRDMD)においては、HEDMDのビット3=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
乱数回路動作モード設定(関係するシンボル名:HFRCLK)においては、HFRCLK=1を設定し、かつ乱数外部クロック(EXCLK)入力がないときにマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
乱数回路動作モード設定(関係するシンボル名:HRDMYE)においては、HRDMYE=1の場合にマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
システム設定(関係するシンボル名:HSYSCNT)においては、HSYSCNTのビット5=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。また、HSYSCNTのビット6=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。また、HSYSCNTのビット7=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。なお、HSYSCNTのビット5〜7は、いずれの機能の設定にも用いられていない未使用ビットであり、通常は0が設定される。
システム設定(関係するシンボル名:HLNKMD、HAUTLK)においては、HLNKMD=0、かつHAUTLK=1が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
プログラムエンドアドレス(関係するシンボル名:HPRGEND)においては、HPRGENDに8000h〜A6FF以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
RAMアクセス禁止アドレス(関係するシンボル名:HRAMSTAT、HRAMEND)においては、0000h≦HRAMSTAT≦HRAMEND≦01FFhを満たさない場合はマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。
SWステータス(関係するシンボル名:HSWSTS0〜HSWSTS9)においては、HSWSTS0が0000h〜01FFh以外の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。HSWSTS1〜HSWSTS9も同様である。
SWステータス(関係するシンボル名:HSWSTS0〜HSWSTS9、HRAMSTAT、HRAMEND)においては、HSWSTS0がHRAMSTATとHRAMENDで設定したアクセス禁止権領域の値が設定されるとマイクロコンピュータが起動しない条件が満たされる。HSWSTS1〜HSWSTS9も同様である。
[リセット要因による動作の変化]
次に、図41に示すマイクロコンピュータにおいてリセット要因による動作の変化について説明する。4種類のリセット要因により動作が変化する。
システムリセットが行われた場合にはシステムリセット期間が設定され、リセット要因がWDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはシステムリセット期間が設定されない。
また、システムリセットによりリセット期間が延長された場合には、HWパラメータでリセット期間の延長を有効に設定した場合にリセット期間の延長が設定され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかによりリセット期間が延長されなかった場合には、リセット期間の延長が設定されない。
また、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には、CPUコアが初期化される。
また、システムリセットが行われた場合には入出力端子は初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には、入出力端子は初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合でもRAMの内容は変化しない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合にはRAMはプロテクト状態に設定され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはRAMはプロテクト状態に設定されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合にはCTCは初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはCTCは初期化されない。
また、システムリセットが行われた場合にはWDTは初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはWDTは初期化されない。
また、システムリセットが行われた場合にはWDT循環クリアモードのクリア値の順番は初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはWDT循環クリアモードのクリア値の順番は初期化されない。
また、システムリセットが行われた場合にはシリアル通信は送受信を中断して初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合には割込コントローラは初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には割込コントローラは初期化されない。
また、システムリセットが行われた場合には、外部信号入力/リセット要因、レジスタのリセット要因、PINSTSのビット5〜7は初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合には乱数回路は初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には乱数回路は初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合には乱数の初期値は毎回異なり、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には乱数の初期値はリセット前のスタート値に設定される。
また、システムリセットが行われた場合には、乱数エラーステータスレジスタは初期化され、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には初期化されない。
また、システムリセットが行われた場合には、汎用初期値用乱数は毎回異なり、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には汎用初期値用乱数は変化しない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合にはM1カウンタは初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはM1カウンタは初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合には定期リセットモニタは初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には定期リセットモニタは初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合には演算機能は初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合には演算機能は初期化されない。
また、システムリセット、WDTリセットのいずれかが行われた場合にはPWM出力は初期化され、定期リセット、イリーガルアクセスリセットのいずれかが行われた場合にはPWM出力は初期化されない。
[内部機能レジスタ]
次に、内部機能レジスタについて具体的に説明する。なお、図中のSは「システムリセット」、Wは「WDTリセット」を示す。また、R/W(Read/Write)は、R/Wが読み書き可能、Rが読み出しのみ可能、Wが書き込みのみ可能であることを示す。また、一部機能を省略して説明する。
なお、図示を省略した機能には、乱数回路で更新する乱数値の最大値を定める乱数最大値レジスタや、乱数値を取得する際の動作を定める外部ラッチ信号許可レジスタ、外部ラッチ信号モードレジスタなどの乱数回路に関わるレジスタが含まれており、これらの初期化要因はシステムリセットとWDTリセットになっている。
