JP6744737B2 - Brake device - Google Patents
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Description
本発明は、ブレーキ装置に関するものである。 The present invention relates to a braking device.
特許文献1には、鉄道車両の台車に固着される支持枠と、支持枠に対して2本の支持ピンにより支持ピンの軸線方向に摺動自在に支持されるキャリパブレーキ本体と、キャリパブレーキ本体に設けられて車両の車輪を挟む2本のアームと、第1のアームに備えられるシリンダと、2本のアームに保持される制輪子と、を備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置が開示されている。 Patent Document 1 discloses a support frame fixed to a bogie of a railway vehicle, a caliper brake main body slidably supported by two support pins in the axial direction of the support pin, and a caliper brake main body. There is disclosed a caliper brake device for a railroad vehicle, which includes two arms that are provided in the vehicle and sandwich a vehicle wheel, a cylinder that is provided in the first arm, and a brake shoe that is held by the two arms. ..
特許文献1に開示のブレーキ装置のようなフローティング式のブレーキ装置では、ブレーキ本体の第1、第2キャリパアームが車輪を跨ぐように設けられ、一方のキャリパアームにのみブレーキライニングを進退させる押圧部が設けられる。 In a floating type brake device such as the brake device disclosed in Patent Document 1, the first and second caliper arms of the brake main body are provided so as to straddle the wheels, and a pressing portion that advances and retracts the brake lining to only one caliper arm. Is provided.
このため、上記ブレーキ装置では、押圧部の重さによりブレーキ本体の重量バランスが第1キャリパアーム側に偏っている。よって、第1キャリパアーム側が下方へ移動してブレーキ本体が傾いて、第2キャリパアームに取り付けられるブレーキライニングがブレーキディスクに接触して偏摩耗するおそれがある。 Therefore, in the brake device, the weight balance of the brake body is biased toward the first caliper arm side due to the weight of the pressing portion. Therefore, the first caliper arm side may move downward, the brake main body may be tilted, and the brake lining attached to the second caliper arm may come into contact with the brake disc and be unevenly worn.
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ブレーキ装置のブレーキライニングの寿命を向上させることを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to improve the life of the brake lining of a brake device.
本願発明は、ブレーキ装置であって、ブレーキディスクの両側からブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニングを支持するブレーキ本体と、車体又は台車に取り付けられる支持枠に設けられて中心軸が車輪の回転軸と平行に延びると共にブレーキ本体を軸方向に移動自在に支持する支持ピンと、第1ブレーキライニングをブレーキディスクに押圧すると共にブレーキ本体を支持ピンの軸方向に移動させて第2ブレーキライニングをブレーキディスクに押圧する押圧部と、を備え、ブレーキ本体は、第1ブレーキライニングを支持すると共に押圧部が設けられる第1キャリパアームと、第2ブレーキライニングを支持する第2キャリパアームと、第1キャリパアームと第2キャリパアームとを連結するヨーク部と、ヨーク部に設けられ支持ピンが挿通する球面ベアリングを収容し、球面ベアリングを介して支持ピンに支持されるベアリングホルダと、を有し、支持ピンの軸方向におけるベアリングホルダの中心は、車輪の幅中心から第1キャリパアーム側にずれており、球面ベアリングが、車輪の幅中心よりも第1キャリパアーム側に配置されることを特徴とする。 The present invention is a brake device, comprising: a brake main body that supports first and second brake linings that can apply frictional force by sliding contact with the brake disc from both sides of the brake disc; and a support frame that is attached to a vehicle body or a bogie. A support pin that is provided and whose center axis extends parallel to the rotation axis of the wheel and that supports the brake body so as to be movable in the axial direction; and a first brake lining that presses the brake disc and moves the brake body in the axial direction of the support pin A first caliper arm that supports the first brake lining and is provided with the pressing part, and a second brake lining that supports the second brake lining. A two-caliper arm, a yoke part that connects the first caliper arm and the second caliper arm, and a spherical bearing that is provided in the yoke part and through which a support pin is inserted, and is supported by the support pin via the spherical bearing. The holder has a holder, and the center of the bearing holder in the axial direction of the support pin is deviated from the width center of the wheel toward the first caliper arm side, and the spherical bearing is closer to the first caliper arm side than the width center of the wheel. It is characterized by being arranged .
