JP6745148B2 - 損壊家屋検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、災害発生地域を上空から撮影した画像と、災害発生前に取得されている家屋ポリゴンとを用いて損壊家屋を検出する方法に関する。
航空機などによる上空からのリモートセンシングは、広範囲での地上の状況把握が可能であり、地震災害等の状況把握に利用されている。
災害発生時には被害状況をいち早く把握することが非常に重要であり、被災概況として被災家屋棟数の概算数値が調べられる。
例えば、地震災害時、上空からの高分解能の画像を利用して家屋の被害状況を把握する従来の方法として、地震発生後の単画像、又は地震発生前後の2時期の画像を用いた目視判読による方法や、地震発生前後2時期の画像やDSM(Digital Surface Model:数値表層モデル)データを用いる自動判読方法、地震発生前の2次元(2D)・3次元(3D)の家屋データと地震発生後の画像とを用いる自動判読方法がある。
特開2011−113237号公報
目視判読による方法は、判読者のスキルにより精度が左右され、また被災地域が広範囲の場合には判読に多くの日数を要するため家屋被害情報を迅速に取得することが困難であるという問題があった。
地震発生前後の2時期の画像やDSMデータによる自動判読の場合は、地震発生前のアーカイブデータの取得や整備が必要であるという問題が存在する。
一方、地震発生後の単画像のみによる自動判読においては、画像中の倒壊家屋の領域と非倒壊家屋の領域とを弁別するための好適な指標の設定や閾値設定が難しく、家屋倒壊領域の誤抽出や抽出漏れが生じやすく、精度の確保が難しいという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、災害発生後の単画像と災害発生前の2次元の家屋データである家屋ポリゴンとを用いて損壊家屋を迅速かつ良好な精度で検出することができる損壊家屋検出方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る損壊家屋検出方法は、災害発生地域を上空から撮影した画像と、災害発生前に取得されている家屋ポリゴンとを用いて損壊家屋を検出する方法であって、前記損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートに対応する色情報を予め指定され、前記画像を色に基づいて領域分割し、分割領域のうち前記シートの色を有するシート被覆領域を抽出する領域分割ステップと、前記シート被覆領域との間に重複部分を有する前記家屋ポリゴンに対応する家屋を前記損壊家屋と判定する判定ステップと、を有する。
(2)上記(1)の損壊家屋検出方法において、前記シートの前記色情報として、前記画像に写る前記シートの色分布に関する大まかな色範囲を指定され、前記領域分割ステップは、前記家屋ポリゴンのうち、前記大まかな色範囲内の色の前記分割領域である特定分割領域及び当該特定分割領域以外の前記分割領域の両方と重なりを有するものを標本ポリゴンとして抽出し、前記画像に写る前記シートの色分布に対応するシート色範囲として、前記標本ポリゴンと重なりを有する前記特定分割領域についての色分布に基づき前記大まかな色範囲より限定された色範囲を求め、前記シート色範囲内の前記分割領域を前記シート被覆領域として抽出してもよい。
(3)上記(1)の損壊家屋検出方法において、前記シートの前記色情報として、前記画像に写る前記シートの色分布に関する大まかな色範囲を指定され、前記領域分割ステップは、前記家屋ポリゴンのうち、前記大まかな色範囲内の色の前記分割領域である特定分割領域と重なりを有するものであって、かつ当該家屋ポリゴンと重なりを有する前記分割領域に関する色のばらつきが予め定めた基準以上であるものを標本ポリゴンとして抽出し、前記画像に写る前記シートの色分布に対応するシート色範囲として、前記標本ポリゴンと重なりを有する前記特定分割領域についての色分布に基づき前記大まかな色範囲より限定された色範囲を求め、前記シート色範囲内の色の前記分割領域を前記シート被覆領域として抽出してもよい。
