JP6741573B2 - 前立腺の水摘出 - Google Patents

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Description

(相互参照)
本出願は、2013年4月3日に出願された米国仮出願第61/808,197号の利益を主張する。上記出願は、参照することによって本明細書において援用される。
本出願の発明は、以下の米国特許および係属中の出願:2009年3月6日に出願された「TISSUE ABLATION AND CAUTERY WITH OPTICAL ENERGY CARRIED IN FLUID STREAM」という題名の第12/399,585号(US20090227998として公開され、[代理人Docket No41502−704.201])、2010年2月4日に出願された「MULTI FLUID TISSUE RESECTION METHODS AND DEVICES」という題名の出願第12/700,568号(US20110184391として公開され、[代理人Docket No41502−703.501])、2011年2月8日に登録された「MINIMALLY INVASIVE METHODS AND DEVICES FOR THE TREATMENT OF PROSTATE DISEASES」という題名の第7,882,841号([代理人docket番号41502−703.201])、および2013年2月28日に出願された「AUTOMATED IMAGE−GUIDED TISSUE RESECTION AND TREATMENT」という題名の国際出願第PCT/US2013/028441号([代理人docket番号41502−705.601])の開示内容の全てに関連し、それらを参照することによって援用する。
本発明の分野は、組織の治療に関し、より具体的には、流体流エネルギーを用いた前立腺等の器官の治療に関する。
(背景)
組織関連障害を治療する以前の方法および装置は、少なくともいくつかの事例では、準理想的であり得る。例えば、前立腺は、加齢に伴って膨隆する可能性があり、除去を要求し得る。いくつかの事例では、前立腺は、癌性組織から成り、除去を要求し得る。いずれの場合も、前立腺の外科手術除去は、より侵襲的である可能性があり、かつ理想的であろうものより長い回復時間を要求し得る。
前立腺の外科手術的摘出が、前立腺を除去するために、提案され、施行されている。前立腺の外科手術的摘出は、前立腺の腺腫等の肥大した前立腺組織を除去する潜在性をもたらす。しかしながら、前立腺の外科手術的摘出は、理想的であろうものより侵襲的である可能性があり、開放切開に依拠し得る。前立腺の経皮的アクセスは、肥大した前立腺組織の摘出および効果的除去を提供することができ、かつ前立腺にアクセスするために、患者の皮膚および膀胱を通したアクセスを用いて提供されることができる。しかしながら、前立腺の経皮的摘出の回復時間は、理想的であろうものより長くなり得る。最近では、前立腺のホルミウムレーザ摘出術(以下、「HOLEP」)が、提案されている。前立腺の経尿道摘出は、前立腺が、尿道を通してアクセスされることができるため、低侵襲性であるという利点を有する。しかしながら、経尿道摘出は、かなりの外科手術技術を要求し得る、複雑かつ繊細な手技であり、可能性として、手技の複雑性および要求される外科手術技術に起因して、多くの患者にとって、容易に利用可能ではない。さらに、HOLEPは、少なくともいくつかの事例では、準理想的であり得る、患者出血および回復時間の不利点を有する。
前述に照らして、前立腺を治療するための改良された方法および装置を提供することが有用となるであろう。理想的には、そのような方法および装置は、低侵襲的であり、改良された転帰を提供し、多くの患者が利点を享受可能であるであろうように、多くの外科医によって容易に実践されるであろう。これらの目的の少なくともいくらかは、本明細書で述べられる本発明によって満たされるであろう。
(要約)
本発明の実施形態は、前立腺を治療する改良された方法および装置を提供する。多くの実施形態では、前立腺の少なくとも一部は、外科手術の侵襲性を低下させるために、水噴流を用いて摘出される。前立腺へのアクセスは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて提供されることができる。前立腺は、前立腺の腺腫様組織から成る前立腺の内側部分が被膜から成る前立腺の外側の部分から分離されるように摘出されることができる。多くの実施形態では、患者は、被膜を前立腺の内側組織から分離し、前立腺の血管および被膜等のコラーゲンが豊富な組織の切断を阻止するように構成される、水噴流のエネルギーを用いて治療される。多くの実施形態では、尿道壁が、膀胱の頸部近傍の第1の管腔場所と、尿道の精丘近傍の第2の管腔場所とにおいて、水噴流を用いて切除され、第2の管腔場所は、精丘から膀胱頸部に向かう。前立腺は、2つの側方腺葉および1つの中間腺葉の3つの腺葉から成る。腺葉は、多くの方法で摘出されることができるが、多くの実施形態では、3つの腺葉のそれぞれの少なくとも一部が、外科手術の侵襲性を低下させるために、水噴流を用いて、別個に摘出される。代替として、または組み合わせて、2つ以上の腺葉が、開放外科手術アクセス等を用いて、ともに摘出されることができる。
水噴流のエネルギーは、手技の侵襲性を低下させるために、血管の切断が少ない前立腺の摘出を提供するように、多くの方法のうちの1つ以上で調節されてもよい。多くの実施形態では、噴流は、尿道を切除するための第1のエネルギー量と、摘出に伴って内側前立腺組織を被膜から分離するための第2のエネルギー量とに調節される。多くの実施形態では、噴流の同伴領域が、例えば、光学的に、または超音波を用いて、撮像されることができ、噴流の可視領域は、尿道の切除または内側前立腺組織からの被膜の分離のうちの1つ以上のために水噴流を構成するように調節される。
多くの実施形態では、噴流の可視領域は、組織を切除するように構成されると、噴流が低温炎として画像内に現れるように、噴流を通して伝送される撮像エネルギー、例えば、光エネルギーまたは超音波撮像エネルギーの散乱を増加させる、キャビテーションの同伴領域から成る。多くの実施形態では、オリフィスから可視炎域先端に延在する同伴領域から成る噴流の可視領域は、ユーザ可視下において、約2〜5mmの範囲内の長さまで調節され、プローブが、尿道を切除するために使用されることができる。前立腺の内側層からの被膜の分離は、1〜5mm、例えば、1〜3mmの範囲内の可視噴流の長さを伴って提供されることができる。
噴流の同伴領域から成る可視領域は、圧力、プローブを通した液体の流率、またはプローブのオリフィスの開口部のうちの1つ以上を用いて調節されることができる。多くの実施形態では、プローブは、オリフィスから同伴領域から成る「炎域」の先端までの所望の「炎域」長さを提供するために、プローブのオリフィスに基づいて選択される。多くの実施形態では、流体流は、炎域の先端を越えた距離における尿道および血管等のコラーゲン組織の切断が阻止されるように、発散流体流から成る。
