JP6734705B2 - 測定方法および推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食による鋼材の体積膨張率を測定する技術に関する。
RC(Reinforced Concrete)造やSRC(Steel Reinforced Concrete)造などの構造物において、鉄筋腐食は、構造物の構造性能を大きく低下させると共に、腐食ひび割れが発生した場合、かぶりコンクリートの剥落につながり、第三者被害を発生させることになる。従って、腐食ひび割れ発生を予測することは、構造物の維持管理に極めて有用である。鉄筋の腐食に伴い発生する腐食生成物は、鉄と比べて体積が増加するため、腐食部付近は体積膨張し、それがコンクリートの腐食ひび割れ発生に繋がる。
従来から、腐食環境を検出する技術として、鉄等の細線が腐食することで変化する電気特性を検出する電気的腐食センサが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2)。また、鉄筋の腐食を検知する方法としては、コンクリート構造物中の鉄筋にひずみゲージを貼り付け、鉄筋が損傷した場合のひずみを検知している(特許文献3)。一方、光ファイバは、従来から構造物に生ずるひずみを検出するセンサとして用いられている。特許文献4では、計測対象となる構造物に、螺旋状に整形した光ファイバセンサを取り付け、この光ファイバセンサの光伝搬特性の変化を電気光学的測定装置により測定する。これにより、構造物に大きな変位を生じても、破断せずに変位を計測することを可能としている。
また、特許文献5では、コンクリート構造物の内部において、スペーサ部材に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、このテープ部材に沿って巻回される光ファイバとを用いる。これにより、コンクリート部材のせん断ひび割れを検出することを可能としている。
また、鋼材の腐食進行状況を予測することは、構造物の耐用年数を知る上で重要である。特に、腐食生成物の物性のうち、体積膨張率が重要であり、コンクリートの発生応力に多大な影響を及ぼす因子となる。非特許文献1では、腐食生成物を採取し、X線回折結果から、腐食生成物の体積膨張率を推定し、モデルを作成して、腐食ひび割れが発生するまでの解析を行なう。
特開平08−094557号公報 特開2012−145330号公報 特許第4975420号明細書 特開2000−097647号公報 特許第4008623号公報
須田久美子、他2名、「腐食ひびわれ発生限界腐食量に関する解析的検討」、コンクリート工学年次論文集、Vol.14、1992年、No.1、751-756
鉄筋コンクリート構造物内の腐食を検知する方法として、従来から、自然電位法が知られているが、この方法は、コンクリート表面を十分湿潤状態にしないと計測ができないといった課題が存在する。さらに、構造物の表面が樹脂系塗料やタイル仕上げなどの場合は、計測することができない。
従来から知られている電気的腐食センサでは、伝送損失、電磁干渉の影響などがあり、さらに常時モニタリングとした場合は、計測時に電流が流れるのでセンサ自体の腐食を促進してしまうなどの欠点がある。また、これら鉄線や鉄箔の腐食断線等による検出では、電気的特性を経時的に捕らえることはできず、腐食環境になったことを検知するのみで、その後の進行度を評価するのは困難である。
また、腐食に伴う鋼材のひずみを計測するために、直接鋼材にひずみゲージを貼付したり、近傍に設置する場合、鉄筋の腐食環境を事前に検知することができない。あるいはその計測器や接着剤などが鋼材を覆ってしまうため、腐食の発生に影響を及ぼし、正確な腐食の検出ができない恐れがある。さらに、その部分に腐食が発生すると、ひずみゲージが剥がれてしまって、計測ができなくなったり、あるいは計測はできても正しい結果が得られなくなったりする場合もある。
一方、直接、構造物内の鉄筋に光ファイバを巻きつける手法は、構造物全体に光ファイバを配置し、構造物の損傷や変形を検知するものであり、腐食環境を検知するものでない。たとえ、腐食によるひずみを検知したとしても、鉄筋が腐食損傷してから検知することとなる。
