JP6746559B2 - 酸化亜鉛系圧電デバイス - Google Patents

酸化亜鉛系圧電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6746559B2
JP6746559B2 JP2017501526A JP2017501526A JP6746559B2 JP 6746559 B2 JP6746559 B2 JP 6746559B2 JP 2017501526 A JP2017501526 A JP 2017501526A JP 2017501526 A JP2017501526 A JP 2017501526A JP 6746559 B2 JP6746559 B2 JP 6746559B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon fiber
article
piezoelectric device
yarns
polymer matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017501526A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017513240A (ja
Inventor
カレスターニ、ダビデ
コッペデ、ニコラ
クリオロ、マウリジオ
デルモンテ、ダビデ
ビラーニ、マルコ
ツァッペッティーニ、アンドレア
マルチーニ、ローラ
ベルセラ、ロッコ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bercella Srl
Original Assignee
Bercella Srl
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bercella Srl filed Critical Bercella Srl
Publication of JP2017513240A publication Critical patent/JP2017513240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6746559B2 publication Critical patent/JP6746559B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/87Electrodes or interconnections, e.g. leads or terminals
    • H10N30/877Conductive materials
    • H10N30/878Conductive materials the principal material being non-metallic, e.g. oxide or carbon based
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/07Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base
    • H10N30/074Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/07Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base
    • H10N30/074Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing
    • H10N30/077Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing by liquid phase deposition
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/09Forming piezoelectric or electrostrictive materials
    • H10N30/092Forming composite materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/30Piezoelectric or electrostrictive devices with mechanical input and electrical output, e.g. functioning as generators or sensors
    • H10N30/302Sensors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/85Piezoelectric or electrostrictive active materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/07Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base
    • H10N30/074Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing
    • H10N30/076Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing by vapour phase deposition

Description

本発明は、センサとして、及びアクチュエータとして利用できる酸化亜鉛系圧電デバイスに関する。
センサや駆動デバイスを作製するための圧電材料の使用が知られている。
機械的変形を受けると電圧差を発生することができる場合、材料が圧電性であると定義される。実際には、外圧が加えられた場合、異符号の電荷それ自身が材料の対向面に位置され、すなわち、正味の電気双極子モーメントがユニットセルに生成される。結晶はコンデンサとして振る舞い、このコンデンサに電圧差が加えられる。2つの面が外部回路で接続された場合、圧電電流と呼ばれる電流が発生し、この効果は「ピエゾジェネレーター効果」と呼ばれる。逆に、材料に電圧差が加えられた場合、材料は膨張するか収縮する(「ピエゾモーター効果」)。これら効果は可逆的であり、ナノメートルオーダーのスケールで実現される。
圧電効果を発生させることができるさまざまな材料が存在する。とりわけ、チタン酸バリウム(BaTio)、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ランガサイト(LaGaSiO14)、四ホウ酸リチウム(Li)、オルトリン酸ガリウム塩(GaPO)、石英及び酸化亜鉛(ZnO)である。