I/O空間アドレス00h、メモリ空間アドレス1000hにはRAMプロテクトレジスタ(RAMPT)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス01h、メモリ空間アドレス1001hにはCTCコントロールレジスタ(TMCNT0)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス02h、メモリ空間アドレス1002hにはCTCコントロールレジスタ(TMCNT1)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス03h、メモリ空間アドレス1003hにはCTCコントロールレジスタ(TMCNT2)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス04h及び05h、メモリ空間アドレス1004hおよび1005hにはCTCデータレジスタ(CTC0)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス06h及び07h、メモリ空間アドレス1006hおよび1007hにはCTCデータレジスタ(CTC1)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス08h及び09h、メモリ空間アドレス1008hおよび1009hにはCTCデータレジスタ(CTC2)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス0Ah、メモリ空間アドレス100AhにはWDTコントロールレジスタ(WDTCNT)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス0Bh、メモリ空間アドレス100BhにはWDTクリアレジスタ(WDTCLR0)が割り当てられている。そして、R/WはWとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレス0Ch、メモリ空間アドレス100ChにはWDTクリアレジスタ(WDTCLR1)が割り当てられている。そして、R/WはWとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレス0Dh、メモリ空間アドレス100DhにはWDTクリアレジスタ(WDTCLR2)が割り当てられている。そして、R/WはWとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレス0Eh、メモリ空間アドレス100EhにはWDTクリアレジスタ(WDTCLR3)が割り当てられている。そして、R/WはWとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレス23h、メモリ空間アドレス1023hには割込要求レジスタ(IRR)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス24h、メモリ空間アドレス1024hには割込許可レジスタ(IRR)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス25h、メモリ空間アドレス1025hには割込優先順位レジスタ(IPR)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス26h、メモリ空間アドレス1026hには外部信号入力/リセット要因レジスタ(PINSTS)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はSとなっている。
I/O空間アドレス94h、メモリ空間アドレス1094hには定期リセットモニタレジスタ(ITRMN)が割り当てられている。そして、R/WはR、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス95h、メモリ空間アドレス1095hには演算データレジスタ(CDAT)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス96h、メモリ空間アドレス1096hには水平パリティ演算結果レジスタ(CPTY)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス97h及び98h、メモリ空間アドレス1097h及び1098hにはチェックサム演算結果レジスタ(CSUM)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス99h及び9Ah、メモリ空間アドレス1099h及び109AhにはCRC16演算結果レジスタ(CCRC)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス9Bh、メモリ空間アドレス109BhにはPWMコントロールレジスタ(PWMC0)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス9Ch、メモリ空間アドレス109ChにはPWMコントロールレジスタ(PWMC1)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス9Dh、メモリ空間アドレス109DhにはPWMコントロールレジスタ(PWMC2)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレス9Eh、メモリ空間アドレス109EhにはPWMコントロールレジスタ(PWMC3)が割り当てられている。そして、R/WはR/W、初期化要因はS,Wとなっている。
I/O空間アドレスA2h及びA3h及びA4h、メモリ空間アドレス10A2h及び10A3h及び10A4hにはメーカコードレジスタ(MKCODE)が割り当てられている。そして、R/WはRとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレスA5h〜ACh、メモリ空間アドレス10A5h〜10AChには製品コードレジスタ(PRCODE)が割り当てられている。そして、R/WはRとなっている。なお、初期化要因はない。
I/O空間アドレスADh〜B0h、メモリ空間アドレス10ADh〜10B0hにはチップコードレジスタ(CPCODE)が割り当てられている。そして、R/WはRとなっている。なお、初期化要因はない。
[RAMプロテクト]
次に、RAMプロテクトについて説明する。RAMプロテクトは、間違った操作によるRAMの書き換え防止する機能である。
RAMプロテクトの動作は、次のようになる。システムリセット又はWDTリセットが発生した後はRAMプロテクト状態になっている。RAMプロテクト状態ではRAMからデータを読み出すことができるが、RAMへデータを書き込むことができない。RAMへデータを書き込む場合はRAMプロテクトレジスタ(RAMPT)にRAMプロテクトを無効に設定する。RAMPTのRAMアクセス禁止領域の設定を無効に設定すると、HWパラメータのRAMアクセス禁止領域を有効に設定しても、HRAMSTAT=0000hかつHRAMEND=0000hを設定している場合は、RAMアクセス禁止領域は存在しないので、イリーガルアクセスリセットは発生しない。
[RAMプロテクトレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおけるRAMプロテクタレジスタについて説明する。
RAMプロテクトレジスタでは、メモリ空間アドレス1000h(I/O空間アドレス00h)のビット7〜0にシンボルRAMPTが対応付けされている。RAMPTでは、RAMプロテクトの設定と、RAMアクセス禁止領域のコントロールが行われる。そして、00hではRAMアクセス禁止領域が無効に設定され、RAMプロテクトが無効に設定される。また、01hではRAMアクセス禁止領域が無効に設定され、RAMプロテクトが有効に設定される。また、80hではRAMアクセス禁止領域が有効に設定され、RAMプロテクトが無効に設定される。また、81hではRAMアクセス禁止領域が有効に設定され、RAMプロテクトが有効に設定される。これらの値以外では状態が保持される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は81hになっている。
[カウンタタイマ(CTC)]
次に、CTCについて説明する。図41に示すマイクロコンピュータでは、16ビットのCTCが3チャンネル搭載されている。
CTCの動作は次のようになる。CTCは設定されたタイマ値をダウンカウントし、0000hに達したときに割込コントローラへの割込要求信号を出力する。このときの0000hをターミナルカウントと称する。CTCの各チャンネル(CTC0〜2)は、独立して動作させることができるので、3種類の時間間隔で割込を発生させることができる。
CTC0、CTC1は、CTC2のターミナルカウントをクロック源とすることができるので長い時間間隔を容易に作ることができる。例えば、CTC0のクロック源にCTC2のターミナルカウントを設定し、CTC2のタイマ値を2msec、CTC0を65,000カウントに設定した場合は、2msec×65,000=130secをカウントすることができる。CTCは、システムリセットまたはWDTリセットが発生した場合に初期化される。
CTCの動作モードは以下のようになる。CTCには、1回だけ動作するワンショットタイマモードと繰り返し動作するインターバルタイマモードの2つの動作モードがある。ワンショットタイマモードは、設定したタイマ値からダウンカウントを行い、ターミナルカウントに達するとダウンカウントを停止する。そして、ターミナルカウントに達したときに割込要求が1回発生する。
タイマ値に5を設定した場合:5→4→3→2→1→0(停止)
インターバルタイマモードは、設定したタイマ値からダウンカウントを行い、ターミナルカウントに達すると設定したタイマ値から再びダウンカウントを行う。そして、ターミナルカウントに達するたびに割込要求が繰り返し発生する。
タイマ値に5を設定した場合:5→4→3→2→1→5→4→・・・(繰り返し)
タイマ値の設定に関して、CTCのタイマ値は、任意値または4種類の固定値(1msec、2msec、4msec、1.4890msec)を設定することができる。
任意値の設定方法は、CTCデータレジスタ(CTC0〜2)にタイマ値を設定し、CTCコントロールレジスタ(TMCNT0〜2)のタイマ値設定方法、動作モード、クロック分周、クロック源を設定する。
CTC0で3msecごとに割込を発生させる設定例
1.CTC0=012Ch タイマ値=300
2.TMCNT=02h タイマ値設定方法=任意値、動作モード=インターバルタイマモード、クロック分周=10μsec、クロック源=MLCKの分周
固定値の設定方法は、CTCコントロールレジスタ(TMCNT0〜2)のタイマ値設定方法、動作モード、固定値を設定する。
CTC0で4msecごとに割込を発生させる設定例
1.TMCNT=0Bh タイマ値設定方法=固定値、動作モード=インターバルタイマモード、固定値設定=4msec
CTC0(CTC0データレジスタ)の設定は不要。