非特許文献1記載の技術は、腐食生成物の体積膨張率を推定するものであるが、腐食生成物の種類やその割合は、環境によって大きく異なると共に、拘束条件によっても大きく異なる。従って、実際のコンクリート中における鋼材(鉄筋)の体積膨張率が測定できれば、精緻な解析を行なうことが可能となり、その結果、構造物の耐用年数の推定を高い精度で行なうことが可能となる。このため、鋼材(鉄筋)の体積膨張率の測定は、構造物の適切な維持・管理を実施する上で、有効である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバセンサを用いて、腐食による鋼材の体積膨張率を測定することができる測定方法および推定方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の測定方法は、腐食による鋼材の体積膨張率の測定方法であって、前記鋼材の表面に光ファイバセンサを固定させる工程と、前記光ファイバセンサ中を伝搬する光波の特性変化を検出することによって、腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出する工程と、前記検出したひずみに基づいて、前記鋼材が腐食した後の前記鋼材の径を算出し、腐食前の前記鋼材の体積に対し、腐食による体積の増加量ΔVを算出する工程と、腐食生成物を除去した後の前記鋼材の径に基づいて、腐食前の前記鋼材の体積に対し、腐食による前記鋼材の体積の減少量ΔVを算出する工程と、前記鋼材の腐食による体積膨張率βを、次式に基づいて算出する工程と、を含むことを特徴とする。
このように、数式(1)を使って体積膨張率βを算出するので、環境によって異なる腐食生成物の種類や割合に対応する体積膨張率を得ることが可能となり、また、拘束条件に応じた体積膨張率を得ることが可能となる。その結果、耐用年数の推定を高い精度で行なうことが可能となり、構造物の適切な維持管理を行なうことが可能となる。
(2)また、本発明の測定方法は、前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、コンクリートに埋め込んだ状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする。
このように、光ファイバセンサが固定された鋼材を、コンクリートに埋め込んだ状態で腐食生成物の発生による鋼材のひずみを検出するので、実際のコンクリート中における鋼材の体積膨張率を測定することが可能となる。
(3)また、本発明の測定方法は、前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬させた状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする。
このように、光ファイバセンサが固定された鋼材を、飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬させた状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出するので、無拘束のコンクリートと同じ環境下において体積膨張率を測定することが可能となる。すなわち、体積膨張率は、拘束下と無拘束下では異なるため、無拘束下においては、鋼材をコンクリート中ではなく、飽和水酸化カルシウム溶液に浸漬させることで、無拘束下における体積膨張率を測定することが可能となる。なお、飽和水酸化カルシウム溶液中に塩を混入させることによって、塩害環境における体積膨張率を測定することも可能である。なお、浸漬とは溶液の噴霧も含む。
(4)また、本発明の測定方法は、前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、大気に曝した状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする。
このように、光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、大気に曝した状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出するので、無拘束下における体積膨張率を測定することが可能となる。
(5)また、本発明の測定方法は、前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材に塩化ナトリウム水溶液を付着させる工程をさらに含むことを特徴とする。
このように、光ファイバセンサが固定された前記鋼材に塩化ナトリウム水溶液を付着させる工程をさらに含むので、塩害環境における体積膨張率を測定することも可能である。