特に、デバイスにかなりの可撓性及び曲げ強さを与えるために、このような材料のナノ結晶がポリマー又は炭素繊維媒体上に堆積されたさまざまなZnO系デバイスが提案されている。これらデバイスでは、ZnO結晶のフィラメントの端部は、代表的には金電極である適切な電極に接続され、これは、電圧又はそれによって発生する電流を測定するための機器に適切に電気的に接続されている。しかしながら、実験タイプに必須のこれらデバイスは、かなり複雑であり、従来のセンサと同じやり方では、それらの位置を適所に決める難しさ及び配線の必要性のために、その構造上の動作を監視するための大きな構造と一体にするのが容易ではない。
それ故、本発明の1つの目的は、大きな複合構造を含む、複合材料でできたさまざまな構造に容易に一体にされることができる単純な配置形状の圧電デバイスを提供することである。
他の目的は、大きな構造においてもセンサとして、又はアクチュエータとして使用されることができる圧電デバイスを提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明による1以上の圧電デバイスが一体にされた炭素繊維材料の物品を作製する方法を提供することである。
したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に概説されるような酸化亜鉛系圧電デバイスに関し、これらに規定されるものは、本明細書と一体的な部分を形成する。
本発明のさらなる特徴及び効果が、いずれの場合も、添付図面を参照して、非限定的な例による好ましい実施形態の以下に与えられる記載からより明白に理解可能になる。
図1は、本発明による圧電デバイスの概略図である。 図2Aは、本発明の圧電デバイスの他の実施形態の概略図である。 図2Bは、図2Aのデバイスを拡大した細部の側面概略図である。
図1に示されるように、参照符号1によって全体的に示される本発明の圧電デバイスは、少なくとも2つの炭素繊維の交差したヤーン2a、2bを有し、ヤーン2a、2bの交差部にナノ構造の酸化亜鉛(ZnO)層3が配置されている。ヤーン2a、2bの各々の端部4a、4bは、可能な適切な配線6a、6bによって、操作ユニット5に接続されている。炭素繊維が導電特性を有すると仮定すると、ヤーン2a、2bの端部を操作ユニット5に直接接続することも可能である。
「ヤーン2a、2bの交差部に酸化亜鉛の層が配置されている」との表現は、ZnOの層がこれらの交差部を含む前記ヤーン2a、2bの一部を覆っており、より広範囲を覆っていてもよいことを意味する。
ヤーン2a、2bは、本発明のデバイスが適用される物品のサイズに応じた、及びデバイスが置かれる位置に応じた適切な長さであることができる。実際には、本発明のデバイスでは、炭素繊維のヤーン2a、2bは、その電気伝導性のおかげで、信号のコンダクターとなるヤーンである。したがって、任意の離れた位置に操作ユニット5を置くことが可能であり、一方、1以上のデバイス1が、(デバイス1がセンサとして使用される場合)構造上の変化が監視される必要があるか、(デバイス1がアクチュエータとして使用される場合)物品の形態上の変化を引き起こす物品のところに自由に置かれることができる。デバイス1は、外部の電気接触を必要とせず、ZnOで覆われた炭素繊維の構造によって特徴付けられるのみであり、それが埋め込まれることができる炭素繊維の物品と容易に一体にされることができる。
ヤーン2a、2bの長さが広範であれば、適切な位置に信号増幅器を適用するのが便利であるか必要でありうる。
ある実施形態では、操作ユニット5は、電圧又は静電容量を測定するための機器である。
他の実施形態では、操作ユニット5は、電圧発生器である。
炭素繊維のヤーン2a、2bは、単一の炭素繊維又は複数の炭素繊維のバンドルからなることができる。
「炭素繊維のヤーン」との用語は、例えば、ポリアクリロニトリル又はポリシラザンである合成由来の、あるいは、例えば、ピッチ、植物性繊維又は木などのセルロース系材料である自然由来の、さまざまな炭素質材料の熱分解によって一般的に生成された繊維材料を指す。
「複数の炭素繊維のバンドル」との用語は、概して3,000〜50,000のファイバを含む炭素繊維のグループを指す。
ナノ構造のZnOの層3は、「ナノロッド」の形態のZnO(以下では「ZnO NR」とする)を含む。
ZnO NRの層3の堆積方法は、
a)少なくとも2つの炭素繊維の交差したヤーン2a、2bを含む物品の一部分上への接着層の形成ステップと、
b)ステップa1)の前記接着層上でのZnO NRの成長ステップと、
あるいは、
a1)2つの炭素繊維のヤーン2a、2bの一部分上への接着層の形成ステップと、
b1)ステップa1)の接着層上でのZnO NRの成長ステップと、
c1)2つのヤーン2a、2bの重ね合わせステップとを含む。
ステップc1では、2つのヤーンは、単に互いの上に置かれることができるか、接着剤又は樹脂を使用して一緒に保持されることができる。
接着層(「シード層」とも称される)の形成のステップa)又はa1)は、2つの異なる技術を使用して達成されることができる。
いくつかの実施形態では、ステップa)又はa1)は、化学浴技術で実行され、
A1)所定時間、所定温度で、亜鉛塩水溶液中への、ZnO NRで覆われるべき前記物体又は前記ヤーンの浸漬ステップと、
A2)所定時間、所定温度で、塩基性水溶液中へのステップA1)の前記物体又は前記ヤーンの浸漬ステップと、
A3)ステップA2)から得られた前記物体又は前記ヤーンの乾燥ステップと、
A4)ステップA1)、A2)及びA3)の所定回数の繰り返しステップとをこの順に含む。
物体の、又は糸の表面の一部分のみが覆われる必要がある場合には、残りの部分は適切に遮られなければならない。
ステップA1)では、亜鉛塩は、好ましくは、酢酸亜鉛二水和物であり、より好ましくは、1mMないし1Mの、より好ましくは約60mMの酢酸亜鉛二水和物の溶液である。
ある実施形態では、ステップA1)は、周囲温度で、1秒間ないし1時間かこれ以上の時間、好ましくは5秒間ないし30秒間、より好ましくは約10秒間、実行される。
ステップA2)では、塩基性水溶液は、好ましくは水酸化アンモニウムの水溶液であり、より好ましくは0.0001%ないし0.1%の、好ましくは約0.03重量%の濃度の水酸化アンモニウムの水溶液である。
ある実施形態では、ステップA2)は、周囲温度で、1秒間ないし1時間かこれ以上の時間、好ましくは5秒間ないし30秒間、より好ましくは約10秒間、実行される。
「水溶液」との用語は、好ましくは、蒸留水の溶液を、より好ましくは再蒸留水の溶液を意味すると理解される。
乾燥ステップA3)は、好ましくは、25℃よりも高い温度で、より好ましくは70℃よりも高い温度で、よりいっそう好ましくは90℃よりも高い温度で、より好ましいやり方では約120℃で、好ましくは200℃未満で行われる。
ステップA1)、A2)及びA3)は、好ましくは、少なくとも10回、より好ましくは少なくとも15回、よりいっそう好ましくは約20回繰り返される。
他の実施形態では、ステップa)は、真空中に置かれた堆積チャンバを含む装置の使用を含む「スパッタリング」又は「陰極粉砕」の従来技術を使用して実行され、この堆積チャンバ中に、覆われるべき物体及びこの場合にはZnOであるコーティング材料が置かれる。コーティング材料は、通常1KeVよりも低いエネルギーを有するイオンビームを当てられ、霧状材料を放出してチャンバの壁及び覆われるべき表面を覆う。物体の表面の一部分のみが覆われるべきである場合には、覆われるべきでない部分が遮られる必要がある。