実施形態に関連する研究は、摘出が、「炎域」の先端を越えた距離において、被膜を内側前立腺組織から分離することによって提供され得るように、摘出が、「炎域」から成るキャビテーションの同伴領域の先端を越えた距離における流体流動を用いて提供されることができることを示唆している。その結果、血管の切断は、前立腺の被膜を内側層から分離するための水噴流の適切な調節を用いて、内側前立腺組織からの被膜の分離の間、さらに阻止されることができる。多くの代替または組み合わせ実施形態では、オリフィスから低温炎から成る同伴領域の先端までの距離は、尿道を切断後、減少され、内側前立腺組織からの被膜の分離の間、血管組織の切断をさらに阻止することができる。代替として、または組み合わせて、第1のオリフィスを有する第1のプローブが、尿道を切断するために、選択され、尿道の中に前進させられることができ、第2のオリフィスを有する第2のプローブが、内側前立腺を被膜から分離するために使用されることができる。
多くの実施形態では、前立腺への尿道アクセスは、患者の外部の尿道の自然開口部を通して提供される。本尿道アクセスは、外科手術の侵襲性を低下させる利点を有する。複数の器具、例えば、治療面積を可視化すするための内視鏡、水噴流のための開口部を備える伸長治療プローブ、および膀胱内から前立腺の各腺葉の少なくとも一部を別個に細切除去するための細切除去術用プローブが、尿道の中に導入されることができる。水噴流は、内視鏡可視下、膀胱頸部近傍および精丘近傍において、尿道を切除するために使用されることができる。前立腺の各腺葉の少なくとも一部は、別個に摘出され、膀胱の中に前進させられることができる。前立腺の各摘出された腺葉は、膀胱内から細切除去されることができる。
水噴流は、尿道の吸入、前立腺の摘出された腺葉のそれぞれの細切除去術、および噴流を用いて切除された除物の焼灼、レーザ切断、またはレーザ照射のうちの1つ以上のための水噴流オリフィスを通したレーザエネルギー送達等の多くの付加的外科手術構成のうちの1つ以上と組み合わせられることができる。代替として、または組み合わせて、水噴流が、分離のために、組織に衝打する水撃から成り、バッグの一部が水噴流によって衝突されるように、バッグが、水噴流を覆って設置されてもよい。
本開示の側面は、少なくとも部分的に、前立腺を摘出する方法を提供する。プローブが、少なくとも部分的に、患者の中に前進させられてもよい。患者の尿道が、水噴流を用いて、第1の場所および第2の場所において切除されてもよい。前立腺の内側組織が、水噴流を用いて、前立腺の被膜から分離されてもよい。
プローブは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて、患者の中に前進させられてもよい。尿道が切除され得る、第1の場所は、尿道の膀胱頸部の近傍に位置してもよく、第2の場所は、精丘の近傍に、かつ精丘から膀胱頸部に向かって位置してもよい。尿道の切除は、第1の場所と第2の場所との間に延在する複数の切除から成ってもよく、複数の切除は、尿道から被膜に延在してもよい。
水噴流のエネルギーは、被膜を内側組織から分離し、被膜および血管の切除を阻止するように調節されてもよい。水噴流は、発散流から成ってもよい。水噴流のエネルギーは、プローブが、少なくとも部分的に、尿道の中に挿入されると、水噴流の同伴領域の画像に基づいて調節されてもよい。水噴流は、第1の場所および第2の場所において、尿道を切除するための第1のエネルギー量と、前立腺の外側被膜を内側組織から分離するための第2のエネルギー量とに調節されてもよい。
第1のプローブの第1のオリフィスは、尿道を切除するための噴流を提供するために使用されてもよく、第2のプローブの第2のオリフィスは、被膜を内側前立腺組織から分離するための噴流を提供するために使用してもよい。
プローブは、尿道にアクセスするために尿道の自然開口部の中に前進させられてもよい。尿道は、第1のプローブを用いて、第1の場所および第2の場所において切除され、第1のプローブは、尿道を切除するために、第1のプローブの側面に延在する噴流を有する。被膜は、第1のプローブと異なる角度でプローブの端部から延在する噴流を有する第2のプローブを用いて、内側層から分離されてもよい。
本開示の側面は、少なくとも部分的に、患者の前立腺を摘出するための装置を提供する。本装置は、少なくとも部分的に、患者の中に前進するためのプローブを備えてもよい。プローブは、第1の場所および第2の場所において、患者の尿道を切除し、前立腺の内側組織を前立腺の被膜から分離するための水噴流を提供するように構成されてもよい。
プローブは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて、患者の中に前進するように構成されてもよい。プローブは、尿道の膀胱頸部の近傍に位置する第1の場所と、精丘の近傍に、かつ精丘から膀胱頸部に向かって位置する第2の場所とに水噴流を提供するように構成されてもよい。プローブは、第1の場所と第2の場所との間に延在する複数の切除を用いて、尿道を切除するように構成されてもよい。複数の切除は、尿道から被膜に延在してもよい。
水噴流のエネルギーは、被膜を内側組織から分離し、被膜および血管の切除を阻止するように調節可能であってもよい。水噴流は、発散流から成ってもよい。水噴流のエネルギーは、プローブが、少なくとも部分的に、尿道の中に挿入されると、水噴流の同伴領域の画像に基づいて調節可能であってもよい。水噴流は、第1の場所および第2の場所において、尿道を切除するための第1のエネルギー量と、前立腺の外側被膜を内側組織から分離するための第2のエネルギー量とに調節可能であってもよい。
第1のプローブの第1のオリフィスは、尿道を切除するための噴流を提供するように構成されてもよく、第2のプローブの第2のオリフィスは、被膜を内側前立腺組織から分離するための噴流を提供するように構成されてもよい。プローブは、尿道にアクセスするために、尿道の自然開口部の中に前進するように構成されてもよい。プローブは、第1のプローブを用いて、第1の場所および第2の場所において尿道を切除するように構成され得、第1のプローブは、尿道を切除するために、第1のプローブの側面に延在する噴流を有する。第2のプローブは、第1のプローブと異なる角度でプローブの端部から延在する噴流を有する第2のプローブを用いて、被膜を内側層から分離するように構成されてもよい。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
少なくとも部分的に、前立腺を摘出する方法であって、前記方法は、
少なくとも部分的に、前記患者の中にプローブを前進させることと、
水噴流を用いて、第1の場所および第2の場所において、前記患者の尿道を切除することと、
前記水噴流を用いて、前記前立腺の被膜から前記前立腺の内側組織を分離することと
を含む、方法。
(項目2)