本願発明では、ベアリングホルダを車輪の幅中心から第1キャリパアーム側にずらして設けることにより、第1キャリパアームとベアリングホルダとの間の距離が短くなる。このため、ベアリングホルダに収容される球面ベアリングを第2キャリパアームから遠ざけ、第1キャリパアームに近づけて配置することができる。これにより、ベアリングホルダの中心と車輪の幅中心とが略一致する場合と比較して、球面ベアリングと第2キャリパアームとの間の距離を長くすることができる。よって、モーメントアームが長くなることで第2キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントが大きくなり、第1キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントと打ち消し合うため、ブレーキ本体の傾きが低減される。本願発明によれば、球面ベアリングと第1キャリパアームとの間の距離が短くなり第1キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントがより低減されるため、ブレーキ本体の傾きがより確実に抑制される。 In the present invention , the bearing holder is provided so as to be displaced from the center of the width of the wheel toward the first caliper arm, whereby the distance between the first caliper arm and the bearing holder is shortened. Therefore, the spherical bearing housed in the bearing holder can be placed away from the second caliper arm and close to the first caliper arm. As a result, the distance between the spherical bearing and the second caliper arm can be increased compared to the case where the center of the bearing holder and the center of the width of the wheel are substantially aligned. Therefore, as the moment arm becomes long, the moment that moves the second caliper arm side downward becomes large, and it cancels out with the moment that moves the first caliper arm side downward, so that the inclination of the brake body is reduced. According to the present invention, the distance between the spherical bearing and the first caliper arm is shortened, and the moment for moving the first caliper arm side downward is further reduced. Therefore, the inclination of the brake main body is more reliably suppressed. ..
本発明によれば、ブレーキ装置のブレーキライニングの寿命を向上させることができる。 According to the present invention, the life of the brake lining of the brake device can be improved.
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
図1から図3を参照して、本発明の実施形態に係るブレーキ装置100の構成について説明する。
The configuration of the
ブレーキ装置100は、作動流体として圧縮空気が用いられる鉄道車両用のフローティング型空気圧ブレーキである。圧縮空気に代えて、作動油など他の作動流体を用いてもよい。
The
ブレーキ装置100は、車輪1とともに回転するブレーキディスク2に摩擦力を付与するものである。具体的には、ブレーキ装置100は、ブレーキディスク2の両側からブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1,第2ブレーキライニング3,4によってブレーキディスク2に摩擦力を付与して、車輪1の回転を制動する。
The
ブレーキディスク2は、車輪1の表裏両面に形成されて車輪1と一体に回転する。ブレーキディスク2を車輪1と一体に形成する構成に代えて、車輪1とともに回転する別体のブレーキディスク2を設けてもよい。
The