(4)上記(3)の損壊家屋検出方法において、前記家屋ポリゴン内の複数の前記分割領域間の前記色のばらつきの前記基準として、当該家屋ポリゴン内のいずれの前記特定分割領域に対しても色空間での距離が予め定めた下限値以上である分割領域を有するという条件を含んでもよい。
本発明によれば、地震等の災害による損壊家屋を迅速かつ良好な精度で検出することができる。
本発明の実施形態である損壊家屋検出システムの概略の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態である損壊家屋検出システムの概略の処理フロー図である。 地震被災地を撮影した垂直写真における青色領域のサンプルの彩度S,明度Vの測定結果を示す図である。 損壊家屋判定処理を説明する模式図である。 屋根にブルーシートが掛けられていない家屋の垂直写真での像、当該像に対応した領域分割の結果、及び家屋ポリゴンの模式図である。 屋根にブルーシートが掛けられている家屋の垂直写真での像、当該像に対応した領域分割の結果、及び家屋ポリゴンの模式図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態である損壊家屋検出システム2の概略の構成を示すブロック図である。本システムは、演算処理装置4、記憶装置6、入力装置8及び出力装置10を含んで構成される。演算処理装置4として、本システムの処理を行う専用のハードウェアを作ることも可能であるが、本実施形態では演算処理装置4は、コンピュータ及び、当該コンピュータ上で実行されるプログラムを用いて構築される。
演算処理装置4は、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)からなり、領域分割手段20及び判定手段22として機能する。
領域分割手段20は災害発生地域を上空から撮影した画像を色に基づいて領域分割し、分割領域のうち損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートに対応する色を有するシート被覆領域を抽出する処理を行う。
判定手段22は家屋ポリゴンとシート被覆領域との位置を対比して損壊家屋を判定する処理を行う手段であり、具体的にはシート被覆領域との間に重複部分を有する家屋ポリゴンに対応する家屋を損壊家屋と判定する。
記憶装置6は、コンピュータに内蔵されるROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどであり、演算処理装置4を上記各手段20,22として機能させるためのプログラム及びその他のプログラムや、本システムの処理に必要な各種データを記憶する。例えば、記憶装置6には、処理対象とする災害発生地域についての上空から撮影したオルソ画像である垂直写真30と、災害発生前に取得されている家屋ポリゴン32とが格納される。
入力装置8は、キーボード、マウスなどであり、ユーザが本システムへの操作を行うために用いる。
出力装置10は、ディスプレイ、プリンタなどであり、本システムによる損壊家屋の検出結果を画面表示、印刷等によりユーザに示す等に用いられる。また、損壊家屋に関するデータを他のシステムで利用できるよう、データとして出力してもよい。
図2は、損壊家屋検出システム2の概略の処理フロー図である。演算処理装置4は損壊家屋検出の処理対象とする垂直写真を取得する(ステップS2)。
垂直写真は航空機や人工衛星等により上空から地上を撮影した高解像度の画像であり、記憶装置6に記憶されている。当該画像は地上の被写体の色が分かる画像であり、基本的にはカラー画像であるが、可視光以外の波長帯、例えば赤外光域などを含むマルチスペクトル画像であってもよい。また、複数カメラを用いて撮影する場合には、ステレオ処理により作成したオルソ画像を本システム2の処理対象にすることも可能である。
処理ステップS2では例えば、ユーザが記憶装置6に格納された垂直写真の中から処理対象とするものを入力装置8を用いて指定する。