前記プローブは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて、前記患者の中に前進させられる、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1の場所は、前記尿道の膀胱頸部の近傍に位置し、前記第2の場所は、精丘の近傍に、かつ前記精丘から前記膀胱頸部に向かって位置する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記尿道の切除は、前記第1の場所と前記第2の場所との間に延在する複数の切除から成り、前記複数の切除は、前記尿道から前記被膜に延在する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記水噴流のエネルギーは、前記被膜を前記内側組織から分離し、前記被膜および血管の切除を阻止するように調節される、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記水噴流は、発散流から成る、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記水噴流のエネルギーは、前記プローブが、少なくとも部分的に、前記尿道の中に挿入されると、前記水噴流の同伴領域の画像に基づいて調節される、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記水噴流は、前記第1の場所および前記第2の場所において、前記尿道を切除するための第1のエネルギー量と、前記前立腺の外側被膜を前記内側組織から分離するための第2のエネルギー量とに調節される、項目1に記載の方法。
(項目9)
第1のプローブの第1のオリフィスは、前記尿道を切除するための噴流を提供するために使用され、第2のプローブの第2のオリフィスは、前記被膜を前記内側前立腺組織から分離するための噴流を提供するために使用される、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記プローブは、前記尿道にアクセスするために前記尿道の自然開口部の中に前進させられ、前記尿道は、第1のプローブを用いて、前記第1の場所および前記第2の場所において切除され、前記第1のプローブは、前記尿道を切除するために前記第1のプローブの側面に延在する噴流を有し、前記被膜は、前記第1のプローブと異なる角度でプローブの端部から延在する噴流を有する第2のプローブを用いて、前記内側層から分離される、項目1に記載の方法。
(項目11)
少なくとも部分的に、患者の前立腺を摘出するための装置であって、
前記装置は、少なくとも部分的に、前記患者の中に前進するためのプローブを備え、前記プローブは、第1の場所および第2の場所において、前記患者の尿道を切除し、前記前立腺の内側組織を前記前立腺の被膜から分離するための水噴流を提供するように構成されている、装置。
(項目12)
前記プローブは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて、前記患者の中に前進するように構成されている、項目11に記載の装置。
(項目13)
前記プローブは、前記尿道の膀胱頸部の近傍に位置する第1の場所と、精丘の近傍に、前記精丘から前記膀胱頸部に向かって位置する第2の場所とに前記水噴流を提供するように構成されている、項目11に記載の装置。
(項目14)
前記プローブは、前記第1の場所と前記第2の場所との間に延在する複数の切除を用いて、前記尿道を切除するように構成され、前記複数の切除は、前記尿道から前記被膜に延在する、項目11に記載の装置。
(項目15)
前記水噴流のエネルギーは、前記被膜を前記内側組織から分離し、前記被膜および血管の切除を阻止するように調節可能である、項目11に記載の装置。
(項目16)
前記水噴流は、発散流から成る、項目11に記載の装置。
(項目17)
前記水噴流のエネルギーは、前記プローブが、少なくとも部分的に、前記尿道の中に挿入されると、前記水噴流の同伴領域の画像に基づいて調節可能である、項目11に記載の装置。
(項目18)
前記水噴流は、前記第1の場所および前記第2の場所において、前記尿道を切除するための第1のエネルギー量と、前記前立腺の外側被膜を前記内側組織から分離するための第2のエネルギー量とに調節可能である、項目11に記載の装置。
(項目19)
第1のプローブの第1のオリフィスは、前記尿道を切除するための噴流を提供するように構成され、第2のプローブの第2のオリフィスは、前記被膜を前記内側前立腺組織から分離するための噴流を提供するように構成されている、項目11に記載の装置。
(項目20)
前記プローブは、前記尿道にアクセスするために、前記尿道の自然開口部の中に前進するように構成され、プローブは、第1のプローブを用いて前記第1の場所および前記第2の場所において前記尿道を切除するように構成され、前記第1のプローブは、前記尿道を切除するために、前記第1のプローブの側面に延在する噴流を有し、前記第2のプローブは、前記第1のプローブと異なる角度で前記プローブの端部から延在する噴流を有する第2のプローブを用いて、前記被膜を前記内側層から分離するように構成されている、項目19に記載の装置。
本開示の原理が利用される、例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態、および添付図面を参照することにより、本開示の特徴および利点のより良い理解が得られるであろう。
図1は、実施形態による、組み込みのために好適な前立腺および精丘および膀胱を有する、患者の生体構造を示す。 図2Aは、実施形態による、膀胱を通した前立腺の経表皮的切除を示す。 図2Bは、実施形態による、水噴流を用いた膀胱頸部近傍の組織の切除と、膀胱頸部近傍の第1の場所における尿道の切断とを示す。 図2Cは、実施形態による、前立腺の内側組織を被膜から分離するための水噴流を用いた前立腺の少なくとも一部の摘出を示す。 図2Dは、実施形態による、膀胱の中に前進させられる摘出された前立腺の一部と、膀胱頸部と精丘との間の尿道の第2の場所近傍の前立腺の内側部分からの被膜の分離とを示す。 図3Aは、尿道アクセスを用いた、内視鏡を通して見られるような膀胱頸部およびプローブを示す。 図3Bは、膀胱頸部から精丘への尿道に沿った7時方向切断経路のために配向されるプローブを示す。 図3Cは、膀胱頸部から精丘への尿道に沿った5時方向切断経路のために配向されるプローブを示す。 図4は、臨界圧を実証する組織切除速度のグラフである。 図5は、柱状流体流および発散流体流を図示する。 図6Aは、実施形態による、多目的シースおよびマニホールドを示す。 図6Bは、実施形態による、マニホールドが患者に連結されたままである間に、複数の流体の伝達および受容のために構成された図6Aのようなマニホールドのマニホールド導管を示す。 図6Cは、実施形態による、治療プローブおよび連鎖部の構成要素を示す。 図6D1は、実施形態による、連鎖部が器官の標的場所に係留された伸長要素に連結されたときのキャリアの急速交換を示す。 図6D2は、図6D1のようなキャリア管を挿入するための連鎖部の近位端とのキャリアの遠位先端の整合を示す。 