ブレーキ装置100は、図1及び図2に示すように、ガイドプレート5を介して第1,第2ブレーキライニング3,4をそれぞれ支持する第1,第2キャリパアーム12,14を有するブレーキ本体10と、台車(図示省略)に取り付けられる支持枠20に設けられブレーキ本体10を軸方向に移動自在に支持する第1,第2支持ピン21,22と、第1ブレーキライニング3に支持されるガイドプレート5をブレーキ本体10に進退自在に支持する一対のアンカピン33と、圧縮空気の圧力によって第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35と、を備える。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両に適用される場合には、支持枠20を介して台車に支持される。ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両以外の車両に適用される場合には、車体(図示省略)に支持される。
When the
ブレーキ本体10は、図1及び図3に示すように、一端部が第1ブレーキライング3を支持すると共に押圧部35が設けられる第1キャリパアーム12と、一端部が第2ブレーキライニング4を支持する第2キャリパアーム14と、第1キャリパアーム12の他端部と第2キャリパアーム14の他端部とを連結するヨーク部13と、第1支持ピン21が挿通する球面ベアリング24を収容すると共にヨーク部13に接続して設けられるベアリングホルダ15と、を有する。
As shown in FIGS. 1 and 3, the brake
第1キャリパアーム12及び第2キャリパアーム14は、ブレーキディスク2に跨るようにして延びる。
The
ベアリングホルダ15は、第1支持ピン21の軸方向(図1及び図3中左右方向)における幅中心(以下、「ホルダ中心」と称する。)O1が、車輪1の幅中心O2よりも第1キャリパアーム12側(図1及び図3中左側)にずれるように設けられる。つまり、ベアリングホルダ15は、車輪1の幅中心O2よりも第1キャリパアーム12側にずれた位置に配置されてヨーク部13に接続される。
In the
ベアリングホルダ15には、図3に示すように、第1支持ピン21が挿通する挿通孔15aが形成される。ベアリングホルダ15の挿通孔15aの内部には、第1支持ピン21が挿通する球面ベアリング24と、挿通孔15a内において球面ベアリング24の軸方向両側に設けられ第1支持ピン21を摺動自在に支持する一対のゴム製ブッシュ27,28と、が収容される。
As shown in FIG. 3, the
球面ベアリング24は、ベアリングホルダ15のホルダ中心O1よりも第1キャリパアーム12側に配置される。より具体的には、球面ベアリング24は、可能な限り第1キャリパアーム12に近づくように、2つのゴム製ブッシュ27,28のうち図3中左側である第1キャリパアーム12側に設けられるゴム製ブッシュ27に接触するように隣接して設けられる。
The
球面ベアリング24は、挿通孔15aの内周面に嵌合する外周面25a及び球面状に形成される内周面25bを有する外輪25と、第1支持ピン21が挿通すると共に外輪25の内周面25bに対応した形状に形成され内周面25bに摺動自在に嵌合する外周面26aを有する内輪26と、を有する。つまり、外輪25及び内輪26は、互いに摺動可能に嵌合する軸受面を有し、傾動可能(相対回転可能)に係合する。
The
これにより、球面ベアリング24は、第1支持ピン21に対してブレーキ本体10を傾動可能に支持すると共に、第1支持ピン21の軸方向(車輪1の回転軸方向)に摺動可能に支持する。つまり、ベアリングホルダ15が球面ベアリング24を介して支持されることにより、ブレーキ本体10全体が第1支持ピン21の軸方向に移動自在にフローティング支持される。
As a result, the
図示を省略するが、第2支持ピン22は、ベアリングホルダ15に形成される挿通孔を挿通し、挿通孔内に設けられるゴム製ブッシュによって摺動自在に支持される。このように、第2支持ピン22がゴム製ブッシュによって支持されるため、第1支持ピン21の傾動が阻害されることはない。なお、本実施形態では、第1支持ピン21は球面ベアリング24によって支持され、第2支持ピン22は球面ベアリング24によって支持されずに、ゴム製ブッシュのみによって支持される。これに代えて、第2支持ピン22が球面ベアリング24によって支持され、第1支持ピン21が球面ベアリング24によって支持されずに、ゴム製ブッシュのみによって支持されるものでもよい。
Although not shown, the second support pin 22 is inserted through an insertion hole formed in the
第1支持ピン21の両端部は、図1及び図3に示すように、支持枠20に一体形成される第1,第2ブラケット部20a,20bに各々連結される。第1支持ピン21は、中心軸が車輪1の回転軸と略平行となるように設けられる。
As shown in FIGS. 1 and 3, both ends of the
第1支持ピン21の露出部は、ゴム製のブーツ23によって覆われ、ダスト等から保護されている。なお、図1を除き、ブーツ23の図示は省略する。
The exposed portion of the
第1,第2ブレーキライニング3,4は、図1に示すように、ガイドプレート5に固定される裏板部3a,4aと、制動時にブレーキディスク2に当接する摩擦部材3b,4bと、を有する。摩擦部材3b,4bは、複数のセグメントからなり、裏板部3a,4aの表面に固定される。第1,第2ブレーキライニング3,4は、摩擦部材3b及び4bとブレーキディスク2との当接によって発生する摩擦力によって、車輪1の回転を制動する。
As shown in FIG. 1, the first and second brake linings 3 and 4 include
第1,第2ブレーキライニング3,4は、非制動時には、それぞれブレーキディスク2と予め設定された所定の間隔をあけて対向する(図1に示す状態)。第1及び第2ブレーキライニング3,4は、制動時には、押圧部35による押圧力を受けてブレーキディスク2に向かってそれぞれ移動し、ブレーキディスク2に平行に当接して押圧される。