CTCの起動は、システムリセット後及びWDTリセット後は、CTCのカウント動作を停止している。
CTCの起動は次の順番で設定する。
1.CTCデータレジスタ(CTC0〜2)にタイマ値を設定する。
2.CTCコントロールレジスタ(TMCNT0〜2)を設定する。
なお、タイマ値設定方法に固定値を設定する場合は、1.のCTCデータレジスタ(CTC0〜2)の設定は不要である。TMCNT0〜2を設定するだけで起動する。CTCがカウント動作中であってもTMCNT0〜2を設定すると、CTC0〜2とTMCNT0〜2の設定内容で更新される。カウント中のタイマ値はCTC0〜2の設定値から再度ダウンカウントする。
[CTCコントロールレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおけるCTCコントロールレジスタについて説明する。
CTCコントロールレジスタでは、メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット7は未使用であり、常に0となる。なお、R/WはRになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット6にはシンボルC0CKCELが対応付けされ、メモリ空間アドレス1002h(I/O空間アドレス02h)のビット6にはシンボルC1CKCELが対応付けされている。C0CKCEL、C1CKCELでは、CTC0〜1のクロック源の設定が行われる。そして、0ではMCLKの分周に設定され、1ではCTC2のターミナルカウントに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
なお、C0CKCELに0を設定した場合はCTC0をC0CKCELに設定したクロックでダウンカウントする。C0CKCELに1を設定した場合はCTC0をCTC2のターミナルカウントでダウンカウントする。C1CKCELに0を設定した場合はCTC1をC1CKCELに設定したクロックでダウンカウントする。C1CKCELに1を設定した場合はCTC1をCTC2のターミナルカウントでダウンカウントする。
メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット4〜5にはシンボルC0CLKが対応付けされ、メモリ空間アドレス1002h(I/O空間アドレス02h)のビット5〜4にはシンボルC1CLKが対応付けされ、メモリ空間アドレス1003h(I/O空間アドレス03h)のビット4〜5にはシンボルC2CLKが対応付けされている。C0CLK、C1CLK、C2CLKでは、CTC0〜2のクロック分周設定が行われる。そして、MLCK=20MHzの場合に、00では10μsecに設定され、01では1μsecに設定され、10では5μsecに設定され、11では20μsecに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
なお、CTC2は、C2CLKに設定したクロックでダウンカウントする。
メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット3〜2にはシンボルTMCEL0が対応付けされ、メモリ空間アドレス1002h(I/O空間アドレス02h)のビット2〜3にはシンボルTMCEL1が対応付けされ、メモリ空間アドレス1003h(I/O空間アドレス03h)のビット2〜3にはシンボルTMCEL2が対応付けされている。TMCEL0、TMCEL1、TMCEL2では、CTC0〜2の固定値の設定が行われる。そして、00では1msec(タイマ値=03E8h)に設定され、01では2msec(タイマ値=07D0h)に設定され、10では4msec(タイマ値=0FA0h)に設定され、11では1.489msec(タイマ値=05D1h)に設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
なお、TMCEL0〜2の設定時間は、HWパラメータのシステム設定(HSYSCNT)のMCLK周波数設定(HSYSCLK)がシステムクロック(MCLK)と同じ周波数に設定された場合に所定の時間となる。
メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット1にはシンボルTMMOD0が対応付けされ、メモリ空間アドレス1002h(I/O空間アドレス02h)のビット1にはシンボルTMMOD1が対応付けされ、メモリ空間アドレス1003h(I/O空間アドレス03h)のビット1にはシンボルTMMOD2が対応付けされている。TMMOD0、TMMOD1、TMMOD2では、CTC0〜2の動作モードの設定が行われる。そして、0ではワンショットタイマモードに設定され、1ではインターバルタイマモードに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1001h(I/O空間アドレス01h)のビット0にはシンボルTMFVM0が対応付けされ、メモリ空間アドレス1002h(I/O空間アドレス02h)のビット0にはシンボルTMFVM1が対応付けされ、メモリ空間アドレス1003h(I/O空間アドレス03h)のビット1にはシンボルTMFVM2が対応付けされている。TMFVM0、TMFVM1、TMFVM2では、CTC0〜2のタイマ値設定方法の設定が行われる。そして、0では任意値に設定され、1では固定値に設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
なお、TMFVM0〜2に0を設定した場合はTMCEL0〜2の設定は無効である。TMFVM0〜2に1を設定した場合はC0CKSEL、C1CKSEL、C0CLK、C1CLK、C2CLKの設定は無効である。このとき、TMSEL0〜2の設置値により、CTC0〜2のタイマ値が03E8h、07D0h、0FA0h、05D1hのいずれかでかつクロック分周は1μsecで動作する。なお、C0CLK、C1CLK、C2CLK、CTCデータレジスタ(CTC0〜2)の設定値には影響を与えない。
[CTCデータレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおけるCTCコントロールレジスタについて説明する。
CTCコントロールレジスタでは、メモリ空間アドレス1004h(I/O空間アドレス04h)のビット7〜0にはシンボルCTC0(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレス1005h(I/O空間アドレス05h)のビット7〜0にはシンボルCTC0(上位)が対応付けされている。CTC0ではCTC0のタイマ値の設定が行われる。読み出す場合はカウント値が読み出される。書き込む場合は0000hに65,536、0001hに1、以降1ずつ書き込まれる値が増えていき、FFFFhに65,535が書き込まれる。なお、R/WはR/Wになり、初期値はFFFFhになっている。
メモリ空間アドレス1006h(I/O空間アドレス06h)のビット7〜0にはシンボルCTC1(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレス1007h(I/O空間アドレス07h)のビット7〜0にはシンボルCTC1(上位)が対応付けされている。CTC1ではCTC1のタイマ値の設定が行われる。その他、CTC1はCTC0と同様である。
メモリ空間アドレス1008h(I/O空間アドレス08h)のビット7〜0にはシンボルCTC2(下位)が対応付けされ、メモリ空間アドレス1009h(I/O空間アドレス09h)のビット7〜0にはシンボルCTC2(上位)が対応付けされている。CTC2ではCTC2のタイマ値の設定が行われる。その他、CTC2はCTC0と同様である。
以上のように、CTCデータレジスタではCTC0〜2のタイマ値を設定する。0000hを設定した場合は65,536が設定される。CTCコントロールレジスタ(TMCNT0〜2)のTMFVM0〜2に1(固定値)を設定した場合は、このレジスタは不要である。
また、このレジスタからCTC0〜2のカウント値を読み出すことができる。CTCコントロールレジスタ(TMCNT0〜2)のTMFVM0〜2に1(固定値)を設定した場合でもカウント値を読み出すことができる。カウント値の読み出しはCTCを起動した後に行う。
2バイトの読み出し命令を使用してカウント値を読み出した場合は、更新中のカウント値が読み出されることはない。1バイトの読み出し命令で上位と下位を別々に読み出した場合は、途中でカウント値が更新される場合がある。
[ウォッチドッグタイマ(WDT)]
ウォッチドッグタイマ(WDT)は、ノイズなどによるプログラムの動作異常を速やかに検出し、WDTリセットを発生することにより正常な状態に戻すことができる。
WDTは以下のように動作する。WDTは、0.1μsec単位で0.1secから12.7sec(MCLK=20MHzの場合)の時間をWDTコントロールレジスタ(WDTCNT)で設定することができる。設定した時間内にWDTをクリアしないとWDTリセットが発生し、CPUコア及び内部機能がリセットされる。WDTをクリアした時点から設定した時間内に再びWDTをクリアしないとWDTリセットが発生するので継続してWDTをクリアする必要がある。
WDTリセットが発生した場合は、その要因を外部信号入力/リセット要因レジスタ(PINSTS)により確認することができる。WDTはシステムリセットが発生した場合に初期化される。
WDTは、WDTコントロールレジスタ(WDTCNT)へ同じ値を2回連続して設定すると起動する。一度起動すると停止させることはできず、WDTCNTの設定値を変更することもできない。