次に、演算処理装置4は領域分割手段20として機能し、処理対象のカラーの垂直写真を画素値に基づいて領域分割する(ステップS4)。これにより、画像は、色が類似する画素が連続する領域を1つの分割領域として、複数の分割領域に区画される。さらに領域分割手段20は、予め指定されたブルーシートの色情報を用いて、損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートであるブルーシートに対応する分割領域をシート被覆領域として抽出する(ステップS6)。
領域分割処理S4は、領域拡張法など周知の各手法を用いて行うことができる。領域分割の条件は、家屋の屋根に被せられたブルーシートに対応する領域が1又は比較的少数の分割領域として抽出されるように設定される。例えば、ブルーシートの多くは1辺が1.8メートル以上の矩形であり、分割領域がこれに応じた大きさになるよう分割のパラメータが設定され、色はブルーシートに似ているがサイズはブルーシートに比べて顕著に小さい領域(ノイズ領域)が分割領域として抽出されにくいようにし、またシート被覆領域抽出処理S6にて、分割領域の大きさに基づいてシート被覆領域とノイズ領域とを弁別可能にする。
次に演算処理装置4は判定手段22として機能し、シート被覆領域抽出処理S6にて得られたシート被覆領域と、記憶装置6に記憶された家屋ポリゴン32とを照らし合わせ、シート被覆領域との間に重複部分を有する家屋ポリゴンに対応する家屋を損壊家屋と判定する(ステップS8)。
本実施形態では既に述べたように、損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートはブルーシートである例を説明する。ブルーシートはポリエチレンなどの合成樹脂製のシートであり、元々は建築、土木工事一般の工事現場で通用されているが、近年は、震災などの損壊家屋の雨漏り対策などに使われるようになり、自治体などにて防災のために備蓄され、災害時に被災者に支給される。ブルーシートはその名の通り、青色である。瓦、スレート、トタンなどの屋根材にも青色のものがあるが、多くの場合、ブルーシートとそれら青色の屋根材とは色に差があり、領域分割手段20は垂直写真30において屋根材との色の違いに基づいてブルーシートからなるシート被覆領域を抽出する。
例えば、シート被覆領域抽出処理S6にて用いるブルーシートの色情報は、ユーザが垂直写真30にてサンプルとして指定したブルーシートの色から得ることができる。具体的には、ユーザが垂直写真30に写る一部のブルーシートをサンプルとして指定し、それらサンプルの色が分布する色範囲に基づいてシートの色情報が得られる。このように、垂直写真30から得たサンプルに基づいてシートの色情報を求めることで、垂直写真30の撮影条件(例えば、晴天か曇天かといった撮影時の気象条件や、撮影時期・時刻に応じた太陽の位置の違いの影響)や太陽の方向に対する屋根の面の向きの違いの影響などが反映された色情報が得られ、シート被覆領域の抽出精度が向上し得る。
また、シートの色情報としてブルーシートの色範囲をHSV色空間で指定することとして、3つの座標(色相H、彩度S、明度V)のうち例えば、Hの範囲、又はH及びSの範囲は、各メーカーから供給されているブルーシートの製品について予め調査して定め、残りの座標の範囲は上述のように垂直写真30上のブルーシートのサンプル領域から取得してもよい。
図3は地震被災地を撮影した1枚の垂直写真30における50箇所のサンプルのS,Vの測定結果を示す図である。当該図において、横軸が彩度Sであり右方向にSが増加する、つまり色が鮮やかになる。また、縦軸が明度Vであり上方向にVが増加する、つまり色が明るくなる。当該図に示すサンプルは、ブルーシートで被覆された領域と青色の屋根材の領域とを含んでいる。例えば、Sの測定値の最小値Smin、最大値Smaxを用いて、シートの色情報としてSに関し、Smin≦S≦Smaxという範囲を設定することができる。シートの色情報のVの範囲については、測定値の最大値Vmaxを範囲の上限値とし、下限値はブルーシートの測定点について回帰分析して得た回帰直線40を標準誤差だけ下方向に平行移動した直線42で定めることができる。測定ではこのVの下限値の設定により、ブルーシートと青色の屋根材とを好適に弁別できた。