(6)また、本発明の推定方法は、上記(1)から(5)のいずれかに記載の測定方法により得られた腐食による鋼材の体積膨張率を用いて、コンクリート構造物の耐用年数を推定することを特徴とする。
この構成により、環境によって異なる腐食生成物の種類や割合に対応する体積膨張率を得ることが可能となり、また、拘束条件に応じた体積膨張率を得ることが可能となる。その結果、耐用年数の推定を高い精度で行なうことが可能となり、構造物の適切な維持管理を行なうことが可能となる。
本発明によれば、数式(1)を使って体積膨張率βを算出するので、環境によって異なる腐食生成物の種類や割合に対応する体積膨張率を得ることが可能となり、また、拘束条件に応じた体積膨張率を得ることが可能となる。その結果、耐用年数の推定を高い精度で行なうことが可能となり、構造物の適切な維持管理を行なうことが可能となる。
本実施形態に係る腐食センサの概略構成を示す図である。 みがき棒鋼に対する光ファイバセンサの巻き方を示す図である。 本実施例に係る試験体の概略構成を示す図である。 本実施形態に係る腐食センサの検出例を示す図である。 電気腐食試験の概要を示す図である。 光ファイバセンサ61を巻き付けたみがき棒鋼60の概要を示す図である。 みがき棒鋼60が腐食した後、除錆した状態を示す概念図である。 電気腐食試験の経過時間と腐食生成物によるみがき棒鋼60の体積膨張率を示す図である。 電気腐食試験の結果と腐食生成物によるみがき棒鋼60の体積膨張率を示す表である。 大気腐食試験の経過時間とみがき棒鋼の体積膨張ひずみを示す図である。 大気腐食試験の結果と腐食生成物によるみがき棒鋼の体積膨張率を示す表である。
図1は、本実施形態に係る腐食センサの概略構成を示す図である。この腐食センサ11は、鉄製の棒材としてのみがき棒鋼12と、みがき棒鋼12の表面に巻回され、ひずみを検出する検知部13を有する光ファイバセンサ14と、を備えている。これにより、長距離伝送が可能な光信号を用いることができ、多点計測を行なうことが可能となる。また、腐食センサ11は、みがき棒鋼12と光ファイバセンサ14を被覆する被覆部15を備えている。被覆部15は、例えば、かぶりが10mmのモルタルで構成することができる。被覆部15を備えるので、鉄筋コンクリート構造物内に設置する前にみがき棒鋼12が錆びてしまうことを回避することが可能となる。
鋼材が腐食すると腐食生成物が生じ、体積膨張が生じる。鋼材に腐食が生じた場合には、温度や外力などの影響以外に、何らかのひずみ挙動が生じることから、鋼材のひずみを計測すれば腐食が検知可能となる。その挙動は、環境条件やコンクリートによって異なるため、光ファイバセンサ14をみがき棒鋼12に巻き付ける際には、密着するように、好ましくは引張力が加わるように巻き付ける。これにより、膨張側・収縮側両方のひずみが計測できるようになる。また、みがき棒鋼12に光ファイバセンサ14を巻き付ける際には、光ファイバセンサ14を、直線状に貼付したり、波状に曲折して貼付したりしても良いが、好ましくは周回するようにらせん状、またはループ状に巻き付ける。周回数は多いほど腐食部分と光ファイバが重なるので早期に検知するが、周回数が多すぎるとみがき棒鋼12への腐食因子の到達を妨げることになる。周回数は、目安としてファイバ長(mm)/棒鋼表面積(mm)が0.01〜2である。とにかく、みがき棒鋼12に生ずる腐食の変化をひずみとして検出できれば良い。なお、みがき棒鋼12に光ファイバセンサ14を巻き付ける場合には、みがき棒鋼12は、円柱状で表面が平滑なほど均一に巻き付けられ、光ファイバセンサが破損しにくいため好ましい。また、検知部13はFBGセンサ等を用いることができ、検知部13が長いほど、あるいは多いほど好ましい。
被覆部15を構成するモルタルは、腐食因子の侵入を妨げないように、また、早期に腐食因子がみがき棒鋼12に到達するように、水セメント比を構造体コンクリートと同等か高めにする。被覆部15は、ひび割れることなくみがき棒鋼12を保護できるよう、3〜15mmの厚さが好ましい。また、分離やブリーディングが生じないように混和材を使用するのが好ましい。