図6D3は、図6D1のような連鎖部の近位端上の係止構造に向かって前進させられたキャリアを示す。 図6D4は、図6D1および6D2のような連鎖部に係止されたキャリアを示す。 図6Eは、実施形態による、前立腺等の器官の組織を視認するように膀胱頸部に向かって前進するための伸長要素に少なくとも部分的に挿入された膀胱鏡を示す。 図6Fは、シースの中への伸長要素の前進を示す。 図6Gは、実施形態による、スパインを備える伸長要素に連結された連鎖部を示す。 図6Hは、実施形態による、連鎖管に挿入されたキャリア管およびキャリアを示す。 図7は、実施形態による、流体流のスキャンパターンを示す。 図8は、実施形態による、水撃作用を含む流体流を覆うバッグを示す。 図9Aおよび9Bは、実施形態による、噴流角度の変動を示す。 図9Aおよび9Bは、実施形態による、噴流角度の変動を示す。 図10は、実施形態による、細切除去術を示す。 図11A−11Cは、実施形態による、単一管設計を示す。 図12は、実施形態による、組織切除および深度制御を示す。 図13は、図12に示されるような第1のサイズでの可視的な同伴領域を示す。 図14は、実施形態による、組織切除深度制御を示す。 図15は、実施形態による、図12および13に示されるものとは異なる圧力を伴う、図14に示されるような生理食塩水中の同伴領域「炎域」の光学画像を示す。
(詳細な説明)
本開示の実施形態の原理が利用される、例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態、および添付図面を参照することにより、本開示の特徴および利点のより良い理解が得られるであろう。
発明を実施するための形態は、多くの詳細を含有するものの、これらは、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではないが、本開示の異なる実施例および側面を例証するにすぎないと解釈されるべきである。本開示の範囲は、上記で詳細に議論されていない他の実施形態を含むことを理解されたい。当業者に明白となるであろう、種々の他の修正、変更、および変化例が、本明細書で説明されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で提供される本開示の方法および装置の配列、動作、および詳細に行われてもよい。
本明細書で開示される実施形態は、改良型治療を患者に提供する多くの方法のうちの1つ以上で組み合わせられてもよい。開示された実施形態は、例えば、前立腺手術ならびに他の組織および器官の手術の既知の方法との組み合わせ等の、改良型治療を提供するように従来技術の方法および装置と組み合わせることができる。本明細書で説明されるような構造およびステップのうちのいずれか1つ以上は、本明細書で説明されるような方法および装置のいずれか1つ以上の付加的な構造およびステップと組み合わせることができ、図面および支持テキストは、実施形態による説明を提供することを理解されたい。
本明細書で使用されるように、類似文字は、類似要素を識別する。
図1は、実施形態による、組み込みのために好適な前立腺、精丘、および膀胱を有する、患者の生体構造を示す。図1Aはさらに、膀胱の尿管開口部、前立腺管の開口部、射精管、および膀胱の括約筋を示す。
図2A−2Dは、水噴流を用いた前立腺の経皮的摘出の方法を示す。
図2Aは、実施形態による、膀胱を通した前立腺の経表皮的切除を示す。内視鏡およびプローブは、経皮的アクセスを通して膀胱の中へと皮膚を横断して前進させられる。プローブの遠位端は、膀胱頸部近傍に位置付けられ、切断噴流を前立腺に指向する。
図2Bは、実施形態による、水噴流を用いた膀胱頸部近傍の組織の切除と、膀胱頸部近傍の第1の場所における尿道の切断とを示す。図2Bはさらに、切開の経路に沿って、プローブから投射される水噴流を示す。
図2Cは、実施形態による、前立腺の内側組織を被膜から分離するための水噴流を用いた前立腺の少なくとも一部の摘出を示す。
図2Dは、実施形態による、膀胱の中に前進させられる摘出された前立腺の一部と、膀胱頸部と精丘との間の尿道の第2の場所(第2場所)近傍の前立腺の内側部分(または、内側組織)からの被膜の分離とを示す。
図3A−3Cは、水噴流を用いた前立腺の経尿道摘出の方法を示す。
図3Aは、尿道アクセスを用いた、内視鏡を通して見られるような膀胱頸部およびプローブを示す。
図3Bは、膀胱頸部から精丘への尿道に沿った7時方向切開または切断経路のために配向されるプローブを示す。
図3Cは、膀胱頸部から精丘への尿道に沿った5時方向切開または切断経路のために配向されるプローブを示す。
本実施形態による、多組織環境において組織を切除することの重要な側面は、1つの組織型が切除され、別の組織型が、実質的に損傷されないままである、治療計画で手術することが可能であることである。これは、2つの組織型の臨界圧の間の圧力で手術するときに、最も顕著に起こる。図4で見られるように、流体流の動作圧力pは、組織1が0より大きい切除速度を受けるように、組織1の臨界圧より大きい(p>pcrit1)一方で、組織2が実質的にほぼゼロである切除の速度を受けるように、組織2の臨界圧未満の圧力p0(p<pcrit2)を保つように構成されてもよい。そのような構成では、流体流は、組織2ではなく組織1を選択的に切除するように構成されると言える。
BPHを治療するように構成される一実施形態では、流体流源圧力は、前立腺組織の臨界圧を上回るが、非前立腺組織の臨界圧を下回るように構成される。そのような実施形態では、圧力は、腺組織を切除するように十分高いが、低すぎて前立腺内血管、線維筋性間質、被膜組織等の非腺組織を実質的に切除または損傷することはできない。一実施形態では、流体は、流体送達要素から出て行く前に約1〜30,000psiの範囲内の圧力、より好ましくは、約50〜1,500psiの範囲内の圧力、最も好ましくは、約100〜1,000psiの範囲内の圧力まで加圧される。
加えて、流体流の形状も選択的切除に影響を及ぼすことが考慮される。流体流は、柱状流体流333または発散流体流334として図5で例示的に示されているが、流体流は、本発明の実施形態に従って切除を可能にする任意の形状または構成であってもよいことが考慮される。具体的には、以下でさらに詳細に説明されるように、柱状流体流構成および発散流体流構成の両方にとっての多数の利点がある。
柱状流体流構成333では、本デバイスは、実質的にゼロの発散角を有する実質的に集中的なロッド様流体柱として、流体流を放出する。一実施形態では、柱状流体流は、概して、直線状または非発散流体流として構成される。そのような構成では、本デバイスは、実質的に円筒または他の非発散形状として流体流を放出し、それによって、流体送達要素からの組織距離とは大部分が無関係である領域またはスポットサイズにわたって、エネルギーを組織に送達する。随意に、流体流は、組織に送達されるエネルギーを集束するために、例えば、流体送達要素が複数のノズルを備える場合、または流体が気泡を含有する場合に、収束するように調整されてもよい。