上に概説された手順は、
B1)所定時間、不活性雰囲気の下で、真空中で、スパッタリング堆積チャンバ中に配置された前記物体の一部分上へのZnO酸化物層3の堆積ステップと、
B2)ステップB1)の所定回数の繰り返しステップとをこの順に含む。
ステップB1)は、好ましくは、120Wの電力を使用して、30秒間ないし1時間の堆積時間、より好ましくは2〜6分間、よりいっそう好ましくは約4分間、実行される。
ステップB2)は、好ましくは2ないし4回の堆積サイクルを、より好ましくは2回の堆積サイクルを与える。
接着層上でのZnO NRの成長のステップb)又はb1)は、
i)所定時間、所定温度で、亜鉛塩の、及びアミンの溶液中への、それぞれステップa)又はa1)から得られた前記物品又は前記ヤーン2a、2bの浸漬ステップと、
ii)前記物体又は前記ヤーン2a、2bの乾燥ステップとをこの順に含む。
ステップi)では、好ましくは、ヘキサメチレンテトラミン及び酢酸亜鉛二水和物の水溶液が使用される。より好ましくは、亜鉛塩の濃度は、100uMないし1Mであり、よりいっそう好ましくは約20mMであり、また、アミンの濃度は、100uMないし1Mであり、よりいっそう好ましくは約20mMである。
好ましい実施形態では、処理温度は、50℃よりも高く、好ましくは70℃よりも高く、より好ましくは約90℃である。
好ましい実施形態では、処理時間は、2〜6時間、好ましくは約4時間である。
乾燥ステップii)は、好ましくは、100℃よりも高い温度で、好ましくは130℃よりも高い温度で、より好ましくは約150℃で、少なくとも5分間、好ましくは約10分間、行われる。
ある実施形態では、操作ユニット5は、代表的には電圧計である電圧を測定するための機器であることができる。
他の実施形態では、操作ユニット5は、静電容量を測定するための機器を含む。この場合、第1のヤーン2aは、周波数可変の信号発生器に接続され、一方、第2のヤーン2bは、並列に置かれ、前記ヤーン2aに対して接地され、電流信号及び電荷の積分値の取得及び補正のための機器に直列に接続されている。例えば、AIXACCT社によって製造された「強誘電体モジュール」を備える機器TF分析器2000Eが使用されることができる。
電荷及び静電容量計が基にする原理は以下の通りである。本発明のデバイスは、おおよそコンデンサとみなされることができ、そこでは、電機子がその交差部の点でヤーン2a、2bの表面によって表される。一方、「ナノロッド」のコーティング構造は、介在誘電材料(interposed dielectric material)を構成し、これが圧電効果を与える。実際には、現実の材料は決して純粋な誘電体ではなく、したがって、圧電信号は、もしあれば、抵抗性電流及び漏れ電流などの多くの場合に支配的な他の誤った寄与に通常重畳される。これらは、測定の精度を害し、静電容量の正確な測定の信頼性が低くなってしまう。しかしながら、固定振幅及び可変周波数三角電圧インパルスを利用することによって、抵抗性電流や漏れ電流からの材料の誘電性への寄与を分離することが可能である。
正確な周波数がいったん選択されると、全ての誤った寄与が完全に除かれた場合には静電容量対電圧の測定は不変である。システムに対する一定の外部の機械的な圧力による圧電性の誘導が容量の増加を引き起こし、電圧が一定となる。図1におけるデバイスで例えば5kHzの周波数インパルスを使用すると、誘電性の応答は、抵抗及び漏れの応答と完全に分かれている。個々の異なるデバイスについて、適切な周波数パルスが実験的に見つけられることができる。それ故、この体制では、システムの静電容量の変化の観点から圧電効果を測定することが可能である。
他の実施形態では、操作ユニット5は、電圧発生器、好ましくは電圧を調整可能な電圧発生器である。これにより、デバイス1は、印加される電圧に応答してその形態を変化させるアクチュエータとして作用する。圧電材料(ZnO NR)に静電的な「極性(poling)」を与えることで「ナノロッド」の曲げが引き起こされ、すなわち、正味の双極子モーメントの形成、この結果、材料の誘電率の変化、言い換えればその容量の変化が観察される。「極性」の印加が中断されると、デバイス1は、極性の印加の前に見られた同じ容量値をとる初期配置に再度達するまで、緩む。例えば、デバイス1が埋め込まれた材料のいくつかの層を重畳することにより、物品に適切な数のデバイス1を置けば、印加される電圧に応答して物品のかなりの形態変化を得ることができる。
図2A並びに図2Bに示される異なる実施形態では、本発明による圧電デバイス101は、横糸102aと縦糸102bとからなる、炭素繊維でできた織物110から作製され、その一部分上にZnO NRの層103が配置されている。ZnO NRでの炭素繊維のコーティングのための上に記載された技術は、形状を変えられる大きな表面のコーティングを可能にし、したがって、多くの単一の圧電デバイス1を構成する炭素ヤーンの複数の横縦交差部を覆うことが可能である。
デバイス101は、個々のヤーン102a、102bによって直接、又は、適切な配線6a、6bによって、上で述べられるような操作ユニット5に接続されている。
ある実施形態では、本発明による圧電デバイス1、101は、その作製プロセス中、炭素繊維物品と一体にされることができる。
この結果、1以上の圧電デバイス1、101を含む炭素繊維の物品の作製プロセスは、
1)圧電デバイス1、101を形成するための、前記炭素繊維の交差したヤーン2a、2b上への、又は前記炭素繊維織物110上へのZnO NRの堆積ステップと、
2)重合体マトリックスへの、ステップ1)の前記圧電デバイス1、101の含浸ステップと、
3)物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
4)薄層状炭素繊維物品を形成するための、ステップ3)の前記物品の前駆体又はその一部の前記重合体マトリックスの重合ステップと、
5)選択的に、前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層とステップ4)の1以上の薄層状物品を接合することによる多層物品の形成ステップと、前記重合体マトリックスの次の重合ステップとを含む。
ZnO NRの層3、103の堆積ステップ1)は、上で述べられたようにして行われる。織物110の一部分を覆う場合、このステップは、織る前に、織物110に予め行われるか、炭素繊維のヤーン102a、102bに行われることができる。
重合体マトリックスへの含浸ステップ2)では、重合体マトリックスが、選択される次の重合ステップ4)に従って選択されることができる。
重合がオートクレーブでの処理による場合、重合体マトリックスは、一般的には、熱硬化性材料であり、好ましくは、エポキシ樹脂とフェノールのマトリックスとから選択される。
重合がモールド成形による場合、重合体マトリックスは、熱可塑性材料であり、好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレン硫化物(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及びポリエチレンイミド(PEI)から選択される。