図4は損壊家屋判定処理S8を説明する模式図であり、垂直写真30から抽出されたシート被覆領域のマップ50と、家屋ポリゴンのマップ52とが判定手段22にて照合され、マップ52にて斜線で示す家屋ポリゴンのうち、マップ50にて斜線で示すシート被覆領域と重なりを有するものが損壊家屋として判定される。マップ54が判定手段22の出力情報を示しており、損壊家屋に対応する家屋ポリゴンが斜線で示されている。
図5、図6はそれぞれ1つの家屋についての垂直写真30での像(図5(a),図6(a))、当該像に対応した領域分割の結果(図5(b),図6(b))、及び家屋ポリゴン(図5(c),図6(c))の模式図である。図5は屋根60にブルーシートが掛けられていない家屋、つまり本システム2にて非損壊家屋と判定する家屋の例であり、図5(a)に示す屋根の像に対応して図5(b)では家屋ポリゴンと重なりを有する分割領域64のいずれもシート被覆領域として抽出されていない例を示している。一方、図6の家屋は損壊家屋であり図6(a)に示す屋根70にはブルーシート72が掛けられていて、これに対応して図6(b)では家屋ポリゴンと重なりを有する分割領域74にシート被覆領域74sが含まれている。
上では、ブルーシートの色情報の取得に際して、ユーザが垂直写真30にてシート被覆領域のサンプルを指定する手法を説明した。次に、ユーザによるサンプル指定の手間を省いてブルーシートの色情報を取得する手法を説明する。
垂直写真30に写る家屋のうち家屋ポリゴンに重なる分割領域に青色のものを有する家屋として、屋根材が青色の家屋と、ブルーシートを掛けられた家屋とが存在する。さて、屋根全体が青色である家屋として、屋根材が青色である家屋と、ブルーシートで屋根全体を覆った家屋と、青色の屋根材の家屋であるがその一部がブルーシートで覆われたものとが考えられる。ここで、2016年の熊本地震の被災地での調査によると、損壊家屋に掛けられるブルーシートは屋根の一部だけを覆う場合が大半であり、それに比べ屋根の全体がブルーシートで覆われる場合は少数であった。一方、1つの家屋にて複数色の屋根材を用いることは一般的ではなく、1つの家屋に対応する分割領域の一部分だけが青色である場合、当該青色の分割領域が屋根材に対応するものである可能性は比較的低いと推察される。
このブルーシート及び青色屋根材それぞれの一家屋の屋根に占める割合に関する特徴を利用することで、垂直写真30に写る青色の分割領域から青色の屋根材である可能性が高いものを除外し、ブルーシートである可能性が高い分割領域を抽出することができる。そして、その抽出された青色分割領域の色分布からブルーシートの色範囲を好適な精度で算出することができる。
具体的には、まず、撮影条件等により変化する垂直写真30におけるブルーシートの色範囲を包含するように大まかに青色の色範囲を指定して、青色の分割領域を抽出する(一次抽出)。そして、一次抽出された青色分割領域(特定分割領域と呼ぶことにする)のうち、青色の屋根材である可能性が高いものを除外し、シート被覆領域を抽出する(二次抽出)。
ユーザは大まかな青色の色範囲を指定すれば、一次及び二次の抽出処理は演算処理装置4により実現でき、ユーザはシート被覆領域のサンプルを指定しなくて済む。
当該構成に関する第1の例では、領域分割手段20は、家屋ポリゴン32のうち、指定された大まかな色範囲内の青色の分割領域である特定分割領域及び当該特定分割領域以外の分割領域の両方と重なりを有するものを標本ポリゴンとして抽出する。すなわち、標本ポリゴンは屋根全体が青色である家屋を含まず、一部分だけが青色である家屋からなる。この標本ポリゴンと重なりを有する青色分割領域(特定分割領域)は上述した特徴から基本的にブルーシートであると推定される。そこで、領域分割手段20は標本ポリゴンと重なりを有する特定分割領域についての色分布に基づいて、垂直写真30に写るブルーシートの色分布に対応するシート色範囲を求める。例えば、シート色範囲は、標本ポリゴンと重なりを有する特定分割領域の色分布を包含する範囲に定めることができる。ちなみに、特定分割領域のうちの一部についての色分布に対応するシート色範囲は、全ての特定分割領域についての色分布を包含する大まかな色範囲より限定された色範囲となっている。領域分割手段20は生成したシート色範囲内の青色を有する分割領域をシート被覆領域として抽出する。