When not braking, the first and second brake linings 3 and 4 face the
ガイドプレート5は、長手方向に沿って形成され第1ブレーキライニング3の裏板部3aが係合するアリ溝5aを有する。ガイドプレート5は、長手方向の両端部が、一対のアンカピン33によってブレーキ本体10に支持される。一方のアンカピン33は、ガイドプレート5の一端(図2では上端)をブレーキ本体10に回動可能に支持し、他方のアンカピン33は、ガイドプレート5の他端(図2では下端)をブレーキ本体10に係止する。
The
ブレーキ本体10の第1キャリパアーム12には、長手方向(図2中上下方向)の両端部に配置される一対のアジャスタ30と、一対のアジャスタ30の間に配置される押圧部35と、が設けられる。
The
アジャスタ30は、制動解除時にブレーキディスク2に対する第1ブレーキライニング3の相対位置を一定に調整するものである。アジャスタ30は、アンカボルト32によってブレーキ本体10の上下端部にそれぞれ締結される。
The
アジャスタ30は、図1に示すように、アンカボルト32によってブレーキ本体10に固定されるライニング受け31と、ライニング受け31に対して進退可能に設けられて第1ブレーキライニング3をブレーキ本体10に支持するアンカピン33と、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2から離間する方向に付勢するリターンスプリング(図示省略)と、制動解除時に第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との隙間を一定に調整する隙間調整機構(図示省略)と、を備える。
As shown in FIG. 1, the
アンカピン33は、第1ブレーキライニング3がブレーキディスク2に近接する際に、第1ブレーキライニング3とともに変位するガイドプレート5によってライニング受け31から引き出されて軸方向に変位する。アンカピン33は、第1ブレーキライニング3がブレーキディスク2に摺接する制動時に、摩擦力によってブレーキディスク2が第1ブレーキライニング3を周方向に移動させようとするのに抗して、第1ブレーキライニング3を保持する。アンカピン33の内周に、リターンスプリングと隙間調整機構とが収装される。
When the first brake lining 3 approaches the
リターンスプリングは、アンカピン33の内周に圧縮して介装されるコイルばねである。ブレーキ装置100が制動状態から非制動状態になったときには、リターンスプリングの付勢力によって、アンカピン33がガイドプレート5を介して第1ブレーキライニング3を押し戻し、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2から所定の距離だけ離間させる。これにより、制動解除時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との距離を調整して、ブレーキディスク2の放熱性を良好にすることができる。
The return spring is a coil spring that is compressed and provided on the inner circumference of the
隙間調整機構は、制動解除時におけるリターンスプリングの付勢力による第1ブレーキライニング3の戻し量を一定に調整する。つまり、隙間調整機構は、非制動時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2の間隔を常に一定に保つ。
The clearance adjusting mechanism adjusts the returning amount of the first brake lining 3 to be constant by the urging force of the return spring when the braking is released. That is, the gap adjusting mechanism always keeps the gap between the first brake lining 3 and the
第1ブレーキライニング3の摩耗量が小さく、制動時におけるアンカピン33のストローク量が小さいうちは、制動解除時には、アンカピン33が制動前における元の位置まで戻る。
While the amount of wear of the first brake lining 3 is small and the stroke amount of the
これに対して、第1ブレーキライニング3の摩耗が進行し、制動時におけるアンカピン33の移動量が大きくなった場合において、制動解除時には、隙間調整機構が非制動時における第1ブレーキライニング3の位置を、摩耗した厚さの分だけ前進させる。これにより、非制動時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との間隔を常に一定に保つことができる。
On the other hand, when the wear of the first brake lining 3 progresses and the movement amount of the