重合ステップ4)は、オートクレーブで、又はモールド成形で起こりうる。オートクレーブプロセスが好まれる。
ステップ4)がオートクレーブプロセスで実行される場合、好ましくは、室温ないし180℃の温度で、1バールないし10バールの圧力で、物品のサイズによって決まる変更可能な時間、好ましくは1ないし6時間、実行される。
ステップ4)がモールド成形プロセスで実行される場合、好ましくは、100℃から450℃までの温度で、400トンまでの押圧力で、3〜60分間、実行される。
前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層とステップ4)の薄層状物品を接合するステップ5)は、例えば、薄層状物品の上に熱硬化性の接着フィルムを準備して混ぜたり広げたりすることによって、ステップ4)の薄層状物品の表面処理をすることを含むことができる。熱硬化性の接着フィルムは、好ましくは、炭素繊維織物を含浸させるために使用されるのと同じ構成を有する。
変形例によれば、1以上の圧電デバイス1、101を含む炭素繊維の物品の作製方法は、
1a)圧電デバイス1、101を形成するための、前記炭素繊維の交差したヤーン2a、2b上への、又は炭素繊維織物110上への、ZnO NR層3の堆積ステップと、
2a)重合体マトリックスへの、ステップ1a)の前記圧電デバイス1、101の含浸ステップと、
3a)前記重合体マトリックスへの炭素繊維織物の含浸ステップと、
4a)選択的に、ステップ3a)による前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層と、ステップ2a)による前記重合体マトリックスで含浸された1以上の圧電デバイス1、101を接合することによる物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
5a)物品を形成するための、ステップ4a)の物品の前駆体又はその一部の重合ステップとを含む。
1a)から5a)までのステップは、プロセスの以前の変形例のステップ(1)ないし(5)と同じ手順で行われる。
本発明の方法は、例えば、ばり取り、穿孔、色付けなどの、物品の完成処理を含む1以上の処理ステップによって仕上げられてもよい。

オートクレーブによる重合プロセス及び上に述べられたステップ1)ないし5)にしたがって、長さ1メートルの「I」形鋼が、航空機の翼桁の仮想部分とするために作製された。この要素は、約2.6mmの厚さに達するまで、梁の軸に対して45°で置かれた厚さ0.65mmの炭素織物で作製された。重合は、約2時間、130℃の温度で、6バールの圧力でオートクレーブで起こった。そして、本発明による件の物品が、この要素の内側に応力が加わった状態で、規定の試験を行うために使用された。
本発明の圧電デバイス1、101は、さまざまな分野で使用されることができる。
本発明のアプリケーションの可能な領域は、自動車、航空宇宙及び航空産業である。航空産業では、本発明によるセンサは、翼桁、リブ又はパネルなどの一次構造と一体にされる歪みセンサとして使用されることができる。圧電デバイスもまた、空気力学的な力の適切な変化を生成するために、航空機の移動面の形態変化、特に、翼の配置形状の形状変化を可能にするためのアクチュエータとして使用されることができ、航空機の統御性の改良を可能にする。
本発明の効果は、上の記載から明白である。
圧電デバイス1、101は、例えば、従来技術の装置に必要とされるような、予め作製された物品のデバイスの後の位置決めを必要とすることなく、例えば、その作製段階でいかなるサイズの物品も埋め込むことによって、単純な概念で実現でき、容易に一体にされることができる。
炭素繊維の電気伝導性を利用するという事実は、既に提案されたデバイスによって提供される、代表的には金のコンタクトである高価なバルクのコンタクトを回避することを可能にする。
本発明のデバイスは、さらに、例えば、胴体の部品又は航空機の翼などの、炭素繊維の部分の形態変化のための、応力センサのようなセンサとして、又はアクチュエータとして使用されることができる。
この記載は、本発明のある特定の実施形態であり、請求される保護範囲内であれば当業者が特定の条件を適用させて変更してもよいことが明らかである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 少なくとも2つの炭素繊維の交差したヤーン(2a,2b;102a,102b)を具備し、前記ヤーンの交差部にナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)が配置されており、前記ヤーン(2a,2b;102a,102b)の各々の端部(4a,4b)が操作ユニット(5)に接続されている圧電デバイス(1,101)。
[2] 前記ヤーン(2a,2b;102a,102b)の各々の前記端部(4a,4b)は、別の配線を介在することなく、前記操作ユニット(5)に直接接続されている[1]に記載の圧電デバイス(1,101)。
[3] 前記操作ユニット(5)は、電圧、電流又は静電容量を測定するための機器である[1]又は[2]に記載の圧電デバイス(1,101)。
[4] 前記操作ユニット(5)は、電圧発生器であり、好ましくは、電圧を調整可能な電圧発生器である[1]又は[2]に記載の圧電デバイス(1,101)。
[5] 前記炭素繊維のヤーン(2a,2b;102a,102b)は、1つの炭素繊維のみ、又は複数の炭素繊維のバンドルからなることができる[1]ないし[4]のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
[6] 前記炭素繊維のバンドルは、3,000〜50,000のファイバを含む[5]に記載の圧電デバイス(1,101)。
[7] 前記炭素繊維は、例えば、ポリアクリロニトリル又はポリシラザンである合成由来の、あるいは、例えば、ピッチ、もしくは植物性繊維又は木などのセルロース系材料である自然由来の、熱分解された炭素質繊維材料からなる[1]ないし[6]のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
[8] 縦糸(102a)と横糸(102b)とからなる炭素繊維織物(110)を含み、ナノロッドの形態の酸化亜鉛層(103)がその一部分上に配置されている[1]ないし[7]のいずれか1に記載の圧電デバイス(101)。
[9] 電荷及び静電容量を測定するための前記機器は、
少なくとも1つの第1のヤーン(2a,102a)に接続される可変周波数信号発生器と、
少なくとも1つの第2のヤーン(2b;102b)に接続される、電流信号及び電荷積分値の取得及び補正のための機器とを有する[1]ないし[8]のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
[10] [1]ないし[9]のいずれか1に記載の少なくとも1つの圧電デバイス(1,101)を含む、炭素繊維材料でできた物品。