図6Aは、実施形態による、多目的シースおよびマニホールドを示す。マニホールド468は、作業部位に、およびそこから複数の流体を伝達するように構成される。マニホールド468は、スパイン452に剛性に連結され、例えば、添着される。シース458は、スパイン452の周囲に位置し、マニホールド468に向かって内側に延在することができる。マニホールド468は、係止要素460を用いて連鎖部430の中の支持体438に連結される。マニホールド468は、連鎖部430および支持体438を除去して、付加的な構成要素が作業チャネルに挿入されることを可能にするよう、連鎖部430および支持体438から分断することができる。例えば、器官、例えば、前立腺の作業領域に向かって延在するように、内視鏡を作業チャネルに挿入することができる。突起分を備える構造462が、マニホールド468に向かって延在する。構造462は、マニホールド468に係合し、係止要素460が係脱されたときに構造462、連鎖部430、および支持体438の除去を可能にするように成形される。マニホールド468は、構造462の突起分に係合する構造464を備える。複数のシールが、構造462の除去を可能にするようにマニホールド468の上に配列される。構造462が除去されたとき、内視鏡または他の手術道具を作業空間に挿入し、治療部位に向かって前進することができる。例えば、内視鏡を、治療領域となる治療部位に向かって前進させることができる。マニホールドは、流体が伝達されることを可能にするように治療部位に連結され、治療部位から除去される、複数のポートを備える。例えば、内視鏡が治療部位に配置されたときである。係止要素およびマニホールドは、マニホールド468が患者内でシース458およびスパイン452に連結されたままであるように、連鎖部および治療プローブの除去を可能にする。
多くの実施形態では、本明細書で説明されるような治療プローブおよびキャリア、例えば、管状キャリアを挿入および除去することができる一方で、係止要素460は、連鎖部430および支持体438に係合する。連鎖部、係止要素、および支持体のこの構成は、有益な治療を提供するように、プローブが急速かつ容易に除去および再挿入されることを可能にする。
本明細書で説明されるような多目的シースおよびマニホールドは、付加的な手術道具が採用されている間に、シース、マニホールド、スパイン、およびアンカが患者に取付けられたままであることを可能にするという有益性を有する。係止要素は、組織に関する再導入または移動を伴わずに、配置、可視化、ならびにアクアブレーションおよびアクアビーム動作を可能にする複数の器具と連動する。複数の密閉導管は、作業チャネル内または作業チャネルと平行な種々の流体の流動または圧力を伝達するために、シースポートが使用されることを可能にする。作業チャネルは、既存の剛性または可撓性内視鏡技術を介した生体構造への可視化アクセスに使用されてもよい。作業チャネルは、多くの種類の道具に適応し、組織および流体の自由流を可能にするように、大口径を有する。代替的なエネルギー送達デバイスが、本明細書で説明されるようなシースまたは作業チャネル内で使用されてもよい。
多くの実施形態では、作業チャネルは、作業チャネル内で複数のキャリアを可能にするように定寸される。例えば、治療プローブが本明細書で説明されるように、アクアブレーションおよびアクアビーム動作を行っている間に、治療部位の可視化を可能にするよう、作業チャネル内の内視鏡キャリア、および作業チャネル内の本明細書で説明されるような治療プローブキャリアである。
図6Bは、マニホールドが患者に連結されたままである間に、複数の流体を伝達および受容するために構成されたマニホールドのマニホールド導管を示す。マニホールドは、複数のポート456に連結される。複数のポート456は、補助流体ポート456Aと、バルーン圧力ポート456Bと、組織除去ポート456Cとを備えてもよい。シース458は、スパイン452の周囲で円周方向に延在する。スパイン452およびシース458は、マニホールド部分に剛性に連結され、マニホールド部分に連結される接続およびチャネルを提供することができる。チャネル467、例えば、管状チャネルは、バルーンの膨張を可能にするようにポート456Bに接続される。チャネル469をシース458とともに画定することができる。チャネル469は、補助流体を治療部位に提供するようにポート456Aに連結することができる。組織の除去を可能にするポート456Cは、主要作業チャネル465に連結することができる。主要作業チャネル465は、ポート456Cから治療部位まで延在することができる。複数のシール466が、本明細書で説明されるように、治療ポートおよびチャネルを分離するように配列される。マニホールド468は、連鎖部430および支持体438から分断され、バルーン膨張圧がポート456Bを通して印加されることを可能にすることができる。補助流体は、例えば、作業チャネル465を洗浄するよう、ポート456Aを通して提供することができる。マニホールドのこの構成は、他の器具が作業チャネルに挿入されているときに、スパイン452およびアンカ24が定位置にとどまることを可能にする。
本明細書で説明されるような複数のマニホールド導管は、流動閉塞を低減させるように、大口径作業チャネル469を通して組織収集が送られることを可能にする。バルーン圧力は、ルアー付属品から、小径管、例えば、チャネル467を画定する管を伴うアンカの遠位先端に伝達することができる。補助流体は、チャネル469を用いて、シースとスパインとの間で治療領域に伝達される。
図6Cは、使用に先立って分解された治療プローブおよび連鎖部の構成要素を示す。連鎖部430は、ケーシング410と、カバー412とを備える。カバー412は、ケーシング410の下部分の上に配置することができる。カバーおよびケーシングは、剛直性を追加するように剛性材料を含んでもよい。ケーシングおよびカバーは、連鎖部430を含有するハンドピースを備えるよう、定寸することができる。連鎖部430は、連鎖部の別の歯車434に係合する歯車433を備える、伸長管状構造を備える。歯車434は、可動キャリッジ413の上に位置付けることができる。伸長管状構造は、連鎖部の第2の可動部分436を備えてもよい。ケーシング410は、連鎖部の支持体438を備えてもよい。歯車433は、連鎖部が分解されたときに伸長管状構造431に接続されたままとなる。連鎖部430の可動部分は、矢印418で示されるように第2の可動部分436に接続されたときに、伸長構造431を遠位に前進させるよう、歯車433と、歯車434と、可動キャリッジ413とを備えてもよい。カバー412は、フランジ416を備える。カバーがケーシングの上に配置されるとき、伸長構造は、連鎖部の上で定位置431に係止することができる。
伸長要素310は、本明細書で説明されるように、スパイン452を備え、シース458で覆われて示されている。シース458は、伸長要素310を受容するようにチャネルを備える。伸長要素310は、作業チャネルを備え、伸長要素がシース458で覆われるように、シース458に挿入することができる。シース458および伸長要素310は、本明細書で説明されるように、マニホールド468に接続されて示されている。