WDTのクリアには、単純クリアモードと循環クリアモードがある。単純クリアモードは、設定時間以外にWDTクリアレジスタ(WDTCLR0)に18hを設定してWDTをクリアする。以降、設定時間以外にWDTCLR0に18hを繰り返す。循環クリアモードは、最初の設定時間以内にWDTクリアレジスタ(WDTCLR1)に60hを設定してWDTをクリアする。次の設定時間以内にWDTクリアレジスタ(WDTCLR2)に03hを設定してWDTをクリアし、その次の設定時間以内にWDTクリアレジスタ(WDTCLR3)に24hを設定してWDTをクリアする。以後、この順番の設定を繰り返す。異なる順番や異なる値を設定した場合は、WDTはクリアされず、WDTの動作には影響を与えない。
[WDTコントロールレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおけるCTCコントロールレジスタについて説明する。
WDTコントロールレジスタでは、メモリ空間アドレス100Ah(I/O空間アドレス0Ah)のビット7にはシンボルWDTNDが対応付けされている。WDTNDでは、クリアモードの設定が行われる。そして、0では単純クリアモードに設定され、1では循環クリアモードに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス100Ah(I/O空間アドレス0Ah)のビット6〜0にはシンボルWDTが対応付けされている。WDTでは、タイマ設定が行われる。そして、MCLK=20MHzの場合に、00hではWDTの停止、01hで0.1μsecを最小値として設定することができ、7Fhで12.7secを最大値として設定することができる。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
なお、WDTCNTを設定する場合は、15μsec(MCLK=20MHzの場合)以内に同じ値を2回設定する。WDTCNTは一度設定すると変更できない。WDTCNTに00hを2回連続して設定するとWDTは起動しなくなる。WDTを起動した後に00hを2回連続して設定してもWDTを停止させることができない。
[WDTクリアレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおけるWDTクリアレジスタについて説明する。
WDTクリアレジスタでは、メモリ空間アドレス1008h(I/O空間アドレス08h)のビット7〜0にはシンボルWDTCLR0が対応付けされている。WDTCLR0では、単純クリアモードのWDTクリアの設定が行われる。そして、18hに設定される。なお、R/WはWになる。
メモリ空間アドレス1009h(I/O空間アドレス09h)のビット7〜0にはシンボルWDTCLR1が対応付けされている。WDTCLR1では、循環クリアモードのWDTクリアの設定が行われる。そして、60hに設定される。なお、R/WはWになる。
メモリ空間アドレス100Dh(I/O空間アドレス0Dh)のビット7〜0にはシンボルWDTCLR2が対応付けされている。WDTCLR2では、循環クリアモードのWDTクリアの設定が行われる。そして、03hに設定される。なお、R/WはWになる。
メモリ空間アドレス100Eh(I/O空間アドレス0Eh)のビット7〜0にはシンボルWDTCLR2が対応付けされている。WDTCLR3では、循環クリアモードのWDTクリアの設定が行われる。そして、24hに設定される。なお、R/WはWになる。
なお、循環クリアモードのWDTクリアの順番(60h→03h→24h)は、WDTリセットが発生した場合は保持される。システムリセットが発生した場合は初期化される。
[割込コントローラ]
次に、割込コントローラについて説明する。
割込動作として、まず、割込要因と割込の設定が行われる。
割込要因は、割込入力/汎用入力端子(INP)の入力信号とCTC0〜2のターミナルカウントがあり、次の場合に割込が発生する。
1.INP端子がLレベルになった場合
2.CTC0がターミナルカウントに達した場合
3.CTC1がターミナルカウントに達した場合
4.CTC2がターミナルカウントに達した場合
INP端子を割込の入力信号として使用する場合は、HWパラメータのリセット期間/INP端子設定(HRSTCNT)のINP端子機能設定(HPORTEN)に1(割込入力端子として使用する)を設定する。
INP端子はHRSTCNTの割込入力端子設定(HPORTMD)でINT割込入力又はNMI割込入力を選択することができる。
4つの割込要因は、割込許可レジスタ(IER)により個別に割込許可の設定と禁止を設定することができる。また、割込優先順位レジスタ(IPR)により割込の優先順位を設定することができる。
NMIを除く割込は、CPUコアのプログラムステータスワード(PSW)に割り当てられている割込マスタ許可フラグ(IMF)により、割込コントローラとは独立して割込要求の受付許可と受付禁止とを設定することができる。
IMFの設定はEI(IMF=1)命令、DI(IMF=0)により行う。
CPUコアが割込許可状態(IMF=1)の場合に、割込コントローラが割込要求信号をCPUコアに出力する。
NMI割込の場合は割込許可/禁止の状態にかかわらず割込要求信号をCPUコアへ出力する。
割込要求レジスタ(IRR)、割込許可レジスタ(IER)、割込優先順位レジスタ(IPR)は、システムリセット又はWDTリセットが発生した場合に初期化される。
割込処理は、次のステップで開始される。
1.割込が発生すると、割込要因を割込要求レジスタ(IRR)にラッチする。
2.IER,IPR,IMFの設定状態に従い、CPUコアへ割込要求信号を出力する。
3.CPUコアは、M1サイクル中に割込要求の有無を判断する。
4.割込要求があった場合は、そのM1サイクルでフェッチした命令は破棄され、プログラムカウンタ(PC)は更新されない。このPCは下記「8.」においてそのスタックにプッシュされるので、割込処理終了時はこのPCからプログラムの実行を再開する。LDIR、CPIR命令実行中は、処理を繰り返す都度M1サイクルがあるが、その際も同様に割込要求の有無を判断する。
5.M1とIPEQ0を同時にLレベルとし、CPUコアが割込を受け付けたことを示す。
6.IRRの割込要因に対応するビットを0にクリアする。
7.割込要因に応じた割込処理の先頭アドレスを割込処理用ベクタテーブルから読み出す。
8.PSW、PCの上位バイト(PCH)、PCの下位バイト(PCL)の順にスタックにプッシュする。
9.IMFを0にクリアし、割込禁止状態にする。
10.割込処理用ベクタテーブルから読み出したアドレスをPCカウンタにセットする。
11.割込処理を開始する。
なお、上記処理は割込要求がINT割込とCTC0〜2割込の場合である。NMI割込の場合は、IER、IPR、IMFの設定に関係なく、割込要求信号を出力する。
割込受付処理でPSWとPCは自動的にスタックに退避されるが、CPUコアの汎用レジスタ(W,A,B,C,D,E,H,L,IX,IY)は自動的に退避されない。必要に応じてプログラムにより退避させる。
なお。汎用レジスタの退避は、PUSH命令により方法や、汎用レジスタのバンクを切り替える方法がある。例えば、割込処理が多重に起動しないシステムの場合は、通常処理は汎用レジスタのバンク0を使用し、割込処理おn先頭でLD、RBS,1(RBS=1)命令を実行し、バンク1に切り替えることでバンク0のレジスタを退避することができる。
レジスタバンクセレクタ(RBS)は、PSWに含まれるので割込処理のリターン命令(RETIまたはRETN)を実行するとPSWがスタックから復帰し、自動的にバンク0に切り替わる。
割込処理の終了は、リターン命令(RETIまたはRETN)の実行以外の特別な措置は不要である。リターン命令を実行すると、PSWとPCがスタックから復帰されて割込処理開始前の処理に戻る。割込要因のクリアは、割込要求受付時に割込コントローラが自動的に行う。IMFやRBSはPSWに含まれるので、リターン命令により自動的にスタックから復帰される。したがって、割込処理終了前にEI命令やRBS切替を実行する必要はない。
なお、EI命令を実行するとすぐに割込を受け付けることができるので、EI命令とリターン命令で連続して記述するとリターン命令をフェッチするときに新たな割込を受け付けることがある。
CTC0で割込処理を実行する場合の割込処理手順の例を示す。詳述すると以下のようになる。
1.メイン(Main)ルーチンでは汎用レジスタのバンク0(RBS=0)を使用する。
2.CTC0割込ルーチンでは汎用レジスタのバンク1(RBS=1)を使用する。
3.割込処理の終了はRETIの実行のみとなる。
[割込要求レジスタ]
次に、内部機能レジスタにおける割込要求レジスタについて説明する。割込要求レジスタは、割込要求信号をラッチするレジスタである。
割込要求レジスタでは、メモリ空間アドレス1023h(I/O空間アドレス23h)のビット7にはシンボルIRR3が対応付けされている。IRR3では、CTC2割込要求の設定が行われる。そして、読み出す場合は、0のときに割込要求なし設定され、1のときに割込要求ありに設定される。また、書き込む場合は、0のときにクリアに設定され、1のときに何もしないに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1023h(I/O空間アドレス23h)のビット6にはシンボルIPR2が対応付けされている。IRR2では、CTC1割込要求の設定が行われる。その他、IRR2はIRR3と同様である。
メモリ空間アドレス1023h(I/O空間アドレス23h)のビット5にはシンボルIPR1が対応付けされている。IRR1では、CTC0割込要求の設定が行われる。その他、IRR1はIRR3と同様である。
メモリ空間アドレス1023h(I/O空間アドレス23h)のビット4にはシンボルIPR0が対応付けされている。IRR0では、INT/NMI割込要求の設定が行われる。その他、IRR0はIRR3と同様である。
メモリ空間アドレス1023h(I/O空間アドレス23h)のビット3〜30未使用であり、常に0である。なお、R/WはRになり、初期値は0になっている。