一次及び二次の抽出処理を行う領域分割手段20の第2の構成例を説明する。上述の第1の構成例では、1つの家屋にて複数色の屋根材を用いることは一般的ではなく、1つの家屋に対応する分割領域の一部分だけが青色である場合、当該青色の分割領域がブルーシートに対応するものである可能性が比較的高いとの推定に基づいて、シート被覆領域を抽出した。第2の構成例も1つの家屋にて複数色の屋根材を用いることは一般的ではないという点に着目する点で第1の構成例と共通するが、第2の構成例では或る家屋の屋根にブルーシートの領域とそれ以外の領域とが存在することを、家屋ポリゴンと重なりを有する分割領域に関する色のばらつきが予め定めた基準以上であることから判定する。
具体的には、領域分割手段20は、家屋ポリゴンのうち、大まかな色範囲内の色の分割領域である特定分割領域と重なりを有するものであって、かつ当該家屋ポリゴンと重なりを有する分割領域に関する色のばらつきが予め定めた基準以上であるものを標本ポリゴンとして抽出する。そして、領域分割手段20は標本ポリゴンと重なりを有する特定分割領域についての色分布に基づいて、垂直写真30に写るシートの色分布に対応するシート色範囲を求める。
ここで、単一のブルーシートであっても寄せ棟屋根や切妻屋根などにて向きが異なる屋根面に掛けられると、明るさなどの差により垂直写真30における色に違いが生じ得る。そこで、標本ポリゴンを抽出する際の分割領域の色のばらつきの基準は、そのような単一のブルーシートにて生じ得る色のばらつきを許容するように設定する。例えば、色のばらつきは色空間での距離の大きさに基づいて定義することができる。また、例えば、色相H、彩度S、明度Vそれぞれの値ごとに閾値を設定して、H,S,Vのいずれかに関するばらつきが閾値以上であれば、色のばらつきが予め定めた基準以上であるとして標本ポリゴンと判断してもよい。
なお、色のばらつきの基準は大まかな色範囲の大きさと比較して小さく設定され得、それに伴い、家屋ポリゴンと重なりを有する複数の特定分割領域が当該基準以上に離れた青色を有することが起こる場合がある。具体的には、このような場合として、青色の屋根材の家屋にブルーシートが掛けられており、屋根材に対応する特定分割領域の青色とブルーシートに対応する特定分割領域の青色とが基準以上に離れている場合が考えられる。色のばらつきの基準がこのような場合を許容する設定であるときには、標本ポリゴンと重なりを有する特定分割領域は青色の屋根材に対応するものを含み得る。しかしながら、青色の屋根材に対応する特定分割領域はブルーシートに対応する特定分割領域に比べて少数であるので、標本ポリゴンと重なりを有する特定分割領域についての色分布にて外れ値と考えられるものを除外することでシート色範囲を精度良く決定することができる。当該色分布のうちどの程度の割合を外れ値として除外するかは、ブルーシートが掛けられる家屋のうち屋根材が青色であるものの割合に応じて定めることができる。ブルーシートが掛けられた青色屋根の家屋の割合は、基本的に青色の屋根の家屋の割合と同じと推定される。
一方、家屋ポリゴン内の複数の分割領域間の色のばらつきの基準は、当該家屋ポリゴン内のいずれの特定分割領域に対しても色空間での距離が予め定めた閾値(下限値)以上である分割領域を有するという条件を含むものとすることもできる。いずれの特定分割領域に対しても色空間における距離を有する分割領域はそれ自身が特定分割領域ではあり得ないので、大まかな色範囲外にある。つまり、この場合に抽出される標本ポリゴンは、第1の構成例と同じく、屋根の一部分だけが青色である家屋である。
当該色空間での距離に関する条件は、撮影条件の影響を比較的受けにくいと考えられる色相Hが予め定めた下限値以上相違するという条件を含むものとすることもできる。