シース458は、伸長要素310の挿入に先立って患者に挿入することができる。多くの実施形態では、シース458は、患者に挿入されたときにマニホールド468に連結される。
伸長要素310は、伸長要素310およびシースが係止構成を備えるように、シース458の中へ摺動するように構成される。伸長要素310は、伸長構造431が本明細書で説明されるように、移動するときに、伸長要素310および筐体410が実質的に固定されたままであるように、連鎖部の筐体410に係合するように構成される構造411を備える。
多くの実施形態では、ケーシング410は、支持体438を備える。支持体438は、本明細書で説明されるように、連鎖部430の実質的に移動しない部分を備えてもよい。連鎖部430は、支持体438を備えるケーシング410が、本明細書で説明されるように、アームに係止され、実質的に移動しないままであるときに、キャリア382を移動させるように移動キャリッジ433を備えてもよい。
多くの実施形態では、伸長要素310の構造411は、ケーシング410およびカバー412と係止継手を形成するように、係止構造を備える。
多くの実施形態では、マニホールド468は、シース458に接続され、本明細書で説明されるように、シース458を患者に差し込み、マニホールド468を用いてバルーンアンカ24を膨張させるようにシースに添着することができる。次いで、スパイン452を備える伸長要素310は、シース458に挿入されてもよい。マニホールド468および構造411は、伸長要素310がマニホールド468およびシース458に挿入されているときに、マニホールドを伸長要素310に係止するように係止構造417を備える。伸長要素310からマニホールド468を解除するように、解放部415をユーザによって押すことができる。
連鎖部430の伸長管状構造431は、キャリア管380を受容する構造を備える。伸長管状構造431の開口部409は、キャリア管380を受容するように定寸される。接続構造408が、連鎖部の近位端の上に示され、キャリア管308の接続構造405の突起404を受容するように係止構造406を備える。
図6D1は、連鎖部430が器官の標的場所に係留された伸長要素310に連結されたときのキャリア管380の急速交換を示す。伸長要素410は、ユーザによって連鎖部から挿入または除去することができる。伸長要素380は、伸長管状構造431の接続構造405付近の開口部409の中へ前進することができる。
撮像プローブ460は、組織が治療されるときにキャリア382からのエネルギー流の相互作用を撮像するよう、第2の連鎖部上に載置し、キャリア382のノズルとともに移動するように構成することができる。治療の画像は、撮像プローブ460からの軸方向画像および矢状画像を備えてもよい。連鎖部は、例えば、キャリア382およびキャリアのノズルとともに軸に沿って同期的に撮像プローブ460を移動させるように、本明細書で説明されるように、コントローラまたはプロセッサ(あるいは両方)に連結することができる。撮像プローブ460は、経直腸的超音波プローブを備えてもよく、キャリア482は、本明細書で説明されるように、治療プローブ450の構成要素を備えてもよい。
図6D2は、図6D1のようなキャリア管380を挿入するための伸長管状構造431の近位端の開口部409とのキャリア382の遠位先端の整合を示す。
図6D3は、図6D1のような連鎖部の近位端上の係止構造406に向かって前進させられたキャリアを示す。係止構造406は、係止継手402を形成するよう、突起404を受容するように定寸される。
図6D4は、図6D1および6D2のような連鎖部430に係止されたキャリア管380を示す。突起404は、係止継手を形成するよう、係止構造406の開口部に挿入されている。継手は、ユーザ操作によって解除することができる。
図6Eは、器官の係留場所に向かって前進するためにシース458に少なくとも部分的に挿入された膀胱鏡を示す。係留場所は、前立腺等の器官の組織を視認するように、膀胱頸部を備えてもよい。本明細書で説明されるようなシース458は、伸長要素310の作業チャネル内に配置された膀胱鏡からの可視化を用いて、標的場所まで前進させられることができる。位置付けられたとき、バルーン等のアンカ24は、本明細書で説明されるように、シースに連結されたマニホールド468のポートを用いて膨張させることができる。
本明細書で説明されるような実施形態で可能である、少なくとも2つの形態の可視化がある。1)膀胱鏡が、シース458内で係止される。目的は、前立腺を視認し、次いで、多くの実施形態では直接可視化を伴わずに、スパイン452を備える伸長要素310を患者の中へ誘導するように安全なチャネルとしてシースを最終的に残すことであり得る。シースの遠位端は、膀胱頸部付近に並ぶ。2)いったん伸長要素310がシース458の中へ係止されると、患者を視認するために尿管鏡を使用することができる。尿管鏡は、キャリア380が、例えば、共有チャネルに進入する、同一のチャネルの内側に挿入することができる。
図6Fは、シース458の中への伸長要素310の前進を示す。シース458の近位端上のマニホールド468は、伸長要素310の近位端上の係止構造を受容するように、係止構造を備えてもよい。伸長要素310は、シース458上の係止要素および伸長要素310が係合するように、シース458の中へ前進することができる。
図6Gは、スパイン452を備える伸長要素310に連結された連鎖部430を示す。連鎖部は、本明細書で説明されるようなキャリア382およびキャリア管380を受容するように構成される。
図6Hは、本明細書で説明されるような係止構成で連鎖管に挿入されたキャリア管およびキャリアを示す。
図6A−6Hは、実施形態による、患者を治療する方法を示し、これらの図のそれぞれは、方法の1つ以上の随意のステップを示す。
図7は、本明細書で説明されるような流体流のスキャンパターンを示す。流体流は、パルスまたは連続流体流を備えてもよい。スキャンパターンは、第1の組織を除去し、第2の組織の除去を阻止するよう、本明細書で説明されるような臨界圧に基づくことができる。多くの実施形態では、流体流は、ピストンポンプ等のポンプからの複数のパルス810を備え、パルスは、周波数および負荷サイクルを備える。多くの実施形態では、負荷サイクルは、わずか約50%に対応する。複数のパルス810は、第1のパルス812と、第2のパルス814とを備える。流体炎域は、スキャンされている組織の場所での近似断面サイズを備えてもよい。本明細書で説明される教示に基づいて、当業者であれば、流体炎域が流体炎域の長さの約1/2で最大断面幅を備えることを認識するであろう。流体炎域が組織に影響を及ぼす場所では、流体炎域は、断面サイズ848を備える。
流体炎域を備える流体流のスキャンパターンは、Z軸および角度844に沿っている。角度844は、時間845、例えば、角度掃引速度が実質的に一定のままであるときに対応し得る。流体炎域は、スキャン経路846に沿ってスキャンされる。スキャン経路846は、例えば、Z軸に沿ったキャリア382の速度、およびZ軸の周囲のキャリア382の回転に対応し得る。