[11] 前記圧電デバイスは、トルクセンサである[10]に記載の物品。
[12] 前記圧電デバイスは、アクチュエータデバイスである[10]に記載の物品。
[13] 前記少なくとも1つの圧電デバイス(1,101)は、前記物品に埋め込まれているか前記物品と一体となっている[10]ないし[12]のいずれか1に記載の物品。
[14] [1]ないし[9]のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)を得るための方法であって、
a)少なくとも2つの炭素繊維の交差したヤーン(2a,2b;102a,102b)を含む物体の一部分上への接着層の形成ステップと、
b)ステップa)の前記接着層上でのナノロッド形態の酸化亜鉛の成長ステップと、
あるいは、
a1)2つの炭素繊維のヤーン(2a,2b)の一部分上への接着層の形成ステップと、b1)ステップa1)の前記接着層上でのZnO NRの成長ステップと、
c1)前記2つのヤーン(2a,2b)の重ね合わせステップとを含む方法。
[15] 前記ステップa)又はa1)は、化学浴技術によって実行され、
A1)所定時間、所定温度で、亜鉛塩水溶液中への、覆われるべき前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
A2)所定時間、所定温度で、塩基性水溶液中へのステップA1)の前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
A3)ステップA2)から得られた前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の乾燥ステップと、
A4)前記ステップA1)、A2)及びA3)の所定回数の繰り返しステップとをこの順に含む[14]に記載の方法。
[16] 前記亜鉛塩は、酢酸亜鉛であり、前記ステップA2)は、好ましくは、室温で、1秒間ないし1時間かそれ以上の時間、実行され、前記塩基性水溶液は、好ましくは、水酸化アンモニウムの水溶液である[15]に記載の方法。
[17] 前記ステップA2)は、室温で、1秒間ないし1時間かそれ以上の時間、実行される[15]又は[16]に記載の方法。
[18] 前記ステップA1)、A2)及びA3)は、少なくとも10回繰り返される[15]ないし[17]のいずれか1に記載の方法。
[19] 前記ステップa)又はa1)は、従来のスパッタリング技術によって実行され、このスパッタリング技術は、
B1)所定時間、不活性雰囲気の下で、真空中で、スパッタリング堆積チャンバ中に配置された前記物体の一部分上への酸化亜鉛層(3)の堆積ステップと、
B2)前記ステップB1)の所定回数の繰り返しステップとをこの順に含む[14]に記載の方法。
[20] 前記ステップB1)は、120Wの電力を使用して、30秒間ないし1時間かそれ以上の堆積時間、実行され、
前記ステップB2)は、2ないし4回の堆積サイクルを与える[19]に記載の方法。
[21] 前記接着層上にナノロッドの形態の酸化亜鉛を成長させる前記ステップb)は、
i)所定時間、所定温度で、亜鉛塩の、及びアミンの溶液中への、ステップa)又はa1)から得られた前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
ii)前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の乾燥ステップとをこの順に含む[14]ないし[20]のいずれか1に記載の方法。
[22] 前記亜鉛塩の溶液は、酢酸亜鉛水溶液であり、前記アミンは、ヘキサメチレンテトラミンである[21]に記載の方法。
[23] 処理温度が50℃よりも高く、処理時間が2ないし6時間である[21]又は[22]に記載の方法。
[24] 1以上の圧電デバイス(1,101)を含む、[10]ないし[13]に記載のいずれか1による炭素繊維材料の物品を作製する方法であって、
1)圧電デバイス(1,101)を形成するための、前記炭素繊維の交差したヤーン(2a,2b)上への、又は前記炭素繊維織物(110)上へのナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)の堆積ステップと、
2)重合体マトリックスへの、ステップ1)の前記圧電デバイス(1,101)の含浸ステップと、
3)前記物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
4)薄層状炭素繊維物品を形成するための、ステップ3)の前記物品の前駆体又はその一部の前記重合体マトリックスの重合ステップと、
5)選択的に、前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層とステップ4)の1以上の薄層状物品を接合することによる多層物品の形成ステップと、前記重合体マトリックスの次の重合ステップとを含む方法。
[25] 1以上の圧電デバイス(1,101)を含む、[10]ないし[13]に記載のいずれか1による炭素繊維物品を作製する方法であって、
1a)圧電デバイス(1,101)を形成するための、前記炭素繊維の交差したヤーン(2a,2b)上への、又は前記炭素繊維織物(110)上への、ナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)の堆積ステップと、
2a)重合体マトリックスへの、ステップ1a)の前記圧電デバイス(1,101)の含浸ステップと、
3a)前記重合体マトリックスへの炭素繊維織物の含浸ステップと、
4a)選択的に、ステップ3a)による前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層と、ステップ2a)による前記重合体マトリックスで含浸された1以上の圧電デバイス(1,101)を接合することによる物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
5a)前記物品を形成するための、ステップ4a)の前記物品の前駆体又はその一部の重合ステップとを含む方法。
[26] 前記ステップ1)又は1a)が、織る動作の前に、予め織物(110)又は炭素繊維のヤーン(102a,102b)に対して実行される[24]又は[25]に記載の方法。
[27] 前記重合ステップ4)又は4a)は、室温から250℃の間の温度で、1バールないし10バールの圧力で、オートクレーブプロセスによって実行され、
前記重合体マトリックスは、好ましくはエポキシ樹脂とフェノールのマトリックスとから選択された一般的な熱硬化性材料である[24]ないし[26]のいずれか1に記載の方法。
[28] 前記ステップ4)又は4a)は、100℃から450℃までの温度で、400トンまでの押圧力で、3ないし60分間、モールド成形プロセスによって実行され、
前記重合体マトリックスは、好ましくは、ポリエチレン(PE)、硫化ポリフェニレン(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及びポリエチレンイミド(PEI)から選択された熱可塑性材料である[24]ないし[26]のいずれか1に記載の方法。