なお、CPUコアが割込要求を受け付けると割込コントローラが自動的に0にクリアする。0を設定するとクリアすることはできるが1を設定しても割込要求をセットすることはできない。
IRRは割込許可レジスタ(IER)の前段に位置しているので、IERで割込禁止に設定されている割込要因であってもラッチする。割込が禁止されている間に発生した割込要求を無視する場合は割込を許可する前にIRRに0を設定して割込要求をクリアする。
[割込許可レジスタ]
次に、内部機能レジスタにおける割込許可レジスタについて説明する。割込許可レジスタは、割込要求信号を許可するレジスタである。
割込許可レジスタでは、メモリ空間アドレス1024h(I/O空間アドレス24h)のビット7にはシンボルIER3が対応付けされている。IER3では、CTC2割込許可の設定が行われる。そして、0のときに割込禁止に設定され、1のときに割込許可に設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1024h(I/O空間アドレス24h)のビット6にはシンボルIER2が対応付けされている。IER2では、CTC1割込許可の設定が行われる。その他、IER2はIER3と同様である。
メモリ空間アドレス1024h(I/O空間アドレス24h)のビット5にはシンボルIER1が対応付けされている。IER1では、CTC0割込許可の設定が行われる。その他、IER1はIER3と同様である。
メモリ空間アドレス1024h(I/O空間アドレス24h)のビット4にはシンボルIER0が対応付けされている。IER0では、INT割込許可の設定が行われる。その他、IER0はIRR3と同様である。
メモリ空間アドレス1024h(I/O空間アドレス24h)のビット0〜3は未使用であり、常に0である。なお、R/WはRになり、初期値は0になっている。
なお、割込要求レジスタ(IER)に割込要求信号がラッチされた状態で割込を許可すると、すぐにCPUコアに対して割込要求信号を出力する。
[割込優先順位レジスタ]
次に、内部機能レジスタにおける割込許可レジスタについて説明する。割込優先順位レジスタは、割込要因(INT、CTC0、CTC1、CTC2)の優先順位を設定するレジスタである。
割込優先順位レジスタでは、メモリ空間アドレス1025h(I/O空間アドレス25h)のビット7〜6にはシンボルIPR3が対応付けされている。IPR3では、CTC2優先順位の設定が行われる。そして、00のときに優先順位が最も低いレベル0に設定される。また、01のときに00よりも優先順位が高く、かつ10よりも優先順位が低いレベル1に設定される。また、10のときに01よりも優先順位が高く、かつ11よりも優先順位が低いレベル2に設定される。また、11のときに最も優先順位が高いレベル3に設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1025h(I/O空間アドレス25h)のビット5〜4にはシンボルIPR2が対応付けされている。IPR2では、CTC1優先順位の設定が行われる。その他、IPR2はIPR3と同様である。
メモリ空間アドレス1025h(I/O空間アドレス25h)のビット3〜2にはシンボルIPR1が対応付けされている。IPR1では、CTC0優先順位の設定が行われる。その他、IPR1はIPR3と同様である。
メモリ空間アドレス1025h(I/O空間アドレス25h)のビット1〜0にはシンボルIPR0が対応付けされている。IPR0では、INT優先順位の設定が行われる。その他、IPR0はIPR3と同様である。
なお、複数の割込要因が同時に発生した場合は、優先順位の高い割込要因がCPUコアに対して割込要求信号を出力する。優先順位は4レベルあり、レベル3が最上位、レベル0が最下位である。また、同レベルであれば優先順の高い方からINT,CTC0,CTC1,CTC2の順となっている。
[外部信号入力/リセット要因レジスタ]
次に、内部機能レジスタにおける割込許可レジスタについて説明する。外部信号入力/リセット要因レジスタは、割込入力/汎用入力端子(INP)と乱数外部ラッチ0〜2端子(EXLATCH0〜2)の状態及びリセット発生要因を知ることができる。
外部信号入力/リセット要因レジスタでは、メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット7にはシンボルWDTRSTが対応付けされている。WDTRSTでは、WDTリセット発生の設定が行われる。そして、読み出す場合は、0のときに発生していない、1のときに発生したと設定される。また、書き込む場合は、0のときにクリア、1のときに何もしないに設定される。なお、R/WはR/Wになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット6にはシンボルIARSTが対応付けされている。IARSTでは、イリーガルリセットの発生の設定が行われる。その他、IARSTはWDTRSTと同様である。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット5にはシンボルINTRSTが対応付けされている。INTRSTでは、定期リセットの発生の設定が行われる。その他、INTSTはWDTRSTと同様である。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット4は未使用であり、常に0である。なお、R/WはRになり、初期値は0になっている。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット3にはシンボルINPSが対応付けされている。INPSでは、INP端子番号の設定が行われる。そして、0のときに端子番号=Lに設定され、1のときに端子番号=Rに設定される。なお、R/WはRになる。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット2にはシンボルLTC2が対応付けされている。LTC2では、EXLATCH2端子番号の設定が行われる。その他、LTC2はINPSと同様である。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット1にはシンボルLTC1が対応付けされている。LTC1では、EXLATCH1端子番号の設定が行われる。その他、LTC1はINPSと同様である。
メモリ空間アドレス1026h(I/O空間アドレス26h)のビット0にはシンボルLTC0が対応付けされている。LTC0では、EXLATCH0端子番号の設定が行われる。その他、LTC0はINPSと同様である。
なお、WDTRST、IARST、INTRSTは、対応するリセット要因の状態がセットされる。WDTRST、IARST、INTRSTは、システムリセットが発生するまで保持され、システムリセット後に0にクリアされる。WDTRST、IARST、INTRSTをクリアする場合は0を設定する。
INPS、LTC2、LTC1、LTC0は、対応する端子の信号レベルがそのままセットされる。INPSは、HWパラメータのリセット期間/INP端子設定(HRSTCNT)のINP端子機能設定(HPORTEN)の設定状態にかかわらずINP端子の信号レベルがセットされる。
INP端子にはCPUクロックで5クロックのノイズフィルタが挿入されている。EXLATCH0〜2端子には乱数クロックで128クロックのノイズフィルタが挿入されている。したがって、それぞれ5クロック又は128クロックの連続したLレベル信号(又はHレベル信号)が入力された場合に0(又は1)がセットされる。
PINSTSはシステムリセットが発生した場合に初期化される。
[乱数の動作]
乱数回路として、8ビット固定長乱数回路、16ビット固定長乱数回路、8ビット可変長乱数回路、16ビット可変長乱数回路を備えている。システムリセット後の1週目のスタート値はシステムリセットの都度、更新される。乱数列のパターンは自動更新される。16ビット固定長乱数はビット並びを転置することができる。16ビット固定長乱数は動作クロックをMCLKの1/2又はEXCLKの1/2から選択できる。3本の乱数外部ラッチ端子により、乱数値をラッチすることができる。乱数回路の異常を判定する機能を搭載している。
8ビット固定長乱数回路と16ビット固定長乱数回路は、システムリセットまたはWDTリセット後に自動的に起動する。また、8ビット可変長乱数回路と16ビット可変長乱数回路は、システムリセットまたはWDTリセット後は停止しており、最大値を設定すると起動する。また、乱数回路はシステムリセットまたはWDTリセットで初期化される。定期リセット、イリーガルアクセスリセットの発生では乱数機能には影響を与えず動作が継続する。
乱数回路は、初期値をスタート値としてとびとびの値をとりながら乱数値を更新し、すべての値を重複することなく1回ずつ出現させる。すべての値が出現した後は別な値をスタート値とし、かつ数列の出現パターンを別なパターンに変更し、再び全ての値をとびとびの値をとりながら更新していく。
乱数値は、乱数クロック(MCLKの1/2又はEXCLKの1/2)の立ち上がりで更新される。乱数外部ラッチ0〜2端子(EXLATCH0〜2)へ入力される信号により、乱数値をラッチすることができる。
外部ラッチ信号モードレジスタ(RDEXLM)によりラッチデータレジスタの保持又は更新を設定することができる。RDEXLMに0(保持)を設定すると、乱数ラッチデータレジスタがクリアされた状態でEXLATCH0〜2へ信号が入力された場合のみ、乱数ラッチデータレジスタに乱数値がラッチされる。乱数ラッチデータレジスタにラッチデータがある状態であるときは、EXLATCH0〜2へ信号が入力されて乱数ラッチデータレジスタが更新されずそれまでのラッチデータが保持される。RDEXLMに1(更新)を設定すると、EXLATCH0〜2へ信号が入力される都度、ラッチデータは更新される。
[定期リセットモニタレジスタ]
次に、内部機能レジスタにおける定期リセットモニタレジスタについて説明する。定期リセットモニタでは定期リセットタイマ用カウンタの値を読み出すことができる。