パルスは、複数の連続パルスが組織の場所830を衝打するように離間することができる。複数の連続パルスは、第2の種類の組織の除去が阻止されるときに、第1の種類の組織を除去することにおいて有効であり得る。
代替として、または本明細書で説明されるような臨界圧と組み合わせて、実施形態に関連する作業は、除去の速度が標的組織の緩和時間に関係し得ることを示唆する。流体炎域は、閾値を超えて組織を変形させ、除去することができるように、組織の緩和時間より長い持続時間にわたって、組織の点830の上に滞留するように構成することができる。
多くの実施形態では、複数のパルス820は、組織を除去するよう、組織の弾性変形の組織緩和時間より少ないパルス間の持続時間で、組織場所830に影響を及ぼす。多くの実施形態では、除去される第1の組織は、パルス間の時間より長い第1の緩和時間を備え、除去が阻止される第2の組織は、第2の組織の除去を阻止するよう、パルス間の時間より短い第2の組織緩和時間を備える。
組織が最終的な所望の治療プロファイルに向けて除去されるにつれて、流体炎域のサイズは、切除されたプロファイルに影響を及ぼすパルス流体炎域のサイズが実質的に減少させられ、組織除去が実質的に減少させられるように、実質的に炎域の遠位先端付近で減少してもよい。
本明細書で説明される教示に基づいて、当業者であれば、本明細書で説明される流体炎域を用いて組織を標的プロファイルに切除するように、キャリア382およびノズルのスキャン移動を判定することができる。
図8は、流体流を覆うバッグを示す。流体流は、本明細書で説明されるように、柱状流または発散流を備えてもよい。多くの実施形態では、バッグは、水撃作用を備えるよう、パルス流を備える流体流を覆って配置される。バッグは、多くの材料のうちの1つ以上で作製することができ、例えば、エラストマーを含んでもよい。バッグの内部は、キャリア382に連結することができ、バッグの外部は、物質を除去するように作業チャネルに連結することができる。バッグは、高い流体流速から組織を保護するという利点を有し、さらに均等な圧力を提供することができる。断片化組織は、例えば、外側収集管または作業チャネルを通して、受動または能動手段を通して収集することができる。
図9Aおよび9Bは、実施形態による、噴流角度の変動を示す。流体噴流角度およびレーザビームは、切断および凝固を達成するように異なる角度で固定することができる。切断または凝固のうちの1つ以上は、例えば、単一の場所または複数の場所に指向することができる。角度形成は、バルーン等の拡張可能アンカ付近の組織を標的にするのに役立つか、または意図しない組織との偶発的な接触のリスクを低減させることができる。噴流角度は、多くの方法のうちの1つ以上で変化させることができる。例えば、複数のキャリア730を提供することができ、キャリアのそれぞれは、本明細書で説明されるような治療のための構造および構成要素を有する、キャリア382を備えてもよい。複数のキャリア730のそれぞれは、異なる流体流角度を提供することができる。例えば、第1のキャリアは、第1の角度732を提供することができる。第2のキャリアは、第2の角度734に沿って第2の噴流を提供することができ、第3のキャリアは、示されるような第3の角度736を提供することができる。複数のプローブは、各プローブが、噴流角度またはある角度のレーザビームのうちの1つ以上を指向するように構成される、一式のプローブ、例えば、3つ以上のプローブを備えてもよい。例えば、第1の角度732は、伸長軸と実質的に垂直に延在することができ、第3の角度736は、内側組織、例えば、前立腺の組織を切除するために、プローブの遠位端に向かって指向することができる。
多くの実施形態では、1つ以上の噴流が、デバイスの直接遠位にある組織を標的にするように軸方向にデバイスから退出する、複数のプローブを提供することができる。
図10は、実施形態による、細切除去術を示す。多くの実施形態では、細切除去術は、例えば、プローブまたはスパイン上のブレード等の構造特徴を用いた切除と同時に達成することができる。プローブに統合された場合、細切除去術は、プローブの移動によって自動的に駆動することができる。収集流を増加させるために、物理的細切除去術とともに一緒に、または独立して、真空吸引を使用することができる。器官内圧を調節するために、例えば、オージェ構造および真空との物理的細切除去術の組み合わせを利用することができる。
キャリア382は、本明細書で説明されるような1つ以上の噴流を有する、遠位端部分まで延在することができる。細切除去特徴を、噴流に関して近位に提供することができ、細切除去特徴は、例えば、組織を除去するようにオージェ形状構造を伴って、作業チャネル内に含有されてもよい。
図11Aは、実施形態による、単一管設計を示す。単一管設計は、オリフィス受石762等の流体送達要素を備えてもよい。可変屈曲760は、例えば、キャリア382が作業チャネル内で前進させられたときに、半径が屈曲することを可能にする。流体が、キャリア382の端部の上のオリフィスに連結される。流体は、液体または気体を含んでもよく、遠位端上のオリフィスは、本明細書で説明されるように、多くの方法のうちの1つ以上で構成することができる。図11Bおよび11Cは、実施形態による、単一管設計を示す。液体または気体等の流体を、本明細書で説明されるように、レーザと併用することができる。レーザは、本明細書で説明されるように、光ファイバ等のエネルギー導管351に沿って伝達される電磁エネルギーを放出することができる。可変屈曲760を遠位端上のオリフィス受石762等の流体送達要素付近に提供することができる。光ファイバは、図11Cに示されるように構造と整合させることができる。例えば、流体噴流のオリフィスと同軸上に光ファイバを場所特定するために、ファイバガイドを使用することができる。
図11A、11B、および11Cの実施形態による、単一管設計は、多くの利点を提供することができる。例えば、単一管設計を利用するときに、パッケージサイズおよび複雑性を大幅に低減させることができる。例えば、流体経路が他の設計より連続的であり得るため、単一管設計を用いて内部層流特性を向上させることができる。オリフィス受石は、定位置でスエージ加工することができ、または受石を保持するように、小型カバーをレーザ溶接することができる。光ファイバ統合は、内部ファイバ整合構造の使用を通して達成することができる。屈曲角および半径は、代替的な組織標的化または製造を可能にするよう、変化させることができる。噴流反応経過の平衡を保ち、同時に1つより多くの場所を切断するために、複数の噴流を採用することができる。例えば、対向噴流を使用することができる。例えば、カテーテルの回転運動に動力供給するように、付加的な噴流が追加されてもよい。
小型パッケージサイズは、実装が小型カテーテルの形態を成すことを可能にすることができる。これは、従来技術の市販の剛性および可撓性導入器および内視鏡との使用を可能にすることができる。遠位先端形状は、組織容量にアクセスするように所与の屈曲角で事前形成することができる。