なお、1つの家屋に対応する分割領域の一部分だけが青色のもの、つまり特定分割領域である場合に当該家屋がブルーシートを掛けられた損壊家屋であると推定する際には、当該特定分割領域が上述したノイズ領域だけである場合を除外する。つまり、その場合にはブルーシートが掛けられていないとして非損壊家屋と判断する。或る特定分割領域がノイズ領域の基準を満たすものであっても、隣接して特定分割領域が存在する場合には、それらを併合し、その併合後の領域の大きさに基づいてノイズ領域か否かを判断することができる。また、その併合は色の違いが所定値以内の特定分割領域同士で行うようにしてもよい。併合する場合の色の違いの基準として例えば、上述の第2の構成例の色のばらつきの基準として述べた、単一のブルーシートにて生じ得る色のばらつき内であることを設定することができる。
上述の実施形態では損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートが青色である場合を説明したが、本発明は不透水性のシートが青色以外であっても適用できる。例えば、オレンジや緑色の不透水性のシートもあり、それらの色も一般的な屋根材の色に対して識別し易く、当該色のシートを掛けられた損壊家屋を上述の実施形態と同様にして検出できる。
2 損壊家屋検出システム、4 演算処理装置、6 記憶装置、8 入力装置、10 出力装置、20 領域分割手段、22 判定手段、30 垂直写真、32 家屋ポリゴン。

Claims (4)

  1. 災害発生地域を上空から撮影した画像と、災害発生前に取得されている家屋ポリゴンとを用いて損壊家屋を検出する方法であって、
    前記損壊家屋の屋根に被せられる不透水性のシートに対応する色情報を予め指定され、
    前記画像を色に基づいて領域分割し、分割領域のうち前記シートの色を有するシート被覆領域を抽出する領域分割ステップと、
    前記シート被覆領域との間に重複部分を有する前記家屋ポリゴンに対応する家屋を前記損壊家屋と判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とする損壊家屋検出方法。
  2. 請求項1に記載の損壊家屋検出方法において、
    前記シートの前記色情報として、前記画像に写る前記シートの色分布に関する大まかな色範囲を指定され、
    前記領域分割ステップは、
    前記家屋ポリゴンのうち、前記大まかな色範囲内の色の前記分割領域である特定分割領域及び当該特定分割領域以外の前記分割領域の両方と重なりを有するものを標本ポリゴンとして抽出し、
    前記画像に写る前記シートの色分布に対応するシート色範囲として、前記標本ポリゴンと重なりを有する前記特定分割領域についての色分布に基づき前記大まかな色範囲より限定された色範囲を求め、
    前記シート色範囲内の前記分割領域を前記シート被覆領域として抽出すること、
    を特徴とする損壊家屋検出方法。
  3. 請求項1に記載の損壊家屋検出方法において、
    前記シートの前記色情報として、前記画像に写る前記シートの色分布に関する大まかな色範囲を指定され、
    前記領域分割ステップは、
    前記家屋ポリゴンのうち、前記大まかな色範囲内の色の前記分割領域である特定分割領域と重なりを有するものであって、かつ当該家屋ポリゴンと重なりを有する前記分割領域に関する色のばらつきが予め定めた基準以上であるものを標本ポリゴンとして抽出し、
    前記画像に写る前記シートの色分布に対応するシート色範囲として、前記標本ポリゴンと重なりを有する前記特定分割領域についての色分布に基づき前記大まかな色範囲より限定された色範囲を求め、
    前記シート色範囲内の色の前記分割領域を前記シート被覆領域として抽出すること、
    を特徴とする損壊家屋検出方法。
  4. 請求項3に記載の損壊家屋検出方法において、
    前記家屋ポリゴン内の複数の前記分割領域間の前記色のばらつきの前記基準として、当該家屋ポリゴン内のいずれの前記特定分割領域に対しても色空間での距離が予め定めた下限値以上である分割領域を有するという条件を含むこと、を特徴とする損壊家屋検出方法。
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