Claims (30)

  1. 少なくとも2つの炭素繊維交差した交差部を有するヤーン(2a,2b;102a,102b)を具備し、前記交差部を含む部分を覆うナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)が配置されており、前記ヤーン(2a,2b;102a,102b)の各々の端部(4a,4b)が操作ユニット(5)に接続されている圧電デバイス(1,101)。
  2. 前記ヤーン(2a,2b;102a,102b)の各々の前記端部(4a,4b)は、別の配線を介在することなく、前記操作ユニット(5)に直接接続されている、請求項1に記載の圧電デバイス(1,101)。
  3. 前記操作ユニット(5)は、電圧、電流又は静電容量を測定するための機器である、請求項1又は2に記載の圧電デバイス(1,101)。
  4. 前記操作ユニット(5)は、電圧を調整可能な電圧発生器である、請求項1又は2に記載の圧電デバイス(1,101)。
  5. 前記炭素繊維のヤーン(2a,2b;102a,102b)は、1つの炭素繊維のみ、又は複数の炭素繊維のバンドルからなることができる、請求項1ないし4のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
  6. 前記炭素繊維のバンドルは、3,000〜50,000のファイバを含む、請求項5に記載の圧電デバイス(1,101)。
  7. 前記炭素繊維は、ポリアクリロニトリル又はポリシラザンである合成由来の熱分解された炭素質繊維材料、あるいは、ピッチ、又は植物性繊維若しくは木であるセルロース系材料である自然由来の熱分解された炭素質繊維材料からなる、請求項1ないし6のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
  8. 縦糸(102a)と横糸(102b)とからなる炭素繊維織物(110)を含み、ナノロッドの形態の酸化亜鉛層(103)がその一部分上に配置されている、請求項1ないし7のいずれか1に記載の圧電デバイス(101)。
  9. 電荷及び静電容量を測定するための機器は、
    少なくとも1つの第1のヤーン(2a,102a)に接続される可変周波数信号発生器と、
    少なくとも1つの第2のヤーン(2b;102b)に接続される、電流信号及び電荷積分値の取得及び補正のための機器と、を有する、請求項1ないし8のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1に記載の少なくとも1つの圧電デバイス(1,101)を含む、炭素繊維材料でできた物品。
  11. 前記圧電デバイスは、応力センサである、請求項10に記載の物品。
  12. 前記圧電デバイスは、アクチュエータデバイスである、請求項10に記載の物品。
  13. 前記少なくとも1つの圧電デバイス(1,101)は、前記物品に埋め込まれているか前記物品と一体となっている、請求項10ないし12のいずれか1に記載の物品。
  14. 請求項1ないし9のいずれか1に記載の圧電デバイス(1,101)を得るための方法であって、
    a)少なくとも2つの炭素繊維交差した交差部を有するヤーン(2a,2b;102a,102b)を含む物体の一部分上への接着層の形成ステップと、
    b)ステップa)の前記接着層上でのナノロッド形態の酸化亜鉛の成長ステップと、
    あるいは、
    a1)2つの炭素繊維のヤーン(2a,2b)の一部分上への接着層の形成ステップと、
    b1)ステップa1)の前記接着層上でのZnO NRの成長ステップと、
    c1)前記2つの炭素繊維のヤーン(2a,2b)の重ね合わせステップと、を含む方法。
  15. 前記ステップa)又はa1)は、化学浴技術によって実行され、
    A1)所定時間、所定温度で、亜鉛塩水溶液中への、覆われるべき前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
    A2)所定時間、所定温度で、塩基性水溶液中へのステップA1)の前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
    A3)ステップA2)から得られた前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の乾燥ステップと、
    A4)前記ステップA1)、A2)及びA3)の所定回数の繰り返しステップとをこの順に含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記亜鉛塩は、酢酸亜鉛であり、前記ステップA2)は、室温で、1秒間ないし1時間かそれ以上の時間、実行され、前記塩基性水溶液は、水酸化アンモニウムの水溶液である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ステップA2)は、室温で、1秒間ないし1時間かそれ以上の時間、実行される、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記ステップA1)、A2)及びA3)は、少なくとも10回繰り返される、請求項15ないし17のいずれか1に記載の方法。
  19. 前記ステップa)又はa1)は、従来のスパッタリング技術によって実行され、このスパッタリング技術は、
    B1)所定時間、不活性雰囲気の下で、真空中で、スパッタリング堆積チャンバ中に配置された前記物体の一部分上への酸化亜鉛層(3)の堆積ステップと、
    B2)前記ステップB1)の所定回数の繰り返しステップと、をこの順に含む、請求項14に記載の方法。
  20. 前記ステップB1)は、120Wの電力を使用して、30秒間ないし1時間かそれ以上の堆積時間、実行され、
    前記ステップB2)は、2ないし4回の堆積サイクルを与える、請求項19に記載の方法。
  21. 前記接着層上にナノロッドの形態の酸化亜鉛を成長させる前記ステップb)は、
    i)所定時間、所定温度で、亜鉛塩の、及びアミンの溶液中への、ステップa)又はa1)から得られた前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の浸漬ステップと、
    ii)前記物体又は前記ヤーン(2a,2b)の乾燥ステップとをこの順に含む、請求項14ないし20のいずれか1に記載の方法。
  22. 前記亜鉛塩の溶液は、酢酸亜鉛水溶液であり、前記アミンは、ヘキサメチレンテトラミンである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記浸漬ステップを実行する温度が50℃よりも高く、前記浸漬ステップを実行する時間が2ないし6時間である、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 1以上の圧電デバイス(1,101)を含む、請求項10ないし13に記載のいずれか1による炭素繊維材料の物品を作製する方法であって、