図12は、実施形態による、組織切除および深度制御を示す。ライブ患者超音波画像が示されている。図13は、生理食塩水中の可視的な流体炎域を示す。生理食塩水中の可視的な流体炎域は、本明細書で説明されるような噴流の同伴領域に対応する。同伴領域の流体炎域の可視性は、例えば、超音波による撮像または光学撮像で同伴領域の流体炎域を可視的にするよう、光散乱または音響散乱を生成し得る小気泡のキャビテーションを伴って提供される。可視的な同伴領域の有益性は、医師が治療の距離を可視化すること、およびこの距離を超音波と比較することであり得る。図13は、図12に示されるのと同一サイズである、11ミリメートルでの可視的な同伴領域を示す。同伴領域の距離の実質的な類似性は、組織切除および除去の距離に対応する。同伴領域の可視化を示す、この実験結果は、より安全な治療を提供することができる。一例のみとして、図12および13に示される画像とともに使用される流動パラメータは、約130ミリメートル/分の流速と、約2700psiのノズル背圧とを備える。キャリア上のノズルの構成は、発散流を提供するよう、第2の流体の中へ本明細書で説明されるような発散流とともに放出される第1の液体を備える。第2の流体は、液体を含む。
医師は、患者を治療するとき、ライブ患者超音波、例えば、本明細書で説明されるような経直腸的超音波(以降では「TRUS」)を使用することができる。医師は、プローブ先端から同伴領域中で超音波検査を行うことができる。これは、適切なパラメータを判定して患者を治療するために使用することができる。例えば、医師は、プローブ先端が、例えば、前立腺の嚢等の器官の嚢を越えた、器官の外側の切断を引き起こすエネルギーを放出しないように、プローブ先端の貫通の深度を制限するよう、圧力を調整することができる。図12の画像は、画像の左側に拡張可能バルーンに対応する構造を示し、矢印は、11ミリメートル寸法を示す。図13は、同伴領域の類似距離を示す、光学画像である。図12に示される流動の掃引運動は、前立腺内に含有される治療を調整するために使用することができる。
図14は、実施形態による、組織切除深度制御を示す。図13に類似するが、ノズルへの逆流圧が上昇した、患者からのライブ患者超音波が図14に示されている。
図15は、異なる圧力を伴う同伴領域を示す、生理食塩水中の流体炎域の光学画像を示す。図14および15の圧力流動パラメータは、205ミリメートル/分の近似流速と、約5760psiのノズル背圧とを備える。対応する組織切除深度は、約16ミリメートルである。ライブ患者超音波画像は、光学的に見られる同伴領域に類似する16ミリメートルの同伴領域を示す。画像の左側で見られるようなプローブの掃引運動およびプローブから放出される流体流は、同伴領域の超音波画像を用いて患者を安全に治療するよう、流動パラメータおよび圧力を設定するために使用することができる。
当業者であれば、本明細書で説明されるように、所定のプロファイルおよび容量に組織を切除するために、ノズル圧力、切断深度、および流速のうちの1つ以上を使用することができる。
本開示の好ましい実施形態が、本明細書で示され、説明されているが、そのような実施形態は、一例のみとして提供されることが当業者に明白となるであろう。本開示の範囲から逸脱することなく、多数の変形例、変更、および置換が当業者に明白となるであろう。本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される本開示の実施形態の種々の代替案が採用されてもよいことを理解されたい。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項およびそれらの同等物の範囲のみによって、定義されるものとする。

Claims (8)

  1. 患者の前立腺の少なくとも第1の部分を摘出するための装置であって、前記前立腺の前記少なくとも第1の部分は、前立腺組織の内側層を備え、前記前立腺の第2の部分は、前記前立腺組織の内側層を囲む被膜を備え、
    前記装置は、少なくとも部分的に、前記患者の中に前進するように構成されたプローブを備え、前記プローブは、第1の場所および第2の場所において前記患者の尿道を切除するための第1のエネルギー量に調節可能な水噴流を提供するように構成されており、第2のエネルギー量に調節可能である前記水噴流は、前記前立腺組織の内側層と前記被膜との間に投射されることにより、前記前立腺組織の内側層を前記被膜から分離し、前記前立腺組織の内側層の前記被膜からの分離は、前記被膜および血管の切除が阻止された状態で、前記前立腺の前記少なくとも第1の部分を摘出する、装置。
  2. 前記プローブは、開放外科手術アクセス、経皮的アクセス、または尿道アクセスのうちの1つ以上を用いて、前記患者の中に前進するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記プローブは、前記尿道の膀胱頸部の近傍に位置する前記第1の場所と、精丘の近傍に、前記精丘から前記膀胱頸部に向かって位置する前記第2の場所とに前記水噴流を提供するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記プローブは、前記第1の場所と前記第2の場所との間に延在する複数の切除を用いて、前記尿道を切除するように構成され、前記複数の切除は、前記尿道から前記被膜まで延在する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記水噴流は、発散流を含む、請求項1に記載の装置。
  6. 前記水噴流の前記第1のエネルギー量または前記第2のエネルギー量は、前記プローブが、少なくとも部分的に、前記尿道の中に挿入されたとき、前記水噴流の同伴領域の画像に基づいて調節可能である、請求項1に記載の装置。
  7. 前記プローブは、前記尿道を切除するための前記第1のエネルギー量を有する前記水噴流を提供するための第1のオリフィスを備える第1のプローブと、前記前立腺組織の内側層を前記被膜から分離するために前記前立腺組織の内側層と前記被膜との間に前記第2のエネルギー量を有する前記水噴流を提供するための第2のオリフィスを備える第2のプローブとを備える、請求項1に記載の装置。
  8. 前記プローブは、前記尿道にアクセスするために、前記尿道の自然開口部の中に前進するように構成され、前記第1のプローブは、前記尿道を切除するために前記第1のプローブの側面に延在する前記水噴流を用いて、前記第1のエネルギー量で前記第1の場所および前記第2の場所において前記尿道を切除するように構成され、前記第2のプローブは、前記第1のプローブと異なる角度で前記第2のプローブの端部から前記前立腺組織の内側層と前記被膜との間に延在する前記水噴流を用いて、前記第2のエネルギー量で前記前立腺組織の内側層を前記被膜から分離するように構成されている、請求項7に記載の装置。
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