ここで、すでに腐食劣化した鉄筋コンクリート構造物を補修する際には、鉄筋裏側(内部)に内在塩分が含まれているが、腐食センサ11を鉄筋コンクリート構造物内にそのまま設置することにより、かぶり(表面)側からの劣化因子侵入と内在塩分の影響が含まれるように全周囲方向からの劣化因子による腐食を検知する。一方、かぶり(表面)側だけからの劣化因子を検知する場合は、腐食センサ11の背面側をエポキシ樹脂などで被覆し、背面からの劣化因子の影響を遮断する。また、補修部をモルタルで修復する場合、腐食センサを設置まで錆びないように保管しておけば、モルタルの修復で腐食センサが損傷することはないので、被覆部はなくても良い。
腐食センサ11を鉄筋コンクリート構造物内に設置して、腐食を検出する場合、ダミーセンサを併せて用いることが望ましい。ダミーセンサは、腐食センサ11の全表面に防錆処理を施したダミーセンサを用いても良いし、または、みがき棒鋼12と線膨張係数が実質的に同等でかつ鉄筋より腐食しにくい第2の棒材と、第2の棒材の表面に設けられ、ひずみを検出する光ファイバセンサとを備えるダミーセンサを用いても良い。
そして、腐食センサ11およびダミーセンサを鉄筋コンクリート構造物内に設置し、ダミーセンサによって腐食以外の要因で生じたひずみを検出し、ダミーセンサで検出したひずみを用いて、腐食センサ11によって検出したひずみを補正しても良い。これにより、例えば、温度ひずみなどの腐食以外の要因で生じたひずみの影響を除去することが可能となる。
すなわち、鉄筋コンクリート構造物には、温度・湿度やコンクリートの収縮、外力によって様々なひずみが生じる。従って、少なくとも腐食センサ11よりも腐食しにくいダミーセンサを使用し、そのひずみ挙動と比較して腐食を判定する。ダミーセンサは、被覆モルタルにエポキシ樹脂などで被覆し、中性化や劣化因子の侵入を防いで内部の炭素鋼の腐食を防ぐ方法がある。または、炭素鋼と線膨張係数が同等のステンレス(例えば、SUS410など)を使用する。
次に、腐食センサの実施例について説明する。ここでは、試験的に塩水中で腐食を検知した場合を例にとって説明する。本実施例では、腐食センサの概要を以下のようにした。
なお、みがき棒鋼の形状やファイバの巻き数は一例であり、本発明はこれらに限定されるわけではない。みがき棒鋼は、JISG 3108 SGD3Mを使用した。
また、ダミーセンサによるひずみ挙動の差異で腐食検知を行なうのが好ましく、被覆モルタルの体積変化や含水率の影響がひずみに表れることが予想されるため、腐食センサの試験体の仕様に応じて、ダミーセンサの試験体を作製した。
図2は、みがき棒鋼に対する光ファイバセンサの巻き方を示す図である。みがき棒鋼に対する光ファイバの巻き方は、一定の張力下、例えば、巻き付け時に多少の引張ひずみが出ていることを確認した上で、巻き付け作業を行ない、端部をCN(東京測器製)で固定する。図2(b)は、本実施例を示す。
光ファイバセンサ(FBGセンサ)は、例えば、以下の仕様のものを用いる。
次に、被覆部としてのモルタルについて説明する。モルタルの使用材料は、次の表に示す通りである。
次に、モルタルの配合は、次の表に示す通りである。
なお、上記の表中、「B」とは、「C」と「L」とを混合したものである。
[モルタルの練混ぜ方法]
腐食センサに用いるモルタルは、“株式会社丸東製作所社製のモルタルミキサ(2L練)”を用いて練混ぜを行なった。練混ぜ手順は、以下の通りである。なお、モルタルの練混ぜは、20±2℃、湿度50%以上の恒温恒湿室にて行なった。
塩ビ製型枠(内径φ40 mm×高さ50mm)にモルタルを打込み、その中に光ファイバを巻いた棒鋼を中央部に入れ、その後、同じ恒温恒湿室で3時間養生後、20℃湿度95%以上で7日間養生し、脱型した。
図3は、本実施例に係る試験体の概略構成を示す図である。図3に示すように、試験体40は、腐食センサ11に対して、上下方向のかぶりが20mmであり、左右方向のかぶりが10mmである。
試験体を腐食環境下(温度40℃下で、NaCl:10%水溶液に浸漬1日、湿度60%乾燥3日、再度NaCl:10%水溶液に浸漬1日、以降は湿度60%乾燥)におき、計測機器(株式会社渡辺製作所製)により波長の変化を計測した。NaCl:10%水溶液の浸漬は、光ファイバ引き出し部からNaCl水溶液の侵入がないように、試験体の下端から30mmの部分までを浸漬させた。また、ダミー試験体は、ここでは実験上腐食しない棒鋼を用いずに腐食センサと同じ試験体を用いており、NaCl水溶液を用いる代わりに腐食することのない純水に浸漬した。
以下の式により、波長からひずみに変換し、腐食によるひずみの変化を確認した。
ここで、ε:ひずみ(μ)、λ:測定時の波長(nm)、λ*:初期波長(nm)である。