定期リセットモニタレジスタでは、メモリ空間アドレス1094h(I/O空間アドレス94h)のビット7〜0にシンボルITRMNが対応付けされている。ITRMNでは、定期リセットモニタの設定が行われる。そして、00h〜FFhのいずれかに設定される。また、なお、R/WはRになり、初期値は0になっている。
定期リセットは、HWパラメータの定期リセット設定(HPRST)により動作する。定期リセット用カウンタは、システムリセット又はWDTリセットにより00hに初期化され、定期リセット用クロックによりアップカウントされる。定期リセットモニタレジスタ(ITRMN)から定期リセット用カウンタ値を読み出すことができる。
[レジスタ構成について]
次にレジスタ構成について説明する。
[汎用レジスタについて]
レジスタバンクとして、バンク0とバンク1からなる2つのレジスタバンクを備えている。各レジスタバンクには、8つの8ビット汎用レジスタW,A,B,C,D,E,H,L及び2つの16ビット汎用レジスタIX,IYを備えている。W,A,B,C,D,E,H,Lは8ビットの転送や演算などに用いられる。また、これらのレジスタを結合してWA,BC,DE,HLとして用いることもできる。WA,BC,DE,HL,IX,IYは、16ビットの転送や演算になどに用いることができる。汎用レジスタは、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセット時00h又は0000hに初期化される。
[プログラムステータスワード(PSW)]
次にPSWについて説明する。PSWは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するレジスタであり、8種類のフラグで構成されている。PSWは、前述したCPUコアとの初期化にともない、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセット時に00hにクリアされる。
PSWでは、ビット7にシンボルJF(ジャンプステータスフラグ)が対応付けされている。JFは、1バイト長のJRS命令などで使用するフラグである。図中の例で示すように、命令により、ゼロフラグがセットされる場合とキャリーフラグがセットされる場合とがある。また、図中の例で示すように、INC、DEC命令の場合にはキャリーフラグは変化しないが、キャリーフラグがセットされる条件でジャンプステータスフラグがセットされる。
また、ビット6にZF(ゼロフラグ)が対応付けされている。ZFは、演算結果又は転送データが00h(8ビットの場合)又は0000h(16ビットの場合)で1にセットされ、その他の場合は0にクリアされる。交換命令(XCH dst,src)では、dstに格納される値が0のときにセットされる。
また、ビット5にCF(キャリーフラグ)が対応付けされている。CFは、演算時のキャリー又はボローがセットされる。除算命令の場合は、0除算又は除算結果が0100h以上の場合に1がセットされる。INC,DEC命令の場合は、キャリーまたはボローが生じる場合でもキャリーフラグは変化せず値を保持する。
また、ビット4にHF(ハーフキャリーフラグ)が対応付けされている。HFは、8ビット演算時に4ビット目へのキャリー又はボローがセットされる。
また、ビット3にSF(サインフラグ)が対応付けされている。SFは、演算結果のMBSが1のときに1にセットされ、それ以外の場合0にクリアされる。
また、ビット2にVF(オーバーフローフラグ)が対応付けされている。VFは、演算結果にオーバーフローが生じたときに1にセットされ、それ以外のときに0にクリアされる。
また、ビット1にRBS(レジスタバンクセレクタ)が対応付けされている。RBSは、汎用レジスタで選択されているバンクを示している。
また、ビット0にIMF(割込マスタ許可フラグ)が対応付けされている。IMFは、DI命令でIMF=0となり、マスカブル割込の受付が禁止される。EI命令でIMF=1となり、マスカブル割込の受付が許可される。
[スタックポインタ(SP)]
次に、SPについて説明する。SPはスタックの先頭番地を示す16ビットのレジスタである。
PUSH命令時、サブルーチンコール時、割込受付時にポストデクリメントされ、POP命令時、リターン命令時にプリインクリメントされる。サブルーチンコール時(CALL命令、CALLV命令)は戻り番地の上位、下位の順にPUSHされる。割込受付時はプログラムステータスワード、戻り番地上位、下位の順にPUSHされる。SPは、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセット時01FFhに初期化される。
[プログラムカウンタ(PC)]
次に、PCについて説明する。次に実行すべき命令が格納されているアドレスを示す16ビットのレジスタである。システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセットで8000hに初期化され、システムリセット、WDTリセット、定期リセット、イリーガルアクセスリセット解除後は8000h番地からプログラムの実行を開始する。
[マイクロコンピュータの起動時の動作の概要]
上記のように構成されたマイクロコンピュータでは、電力が供給され、リセット回路49、リセット回路95からリセット信号が入力されると、システムリセットを行う。
このシステムリセットにより、マイクロコンピュータの各機能がリセット要因による動作の変化として説明した動作を行う。例えば、CPUコアの初期化が行われ、それに伴いPSWが00hにクリアされる。従って、IMFが0となり、割込禁止状態が設定される。また、初期化要因にシステムリセットが定められている内部機能レジスタ(CTCコントロールレジスタや乱数回路に関わるレジスタなど)に初期値が設定される。
さらに、HWパラメータを参照して各種機能の設定を行う。ここで、HWパラメータにおいて、マイクロコンピュータが起動しない条件(図42参照)が満たされるか否かを判定し、満たされている場合にはマイクロコンピュータは起動しない。
その後、設定されたシステムリセット時間が経過した後に、ユーザプログラム(「プログラム/データ」に格納されているプログラム)に従って図5及び図6に示す初期設定処理を実行する。
[NMI割込(マスク不能割込)によって電断処理を実行する例]
上記変形例では、電断処理を図38及び図39に示すタイマ割込み処理(メイン)内で実行したが、NMI割込(マスク不能割込)によって電断処理を実行してもよい。
この場合には、割込要求信号が入力されると割込許可/禁止の状態にかかわらずNMI割込を発生させて電断処理を実行する。電断処理において、まず、電源断時直前の割込許可/禁止状態をバックアップして割込禁止に設定する。次いで、図10に示す電断処理(メイン)と同様の処理を実行する。そして、マイクロコンピュータを起動して、初期設定処理を実行したときに、図6のSa17の処理を行わず、電源断時の割込許可/禁止状態にもとづいて、割込許可/禁止状態を復帰させる。
そして、このように電断処理を実行する場合において、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合は図42に示す起動しない条件を満たす場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する。すなわち、ベクタテーブルのアドレスA7A0h〜A7A1hにおけるINT/NMIの値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合は図42に示す起動しない条件を満たす場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する。これにより、意図しないマスク不能割込処理が行われることを防止できる。
また、本例において、NMI割込の割込要求信号が入力されてからNMI割込が発生するまでの期間(例えば、3サイクル)は、タイマ割込処理(メイン)の発生条件が成立してからタイマ割込が発生するまでの期間(例えば、4サイクル)よりも短くなっている。このため、好適に電断処理を実行することができる。
なお、本例は、メイン制御部41が初期設定処理、タイマ割込処理(メイン)、電断処理(メイン)を実行する例を挙げたが、サブ制御部91が初期設定処理(サブ)、タイマ割込処理(サブ)、電断処理(サブ)を実行してもよい。
[第1実施形態、第2実施形態、第1実施形態及び第2実施形態の変形例の効果]
上記第1実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回になったときに、その次ゲームでハズレ時のリプレイ告知演出の実行を制限する(本例では、図28に示す部分)。
よって、遊技者の期待を裏切らず、遊技の興趣を盛り上げることができる。
上記第1実施形態では、入賞履歴表示を行う(本例では、図22のSp8に示す部分)。
よって、ARTの実行条件が成立し得ることを遊技者が察知することができる。
上記第1実施形態では、ARTの付与が確定してから複数ゲーム後にその旨の報知を行う(本例では、図28に示す部分)。
よって、ARTの付与への遊技者の期待感を高めることができる。
上記第1実施形態では、ARTの付与が確定し得る状態は、リプレイの連続入賞回数が1回満たない状態である(本例では、図28に示す3G目の部分)。
よって、リプレイが連続して入賞されることに遊技者が注目するため、遊技の興趣を向上させることができる。
上記第1実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回になるときにART抽選を実行する(本例では、図21のSj4に示す部分)。
よって、ARTの付与条件であるリプレイの連続入賞回数が4回にならなくても遊技者の期待感を持続することができる。
上記第1実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回になったときに有利示唆条件が成立して前兆演出が開始する(本例では、図28に示す部分)。