押圧部35は、圧縮空気の圧力により第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に押圧すると共にその反力によってブレーキ本体10を第1支持ピン21の軸方向に移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に押圧する。
The
押圧部35は、第1、第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧するものであれば、任意の構成とすることができる。このため、押圧部35の詳細な説明は省略するが、例えば、押圧部35は、内部に設けられる圧力室における空気圧を調整することでダイヤフラムを変形させ、ダイヤフラムの変形によってピストンをシリンダから退出させる。これにより、押圧部35は、ガイドプレート5を介して第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に向けて図1中右方向に押圧し、その反力によってブレーキ本体10を図1中左方向へ移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に向けて引き寄せる。このようにして、ブレーキディスク2が第1,第2ブレーキライニング3,4によって挟持されて、制動力としての摩擦力が発揮される。
The
次に、図3を参照して、ブレーキ装置100の作用について説明する。
Next, the operation of the
ブレーキ装置100では、第1支持ピン21が球面ベアリング24に支持されることにより、ブレーキディスク2の面振れ等が生じる場合であっても、制動時にはブレーキ本体10が傾動して、第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に追従させることができる。
In the
ブレーキ装置100は、第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35が第1キャリパアーム12にのみ設けられ、第2キャリパアーム14には設けられないフローティング型のブレーキ装置である。このため、車輪1の幅中心O2に対するブレーキ本体10の重量バランスは、第1キャリパアーム12側が重くなるように偏っている。つまり、押圧部35を含む第1キャリパアーム12の重量(以下、「第1重量」と称する。)W1は、第2キャリパアーム14の重量(以下、「第2重量」と称する。)W2よりも大きい。
The
また、ブレーキ本体10の重量は、ベアリングホルダ15を介して球面ベアリング24に作用する。よって、ブレーキ本体10には、図3に模式的に示すように、球面ベアリング24を支点として、第1キャリパアーム12が下方へ移動するようにブレーキ本体10を傾ける第1モーメントと、第2キャリパアーム14が下方へ移動するようにブレーキ本体10を傾ける第2モーメントと、が作用する。
Further, the weight of the
第1モーメントの大きさは、第1重量W1と、押圧部35を含む第1キャリパアーム12の重心位置P1と球面ベアリング24との間の第1支持ピン21の軸方向に沿った距離であるモーメントアームの長さ(以下、「第1アーム長さ」と称する。)L1と、を乗算して求められる。第2モーメントの大きさは、第2重量W2と、第2キャリパアーム14の重心位置P2と球面ベアリング24との間の軸方向に沿った距離であるモーメントアームの長さ(以下、「第2アーム長さ」と称する。)L2と、を乗算して求められる。なお、説明の便宜上、図3では、第1キャリパアーム12及び第2キャリパアーム14の重心位置P1,P2を一点鎖線で模式的に示す。
The magnitude of the first moment is the distance between the first weight W1, the center of gravity P1 of the
ここで、一般に、ベアリングホルダ15は、ホルダ中心O1が車輪1の幅中心O2と略一致するように設けられる。これに対し、ブレーキ装置100では、ベアリングホルダ15が車輪1の幅中心O2から第1キャリパアーム12側にずらして設けられるため、第1キャリパアーム12とベアリングホルダ15との距離が短くなる。このため、ホルダ中心O1と車輪1の幅中心O2とが略一致するようにベアリングホルダ15が設けられる場合と比較して、ベアリングホルダ15に収容される球面ベアリング24を第2キャリパアーム14から遠ざけ、第1キャリパアーム12に対してより近づけて配置することができる。これにより、ベアリングホルダ15のホルダ中心O1と車輪1の幅中心O2とが略一致する場合と比較して、第1アーム長さL1を短くし、第2アーム長さL2を長くすることができる。このため、第1モーメントと第2モーメントとの差分が低減される。したがって、第1重量W1が第2重量W2より大きい場合であっても、ブレーキ本体10の傾きが抑制されて、非制動時におけるブレーキディスク2への第2ブレーキライニング4の接触が防止される。
Here, in general, the bearing
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24は、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側(第1ブラケット部20a側)に配置され、第1キャリパアーム12に近づけて配置されるため、第1アーム長さL1が短くなり第1モーメントがさらに低減される。
Further, in the
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。 According to the above embodiment, the following effects are exhibited.