図4は、腐食環境下における経過時間とひずみとの関係を示すグラフである。本実施例では、1日と4日に塩水や水に浸漬したため、温度変化やモルタルの吸水などで一時的にひずみが変化したが、ダミーセンサも同じ様に変化したため、腐食によるものではない。16日に腐食センサとダミーセンサのひずみ量が乖離した。そこで、腐食センサの被覆モルタルを除去したところ、棒鋼が腐食していることが確認された。
実施例2では、コンクリート中における鉄筋の体積膨張率を測定する。実施例1において説明した手法で鉄筋に光ファイバセンサを巻き付け、コンクリートに埋め込んで、腐食生成物によるひずみを測定する。使用する光ファイバセンサは、実施例1と同様に、FBGセンサ等を用いることができる。光ファイバは極めて細いため、鉄筋に到達する外部からの劣化因子を妨げることなく、腐食に伴う鉄筋のひずみ(膨張ひずみ)を測定することができる。なお、鉄筋については、光ファイバを巻き付ける部分を切削することが望ましい。切削することにより、正確なひずみを測定することができる。また、実構造物でなく模擬部材を製造した場合はみがき棒鋼を使用しても良い。
腐食が進行してかぶりコンクリートにひび割れが発生するまで、光ファイバセンサによるひずみの測定を行なう。光ファイバセンサはひび割れが生じるまで膨張ひずみを捉え続け、ひび割れが生じると腐食生成物による膨張圧が開放されるために光ファイバセンサによるひずみの測定曲線に屈曲点が生じる。すなわち膨張ひずみが急激に増加する。光ファイバセンサがひび割れの発生を捉えたら、ひび割れ発生直前の測定値から腐食時の鉄筋の直径を算出し、もとの鉄筋の体積に対して腐食に伴う体積増加量ΔVを算出する。ひび割れが発生した後、コンクリートから腐食した鉄筋を取り出し、腐食生成物を除去して、鉄筋の直径を測定し、もとの鉄筋からの体積減少量ΔVを算出する。また、同時に実構造物においては適切な補修を行なう。
鉄筋の腐食による体積膨張率βは、次式に基づいて算出することができる。
また、環境に応じて腐食生成物が異なるため、コンクリートの塩害環境下や中性化環境下を模擬して体積膨張率を測定する。ただし、これらの環境下では腐食速度が極めて遅いため、鉄筋を電気腐食させることにより、早期に鉄筋の体積膨張率を測定することが可能となる。さらに、体積膨張率は、拘束下と無拘束下とでは異なる。このため、無拘束下においては、コンクリート中ではなく、飽和水酸化カルシウム溶液に、光ファイバセンサを巻き付けた鉄筋を浸漬する、さらに腐食生成物が水中に拡散しないように弾性係数の小さい繊維やスポンジなどで鉄筋を覆い、無拘束に近い条件でのコンクリートと同じ環境で体積膨張率を測定することが可能となる。なお、飽和水酸化カルシウム溶液に塩を混入させることによって、塩害環境下における体積膨張率の測定もすることができる。
また、実構造物ではその構造物の種類、置かれた環境などさまざまな状況で得られたひび割れ発生や体積膨張率を収集する。蓄積されたデータを解析することで、コンクリートの落下防止、ひび割れ発生の予測が可能となる。
[電気腐食試験]
図5は、電気腐食試験の概要を示す図である。直径30mmで長さが350mmのみがき棒鋼60を用いる。このみがき棒鋼60の体積はVとする。光ファイバセンサ61を巻き付け、ケーブル62を接続して、コンクリート64に埋め込む。その際、水平方向のかぶりを左右均等に135mmとし、深さ方向のかぶりを上端から50mm、および下端から220mmとする。これを供試体66とし、この供試体66を、内法が310mmの容器69内で水没させて、水中で供試体から10mm離れた位置に、陰極材としての銅板電極68を設ける。銅板電極68は、幅が100mmであり、長さが300mmであり、ケーブル70が接続されている。また、供試体66上で、銅板電極68と対向する位置に防水型ゲージ72を設置する。
図6は、光ファイバセンサ61を巻き付けたみがき棒鋼60の概要を示す図である。みがき棒鋼60のうち、両端の20mmの部分はコンクリートの外部にあり、それ以外がコンクリート中にあるものとする。コンクリート中の部分を区間1から区間8に分割し、各区間で光ファイバセンサ61によるひずみの測定を行なう。すなわち、みがき棒鋼60において、コンクリート中にある部分は、(350mm−40mm)より、310mmである。