    1)圧電デバイス(1,101)を形成するための、前記炭素繊維交差した交差部を有するヤーン(2a,2b)上への、又は縦糸(102a)と横糸(102b)からなる炭素繊維織物(110)上へのナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)の堆積ステップと、
    2)重合体マトリックスへの、ステップ1)の前記圧電デバイス(1,101)の含浸ステップと、
    3)前記物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
    4)薄層状炭素繊維物品を形成するための、ステップ3)の前記物品の前駆体又はその一部の前記重合体マトリックスの重合ステップと、を含む方法。
  25. さらに、5)前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層とステップ4)の1以上の薄層状物品を接合することによる多層物品の形成ステップと、前記重合体マトリックスの次の重合ステップを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 1以上の圧電デバイス(1,101)を含む、請求項10ないし13に記載のいずれか1による炭素繊維物品を作製する方法であって、
    1a)圧電デバイス(1,101)を形成するための、前記炭素繊維交差した交差部を有するヤーン(2a,2b)上への、又は縦糸(102a)と横糸(102b)からなる炭素繊維織物(110)上への、ナノロッドの形態の酸化亜鉛層(3,103)の堆積ステップと、
    2a)重合体マトリックスへの、ステップ1a)の前記圧電デバイス(1,101)の含浸ステップと、
    3a)前記重合体マトリックスへの炭素繊維織物の含浸ステップと、
    4a)ステップ2a)による前記重合体マトリックスで含浸された1以上の圧電デバイス(1,101)を接合することによる物品の前駆体又はその一部の形成ステップと、
    5a)前記物品を形成するための、ステップ4a)の前記物品の前駆体又はその一部の重合ステップとを含む方法。
  27. 前記ステップ4a)は、ステップ3a)による前記重合体マトリックスで含浸された炭素繊維織物の1以上の層と、ステップ2a)による前記重合体マトリックスで含浸された1以上の圧電デバイス(1,101)を接合することによる物品の前駆体又はその一部の形成ステップである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記ステップ1)又は1a)が、織る動作の前に、予め織られた織物(110)又は炭素繊維のヤーン(102a,102b)に対して実行される、請求項24ないし27のいずれか1に記載の方法。
  29. 前記重合ステップ4)又は4a)は、室温から180℃の間の温度で、1バールないし10バールの圧力で、オートクレーブプロセスによって実行され、
    前記重合体マトリックスは、エポキシ樹脂とフェノールのマトリックスとから選択された熱硬化性材料である、請求項24ないし28のいずれか1に記載の方法。
  30. 前記ステップ4)又は4a)は、100℃から450℃までの温度で、400トンまでの押圧力で、3ないし60分間、モールド成形プロセスによって実行され、
    前記重合体マトリックスは、ポリエチレン(PE)、硫化ポリフェニレン(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及びポリエチレンイミド(PEI)から選択された熱可塑性材料である、請求項24ない28のいずれか1に記載の方法。
JP2017501526A 2014-03-24 2015-03-12 酸化亜鉛系圧電デバイス Active JP6746559B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITMI2014A000499 2014-03-24
ITMI20140499 2014-03-24
PCT/IB2015/051801 WO2015145290A1 (en) 2014-03-24 2015-03-12 Zinc oxide-based piezoelectric device

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017513240A JP2017513240A (ja) 2017-05-25
JP6746559B2 true JP6746559B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=50819831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017501526A Active JP6746559B2 (ja) 2014-03-24 2015-03-12 酸化亜鉛系圧電デバイス

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10741747B2 (ja)
EP (1) EP3123533B1 (ja)
JP (1) JP6746559B2 (ja)
WO (1) WO2015145290A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2908357B1 (en) * 2012-10-12 2018-08-29 Teijin Limited Piezoelectric element
WO2015159832A1 (ja) * 2014-04-16 2015-10-22 帝人株式会社 繊維を用いた電気信号を出力または入力とするトランスデューサー
CN107560768A (zh) * 2017-09-26 2018-01-09 浙江理工大学 一种基于纤维增强复合材料的曲面压力传感装置
CN109274287B (zh) * 2018-09-10 2020-01-03 中原工学院 一种基于纳米纤维包芯纱的压电摩擦电混合纳米发电机及其制备方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US283739A (en) * 1883-08-28 Christian abner
US5402793A (en) * 1993-11-19 1995-04-04 Advanced Technology Laboratories, Inc. Ultrasonic transesophageal probe for the imaging and diagnosis of multiple scan planes
CN1960943B (zh) * 2004-04-19 2013-01-02 独立行政法人科学技术振兴机构 碳类精细结构物群、碳类精细结构物聚集物、其利用以及其制造方法
US7483545B2 (en) * 2004-07-07 2009-01-27 Tadashi Nagaoka Acoustic diaphragm