ブレーキ装置100では、ベアリングホルダ15が車輪1の幅中心O2から第1キャリパアーム12側にずれて設けられる。このため、ホルダ中心O1と車輪1の幅中心O2とが略一致するようにベアリングホルダ15が設けられる場合と比較して、ベアリングホルダ15に収容される球面ベアリング24を第1キャリパアーム12に対してより近づけて配置することができる。これにより、第1アーム長さL1を短くし、第2アーム長さL2を長くすることができ、第1モーメントと第2モーメントとの差分が低減することができる。よって、第1重量W1が第2重量W2より大きい場合であっても、ブレーキ本体10の傾きが抑制されて、非制動時におけるブレーキディスク2への第2ブレーキライニング4の接触が防止される。したがって、第2ブレーキライニング4の寿命を向上させることができる。
In the
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24は、ベアリングホルダ15のホルダ中心O1よりも第1キャリパアーム12側(第1ブラケット部20a側)に配置され、第1キャリパアーム12に近づけて配置される。このため、第1アーム長さL1が短くなり第1モーメントが確実に低減される。
Further, in the
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。 Hereinafter, the configuration, operation, and effect of the embodiment of the present invention will be collectively described.
車輪1とともに回転するブレーキディスク2に摩擦力を付与するブレーキ装置100は、ブレーキディスク2の両側からブレーキディスク2に摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニング3,4を支持するブレーキ本体10と、台車に取り付けられる支持枠20に設けられて中心軸が車輪1の回転軸と平行に延びると共にブレーキ本体10を軸方向に移動自在に支持する第1支持ピン21と、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に押圧すると共にブレーキ本体10を第1支持ピン21の軸方向に移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35と、を備え、ブレーキ本体10は、第1ブレーキライング3を支持すると共に押圧部35が設けられる第1キャリパアーム12と、第2ブレーキライニング4を支持する第2キャリパアーム14と、第1キャリパアーム12と第2キャリパアーム14とを連結するヨーク部13と、ヨーク部13に設けられ第1支持ピン21が挿通する球面ベアリング24を収容し、球面ベアリング24を介して第1支持ピンに支持されるベアリングホルダ15と、を有し、第1支持ピン21の軸方向におけるベアリングホルダ15のホルダ中心O1は、車輪1の幅中心O2から第1キャリパアーム12側にずれている。
A
この構成では、ベアリングホルダ15を車輪1の幅中心O2から第1キャリパアーム12側にずらして設けることにより、第1キャリパアーム12とベアリングホルダ15との間の距離が短くなる。このため、ベアリングホルダ15に収容される球面ベアリング24を第2キャリパアーム14から遠ざけ、第1キャリパアーム12に近づけて配置することができる。これにより、ベアリングホルダ15のホルダ中心O1と車輪1の幅中心O2とが略一致する場合と比較して、球面ベアリング24と第2キャリパアーム14との間の距離を長くすることができる。よって、モーメントアームが長くなることで第2キャリパアーム14側を下方へ移動させる第2モーメントが大きくなり、第1キャリパアーム12側を下方へ移動させる第1モーメントと打ち消し合うため、ブレーキ本体10の傾きが低減される。
In this configuration, the bearing
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24が、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側に配置される。
Further, in the
この構成によれば、第1アーム長さが短くなり第1モーメントがさらに低減されるため、ブレーキ本体10の傾きがより確実に抑制される。したがって、第2ブレーキライニング4の寿命をさらに向上させることができる。
With this configuration, the first arm length is shortened and the first moment is further reduced, so that the inclination of the brake
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。 Although the embodiment of the present invention has been described above, the above embodiment merely shows a part of the application example of the present invention, and the technical scope of the present invention is limited to the specific configuration of the above embodiment. Absent.