光ファイバセンサ61の巻き付け方は、以下の通りである。すなわち、コンクリート中において端部から20mmの部分から巻き始められ、1周するごとにみがき棒鋼60の長手方向に25mm進むように巻き付ける。各区間は、10mmの間隔を有する。測定部の両端は接着剤で固定する。その結果、コンクリート中のみがき棒鋼60では、両端から20mmの部分が2つ、光ファイバセンサが1周巻き付けられる25mmの部分が8つ、各区間の間隔として10mmの部分が7つで、合計310mmとなっている。
図5および図6に示した状態で、ケーブル62と70に定電流出力装置を接続し、0.2Aの電流を通電させる。また、光ファイバセンサ61によるひずみの測定を行なう。測定は、鉄筋腐食によりコンクリートの表面にひび割れが生じた材齢26日まで行なった。測定値から腐食時のみがき棒鋼60の平均直径を算出し、腐食後のみがき棒鋼60の体積Vを算出する。もとのみがき棒鋼60の体積に対して腐食に伴う体積増加量ΔVは、(V−V)で算出することができる。
ひび割れが発生した後、コンクリートから腐食したみがき棒鋼60を取り出し、腐食生成物を除去する(除錆)。ここでは、60℃の10%のクエン酸二アンモニウム溶液に腐食したみがき棒鋼60を浸漬して、除錆を行なった。図7は、みがき棒鋼60が腐食した後、除錆した状態を示す概念図である。図7に示すように、区間ごとに腐食の状態が異なっている。この状態で、例えば、ノギスを用いて、みがき棒鋼60の直径を測定し、除錆後のみがき棒鋼60の体積Vを算出する。もとのみがき棒鋼60の体積に対して腐食に伴う体積減少量ΔVは、(V−V)で算出することができる。そして、ΔVとΔVを上記数式(3)に代入し、体積膨張率を算出する。
[試験結果]
図8は、電気腐食試験の経過時間とみがき棒鋼60の体積膨張率を示す図である。図8(a)は、経過時間(日)が0から25を超えるまでを示しており、図8(b)は、経過時間が25.60から25.80までを示している。また、図8(a)において、「表面」とは、防水型ゲージ72によるコンクリート表面の膨張データを示している。このように、本発明に係る測定方法により、鋼材の腐食進行により体積が膨張する過程を測定することが可能となる。さらに、鉄筋腐食によりひび割れが生じた材齢26日には、ひずみ曲線が急激に増加し、ひび割れ発生を捉えることができた。
図9は、電気腐食試験の結果と腐食生成物によるみがき棒鋼60の体積膨張率を示す表である。このように、本発明に係る測定方法により、鋼材の腐食による体積膨張率を測定することが可能となる。なお、各区間において、体積膨張率が異なっているが、これは、光ファイバセンサ61との空隙や、コンクリートとの密着度合いのバラツキによるものと考えられる。このため、各区間の平均の体積膨張率を用いても良い。また、鋼材は温度によって線膨張係数が異なるが、各測定時の温度を記録しておき、線膨張係数で補正しても良い。
実施例3では、大気中における鉄筋の体積膨張率を測定する。実施例1において説明した手法で鉄筋に光ファイバセンサを巻き付け、腐食生成物によるひずみを測定する。使用する光ファイバセンサは、実施例1と同様に、FBGセンサ等を用いることができる。また、実施例2と同様、光ファイバは極めて細いため、鉄筋に到達する外部からの劣化因子を妨げることなく、腐食に伴う鉄筋のひずみ(膨張ひずみ)を測定することができる。なお、鉄筋については、光ファイバを巻き付ける部分を切削することにより、正確なひずみを測定することができる。
[大気腐食試験]
みがき棒鋼(φ20 mm×高さ50mm)の軸高さ方向の中央区間25mmに、FBGセンサ部が中央に位置するように光ファイバケーブル(φ150μm)を螺旋状に巻き付け、ケーブルの両端を棒鋼に接着させる。ファイバの周回数を1、2、3回の3水準として各3体の試験体を作製し、鉄棒の上および下端部以外の側面に対して、NaCl:10%水溶液をしみこませた脱脂綿を用いて塩水を付着させ、30℃湿度90%の恒温恒湿槽に入れ、ひずみの計測を行なった。
[試験結果]
図10は、大気腐食試験の経過時間とみがき棒鋼の体積膨張ひずみを示す図である。図10では、時間の経過と共に腐食による体積膨張ひずみが計測されていることがわかる。
ここで、大気中における腐食生成物の体積膨張率の検討を行なうため、試験終了時点のひずみから腐食時の棒鋼の平均直径、更に体積を算出し、元の直径から算出した体積との差を腐食に伴う体積増加量とした。この体積増加量と腐食量および鋼の密度(0.00785g/mm3)から算出した徐錆後の体積減少量を用いて体積膨張率を計算した。