JP4224587B2 (ja) * 2004-11-08 2009-02-18 国立大学法人埼玉大学 自己診断機能を有する複合部材とその製造方法
KR101539670B1 (ko) * 2009-10-13 2015-07-27 삼성전자주식회사 전기에너지 발생장치
JP5869439B2 (ja) * 2012-06-29 2016-02-24 富士フイルム株式会社 ウルツァイト型複合酸化物及びそれを備えた圧電素子

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015145290A9 (en) 2016-01-07
WO2015145290A1 (en) 2015-10-01
US10741747B2 (en) 2020-08-11
EP3123533B1 (en) 2018-11-07
EP3123533A1 (en) 2017-02-01
US20170186938A1 (en) 2017-06-29
JP2017513240A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6746559B2 (ja) 酸化亜鉛系圧電デバイス
Malakooti et al. ZnO nanowire interfaces for high strength multifunctional composites with embedded energy harvesting
Aly et al. Strain sensing in composites using aligned carbon nanotube sheets embedded in the interlaminar region
CN112284577A (zh) 一种压电压阻复合式触觉传感器及制备方法
Melnykowycz et al. Performance of integrated active fiber composites in fiber reinforced epoxy laminates
Groo et al. Transfer printed laser induced graphene strain gauges for embedded sensing in fiberglass composites
Capsal et al. Piezoelectric sensing coating for real time impact detection and location on aircraft structures
Schulze et al. Fiber-reinforced composite structures with embedded piezoelectric sensors
Hwang et al. Characteristics and fabrication of piezoelectric GFRP using smart resin prepreg for detecting impact signals
Ali et al. Experimental study on dynamic behavior of woven carbon fabric laminates using in-house piezoelectric sensors
Khalid et al. Piezoresistive characteristics of CNT fiber-incorporated GFRP composites prepared with diversified fabrication schemes
Todoroki et al. Durability estimates of copper plated electrodes for self-sensing CFRP composites
Dumstorff et al. Strain gauge printed on carbon weave for sensing in carbon fiber reinforced plastics
Selleri et al. Develompment of flexible sensors based on piezoelectric nanofibers
Loyola et al. Static and dynamic strain monitoring of GFRP composites using carbon nanotube thin films
Hufenbach et al. Sensitivity analysis for the process integrated online polarization of piezoceramic modules in thermoplastic composites
Kornmann et al. Active fibre composites: sensors and actuators for smart composites & structures
KR20140133203A (ko) 압전재료를 이용한 스마트 페인트 및 스마트 페인트 소자
Wickramasinghe et al. Performance characterization of active fiber-composite actuators for helicopter rotor blade applications
Loyola et al. Characterizing the self-sensing performance of carbon nanotube-enhanced fiber-reinforced polymers
Alblalaihid et al. Coating Glass Fibre Yarn with Conductive Materials for Real-Time Structure Sensing
US20230016136A1 (en) Piezoresponsive Fibre Reinforced Polymer Composite
Selleri Nanostructured piezoelectric materials for the design and development of self-sensing composite materials and energy harvesting devices
Yuan et al. Preparation and Properties of Flexible 0-3 Polymer-Piezoelectric Composites
Mongioì et al. Multifunctional composite material based on piezoelectric nanofibers and Cu-CFRP electrodes for sensing applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6746559

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250