よって、ARTが付与されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
上記第1実施形態では、有利示唆条件は前兆演出を実行するときに成立している(本例では、図28に示す部分)。
よって、リプレイ告知演出に対する遊技者の注目を集めることができる。
上記第1実施形態では、有利示唆条件はART抽選の当選確率が高確率のときに成立している。
よって、リプレイ告知演出に対する遊技者の注目を集めることができる。
上記第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回となってARTの付与が確定した後はARTの上乗せが起こらない5ゲーム目のゲームからARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出を実行する(本例では、図32に示す部分)。
よって、複数回の表示結果の導出表示が行われたときのARTの付与への遊技者の期待感を阻害することなく、遊技の興趣を向上させることができる。
上記第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回となったときにARTを付与し、リプレイの連続入賞回数が4回になったときにARTを付与する(本例では、図29のSn9及びSn12に示す部分)。
よって、複数回の表示結果の導出表示が行われたときのARTの付与への遊技者の期待感を阻害することなく、遊技の興趣を向上させることができる。
上記第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が3回となったときに前兆演出を複数ゲームにわたって実行する(本例では、図30のSr7に示す部分)。
よって、ARTが付与される旨の報知が行われるか否かに対する遊技者の注目を集めることができる。
上記第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が2回となったときにART抽選を実行する(本例では、図29のSn4に示す部分)。
よって、リプレイの連続回数が3回になることによるARTの付与条件が成立しなくても遊技者の期待感を持続できる。
上記第2実施形態では、リプレイの連続入賞回数が2回となったときは、リプレイの連続入賞回数が3回とならない状態となった後にARTが付与されることを示唆あるいは報知する前兆演出を実行する(本例では、図32(b)に示す部分)。
よって、リプレイの連続回数が3回になることによるARTの付与条件が成立しなくても遊技者の期待感を持続できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理でタイマ割込の設定を行った後に割込許可し、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、図33及び図34、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、CTCがカウント動作中であってもTMCNT0〜2を設定すると、CTC0〜2とTMCNT0〜2の設定内容で更新され、カウント中のタイマ値はCTC0〜2の設定値から再度ダウンカウントする。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、システムリセットが行われて割込コントローラが初期化されると、割込要求レジスタ、割込許可レジスタ、割込優先順位レジスタに初期値が設定される。
よって、意図しない設定で割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、プログラムエンドアドレスの機能を使用しているときにおいて、シンボルがHPRGENDであるときで、設定内容がプログラムエンドアドレスのときは、HPRGEND1〜A6FFhの領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットが発生する。
よって、不正なプログラムの実行を防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理において、タイマ割込の設定を行う前に割込禁止に設定する(本例では、図33のSa1の処理を行う部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、乱数回路動作モード設定(関係するシンボル名:HRDMD)においてHEDMDのビット3=1の場合又はシステム設定(関係するシンボル名:HSYSCNT)においてHSYSCNTのビット5=1、HSYSCNTのビット6=1、HSYSCNTのビット7=1の場合にマイクロコンピュータの起動が制限される(本例では、図42に示す部分)。
よって、意図しない設定がなされることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理で乱数発生回路の設定を行った後に割込許可し、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、図33及び図34、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RDEXLMに0(保持)を設定すると、乱数ラッチデータレジスタがクリアされた状態でEXLATCH0〜2へ信号が入力された場合のみ、乱数ラッチデータレジスタに乱数値がラッチされる。RDEXLMに1(更新)を設定すると、EXLATCH0〜2へ信号が入力される都度、ラッチデータは更新される(本例では、[乱数の動作]に示す部分)。
よって、意図しない乱数値を取り込むことを防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、システムリセットが行われて乱数回路が初期化されると乱数回路に関する各レジスタに初期値が設定される。
よって、意図しない設定で乱数値となる数値データが更新されることを防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理中は割込禁止し、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、図33及び図34、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかを選択して実行する(本例では、[初期化について]で示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、出力ポートを初期化する前に割込禁止に設定する(本例では、図40のSm3の前に割込禁止を実行する部分)。
よって、意図しないデータが出力されることを防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、電断処理において電源断時の割込許可/禁止状態をバックアップするとともに初期設定処理で電源断時の割込許可/禁止状態を復帰させ、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、[変形例]、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、ベクタテーブルのアドレスA7A0h〜A7A1hにおけるINT/NMIの値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、[変形例]、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、NMI割込信号が入力されてからNMI割込が発生するまでの期間は、タイマ割込処理(メイン)の発生条件が成立してからタイマ割込が発生するまでの期間よりも短い(本例では、[変形例]に示す部分)。
よって、電断処理を好適に実行することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RAMの内容が異常か否かによってRAMの異なる領域を初期化する(本例では、図35のSb2でNの場合にSb3の処理を実行してSb4の処理を実行し、Sb2でYの場合にSb3の処理を実行せずにSb4の処理を実行する部分)。
よって、RAMの初期化を好適に実行することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RAMの内容が正常でないと判定したときに設定キーがオンでないときでもRAMを初期化する(本例では、図34のSa23及びSa24の処理を実行する部分)。
よって、RAMの記憶内容が正常でない状態で制御が行われることを防止できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RAMの内容が正常でないと判定したときに設定値を含む領域を初期化し、RAMの内容が正常であると判定したときに設定値を含む領域を初期化する(本例では、図35のSb2でNの場合にSb3の処理を実行してSb4の処理を実行し、Sb2でYの場合にSb3の処理を実行せずにSb4の処理を実行する部分)。
よって、設定値を好適に保護できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RAMの内容が異常であるときにRAM異常フラグをセットし、初期設定処理でRAM異常フラグにもとづいてRAMの内容が異常であるか否かを判定する(本例では、図34のSa25及び図33のSa16の処理を実行する部分)。
よって、記憶手段の記憶内容が正常でない状態で制御が再開することを防止できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、RAMの初期化を行うときには割込禁止に設定する(本例では、図33のSa1及び図37のSc1の処理を実行する部分)。