図11は、大気腐食試験の結果と腐食生成物によるみがき棒鋼の体積膨張率を示す表である。このように、拘束力がない場合の体積膨張率については、腐食生成物はポーラスなものであるため、想定される腐食生成物の原子量と密度から算出した値より大きくなることが予想される。例えば、水を拘束した場合(Fe(OH)3・3H2O)では、6倍以上になることが知られている。図11に示す通り、本結果は、5.5〜8.1で、ほぼ6を超えており、既往の研究結果とほぼ一致することを確認した。
以上により、大気中における塩分環境下において、棒鋼の腐食膨張をひずみとして定量的に評価が可能であることが分かった。その結果、無拘束下での体積膨張率を用いてFEM解析を行なうことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、みがき棒鋼12の表面に設けられ、ひずみを検出する光ファイバセンサ13、14と、を備えるので、長距離伝送が可能な光信号を用いることができ、多点計測を行なうことが可能となる。また、電気的な腐食センサを用いた場合のような伝送損失や電磁干渉などの影響を受けることがなく、計測時に電流が流れることによる腐食の進行も生じないため、正確で利便性の高い腐食センサを実現することが可能となる。さらに、環境によって異なる腐食生成物の種類や割合に対応する体積膨張率を得ることが可能となり、また、拘束条件に応じた体積膨張率を得ることが可能となる。その結果、耐用年数の推定を高い精度で行なうことが可能となり、構造物の適切な維持管理を行なうことが可能となる。
11 腐食センサ
12 みがき棒鋼
13 検知部
14 光ファイバセンサ
15 被覆部
21 鉄筋コンクリート構造物
23 鉄筋
25 ダミーセンサ
26 腐食センサ
40 試験体
41 みがき棒鋼
42 光ファイバセンサ
60 みがき棒鋼
61 光ファイバセンサ
62 ケーブル
64 コンクリート
66 供試体
68 銅板電極
69 容器
70 ケーブル
72 防水型ゲージ

Claims (6)

  1. 腐食による鋼材の体積膨張率の測定方法であって、
    前記鋼材の表面に密着するように光ファイバセンサを巻回させる工程と、
    前記巻回させた光ファイバセンサを固定させる工程と、
    前記光ファイバセンサ中を伝搬する光波の特性変化を検出することによって、腐食生成物の発生による体積膨張で生じた前記鋼材のひずみを検出する工程と、
    前記検出したひずみに基づいて、前記鋼材が腐食した後の前記鋼材の径を算出し、腐食前の前記鋼材の体積に対し、腐食による体積の増加量ΔVを算出する工程と、
    腐食生成物を除去した後の前記鋼材の径に基づいて、腐食前の前記鋼材の体積に対し、腐食による前記鋼材の体積の減少量ΔVを算出する工程と、
    前記鋼材の腐食による体積膨張率βを、次式に基づいて算出する工程と、を含むことを特徴とする測定方法。
  2. 前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、コンクリートに埋め込んだ状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする請求項1記載の測定方法。
  3. 前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、飽和水酸化カルシウム溶液中に浸漬させた状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする請求項1記載の測定方法。
  4. 前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材を、大気に曝した状態で腐食生成物の発生による前記鋼材のひずみを検出することを特徴とする請求項1記載の測定方法。
  5. 前記光ファイバセンサが固定された前記鋼材に塩化ナトリウム水溶液を付着させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の測定方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の測定方法により得られた腐食による鋼材の体積膨張率を用いて、コンクリート構造物の耐用年数を推定することを特徴とする推定方法。
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