1…車輪、2…ブレーキディスク、3…第1ブレーキライニング、4…第2ブレーキライニング、10…ブレーキ本体、12…第1キャリパアーム、13…ヨーク部、14…第2キャリパアーム、15…ベアリングホルダ、20…支持枠、21…第1支持ピン(支持ピン)、22…第2支持ピン(支持ピン)、24…球面ベアリング、35…押圧部、100…ブレーキ装置、O1…ベアリングホルダの中心、O2…車輪の幅中心 DESCRIPTION OF SYMBOLS 1... Wheel, 2... Brake disc, 3... 1st brake lining, 4... 2nd brake lining, 10... Brake main body, 12... 1st caliper arm, 13... Yoke part, 14... 2nd caliper arm, 15... Bearing Holder, 20... Support frame, 21... First support pin (support pin), 22... Second support pin (support pin), 24... Spherical bearing, 35... Pressing part, 100... Brake device, O1... Center of bearing holder , O2... Wheel width center
Claims (1)
前記ブレーキディスクの両側から前記ブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニングを支持するブレーキ本体と、
車体又は台車に取り付けられる支持枠に設けられて中心軸が前記車輪の回転軸と平行に延びると共に前記ブレーキ本体を軸方向に移動自在に支持する支持ピンと、
前記第1ブレーキライニングを前記ブレーキディスクに押圧すると共に前記ブレーキ本体を前記支持ピンの軸方向に移動させて前記第2ブレーキライニングを前記ブレーキディスクに押圧する押圧部と、を備え、
前記ブレーキ本体は、
前記第1ブレーキライニングを支持すると共に前記押圧部が設けられる第1キャリパアームと、
前記第2ブレーキライニングを支持する第2キャリパアームと、
前記第1キャリパアームと前記第2キャリパアームとを連結するヨーク部と、
前記ヨーク部に設けられ前記支持ピンが挿通する球面ベアリングを収容し、前記球面ベアリングを介して前記支持ピンに支持されるベアリングホルダと、を有し、
前記支持ピンの軸方向における前記ベアリングホルダの中心は、前記車輪の幅中心から前記第1キャリパアーム側にずれており、
前記球面ベアリングは、前記車輪の幅中心よりも前記第1キャリパアーム側にずれて配置されることを特徴とするブレーキ装置。 A braking device that applies a frictional force to a brake disc that rotates with wheels,
A brake main body supporting first and second brake linings capable of applying frictional force by slidingly contacting the brake disk from both sides of the brake disk;
A support pin provided on a support frame attached to a vehicle body or a trolley, the center axis of which extends in parallel with the rotation axis of the wheel, and which supports the brake body so as to be movable in the axial direction;
A pressing portion that presses the first brake lining against the brake disc and moves the brake body in the axial direction of the support pin to press the second brake lining against the brake disc.
The brake body is
A first caliper arm that supports the first brake lining and is provided with the pressing portion;
A second caliper arm that supports the second brake lining,
A yoke portion connecting the first caliper arm and the second caliper arm;
A bearing holder, which is provided in the yoke portion, accommodates a spherical bearing through which the support pin is inserted, and is supported by the support pin via the spherical bearing,
The center of the bearing holder in the axial direction of the support pin is displaced from the width center of the wheel toward the first caliper arm side ,
The brake device , wherein the spherical bearing is arranged at a position closer to the first caliper arm side than the width center of the wheel .
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