よって、初期化を行っているときに他の処理が行われることを防止できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、出力ポートを初期化する前に割込禁止に設定する(本例では、図40のSm3の前に割込禁止を実行する部分)。
よって、意図しないデータが出力されることを防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、設定変更処理が終了した後に遊技毎のRAMの初期化を実行する前の処理からメイン処理の実行を開始する(本例では、設定変更処理が終了した後に図37のSc1の処理から実行を開始する部分)。
よって、設定変更処理での初期化に加え、遊技毎の初期化を実行できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理でタイマ割込の設定を行った後に割込許可し、ベクタテーブルに設定した値が0000h、8000h〜HPRGEND以外の値の場合にはマイクロコンピュータの起動を制限する(本例では、図33及び図34、図42に示す部分)。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、設定変更処理が終了した後に遊技毎のRAMの初期化を実行する前の処理からメイン処理の実行を開始する(本例では、設定変更処理が終了した後に図37のSc1の処理から実行を開始する部分)。
よって、一遊技の遊技毎の初期化を好適な状態で実行できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、設定変更処理の初期化では使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)を初期化し、遊技毎の初期化では未使用領域および未使用スタック領域を初期化する(本例では、図35のSb4の処理及び図37のSc3の処理を実行する部分)。
よって、確実に初期化を行うことができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、設定変更処理中に割込処理を実行するとともに、設定変更処理が終了した後に遊技毎のRAMの初期化を実行する前からメイン処理を開始する(本例では、図35のSb6の処理を実行する部分)。
よって、設定変更処理中に実行された割込処理により書き換えられたデータを遊技毎の初期化により初期化することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、マイクロコンピュータの起動において割込を禁止するとともに、初期設定処理において割込を禁止する(本例では、マイクロコンピュータの起動時にPSWが00hにクリアされてIMFが0となり、割込禁止状態に設定するとともに、初期設定処理においてDI命令を実行することにより図33のSa1の処理を実行する部分)。
よって、意図しない割込が発生することを防止できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、初期設定処理でタイマ割込の設定を行った後に割込許可する(本例では、図34のSa20及びSa22の処理を実行する部分)。
よって、意図しない割込が発生することを防止できる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、CTCがカウント動作中であってもTMCNT0〜2を設定すると、CTC0〜2とTMCNT0〜2の設定内容で更新され、カウント中のタイマ値はCTC0〜2の設定値から再度ダウンカウントする。
よって、意図しない割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、システムリセットが行われて割込コントローラが初期化されると、割込要求レジスタ、割込許可レジスタ、割込優先順位レジスタに初期値が設定される。
よって、意図しない設定で割込処理が実行されることを事前に防止することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態の変形例では、プログラムエンドアドレスの機能を使用しているときにおいて、シンボルがHPRGENDであるときで、設定内容がプログラムエンドアドレスのときは、HPRGEND1〜A6FFhの領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットが発生する。
よって、不正なプログラムの実行を防止することができる。
[その他、変形例について]
以下に、上記実施形態の種々の変形例について説明する。
[特典の付与条件について]
上記実施形態では、特典の付与条件をリプレイの入賞回数が所定回数連続することとしたが、他の条件を付与条件としてもよい。例えば、特定の抽選対象役の連続当選回数が所定回数に達することを付与条件とすることが可能である。
上記実施形態では、特典の準付与条件としてリプレイの連続入賞回数が3回となったとき、また、リプレイの連続入賞回数が2回となったときを例と挙げたが、他の条件を準付与条件としてもよい。例えば、リプレイが当選あるいは入賞するたびにART抽選を行い、ART抽選に当選することを準付与条件とすることが可能である。
[特典について]
上記実施形態では、遊技者にとって有利な特典としてARTを適用しているが、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典を適用しても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典を適用しても良い。
[ARTについて]
上記実施形態では、メイン制御部41がART抽選を実行してARTの制御を行ったが、サブ制御部91がARTの制御を行うようにしてもよい。例えば、サブ制御部91がART抽選を行うとともにARTのゲーム数を管理する、あるいは、メイン制御部41がART抽選を行い、サブ制御部91がARTのゲーム数を管理することが可能である。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施形態1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
なお、上記第1の実施形態は以下の発明を含むとともに、以下の効果を奏する。
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1)において、
導出を許容する表示結果を決定する表示結果決定手段(例えば、図20のSd2に示す部分)と、
複数回の遊技が行われたときに成立し得る付与条件が成立した場合に特典(例えば、ART)を付与する特典付与手段(例えば、図21に示す部分)と、
前記表示結果決定手段の決定結果にもとづいて表示結果が導出される前に演出を実行する演出実行手段(例えば、図22のSp6に示す部分)とを備え、
前記演出実行手段は、特定の表示結果の導出が許容されているときに、前記特定の表示結果の導出が許容されていることを示唆する特定の演出(例えば、リプレイ告知演出)を実行可能な許容時実行手段(例えば、図25のSg15で示す前兆リプレイテーブルを用いて演出決定抽選を実行する部分)と、前記特定の表示結果の導出が許容されていないときに、有利示唆条件が成立している場合に特定の演出を実行可能な非許容時実行手段(例えば、図24のSg5で示す前兆ハズレテーブルを用いて演出決定抽選を実行する部分)とを含み、
前記非許容時実行手段は、表示結果の導出により前記付与条件が成立し得るときに前記特定の演出の実行を制限する(例えば、図28に示す部分)。
この構成によれば、遊技者の期待を裏切らず、遊技の興趣を盛り上げることができる。
付与条件が成立し得ることを報知する条件成立報知手段(例えば、図22のSp8に示す部分)を備えた。
この構成によれば、付与条件が成立し得ることを遊技者が察知することができる。
付与条件が成立してから所定期間が経過した後に特典が付与されることを報知する特典付与報知手段(例えば、図28に示す部分)を備えた。
この構成によれば、特典の付与への遊技者の期待感を高めることができる。
特典付与手段は、特定の表示結果の連続導出回数が所定回数に達したときに付与条件が成立したものとして特典を付与し、
非許容時実行手段は、特定の表示結果の連続導出回数が所定回数(例えば、4回)より1回少ない状態で可変表示部の変動表示を行っているときに付与条件が成立し得るものとして特定の演出の実行を制限する(例えば、図28に示す3G目の部分)。
この構成によれば、特定の表示結果が連続して導出されることに遊技者が注目するため、遊技の興趣を向上させることができる。
付与条件が成立する前に成立する準付与条件が成立したとき(例えば、リプレイの連続入賞回数が3回になるとき)に抽選により特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選手段(例えば、図21のSj4に示す部分)を備えた。
この構成によれば、付与条件が成立しなくても遊技者の期待感を持続することができる。
有利示唆条件は準付与条件の成立にもとづいて成立する(例えば、図28に示す部分)。
このような構成によれば、特典が付与されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
特典が付与されている可能性を示唆する前兆演出を複数のゲームにわたって実行する前兆演出実行手段を備え、
有利示唆条件は、前兆演出を実行している期間中に成立している(例えば、図28に示す部分)
このような構成によれば、有利示唆条件が成立しているときの遊技において、非許容時実行手段による演出する遊技者の注目を集めることができる。
特典が付与される確率を変動させる付与確率変動手段を備え、
有利示唆条件は、特典が付与される確率が高確率になっているときに成立している
このような構成によれば、有利示唆条件が成立しているときの遊技において、非許容時実行手段による演出する遊技者の注目を集めることができる。